JP2023160639A - 走行制御方法及び走行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡に基づいて目標走行軌道を生成する場合に、不適切な目標走行軌道に沿って自車両を自動走行させることにより乗員に与える不安感を抑制する。
【解決手段】走行制御方法では、自車両1の運転者の手動運転によって自車両1を走行させたときの走行軌跡に基づいて第1目標走行軌道を生成し(S5)、自車両1が走行する車線の車線境界線の位置を取得し(S1)、取得した車線境界線の位置に基づいて車線内において車線幅方向の所定位置を通る第2目標走行軌道を生成し(S5)、車線幅方向における第1目標走行軌道と第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定し(S9)、第3目標走行軌道に沿って自車両1を走行させる(S10)。
【選択図】図6
【解決手段】走行制御方法では、自車両1の運転者の手動運転によって自車両1を走行させたときの走行軌跡に基づいて第1目標走行軌道を生成し(S5)、自車両1が走行する車線の車線境界線の位置を取得し(S1)、取得した車線境界線の位置に基づいて車線内において車線幅方向の所定位置を通る第2目標走行軌道を生成し(S5)、車線幅方向における第1目標走行軌道と第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定し(S9)、第3目標走行軌道に沿って自車両1を走行させる(S10)。
【選択図】図6
Description
本発明は、走行制御方法及び走行制御装置に関する。
特許文献1には、自車両が手動運転で走行するときに自車両の走行軌跡を記憶し、自動運転を行うときに自車両の目標走行軌道として利用する車両走行制御装置が提案されている。
手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡に基づいて目標走行軌道を生成すると、学習時又は記憶時の状況と大きく異なる状況において適切な目標走行軌道が生成できないことがある。この結果、不適切な目標走行軌道に沿うように自車両を自動走行させて乗員に不安を与える虞がある。
本発明は、手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡に基づいて目標走行軌道を生成する場合に、不適切な目標走行軌道に沿って自車両を自動走行させることにより乗員に与える不安感を抑制することを目的とする。
本発明は、手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡に基づいて目標走行軌道を生成する場合に、不適切な目標走行軌道に沿って自車両を自動走行させることにより乗員に与える不安感を抑制することを目的とする。
本発明の一態様による走行制御方法では、自車両の運転者の手動運転によって自車両を走行させたときの走行軌跡に基づいて第1目標走行軌道を生成し、自車両が走行する車線の車線境界線の位置を取得し、取得した車線境界線の位置に基づいて車線内において車線幅方向の所定位置を通る第2目標走行軌道を生成し、車線幅方向における第1目標走行軌道と第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定し、第3目標走行軌道に沿って自車両を走行させる。
本発明によれば、手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡に基づいて目標走行軌道を生成する場合に、不適切な目標走行軌道に沿って自車両を自動走行させることにより乗員に与える不安感を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
図1は、実施形態の走行制御装置の例の概略構成図である。自車両1は走行制御装置10を備える。走行制御装置10は、自車両1の周囲の走行環境に基づいて自車両1の目標走行軌道を設定し、目標走行軌道に沿って自車両1が自動走行するように自車両1の少なくとも操舵装置を制御する。
例えば、走行制御装置10による走行制御は、自車両1の周囲の走行環境に基づいて設定された目的地まで自車両1を自律走行させる自律運転制御であってよい。また、走行制御装置10による走行制御は、自車両1が走行車線から逸脱しないように自車両1の操舵を制御する車線維持制御や、自車両1の進路前方の障害物を回避するように自車両1の操舵を制御する障害物回避制御であってもよい。
以下の説明では、走行制御装置10による走行制御が、設定された目的地まで自車両1を自律走行させる自律運転制御である場合の例について説明する。
図1は、実施形態の走行制御装置の例の概略構成図である。自車両1は走行制御装置10を備える。走行制御装置10は、自車両1の周囲の走行環境に基づいて自車両1の目標走行軌道を設定し、目標走行軌道に沿って自車両1が自動走行するように自車両1の少なくとも操舵装置を制御する。
例えば、走行制御装置10による走行制御は、自車両1の周囲の走行環境に基づいて設定された目的地まで自車両1を自律走行させる自律運転制御であってよい。また、走行制御装置10による走行制御は、自車両1が走行車線から逸脱しないように自車両1の操舵を制御する車線維持制御や、自車両1の進路前方の障害物を回避するように自車両1の操舵を制御する障害物回避制御であってもよい。
以下の説明では、走行制御装置10による走行制御が、設定された目的地まで自車両1を自律走行させる自律運転制御である場合の例について説明する。
走行制御装置10は、物体センサ11と、車両センサ12と、測位装置13と、地図データベース(地図DB)14と、通信装置15と、ナビゲーション装置16と、アクチュエータ17と、コントローラ18を備える。
物体センサ11は、自車両1に搭載されたレーザレーダやミリ波レーダ、カメラ、LIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)など、自車両1の周囲の物体を検出する複数の異なる種類の物体検出センサを備える。
物体センサ11は、自車両1に搭載されたレーザレーダやミリ波レーダ、カメラ、LIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)など、自車両1の周囲の物体を検出する複数の異なる種類の物体検出センサを備える。
車両センサ12は、自車両1に搭載され、自車両1から得られる様々な情報(車両信号)を検出する。車両センサ12には、例えば、自車両1の車速を検出する車速センサ、自車両1のタイヤの回転速度を検出する車輪速センサ、自車両1の3軸方向の加速度及び減速度を検出する3軸加速度センサ、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ、操向輪の転舵角を検出する転舵角センサ、自車両1の角速度を検出するジャイロセンサ、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ、自車両のアクセル開度を検出するアクセルセンサと、運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキセンサが含まれる。
測位装置13は、全地球型測位システム(GNSS)受信機を備え、複数の航法衛星から電波を受信して自車両1の現在位置を測定する。GNSS受信機は、例えば地球測位システム(GPS)受信機等であってよい。測位装置13は、例えば慣性航法装置であってもよい。
地図データベース14は、道路地図データを記憶している。地図データベース14は、道路地図データとして、ナビゲーション用の地図データ(以下「ナビゲーション地図データ」と表記することがある)を記憶してもよい。
ナビゲーション地図データは、道路単位の情報を含む。道路単位の情報として、例えばナビゲーション地図データは、道路基準線上の基準点を示す道路ノードの情報と、道路ノード間の道路の区間態様を示す道路リンクの情報を含む。道路ノードの情報は、位置座標、接続される道路リンク数、接続される道路リンクの識別情報を含む。
地図データベース14は、道路地図データを記憶している。地図データベース14は、道路地図データとして、ナビゲーション用の地図データ(以下「ナビゲーション地図データ」と表記することがある)を記憶してもよい。
ナビゲーション地図データは、道路単位の情報を含む。道路単位の情報として、例えばナビゲーション地図データは、道路基準線上の基準点を示す道路ノードの情報と、道路ノード間の道路の区間態様を示す道路リンクの情報を含む。道路ノードの情報は、位置座標、接続される道路リンク数、接続される道路リンクの識別情報を含む。
地図データベース14は、道路地図データとして高精度地図データを記憶してもよい。高精度地図データは、自動運転用の地図情報として好適な地図データであり、道路単位の情報よりも詳細な車線単位の情報を含む。
車線単位の情報として、例えば高精度地図データは車線基準線(例えば車線内の中央の線)上の基準点を示す車線ノードの情報と、車線ノード間の車線の区間態様を示す車線リンクの情報などを含む。
車線ノードの情報は、車線ノードの位置座標、接続される車線リンク数、接続される車線リンクの識別情報を含む。車線リンクの情報は、車線リンクの位置座標、車線の種類、車線の幅員、車線境界線の種類、車線の形状、車線区分線の形状、車線基準線の形状を含む。
車線単位の情報として、例えば高精度地図データは車線基準線(例えば車線内の中央の線)上の基準点を示す車線ノードの情報と、車線ノード間の車線の区間態様を示す車線リンクの情報などを含む。
車線ノードの情報は、車線ノードの位置座標、接続される車線リンク数、接続される車線リンクの識別情報を含む。車線リンクの情報は、車線リンクの位置座標、車線の種類、車線の幅員、車線境界線の種類、車線の形状、車線区分線の形状、車線基準線の形状を含む。
通信装置15は、自車両1の外部の通信装置との間で無線通信を行う。通信装置15による通信方式は、例えば公衆携帯電話網による無線通信や、車車間通信、路車間通信、又は衛星通信であってよい。
ナビゲーション装置16は、測位装置13により自車両の現在位置を認識し、その現在位置におけるナビゲーション地図データを地図データベース14から取得する。ナビゲーション装置16は、乗員が入力した目的地までの目標走行経路を設定し、目標走行経路に従って乗員に経路案内を行う。また、ナビゲーション装置16は、設定した目標走行経路の情報をコントローラ18へ出力する。自律運転制御の際にコントローラ18は、ナビゲーション装置16が設定した目標走行経路に沿って走行するように自車両1を自動で運転する。
ナビゲーション装置16は、測位装置13により自車両の現在位置を認識し、その現在位置におけるナビゲーション地図データを地図データベース14から取得する。ナビゲーション装置16は、乗員が入力した目的地までの目標走行経路を設定し、目標走行経路に従って乗員に経路案内を行う。また、ナビゲーション装置16は、設定した目標走行経路の情報をコントローラ18へ出力する。自律運転制御の際にコントローラ18は、ナビゲーション装置16が設定した目標走行経路に沿って走行するように自車両1を自動で運転する。
アクチュエータ17は、コントローラ18からの制御信号に応じて、自車両1の操舵装置、アクセル開度及びブレーキ装置を操作して、自車両1の車両挙動を発生させる。アクチュエータ17は、ステアリングアクチュエータと、アクセル開度アクチュエータと、ブレーキ制御アクチュエータを備える。ステアリングアクチュエータは、自車両1の操舵装置の操舵方向及び操舵量を制御する。アクセル開度アクチュエータは、自車両1のアクセル開度を制御する。ブレーキ制御アクチュエータは、自車両のブレーキ装置の制動動作を制御する。
コントローラ18は、自車両1の走行制御を行う電子制御ユニットである。コントローラ18は、プロセッサ18aと、記憶装置18b等の周辺部品とを含む。プロセッサ18aは、例えばCPUやMPUであってよい。
記憶装置18bは、半導体記憶装置や、磁気記憶装置、光学記憶装置等を備えてよい。記憶装置18bは、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM及びRAM等のメモリを含んでよい。
以下に説明するコントローラ18の機能は、例えばプロセッサ18aが、記憶装置18bに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
なお、コントローラ18を、以下に説明する各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。例えば、コントローラ18は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばコントローラ18はFPGA等のPLD等を有していてもよい。
記憶装置18bは、半導体記憶装置や、磁気記憶装置、光学記憶装置等を備えてよい。記憶装置18bは、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM及びRAM等のメモリを含んでよい。
以下に説明するコントローラ18の機能は、例えばプロセッサ18aが、記憶装置18bに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
なお、コントローラ18を、以下に説明する各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。例えば、コントローラ18は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばコントローラ18はFPGA等のPLD等を有していてもよい。
次に、コントローラ18による走行制御の一例を説明する。コントローラ18は、自車両1の現在位置及び進行方向と、ナビゲーション装置16によって目標走行経路と、地図情報と、物体センサ11が検出した自車両1の周囲環境と、車両センサ12が検出した車両情報とに基づいて、自車両1を走行させる目標走行軌道を算出する。コントローラ18は、生成した目標走行軌道に沿って自車両1が走行するように、アクチュエータ17を駆動する。
コントローラ18は、自車両1が手動運転で走行するときに自車両の走行軌跡を学習又は記憶する機能を有する。
例えばコントローラ18は、自車両1が手動運転で走行するときの車両幅方向における自車両1に対する車線境界線の相対位置のデータを取得する。以下の説明において、車両幅方向における自車両1に対する車線境界線の相対位置を、単に「車線境界線の相対位置」と表記することがある。
例えばコントローラ18は、自車両1が手動運転で走行するときの車両幅方向における自車両1に対する車線境界線の相対位置のデータを取得する。以下の説明において、車両幅方向における自車両1に対する車線境界線の相対位置を、単に「車線境界線の相対位置」と表記することがある。
車線境界線の相対位置は、例えば物体センサ11のカメラによって撮影された自車両1の前方領域の画像に基づいて認識してもよく、レーザレーダやミリ波レーダ、LIDAR等による測距結果に基づいて検出してもよい。測位装置13やマップマッチングに基づいて地図座標系上の自車両1の位置及び車体の向きを取得し、高精度地図データから車線境界線の相対位置を取得してもよい。
コントローラ18は、取得した車線境界線の相対位置のデータの履歴から自車両1の走行軌跡を作成する。
コントローラ18は、車線境界線の相対位置と、車両センサ12が検出した自車両1の車速とに対応付けて自車両1の走行軌跡を学習又は記憶する。例えばコントローラ18は、車線境界線の相対位置と、車両センサ12が検出した自車両1の車速とに対応付けて自車両1の走行軌跡を記憶装置18bに記憶してよい。またコントローラ18は、自車両1が手動運転で走行するときの車線境界線の相対位置と車速と生成した走行軌跡とを学習用データ(教師データ)として、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)や他の機械学習アルゴリズムによって学習してもよい。
コントローラ18は、車線境界線の相対位置と、車両センサ12が検出した自車両1の車速とに対応付けて自車両1の走行軌跡を学習又は記憶する。例えばコントローラ18は、車線境界線の相対位置と、車両センサ12が検出した自車両1の車速とに対応付けて自車両1の走行軌跡を記憶装置18bに記憶してよい。またコントローラ18は、自車両1が手動運転で走行するときの車線境界線の相対位置と車速と生成した走行軌跡とを学習用データ(教師データ)として、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)や他の機械学習アルゴリズムによって学習してもよい。
自律運転制御において目標走行軌道を生成するときは、コントローラ18は現在の車線境界線の相対位置を物体センサ11又は高精度地図データから取得するとともに、自車両1の現在の車速を車両センサ12から取得する。
コントローラ18は、現在の車線境界線の相対位置と現在の車速に基づいて、過去の手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡を記憶装置18b又はCNN等から取得することによって自車両1の走行軌道を予測する。以下の説明において、過去の手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡に基づいて予測した走行軌道をAI(Artificial Intelligence)軌道と表記することがある。
コントローラ18は、現在の車線境界線の相対位置と現在の車速に基づいて、過去の手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡を記憶装置18b又はCNN等から取得することによって自車両1の走行軌道を予測する。以下の説明において、過去の手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡に基づいて予測した走行軌道をAI(Artificial Intelligence)軌道と表記することがある。
図2(a)は、実施形態の走行制御方法の一例を説明するための模式図である。実線Lb1と実線Lb2との間に挟まれた範囲LTは、自車両1が走行している車線である走行車線を示し、実線Lb1及びLb2は、それぞれ走行車線LTの左側及び右側の車線境界線を示す。破線Lcは車線幅方向における走行車線LTの車線中心を示す。なお以下の説明において車線境界線Lb1及びLb2を総称して「車線境界線Lb」と表記することがある。
コントローラ18は、現在の車線境界線Lbの相対位置と自車両1の車速とに基づいて、過去の手動運転時に学習又は記憶した走行軌跡を記憶装置18b又はCNN等から取得することによってAI軌道Taiを予測する。
このように過去に学習又は記憶した走行軌跡に基づいてAI軌道Taiを予測する場合には、自車両1が現在走行している状況が、走行軌跡を学習又は記憶した過去の状況と大きく異なると、AI軌道Taiが適切な目標走行軌道にならないことがある。
この結果、AI軌道Taiに沿って自車両1を走行させると、自車両1が走行車線LTから逸脱するリスク(以下「車線逸脱リスク」と表記することがある)が高くなって乗員に不安を与える虞がある。
このように過去に学習又は記憶した走行軌跡に基づいてAI軌道Taiを予測する場合には、自車両1が現在走行している状況が、走行軌跡を学習又は記憶した過去の状況と大きく異なると、AI軌道Taiが適切な目標走行軌道にならないことがある。
この結果、AI軌道Taiに沿って自車両1を走行させると、自車両1が走行車線LTから逸脱するリスク(以下「車線逸脱リスク」と表記することがある)が高くなって乗員に不安を与える虞がある。
車線逸脱リスクは、例えば自車両1から車線境界線Lbまでの車線幅方向の距離であってよい。自車両1から車線境界線Lbまでの車線幅方向の距離が短いほど、車線逸脱リスクが高くなる。
車線逸脱リスクは、例えば車線境界線Lbに対する逸脱余裕時間であってもよい。逸脱余裕時間は、例えば自車両1の進行方向に沿った自車両1と車線境界線Lbとの間の距離を、自車両1の車速で除算することにより求められる値である。逸脱余裕時間が短いほど車線逸脱リスクが高くなる。
車線逸脱リスクは、例えば車線境界線Lbに対する逸脱余裕時間であってもよい。逸脱余裕時間は、例えば自車両1の進行方向に沿った自車両1と車線境界線Lbとの間の距離を、自車両1の車速で除算することにより求められる値である。逸脱余裕時間が短いほど車線逸脱リスクが高くなる。
一方で、自車両1が走行車線LTの車線中心Lcに沿って走行するように目標走行軌道を生成しても自車両1の乗員に違和感を与えることがある。人が手動運転で車両を走行させる場合に、常に車線中心上を走行させるとは限らないからである。例えばカーブなどの走行シーンでは、コーナ入口と出口では車線中心Lcよりもコース外側を走行し、コーナ通過中では車線中心Lcよりもコース内側を走行する、所謂「アウトインアウト」の走行ラインを走行することがある。
そこでコントローラ18は、AI軌道Taiに基づく第1目標走行軌道T1と、走行車線LT内において車線幅方向の所定位置(例えば車線中心Lc)を通る第2目標走行軌道T2とを生成する。
そして、車線幅方向における第1目標走行軌道T1と第2目標走行軌道T2の間の位置に設定された第3目標走行軌道T3に沿って走行するように自車両1の操舵装置を制御する。
そして、車線幅方向における第1目標走行軌道T1と第2目標走行軌道T2の間の位置に設定された第3目標走行軌道T3に沿って走行するように自車両1の操舵装置を制御する。
これにより、第3目標走行軌道T3に沿って自車両1を走行させた場合の車線逸脱リスクを、AI軌道Taiに基づく第1目標走行軌道T1に沿って自車両1を走行させた場合の車線逸脱リスクよりも低くできる。
また、第3目標走行軌道T3に沿って自車両1を走行させることで、車線幅方向の所定位置(例えば車線中心Lc)を通る第2目標走行軌道T2に沿って自車両1を走行させた場合よりも、乗員の違和感を軽減できる。
また、第3目標走行軌道T3に沿って自車両1を走行させることで、車線幅方向の所定位置(例えば車線中心Lc)を通る第2目標走行軌道T2に沿って自車両1を走行させた場合よりも、乗員の違和感を軽減できる。
次に、コントローラ18の機能を詳しく説明する。図3は、コントローラの機能構成の一例のブロック図である。コントローラ18は、横位置取得部30と、AI軌道生成部31と、評価区間長設定部32と、第1目標軌道生成部33と、第2目標軌道生成部34と、リスク算出部35と、第3目標軌道生成部36と、車両制御部37を備える。
横位置取得部30は、物体センサ11又は高精度地図データから現在の車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する。
AI軌道生成部31は、自車両1の現在の車速の情報を車両センサ12から取得する。また、物体センサ11又は高精度地図データから現在の車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する。AI軌道生成部31は、自車両1の現在の車速と現在の車線境界線Lbの相対位置とに基づいてAI軌道Taiを生成する。
AI軌道生成部31は、自車両1の現在の車速の情報を車両センサ12から取得する。また、物体センサ11又は高精度地図データから現在の車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する。AI軌道生成部31は、自車両1の現在の車速と現在の車線境界線Lbの相対位置とに基づいてAI軌道Taiを生成する。
なお、横位置取得部30とAI軌道生成部31は、車両センサ12(例えばカメラ)により車線境界線Lbを検出できる検出可能距離Ldに基づいて、物体センサ11又は高精度地図データのどちらから車線境界線Lbの相対位置の情報を取得するかを選択してよい。例えば、自車両1の車速Vにより定まる前方注視点距離Lg=V×Tgよりも検出可能距離Ldが短い場合に高精度地図データから車線境界線Lbの相対位置の情報を取得し、検出可能距離Ldが前方注視点距離Lg以上の場合に、物体センサ11から車線境界線Lbの相対位置の情報を取得してよい。時間Tgは所定の定数であり例えば2~3秒に設定してよい。
評価区間長設定部32は、自車両1の前方において自車両1の目標走行軌道を評価する評価区間の長さ(以下「評価区間長Le」と表記する)を設定する。
例えば、物体センサ11から車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する場合には、前方注視点距離Lg、検出可能距離Ld、又は自車両1の前方の所定距離内における走行車線LTの曲率最大位置Pmまでの距離のうち、一番短い距離を評価区間長Leとして設定してよい。
また例えば、高精度地図データから車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する場合には、前方注視点距離Lg又は曲率最大位置Pmまでの距離のうちより長い距離を評価区間長Leとして設定してよい。
例えば、物体センサ11から車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する場合には、前方注視点距離Lg、検出可能距離Ld、又は自車両1の前方の所定距離内における走行車線LTの曲率最大位置Pmまでの距離のうち、一番短い距離を評価区間長Leとして設定してよい。
また例えば、高精度地図データから車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する場合には、前方注視点距離Lg又は曲率最大位置Pmまでの距離のうちより長い距離を評価区間長Leとして設定してよい。
第1目標軌道生成部33及び第2目標軌道生成部34は、それぞれAI軌道Taiに基づく第1目標走行軌道T1と、走行車線LT内において車線幅方向の所定位置を通る第2目標走行軌道T2とを生成する。
図2(A)を参照する。第1目標軌道生成部33は、自車両1よりも評価区間長Leだけ前方かつAI軌道Tai上の位置を第1評価位置Pe1として設定する。第1目標軌道生成部33は、自車両1の現在位置から第1評価位置Pe1を通過する第1目標走行軌道T1を生成する。例えば第1目標軌道生成部33は、前方注視点制御やモデル予測制御などの公知の手法によって第1目標走行軌道T1を生成してよい。
図2(A)を参照する。第1目標軌道生成部33は、自車両1よりも評価区間長Leだけ前方かつAI軌道Tai上の位置を第1評価位置Pe1として設定する。第1目標軌道生成部33は、自車両1の現在位置から第1評価位置Pe1を通過する第1目標走行軌道T1を生成する。例えば第1目標軌道生成部33は、前方注視点制御やモデル予測制御などの公知の手法によって第1目標走行軌道T1を生成してよい。
一方で第2目標軌道生成部34は、自車両1よりも評価区間長Leだけ前方、かつ走行車線LT内における車線幅方向の所定位置を第2評価位置Pe2として設定する。図2(A)の例では、車線幅方向の所定位置として車線中心Lcに第2評価位置Pe2を設定している。ただし、第2評価位置Pe2を設定する位置は車線中心Lcに限らず、走行車線LT内における任意の車線幅方向の位置に第2評価位置Pe2を設定してもよい。
例えばカーブなどの走行シーンにおいて、自車両1が上述の「アウトインアウト」の走行ラインを走行するように第2目標走行軌道T2を生成する場合には、コーナ入口と出口では車線中心Lcよりもコース外側に第2評価位置Pe2を設定し、コーナ通過中では車線中心Lcよりもコース内側に第2評価位置Pe2を設定してもよい。
第2目標軌道生成部34は、自車両1の現在位置から第2評価位置Pe2を通過する第2目標走行軌道T2を生成する。例えば第2目標軌道生成部34は、前方注視点制御やモデル予測制御などの公知の手法によって第2目標走行軌道T2を生成してよい。
第2目標軌道生成部34は、自車両1の現在位置から第2評価位置Pe2を通過する第2目標走行軌道T2を生成する。例えば第2目標軌道生成部34は、前方注視点制御やモデル予測制御などの公知の手法によって第2目標走行軌道T2を生成してよい。
図3を参照する。リスク算出部35は、自車両1が第1目標走行軌道T1に沿って走行した場合における車線逸脱リスクである第1車線逸脱リスクR1と、自車両1が第2目標走行軌道T2に沿って走行した場合における車線逸脱リスクである第2車線逸脱リスクR2を算出する。
上記のとおり、車線逸脱リスクは、自車両1から車線境界線Lbまでの車線幅方向の距離であってもよく、車線境界線Lbに対する逸脱余裕時間であってもよい。
上記のとおり、車線逸脱リスクは、自車両1から車線境界線Lbまでの車線幅方向の距離であってもよく、車線境界線Lbに対する逸脱余裕時間であってもよい。
車線逸脱リスクとして車線境界線Lbに対する逸脱余裕時間を算出する場合、リスク算出部35は、例えば自車両1が第1目標走行軌道T1に沿って走行して第1評価位置Pe1に到達した時点の自車両1の車速V1と自車両1の進行方向dt1(以下「第1進行方向dt1」と表記する)を予測する。
また、自車両1が第2目標走行軌道T2に沿って走行して第2評価位置Pe2に到達した時点の自車両1の車速V2と自車両1の進行方向dt2(以下「第2進行方向dt2」と表記する)を予測する。
また、自車両1が第2目標走行軌道T2に沿って走行して第2評価位置Pe2に到達した時点の自車両1の車速V2と自車両1の進行方向dt2(以下「第2進行方向dt2」と表記する)を予測する。
図2(b)は、第1進行方向dt1及び第2進行方向dt2の模式図である。リスク算出部35は、例えば第1評価位置Pe1における第1目標走行軌道T1の接線方向を第1進行方向dt1として予測し、第2評価位置Pe2における第2目標走行軌道T2の接線方向を第2進行方向dt2として予測してよい。
またリスク算出部35は、自車両1の現在の車速を車両センサ12から取得し、車速を時間微分することにより自車両1の現在の加減速度を算出してよい。リスク算出部35は、自車両1の現在の車速と加減速度に基づいて、自車両1が第1目標走行軌道T1に沿って走行して第1評価位置Pe1に到達した時点の自車両1の車速V1と、自車両1が第2目標走行軌道T2に沿って走行して第2評価位置Pe2に到達した時点の自車両1の車速V2を予測してよい。
またリスク算出部35は、自車両1の現在の車速を車両センサ12から取得し、車速を時間微分することにより自車両1の現在の加減速度を算出してよい。リスク算出部35は、自車両1の現在の車速と加減速度に基づいて、自車両1が第1目標走行軌道T1に沿って走行して第1評価位置Pe1に到達した時点の自車両1の車速V1と、自車両1が第2目標走行軌道T2に沿って走行して第2評価位置Pe2に到達した時点の自車両1の車速V2を予測してよい。
図4(a)は、第1車線逸脱リスクR1の算出方法の第1例の説明図である。リスク算出部35は、第1進行方向dt1に沿った第1評価位置Pe1から車線境界線Lbまでの間の距離L1を、自車両1の車速V1で除算して得られる逸脱余裕時間(L1/V1)を、第1車線逸脱リスクR1として算出してよい。
同様にリスク算出部35は、第2進行方向dt2に沿った第2評価位置Pe2と車線境界線Lbとの間の距離L2を自車両1の車速V2で除算して得られる逸脱余裕時間(L2/V2)を、第2車線逸脱リスクR2として算出してよい。
同様にリスク算出部35は、第2進行方向dt2に沿った第2評価位置Pe2と車線境界線Lbとの間の距離L2を自車両1の車速V2で除算して得られる逸脱余裕時間(L2/V2)を、第2車線逸脱リスクR2として算出してよい。
図4(b)は、第1車線逸脱リスクR1の算出方法の第2例の説明図である。リスク算出部35は、第1目標走行軌道T1上の複数の評価位置P1~P4を設定し、自車両1が第1目標走行軌道T1に沿って走行して評価位置P1~P4にそれぞれ到達した時点の自車両1の車速V11~V14と、自車両1の進行方向に沿った評価位置P1~P4から車線境界線Lbまでの間の距離L11~L14をそれぞれ予測してよい。
例えば、リスク算出部35は、第1目標走行軌道T1上に等間隔に評価位置P1~P4を設定してよい。評価位置は4個に限らず、2個、3個又は5個以上であってもよい。
例えば、リスク算出部35は、第1目標走行軌道T1上に等間隔に評価位置P1~P4を設定してよい。評価位置は4個に限らず、2個、3個又は5個以上であってもよい。
リスク算出部35は、評価位置P1~P4の各々における逸脱余裕時間の和(L11/V11+L12/V12+L13/V13+L14/V14)を第1車線逸脱リスクR1として算出してよい。
同様にリスク算出部35は、第2目標走行軌道T2上に複数の評価位置を設定し、これらの評価位置における逸脱余裕時間の和を第2車線逸脱リスクR2として算出してよい。
同様にリスク算出部35は、第2目標走行軌道T2上に複数の評価位置を設定し、これらの評価位置における逸脱余裕時間の和を第2車線逸脱リスクR2として算出してよい。
図3を参照する。第3目標軌道生成部36は、走行車線LTの車線幅方向における第1目標走行軌道T1と第2目標走行軌道T2の間の位置に、第3目標走行軌道T3を設定する。
図2(a)を参照する。例えば第3目標軌道生成部36は、第1評価位置Pe1と第2評価位置Peとを結ぶ直線上に目標位置Ptを設定してよい。第3目標軌道生成部36は、自車両1の現在位置から目標位置Ptへ至る走行軌道を第3目標走行軌道T3として設定してよい。例えば第3目標軌道生成部36は、前方注視点制御やモデル予測制御などの公知の手法によって第3目標走行軌道T3を生成してよい。
図2(a)を参照する。例えば第3目標軌道生成部36は、第1評価位置Pe1と第2評価位置Peとを結ぶ直線上に目標位置Ptを設定してよい。第3目標軌道生成部36は、自車両1の現在位置から目標位置Ptへ至る走行軌道を第3目標走行軌道T3として設定してよい。例えば第3目標軌道生成部36は、前方注視点制御やモデル予測制御などの公知の手法によって第3目標走行軌道T3を生成してよい。
例えば第3目標軌道生成部36は、第1車線逸脱リスクR1が第2車線逸脱リスクR2に対して高いほど、第2評価位置Pe2により近づくように目標位置Ptを設定してよい。例えば第3目標軌道生成部36は、第1評価位置Pe1から目標位置Ptまでの距離d1と第2評価位置Pe2から目標位置Ptまでの距離d2との間の比(d1/d2)が、第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2との間の比(R2/R1)と一致するように目標位置Ptを設定してよい。
図2(b)及び図2(c)を参照する。例えば第3目標軌道生成部36は、第1進行方向dt1と第2進行方向dt2の間の方向を目標進行方向dt3として算出してもよい。第3目標軌道生成部36は、目標位置Ptにおける自車両1の進行方向が目標進行方向dt3となるように第3目標走行軌道T3を設定してもよい。
例えば第3目標軌道生成部36は、第1車線逸脱リスクR1が第2車線逸脱リスクR2に対して高いほど、第2進行方向dt2により近づくように目標進行方向dt3を設定してよい。例えば第3目標軌道生成部36は、第1進行方向dt1と目標進行方向dt3との差分dif1と第2進行方向dt2と目標進行方向dt3との差分dif2との間の比(dif1/dif2)が、第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2との間の比(R2/R1)と一致するように目標進行方向dt3を設定してよい。
例えば第3目標軌道生成部36は、第1車線逸脱リスクR1が第2車線逸脱リスクR2に対して高いほど、第2進行方向dt2により近づくように目標進行方向dt3を設定してよい。例えば第3目標軌道生成部36は、第1進行方向dt1と目標進行方向dt3との差分dif1と第2進行方向dt2と目標進行方向dt3との差分dif2との間の比(dif1/dif2)が、第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2との間の比(R2/R1)と一致するように目標進行方向dt3を設定してよい。
また、第3目標軌道生成部36は、第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2とがそれぞれ所定値未満であるか否かを判定してよい。
例えば、第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2として車線境界線Lbに対する逸脱余裕時間を算出する場合には、逸脱余裕時間が所定閾値以上である場合に第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2が所定値未満であると判定してよい。例えば、逸脱余裕時間が無限大の場合に第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2が所定値未満であると判定してよい。
例えば、第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2として車線境界線Lbに対する逸脱余裕時間を算出する場合には、逸脱余裕時間が所定閾値以上である場合に第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2が所定値未満であると判定してよい。例えば、逸脱余裕時間が無限大の場合に第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2が所定値未満であると判定してよい。
第3目標軌道生成部36は、第1車線逸脱リスクR1が所定値未満である場合には、第2車線逸脱リスクR2に関わらず第1目標走行軌道T1を第3目標走行軌道T3として設定してよい。
第1車線逸脱リスクR1が所定値未満でなく、且つ第2車線逸脱リスクR2が所定値未満である場合には、第2目標走行軌道T2を第3目標走行軌道T3として設定してよい。
第1車線逸脱リスクR1が所定値未満でなく、且つ第2車線逸脱リスクR2が所定値未満である場合には、第2目標走行軌道T2を第3目標走行軌道T3として設定してよい。
また例えば、第1評価位置Pe1が走行車線LTの外側に設定された場合には、第1評価位置Pe1と第2評価位置Pe2との間に設定された目標位置Ptを通るように第3目標走行軌道T3を設定しても、第3目標走行軌道T3に沿って走行する自車両1の車線逸脱リスクが高くなる虞がある。
このため、第3目標軌道生成部36は、一旦算出された目標位置Ptと第2評価位置Pe2とを結ぶ直線に沿って、時間経過とともに第2評価位置Pe2の方向に徐々に移動するように目標位置Ptを修正して、修正後の目標位置Ptを第2評価位置Pe2もしくは、第1評価位置Pe1と第2評価位置Pe2とを結ぶ直線上で、第1評価位置Pe1よりも第2評価位置Pe2に近い位置に設定してもよい。第3目標軌道生成部36は修正後の目標位置Ptを通るように第3目標走行軌道T3を設定してもよい。
このため、第3目標軌道生成部36は、一旦算出された目標位置Ptと第2評価位置Pe2とを結ぶ直線に沿って、時間経過とともに第2評価位置Pe2の方向に徐々に移動するように目標位置Ptを修正して、修正後の目標位置Ptを第2評価位置Pe2もしくは、第1評価位置Pe1と第2評価位置Pe2とを結ぶ直線上で、第1評価位置Pe1よりも第2評価位置Pe2に近い位置に設定してもよい。第3目標軌道生成部36は修正後の目標位置Ptを通るように第3目標走行軌道T3を設定してもよい。
図5は、第1評価位置Pe1が走行車線LTの外側に設定された場合の処理の一例の説明図である。図5の三角プロットPe1(t1)、Pe2(t1)、Pt(t1)は、第1時刻t1に設定された第1評価位置、第2評価位置及び目標位置を示している。
いま、第1時刻t1の制御周期よりも後の制御周期の現在時刻t2において、走行車線LTの外側に第1評価位置Pe1(t2)が設定された場合を想定する。
いま、第1時刻t1の制御周期よりも後の制御周期の現在時刻t2において、走行車線LTの外側に第1評価位置Pe1(t2)が設定された場合を想定する。
この場合に第3目標軌道生成部36は、第1時刻t1の目標位置Pt(t1)と第2評価位置Pe2(t1)とを結ぶ直線に沿って、時間経過とともに第2評価位置Pe2(t1)の方向に徐々に移動するように目標位置Ptを修正して、修正後の目標位置Ptを第2評価位置Pe2もしくは、第1評価位置Pe1と第2評価位置Pe2とを結ぶ直線上で、第1評価位置Pe1よりも第2評価位置Pe2に近い位置に設定する。第3目標軌道生成部36は、修正後の目標位置Ptを通るように第3目標走行軌道T3を設定する。
例えば第3目標軌道生成部36は、所定時間(例えば2秒間)に、目標位置Pt(t1)から、目標位置Pt(t1)と第2評価位置Pe2(t1)との中間地点Piまで移動するように目標位置Ptを修正してよい。
例えば第3目標軌道生成部36は、所定時間(例えば2秒間)に、目標位置Pt(t1)から、目標位置Pt(t1)と第2評価位置Pe2(t1)との中間地点Piまで移動するように目標位置Ptを修正してよい。
図3を参照する。車両制御部37は、第3目標軌道生成部36が設定した第3目標走行軌道T3に沿って走行するように自車両1を制御する。例えば、アクチュエータ17を駆動することにより、第3目標走行軌道T3に沿って走行するように少なくとも自車両1の操舵装置を制御する。
(動作)
図6は、実施形態の走行制御方法の一例のフローチャートである。
ステップS1において横位置取得部30とAI軌道生成部31は、現在の車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する。AI軌道生成部31は、自車両1の現在の車速の情報を取得する。
ステップS2においてAI軌道生成部31は、自車両1の現在の車速と現在の車線境界線Lbの相対位置とに基づいてAI軌道Taiを生成する。
図6は、実施形態の走行制御方法の一例のフローチャートである。
ステップS1において横位置取得部30とAI軌道生成部31は、現在の車線境界線Lbの相対位置の情報を取得する。AI軌道生成部31は、自車両1の現在の車速の情報を取得する。
ステップS2においてAI軌道生成部31は、自車両1の現在の車速と現在の車線境界線Lbの相対位置とに基づいてAI軌道Taiを生成する。
ステップS3において評価区間長設定部32は、評価区間長Leを設定する。
ステップS4において第1目標軌道生成部33は、自車両1よりも評価区間長Leだけ前方かつAI軌道Tai上の位置を第1評価位置Pe1として設定する。第2目標軌道生成部34は、自車両1よりも評価区間長Leだけ前方、かつ走行車線LT内における車線幅方向の所定位置を第2評価位置Pe2として設定する。
ステップS5において第1目標軌道生成部33及び第2目標軌道生成部34は、それぞれ第1目標走行軌道T1と第2目標走行軌道T2とを生成する。
ステップS4において第1目標軌道生成部33は、自車両1よりも評価区間長Leだけ前方かつAI軌道Tai上の位置を第1評価位置Pe1として設定する。第2目標軌道生成部34は、自車両1よりも評価区間長Leだけ前方、かつ走行車線LT内における車線幅方向の所定位置を第2評価位置Pe2として設定する。
ステップS5において第1目標軌道生成部33及び第2目標軌道生成部34は、それぞれ第1目標走行軌道T1と第2目標走行軌道T2とを生成する。
ステップS6においてリスク算出部35は、第1進行方向dt1と第2進行方向dt2とを予測する。
ステップS7においてリスク算出部35は、第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2とを算出する。
ステップS8において第3目標軌道生成部36は、目標位置Ptと目標進行方向dt3とを設定する。
ステップS7においてリスク算出部35は、第1車線逸脱リスクR1と第2車線逸脱リスクR2とを算出する。
ステップS8において第3目標軌道生成部36は、目標位置Ptと目標進行方向dt3とを設定する。
ステップS9において第3目標軌道生成部36は、第3目標走行軌道T3を設定する。
ステップS10において車両制御部37は、第3目標軌道生成部36が設定した第3目標走行軌道T3に沿って走行するように自車両1を制御する。
その後に処理は終了する。
ステップS10において車両制御部37は、第3目標軌道生成部36が設定した第3目標走行軌道T3に沿って走行するように自車両1を制御する。
その後に処理は終了する。
(実施形態の効果)
(1)コントローラ18は、自車両1の運転者の手動運転によって自車両1を走行させたときの走行軌跡に基づいて第1目標走行軌道を生成し、自車両1が走行する車線の車線境界線の位置を取得し、取得した車線境界線の位置に基づいて車線内において車線幅方向の所定位置を通る第2目標走行軌道を生成し、車線幅方向における第1目標走行軌道と第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定し、第3目標走行軌道に沿って自車両1を走行させる。
(1)コントローラ18は、自車両1の運転者の手動運転によって自車両1を走行させたときの走行軌跡に基づいて第1目標走行軌道を生成し、自車両1が走行する車線の車線境界線の位置を取得し、取得した車線境界線の位置に基づいて車線内において車線幅方向の所定位置を通る第2目標走行軌道を生成し、車線幅方向における第1目標走行軌道と第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定し、第3目標走行軌道に沿って自車両1を走行させる。
これにより、第3目標走行軌道に沿って自車両1を走行させた場合の車線逸脱リスクを、第1目標走行軌道に沿って自車両1を走行させた場合の車線逸脱リスクよりも低くできる。この結果、乗員に与える不安感を抑制できる。また、車線幅方向の所定位置(例えば車線中心Lc)を通る第2目標走行軌道に沿って自車両1を走行させた場合よりも、乗員の違和感を軽減できる。
(2)コントローラ18は、自車両1よりも前方且つ第1目標走行軌道及び第2目標走行軌道上の点である第1評価位置と第2評価位置とを結ぶ直線上に目標位置を設定し、自車両1の現在位置から目標位置へ至る軌道を第3目標走行軌道として設定してもよい。
これにより、車線幅方向における第1目標走行軌道と第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定できる。
これにより、車線幅方向における第1目標走行軌道と第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定できる。
(3)コントローラ18は、第1目標走行軌道に沿って走行した場合における、自車両1が車線から逸脱するリスクを第1リスクとして算出し、第2目標走行軌道に沿って走行した場合における、自車両1が車線から逸脱するリスクを第2リスクとして算出し、第1リスクが第2リスクに対して高いほど、第2評価位置により近い位置を目標位置に設定してもよい。
例えばコントローラ18は、第1目標走行軌道上の1以上の位置における自車両1の車速と進行方向の予測結果に基づいて第1リスクを算出し、第2目標走行軌道上の1以上の位置における自車両1の車速と進行方向の予測結果に基づいて第2リスクを算出してもよい。
これにより、第1目標走行軌道に沿って自車両1を走行させた場合の車線逸脱リスクが高くても、車線逸脱リスクが低い第3目標走行軌道を設定できる。
例えばコントローラ18は、第1目標走行軌道上の1以上の位置における自車両1の車速と進行方向の予測結果に基づいて第1リスクを算出し、第2目標走行軌道上の1以上の位置における自車両1の車速と進行方向の予測結果に基づいて第2リスクを算出してもよい。
これにより、第1目標走行軌道に沿って自車両1を走行させた場合の車線逸脱リスクが高くても、車線逸脱リスクが低い第3目標走行軌道を設定できる。
(4)コントローラ18は、第1評価位置から目標位置までの距離と第2評価位置から目標位置までの距離との間の比が、第1リスクと第2リスクとの間の比と一致するように目標位置を設定してもよい。
これにより、第1評価位置が車線境界線に近いために第1リスクが高くても、第3目標走行軌道の車線逸脱リスクが低くなるように目標位置を設定できる。
これにより、第1評価位置が車線境界線に近いために第1リスクが高くても、第3目標走行軌道の車線逸脱リスクが低くなるように目標位置を設定できる。
(5)コントローラ18は、第1目標走行軌道に沿って走行して第1評価位置に到達した場合における自車両1の進行方向を第1進行方向として予測し、第2目標走行軌道に沿って走行して第2評価位置に到達した場合における自車両1の進行方向を第2進行方向として予測し、第1進行方向と第2進行方向の間の方向を目標進行方向として算出し、目標位置における自車両1の進行方向が目標進行方向となるように第3目標走行軌道を設定してもよい。
このときコントローラ18は、第1目標走行軌道に沿って走行した場合における、自車両1が車線から逸脱するリスクを第1リスクとして算出し、第2目標走行軌道に沿って走行した場合における、自車両1が車線から逸脱するリスクを第2リスクとして算出し、第1リスクが第2リスクに対して高いほど、第2進行方向により近い方向を目標進行方向に設定してもよい。
例えばコントローラ18は、第1進行方向と目標進行方向との間の差分と第2進行方向と目標進行方向との間の差分との間の比が、第1リスクと第2リスクとの間の比と一致するように目標進行方向を設定してもよい。
これにより、第1目標走行軌道に沿って自車両1が走行する第1進行方向が車線の外側に向いていることによって第1リスクが高くなっても、車線逸脱リスクが低くなるように第3目標走行軌道を設定できる。
例えばコントローラ18は、第1進行方向と目標進行方向との間の差分と第2進行方向と目標進行方向との間の差分との間の比が、第1リスクと第2リスクとの間の比と一致するように目標進行方向を設定してもよい。
これにより、第1目標走行軌道に沿って自車両1が走行する第1進行方向が車線の外側に向いていることによって第1リスクが高くなっても、車線逸脱リスクが低くなるように第3目標走行軌道を設定できる。
(6)コントローラ18は、第1評価位置が車線の外側に設定された場合に、目標位置と第2評価位置とを結ぶ直線に沿って目標位置を第2評価位置の方向に徐変してもよい。
これにより、第1評価位置が車線の外側に設定された場合であっても、第3目標走行軌道に沿って自車両1を走行させた場合の車線逸脱リスクを低減できる。
これにより、第1評価位置が車線の外側に設定された場合であっても、第3目標走行軌道に沿って自車両1を走行させた場合の車線逸脱リスクを低減できる。
1…自車両、10…走行制御装置、11…物体センサ、12…車両センサ、13…測位装置、14…地図データベース、15…通信装置、16…ナビゲーション装置、17…アクチュエータ、18…コントローラ、18a…プロセッサ、18b…記憶装置、30…横位置取得部、31…AI軌道生成部、32…評価区間長設定部、33…第1目標軌道生成部、34…第2目標軌道生成部、35…リスク算出部、36…第3目標軌道生成部、37…車両制御部
Claims (10)
- 自車両の運転者の手動運転によって前記自車両を走行させたときの走行軌跡に基づいて第1目標走行軌道を生成し、
前記自車両が走行する車線の車線境界線の位置を取得し、
取得した前記車線境界線の位置に基づいて前記車線内において車線幅方向の所定位置を通る第2目標走行軌道を生成し、
前記車線幅方向における前記第1目標走行軌道と前記第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定し、
前記第3目標走行軌道に沿って前記自車両を走行させる、
ことを特徴とする走行制御方法。 - 前記自車両よりも前方且つ前記第1目標走行軌道及び前記第2目標走行軌道上の点である第1評価位置と第2評価位置とを結ぶ直線上に目標位置を設定し、
前記自車両の現在位置から前記目標位置へ至る走行軌道を前記第3目標走行軌道として設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の走行制御方法。 - 前記第1目標走行軌道に沿って走行した場合における、前記自車両が前記車線から逸脱するリスクを第1リスクとして算出し、
前記第2目標走行軌道に沿って走行した場合における、前記自車両が前記車線から逸脱するリスクを第2リスクとして算出し、
前記第1リスクが前記第2リスクに対して高いほど、前記第2評価位置により近い位置を前記目標位置に設定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の走行制御方法。 - 前記第1目標走行軌道上の1以上の位置における前記自車両の車速と進行方向の予測結果に基づいて前記第1リスクを算出し、
前記第2目標走行軌道上の1以上の位置における前記自車両の車速と進行方向の予測結果に基づいて前記第2リスクを算出する、
ことを特徴とする請求項3に記載の走行制御方法。 - 前記第1評価位置から前記目標位置までの距離と前記第2評価位置から前記目標位置までの距離との間の比が、前記第1リスクと前記第2リスクとの間の比と一致するように前記目標位置を設定することを特徴とする請求項3に記載の走行制御方法。
- 前記第1目標走行軌道に沿って走行して前記第1評価位置に到達した場合における前記自車両の進行方向を第1進行方向として予測し、
前記第2目標走行軌道に沿って走行して前記第2評価位置に到達した場合における前記自車両の進行方向を第2進行方向として予測し、
前記第1進行方向と前記第2進行方向の間の方向を目標進行方向として算出し、
前記目標位置における前記自車両の進行方向が前記目標進行方向となるように前記第3目標走行軌道を設定する、
ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の走行制御方法。 - 前記第1目標走行軌道に沿って走行した場合における、前記自車両が前記車線から逸脱するリスクを第1リスクとして算出し、
前記第2目標走行軌道に沿って走行した場合における、前記自車両が前記車線から逸脱するリスクを第2リスクとして算出し、
前記第1リスクが前記第2リスクに対して高いほど、前記第2進行方向により近い方向を前記目標進行方向に設定する、
ことを特徴とする請求項6に記載の走行制御方法。 - 前記第1進行方向と前記目標進行方向との間の差分と前記第2進行方向と前記目標進行方向との間の差分との間の比が、前記第1リスクと前記第2リスクとの間の比と一致するように前記目標進行方向を設定することを特徴とする請求項7に記載の走行制御方法。
- 前記第1評価位置が前記車線の外側に設定された場合に、前記目標位置を前記第2評価位置もしくは、前記第1評価位置と前記第2評価位置とを結ぶ直線上で、前記第1評価位置よりも前記第2評価位置に近い位置に設定することを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の走行制御方法。
- 自車両の運転者の手動運転によって前記自車両を走行させたときの走行軌跡に基づいて第1目標走行軌道を生成する処理と、前記自車両が走行する車線の車線境界線の位置を取得する処理と、取得した前記車線境界線の位置に基づいて前記車線内において車線幅方向の所定位置を通る第2目標走行軌道を生成する処理と、前記車線幅方向における前記第1目標走行軌道と前記第2目標走行軌道の間の位置に第3目標走行軌道を設定する処理と、前記第3目標走行軌道に沿って前記自車両を走行させる処理と、を実行するコントローラを備えることを特徴とする走行制御装置。
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2022
- 2022-04-22 JP JP2022071126A patent/JP2023160639A/ja active Pending
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