JP2023171002A - 容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】主に工具やキャンプ用品等を収容することができる容器であって、簡易な構成により、コンパクトに積層する第1積層状態と、収容部が上下に連続して積層する第2積層状態とを適宜選択して使用できる容器を提供する。【解決手段】本発明の容器1は、第1収容部10と第2収容部20との間に把持部30を有するものである。容器1は、第1収容部10の前壁11から内方に張り出す係合部14と、底部の後壁側の被係合部とを有し、係合部14と被係合部とが係合して第2積層状態となり、第1積層状態となるときに係合部14を収容できる凹所45が形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、工具入れやキャンプ用具入れ、釣具入れに用いる容器であって、同一容器を積層する向きによって異なる積層状態とすることができるものに関する。
従前から被収容物を収容できる工具箱やトレー等の容器において、積み重ねることはできるものも存在した。例えば、特許文献1に示す運搬用容器は、容器の両側に位置するガイド突条とガイド壁とを係合させて積層するものである。この積層は、使用者が容器を両手で支持しつつ、両側のガイド突条とガイド壁とが係合するように積層させなければならず、容器に重い被収容物を入れた状態では容易に位置決めをすることができず、簡易な積層を行うことができなかった。
また近年において、キャンプが盛行しており、キャンプ用品などを収容する容器が求められている。実際に娯楽用の容器は、片手で運搬でき、重量物に耐えうる構造で、使用しない際は容器同士を積層してコンパクトに収納できる簡易な構成が求められていた。
本発明は、上記問題点を解決すべく、主に工具やキャンプ用品や釣具用品等の娯楽用にも適した容器であって、不使用時にはコンパクトに収納できる積層状態と、使用時でも収容部内の被収容物を破損しないように積層する積層状態とを任意に使い分け、さらに簡単に積層状態とすることができる容器を提供することを目的とする。
そこで、本発明の容器は、内方に傾斜する前壁、後壁、側壁と底部とから形成される収容部と、把持部と、からなり、前記前壁は、内側面から内方に向けて張り出し、前記収容部の開口高さの位置に係合面を有する係合部を有し、前記底部は、垂下片を有する被係合部を前記後壁側に有し、前記前壁の外側面から前記底面にかけて前記係合部を収容可能な凹所を有することを特徴とする。
また、係合部は、上平面を係合面とする係合台と、前記係合面の内方縁を隆起する係合片を有し、被係合部は、前記係合台の両側を跨ぐ側方垂下片と、前記係合片と係合する内方垂下片と、を有することが好ましい。
また、収容部は、把持部の前側に位置する第1収容部と、把持部の後側に位置する第2収容部とからなり、第2収容部は、後壁の内側面から前壁方向に向かって底部から立設する仕切り部を有し、前記仕切り部の形状に沿って、前記後壁と前記底部から切り欠いた溝部を形成することが好ましい。
また、底面の後壁側の溝部に対向する前壁側は、平面状の受け部を有することが好ましい。
また、把持部は、容器の前後方向における中央位置に位置し、両側のフランジ部に接続する2つの把持基端部と、前記把持基端部から上方に傾斜して延長する2つの延長部と、前記2つの延長部を接続する取っ手部を有し、前記延長部は、内方に空洞部を形成したことが好ましい。
請求項1に記載の発明により、内方に傾斜する前壁、後壁、側壁とを有することから同じ形態の2つの容器を上下に重ねる積層が可能になり、2つの容器のうち一方の容器の収容部が他方の容器の収容部に収容されるように積層する第1積層状態と、一方の容器の壁と他方の容器の壁とが上下に連続するように積層する第2積層状態とを、適宜使用状態によって分けて使用することができる。
上記第1積層状態では、上側の容器の前壁、後壁、側壁が、下側の容器の収容部内に収容されることで、積層高さが低いコンパクトな積層状態とすることができる。上記第2積層状態では、下側の容器の開口部に張り出した係合部と上側の容器の底部に形成された被係合部が係合して、収容部内の被収容物を破損しない積層状態とすることができ、積層向きを変えることで第1積層状態と第2積層状態とを使い分けることが可能になる。
第2積層状態とする係合部が容器の収容部の内側となる開口部の高さ位置に張り出しており、第1積層状態とするときには下側の容器の係合部が上側の容器の凹所に収容されつつ積層し、張り出した係合部により積層状態を位置ずれしないようにすることが可能になる。
また、第2積層状態とするときに係合し、第1積層状態とするときに凹所に収容される係合部は、前壁側に形成されていることから、使用者が把持部をもって積層する場合に容器の両側を確認することなく、前壁側を確認すれば積層状態とすることができ、簡単に積層状態を実現することが可能になる。
請求項2に記載の発明により、係合部が台形状の係合台と係合片とからなることで、垂下片を有する被係合部が係合台の係合面を跨ぐように側方への位置ずれを防止し、係合片との係合により前後への位置ずれも防止できる。さらに外側の垂下片が被係合部の底面と同じ高さを有することで係合部と被係合部との係合を案内して簡易な積層状態とすることを可能にしている。
請求項3に記載の発明により、第2収容部の仕切り部が山状に形成され、裏面側及び後面側では内部が溝状に開けられた溝部となっていることにより、第1積層状態で上下の容器の仕切り部が積層され、側方に向かう位置ずれを防止することができる。
請求項4に記載の発明により、底部の前面側に平面状の受け部を有することで、第2積層状態としたときに仕切り部の上縁と平面で簡易に受ける形態としているため、使用者が第2積層状態とするときに係合部と被係合部との係合を確認すれば前壁側のみを確認しつつ第2積層状態とすることができ、簡単に第2積層状態とすることができる。
請求項5に記載の発明により、把持部が容器の中央位置にあり、使用者が片手で容易に容器を運搬可能にするだけでなく、上方に突出する把持部の延長部の内方が空洞になっており、第1積層状態で下側の延長部を収容することで、第1積層状態を前後に位置ずれしないように位置決めすることができる。
本発明の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。本説明において、図1の容器1の係合部14が配置される長辺となる前壁11を前、正面とし、前壁11の反対側長辺となる後壁21を後、背面とし、短辺となる側壁13,23を左右及び側面として説明する。また、平面視において容器1のフランジ部2から中央側(把持部30側)のことを内方とし、その反対側を外方として説明する。
まず、本実施形態の容器1の概要について説明する。図1及び図2に示すように、容器1は、上部を開放して壁部と底部により形成される前壁11側の第1収容部10、同じく後壁21側の第2収容部20と、第1収容部10と第2収容部20の間に配される把持部30とからなる。
本実施形態の容器1は、外壁となる前壁11、後壁21、側壁13,23が上方から下方に行くに従って徐々に内方に傾斜する形態であるため、同一の容器1、1を積層可能にしている。さらに言うと同一の容器1,1を同一方向に積層する第1積層状態と(図11乃至図13参照)、同一の容器1,1を左右反転させて積層する第2積層状態(図14乃至図16参照)を適宜選択して変更できる。本説明において、第1積層状態は、上側容器1の第1収容部10及び第2収容部20が、下側容器1の第1収容部10及び第2収容部20に収容されるように上下積層高さがコンパクトになるように積層するものである。第2積層状態は、上側容器1の第1収容部10及び第2収容部20の底面が、下側容器1の第1収容部10及び第2収容部20の開口高さに位置するように、正面視で下方の容器1の前壁11と上方の容器1の後壁21が上下に連続するように積層するものであって、収容部内に収容物を収容しながら積層することを可能にしている。
本実施形態における容器1の具体的形態について説明する。図1、図2に加え、図3乃至図10に示すように、平面視において、第1収容部10は前側、正面側に位置するもので、平面視で長方形状の上部を開放した1つの開口部分を有した箱状の収容部である。第1収容部10は、前側の外壁となる前壁11と、把持部側の壁となる内方壁12と、左右側短辺となる側壁13,13と、底部40に囲まれた部分を収容部分としている。前壁11、内方壁12、側壁13,13は、いずれも上端から下端にかけて若干内側に向かうように傾斜している。前壁11と側壁13,13の上縁には外方に向けて折り返すフランジ部2が形成されている。本説明において、開口部分や開口高さとは収容部10の上方でフランジ部2付近の位置を指すものとする。
前壁11は、正面視で板状のプレート部3が垂下する壁状部材である。前壁11には、その内側面から一部を内方壁12側に向けて突出するように張り出す2つの係合部14,14が配置される。係合部14は、係合台14aと、係合片14bと、係合面14cとからなる(図8参照)。係合台14aは、前壁11の内側面に沿って第1収容部10の底面から開口高さまで立設された台形状の部材であり、下側から上側に向けて側方幅が短くなる先細り状となるように形成されている。係合面14cは、係合台14aの上平面であって、その内側縁となる内方壁12側の辺が上方に突出する係合片14bが形成される。前壁11の外側面は、係合台14aの張り出し形状に沿って内面に向けて凹む2つの凹所45,45が形成されている。
次に第2収容部20について説明する。第2収容部20は後側、背面側に位置するもので、長方形状の上部を開放した1つの開口部分を有しつつ、仕切り部24により複数に区画された箱状の収容部である。第2収容部20は、後側の外壁となる後壁21と、把持部側の壁となる内方壁22と、左右側の短辺側壁23,23と、底部40に囲まれた部分を収容部分とし、2つの仕切り部24,24により3つに仕切られている。後壁21、内方壁22、側壁23,23は、いずれも上端から下端にかけて若干内側に向かうように傾斜している。前壁11と側壁23,23の上縁には外方に向けて折り返すフランジ部2が形成されていること、開口高さを第2収容部20の上方でフランジ部2付近の位置を指すものとすることは第1収容部10と同じである。
仕切り部24,24は、前後方向は後壁21から内方壁22に至る2つの仕切りであり、上下方向を第2の収容部20の底面から開口高さまで山型状に突出するように形成される。仕切り部24は背面や底面視において、仕切り部24,24が形成される第2の収容部20の外形は仕切り部24,24の形状に応じて溝状となる溝部43,43となり、底部40と後壁21から内方に向かって切り欠くように開放している(図2参照)。
次に把持部30について説明する。把持部30は、前側の第1収容部10と後側の第2収容部との間の位置にあり、2つの収容部を分けるように位置し、平面視において容器1の中央に位置している。把持部30の下方であって、第1収容部の内方壁12と第2収容部の内方壁22との間は開放されており、後述の第1積層状態では下方の容器の把持部30が上方の容器の開放空間に位置するようにしてコンパクトな積層を可能にしている。
把持部30は、両側から中央にかけて2つの把持基端部31,31と、2つの延長部32,32と、1つの取っ手部33とからなる。2つの把持基端部31,31は、側壁側のフランジ部2に各々が連結し、フランジ部の上縁よりも把持基端部31の上面が緩やかに上方傾斜している。2つの把持基端部31,31の各々の内方端から連続し、急激に上方傾斜する2つの延長部32,32を有し、2つの延長部32,32の内方端を連結する1つの取っ手部33が配されている。
2つの把持基端部31,31は、各々上平面から下方に若干膨出する副収容部31a,31aが形成されている。2つの延長部32,32は、上方傾斜する部位であるが、各々上平面と前後の面からなるが下底面から内部が空洞となる空洞部32a,32aが形成されている。延長部32,32の前後の面は、上方に向かうにつれて徐々に内方に傾斜することで、把持基端部側の部材厚み(前後方向幅長さ)よりも取っ手側の部材厚み(前後方向幅長さ)が薄くなるようにして、上下の積層を可能にしている。取っ手部33は、上平面が板状面となっているが、下面を湾曲面としている。取っ手部33の高さ位置は、前壁11の上下長さの3分の1程度の長さ分を、フランジ部2から上方に位置している。
本実施形態の把持部30により、容器1の中央位置で上方に突出するように位置していることから使用者が掴みやすい形態としている。下方を湾曲することで、第1及び第2収容部10,20に被収容物を入れて、所定の重量を有しても、使用者が持ちやすく、持っても手が疲れにくい構成としている。また、延長部32の内側に空洞部32aが形成されることで(図1、10参照)、第1積層状態において上方の容器1の空洞部32aに下方の容器1の延長部32が挿入され、コンパクトに積層しつつ、延長部32の前後面で積層状態を位置決めすることができる。
さらに両側の把持基端部31,31について更に具体的に説明する。特に図6に示すように、把持基端部31は、容器1の側方側において接続部31bが前後に延長し前後側のフランジ部2に接続する平面視略T字型の形態となる。接続部31bは、フランジ部2の上縁よりも若干高い上縁を有しており、フランジ部2との前後の接続位置において段差部31c,31cが形成される。
両側のフランジ部2には、前後の段差部31c,31cとの接続位置から下方に伸びる垂下部2a,2aが形成される。垂下部2a,2aの垂下長さは、第1積層状態としたときに垂下部2a,2aの下端が下方の容器1のフランジ部2の上面に当接する長さとしている(図13参照)。第1積層状態において、垂下部2a,2aが接続位置付近のフランジ部2に当接することで、想定以上に上側の容器1が下側の容器1に入り込まないようにし、さらに積層状態で段差部31c,31cと垂下部2a,2aとが干渉して、前後方向に位置ずれしない壁としての役割をもたせることができる。
次に容器1の底面側に形成される底部40、脚部41,42、溝部43、被係合部44、凹所45、受け部46について説明する。主に図7に示すように、底部40とは、容器1の底面を指すものとする。底部40から第1収容部10の外周縁に沿って突出した脚部41と、3つに区画された第2収容部20の各々の外周縁に沿って突出した脚部42を有する。脚部41,42はいずれも下方に向けて突出する突条である。
脚部41,42について説明する。前壁11側となる第1収容部10の底面側となる脚部41は、第2収容部20は後述する溝部43,43により3つに区画されているが、第1収容部10も第2収容部20と同じく3つに区画されている。後壁21側の溝部43,43に対応する前壁11側の部分には平板状の受け部46,46が形成される。
脚部41,42は、前壁11、後壁21、側方壁13,23の下縁と底面との境を湾曲した湾曲面47の途中から立設するように形成されているため、底面視における外縁よりも若干内方に位置している。ただし、3つに区画された脚部41,42の中央部位のみは両方の側方部位に比べて前壁11、後壁21よりも内方に脚部41,42が形成されている。
底面の後壁21側は、上述したように、仕切り部24,24の形状に沿って谷状に凹む溝部43,43が形成されている。溝部43,43は、後述する凹所45,45と異なり、仕切り部24,24の形状に沿って前後方向は後壁21から内方壁22にかけて、上下方向は底面から開口高さ付近まで凹む形態を有する。この溝部43,43を有することで、後述の第1積層状態としたときに下側容器1の仕切り部24,24を上側容器1の溝部43,43で受けてコンパクトに積層することが可能になる。
また、後壁21側の溝部43,43の側方には、第2積層状態で前壁11の内方に張り出す2つの係合部14,14を受ける2つの被係合部44,44が配されている。被係合部44,44は、被係合底面44dの周囲を垂下片で囲むものであり(図9参照)、両側方の側方垂下片44a,44aと内方側の内方垂下片44bとからなる。また、外方側(後壁側)は、係合側壁と内方壁よりも一段低い外方垂下片44cが形成され、外方垂下片44cは湾曲面47の上縁付近から垂下することで、その最下端は被係合底面44dと同じ高さに形成される。なお、本実施形態の被係合底面44dは容器1の底部40と同じ高さ位置としている。
上記被係合部44,44によると、後述の第2積層状態で上側容器1の被係合部44,44に囲まれた被係合底面44dが係合部14の上平面である係合面14cに載り、側方垂下片44a,44aが係合部14の係合台14aの両側に跨るように配されることで、積層状態で側方への位置ずれを防止することができる。また、内方垂下片44b、外方垂下片44cと係合部14の係合台14aとが係合して、前後の位置ずれを防止することができるとともに、外方垂下片44cが底面と同じ高さとすることで、係合状態を簡易に案内することを可能としている。なお、係合部14と被係合部44とは比較的余裕を持たせて係合している。
また、後壁21側の被係合部44,44と対向する前壁11側の位置には、上述のとおり2つの係合部14,14の係合台14aの形状に応じて外面側から内方に凹んだ2つの凹所45,45が形成されている。凹所45の形状は、台形状の係合台14aの形状に沿っており、後述の第1積層状態で内方に張り出した係合台14aを受けてコンパクトに積層することが可能になる。
さらに、前壁11側の凹所45,45と対向する後壁21側の位置には、仕切り部24,24の上平面の形状に応じて受ける受け部46,46が形成されている。後述の第2積層状態で仕切り部24,24の上平面と接触する位置に形成され、突出するリブ状の脚部41,42と側方に向かうリブ46a,46aにより接触位置が位置決めされ、第2積層状態となるように位置決めすることが可能になる。
次に、本実施形態の容器1の使用について説明する。容器1としての通常の使用は、第1収容部10や第2収容部20に被収容物を収容することができ、把持部30をもって使用者が持ち運びを行うことができるものである。
本実施形態の積層について説明する。上記のとおり、本実施形態の容器1は、複数の同じ容器1、1を積層するに際して下側容器1の収容部に上側容器1の収容部を収容しつつ上下高さがコンパクトになるように積層する第1積層状態と、一方の容器1の開口高さから積み上げるように積層する第2積層状態とを適宜使い分けることを可能にするものである。
まず、第1積層状態について図11、図12、図13を示して説明する。第1積層状態は、一方の容器1と他方の容器1とを同じ向きにして積層するものであり、「同じ向き」とは2つの容器1,1の前壁11,11、後壁21,21とが互いに接するように積層する向きをいう。
第1積層状態としたときに、上側容器1の前壁11が下側容器1の第1収容部10内に、上側容器1の後壁21が下側容器1の第2収容部20内に収納されるように、コンパクトに積層することができる。このとき、下側容器1の仕切り部24,24が上側容器1の溝部43,43内に収容され、下側の容器1の係合台14a,14aも上側の容器1の凹所45,45に収容されることで、コンパクトな積層が可能になるとともに、溝部43,43と凹所45,45が楔状に位置決めしつつ前後左右方向への位置ずれも防止している。
さらに第1積層状態としたとき、下側の容器1の把持部30の延長部32,32が上側の延長部32,32の内方の空洞部32a,32a内に収容されることで、最も見やすい位置で位置決めすることが可能になる。つまり、使用者にとって最も注意を惹く部分は容器1の把持部30であり、この把持部30を注視して下側の把持部30に重ね合わせるように積層すれば第1積層状態にすることができることとなり、使用者にとってより簡易に第1積層状態とすることが可能になる。
次に、第2積層状態について図14、図15、図16を示して説明する。第2積層状態は、第1積層状態と異なり、一方の容器1と他方の容器1とを相対する向きにして積層するものであり、「相対する向き」とは2つの容器1,1の前壁11と後壁21とが互いに上下に連続して接するように積層する向きをいう。
第2積層状態とするときは、下側容器1の前壁11側に上側容器1の後壁21側がくるように180度反転し、下側の容器1の係合台14aの係合面14cに、上側容器1の被係合部44の被係合底面44dが載るように、上側容器1を載置する。このとき、対向する側にある仕切り部24,24は平面状の受け部46,46で受けるだけなので、使用者は上側容器1を第2積層状態で積層する場合には、把持部30をもって一方側(下方容器1の前壁11側)のみの係合部14と被係合部44の係合のみを注視すれば容易に第2積層状態とすることが可能になる。
すなわち、第2積層状態とする場合は、第1収容部10や第2収容部20に被収容物が収容されている状態が多く、容器1自体に所定の重量がある場合も多い。このときに中央に把持部がない場合や前後両側の係合箇所に注視しなければならない場合、両手で担いで前後両側を見つつ積層しなければならず、必ずしも簡易な方法ではなかった。
本実施形態による容器1によると、中央にある把持部30をもち、一方側のみに係合部を有することから使用者は一方のみを注視すれば容易に第2積層状態とすることも可能になる。
1…容器、2…フランジ部、10…第1収容部、11…前壁、13…側壁、14…係合部、14a…係合台、14b…係合片、20…第2収容部、21…後壁、24…仕切り部、30…把持部、31…把持基端部、32…延長部、32a…空洞部、33…取っ手部、43…溝部、44…被係合部、44a…側方垂下片(垂下片)、44b…内方垂下片(垂下片)、45…凹所、46…受け部。
Claims (5)
- 内方に傾斜する前壁、後壁、側壁と底部とから形成される収容部と、把持部と、からなり、
前記前壁は、内側面から内方に向けて張り出し、前記収容部の開口高さの位置に係合面を有する係合部を有し、
前記底部は、垂下片を有する被係合部を前記後壁側に有し、
前記前壁の外側面から前記底面にかけて前記係合部を収容可能な凹所を有すること特徴とする容器。 - 係合部は、上平面を係合面とする係合台と、前記係合面の内方縁を隆起する係合片を有し、
被係合部は、前記係合台の両側を跨ぐ側方垂下片と、前記係合片と係合する内方垂下片と、を有することを特徴とする請求項1に記載の容器。 - 収容部は、把持部の前側に位置する第1収容部と、把持部の後側に位置する第2収容部とからなり、
第2収容部は、後壁の内側面から前壁方向に向かって底部から立設する仕切り部を有し、
前記仕切り部の形状に沿って、前記後壁と前記底部から切り欠いた溝部を形成することを特徴とする請求項2に記載の容器。 - 底面の後壁側の溝部に対向する前壁側は、平面状の受け部を有することを特徴とする請求項3に記載の容器。
- 把持部は、容器の前後方向における中央位置に位置し、両側のフランジ部に接続する2つの把持基端部と、前記把持基端部から上方に傾斜して延長する2つの延長部と、前記2つの延長部を接続する取っ手部を有し、
前記延長部は、内方に空洞部を形成したことを特徴とする請求項1、2、3または4のいずれか一項に記載の容器。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
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