JP2023164417A - プラスグレル含有医薬組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水に不安定な原薬であるプラスグレル塩酸塩を含有し、良好な安定性を有する医薬組成物の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】 プラスグレル又はその薬理学上許容される塩並びに1つ又は複数の添加剤を含む混合物を乾式造粒法にて造粒する工程、必要により得られた造粒物に任意に添加してもよい添加剤を混合する工程、得られた造粒物または混合物を圧縮成形し、素錠を得る工程、を含む、医薬品組成物の製造方法を提供する。

Description

本発明は、水に不安定な原薬であるプラスグレル又はその薬理上許容される塩を含有し、良好な安定性を有する医薬組成物の製造方法に関する。
プラスグレルは、化学名2-アセトキシ-5-(α-シクロプロピルカルボニル-2-フルオロベンジル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジンであり、プラスグレル塩酸塩を有効成分とする錠剤は抗血小板剤であることが知られており、エフィエント錠及びエフィエントOD錠として販売されている(非特許文献1)。
特許文献1には、プラスグレル又はその薬理上許容される塩を含有し、口中に含んだ際又は水の中に入れた際に速やかに崩壊し、通常の製造、輸送又は使用に際して十分な硬度をもち、ばらつきの少ない溶出性を示す口腔内崩壊錠を提供することができる、プラスグレル又はその薬理上許容される塩、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、糖アルコール、かさ密度が0.26g/cm以下の結晶セルロース及びアルファー化デンプンを含有する口腔内崩壊錠に関する発明が記載されている。
特開2019-034935号公報
添付文書「エフィエント錠2.5mg/3.75mg/5mg,エフィエントOD錠20mg」、2021年12月改訂(第3版)
本発明の目的は、水に不安定な原薬であるプラスグレル又はその薬理上許容される塩を含有し、良好な安定性を有する医薬組成物の製造方法を提供することにある。
本発明の発明者らは、プラスグレル又はその薬理学上許容される塩が水に不安定であることに着目し、製造方法を検討した結果、プラスグレル又はその薬理学上許容される塩を含有する医薬組成物の安定性が良好である特定の方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)プラスグレル又はその薬理学上許容される塩並びに1つ又は複数の添加剤を含む混合物を乾式造粒法にて造粒する工程、
必要により得られた造粒物に任意に添加してもよい添加剤を混合する工程、
得られた造粒物または混合物を圧縮成形し、素錠を得る工程
を含む、医薬品組成物の製造方法、
(2)乾式造粒法が溶融造粒法又は破砕造粒法である、前記(1)に記載の製造方法、
(3)添加剤の1つが低融点物質であり、乾式造粒法が溶融造粒法である、前記(1)に記載の製造方法、
(4)低融点物質がマクロゴール6000及び/又はモノステアリン酸グリセリンである、前記(3)に記載の製造方法、
(5)医薬組成物が錠剤である、前記(1)~(2)のいずれかに記載の製造方法、
に関するものである。
本発明によれば、水に不安定な原薬であるプラスグレル又はその薬理上許容される塩を含有し、良好な安定性を有する医薬組成物の製造方法を提供することができる。
本明細書における「安定性」とは、温湿度苛酷条件下、薬物の分解等に起因する類縁物質量の増大及び/又は未知物質の生成・増加を抑制することを意味する。評価方法としては、例えば、温湿度苛酷条件下、医薬組成物を保存した後、高速液体クロマトグラフ法(HPLC法)により試験を行い、類縁物質量を算出する方法が挙げられる。
以下に、本発明のプラスグレル含有医薬組成物の製造方法に関して説明する。
本発明に用いられるプラスグレルは、米国特許第5,288,726号に記載された方法に従って製造され得る。プラスグレルの薬理学上許容される塩は米国特許第6,693,115B2号に従って製造される。
効能・効果は、「経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患」及び「虚血性脳血管障害(大血管アテローム硬化又は小血管の閉塞に伴う)後の再発抑制」であり、用法・用量は、経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患に対しては「通常、成人には、投与開始日にプラスグレルとして20mgを1日1回経口投与し、その後、維持用量として1日1回3.75mgを経口投与する。」であり、虚血性脳血管障害(大血管アテローム硬化又は小血管の閉塞に伴う)後の再発抑制に対しては「通常、成人には、プラスグレルとして3.75mgを1日1回経口投与する。」という薬剤である。
本発明に用いられる乾式造粒法は、製薬学的に許容され、水を使用しない造粒方法であれば、特に制限されない。具体的には、例えば、溶融造粒法、破砕造粒法などが挙げられる。
溶融造粒法では、薬物、低融点物質、必要に応じて他の添加剤を混合し、高温で溶融させることで顆粒を得ることができる。低融点物質は、融点が低く、融解する際に粉体を付着させる機能を持つ添加剤であれば、特に制限されない。低融点物質の融点は、薬物および必要に応じて他の添加剤の融点との比較において、相対的により低い温度、例えば、50~80℃、ある態様では53℃~75℃、ある態様では55℃~70℃である。具体的には、モノステアリン酸グリセリン、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール20000、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が挙げられる。(エフィエント錠に関する医薬品添付文書における記載は次のとおり;「プラスグレル塩酸塩 融点:178~179℃(分解)」)
低融点物質の配合量は、溶融造粒できる範囲であれば、特に制限されない。具体的には、例えば、溶融造粒法により得られた顆粒重量あたり、ある態様として0.5~30重量%であり、ある態様として1~20重量%であり、ある態様として2~10重量%である。
破砕造粒法では、薬物及び/又は添加剤を混合し、ローラー法やスラッグ法で圧縮することにより圧縮成形した塊状としたものを製造し、整粒機で粉砕することにより顆粒を得ることができる。圧片造粒法ともいう。ローラー法には、例えば、ローラーコンパクターTF-LABO(フロイント産業製)、チルソネーター(パウレック製)を用いることができる。
添加剤には、結合剤としての機能を有する物質が含まれる。当該物質としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、結晶セルロース、アルファ化デンプンなどが挙げられる。配合量は、破砕造粒法により得られた顆粒重量あたり、ある態様として0.5~30重量%であり、ある態様として1~25重量%であり、ある態様として2~20重量%である。
本発明の医薬組成物には、必要に応じて、更に医薬品添加物を配合することができる。具体的には、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、コーティング剤、酸味料、発泡剤、甘味剤、香料、着色剤、緩衝剤、抗酸化剤等が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、D-マンニトール、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、トレハロース、イソマルト、無水リン酸水素カルシウム、D-ソルビトール、乳糖、白糖、デンプン、アルファ化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウム、アラビアゴム、デキストリン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、結晶セルロース等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、結晶セルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルスターチ、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、アルファ化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒプロメロースフタル酸エステル、酢酸フタル酸セルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS、乾燥メタクリル酸コポリマーLD、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、白糖、酸化チタン、タルク等が挙げられる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。
発泡剤としては、例えば、重曹等が挙げられる。
甘味剤としては、例えば、スクラロース、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。
香料としては、例えば、レモン、レモンライム、オレンジ、メントール等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用青色3号等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸又はその塩類、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン又はその塩類、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸、ホウ酸又はその塩類等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル等が挙げられる。
本発明の医薬組成物には、本発明の所望の効果が達成される範囲で更なる各種医薬品添加物が適宜使用される。
本発明の医薬組成物に配合される上記更なる各種医薬品添加物は、適宜組合せることができる。
配合量は、本発明の所望の効果の達成に影響を与えない量であれば特に制限されない。
本発明の医薬組成物は、錠剤を含む。錠剤には、素錠及びフィルムコーティング錠を含む。錠剤は、口腔内崩壊性錠剤であってもよい。本発明の医薬組成物は、所定の方法で得た造粒物を用い、通常の製造方法により製造することが可能である。より具体的には、例えば、プラスグレル塩酸塩、D-マンニトール、結晶セルロース、マクロゴール、モノステアリン酸グリセリン、必要に応じてその他の添加剤を流動層造粒乾燥機に投入して、流動させながら加熱しマクロゴール及び/又はモノステアリン酸グリセリンを溶融させ、マクロゴール及び/又はモノステアリン酸グリセリンの融点以上に達してから、造粒が進行する程度の時間(例えば、1~60分間、2~20分間、5分間)流動させ、排気温度が一定の温度(例えば、45℃以下、40℃以下、35℃以下)となるまで冷却して造粒物を得る。造粒物を整粒機で整粒し、得られる整粒物に、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、必要に応じてその他の添加剤を添加し、混合することで打錠用末が得られる。
またある態様では、プラスグレル塩酸塩、D-マンニトール、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、必要に応じてその他の添加剤を混合し、ローラー圧縮して造粒物を得る。造粒物を整粒機で整粒し、得られる整粒物に、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、必要に応じてその他の添加剤を添加し、混合することで打錠用末が得られる。
ここでは、結晶セルロースが結合剤としての機能を有する。
得られた打錠用末を打錠機で製錠し、素錠を得る。製錠の際に、外部滑沢装置を用いて滑沢剤を噴霧しながら打錠してもよい。必要に応じて、素錠にフィルムコーティング液を噴霧し、フィルムコーティングを行う。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
≪比較例1≫
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FD-MP-Micro)を用いてプラスグレル塩酸塩1.37g、D-マンニトール(三菱商事ライフサイエンス製:マンニットC)40.13g、結晶セルロース(旭化成製:セオラス(登録商標)PH-101)5gを混合したのち、精製水28.5gにヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達製:HPC-L)1.5gを溶解した結合剤溶液を噴霧し、噴霧終了後、乾燥することで造粒物を得た。その後、目開き500μmのステンレス篩を用いて整粒し、整粒物を得た。
得られた整粒物33.6gに、クロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon(登録商標)CL-F)1.05g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))0.35gを加えて調製した打錠用末を打錠し、錠剤質量100mg、φ6.5mmの円形の素錠を得た。
この素錠に、ヒプロメロース(信越化学工業製:TC-5(登録商標)R)、酸化チタン(東邦チタニウム製:NA-61)、タルク(松村産業製:クラウンタルク局方PP)及び黄色三二酸化鉄(癸巳化成製:黄色三二酸化鉄)からなる成分をコーティングし、その後カルナウバロウ(日本ワックス製:ポリシングワックス-105)による艶出しを行い、1錠107.5mgの錠剤を得た。
≪比較例2≫
プラスグレル塩酸塩2.74g、D-マンニトール(フロイント産業製:グラニュトール(登録商標)S)83.26g、結晶セルロース(旭化成製:セオラス(登録商標)KG-1000)10g、クロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon(登録商標)CL-F)3gを混合したのち、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))1gを加えて調製した打錠用末を打錠し、錠剤質量100mg、φ6.5mmの円形の素錠を得た。
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FD-MP-Micro)を用いてプラスグレル塩酸塩1.37g、D-マンニトール(三菱商事ライフサイエンス製:マンニットC)39.13g、結晶セルロース(旭化成製:セオラス(登録商標)PH-101)5g及びマクロゴール6000(日油製:マクロゴール6000P)2.5gを混合したのち、給気温度100℃設定にて流動させながら加熱しマクロゴール6000を55~70℃で溶融させ、マクロゴール6000の融点以上に達してから約5分間流動させて造粒物を得た。その後、目開き500μmのステンレス篩を用いて整粒し、整粒物を得た。
得られた整粒物33.6gに、クロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon(登録商標)CL-F)1.05g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))0.35gを加えて調製した打錠用末を打錠し、錠剤質量100mg、φ6.5mmの円形の素錠を得た。
この素錠に、ヒプロメロース(信越化学工業製:TC-5(登録商標)R)、酸化チタン(東邦チタニウム製:NA-61)、タルク(松村産業製:クラウンタルク局方PP)及び黄色三二酸化鉄(癸巳化成製:黄色三二酸化鉄)からなる成分をコーティングし、その後カルナウバロウ(日本ワックス製:ポリシングワックス-105)による艶出しを行い、1錠107.5mgの錠剤を得た。
流動層造粒乾燥機(パウレック製:FD-MP-Micro)を用いてプラスグレル塩酸塩1.37g、D-マンニトール(三菱商事ライフサイエンス製:マンニットC)39.13g、結晶セルロース(旭化成製:セオラス(登録商標)PH-101)5g及びモノステアリン酸グリセリン(理研ビタミン製:リケマール(登録商標)S-100P)2.5gを混合したのち、給気温度100℃設定にて流動させながら加熱しモノステアリン酸グリセリンを70~80℃で溶融させ、モノステアリン酸グリセリンの融点以上に達してから約5分間流動させて造粒物を得た。その後、目開き500μmのステンレス篩を用いて整粒し、整粒物を得た。
得られた整粒物33.6gに、クロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon(登録商標)CL-F)1.05g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))0.35gを加えて調製した打錠用末を打錠し、錠剤質量100mg、φ6.5mmの円形の素錠を得た。
この素錠に、ヒプロメロース(信越化学工業製:TC-5(登録商標)R)、酸化チタン(東邦チタニウム製:NA-61)、タルク(松村産業製:クラウンタルク局方PP)及び黄色三二酸化鉄(癸巳化成製:黄色三二酸化鉄)からなる成分をコーティングし、その後カルナウバロウ(日本ワックス製:ポリシングワックス-105)による艶出しを行い、1錠107.5mgの錠剤を得た。
プラスグレル塩酸塩2.74g、D-マンニトール(三菱商事ライフサイエンス製:マンニットC)82.26g、結晶セルロース(旭化成製:セオラス(登録商標)PH-101)10g及びステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))1gを混合したのち、ローラーコンパクター(フロイント産業製:TF-LABO)に投入して造粒物を得た。その後、目開き850μmのステンレス篩を用いて整粒し、整粒物を得た。
得られた整粒物67.2gに、クロスポビドン(BASFジャパン製:Kollidon(登録商標)CL-F)2.1g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製:ステアリン酸マグネシウム(植物性))0.7gを加えて調製した打錠用末を打錠し、錠剤量100mg、φ6.5mmの円形の素錠を得た。
実施例3の素錠に、ヒプロメロース(信越化学工業製:TC-5(登録商標)R)、酸化チタン(東邦チタニウム製:NA-61)、タルク(松村産業製:クラウンタルク局方PP)及び黄色三二酸化鉄(癸巳化成製:黄色三二酸化鉄)からなる成分をコーティングし、その後カルナウバロウ(日本ワックス製:ポリシングワックス-105)による艶出しを行い、1錠107.5mgの錠剤を得た。
Figure 2023164417000001
<試験例1 安定性評価>
比較例1、実施例1~2及び実施例4の錠剤について、40℃(密栓)及び25℃75%RH(開放)に保存した後、総類縁物質量をHPLC法により測定することにより、保存安定性を評価した。その結果を表2に示す。
純度試験(類縁物質)
本品3個をとり、アセトニトリル/水混液(7:3)7mLを加え、超音波処理した後、アセトニトリル/水混液(7:3)を加えて、10mLとする。この液を孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液5mLを除き、次のろ液を試料溶液とする。この液1mLを正確に量り、アセトニトリル/水混液(7:3)を加えて正確に100mLとし、標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLずつを正確にとり、次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定し、標準溶液のプラスグレルのピーク面積に対する試料溶液の各々のピーク面積を求める。
Figure 2023164417000002
:試料溶液から得たプラスグレル以外の各々のピーク面積
:標準溶液から得たプラスグレルのピーク面積
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径4.6mm、長さ150mmのステンレス管に3.5μmの液体クロマトグラフィー用オクチルシリル化シリカゲルを充填する。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相A:リン酸二水素カリウム3.0gを水に溶かして1000mLとし、リン酸を加えてpH2.5に調整する。
移動相B:アセトニトリル
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。
Figure 2023164417000003
流量:毎分1.5mL
面積測定範囲:30分
システム適合性
検出の確認:標準溶液5mLを正確に量り、アセトニトリル/水混液(7:3)を加えて正確に100mLとする。この液10μLから得たプラスグレルのピーク面積が、標準溶液のプラスグレルのピーク面積の3.5~6.5%になることを確認する。
システムの性能:標準溶液10μLにつき、上記の条件で操作するとき、プラスグレルのピークの理論段数及びシンメトリー係数は、それぞれ50000段以上、1.5以下である。
システムの再現性:標準溶液10μLにつき、上記の条件で試験を6回繰り返すとき、プラスグレルのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
Figure 2023164417000004
実施例1~2及び実施例4の錠剤は比較例1の錠剤より良好な安定性を示した。
<試験例2 製剤均一性評価>
比較例2及び実施例3の錠剤について、第18改正日本薬局方製剤均一性法(含量均一性試験)に準じて、製剤均一性試験を行った。試料は10個とし、個々の製剤中の有効成分含量はHPLC法を用い、プラスグレルの紫外吸光度は210nmにて測定した。なお、第18改正日本薬局方製剤均一性法(含量均一性試験)の表6.02-2では、判定値の最大許容限度値L1は15.0と規定されている。その結果を表3に示す。
Figure 2023164417000005
実施例3の錠剤は比較例2の錠剤より判定値が小さく、実施例3の判定値は15.0%を超えなかった。

Claims (5)

  1. プラスグレル又はその薬理学上許容される塩並びに1つ又は複数の添加剤を含む混合物を乾式造粒法にて造粒する工程、
    必要により得られた造粒物に任意に添加してもよい添加剤を混合する工程、
    得られた造粒物または混合物を圧縮成形し、素錠を得る工程、
    を含む、医薬品組成物の製造方法。
  2. 乾式造粒法が溶融造粒法又は破砕造粒法である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 添加剤の1つが低融点物質であり、乾式造粒法が溶融造粒法である、請求項1に記載の製造方法。
  4. 低融点物質がマクロゴール6000及び/又はモノステアリン酸グリセリンである、請求項3に記載の製造方法。
  5. 医薬組成物が錠剤である、請求項1~2のいずれか一項に記載の製造方法。
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