JP2023159859A - ころ軸受 - Google Patents

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俊一 植松
Shunichi Uematsu
貞幸 田中
Sadayuki Tanaka
直樹 前川
Naoki Maekawa
正輝 近藤
Masateru Kondo
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Abstract

【課題】鍔部材を内輪ボス部に締結する締結部材の脱落を防止できるころ軸受を提供する。【解決手段】内輪の軸方向一端部には、内輪と一体である鍔部が形成され、内輪の軸方向他端部には、内輪と別体である鍔部材が、軸方向に延びる締結部材により締結され、鍔部材は、内輪と軸方向に当接し、締結部材の頭部が着座する基部と、締結部材の頭部を軸方向他端側から押圧する加締め部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ころ軸受に関する。
近年、産業機械においては、機能や価格だけでなくライフサイクルコストが重要視されている。このため産業機械に組み付けるころ軸受に対しても、補修や再利用の要求が増えており、点検するために分解可能な軸受構造が求められている。
特許文献1に記載の円すいころ軸受は、内輪軌道面を有する内輪と、外輪軌道面を有する外輪と、内輪軌道面及び外輪軌道面間を転動する転動体である複数の円すいころと、円すいころを周方向等間隔に保持するための保持器と、を備える。内輪の大径側端部に大鍔が一体に形成されるとともに、内輪の小径側端部に、円すいころの脱落を防止する、別体の小鍔部材が設けられる。小鍔部材は、ボルトによって内輪に係止される。したがって、円すいころ軸受の内部の点検や保持器の交換の際には、小鍔部材を取り外すことによって、分解することができる。
特開2014-190352号公報
しかしながら、特許文献1の円すいころ軸受では、ボルトが適正な締付力で締結されない場合などにボルト緩みが生じ、ボルトが軸受から脱落するおそれがある。ボルトが脱落した場合、周辺の駆動部品(例えば減速機)へボルトが流れ込み、部品の損傷を引き起こす可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、鍔部材を内輪部に締結する締結部材の脱落を防止できるころ軸受を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に配置された複数のころと、
を備えるころ軸受であって、
前記内輪の軸方向一端部には、前記内輪と一体である鍔部が形成され、
前記内輪の軸方向他端部には、前記内輪と別体である鍔部材が、軸方向に延びる締結部材により締結され、
前記鍔部材は、
前記内輪と軸方向に当接し、前記締結部材の頭部が着座する基部と、
前記締結部材の前記頭部を軸方向他端側から押圧する加締め部と、
を有する
ことを特徴とするころ軸受。
本発明によれば、鍔部材を内輪部に締結する締結部材の脱落を防止できるころ軸受を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る円すいころ軸受の断面図である。 図1の円すいころ軸受の要部断面図である。 加締め部が形成される前の、円すいころ軸受の要部断面図である。 加締め部が形成される前の鍔部材を、軸方向他端側から見た図である。 加締め部が形成される前の変形例に係る鍔部材を、軸方向他端側から見た図である。 本発明の第2実施形態に係る円すいころ軸受の断面図である。 図6の円すいころ軸受の要部断面図である。 図7の鍔部材を矢印IIX方向で見た図である。 図7の鍔部材を矢印IX方向で見た図である。 加締め部が形成される前の、円すいころ軸受の要部断面図である。 第2実施形態の第1変形例に係る円すいころ軸受の要部断面図である。 図11の鍔部材を矢印XII方向で見た図である。 図11の鍔部材を矢印XIII方向で見た図である。 図14は、第2実施形態の第2変形例に係る鍔部材50の要部を、軸方向他側から見た図である。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る円すいころ軸受1の断面図である。図2は、図1の円すいころ軸受1の要部断面図である。
円すいころ軸受1は、外周面に円すい状の内輪軌道面11を有する内輪10と、内周面に円すい状の外輪軌道面21を有する外輪20と、内輪軌道面11と外輪軌道面21との間に転動自在に配置された複数の円すいころ30と、を備える。
円すいころ30は、内輪軌道面11と外輪軌道面21の間に組み込まれた環状の保持器40によって、周方向に一定の間隔を隔てて保持されている。保持器40は、ピンタイプ保持器であり、一対の円環部41,42と、一対の円環部41,42を締結するピン43と、を有している。
なお、保持器40の種類は限定されず、例えば、鋼板製のプレス保持器(かご型保持器)であって、大径リング部と、小径リング部と、大径リング部及び小径リング部を軸方向に連結する複数の柱部と、これら大径リング部と小径リング部と隣り合う柱部との間に画成されたポケット部と、を有するものを適用してもよい。
内輪10の軸方向一端部(図中の左側端部。大径側端部)には、内輪10と一体である鍔部13が形成される。鍔部13は、内輪軌道面11よりも径方向外側に突出し、円すいころ30の軸方向一端側への脱落を防止する。鍔部13は内輪10の大鍔を構成する。
内輪10の軸方向他端部(図中の右側端部。小径側端部)には、内輪軌道面11よりも軸方向他端側に突出する内輪ボス部15が形成される。なお、図2には、内輪軌道面11の軸方向他端部11aから延びる内輪軌道面11に垂直な仮想平面Aと、軸方向他端部11aから径方向に延びる仮想平面Bと、が示されている。内輪ボス部15は、これら仮想平面A及びBよりも軸方向他端側に突出する。内輪ボス部15は、内輪軌道面11の軸方向他端部11aから径方向内側に離間した位置から軸方向他端側に向かう凸部であり、したがって、内輪ボス部15と内輪軌道面11の軸方向他端部11aとの間には段部17が形成される。
内輪ボス部15には、内輪10と別体である鋼材或いは樹脂材料からなる鍔部材50が、ボルト60により締結される。なお、本例のボルト60は、六角穴付ボルトであるが、ボルトの種類は特に限定されず、ねじ等の他の種類の締結部材を用いてもよいことは言うまでもない。ボルト60等の締結部材は、軸方向に延び、内輪ボス部15と鍔部材50とを軸方向に締結するので、保持器形態に関わらず、ボルトを締結し易い。また、鍔部材50の着脱を容易に行うことができるので、円すいころ軸受1の組立作業が容易になるとともに、円すいころ軸受1の内部の点検や円すいころ30又は保持器40の交換が容易となる。
内輪ボス部15には、軸方向に向かうねじ穴15aが形成されている。ねじ穴15aの雌ねじ部は、軸方向において仮想平面Aと重ならないように形成されることが好ましく、より具体的には、ねじ穴15aの雌ねじ部は、仮想平面Aよりも軸方向他端側に配置されることが好ましい。この場合、ねじ穴15aの雌ねじ部に螺合するボルト60も、軸方向において仮想平面Aと重ならないように配置され、より具体的には、仮想平面Aよりも軸方向他端側に配置される。
また、より好ましくは、内輪ボス部15のねじ穴15aの雌ねじ部は、軸方向において内輪軌道面11の軸方向他端部11a(仮想平面B)と重ならないように形成され、より具体的には、内輪軌道面11の軸方向他端部11a(仮想平面B)よりも軸方向他端側に配置される。この場合、ねじ穴15aの雌ねじ部に螺合するボルト60も、軸方向において内輪軌道面11の軸方向他端部11a(仮想平面B)と重ならないように配置され、より具体的には、内輪軌道面11の軸方向他端部11a(仮想平面B)よりも軸方向他端側に配置される。
このように、ボルト60が軸方向において内輪軌道面11を重ならないように配置すれば、ボルト締結部が内輪軌道面11の径方向直下に配置されることが回避される。したがって、軸受使用時に軌道面に大荷重が発生した場合であっても、ボルト締結部に高応力が生じることを抑制することができる。
ただし、上記記載は、ボルト締結部が軸方向において仮想平面A,Bと重なるような態様を排除するものではない。
鍔部材50は、円環部材から構成されてもよく、円環の一部を形成する複数の円環片が周方向に間隔を空けて配置されることにより構成されてもよい。鍔部材50は、内輪ボス部15よりも径方向外側まで延びる円環状の基部51と、基部51の径方向外側端部から軸方向一方側(図2中の矢印Eの方向であり、内輪10や円すいころ30に近づく方向)に向かって突出する凸部53と、を有する。基部51は、内輪ボス部15と軸方向において当接する。凸部53は、内輪10の段部17に入り込む。
図3は、後述する加締め部55が形成される前の、円すいころ軸受1の要部断面図である。図4は、後述する加締め部55が形成される前の鍔部材50を、軸方向他端側(図1~図3中の右側)から見た図である。
図2~図4に示すように、基部51は、軸方向他端面51aから軸方向一方側に向かって凹設された凹部51bを有する。凹部51bは、ボルト60の頭部61が着座する着座部として機能する。本例の凹部51bは、図4に示すように、軸方向から見て縁部(周壁)51fが逆U字形状であり、径方向内側に開口しているが、当該凹部51bの形状は特に限定されない。
また、基部51には、凹部51bの底面51c(軸方向他端面)から、基部51の軸方向一端面51dまで貫く貫通孔51eが形成される。貫通孔51eは、内輪ボス部15のねじ穴15aと軸方向に対向する位置に設けられる。したがって、図示の例のような、貫通孔51eや当該貫通孔51eがそれぞれ形成される凹部51bは、ねじ穴15aと同数設けられる。
そして、ボルト60は、基部51の貫通孔51eを通り内輪ボス部15のねじ穴15aに螺合して、軸方向に延び、内輪ボス部15と鍔部材50とを軸方向に締結する。このとき、ボルト60の頭部61は、基部51の凹部51bに着座する。
内輪ボス部15に締結された鍔部材50の凸部53は、内輪軌道面11の軸方向他端部11aよりも径方向外側に位置して円すいころ30と軸方向に対向し、円すいころ30の軸方向他端側への脱落を防止する。このように、鍔部材50は、内輪10の小鍔を構成する。
ここで、図2に示すように、鍔部材50は、ボルト60の頭部61を軸方向他端側から押圧する加締め部55を有する。加締め部55は、凹部51bの縁部51fの少なくとも一部から延び、ボルト60の頭部61に重なるように延在する。図2の例の加締め部55は、凹部51bの縁部51fのうち径方向外側部から径方向内側に延びて、ボルト60の頭部61の径方向外側部を軸方向他端側から押圧する。この加締め部55は、図3~4に示す薄肉部59を工具等によって塑性変形させることによって形成される。
図2に示すように、鍔部材50の基部51には、加締め部55を挟んでボルト60の頭部61や凹部51bと反対側に(図示の例では加締め部55の径方向外側に)、軸方向他端面51aから軸方向一方側に向かう溝部57が凹設される。すなわち本例の溝部57は、凹部51bの径方向外側において当該凹部51bと離間した位置に、凹設される。図4に示すように、本例の溝部57は、基部51の全周に亘って形成される。
したがって、図3~図4に示すように、加締め部55形成前の状態において凹部51bと溝部57との間には、薄肉部59が設けられる。この薄肉部59のうち、例えば、図4で破線C内の領域を、ポンチ等の工具によって径方向内側に塑性変形させることによって、図2に示すような加締め部55が得られる。この加締め部55によって、万が一ボルト60に緩みが発生した場合であっても、ボルト60の脱落が防止される。
なお、溝部57は、必ずしも基部51の全周に亘って形成しなくてもよく、加締め部55(薄肉部59)を挟んで凹部51bと反対側に形成される限り、その位置は限定されない。例えば、溝部57は、凹部51bと離間するように当該凹部51bの径方向外側にのみ間欠的に設けても構わない。また、溝部57は、凹部51bの周方向両側のうち少なくとも一方に設けても構わない。いずれの場合も、溝部57と凹部51bとの間には薄肉部59が設けられるので、この薄肉部59を塑性変形させることで、凹部51bの縁部51fの少なくとも一部から延び、ボルト60の頭部61に重なる加締め部55を形成できる。
(第1実施形態の変形例)
図5は、加締め部55が形成される前の変形例に係る鍔部材50を、軸方向他端側から見た図である。図5に示すように、本変形例の鍔部材50においては、凹部51bが基部51の全周に亘って形成される。また、溝部57が、凹部51bの径方向外側に離間するように、基部51の全周に亘って形成される。このような例においても、凹部51bと溝部57との間には、薄肉部59が基部51の全周に亘って設けられる。この薄肉部59のうち、例えば、図5で破線D内の領域を、ポンチ等の工具によって径方向内側に塑性変形させることによって、図2に示すような加締め部55が得られる。この加締め部55によって、万が一ボルト60に緩みが発生した場合であっても、ボルトの頭部がかしめ部に当接するため、ボルトが軸方向に脱落することが防止される。
(第2実施形態)
次に第2実施形態に係る円すいころ軸受1について説明する。本実施形態の円すいころ軸受1は、鍔部材50を除き第1実施形態と同一であるので、同一構成に関しては同一符号を図面に付すことでその説明を省略又は簡略化する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る円すいころ軸受1の断面図である。図7は、図6の円すいころ軸受1の要部断面図である。図8は、図7の鍔部材50を矢印IIX方向で見た図である。図9は図7の鍔部材50を矢印IX方向で見た図である。図10は、加締め部55が形成される前の、円すいころ軸受1の要部断面図である。
図7~図9に示すように、基部51は、軸方向他端面51aから軸方向一方側に向かって凹設された凹部51bを有する。凹部51bは、ボルト60の頭部61が着座する着座部として機能する。本例の凹部51bは、図8に示すように、軸方向から見て縁部(周壁)51fが円形状であり、径方向(図7や図8の上下方向)及び周方向(図8の左右方向)ともに閉じた形状である。
また、基部51には、凹部51bの底面51c(軸方向他端面)から、基部51の軸方向一端面51dまで貫く貫通孔51eが形成される。貫通孔51eは、内輪ボス部15のねじ穴15aと軸方向に対向する位置に設けられる。したがって、図示の例のような、貫通孔51eや当該貫通孔51eがそれぞれ形成される凹部51bは、ねじ穴15aと同数設けられる。
そして、ボルト60は、基部51の貫通孔51eを通り内輪ボス部15のねじ穴15aに螺合して、軸方向に延び、内輪ボス部15と鍔部材50とを軸方向に締結する。このとき、ボルト60の頭部61は、基部51の凹部51bに着座する。
内輪ボス部15に締結された鍔部材50の凸部53は、内輪軌道面11の軸方向他端部11aよりも径方向外側に位置して円すいころ30と軸方向に対向し、円すいころ30の軸方向他端側への脱落を防止する。このように、鍔部材50は、内輪10の小鍔を構成する。
ここで、図6~図9に示すように、鍔部材50は、ボルト60の頭部61を軸方向他端側から押圧する加締め部55を有する。図8及び図9では、加締め部55が斜線領域で示されている。加締め部55は、凹部51bの縁部51fの少なくとも一部から延び、ボルト60の頭部61に重なるように延在する。本例の加締め部55は、凹部51bの縁部51fのうち径方向内側部から径方向外側に延びて、ボルト60の頭部61の径方向内側部を軸方向他端側から押圧する。この加締め部55は、図8及び図10に示す薄肉部59をポンチ等の工具によって塑性変形させることによって形成される。
図8及び図9に示すように、鍔部材50の基部51には、加締め部55を挟んでボルト60の頭部61や凹部51bと反対側に(図示の例では加締め部55の径方向内側及び周方向両側に)、軸方向他端面51aから軸方向一方側に向かう一対の溝部57が凹設される。すなわち本例の一対の溝部57は、凹部51bの周方向両側において当該凹部51bと離間した位置に、凹設される。なお、溝部57の一部は、凹部51bの径方向内側にも設けられる。図示の溝部57の深さ(軸方向幅)は、凹部51bの深さ(軸方向幅)と略同一であるが、特に限定されない。
図8及び図9に示すように、本例の溝部57は、径方向内側に向かって開口している。また、図8に示すように軸方向から見たとき、溝部57の縁部(周壁)は、凹部51bや加締め部55から周方向に離れた位置において径方向に略直線状に延びる直線壁57aと、直線壁57aの径方向外側端部と接続し、略半円状に折り返すように径方向外側に延びる半円壁57bと、半円壁57bのうち凹部51bや加締め部55に近い側の径方向内側端部と接続し、略四半円状に折り返すように径方向内側に延びる四半円壁57cと、を有する。一対の溝部57,57の四半円壁57c、57c同士は、凹部51bや加締め部55の径方向内側直下において、互いに接続する。
図8や図10に示すように、凹部51bと一対の溝部57,57との間には、薄肉部59が設けられる。図示の例の薄肉部59は、凹部51bと、一対の溝部57の四半円壁57c,57cと、の間に設けられる。この薄肉部59のうち、例えば径方向内側部分59aを、ポンチ等の工具によって径方向外側に塑性変形させることによって、加締め部55が得られる。この加締め部55によって、万が一ボルト60に緩みが発生した場合であっても、ボルト60の脱落が防止される。
なお、図8の例では、薄肉部59の径方向内側部分59aを径方向外側に塑性変形させることで加締め部55を得たが、これに限られず、薄肉部59の周方向両側部分59b,59bを、ボルト60の頭部61側である周方向内側に塑性変形させることで、加締め部55を得てもよい。
なお、溝部57は、必ずしも凹部51bの周方向両側において凹部51bと離間した位置に一対設けられなくてもよく、少なくとも凹部51bの周方向両側の少なくとも一方において凹部51bと離間した位置に設けられればよい。
(第2実施形態の第1変形例)
図11は、第2実施形態の第1変形例に係る円すいころ軸受1の要部断面図である。図12は、図11の鍔部材50を矢印XII方向で見た図である。図13は図11の鍔部材50を矢印XIII方向で見た図である。
図11~図13に示すように、本変形例においては、鍔部材50の基部51のうち、加締め部55の先端部(軸方向他端部。図11の右側端部)と径方向に対向する部分に、基部51を径方向に貫く貫通溝58が形成される。この貫通溝58は、メンテナンス時等にボルト60を取り外す際に、加締め部55の加締めを解消するために用いられる。すなわち、加締め部55の加締めを解消する際には、貫通溝58を介して、基部51の径方向外側からポンチ等の工具を挿入し、加締め部55を径方向内側に塑性変形させる。加締め部55による押圧が解消したボルト60は、取り外し可能となる。このような構成によれば、円すいころ軸受1のメンテナンス性を向上できる。
(第2実施形態の第2変形例)
図14は、第2実施形態の第2変形例に係る鍔部材50の要部を、軸方向他側から見た図である。本変形例の鍔部材50は、加締め部55が凹部51bの縁部51fの全周に形成されている点が、第2実施形態の鍔部材50(図8参照)と異なる。
図14に示すように、鍔部材50は、ボルト60の頭部61を軸方向他端側から押圧する加締め部55を有する。図14では、加締め部55が斜線領域で示されている。加締め部55は、凹部51bの縁部51fの全周からボルト60の頭部61の中心に向かって延び、頭部61に重なる。加締め部55は、ボルト60の頭部61の全周を軸方向他端側から押圧する。この加締め部55は、凹部51bの縁部51fの全周と、縁部51fの周囲に形成された溝部57と、の間の薄肉部59をポンチ等の工具によって塑性変形させることによって形成される。
鍔部材50の基部51には、加締め部55を挟んでボルト60の頭部61や凹部51bと反対側に、軸方向他端面51aから軸方向一方側に向かう溝部57が凹設される。溝部57は、径方向内側に向かって開口している。また、図14に示すように軸方向から見たとき、溝部57の縁部57d(周壁)は、略半円状である。
溝部57は、ボルト60の頭部61や基部51の凹部51bよりも、周方向寸法及び径方向寸法が大きく形成される。したがって、図14に示すように軸方向から見たとき、溝部57の内側に、ボルト60の頭部61や基部51の凹部51bが配置される。そして、溝部57と、凹部51bの縁部51fの全周と、の間には薄肉部59が形成される。
この薄肉部59をポンチ等の工具によって、ボルト60の頭部61に向かって塑性変形させることによって、加締め部55が得られる。この加締め部55によって、万が一ボルト60に緩みが発生した場合であっても、ボルト60の脱落が防止される。特に、本変形例では、加締め部55が凹部51bの縁部51fの全周から延び、ボルト60の頭部61の全周に重なるように延在するので、ボルト60の脱落防止効果が非常に高い。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。例えば、本発明は、円すいころ軸受以外にも円筒ころ軸受等、ころ軸受であれば適用可能である。
例えば、上述した例では、内輪10の軸方向他端部には、内輪軌道面11よりも軸方向他端側に突出する内輪ボス部15が形成されていたが、当該内輪ボス部15は必ずしも設けなくても構わない。内輪ボス部15が形成されない場合、上記特許文献1(特開2014-190352号公報)と同様に、内輪10の軸方向他端部(内輪軌道面11の軸方向他端部11aに隣接する位置)に鍔部材50が配置される。この場合、内輪ボス部15が形成されないので、内輪10は段部17を有さず、鍔部材50は凸部53を有さない。また、ねじ穴15aは、内輪10の軸方向他端面から、軸方向一端側に向かうように形成される。
また、上述した例では、鍔部材50は、基部51の軸方向他端面51aから軸方向一方側に向かって凹設され、ボルト60の頭部61が着座する凹部51bを有していたが、鍔部材50には凹部51bが形成されなくても構わない。この場合、貫通孔51eは、基部51の軸方向他端面51aから軸方向一端面51dを貫通するように形成され、ボルト60の頭部61は、基部51の軸方向他端面51aに着座する。この場合も、鍔部材50には、ボルト60の頭部61を軸方向他端側から押圧する加締め部55が形成されるとともに、鍔部材50の基部51には、加締め部55を挟んでボルト60の頭部61と反対側に、基部51の軸方向他端面51aから軸方向一方側に向かう溝部57が凹設される。
以上説明したように、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に配置された複数のころと、
を備えるころ軸受であって、
前記内輪の軸方向一端部には、前記内輪と一体である鍔部が形成され、
前記内輪の軸方向他端部には、前記内輪と別体である鍔部材が、軸方向に延びる締結部材により締結され、
前記鍔部材は、
前記内輪と軸方向に当接し、前記締結部材の頭部が着座する基部と、
前記締結部材の前記頭部を軸方向他端側から押圧する加締め部と、
を有する
ことを特徴とするころ軸受。
(2) 前記鍔部材は、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かって凹設され、
前記締結部材の前記頭部が着座する凹部を有し、
前記鍔部材の前記基部には、前記凹部の径方向外側において前記凹部と離間した位置に、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かう溝部が凹設される、
(1)に記載のころ軸受。
(3) 前記鍔部材は、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かって凹設され、
前記締結部材の前記頭部が着座する凹部を有し、
前記鍔部材の前記基部には、前記凹部の周方向両側の少なくとも一方において前記凹部と離間した位置に、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かう溝部が凹設される、
(1)に記載のころ軸受。
(4) 前記鍔部材の前記基部には、前記加締め部を挟んで前記締結部材の前記頭部と反対側に、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かう溝部が凹設される、
(1)~(3)のいずれか1つに記載のころ軸受。
(5) 前記鍔部材は、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かって凹設され、
前記締結部材の前記頭部が着座する凹部を有し、
前記加締め部は、前記凹部の縁部の少なくとも一部から延び、前記締結部材の前記頭部に重なるように延在する(1)~(4)のいずれか1つに記載のころ軸受。
(6) 前記加締め部は、前記凹部の縁部の全周から延び、前記締結部材の前記頭部の全周に重なるように延在する(5)に記載のころ軸受。
(7) 前記内輪の軸方向他端部には、前記内輪軌道面よりも軸方向他端側に突出する内輪ボス部が形成され、
前記内輪ボス部には、前記鍔部材が、前記締結部材により締結され、
前記締結部材は、軸方向において、前記内輪軌道面と重ならない
(1)~(6)のいずれか1つに記載のころ軸受。
1 円すいころ軸受(ころ軸受)
10 内輪
11 内輪軌道面
11a 軸方向他端部
13 鍔部
15 内輪ボス部
15a ねじ穴
17 段部
20 外輪
21 外輪軌道面
30 円すいころ(ころ)
40 保持器
41,42 円環部
43 ピン
50 鍔部材
51 基部
51a 軸方向他端面
51b 凹部
51c 底面
51d 軸方向一端面
51e 貫通孔
51f 縁部
53 凸部
55 加締め部
57 溝部
57a 直線壁
57b 半円壁
57c 四半円壁
57d 縁部
58 貫通溝
59 薄肉部
59a 径方向内側部分
59b 周方向両側部分
60 ボルト(締結部材)
61 頭部
A,B 仮想平面

Claims (7)

  1. 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
    内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
    前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に配置された複数のころと、
    を備えるころ軸受であって、
    前記内輪の軸方向一端部には、前記内輪と一体である鍔部が形成され、
    前記内輪の軸方向他端部には、前記内輪と別体である鍔部材が、軸方向に延びる締結部材により締結され、
    前記鍔部材は、
    前記内輪と軸方向に当接し、前記締結部材の頭部が着座する基部と、
    前記締結部材の前記頭部を軸方向他端側から押圧する加締め部と、
    を有する
    ことを特徴とするころ軸受。
  2. 前記鍔部材は、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かって凹設され、前記締結部材の前記頭部が着座する凹部を有し、
    前記鍔部材の前記基部には、前記凹部の径方向外側において前記凹部と離間した位置に、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かう溝部が凹設される、
    請求項1に記載のころ軸受。
  3. 前記鍔部材は、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かって凹設され、前記締結部材の前記頭部が着座する凹部を有し、
    前記鍔部材の前記基部には、前記凹部の周方向両側の少なくとも一方において前記凹部と離間した位置に、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かう溝部が凹設される、
    請求項1に記載のころ軸受。
  4. 前記鍔部材の前記基部には、前記加締め部を挟んで前記締結部材の前記頭部と反対側に、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かう溝部が凹設される、
    請求項1に記載のころ軸受。
  5. 前記鍔部材は、前記基部の軸方向他端面から軸方向一方側に向かって凹設され、前記締結部材の前記頭部が着座する凹部を有し、
    前記加締め部は、前記凹部の縁部の少なくとも一部から延び、前記締結部材の前記頭部に重なるように延在する請求項1に記載のころ軸受。
  6. 前記加締め部は、前記凹部の縁部の全周から延び、前記締結部材の前記頭部の全周に重なるように延在する請求項5に記載のころ軸受。
  7. 前記内輪の軸方向他端部には、前記内輪軌道面よりも軸方向他端側に突出する内輪ボス部が形成され、
    前記内輪ボス部には、前記鍔部材が、前記締結部材により締結され、
    前記締結部材は、軸方向において、前記内輪軌道面と重ならない
    請求項1~6のいずれか1項に記載のころ軸受。
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