JP2023156770A - 経編生地及びサポータ - Google Patents

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Abstract

Figure 2023156770000001
【課題】経編により編成される経編生地について、解れを生じることなく別途縫製作業等を行う必要がないスリットが形成される経編生地を提供する。
【解決手段】経編で編成される経編生地1において、ウエール方向に複数の経糸で編成される経編組織と、経編組織に対して複数のウエールを貫いてコース方向に挿入される緯糸と、経編組織が編成された第1のウエール及び当該第1のウエールに隣接する第2のウエール間に経編組織に沿って形成されるスリット3aとを有し、スリット3aの長さ方向の両端部の外側領域において、緯糸が第1のウエールと第2のウエールの経編組織を貫いて挿入され、スリット3aの長さ方向の両端部の内側領域において、緯糸が第1のウエールを含む経編組織で折り返し、又は前記第2のウエールを含む経編組織で折り返して挿入される。
【選択図】図1

Description

本発明は、経編で編成される経編生地に関し、特に経糸に沿ったスリットが形成された経編生地に関する。
例えば特許文献1には、スリットが形成された腰用サポーターが開示されている。特許文献1に示す技術は、左右方向に伸縮性を有し両端が面ファスナーによって着脱自在に貼合可能で、ユーザーの骨盤の周囲を支持する一枚物の帯状体からなる腰用サポーターにおいて、使用時にユーザーの仙骨後方を面で宛てがい支持する中央部と、中央部の左右にそれぞれ設けられユーザーの腸骨の周囲を支持する側面部を備え、側面部にはそれぞれ、中央部側からユーザーの中臀筋を横切るように面ファスナー側に延びる短スリットが上下に複数形成され、しかも側面部及び中央部の上下方向略中央には、左右方向に延び一方の側面部から他方の側面部まで連続した一つの長スリットが形成されるものである。
特許文献1に示す技術のように、一枚物の生地にスリットを形成する場合にスリットを切りっぱなしにすると、その切れ目から糸が解れてしまう。そのため、一般的には切れ目のラインに対して縫製などにより糸の解れを防止するが、作業や手間が多く掛かってしまうという問題がある。
また、特許文献1に示すような腰用サポーターの場合、ユーザーの骨盤の周囲を支持する際に面ファスナーによりサポーターを体に固定するが、面ファスナーのループ面とフック面をそれぞれ縫製により縫着する必要があり、作業や手間が掛かってしまうという問題がある。
面ファスナーに関して、例えば特許文献2に示す技術が開示されている。特許文献2に示す技術は、経糸が緯糸と共に織物の一の面を構成する経地糸と、経糸方向で隣り合う複数の緯糸上に浮いて織物の他の面にループを形成するパイル糸と、経糸方向に伸縮性を与える弾性糸と、を備え、織物の経糸方向の最大伸度が、40%~80%とするバンデージ用伸縮織物に関するものである。
特許文献2に示す技術は、織物の生地を形成する際にパイル糸でループを形成し、それを面ファスナーのループ面として機能させている。
特開2013-136854号公報 特開2017-078228号公報
特許文献1に示すように、生地にスリットを入れる場合は、その切れ目の部分を縫製する必要があり、非常に手間が掛かってしまう。特に経編により編成される経編生地にスリットを形成する場合は、緯糸を途中で切断する必要が出てくる場合があり、生地の解れなどが促進されてしまうという課題がある。
特許文献2に示す技術は、織物の生地を形成する際に同時に面ファスナーのループ面を形成することができるが、経編生地に対してループ面を形成する技術ではなく、またスリットを形成するのと同時に一枚物の生地に対してループ面を形成できる技術ではない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、経編により編成される経編生地について、解れを生じることなく別途縫製作業等を行う必要がないスリットが形成される経編生地を提供することを目的とする。
本発明に係る経編生地は、経編で編成される経編生地において、ウエール方向に複数の経糸で編成される経編組織と、前記経編組織に対して複数のウエールを貫いてコース方向に挿入される緯糸と、前記経編組織が編成された第1のウエール及び当該第1のウエールに隣接する第2のウエール間に前記経編組織に沿って形成されるスリットとを有し、前記スリットの長さ方向の両端部の外側領域において、前記緯糸が前記第1のウエールと前記第2のウエールの経編組織を貫いて挿入され、前記スリットの長さ方向の両端部の内側領域において、前記緯糸が前記第1のウエールを含む経編組織で折り返し、又は前記第2のウエールを含む経編組織で折り返して挿入されるものである。
このように、本発明に係る経編生地においては、ウエール方向に複数の経糸で経編組織が編成され、当該経編組織に対して複数のウエールを貫いてコース方向に緯糸が挿入され、隣接する第1のウエール及び第2のウエール間に経編組織に沿って形成されるスリットとを有し、スリットの長さ方向の両端部の外側領域において、緯糸が第1のウエールと第2のウエールの経編組織を貫いて挿入され、スリットの長さ方向の両端部の内側領域において、緯糸が第1のウエールを含む経編組織で折り返し、又は第2のウエールを含む経編組織で折り返して挿入されるため、切れ目部分に別途縫製を施す必要がないにも関わらず解れなどによる劣化を極力低減させたスリットを経編組織の経糸に沿った方向に効率よく形成することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る経編生地の構成を示す模式図である。 第1の実施形態に係る経編生地における平地部、スリット部及びパイル部の編み立て構造を示す図である。 第1の実施形態に係る経編生地における平地部の編み立て展開図である。 第1の実施形態に係る経編生地における平地部の編み立て構造を示す図である。 第1の実施形態に係る経編生地におけるスリット部の編み立て展開図である。 第1の実施形態に係る経編生地におけるスリット部の編み立て構造を示す図である。 第1の実施形態に係る経編生地におけるパイル部の編み立て展開図である。 第1の実施形態に係る経編生地におけるパイル部の編み立て構造を示す図である。 第2の実施形態に係るサポータの正面図である。 第2の実施形態に係るサポータを着用した場合の側面図である。 第3の実施形態に係るサポータの正面図である。 第3の実施形態に係るサポータを着用した状態を示す図である。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る経編生地について、図1ないし図8を用いて説明する。本実施形態に係る経編生地は、経糸で編成される経編組織に緯糸を挿入しつつ当該経編組織に沿ってスリットが形成されたものである。このスリットは切れ目に解れなどが一切ないため、別途縫製などによる補強が不要となるものである。また、必要に応じて、スリットが形成された一枚物の前記経編生地における一方の面に、面ファスナーのループ面として機能することが可能なループが形成されるものである。
図1は、本実施形態に係る経編生地の構成を示す模式図、図2は、本実施形態に係る経編生地における平地部、スリット部及びパイル部の編み立て構造を示す図である。経編生地1は、経糸で編成される経編組織がウエール方向(図1及び図2の場合は図面の縦方向)に連続して形成され、コース方向(図1及び図2の場合は図面の横方向)には緯糸が挿入された帯状の生地として形成されている。
経編生地1は、生地のベースとなる平地部2と、経編組織に沿ってスリット3aが形成されたスリット部3と、面ファスナーのループ面4aが形成されたパイル部4とを有する。詳細は後述するが、例えば図2に示すように、一つの経糸はウエール方向に一つの経編組織を編成しており、複数の経糸がそれぞれ異なる経編組織を編成している。このような経編組織に対して、複数のウエールを貫いて緯糸が挿入される。これらの経糸及び緯糸の編み立てを変えることで、平地部2、スリット部3及びパイル部4を一枚物の経編生地1に形成することができる。以下、各部ごとの編み立てについて詳細に説明する。
図3は、本実施形態に係る経編生地における平地部の編み立て展開図、図4は、本実施形態に係る経編生地における平地部の編み立て構造を示す図である。図3の展開図において、ベースとなるベース鎖糸L1が鎖編みで第1の経編組織を編成し、同様の鎖編みで図7及び図8において後述するループを編成するためのパイル糸L2が第2の経編組織を編成し、経編生地1に伸縮性を持たせるためのポリウレタンL3が1コースごとに左右交互に繰り返して挿通されて第3の経編組織をそれぞれ編成している。これらの第1~第3の経編組織に対して、2本の緯糸L4,L5が挿入されており、緯糸L4,L5は複数のウエールを貫いて交差するように挿入されている。具体的には図3の場合、1コースごとに5ウエール貫きながら左右交互に繰り返して挿入されている。
なお、この平地部2においては、図4に示すように、緯糸L4,L5が原則として各ウエール(スリット3aが形成される箇所の周辺のウエールや生地の端部におけるウエール等を除く)ごとに1本ずつ挿入されている。すなわち、原則として一つのウエールについて、一つのコースに5本ずつの緯糸L4,L5が挿入されて編成されることとなる。
また厳密には、図4の編み立て構造において、ベース鎖糸L1とパイル糸L2はそれぞれ複数本ずつ(例えば3本ずつ)表裏・左右にループを形成しながら編成されているため、図4の編み立て構造には図3の展開図に示した編成糸以外の糸も記載されている。したがって、図3に示す編成糸は必要最小限を示したものであり、実際には図4に示すように複数の編成糸が複雑に組み合わさって経編組織が編成される。
図5は、本実施形態に係る経編生地におけるスリット部の編み立て展開図、図6は、本実施形態に係る経編生地におけるスリット部の編み立て構造を示す図である。図5の展開図において、スリット部3は平地部2と同じ経糸及び緯糸を用いているが、緯糸L4,L5が貫くウエールの数が異なっている。平地部2においては緯糸L4,L5が5ウエール貫く構造となっているが、スリット部3においては3ウエール貫く構造となっている。そして、平地部2に比べて貫くウエールが減少した領域を利用することでスリット3aが形成される構造となっている。この緯糸L4,L5の構造について詳細に説明する。
図6において、スリット3aが第1のウエール6a及び第2のウエール6bの間に形成されている。スリット3aが形成されている領域、すなわちスリット部3に相当する領域を内側領域R1とし、スリット3aの端部より外側のスリットが形成されていない領域、すなわち平地部2に相当する領域を外側領域R2とした場合、内側領域R1においては緯糸L4,L5がスリット3aを貫かないように挿入され、外側領域R2においては緯糸L4,L5が第1のウエール6a及び第2のウエール6bを貫くように挿入される。つまり、内側領域R1においては、スリット3aを挟んだ一方の領域(例えば図6におけるスリット3aの右側の領域)で編み立てられる緯糸L4,L5は、スリット3aの右側の第2ウエール6bで折り返して挿入され、スリット3aを挟んだ他方の領域(例えば図6におけるスリット3aの左側の領域)で編み立てられる緯糸L4,L5は、スリット3aの左側の第1ウエール6aで折り返して挿入される。
なお、図6の場合においても図4の編み立て構造と同様に、ベース鎖糸L1とパイル糸L2がそれぞれ複数本ずつ表裏・左右にループを形成しながら編成されているため、図6の編み立て構造には図5の展開図に示した編成糸以外の糸も記載されている。したがって、図5に示す編成糸は必要最小限を示したものであり、実際には図6に示すように複数の編成糸が複雑に組み合わさって経編組織が編成される。
このように、スリット部3を経編で編成する場合に、内側領域R1と外側領域R2とで緯糸L4,L5が貫くウエールの数を異ならせ、内側領域R1においてはスリット3aに掛かる手前のウエールで緯糸L4,L5を折り返すように編み立て、外側領域R2においてはスリット3aの両側のウエールを貫いて編成することで、一枚物の経編生地1に平地部2及びスリット部3を形成することが可能となる。このとき、緯糸L4,L5が貫くウエールの数を調整するだけでよいため、一連の工程の中で平地部2及びスリット部3を形成することが可能となり、作業工程を簡略化して製造効率を格段に向上させることができる。
なお、図6に示すように、外部領域R2に相当する平地部2やパイル部4において、スリット3aを挟んだ第1のウエール6aと第2のウエール6bとの間の編成は、必然的に貫く緯糸の本数が他のウエールよりも少なくなるため、外観上は一本の線として表出される。
図7は、本実施形態に係る経編生地におけるパイル部の編み立て展開図、図8は、本実施形態に係る経編生地におけるパイル部の編み立て構造を示す図である。図7の展開図において、パイル部4は平地部2と同じ経糸及び緯糸を用いているが、パイル糸L2で編成される第2の経編組織が異なっている。平地部2においてはパイル糸L2が鎖編みとなっているが、パイル部4においてはシングルデンビー編みとなっている。具体的には、最初のコースでパイル糸L2を編針に投げ渡して一斉にループをつくり、次のコースではそれぞれの隣接する編針に対してパイル糸L2が導かれ、これを左右に繰り返すことでパイル糸L2がループを形成する。図7及び図8に示すように、パイル糸L2は異なるウエール間でコースごとに斜め方向に編み立てられるため、ポリウレタンL3が収縮した場合に必然的にループ状となりループ面4aが形成される。
なお、図8の場合においても図4の編み立て構造と同様に、ベース鎖糸L1とパイル糸L2がそれぞれ複数本ずつ表裏・左右にループを形成しながら編成されているため、図8の編み立て構造には図7の展開図に示した編成糸以外の糸も記載されている。したがって、図7に示す編成糸は必要最小限を示したものであり、実際には図8に示すように複数の編成糸が複雑に組み合わさって経編組織が編成される。特に、図8において、パイル糸L2は3本使用されているとすると、そのうちの1本又は2が鎖編みで残りがシングルデンビー編みとなってループが形成されている。
このように、上述した平地部2及びスリット部3の編成に加えて、パイル部4を一枚物の経編生地に一連の工程で編成することができるため、例えば後述するような腰用サポータを編成する場合などにおいて機能性を向上させつつ構造をシンプルにすることができると共に、製造工程の効率化を図ることができる。
なお、図3ないし図8においては、3本の経糸と2本の緯糸で経編生地が編成されているが、使用する経糸及び緯糸の本数並びにこれらの糸の種類は上記に限定されるものではなく、製品の用途に応じて任意に選択できるものとする。また、経糸で編成される第1~第3の経編組織についても、これに限定されるものではなく、異なる経編組織を用いるようにしてもよい。さらに、緯糸が貫くウエールの数についても5ウエールや3ウエールに限定されるものではなく、(内側領域R1において緯糸が貫くウエールの数)<(外側領域R2において緯糸が貫くウエールの数)であればよい。
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係るサポータについて、図9及び図10を用いて説明する。本実施形態に係るサポータは、前記第1の実施形態に係る経編生地1を用いた腰用サポータであり、平地部2、スリット部3及びパイル部4が形成された一枚物の経編生地1を着用者の腰や臀部に周回させて締着することで、着用者の腰部や臀部をサポートするものである。
図9は、本実施形態に係るサポータの正面図、図10は、本実施形態に係るサポータを着用した場合の側面図である。腰用サポータ10は、スリットが形成され、着用者の腰部及ぶ臀部に当接して腰部や臀部の筋肉及び脂肪等を支持するスリット部3と、当該スリット部3の左右両端に連結する平地部2と、平地部2の左右いずれか一方の一部の領域に対して、その表面側又は裏面側のいずれか一方の面に面ファスナーのループ面4aを形成するパイル部4と、平地部2の左右いずれか他方の一部の領域に対して、その表面側又は裏面側のいずれか他方の面に面ファスナーのフック面11aが縫着されたフック部11とを有する。図9においては、図面の横方向がウエール方向で縦方向がコース方向である。
着用者は、腰用サポータ10を腰部や臀部の周囲を周回するように締着しながら着用する。このとき、スリット部3が着用者の腰部や臀部に当接するように着用され、平地部2は着用者の体を周回しながら巻回される。着用者は、パイル部4のループ面4aとフック部11のフック面11aとを体の正面で係着して腰用サポータ10を着用する。
スリット部3には、前記第1の実施形態において説明した経編生地1と同じ編み立てによりスリット3b,3cが編成されている。このスリット3b,3cはスリット部3を上下に略三等分に分割するように形成される。スリット3b,3cにより分割された上部帯体31、中部帯体32及び下部帯体33は、図10に示すように、それぞれ着用者の骨盤の上、臀部、臀部の下を支持するように配置される。
上部帯体31は着用者の骨盤の上を締め付けることで、腰部の無駄な動きを抑えて支持し、疲労を軽減することができる。また、中部帯体32は着用者の臀部を締め付けることで、臀部の筋肉や脂肪のブレを低減して疲労感を抑えつつ、小尻効果を期待することができる。さらに、下部帯体33は着用者の臀部の下を締め付けることで、着用者の臀部の脂肪を下方から支持してたるみを防止しつつ、小尻効果を期待することができる。また、各帯体(31,32,33)の間にスリット(3b,3c)があることで、着用者が立ったり座ったりする際に各帯体が筋肉や脂肪の動きを邪魔することを防止し、腰用サポータ10を着用したままでも立ち座りの動作をスムーズに行うことができる。
このように、本実施形態に係るサポータは、上記のような各効果を期待できる多機能な構造を有しているにも関わらず、一連の経編生地を一枚物で編成し、フック面を縫着するといった非常にシンプルな工程で効率よく製造することが可能である。
なお、本実施形態においては、スリット3b,3cを形成することでスリット部3を三等分に分割する構成としたが、スリットを少なくとも一つ以上形成することで、スリット部3を二等分以上に分割できればよい。
(本発明の第3の実施形態)
本実施形態に係るサポータについて、図11及び図12を用いて説明する。本実施形態に係るサポータは、前記第1の実施形態に係る経編生地1を用いた膝用サポータであり、平地部2、スリット部3及びパイル部4が形成された一枚物の経編生地1の一端側を着用者の腰部に固定した状態で他端側を膝下に固定し、経編生地1の収縮性を利用して膝を持ち上げてサポートするものである。
図11は、本実施形態に係るサポータの正面図、図12は、本実施形態に係るサポータを着用した状態を示す図である。膝用サポータ20は、前記第1の実施形態に係る経編生地1を用いたものであり、一端側を着用者の腰部に固定する。固定方法としては、例えば図11に示すように、第2の実施形態において前述した腰用サポータ10のスリット部3や平地部2の領域に固定部21を縫製や面ファスナーで取り付ける。こうすることで、腰用サポータ10が着用者に装着された場合に、膝用サポータ20の一端側が固定部21で着用者の腰部に固定されることとなる。
なお、本実施形態に係る膝用サポータ20は、図11に示すように腰用サポータ10に取り付けることで固定する方法に限らず、例えば着用者の腰部に締着される機能を持ったベルト、パンツ、インナー、トップス、腰バッグなどに取り付けて固定するようにしてもよい。
図11において、膝用サポータ20は、上記固定部21と、固定部21に一端側が連結し、着用者の一方の膝(図11の場合は右膝)をサポートする帯状の第1の膝支持部22と、第1の膝支持部22に並列するように配設され、第1の膝支持部22と同様に固定部21に一端側が連結し、着用者の他方の膝(図11の場合は左膝)をサポートする第2の膝支持部23とを有する。
第1の膝支持部22における固定部21と連結している側と反対側の先端部分には所定の長さのスリット22aが長手方向に沿って形成されている。このスリット22aは、第1の膝支持部22の最先端部から所定の長さに亘って形成されているため、当該スリット22aにより、第1の膝支持部22の先端部分は第1の先端部221と第2の先端部222とに二股に分割されている。
第1の先端部221又は第2の先端部222のいずれか一方の先端領域(図11の場合は第1の先端部221)には、パイル部4のループ面4aが形成される。このループ面は、第1の先端部221の表面又は裏面のいずれか一方の面に形成される。また、先端部分の他方側(図11の場合は第2の先端部222)には、ループ面4aに係着するためのフック面11aが形成される。このフック面11aは、第1の先端部221の表面側にループ面が生成される場合は第2の先端部222の裏面側、第1の先端部221の裏面側にループ面が生成される場合は、第2の先端部222の表面側に形成される。なお、フック面の形成は、第2の実施形態の場合と同様に編製ではなく縫製によりなされる。
このようなループ面4a及びフック面11aが形成された第1の先端部221及び第2の先端部222は、図12に示すように着用者の膝下で係着される。すなわち、経編生地1はウエール方向(第1の膝支持部22の長手方向)に収縮性を有しているため、腰部の固定箇所を起点として、着用者の膝を下方から持ち上げるように支持することで、膝への負担を軽減して膝の屈伸動作を補助することができる。特に腰を曲げて着座したり起立するような動作を行う場合は、膝用サポータ20が伸びて引っ張られることとなり、膝を支持して負担を軽減することが可能となる。
第2の膝支持部23も第1の膝支持部22と基本的に同様の構造を有している。具体的には、スリット23aにより先端部分が第3の先端部231と第4の先端部232とに二股に分割されており、一方の先端領域(図11の場合は第3の先端部231)にはパイル部のループ面4aが形成される。他方の先端領域(図11の場合は第4の先端部232)にはフック面11aが縫着される。このフック面11aは第3の先端部231のループ面4aとは反対の面に縫着される。着用状態は図12に示されている通りであり、第1の膝支持部22と併せて着用者の両膝を補助する機能を有する。
なお、第1の膝支持部22における第1の先端部221及び第2の先端部222や、第2の膝支持部23における第3の先端部231及び第4の先端部232は、着用者の腰部からそのまま延伸して膝下部分で面ファスナーを係着するようにしてもよいし、図12に示すように、腿裏で一旦交差させて膝下部分を巻回するように面ファスナーを係着するようにしてもよい。後者の場合は、それぞれの先端部が腿裏で一旦交差するため、腿及び膝への支持力を強化することができると共に、腿から膝までの一連の筋肉を総合的に支持してサポートすることが可能となる。このとき、それぞれの先端部の交差箇所は予め縫い付けて外れないようにしてもよい。そうすることで装着性を向上させることができる。
また、上記においては膝用サポータ20を着用者の腰部に固定するものとしたが、着用者の正面側(下腹部あたり)に固定するようにしてもよい。この場合、それぞれの先端部を一旦腿裏に回し、そこで交差させてから再度正面の膝下に回して係着することで、より強力に腿や膝をサポートすることが可能となる。
L1~L3 経糸
L4,L5 緯糸
R1 内側領域
R2 外側領域
1 経編生地
2 平地部
3 スリット部
3a,3b,3c スリット
4 パイル部
4a パイル面
10 腰用サポータ
11 フック部
11a フック面
20 膝用サポータ
21 固定部
22 第1の膝支持部
22a,22b スリット
23 第2の膝支持部
31 上部帯体
32 中部帯体
33 下部帯体
221 第1の先端部
222 第2の先端部
231 第3の先端部
232 第4の先端部


Claims (7)

  1. 経編で編成される経編生地において、
    ウエール方向に複数の経糸で編成される経編組織と、
    前記経編組織に対して複数のウエールを貫いてコース方向に挿入される緯糸と、
    前記経編組織が編成された第1のウエール及び当該第1のウエールに隣接する第2のウエール間に前記経編組織に沿って形成されるスリットとを有し、
    前記スリットの長さ方向の両端部の外側領域において、前記緯糸が前記第1のウエールと前記第2のウエールの経編組織を貫いて挿入され、前記スリットの長さ方向の両端部の内側領域において、前記緯糸が前記第1のウエールを含む経編組織で折り返し、又は前記第2のウエールを含む経編組織で折り返して挿入されることを特徴とする経編生地。
  2. 請求項1に記載の経編生地において、
    前記緯糸が、前記内側領域で前記第1のウエールを含む経編組織で折り返して挿入される第1の緯糸と、前記内側領域で前記第2のウエールを含む経編組織で折り返して挿入される第2の緯糸とを有することを特徴とする経編生地。
  3. 請求項1又は2に記載の経編生地において、
    前記外側領域における前記緯糸が貫くウエールの数と前記内側領域における前記緯糸が貫くウエールの数とが異なることを特徴とする経編生地。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の経編生地において、
    一の経糸が同一のウエール内又は隣接するウエール間でループを編成し、当該ループが面ファスナーのループ面を形成することを特徴とする経編生地。
  5. 請求項4に記載の経編生地を用いたサポータであって、
    着用者の背面側に当接して大殿筋を支持する第1の支持部と、
    前記第1の支持部の左右両側に編成される巻回部とを備え、
    前記第1の支持部は、周方向に沿って形成される前記スリットにより上下方向に複数のブロックに分割されており、各ブロックが大殿筋の異なる領域をそれぞれ支持するように形成され、前記巻回部は、左右いずれか一方の端部領域表面に前記ループによる面ファスナーのループ面が形成されていることを特徴とするサポータ。
  6. 請求項4に記載の経編生地を用いたサポータであって、
    着用者の腰部に固定して装着される固定部と、
    前記固定部に一端側が連結し、着用者の一方の膝をサポートする帯状の第2の支持部と、
    前記第2の支持部に並列して配設され、前記固定部に一端側が連結し、着用者の他方の膝をサポートする帯状の第3の支持部とを有し、
    前記第2の支持部における他端側に先端部分から所定の長さの前記スリットが長手方向に沿って形成され、当該スリットにより分割された2つの帯体の一方の先端領域における表面又は裏面のいずれか一方の面に前記ループ面が形成され、前記帯体の他方の先端領域における表面又は裏面のいずれか他方の面に前記面ファスナーのフック面が縫着されており、
    前記第3の支持部における他端側に先端部分から所定の長さの前記スリットが長手方向に沿って形成され、当該スリットにより分割された2つの帯体の一方の先端領域における表面又は裏面のいずれか一方の面に前記ループ面が形成され、前記帯体の他方の先端領域における表面又は裏面のいずれか他方の面に前記面ファスナーのフック面が縫着されており、
    前記第2の支持部及び前記第3の支持部のそれぞれの帯体の面ファスナーが前記着用者の膝下領域で接着し、当該着用者の膝を下方から支持することを特徴とするサポータ。
  7. 請求項6に記載のサポータにおいて、
    前記第2の支持部及び前記第3の支持部のそれぞれの帯体が、前記着用者の大腿部背面で交差し、前記帯体の先端領域における面ファスナーが前記着用者の膝下領域で接着することを特徴とするサポータ。

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