JP2023170395A - 船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】船体抵抗を低減することができる船舶を提供する。【解決手段】船舶は、船尾端面と、船尾端面に連なる船尾底面と、を備え、船尾底面は、船幅方向にわたって広がり、船尾側に向かうにしたがって上方に向かって傾斜する主底面と、主底面の後端部の船幅方向中央部に設けられて、船尾側に向かうにしたがって下方に延びる傾斜面及び、傾斜面の船尾側に接続されて船尾端面と面一をなす後面を有する船尾下部と、を備え、主底面と船尾下部とが、これら主底面と船尾下部との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。【選択図】図2

Description

本開示は、船舶に関する。
特許文献1には、三角形断面の付加部材を既存のトランサムスターン船尾端に付設した船舶が開示されている。この付加部材は、船尾端から後方に突出し、水平からやや後方下がりに傾斜している。これにより、船舶が航行する際の造波抵抗が低減される。
特許第3490392号公報
ところで、近年の船舶では、燃費性向上による運航コストの低減がより一層求められている。このため、航走時の船体抵抗低減が重要となり、上述した従来の船尾形状を改良して船体抵抗をさらに低減することが望まれている。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、船体抵抗を低減することができる船舶を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る船舶は、船尾端面と、前記船尾端面に連なる船尾底面と、を備え、前記船尾底面は、船幅方向にわたって広がり、船尾側に向かうにしたがって上方に向かって傾斜する主底面と、前記主底面の後端部の船幅方向中央部に設けられて、船尾側に向かうにしたがって下方に延びる傾斜面及び、該傾斜面の船尾側に接続されて前記船尾端面と面一をなす後面を有する船尾下部と、を備え、前記主底面と前記船尾下部とが、これら前記主底面と前記船尾下部との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。
本開示の船舶によれば、船体抵抗を低減することができる。
本開示の実施形態に係る船舶の側面図である。 本開示の実施形態に係る船舶の船尾を示す下方斜視図である。 本開示の実施形態に係る船舶の船尾を後方から見た図である。 本開示の実施形態に係る船舶の船尾を下方から見た図である。 本開示の実施形態に係る船舶の船尾を側方から見た図である。 本開示の実施形態に係る船舶についてフルード数に対する剰余抵抗係数の変化を示す図である。
以下、本開示の実施形態に係る船舶1について、図1から図6を参照して説明する。本実施形態では、船舶1として、痩せ型で航海速力の速い船舶を一例に説明する。このような船舶1の例として、ROPAX等のフェリー、客船、コンテナ船、自動車専用船(PCTC;Pure Car and Truck Carrier)、RORO船等の貨物船が挙げられる。
(船舶)
図1に示すように、船舶1は、トランサムスターン構造の船舶である。船舶1は、進行方向D1に細長い形状に形成されている。すなわち、船舶1の船長方向は、船舶1の進行方向D1と一致している。
以下、船舶1の進行方向D1と直交する方向、かつ、水平面に沿う方向を船幅方向D2と称する場合がある。
図1、図2に示すように、船舶1は、船体2と、推進器20と、舵30と、を備える。
(船体)
船体2は、舷側3と、船底4と、上甲板5と、船首6と、船尾10と、を備える。
舷側3は、船幅方向D2に対向して一対設けられている。各舷側3は、進行方向D1に延びている。船底4は、一対の舷側3の下側部分を接続している。船底4は、舷側3と同様に進行方向D1に延びている。船底4と舷側3との境界は、図2に破線で図示されているが、船底4と舷側3は、これら船底4と舷側3との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。上甲板5は、一対の舷側3の上部に亘って設けられている。上甲板5は、舷側3と同様に進行方向D1に延びている。上甲板5には、船橋等、不図示の上部構造が設置される。船首6は、船体2の進行方向D1前側に位置している。船尾10は、船体2の進行方向D1後側に位置している。船首6と船尾10とは、舷側3、船底4、及び上甲板5によって接続されている。
これら舷側3、船底4、上甲板5、船首6及び船尾10により、船体2は箱型に形成されている。
以下、船舶1の進行方向D1前側を「船首側」と称し、船舶1の進行方向D1後側を「船尾側」と称して説明する。
(船尾)
船尾10は、船尾端面11と、船尾底面12と、を備える。
(船尾端面)
船尾端面11は、鉛直上下方向に延びる平面状に形成されている。本実施形態では、船尾端面11は、進行方向D1(船長方向)と直交している。船尾端面11は、船体2の進行方向D1に延びる船体中心線Cを基準として左右対称に形成されている。船尾端面11の船幅方向D2の寸法は、下方に向かうにしたがって、次第に小さくなっている。船尾端面11の下縁は、船尾側から見て下方に張り出すように湾曲したドーム状に形成されている。
(船尾底面)
船尾底面12は、船尾端面11に連なっている。また、船尾底面12は、舷側3及び船底4に連なっている。
船尾底面12の形状の詳細については、後述する。
(推進器)
推進器20は、船尾底面12の下方に設けられている。本実施形態の推進器20は、プロペラ21である。
本実施形態の船尾10は、いわゆる1軸船尾である。プロペラ21は、下方から見て、船体中心線C上に1基配置されている。プロペラ21は、プロペラ軸22を介して船底4に接続されている。プロペラ軸22は、進行方向D1に延びている。プロペラ軸22は、船底4を貫通している。プロペラ軸22の前端部は、船底4内に設けられた不図示の原動機に接続されている。プロペラ21には、プロペラ軸22を介して船底4内の原動機の駆動力が伝達される。プロペラ21は、原動機の駆動力によって回転する。プロペラ21の回転によって、船舶1に推進力が生じる。
なお、船舶1は、1軸船尾及び1基のプロペラ21に代えて、センタースケグと、2基のプロペラ21または2基のアジマス推進器と、を有してもよい。
(舵)
舵30は、プロペラ21よりも船尾側に位置している。舵30は、下方から見て船体中心線Cに沿って設けられている。舵30は、舵柱31を介して船尾底面12に装着されている。舵柱31は、船尾底面12から下方に突出している。舵柱31の下端には、舵30の上端の前部が接続されている。舵30は、舵柱31回りに角度変更可能に設けられている。
以下、満載喫水線WLと船首6との交点を通り、上下方向に延びる垂線を前部垂線F.P.と称し、舵柱31の中心軸を通り上下方向に延びる垂線を後部垂線A.P.と称する。また、前部垂線F.P.と後部垂線A.P.との間の進行方向D1の距離を垂線間長Lppと称する。また、プロペラ21の中心を通り上下方向に延びる垂線をプロペラ中心垂線P.C.と称する。また、船尾底面12の後端を船尾端A.E.と称する。
(船尾底面の形状の詳細)
以下、図2、及び図3から図5を参照して船尾底面12の形状の詳細について説明する。
図2に示すように、船尾底面12は、主底面13と、船尾下部14と、を備える。
(主底面)
主底面13は、船底4に滑らかに接続されている。主底面13は、船底4の後端から船尾端面11に向けて進行方向D1後側に延びている。以下、主底面13の前端を通る垂線をA-A線と定義する。A-A線は、進行方向D1でプロペラ中心垂線P.C.と後部垂線A.P.との間に位置している。
主底面13と舷側3との境界は、図2で破線で図示されているが、主底面13と舷側3は、これら主底面13と舷側3との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。同様に、主底面13と船底4との境界は、図2に破線で図示されているが、主底面13と船底4は、これら主底面13と船底4との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。
図3では、船尾側から見た、船尾端面11及び、船尾10の断面の外形線が開示されている。図3で開示される船尾10の断面は、進行方向D1に直交する断面である。図3では、代表例として、A-A線に沿う断面の外形線(二点鎖線)と、後部垂線A.P.に沿う断面の外形線(一点鎖線)と、船尾端A.E.に沿う船尾端面11の外形線(実線)と、が図示されている。
図4では、下方から見た、船尾10の断面の外形線が開示されている。図4で開示される船尾10の断面は、上下方向に直交する断面である。図4では、船底4の基線BLからの高さ(z)が異なる船尾10の断面の外形線が複数開示されている。船底4の基線BLからの高さ(z)を低い順にz=a,b,c,dとして、図4には、高さz=a,b,c,dの4つの断面の外形線が図示されている。z=aは、船尾端A.E.の下端付近の高さであり、z=dは、船尾底面12の上端の高さである。寸法差b-a,c-b,及びd-cは全て等しい。さらに、図4には、高さz=a,b,c,dの4つの断面の外形線に加えて、高さz=a,bの間の高さ、高さz=b,cの間の高さ、及びz=c,dの間の高さの断面の外形線が図示されている。
また、図4では、比較例として、高さz=aの断面の位置にナックルラインNLの一例が破線で図示されている。図4に示すナックルラインNLは、あくまでも比較例であり、本実施形態には存在しない。
図5では、船幅方向D2から見た、船尾10の断面の外形線が開示されている。図5で開示される船尾10の断面は、船幅方向D2に直交する断面である。図5では、船体中心線Cに沿う断面の外形線、及び船体中心線Cよりも船幅方向D2外側に位置する複数の断面の外形線が開示されている。図5に示される各断面の外形線の下端は、船体中心線Cから船幅方向D2外側に位置するほど、上方に位置する。
図3から図5では、船体2の形状のみが図示され、推進器20及び舵30は省略されている。
図3から図5に示すように、主底面13は、船幅方向D2にわたって広がり、舷側3に接続されている。主底面13は、船尾側に向かうにしたがって上方に向かって傾斜している。また、主底面13は、稜線の存在しない滑らかな曲面状に形成されている。
(船尾下部)
図2に示すように、船尾下部14は、主底面13の後端部の船幅方向D2中央部に設けられている。船尾下部14は、主底面13との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。本実施形態では、船尾下部14は、主底面13と一体形成されている。すなわち、船尾下部14は、船体2への付加物ではなく、船体2の外面形状そのものである。船尾下部14は、傾斜面15及び後面16を有する。
傾斜面15と主底面13との境界は、図2に破線で図示されているが、傾斜面15と主底面13は、これら傾斜面15と主底面13との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。傾斜面15は、船尾側に向かうにしたがって下方に延びている(特に図5参照)。図5に示す断面の外形線のうち下から4本目の外形線において、後部垂線A.P.よりも船尾側が傾斜面15の形状を開示している。傾斜面15の前端は、A-A線と後部垂線A.P.との間に位置している。本実施形態では、傾斜面15の前端は、後部垂線A.P.上に位置している。すなわち、本実施形態では、船尾底面12の船幅方向D2中央部は、A-A線から後部垂線A.P.までは、船尾側に向かうにしたがって上方に向かって傾斜し、後部垂線A.P.から船尾端A.E.までは、船尾側に向かうにしたがって下方に向かって傾斜している。
傾斜面15は、推進器20よりも船尾側に位置する。傾斜面15の後端の下縁は、船尾端面11の下縁よりも下方に位置している。傾斜面15の下縁は、船尾側から見て下方に張り出すように湾曲したドーム状に形成されている。
また、傾斜面15を含む船尾底面12の後端部は、船幅方向D2外側に向かうにしたがって下方傾斜から上方傾斜に変化している。この点について、図3を参照してより詳細に説明する。
例えば図3に示すように、進行方向D1に直交する船尾10の断面うち、船尾端A.E.における船尾端面11の外形線(実線)と、後部垂線A.P.における断面の外形線(一点鎖線)とは、船幅方向D2における船体中心線Cと船幅方向D2の最外側端(舷側3側の端)との間で交差している。図3では、船尾端A.E.における船尾端面11の外形線と、後部垂線A.P.における断面の外形線とが交差する船幅方向D2位置がB-B線で図示されている。B-B線よりも船幅方向D2内側では、船尾端A.E.における船尾端面11の外形線は、後部垂線A.P.における断面の外形線よりも下方に位置するとともに、船幅方向D2外側に向かうにしたがって、後部垂線A.P.における断面の外形線に上方に接近している。また、B-B線よりも船幅方向D2外側では、船尾端A.E.における船尾端面11の外形線は、後部垂線A.P.における断面の外形線よりも上方に位置するとともに、船幅方向D2外側に向かうにしたがって、後部垂線A.P.における断面の外形線から上方に離間している。さらに、舷側3側に接近すると、船尾端A.E.における船尾端面11の外形線は、再び後部垂線A.P.における断面の外形線に接近し始め、船幅方向D2の最外側端で殆ど重なる。
このように、傾斜面15を含む船尾底面12の後端部はB-B線よりも船幅方向D2内側では、船尾側に向かうにしたがって下方に傾斜するとともに、B-B線よりも船幅方向D2外側では、船尾側に向かうにしたがって上方に傾斜する。すなわち、船幅方向D2における傾斜面15と主底面13との境界は、B-B線に位置していることになる。
また、図4に示すように、傾斜面15を含む船尾底面12の後端部では、同一の上下方向位置の外形線が船尾側に向かうにしたがって船幅方向D2に拡がっている。
さらに、傾斜面15を含む船尾底面12の後端部では、同一の上下方向位置の外形線が上方に向かうにしたがって船幅方向D2に直交するように変化している。より詳細には、傾斜面15を含む船尾底面12の後端部における同一の上下方向位置の外形線は、船底4からの高さが高くなるにしたがって船体中心線C側に凹む形状が小さくなるとともに舷側3に接近し、舷側3の近傍では船体中心線Cとは反対側に僅かに張り出した凸形状となる。また、傾斜面15を含む船尾底面12の後端部における同一の上下方向位置の外形線は、舷側3と同じ高さでは、舷側3に沿って延びる形状となる。
また、図3、図4に示すように、傾斜面15を含む船尾底面12の全体は、滑らかな曲面状に形成されている。
図3に示すように、後面16は、傾斜面15の船尾側に接続されて船尾端面11と面一をなしている。後面16と船尾端面11との境界は、図2と図3に破線で図示されているが、後面16と船尾端面11は、これら後面16と船尾端面11との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。後面16は、船尾側から見て上方に開口するU字状に形成されている。
(船舶の寸法)
続いて、本実施形態に係る船舶1の計画速力、及び寸法について説明する。
本実施形態の船舶1では、計画速力のフルード数Fnが0.20以上0.50以下に設定されている。
また、船舶1の垂線間長Lppは、50m以上400m以下である。船底4の基線BLから船尾端A.E.における船尾下部14の下端までの高さH1は、船底4の基線BLから満載喫水線WLまでの高さH2に対し70%以上130%以下、より好ましくは80%以上120%以下に設定されている。図3のB-B線で示される船尾端A.E.における船尾端面11の外形線と、後部垂線A.P.における断面の外形線とが交差する船幅方向D2位置と船体中心線Cとの船幅方向D2の距離W1は、船体2の船幅方向D2最外側端と船体中心線Cとの船幅方向D2の距離W2に対して10%以上80%以下、より好ましくは20%以上60%以下に設定されている。なお、距離W2は、船体2の船幅方向D2の寸法(船体2の船幅)の1/2倍である。
(作用効果)
本実施形態の船舶1は、下記作用効果を奏する。
本実施形態では、船尾底面12は、主底面13と、船尾下部14と、を備える。主底面13は、船幅方向D2にわたって広がり、船尾側に向かうにしたがって上方に向かって傾斜する。船尾下部14は、主底面13の後端部の船幅方向D2中央部に設けられている。船尾下部14は、船尾側に向かうにしたがって下方に延びる傾斜面15及び、傾斜面15の船尾側に接続されて船尾端面11と面一をなす後面16を有する。主底面13と船尾下部14とが、これら主底面13と船尾下部14との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。
船舶1が航行する際に船尾10に沿って流れる水流が、船尾下部14の傾斜面15で下方に偏向される。これにより、船尾10が上方へ押し上げられ、船尾10の沈下量が低減される。よって、船尾10が沈下することによって生じていた船体抵抗を大幅に低減することができる。船体抵抗が大幅に低減されると、燃費が改善され、運航コストが低減される。
ところで、図4に示す比較例のように、船尾底面12にナックルラインNL等の曲率が急激に変化する曲率急変部が存在すると、この曲率急変部の近傍で水流が急激に変化する。これにより、船体表面圧力が急激に変化し、船体抵抗が増大する。これに対し、本実施形態では、主底面13と船尾下部14とが滑らかに接続されているため、水流及び船体表面圧力が緩やかに変化する。これにより、船体抵抗がより一層低減される。
本実施形態では、傾斜面15を含む船尾底面12の後端部は、船幅方向D2外側に向かうにしたがって下方傾斜から上方傾斜に変化する。
これにより、船尾底面12のうち水没箇所にのみ傾斜面15を設けることが可能となる。よって、従来の船舶1の形状を可能な限り維持することができる。したがって、本実施形態の船尾10を適用することが容易となる。
本実施形態の傾斜面15を含む船尾底面12の後端部では、同一の上下方向位置の外形線が船尾側に向かうにしたがって船幅方向D2に拡がる。
本実施形態によれば、船尾10の没水面積のうち傾斜面15が占める割合が増大する。これにより、船舶1が航行する際に傾斜面15を押し上げる揚力が増大する。このため、船尾10の沈下量がより一層抑制される。したがって、より一層船体抵抗を低減することができる。
本実施形態の傾斜面15を含む船尾底面12の後端部では、同一の上下方向位置の外形線が上方に向かうにしたがって船幅方向D2に直交するように変化する。
これにより、従来の船舶1の形状を可能な限り維持することができる。したがって、本実施形態の船尾10を適用することが容易となる。
本実施形態の傾斜面15を含む船尾底面12の全体は、滑らかな曲面状に形成されている。
本実施形態によれば、船尾底面12近傍において、水流及び船体表面圧力がより一層緩やかに変化する。これにより、船体抵抗がより一層低減される。
本実施形態では、船舶1は、船尾底面12の下方に推進器20をさらに備える。傾斜面15は、推進器20よりも船尾側に位置する。
本実施形態によれば、推進器20と船尾底面12とのクリアランスを、振動特性を維持するために必要な規定の間隔に維持することが容易となる。
本実施形態では、船尾下部14は、主底面13と一体形成されている。
これにより、船尾下部14を形成する際、主底面13と船尾下部14との境界に接続線が形成されないようにすることが容易となる。したがって、より確実に、船尾底面12近傍の水流及び船体表面圧力の変化を緩やかにし、船体抵抗を低減することができる。
本実施形態では、船底4の基線BLから船尾端A.E.における船尾下部14の下端までの高さH1は、船底4の基線BLから満載喫水線WLまでの高さH2に対し70%以上130%以下、より好ましくは80%以上120%以下に設定されている。また、図3のB-B線で示される船尾端A.E.における船尾端面11の外形線と、後部垂線A.P.における断面の外形線とが交差する船幅方向D2位置と船体中心線Cとの船幅方向D2の距離W1は、船体2の船幅方向D2最外側端と船体中心線Cとの船幅方向D2の距離W2に対して10%以上80%以下、より好ましくは20%以上60%以下に設定されている。
計画速力のフルード数Fnが0.20以上0.50以下に設定され、船舶1の垂線間長Lppが50m以上400m以下である場合、下端高さH1及び距離W1が上記のように設定されていることにより、本実施形態の船尾下部14による船体抵抗低減効果が最も有効に発揮される。
次に、上述した本実施形態の船尾10の形状による効果をCFD(Computational Fluid Dynamics)計算により確認した結果について、図6を参照して説明する。このCFD計算では、下端高さH1が高さH2に対し80%以上120%以下に設定され、距離W1が距離W2に対して20%以上60%以下に設定されている。図6の横軸は、フルード数Fnを示し、縦軸は、剰余抵抗係数Crを示す。ここで、剰余抵抗係数Crは、剰余抵抗の大きさを示す係数であり、剰余抵抗には、粘性圧力抵抗と造波抵抗とが含まれる。
図中の三角点は、比較例(本実施形態の船尾10を備えない船舶1)のCFD計算結果であり、菱形点は本実施形態に係る船尾10を備えた船舶1のCFD計算結果である。本実施形態に係る船尾10を備えた船舶1のCFD計算結果は、直線により接続されて、いわゆる折れ線グラフとして図示されている。
図6には、0.23以上0.26以下の領域のフルード数Fnに対する剰余抵抗係数Crの推移が図示されている。図6に示す各計算結果では、剰余抵抗係数Crは、0.003以上0.009以下の領域で推移している。本実施形態の船尾10を備える船舶1の剰余抵抗係数Crは、フルード数Fnが増加するにしたがって増大している。
図6に示すように、フルード数Fnが0.245付近で、比較例から約7%だけ剰余抵抗係数Crが低減している。この結果は、本実施形態の船舶1に船体抵抗を低減する効果があることを示している。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記実施形態ではA-A線は、進行方向D1でプロペラ中心垂線P.C.と後部垂線A.P.との間に位置しているとしたが、これに限るものではない。例えば、A-A線は、プロペラ中心垂線P.C.と進行方向D1位置が重なっていてもよい。
なお、上記実施形態では船尾下部14は、主底面13と一体形成されているとしたが、これに限るものではない。例えば、船尾下部14は、主底面13に後付けで設けられていてもよい。
<付記>
各実施形態に記載の船舶1は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る船舶1は、船尾端面11と、前記船尾端面11に連なる船尾底面12と、を備え、前記船尾底面12は、船幅方向D2にわたって広がり、船尾側に向かうにしたがって上方に向かって傾斜する主底面13と、前記主底面13の後端部の船幅方向D2中央部に設けられて、船尾側に向かうにしたがって下方に延びる傾斜面15及び、該傾斜面15の船尾側に接続されて前記船尾端面11と面一をなす後面16を有する船尾下部14と、を備え、前記主底面13と前記船尾下部14とが、これら前記主底面13と前記船尾下部14との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている。
船舶1が航行する際に船尾10に沿って流れる水流が、船尾下部14の傾斜面15で下方に偏向される。これにより、船尾10が上方へ押し上げられ、船尾10の沈下量が低減される。よって、船尾10が沈下することによって生じていた船体抵抗を大幅に低減することができる。
ところで、船尾底面12にナックルライン等の曲率が急激に変化する曲率急変部が存在すると、この曲率急変部の近傍で水流が急激に変化する。これにより、船体表面圧力が急激に変化し、船体抵抗が増大する。これに対し、本態様では、主底面13と船尾下部14とが滑らかに接続されているため、水流及び船体表面圧力が緩やかに変化する。これにより、船体抵抗がより一層低減される。
(2)第2の態様の船舶1は、(1)の船舶1であって、前記傾斜面15を含む前記船尾底面12の後端部は、船幅方向D2外側に向かうにしたがって下方傾斜から上方傾斜に変化してもよい。
これにより、船尾底面12のうち水没箇所にのみ傾斜面15を設けることが可能となる。よって、従来の船舶1の形状を可能な限り維持することができる。
(3)第3の態様の船舶1は、(1)又は(2)の船舶1であって、前記傾斜面15を含む前記船尾底面12の後端部では、同一の上下方向位置の外形線が船尾側に向かうにしたがって船幅方向D2に拡がってもよい。
本態様によれば、船尾10の没水面積のうち傾斜面15が占める割合が増大する。これにより、船舶1が航行する際に傾斜面15を押し上げる揚力が増大する。このため、船尾10の沈下量がより一層抑制される。
(4)第4の態様の船舶1は、(3)の船舶1であって、前記傾斜面15を含む前記船尾底面12の後端部では、同一の上下方向位置の外形線が上方に向かうにしたがって船幅方向D2に直交するように変化してもよい。
これにより、従来の船舶1の形状を可能な限り維持することができる。
(5)第5の態様の船舶1は、(1)から(4)のいずれかの船舶1であって、前記傾斜面15を含む前記船尾底面12の全体は、滑らかな曲面状に形成されていてもよい。
本態様によれば、船尾底面12近傍において、水流及び船体表面圧力がより一層緩やかに変化する。
(6)第6の態様の船舶1は、(1)から(5)のいずれかの船舶1であって、前記船尾底面12の下方に推進器20をさらに備え、前記傾斜面15は、前記推進器20よりも船尾側に位置してもよい。
本態様によれば、推進器20と船尾底面12とのクリアランスを、振動特性を維持するために必要な規定の間隔に維持することが容易となる。
(7)第7の態様の船舶1は、(1)から(6)のいずれかの船舶1であって、前記船尾下部14は、前記主底面13と一体形成されていてもよい。
これにより、船尾下部14を形成する際、主底面13と船尾下部14との境界に接続線が形成されないようにすることが容易となる。
1…船舶 2…船体 3…舷側 4…船底 5…上甲板 6…船首 10…船尾 11…船尾端面 12…船尾底面 13…主底面 14…船尾下部 15…傾斜面 16…後面 20…推進器 21…プロペラ 22…プロペラ軸 30…舵 31…舵柱 C…船体中心線 D1…進行方向 D2…船幅方向 WL…満載喫水線 BL…基線 F.P.…前部垂線 A.P.…後部垂線 Lpp…垂線間長 A.E.…船尾端 P.C.…プロペラ中心線 H1…下端高さ H2…高さ W1…距離 W2…距離 NL…ナックルライン(比較例)

Claims (7)

  1. 船尾端面と、
    前記船尾端面に連なる船尾底面と、
    を備え、
    前記船尾底面は、
    船幅方向にわたって広がり、船尾側に向かうにしたがって上方に向かって傾斜する主底面と、
    前記主底面の後端部の船幅方向中央部に設けられて、船尾側に向かうにしたがって下方に延びる傾斜面及び、該傾斜面の船尾側に接続されて前記船尾端面と面一をなす後面を有する船尾下部と、
    を備え、
    前記主底面と前記船尾下部とが、これら前記主底面と前記船尾下部との境界に接続線を形成することなく滑らかに接続されている船舶。
  2. 前記傾斜面を含む前記船尾底面の後端部は、船幅方向外側に向かうにしたがって下方傾斜から上方傾斜に変化する請求項1に記載の船舶。
  3. 前記傾斜面を含む前記船尾底面の後端部では、同一の上下方向位置の外形線が船尾側に向かうにしたがって船幅方向に拡がる請求項1または2に記載の船舶。
  4. 前記傾斜面を含む前記船尾底面の後端部では、同一の上下方向位置の外形線が上方に向かうにしたがって船幅方向に直交するように変化する請求項3に記載の船舶。
  5. 前記傾斜面を含む前記船尾底面の全体は、滑らかな曲面状に形成されている請求項1または2に記載の船舶。
  6. 前記船尾底面の下方に推進器をさらに備え、
    前記傾斜面は、前記推進器よりも船尾側に位置する請求項1または2に記載の船舶。
  7. 前記船尾下部は、前記主底面と一体形成されている請求項1または2に記載の船舶。
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