JP2023164268A - 組立構造体 - Google Patents

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Tadahito Heianza
雄次 藤村
Yuji Fujimura
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Abstract

【課題】別途、支持材を用意しなくても、中央が浮いた状態の底面パネルを安定して支持させることが可能になる組立構造体を提供する。【解決手段】長方形状のパネル部材によって直方体に組み立てられる組立構造体1である。パネル部材2には、周縁に所定の間隔を置いて凸部22が設けられていて、凸部間の凹部23に隣接するパネル部材の凸部を嵌め合わせることで連結が行われる。そして、凸部の突出方向の略中央に凹部方向に張り出されるように形成される突起221は、パネル部材の本体21からの離隔がパネル部材の板厚と略等しくなるように設定されていて、パネル部材2Aに設けられた開口24Aを穿孔するための切り込みから取り外された抜き片部25Aが、底面となるパネル部材の下面に重ねられる。【選択図】図1

Description

本発明は、長方形状のパネル部材によって直方体に組み立てられる組立構造体に関するものである。
特許文献1,2に開示されているように、直方体の6面を形成するパネル部材を組み立てることにより箱型の構造体を作製して、猫などのペットの遊具や居場所などへの利用がされている。
これらのパネル部材は、一般的に段ボール紙によって製作されていることが多く、部材間の連結部分が脆い構成となることもあるので、特許文献1,2においては、連結部分を補強する技術を開示している。
特許第6923985号公報 特開2015-27281号公報
しかしながら、特許文献1,2に開示された構造体は、連結のために設けられるパネル部材周縁の凸部によって、底面パネルの中央が浮いた状態になるので、ペットの体重が底面パネルの中央付近にかかると撓みが生じ、変形や破損が起きるおそれがある。
こうして浮いた状態の底面パネルに対しては、凸部の突出量に合わせた支持材を介在させて対処することも考えられるが、別途、適切な高さの支持材を用意しなければならず、手間とコストが嵩む要因になる。
そこで、本発明は、別途、支持材を用意しなくても、中央が浮いた状態の底面パネルを安定して支持させることが可能になる組立構造体を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の組立構造体は、長方形状のパネル部材によって直方体に組み立てられる組立構造体であって、前記パネル部材には、周縁に所定の間隔を置いて凸部が設けられていて、前記凸部間の凹部に隣接するパネル部材の凸部を嵌め合わせることで連結が行われるとともに、前記凸部の突出方向の略中央に前記凹部方向に張り出されるように形成される突起は、前記パネル部材の本体からの離隔が前記パネル部材の板厚と略等しくなるように設定されていて、前記パネル部材の少なくとも1枚に設けられた開口を穿孔するための切り込みから取り外された抜き片部が、底面となるパネル部材の下面に重ねられることを特徴とする。
ここで、前記凸部は、頭頂辺が平らな六角形状又は五角形状に形成されている構成であることが好ましい。また、前記パネル部材は、2つの異なる表面形態の紙体の裏面同士を貼り合わせて形成されている構成とすることができる。さらに、前記開口は、円形又は長方形とすることができる。
また、前記抜き片部には、隣接する組立構造体との連結に使用する連結部材を取り出すための切り込みが設けられている構成とすることができる。さらに、前記連結部材は、少なくとも一対の脚部と脚部間を繋ぐ胴体部とを有している構成とすることができる。そして、前記直方体の隅角部の位置には、前記連結部材の前記脚部を挿し込む穴が形成されていることが好ましい。
このように構成された本発明の組立構造体は、パネル部材の周縁の凸部の突出方向の略中央に突起が形成されているとともに、突起のパネル部材の本体からの離隔が、パネル部材の板厚と略等しくなるように設定されている。そして、パネル部材の少なくとも1枚に設けられた開口を穿孔するための切り込みから取り外された抜き片部が、底面となるパネル部材の下面に重ねられる。
このため、別途、底面パネル用の支持材を用意しなくても、抜き片部の板厚が底面パネルの下方の隙間の高さに一致するので、中央が浮いた状態の底面パネルを、抜き片部によって安定して支持させることができる。
また、組立構造体の脚となる凸部が、頭頂辺の平らな六角形状又は五角形状に形成されていれば、頭頂辺を平面上に接地させたときの安定性が高く、組立構造体を傾けることなく安定して設置することができる。
さらに、パネル部材が2つの異なる表面形態の紙体の裏面同士を貼り合わせて形成されていれば、2種類の表面形態のうちの好みの表面形態を外側にして、様々なバリエーションの組立構造体を楽しむことができるようになる。
また、抜き片部に連結部材を取り出すための切り込みが設けられていれば、簡単に連結部材を取り出して、隣接する組立構造体との連結に使用することができる。例えば、連結部材の一対の脚部を、直方体の隅角部の位置に形成された穴に挿し込むことで、隣接する組立構造体同士を連結させることができる。
本実施の形態の組立構造体の構成を示した説明図である。 本実施の形態の組立構造体を2段重ねた状態を示した斜視図である。 開口のないパネル部材の構成を示した説明図である。 パネル部材の周縁に設けられる凸部を拡大して示した説明図である。 パネル部材の本体の構成を例示した断面図である。 円形の開口用の切込み部が設けられたパネル部材の構成を示した説明図である。 底面パネルの下に抜き片部を重ねた状態を示した説明図である。 円形の開口のあるパネル部材を底面パネルにした本実施の形態の組立構造体を示した斜視図である。 実施例1の組立構造体を構成するパネル部材を例示した説明図である。 実施例1のパネル部材の周縁を拡大して示した説明図である。 実施例1の組立構造体の構成を示した斜視図である。 実施例1の組立構造体を上下左右に並べて連結部材で連結する工程を説明する斜視図である。 使用する連結部材の枚数を増やしたケースを説明する斜視図である。 使用する連結部材の向きを変えたケースを説明する斜視図である。 脚部を4本有する連結部材が設けられたパネル部材の構成を示した説明図である。 パネル部材から抜き片部と連結部材が取り出される状況を説明する斜視図である。 脚部が4本ある連結部材の使用例を説明する拡大斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の組立構造体1の構成を説明するために、上段の組立構造体1を分解して示した説明図である。また、図2は、本実施の形態の組立構造体1を2段重ねた状態を示した斜視図である。
本実施の形態の組立構造体1は、長方形状のパネル部材2,2A,2Bによって直方体に組み立てられる。すなわち直方体の6面が、長方形状のパネル部材2,2A,2Bのいずれかによって形成される。
長方形状のパネル部材2,2A,2Bには、開口のないパネル部材2と、開口があるパネル部材2A,2Bがある。開口以外の構成については同じであるため、主にパネル部材2の符号を使用して説明する。
図3は、開口のないパネル部材2の構成を示した説明図である。パネル部材2は、長方形の板材によって形成されるが、以下では長方形の一形態である正方形の板材によって形成されるパネル部材2を例に説明する。
パネル部材2には、正方形の本体21の周縁となる4辺に、それぞれ所定の間隔を置いて凸部22が設けられる。図3には、各辺に3つの凸部22が設けられた例を示している。凸部22は、正方形の隅角部に設けられるものだけが形状が異なるので、図3及び図4においては、説明を分かりやすくするために凸部22Aという符号を使用する。
隅角部以外に設けられる凸部22は、頭頂辺222が平らな六角形状に形成される。一方、隅角部に設けられる凸部22Aは、頭頂辺222が平らな五角形状に形成される。そして、凸部22A,22間及び凸部22,22間、並びに凸部22に隣接した本体21の外縁まで切り込まれた箇所が、凹部23となる。
この凸部22,22Aと凹部23は、隣接するパネル部材2,2同士の連結に使用される。すなわち、直交させた2枚のパネル部材2,2は、一方のパネル部材2の凸部22,22Aを、他方のパネル部材2の凹部23に嵌め合わせることによって連結される。
凸部22,22Aには、突出方向の略中央に凹部23の方向に張り出されるように突起221が形成される。詳細には、図4に拡大して例示したように、凸部22,22Aの凹部23側の側縁には、高さ方向(突出方向)の中央に凹部23側に張り出す突起221が形成されている。
図4の例示では、高さ15.0mmの凸部22の中央となる、凹部23の底(本体21の外縁)から7.5mmの位置に、突起221が形成され、突起221から頭頂辺222までの高さも、同じく7.5mmとなっている。なお、寸法として示した数値は、説明を分かりやすくするための例示であり、これらの数値に限定されるものではない。
そして、パネル部材2の本体21から突起221の位置までの離隔が、パネル部材2の板厚と略等しくなるように設定されている。要するに、7.5mmの板厚のパネル部材2に設けられた凸部22は、直交する別のパネル部材2の本体21と両側の突起221によって形成される凹部23の空間に、ぴたりと収容することができる。
一方、凸部22,22Aの頭頂辺222側は、嵌め込まれた直交するパネル部材2の外面からも突出することになる。例えば、6面体の底面パネルとなるパネル部材2の下面からは、凸部22,22Aの頭頂辺222側が、7.5mmの高さで下方に向けて突出することになる。
要するに組立構造体1は、側面を形成する4枚のパネル部材2の下辺にそれぞれ3箇所ずつ設けられた凸部22,22Aを脚として、設置されることになる。このため、頭頂辺222が平らに形成されていれば、頭頂辺222を平面上に接地させたときの安定性が高く、組立構造体1を傾けることなく安定して設置することができるようになる。
パネル部材2の材質については、特に限定されるものでなく、所望する強度を有する紙体、段ボール、プラスチック板などが使用できる。図5は、パネル部材2の本体21の構成を例示した断面図である。
図5に示した本体21は、第1紙体211と第2紙体212という2つの紙体を貼り合わせて、板厚が7.5mmとなるように製作されている。第1紙体211及び第2紙体212は、それぞれ表面を形成する平面紙と、その平面紙に裏打ちされる波板状の紙とによって、段ボールと同様の断面が形成されている。
第1紙体211と第2紙体212の平面紙は、様々な色やデザインの表面形態とすることができる。そして、2つの異なる表面形態の紙体(211,212)の裏面同士を貼り合わせて、それぞれの平面紙が露出するように本体21を製作する。
第1紙体211と第2紙体212とを貼り合わせて製作される本体21は、段ボールと同様に波板紙が中芯となるので、高い強度を確保することができる。また、2つの紙体(211,212)を貼り合わせているので、一般的な段ボールよりも高い強度にすることができる。
要するに、第1紙体211と第2紙体212との貼り合わせによって、2種類の表面形態を自由に選択できるというリバーシブルな機能と、組み合わせる紙体の強度によって本体21の強度を調整できるという機能を得ることができる。
本実施の形態の組立構造体1に使用する6枚のパネル部材2,2A,2Bの少なくとも1枚には、開口24A,24Bを穿孔するための切り込みが設けられる。図6は、円形の開口24Aを穿孔するための切込み部26が設けられたパネル部材2Aの構成を示した説明図である。
図6に示したパネル部材2Aの開口24Aは、パネル部材2Aの中央に穿孔される。この図では、直径150mmの開口24Aが簡単に設けられるように、円形の周方向に部分的に繋がった箇所のある切込み部26が設けられている。
円形の切込み部26の内側の円形の抜き片部25Aは、パネル部材2Aと一体に取り扱うことができるが、任意のタイミングで切り離したり押し抜いたりして、簡単に取り外すことができる。
パネル部材2Aから取り外された抜き片部25Aは、組立構造体1の底面パネルとなるパネル部材2の下面に重ねられる。ここで、図7は、上下に積み上げた組立構造体1,1の天井パネル(2)と底面パネル(2)とが隣接する部分を拡大して示した側面図である。
図7に示すように、下段側の天井パネル(2)と上段側の底面パネル(2)との間には、側面パネル(2A,2B)の凸部22の底面パネル(2)よりも下方に突出した頭頂辺222側の部分の存在によって、隙間が生じている。
その上下の底面パネル(2)と天井パネル(2)との隙間に、取り外した抜き片部25Aを介在させる。図1の上段の組立構造体1を展開して露出させた底面パネルとなるパネル部材2の下面側の中央には、破線で示したように、円形の抜き片部25Aを配置している。
底面パネル(2)の中央に抜き片部25Aが重ねられて、パネル部材2が下から支持された状態になっていれば、中央が浮いた状態が解消されて、猫などのペットの体重が作用しても、パネル部材2が撓むのを抑えることができる。
一方、図2の下段の組立構造体1の底面パネルとなるパネル部材2の下面側の中央には、破線で示したように、長方形の抜き片部25Bを配置した状態を例示している。底面パネル(2)の支持材としては、組立構造体1に使用されるパネル部材2A,2Bのいずれの抜き片部25A,25Bであっても利用することができる。
ここで、図8は、円形の開口24Aのあるパネル部材2Aを底面パネルにした組立構造体1を示した斜視図である。このように底面パネル(2A)に、ペットが下段の組立構造体1に通り抜けるための開口24Aがある場合は、底面パネル(2A)の中央にペットの体重が作用することもなく、抜き片部25A,25Bを利用して下方から支持させなくてもよい。
本実施の形態の組立構造体1は、図1,2,8に示すように、任意にパネル部材2,2A,2Bを組み合わせて、様々な形態の立方体に組み立てることができる。図1及び図2には、底面パネル及び天井パネルに開口のないパネル部材2を使用し、側面パネルの対向する一対に円形の開口24Aを有するパネル部材2Aを使用し、側面パネルの他の一対に長方形の開口24Bを有するパネル部材2Bを使用した例を示している。
要するに開口のないパネル部材2や、開口24A,24Bを有するパネル部材2A,2Bや、図示していない形状の開口が設けられたパネル部材は、何を何枚利用して組立構造体1の6面を形成してもよい。
また、パネル部材2,2A,2Bがリバーシブルであれば、どちらの面を組立構造体1の外面にしてもよい。要するに、パネル部材2,2A,2Bを利用する枚数、配置位置、外面側にする表面形態によって、様々な形態の組立構造体1にすることができる。
また、図1及び図2では、2つの組立構造体1を上下に積み上げた状態を示している。猫などのペットは、積み上げれた組立構造体1の開口24A,24Bから出入りが可能で、組立構造体1を遊具や居場所などに利用することができる。
さらに、組立構造体1同士の連結は、上下方向だけでなく、横方向にも自由に連結していくことができる。隣接する組立構造体1,1の対向する面が、いずれも開口24A,24Bのあるパネル部材2A,2Bであれば、ペットは、開口24A,24Bを通って、組立構造体1,1間を行き来することができるようになる。
次に、本実施の形態の組立構造体1の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の組立構造体1は、パネル部材2の周縁の凸部22の突出方向の略中央に突起221が形成されているとともに、突起221のパネル部材2の本体21からの離隔が、パネル部材2の板厚と略等しくなるように設定されている。
そして、パネル部材2A,2Bに設けられた開口24A,24Bを穿孔するための切込み部26から取り外された抜き片部25A,25Bが、底面となるパネル部材2の下面に重ねられる。
このため、別途、底面パネル用の支持材を用意しなくても、抜き片部25A,25Bの板厚が底面パネルの下方の隙間の高さに一致するので、中央が浮いた状態の底面パネル(2)を、抜き片部25A,25Bによって安定して支持させることができる。
また、組立構造体1の脚となる凸部22(22A)が、頭頂辺222の平らな六角形状(又は五角形状)に形成されていれば、頭頂辺222を平面上に接地させたときの安定性が高く、組立構造体1を傾けることなく安定して設置することができる。
さらに、パネル部材2が2つの異なる表面形態の紙体(211,212)の裏面同士を貼り合わせて形成されていれば、2種類の表面形態のうちの好みの表面形態を外側にして、様々なバリエーションの組立構造体1を楽しむことができるようになる。
以下、前記した実施の形態の組立構造体1とは別の実施形態について、図9-図17を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
実施例1の組立構造体1を構成する少なくとも1枚のパネル部材2Cは、抜き片部25Cに連結部材3を取り出すための切り込みが設けられている。図9は、実施例1の組立構造体1に少なくとも1枚は組み込まれるパネル部材2Cを例示した説明図である。
パネル部材2Cは、前記実施の形態で説明したパネル部材2,2A,2Bと同様に、正方形の板材によって形成される。パネル部材2Cには、正方形の本体21Cの周縁となる4辺に、それぞれ所定の間隔を置いて凸部22,22Aが設けられる。
さらに、正方形の本体21Cの隅角部は、正方形の切欠部27によって切り欠かれる。詳細には、図10に本体21Cの上縁付近を拡大して例示したように、左端の凸部22Aの左隣と、右端の凹部23の右隣に、それぞれ切欠部27が設けられる。
図10の例示では、凹部23の底(本体21Cの外縁)から7.5mm下がるように、7.5mm×7.5mmの正方形の切欠部27が、本体21Cの上縁の両側に設けられている。なお、寸法として示した数値は、説明を分かりやすくするための例示であり、これらの数値に限定されるものではない。こうした切欠部27は、前記実施の形態で説明した開口のないパネル部材2と同様に、開口のないパネル部材2Dの4隅にも設けられる。
図11は、4隅に切欠部27が設けられたパネル部材2C,2Dによって組み立てられた実施例1の組立構造体1を示した斜視図である。直方体に形成される組立構造体1の隅角部の位置には、後述する連結部材3,3Aの脚部31を挿し込む穴11が、それぞれ形成されることになる。
こうした連結部材3は、図9に示すように、パネル部材2Cに開口24Aを穿孔するための抜き片部25Cに設けられる。図9に示した例では、円形の抜き片部25Cの中央に、4個の連結部材3を取り出すための切り込みが設けられている。
連結部材3は、図9及び図12に示すように、一対の脚部31,31と脚部31,31間を繋ぐ胴体部32とによって、門形に形成される。そして、門形の連結部材3の脚部31,31を、図12に示すように、上下又は左右に隣接する組立構造体1,1の穴11,11に挿し込むことによって、2つの組立構造体1,1同士を連結させる。
ここで、例えば胴体部32の高さを15mmとすると、切欠部27に7.5mm分が収容されて、残りの半分(7.5mm)が突出することになるが、隣接する凸部22,22Aも高さの半分(7.5mm)が突出しているので、連結部材3のみが飛び出すようにはならない。
図12に示した例では、4つの組立構造体1の隅角部が集まる図の中央においては、縦向きにした2個の連結部材3によって、上下の連結を行わせる。また、左右に組立構造体1が隣接する下段の底面側と上段の天井側には、横向きの連結部材3を挿し込んで、横方向の一体化を図っている。
一方、図13は、4つの組立構造体1の隅角部が集まる図の中央の連結強度を上げるために、縦向きにした3個の連結部材3を使って上下の連結を行わせた例を示している。さらに、図13の左右に示した上段と下段の組立構造体1が隣接する位置にも、それぞれ縦向きの連結部材3が配置される。
図14には、さらに別の連結部材3の使い方を示している。図14に示した例では、4つの組立構造体1の隅角部が集まる図の中央において、横向きにした2個の連結部材3によって、左右の連結を行わせている。この図中央に配置する横向きの連結部材3を3個にすることで、連結強度を高めることもできる。
図15は、上述した連結部材3とは異なる形態の連結部材3Aについて説明する図である。詳細には、パネル部材2Cの抜き片部25Dの中央に、脚部31を4本有する連結部材3Aを取り出すための切り込みが設けられる。
図16は、パネル部材2Cから開口24Aを穿孔するために抜き片部25Dを取り出すとともに、その取り出された抜き片部25Dから、さらに連結部材3Aが取り出される状況を示している。
連結部材3Aは、長方形状の胴体部32Aの両側に、それぞれ一対の脚部31が設けられた構成となっている。そして、胴体部32Aの両側の縁部には、曲折部321がそれぞれ設けられる。
胴体部32Aの曲折部321には、上面から切り込みが入れられるが、下面に到達するような切り込みにはなっておらず、下面側がつながった状態で残されている。要するに、ハーフカットによって上半部分のみを切断しておくことで、曲折部321で直角の折り曲げができるようになる。
そして、抜き片部25Dから取り出された連結部材3Aを、曲折部321の位置で脚部31が下がる方向に折り曲げると、図17に示したような、4本脚のテーブル状の連結部材3Aにすることができる。
4本の脚部31を有する連結部材3Aであれば、4つの組立構造体1の隅角部が集まる箇所に1個配置するだけで、上下左右の組立構造体1を一体に連結させることができる。要するに、4本の脚部31が4つの組立構造体1の隅角部の穴11にぞれぞれ挿し込まれることで、脚部31同士を繋ぐ胴体部32Aの存在によって、組立構造体1同士も連結させることができる。ここで、例えば胴体部32Aの厚みは本体21Cと同じ7.5mmなので、7.5mmの高さの切欠部27に収容されると、連結部材3Aの胴体部32Aは飛び出すことなく面一になる。
このように構成された実施例1の組立構造体1は、抜き片部25C,25Dに連結部材3,3Aを取り出すための切り込みが設けられているので、簡単に連結部材3,3Aを取り出して、隣接する組立構造体1との連結に使用することができる。
要するに、連結部材3,3Aの脚部31を、直方体に形成された組立構造体1の隅角部の穴11に挿し込むことで、隣接する組立構造体1同士を連結させることができる。そして、連結部材3,3Aは、パネル部材2Cから取り出される抜き片部25C,25Dに設けられているので、別途、部品を用意しなくても、簡単に組立構造体1同士を連結させることができるようになる。
また、連結部材3,3Aを取り出した抜き片部25C,25Dは、前記実施の形態で説明したように、底面パネル(2)の支持材としても利用することができる。さらに、連結部材3,3Aは、別途、購入する必要もないので、経済的である。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例1では、各辺に3箇所の凸部22,22Aが設けられたパネル部材2,2A,2Bについて説明したが、これに限定されるものではなく、凸部の数や形状は任意に設定することができる。
また、前記実施の形態及び実施例1では、円形と長方形の開口24A,24Bが設けられたパネル部材2A,2B,2Cについて説明したが、これに限定されるものではなく、開口の形状や大きさや位置は、任意に設定することができる。
さらに、前記実施の形態及び実施例1では、正方形のパネル部材2,2A,2B,2C,2Dを使用して立方体の組立構造体1を組み立てる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、正方形以外の長方形のパネル部材を使用して立方体以外の直方体の組立構造体を組み立てることもできる。
1 :組立構造体
2,2A,2B:パネル部材
21 :本体
211 :第1紙体
212 :第2紙体
22,22A:凸部
221 :突起
222 :頭頂辺
23 :凹部
24A,24B:開口
25A,25B:抜き片部
26 :切込み部
11 :穴
2C,2D :パネル部材
25C,25D:抜き片部
3,3A :連結部材
31 :脚部
32,32A:胴体部

Claims (7)

  1. 長方形状のパネル部材によって直方体に組み立てられる組立構造体であって、
    前記パネル部材には、周縁に所定の間隔を置いて凸部が設けられていて、前記凸部間の凹部に隣接するパネル部材の凸部を嵌め合わせることで連結が行われるとともに、
    前記凸部の突出方向の略中央に前記凹部方向に張り出されるように形成される突起は、前記パネル部材の本体からの離隔が前記パネル部材の板厚と略等しくなるように設定されていて、
    前記パネル部材の少なくとも1枚に設けられた開口を穿孔するための切り込みから取り外された抜き片部が、底面となるパネル部材の下面に重ねられることを特徴とする組立構造体。
  2. 前記凸部は、頭頂辺が平らな六角形状又は五角形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の組立構造体。
  3. 前記パネル部材は、2つの異なる表面形態の紙体の裏面同士を貼り合わせて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の組立構造体。
  4. 前記開口は、円形又は長方形であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組立構造体。
  5. 前記抜き片部には、隣接する組立構造体との連結に使用する連結部材を取り出すための切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の組立構造体。
  6. 前記連結部材は、少なくとも一対の脚部と脚部間を繋ぐ胴体部とを有していることを特徴とする請求項5に記載の組立構造体。
  7. 前記直方体の隅角部の位置には、前記連結部材の前記脚部を挿し込む穴が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の組立構造体。
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