JP2023171114A - 乳化化粧料 - Google Patents

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友紀子 芝野
Yukiko Shibano
郁子 野村
Ikuko Nomura
沙希 栃岡
Saki Tochioka
悠 齋藤
Yu Saito
香穂里 半山
Kaori Hayama
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Abstract

【課題】肌に塗布するときにスピーディに、むらなくのび広がり、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、ハリ感があり、均一感のある仕上がりの乳化化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):(A)油性ゲル化剤、(B)25℃で液状の炭化水素油 0.1~30質量%、(C)非イオン界面活性剤、(D)粉体、(E)水を含有する乳化化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、乳化化粧料に関する。
油中水型乳化化粧料は外相が油剤であるため、耐水性を付与しやすく、乳化タイプのファンデーションや、サンスクリーン等に多く用いられている。また、粉体を含有する油中水型乳化において、ゲルのような弾力性を有するものが検討されている。
例えば、特許文献1には、N-アシルアルキレンイミンを繰り返し単位とする親水性セグメントと、オルガノポリシロキサンセグメントとを構成単位とするポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエーテルリン酸シリコーン、粉体を含有する油中水型乳化化粧料が、塗布時の感触に優れ、保存安定性が良く、弾力性があることが記載されている。
特開2013-136520号公報
しかしながら、油性ゲル化剤、非イオン性界面活性剤、粉体及び水を含有する従来の乳化化粧料は、化粧むらができやすく、化粧時間がかかるという課題があった。また、仕上がりがやや粉っぽくなるなど、仕上がりにおいても十分満足できるものではなかった。
本発明者らは、油性ゲル化剤、非イオン性界面活性剤、粉体、水とともに、25℃で液状の炭化水素油を特定の割合で組合わせて用いることにより、肌に塗布するときにスピーディに、むらなくのび広がり、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、ハリ感があり、均一感のある仕上がりの乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
(A)油性ゲル化剤、
(B)25℃で液状の炭化水素油 0.1~30質量%、
(C)非イオン界面活性剤、
(D)粉体、
(E)水
を含有する乳化化粧料に関する。
本発明の乳化化粧料は、肌に塗布する際にスピーディに、むらなくのび広がり、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得られるものである。
本発明で用いる成分(A)の油性ゲル化剤としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサン、スチレンコポリマー、25℃で固体のグリセリン脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物等が挙げられる。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンとしては、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも2つに、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1);
Figure 2023171114000001
(式中、R1は水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示し、tは2又は3を示す)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンであって、
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量が500~4000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメント(a)と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント(b)との質量比(a/b)が70/30~99/1であり、
隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が5000~40000であり、
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量が15000~200000であるオルガノポリシロキサンが好ましく、当該成分を用いることにより、より優れた安定性を得ることができる。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントは、上記オルガノポリシロキサンセグメントを構成する任意のケイ素原子に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して少なくとも2つ結合している。さらに、上記オルガノポリシロキサンセグメントの両末端を除く1以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることが好ましく、両末端を除く2以上のケイ素原子に上記アルキレン基を介して結合していることがより好ましい。即ち、成分(A)のオルガノポリシロキサンは、側鎖として、少なくとも2つ以上の前記一般式(1)で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを有する、グラフトポリマーである。
ヘテロ原子を含むアルキレン基は、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの連結基として機能する。かかるアルキレン基としては、例えば、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1~3個含む炭素数2~20のアルキレン基が例示され、中でも下記式(i)~(vii)のいずれかで表される基が好ましく、下記式(i)又は(ii)で表される基がより好ましく、さらに下記式(i)で表される基が好ましい。なお、式中、An-は4級アンモニウム塩の対イオンを示し、例えば、エチル硫酸イオン、メチル硫酸イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、p-トルエンスルホン酸イオン、過塩素酸イオンが例示される。
Figure 2023171114000002
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを構成するN-アシルアルキレンイミン単位において、一般式(1)中、R1における炭素数1~3のアルキル基としては、例えば、炭素数1~3の直鎖状のアルキル基、又は炭素数3の分岐状のアルキル基が例示され、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
一般式(1)においてtは2又は3の数を示し、オルガノポリシロキサン製造時の原料入手の観点から、2であることが好ましい。
質量比(a/b)は、70/30~99/1の範囲であり、肌への付着性、仕上がりの均一感に優れる点から、好ましくは75/25~98/2、より好ましくは83/17~97/3である。
なお、本明細書において、質量比(a/b)は、成分(A)のオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(1H-NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
成分(A)のオルガノポリシロキサンにおいて、隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(以下、単に「MWg」ともいう)は5000~40000の範囲であり、化粧料の皮膜の柔軟性の点から、10000~35000が好ましく、15000~32000がより好ましい。
本明細書において、「隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメント」とは、下記式(2)に示すように、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントのオルガノポリシロキサンセグメントに対する結合点(結合点A)から、これに隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの結合点(結合点B)までの2点間において破線で囲まれた部分であって、1つのR2SiO単位と、1つのR3と、y+1個の(R2)2SiO単位とから構成されるセグメントをいう。また、「ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント」とは、上記R3に結合する-Z-R4をいう。
Figure 2023171114000003
上記一般式(2)中、R2はそれぞれ独立に炭素数1~22のアルキル基又はフェニル基を示し、R3はヘテロ原子を含むアルキレン基を示し、-Z-R4はポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを示し、R4は重合開始剤の残基を示し、yは正の数を示す。
MWgは、上記一般式(2)において破線で囲まれた部分の分子量であるが、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント1モル当たりのオルガノポリシロキサンセグメントの質量(g/mol)と解することができる。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基がポリ(N-アシルアルキレンイミン)で100%置換されると、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)と一致する。
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量は、N-アシルアルキレンイミン単位の分子量と重合度から算出するか、又はゲルパーミエションクロマトグラフィ(以下、単に「GPC」ともいう)測定法により測定することができる。なお、本発明においては、後記の測定条件で行なったGPC測定により測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(以下、単に「MNox」とも言う)をいうものとする。MNoxは、化粧料の皮膜の柔軟性と溶媒への溶解性を高める点から、500~4000の範囲が好ましく、800~3500がより好ましく、1000~3000がさらに好ましい。
また、上記MWgは、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの含有率(質量%)(以下、単に「Csi」ともいう)を用いて、下記式(I)により求めることができる。
MWg=Csi×MNox/(100-Csi) (I)
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(以下、単に「MWsi」とも言う)は15000~200000であり、化粧料の柔軟性と皮膚への付着性の点から、好ましくは50000~170000、より好ましくは70000~150000である。また、成分(A)のオルガノポリシロキサンは、水などの極性溶媒に溶解することにより、種々の製品に容易に配合することができる。主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンと共通の骨格を有するため、MWsiは原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量と略同一である。なお、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、後記の測定条件によるGPCで測定し、ポリスチレン換算したものである。
成分(A)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(以下、単に「MWt」ともいう)は、皮膚への付着性に優れる観点から、好ましくは15000~200000、より好ましくは50000~170000、さらに好ましくは70000~150000である。MWtは、後記の測定条件によるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算した値である。
成分(A)のオルガノポリシロキサンは、高い弾性率と大きな変形可能量に加え、50~220℃といった温度領域に加熱すると、著しく塑性性が向上して柔らかくなり、加熱をやめて室温に戻る過程で直ぐに弾力性を取り戻すという特徴的な熱可塑性を有する。
成分(A)のオルガノポリシロキサンは、例えば、下記一般式(3):
Figure 2023171114000004
(式中、R2は前記と同じ意味を示し、R5及びR6はそれぞれR2と同一の基を示すか、又は下記式(viii)~(xiii)
Figure 2023171114000005
のいずれかで表される1価の基を示し、R7は上記式(viii)~(xiii)で表される1価の基を示し、dは91.5~1255.0の数を示し、eは2.0~62.5の数を示す)
で表される変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(4)
Figure 2023171114000006
(式中、R1及びtは前記と同じ意味を示す)
で表される環状イミノエーテルを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
一般式(4)で表される環状イミノエーテル(以下、単に「環状イミノエーテル(4)」ともいう)の開環重合には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、求電子反応性の強い化合物、例えば、ベンゼンスルホン酸アルキルエステル、p-トルエンスルホン酸アルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル、トリフルオロ酢酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル等の強酸のアルキルエステルを使用することができ、中でも硫酸ジアルキルエステルが好適に使用される。
重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル等の酢酸エステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、N,N-ジメチルフォルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等の非プロトン性極性溶媒を使用することができ、中でも酢酸エステル類が好適に使用される。溶媒の使用量は、通常、環状イミノエーテル(4)の100質量部に対して20~2000質量部である。
重合温度は通常30~170℃、好ましくは40~150℃であり、重合時間は重合温度等により一様ではないが、通常1~60時間である。
環状イミノエーテル(4)として、例えば、2-置換-2-オキサゾリンを用いれば、前記一般式(1)において、t=2のポリ(N-アシルエチレンイミン)が得られ、2-置換-ジヒドロ-2-オキサジンを用いれば、上記一般式(1)において、t=3のポリ(N-アシルプロピレンイミン)が得られる。
環状イミノエーテル(4)をリビング重合して得られるポリ(N-アシルアルキレンイミン)は、末端に反応性の基を有している。よって、このポリ(N-アシルアルキレンイミン)の末端の反応性基と、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンが有する前記(viii)~(xiii)で示される反応性基とを反応させることで、成分(A)のオルガノポリシロキサンを得ることができる。
前記のリビング重合による製造方法は、下記に示す理論式(II)のように、環状イミノエーテル(4)と重合開始剤の使用量で重合度を容易に制御でき、しかも通常のラジカル重合よりも分子量分布の狭い略単分散のポリ(N-アシルアルキレンイミン)が得られる点で有効である。
Figure 2023171114000007
環状イミノエーテル(4)の使用量及び重合開始剤の使用量は、式(II)におけるMNiが500~4000になる量とするのが好ましく、800~3500になる量とするのがより好ましく、1000~3000になる量とするのがさらに好ましい。
一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、得られるオルガノポリシロキサンの水等の極性溶媒への溶解性と溶解後の取り扱いやすさの観点から、15000~220000が好ましく、より好ましくは50000~190000、さらに好ましくは70000~170000である。
また、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの官能基当量には、成分(A)のオルガノポリシロキサンの質量比(a/b)及びMWgを満たすために、上限が存在する。この観点及び主鎖に適度な疎水性を持たせる観点から、官能基当量は、50000~40000であることが好ましく、10000~35000であることがより好ましく、15000~32000であることがさらに好ましい。ここで、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの官能基当量とは、一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量を、該変性オルガノポリシロキサンが一分子あたりに有するR7の数の平均値で除した値を言う。
一般式(3)で表される変性オルガノポリシロキサンと、前記末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)の使用量は、その質量比(変性オルガノポリシロキサン/末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン))が70/30~99/1の範囲の値とすることが、得られるオルガノポリシロキサンの弾性率及び変形可能量の観点から好ましく、肌への付着性、仕上がりの均一感、乳化性に優れる点から、75/25~98/2がより好ましく、83/17~97/3がさらに好ましい。
なお、本発明において、各オルガノポリシロキサンの合成では、以下の測定条件に従って各種分子量を測定した。
<変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量の測定条件>
カラム:Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー社製)
溶離液:1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器:UV
サンプル:50μL
<MNox及びMWtの測定条件>
カラム:K‐804L(東ソー社製)2つを直列につないで使用。
溶離液:1mMジメチルドデシルアミン/クロロホルム
流量 :1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器:RI
サンプル:50μL
また、質量比(a/b)算出のための1H-NMR測定は、下記の条件で行なった。
1H-NMR測定条件>
得られたポリマーの組成は1H-NMR(400MHz Varian製)により確認した。
サンプル量0.5gを測定溶剤(重クロロホルム)2gで溶解させたものを測定した。
PULSE SEQUENCE
・Relax.delay: 30秒
・Pulse: 45degrees
・積算回数: 8回
確認ピーク 0ppm付近: ポリジメチルシロキサンのメチル基、
3.4ppm付近: エチレンイミンのメチレン部分。
各積分値よりシリコーンとポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)の比率を算出した。
成分(A)のオルガノポリシロキサンとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が好ましく、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン(POLYSILICONE-9)がより好ましい。
スチレンコポリマーとしては、スチレン-イソプレン、スチレン-エチレンプロピレン、スチレン-ブタジエン、スチレン-エチレンブチレン、スチレン-プロピレンブチレン、スチレン-ブチレン、水素添加スチレン-イソプレン等の共重合体が挙げられる。これらのうち、肌への付着性、仕上がりの均一感に優れる観点から、水素添加スチレン-イソプレン共重合体が好ましい。
これらのジブロックコポリマーは、数平均分子量10万~300万であるのが好ましく、15万~150万がより好ましい。数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーション液体クロマトグラフィー(THF溶媒、直鎖ポリスチレンを標準として定められた較正曲線、屈折率検出器)によって求められる。
また、スチレンと、イソプレン、エチレンプロピレン、ブタジエン、エチレンブチレン、プロピレンブチレン又はブチレンとの質量割合は、滑らかな感触の点から、10/90~50/50が好ましく、20/80~40/60がより好ましい。
このようなスチレンコポリマーとしては、例えば、KratonG1701、KratonG1702(クレイトン社製)、Viscup P(Arch社製)、油剤に分散されたVersagel ME1600(Penreco社製)、PIONIER GEL 12PAO(Hansen & Rosenthal KG社製)等の市販品を用いることができる。
25℃で固体のグリセリン脂肪酸エステルにおいて、25℃で固体とは、25℃において半固体~固体の性状を示すことをいう。
25℃で固体のグリセリン脂肪酸エステルとしては、トリエステルが好ましく、肌への付着性、仕上がりの均一感に優れる観点から、炭素数20~28の脂肪酸のトリグリセライドがより好ましく、炭素数20~24の脂肪酸のトリグリセライドがさらに好ましく、トリベヘニンがよりさらに好ましい。
デキストリン脂肪酸エステルとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、炭素数8~24の脂肪酸とデキストリンのエステルが好ましく、炭素数14~20の脂肪酸とデキストリンのエステルがより好ましい。また、デキストリンの平均重合度が3~150であるのが好ましい。
具体的には、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸・ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸デキストリン等が挙げられる。
これらのうち、肌への付着性、仕上がりの均一感に優れる観点から、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸・2-エチルヘキサン酸デキストリンが好ましく、パルミチン酸デキストリンを含むのがより好ましい。
有機変性粘土鉱物としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されずに用いることができる。例えば、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト、モンモリロナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム等の層状粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるカチオン変性粘土鉱物が好ましい。
ここで、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、下記式(5):
Figure 2023171114000008
(式中、R11は炭素原子数10~22のアルキル基又はベンジル基を示し、R12はメチル基又は炭素原子数10~22のアルキル基を示し、R13及びR14は炭素原子数1~3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Xはハロゲン原子又はメチルサルフェート残基を示す)
で表されるものである。
具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、セチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、セチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルステアリルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、及び上記各化合物のクロリドに代えてブロミド化合物としたもの等、さらにジパルミチルプロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙げられる。
これらのうち、肌への付着性、仕上がりの均一感に優れる観点から、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリドが好ましく、少なくともジメチルジステアリルアンモニウムクロリドを含むのが好ましい。
層状粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるカチオン変性粘土鉱物としては、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト等が好ましく、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトがより好ましい。また、市販品としては、ベントン38、ベントン38VCG、ベントン27(以上、エレメンティスジャパン社製)等が挙げられる。
有機変性粘土鉱物は、作業性向上の点、油の増粘効果に優れる点から、溶媒によって希釈された分散液として用いることもできる。
具体的には、有機変性粘土鉱物を予め溶媒に分散させたプレミックスゲルを用いることが好ましい。溶媒としては、有機変性粘土鉱物によって増粘可能であれば制限されないが、油の増粘効果の点から、オクチルドデカノール、ミネラルオイル等が好ましい。また、有機変性粘土鉱物を効率良く分散させて増粘効果を発現させる点から、炭酸プロピレン、エタノール、水、各種界面活性剤等の極性添加剤を含むことが好ましい。
プレミックスゲル中の有機変性粘土鉱物の含有量は、作業性向上の点、油の増粘効果、及び増粘した油性ゲル自体の油分離を抑制する点から、5~25質量%が好ましく、8~20質量%がより好ましく、10~18質量%がさらに好ましい。
プレミックスゲルとしては、カチオン変性粘土鉱物を10質量%含有するベントンゲルEUGV、ベントンゲルMIOV、ベントンゲルISDV、18質量%含有するベントンゲルVS-5 PCV、15質量%含有するベントンゲルPTM(以上、エレメンティスジャパン社製)等の市販品を用いることができる。
成分(A)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、肌への付着性、仕上がりの均一感に優れる観点から、全組成中に0.3質量%以上であるのが好ましく、0.6質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.3~10質量%であるのが好ましく、0.6~7質量%がより好ましく、1~5質量%がさらに好ましい。
成分(B)は、25℃で液状の炭化水素油である。液状とは、流動性があることをいい、クリーム状やペースト状も含まれる。
成分(B)の炭化水素油としては、通常の化粧料に用いられるもので、揮発性又は不揮発性のいずれでも良い。揮発性炭化水素油としては、例えば、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油が挙げられ、不揮発性炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ミネラルオイル、スクワラン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブチレン、ポリブテン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン、ワセリン等の直鎖又は分岐の炭化水素油が挙げられる。
成分(B)としては、肌に塗布する際にスピーディに、むらなくのび広がる観点から、(B1)不揮発性炭化水素油を含むのが好ましい。不揮発性とは、油剤1gを直径48mmのガラスシャーレに広げ、25℃常圧で24時間放置後の重量減少率が1%以下のものである。また、成分(B1)の不揮発性炭化水素油は、25℃で液状のものが好ましい。液状とは、流動性を有するもので、クリーム状やペースト状のものも含まれる。
(B1)不揮発性炭化水素油は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得られる観点から、全組成中に0.02質量%以上であるのが好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、1.2質量%以上がさらに好ましく、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B1)の含有量は、全組成中に0.02~30質量%であるのが好ましく、0.3~25質量%がより好ましく、1.2~20質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)中の成分(B1)の質量割合(B1)/(B)は、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得られる観点から、0.2以上であるのが好ましく、0.3以上がより好ましく、0.4以上がさらに好ましく、1以下である。また、成分(B)中の成分(B1)の質量割合(B1)/(B)は、0.2~1であるのが好ましく、0.3~1がより好ましく、0.4~1がさらに好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、肌に塗布する際にスピーディに、むらなくのび広がり、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得られる観点から、全組成中に0.1質量%以上であり、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上がさらに好ましく、30質量%以下であり、25質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.1~30質量%であり、1~25質量%が好ましく、3~20質量%がより好ましく、4~20質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、肌に塗布する際にスピーディに、むらなくのび広がり、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得られる観点から、0.02以上であるのが好ましく、0.03以上がより好ましく、0.05以上がさらに好ましく、0.2以上がよりさらに好ましく、2以下が好ましく、1以下がより好ましく、0.5以下がさらに好ましくい。また、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、0.02~2であるのが好ましく、0.03~1がより好ましく、0.05~0.5がさらに好ましく、0.2~0.5がよりさらに好ましい。
成分(C)の非イオン界面活性剤としては、通常の化粧料に用いられるものであれば良く、例えば、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグリセリルエーテル、ポリオキシエチレアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンや、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等のポリエーテル変性シリコーン;ポリグリセリン変性シリコーン、アルキル変性ポリエーテル変性シリコーン、アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
これらのうち、水並びに水溶性成分の油中への分散性を高める観点から、25℃で液状のソルビタン脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種又は2種以上を含むのが好ましい。
また、成分(C)の非イオン界面活性剤は、水並びに水溶性成分の油中への分散性を高める観点から、親油性非イオン界面活性剤が好ましく、HLB2以上7以下であるのが好ましく、HLB3以上6以下がより好ましい。
ここで、HLB(親水性-親油性のバランス〈Hydrophilic-Lipophilic Balance〉)は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。また、2種以上の非イオン界面活性剤から構成される場合、混合界面活性剤のHLBは、次のようにして求められる。混合界面活性剤のHLBは、各非イオン界面活性剤のHLB値をその配合比率に基づいて相加算平均したものである。
混合HLB=Σ(HLBx×Wx)/ΣWx
HLBxは、非イオン界面活性剤XのHLB値を示す。
Wxは、HLBxの値を有する非イオン界面活性剤Xの質量(g)を示す。
成分(C)の非イオン界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、モノイソステアリン酸ソルビタンとしては、スパン120-LQ(HLB4.7)(クローダ社製)等、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体としては、KF-6015(HLB4.5)、KF-6017(HLB4.5)、KF-6028(HLB4)(以上、信越化学工業社製)、SH3775M(HLB5)(東レ・ダウコーニング社製)等、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体としては、KF-6012(HLB7)(信越化学工業社製)、DOWSIL BY 22-008 M(HLB2)、DOWSIL BY 25-337(HLB3)、DOWSIL ES-5226(HLB2)、DOWSIL ES-5227(HLB2)(以上、東レ・ダウコーニング社製)等、アルキル変性ポリエーテル変性シリコーンとしては、KF-6038(HLB3)(信越化学工業社製)、ABIL EM 90(HLB5)(エボニック社製)等が挙げられる。
成分(C)の非イオン界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、水並びに水溶性成分の油中への分散性を高める観点から、全組成中に0.1質量%以上であるのが好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、1質量%以上がよりさらに好ましく、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、4質量%以下がさらに好ましく、3質量%以下がよりさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.1~10質量%であるのが好ましく、0.3~5質量%がより好ましく、0.5~4質量%がさらに好ましく、1~3質量%がよりさらに好ましい。
本発明において、成分(B)及び(C)の合計量に対する成分(A)の質量割合(A)/((B)+(C))は、肌に塗布する際にスピーディに、むらなくのび広がり、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得られる観点から、0.02以上であるのが好ましく0.03以上がより好ましく、0.05以上がさらに好ましく、2以下が好ましく、0.6以下がより好ましく、0.4以下がさらに好ましい。また、成分(B)及び(C)の合計量に対する成分(A)の質量割合(A)/((B)+(C))は、0.02~2であるのが好ましく、0.03~0.6がより好ましく、0.05~0.4がさらに好ましい。
成分(D)の粉体としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、着色顔料、体質顔料、光輝性顔料等を用いることができる。
着色顔料としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化アルミニウム、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物、マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体、さらに、カーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素等が挙げられ、これらの着色顔料の複合体、これらの着色顔料とパール顔料とを組み合わせた複合顔料などが挙げられる。処理されるパール顔料としては、例えば、雲母、金雲母、タルク、シリカ、セリサイト、ガラス、カオリン、オキシ塩化ビスマス、酸化セリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、板状アルミナ粉末等の天然又は合成の無機粉体が挙げられる。複合顔料の具体例としては、酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、酸化鉄被覆合成金雲母、酸化クロム被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄被覆ガラス末、酸化チタン内包ガラス末、酸化鉄内包ガラス末等が挙げられる。
これらのうち、金属酸化物が好ましく、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラから選ばれる少なくとも1種又は2種以上を含むのがより好ましく、酸化チタン、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラから選ばれる少なくとも1種又は2種以上を含むのがさらに好ましい。
体質顔料としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、セリサイト、マイカ、合成フルオロフロゴパイト、ガラス末、金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、ヘクトライト、ゼオライト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機体質顔料及びこれらの複合粉体などが挙げられる。
光輝性顔料としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を、酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
さらに、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、ナイロンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、セルロースパウダー、デンプン粉末、ポリフッ化エチレン等の有機粉体;シリカ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機粉体;ラウロイルリジン等のアシル化リジン粉体;高級脂肪酸金属塩である金属石鹸粉体などを用いることができる。
成分(D)の粉体は、そのまま用いられるほか、通常の方法により、疎水化処理したものを用いることもできる。
疎水化処理としては、例えば、フッ素化合物処理、シリコーン処理、アルキル処理、アルキルシラン処理、金属石鹸処理、水溶性高分子処理、アミノ酸処理、アシル化アミノ酸処理、レシチン処理、有機チタネート処理、ポリオール処理、アクリル樹脂処理、メタクリ樹脂処理、ウレタン樹脂処理等の表面処理が挙げられる。
疎水化処理としては、肌に塗布する際にスピーディに、むらなくのび広がる観点から、シリコーン処理、アミノ酸処理、アシル化アミノ酸処理から選ばれる少なくとも1種又は2種以上による疎水化処理が好ましく、アミノ酸処理、アシル化アミノ酸処理から選ばれる少なくとも1種又は2種以上による疎水化処理がより好ましい。
アミノ酸としては、例えば、プロリン、ヒドロキシプロリン、アラニン、グリシン、サルコシン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等が挙げられ、これらの塩が含まれる。また、アシル化アミノ酸のアシル基を構成する脂肪酸は、炭素数1~23の脂肪酸が好ましく、炭素数8~20の脂肪酸がより好ましく、なかでも、ステアロイルグルタミン酸、ラウロイルアスパラギン酸、ジラウロイルグルタミン酸リシン、ラウロイルリジンがさらに好ましい。これらの塩としては、Na、Ca、Al、Mg、Zn、Zr、Ti塩が挙げられる。
具体的には、肌への付着性、仕上がりの均一感と粉感のなさが得られる点から、ステアロイルグルタミン酸2Na、ラウロイルアスパラギン酸Na等で処理されたものが好ましく、なかでも、ステアロイルグルタミン酸2Naで処理されたものがより好ましい。
なお、成分(D)の粉体を疎水化処理して用いる場合、成分(D)の含有量は、疎水化処理した剤を含めての質量を意味する。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、仕上がりの粉感が抑制され、均一感のある仕上がりが得られる観点から、全組成中に1質量%以上であるのが好ましく、2質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がより好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に1~40質量%であるのが好ましく、2~35質量%がより好ましく、5~30質量%がさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料において、(E)水の含有量は、乳化形態を維持しつつ、使用感に優れる観点から、全組成中に10質量%以上であるのが好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。また、成分(E)の含有量は、全組成中に10~60質量%であるのが好ましく、20~55質量%がより好ましく、25~50質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(E)の質量割合(E)/(B)は、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得られる観点から、1以上であるのが好ましく、2以上がより好ましく、4以上がさらに好ましく、25以下が好ましく、15以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい。また、成分(B)に対する成分(E)の質量割合(E)/(B)は、1~25であるのが好ましく、1~15がより好ましく、2~8がさらに好ましく、4~8がよりさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、さらに、(F)25℃で液状のフェニル変性シリコーンを含有することができ、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得ることができる。液状とは、流動性を有することで、クリーム状やペースト状も含まれる。
25℃で液状のフェニル変性シリコーンとしては、例えば、フェニルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキシサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
なかでも、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得ることが観点から、フェニルトリメチコン、メチルフェニルポリシロキサンが好ましい。
成分(F)の25℃における粘度は、4000mm2/s以下であるのが好ましく、600mm2/s以下がより好ましく、200mm2/s以下がさらに好ましく、50mm2/s以下がよりさらに好ましい。
粘度は、B型粘度計(東機産業社:TVB-10M)で、25℃の条件下、SPINDLE No.M1を回転数6rpmの条件で、回転時間1分で測定されるものである。
成分(F)としては、フェニルトリメチコンとして、SH556(東レ・ダウコーニング社製、粘度22mm2/s)、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンとして、KF-56A(信越化学工業社製、粘度15mm2/s)、ジフェニルジメチコンとして、KF-50(信越化学工業社製)、KF-53(信越化学工業社製)、KF-54(信越化学工業社製、400mm2/s)、トリメチルシロキシフェニルジメチコンとして、PDM-1000(旭化成ワッカーシリコーン社製)、トリメチルペンタフェニルトリシロキシサンとして、PH-1555 HRI C.F.(東レ・ダウコーニング社製、175mm2/s)、メチルフェニルポリシロキサンとして、KF-56A(信越化学工業社製)、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンとして、DOWSIL FZ-209(東レ・ダウコーニング社製)等の市販品を用いることができる。
成分(F)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、肌にハリ感と、均一感のある仕上がりが得る観点から、全組成中に0.1質量%以上であるのが好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、成分(F)の含有量は、全組成中に0.1~20質量%であるのが好ましく、0.5~12質量%がより好ましく、1~8質量%がさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の油成分、前記以外の高分子化合物、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調整剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
本発明の乳化化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、液状、乳液、ペースト状、クリーム状、ジェル状、固形状等の剤型にすることができる。
本発明の乳化化粧料は、油中水型乳化化粧料、水中油型乳化化粧料のいずれでも良く、油中水型乳化化粧料として好適である。
また、本発明の乳化化粧料は、例えば、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー、ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料などとして適用することができ、メイクアップ化粧料として好適である。
製造例1(ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーンの製造)
2-エチル-2-オキサゾリン12.9g(0.13モル)と酢酸エチル27.7gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ(ゼオラムA-4、東ソー社製)2.0gで、28℃15時間脱水を行った。
また、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(KF-8015、信越シリコーン社製、重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gと酢酸エチル203gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ15.2gで、28℃15時間脱水を行った。
上記の脱水2-エチル-2-オキサゾリンの酢酸エチル溶液に硫酸ジエチル0.77g(0.005モル)を加え、窒素雰囲気下8時間、80℃で加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。GPCにより測定した数平均分子量は2700であった。
この末端反応性ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)溶液を、上記の脱水した側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン溶液を一括して加え、10時間、80℃で加熱還流した。
反応混合物を減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン-ジメチルシロキサン共重合体を白色ゴム状固体(108g)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.87、最終生成物の重量平均分子量は115000であった。
実施例1~10及び比較例1
表1及び表2に示す組成の油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を製造し、肌へのスピーディなのび広がり、肌へのむらのないのび広がり、粉感のない仕上がり、ツヤのある仕上がり、うるおったような仕上がり、ハリ感のある仕上がり、均一感のある仕上がりを評価した。結果を表1及び表2に併せて示す。
(製法)
成分(D)を含む粉体相成分を混合粉砕し、別途混合した成分(A)、(B)、(C)を含む油相成分に添加して、ディスパーで分散した。その後、成分(E)を含む水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を得た。
(評価方法)
(1)肌へのスピーディなのび広がり:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布している際のスピーディなのび広がりを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;肌にかなりスピーディにのび広げられる。
4;肌にスピーディにのび広げられる。
3;肌にややスピーディにのび広げられる。
2;肌にあまりスピーディにのび広げられない。
1;肌にスピーディにのび広げられない。
(2)肌へのむらのないのび広がり:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布した際のむらのないのび広がりを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;肌にむらができない。
4;肌にあまりむらができない。
3;肌にややむらができる。
2;肌にむらができる。
1;肌にかなりむらができる。
(3)粉感のない仕上がり:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布した後の粉感のない仕上がりを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;粉感がまったくない。
4;粉感がない。
3;粉感があまりない。
2;粉感がややある。
1;粉感がある。
(4)ツヤのある仕上がり:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布した後のツヤのある仕上がりを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;ツヤ感がかなりある。
4;ツヤ感がある。
3;ツヤ感がややある。
2;ツヤ感があまりない。
1;ツヤ感がない。
(5)うるおったような仕上がり:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布した後のうるおったような仕上がりを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;肌がかなりうるおって見える。
4;肌がうるおって見える。
3;肌がややうるおって見える。
2;肌があまりうるおって見えない。
1;肌がうるおって見えない。
(6)ハリ感のある仕上がり:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布した後のハリ感のある仕上がりを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;ハリ感がかなりある。
4;ハリ感がある。
3;ハリ感がややある。
2;ハリ感があまりない。
1;ハリ感がない。
(7)均一感のある仕上がり:
専門パネラー5名により、各油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を肌に塗布した後の均一感のある仕上がりを、以下の基準で官能評価した。結果は、5名の合計点で示した。
5;仕上がりがかなり均一である。
4;仕上がりが均一である。
3;仕上がりがやや均一である。
2;仕上がりがあまり均一でない。
1;仕上がりが均一でない。
Figure 2023171114000009
Figure 2023171114000010
実施例11~15
表3及び表4に示す組成の油中水型乳化化粧料(ファンデーション)を、実施例1~10と同様にして製造した。
得られた油中水型乳化化粧料はいずれも、肌に塗布するときにスピーディに、むらなくのび広がり、仕上がりの粉感が抑制され、ツヤがあり、肌がうるおったように見え、ハリ感があり、均一感のある仕上がりが得られる。
Figure 2023171114000011
Figure 2023171114000012

Claims (7)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
    (A)油性ゲル化剤、
    (B)25℃で液状の炭化水素油 0.1~30質量%、
    (C)非イオン界面活性剤、
    (D)粉体、
    (E)水
    を含有する乳化化粧料。
  2. 成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.02~2である請求項1記載の乳化化粧料。
  3. 成分(A)が、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサン、スチレンコポリマー、25℃で固体のグリセリン脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載の乳化化粧料。
  4. 成分(A)の含有量が、0.3~10質量%であり、成分(C)の含有量が、0.1~10質量%である請求項1~3のいずれか1項記載の乳化化粧料。
  5. 成分(B)に対する成分(E)の質量割合(E)/(B)が、1~25である請求項1~4のいずれか1項記載の乳化化粧料。
  6. さらに、(F)25℃で液状のフェニル変性シリコーン 0.1~20質量%を含有する請求項1~5のいずれか1項記載の乳化化粧料。
  7. 油中水型乳化化粧料である請求項1~6のいずれか1項記載の乳化化粧料。
JP2022083360A 2022-05-20 2022-05-20 乳化化粧料 Pending JP2023171114A (ja)

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