JP2023164477A5 - - Google Patents

Claims (30)

1. 鉄炭水化物錯体化合物を調製する方法であって、
   （ｉ）水溶性鉄塩、水酸化鉄、水酸化酸化鉄、及びそれらの２種以上の混合物から選択される形態の鉄を含む鉄調製物を用意する工程であって、
   － 鉄調製物中のヒ素の量が、鉄１ｇ当たり４．５μｇを超えず、
   － 鉄調製物中の鉛の量が、鉄１ｇ当たり１．５μｇを超えない、
   工程、並びに
   （ｉｉ）水の存在下で、鉄調製物を炭水化物と接触させて、鉄炭水化物錯体化合物を形成する工程であって、
   － 鉄炭水化物錯体化合物中のヒ素の量が、鉄１ｇ当たり４．５μｇを超えず、
   － 鉄炭水化物錯体化合物中の鉛の量が、鉄１ｇ当たり１．５μｇを超えず、
   － 炭水化物が、水素化オリゴイソマルトースであり、鉄炭水化物錯体化合物が、水素化オリゴイソマルトース鉄である、
   工程、
   を含む方法。
2. 鉄調製物が、
   （ａ）ペンタカルボニル鉄から；又は
   （ｂ）鉄塩の水溶液から鉄塩の再結晶化によって；又は
   （ｃ）鉄塩水溶液を有機溶媒で抽出することによって；又は
   （ｄ）鉄塩水溶液の電気分解の間にアノードで堆積される鉄から；又は
   （ｅ）塩化第二鉄および不揮発性不純物を含む混合物から塩化第二鉄を蒸留することによって、
   得られる、請求項１に記載の方法。
3. 鉄調製物が、
   （ａ）ペンタカルボニル鉄から；又は
   （ｂ）塩化第二鉄水溶液を、４～２０個の炭素原子を有するアルコール又はアミン塩の有機溶液で抽出することによって；又は
   （ｃ）塩化鉄を含む水溶液の電気分解の間にアノードで堆積される鉄から；又は
   （ｄ）塩化第二鉄および不揮発性不純物を含む混合物から塩化第二鉄を蒸留することによって、
   得られる、請求項２に記載の方法。
4. 工程（ｉ）の鉄調製物が、水溶性鉄塩を含み、方法の工程（ｉｉ）が、
   （ｉｉ－１）鉄調製物及び炭水化物を含む水溶液を用意すること、
   （ｉｉ－２）水溶液に塩基を添加して水酸化鉄を形成すること、及び
   （ｉｉ－３）水溶液を加熱して、鉄炭水化物錯体化合物を形成すること
   を含む、請求項１～３のいずれか一項に記載の方法。
5. 工程（ｉｉ－１）における水溶液が２以下のｐＨを有し、工程（ｉｉ－２）における塩基の添加が、ｐＨを最大ｐＨ２～４まで増加させる、請求項４に記載の方法。
6. 工程（ｉｉ－１）における水溶液が２以下のｐＨを有し、工程（ｉｉ－２）が、第１の塩基を添加してｐＨを最大ｐＨ２～４まで増加させることと、その次に第２の塩基を添加してｐＨを最大５以上まで増加させることとを含む、請求項４又は５に記載の方法。
7. 鉄調製物が水溶性鉄塩を含み、水溶性鉄塩が塩化第二鉄である、請求項１～６のいずれか一項に記載の方法。
8. 工程（ｉ）の鉄調製物が、水酸化鉄及び／又は水酸化酸化鉄を含み、方法の工程（ｉｉ）が、
   （ｉｉ－１）鉄調製物及び炭水化物を含む水溶液を用意すること、及び
   （ｉｉ－２）水溶液を加熱して、鉄炭水化物錯体化合物を形成すること
   を含む、請求項１～３のいずれか一項に記載の方法。
9. 鉄調製物が水酸化酸化鉄を含み、水酸化酸化鉄が水酸化酸化第二鉄である、請求項１～３又は８のいずれか一項に記載の方法。
10. 水酸化酸化第二鉄が、無水水酸化酸化第二鉄又は水和水酸化酸化第二鉄である、請求項９に記載の方法。
11. 水酸化酸化第二鉄が、沈殿物の形態である、請求項９又は１０に記載の方法。
12. 水酸化酸化第二鉄の沈殿物の多形形態が、β－ＦｅＯ（ＯＨ）（アカガナイト）である、請求項１１に記載の方法。
13. 水素化オリゴイソマルトース鉄が、式
    ｛ＦｅＯ_{（１－３Ｘ）}（ＯＨ）_{（１＋３Ｘ）}（Ｃ_６Ｈ_５Ｏ_７ ^３－）_Ｘ｝，（Ｈ_２Ｏ）_Ｔ，（Ｃ_６Ｈ_１０Ｏ_６）_Ｒ（－Ｃ_６Ｈ_１０Ｏ_５－）_ｚ（Ｃ_６Ｈ_１３Ｏ_５）_Ｒ，（ＮａＣｌ）_Ｙ
    （式中、Ｘは約０．０３１であり、Ｔは約０．２５であり、Ｒは約０．１４であり、Ｚは約０．４９であり、Ｙは約０．１４である）
    を有する、請求項１～１２のいずれか一項に記載の方法。
14. 水素化オリゴイソマルトース鉄が、デルイソマルトース第二鉄である、請求項１～１２のいずれか一項に記載の方法。
15. － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中のカドミウムの量が、鉄１ｇ当たり０．６μｇを超えず、
    － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中の水銀の量が、鉄１ｇ当たり０．９μｇを超えない、
    請求項１～１４のいずれか一項に記載の方法。
16. － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中のクロムの量が、鉄１ｇ当たり３３０μｇを超えない、
    請求項１～１５のいずれか一項に記載の方法。
17. － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中のアルミニウムの量が、鉄１ｇ当たり２００μｇを超えない、
    請求項１～１６のいずれか一項に記載の方法。
18. － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中のヒ素の量が、鉄１ｇ当たり１．５μｇを超えず、
    － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中の鉛の量が、鉄１ｇ当たり０．５μｇを超えず、
    － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中のカドミウムの量が、鉄１ｇ当たり０．４μｇを超えず、
    － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中の水銀の量が、鉄１ｇ当たり０．３μｇを超えず、
    － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中のクロムの量が、鉄１ｇ当たり１００μｇを超えず、及び／又は
    － 鉄調製物及び鉄炭水化物錯体化合物中のアルミニウムの量が、鉄１ｇ当たり２５μｇを超えない、
    請求項１～１７のいずれか一項に記載の方法。
19. － 鉄炭水化物錯体化合物中のヒ素の量が、鉄１ｇ当たり４．５μｇを超えず、
    － 鉄炭水化物錯体化合物中の鉛の量が、鉄１ｇ当たり１．５μｇを超えず、
    －鉄炭水化物錯体化合物が、水素化オリゴイソマルトース鉄である、
    鉄炭水化物錯体化合物。
20. 水素化オリゴイソマルトース鉄が、式
    ｛ＦｅＯ_{（１－３Ｘ）}（ＯＨ）_{（１＋３Ｘ）}（Ｃ_６Ｈ_５Ｏ_７ ^３－）_Ｘ｝，（Ｈ_２Ｏ）_Ｔ，（Ｃ_６Ｈ_１０Ｏ_６）_Ｒ（－Ｃ_６Ｈ_１０Ｏ_５－）_ｚ（Ｃ_６Ｈ_１３Ｏ_５）_Ｒ，（ＮａＣｌ）_Ｙ
    （式中、Ｘは約０．０３１であり、Ｔは約０．２５であり、Ｒは約０．１４であり、Ｚは約０．４９であり、Ｙは約０．１４である）
    を有する、請求項１９に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
21. 水素化オリゴイソマルトース鉄が、デルイソマルトース第二鉄である、請求項１９に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
22. 水素化オリゴイソマルトース鉄が、水酸化酸化鉄及び水素化オリゴイソマルトースのコロイド錯体を含む、請求項１９～２１のいずれか一項に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
23. 水素化オリゴイソマルトース鉄が、β－ＦｅＯ（ＯＨ）（アカガナイト）の形態である水酸化酸化鉄を含む、請求項２２に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
24. － 鉄炭水化物錯体化合物中のカドミウムの量が、鉄１ｇ当たり０．６μｇを超えず、
    － 鉄炭水化物錯体化合物中の水銀の量が、鉄１ｇ当たり０．９μｇを超えない、
    請求項１９～２３のいずれか一項に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
25. － 鉄炭水化物錯体化合物中のクロムの量が、鉄１ｇ当たり３３０μｇを超えない、
    請求項１９～２４のいずれか一項に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
26. － 鉄炭水化物錯体化合物中のアルミニウムの量が、鉄１ｇ当たり２００μｇを超えない、
    請求項１９～２５のいずれか一項に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
27. － 鉄炭水化物錯体化合物中のヒ素の量が、鉄１ｇ当たり１．５μｇを超えず、
    － 鉄炭水化物錯体化合物中の鉛の量が、鉄１ｇ当たり０．５μｇを超えず、
    － 鉄炭水化物錯体化合物中のカドミウムの量が、鉄１ｇ当たり０．４μｇを超えず、
    － 鉄炭水化物錯体化合物中の水銀の量が、鉄１ｇ当たり０．３μｇを超えず、
    － 鉄炭水化物錯体化合物中のクロムの量が、鉄１ｇ当たり１００μｇを超えず、及び／又は
    － 鉄炭水化物錯体化合物中のアルミニウムの量が、鉄１ｇ当たり２５μｇを超えない、
    請求項１９～２６のいずれか一項に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
28. ヒト対象における鉄欠乏症の治療における使用のための、請求項１９～２７のいずれか一項に記載の鉄炭水化物錯体化合物。
29. 対象が、腎機能の喪失又は障害を患っているヒト対象である、請求項２８に記載の使用のための鉄炭水化物錯体化合物。
30. ヒト対象が透析を必要とするヒトである、請求項２９に記載の使用のための鉄炭水化物錯体化合物。