JP2023158461A - 作業車両 - Google Patents

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Yuhei Oda
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Abstract

【課題】作業運転を容易に行うことができる作業車両を提供すること。【解決手段】実施形態に係る作業車両は、走行車体と、ステアリングホイールと、操舵センサと、ステアリング装置と、制御部と、作業機と、昇降装置と、昇降センサとを備える。走行車体は、操舵輪を有する。ステアリングホイールは、運転者が操作する。操舵センサは、ステアリングホイールの操作量を検出する。ステアリング装置は、操舵輪を操向操舵する。制御部は、操舵センサの検出値に応じてステアリング装置を制御する。作業機は、走行車体に装着されている。昇降装置は、作業機を昇降する。昇降センサは、昇降装置の昇降位置を検出する。そして、制御部は、昇降センサによって検出された昇降装置の昇降位置が所定位置以上に上昇した場合、昇降装置の昇降位置が所定位置未満の場合よりも操舵センサの検出値に対するステアリング装置による操舵輪の操舵比を大きくする。【選択図】図4

Description

本発明は、作業車両に関する。
従来、作業車両において、ステアリングホイールの操作量に対する操舵輪の操舵比(たとえば、操舵輪が前輪の場合、前輪の切れ角の変化量の比)を複数種類設定するとともに設定された中から切替スイッチによって切り替え可能とし、ステアリングホイールの操作量に対する操舵輪の操舵比を高速走行時には小さくし低速走行時には大きくすることで、作業運転時の疲労を軽減可能なステアリング装置を備えるものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平10-45014号公報
しかしながら、上記したような従来の作業車両では、ステアリングホイールの操作量に対する操舵輪の操舵比を切り替える(変更する)ためには運転者が切替スイッチを操作する必要がある。そして、作業車両においてステアリングホイールの操作量に対する操舵輪の操舵比を変更したい状況は頻繁に発生するため、切替スイッチの操作が煩わしく、作業運転が煩雑になるおそれがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業運転を容易に行うことができる作業車両を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態に係る作業車両(1)は、操舵輪(21)を有する走行車体(2)と、運転者が操作するステアリングホイール(26)と、前記ステアリングホイール(26)の操作量(D1)を検出する操舵センサ(54)と、前記操舵輪(21)を操向操舵するステアリング装置(62)と、前記操舵センサ(54)の検出値に応じて前記ステアリング装置(62)を制御する制御部(100)と、前記走行車体(2)に装着された作業機(3)と、前記作業機(3)を昇降する昇降装置(63)と、前記昇降装置(63)の昇降位置を検出する昇降センサ(57)とを備え、前記制御部(100)は、前記昇降センサ(57)によって検出された前記昇降装置(63)の昇降位置が所定位置(P)以上に上昇した場合、前記昇降装置(63)の昇降位置が所定位置(P)未満の場合よりも前記操舵センサ(54)の検出値に対する前記ステアリング装置(62)による前記操舵輪(21)の操舵比を大きくすることを特徴とする。
実施形態に係る作業車両によれば、作業運転を容易に行うことができる。
図1は、実施形態に係る作業車両の概要説明図(その1)である。 図2は、実施形態に係る作業車両の概要説明図(その2)である。 図3は、実施形態に係る作業車両における制御部を中心とする制御系の一例を示すブロック図である。 図4は、実施形態に係る作業車両における操向操舵制御系の説明図である。 図5は、実施形態に係る作業車両における操向操舵制御の説明図(その1)である。 図6は、実施形態に係る作業車両における操向操舵制御の説明図(その2)である。
以下、添付図面を参照して本願の開示する作業車両の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<作業車両の概要>
まず、図1および2を参照して実施形態に係る作業車両1の概要について説明する。図1および2は、実施形態に係る作業車両1の概要説明図である。なお、図1および2には、作業車両1の概略左側面図を示している。また、図1には、作業機3が上昇している作業車両1を示し、図2には、作業機3が下降している作業車両1を示している。
なお、図1および2を含む各図には、鉛直上向き(上方)を正方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を示している。このため、以下では、X軸の正方向を左方、X軸の負方向を右方、Y軸の正方向を前方、Y軸の負方向を後方と規定し、X軸方向を左右方向、Y軸方向を前後方向、Z軸方向を上下方向という場合がある。
また、実施形態に係る作業車両1は、圃場内を走行しながら、この圃場で作業を行う。なお、以下では、作業車両1として農業用トラクタを例に説明する。作業車両である農業用トラクタ(以下、トラクタという)1は、運転者(作業者ともいう)が搭乗して、運転者による運転によって圃場内を走行しながら所定の作業を行う。なお、以下では、トラクタ1や後述する走行車体2を指して「機体」という場合がある。
図1および2に示すように、トラクタ1は、走行車体2と、作業機3と、測位装置40と、制御部100(図3参照)とを備える。走行車体2は、圃場内を走行可能であり、前輪21と、後輪22とを備える。前輪21は、左右一対で設けられた操舵用の車輪(操舵輪)である。後輪22は、左右一対で設けられた駆動用の車輪(駆動輪)である。
操舵輪である前輪21は、運転者が後述するステアリングホイール26を操作することで操向操舵される。この場合、前輪21は、ステアリングホイール26の操作量D1(図4参照)に応じて、後述するステアリング装置62よって操向操舵される。
駆動輪である後輪22には、ボンネット23に収容されている駆動源であるエンジンEで発生した回転動力が、動力伝達装置(ミッションケース)24内に設けられた変速装置(トランスミッション)61(図2参照)において適宜減速されて伝達される。後輪22は、エンジンEから伝達された回転動力によって駆動される。変速装置61は、エンジンEから伝達される回転動力を複数の変速段のうちいずれかの変速段へと切り替える。
なお、走行車体2は、エンジンEで発生し、かつ、変速装置61で減速された動力を、4WDクラッチを介して前輪21にも伝達可能に構成される。この場合、4WDクラッチが動力を伝達すると、エンジンEから伝達される動力によって前輪21および後輪22の四輪が駆動される。また、4WDクラッチが動力の伝達を遮断すると、エンジンEから伝達される動力によって後輪22のみの二輪が駆動される。このように、走行車体2は、二輪駆動(2WD)と四輪駆動(4WD)とを切り替え可能に構成される。
走行車体2の後部には、後述する作業機3を駆動するための動力を伝達するPTO(Power take-off)軸(図示せず)を備えるPTO装置(図示せず)が設けられる。また、走行車体2の中央部には、運転者がトラクタ1を運転するときに着席する運転席25が設けられる。
運転席25の前方には、前輪21の操舵のために運転者によって操作されるステアリングホイール26が設けられる。ステアリングホイール26は、ステアリングポスト27の上端部に設けられる。また、ステアリングポスト27の下方であり、運転席25に着席した運転者の足元付近には、各種操作ペダル28(アクセルペダル、ブレーキペダルおよびクラッチペダルなど)が設けられる。
また、走行車体2の後部には、走行車体2に装着された作業機30を昇降させる昇降装置63(図2参照)が設けられる。昇降装置63は、油圧式の昇降シリンダ63aや昇降アーム63bなどを備える。昇降装置63は、作業機3を上昇させることで、作業機3を非作業位置P(図1参照)へ移動させ、作業機3を下降させることで、作業機3を対地作業位置へ移動させる。なお、作業機3が対地作業位置にあるときは、作業機3は圃場の土壌面Fに接地している。
作業機3は、圃場において作業を行う。作業機3は、たとえば、ロータリ耕耘機である。なお、ロータリ耕耘機は、PTO装置のPTO軸から伝達された動力によって耕耘爪31が回転することで、圃場の土壌面Fを耕起する。なお、作業機3の高さは、昇降装置63の昇降アーム63bの回動角度を作業機3の昇降位置として検出する昇降センサ57(図2参照)によって検出可能である。
測位装置40は、たとえば、走行車体2の上部に設けられ、走行車体2(トラクタ1)の位置情報(現在の自己位置)を取得する。測位装置40は、たとえば、GPS(Global Positioning System)装置やGNSS(Global Navigation Satellite System)装置であり、上空を周回している航法衛星S(図4参照)からの電波を受信して、測位および計時が可能である。
制御部100(図3参照)は、エンジンEを制御する。また、制御部100は、走行車体2(トラクタ1)の走行を制御する。また、制御部100は、作業機3を制御する。
また、制御部100は、トラクタ1における、路上走行などを行い、圃場で作業を行わない非作業モードと、圃場で作業を行う作業モードとを有し、これらのモードをトラクタ1に実行させる。非作業モードでは、たとえば、図1に示すように、作業機3を非作業位置Pへと上昇させる。作業モードでは、図2に示すように、作業機3を対地作業位置(圃場の土壌面Fに接地する位置)へと下降させる。なお、制御部100は、端末装置(たとえば、タブレット端末)からトラクタ1の遠隔操作を可能とする遠隔操作モードなどを有してもよい。
<作業車両の制御系>
次に、図3を参照して実施形態に係る作業車両1の制御系について説明する。図3は、実施形態に係る作業車両(トラクタ)1における制御部100を中心とする制御系の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、トラクタ1において、制御部100は、エンジンECU(Electronic Control Unit)101と、走行系ECU102と、作業機系ECU103とを備える。エンジンECU101は、エンジンEの回転数を制御する。走行系ECU102は、変速装置61を制御することで、トラクタ1の走行速度を制御する。また、走行系ECU102は、ステアリング装置62を制御することで、トラクタ1の操向を制御する。作業機系ECU103は、昇降装置63を制御することで、作業機30の昇降を制御する。
また、制御部100(エンジンECU101、走行系ECU102および作業機系ECU103)は、電子制御によって各部を制御することが可能であり、CPU(Central Processing Unit)などを有する処理部(図示せず)をはじめ、各種プログラムや必要なデータ類が記憶される、たとえば、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される記憶部(図示せず)などを備える。
制御部100には、エンジン回転数センサ51、車速センサ52、変速センサ53、操舵センサ54、傾斜センサ55、PTO回転数センサ56、昇降センサ57などのセンサ類が接続される。また、制御部100には、切替スイッチ58などのスイッチ類が接続される。また、制御部100には、エンジンE、変速装置61、ステアリング装置62、昇降装置63および通信装置64などが接続される。
エンジン回転数センサ51は、エンジンEの回転数を検出する。車速センサ52は、トラクタ1の走行速度(車速)を検出する。変速センサ53は、変速装置61において複数の変速段のうちいずれの変速段であるかを検出する。
操舵センサ54は、ステアリングホイール26の操作量D1(図4参照)を検出する。傾斜センサ55は、トラクタ1の走行車体2(図1および2参照)のローリング角を検出する。すなわち、傾斜センサ55は、走行車体2の左右方向への傾きを検出する。PTO回転数センサ56は、PTO軸の回転数を検出する。昇降センサ57は、昇降装置63の昇降位置を検出する。すなわち、昇降センサ57は、作業機3の高さ(作業機3の上下方向の位置)を検出する。
制御部100には、測位装置40から圃場におけるトラクタ1の位置情報(現在の自己位置)、エンジン回転数センサ51からエンジンEの回転数、車速センサ52からトラクタ1の走行速度、変速センサ53から現在の変速段、操舵センサ54からステアリングホイール26の操作量、傾斜センサ55から走行車体2のローリング角、PTO回転数センサ56からPTO軸の回転数、昇降センサ57から昇降装置63の昇降位置が入力される。
また、制御部100には、トラクタ1の方位を検出する方位センサ(図示せず)が接続される。方位センサは、たとえば、トラクタ1の進行方向の絶対方位角(たとえば、「北」を0°(360°)として、「東」を90°、「南」を180°、「西」を270°)を検出する。方位センサは、一定時間ごとに絶対方位角を検出し、検出した絶対方位角を制御部100へ出力する。
切替スイッチ58は、トラクタ1における、路上走行などを行う非作業モードと、圃場で作業を行う作業モードとを選択的に切り替えるためのスイッチである。制御部100は、切替スイッチ58の操作に応じて、トラクタ1における非作業モードと作業モードとを切り替える。
また、制御部100においては、エンジンECU101は、エンジンEに接続され、走行系ECU102は、変速装置61やステアリング装置62に接続され、作業機系ECU103は、昇降装置63に接続される。作業機系ECU103は、昇降装置63を介して作業機3を昇降させる。
ここで、制御部100は、運転者がトラクタ1を運転しやすいように、たとえば、トラクタ1の旋回時などに、操舵センサ54の検出値(ステアリングホイール26の操作量)に応じて、ステアリング装置62を制御する。すなわち、制御部10は、操舵センサ54の検出値に応じて、ステアリング装置62を介して操舵輪である前輪21(図1および2参照)を操向操舵制御する。
<作業車両における操向操舵制御>
次に、図4~6を参照して実施形態に係る作業車両1における操向操舵制御について説明図である。図4は、実施形態に係る作業車両(トラクタ)1における操向操舵制御系の説明図である。図5および6は、実施形態に係る作業車両(トラクタ)1における操向操舵制御の説明図である。
図4に示すように、トラクタ1(図1および2参照)における操向操舵制御系は、走行系ECU102を中心とする制御系である。トラクタ1の操向操舵構成は、ステアリングホイール26と操舵輪である前輪21とを電気的に接続することで高精度の制御が可能となる、いわゆるステア・バイ・ワイヤと呼ばれる構成である。ステア・バイ・ワイヤ構成では、走行系ECU102によって、操舵輪である前輪21が電子制御される。
トラクタ1の操向操舵構成では、走行系ECU102には、操舵センサ54、ステアリングソレノイド62aおよび前輪操舵センサ59が接続される。操舵センサ54は、上記したように、ステアリングホイール26の操作量D1を検出する。操舵センサ54は、たとえば、ポテンショメータである。操舵センサ54は、検出値として、たとえば、ステアリングホイール26の操作量D1に比例した電圧値を走行系ECU102へ出力する。
ステアリングソレノイド62aは、電磁比例流量制御弁であり、走行系ECU102の制御によってステアリング装置62(アクチュエータ621の操作量D2)を制御する。前輪操舵センサ59は、操舵輪である前輪21の操舵量D3(図6参照)を検出する。
また、走行系ECU102には、昇降装置63(図3参照)の昇降位置を検出することで作業機3(図1および2参照)の高さを検出する昇降センサ57が接続される。また、走行系ECU102には、航法衛星Sからの電波を受信してトラクタ1の位置情報(現在の自己位置)を取得する測位装置40が接続される。
走行系ECU102は、昇降センサ57によって検出された昇降装置63の昇降位置が所定位置P(図1参照)以上に上昇した場合、昇降装置63の昇降位置が所定位置P未満の場合よりも操舵センサ54の検出値に対するステアリング装置62による前輪21の操舵比(言い換えると、ステアリングホイール26の操作量D1に対する前輪21の操舵角(切れ角ともいう)の変化量の比)を大きくする制御を行う。なお、操舵センサ54の検出値に対するステアリング装置62による前輪21の操舵比は、昇降装置63の昇降位置が所定位置P未満の場合は予め設定された基準値である。
すなわち、走行系ECU102は、トラクタ1の旋回のために作業機3を上昇させると、ステアリング装置62による前輪21の操舵比を大きくする。この場合、前輪21の操舵比は、ステアリングホイール26の操作(操舵)時に運転者がステアリングホイール26を持つ手を替えないでよい範囲とする。これにより、運転者は、ステアリングホイール26の小さな操作量D1でトラクタ1を旋回させることができる。
また、圃場の土壌面F(図1および2参照)には凹凸があるため、トラクタ1の走行車体2(図1および2参照)はローリングしやすい。すなわち、走行車体2は左右方向に傾きやすい。このため、走行系ECU102には、走行車体2のローリング角(左右方向の傾き)を検出する傾斜センサ55が接続される。
走行系ECU102は、傾斜センサ55の検出値に応じて、上記したような前輪21の操舵比を大きくする制御を行う。具体的には、走行系ECU102は、走行車体2が左下がりに傾斜している場合には、前輪21における右方向の操舵比を左方向の操舵比に対して大きくする。走行車体2が左下がり(右上がり)の姿勢で傾斜していると、高くなった右側の操舵は効きにくく、低くなった左側の操舵は効きやすくなるため、高くなった右側の前輪21の操舵比を大きくすることで、左右の操舵感覚を近づけることができる。
また、走行系ECU102は、走行車体2が右下がりに傾斜している場合には、前輪21における左方向の操舵比を右方向の操舵比に対して大きくする。走行車体2が右下がり(左上がり)の姿勢で傾斜していると、高くなった左側の操舵は効きにくく、低くなった右側の操舵は効きやすくなるため、高くなった左側の前輪21の操舵比を大きくすることで、左右の操舵感覚を近づけることができる。
また、走行系ECU102が前輪21の操舵比を大きくする場合、図5に示すように、たとえば、走行車体2が左下がりに傾斜している場合でステアリングホイール26を右側へ回すように操作した場合には、ステアリングホイール26の操舵角r1が前輪21の操舵角r2よりも小さくなるように制御する。すなわち、「r1<r2」となるように制御する。これにより、直進性が向上する。この場合、走行車体2の左右方向の傾きに応じて「r1<r2」制御を調整する。
なお、通常、トラクタでは、ステアリングホイール26が最大回転(たとえば、2回転)すると、操舵輪である前輪21が最大操舵角となる。すなわち、前輪21の操舵角は、ステアリングホイール26の操舵角に対して均等割りされている。このため、ステアリングホイール26の操舵角r1と前輪21の操舵角r2との上記関係では、説明の便宜上、ステアリングホイール26の操舵角と、ステアリングホイール26の操舵角に対して均等割りされた前輪21の操舵角との大小関係として「r1<r2」と示している。
また、直進作業時には、ステアリングホイール26の誤操作による意図しない曲がりを減らすために、「r1<r2」制御を行う。これにより、直進性が向上する。
また、旋回時には、測位装置40を用いて、旋回開始のために片ブレーキを踏み込んだ地点Aを検出し、旋回終了のために片ブレーキを放した地点Bを検出して、「r1<r2」制御を終了させてもよい。これにより、ステアリングホイール26の操作量D1を小さくして旋回させることができる。
なお、左右のブレーキには、片ブレーキを検出するためのセンサが設けられる。また、片ブレーキを踏み込んだ場合には、踏み込んだ側のステアリングホイール26の操作量D1(操舵角r1)に対する前輪21の操舵角r2が大きくなり、踏み込んだ側とは反対側のステアリングホイール26の操作量D1(操舵角r1)に対する前輪21の操舵角r2は変化しない。
また、片ブレーキを大きく踏み込んだ場合には、ステアリングホイール26を操作することなく、旋回を行うように制御してもよい。また、作業機3がプラウの場合、直進性が求められることから、ステアリングホイール26の操作に対して前輪21の操舵角r2を小さくしてもよい。
また、旋回時には、圃場内でウインカを点灯操作したときに「r1<r2」制御を開始し、旋回終了後にウインカを消灯操作したときに「r1<r2」制御を終了してもよい。また、旋回時には、圃場内で作業機3を上昇操作したときに「r1<r2」制御を開始してもよい。また、測位装置40を用いて、圃場をマッピングすることで畦を検出するとともに旋回地点を算出し、旋回時、旋回地点に近づくほど徐々に「r1<r2」制御を開始し、旋回地点から離れるほど徐々に「r1<r2」制御を終了してもよい。
また、図4に示すように、走行系ECU102には、トラクタ1における非作業モードと作業モードとを選択的に切り替えるための切替スイッチ58が接続される。
走行系ECU102は、切替スイッチ58によって作業モードが選択されており、かつ、昇降センサ57によって検出された昇降装置63(図3参照)の昇降位置が所定位置P(図1参照)以上に上昇している場合には、切替スイッチ58によって非作業モードが選択されている場合よりも操舵センサ54の検出値に対するステアリング装置62による前輪21の操舵比を大きく設定する制御を行う。
また、走行系ECU102は、切替スイッチ58によって作業モードが選択されており、かつ、昇降センサ57によって検出された昇降装置の昇降位置が所定位置P未満に下降している場合には、切替スイッチ58によって非作業モードが選択されている場合よりも操舵センサ54の検出値に対するステアリング装置62による前輪21の操舵比を小さく設定する制御を行う。
すなわち、図6(a)に示すように、作業モードの実行時にトラクタ1が旋回する場合、走行系ECU102は、ステアリングホイール26の操作量D1に対する前輪21の操舵量(操舵角r2でもある)D3の比を大きくする。
このように、作業機3を上昇させた状態で旋回する場合は、ステアリングホイール26の小さな操作量D1でステアリング装置62が前輪21を大きく操向操舵するため、トラクタ1を適切に旋回させることができる。
一方で、作業機3を下降させた状態で作業している場合は、ステアリング装置62が前輪21を大きく操向操舵すると作業中の直進性が損なわれたり作業機3が破損したりするおそれがあるため、前輪21の操舵比を小さくすることで、ステアリングホイール26の操作に対する前輪21の反応をあえて鈍くする。これにより、作業中、直進性が向上し、トラクタ1を適切に走行させることができる。
また、作業モードの実行時にトラクタ1が直進している場合、走行系ECU102は、ステアリングホイール26の操作量D1に対する前輪21の操舵量D3の比を小さくする。この場合、走行系ECU102は、トラクタ1が旋回する場合は前輪21の操舵量(操舵角)D3を制御対象としているが、図6(b)に示すように、作業モードの実行時、トラクタ1の直進時に直進アシスト(自動直進制御)が実行されている場合は、予め設定された走行経路Rを左右方向のいずれかへずらすように制御する。このように、作業モードの実行時、トラクタ1の直進時に直進アシスト(自動直進制御)が実行されている場合は、走行経路Rを制御対象としている。これにより、直進アシストの実行中には、直感的な操作でトラクタ1を運転することができる。
また、直進アシストと手動運転とを共存させることができる。また、トラクタ1が自律走行する場合に走行経路Rを修正するための専用の操作部が不要となるため、操作部の複雑化を抑制することができる。
また、トラクタ1によって畦塗り作業を行う場合には、トラクタ1を畦側へ寄せ続ける制御を行う。このような畦塗りモードでは、ステアリングホイール26を直進するように操作しても、トラクタ1が畦側へ近づくように前輪21を制御する。この場合、トラクタ1の走行車体2の左右の側面には、畦との距離を検出可能なセンサが設けられ、センサの検出結果に基づいて自動で前輪21の操舵角の制御を行う。
また、上記したように、トラクタ1がステア・バイ・ワイヤ構成であり、ステアリングホイール26と前輪21とが機械的な接続でないため、ステアリングホイール26を設ける位置に制限がなくなる。このため、運転者がトラクタ1の後方を向くようにステアリングホイール26を設けることも可能となる。このように、運転者がトラクタ1の後方を向くようにステアリングホイール26を設けることで、運転者が後方を前方としてトラクタ1を運転することができるようになり、たとえば、昇降装置63(図3参照)を利用して、トラクタ1をフォークリフトとして機能させることが可能となる。
上述してきた実施形態により、以下の作業車両1が実現される。
(1)操舵輪21を有する走行車体2と、運転者が操作するステアリングホイール26と、ステアリングホイール26の操作量D1を検出する操舵センサ54と、操舵輪21を操向操舵するステアリング装置62と、操舵センサ54の検出値に応じてステアリング装置62を制御する制御部100(102)と、走行車体2に装着された作業機3と、作業機3を昇降する昇降装置63と、昇降装置63の昇降位置を検出する昇降センサ57とを備え、制御部100(102)は、昇降センサ57によって検出された昇降装置63の昇降位置が所定位置P以上に上昇した場合、昇降装置63の昇降位置が所定位置P未満の場合よりも操舵センサ54の検出値に対するステアリング装置62による操舵輪21の操舵比を大きくする、作業車両1。
このような作業車両1によれば、作業車両1の旋回時には作業機3を上昇させることから、制御部100(102)は、作業機3の上昇によって作業車両1が旋回すると判断し、作業車両1の旋回時に、ステアリング装置62による操舵輪21の操舵比を大きくする。このため、運転者は、ステアリングホイール26の小さな操作量D1で作業車両1を旋回させることができる。このように、作業車両1の旋回時にはステアリングホイール26の操作量D1に対する操舵輪21の操舵比が旋回に有利となり、作業運転を容易に行うことができる。また、作業車両1の旋回時には、ステアリングホイール26の操作量D1に対する操舵輪21の操舵比が旋回に有利となるように自動的に変更されるため、操舵輪21の操舵比を手動で変更するような余計な操作が不要となる。これにより、作業運転を容易に行うことができる。
(2)上記(1)において、走行車体2のローリング角を検出する傾斜センサ55を備え、制御部100(102)は、傾斜センサ55の検出値に応じて、走行車体2が左下がりに傾斜している場合には操舵輪21における右方向の操舵比を左方向の操舵比に対して大きくし、走行車体2が右下がりに傾斜している場合には操舵輪21における左方向の操舵比を右方向の操舵比に対して大きくする、作業車両1。
このような作業車両1によれば、上記(1)の効果に加えて、走行車体2が左右いずれかへ傾斜していると、左右のうち、高くなった側の操舵は効きにくく、低くなった側の操舵は効きやすくなる。このため、高くなった側の操舵輪21の操舵比を大きくすることで、左右の操舵感覚を近づけることができる。これにより、作業運転を容易に行うことができる。
(3)上記(1)または(2)において、作業機3が上昇状態の非作業モードと、作業機3が上昇および下降する作業モードとを選択的に切り替える切替スイッチ58を備え、制御部100(102)は、切替スイッチ58によって作業モードが選択されており、かつ、昇降センサ57によって検出された昇降装置63の昇降位置が所定位置P以上に上昇している場合には、切替スイッチ58によって非作業モードが選択されている場合よりも操舵輪21の操舵比を大きく設定し、切替スイッチ58によって作業モードが選択されており、かつ、昇降センサ57によって検出された昇降装置63の昇降位置が所定位置P未満に下降している場合には、切替スイッチ58によって非作業モードが選択されている場合よりも操舵輪21の操舵比を小さく設定する、作業車両1。
このような作業車両1によれば、上記(1)または(2)の効果に加えて、作業時おいて作業機3を上昇させた状態で旋回する場合は、ステアリングホイール26の小さな操作量D1でステアリング装置62が操舵輪21を大きく操向操舵するため、作業車両1を適切に旋回させることができる。一方で、作業機3を下降させた状態で作業している場合は、ステアリング装置62が操舵輪21を大きく操向操舵すると作業中の直進性が損なわれたり作業機3が破損したりするおそれがあるため、操舵輪21の操舵比を小さくすることで、ステアリングホイール26の操作に対する操舵輪21の反応をあえて鈍くする。これにより、作業中、直進性が向上し、作業車両1を適切に走行させることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 作業車両(トラクタ)
2 走行車体
3 作業機
21 操舵輪(前輪)
26 ステアリングホイール
54 操舵センサ
55 傾斜センサ
57 昇降センサ
58 切替スイッチ
62 ステアリング装置
63 昇降装置
100 制御部
所定位置

Claims (3)

  1. 操舵輪を有する走行車体と、
    運転者が操作するステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールの操作量を検出する操舵センサと、
    前記操舵輪を操向操舵するステアリング装置と、
    前記操舵センサの検出値に応じて前記ステアリング装置を制御する制御部と、
    前記走行車体に装着された作業機と、
    前記作業機を昇降する昇降装置と、
    前記昇降装置の昇降位置を検出する昇降センサと
    を備え、
    前記制御部は、
    前記昇降センサによって検出された前記昇降装置の昇降位置が所定位置以上に上昇した場合、前記昇降装置の昇降位置が所定位置未満の場合よりも前記操舵センサの検出値に対する前記ステアリング装置による前記操舵輪の操舵比を大きくする
    ことを特徴とする作業車両。
  2. 前記走行車体のローリング角を検出する傾斜センサ
    を備え、
    前記制御部は、
    前記傾斜センサの検出値に応じて、前記走行車体が左下がりに傾斜している場合には前記操舵輪における右方向の操舵比を左方向の操舵比に対して大きくし、前記走行車体が右下がりに傾斜している場合には前記操舵輪における左方向の操舵比を右方向の操舵比に対して大きくする
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記作業機が上昇状態の非作業モードと、前記作業機が上昇および下降する作業モードとを選択的に切り替える切替スイッチ
    を備え、
    前記制御部は、
    前記切替スイッチによって前記作業モードが選択されており、かつ、前記昇降センサによって検出された前記昇降装置の昇降位置が所定位置以上に上昇している場合には、前記切替スイッチによって前記非作業モードが選択されている場合よりも前記操舵輪の操舵比を大きく設定し、
    前記切替スイッチによって前記作業モードが選択されており、かつ、前記昇降センサによって検出された前記昇降装置の昇降位置が所定位置未満に下降している場合には、前記切替スイッチによって前記非作業モードが選択されている場合よりも前記操舵輪の操舵比を小さく設定する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両。
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