JP2023169764A - エレベータの調速機およびエレベータ装置 - Google Patents

エレベータの調速機およびエレベータ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】調速機ロープの外表面を形成する樹脂材料の剥離を防止して信頼性を向上させることができるエレベータの調速機を提供する。【解決手段】実施の形態によるエレベータの調速機の調速機ロープの外表面は、樹脂材料で形成されている。調速機シーブは、調速機ロープが挿入されたシーブ溝を含んでいる。シーブ溝は、調速機ロープが当接する湾曲面を含んでいる。シーブ溝の横断面において、湾曲面は、調速機シーブの内周側に凹むように凹状に湾曲している。湾曲面は、金属材料で形成されている。【選択図】図4

Description

本発明の実施の形態は、エレベータの調速機およびエレベータ装置に関する。
エレベータの昇降路内を昇降する乗りかごが速度超過した場合に乗りかごを停止させるための調速機が知られている。調速機は、ガバナとも称されており、乗りかごが速度超過した場合に、乗りかごの昇降に連動して走行する調速機ロープが巻き掛けられた調速機シーブの回転を停止させるように構成されている。調速機シーブの回転が停止すると、調速機ロープの走行が停止し、調速機ロープに連結された非常止め装置が作動する。非常止め装置は、乗りかごの昇降を案内するガイドレールに、乗りかごを停止させるように構成されている。
調速機は、シーブ回転停止機構と、ロープ把持機構と、を備えている場合がある。このような調速機において乗りかごが速度超過した場合、シーブ回転停止機構は調速機シーブの回転を停止させ、ロープ把持機構は、調速機ロープを押圧して把持する。このことにより、調速機ロープの走行が停止する。
一方、ロープ把持機構を用いることなく、調速機ロープの走行を停止させる調速機が知られている。このような調速機は、調速機ロープと調速機シーブとの間の摩擦力を高めるように構成されている。シーブ回転停止機構によって調速機シーブの回転が停止した場合に、摩擦力によって調速機ロープの走行が停止する。
調速機ロープと調速機シーブとの間の摩擦力を高めるために、調速機ロープの外表面が樹脂材料で形成される場合がある。しかしながら、調速機ロープと調速機シーブとの間の摩擦力が大きすぎると、樹脂材料の剥離が懸念される。
国際公開第2006-136650号 国際公開第2011-048270号
実施の形態は、調速機ロープの外表面を形成する樹脂材料の剥離を防止して信頼性を向上させることができるエレベータの調速機およびエレベータ装置を提供することを目的とする。
実施の形態によるエレベータの調速機は、エレベータの乗りかごが速度超過した場合に乗りかごを停止させるための調速機である。調速機は、乗りかごの昇降に連動して走行する調速機ロープと、調速機ロープが巻き掛けられた調速機シーブと、乗りかごが速度超過した場合に調速機シーブの回転を停止させるシーブ回転停止機構と、を備えている。調速機は、調速機ロープと調速機シーブとの間の摩擦力によって、調速機シーブの回転を停止した場合に調速機ロープの走行を停止させるように構成されている。調速機ロープの外表面は、樹脂材料で形成されている。調速機シーブは、調速機ロープが挿入されたシーブ溝を含んでいる。シーブ溝は、調速機ロープが当接する湾曲面を含んでいる。シーブ溝の横断面において、湾曲面は、調速機シーブの内周側に凹むように凹状に湾曲している。湾曲面は、金属材料で形成されている。
実施の形態によるエレベータ装置は、エレベータの乗りかごと、乗りかごに連結された主ロープと、主ロープを介して乗りかごを昇降させる巻上機と、上述したエレベータの調速機と、乗りかごが速度超過して調速機の調速機ロープの走行が停止した場合に、乗りかごを停止させる非常止め装置と、を備えている。
図1は、本実施の形態によるエレベータ装置の概略構成を示す図である。 図2は、図1に示す調速機の上部構造を示す図である。 図3は、図1に示す調速機ロープの一例を示す断面図である。 図4は、図3に示す調速機シーブのシーブ溝を示す横断面図である。 図5は、図4に示すシーブ溝の比較例を示す横断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態におけるエレベータの調速機およびエレベータ装置について説明する。ここではまず、本実施の形態によるエレベータ装置について説明する。
図1に示すように、エレベータ装置1は、昇降路2内に配置された乗りかご3および釣合錘4を備えている。乗りかご3と釣合錘4は、主ロープ5を介して連結されている。主ロープ5は、巻上機6に設けられたトラクションシーブ6aに巻き掛けられている。巻上機6が主ロープ5を巻き上げることにより、乗りかご3および釣合錘4が昇降する。主ロープ5は、反らせシーブ7にも巻き掛けられている。巻上機6は、昇降路2の上方に設けられた機械室8内に設置されている。機械室8には、図示しないエレベータ制御装置が設置されている。エレベータ制御装置は、巻上機6を含むエレベータ装置1の全体を制御する装置である。例えば、エレベータ制御装置は、乗場呼び、およびかご呼びに応じて巻上機6の運転を制御し、乗りかご3を呼び登録された階床の乗場に着床させる。
なお、エレベータ装置1は、図1に示す形態に限られることはない。例えば、いわゆる機械室レスのエレベータ装置であってもよい。すなわち、機械室8を設けることなく、巻上機6やエレベータ制御装置を昇降路2の上部等に設けるようにしてもよい。また、主ロープ5に釣合錘4が連結されずに、乗りかご3に連結された主ロープ5を巻上機6が巻き上げるまたは繰り出すようにしてもよい。この場合においても、巻上機6は、主ロープ5を介して乗りかご3を昇降させることができる。すなわち、エレベータ装置1は、釣合錘4を備えていないエレベータ装置であってもよい。
図1に示すように、エレベータ装置1は、エレベータの調速機(以下、単に調速機20と記す)と、非常止め装置9と、を備えている。非常止め装置9は、乗りかご3の下部に取り付けられている。非常止め装置9は、後述する調速機ロープ30に連結されている。乗りかご3が速度超過して調速機ロープ30の走行が停止した場合に非常止め装置9は作動し、乗りかご3の昇降を案内するガイドレール(図示せず)に乗りかご3を停止させる。
以下、本実施の形態による調速機20について説明する。調速機20は、乗りかご3が速度超過した場合に乗りかご3を停止させるための装置である。図1に示す例においては、調速機20が機械室8に設けられているが、エレベータ装置1が機械室レスの場合には、昇降路2の上部等に設けられていてもよい。
図1および図2に示すように、調速機20は、固定部材21と、調速機ロープ30と、調速機シーブ40と、テンショナ50と、安全装置60と、シーブ回転停止機構70と、を備えている。
図2に示すように、固定部材21は、機械室8の床に固定されている。固定部材21は、調速機シーブ40を回転可能に支持しているとともに、安全装置60およびシーブ回転停止機構70を支持している。
図1に示すように、調速機ロープ30は、前記乗りかご3に連結されており、乗りかご3の昇降に連動して走行する。より具体的には、調速機ロープ30は、乗りかご3の下部に取り付けられた上述の非常止め装置9に、連結部材10を介して連結されている。このことにより、調速機ロープ30は、乗りかご3の昇降と同期して走行するように構成されている。
調速機シーブ40は、回転軸41を介して固定部材21に回転可能に取り付けられている。調速機シーブ40に、調速機ロープ30が巻き掛けられている。調速機シーブ40に、一対の振子43が取り付けられている。振子43についての詳細は後述する。
テンショナ50は、昇降路2の底部に配置されており、調速機ロープ30に張力を負荷している。テンショナ50は、テンションシーブ51と、テンション錘52と、を含んでいる。テンションシーブ51に調速機ロープ30が巻き掛けられており、テンション錘52は、テンションシーブ51に取り付けられている。テンション錘52の重量によって、調速機ロープ30に張力が負荷され、調速機ロープ30と調速機シーブ40との間の摩擦力を高めている。本実施の形態による調速機20においては、後述するように調速機ロープ30の外表面に形成された樹脂材料によって摩擦力が高められている。このため、テンション錘52の重量を、調速機ロープ30の外表面に樹脂材料が形成されていない場合のテンション錘52の重量よりも小さくしてもよい。
図2に示すように、安全装置60は、乗りかご3が速度超過した場合に巻上機6の駆動を停止させるように構成されている。より具体的には、安全装置60は、乗りかご3の速度が、通常速度よりも大きい第1の速度に達した場合に作動して、巻上機6の駆動を停止する。例えば、安全装置60は、作動子61と、リミットスイッチ62と、を含んでいてもよい。作動子61は、調速機シーブ40と一体に回転するように構成されている。作動子61は、調速機シーブ40の振子43に取り付けられていてもよい。
作動子61は、調速機シーブ40の回転数が第1の回転数に達した場合に、遠心力によって外周側に移動する。このことにより、作動子61は、リミットスイッチ62と接触する。リミットスイッチ62は信号を発信して、巻上機6の駆動を停止させるとともに巻上機6のブレーキを作動させる。第1の回転数は、上述した第1の速度に対応しており、通常運転時の調速機シーブ40の回転数よりも大きい。
シーブ回転停止機構70は、乗りかご3が速度超過した場合に調速機シーブ40の回転を停止するように構成されている。より具体的には、乗りかご3の速度が、第1の速度よりも大きい第2の速度に達した場合に作動して、調速機シーブ40の回転を停止する。例えば、シーブ回転停止機構70は、爪71と、ラチェットホイール72と、を含んでいてもよい。爪71は、調速機シーブ40と一体に回転するように構成されている。爪71は、調速機シーブ40の振子43に取り付けられていてもよい。
爪71は、調速機シーブ40の回転数が第2の回転数に達した場合に、遠心力を利用して内周側に移動する。このことにより、ラチェットホイール72に係合する。ラチェットホイール72は、上述した固定部材21に固定されており、回転不能に静止している。爪71がラチェットホイール72に係合することにより、調速機シーブ40の回転が拘束されて、停止する。第2の回転数は、上述した第2の速度に対応しており、第1の回転数よりも大きい。
安全装置60の作動子61およびシーブ回転停止機構70の爪71について、より詳細に説明する。
上述したように、一対の振子43が、調速機シーブ40に回動軸42を介して取り付けられている。一対の振子43は、調速機シーブ40の回転中心に対して回転対称となる位置に配置されている。回動軸42は、振子43の重心に対して偏心している。作動子61は、各振子43の重心側の端部に取り付けられている。爪71は、各振子43の重心とは反対側の端部に取り付けられている。このような構成により、調速機シーブ40の回転数が大きくなった場合、作動子61は、振子43の重心側の部分と共に外周側に移動する。より具体的には、調速機シーブ40の回転数が第1の回転数に達した場合に、作動し61は外周側に移動し、リミットスイッチ62に接触する。同様にして、調速機シーブ40の回転数が大きくなった場合、爪71は、振子43の重心とは反対側の部分と共に内周側に移動する。より具体的には、調速機シーブ40の回転数が第2の回転数に達した場合に、爪71は内周側に移動し、ラチェットホイール72に係合する。
一方の振子43の重心側の部分と、他方の振子43の重心とは反対側の部分は、連結棒44によって連結されている。重心側の部分に連結棒44が連結された振子43の重心とは反対側の端部は、調速ばね45を介して調速機シーブ40に連結されている。より具体的には、当該端部にロッド46が回動可能に取り付けられており、ロッド46に固定された支持部47と、調速機シーブ40に固定された支持部48との間に、調速ばね45が介在されている。ロッド46は、調速ばね45の内側を貫通するとともに、支持部48に設けられた孔(図示せず)を貫通している。調速ばね45のばね力は、2つの支持部47、48に負荷される。2つの振子43は、連結棒44によって連結されているため、各振子43は、遠心力とばね力とが釣り合う姿勢になる。
本実施の形態による調速機20は、調速機ロープ30と調速機シーブ40との間の摩擦力によって、調速機シーブ40の回転を停止した場合に調速機ロープ30の走行を停止できるように構成されている。このような調速機20は、トラクション式の調速機とも称される。
図3に示すように、上述した調速機ロープ30の外表面は、樹脂材料で形成されている。より具体的には、調速機ロープ30は、ロープ本体31と、ロープ本体31に被覆された樹脂被覆34と、を含んでいる。ロープ本体31の構成は特に限られることはない。図3に示す例では、ロープ本体31は、芯鋼32と、芯鋼32の周囲に配置された複数のストランド33と、を含んでいる。ストランド33は、鋼製の素線を撚り合わせることにより形成されている。樹脂被覆34は、ストランド33の周囲に形成されている。樹脂材料は、隣り合う2つのストランド33の間の隙間に入り込んでいてもよく、芯鋼32とストランド33との間の隙間に入り込んでいてもよい。樹脂材料の被覆方法は任意である。
樹脂材料は、後述するシーブ溝49の湾曲面49aとの間での摩擦力を高めることができる材料であれば、特に限られることはない。樹脂材料の例としては、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、シリコン樹脂等を挙げることができる。樹脂材料は、耐摩耗性に優れるとともに高摩擦係数を有するポリウレタンであってもよい。樹脂材料は、合成樹脂に限られることはなく、天然ゴムなどの天然樹脂であってもよい。
図4に示すように、上述した調速機シーブ40は、シーブ溝49を含んでいる。シーブ溝49は、調速機ロープ30が挿入されるように構成されている。シーブ溝49は、調速機ロープ30が当接する湾曲面49aを含んでいる。
シーブ溝49の横断面において、湾曲面49aは、調速機シーブ40の内周側に凹むように凹状に湾曲していてもよい。湾曲面49aは、シーブ溝49の底面に対応している。シーブ溝49の横断面は、調速機シーブ40の半径方向および調速機シーブ40の回転軸線に沿う面である。湾曲面49aは、調速機ロープ30を部分的に囲むように凹状に形成されていてもよい。湾曲面49aは、調速機ロープ30と同心状に形成されていてもよい。湾曲面49aは、円弧状に形成されていてもよく、この場合、湾曲面49aの半径は、調速機ロープ30の半径と等しくてもよく調速機ロープ30の半径よりも大きくてもよい。一方、湾曲面49aの半径の上限は、調速機ロープ30と湾曲面49aとの接触面積を確保可能な程度の大きさであってもよい。
シーブ溝49は、上述した湾曲面49aと調速機シーブ40の外周面40aとを接続する一対の溝壁面49bを含んでいてもよい。溝壁面49bは、シーブ溝49の横断面において、直線状に形成されていてもよい。溝壁面49bは、調速機シーブ40の半径方向に対して傾斜していてもよい。一対の溝壁面49bは、半径方向外側に向かって互いに離れるように形成されていてもよい。この場合、調速機シーブ40の横断面において、湾曲面49aが、湾曲面49aの中心に対して45°前後の範囲にわたって位置づけられるように、シーブ溝49が形成されていてもよい。
湾曲面49aは、金属材料で形成されている。溝壁面49bも金属材料で形成されている。金属材料は、例えば、鉄鋼材料または鋳鉄材料であってもよい。湾曲面49aおよび溝壁面49bには、樹脂材料は被覆されていない。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
通常運転時、乗りかご3の昇降に連動して調速機ロープ30は走行し、調速機ロープ30が巻き掛けられた調速機シーブ40は回転する。乗りかご3の速度は通常速度であるため、調速機シーブ40の回転数は通常回転数で回転する。このことにより、調速機シーブ40に取り付けられている安全装置60の作動子61およびシーブ回転停止機構70の爪71に負荷される遠心力は比較的小さい。このため、安全装置60は作動せず、シーブ回転停止機構70も作動しない。
何らかの異常が発生して乗りかご3の速度が第1の速度に達すると、調速機シーブ40の回転数が上昇して第1の回転数に達する。安全装置60の作動子61は、遠心力によって外周側に移動し、リミットスイッチ62に接触する。このことにより、安全装置60が作動し、巻上機6の駆動が停止するとともに、巻上機6のブレーキが作動する。シーブ回転停止機構70は、乗りかご3の速度が第2の速度に達するまで作動しない。
それでもなお乗りかご3の速度が上昇して第2の速度に達すると、調速機シーブ40の回転数が更に上昇して第2の回転数に達する。シーブ回転停止機構70の爪71は、遠心力によって内周側に移動し、静止状態のラチェットホイール72に係合する。このことにより、シーブ回転停止機構70が作動し、調速機シーブ40の回転が停止する。
調速機シーブ40に巻き掛けられている調速機ロープ30の樹脂被覆34は、シーブ溝49の湾曲面49aに当接している。テンショナ50による張力によって、調速機ロープ30は湾曲面49aに押圧されている。このことにより、調速機ロープ30とシーブ溝49の湾曲面49aとの間の摩擦力が高められている。このため、調速機シーブ40の回転が停止すると、この摩擦力によって、調速機ロープ30の走行も停止する。
ところで、図4に示すように、調速機ロープ30は、シーブ溝49の湾曲面49aに押圧されているため、調速機ロープ30とシーブ溝49との間の摩擦力が大きくなりすぎることが防止されている。
図5には、比較例として、シーブ溝49が湾曲面49aを含むことなく、概略的にV字状に形成されている例が示されている。この例では、調速機ロープ30とシーブ溝49との間の摩擦力は大きくなる。より具体的には、図5に示すシーブ溝49は、一対の傾斜する溝壁面49bが、平坦状の底面49cを介して接続されており、V字状に形成されている。調速機ロープ30は、底面49cから離れており、各溝壁面49bに当接して押圧される。この場合、調速機ロープ30と溝壁面49bとの接触面積は小さい。このことにより、調速機ロープ30による押圧力は溝壁面49bに局所的に負荷され、調速機ロープ30と調速機シーブ40との間の摩擦力が大きくなる。この場合、調速機ロープ30の樹脂被覆34の剥離が懸念される。
これに対して本実施の形態においては、図4に示すように、シーブ溝49は湾曲面49aを含み、湾曲面49aに調速機ロープ30が当接して押圧されている。調速機ロープ30と湾曲面49aとの接触面積は大きい。このことにより、調速機ロープ30による押圧力は、湾曲面49aに分散して負荷され、調速機ロープ30と調速機シーブ40との間の摩擦力が大きくなりすぎることを防止できる。
このように本実施の形態によれば、調速機ロープ30の外表面が樹脂材料で形成され、シーブ溝49が、調速機ロープ30が当接する湾曲面49aを含んでいる。シーブ溝49の横断面において、湾曲面49aは、調速機シーブ40の内周側に凹むように凹状に湾曲している。このことにより、調速機ロープ30と調速機シーブ40との間の摩擦力が大きくなりすぎることを防止できる。このため、調速機ロープ30の外表面を形成する樹脂材料の剥離を防止することができ、信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、シーブ溝49の湾曲面49aは、金属材料で形成されている。このことにより、調速機ロープ30と調速機シーブ40との間の摩擦力が大きくなりすぎることを防止でき、調速機ロープ30の樹脂材料の剥離を防止することができる。また、調速機ロープ30の外表面を形成する材料と、シーブ溝49の湾曲面49aを形成する材料が、互いに異なるため、調速機ロープ30とシーブ溝49の湾曲面49aとが噛み込むことを防止できる。このため、信頼性を向上させることができる。更に、シーブ溝49の湾曲面49aを金属材料で形成することにより、調速機シーブ40の製造コストが増大することを抑制できる。
なお、上述した本実施の形態においては、シーブ溝49の溝壁面49bが、調速機シーブ40の半径方向に対して傾斜している例について説明した。しかしながら、このことに限られることはない。例えば、調速機ロープ30がシーブ溝49に挿入可能であれば、溝壁面49bは、調速機シーブ40の半径方向に沿うように形成されていてもよい。この場合、シーブ溝49の横断面形状は、U字状であってもよい。
以上述べた実施の形態によれば、調速機ロープ30の外表面を形成する樹脂材料の剥離を防止して信頼性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:エレベータ装置、3:乗りかご、9:非常止め装置、20:調速機、30:調速機ロープ、34:樹脂被覆、40:調速機シーブ、49:シーブ溝、49a:湾曲面、70:シーブ回転停止機構

Claims (4)

  1. エレベータの乗りかごが速度超過した場合に乗りかごを停止させるためのエレベータの調速機であって、
    前記乗りかごの昇降に連動して走行する調速機ロープと、
    前記調速機ロープが巻き掛けられた調速機シーブと、
    前記乗りかごが速度超過した場合に前記調速機シーブの回転を停止させるシーブ回転停止機構と、を備え、
    前記調速機は、前記調速機ロープと前記調速機シーブとの間の摩擦力によって、前記調速機シーブの回転を停止した場合に前記調速機ロープの走行を停止させるように構成され、
    前記調速機ロープの外表面は、樹脂材料で形成され、
    前記調速機シーブは、前記調速機ロープが挿入されたシーブ溝を含み、
    前記シーブ溝は、前記調速機ロープが当接する湾曲面を含み、
    前記シーブ溝の横断面において、前記湾曲面は、前記調速機シーブの内周側に凹むように凹状に湾曲し、
    前記湾曲面は、金属材料で形成されている、
    エレベータの調速機。
  2. 前記樹脂材料は、ポリウレタンである、
    請求項1に記載のエレベータの調速機。
  3. 前記金属材料は、鉄鋼材料または鋳鉄材料である、
    請求項1に記載のエレベータの調速機。
  4. エレベータの乗りかごと、
    前記乗りかごに連結された主ロープと、
    前記主ロープを介して前記乗りかごを昇降させる巻上機と、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のエレベータの調速機と、
    前記乗りかごが速度超過して前記調速機の前記調速機ロープの走行が停止した場合に、前記乗りかごを停止させる非常止め装置と、を備えた、
    エレベータ装置。
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