JP2023155869A - 二重容器、内袋の引き抜き方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内袋を容器本体から引き抜きやすい、二重容器を提供する。【解決手段】本発明によれば、容器本体と、キャップを備える、二重容器であって、前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、前記キャップは、前記容器本体の口部に装着され、前記キャップは、中栓と、キャップ本体を備え、前記中栓は、前記口部の軸方向に前記内袋と係合されており、かつ前記内袋の内部に連通する開口を有し、前記キャップ本体は、前記中栓に装着されており、前記キャップは、前記中栓に対して前記キャップ本体を前記軸方向に相対移動させることによって、前記キャップ本体を前記中栓に装着した状態で閉塞状態を解除状態に切替可能に構成されており、前記閉塞状態は、前記キャップ本体が前記開口を閉塞した状態であり、前記解除状態は、前記閉塞が解除された状態である、二重容器が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、二重容器及び内袋の引き抜き方法に関する。
従来、外殻と内袋とを有する容器本体を備える二重容器が知られている。例えば、特許文献1には、外殻プリフォームと内袋プリフォームとを重ねた状態で二軸延伸ブロー成形を行うことによって形成した二重容器が開示されている。
特開2019-10741号公報
ところで、このような二重容器の外殻と内袋とが別素材で成形されている場合や、使用後の内袋内に内容物が付着している場合等において、当該二重容器をリサイクルする際には、外殻と内袋とを分離することが望まれる。
外殻と内袋は、内袋を容器本体から引き抜くことによって分離することが想定されており、内袋を容器本体から引き抜く作業をできるだけ単純化すべく、キャップを内袋に軸方向に係合させた上で、キャップを引っ張ることで内袋を引き抜くという方法が考えられる。
しかし、内袋の内容物の漏出防止のために、キャップは、内袋の開口を密封するように装着されており、キャップを装着した状態で内袋を引き抜こうとした場合、内袋内のエアが抜けないために、内袋が収縮せず、内袋の引き抜きが困難になる場合がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、内袋を容器本体から引き抜きやすい、二重容器を提供するものである。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]容器本体と、キャップを備える、二重容器であって、前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、前記キャップは、前記容器本体の口部に装着され、前記キャップは、中栓と、キャップ本体を備え、前記中栓は、前記口部の軸方向に前記内袋と係合されており、かつ前記内袋の内部に連通する開口を有し、前記キャップ本体は、前記中栓に装着されており、前記キャップは、前記中栓に対して前記キャップ本体を前記軸方向に相対移動させることによって、前記キャップ本体を前記中栓に装着した状態で閉塞状態を解除状態に切替可能に構成されており、前記閉塞状態は、前記キャップ本体が前記開口を閉塞した状態であり、前記解除状態は、前記閉塞が解除された状態である、二重容器。
本発明の二重容器では、キャップ本体を軸方向移動させることによって閉塞状態を解除状態に切替可能に構成されている。このため、キャップ本体を解除状態にすることによって、内袋の収縮時に内袋内のエアがスムーズに抜けるようになるので、内袋が収縮されやすくなり、内袋を容器本体から引き抜きやすくなる。
[2][1]に記載の二重容器であって、前記中栓は、前記口部の周方向に前記内袋の口部と係合されており、前記中栓は、前記解除状態において、前記キャップ本体と一体回転するように構成されている、二重容器。
[3][2]に記載の二重容器であって、前記外殻に対して前記内袋を回転させると、前記内袋が前記容器本体から抜け出るように前記内袋を変位させるカム機構が設けられている、二重容器。
[4][1]~[3]の何れか1つに記載の二重容器であって、前記キャップ本体は、螺合によって前記中栓に装着されており、前記中栓に対して前記キャップ本体を回転させると、前記キャップ本体が前記軸方向に移動し、この移動に伴って前記閉塞状態が前記解除状態に切り替わるように構成される、二重容器。
[5]容器本体と、口部装着部材を備える、二重容器であって、前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、前記口部装着部材は、前記内袋の口部に装着され、前記口部装着部材が前記口部に装着された状態で前記内袋を前記容器本体から引き抜く際に、前記内袋の内部のエアが排出可能に構成されている、二重容器。
[6]内袋引き抜き工程を備える、内袋の引き抜き方法であって、前記内袋引き抜き工程では、内袋と外殻を有する容器本体から前記内袋を引き抜き、前記引き抜きは、前記内袋の口部に口部装着部材が装着された状態で且つ前記内袋の内部のエアが排出可能な状態で行われる、方法。
本発明の第1実施形態の二重容器1の斜視図である。図中の一点鎖線は、表面形状を構成する面の曲率が変化する境界線を表す。他の図についても同様である。 図1中の容器本体2の斜視図である。 図2中の領域Aの拡大図である。 内袋4を外殻3から分離した状態の斜視図である。 外殻3の開口端近傍の斜視図である。 図1中のキャップ8の分解斜視図である。 図1中のキャップ8を、キャップ本体27と中栓26に分解し、下側から見た斜視図である。 図7中のキャップ胴部28の断面斜視図である。 図9は、キャップ8が閉塞状態になっている状態を示し、図9Aは、口部5の中心を取る縦断面図であり、図9B及び図9Cは、それぞれ、図9A中のB-B断面図及びC-C断面図である。 図10は、キャップ8が解除状態になっている状態を示し、図10Aは、口部5の中心を取る縦断面図であり、図10Bは、図10A中のB-B断面図である。 本発明の第2実施形態のキャップ8の分解斜視図である。 図11のキャップ8が閉塞状態になっている状態を示す、図9Aに対応する縦断面図である。 図11のキャップ8が解除状態になっている状態を示す、図10Aに対応する縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
1.第1実施形態
1-1.二重容器1の構成
<基本構成>
図1に示すように、本発明の第1観点での、第1実施形態の二重容器1は、容器本体2と、キャップ8を備える。
図2~図3に示すように、容器本体2は、口部5と、胴部6と、底部7を備える。口部5は、開口端5cを有する筒状(好ましくは円筒状)部位である。キャップ8は、口部5に装着される。口部5には、フランジ5bが設けられている。フランジ5bは、口部5にキャップ8を装着する際に口部5を支持するために利用可能である。以下の説明において、「軸方向」及び「周方向」は、それぞれ、別段の言及がない限り、口部5の軸方向及び周方向を意味する。
胴部6は、口部5よりも開口端5cから離れた側に口部5に隣接して配置される。胴部6は、口部5よりも外径(本明細書において、「外径」は、断面が円形でない場合は、外接円径を意味する。)が大きい。胴部6は筒状であり、底部7は、胴部6の下端に設けられ、胴部6の下端を閉塞する。胴部6は、口部5から離れるにつれて外径が大きくなる肩部6bを備える。また、胴部6は、肩部6bよりも底部7側に、胴部本体6cを備える。胴部本体6cは、例えば、底部7に向かって外径が略一定である形状であるか、又は底部7に向かって縮径する形状である。
図4に示すように、容器本体2は、内袋4と、内袋4を覆うように配置された外殻3を備える。内袋4は、突出部4c以外の部位が外殻3内に収容されている。以下の説明では、内袋4のうち、容器本体2の口部5、胴部6、及び底部7に相当する部位をそれぞれ、内袋4の口部5、胴部6、及び底部7のように称する。外殻3についても同様である。
容器本体2の高さ方向の中央での外殻3の肉厚は、例えば、0.2~0.8mmであり、0.25~0.5mmが好ましい。この肉厚は、具体的には例えば、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8mmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。容器本体2の高さ方向の中央での内袋4の肉厚は、例えば、0.05~0.25mmであり、0.08~0.20mmが好ましい。この肉厚は、具体的には例えば、0.05、0.08、0.10、0.15、0.20、0.25mmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
キャップ8に逆止弁が設けられていない場合は、内袋4の内容物を吐出した後にも内袋4が収縮しないので、外殻3の口部5を通じて、内袋4を引き出すことが容易でない。また、内袋4を引き出す際に内袋4を収縮させるために内袋4内のエアを抜くための機構が必要である。本発明は、内袋4内のエアを抜くことを容易にするものであるので、キャップ8に逆止弁が設けられていない場合に、本発明を適用する意義が特に顕著である。
外殻3の口部5の内径は、例えば20~50mmであり、25~40mmが好ましい。外殻3の口部5の内径は、具体的には例えば、20、25、30、35、40、45、50mmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。口部5の長さは、例えば15~35mmであり、具体的には例えば、15、20、25、30、35mmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
<内袋4及び外殻3の構造の詳細>
図3~図4に示すように、内袋4は、外殻3の開口端3aから突出する突出部4cを備える。突出部4cは、突出筒4c1と、係合凸部4c2と、当接フランジ4c4を備える。
係合凸部4c2は、突出筒4c1の外周面から径方向外側に向かって突出する。係合凸部4c2は、周方向に離間されて複数箇所(本実施形態では8箇所)に設けられる。係合凸部4c2は、上面にテーパー面4c3が設けられている。これによって、後述するように、中栓26の環状凸部26c(図7に図示)が係合凸部4c2を乗り越えやすくなっている。
当接フランジ4c4は、開口端3aに当接する位置に配置され且つ突出筒4c1よりも拡径された環状部位である。当接フランジ4c4が開口端3aに当接することによって、内袋4が外殻3内に脱落することが回避される。
図4に示すように、内袋4の外周面には、カム凸部4gが設けられている。カム凸部4gの下面は、口部5の開口端5c側から見て(以下、別段の言及がない限り、回転方向は、口部5の開口端5c側から見た方法を意味する。)反時計周りに進むにつれて開口端5cに近づくように(つまり、図4で右上がりに)傾斜している。
図4~図5に示すように、外殻3の内周面には、カムレール3lと、係合凹部3mが設けられている。係合凹部3mは、係合凹部3mの下面がカムレール3lの上面と連続するように設けられている。カムレール3lの上面及び係合凹部3mの下面は、開口端3a側から見て、反時計周りに進むにつれて開口端3aに近づくように傾斜している。カム凸部4gとカムレール3lによって、カム機構31が構成される。カム機構31は、外殻3に対して内袋4を回転させると、内袋4が容器本体2から抜け出るように内袋4を変位させるように構成されている。内袋4を容器本体2から引き抜く前の状態では、カム凸部4gが係合凹部3m内に配置されていて、内袋4が容器本体2から抜けないようになっている。内袋4を反時計回りに回転させると、カム凸部4gと係合凹部3mの係合が解除され、カム凸部4gがカムレール3lに沿って移動することによって、内袋4が口部5の軸方向に沿って移動して、容器本体2から部分的に抜け出る。
<キャップ8の構造の詳細>
図6に示すように、キャップ8は、中栓26と、キャップ本体27を備える。
・中栓26
図6~図7に示すように、中栓26は、外筒26aと、インナーリング26bと、環状凸部26cと、係合凸部26dと、第1天板26eと、ノズル26fと、上筒26gと、第2天板26hと、係合凸部26iと、雄ねじ部26jを備える。
第1天板26eは、外筒26aの上面に設けられる。第1天板26eの下面にはインナーリング26bが設けられている。インナーリング26bは、外筒26aよりも直径が小さく、外筒26aの内部に配置される。インナーリング26bの外周面が、内袋4の内周面に密着する。第1天板26eの上面には、上筒26gが設けられている。上筒26gの外周面には、雄ねじ部26jが設けられている。第2天板26hは、上筒26gの上面に設けられ、第2天板26hには、ノズル26fが設けられている。ノズル26fには、開口26f1が設けられている。中栓26を内袋4に装着した状態では、開口26f1は、内袋4の内部に連通しており、内袋4内の内容物は、ノズル26fの開口26f1を通って吐出される。
環状凸部26cは、外筒26aの内周面に周方向に延びるように設けられる環状の凸部である。環状凸部26cが係合凸部4c2と軸方向に係合することによって、中栓26が内袋4の口部5に軸方向に係合する。係合凸部26dは、外筒26aの内周面に、周方向に離間されて複数箇所(本実施形態では8箇所)に設けられている。係合凸部26dは、環状凸部26cよりも、中栓26の下端26kから離れた位置に配置されている。係合凸部26dは、隣接する係合凸部4c2の間に配置され、これによって、中栓26が内袋4の口部5に周方向に係合する。
係合凸部26iは、外筒26aの外周面に、周方向に離間されて複数箇所(本実施形態では8箇所)に設けられている。係合凸部26iには、テーパー面26i1が設けられている。
・キャップ本体27
図6~図7に示すように、キャップ本体27は、キャップ胴部28と、キャップ蓋部29を備える。キャップ本体27は、図1に示す係合状態と、図6に示す分離状態が切替可能になっている。係合状態では、キャップ蓋部29がキャップ胴部28に係合されて一体化されている。分離状態では、キャップ蓋部29がキャップ胴部28から分離されている。分離状態では、キャップ蓋部29は、キャップ胴部28から完全に離れていてもよく、ヒンジ等で連結されていてもよい。キャップ本体27を係合状態にすることによって内袋4内の内容物が漏出しないようにすることができ、キャップ本体27を分離状態にすることによって内袋4内の内容物が吐出可能になる。
・キャップ胴部28
図6~図8に示すように、キャップ胴部28は、外筒28aと、内筒28bと、環状凸部28cと、係合凸部28dと、天板28eと、開口28fと、係合凸部28gと、雌ねじ部28hを備える。
天板28eは、外筒28aの上面に設けられる。天板28eの下面には内筒28bが設けられている。内筒28bは、外筒28aよりも直径が小さく、外筒28aの内部に配置される。内筒28bの内周面には、雌ねじ部28hが設けられる。雌ねじ部28hは、雄ねじ部26jと螺合可能になっている。
天板28eの上面には、開口28fと、係合凸部28gが設けられている。開口28fには、ノズル26fが挿入される。係合凸部28gは、キャップ蓋部29と係合して、キャップ本体27を係合状態にする。
環状凸部28cは、外筒28aの内周面に周方向に延びるように設けられる環状の凸部である。環状凸部28cが係合凸部26iと軸方向に係合することによって、中栓26からキャップ胴部28から脱落しにくくなる。係合凸部28dは、周方向に離間されて複数箇所(本実施形態では8箇所)に設けられている。係合凸部28dは、環状凸部28cよりも、キャップ胴部28の下端28iから離れた位置に配置されている。係合凸部28dには、テーパー面28d1が設けられている。
・キャップ蓋部29
図6及び図9に示すように、キャップ蓋部29は、外筒29aと、インナーリング29bと、天板29cと、つまみ29dを備える。
天板29cは、外筒29aの上面に設けられる。天板29cの下面にはインナーリング29bが設けられている。インナーリング29bは、外筒29aよりも直径が小さく、外筒29aの内部に配置される。インナーリング29bは、キャップ本体27が中栓26に装着された状態で、インナーリング29bの外周面がノズル26fの内周面に当接して開口26f1を閉塞可能なように構成されている。つまみ29dは、外筒29aの外周面に設けられており、つまみ29dに指を引っ掛けてキャップ蓋部29をキャップ胴部28から分離するのに用いることができる。
<キャップ8の組み立て方法>
キャップ8を口部5に装着する前に、キャップ8の組み立てを行うことが好ましい。これによって、内容物の充填ラインでのキャップ8の装着工程の単純化が可能だからである。以下、組み立て方法について詳細に説明する。
まず、図7に示すように、キャップ胴部28の下側からキャップ胴部28内に中栓26を挿入し、キャップ胴部28を把持した状態で、キャップ胴部28の下側から見て中栓26を時計りに回転させて、雄ねじ部26jを雌ねじ部28hに螺合させる。この際、係合凸部26iと係合凸部28dが周方向に当接するが、当接する側にはテーパー面26i1及びテーパー面28d1が設けられているので、係合凸部26iが係合凸部28dを乗り越えて、中栓26がキャップ胴部28に対して相対回転可能になっている。中栓26をさらに回転させると、図9に示すように、第1天板26eが内筒28bに当接するか、第2天板26hが天板28eに当接した時点で、中栓26をさらに回転させることができなくなる。
この時点では、ノズル26fは、開口28fを通じて、キャップ胴部28の上側に突出している。キャップ蓋部29は、キャップ胴部28を中栓26に装着する前又は装着した後にキャップ胴部28に装着される。キャップ蓋部29のインナーリング29bの外周面がノズル26fの内周面に密着することによって、開口26f1がキャップ本体27によって閉塞された閉塞状態となる。
以上の工程で、キャップ本体27が中栓26に装着された状態のキャップ8が得られる。
<キャップ8の装着方法>
キャップ8は、打栓式であり、キャップ8を口部5に被せた状態で軸方向の力をキャップ8に加えてキャップ8を口部5に押し付けると、環状凸部26cが係合凸部4c2を乗り越えて、軸方向に係合することによって、キャップ8が口部5に装着される。
<内袋4の引き抜き方法>
図9に示すように、内袋4の引き抜きを開始する前の状態では、キャップ8は、開口26f1がキャップ本体27によって閉塞された閉塞状態となっている。このままの状態では、内袋4内のエアが抜けないので、内袋4を引き抜く際に内袋4がしぼまず、内袋4の引き抜きが容易ではない。一方、キャップ8は、中栓26に対してキャップ本体27を軸方向に相対移動させることによって、キャップ本体27を中栓26に装着した状態で、開口26f1が閉塞された閉塞状態から、図10に示すように閉塞が解除された解除状態に切替が可能になっている。このため、キャップ8を解除状態にした後で内袋4を引き抜くことによって、内袋4の引き抜きが容易になる。
閉塞状態から解除状態の切替は、中栓26に対してキャップ本体27を回転させることによって行うことができる。図9に示すように、内袋4の引き抜きを開始する前の状態では、係合凸部28dは、係合凸部26iよりも下側に位置しており、この状態では、係合凸部28dと係合凸部26iは互いに係合していない。このため、容器本体2を把持してキャップ本体27を、キャップ本体27を上側からみて反時計回りに回転させると、キャップ本体27のみが回転し、その際に、雄ねじ部26jと雌ねじ部28hの螺合が解除されながら、ネジ送りの作用によってキャップ本体27が軸方向上向きに移動する。
キャップ本体27の移動に伴って係合凸部28dが係合凸部26iに近づき、ある時点で、図10に示すように、係合凸部28dと係合凸部26iが周方向に係合する状態となる。この時点では、雄ねじ部26jと雌ねじ部28hの螺合は完全には解除されておらず、部分的に螺合された状態になっている。また、キャップ本体27の移動に伴ってインナーリング29bがノズル26fから抜ける方向に移動し、係合凸部28dと係合凸部26iが周方向に係合する時点で、キャップ8は、開口26f1の閉塞が解除された解除状態になっている。
係合凸部28dと係合凸部26iが係合された状態でキャップ本体27をさらに回転させると、中栓26がキャップ本体27と一体回転する。このため、雄ねじ部26jと雌ねじ部28hの螺合は、これ以上は解除されない。また、中栓26は、周方向に内袋4の口部5に係合されているので(より詳しくは、係合凸部26dが係合凸部4c2と周方向に係合されているので)、中栓26の回転に伴って、内袋4の口部5が回転する。内袋4の胴部6は、口部5よりも回転されにくいので、内袋4の口部5の回転に伴って、内袋4が捻られながら縮径される。この時点では、キャップ8は、すでに解除状態になっているので、内袋4が収縮する際に内袋4内のエアがスムーズに抜ける。
また、内袋4の口部5の回転に伴って、カム機構31の作用によって内袋4が容器本体2から抜け出るように変位する。この変位によって、内袋4の肩部6bの少なくとも一部が、外殻3の口部5に移動する。内袋4の肩部6bは拡径されていてかつ肉厚が大きいので、内袋4を引き抜く際に抵抗を発生させやすいが、内袋4の肩部6bが外殻3の口部5に移動することによって、内袋4の肩部6bを引き抜く際の抵抗力が低減される。
この後、内袋4を引き抜く向きにキャップ本体27を引っ張る(つまり、軸方向の力を加える)。雌ねじ部28h及び雄ねじ部26jが部分的に螺合されているので、キャップ本体27に加えた軸方向の力は、中栓26に伝達される。また、、環状凸部26cと係合凸部4c2が軸方向に係合しているので、中栓26に加えた軸方向の力は、内袋4に伝達される。このため、キャップ本体27を引っ張ることによって、中栓26を介して内袋4を容器本体2から引き抜くことができる。
このように、本実施形態によれば、単に、キャップ本体27を回転させた後に引っ張るという単純で直感的な操作によって、内袋4を容易に引き抜くことができる。また、キャップ8の装着は打栓式で行うことができるので、内容物の充填ラインにおいてもスムーズな装着が可能である。
1-2.二重容器1の製造方法
二重容器1は、容器本体2にキャップ8を装着することによって製造することができる。容器本体2は、パリソンのブロー成形によって形成することができる。ブロー成形は、ダイレクトブロー成形であってもよく、インジェクションブロー成形であってもよい。ダイレクトブロー成形では、押出機から押し出された溶融状態の筒状(好ましくは円筒状)パリソンを一対の分割金型で挟んでパリソン内部にエアを吹き込むことによって容器本体2を製造する。インジェクションブロー成形では、プリフォームと呼ばれる試験管状の有底パリソンを射出成形によって形成し、このパリソンを用いてブロー成形を行う。インジェクションブロー成形では、内袋4が外殻3に密着されにくく、内袋4を引き抜きやすいので、容器本体2は、インジェクションブロー成形で形成することが好ましい。
2.第2実施形態
図11~図13を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に類似しており、キャップ8の形状の違いが主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
図11~図12に示すように、本実施形態では、中栓26は、第2天板26h及びノズル26fを備えておらず、上筒26gの上側は全体が開口26lとなっている。また、キャップ胴部28の天板28eには、開口28fの代わりにノズル28jが設けられており、ノズル28jには開口28kが設けられている。また、天板28eの下側にはインナーリング28lが設けられており、インナーリング28lの外周面は、上筒26gの内周面に密着するように構成されている。
本実施形態では、図12に示すように、内袋4の引き抜きを開始する前の状態では、キャップ8は、インナーリング28lが上筒26gに密着することによって、開口26lが閉塞された閉塞状態となる。また、キャップ本体27を回転させると、図13に示すように、第1実施形態と同様の作用によって、インナーリング28lが上方に移動して、インナーリング28lと上筒26gに密着が解除されて、開口26lの閉塞が解除された解除状態となる。
3.その他の実施形態
・内袋4と外殻3の相対回転によって内袋4を容器本体2からせり上がらせるための構成は省略可能である。
・中栓26は、内袋4の口部5に周方向に係合していなくてもよい。この場合、内袋4を捻らずに引っ張ることによって内袋4を引き抜くことができる。
・上記実施形態では、ネジ送りの作用によって閉塞状態から解除状態への切替を行ったが、例えば、キャップ本体27を軸方向に引っ張ることによって閉塞状態から解除状態への切替を行うようにしてもよい。
4.別の観点での発明
本発明の第2観点では、容器本体2と、口部装着部材9を備える、二重容器1であって、前記容器本体2は、内袋4と、前記内袋4を覆うように配置された外殻3を備え、前記口部装着部材9は、前記内袋4の口部5に装着され、前記口部装着部材9が前記口部5に装着された状態で前記内袋4を前記容器本体2から引き抜く際に、前記内袋4の内部のエアが排出可能に構成されている、二重容器1を提供するものである。本発明の第1観点について説明した内容は、その趣旨に反しない限り、本観点の発明にも適用可能である。
このような二重容器1によっても、「内袋4内のエアが抜けないために、内袋4が収縮せず、内袋4の引き抜きが困難になる」という課題が解決可能であり、内袋4を容器本体2から引き抜きやすいという効果が奏される。
本観点の発明では、口部5には、口部装着部材9が装着される。口部装着部材9は、口部5に装着される部材であり、キャップ8やポンプなどが例示される。口部装着部材9は、内袋4内部に連通しており、口部装着部材9を通じて、内袋4内の内容物が吐出可能である。
口部装着部材9の構成は、上述の「1.第1実施形態」で述べたものに限定されず、別の構成によって、内袋4内のエア抜きを可能にするものであってもよい。このような構成の例としては、例えば、内袋4の引き抜きを開始する前に又は内袋4の引き抜き中に、口部装着部材9を変形させるか、又は口部装着部材9を構成する複数部材の相対位置を変化させることによって、内袋4の内部の空間が二重容器1の外部に連通することを可能にするものが挙げられる。また、このような構成としては、キャップ蓋部29をキャップ胴部28から外すことなく、エア抜きを可能にするものが好ましい。
本発明の第3観点では、内袋引き抜き工程を備える、内袋4の引き抜き方法であって、前記内袋引き抜き工程では、内袋4と外殻3を有する容器本体2から前記内袋4を引き抜き、前記引き抜きは、前記内袋4の口部5に口部装着部材9が装着された状態で且つ前記内袋4の内部のエアが排出可能な状態で行われる、方法が提供される。本発明の第1又は第2観点について説明した内容は、その趣旨に反しない限り、本観点の発明にも適用可能である。
本観点の発明によれば、内袋4内のエア抜きが可能になり、内袋4を容器本体2から引き抜きやすいという効果が奏される。内袋4のエア抜きを可能にする構成としては、第1又は2観点で説明した構成に加えて、キャップ蓋部29をキャップ胴部28から外した構成が挙げられる。このような構成によっても、口部装着部材9は、キャップ蓋部29以外の部位が内袋4の口部5に装着されたままになっており、口部装着部材9を内袋4の口部5に装着したまま、内袋4を容器本体2から引き抜くことが可能である。
1 :二重容器
2 :容器本体
3 :外殻
3a :開口端
3l :カムレール
3m :係合凹部
4 :内袋
4c :突出部
4c1 :突出筒
4c2 :係合凸部
4c3 :テーパー面
4c4 :当接フランジ
4g :カム凸部
5 :口部
5b :フランジ
5c :開口端
6 :胴部
6b :肩部
6c :胴部本体
7 :底部
8 :キャップ
9 :口部装着部材
26 :中栓
26a :外筒
26b :インナーリング
26c :環状凸部
26d :係合凸部
26e :第1天板
26f :ノズル
26f1 :開口
26g :上筒
26h :第2天板
26i :係合凸部
26i1 :テーパー面
26j :雄ねじ部
26k :下端
26l :開口
27 :キャップ本体
28 :キャップ胴部
28a :外筒
28b :内筒
28c :環状凸部
28d :係合凸部
28d1 :テーパー面
28e :天板
28f :開口
28g :係合凸部
28h :雌ねじ部
28i :下端
28j :ノズル
28k :開口
28l :インナーリング
29 :キャップ蓋部
29a :外筒
29b :インナーリング
29c :天板
29d :つまみ
31 :カム機構
A :領域

Claims (6)

  1. 容器本体と、キャップを備える、二重容器であって、
    前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、
    前記キャップは、前記容器本体の口部に装着され、
    前記キャップは、中栓と、キャップ本体を備え、
    前記中栓は、前記口部の軸方向に前記内袋と係合されており、かつ前記内袋の内部に連通する開口を有し、
    前記キャップ本体は、前記中栓に装着されており、
    前記キャップは、前記中栓に対して前記キャップ本体を前記軸方向に相対移動させることによって、前記キャップ本体を前記中栓に装着した状態で閉塞状態を解除状態に切替可能に構成されており、
    前記閉塞状態は、前記キャップ本体が前記開口を閉塞した状態であり、
    前記解除状態は、前記閉塞が解除された状態である、二重容器。
  2. 請求項1に記載の二重容器であって、
    前記中栓は、前記口部の周方向に前記内袋の口部と係合されており、
    前記中栓は、前記解除状態において、前記キャップ本体と一体回転するように構成されている、二重容器。
  3. 請求項2に記載の二重容器であって、
    前記外殻に対して前記内袋を回転させると、前記内袋が前記容器本体から抜け出るように前記内袋を変位させるカム機構が設けられている、二重容器。
  4. 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の二重容器であって、
    前記キャップ本体は、螺合によって前記中栓に装着されており、
    前記中栓に対して前記キャップ本体を回転させると、前記キャップ本体が前記軸方向に移動し、この移動に伴って前記閉塞状態が前記解除状態に切り替わるように構成される、二重容器。
  5. 容器本体と、口部装着部材を備える、二重容器であって、
    前記容器本体は、内袋と、前記内袋を覆うように配置された外殻を備え、
    前記口部装着部材は、前記内袋の口部に装着され、
    前記口部装着部材が前記口部に装着された状態で前記内袋を前記容器本体から引き抜く際に、前記内袋の内部のエアが排出可能に構成されている、二重容器。
  6. 内袋引き抜き工程を備える、内袋の引き抜き方法であって、
    前記内袋引き抜き工程では、内袋と外殻を有する容器本体から前記内袋を引き抜き、
    前記引き抜きは、前記内袋の口部に口部装着部材が装着された状態で且つ前記内袋の内部のエアが排出可能な状態で行われる、方法。
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