JP2023172540A - 二元冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】一元運転と二元運転とを切り替え可能な構成において、切り替わりの頻発を抑制するとともにエネルギー効率を向上させることが可能な二元冷凍機を提供する。【解決手段】この二元冷凍機100は、圧縮機11、凝縮器12を少なくとも含み、凝縮器12により凝縮された第1冷媒を膨張弁112および蒸発器113に順次供給し、膨張および蒸発された第1冷媒を第1圧縮機11へ戻すように構成された一次冷却回路1と、圧縮機21、凝縮器22、膨張弁23、および一次冷却回路1と熱交換可能な蒸発器24を含む二次冷却回路2と、制御部4と、を備える。制御部4は、所定の条件に基づいて二元運転から一元運転に移行する前に、二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げ、および、二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げの少なくとも一方を行う移行抑制制御を行うように構成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、二元冷凍機に関し、特に、一次冷却回路と二次冷却回路とを備える二元冷凍機に関する。
従来、一次冷却回路と二次冷却回路とを備える二元冷凍機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、高温側冷凍回路と低温側冷凍回路とが、カスケードコンデンサによって結合されて二元冷凍装置をなしており、低温側冷凍回路の蒸発器によって冷却を行う構成が開示されている。この特許文献1の二元冷凍機は、低温側冷凍回路および高温側冷凍回路の両方の圧縮機を動作させ、低温側冷凍回路の冷媒の圧力または高温側冷凍回路の冷媒の圧力が設定値よりも大きくなった場合に、低温側冷凍回路および高温側冷凍回路の両方の圧縮機を停止するように構成されている。
実開平2-38050号公報
上記特許文献1には開示されていないが、負荷変動がある用途では、二元冷凍機の冷却負荷が低く冷却能力が過剰となる場合、低温側冷凍回路および高温側冷凍回路の両方の圧縮機を動作させる二元運転から、高温側冷凍回路の圧縮機を停止させて低温側冷凍回路の圧縮機のみを動作させる一元運転に切り替えて動作させることが考えられる。
しかしながら、二元冷凍機において一元運転と二元運転とを切り替えて動作する場合に、切り替え条件の近傍の状況下では、一元運転と二元運転との切り替わりが頻繁に発生してしまうという課題がある。また、二元冷凍機は二元運転の方が一元運転よりもエネルギー効率が高くなるため、一元運転への切り替わりが多くなると、二元冷凍機のエネルギー効率が低下するという課題もある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、一元運転と二元運転とを切り替え可能な構成において、切り替わりの頻発を抑制するとともにエネルギー効率を向上させることが可能な二元冷凍機を提供することである。
この発明の一の局面による二元冷凍機は、第1冷媒を圧縮する第1圧縮機と、第1圧縮機から吐出された第1冷媒を凝縮する第1凝縮器とを少なくとも含み、第1凝縮器により凝縮された第1冷媒を第1膨張弁および第1蒸発器に順次供給し、膨張および蒸発された第1冷媒を第1圧縮機へ戻すように構成された一次冷却回路と、第2冷媒を圧縮する第2圧縮機と、第2圧縮機から吐出された第2冷媒を凝縮する第2凝縮器と、第2凝縮器により凝縮された第1冷媒を膨張させる第2膨張弁と、第2膨張弁によって膨張された第2冷媒を蒸発させるとともに一次冷却回路と熱交換可能な第2蒸発器と、を含む二次冷却回路と、第1圧縮機および第2圧縮機の両方が動作する二元運転と、第1圧縮機が動作して第2圧縮機が停止する一元運転とを、所定の条件に応じて切り替える制御部と、を備え、制御部は、所定の条件に基づいて二元運転から一元運転に移行する前に、二次冷却回路の冷凍効率の引き下げ、および、二次冷却回路の必要熱交換量の引き上げの少なくとも一方を行う移行抑制制御を行うように構成されている。
この発明の一の局面による二元冷凍機では、上記のように、制御部を、所定の条件に基づいて二元運転から一元運転に移行する前に、二次冷却回路の冷凍効率の引き下げ、および、二次冷却回路の必要熱交換量の引き上げの少なくとも一方を行う移行抑制制御を行うように構成する。これにより、一次冷却回路に要求される冷却負荷が低く二元運転から一元運転に移行する状況下で、移行抑制制御が行われることにより、二次冷却回路の冷却負荷を相対的に高くすることができる。つまり、移行抑制制御により二次冷却回路の冷凍効率が引き下げられる場合、一次冷却回路の冷却負荷が変化していなくても、冷凍効率の引き下げ前と比べて第2圧縮機の回転数が引き上げられることになる。また、移行抑制制御により二次冷却回路の必要熱交換量が引き上げられる場合、これに応じて二次冷却回路の冷凍能力を高めるために第2圧縮機の回転数が引き上げられることになる。そのため、移行抑制制御の実行後には、冷却負荷が低くても二元運転から一元運転に移行し難くすることができる。これらにより、一元運転と二元運転とを切り替え可能な構成において、切り替わりの頻発を抑制することができる。そして、移行抑制制御を一時的に実行するだけで、一元運転への切り替わりが抑制され、一元運転よりもエネルギー効率が高い二元運転が実行される時間が長くなるので、二元冷凍機のエネルギー効率を向上させることができる。
上記一の局面による二元冷凍機において、好ましくは、所定の条件は、一次冷却回路の冷却負荷が下限条件を充足すること、および、第2圧縮機の回転数が予め設定された下限値であること、の一方を少なくとも含み、移行抑制制御は、二次冷却回路の冷凍効率の引き下げ制御である。このように構成すれば、通常の二元運転中、一次冷却回路に要求される冷却負荷が低く第2圧縮機の回転数がそれ以上下げられない場合に、移行抑制制御によって二次冷却回路の冷凍効率を引き下げることで、冷却負荷が同じでも第2圧縮機の回転数を高くすることになる。その結果、効果的に、一元運転へ移行する条件を満たしにくくすることができる。
この場合、好ましくは、第2凝縮器を冷却するための冷却部をさらに備え、移行抑制制御による二次冷却回路の冷凍効率の引き下げは、第2膨張弁の開度を開方向に調整することと、冷却部の動作を抑制または停止させることとの、少なくとも一方を含む。このように構成すれば、移行抑制制御の開始前と比べて第2膨張弁の開度を開方向に調整すると、第2冷媒の流量が上昇して第2冷媒の蒸発温度が高くなる。同様に、冷却部の動作を抑制または停止させることによっても、第2凝縮器の冷却性能が低下して第2冷媒の温度が上昇する。その結果、第2蒸発器の第2冷媒と一次冷却回路の第1冷媒との間の温度差が小さくなるので、二次冷却回路の冷凍効率を引き下げることができる。
上記二次冷却回路が冷却部を含む構成において、好ましくは、冷却部は、空冷ファンを含み、移行抑制制御による二次冷却回路の冷凍効率の引き下げは、空冷ファンの風量を抑制または空冷ファンを停止させることを含む。このように構成すれば、空冷ファンの風量制御によって、容易に、二次冷却回路の冷凍効率を引き下げる移行抑制制御が実現できる。
上記一の局面による二元冷凍機において、好ましくは、制御部は、移行抑制制御を所定の継続時間の間実行し、移行抑制制御の終了時にも所定の条件を満たしている場合に、二元運転から一元運転に移行する制御を行う。このように構成すれば、移行抑制制御を行ってもなお所定の条件を満たしている場合に、一元運転に切り替えることで一次冷却回路に対する冷却負荷に見合った運転が可能となる。
この場合、好ましくは、制御部は、二元運転中、所定の判定時間の間、継続して所定の条件を満たしている場合に、移行抑制制御を開始するように構成されている。このように構成すれば、一時的に所定の条件を満たしただけの場合に、移行抑制制御が即座に(頻繁に)開始されることを抑制することができる。
上記一の局面による二元冷凍機において、好ましくは、一次冷却回路は、第1凝縮器により凝縮された第1冷媒の一部を膨張させる補助膨張弁と、補助膨張弁により膨張した第1冷媒により、第1凝縮器からの第1冷媒の他の部分を冷却する補助熱交換器と、をさらに含み、移行抑制制御による二次冷却回路の必要熱交換量の引き上げは、第1圧縮機の回転数を引き上げることと、補助膨張弁の開度を開方向に調整することの、少なくとも一方を含む。このように構成すれば、二次冷却回路の必要熱交換量の引き上げを容易に実現できる。その結果、二次冷却回路に対する要求負荷が高くなるため、二元運転から一元運転に移行し難くすることができる。
本発明によれば、上記のように、一元運転と二元運転とを切り替え可能な構成において、切り替わりの頻発を抑制するとともにエネルギー効率を向上させることができる。
二元冷凍機およびショーケースを含む冷凍システムの構成を示した図である。 二元冷凍機の制御に関わる構成の図である。 二元冷凍機の二元運転を説明するための図である。 二元冷凍機の一元運転を説明するための図である。 二元運転から一元運転への切り替え条件を説明するための図である。 本実施形態の移行抑制制御を説明するための図である。 二元運転から一元運転への切り替え制御の第1の例を説明するためのフロー図である。 二元運転から一元運転への切り替え制御の第2の例を説明するためのフロー図である。 二元冷凍機の動作例を説明するためのタイムチャートである。 二元冷凍機の制御に関わる構成の変形例を示した図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図6を参照して、本実施形態による二元冷凍機100の構成について説明する。図1に示すように、二元冷凍機100は、1つ以上の接続先機器に対して圧縮冷媒を循環供給する冷凍機である。二元冷凍機100は、接続先機器と組み合わされて冷凍システムRSを構成する。接続先機器は、二元冷凍機100から供給された冷媒を膨張および蒸発させることで、接続先機器に応じた冷却仕事を行う。二元冷凍機100は、接続先機器に対して、いわゆる室外機(外部凝縮器)として機能する。
本実施形態では、接続先機器は、二元冷凍機100と別個に設けられるタイプ(別置式)の冷蔵ショーケース(以下、単に「ショーケース」という)110である。ショーケース110は、生鮮食品などを冷却(冷凍・冷蔵)するための冷熱機器である。ショーケース110は、膨張弁112および蒸発器113を含む冷却回路111を備え、冷媒配管によって二元冷凍機100と接続される。ショーケース110には、圧縮機および凝縮器が設けられていない。膨張弁112は、特許請求の範囲の「第1膨張弁」の一例であり、蒸発器113は、特許請求の範囲の「第1蒸発器」の一例である。
二元冷凍機100は、一次冷却回路1と、二次冷却回路2と、カスケード熱交換器3と、制御部4(図2参照)と、を備えている。なお、一次冷却回路1および二次冷却回路2には、それぞれ、第1冷媒および第2冷媒が流れている。たとえば、第1冷媒は、R744(CO)を含み、第2冷媒は、R1234yf(CFCF=CH)を含む。
〈一次冷却回路〉
一次冷却回路1は、1つ以上のショーケース110に対して圧縮冷媒を循環供給するための冷却回路である。一次冷却回路1は、圧縮機11と、凝縮器12と、中間冷却器13と、補助凝縮器14と、供給口15aと、戻り口15bとを含んでいる。また、一次冷却回路1は、エコノマイザ膨張弁16およびエコノマイザ熱交換器17をさらに含んでいる。一次冷却回路1は、これらの各部を流路(管路)で接続した冷媒回路である。ただし、一次冷却回路1は、単独では開回路であり、供給口15aと戻り口15bとに、ショーケース110の冷却回路111の一端と他端とが接続されることにより、第1冷媒を循環させる閉回路となる。なお、圧縮機11は、特許請求の範囲の「第1圧縮機」の一例である。凝縮器12は、特許請求の範囲の「第1凝縮器」の一例である。エコノマイザ膨張弁16およびエコノマイザ熱交換器17は、それぞれ、特許請求の範囲の「補助膨張弁」および「補助熱交換器」の一例である。
また、一次冷却回路1には、圧力センサ18aと、圧力センサ18bと、温度センサ18cと、温度センサ18dと、温度センサ18eと、温度センサ18fとが設けられている。
圧縮機11は、第1冷媒を圧縮するように構成されている。圧縮機11は、油冷式モータコンプレッサである。圧縮機11は、インバータ43a(図2参照)により制御されている。つまり、圧縮機11は、インバータ制御(周波数制御)により回転速度(回転数)が制御される。これにより、圧縮機11は、圧縮機11から吐出される第1冷媒の流量を調整可能に構成されている。
圧縮機11は、低段圧縮部11aと、高段圧縮部11bとを有している。低段圧縮部11aおよび高段圧縮部11bは、互いの回転数比が一定となる態様で共通の駆動源により駆動されるものである。低段圧縮部11aは、吸入した第1冷媒を、低圧から中間圧に圧縮するように構成されている。高段圧縮部11bは、中間圧に圧縮された第1冷媒を、中間圧から高圧に圧縮するように構成されている。
高段圧縮部11bの出口側には、オイルセパレータ19aが設けられている。オイルセパレータ19aは、圧縮機11から吐出された第1冷媒とオイルとを分離するように構成されている。分離された高圧の第1冷媒は、オイルセパレータ19aから凝縮器12へ供給される。分離されたオイルは、オイルリザーバー19b、流量制御弁19cを介して、圧縮機11に再度供給される。流量制御弁19cの開度は、圧縮機11に設けられたオイルレベル検知器19dの検知結果に応じて制御される。
凝縮器12は、圧縮機11(高段圧縮部11b)から吐出された第1冷媒から吸熱することにより、第1冷媒を凝縮するように構成されている。凝縮器12は、凝縮した第1冷媒を、カスケード熱交換器3(補助凝縮器14)に供給するように構成されている。中間冷却器13は、低段圧縮部11aにより中間圧に圧縮された第1冷媒を、高段圧縮部11bに供給する前に予冷するように構成されている。二元冷凍機100は、これらの凝縮器12および中間冷却器13を冷却するための空冷ファン5を備える。凝縮器12および中間冷却器13は、それぞれ、空冷ファン5からの空気流により、内部を通過する第1冷媒を冷却する。
補助凝縮器14は、凝縮器12を通過した第1冷媒を冷却するように構成されている。後述するように、補助凝縮器14は、カスケード熱交換器3の高温側部分を構成する。
補助凝縮器14の出口側は、2経路に分岐してエコノマイザ膨張弁16とエコノマイザ熱交換器17とにそれぞれ接続している。エコノマイザ膨張弁16は、凝縮器12により凝縮され、補助凝縮器14で冷却された第1冷媒の一部を膨張させる。エコノマイザ熱交換器17は、エコノマイザ膨張弁16により膨張した第1冷媒により、補助凝縮器14からの第1冷媒の他の部分を冷却する。エコノマイザ熱交換器17は、エコノマイザ膨張弁16により中間圧に膨張して温度低下した第1冷媒と、補助凝縮器14から直接供給された高圧の第1冷媒との間で熱交換させることにより、補助凝縮器14からの高圧の第1冷媒を冷却する。なお、エコノマイザ膨張弁16に供給されエコノマイザ熱交換器17で吸熱した中間圧の第1冷媒は、高段圧縮部11bに送られて再度圧縮される。
供給口15aは、一次冷却回路1の各ショーケース110に対する冷媒出力ポートであり、ショーケース110と接続するための冷媒配管が接続可能である。供給口15aは、凝縮器12により凝縮され、補助凝縮器14およびエコノマイザ熱交換器17で冷却された高圧の第1冷媒を、冷媒配管を介してショーケース110に供給する。
なお、ショーケース110の膨張弁112は、凝縮器12により凝縮され、補助凝縮器14およびエコノマイザ熱交換器17で冷却された第1冷媒を膨張させる。膨張弁112は、たとえば、ニードル弁あるいはキャピラリ-チューブで構成されている。蒸発器113は、膨張弁112によって膨張された第1冷媒を蒸発させる。また、蒸発器113には、ファンにより風が送られて、ショーケース110の空気を冷却するように構成されている。ショーケース110は、外気温などに応じて膨張弁112の開度を調整することにより、空気温度を制御する。蒸発器113を通過した第1冷媒は、冷媒配管を介して一次冷却回路1の戻り口15bへ戻される。ショーケース110には、温度センサ114a~114cが設けられている。温度センサ114aは、ショーケース110の冷却空気の吹出温度(空気温度)を検知する。温度センサ114bは、蒸発器113の入口側における第1冷媒の温度(SC入口温度)を検知する。温度センサ114cは、蒸発器113の出口側における第1冷媒の温度(SC出口温度)を検知する。
戻り口15bは、各ショーケース110から一次冷却回路1への冷媒入力ポートであり、ショーケース110と接続するための冷媒配管が接続可能である。戻り口15bは、供給口15aと同様にショーケース110と接続され、ショーケース110で膨張および蒸発された第1冷媒を受け入れて圧縮機11(低段圧縮部11a)へ導入する。
圧力センサ18aは、圧縮機11の下流で、かつ、供給口15a(膨張弁112)の上流に配置され、一次冷却回路1の高圧側の第1冷媒の圧力を検知する。圧力センサ18bは、戻り口15b(蒸発器113)の下流で、かつ、圧縮機11の上流に配置され、一次冷却回路1の低圧側の第1冷媒の圧力を検知する。温度センサ18cは、凝縮器12の出口部における第1冷媒の温度を検知する。温度センサ18dは、中間冷却器13の出口部における第1冷媒の温度を検知する。温度センサ18eは、エコノマイザ熱交換器17の低温側入口部(エコノマイザ熱交換器17とエコノマイザ膨張弁16との間)における第1冷媒の温度を検知する。温度センサ18fは、エコノマイザ熱交換器17の低温側出口部における第1冷媒の温度を検知する。
〈二次冷却回路〉
二次冷却回路2は、圧縮機21と、凝縮器22と、膨張弁23と、蒸発器24とを含んでいる。二次冷却回路2は、これらの各部を流路(管路)で接続した冷媒回路であり、第2冷媒を循環させる閉回路である。二次冷却回路2は、一次冷却回路1を流れる第1冷媒を冷却することにより、一次冷却回路1の冷却性能を向上させるように構成されている。また、二次冷却回路2には、圧力センサ25a、温度センサ25bおよび温度センサ25cが設けられている。なお、圧縮機21は、特許請求の範囲の「第2圧縮機」の一例であり、凝縮器22は、特許請求の範囲の「第2凝縮器」の一例である。膨張弁23は、特許請求の範囲の「第2膨張弁」の一例であり、蒸発器24は、特許請求の範囲の「第2蒸発器」の一例である。
圧縮機21は、第2冷媒を圧縮するように構成されている。圧縮機21は、モータコンプレッサである。圧縮機21は、インバータ43b(図2参照)により制御されている。つまり、圧縮機21は、インバータ制御(周波数制御)により回転速度(回転数)が制御される。これにより、圧縮機21は、圧縮機21から吐出される第2冷媒の流量を調整可能に構成されている。
凝縮器22は、圧縮機21から吐出された第2冷媒を凝縮させるように構成されている。二元冷凍機100は、凝縮器22を冷却するための空冷ファン6を備える。空冷ファン6は、特許請求の範囲の「冷却部」の一例である。凝縮器22は、空冷ファン6から送られる空気流により冷却されることにより、第2冷媒を凝縮させる。空冷ファン6の風量は、制御部4(図2参照)により調整される。
膨張弁23は、凝縮器22により凝縮された第2冷媒を膨張させるように構成されている。膨張弁23は、たとえば、ニードル弁あるいはキャピラリ-チューブで構成されている。膨張弁23の開度は、膨張弁23に取り付けられたステッピングモータ(図示せず)に対する制御部4(図2参照)の駆動制御より調整される。
蒸発器24は、膨張弁23によって膨張された第2冷媒を蒸発させるように構成されている。また、蒸発器24は、一次冷却回路1(補助凝縮器14)と熱交換可能に構成されている。蒸発器24は、カスケード熱交換器3の低温側部分を構成する。蒸発器24は、第2冷媒の蒸発により一次冷却回路1の第1冷媒から吸熱する。
圧力センサ25aは、圧縮機21の下流で、かつ、膨張弁23の上流に配置され、二次冷却回路2の高圧側の第2冷媒の圧力を検知するように構成されている。温度センサ25bは、凝縮器22の出口部における第2冷媒の温度を検知する。温度センサ25cは、膨張弁23の出口側における第2冷媒の温度(膨張後温度)を検知する。
〈カスケード熱交換器〉
カスケード熱交換器3は、二次冷却回路2と一次冷却回路1とに跨って設けられている。カスケード熱交換器3は、潜熱型の熱交換器により構成されている。カスケード熱交換器3は、一次冷却回路1の補助凝縮器14と二次冷却回路2の蒸発器24とを含み、補助凝縮器14と蒸発器24との間で熱交換可能に構成されている。カスケード熱交換器3は、蒸発器24において第2冷媒を蒸発させて、補助凝縮器14において第1冷媒を冷却させるように構成されている。カスケード熱交換器3は、たとえば、プレート式熱交換器により構成されている。
第2冷媒は、第1冷媒よりも高効率に熱を奪うことが可能な冷媒である。すなわち、第2冷媒は、R410AおよびR404Aと同等の成績係数を有している。第1冷媒は、第2冷媒よりも熱を奪う効率は低いが、第2冷媒よりも環境への負荷が小さい冷媒である。第2冷媒は、R410AおよびR404Aよりも地球温暖化係数が小さい冷媒である。第1冷媒は、第2冷媒よりも地球温暖化係数が小さい冷媒である。なお、地球温暖化係数とは、温室効果の度合いを示す数値である。
〈二元冷凍機の制御に関わる構成〉
図2に示すように、二元冷凍機100は、制御部4に加えて、表示器42と、圧縮機11、21の制御用のインバータ43a、43bとを備えている。
制御部4は、インバータ43a、43bを介して圧縮機11および圧縮機21の運転を制御するように構成されている。具体的には、制御部4は、圧力センサ18bの検知結果に基づくインバータ43aの制御により、圧縮機11の運転をフィードバック制御する。また、制御部4は、温度センサ25cの検知結果(第2冷媒の膨張後温度)に基づくインバータ43bの制御により、圧縮機21の運転をフィードバック制御する。また、制御部4は、エコノマイザ膨張弁16および膨張弁23の開度を制御するように構成されている。制御部4は、温度センサ18fと温度センサ18eとの検知結果の差(エコノマイザ熱交換器17の出口-入口の温度差;過熱度)に基づきエコノマイザ膨張弁16の開度をフィードバック制御する。制御部4は、温度センサ25cの検知結果(第2冷媒の膨張後温度)に基づき膨張弁23の開度をフィードバック制御する。また、制御部4は、空冷ファン5および空冷ファン6の風量を制御する。本実施形態では、空冷ファン5および空冷ファン6は、同一の制御系統で制御されるように設けられており、制御部4からの単一の指令値に応じてそれぞれ動作する。なお、二元冷凍機100には、空気温度(外気温度)を検出する温度センサ7(図1参照)が設けられている。
制御部4は、インターフェース41a~41dを含む。インターフェース41aは、ショーケース110の運転状態を示す信号の入力ポートを含む。接続されている全てのショーケース110が除霜動作などで停止状態に入ると、第1冷媒が循環できなくなるため、二元冷凍機100の動作が停止される。インターフェース41bは、上位制御機器120との通信ポートを含む。上位制御機器120は、たとえばショーケース110の動作制御用のコントローラである。インターフェース41cは、表示器42との接続ポートを含む。インターフェース41dは、インバータ43aおよび43bとの通信ポートを含む。
なお、二元冷凍機100に接続されるショーケース110の数、種類、仕様、および上位制御機器120の有無は、構築される冷凍システムRSの構成次第である。そのため、制御部4は、上位制御機器120と接続される場合には、上位制御機器120から取得されるショーケース110の動作情報に基づいて二元冷凍機100を制御可能であり、上位制御機器120と接続されない場合には、二元冷凍機100の各部のセンサ情報に基づいて二元冷凍機100を制御可能である。
(二元運転と一元運転との切り替え条件)
本実施形態では、制御部4は、二元運転と一元運転とを切り替えるように構成されている。図3に示すように、二元運転とは、圧縮機11および圧縮機21の両方が動作する運転モードである。つまり、二元運転では、一次冷却回路1と二次冷却回路2との両方が動作する。図4に示すように、一元運転とは、圧縮機11が動作して圧縮機21が停止する運転モードである。つまり、一元運転では、一次冷却回路1が動作する一方で二次冷却回路2が動作停止する。なお、図4では、二次冷却回路2を点線で示すことにより、二次冷却回路2が動作停止している状態を表している。
二元運転(図3参照)では、二次冷却回路2により低温側冷媒が冷却されるので、一元運転と比べて二元冷凍機100の冷却性能が高い。また、一元運転(図4参照)では、二次冷却回路2による冷却なしで低温側冷媒を冷却するため、二元運転と比べてエネルギー効率が低くなる。そのため、二元冷凍機100の動作中、二元運転の時間割合が高い方が、二元冷凍機100のエネルギー効率が高くなる。そこで、制御部4は、二元運転を基本とし、一次冷却回路1に対するショーケース110側の要求冷却負荷が二元冷凍機100の冷凍能力に対して過小である場合に一元運転を行うように、二元冷凍機100を制御する。
制御部4は、所定の条件に応じて、二元運転と一元運転とを切り替えるように構成されている。なお、本実施形態において、二元運転から一元運転へ切り替える条件と、一元運転から二元運転へ切り替える条件とは、異なる。
二元運転から一元運転へ切り替える所定の条件は、一次冷却回路1の冷却負荷が下限条件を充足すること、および、圧縮機21の回転数が予め設定された下限値であること、の一方を少なくとも含む。本実施形態では、図5に示すように、制御部4は、インターフェース41b(図3参照)を介してショーケース110の動作情報が取得できるか否かに応じて、二元運転から一元運転へ切り替える所定の条件を選択するように構成されている。
図5に示すように、ショーケース110の動作情報が取得できない場合(図5でNo)、制御部4は、圧縮機21の回転数が予め設定された下限値であることを、二元運転から一元運転への切り替え条件として設定する。
ショーケース110の動作情報が取得できる場合(図5でYes)、制御部4は、一次冷却回路1の冷却負荷が下限条件を充足することを、二元運転から一元運転への切り替え条件として設定する。本実施形態では、ショーケース110の動作情報は、ショーケース110の冷却空気の吹出温度(空気温度)、およびショーケース110の冷却回路111における第1冷媒の過熱度、を含む。ショーケース110における負荷の下限条件は、下記の3つの指標のうち、1つ以上を満たすことである。なお、図5および下記「SC」は、ショーケースを意味する。下記「SC過熱度」とは、SC出口温度-SC入口温度により求められる値であり、SCで熱交換した熱量を指す。
指標1:各SC吹出温度≦各SC吹出温度設定値+許容値A
指標2:各SC過熱度≧各SC過熱度設定値+許容値B
指標3:凝縮器12の出口温度+許容値C≦外気温度
なお、許容値A~Cは、それぞれ予め設定された定数値である。指標1におけるショーケース110の冷却空気の吹出温度(空気温度)は、ショーケース110に設けられた温度センサ114aの検知結果に基づいて取得される。指標2におけるショーケース110の冷却回路111における第1冷媒の過熱度は、ショーケース110に設けられた温度センサ114bおよび114cの検知結果に基づいて算出される。指標3における凝縮器12の出口温度は、温度センサ18cの検出値であり、外気温度は、温度センサ7の検出値である。
接続されているショーケース110が複数存在する場合、指標1および指標2は、全てのショーケース110が条件に該当することを要する。指標1、指標2の各条件は、いずれも、一次冷却回路1の冷却負荷に対して二元冷凍機100の冷凍能力が過剰であることを示す。指標3は、凝縮器12の出口温度が、空冷ファン5により凝縮器12を冷却する空気温度と比べて相対的に低い状態であり、一次冷却回路1の冷却負荷に対して冷凍能力が過剰であることを示す。
なお、一元運転から二元運転へ切り替える条件については、本実施形態では特に限定されない。一例として、制御部4は、ショーケース110における負荷(一次冷却回路1の冷却負荷)が一元運転の上限条件に該当すること、および、外気温(温度センサ7の検出温度)が一元運転の上限温度以上であること、の少なくとも一方を充足することである。
(移行抑制制御)
上記の切り替え条件(所定の条件)に応じて二元運転と一元運転とを切り替える場合、切り替え条件の閾値近傍の状況では、運転の切り替えが頻繁に発生する可能性がある。そこで、制御部4は、所定の条件に基づいて二元運転から一元運転に移行する前に、二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げ、および、二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げの少なくとも一方を行う移行抑制制御を行うように構成されている。
〈冷凍効率の引き下げ〉
二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げとは、圧縮機21の回転数を一定に維持した場合に、冷凍効率の引き下げ前と比較して、冷凍能力が低下することである。本実施形態では、移行抑制制御は、二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げ制御である。なお、二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げについては、後述する。
図6に示すように、移行抑制制御による二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げは、膨張弁23の開度を開方向に調整することと、冷却部(空冷ファン6)の動作を抑制または停止させることとの、少なくとも一方を含む。
移行抑制制御の開始前と比べて膨張弁23の開度を開方向に調整する場合、第2冷媒の流量が増大し、蒸発器24における第2冷媒の蒸発温度が上昇する。その結果、カスケード熱交換器3における第1冷媒(補助凝縮器14)と第2冷媒(蒸発器24)との温度差が小さくなることにより、二次冷却回路2の冷凍効率が引き下げられる。
移行抑制制御の開始前と比べて空冷ファン6の動作を抑制または停止させる場合、凝縮器22の凝縮能力が低下することにより、第2冷媒の温度が上昇する。その結果、カスケード熱交換器3における第1冷媒(補助凝縮器14)と第2冷媒(蒸発器24)との温度差が小さくなることにより、二次冷却回路2の冷凍効率が引き下げられる。
本実施形態では、移行抑制制御による二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げは、空冷ファン6の風量を抑制または空冷ファン6を停止させることにより行われる。
空冷ファン6の風量を抑制または空冷ファン6を停止させる方法は、具体的には、空冷ファン6の風量に関するフィードバック制御における、監視対象を二次冷却回路2の凝縮器22の出口温度のみに限定することにより実施される。
より具体的には、移行抑制制御以外の通常運転時では、制御部4は、空冷ファン6の風量制御を、図1に示した一次冷却回路1の凝縮器12の出口温度(温度センサ18cの検出値)と、一次冷却回路1の中間冷却器13の出口温度(温度センサ18dの検出値)と、二次冷却回路2の凝縮器22の出口温度(温度センサ25bの検出値)と、の3つの温度検出値(監視対象)に基づくフィードバック制御により行う。これに対して、移行抑制制御においては、制御部4は、二次冷却回路2の凝縮器22の出口温度(温度センサ25bの検出値)のみに基づくフィードバック制御により空冷ファン6の風量を制御する。つまり、移行抑制制御では、空冷ファン6の風量が二次冷却回路2の運転状態のみに依存するように、監視対象が限定される。移行抑制制御は、二次冷却回路2の冷凍能力が低い状態で実行されるので、二次冷却回路2の運転状態を反映して空冷ファン6の風量が抑制されることになる。
空冷ファン6の風量を抑制または空冷ファン6を停止させる方法は、この他、空冷ファン6の風量を所定値に維持する方法、または、空冷ファン6の風量の上限値を設定する方法、を採用してもよい。この場合の空冷ファン6の風量の所定値、上限値は、移行抑制制御の開始時点の値よりも小さい値(またはゼロ)とする。
本実施形態では、図6に示すように、制御部4は、移行抑制制御の実行中、膨張弁23の開度を、移行抑制制御の開始時点の開度に維持(固定)する。つまり、膨張弁23の開度を開方向に調整する制御は行われない。
なお、移行抑制制御では、空冷ファン6の風量を抑制または停止させる制御に代えて、膨張弁23の開度を開方向に調整する制御を行ってもよいし、空冷ファン6の風量を抑制または停止させる制御と、膨張弁23の開度を開方向に調整する制御との両方を行ってもよい。
膨張弁23の開度を開方向に調整する方法としては、膨張弁23の開度を、移行抑制制御の開始時点の値よりも大きい所定値に維持する方法、または、膨張弁23の開度に関するフィードバック制御量に対して、開度(制御量)を開方向にシフトさせる定数値を加える方法、を採用してもよい。
また、図6に示すように、本実施形態の移行抑制制御では、制御部4は、空冷ファン6の風量調整により二次冷却回路2の冷凍効率を引き下げることに加えて、圧縮機21の回転数に制限を設けることにより、移行抑制制御中、二次冷却回路2の冷凍能力が増大することを抑制する。すなわち、制御部4は、移行抑制制御の実行中、圧縮機21の回転数が所定値以上に保たれるように制御する。
具体的には、制御部4は、移行抑制制御の実行中、圧縮機21の回転数を、移行抑制制御の開始時点の値に維持(固定)する。
なお、圧縮機21の回転数を所定値以上に保つ方法としては、圧縮機21の回転数を、移行抑制制御の開始時点の値とは無関係に設定された所定値に維持する方法、または、圧縮機21の回転数の下限値を設定する方法、を採用してもよい。
〈移行抑制制御の開始判定および移行抑制制御の実行時間〉
制御部4は、二元運転中、所定の判定時間(T1とする)の間、継続して所定の条件(図5参照)を満たしている場合に、移行抑制制御を開始するように構成されている。そして、制御部4は、移行抑制制御を所定の継続時間(T2とする)の間実行するように構成されている。ただし、制御部4は、移行抑制制御の実行中に所定の条件を満たさなくなった場合には、移行抑制制御を終了する。制御部4は、移行抑制制御の終了時にも所定の条件を満たしている場合に、二元運転から一元運転に移行する制御を行う。本実施形態では、移行抑制制御の継続時間T2は、移行抑制制御を開始するか否かの判定時間T1よりも長い(つまり、T2>T1)。制御部4は、移行抑制制御を終了する際、移行抑制制御中に変更していた運転制御を元に戻す。
(二元運転から一元運転への切り替え制御)
次に、図7および図8を参照して、本実施形態の二元冷凍機100による二元運転から一元運転への切り替え制御を説明する。二元冷凍機100の制御は制御部4により実行される。
〈ショーケース(SC)の動作情報が取得できない場合〉
図7は、ショーケース110の動作情報が取得できない場合の制御例を示す。この場合、図5に示したように、「圧縮機21の回転数が予め設定された下限値であること」が、二元運転から一元運転への切り替え条件(所定の条件)として設定される。
ステップS1において、制御部4は、二元運転状態であるか否かを判断する。二元運転状態である場合、処理がステップS2に進む。二元運転状態でない場合、ステップS1の判断を繰り返す。
ステップS2において、制御部4は、圧縮機21の回転数が予め設定された下限値であるか否か(つまり、所定の条件を満たしたか否か)を判断する。圧縮機21の回転数が下限値でない場合、一元運転には移行されず、処理がステップS1に戻る。圧縮機21の回転数が下限値である場合、処理がステップS3に進む。
ステップS3において、制御部4は、圧縮機21の回転数が下限値になった状態が所定の判定時間T1の間継続したか否かを判断する。判定時間T1が経過していない場合、処理がステップS1に戻る。なお、制御部4は、ステップS1またはS2でNoと判断した場合、判定時間T1のタイマーをリセットする。ステップS1~S3が繰り返されることにより、圧縮機21の回転数が下限値になった状態が判定時間T1の間継続した場合、処理がステップS4に進む。
ステップS4において、制御部4は、二元運転状態であるか否かを判断する。二元運転状態である場合、処理がステップS5に進む。二元運転状態でない場合、ステップS9に移行する。通常、ステップS3からステップS4に進んだ場合、このステップS4はYesになり、処理がステップS5に進む。
ステップS5において、制御部4は、圧縮機21の回転数が下限値であるか否か(つまり、所定の条件を満たしているか否か)を判断する。圧縮機21の回転数が下限値でない場合、処理がステップS9に移行する。圧縮機21の回転数が下限値である場合、処理がステップS6に進む。
ステップS6において、制御部4は、移行制限制御を開始する。すなわち、制御部4は、空冷ファン6の風量を抑制または空冷ファン6を停止させる制御を実行する。また、制御部4は、圧縮機21の回転数を、移行抑制制御の開始時点の値に維持(固定)するとともに、膨張弁23の開度を、移行抑制制御の開始時点の開度に維持(固定)する制御を実行する。
ステップS7において、制御部4は、移行制限制御を開始してから所定の継続時間T2が経過したか否かを判断する。継続時間T2が経過していない場合、処理がステップS4に戻る。
移行制限制御を開始してから所定の継続時間T2が経過するまでの間、ステップS4~S7が繰り返される。移行制限制御の実行中に、二元運転状態から他の状態に遷移した場合(ステップS4でNo)、または、圧縮機21の回転数が下限値でなくなった場合、つまり一元運転への移行条件を満たさなくなった場合(ステップS5でNo)には、処理がステップS9に移行することになる。
ステップS9では、制御部4は、移行抑制制御を解除する。これにより、空冷ファン6の風量を抑制または空冷ファン6を停止させる制御が解除される。これに伴い、制御部4は、圧縮機21の回転数を、移行抑制制御の開始時点の値に維持(固定)する制御を解除するとともに、膨張弁23の開度を、移行抑制制御の開始時点の開度に維持(固定)する制御を解除する。その後、処理がステップS1に戻る。
一方、移行制限制御を開始してから所定の継続時間T2が経過した場合(ステップS7でYes)、処理がステップS8に進む。この場合、制御部4は、ステップS8で移行抑制制御を解除した後、二元運転から一元運転へ移行する。このように、移行抑制制御の実行中も一元運転への切り替え条件を満たしているか否か(ステップS5)の判断が行われ、移行抑制制御の終了時にも継続して一元運転への切り替え条件を満たしている場合に、二元運転から一元運転への移行が行われる。
〈ショーケースの動作情報が取得できる場合〉
図8は、ショーケース110の動作情報が取得できる場合の制御例を示す。この場合、図5に示したように、上記した指標1~指標3のうち1つ以上を満たすこと(ショーケース110における負荷が下限条件を充足すること)が、二元運転から一元運転への切り替え条件として設定される。
図8のフローチャートでは、図7に示したステップS2、S5に代えて、それぞれステップS12、S15が設定されている。また、図8のフローチャートでは、図7に示したステップS3が削除されている。図8のフローチャートは、これらの点を除いて図7と同様であり、図7と同様の部分の説明は省略する。
ステップS12において、制御部4は、一元運転への切り替え条件を充足しているか否かを判断する。すなわち、制御部4は、上記した指標1~指標3のうち、1つ以上を満たす場合には、切り替え条件を充足していると判断し、処理をステップS4に進める。制御部4は、上記した指標1~指標3のうち、1つも満たさない場合、切り替え条件を充足していないと判断し、処理をステップS1に戻す。
図8では、ステップS3が削除されているため、ステップS12の切り替え条件を充足している場合(ステップS12でYes)、ステップS4およびS15でそれぞれYesの場合に、移行抑制制御が開始される。すなわち、ショーケース110の動作情報が取得できる場合には、判定時間T1の経過が判断されることなく、直ちに移行抑制制御が開始されうる。
一方、移行抑制制御の実行中には、ステップS15において、上記ステップS12と同様の、一元運転への切り替え条件を充足しているか否かを判断する。すなわち、制御部4は、指標1~指標3のうち1つ以上を満たすか否かを判断する。制御部4は、指標1~指標3のうち1つも満たさなくなった場合(ステップS15でNo)、移行抑制制御を解除(ステップS9)して、二元運転を継続する。指標1~指標3のうち1つ以上を満たしたまま、継続時間T2が経過した場合(ステップS7でYes)、制御部4は、移行抑制制御を解除(ステップS8)し、一元運転に移行する。
(冷却ファンの風量制御の変化)
次に、上記のフローチャートに沿った、空冷ファン6の風量制御の典型的な動作例について、図9を参照して説明する。図9は、一次冷却回路1の圧縮機11および二次冷却回路2の圧縮機21の各々の動作状態の変化を示すタイムチャートである。横軸が時間を表し、縦軸は各圧縮機11、21のオンオフ状態を示す。図9では一例として、ショーケース110の動作情報が取得できない場合の動作例を示す。
一次冷却回路1の圧縮機11は、通常、一元運転、二元運転に関わらず、常にオン状態で制御される。
二元運転中、二次冷却回路2の圧縮機21はオン状態にあるが、二次冷却回路2の負荷が過小である場合、フィードバック制御により圧縮機21の回転数が低下する。時刻t1において、圧縮機21の回転数が下限値になると、制御部4により判定時間T1のカウントが開始される。
二次冷却回路2の負荷が過小のままであると、圧縮機21の回転数は、時刻t2までの判定時間T1の間、継続して下限値に維持される。そこで、判定時間T1が経過した時刻t2の時点で、制御部4は、移行抑制制御を開始する。制御部4は、時刻t2から時刻t3までの継続時間T2の間、移行抑制制御を実行する。この間、二次冷却回路2の冷却効率が低下した状態で、圧縮機21の回転数および膨張弁23の開度は維持されるので、二次冷却回路2の冷凍能力が低下した状態が、継続時間T2の間継続する。
この結果、継続時間T2の経過後の時刻t3においては、時刻t1以前と比較して、二次冷却回路2の負荷が二次冷却回路2の冷凍能力に対して相対的に高い状態となる。また、継続時間T2の間に、ショーケース110側からの要求負荷の一時的な低下が解消する場合もある。これらの場合には、二次冷却回路2の負荷増大に伴い、フィードバック制御により圧縮機21の回転数が上昇することにより、一元運転への切り替え条件が満たされなくなる可能性がある。その場合には、継続時間T2の経過を待たずに移行抑制制御が解除され、二元運転が継続する。つまり、二元運転から一元運転への切り替えの発生を抑制できる。図9の時刻t3以降の二点鎖線は、二元運転が継続されるケースを示している。
一方、時刻t3においても一元運転への切り替え条件を満たしたままである場合には、制御部4は圧縮機21を停止させて、二元運転から一元運転に切り替える。図9の時刻t3以降の実線は、一元運転に移行するケースを示している。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、制御部4を、所定の条件に基づいて二元運転から一元運転に移行する前に、二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げ、および、二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げの少なくとも一方を行う移行抑制制御を行うように構成する。これにより、一次冷却回路1に要求される冷却負荷が低く二元運転から一元運転に移行する状況下で、移行抑制制御が行われることにより、二次冷却回路2の冷却負荷を相対的に高くすることができる。つまり、移行抑制制御により二次冷却回路2の冷凍効率が引き下げられる場合、一次冷却回路1の冷却負荷が変化していなくても、冷凍効率の引き下げ前と比べて圧縮機21の回転数が引き上げられることになる。また、移行抑制制御により二次冷却回路2の必要熱交換量が引き上げられる場合、これに応じて二次冷却回路の冷凍能力を高めるために圧縮機21の回転数が引き上げられることになる。そのため、移行抑制制御の実行後には、冷却負荷が低くても二元運転から一元運転に移行し難くすることができる。これらにより、一元運転と二元運転とを切り替え可能な構成において、切り替わりの頻発を抑制することができる。そして、移行抑制制御を一時的に実行するだけで、一元運転への切り替わりが抑制され、一元運転よりもエネルギー効率が高い二元運転が実行される時間が長くなるので、二元冷凍機100のエネルギー効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、所定の条件は、一次冷却回路1の冷却負荷が下限条件を充足すること、および、圧縮機21の回転数が予め設定された下限値であること、の一方を少なくとも含み、移行抑制制御は、二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げ制御である。これにより、一次冷却回路1に要求される冷却負荷が低く圧縮機21の回転数がそれ以上下げられない場合に、移行抑制制御によって二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げることで、冷却負荷が同じでも圧縮機21の回転数を高くすることになるので、効果的に、一元運転へ移行する条件を満たしにくくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、移行抑制制御による二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げは、膨張弁23の開度を開方向に調整することと、冷却部(空冷ファン6)の動作を抑制または停止させることとの、少なくとも一方を含む。これにより、移行抑制制御の開始前と比べて膨張弁23の開度を開方向に調整すると、第2冷媒の流量、圧力が上昇して第2冷媒の蒸発温度が高くなる。同様に、冷却部(空冷ファン6)の動作を抑制または停止させることによっても、凝縮器22の冷却性能が低下して第2冷媒の温度が上昇する。その結果、蒸発器24の第2冷媒と一次冷却回路1(補助凝縮器14)の第1冷媒との間の温度差が小さくなるので、二次冷却回路2の冷凍効率を引き下げることができる。
また、本実施形態では、上記のように、移行抑制制御による二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げは、空冷ファン6の風量を抑制または空冷ファン6を停止させることを含む。これにより、空冷ファン6の風量制御によって、容易に、二次冷却回路2の冷凍効率を引き下げる移行抑制制御が実現できる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4は、移行抑制制御を所定の継続時間T2の間実行し、移行抑制制御の終了時にも所定の条件を満たしている場合に、二元運転から一元運転に移行する制御を行う。これにより、移行抑制制御を行ってもなお所定の条件を満たしている場合に、一元運転に切り替えることで一次冷却回路1に対する冷却負荷に見合った運転が可能となる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4は、二元運転中、所定の判定時間T1の間、継続して所定の条件を満たしている場合に、移行抑制制御を開始するように構成されている。このように構成すれば、一時的に所定の条件(一元運転への切り替え条件)を満たしただけの場合に、移行抑制制御が即座に(頻繁に)開始されることを抑制することができる。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、移行抑制制御として、二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げの制御を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げの制御に代えて、または、二次冷却回路2の冷凍効率の引き下げの制御に追加して、二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げの制御を行ってもよい。
〈二次冷却回路の必要熱交換量を引き上げ制御〉
図1を参照して、二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げとは、必要熱交換量の引き上げ前と比較して、二次冷却回路2の蒸発器24において一次冷却回路1側(補助凝縮器14)から吸収すべき熱量(二次冷却回路2へ放出すべき熱量)を増大させることである。二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げの制御は、具体的には、圧縮機11の回転数を引き上げることと、エコノマイザ膨張弁16の開度を開方向に調整することの、少なくとも一方を含む。
移行抑制制御の開始前と比べて圧縮機11の回転数を引き上げる場合、第1冷媒の流量が増大し、カスケード熱交換器3において補助凝縮器14から二次冷却回路2へ放出すべき熱量が増大する。その結果、二次冷却回路2の必要熱交換量が引き上げられる。
移行抑制制御の開始前と比べてエコノマイザ膨張弁16の開度を開方向に調整する場合、第1冷媒の流量が増大し、第1冷媒の蒸発温度が高くなる。蒸発温度の上昇に伴い、フィードバック制御により、一次冷却回路1の圧縮機11の回転数が増大する。圧縮機11の回転数が増大する結果、上記と同様に、二次冷却回路2の必要熱交換量が引き上げられる。つまり、これらの制御は、一次冷却回路1の圧縮機11の回転数を、直接引き上げるか、エコノマイザ膨張弁16の開度調整によって間接的に引き上げるか、という違いである。
移行抑制制御で二次冷却回路2の必要熱交換量を引き上げられれば、フィードバック制御により、二次冷却回路2の圧縮機21の回転数が増大する。その結果、上記の通り、二元運転から一元運転への切り替わりの発生(切り替え条件の充足)を抑制できる。
上記のように、移行抑制制御による二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げは、圧縮機21の回転数を引き上げることと、エコノマイザ膨張弁16の開度を開方向に調整することの、少なくとも一方を含む構成によれば、二次冷却回路2の必要熱交換量の引き上げを容易に実現できる。その結果、二次冷却回路2に対する要求負荷が高くなるため、二元運転から一元運転に移行し難くすることができる。
また、二次冷却回路2の必要熱交換量を引き上げる制御の他の例として、制御部4がショーケース110側(上位制御機器120)と通信可能である状況下では、一次冷却回路1に要求される冷却負荷を引き上げる制御を行ってもよい。つまり、制御部4から上位制御機器120に対して、ショーケース110の要求冷却負荷を引き上げるための制御信号を送信する。これに伴い、ショーケース110の要求冷却負荷が引き上げられることで、一次冷却回路1の冷凍能力が引き上げられ、その結果として、二次冷却回路2側の必要熱交換量も引き上げられることになる。
二元冷凍機100に対するショーケース110の要求冷却負荷を引き上げる制御は、具体的には、ショーケース110内の過冷却を防止するための運転停止用の庫内温度下限値の設定値を引き下げること、および、目標温度の引き下げなどによりショーケース110での熱交換量を増やすこと、が挙げられる。これらのいずれかまたは両方によって、要求冷却負荷を引き上げることができる。
〈他の変形例〉
また、上記実施形態では、第1冷媒がR744(CO)を含み、第2冷媒がR1234yf(CFCF=CH)を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1冷媒および第2冷媒は、R744(CO)およびR1234yf(CFCF=CH)以外の冷媒であってもよい。たとえば、HFC(ハイドロフルオロカーボン)や、他のHFO(ハイドロフルオロオレフィン)や、他の自然冷媒(アンモニア、プロパンなど)でもよい。また、HFCの混合物(R410A、R404Aなど)でもよい。
また、上記実施形態では、本発明の二元冷凍機の接続先機器の一例として、ショーケース110を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の接続先機器は、ショーケース以外のものであってもよい。接続先機器は、たとえば、冷蔵庫、冷凍庫、エアコン、冷水器、冷凍車、自動販売機、冷凍(冷蔵)倉庫、保管庫、コンテナなどでもよい。
上記実施形態では、膨張弁112および蒸発器113を含むショーケース110と接続される別置式の二元冷凍機100の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、二元冷凍機は、一体式の冷凍機であってもよい。つまり、二元冷凍機の一次冷却回路1は、供給口15aと戻り口15bとに代えて、膨張弁(第1膨張弁)および蒸発器(第1蒸発器)を含み、接続先機器なしで第1冷媒を循環させる閉回路として構成されてもよい。
また、上記実施形態で示した二元運転から一元運転への切り替え条件(所定の条件)は、あくまでも一例であり、本発明はこれに限られない。本発明では、二元運転から一元運転への切り替え条件は、一次冷却回路1の冷却負荷が下限条件を充足すること、および、圧縮機21の回転数が予め設定された下限値であること、以外の条件であってもよい。
また、上記実施形態では、制御部4が、ショーケース110からの動作情報の取得可否に応じて、二元運転から一元運転への切り替え条件を選択する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部4は、ユーザからの操作入力を受け付けることにより、切り替え条件を手動で設定可能であってもよい。ショーケース110からの動作情報の取得可否に関わらず、同じ(単一の)切り替え条件を設定してもよい。
また、上記実施形態では、本発明の冷却部の一例として、空冷ファン6を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。冷却部は、液冷式でもよく、その場合、冷却部は、空冷ファン6に代えて送液用のポンプを備える。この構成では、移行抑制制御においてポンプの流量を抑制または送液停止してもよい。
また、上記実施形態では、所定の継続時間T2の間、移行抑制制御を実行する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、時間以外の特定の条件を満たすまでの間、移行抑制制御を実行してもよい。特定の条件は、たとえば冷媒温度、圧力などに対する条件でもよいし、外気温度、冷媒温度や圧力などから算出される指標値に対する条件でもよい。
また、上記実施形態では、移行抑制制御の継続時間T2が、移行抑制制御を開始するか否かの判定時間T1よりも長い例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、継続時間T2の長さは、判定時間T1と同じか、判定時間T1よりも短くてもよい。なお、ショーケース110の動作情報が取得できる場合(図8参照)においても、図7に示したステップS3を設けて、判定時間T1が経過したか否かを判断してもよい。
また、上記実施形態では、制御部4が、ショーケース110の動作制御用のコントローラである上位制御機器120から、ショーケース110の動作情報を取得する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図10に示すように、制御部4は、たとえばインターネットまたはローカルネットワークを介してサーバ130と通信可能に構成され、ショーケース110の動作情報を収集、管理するサーバ130から、ショーケース110の動作情報を取得してもよい。サーバ130は、二元冷凍機100の識別子を、その二元冷凍機100に接続される各ショーケース110の情報と対応付けて記憶している。二元冷凍機100の制御部4は、自身の識別子に基づいて、サーバ130から二元冷凍機100に接続されている各ショーケース110の機器構成と、それらの動作情報とを取得する。制御部4は、取得した各ショーケース110の動作情報に基づいて、上記実施形態の通りに一元運転と二元運転との切り替えの制御を行うことができる。
また、上記実施形態では、インバータ制御(周波数制御)により圧縮機の回転速度を制御する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、圧縮機は、インバータ制御以外により回転数が制御されてもよい。たとえば、圧縮機は、直流モータを含み電流値の制御により回転数が制御されてもよい。
また、上記実施形態では、一次冷却回路1にエコノマイザ膨張弁16およびエコノマイザ熱交換器17が設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、一次冷却回路1にエコノマイザ膨張弁16およびエコノマイザ熱交換器17が設けられていなくてもよい。
1 一次冷却回路
2 二次冷却回路
4 制御部
6 空冷ファン
11 圧縮機(第1圧縮機)
12 凝縮器(第1凝縮器)
16 エコノマイザ膨張弁(補助膨張弁)
17 エコノマイザ熱交換器(補助熱交換器)
21 圧縮機(第2圧縮機)
22 凝縮器(第2凝縮器)
23 膨張弁(第2膨張弁)
24 蒸発器(第2蒸発器)
100 二元冷凍機
110 ショーケース
112 膨張弁(第1膨張弁)
113 蒸発器(第1蒸発器)
T1 判定時間
T2 継続時間

Claims (7)

  1. 第1冷媒を圧縮する第1圧縮機と、前記第1圧縮機から吐出された前記第1冷媒を凝縮する第1凝縮器とを少なくとも含み、前記第1凝縮器により凝縮された前記第1冷媒を第1膨張弁および第1蒸発器に順次供給し、膨張および蒸発された前記第1冷媒を前記第1圧縮機へ戻すように構成された一次冷却回路と、
    第2冷媒を圧縮する第2圧縮機と、前記第2圧縮機から吐出された前記第2冷媒を凝縮する第2凝縮器と、前記第2凝縮器により凝縮された前記第1冷媒を膨張させる第2膨張弁と、前記第2膨張弁によって膨張された前記第2冷媒を蒸発させるとともに前記一次冷却回路と熱交換可能な第2蒸発器と、を含む二次冷却回路と、
    前記第1圧縮機および前記第2圧縮機の両方が動作する二元運転と、前記第1圧縮機が動作して前記第2圧縮機が停止する一元運転とを、所定の条件に応じて切り替える制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記所定の条件に基づいて前記二元運転から前記一元運転に移行する前に、前記二次冷却回路の冷凍効率の引き下げ、および、前記二次冷却回路の必要熱交換量の引き上げの少なくとも一方を行う移行抑制制御を行うように構成されている、二元冷凍機。
  2. 前記所定の条件は、前記一次冷却回路の冷却負荷が下限条件を充足すること、および、前記第2圧縮機の回転数が予め設定された下限値であること、の一方を少なくとも含み、
    前記移行抑制制御は、前記二次冷却回路の冷凍効率の引き下げ制御である、請求項1に記載の二元冷凍機。
  3. 前記第2凝縮器を冷却するための冷却部をさらに備え、
    前記移行抑制制御による前記二次冷却回路の冷凍効率の引き下げは、前記第2膨張弁の開度を開方向に調整することと、前記冷却部の動作を抑制または停止させることとの、少なくとも一方を含む、請求項2に記載の二元冷凍機。
  4. 前記冷却部は、空冷ファンを含み、
    前記移行抑制制御による前記二次冷却回路の冷凍効率の引き下げは、前記空冷ファンの風量を抑制または前記空冷ファンを停止させることを含む、請求項3に記載の二元冷凍機。
  5. 前記制御部は、前記移行抑制制御を所定の継続時間の間実行し、前記移行抑制制御の終了時にも前記所定の条件を満たしている場合に、前記二元運転から前記一元運転に移行する制御を行う、請求項1~4のいずれか1項に記載の二元冷凍機。
  6. 前記制御部は、前記二元運転中、所定の判定時間の間、継続して前記所定の条件を満たしている場合に、前記移行抑制制御を開始するように構成されている、請求項5に記載の二元冷凍機。
  7. 前記一次冷却回路は、前記第1凝縮器により凝縮された前記第1冷媒の一部を膨張させる補助膨張弁と、前記補助膨張弁により膨張した前記第1冷媒により、前記第1凝縮器からの前記第1冷媒の他の部分を冷却する補助熱交換器と、をさらに含み、
    前記移行抑制制御による前記二次冷却回路の必要熱交換量の引き上げは、前記第1圧縮機の回転数を引き上げることと、前記補助膨張弁の開度を開方向に調整することの、少なくとも一方を含む、請求項1に記載の二元冷凍機。
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