JP2023154691A - 折割システム及び折割加工方法 - Google Patents

折割システム及び折割加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023154691A
JP2023154691A JP2022064199A JP2022064199A JP2023154691A JP 2023154691 A JP2023154691 A JP 2023154691A JP 2022064199 A JP2022064199 A JP 2022064199A JP 2022064199 A JP2022064199 A JP 2022064199A JP 2023154691 A JP2023154691 A JP 2023154691A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass plate
folding
edge
cutter wheel
pressing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022064199A
Other languages
English (en)
Inventor
和明 坂東
Kazuaki Bando
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Kiko Co Ltd
Original Assignee
Bando Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bando Kiko Co Ltd filed Critical Bando Kiko Co Ltd
Priority to JP2022064199A priority Critical patent/JP2023154691A/ja
Priority to PCT/JP2022/020919 priority patent/WO2023195189A1/ja
Publication of JP2023154691A publication Critical patent/JP2023154691A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
    • B26FPERFORATING; PUNCHING; CUTTING-OUT; STAMPING-OUT; SEVERING BY MEANS OTHER THAN CUTTING
    • B26F3/00Severing by means other than cutting; Apparatus therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D7/00Accessories specially adapted for use with machines or devices of the preceding groups
    • B28D7/04Accessories specially adapted for use with machines or devices of the preceding groups for supporting or holding work or conveying or discharging work
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • C03B33/027Scoring tool holders; Driving mechanisms therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • C03B33/033Apparatus for opening score lines in glass sheets

Abstract

【課題】折割加工において加工対象のガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる折割システムを提供する。【解決手段】折割システム10aは、ホルダー昇降機構(第1昇降機構)によって上下方向へ下降した折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成した後、ホルダー昇降機構によって折割カッターホイールが上昇し、第1押圧部材昇降機構(第2昇降機構)によって第1押圧部材が下降して第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込み、第1押圧部材aと第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構(第4昇降機構)によって第2支持部材が下降し、第1押圧部材及び第1支持部材によるガラス板の本体部の挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構(第3昇降機構)によって第2押圧部材が下降して外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧し、縁部を折割る。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の窓用ガラス板、液晶用ガラス板等の加工対象のガラス板の縁部を折割る折割システムに関するとともに、加工対象のガラス板の縁部を折割る折割加工方法に関する。
ガラス板を搬入する搬入コンベアと、搬入コンベアの前方に位置する切込加工エリアと、切込加工エリアの前方に位置する折割加工エリアと、折割加工エリアの前方に位置する研削加工エリアと、研削加工エリアの前方に位置する搬出コンベアと、ガラス板を搬入コンベアから各加工エリアに搬送する搬送機構と形成されたガラス板加工システムが開示されている(特許文献1参照)。
このガラス板加工システムの切込加工エリアは、位置決めされたガラス板を載置した状態で幅方向へ移動する第1移動機構を有する切込加工テーブルと、前後方向へ移動可能な切込装置とを有する。切込加工エリアでは、切込装置が切込加工テーブルに載置されたガラス板の縁部の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第1移動機構によって切込加工テーブルが切込装置に向かって幅方向へ移動し、切込装置を利用して切込加工テーブルに載置されたガラス板に外形切出線を形成する。折割加工エリアは、切込加工後の位置決めされたガラス板を載置する折割加工テーブルと、前後方向へ移動可能な折割装置とを有する。折割加工エリアでは、折割装置が折割加工テーブルに向かって前後方向後方へ移動した後、折割装置を利用して折割加工テーブルに載置されたガラス板の縁部に端切線(スクライブ)を形成するとともにガラス板の縁部を折割る。
研削加工エリアは、折割加工後の位置決めされたガラス板の本体部を載置した状態で幅方向へ移動する第2移動機構を有する研削加工テーブルと、前後方向へ移動可能な研削装置とを有する。研削加工エリアでは、研削装置が研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の縁の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第2移動機構によって研削加工テーブルが研削装置に向かって幅方向へ移動し、研削装置を利用して研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の縁を研削する。尚、切込加工と研削加工とは同期して行われる。
特開2020-040877号公報
前記特許文献1に開示のガラス板加工システムの折割装置140は、図32に示すように、折割治具141と、第1昇降機構142(エアーシリンダー)と、押圧ローラー143と、第2昇降機構144(エアーシリンダー)とから形成されている。折割治具141は、ガラス板の縁部に端切線(スクライブ)を形成する折割カッターホイール145と、折割カッターホイール145の上方に位置して折割カッターホイール145を支持する折割カッターホルダー146とから形成されている。折割カッターホルダー146は、連結部を備えたホルダー本体と、ホルダー本体の先端に取り付けられたホルダーヘッドとを有する。折割カッターホルダー146は、θ軸サーボモータ147の回転により、上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して周り方向(軸回り)へ回転する。尚、図示はしていないが、ガラス板の下面の側には、ガラス板の下面を支持する支持装置が配置されている。支持装置は、円形の第1支持面を有する第1支持部材と、第1支持部材の周り方向に延在し、円環状の第2支持面を有する第2支持部材とを備えている。
特許文献1に開示のガラス板加工システムにおける折割加工は、以下のとおりである。折割装置140の折割治具141と押圧ローラー143とがX軸アクチュエーター及びY軸アクチュエーターによって前後方向(X方向)及び幅方向(Y方向)へ移動し、折割治具141の折割カッターホイール145がガラス板の外形切出線の外側近傍に位置し、押圧ローラー143がガラス板の外形切出線の外側の縁部に位置する。更に、ガラス板を挟んで折割装置140の直下に支持装置が位置する。次に、第1昇降機構147によって折割治具141がガラス板の上面に向かって下降して折割カッターホイール145がガラス板の上面に当接し、 折割カッターホイール145の転動方向が折割治具141の移動方向と同一になった後、折割装置140がガラス板の縁部の縁に向かって移動することで、折割カッターホイール145によってガラス板の縁部に端切線を形成する。
ガラス板の縁部に端切線を形成した後、折割装置140の折割治具141がガラス板の縁部の所定の位置に移動するとともに、支持装置の第1及び第2支持部材が上下方向へ上昇して第1及び第2支持面が外形切出線を挟んでガラス板の縁部の下面に当接する。次に、支持装置の第2支持部材が上下方向へ下降するとともに、第2昇降機構144によって押圧ローラー143がガラス板の上面に向かって下降し、ガラス板の上面に当接した押圧ローラー143がガラス板の縁部を下方へ押圧することで、ガラス板の本体部からガラス板の縁部を折割る。特許文献1に開示のガラス板加工システムにおける折割加工では、押圧ローラー143がガラス板の縁部を下方へ押圧したときに、外形切出線近傍及び端切線近傍に延びるガラス板の縁部が弾性変形して縁部が上方へ向かって湾曲し、外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部を折割れることができない場合があり、ガラス板の縁部をスムースかつ確実にに折割ることができない。
又、特許文献1に開示のガラス板加工システムの折割装置140は、θ軸サーボモータ147が回転することで、折割カッターホルダー146がカッターホルダー中心軸線の周り方向(θ方向)へ回転し、折割カッターホイール145の転動方向がガラス板の縁部における仮想端切線の延びる方向(折割治具126の移動方向)へ変わる。特許文献1に開示のガラス板加工システムにおける折割加工では、θ軸サーボモータ147の回転により、折割カッターホイール145の転動方向をガラス板の縁部における仮想端切線の延びる方向へ変えるが、ガラス板加工システムにθ軸サーボモータ147やその回転力を折割カッターホルダー146に伝達する伝達部材(プーリやベルト等)を設置しなければならず、システムの小型化や省エネ化、低コスト化を図ることができない。更に、折割加工においてθ軸サーボモータ147を回転させて折割カッターホイール145の転動方向をガラス板の縁部における仮想端切線の延びる方向と同一にしなければならず、端切線の形成の度毎にθ軸サーボモータ147を用いて折割カッターホイール145の転動方向を変える必要があり、折割加工の短時間化及び効率化を図ることができない。
本発明の目的は、折割加工において加工対象のガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる折割システム及び折割加工方法を提供することにある。本発明の目的は、θ軸サーボモータや伝達部材(プーリやベルト等)を利用することなく、折割加工において折割カッターホイールの転動方向をガラス板の縁部における仮想端切線の延びる方向(折割装置の移動方向)へ容易に変えることができ、小型化や省エネ化、低コスト化を図ることができる折割システム及び折割加工方法を提供することにある。本発明の他の目的は、折割加工の短時間化及び効率化を図ることができる折割システム及び折割加工方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、加工対象のガラス板の縁部を折割る折割システムである。
前記第1の前提における本発明の折割システムの特徴は、折割システムが、ガラス板の上面の側に位置してガラス板の縁部を折割る折割装置と、ガラス板の下面の側に位置してガラス板を支持する支持装置とを備え、折割装置が、ガラス板の縁部に形成された外形切出線の外側に端切線を形成する折割カッターホイールと、外形切出線の内側に延びるガラス板の本体部を下方へ押圧する第1押圧部材と、外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧する第2押圧部材と、折割カッターホイールを上下方向へ昇降させる第1昇降機構と、第1押圧部材を上下方向へ昇降させる第2昇降機構と、第2押圧部材を上下方向へ昇降させる第3昇降機構とを有し、支持装置が、ガラス板の本体部を支持する第1支持部材と、ガラス板の縁部を支持する第2支持部材と、第2支持部材を上下方向へ昇降させる第4昇降機構とを有し、折割システムは、第1昇降機構によって上下方向へ下降した折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成した後、第1昇降機構によって折割カッターホイールが上下方向へ上昇するカッターホイール上昇手段と、第2昇降機構によって第1押圧部材が上下方向へ下降して第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込むガラス板挟持手段と、ガラス板挟持手段によって第1押圧部材と第1及び第2支持部材とが本体部及び縁部を挟み込んだ後、第4昇降機構によって第2支持部材が上下方向に下降する第2支持部材下降手段と、第1押圧部材及び第1支持部材による本体部の挟み込みを維持しつつ、第3昇降機構によって第2押圧部材が上下方向へ下降して外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧し、縁部を折割る縁部折割手段とを有することにある。
本発明の折割システムの一例としては、第2押圧部材が、折割カッターホイールの外側近傍に位置して折割カッターホイールの周り方向へ延在し、第1押圧部材が、第2押圧部材の外側近傍に位置して第2押圧部材の周り方向へ延在し、ガラス板挟持手段では、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、第1押圧部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、縁部折割手段では、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、第2押圧部材が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する。
本発明の折割システムの他の一例としては、第1押圧部材が、ガラス板の上面に当接する所定面積の第1押圧面を有し、第2押圧部材が、ガラス板の上面に当接する所定面積の第2押圧面を有し、第2押圧部材の第2押圧面が、折割カッターホイールを取り囲む円環状に成形され、第1押圧部材の第1押圧面が、第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形され、ガラス板挟持手段では、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、半円環状に成形された第1押圧面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、縁部折割手段では、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、円環状に成形された第2押圧面が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する。
本発明の折割システムの他の一例としては、第2支持部材が、第1支持部材の外側近傍に位置して第1支持部材の周り方向へ延在し、ガラス板挟持手段では、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、第2支持部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する。
本発明の折割システムの他の一例としては、第2支持部材が、ガラス板の下面を支持する所定面積の第2支持面を有し、第2支持部材の第2支持面が、第1支持部材を取り囲む円環状に成形され、ガラス板挟持手段では、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、円環状に成形された第2支持面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する。
本発明の折割システムの他の一例としては、第1支持部材が、ガラス板の下面を支持する所定面積の第1支持面を有し、第1支持部材の第1支持面が、真円状に成形され、ガラス板挟持手段では、真円状に成形された第1支持面が外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、第1支持面の外周縁近傍が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持する。
本発明の折割システムの他の一例として、折割システムは、第1~第3昇降機構によって折割カッターホイールと第1及び第2押圧部材とが上昇した後、折割装置がガラス板の上面の側において水平方向へ移動する折割装置移動手段と、支持装置がガラス板の下面の側において折割装置と同期して水平方向へ移動する支持装置移動手段とを含み、折割装置移動手段及び支持装置移動手段によって折割装置と支持装置とが同期して移動した後、折割装置と支持装置とが連携してガラス板挟持手段と縁部折割手段とを実施する。
本発明の折割システムの他の一例として、折割システムは、折割装置と支持装置とが同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材がガラス板の外形切出線の外側に延びる縁部の下面を支持した状態で、折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成する端切線形成手段を含む。
本発明の折割システムの他の一例としては、折割装置が、折割カッターホイールの上方に位置して折割カッターホイールを保持する折割カッターホルダーを含み、折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が、折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイールが、折割カッターホルダーに対してカッターホイール軸線の周り方向へ360°回転可能であり、折割システムは、折割装置をガラス板の縁部の上面に平行して上面を所定の方向へわずかに走行させ、ガラス板の縁部の上面に当接する折割カッターホイールをカッターホイール軸線の周り方向へ回転させ、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にする転動方向変更手段を含む。
本発明の折割システムの他の一例として、端切線形成手段では、転動方向変更手段によって折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させて折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にした後、折割装置が所定の方向へ走行することで折割カッターホイールが折割装置の走行方向に沿ってガラス板の縁部に端切線を形成する。
前記課題を解決するための本発明の第2の前提は、加工対象のガラス板の縁部を折割る折割加工方法である。
前記第2の前提における本発明の折割加工方法の特徴は、折割加工方法が、ガラス板の上面の側に位置してガラス板の縁部を折割る折割装置と、ガラス板の下面の側に位置してガラス板を支持する支持装置とを利用し、折割装置が、ガラス板の縁部に形成された外形切出線の外側に端切線を形成する折割カッターホイールと、外形切出線の内側に延びるガラス板の本体部を下方へ押圧する第1押圧部材と、外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧する第2押圧部材と、折割カッターホイールを上下方向へ昇降させる第1昇降機構と、第1押圧部材を上下方向へ昇降させる第2昇降機構と、第2押圧部材を上下方向へ昇降させる第3昇降機構とを有し、支持装置が、ガラス板の本体部を支持する第1支持部材と、ガラス板の縁部を支持する第2支持部材と、第2支持部材を上下方向へ昇降させる第4昇降機構とを有し、折割加工方法は、第1昇降機構によって上下方向へ下降した折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成した後、第1昇降機構によって折割カッターホイールが上下方向へ上昇するカッターホイール上昇工程と、第2昇降機構によって第1押圧部材が上下方向へ下降して第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込むガラス板挟持工程と、ガラス板挟持工程によって第1押圧部材と第1及び第2支持部材とが本体部及び縁部を挟み込んだ後、第4昇降機構によって第2支持部材が上下方向に下降する第2支持部材下降工程と、第1押圧部材及び第1支持部材による本体部の挟み込みを維持しつつ、第3昇降機構によって第2押圧部材が上下方向へ下降して外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧し、縁部を折割る縁部折割工程とを有することにある。
本発明の折割加工方法の一例としては、第2押圧部材が、折割カッターホイールの外側近傍に位置して折割カッターホイールの周り方向へ延在し、第1押圧部材が、第2押圧部材の外側近傍に位置して第2押圧部材の周り方向へ延在し、ガラス板挟持手段では、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、第1押圧部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、縁部折割工程では、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、第2押圧部材が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、第1押圧部材が、ガラス板の上面に当接する所定面積の第1押圧面を有し、第2押圧部材が、ガラス板の上面に当接する所定面積の第2押圧面を有し、第2押圧部材の第2押圧面が、折割カッターホイールを取り囲む円環状に成形され、第1押圧部材の第1押圧面が、第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形され、ガラス板挟持工程では、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、半円環状に成形された第1押圧面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、縁部折割工程では、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、円環状に成形された第2押圧面が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、第2支持部材が、第1支持部材の外側近傍に位置して第1支持部材の周り方向へ延在し、ガラス板挟持工程では、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、第2支持部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、第2支持部材が、ガラス板の下面を支持する所定面積の第2支持面を有し、第2支持部材の第2支持面が、第1支持部材を取り囲む円環状に成形され、ガラス板挟持工程では、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、円環状に成形された第2支持面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、第1支持部材が、ガラス板の下面を支持する所定面積の第1支持面を有し、第1支持部材の第1支持面が、真円状に成形され、ガラス板挟持工程では、真円状に成形された第1支持面が外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、第1支持面の外周縁近傍が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持する。
本発明の折割加工方法の他の一例として、折割加工方法は、第1~第3昇降機構によって折割カッターホイールと第1及び第2押圧部材とが上昇した後、折割装置がガラス板の上面の側において水平方向へ移動する折割装置移動工程と、支持装置がガラス板の下面の側において折割装置と同期して水平方向へ移動する支持装置移動工程とを含み、折割装置移動工程及び支持装置移動工程によって折割装置と支持装置とが同期して移動した後、折割装置と支持装置とが連携してガラス板挟持工程と縁部折割工程とを実施する。
本発明の折割加工方法の他の一例として、折割加工方法は、折割装置と支持装置とが同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材がガラス板の外形切出線の外側に延びる縁部の下面を支持した状態で、折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成する端切線形成工程を含む。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、折割装置が、折割カッターホイールの上方に位置して折割カッターホイールを保持する折割カッターホルダーを含み、折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が、折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイールが、折割カッターホルダーに対してカッターホイール軸線の周り方向へ360°回転可能であり、折割加工方法は、折割装置をガラス板の縁部の上面に平行して上面を所定の方向へわずかに走行させ、ガラス板の縁部の上面に当接する折割カッターホイールをカッターホイール軸線の周り方向へ回転させ、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にする転動方向変更工程を含む。
本発明の折割加工方法の他の一例として、端切線形成工程では、転動方向変更工程によって折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させて折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にした後、折割装置が所定の方向へ走行することで折割カッターホイールが折割装置の走行方向に沿ってガラス板の縁部に端切線を形成する。
本発明に係る折割システム及び折割加工方法によれば、第1昇降機構によって上下方向へ下降した折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成し、ガラス板の縁部に端切線を形成した後、第1昇降機構によって折割カッターホイールが上下方向へ上昇し、第2昇降機構によって第1押圧部材が上下方向へ下降して第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込み、第1押圧部材と第1及び第2支持部材とが本体部及び縁部を挟み込んだ後、第4昇降機構によって第2支持部材が上下方向に下降し、第1押圧部材及び第1支持部材による本体部の挟み込みを維持しつつ、第3昇降機構によって第2押圧部材が上下方向へ下降して外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧し、縁部を折割るから、第1押圧部材及び第1支持部材によってガラス板の本体部が挟み込まれ、第1押圧部材と第1支持部材とによってガラス板の本体部が固定されることで、第2押圧部材が外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧して第2押圧部材の押圧力が縁部に作用したとしても、外形切出線近傍に延びるガラス板の本体部及び縁部の弾性変形を防ぐことができ、本体部及び縁部が上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材の押圧力によって外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部が折割れ、ガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる。
第2押圧部材が折割カッターホイールの外側近傍に位置して折割カッターホイールの周り方向へ延在し、第1押圧部材が第2押圧部材の外側近傍に位置して第2押圧部材の周り方向へ延在し、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、第1押圧部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、第2押圧部材が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する折割システム及び折割加工方法は、第2押圧部材が外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接して縁部を下方へ押圧したときに、外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接する第1押圧部材と第1支持部材とによってガラス板の本体部が挟み込まれ、第1押圧部材と第1支持部材とによってガラス板の本体部が固定されるから、外形切出線近傍に延びるガラス板の本体部及び縁部の弾性変形を防ぐことができ、本体部及び縁部が上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材の押圧力によって外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部が折割れ、ガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる。
第1押圧部材がガラス板の上面に当接する所定面積の第1押圧面を有し、第2押圧部材がガラス板の上面に当接する所定面積の第2押圧面を有し、第2押圧部材の第2押圧面が折割カッターホイールを取り囲む円環状に成形され、第1押圧部材の第1押圧面が第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形され、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、半円環状に成形された第1押圧面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、円環状に成形された第2押圧面が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する折割システム及び折割加工方法は、第2押圧部材の円環状の第2押圧面が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接して縁部を下方へ押圧したときに、外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接する第1押圧部材の半環状の第1押圧面と第1支持部材とによってガラス板の本体部が挟み込まれ、第1押圧部材の第1押圧面と第1支持部材とによってガラス板の本体部が固定されるから、外形切出線近傍に延びるガラス板の本体部及び縁部の弾性変形を防ぐことができ、本体部及び縁部が上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材の押圧力によって外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部が折割れ、ガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる。折割システム及び折割加工方法は、第1押圧部材の第1押圧面が第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形されているから、第2押圧部材が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部に位置したときに、第1押圧部材の第1押圧面の一部が必ず外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面に位置し、第1押圧部材の半環状の第1押圧面と第1支持部材とによってガラス板の本体部を確実に挟み込むことができ、第1押圧部材の第1押圧面と第1支持部材とによってガラス板の本体部を強固に固定することができる。
第2支持部材が第1支持部材の外側近傍に位置して第1支持部材の周り方向へ延在し、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、第2支持部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する折割システム及び折割加工方法は、第1支持部材の周り方向へ延在する第2支持部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持することで、第1押圧部材がガラス板の本体部及び縁部とを下方へ押圧したときに、第2支持部材によって支持された外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部との下方への湾曲を防ぐことができ、第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込むときの本体部及び縁部の不用意な割れや破損を防ぐことができる。
第2支持部材がガラス板の下面を支持する所定面積の第2支持面を有し、第2支持部材の第2支持面が第1支持部材を取り囲む円環状に成形され、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、円環状に成形された第2支持面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する折割システム及び折割加工方法は、第2支持部材の円環状に成形された第2支持面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持することで、第1押圧部材がガラス板の本体部及び縁部とを下方へ押圧したときに、第2支持部材の第2支持面によって支持された外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部との下方への湾曲を防ぐことができ、第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込むときの本体部及び縁部の不用意な割れや破損を防ぐことができる。
第1支持部材がガラス板の下面を支持する所定面積の第1支持面を有し、第1支持部材の第1支持面が真円状に成形され、真円状に成形された第1支持面が外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、第1支持面の外周縁近傍が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持する折割システム及び折割加工方法は、真円状に成形された所定面積の第1支持面が外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、第1支持面の外周縁近傍が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持することで、第1押圧部材と第1支持部材の第1支持面とで外形切出線の近傍に延びるガラス板の本体部を確実に挟み込むことができ、外形切出線の近傍に延びる本体部が第1押圧部材と第1支持部材の第1支持面とによって固定されるから、外形切出線近傍に延びるガラス板の本体部の弾性変形を防ぐことができ、本体部及び縁部が上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材の押圧力によって外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部が折割れ、ガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる。
第1~第3昇降機構によって折割カッターホイールと第1及び第2押圧部材とが上昇した後、折割装置がガラス板の上面の側において水平方向へ移動し、支持装置がガラス板の下面の側において折割装置と同期して水平方向へ移動し、折割装置と支持装置とが同期して移動した後、折割装置と支持装置とが連携してガラス板挟持手段(ガラス板挟持工程)と縁部折割手段(縁部折割工程)とを実施する折割システム及び折割加工方法は、折割装置と支持装置とが同期して水平方向へ移動してガラス板の縁部に複数の端切線を形成した後、第1押圧部材及び第1支持部材による本体部の挟み込みを維持しつつ、第3昇降機構によって第2押圧部材が上下方向へ下降してガラス板の縁部に形成された外形切出線の外側に延びる縁部を下方へ押圧し、縁部を折割るから、ガラス板の周囲に延びる縁部のすべてをスムースかつ確実に折割ることができる。
折割装置と支持装置とが同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材がガラス板の外形切出線の外側に延びる縁部の下面を支持した状態で、折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成する折割システム及び折割加工方法は、第1及び第2支持部材がガラス板の縁部の下面を支持することで縁部の弾性変形を防ぐことができ、ガラス板の縁部を水平に保持した状態で、ガラス板の縁部に端切線を確実に形成することができる。
折割装置が折割カッターホイールの上方に位置して折割カッターホイールを保持する折割カッターホルダーを含み、折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイールが折割カッターホルダーに対してカッターホイール軸線の周り方向へ360°回転可能である折割システム及び折割加工方法は、折割カッターホイールのカッターホイール軸線が折割カッターホルダーのカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯しているから、折割治具が所定の方向へわずかに走行(移動)するだけで、折割カッターホイールがカッターホイール軸線の周り方向(軸回り)へ回転し、折割カッターホイールの転動方向を迅速かつ容易に変えることができる。折割システム及び折割加工方法は、折割装置がガラス板の縁部の上面に平行して上面を所定の方向へわずかに走行することで、ガラス板の縁部の上面に当接する折割カッターホイールがカッターホイール軸線の周り方向へ回転し、折割カッターホイールの転動方向が折割装置の走行(移動)方向と同一になるから、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向(ガラス板の縁部の仮想端切線の延びる方向)に容易に一致させることができ、ガラス板の縁部における端切線形成の一連の動きのうちの初動において折割カッターホイールの転動方向と折割装置の走行方向とを同一にすることができる。折割システム及び折割加工方法は、θ軸サーボモータやその回転力を折割カッターホルダーに伝達する伝達部材(プーリやベルト等)を設置する必要はなく、折割装置の小型化や省エネ化、低コスト化を図ることができる。更に、折割加工においてθ軸サーボモータを回転させて折割カッターホイールの転動方向をガラス板の縁部の仮想端切線の延びる方向(折割装置の走行方向)と同一にする必要はなく、端切線の形成の度毎にθ軸サーボモータを用いて折割カッターホイールの転動方向を変える必要もないから、折割加工の短時間化及び効率化を図ることができる。
折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させて折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にした後、折割装置が所定の方向へ走行することで折割カッターホイールが折割装置の走行方向に沿ってガラス板の縁部に端切線を形成する折割システム及び折割加工方法は、第1昇降機構によって折割カッターホルダーをガラス板の縁部の上面に当接させた後、折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させることで、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にすることができ、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向(ガラス板の縁部の仮想端切線の延びる方向)に確実に一致させることができる。折割システム及び折割加工方法は、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向(ガラス板の縁部の仮想端切線の延びる方向)に確実に一致させた後、折割装置の走行方向に沿ってガラス板の縁部に端切線を形成するから、折割カッターホイールを利用してガラス板の縁部に端切線を確実に形成することができる。
折割システムを採用したガラス板加工システムの側面図。 折割装置を使用したガラス板加工システムの上面図。 ガラス板加工システムによって加工される加工対象のガラス板の一例を示す上面図。 搬入エリアの側面図。 搬入エリアの上面図。 搬入エリアの正面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの上面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの側面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの移動を説明する図。 切込加工エリアに設置された一例として示す切込装置の側面図。 切込装置の正面図。 切込装置の上面図。 折割加工テーブルの上面図。 折割加工テーブルの側面図。 折割装置の側面図。 折割装置の正面図。 折割装置の上面図。 折割装置の拡大正面図。 折割装置の拡大正面図。 第1及び第2折割治具の部分破断側面図。 第1及び第2折割治具の正面図。 支持装置を露出させた折割加工テーブルの上面図。 正面から支持装置を見た折割加工テーブルの正面図。 研削加工エリアに設置された一例として示す研削装置の正面図。 研削装置の側面図。 研削装置の上面図。 折割加工における端切線形成手順の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の他の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の他の一例を示す図。 折割加工における折割手順の一例を示す図。 従来技術の折割装置の側面図。
折割システムを採用したガラス板加工システム10の側面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る折割システム及び折割加工方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、折割装置75を使用したガラス板加工システム10の上面図であり、図3は、ガラス板加工システム10によって加工される加工対象のガラス板11a,11bの一例を示す上面図である。図3では、ガラス板11a,11bを搬入エリア19において位置決めされた状態で示す。図1,2では、前後方向(X軸方向)を矢印X、幅方向(Y軸方向)を矢印Yで示し、上下方向(Z軸方向)を矢印Zで示す。
ガラス板加工システム10において加工される加工対象のガラス板11a,11b(加工前のガラス板11a,11b)は、図3に示すように、所定面積の上面12及び所定面積の下面13を有するとともに、所定の厚みを有し、その平面形状が幅方向へ長い矩形(四角形)に成形されている。加工対象のガラス板11a,11bは、幅方向へ離間対向して前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)及び第2側縁15(他方の側縁)と、前後方向へ離間対向して幅方向へ延びる前端縁16及び後端縁17と、第1~第4角部18a~18dとを有する。尚、加工対象のガラス板の平面形状が矩形(四角形)以外の他の多角形に成形される場合があるとともに、ガラス板の各縁が湾曲したカーブを描くように成形される場合があり、ガラス板の形状としてはあらゆる形状が含まれる。
ガラス板加工システム10は、上面12及び下面13の面積が大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aから上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bまでの上下面12,13の面積が異なる大きさ違いの加工対象のガラス板11a,11b(板状ガラス)に対し、切込加工、折割加工、研削加工を行う。ガラス板加工システム10は、その制御がコントローラ(制御装置)(図示せず)によって行われる。
コントローラは、中央処理部(CPU又はMPU)とメモリ(メインメモリ及びキャッシュメモリ)とを備え、独立したオペレーティングシステム(仮想OS)によって動作するコンピュータであり、大容量ハードディスク(大容量記憶領域)を内蔵している。コントローラには、キーボードやテンキーユニット等の入力装置(図示せず)、モニターやディスプレイ、タッチパネル等の出力装置(図示せず)が接続されている。
コントローラの大容量ハードディスク(大容量記憶領域)には、加工対象の各ガラス板11a,11bの名称や品番、加工対象の各ガラス板11a,11bの大きさ(面積)や形状によって異なるガラス板11a,11bの複数の座標データ(ガラス板11a,11bの側縁座標や前後端縁の座標、第1~第4角部18a~18dの座標、ガラス板11a,11bの中心の座標等)、加工対象のガラス板11a,11bの画像データ(平面画像(6面画像)や立体画像(3D画像))がガラス板11a,11bを特定するガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けられた状態で記憶(格納)されている。ガラス板特定情報は、ガラス板11a,11bの製造番号やシリアル番号等が使用される他、コントローラがガラス板11a,11bを特定するユニークな識別子を生成し、生成した識別子をガラス板特定情報にすることもできる。
コントローラは、後記する切込(切断)加工エリア20における切込(切断)加工、折割エリア21における折割加工、研削加工エリア22における研削加工において、大容量ハードディスクに記憶したガラス板11a,11bの座標データを利用して後記する切込装置55、折割装置75、研削装置119をNC制御する。NC制御においてコントローラは、座標加工(XY平面座標)を開始する位置、加工方向の変更位置を座標によって数値化し、X軸(前後方向)及びY軸(幅方向)の2軸の動作方向、距離、速度を数値化する。命令座標及び軸を数値化した信号を切込装置55、折割装置75、研削装置119に送信(入力)する。NC制御では、「座標→軸→命令」を繰り返すことにより、加工したい形状を正確に表現する。
ガラス板加工システム10は、加工対象(加工前)のガラス板11a,11bを投入する搬入エリア19(加工開始エリア)と、加工後のガラス板11a,11bを搬出する搬出エリア23(加工終了エリア)と、搬入エリア19及び搬出エリア23の間に配置(施設)されてガラス板11a,11bを加工する各加工エリア20~22と、前後方向後方(上流)から前方(下流)に向かってガラス板11a,11bを搬入エリア19やそれら加工エリア20~22、搬出エリア23に順に搬送するとともに、切込装置55及び研削装置119を前後方向へ移動させる搬送機構24とを有する。各加工エリア20~22は、搬入エリア19と搬出エリア23との間において前後方向へ離間対向しつつ前後方向へ並んでいる。
それら加工エリア20~22は、搬入エリア19の前後方向前方(下流)に位置して搬入エリア19から前方へ所定寸法離間する切込加工エリア20と、切込加工エリア20の前後方向前方(下流)に位置して切込加工エリア20から前方へ所定寸法離間する折割加工エリア21と、折割加工エリア21の前後方向前方(下流)に位置して折割加工エリア21から前方へ所定寸法離間する研削加工エリア22とから形成されている。切込加工エリア20や折割加工エリア21、研削加工エリア22は、前後方向へ長い四角形に成形されたシステム台25(機械台)の上に作られている。
搬送機構24は、システム台25の後部に位置して上下方向へ延びる一対の第1ピラー26aと、システム台25の前部に位置して上下方向へ延びる一対の第2ピラー26bと、第1及び第2ピラー26a,26bの間に位置して前後方向へ延びる固定フレーム27と、固定フレーム27の一方の側部に設置された第1移動ユニット28(第1移動手段)と、固定フレーム27の下部に設置された第2移動ユニット29(第2移動手段)とを有する。
第1移動ユニット28は、切込装置55及び研削装置119を前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)させる。第1移動ユニット28は、第1ガイドフレーム30と、一対の第1ガイドレール31と、第1送りネジ(ボールネジ)(図示せず)と、第1走行フレーム32と、第1スライドブロック(ハウジングナット)(図示せず)と、一対の第1ガイドシュー33と、第1サーボモータ34とから形成されている(図11参照)。
第1ガイドフレーム30は、固定フレーム27に設置されて前後方向へ延びている。それら第1ガイドレール31は、上下方向へ離間対向し、所定の固定手段によって第1ガイドフレーム30の一方の側部に固定されて前後方向へ延びている。第1送りネジ(ボールネジ)は、それら第1ガイドレール31の間に位置し、第1ガイドフレーム30の一方の側部に固定された複数の軸受け(図示せず)に回転可能に支持されて前後方向へ延びている。
第1走行フレーム32は、第1ガイドフレーム30の一方の側部に位置して前後方向へ延びている。それら第1スライドブロック(ハウジングナット)は、前後方向へ所定間隔離間して並び、第1走行フレーム32の第1ガイドフレーム30に対向する対向面に所定の固定手段によって固定されている。それら第1ガイドシュー33は、上下方向へ離間対向し、第1走行フレーム32の第1ガイドフレーム30に対向する対向面に所定の固定手段によって固定されて前後方向へ延びている。
第1サーボモータ34は、第1ガイドフレーム30の前端部に位置し、ブラケットを介して第2ピラー26bに連結されている。第1サーボモータ34は、その軸が第1送りネジの他方の端部に連結・固定されている。第1サーボモータ34の回転によって第1送りネジが回転し、第1送りネジの回転によって切込装置55及び研削装置119が前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する。
第1サーボモータ34の軸が反時計回り方向へ回転すると、第1送りネジが反時計回り方向へ回転し、第1送りネジの反時計回り方向への回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、第1スライドブロックの移動によって第1走行フレーム32が第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動する。逆に、第1サーボモータ34の軸が時計回り方向へ回転すると、第1送りネジが時計回り方向へ回転し、第1送りネジの時計回り方向への回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、第1スライドブロックの移動によって第1走行フレーム32が第1ガイドフレーム30の後方から前方へ向かって前後方向へ移動する。
第2移動ユニット29は、後記するガラス板第1~第4ホルダー40a~40dを前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)させる。第2移動ユニット29は、第2ガイドフレーム35と、一対の第2ガイドレール36と、第2送りネジ(ボールネジ)(図示せず)と、第2走行フレーム37と、第2スライドブロック(ハウジングナット)(図示せず)と、一対の第2ガイドシュー38と、第2サーボモータ39と、ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d(ガラス板第1~第4リフター)とから形成されている。
第2ガイドフレーム35は、固定フレーム27に設置されて前後方向へ延びている。それら第2ガイドレール36は、幅方向へ離間対向し、所定の固定手段によって第2ガイドフレーム36の下部に固定されて前後方向へ延びている。第2送りネジ(ボールネジ)は、それら第2ガイドレール35の間に位置し、第2ガイドフレーム35の下部に固定された複数の軸受け(図示せず)に回転可能に支持されて前後方向へ延びている。
第2走行フレーム37は、第2ガイドフレーム35の下部に位置して前後方向へ延びている。第2スライドブロック(ハウジングナット)は、幅方向へ所定間隔離間して並び、第2走行フレーム37の第2ガイドフレーム35に対向する対向面に所定の固定手段によって固定されている。それら第2ガイドシュー38は、幅方向へ離間対向し、第2走行フレーム37の第2ガイドフレーム35に対向する対向面に所定の固定手段によって固定されて前後方向へ延びている。
第2サーボモータ39は、第2ガイドフレーム35の後端部に位置し、固定フレーム27に固定されている。第2サーボモータ39は、その軸がタイミングベルト(及び/又はギア)を介して第2送りネジの一方の端部に連結・固定されている。第2サーボモータ39の回転によって第2送りネジが回転し、第2送りネジの回転によってガラス板第1~第4ホルダー40a~40dが前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する。
第2サーボモータ39の軸が時計回り方向へ回転すると、第2送りネジが時計回り方向へ回転し、第2送りネジの時計回り方向への回転によって第2スライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、第2スライドブロックの移動によって第2走行フレーム37(ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d)が第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動する。逆に、第2サーボモータ39の軸が反時計回り方向へ回転すると、第2送りネジが反時計回り方向へ回転し、第2送りネジの反時計回り方向への回転によって第2スライドブロックが第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、第2スライドブロックの移動によって第2走行フレーム37(ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d)が第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動する。
第1及び第2サーボモータ34,39の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第1サーボモータ34の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第1サーボモータ34を駆動させ、第1サーボモータ34が所定数回転した後に第1サーボモータ34を停止させる。第2サーボモータ39の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第2サーボモータ39を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第2サーボモータ39の駆動を停止させる。
ガラス板第1~第4ホルダー40a~40dは、第2走行フレーム37の下部に取り付けられて走行フレーム37から下方へ延在し、前後方向へ等間隔離間して並んでいる。ガラス板第1~第4ホルダー40a~40dは、前後方向へ延びるパッド設置プレート41と、パッド設置プレート41に設置されてガラス板11a,11bを吸着保持する吸着パッド42と、バキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)及びパッド昇降機構(図示せず)とを有する。パッド昇降機構には、エアシリンダーが使用されている。バキューム機構及びパッド昇降機構(エアシリンダー)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
ガラス板第1ホルダー40aは、搬入エリア19と切込加工エリア20との間を前後方向へ往復し、搬入エリア19から切込加工エリア20に向かって前進するとともに、切込加工エリア20から搬入エリア19に向かって後退する。ガラス板第2ホルダー40bは、切込加工エリア20と折割加工エリア21との間を前後方向へ往復し、切込加工エリア20から折割加工エリア21に向かって前進するとともに、折割加工エリア21から切込加工エリア20に向かって後退する。ガラス板第3ホルダー40cは、折割加工エリア21と研削加工エリア22との間を前後方向へ往復し、折割加工エリア21から研削加工エリア22に向かって前進するとともに、研削加工エリア22から折割加工エリア21に向かって後退する。ガラス板第4ホルダー40dは、研削加工エリア22と搬出エリア23との間を前後方向へ往復し、研削加工エリア22から搬出エリア23に向かって前進するとともに、搬出エリア23から研削加工エリア22に向かって後退する。
図4は、搬入エリア19の側面図であり、図5は、搬入エリア19の上面図である。図6は、搬入エリア19の正面図である。搬入エリア19は、搬入コンベア43と、ストッパー44及びローラー45と、一対のローラー昇降機構46と、移動機構47とを有する。搬入エリア19は、システム台25の床面から上方へ延びる脚部によって支持されている。搬入エリア19では、第1位置決め手段(第1位置決め工程)と第2位置決め手段(第2位置決め工程)とが実施され、各加工エリア20~22に向かうガラス板11a,11bの位置決めが行われる。
搬入エリア19の一方の側縁部48aには、前後方向へ延びる位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)が設定され、幅方向へ延びる位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)が設定されている。位置決め第1基準L1は、大サイズ(大面積)のガラス板11a(先に加工するガラス板11a)の幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を基準に仮想された前後方向へ直状に延びる仮想線となる。最外側縁は、例えば、ガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)が湾曲したカーブを描く場合、最も幅方向外方に位置する曲線の頂点となる。又、ガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)が前後方向へ直状に延びている場合、その側縁14が最外側縁となる。
位置決め第1基準L1には、ガラス板11a,11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を位置させる。ここで、最外側縁を位置決め第1基準L1に位置させるとは、最外側縁が位置決め第1基準L1に完全に一致する場合の他、最外側縁が位置決め第1基準L1の幅方向内方近傍(直近)に位置する場合、又は、最外側縁が位置決め第1基準L1の幅方向外方近傍(直近)に位置する場合を含む。
位置決め第2基準L2には、ガラス板11a,11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置させる。ここで、前後方向中心O1(中心線L2)を位置決め第2基準L2に位置させるとは、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2に完全に一致する場合の他、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2の前後方向前方近傍(直近)に位置する場合、又は、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2の前後方向後方近傍(直近)に位置する場合を含む。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、大容量ハードディスクに記憶した各ガラス板11a,11bの座標データを利用し、各ガラス板11a,11bの幅方向の寸法を算出し、算出したガラス板11a,11bの幅方向(Y軸方向)の寸法の相違に応じてそれらガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)を決定するとともに、決定した第1移動寸法に基づいて後記する第3サーボモータ51の軸の回転数(ガラス板11a,11bを幅方向へ第1移動寸法(第1移動距離)だけ移動させるための軸の回転数)を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した第1移動寸法及び決定した第3サーボモータ51の軸の回転数を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、大容量ハードディスクに記憶した各ガラス板11a,11bの座標データを利用し、各ガラス板11a,11bの前後方向(X軸方向)の寸法を算出し、算出した各ガラス板11a,11bの前後方向の寸法の相違に応じてそれらガラス板11a,11bの一方の側縁14の前後方向中心O1を位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア43の前後方向後方への第2移動寸法を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した第2移動寸法を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、算出した各ガラス板11a,11bの前後方向の寸法に基づいて切込装置55及び研削装置119の前後方向への移動寸法(移動距離)を算出し、算出した移動寸法に基づいて第1サーボモータ34の軸の回転数(切込装置55及び研削装置119を前後方向へ移動寸法(移動距離)だけ移動させる軸の回転数)を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した移動寸法及び決定した第1サーボモータ34の軸の回転数を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
搬入コンベア43は、図4~6示すように、前後方向(X方向)へ延びる複数の無限軌道であり、幅方向(Y方向)へ所定間隔離間して並んでいる。それら搬入コンベア43の発停や搬送距離を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。それら搬入コンベア43は、ガラス板11a,1bを搬入エリア19の後端部(搬入口)から前端部(搬出口)に向かって前後方向後方から前方へ搬送する。ストッパー44は、搬入エリア19の前端部に設置されて幅方向へ離間して並んでいる。ストッパー44には、それら搬入コンベア44によって搬入エリア19の後端部から前端部に向かって前方へ移動するガラス板11a,11bの前端縁16が当接する。ストッパー44には、接触センサー(図示せず)が設置されている。接触センサーは、コントローラに接続され、ガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー44への当接(接触)を検出し、前端縁16がストッパー44に当接すると、その当接信号をコントローラに送信する。
ローラー45は、複数のそれらが前後方向へ延びる軸49に回転可能に取り付けられ、又は、複数のそれらが前後方向へ延びる軸49に取り付けられて軸49とともに回転する。ローラー45は、それら軸49とともにそれら搬入コンベア43の間に設置されている。それらローラー45は、前後方向へ所定寸法離間して並ぶとともに幅方向へ所定寸法離間して並んでいる。それらローラー45は、幅方向へ向かって時計回り方向と反時計回り方向とへ回転し、ガラス板11a11bの下面13に当接してガラス板11a,11bを幅方向へ移動可能に保持する。それら軸49は、軸受けを介してその下方に位置する台座に取り付けられている。
それらローラー45のうちのローラー45aと軸49との間には、ローラー45aの回転抵抗を増加させる抵抗板(ゴムリング)(図示せず)が取り付けられている。ローラー45aは、抵抗板(ゴムリング)によって軸54との抵抗が増加し、ローラー45aに回転抵抗を超える回転力を与えなければローラー45aが回転することはなく、ローラー45aの自由な回転が抵抗板によって阻止されている。それらローラー45の上にガラス板11a,11bが載置された場合、回転抵抗の大きいローラー45aによってガラス板11a,11bの幅方向への自由な移動が阻止される。尚、それらローラー45のうちの少なくとも1つのローラー45と軸49との間に抵抗板(ゴムリング)が取り付けられていればよい。
それらローラー昇降機構46は、軸49を取り付けた台座の下方に設置され、幅方向へ所定寸法離間して並んでいる。それらローラー昇降機構46にはエアシリンダーが使用され、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によって台座とともにそれら軸49及びそれらローラー45が上下方向へ昇降する。ローラー昇降機構46(それらエアシリンダー)の上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、ローラー昇降機構46を利用してローラー45(台座及び軸49)を昇降させる。
尚、搬入コンベア43がガラス板11a,11bを搬送中では、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってそれらローラー45(台座及び軸49)がそれら搬入コンベア43の下方へ下降し、それらローラー45がガラス板11a,11bの下面13に当接しない。ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってそれらローラー45(台座及び軸49)が上昇すると、ローラー45の周縁部の一部がそれら搬入コンベア43の上方へ露出し、それらローラー45によってガラス板11a,11bが搬入コンベア43の上方へ持ち上げられる。
移動機構47は、それら搬入コンベア43及びそれらローラー45の上方に位置するロッド50と、ロッド50に設置(内蔵)された第3サーボモータ51と、ロッド50に設置(内蔵)されて第3サーボモータ51の軸に連結された送りネジ(送りネジ機構)(図示せず)と、ロッド50から下方へ延びる移動アーム52と、移動アーム52の下端部に設置された当接部材53とを備えている。
ロッド50は、第1ピラー26aの後面に取り付けられて幅方向へ延びている。移動アーム52は、送りネジに移動可能に設置され、第3サーボモータ51の軸の回転による送りネジの回転によって、ロッド50に沿って幅方向の一方と他方とへ直線移動する。当接部材53は、移動アーム52の幅方向への移動に伴って移動アーム52とともに幅方向の一方と他方とへ直線移動する。当接部材53は、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によって上昇したローラー45がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態で、ガラス板11a,11bの他方の側縁15に当接し、ガラス板11a,11bが幅方向へ移動するようにガラス板11a,11bを幅方向へ押圧する。
第3サーボモータ51の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第3サーボモータ51の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第3サーボモータ51を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第3サーボモータ51の駆動を停止させる。
図7は、切込加工テーブル54及び研削加工テーブル118の上面図であり、図8は、切込加工テーブル54及び研削加工テーブル118の側面図である。図9は、切込加工テーブル54及び研削加工テーブル118の移動を説明する図であり、図10は、切込加工エリア20に設置された一例として示す切込装置55の側面図である。図11は、切込装置55の正面図であり、図12は、切込装置55の上面図である。図7,8では、前後方向(X軸方向)を矢印X、幅方向(Y軸方向)を矢印Yで示し、上下方向(Z軸方向)を矢印Zで示す。
切込加工エリア20は、搬入エリア19において位置決めされたガラス板11a,11bを載置する切込加工テーブル54(切込加工台)と、切込加工テーブル54に載置されたガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)に外形切出線K1(切込線)を入れる切込装置55(切断装置)とを備えている。
切込加工テーブル54は、システム台25の床面に固定された幅方向へ長いベースレーン57aの上に設置されている。切込加工テーブル54は、第1移動機構58aを利用し、位置決めされたガラス板11a,11bを載置した状態で幅方向へ移動する。第1移動機構58aは、走行ガイドレール59aと、送りネジ60a(ボールネジ)と、第4サーボモータ61と、ガイドシュー62aと、スライドブロック63a(ハウジングナット)とから形成されている。
それら走行ガイドレール59aは、ベースレーン57aの上面に設置されて幅方向へ延びている。送りネジ60a(ボールネジ)は、ベースレーン57aの上面であって走行ガイドレール59aの側方に設置されて幅方向へ延びている。第4サーボモータ61は、ベースレーン57aに設置され、切込加工テーブル54を幅方向へ往復動させる。第4サーボモータ61の軸には、送りネジ60aの他方の端部が連結されている。
送りネジ60aは、ベースレーン57aに固定された軸受け(図示せず)に回転可能に支持されている。ガイドシュー62aは、切込加工テーブル54の下面に取り付けられて幅方向へ延びている。ガイドシュー62aは、走行ガイドレール69aに摺動可能に嵌合している。スライドブロック63a(ハウジングナット)は、切込加工テーブル54の下面であってガイドシュー62aの間に取り付けられている。スライドブロック63aは、送りネジ60aに回転可能に螺着されている。
第4サーボモータ61の軸が時計回り方向へ回転すると、送りネジ60aが時計回り方向へ回転し、送りネジ60aの時計回り方向への回転によってスライドブロック63aが切込加工エリア20の第2側縁部48b(他方の側縁部)から第1側縁部48a(一方の側縁部)に向かって送りネジ60aを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック63aの移動によって切込加工テーブル54が切込加工エリア20の第2側縁部48bから第1側縁部48aに向かって幅方向へ移動する。逆に、第4サーボモータ61の軸が反時計回り方向へ回転すると、送りネジ60aが反時計回り方向へ回転し、送りネジ60aの反時計回り方向への回転によってスライドブロック63aが切込加工エリア20の第1側縁部48a(一方の側縁部)から第2側縁部48b(他方の側縁部)に向かって送りネジ60aを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック63aの移動によって切込加工テーブル54が切込加工エリア20の第1側縁部48aから第2側縁部48bに向かって幅方向へ移動する。
切込装置55は、切込治具64と、エアシリンダー65及び第5サーボモータ66とを備えている。切込治具64は、切込カッターホイール67と、切込カッターホルダー68(切込ホルダー)と、カッター昇降軸69と、カッター昇降ガイド70とから形成されている。切込カッターホイール67は、ベアリング(図示せず)を介して切込カッターホルダー68に連結され、介在するベアリングの軸心に沿って自在に回転する。切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)に外形切出線K1を形成する。
切込カッターホルダー68は、切込カッターホイール67の直上に位置してカッターホイール67に連結され、カッターホイール67を支持する。カッター昇降軸69は、切込カッターホルダー68の直上に位置してカッターホルダー68に連結され、カッターホルダー68を支持する。カッター昇降ガイド70は、カッター昇降軸69の直上に位置してカッター昇降軸69に連結され、カッター昇降軸69を支持する。切込治具64(エアシリンダー65を含む)は、エアシリンダー65の直上に位置して切込治具64を回転可能に支持する支持軸71に連結されている。支持軸71は、その直上に位置するブラケット72に取り付けられている。ブラケット72(切込装置55)は、前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する既述の搬送機構24の第1移動ユニット28に連結されている。
エアシリンダー65は、カッター昇降軸69の直上に設置されている。エアシリンダー65は、切込カッターホイール67(切込カッターホルダー68)を上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させ、ガラス板11a,11bの縁部56bへの外形切出線K1(切込線)の形成時にカッターホイール67をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させてカッターホイール67に切込圧(下方への押圧力)を加える(付与する)。第5サーボモータ66は、その軸がタイミングベルト73を介して支持軸71に連結されている。第5サーボモータ66は、切込治具64(切込カッターホイール67)の切込方向の向きを(XY平面に直交する軸まわりの角度)を調整する。
切込装置55では、コントローラから送信されたNC制御信号に基づいて第5サーボモータ66の制御部がモータ66の軸を回転させ、切込治具64(切込カッターホイール67)をNC制御し、NC制御に従って切込治具64(切込カッターホイール67)がガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)に加工したい形状どおりの外形切出線K1を形成する(入れる)。
第4及び第5サーボモータ61,66の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第4サーボモータ61の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第4サーボモータ61を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第4サーボモータ61の駆動を停止させる。第5サーボモータ66の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第5サーボモータ66を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第5サーボモータ66の駆動を停止させる。
図13は、折割加工テーブル74の上面図であり、図14は、折割加工テーブル74の側面図である。折割加工エリア21は、搬入エリア19において位置決めされるとともに切込加工エリア20において切込加工が行われた後のガラス板11a,11bを載置する折割加工テーブル74(折割加工台)と、折割加工テーブル74に載置されたガラス板11a,11bの外形切出線K1(切込線)の外側に位置する縁部56b(周縁部)を折割る折割装置75(図15~図21参照)と、ガラス板を支持する支持装置76(図22,23参照)とを備えている。
折割加工テーブル74は、幅方向(Y軸方向)へ走行するベルトコンベア77と、ベルトコンベア77を走行させるコンベア駆動モータ78とから形成され、システム台25の床面に固定されたベース盤の上に設置されている。ベルトコンベア77は、幅方向へ延びるベルト79と、ベルト79を支持する複数のプーリ80及びキャリアローラ81と、ベルト79やプーリ80、キャリアローラ81を支持するコンベアフレーム82とから形成されている。ベルトコンベア77には、切込加工後のガラス板11a,11bが載置される。ベルトコンベア77は、折割装置75によって折り割られたガラス板11a,11bの縁部56bを幅方向の他方(第1側縁部48aから第2側縁部48b)へ搬送し、ガラス板11a,11bの折割りされた縁部56bをダストボックス(図示せず)に廃棄する。
コンベア駆動モータ78は、その軸がタイミングベルトによってプーリ80に連結されている。コンベア駆動モータ78の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。コンベア駆動モータ78の軸の回転速度(ベルトの走行速度)は、事前に設定され、回転速度(ベルトの走行速度)がコンベア駆動モータ78の特定情報に関連付けられた状態でコントローラの大容量ハードディスクに記憶(格納)されている。コンベア駆動モータ78の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数で駆動モータ78を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、駆動モータ78の駆動を停止させる。コンベア駆動モータ78の軸が時計回り方向へ回転すると、その回転がタイミングベルトを介してプーリ80に伝達され、プーリ80が時計回り方向へ回転し、プーリ80の回転によってベルト79が幅方向の他方に向かって走行する。
図15は、折割装置75の側面図であり、図16は、折割装置75の正面図である。図17は、折割装置75の上面図であり、図18,19は、折割装置75の拡大正面図である。図20は、第1及び第2折割治具84a,84bの部分破断側面図である。図21は、第1及び第2折割治具84a,84bの正面図である。図18では、折割カッターホイール93が下降し、第1及び第2押圧部材95a,95bが上昇した状態を示す。図19は、折割カッターホイール93が上昇し、第1及び第2押圧部材95a,95bが下降した状態を示す。
折割装置75は、幅方向へ離間する2台の第1折割装置75a及び第2折割装置75bから形成されている。第1折割装置75aは、第1ガイドフレーム30に連結され、第2折割装置75bは、懸垂フレーム83に連結されている。懸垂フレーム83は、第2ガイドフレーム35の側部に連結されている。第1折割装置75aは、第1折割治具84a(折割治具)と、第6サーボモータ85(X軸サーボモータ)及びX軸第1アクチュエーター86aと、第7サーボモータ87(Y軸サーボモータ)及びY軸第1アクチュエーター88aと、X軸第1アクチュエーターフレーム89a及びY軸第1アクチュエーターフレーム89cとを有する。X軸第1アクチュエーターフレーム89aとY軸第1アクチュエーターフレーム89cとは、それらの一端部において一連に繋がっている。
第2折割装置75bは、第2折割治具84b(折割治具)と、第8サーボモータ90(X軸サーボモータ)及びX軸第2アクチュエーター86bと、第9サーボモータ91(Y軸サーボモータ)及びY軸第2アクチュエーター88bと、X軸第2アクチュエーターフレーム89b及びY軸第2アクチュエーターフレーム89dとを有する。X軸第2アクチュエーターフレーム89bとY軸第2アクチュエーターフレーム89dとは、それらの一端部において一連に繋がっている。
第1及び第2折割装置75a,75bの第1及び第2折割治具84a,84bは、図18,19に示すように、折割カッターホルダー92と、折割カッターホイール93と、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)と、外形切出線K1(切込線)及び端切線K2が形成されたガラス板11a,11bの本体部56a(外形切出線K1の内側に延びるガラス板11a,11b)を下方へ押圧する第1押圧部材95aと、外形切出線K1(切込線)及び端切線K2が形成されたガラス板11a,11bの縁部56b(外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11b)を下方へ押圧する第2押圧部材95bと、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)と、第2押圧部材昇降機構96b(第2昇降機構)とから形成されている。
折割カッターホルダー92は、折割カッターホイール93の上方に位置して折割カッターホイール93を支持する。折割カッターホルダー92は、図20,21に示すように、連結部を備えたホルダー本体97と、ホルダー本体97の先端に取り付けられたホルダーヘッド98とを有する。
折割カッターホイール93は、加工対象のガラス板11a,11bの縁部56(外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56)に端切線K2(スクライブ)を形成する(入れる)。折割カッターホイール93は、転動軸101を介してホルダーヘッド98の先端に回転(転動)可能に取り付けられ、転動軸101を中心にその周縁102が転動する。折割カッターホイール93の上下方向へ延びるカッターホイール軸線O3は、折割カッターホルダー92(ホルダー本体97)の上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯している(ズレている)。カッターホルダー中心軸線O2に対するカッターホイール軸線O3の幅方向への離間寸法S(偏芯寸法)は、0.5~2mmの範囲にある。
ホルダーヘッド98は、ベアリング100を介してホルダー本体97に連結され、介在するベアリング100の軸心に沿って自在に回転し、折割カッターホルダー92のカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(θ方向)へ360°回転可能である。ホルダーヘッド98は、カッターホルダー中心軸線O2を中心に時計回り方向及び反時計回り方向へ回転する。ホルダーヘッド98が回転することで、折割カッターホルダー92に対して折割カッターホイール93(カッターホルダー中心軸線O2に対して偏芯するカッターホイール軸線O3を有する折割カッターホイール93)がカッターホイール軸線O3の周り方向へ360°回転可能である。折割カッターホイール93は、カッターホルダー中心軸線O2を中心に時計回り方向及び反時計回り方向へ回転する。
折割カッターホイール93は、そのカッターホイール軸線O3がカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯しているから、第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)がガラス板11a,11bの上面12を所定の方向へ走行(移動)したときに、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向くキャスター効果を発揮する。
ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)は、ホルダー本体97の直上に設置され、折割カッターホルダー92(ホルダー本体97)の連結部103に連結されている。ホルダー昇降機構94は、固定部材によってブラケット104に固定されている。ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)には、エアシリンダーが使用されている。ホルダー昇降機構94(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具84a,84bの折割カッターホルダー92(折割カッターホイール93)を上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。ホルダー昇降機構94(エアシリンダー)は、ガラス板11a,11bの縁部56bに対する折割加工時にカッターホイール93をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、カッターホイール93に端切圧(下方への押圧力)を加える(付与する)。ホルダー昇降機構の上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。
第1押圧部材95aは、ゴム弾性を有するゴム又は合成樹脂から作られている。第1押圧部材95aは、第2押圧部材95bの外側近傍に位置して第2押圧部材95bの周り方向へ延在している。第1押圧部材95aは、ガラス板11a,1bの上面12に当接する所定面積の第1押圧面105aを有する。第1押圧面105aは、第2押圧部材95bを取り囲む半円環状に成形されている。
第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)は、第1押圧部材95aの幅方向側方に位置し、固定部材によってブラケット104に固定されている。第1押圧部材昇降機構96aには、エアシリンダーが使用されている。第1押圧部材昇降機構96a(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具84a,84bの第1押圧部材95aを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。
第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部56bに対する折割加工時に第1押圧部材95aをガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、第1押圧部材95aに下方への押圧力を加える(付与する)。第1押圧部材95aの上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。一方のブラケット104は、X軸第1アクチュエーターフレーム89a及びY軸第1アクチュエーターフレーム89cに摺動可能に取り付けらている。
第2押圧部材95bは、ゴム弾性を有するゴム又は合成樹脂から作られている。第2押圧部材95bは、折割カッターホイール93の外側近傍に位置して折割カッターホイール93の周り方向へ延在している。第2押圧部材95bは、ガラス板11a,1bの上面12に当接する所定面積の第2押圧面105bを有する。第2押圧面105bは、折割カッターホイール93を取り囲む円環状に成形されている。第2押圧部材95bの中央には、上下方向へ貫通する貫通孔106が穿孔(形成)されている。
第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)は、第2押圧部材95bの幅方向側方に位置し、固定部材によってブラケット104に固定されている。第2押圧部材昇降機構96bには、エアシリンダーが使用されている。第2押圧部材昇降機構96b(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具84a,84bの第2押圧部材95bを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部56bに対する折割加工時に第2押圧部材95bをガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、第2押圧部材95bに下方への押圧力を加える(付与する)。第2押圧部材95bの上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。他方のブラケット104は、X軸第2アクチュエーターフレーム89b及びY軸第2アクチュエーターフレーム89dに摺動可能に取り付けられている。
ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)の発停を制御する制御部、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)の発停を制御する制御部、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。ホルダー昇降機構94の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、ホルダー昇降機構94(エアシリンダー)を利用して折割カッターホルダー92(折割カッターホイール93)を昇降させる。第1押圧部材昇降機構96aの制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、第1押圧部材昇降機構96a(エアシリンダー)を利用して第1押圧部材95aを昇降させる。第2押圧部材昇降機構96bの制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、第2押圧部材昇降機構96b(エアシリンダー)を利用して第2押圧部材95bを昇降させる。
第6サーボモータ85(X軸サーボモータ)は、X軸第1アクチュエーターフレーム89aに設置され、その軸がX軸第1アクチュエーター86aに連結されている。X軸第1アクチュエーター86aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第6サーボモータ85の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第1アクチュエーター86aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第1折割装置75aの第1折割治具84aがX軸第1アクチュエーターフレーム89aに沿って前後方向前方に向かって移動し、第6サーボモータ85の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第1アクチュエーター86aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第1折割装置75aの第1折割治具84aがX軸第1アクチュエーターフレーム89aに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第7サーボモータ87(Y軸サーボモータ)は、Y軸第1アクチュエーターフレーム89cに設置され、その軸がY軸第1アクチュエーター88aに連結されている。Y軸第1アクチュエーター88aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第7サーボモータ87の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第1アクチュエーター88aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第1折割装置75aの第1折割治具84aがY軸第1アクチュエーターフレーム89cに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第7サーボモータ87の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第1アクチュエーター88aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第1折割装置75aの第1折割治具84aがY軸第1アクチュエーターフレーム89cに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。
第6及び第7サーボモータ85,87の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第6サーボモータ85の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第6サーボモータ85を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第6サーボモータ85の駆動を停止させる。第7サーボモータ87の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第7サーボモータ87を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第7サーボモータ87の駆動を停止させる。
第8サーボモータ90(X軸サーボモータ)は、X軸第2アクチュエーターフレーム89bに設置され、その軸がX軸第2アクチュエーター86bに連結されている。X軸第2アクチュエーター86bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第8サーボモータ90の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第2アクチュエーター86bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第2折割装置75bの第2折割治具84bがX軸第2アクチュエーターフレーム89bに沿って前後方向前方に向かって移動し、第8サーボモータ90の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第2アクチュエーター86bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第2折割装置75bの第2折割治具84bがX軸第2アクチュエーターフレーム89bに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第9サーボモータ91(Y軸サーボモータ)は、Y軸第2アクチュエーターフレーム89dに設置され、その軸がY軸第2アクチュエーター88bに連結されている。Y軸第2アクチュエーター88bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第9サーボモータ91の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第2アクチュエーター88bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第2折割装置75bの第2折割治具84bが第2アクチュエーターフレーム89dに沿ってを幅方向の一方に向かって移動し、第9サーボモータ91の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第2アクチュエーター88bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第2折割装置75bの第2折割治具84bが第2アクチュエーターフレーム89dに沿って幅方向の他方に向かって移動する。
第8及び第9サーボモータ90,91の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第8サーボモータ90の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第8サーボモータ90を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第8サーボモータ90の駆動を停止させる。第9サーボモータ91の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第9サーボモータ91を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第9サーボモータ91の駆動を停止させる。
図22は、支持装置76を露出させた折割加工テーブル74の上面図であり、図23は、正面から支持装置76を見た折割加工テーブル74の正面図である。支持装置76は、幅方向へ離間する2台の第1支持装置76a及び第2支持装置76bから形成されている。第1及び第2支持装置76a,76bは、ガイドフレーム107に連結されている。
第1支持装置76aは、第1支持部材108a及び第2支持部材108bと、第2支持部材108bを上下方向へ昇降させる第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)と、第10サーボモータ110(X軸サーボモータ)及びX軸第3アクチュエーター111aと、第11サーボモータ112(Y軸サーボモータ)及びY軸第3アクチュエーター113aと、X軸第3アクチュエーターフレーム114a及びY軸第3アクチュエーターフレーム114cとを有する。
第2支持装置76bは、第1支持部材108a及び第2支持部材108bと、第2支持部材108bを上下方向へ昇降させる第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)と、第12サーボモータ115(X軸サーボモータ)及びX軸第4アクチュエーター111bと、第13サーボモータ116(Y軸サーボモータ)及びY軸第4アクチュエーター113bと、X軸第4アクチュエーターフレーム114b及びY軸第4アクチュエーターフレーム114dとを有する。
第1支持部材108aは、第2支持部材108bの径方向内方に位置し、ガラス板11a,11bの下面13を支持する所定面積の第1支持面117aを有する。第1支持面117aは、平坦な真円状に成形されている。第2支持部材108bは、第1支持部材108aの径方向外方に位置し、ガラス板11a,11bの下面13を支持する所定面積の第2支持面117bを有する。第2支持面117bは、第1支持部材108a(第1支持面117a)を取り囲む平坦な円環状に成形されている。
第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)は、第2支持部材108bの直下に位置し、固定部材によってガイドフレーム107に固定されている。第2支持部材昇降機構109には、エアシリンダーが使用されている。第2支持部材昇降機構109(エアシリンダー)は、第1及び第2支持装置76a,76bの第2支持部材108bを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部56bに対する折割加工時に第2支持部材96bをガラス板11a,11bの下面13から下降させ、ガラス板11a,11bの下面13と第2支持面117bとの間に間隙(第1支持面117aと第2支持面117bとの間に段差)を作る。第2支持部材108bの下降寸法は、事前に設定されている。
第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第2支持部材昇降機構109の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、第2支持部材昇降機構109(エアシリンダー)を利用して第2支持部材108bを昇降させる。
第10サーボモータ110(X軸サーボモータ)は、X軸第3アクチュエーターフレーム114aに設置され、その軸がX軸第3アクチュエーター111aに連結されている。X軸第3アクチュエーター111aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第10サーボモータ110の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第3アクチュエーター111aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第1支持装置76aがX軸第3アクチュエーターフレーム114aに沿って前後方向前方に向かって移動し、第10サーボモータ110の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第3アクチュエーター111aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第1支持装置76aがX軸第3アクチュエーターフレーム114aに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第11サーボモータ112(Y軸サーボモータ)は、Y軸第3アクチュエーターフレーム114cに設置され、その軸がY軸第3アクチュエーター113aに連結されている。Y軸第3アクチュエーター113aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第11サーボモータ112の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第3アクチュエーター113aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第1支持装置76aがY軸第3アクチュエーターフレーム114cに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第11サーボモータ111の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第3アクチュエーター113aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第1支持装置76aがY軸第3アクチュエーターフレーム114cに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。尚、第1支持装置76aは、第1折割装置75a(第1折割治具84a)と同期(シンクロ)して前後方向及び幅方向(水平方向)へ移動する。
第10及び第11サーボモータ110,112の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第10サーボモータ110の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第10サーボモータ110を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第10サーボモータ110の駆動を停止させる。第11サーボモータ112の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第11サーボモータ112を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第11サーボモータ112の駆動を停止させる。
第12サーボモータ115(X軸サーボモータ)は、X軸第4アクチュエーターフレーム114bに設置され、その軸がX軸第4アクチュエーター111bに連結されている。X軸第4アクチュエーター111bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第12サーボモータ115の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第4アクチュエーター111bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第2支持装置76bがX軸第4アクチュエーターフレーム114bに沿って前後方向前方に向かって移動し、第12サーボモータ115の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第4アクチュエーター111bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第2支持装置76bがX軸第4アクチュエーターフレーム114bに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第13サーボモータ116(Y軸サーボモータ)は、Y軸第4アクチュエーターフレーム114dに設置され、その軸がY軸第4アクチュエーター113bに連結されている。Y軸第4アクチュエーター113bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第13サーボモータ116の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第4アクチュエーター113bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第2支持装置76bがY軸第4アクチュエーターフレーム114dに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第13サーボモータ116の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第4アクチュエーター113bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第2支持装置76bがY軸第4アクチュエーターフレーム114dに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。尚、第2支持装置76bは、第2折割装置75b(第2折割治具84b)と同期(シンクロ)して前後方向及び幅方向(水平方向)へ移動する。
第12及び第13サーボモータ115,116の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第12サーボモータ115の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第12サーボモータ115を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第12サーボモータ115の駆動を停止させる。第13サーボモータ116の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第13サーボモータ116を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第13サーボモータ116の駆動を停止させる。
図24は、研削加工エリア22に設置された一例として示す研削装置119の正面図であり、図25は、研削装置119の側面図である。図26は、研削装置119の上面図である。研削加工エリア22は、搬入エリア19において位置決めされ、切込加工エリア20において切込加工が行われるとともに折割加工エリア21において折割加工が行われた後のガラス板11a,11bを載置する研削加工テーブル118(研削加工台)と、研削加工テーブル118に載置されたガラス板11a,11bの本体部56aの縁(周縁)を研削する研削装置119とを備えている。
研削加工テーブル118は、システム台25の床面に固定された幅方向へ長いベースレーン57bの上に設置されている(図7参照)。研削加工テーブル118は、ガラス板11a,11bを吸着保持する複数の吸着パッド120と、それら吸着パッド120を負圧にして吸着パッド120に吸着力を付与するバキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)とを備えている。バキューム機構の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
研削加工テーブル118は、第2移動機構58bを利用し、位置決めされたガラス板11a,11bを載置した状態で幅方向へ移動する。第2移動機構58bは、走行ガイドレール59bと、送りネジ60b(ボールネジ)と、第14サーボモータ121と、ガイドシュー62bと、スライドブロック63b(ハウジングナット)とから形成されている。それら走行ガイドレール59bは、ベースレーン57bの上面に設置されて幅方向へ延びている。送りネジ60b(ボールネジ)は、ベースレーン57bの上面であって走行ガイドレール59bの側方に設置されて幅方向へ延びている。第14サーボモータ121は、ベースレーン57bに設置され、研削加工テーブル118を幅方向へ往復動させる。第14サーボモータ121の軸には、送りネジ60bの他方の端部が連結されている。
第14サーボモータ121の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第14サーボモータ121の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第14サーボモータ121を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第14サーボモータ121の駆動を停止させる。
送りネジ60bは、ベースレーン57bに固定された軸受け(図示せず)に回転可能に支持されている。ガイドシュー62bは、研削加工テーブル118の下面に取り付けられて幅方向へ延びている。ガイドシュー62bは、走行ガイドレール59bに摺動可能に嵌合している。スライドブロック63b(ハウジングナット)は、研削加工テーブル118の下面であってガイドシュー62bの間に取り付けられている。スライドブロック63bは、送りネジ60bに回転可能に螺着されている。
第14サーボモータ121の軸が時計回り方向へ回転すると、送りネジ60bが時計回り方向へ回転し、送りネジ60bの時計回り方向への回転によってスライドブロック63bが研削加工エリア22の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって送りネジ60bを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック63bの移動によって研削加工テーブル118が研削加工エリア22の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって幅方向へ移動する。第14サーボモータ121の軸が反時計回り方向へ回転すると、送りネジ60bが反時計回り方向へ回転し、送りネジ60bの反時計回り方向への回転によってスライドブロック63bが研削加工エリア22の一方の側縁部48aから他方の側縁部48bに向かって送りネジ60bを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック63bの移動によって研削加工テーブル118が研削加工エリア22の一方の側縁部48aから他方の側縁部48bに向かって幅方向へ移動する。
尚、第14サーボモータ121は、切込加工エリア20の第4サーボモータ61と同期して駆動し、切込加工テーブル54の切込加工エリア20の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aへの移動に同期(シンクロ)して研削加工テーブル118が研削加工エリア22の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって移動し、又は、切込加工テーブル54の切込加工エリア20の一方の側縁部48aから他方の側縁部48bへの移動に同期(シンクロ)して研削加工テーブル118が研削加工エリア22の一方の側縁部48aから他方の側縁部48bに向かって移動する。第14サーボモータ121の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第14サーボモータ121を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第14サーボモータ121の駆動を停止させる。
研削装置119は、研削治具122と、第15サーボモータ123(研削Z軸サーボモータ)と、第16サーボモータ124(昇降サーボモータ)と、第17サーボモータ125(切込サーボモータ)と、研削ホイール昇降ネジ126と、研削ホイール切込ネジ127とを備えている。研削治具122は、研削ホイール128と、研削ホルダー129と、カバー130と、スピンドルモータ131とから形成されている。研削ホイール128は、所定の直径を有する円盤状に成形され、その外周面によってガラス板11a,1bの本体部56aの縁(周縁)を研削する。
研削ホルダー129は、研削ホイール128の直上に位置して研削ホイール128を回転可能に支持する。カバー130は、研削ホイール128の直下に位置して研削ホイール128全体を包被する。カバー130は、研削治具122に着脱可能に取り付けられている。カバー130には、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(周縁)を挿入するスリット132が形成されている。スピンドルモータ131は、研削ホイール128(研削ホルダー129)の直上に位置し、モータハウジング133に設置・収容されている。スピンドルモータ131は、その軸が研削ホイール128の中心に連結されている。スピンドルモータ131の軸の回転によって研削ホイール128が回転する。
モータハウジング133は、ブラケット134を介して走行フレーム32に固定されている。スピンドルモータ131の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。スピンドルモータ131の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度でスピンドルモータ131を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、スピンドルモータ131の駆動を停止させる。
第15サーボモータ123(研削Z軸サーボモータ)は、研削治具122の後方近傍に位置し、ブラケット134を介して走行フレーム32に連結・固定されている。第15サーボモータ123は、その軸がモータハウジング133の支持軸に連結されている。第15サーボモータ123は、研削ホイール128の外周面がガラス板11a,11bの本体部56aの縁(周縁)に平行に当接するように、研削ホイール128の軸方向の姿勢(軸まわりの角度)を微調整する。
第16サーボモータ124(昇降サーボモータ)は、モータハウジング133(スピンドルモータ131)の幅方向外方近傍に位置し、モータハウジング133に連結・固定されている。第16サーボモータ124は、その軸が研削ホイール昇降ネジ126に連結され、研削ホイール昇降ネジ126を回転させる。第16サーボモータ124は、ガラス板11a,11bの厚み寸法に応じて研削ホイール128(モータハウジング133)を上下動させ、研削ホイール128の高さがガラス板11a,11bの本体部56aの縁の高さに一致して研削ホイール128の外周面がガラス板11a,11bの本体部56aの縁に当接するように、研削ホイール128の高さを微調整する。
尚、ガラス板11a,11bの加工を開始する初期設定において、研削ホイール128の取付基準面から溝の中心までの距離がコントローラに入力される。コントローラは、入力された距離に基づいて第16サーボモータ124の軸の回転数を算出し、算出した回転数を第16サーボモータ124の制御部に送信する。第16サーボモータ124の制御部は、コントローラから受信した回転数で第16サーボモータ124の軸を回転させる。第16サーボモータ124の軸が時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール昇降ネジ126が時計回り方向へ回転しつつネジ126が下降し、それによって研削ホイール128(モータハウジング133)が下降する。第16サーボモータ124の軸が反時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール昇降ネジ126が反時計回り方向へ回転しつつネジ126が上昇し、それによって研削ホイール128(モータハウジング133)が上昇する。加工するガラス板11a,11bの厚み寸法が同一である限り、研削ホイール128の高さの微調整を一度設定すれば、それ以降の調整は行われない。
第17サーボモータ125(切込サーボモータ)は、第16サーボモータ124(昇降サーボモータ)の直下であってモータハウジング133(スピンドルモータ131)の幅方向外方近傍に位置し、モータハウジング133に連結・固定されている。第17サーボモータ125は、その軸が研削ホイール切込ネジ127に連結され、研削ホイール切込ネジ127を回転させる。第17サーボモータ125は、研削ホイール128の外周面直径に応じて研削ホイール128(モータハウジング133)を幅方向へ移動させ、研削ホイール128の外周面がガラス板11a,11bの本体部56aの縁(周縁)に当接するように、研削ホイール128の切込深さを微調整する。
第15~第17サーボモータ123~125の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第15サーボモータ123の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第15サーボモータ123を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第15サーボモータ123の駆動を停止させる。第16サーボモータ124の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第16サーボモータ124を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第16サーボモータ124の駆動を停止させる。第17サーボモータ125の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第17サーボモータ125を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第17サーボモータ125の駆動を停止させる。
尚、ガラス板11a,11bの加工を開始する初期設定において、研削ホイール128の径(直径)がコントローラに入力される。コントローラは、入力された研削ホイール128の径(直径)に基づいて第17サーボモータ125の軸の回転数を算出し、算出した回転数を第17サーボモータ125の制御部に送信する。第17サーボモータ125の制御部は、コントローラから受信した回転数で第17サーボモータ125の軸を回転させる。第17サーボモータ125の軸が時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール切込ネジ127が時計回り方向へ回転しつつネジ127が前後方向後方へ移動し、それによって研削ホイール128(モータハウジング133)が前後方向後方へ移動する。第17サーボモータ125の軸が反時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール切込ネジ127が反時計回り方向へ回転しつつネジ127が前後方向前方へ移動し、それによって研削ホイール128(モータハウジング133)が前後方向前方へ移動する。研削ホイール128の径(直径)が同一である限り、研削ホイール128の前後方向の位置の微調整を一度設定すれば、それ以降の調整は行われない。
搬出エリア23には、搬出コンベア135が設置されている。搬出エリア23は、システム台25の床面から上方へ延びる脚部によって支持されている。搬出コンベア135は、前後方向(X方向)へ延びる複数の無限軌道であり、幅方向(Y方向)へ所定間隔離間して並んでいる。それら搬出コンベア135の発停や搬送距離を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。それら搬出コンベア135は、ガラス板11a,11bを搬出エリア135の後端部(搬入口)から前端部(搬出口)に向かって前後方向後方から前方へ搬送する。
以下、ガラス板11a,11bの加工(切込加工、折割加工、研削加工)の一例を説明する。加工開始時では、ガラス板第1ホルダー40aが搬入エリア19の上方に待機し、ガラス板第2ホルダー40bが切込加工エリア20の上方に待機しているとともに、ガラス板第3ホルダー40cが折割加工エリア21の上方に待機し、ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22の上方に待機している。
コントローラに接続されたモニターやディスプレイ、タッチパネル(出力装置)には、各種複数のガラス板画像が出力(表示)される。出力装置に出力(表示)された各種複数のガラス板画像から加工対象の特定のガラス板11a,11bをクリック(タップ)(選択)する。特定のガラス板11a,11bを選択すると、コントローラは、そのガラス板11a,11bに施す加工に対するNC制御プログラムを選択する。コントローラは、研削ホイール128の取付基準面から溝の中心までの距離の入力エリア、ガラス板11a,11bの前後方向の寸法入力エリア、研削ホイール128の径(直径)入力エリアを出力装置に出力(表示)する。
研削ホイール128の取付基準面から溝の中心までの距離の入力エリアに距離を入力し、研削ホイール128の径(直径)入力エリアに径を入力した後、出力装置に出力(表示)された入力ボタンをクリック(タップ)する。距離、径が入力されると、コントローラは、第16サーボモータ124を駆動して研削ホイール128(モータハウジング133)を上下動させ、研削ホイール128の高さを微調整するとともに、第17サーボモータ125を駆動して研削ホイール128(モータハウジング133)を幅方向へ移動させ、研削ホイール128の前後方向の位置を微調整する。それら微調整が終了した後、コントローラは、加工開始ボタンを出力装置に出力(表示)する。加工開始ボタンをクリック(タップ)すると、ガラス板11a,11bの加工が開始される。
選択された加工対象(加工前)のガラス板11a,11bが搬入エリア19に搬入される。尚、搬入エリア19では、第1位置決め手段(第1位置決め工程)と第2位置決め手段(第2位置決め工程)とが実施される。加工対象のガラス板11a,11bは、自動供給装置(図示せず)によって搬入エリア19の搬入コンベア43に自動的に供給される。自動供給装置には上面12及び下面13の面積が同一(大きさが同一)の加工対象の複数枚のガラス板11a,11bが上下方向へ積重ねられ、ガラス板11a,11bが1枚毎に自動供給装置から搬入コンベア43へ供給される。
搬入エリア19におけるガラス板11a,11bの位置決め手順の一例は、以下のとおりである。コントローラは、搬入コンベア43の制御部に搬送信号(ON信号)を送信し、前進信号(ON信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43を駆動させる。搬入エリア19に搬入されたガラス板11a,11bは、その下面13が搬入コンベア43に当接した状態で搬入コンベア43の上に載置される。ガラス板11a,11bは、その第1側縁14(一方の側縁14)(側縁14が湾曲する(カーブを描く)場合を含む)が搬入エリア19の一方の側縁部48aに並行し、その他方の側縁15が搬入エリア19の他方の側縁部48bに並行する。
搬入コンベア43の上に載置されたガラス板11a,11bは、搬入コンベア43によって搬入エリア19の後方から前方へ向かって前後方向前方へ次第に移動する。ガラス板11a,11bが搬入エリア19の後方から前方へ向かって移動し、ガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接すると、ストッパー44に設置された接触センサーがガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー44への当接を検出し、接触(当接)信号をコントローラに送信する。
接触信号を受信したコントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43の駆動を停止させる。次に、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア43の前後方向後方への第2移動寸法を搬入コンベア43の制御部に送信するとともに、搬入コンベア43の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。
第2移動寸法及び後退信号(ON信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43を駆動させ、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させる。搬入コンベア43がガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させると、ガラス板11a,11bの幅方向の一方の側縁の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)が搬入エリア19における位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置する(第2位置決め手段(第2位置決め工程))。
ガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させた後、コントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43の駆動を停止させる。次に、コントローラは、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構46の制御部は、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)を上昇させる。ローラー昇降機構46の上昇によってそれらローラー45が上昇し、ローラー45の周縁部の一部がそれら搬入コンベア43の上方へ露出し、上昇したそれらローラー45がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態でそれらローラー45がガラス板11a,11bを搬入コンベア43の上方へ持ち上げる。
ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の上昇が完了した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための移動機構47の幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)から算出した第3サーボモータ51の回転数を第3サーボモータ51の制御部に送信するとともに、第3サーボモータ51の制御部に正回転信号(ON信号)を送信する。第3サーボモータ51の回転数及び正回転信号(ON信号)を受信した制御部は、第3サーボモータ51を駆動させ、第3サーボモータ51の軸を所定の回転数だけ時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ51の軸の時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム52とともに当接部材53がその移動開始点から幅方向の一方へ次第に移動する。幅方向の一方へ移動する当接部材53がガラス板11a,11bの第2側縁15(他方の側縁)に当接し、当接部材53がガラス板11a,11bを幅方向の他方から一方へ移動させるようにガラス板11a,11bの第2側部15を幅方向へ押圧する。当接部材53に押圧されたガラス板11a,11bがローラ45上を幅方向の他方から一方へ向かって幅方向へ移動し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置する(第1位置決め手段(第1位置決め工程))。
当接部材53の幅方向の一方への移動が終了し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置すると、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51の駆動を停止させる。第3サーボモータ51の駆動が停止した後、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に逆回転信号(ON信号)を送信する。逆回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51を駆動させ、第3サーボモータ51の軸を所定の回転数だけ反時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ51の軸の反時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム52とともに当接部材53が幅方向の他方へ次第に移動し、当接部材53が移動開始点に戻る。当接部材53が移動開始点に戻った後、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51の駆動を停止させ、下降信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構46の制御部は、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)を下降させる。それらローラー昇降機構46が下降すると、第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされたガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア43に当接する。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接した後、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を搬入エリア19における位置決め第2基準L2に位置させ、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によってガラス板11a,11bの幅方向の一方の側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を位置決め第2基準L2に位置させた後、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってローラー45とともにガラス板11a,11bを上昇させ、上昇したガラス板11a,11bの第2側縁15を移動機構47によって幅方向へ押圧移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置させるから、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの中心線L2)の位置に、後に加工する上下面12,13の面積が異なるガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの中心線L2)を正確に位置(一致)させることができ、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁の位置に、後に加工する上面12及び下面12の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁を正確に位置(一致)させることができる。
搬入エリア19におけるガラス板11a,11bの位置決め手順の他の一例は、以下のとおりである。コントローラは、搬入コンベア43の制御部に前進信号(ON信号)を送信し、前進信号(ON信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43を駆動させる。搬入エリア19に搬入されたガラス板11a,11bは、その下面13が搬入コンベア43に当接した状態で搬入コンベア43の上に載置される。搬入コンベア43の上に載置されたガラス板11a,11bは、搬入コンベア43によって搬入エリア19の後方(スタート位置)から前方へ向かって前後方向前方へ次第に移動する。ガラス板11a,11bが搬入エリア19の後方から前方へ向かって移動し、ガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接すると、ストッパー44に設置された接触センサーがガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー44への当接を検出し、接触信号をコントローラに送信する。
接触信号を受信したコントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア48の駆動を停止させる。次に、コントローラは、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構46の制御部は、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)を上昇させる。ローラー昇降機構46の上昇によってそれらローラー45が上昇し、ローラー45の周縁部の一部がそれら搬入コンベア43の上方へ露出し、上昇したそれらローラー45がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態でそれらローラー45がガラス板11a,11bを搬入コンベア43の上方へ持ち上げる。
ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の上昇が完了した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための移動機構47の幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)から算出した第3サーボモータ51の回転数を第3サーボモータ51の制御部に送信するとともに、第3サーボモータ51の制御部に正回転信号(ON信号)を送信する。回転数及び正回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51を駆動させ、第3サーボモータ51の軸を所定の回転数だけ時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ51の軸の時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム52とともに当接部材53がその移動開始点から幅方向の一方(搬入エリア19の側部48a)へ次第に移動する。幅方向の一方へ移動する当接部材53がガラス板11a,11bの第2側縁15に当接し、当接部材53がガラス板11a,11bを幅方向の他方から一方へ移動させるようにガラス板11a,11bの第2側縁15を幅方向へ押圧する。当接部材53に押圧されたガラス板11a,11bがローラ45上を幅方向の他方から一方へ向かって幅方向へ移動し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置する(第1位置決め手段(第1位置決め工程))。
当接部材53の幅方向の一方への移動が終了し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14が搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置すると、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51の駆動を停止させる。第3サーボモータ51の駆動が停止した後、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に逆回転信号(ON信号)を送信する。逆回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51を駆動させ、第3サーボモータ51の軸を所定の回転数だけ反時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ51の軸の反時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム52とともに当接部材53が幅方向の他方(搬入エリア19の側部48b)へ次第に移動し、当接部材53が移動開始点に戻る。当接部材53が移動開始点に戻った後、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51の駆動を停止させ、下降信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構46の制御部は、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)を下降させる。それらローラー昇降機構46が下降すると、ガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア43に当接する。
ガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア43に当接した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O1を搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア43の前後方向後方への第2移動寸法を搬入コンベア43の制御部に送信するとともに、搬入コンベア43の制御部に搬送信号(ON信号)を送信する。
第2移動寸法及び搬送信号(ON信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43を駆動させ、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させる。搬入コンベア43がガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させると、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)が搬入エリア19における位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置する(第2位置決め手段(第2位置決め工手))。ガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させた後、コントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43の駆動を停止させる。ガラス板11a,11bは、第1位置決め手段(第1位置決め工手)及び第2位置決め手段(第2位置決め工手)によって位置決めされる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接した後、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってローラー45とともにガラス板11a,11bを上昇させ、上昇したガラス板11a,11bの第2側縁15を移動機構47によって幅方向へ押圧移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置させ、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によってガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を位置決め第1基準L1に位置させた後、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってローラー45とともにガラス板11a,11bを下降させ、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接した後、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を搬入エリア19における位置決め第2基準L2に位置させるから、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁の位置に、後に加工する上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁を正確に位置(一致)させることができ、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの中心線L2)の位置に、後に加工する上下面12,13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの中心線L2)を正確に(位置)一致させることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)では、上下面12,13の面積が大きい大サイズのガラス板11aと、大サイズのガラス板11aよりも上下面12,13の面積が小さい小サイズのガラス板11bとを第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めした場合、図3に示すように、大サイズのガラス板11aの前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)と小サイズのガラス板11bの前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)とが搬入エリア19の位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置し、大サイズのガラス板11aの前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1と小サイズのガラス板11bの前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1とが搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置している。
第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされた大サイズのガラス板11aと小サイズのガラス板11bとは、それらガラス板11a,11bの第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11a,11bでは、第1側縁14)が位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)において一致し、それらガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)が位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)において一致している。
第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によってガラス板11a,11bの位置決めが完了した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aの昇降機構(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信した昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、昇降機構によって吸着パッド42をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させる。ガラス板第1ホルダー40aの吸着パッド42がガラス板11a,11bの上面12に当接した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのバキューム機構の制御部に吸引信号(ON信号)を送信する。吸引信号(ON信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を起動させる。
バキューム機構を起動によって、搬入エリア19に位置するガラス板11a,11bが吸着パッド42に吸引される。バキューム機構を起動した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、パッド昇降機構によって吸着パッド42を上昇させる。搬入エリア19における第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされたガラス板11a,11bは、吸着パッド42に吸着された状態で吸着パッド42とともに上昇する。
吸着パッド42(ガラス板11a,11b)が上昇した後、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に前進信号(ON信号)を送信する。前進信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第1ホルダー40a(吸着パッド42に吸着されたガラス板11a,11b)が搬入エリア19から切込加工エリア20に移動する(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))。尚、スライドブロックの移動により、ガラス板第1ホルダー40aとともにガラス板第2~第4ホルダー40b~40dが前後方向前方へ移動する。
ガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20に移動した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信したパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、パッド昇降機構によって吸着パッド42(ガラス板11a,11b)を切込加工エリア20の切込加工テーブル54の上に下降させる。ガラス板第1ホルダー40aの吸着パッド42に吸着されたガラス板11a,11bが切込加工テーブル54に当接した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのバキューム機構の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構の起動を停止させる。バキューム機構が停止することで、ガラス板11a,11bに対する吸着パッド41の吸着が解除され、位置決めされたガラス板11a,11bが切込加工テーブル54に載置される。
次に、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信し、上昇信号によってガラス板第1ホルダー40a(パッド昇降機構)が切込加工テーブル55の上方へ上昇する。ガラス板第1ホルダー40aが上昇した後、コントローラから第2サーボモータ39の制御部に後退信号(ON信号)が送信され、第2サーボモータ39の軸の回転によってガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20から搬入エリア19に移動し、ガラス板第1ホルダー40aが搬入エリア19の上方で待機する。尚、ガラス板第1ホルダー40aとともにガラス板第2~第4ホルダー40b~40dも前後方向後方へ移動し、ガラス板第2ホルダー40bが切込加工エリア20の上方で待機し、ガラス板第3ホルダー40cが折割加工エリア21の上方で待機するとともに、ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22の上方で待機する。
切込加工後のガラス板11a,11bのガラス板第2ホルダー40bによる切込加工エリア20から折割加工エリア21への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))、折割加工後のガラス板11a,11bのガラス板第3ホルダー40cによる折割加工エリア21から研削加工エリア21への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))、研削加工後のガラス板11a,11bのガラス板第4ホルダー40dによる研削加工エリア22から搬出エリア23への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))は、ガラス板第1ホルダー40aによるガラス板11a,11bの搬入エリア19から切込加工エリア20へのそれと同一であるから、ガラス板第2~第4ホルダー40b~40dによる搬送手順の説明は省略する。
ガラス板11a,11bが切込加工テーブル54に載置された後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を駆動させる。第1サーボモータ34の軸の回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによって第1走行フレーム32とともに切込装置55が切込加工エリア20において前後方向後方へ移動し、切込装置55がガラス板11a,11bの第1角部18a(前側縁16)の幅方向外方(切込加工開始位置)に位置する。
尚、切込加工では、図示はしていないが、折割加工エリア21から切込加工エリア20に移動した(戻った)ガラス板第2ホルダー40bがパッド昇降機構(エアシリンダー)によって切込加工エリア20の切込加工テーブル54の上に下降し、ガラス板第2ホルダー40bの吸着パッド41が切込加工テーブル54に載置されたガラス板11a,11bの上面12に当接し、バキューム機構が起動して吸着パッド41がガラス板11a,11bを吸着しつつ、ガラス板第2ホルダー40bの吸着パッド41がガラス板11a,11bを下方へ押圧する。切込加工中、ガラス板11a,11bがガラス板第2ホルダー40bの吸着パッド41によって押圧下に支持される。
切込装置55がガラス板11a,11bの第1角部18aの幅方向外方(切込加工開始位置)に位置した後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、第4サーボモータ61の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を停止させ、駆動信号(ON信号)を受信した第4サーボモータ61の制御部は、第4サーボモータ61を駆動させる。第4サーボモータ61の軸の回転によってスライドブロック63aが切込加工エリア20の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって送りネジ60aを幅方向へ移動し、それによって切込加工テーブル54が切込加工エリア20の他方の側縁部48bの側から一方の側縁部48aの側に向かって幅方向へ移動し、切込装置55の切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置する。
切込装置55の切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置した後、コントローラは、切込装置55のエアシリンダー65及び第5サーボモータ66の制御部に駆動信号(ON信号)及びNC制御信号を送信し、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)及びNC制御信号を送信するとともに、第4サーボモータ61の制御部にNC制御信号を送信する。駆動信号(ON信号)やNC制御信号を受信した切込装置55のエアシリンダー65の制御部、第5サーボモータ66の制御部、第1サーボモータ34の制御部、第4サーボモータ61の制御部は、エアシリンダー65及び第5サーボモータ66、第1サーボモータ34、第4サーボモータ61を駆動し、ガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)に対してNC制御による輪郭制御運動を実施し、切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において前後方向後方へ移動させ、第4サーボモータ61の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ61を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において幅方向へ往復動させる。切込装置55の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第1角部18aから第2角部18bに向かって移動する。
切込装置55の切込カッターホイール67によってガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第2角部18bに位置した後、切込加工テーブル54が切込加工エリア20の一方の側縁部48aの側から他方の側縁部48bの側に向かって幅方向へ移動し、切込加工テーブル54の幅方向への移動に伴って切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第4サーボモータ61の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ61を駆動させて切込加工テーブル54を切込加工エリア20において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において前後方向へ往復動させる。切込装置55の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第2角部18bから第3角部18cに向かって移動する。
切込装置55の切込カッターホイール67によってガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第3角部18cに位置した後、切込装置55が前後方向前方へ移動し、切込装置55の前後方向前方への移動に伴って切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第2側縁15近傍(第2側縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において前後方向前方へ移動させ、第4サーボモータ61の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ61を駆動させて切込加工テーブル54を切込加工エリア20において幅方向へ往復動させる。切込装置55の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの第2側縁15近傍(第2側縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第3角部18cから第4角部18dに向かって移動する。
切込装置55の切込カッターホイール67によってガラス板11a,11bの第2側縁近傍(第2側縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第4角部18dに位置した後、切込加工テーブル54が切込加工エリア20の他方の側縁部48bの側から一方の側縁部48aの側に向かって幅方向へ移動し、切込加工テーブル54の幅方向への移動に伴って切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第4サーボモータ61の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ61を駆動させて切込加工テーブル54を切込加工エリア20において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において前後方向へ往復動させる。切込装置55の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第4角部18dから第1角部18aに向かって移動する。切込装置55の切込カッターホイール67によってガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)の切込加工が終了すると、切込装置55がガラス板11a,11bの第1角部18a(前端縁16)の幅方向外方(切込加工開始位置)に移動し、待機する。
切込加工エリア19では、例えば、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、第1側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))に、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、第1側縁14)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))に、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置(一致)させ、上面12及び下面の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する面積が異なるガラス板11bの切込加工を行う場合、大サイズのガラス板11aの側縁14に到達するまでの切込装置55の移動距離(切込加工テーブル54の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの側縁14に到達するまでの切込装置55の移動距離(切込加工テーブル54の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、切込装置55が大サイズのガラス板11aの最外側縁(第1側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離と小サイズのガラス板11bの最外側縁(第1側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離とが等しくなる。小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置55の移動距離が短くなるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラスの幅方向外方へ戻るまでの切込装置55の移動距離が短くなり、切込装置55が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)が短縮するとともに、切込装置55が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮する。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))と、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))とを一致させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準(仮想位置決め第2基準線))と、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))とを一致させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する小サイズのガラス板11b(面積が異なるガラス板11b)の切込加工が行われるから、上面12及び下面13の面積が大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置60の移動距離(切込加工テーブル59の幅方向への移動距離)と上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置60の移動距離(切込加工テーブル59の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、切込装置60が大サイズのガラス板11aの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離(切込加工テーブル59の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離(切込加工テーブル59の幅方向への移動距離)とが等しくなり、従来技術のガラス板加工システムと比較し、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置60の移動距離を短くすることができるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの切込装置60の移動距離を短くすることができ、切込装置60が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)を短縮することができるとともに、切込装置60が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮することができる。
図27は、折割加工における端切線形成手順の一例を示す図であり、図28は、折割カッターホイール93の転動方向変更の一例を示す図である。図29は、折割カッターホイール93の転動方向変更の他の一例を示す図であり、図30は、折割カッターホイール93の転動方向変更の他の一例を示す図である。図31は、折割加工における折割手順の一例を示す図である。
ガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)に対して切込加工(外形切出線K1)が終了した後、ガラス板第2ホルダー40bによって切込加工後のガラス板11a,11bが切込加工エリア20から折割加工エリア21へ搬送される。折割加工エリア21では、切込加工後のガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部56bに端切線K2が入れられるとともに、外形切出線K1と端切線がK2とに囲繞されたガラス板11a,11bの縁部56bが折割られる。
尚、折割加工では、図示はしていないが、研削加工エリア22から折割加工エリア21に移動した(戻った)ガラス板第3ホルダー40cがパッド昇降機構(エアシリンダー)によって折割加工エリア210の折割加工テーブル74の上に下降し、ガラス板第3ホルダー40cの吸着パッド41が折割加工テーブル74に載置されたガラス板11a,11bの上面12に当接し、バキューム機構が起動して吸着パッド41がガラス板11a,11bを吸着しつつ、ガラス板第3ホルダー40cの吸着パッド41がガラス板11a,11bを下方へ押圧する。折割加工中、ガラス板11a,11bがガラス板第3ホルダー40cの吸着パッド41によって押圧下に支持される。
切込加工後のガラス板11a,11bが折割加工テーブル74に載置された後、コントローラは、第1折割装置75a及び第2折割装置75bのホルダー昇降機構94(第1昇降機構)、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)、第6サーボモータ85(X軸サーボモータ)、第7サーボモータ87(Y軸サーボモータ)、第8サーボモータ90(X軸サーボモータ)、第9サーボモータ91(Y軸サーボモータ)の各制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。駆動信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構94の制御部や第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96bの制御部、第6~第9サーボモータ85,87,90,91の制御部は、ホルダー昇降機構94、第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b、第6~第9サーボモータ85,87,90,91を駆動する。尚、あらかじめ設定された走行軌跡(折割軌跡)に沿って第1及び第2折割装置75a,75bがガラス板11a,11bの上面を走行(移動)するように、コントローラからホルダー昇降機構94や第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b、第6~第9サーボモータ85,87,90,91に指令(信号)が送信される。
ホルダー昇降機構94、第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b、第6~第9サーボモータ85,87,90,91が駆動した第1折割装置75aは、その第1折割治具84a(折割治具)がX軸第1アクチュエーター86a及びY軸第1アクチュエーター88aによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、第1折割治具84aがガラス板11a,11bの第1角部18aの幅方向外方の第1(初回)の端切線形成エリアにおける折割開始位置に位置する。
ホルダー昇降機構94、第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b、第6~第9サーボモータ85,87,90,91が駆動した第2折割装置75bは、その第2折割治具84b(折割治具)がX軸第2アクチュエーター86b及びY軸第2アクチュエーター88bによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、第2折割治具84bがガラス板11a,11bの第4角部18dの幅方向外方の第1(初回)の端切線形成エリアにおける折割開始位置に位置する。
第1折割装置75aの第1折割治具84aがガラス板11a,11bの第1角部18aの折割開始位置(幅方向外方)に位置した後、図27に矢印で示すように、X軸第1アクチュエーター86a及びY軸第1アクチュエーター88aによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bのうちの外形切出線K1の近傍(直近)の転動方向変更位置に移動する。第1折割治具84aが外形切出線K1の近傍の転動方向変更位置に移動した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に向かって下降する(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))。
第2折割装置75bの第2折割治具84bがガラス板11a,11bの第4角部18dの折割開始位置(幅方向外方)に位置した後、図27に矢印で示すように、X軸第2アクチュエーター86b及びY軸第2アクチュエーター88bによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bのうちの外形切出線K1の近傍(直近)の転動方向変更エリアに移動する。第2折割治具84bが外形切出線K1の近傍の転動方向変更エリアに移動した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に向かって下降する(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))。尚、転動方向変更エリアが外形切出線K1の近傍ではなく、ガラス板11a,11bの周縁近傍であってもよい。
折割カッターホルダー92が下降すると、折割カッターホイール93が第2押圧部材95bの中央に形成された貫通孔106から下方へ露出する。折割カッターホイール93が貫通孔106の下方へ露出すると、折割カッターホイール93が転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの上面12に所定の押圧力で当接する。このとき折割カッターホイール93の転動方向が決まっておらず、折割カッターホイール93の周縁102が四方のいずれかに向かい、折割カッターホイール93の転動方向がガラス板11a,11bの縁部56bにおける仮想端切線の延びる方向に一致していない。
コントローラは、折割カッターホイール93が所定の方向へ走行(移動)するように第6及び第7サーボモータ85,87の制御部に走行信号を送信する。走行信号を受信した第6及び第7サーボモータ85,87の制御部は、第7サーボモータ85,87を駆動する。第6及び第7サーボモータ85,87の駆動によってX軸第1アクチュエーター86a及びY軸第1アクチュエーター88aが作動し、折割カッターホイール93が所定の方向へわずかに走行(移動)することで、折割カッターホイール93にキャスター効果が発現し、折割カッターホイール93がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)(時計回り方向又は反時計回り方向)へ回転し、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1折割治具84a(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向く(転動方向変更手段(転動方向変更工程))。
コントローラは、折割カッターホイール93が所定の方向へ走行(移動)するように第8及び第9サーボモータ90,91の制御部に走行信号を送信する。走行信号を受信した第8及び第9サーボモータ90,91の制御部は、第8及び第9サーボモータ90,91を駆動する。第8及び第9サーボモータ90,91の駆動によってX軸第2アクチュエーター86b及びY軸第2アクチュエーター88bが作動し、折割カッターホイール93が所定の方向へわずかに走行(移動)することで、折割カッターホイール93にキャスター効果が発現し、折割カッターホイール93がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)(時計回り方向又は反時計回り方向)へ回転し、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第2折割治具84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向く(転動方向変更手段(転動方向変更工程))。尚、折割カッターホイール93(第1及び第2折割治具84a,84b)の所定の方向への走行寸法(移動寸法)は、0.8~4mmである。
折割カッターホイール93の転動方向変更の一例は、図28に示すように、仮想端切線の側方における転動方向変更始点99aから転動方向変更終点99bに向かって第1折割治具84a(折割治具)と第2折割治具84b(折割治具)とが円形状(半円形状)に走行(移動)し、折割カッターホイール93の周縁102が180°旋回して円軌跡(半円軌跡)を画き、カッターホイール93の周縁102が仮想端切線の始点(転動方向変更終点99b)に位置したときに、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84bの走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向かう。
折割カッターホイール93の転動方向変更の他の一例は、図29,30に示すように、仮想端切線の始点(転動方向変更始点99a)から仮想端切線の始点(転動方向変更終点99b)に向かって第1折割治具84a(折割治具)と第2折割治具84b(折割治具)とが円形状(真円状)に走行(移動)し、折割カッターホイール93の周縁102が360°旋回して円軌跡(真円)を画き、カッターホイール93の周縁102が仮想端切線の始点(転動方向変更終点99b)に位置したときに、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84bの走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向かう。図29では、仮想端切線の始点(転動方向変更始点99a及び転動方向変更終点99b)が第1折割治具84aと第2折割治具84bとが画く円軌跡(真円)の接点に位置し、端切線K2が円軌跡(真円)の接線方向へ延びている。図30では、仮想端切線の始点(転動方向変更始点99a及び転動方向変更終点99b)が第1折割治具84aと第2折割治具84bとが画く円軌跡(真円)の上に位置し、端切線K2が円軌跡(真円)の径方向へ延びている。
ガラス板加工システム10(折割加工方法)は、第1及び第2折割治具84a,84bを転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に平行してガラス板11a,11bの上面12を所定の方向へ向かってわずかに走行させる(円軌跡を画く)ことで、折割カッターホイール93がキャスター効果を発揮し、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1折割治具84a(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に変更されるとともに、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第2折割治具84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に変更される。
転動方向変更手段(転動方向変更工程)によって折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を第1及び第2折割治具84a,84bの走行方向(仮想端切線の延びる方向)へ変更した後(折割カッターホイール93の転動方向が第1及び第2折割治具84a,84bの走行方向と同一になった後)、第1折割治具84aがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール93が第1折割治具84aの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部56bの第1(初回)のの端切線形成エリアに端切線K2(スクライブ)を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。端切線形成手段(端切線形成工程)では、第1支持装置76aが第1折割装置75aと同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部56bの下面13を支持した状態で、第1折割治具84aの折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2を形成する。
更に、第2折割治具84bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール93が第2折割治具84bの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部56bの第1(初回)の端切線形成エリア(所定のエリア)に端切線K2(スクライブ)を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。端切線形成手段(端切線形成工程)では、第2支持装置76bが第2折割装置75bと同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部56bの下面13を支持した状態で、第2折割治具84bの折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2を形成する。
尚、第1及び第2折割装置75a,75bと第1及び第2支持装置76a,76bとは同一の速度で走行(移動)する。端切線形成手段(端切線形成工程)では、ガラス板11a,11bの縁から第1及び第2折割治具84a,84bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2(スクライブ)を形成してもよい。折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bがガラス板11a,11bの縁部56bの下面13を支持することで縁部56bの弾性変形を防ぐことができ、ガラス板11a,11bの縁部56bを水平に保持した状態で、ガラス板11a,11bの縁部56bに端切線k2を確実に形成することができる。
ガラス板11a,11bの縁部56bの第1(初回)の端切線形成エリアに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの縁から上昇する(ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程))。ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程)によって折割カッターホルダー92を上昇させた後、X軸第1及び第2アクチュエーター86a,86b及びY軸第1及び第2アクチュエーター88a,88bの作動によって第1及び第2折割装置75a,75b(第1及び第2折割治具84a,84b)を第1(初回)の押圧エリアに移動させる(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。
折割装置移動手段(折割装置移動工程)によって第1及び第2折割装置75a,75bを第1(初回)の押圧エリアに移動させた後、図31に示すように、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1及び第2折割装置75a,75bの第1押圧部材95aが上下方向へ下降し、第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込む(ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程))。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)では、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1及び第2折割装置75a,75bの第1押圧部材95aが下降したときに、第1押圧部材95aの半円環状に成形された第1押圧面105aが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの上面12と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの上面12とに当接する。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)では、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第1及び第2支持部材108a,108bが上昇したときに、第2支持部材108bの円環状に成形された第2支持面117bが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの下面13と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの下面13とを支持し、第1支持部材108aの真円状に成形された第1支持面117aが外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの下面13を支持するとともに、第1支持面117aの外周縁近傍が外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの下面13を支持する。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)によって第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第2支持部材108bが第1(初回)の押圧エリアにおいて上下方向へ下降する(第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程))。第2支持部材108bが下降すると、ガラス板11a,11bの下面13と第2支持面117bとの間に間隙(第1支持面117aと第2支持面117bとの間に段差)が形成される。尚、第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1支持部材108aの第1支持面117aとによるガラス板11a,11bの本体部56aの挟み込みが維持される。
第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程)によって第2支持部材108bが下降した後、第1押圧部材95aの第1押圧面105a及び第1支持部材108aの第1支持面117aによるガラス板11a,11bの本体部56aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)によって第2押圧部材95bが上下方向へ下降し、第2押圧部材95bの円環状に成形された第2押圧面105bが外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56b上面12に当接し、第2押圧部材95bの第2押圧面105bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bを下方へ押圧する。第2押圧面105bが縁部56bを下方へ押圧することで、縁部56bが折割られる(縁部折割手段(縁部折割工程))。縁部折割手段(縁部折割工程)では、ガラス板11a,11bの本体部56aと縁部56bとが切り離される。折割られた(切り離された)ガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)は、ベルトコンベア76の上に残存する。
第1(初回)の押圧エリアにおいて縁部折割手段(縁部折割工程)によって縁部56bを折割った後、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第2支持部材108bが上下方向へ上昇し、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1押圧部材95aが上下方向へ上昇するとともに、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)によって第2押圧部材95bが上下方向へ上昇する。
第1及び第2押圧部材95a,95b及び第2支持部材108bが上昇した後、第1及び第2折割装置75a,75bをガラス板11a,11bの縁部56bの第2(次回)の端切線形成エリアに移動させる(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。第1折割治具84aがガラス板11a,11bの幅方向外方における第2(次回)の端切線形成エリアの折割開始位置に位置し、第2折割治具84bがガラス板11a,11bの幅方向外方における第2(次回)の端切線形成エリアの折割開始位置に位置する。尚、第1及び第2折割装置75a,75bと同期(シンクロ)して第1及び第2支持装置76a,76bが第2(次回)の端切線形成エリアにおける転動方向変更エリアに移動する。
第1及び第2折割装置75a,75bが第2(次回)の端切線形成エリアにおける転動方向変更エリアに移動した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に向かって下降し(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))、折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの上面12に所定の押圧力で当接する。
ホルダー下降手段(ホルダー下降工程)によって折割カッターホルダー92が第2(次回)の転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に下降(当接)した後、既述のように、第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)が円形状に走行(移動)をして円軌跡を画き、折割カッターホイール93にキャスター効果が発現して折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向き(転動方向変更手段(転動方向変更工程))、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)の走行方向(仮想端切線の延びる方向)に変更される。
折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を第1及び第2折割治具83a,83bの走行方向(仮想端切線の延びる方向)へ変更した後(折割カッターホイール92の転動方向が第1及び第2折割治具83a,83bの走行方向と同一になった後)、第1及び第2折割治具83a,83bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール92が第1及び第2折割治具83a,83bの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部56の第2(次回)の端切線形成エリア(所定のエリア)に端切線K2を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。
ガラス板11a,11bの縁部56bの第2(次回)の端切線形成エリアに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)によって折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの縁から上昇する(ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程))。折割カッターホルダー92が上昇した後、第1及び第2折割装置75a,75b(第1及び第2折割治具84a,84b)が第2(次回)の押圧エリアに移動する(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。
第1及び第2折割装置75a,75bが第2(次回)の押圧エリアに移動した後、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1及び第2折割装置75a,75bの第1押圧部材95aが上下方向へ下降し、第2(次回)の押圧エリアにおいて第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込む(ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程))。
第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構(第4昇降機構)109によって第2支持部材108bが第2(次回)の押圧エリアにおいて上下方向に下降する(第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程))。
第2支持部材108bが下降した後、第1押圧部材95aの第1押圧面105a及び第1支持部材108aの第1支持面117aによるガラス板11a,11bの本体部56aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)によって第2押圧部材95bが上下方向へ下降し、第2(次回)の押圧エリアにおいて第2押圧部材95bの第2押圧面105bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bを下方へ押圧する。第2押圧面105bが縁部56bを下方へ押圧することで、縁部56bが折割られる(縁部折割手段(縁部折割工程))。折割られた(切り離された)ガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)は、ベルトコンベア76の上に残存する。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)、第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b(第2及び第3昇降機構)によって折割カッターホイールと第1及び第2押圧部材が上昇した後、第1及び第2折割装置75a,75bがガラス板11a,11bの上面の側において前後方向(水平方向)や幅方向(水平方向)へ移動し(折割装置移動手段(折割装置移動工程))、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第2支持部材108bが上昇した後、第1及び第2支持装置76a,76bがガラス板11a,11bの下面13の側において第1及び第2折割装置75a,75bと同期(シンクロ)して前後方向(水平方向)や幅方向(水平方向)へ移動し(支持装置移動手段(支持装置移動工程))、折割装置移動手段(折割装置移動工程)及び支持装置移動手段(支持装置移動工程)によって第1及び第2折割装置75a,75bと第1及び第2支持装置76a,76bとが同期して移動した後、第1折割装置75aと第1支持装置76aとが連携するとともに、第2折割装置75bと第2支持装置76bとが連携して端切線形成手段(端切線形成工程)とガラス板挟持手段(ガラス板挟持工程)と縁部折割手段(縁部折割工程)とを実施する。
既述の手順を繰り返し、端切線K2が形成されたガラス板11a,11bのすべての縁部56が折割られる。尚、図27に示すガラス板11a,11bには、第1折割治具83aによって第1~第3の端切線K2が形成され、第2折割治具83bによって第1~第3の端切線K2が形成されているが、端切線K2の数に特に限定はなく、ガラス板11a,11bの大きさ(面積)や厚み寸法、外形切出線K1によって作られるガラス板11a,11bの本体の形状によって端切線K2の数が決定される。
折割加工が終了し、折割加工後のガラス板11a,11bがガラス板第3ホルダー40cによって上方へ持ち上げられた後、コントローラは、コンベア駆動モータ77の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。駆動信号(ON信号)を受信したコンベア駆動モータ77の制御部は、ベルトコンベア76を駆動させる。ベルトコンベア76は、幅方向の一方から他方へ向かって移動する。ベルトコンベア76の幅方向の移動によってベルトコンベア76に残存するガラス板11a,11bの折割られた縁部56b(周縁部)が幅方向の一方から他方へ向かって次第に移動し、縁部56bがベルトコンベア76から落下してダストボックス(図示せず)に収容される(廃棄される)。
ガラス板11a,11bの折割加工が終了した後、ガラス板第3ホルダー40cによって折割加工後のガラス板11a,11bの本体部56aが折割加工エリア21から研削加工エリア22へ搬送され、ガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工テーブル118に載置される。ガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工テーブル118に載置された後、コントローラは、研削加工テーブル118のバキューム機構の制御部に駆動信号を送信するとともに、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。駆動信号を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を駆動させる。バキューム機構の駆動によってガラス板11a,11bの本体部56aが吸着パッド120(研削加工テーブル118)に吸着保持される。
後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を駆動させる。第1サーボモータ34の軸の回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによって第1走行フレーム32とともに研削装置119が研削加工エリア22において前後方向後方へ移動し、研削装置119がガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18a(前側縁)の幅方向外方(研削加工開始位置)に位置する。尚、研削装置119は、切込装置55と同期してガラス板11a,11bの本体部56aの周縁(側縁、前後端縁)を移動する。
研削装置119がガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18aの幅方向外方(研削加工開始位置)に位置した後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、第14サーボモータ121の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を停止させ、駆動信号(ON信号)を受信した第14サーボモータ121の制御部は、第14サーボモータ121を駆動させる。第14サーボモータ121の軸の回転によってスライドブロック63bが研削加工エリア22の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって送りネジ60bを幅方向へ移動し、それによって研削加工テーブル118が研削加工エリア22の他方の側縁部48bの側から一方の側縁部48aの側に向かって幅方向へ移動し、研削装置119の研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18aに位置する。ガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18aは、研削治具122のカバー130のスリット132に進入する。
研削装置119の研削ホイール128がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置した後、コントローラは、研削装置119の第15~第17サーボモータ123~125の制御部及びスピンドルモータ131の制御部に駆動信号(ON信号)及びNC制御信号を送信し、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)及びNC制御信号を送信するとともに、第14サーボモータ121の制御部にNC制御信号を送信する。駆動信号(ON信号)やNC制御信号を受信した第15~第17サーボモータ123~125の制御部及びスピンドルモータ131の制御部、第1サーボモータ34の制御部、第14サーボモータ121の制御部は、第15~第17サーボモータ123~125、スピンドルモータ131、第1サーボモータ34、第14サーボモータ121を駆動し、ガラス板11a,11bの本体部56aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)に対してNC制御による輪郭制御運動を実施し、研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置119を研削加工エリア22において前後方向後方へ移動させ、第14サーボモータ121の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ121を駆動させて研削装置119を研削加工エリア22において幅方向へ往復動させる。研削装置119の研削ホイール128は、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部56aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの第1角部18aから第2角部18bに向かって移動する。
研削装置119の研削ホイール128によってガラス板11a,11bの本体部56aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第2角部18bに位置した後、研削加工テーブル118が研削加工エリア22の一方の側縁部48aの側から他方の側縁部48bの側に向かって幅方向へ移動し、研削加工テーブル118の幅方向への移動に伴って研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの後端縁近傍(後端縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第14サーボモータ121の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ121を駆動させて研削加工テーブル118を研削加工エリア22において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置119を研削加工エリア22において前後方向へ往復動させる。研削装置119の研削ホイール128は、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部56aの後端縁近傍(後端縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部56aの第2角部18bから第3角部18cに向かって移動する。
研削装置119の研削ホイール128によってガラス板11a,11bの本体部56aの後端縁近傍(後端縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第3角部18cに位置した後、研削装置119が前後方向前方へ移動し、研削装置119の前後方向前方への移動に伴って研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第2側縁近傍(第2側縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置119を研削加工エリア22において前後方向前方へ移動させ、第14サーボモータ121の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ121を駆動させて研削加工テーブル118を研削加工エリア22において幅方向へ往復動させる。研削装置119の研削ホイール128は、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部56aの第2側縁近傍(第2側縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部56aの第3角部18cから第4角部18dに向かって移動する。
研削装置119の研削ホイール128によってガラス板11a,11bの本体部56aの第2側縁近傍(第2側縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第4角部18dに位置した後、研削加工テーブル118が研削加工エリア22の他方の側縁部48bの側から一方の側縁部48aの側に向かって幅方向へ移動し、研削加工テーブル118の幅方向への移動に伴って研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの前端縁近傍(前端縁部)研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第14サーボモータ121の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ121を駆動させて研削加工テーブル118を研削加工エリア22において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置118を研削加工エリア22において前後方向へ往復動させる。研削装置118の研削ホイール128は、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部56aの前端縁近傍(前端縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部56aの第4角部18dから第1角部18aに向かって移動する。研削装置119の研削ホイール128によってガラス板11a,11bの本体部56aの前端縁近傍(前端縁部)の研削加工が終了すると、研削装置119がガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18a(前端縁)の幅方向外方(研削加工開始位置)に移動し、待機する。
研削加工エリア22では、例えば、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))に、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、一方の側縁14)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))に、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する面積が異なるガラス板11bの研削加工を行う場合、大サイズのガラス板11aの側縁14に到達するまでの研削装置119の移動距離(研削加工テーブル118の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの側縁14に到達するまでの研削装置119の移動距離(研削加工テーブル118の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、研削装置119が大サイズのガラス板11aの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離と小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離とが等しくなる。
小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの研削装置119の移動距離が短くなるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラスの幅方向外方へ戻るまでの研削装置119の移動距離が短くなり、研削装置119が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)が短縮するとともに、研削装置119が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮する。
ガラス板11a,11bの本体部56aの研削加工が終了した後、ガラス板第4ホルダー40dによって研削加工後のガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工エリア22から搬出エリア23へ搬送される。搬出エリア23では、切込加工、折割加工、研削加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが搬出コンベア135によって搬出エリア23の後端部から前端部に向かって前方へ移動し、各加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが搬出エリア23から搬出される。
尚、各加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが搬出エリア23の搬出コンベア135に位置すると、研削加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工エリア22の研削加工テーブル118に位置し、折割加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが折割加工エリア21の折割加工テーブル74に位置するとともに、切込加工が終了したガラス板11a,11bが切込加工エリア20の切込加工テーブル59に位置し、第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めが行われた加工前のガラス板11a,11bが搬入エリア19の搬入コンベア43に位置する。このように、折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)では、複数のガラス板が搬入エリア19から搬出エリア23に向かって順に搬送され、複数のガラス板11a,11bの加工が連続して行われる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)によって上下方向へ下降した折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2を形成し、ガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)によって折割カッターホイール93が上下方向へ上昇し、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1押圧部材95aが上下方向へ下降し、外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの上面12と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの上面12とに当接する第1押圧部材95aの半環状の第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとによってガラス板の本体部及び縁部を挟み込み、第1押圧部材105aと第1及び第2支持部材108a,108bとが本体部56a及び縁部56bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第2支持部材108bが上下方向に下降し、第1押圧部材95aの第1押圧面105a及び第1支持部材108aの第1支持面117aによる本体部56aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)によって第2押圧部材95bが上下方向へ下降し、第2押圧部材95bの第2押圧面105bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bを下方へ押圧し、縁部56bを折割るから、第1押圧部材95aの第1押圧面105a及び第1支持部材108aの第1支持面117aによってガラス板11a,11bの本体部56aを挟み込み、真円状に成形された所定面積の第1支持面117aが外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの下面13を支持するとともに、第1支持面117aの外周縁近傍が外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの下面13を支持し、第1押圧部材95aと第1支持部材108aとによってガラス板11a,11bの本体部56bが強固に固定されることで、第2押圧部材95bの第2押圧面105bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bを下方へ押圧して第2押圧部材95bの押圧力が縁部56bに作用したとしても、外形切出線K1近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bの弾性変形を防ぐことができ、本体部56a及び縁部56bが上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材95bの押圧力によって外形切出線K1及び端切線K2においてガラス板11a,11bの縁部56bが折割れ、ガラス板11a,11bの縁部56bをスムースかつ確実に折割ることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1押圧部材95aの第1押圧面105aが第2押圧部材95bを取り囲む半円環状に成形されているから、第2押圧部材95bが外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bに位置したときに、第1押圧部材95aの第1押圧面105aの一部が必ず外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの上面12に位置し、第1押圧部材95aの半環状の第1押圧面105aと第1支持部材108aとによってガラス板11a,11bの本体部56aを確実に挟み込むことができ、第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1支持部材108aとによってガラス板11a,11bの本体部56aを強固に固定することができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1支持部材108aの周り方向へ延在する第2支持部材108bの円環状に成形された第2支持面117bが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの下面13と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの下面13とを支持することで、第1押圧部材95aがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bとを下方へ押圧したときに、第2支持部材108bの第2支持面117bによって支持された外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bと外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aとの下方への湾曲を防ぐことができ、第1押圧部材95aと第1及び第2支持部材108a,108bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込むときの本体部56a及び縁部56bの不用意な割れや破損を防ぐことができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、折割カッターホイール93のカッターホイール軸線O3が折割カッターホルダー92(ホルダー本体97)のカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイール93がキャスター効果を有するから、第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)が端切線K2の始点近傍から円形状に走行(移動)して円軌跡を画くだけで(折割治具が端切線K2の始点近傍から所定の方向へわずかに走行(移動)するだけで)、折割カッターホイール93がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)へ回転し、折割カッターホイール93の周縁102の転動(回転)方向が第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)へ向き、折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を迅速かつ容易に変えることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)がガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に平行して端切線K2の始点近傍から円軌跡を画くことで(上面12において端切線K2の始点近傍から所定の方向へわずかに走行することで)、ガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に当接する折割カッターホイール93がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)へ回転し、折割カッターホイール93の周縁102の転動方向が第1及び第2折割治具83a,83b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向と同一になるから、折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)の走行方向(ガラス板11a,11bの縁部56bにおける仮想端切線の延びる方向)に一致させることができ、ガラス板11a,11bの縁部56bにおける端切線K2形成の一連の動きのうちの初動において折割カッターホイール93の周縁102の転動(回転)方向と第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)の走行方向とを同一にすることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、加工対象のガラス板11a,11bの縁部56bにおける各端切線形成エリアにおいて、折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)の走行方向(ガラス板11a,11bの縁部56bの仮想端切線の延びる方向)に一致させつつ、それら端切線形成エリアに端切線K2を入れることができ、短時間に複数の端切線K2をガラス板11a,11bの縁部56bの端切線形成エリアに効率よく形成することができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、折割カッターホルダー92のカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)へ(回転中心周りに)折割カッターホイール93自体を回転運動させ、折割カッターホイール93自体を回転運動させる回転制御軸を折割カッターホルダー92のカッターホルダー中心軸線O2とし、折割カッターホイール93の転動方向(折割治具84a,84bの移動方向)に回転制御軸の角度を合わせることによって偏芯による誤差を最小限にすることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、前記特許文献1に開示のガラス板加工システムに設置されたθ軸サーボモータやその回転力を折割カッターホルダーに伝達する伝達部材(プーリやベルト等)を設置する必要はなく、ガラス板加工システム10の小型化や省エネ化、低コスト化を図ることができる。更に、折割加工においてθ軸サーボモータを回転させて折割カッターホイール93の周縁102の転動方向をガラス板11a,11bの縁部56bの仮想端切線の延びる方向(第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)の走行方向)と同一にする必要はなく、端切線K2の形成の度毎にθ軸サーボモータを用いて折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を変える必要がないから、ガラス板加工システム10における折割加工の短時間化及び効率化を図ることができる。
10 ガラス板加工システム
10a 折割システム
11a 大サイズのガラス板
11b 小サイズのガラス板
12 上面
13 下面
14 一方の側縁
15 他方の側縁
16 前端縁
17 後端縁
18a~18d 第1~第4角部
19 搬入エリア
20 切込加工エリア
21 折割加工エリア
22 研削加工エリア
23 搬出エリア
24 搬送機構
25 システム台
26a,26b 第1及び第2ピラー
27 固定フレーム
28 第1移動手段
29 第2移動手段
30 第1ガイドフレーム
31 第1ガイドレール
32 第1走行フレーム
33 第1ガイドシュー
34 第1サーボモータ
35 第2ガイドフレーム
36 第2ガイドレール
37 第2走行フレーム
38 ガイドシュー
39 第2サーボモータ
40a~40d ガラス板第1~第4ホルダー
41 パッド設置プレート
42 吸着パッド
43 搬入コンベア
44 ストッパー
45 ローラー
45a ローラー
46 ローラー昇降機構
47 移動機構
48a 一方の側縁部
48b 他方の側縁部
49 軸
50 ロッド
51 第3サーボモータ
52 移動アーム
53 当接部材
54 切込加工テーブル
55 切込装置
56a 本体部
56b 縁部(周縁部)
57a,57b ベースレーン
58a 第1移動機構
58b 第2移動機構
59a,59b 走行ガイドレール
60a,60b 送りネジ
61 第4サーボモータ
62a,62b ガイドシュー
63a,63b スライドブロック(ハウジングナット)
64 切込治具
65 エアシリンダー
66 第5サーボモータ
67 切込カッターホイール
68 切込カッターホルダー
69 カッター昇降軸
70 カッター昇降ガイド
71 支持軸
72 ブラケット
73 タイミングベルト
74 折割加工テーブル
75 折割装置
75a 第1折割装置
75b 第2折割装置
76 支持装置
76a 第1支持装置
76b 第2支持装置
77 ベルトコンベア
78 コンベア駆動モータ
79 ベルト
80 プーリ
81 キャリアローラ
82 コンベアフレーム
83 懸垂フレーム
84a 第1折割治具
84b 第2折割治具
85 第6サーボモータ(X軸サーボモータ)
86a X軸第1アクチュエーター
86b X軸第2アクチュエーター
87 第7サーボモータ(Y軸サーボモータ)
88a Y軸第1アクチュエーター
88b Y軸第2アクチュエーター
89a X軸第1アクチュエーターフレーム
89b X軸第2アクチュエーターフレーム
89c Y軸第1アクチュエーターフレーム
89d Y軸第2アクチュエーターフレーム
90 第8サーボモータ(X軸サーボモータ)
91 第9サーボモータ(Y軸サーボモータ)
92 折割カッターホルダー
93 折割カッターホイール
94 ホルダー昇降機構(第1昇降機構)
95a 第1押圧部材
95b 第2押圧部材
96a 第1押圧部材昇降機構(第2昇降機構)
96b 第2押圧部材昇降機構(第3昇降機構)
97 ホルダー本体
98 ホルダーヘッド
99a 転動方向変更始点
99b 転動方向変更終点
100 ベアリング
101 転動軸
102 周縁
103 連結部
104 ブラケット
105a 第1押圧面
105b 第2押圧面
106 貫通孔
107 ガイドフレーム
108a 第1支持部材
108b 第2支持部材
109 第2支持部材昇降機構(第4昇降機構)
110 第10サーボモータ(X軸サーボモータ)
111a X軸第3アクチュエーター
111b X軸第4アクチュエーター
112 第11サーボモータ(Y軸サーボモータ)
113a Y軸第3アクチュエーター
113b Y軸第4アクチュエーター
114a X軸第3アクチュエーターフレーム
114b X軸第4アクチュエーターフレーム
114c Y軸第3アクチュエーターフレーム
114d Y軸第4アクチュエーターフレーム
115 第12サーボモータ(X軸サーボモータ)
116 第13サーボモータ(Y軸サーボモータ)
117a 第1支持面
117b 第2支持面
118 研削加工テーブル
119 研削装置
120 吸着パッド
121 第14サーボモータ
122 研削治具
123 第15サーボモータ
124 第16サーボモータ
125 第17サーボモータ
126 研削ホイール昇降ネジ
127 研削ホイール切込ネジ
128 研削ホイール
129 研削ホルダー
130 カバー
131 スピンドルモータ
132 スリット
133 モータハウジング
134 ブラケット
135 搬出コンベア
140 折割装置
141 折割治具
142 第1昇降機構(エアーシリンダー)
143 押圧ローラー
144 第2昇降機構(エアーシリンダー)
145 折割カッターホイール
146 折割カッターホルダー
147 θ軸サーボモータ
K1 外形切出線(切込線)
K2 端切線
L1 位置決め第1基準(仮想位置決め第1基準線)
L2 位置決め第2基準(仮想位置決め第2基準線)(中心線)
O1 側縁の前後方向中心
O2 カッターホルダー中心軸線
O3 カッターホイール軸線
S 離間寸法(偏芯寸法)
本発明は、自動車の窓用ガラス板、液晶用ガラス板等の加工対象のガラス板の縁部を折割る折割システムに関するとともに、加工対象のガラス板の縁部を折割る折割加工方法に関する。
ガラス板を搬入する搬入コンベアと、搬入コンベアの前方に位置する切込加工エリアと、切込加工エリアの前方に位置する折割加工エリアと、折割加工エリアの前方に位置する研削加工エリアと、研削加工エリアの前方に位置する搬出コンベアと、ガラス板を搬入コンベアから各加工エリアに搬送する搬送機構と形成されたガラス板加工システムが開示されている(特許文献1参照)。
このガラス板加工システムの切込加工エリアは、位置決めされたガラス板を載置した状態で幅方向へ移動する第1移動機構を有する切込加工テーブルと、前後方向へ移動可能な切込装置とを有する。切込加工エリアでは、切込装置が切込加工テーブルに載置されたガラス板の縁部の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第1移動機構によって切込加工テーブルが切込装置に向かって幅方向へ移動し、切込装置を利用して切込加工テーブルに載置されたガラス板に外形切出線を形成する。折割加工エリアは、切込加工後の位置決めされたガラス板を載置する折割加工テーブルと、前後方向へ移動可能な折割装置とを有する。折割加工エリアでは、折割装置が折割加工テーブルに向かって前後方向後方へ移動した後、折割装置を利用して折割加工テーブルに載置されたガラス板の縁部に端切線(スクライブ)を形成するとともにガラス板の縁部を折割る。
研削加工エリアは、折割加工後の位置決めされたガラス板の本体部を載置した状態で幅方向へ移動する第2移動機構を有する研削加工テーブルと、前後方向へ移動可能な研削装置とを有する。研削加工エリアでは、研削装置が研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の縁の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第2移動機構によって研削加工テーブルが研削装置に向かって幅方向へ移動し、研削装置を利用して研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の縁を研削する。尚、切込加工と研削加工とは同期して行われる。
特開2020-040877号公報
前記特許文献1に開示のガラス板加工システムの折割装置140は、図32に示すように、折割治具141と、第1昇降機構142(エアーシリンダー)と、押圧ローラー143と、第2昇降機構144(エアーシリンダー)とから形成されている。折割治具141は、ガラス板の縁部に端切線(スクライブ)を形成する折割カッターホイール145と、折割カッターホイール145の上方に位置して折割カッターホイール145を支持する折割カッターホルダー146とから形成されている。折割カッターホルダー146は、連結部を備えたホルダー本体と、ホルダー本体の先端に取り付けられたホルダーヘッドとを有する。折割カッターホルダー146は、θ軸サーボモータ147の回転により、上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して周り方向(軸回り)へ回転する。尚、図示はしていないが、ガラス板の下面の側には、ガラス板の下面を支持する支持装置が配置されている。支持装置は、円形の第1支持面を有する第1支持部材と、第1支持部材の周り方向に延在し、円環状の第2支持面を有する第2支持部材とを備えている。
特許文献1に開示のガラス板加工システムにおける折割加工は、以下のとおりである。折割装置140の折割治具141と押圧ローラー143とがX軸アクチュエーター及びY軸アクチュエーターによって前後方向(X方向)及び幅方向(Y方向)へ移動し、折割治具141の折割カッターホイール145がガラス板の外形切出線の外側近傍に位置し、押圧ローラー143がガラス板の外形切出線の外側の縁部に位置する。更に、ガラス板を挟んで折割装置140の直下に支持装置が位置する。次に、第1昇降機構147によって折割治具141がガラス板の上面に向かって下降して折割カッターホイール145がガラス板の上面に当接し、 折割カッターホイール145の転動方向が折割治具141の移動方向と同一になった後、折割装置140がガラス板の縁部の縁に向かって移動することで、折割カッターホイール145によってガラス板の縁部に端切線を形成する。
ガラス板の縁部に端切線を形成した後、折割装置140の折割治具141がガラス板の縁部の所定の位置に移動するとともに、支持装置の第1及び第2支持部材が上下方向へ上昇して第1及び第2支持面が外形切出線を挟んでガラス板の縁部の下面に当接する。次に、支持装置の第2支持部材が上下方向へ下降するとともに、第2昇降機構144によって押圧ローラー143がガラス板の上面に向かって下降し、ガラス板の上面に当接した押圧ローラー143がガラス板の縁部を下方へ押圧することで、ガラス板の本体部からガラス板の縁部を折割る。特許文献1に開示のガラス板加工システムにおける折割加工では、押圧ローラー143がガラス板の縁部を下方へ押圧したときに、外形切出線近傍及び端切線近傍に延びるガラス板の縁部が弾性変形して縁部が上方へ向かって湾曲し、外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部を折割れることができない場合があり、ガラス板の縁部をスムースかつ確実にに折割ることができない。
又、特許文献1に開示のガラス板加工システムの折割装置140は、θ軸サーボモータ147が回転することで、折割カッターホルダー146がカッターホルダー中心軸線の周り方向(θ方向)へ回転し、折割カッターホイール145の転動方向がガラス板の縁部における仮想端切線の延びる方向(折割治具126の移動方向)へ変わる。特許文献1に開示のガラス板加工システムにおける折割加工では、θ軸サーボモータ147の回転により、折割カッターホイール145の転動方向をガラス板の縁部における仮想端切線の延びる方向へ変えるが、ガラス板加工システムにθ軸サーボモータ147やその回転力を折割カッターホルダー146に伝達する伝達部材(プーリやベルト等)を設置しなければならず、システムの小型化や省エネ化、低コスト化を図ることができない。更に、折割加工においてθ軸サーボモータ147を回転させて折割カッターホイール145の転動方向をガラス板の縁部における仮想端切線の延びる方向と同一にしなければならず、端切線の形成の度毎にθ軸サーボモータ147を用いて折割カッターホイール145の転動方向を変える必要があり、折割加工の短時間化及び効率化を図ることができない。
本発明の目的は、折割加工において加工対象のガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる折割システム及び折割加工方法を提供することにある。本発明の目的は、θ軸サーボモータや伝達部材(プーリやベルト等)を利用することなく、折割加工において折割カッターホイールの転動方向をガラス板の縁部における仮想端切線の延びる方向(折割装置の移動方向)へ容易に変えることができ、小型化や省エネ化、低コスト化を図ることができる折割システム及び折割加工方法を提供することにある。本発明の他の目的は、折割加工の短時間化及び効率化を図ることができる折割システム及び折割加工方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、加工対象のガラス板の縁部を折割る折割システムである。
前記第1の前提における本発明の折割システムの特徴は、折割システムが、ガラス板の上面の側に位置してガラス板の縁部を折割る折割装置と、ガラス板の下面の側に位置してガラス板を支持する支持装置とを備え、折割装置が、ガラス板の縁部に形成された外形切出線の外側に端切線を形成する折割カッターホイールと、外形切出線の内側に延びるガラス板の本体部を下方へ押圧する第1押圧部材と、外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧する第2押圧部材と、折割カッターホイールを上下方向へ昇降させる第1昇降機構と、第1押圧部材を上下方向へ昇降させる第2昇降機構と、第2押圧部材を上下方向へ昇降させる第3昇降機構とを有し、支持装置が、ガラス板の本体部を支持する第1支持部材と、ガラス板の縁部を支持する第2支持部材と、第2支持部材を上下方向へ昇降させる第4昇降機構とを有し、折割システムは、第1昇降機構によって上下方向へ下降した折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成した後、第1昇降機構によって折割カッターホイールが上下方向へ上昇するカッターホイール上昇手段と、第2昇降機構によって第1押圧部材が上下方向へ下降して第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込むガラス板挟持手段と、ガラス板挟持手段によって第1押圧部材と第1及び第2支持部材とが本体部及び縁部を挟み込んだ後、第4昇降機構によって第2支持部材が上下方向に下降する第2支持部材下降手段と、第1押圧部材及び第1支持部材による本体部の挟み込みを維持しつつ、第3昇降機構によって第2押圧部材が上下方向へ下降して外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧し、縁部を折割る縁部折割手段とを有することにある。
本発明の折割システムの一例としては、第2押圧部材が、折割カッターホイールの外側近傍に位置して折割カッターホイールの周り方向へ延在し、第1押圧部材が、第2押圧部材の外側近傍に位置して第2押圧部材の周り方向へ延在し、ガラス板挟持手段では、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、第1押圧部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、縁部折割手段では、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、第2押圧部材が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する。
本発明の折割システムの他の一例としては、第1押圧部材が、ガラス板の上面に当接する所定面積の第1押圧面を有し、第2押圧部材が、ガラス板の上面に当接する所定面積の第2押圧面を有し、第2押圧部材の第2押圧面が、折割カッターホイールを取り囲む円環状に成形され、第1押圧部材の第1押圧面が、第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形され、ガラス板挟持手段では、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、半円環状に成形された第1押圧面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、縁部折割手段では、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、円環状に成形された第2押圧面が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する。
本発明の折割システムの他の一例としては、第2支持部材が、第1支持部材の外側近傍に位置して第1支持部材の周り方向へ延在し、ガラス板挟持手段では、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、第2支持部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する。
本発明の折割システムの他の一例としては、第2支持部材が、ガラス板の下面を支持する所定面積の第2支持面を有し、第2支持部材の第2支持面が、第1支持部材を取り囲む円環状に成形され、ガラス板挟持手段では、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、円環状に成形された第2支持面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する。
本発明の折割システムの他の一例としては、第1支持部材が、ガラス板の下面を支持する所定面積の第1支持面を有し、第1支持部材の第1支持面が、真円状に成形され、ガラス板挟持手段では、真円状に成形された第1支持面が外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、第1支持面の外周縁近傍が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持する。
本発明の折割システムの他の一例として、折割システムは、第1~第3昇降機構によって折割カッターホイールと第1及び第2押圧部材とが上昇した後、折割装置がガラス板の上面の側において水平方向へ移動する折割装置移動手段と、支持装置がガラス板の下面の側において折割装置と同期して水平方向へ移動する支持装置移動手段とを含み、折割装置移動手段及び支持装置移動手段によって折割装置と支持装置とが同期して移動した後、折割装置と支持装置とが連携してガラス板挟持手段と縁部折割手段とを実施する。
本発明の折割システムの他の一例として、折割システムは、折割装置と支持装置とが同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材がガラス板の外形切出線の外側に延びる縁部の下面を支持した状態で、折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成する端切線形成手段を含む。
本発明の折割システムの他の一例としては、折割装置が、折割カッターホイールの上方に位置して折割カッターホイールを保持する折割カッターホルダーを含み、折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が、折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイールが、折割カッターホルダーに対してカッターホイール軸線の周り方向へ360°回転可能であり、折割システムは、折割装置をガラス板の縁部の上面に平行して上面を所定の方向へわずかに走行させ、ガラス板の縁部の上面に当接する折割カッターホイールをカッターホイール軸線の周り方向へ回転させ、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にする転動方向変更手段を含む。
本発明の折割システムの他の一例として、端切線形成手段では、転動方向変更手段によって折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させて折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にした後、折割装置が所定の方向へ走行することで折割カッターホイールが折割装置の走行方向に沿ってガラス板の縁部に端切線を形成する。
前記課題を解決するための本発明の第2の前提は、加工対象のガラス板の縁部を折割る折割加工方法である。
前記第2の前提における本発明の折割加工方法の特徴は、折割加工方法が、ガラス板の上面の側に位置してガラス板の縁部を折割る折割装置と、ガラス板の下面の側に位置してガラス板を支持する支持装置とを利用し、折割装置が、ガラス板の縁部に形成された外形切出線の外側に端切線を形成する折割カッターホイールと、外形切出線の内側に延びるガラス板の本体部を下方へ押圧する第1押圧部材と、外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧する第2押圧部材と、折割カッターホイールを上下方向へ昇降させる第1昇降機構と、第1押圧部材を上下方向へ昇降させる第2昇降機構と、第2押圧部材を上下方向へ昇降させる第3昇降機構とを有し、支持装置が、ガラス板の本体部を支持する第1支持部材と、ガラス板の縁部を支持する第2支持部材と、第2支持部材を上下方向へ昇降させる第4昇降機構とを有し、折割加工方法は、第1昇降機構によって上下方向へ下降した折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成した後、第1昇降機構によって折割カッターホイールが上下方向へ上昇するカッターホイール上昇工程と、第2昇降機構によって第1押圧部材が上下方向へ下降して第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込むガラス板挟持工程と、ガラス板挟持工程によって第1押圧部材と第1及び第2支持部材とが本体部及び縁部を挟み込んだ後、第4昇降機構によって第2支持部材が上下方向に下降する第2支持部材下降工程と、第1押圧部材及び第1支持部材による本体部の挟み込みを維持しつつ、第3昇降機構によって第2押圧部材が上下方向へ下降して外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧し、縁部を折割る縁部折割工程とを有することにある。
本発明の折割加工方法の一例としては、第2押圧部材が、折割カッターホイールの外側近傍に位置して折割カッターホイールの周り方向へ延在し、第1押圧部材が、第2押圧部材の外側近傍に位置して第2押圧部材の周り方向へ延在し、ガラス板挟持手段では、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、第1押圧部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、縁部折割工程では、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、第2押圧部材が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、第1押圧部材が、ガラス板の上面に当接する所定面積の第1押圧面を有し、第2押圧部材が、ガラス板の上面に当接する所定面積の第2押圧面を有し、第2押圧部材の第2押圧面が、折割カッターホイールを取り囲む円環状に成形され、第1押圧部材の第1押圧面が、第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形され、ガラス板挟持工程では、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、半円環状に成形された第1押圧面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、縁部折割工程では、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、円環状に成形された第2押圧面が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、第2支持部材が、第1支持部材の外側近傍に位置して第1支持部材の周り方向へ延在し、ガラス板挟持工程では、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、第2支持部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、第2支持部材が、ガラス板の下面を支持する所定面積の第2支持面を有し、第2支持部材の第2支持面が、第1支持部材を取り囲む円環状に成形され、ガラス板挟持工程では、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、円環状に成形された第2支持面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、第1支持部材が、ガラス板の下面を支持する所定面積の第1支持面を有し、第1支持部材の第1支持面が、真円状に成形され、ガラス板挟持工程では、真円状に成形された第1支持面が外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、第1支持面の外周縁近傍が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持する。
本発明の折割加工方法の他の一例として、折割加工方法は、第1~第3昇降機構によって折割カッターホイールと第1及び第2押圧部材とが上昇した後、折割装置がガラス板の上面の側において水平方向へ移動する折割装置移動工程と、支持装置がガラス板の下面の側において折割装置と同期して水平方向へ移動する支持装置移動工程とを含み、折割装置移動工程及び支持装置移動工程によって折割装置と支持装置とが同期して移動した後、折割装置と支持装置とが連携してガラス板挟持工程と縁部折割工程とを実施する。
本発明の折割加工方法の他の一例として、折割加工方法は、折割装置と支持装置とが同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材がガラス板の外形切出線の外側に延びる縁部の下面を支持した状態で、折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成する端切線形成工程を含む。
本発明の折割加工方法の他の一例としては、折割装置が、折割カッターホイールの上方に位置して折割カッターホイールを保持する折割カッターホルダーを含み、折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が、折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイールが、折割カッターホルダーに対してカッターホイール軸線の周り方向へ360°回転可能であり、折割加工方法は、折割装置をガラス板の縁部の上面に平行して上面を所定の方向へわずかに走行させ、ガラス板の縁部の上面に当接する折割カッターホイールをカッターホイール軸線の周り方向へ回転させ、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にする転動方向変更工程を含む。
本発明の折割加工方法の他の一例として、端切線形成工程では、転動方向変更工程によって折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させて折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にした後、折割装置が所定の方向へ走行することで折割カッターホイールが折割装置の走行方向に沿ってガラス板の縁部に端切線を形成する。
本発明に係る折割システム及び折割加工方法によれば、第1昇降機構によって上下方向へ下降した折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成し、ガラス板の縁部に端切線を形成した後、第1昇降機構によって折割カッターホイールが上下方向へ上昇し、第2昇降機構によって第1押圧部材が上下方向へ下降して第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込み、第1押圧部材と第1及び第2支持部材とが本体部及び縁部を挟み込んだ後、第4昇降機構によって第2支持部材が上下方向に下降し、第1押圧部材及び第1支持部材による本体部の挟み込みを維持しつつ、第3昇降機構によって第2押圧部材が上下方向へ下降して外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧し、縁部を折割るから、第1押圧部材及び第1支持部材によってガラス板の本体部が挟み込まれ、第1押圧部材と第1支持部材とによってガラス板の本体部が固定されることで、第2押圧部材が外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧して第2押圧部材の押圧力が縁部に作用したとしても、外形切出線近傍に延びるガラス板の本体部及び縁部の弾性変形を防ぐことができ、本体部及び縁部が上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材の押圧力によって外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部が折割れ、ガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる。
第2押圧部材が折割カッターホイールの外側近傍に位置して折割カッターホイールの周り方向へ延在し、第1押圧部材が第2押圧部材の外側近傍に位置して第2押圧部材の周り方向へ延在し、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、第1押圧部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、第2押圧部材が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する折割システム及び折割加工方法は、第2押圧部材が外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接して縁部を下方へ押圧したときに、外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接する第1押圧部材と第1支持部材とによってガラス板の本体部が挟み込まれ、第1押圧部材と第1支持部材とによってガラス板の本体部が固定されるから、外形切出線近傍に延びるガラス板の本体部及び縁部の弾性変形を防ぐことができ、本体部及び縁部が上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材の押圧力によって外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部が折割れ、ガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる。
第1押圧部材がガラス板の上面に当接する所定面積の第1押圧面を有し、第2押圧部材がガラス板の上面に当接する所定面積の第2押圧面を有し、第2押圧部材の第2押圧面が折割カッターホイールを取り囲む円環状に成形され、第1押圧部材の第1押圧面が第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形され、第2昇降機構によって第1押圧部材が下降したときに、半円環状に成形された第1押圧面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接し、第3昇降機構によって第2押圧部材が下降したときに、円環状に成形された第2押圧面が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接する折割システム及び折割加工方法は、第2押圧部材の円環状の第2押圧面が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面に当接して縁部を下方へ押圧したときに、外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の上面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面とに当接する第1押圧部材の半環状の第1押圧面と第1支持部材とによってガラス板の本体部が挟み込まれ、第1押圧部材の第1押圧面と第1支持部材とによってガラス板の本体部が固定されるから、外形切出線近傍に延びるガラス板の本体部及び縁部の弾性変形を防ぐことができ、本体部及び縁部が上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材の押圧力によって外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部が折割れ、ガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる。折割システム及び折割加工方法は、第1押圧部材の第1押圧面が第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形されているから、第2押圧部材が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部に位置したときに、第1押圧部材の第1押圧面の一部が必ず外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の上面に位置し、第1押圧部材の半環状の第1押圧面と第1支持部材とによってガラス板の本体部を確実に挟み込むことができ、第1押圧部材の第1押圧面と第1支持部材とによってガラス板の本体部を強固に固定することができる。
第2支持部材が第1支持部材の外側近傍に位置して第1支持部材の周り方向へ延在し、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、第2支持部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する折割システム及び折割加工方法は、第1支持部材の周り方向へ延在する第2支持部材が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持することで、第1押圧部材がガラス板の本体部及び縁部とを下方へ押圧したときに、第2支持部材によって支持された外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部との下方への湾曲を防ぐことができ、第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込むときの本体部及び縁部の不用意な割れや破損を防ぐことができる。
第2支持部材がガラス板の下面を支持する所定面積の第2支持面を有し、第2支持部材の第2支持面が第1支持部材を取り囲む円環状に成形され、第4昇降機構によって第2支持部材が上昇したときに、円環状に成形された第2支持面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持する折割システム及び折割加工方法は、第2支持部材の円環状に成形された第2支持面が外形切出線を跨いで外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面とを支持することで、第1押圧部材がガラス板の本体部及び縁部とを下方へ押圧したときに、第2支持部材の第2支持面によって支持された外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部と外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部との下方への湾曲を防ぐことができ、第1押圧部材と第1及び第2支持部材とがガラス板の本体部及び縁部を挟み込むときの本体部及び縁部の不用意な割れや破損を防ぐことができる。
第1支持部材がガラス板の下面を支持する所定面積の第1支持面を有し、第1支持部材の第1支持面が真円状に成形され、真円状に成形された第1支持面が外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、第1支持面の外周縁近傍が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持する折割システム及び折割加工方法は、真円状に成形された所定面積の第1支持面が外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、第1支持面の外周縁近傍が外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持することで、第1押圧部材と第1支持部材の第1支持面とで外形切出線の近傍に延びるガラス板の本体部を確実に挟み込むことができ、外形切出線の近傍に延びる本体部が第1押圧部材と第1支持部材の第1支持面とによって固定されるから、外形切出線近傍に延びるガラス板の本体部の弾性変形を防ぐことができ、本体部及び縁部が上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材の押圧力によって外形切出線及び端切線においてガラス板の縁部が折割れ、ガラス板の縁部をスムースかつ確実に折割ることができる。
第1~第3昇降機構によって折割カッターホイールと第1及び第2押圧部材とが上昇した後、折割装置がガラス板の上面の側において水平方向へ移動し、支持装置がガラス板の下面の側において折割装置と同期して水平方向へ移動し、折割装置と支持装置とが同期して移動した後、折割装置と支持装置とが連携してガラス板挟持手段(ガラス板挟持工程)と縁部折割手段(縁部折割工程)とを実施する折割システム及び折割加工方法は、折割装置と支持装置とが同期して水平方向へ移動してガラス板の縁部に複数の端切線を形成した後、第1押圧部材及び第1支持部材による本体部の挟み込みを維持しつつ、第3昇降機構によって第2押圧部材が上下方向へ下降してガラス板の縁部に形成された外形切出線の外側に延びる縁部を下方へ押圧し、縁部を折割るから、ガラス板の周囲に延びる縁部のすべてをスムースかつ確実に折割ることができる。
折割装置と支持装置とが同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材がガラス板の外形切出線の外側に延びる縁部の下面を支持した状態で、折割カッターホイールがガラス板の縁部に端切線を形成する折割システム及び折割加工方法は、第1及び第2支持部材がガラス板の縁部の下面を支持することで縁部の弾性変形を防ぐことができ、ガラス板の縁部を水平に保持した状態で、ガラス板の縁部に端切線を確実に形成することができる。
折割装置が折割カッターホイールの上方に位置して折割カッターホイールを保持する折割カッターホルダーを含み、折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイールが折割カッターホルダーに対してカッターホイール軸線の周り方向へ360°回転可能である折割システム及び折割加工方法は、折割カッターホイールのカッターホイール軸線が折割カッターホルダーのカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯しているから、折割治具が所定の方向へわずかに走行(移動)するだけで、折割カッターホイールがカッターホイール軸線の周り方向(軸回り)へ回転し、折割カッターホイールの転動方向を迅速かつ容易に変えることができる。折割システム及び折割加工方法は、折割装置がガラス板の縁部の上面に平行して上面を所定の方向へわずかに走行することで、ガラス板の縁部の上面に当接する折割カッターホイールがカッターホイール軸線の周り方向へ回転し、折割カッターホイールの転動方向が折割装置の走行(移動)方向と同一になるから、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向(ガラス板の縁部の仮想端切線の延びる方向)に容易に一致させることができ、ガラス板の縁部における端切線形成の一連の動きのうちの初動において折割カッターホイールの転動方向と折割装置の走行方向とを同一にすることができる。折割システム及び折割加工方法は、θ軸サーボモータやその回転力を折割カッターホルダーに伝達する伝達部材(プーリやベルト等)を設置する必要はなく、折割装置の小型化や省エネ化、低コスト化を図ることができる。更に、折割加工においてθ軸サーボモータを回転させて折割カッターホイールの転動方向をガラス板の縁部の仮想端切線の延びる方向(折割装置の走行方向)と同一にする必要はなく、端切線の形成の度毎にθ軸サーボモータを用いて折割カッターホイールの転動方向を変える必要もないから、折割加工の短時間化及び効率化を図ることができる。
折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させて折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にした後、折割装置が所定の方向へ走行することで折割カッターホイールが折割装置の走行方向に沿ってガラス板の縁部に端切線を形成する折割システム及び折割加工方法は、第1昇降機構によって折割カッターホルダーをガラス板の縁部の上面に当接させた後、折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させることで、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向と同一にすることができ、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向(ガラス板の縁部の仮想端切線の延びる方向)に確実に一致させることができる。折割システム及び折割加工方法は、折割カッターホイールの転動方向を折割装置の走行方向(ガラス板の縁部の仮想端切線の延びる方向)に確実に一致させた後、折割装置の走行方向に沿ってガラス板の縁部に端切線を形成するから、折割カッターホイールを利用してガラス板の縁部に端切線を確実に形成することができる。
折割システムを採用したガラス板加工システムの側面図。 折割装置を使用したガラス板加工システムの上面図。 ガラス板加工システムによって加工される加工対象のガラス板の一例を示す上面図。 搬入エリアの側面図。 搬入エリアの上面図。 搬入エリアの正面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの上面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの側面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの移動を説明する図。 切込加工エリアに設置された一例として示す切込装置の側面図。 切込装置の正面図。 切込装置の上面図。 折割加工テーブルの上面図。 折割加工テーブルの側面図。 折割装置の側面図。 折割装置の正面図。 折割装置の上面図。 折割装置の拡大正面図。 折割装置の拡大正面図。 第1及び第2折割治具の部分破断側面図。 第1及び第2折割治具の正面図。 支持装置を露出させた折割加工テーブルの上面図。 正面から支持装置を見た折割加工テーブルの正面図。 研削加工エリアに設置された一例として示す研削装置の正面図。 研削装置の側面図。 研削装置の上面図。 折割加工における端切線形成手順の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の他の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の他の一例を示す図。 折割加工における折割手順の一例を示す図。 従来技術の折割装置の側面図。
折割システム10aを採用したガラス板加工システム10の側面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る折割システム及び折割加工方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、折割システム10aを使用したガラス板加工システム10の上面図であり、図3は、ガラス板加工システム10によって加工される加工対象のガラス板11a,11bの一例を示す上面図である。図3では、ガラス板11a,11bを搬入エリア19において位置決めされた状態で示す。図1,2では、前後方向(X軸方向)を矢印X、幅方向(Y軸方向)を矢印Yで示し、上下方向(Z軸方向)を矢印Zで示す。
ガラス板加工システム10において加工される加工対象のガラス板11a,11b(加工前のガラス板11a,11b)は、図3に示すように、所定面積の上面12及び所定面積の下面13を有するとともに、所定の厚みを有し、その平面形状が幅方向へ長い矩形(四角形)に成形されている。加工対象のガラス板11a,11bは、幅方向へ離間対向して前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)及び第2側縁15(他方の側縁)と、前後方向へ離間対向して幅方向へ延びる前端縁16及び後端縁17と、第1~第4角部18a~18dとを有する。尚、加工対象のガラス板の平面形状が矩形(四角形)以外の他の多角形に成形される場合があるとともに、ガラス板の各縁が湾曲したカーブを描くように成形される場合があり、ガラス板の形状としてはあらゆる形状が含まれる。
ガラス板加工システム10は、上面12及び下面13の面積が大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aから上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bまでの上下面12,13の面積が異なる大きさ違いの加工対象のガラス板11a,11b(板状ガラス)に対し、切込加工、折割加工、研削加工を行う。ガラス板加工システム10は、その制御がコントローラ(制御装置)(図示せず)によって行われる。
コントローラは、中央処理部(CPU又はMPU)とメモリ(メインメモリ及びキャッシュメモリ)とを備え、独立したオペレーティングシステム(仮想OS)によって動作するコンピュータであり、大容量ハードディスク(大容量記憶領域)を内蔵している。コントローラには、キーボードやテンキーユニット等の入力装置(図示せず)、モニターやディスプレイ、タッチパネル等の出力装置(図示せず)が接続されている。
コントローラの大容量ハードディスク(大容量記憶領域)には、加工対象の各ガラス板11a,11bの名称や品番、加工対象の各ガラス板11a,11bの大きさ(面積)や形状によって異なるガラス板11a,11bの複数の座標データ(ガラス板11a,11bの側縁座標や前後端縁の座標、第1~第4角部18a~18dの座標、ガラス板11a,11bの中心の座標等)、加工対象のガラス板11a,11bの画像データ(平面画像(6面画像)や立体画像(3D画像))がガラス板11a,11bを特定するガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けられた状態で記憶(格納)されている。ガラス板特定情報は、ガラス板11a,11bの製造番号やシリアル番号等が使用される他、コントローラがガラス板11a,11bを特定するユニークな識別子を生成し、生成した識別子をガラス板特定情報にすることもできる。
コントローラは、後記する切込(切断)加工エリア20における切込(切断)加工、折割加工エリア21における折割加工、研削加工エリア22における研削加工において、大容量ハードディスクに記憶したガラス板11a,11bの座標データを利用して後記する切込装置55、折割装置75、研削装置119をNC制御する。NC制御においてコントローラは、加工を開始する位置(XY平面座標)、加工方向の変更位置を座標によって数値化し、X軸(前後方向)及びY軸(幅方向)の2軸の動作方向、距離、速度を数値化する。命令座標及び軸を数値化した信号を切込装置55、折割装置75、研削装置119に送信(入力)する。NC制御では、「座標→軸→命令」を繰り返すことにより、加工したい形状を正確に表現する。
ガラス板加工システム10は、加工対象(加工前)のガラス板11a,11bを投入する搬入エリア19(加工開始エリア)と、加工後のガラス板11a,11bを搬出する搬出エリア23(加工終了エリア)と、搬入エリア19及び搬出エリア23の間に配置(施設)されてガラス板11a,11bを加工する各加工エリア20~22と、前後方向後方(上流)から前方(下流)に向かってガラス板11a,11bを搬入エリア19やそれら加工エリア20~22、搬出エリア23に順に搬送するとともに、切込装置55及び研削装置119を前後方向へ移動させる搬送機構24とを有する。各加工エリア20~22は、搬入エリア19と搬出エリア23との間において前後方向へ離間対向しつつ前後方向へ並んでいる。
それら加工エリア20~22は、搬入エリア19の前後方向前方(下流)に位置して搬入エリア19から前方へ所定寸法離間する切込加工エリア20と、切込加工エリア20の前後方向前方(下流)に位置して切込加工エリア20から前方へ所定寸法離間する折割加工エリア21と、折割加工エリア21の前後方向前方(下流)に位置して折割加工エリア21から前方へ所定寸法離間する研削加工エリア22とから形成されている。切込加工エリア20や折割加工エリア21、研削加工エリア22は、前後方向へ長い四角形に成形されたシステム台25(機械台)の上に作られている。
搬送機構24は、システム台25の後部に位置して上下方向へ延びる一対の第1ピラー26aと、システム台25の前部に位置して上下方向へ延びる一対の第2ピラー26bと、第1及び第2ピラー26a,26bの間に位置して前後方向へ延びる固定フレーム27と、固定フレーム27の一方の側部に設置された第1移動ユニット28(第1移動手段)と、固定フレーム27の下部に設置された第2移動ユニット29(第2移動手段)とを有する。
第1移動ユニット28は、切込装置55及び研削装置119を前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)させる。第1移動ユニット28は、第1ガイドフレーム30と、一対の第1ガイドレール31と、第1送りネジ(ボールネジ)(図示せず)と、第1走行フレーム32と、第1スライドブロック(ハウジングナット)(図示せず)と、一対の第1ガイドシュー33と、第1サーボモータ34とから形成されている(図11参照)。
第1ガイドフレーム30は、固定フレーム27に設置されて前後方向へ延びている。それら第1ガイドレール31は、上下方向へ離間対向し、所定の固定手段によって第1ガイドフレーム30の一方の側部に固定されて前後方向へ延びている。第1送りネジ(ボールネジ)は、それら第1ガイドレール31の間に位置し、第1ガイドフレーム30の一方の側部に固定された複数の軸受け(図示せず)に回転可能に支持されて前後方向へ延びている。
第1走行フレーム32は、第1ガイドフレーム30の一方の側部に位置して前後方向へ延びている。それら第1スライドブロック(ハウジングナット)は、前後方向へ所定間隔離間して並び、第1走行フレーム32の第1ガイドフレーム30に対向する対向面に所定の固定手段によって固定されている。それら第1ガイドシュー33は、上下方向へ離間対向し、第1走行フレーム32の第1ガイドフレーム30に対向する対向面に所定の固定手段によって固定されて前後方向へ延びている。
第1サーボモータ34は、第1ガイドフレーム30の前端部に位置し、ブラケットを介して第2ピラー26bに連結されている。第1サーボモータ34は、その軸が第1送りネジの他方の端部に連結・固定されている。第1サーボモータ34の回転によって第1送りネジが回転し、第1送りネジの回転によって切込装置55及び研削装置119が前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する。
第1サーボモータ34の軸が反時計回り方向へ回転すると、第1送りネジが反時計回り方向へ回転し、第1送りネジの反時計回り方向への回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、第1スライドブロックの移動によって第1走行フレーム32が第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動する。逆に、第1サーボモータ34の軸が時計回り方向へ回転すると、第1送りネジが時計回り方向へ回転し、第1送りネジの時計回り方向への回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、第1スライドブロックの移動によって第1走行フレーム32が第1ガイドフレーム30の後方から前方へ向かって前後方向へ移動する。
第2移動ユニット29は、後記するガラス板第1~第4ホルダー40a~40dを前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)させる。第2移動ユニット29は、第2ガイドフレーム35と、一対の第2ガイドレール36と、第2送りネジ(ボールネジ)(図示せず)と、第2走行フレーム37と、第2スライドブロック(ハウジングナット)(図示せず)と、一対の第2ガイドシュー38と、第2サーボモータ39と、ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d(ガラス板第1~第4リフター)とから形成されている。
第2ガイドフレーム35は、固定フレーム27に設置されて前後方向へ延びている。それら第2ガイドレール36は、幅方向へ離間対向し、所定の固定手段によって第2ガイドフレーム36の下部に固定されて前後方向へ延びている。第2送りネジ(ボールネジ)は、それら第2ガイドレール35の間に位置し、第2ガイドフレーム35の下部に固定された複数の軸受け(図示せず)に回転可能に支持されて前後方向へ延びている。
第2走行フレーム37は、第2ガイドフレーム35の下部に位置して前後方向へ延びている。第2スライドブロック(ハウジングナット)は、幅方向へ所定間隔離間して並び、第2走行フレーム37の第2ガイドフレーム35に対向する対向面に所定の固定手段によって固定されている。それら第2ガイドシュー38は、幅方向へ離間対向し、第2走行フレーム37の第2ガイドフレーム35に対向する対向面に所定の固定手段によって固定されて前後方向へ延びている。
第2サーボモータ39は、第2ガイドフレーム35の後端部に位置し、固定フレーム27に固定されている。第2サーボモータ39は、その軸がタイミングベルト(及び/又はギア)を介して第2送りネジの一方の端部に連結・固定されている。第2サーボモータ39の回転によって第2送りネジが回転し、第2送りネジの回転によってガラス板第1~第4ホルダー40a~40dが前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する。
第2サーボモータ39の軸が時計回り方向へ回転すると、第2送りネジが時計回り方向へ回転し、第2送りネジの時計回り方向への回転によって第2スライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、第2スライドブロックの移動によって第2走行フレーム37(ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d)が第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動する。逆に、第2サーボモータ39の軸が反時計回り方向へ回転すると、第2送りネジが反時計回り方向へ回転し、第2送りネジの反時計回り方向への回転によって第2スライドブロックが第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、第2スライドブロックの移動によって第2走行フレーム37(ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d)が第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動する。
第1及び第2サーボモータ34,39の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第1サーボモータ34の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第1サーボモータ34を駆動させ、第1サーボモータ34が所定数回転した後に第1サーボモータ34を停止させる。第2サーボモータ39の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第2サーボモータ39を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第2サーボモータ39の駆動を停止させる。
ガラス板第1~第4ホルダー40a~40dは、第2走行フレーム37の下部に取り付けられて走行フレーム37から下方へ延在し、前後方向へ等間隔離間して並んでいる。ガラス板第1~第4ホルダー40a~40dは、前後方向へ延びるパッド設置プレート41と、パッド設置プレート41に設置されてガラス板11a,11bを吸着保持する吸着パッド42と、バキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)及びパッド昇降機構(図示せず)とを有する。パッド昇降機構には、エアシリンダーが使用されている。バキューム機構及びパッド昇降機構(エアシリンダー)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
ガラス板第1ホルダー40aは、搬入エリア19と切込加工エリア20との間を前後方向へ往復し、搬入エリア19から切込加工エリア20に向かって前進するとともに、切込加工エリア20から搬入エリア19に向かって後退する。ガラス板第2ホルダー40bは、切込加工エリア20と折割加工エリア21との間を前後方向へ往復し、切込加工エリア20から折割加工エリア21に向かって前進するとともに、折割加工エリア21から切込加工エリア20に向かって後退する。ガラス板第3ホルダー40cは、折割加工エリア21と研削加工エリア22との間を前後方向へ往復し、折割加工エリア21から研削加工エリア22に向かって前進するとともに、研削加工エリア22から折割加工エリア21に向かって後退する。ガラス板第4ホルダー40dは、研削加工エリア22と搬出エリア23との間を前後方向へ往復し、研削加工エリア22から搬出エリア23に向かって前進するとともに、搬出エリア23から研削加工エリア22に向かって後退する。
図4は、搬入エリア19の側面図であり、図5は、搬入エリア19の上面図である。図6は、搬入エリア19の正面図である。搬入エリア19は、搬入コンベア43と、ストッパー44及びローラー45と、一対のローラー昇降機構46と、移動機構47とを有する。搬入エリア19は、システム台25の床面から上方へ延びる脚部によって支持されている。搬入エリア19では、第1位置決め手段(第1位置決め工程)と第2位置決め手段(第2位置決め工程)とが実施され、各加工エリア20~22に向かうガラス板11a,11bの位置決めが行われる。
搬入エリア19の一方の側縁部48aには、前後方向へ延びる位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)が設定され、幅方向へ延びる位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)が設定されている。位置決め第1基準L1は、大サイズ(大面積)のガラス板11a(先に加工するガラス板11a)の幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を基準に仮想された前後方向へ直状に延びる仮想線となる。最外側縁は、例えば、ガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)が湾曲したカーブを描く場合、最も幅方向外方に位置する曲線の頂点となる。又、ガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)が前後方向へ直状に延びている場合、その側縁14が最外側縁となる。
位置決め第1基準L1には、ガラス板11a,11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を位置させる。ここで、最外側縁を位置決め第1基準L1に位置させるとは、最外側縁が位置決め第1基準L1に完全に一致する場合の他、最外側縁が位置決め第1基準L1の幅方向内方近傍(直近)に位置する場合、又は、最外側縁が位置決め第1基準L1の幅方向外方近傍(直近)に位置する場合を含む。
位置決め第2基準L2には、ガラス板11a,11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置させる。ここで、前後方向中心O1(中心線L2)を位置決め第2基準L2に位置させるとは、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2に完全に一致する場合の他、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2の前後方向前方近傍(直近)に位置する場合、又は、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2の前後方向後方近傍(直近)に位置する場合を含む。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、大容量ハードディスクに記憶した各ガラス板11a,11bの座標データを利用し、各ガラス板11a,11bの幅方向の寸法を算出し、算出したガラス板11a,11bの幅方向(Y軸方向)の寸法の相違に応じてそれらガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)を決定するとともに、決定した第1移動寸法に基づいて後記する第3サーボモータ51の軸の回転数(ガラス板11a,11bを幅方向へ第1移動寸法(第1移動距離)だけ移動させるための軸の回転数)を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した第1移動寸法及び決定した第3サーボモータ51の軸の回転数を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、大容量ハードディスクに記憶した各ガラス板11a,11bの座標データを利用し、各ガラス板11a,11bの前後方向(X軸方向)の寸法を算出し、算出した各ガラス板11a,11bの前後方向の寸法の相違に応じてそれらガラス板11a,11bの一方の側縁14の前後方向中心O1を位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア43の前後方向後方への第2移動寸法を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した第2移動寸法を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、算出した各ガラス板11a,11bの前後方向の寸法に基づいて切込装置55及び研削装置119の前後方向への移動寸法(移動距離)を算出し、算出した移動寸法に基づいて第1サーボモータ34の軸の回転数(切込装置55及び研削装置119を前後方向へ移動寸法(移動距離)だけ移動させる軸の回転数)を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した移動寸法及び決定した第1サーボモータ34の軸の回転数を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
搬入コンベア43は、図4~6示すように、前後方向(X方向)へ延びる複数の無限軌道であり、幅方向(Y方向)へ所定間隔離間して並んでいる。それら搬入コンベア43の発停や搬送距離を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。それら搬入コンベア43は、ガラス板11a,1bを搬入エリア19の後端部(搬入口)から前端部(搬出口)に向かって前後方向後方から前方へ搬送する。ストッパー44は、搬入エリア19の前端部に設置されて幅方向へ離間して並んでいる。ストッパー44には、それら搬入コンベア44によって搬入エリア19の後端部から前端部に向かって前方へ移動するガラス板11a,11bの前端縁16が当接する。ストッパー44には、接触センサー(図示せず)が設置されている。接触センサーは、コントローラに接続され、ガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー44への当接(接触)を検出し、前端縁16がストッパー44に当接すると、その当接信号をコントローラに送信する。
ローラー45は、複数のそれらが前後方向へ延びる軸49に回転可能に取り付けられ、又は、複数のそれらが前後方向へ延びる軸49に取り付けられて軸49とともに回転する。ローラー45は、それら軸49とともにそれら搬入コンベア43の間に設置されている。それらローラー45は、前後方向へ所定寸法離間して並ぶとともに幅方向へ所定寸法離間して並んでいる。それらローラー45は、幅方向へ向かって時計回り方向と反時計回り方向とへ回転し、ガラス板11a11bの下面13に当接してガラス板11a,11bを幅方向へ移動可能に保持する。それら軸49は、軸受けを介してその下方に位置する台座に取り付けられている。
それらローラー45のうちのローラー45aと軸49との間には、ローラー45aの回転抵抗を増加させる抵抗板(ゴムリング)(図示せず)が取り付けられている。ローラー45aは、抵抗板(ゴムリング)によって軸54との抵抗が増加し、ローラー45aに回転抵抗を超える回転力を与えなければローラー45aが回転することはなく、ローラー45aの自由な回転が抵抗板によって阻止されている。それらローラー45の上にガラス板11a,11bが載置された場合、回転抵抗の大きいローラー45aによってガラス板11a,11bの幅方向への自由な移動が阻止される。尚、それらローラー45のうちの少なくとも1つのローラー45と軸49との間に抵抗板(ゴムリング)が取り付けられていればよい。
それらローラー昇降機構46は、軸49を取り付けた台座の下方に設置され、幅方向へ所定寸法離間して並んでいる。それらローラー昇降機構46にはエアシリンダーが使用され、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によって台座とともにそれら軸49及びそれらローラー45が上下方向へ昇降する。ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、ローラー昇降機構46を利用してローラー45(台座及び軸49)を昇降させる。
尚、搬入コンベア43がガラス板11a,11bを搬送中では、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってそれらローラー45(台座及び軸49)がそれら搬入コンベア43の下方へ下降し、それらローラー45がガラス板11a,11bの下面13に当接しない。ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってそれらローラー45(台座及び軸49)が上昇すると、ローラー45の周縁部の一部がそれら搬入コンベア43の上方へ露出し、それらローラー45によってガラス板11a,11bが搬入コンベア43の上方へ持ち上げられる。
移動機構47は、それら搬入コンベア43及びそれらローラー45の上方に位置するロッド50と、ロッド50に設置(内蔵)された第3サーボモータ51と、ロッド50に設置(内蔵)されて第3サーボモータ51の軸に連結された送りネジ(送りネジ機構)(図示せず)と、ロッド50から下方へ延びる移動アーム52と、移動アーム52の下端部に設置された当接部材53とを備えている。
ロッド50は、第1ピラー26aの後面に取り付けられて幅方向へ延びている。移動アーム52は、送りネジに移動可能に設置され、第3サーボモータ51の軸の回転による送りネジの回転によって、ロッド50に沿って幅方向の一方と他方とへ直線移動する。当接部材53は、移動アーム52の幅方向への移動に伴って移動アーム52とともに幅方向の一方と他方とへ直線移動する。当接部材53は、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によって上昇したローラー45がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態で、ガラス板11a,11bの他方の側縁15に当接し、ガラス板11a,11bが幅方向へ移動するようにガラス板11a,11bを幅方向へ押圧する。
第3サーボモータ51の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第3サーボモータ51の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第3サーボモータ51を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第3サーボモータ51の駆動を停止させる。
図7は、切込加工テーブル54及び研削加工テーブル118の上面図であり、図8は、切込加工テーブル54及び研削加工テーブル118の側面図である。図9は、切込加工テーブル54及び研削加工テーブル118の移動を説明する図であり、図10は、切込加工エリア20に設置された一例として示す切込装置55の側面図である。図11は、切込装置55の正面図であり、図12は、切込装置55の上面図である。図7,8では、前後方向(X軸方向)を矢印X、幅方向(Y軸方向)を矢印Yで示し、上下方向(Z軸方向)を矢印Zで示す。
切込加工エリア20は、搬入エリア19において位置決めされたガラス板11a,11bを載置する切込加工テーブル54(切込加工台)と、切込加工テーブル54に載置されたガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)に外形切出線K1(切込線)を入れる切込装置55(切断装置)とを備えている。
切込加工テーブル54は、システム台25の床面に固定された幅方向へ長いベースレーン57aの上に設置されている。切込加工テーブル54は、第1移動機構58aを利用し、位置決めされたガラス板11a,11bを載置した状態で幅方向へ移動する。第1移動機構58aは、走行ガイドレール59aと、送りネジ60a(ボールネジ)と、第4サーボモータ61と、ガイドシュー62aと、スライドブロック63a(ハウジングナット)とから形成されている。
それら走行ガイドレール59aは、ベースレーン57aの上面に設置されて幅方向へ延びている。送りネジ60a(ボールネジ)は、ベースレーン57aの上面であって走行ガイドレール59aの側方に設置されて幅方向へ延びている。第4サーボモータ61は、ベースレーン57aに設置され、切込加工テーブル54を幅方向へ往復動させる。第4サーボモータ61の軸には、送りネジ60aの他方の端部が連結されている。
送りネジ60aは、ベースレーン57aに固定された軸受け(図示せず)に回転可能に支持されている。ガイドシュー62aは、切込加工テーブル54の下面に取り付けられて幅方向へ延びている。ガイドシュー62aは、走行ガイドレール69aに摺動可能に嵌合している。スライドブロック63a(ハウジングナット)は、切込加工テーブル54の下面であってガイドシュー62aの間に取り付けられている。スライドブロック63aは、送りネジ60aに回転可能に螺着されている。
第4サーボモータ61の軸が時計回り方向へ回転すると、送りネジ60aが時計回り方向へ回転し、送りネジ60aの時計回り方向への回転によってスライドブロック63aが切込加工エリア20の第2側縁部48b(他方の側縁部)から第1側縁部48a(一方の側縁部)に向かって送りネジ60aを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック63aの移動によって切込加工テーブル54が切込加工エリア20の第2側縁部48bから第1側縁部48aに向かって幅方向へ移動する。逆に、第4サーボモータ61の軸が反時計回り方向へ回転すると、送りネジ60aが反時計回り方向へ回転し、送りネジ60aの反時計回り方向への回転によってスライドブロック63aが切込加工エリア20の第1側縁部48a(一方の側縁部)から第2側縁部48b(他方の側縁部)に向かって送りネジ60aを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック63aの移動によって切込加工テーブル54が切込加工エリア20の第1側縁部48aから第2側縁部48bに向かって幅方向へ移動する。
切込装置55は、切込治具64と、エアシリンダー65及び第5サーボモータ66とを備えている。切込治具64は、切込カッターホイール67と、切込カッターホルダー68(切込ホルダー)と、カッター昇降軸69と、カッター昇降ガイド70とから形成されている。切込カッターホイール67は、ベアリング(図示せず)を介して切込カッターホルダー68に連結され、介在するベアリングの軸心に沿って自在に回転する。切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)に外形切出線K1を形成する。
切込カッターホルダー68は、切込カッターホイール67の直上に位置してカッターホイール67に連結され、カッターホイール67を支持する。カッター昇降軸69は、切込カッターホルダー68の直上に位置してカッターホルダー68に連結され、カッターホルダー68を支持する。カッター昇降ガイド70は、カッター昇降軸69の直上に位置してカッター昇降軸69に連結され、カッター昇降軸69を支持する。切込治具64(エアシリンダー65を含む)は、エアシリンダー65の直上に位置して切込治具64を回転可能に支持する支持軸71に連結されている。支持軸71は、その直上に位置するブラケット72に取り付けられている。ブラケット72(切込装置55)は、前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する既述の搬送機構24の第1移動ユニット28に連結されている。
エアシリンダー65は、カッター昇降軸69の直上に設置されている。エアシリンダー65は、切込カッターホイール67(切込カッターホルダー68)を上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させ、ガラス板11a,11bの縁部56bへの外形切出線K1(切込線)の形成時にカッターホイール67をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させてカッターホイール67に切込圧(下方への押圧力)を加える(付与する)。第5サーボモータ66は、その軸がタイミングベルト73を介して支持軸71に連結されている。第5サーボモータ66は、切込治具64(切込カッターホイール67)の切込方向の向きを(XY平面に直交する軸まわりの角度)を調整する。
切込装置55では、コントローラから送信されたNC制御信号に基づいて第5サーボモータ66の制御部がモータ66の軸を回転させ、切込治具64(切込カッターホイール67)をNC制御し、NC制御に従って切込治具64(切込カッターホイール67)がガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)に加工したい形状どおりの外形切出線K1を形成する(入れる)。
第4及び第5サーボモータ61,66の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第4サーボモータ61の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第4サーボモータ61を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第4サーボモータ61の駆動を停止させる。第5サーボモータ66の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第5サーボモータ66を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第5サーボモータ66の駆動を停止させる。
図13は、折割加工テーブル74の上面図であり、図14は、折割加工テーブル74の側面図である。折割加工エリア21は、搬入エリア19において位置決めされるとともに切込加工エリア20において切込加工が行われた後のガラス板11a,11bを載置する折割加工テーブル74(折割加工台)と、折割加工テーブル74に載置されたガラス板11a,11bの外形切出線K1(切込線)の外側に位置する縁部56b(周縁部)を折割る折割装置75(図15~図21参照)と、ガラス板11a,11bを支持する支持装置76(図22,23参照)とを備えている。
折割加工テーブル74は、幅方向(Y軸方向)へ走行するベルトコンベア77と、ベルトコンベア77を走行させるコンベア駆動モータ78とから形成され、システム台25の床面に固定されたベース盤の上に設置されている。ベルトコンベア77は、幅方向へ延びるベルト79と、ベルト79を支持する複数のプーリ80及びキャリアローラ81と、ベルト79やプーリ80、キャリアローラ81を支持するコンベアフレーム82とから形成されている。ベルトコンベア77には、切込加工後のガラス板11a,11bが載置される。ベルトコンベア77は、折割装置75によって折り割られたガラス板11a,11bの縁部56bを幅方向の他方(第1側縁部48aから第2側縁部48b)へ搬送し、ガラス板11a,11bの折割りされた縁部56bをダストボックス(図示せず)に廃棄する。
コンベア駆動モータ78は、その軸がタイミングベルトによってプーリ80に連結されている。コンベア駆動モータ78の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。コンベア駆動モータ78の軸の回転速度(ベルトの走行速度)は、事前に設定され、回転速度(ベルトの走行速度)がコンベア駆動モータ78の特定情報に関連付けられた状態でコントローラの大容量ハードディスクに記憶(格納)されている。コンベア駆動モータ78の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数で駆動モータ78を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、駆動モータ78の駆動を停止させる。コンベア駆動モータ78の軸が時計回り方向へ回転すると、その回転がタイミングベルトを介してプーリ80に伝達され、プーリ80が時計回り方向へ回転し、プーリ80の回転によってベルト79が幅方向の他方に向かって走行する。
図15は、折割装置75の側面図であり、図16は、折割装置75の正面図である。図17は、折割装置75の上面図であり、図18,19は、折割装置75の拡大正面図である。図20は、第1及び第2折割治具84a,84bの部分破断側面図である。図21は、第1及び第2折割治具84a,84bの正面図である。図18では、折割カッターホイール93が下降し、第1及び第2押圧部材95a,95bが上昇した状態を示す。図19は、折割カッターホイール93が上昇し、第1及び第2押圧部材95a,95bが下降した状態を示す。
折割装置75は、幅方向へ離間する2台の第1折割装置75a及び第2折割装置75bから形成されている。第1折割装置75aは、第1ガイドフレーム30に連結され、第2折割装置75bは、懸垂フレーム83に連結されている。懸垂フレーム83は、第2ガイドフレーム35の側部に連結されている。第1折割装置75aは、第1折割治具84a(折割治具)と、第6サーボモータ85(X軸サーボモータ)及びX軸第1アクチュエーター86aと、第7サーボモータ87(Y軸サーボモータ)及びY軸第1アクチュエーター88aと、X軸第1アクチュエーターフレーム89a及びY軸第1アクチュエーターフレーム89cとを有する。X軸第1アクチュエーターフレーム89aとY軸第1アクチュエーターフレーム89cとは、それらの一端部において一連に繋がっている。
第2折割装置75bは、第2折割治具84b(折割治具)と、第8サーボモータ90(X軸サーボモータ)及びX軸第2アクチュエーター86bと、第9サーボモータ91(Y軸サーボモータ)及びY軸第2アクチュエーター88bと、X軸第2アクチュエーターフレーム89b及びY軸第2アクチュエーターフレーム89dとを有する。X軸第2アクチュエーターフレーム89bとY軸第2アクチュエーターフレーム89dとは、それらの一端部において一連に繋がっている。
第1及び第2折割装置75a,75bの第1及び第2折割治具84a,84bは、図18,19に示すように、折割カッターホルダー92と、折割カッターホイール93と、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)と、外形切出線K1(切込線)及び端切線K2が形成されたガラス板11a,11bの本体部56a(外形切出線K1の内側に延びるガラス板11a,11b)を下方へ押圧する第1押圧部材95aと、外形切出線K1(切込線)及び端切線K2が形成されたガラス板11a,11bの縁部56b(外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11b)を下方へ押圧する第2押圧部材95bと、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)と、第2押圧部材昇降機構96b(第2昇降機構)とから形成されている。
折割カッターホルダー92は、折割カッターホイール93の上方に位置して折割カッターホイール93を支持する。折割カッターホルダー92は、図20,21に示すように、連結部を備えたホルダー本体97と、ホルダー本体97の先端に取り付けられたホルダーヘッド98とを有する。
折割カッターホイール93は、加工対象のガラス板11a,11bの縁部56(外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56)に端切線K2(スクライブ)を形成する(入れる)。折割カッターホイール93は、転動軸101を介してホルダーヘッド98の先端に回転(転動)可能に取り付けられ、転動軸101を中心にその周縁102が転動する。折割カッターホイール93の上下方向へ延びるカッターホイール軸線O3は、折割カッターホルダー92(ホルダー本体97)の上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯している(ズレている)。カッターホルダー中心軸線O2に対するカッターホイール軸線O3の幅方向への離間寸法S(偏芯寸法)は、0.5~2mmの範囲にある。
ホルダーヘッド98は、ベアリング100を介してホルダー本体97に連結され、介在するベアリング100の軸心に沿って自在に回転し、折割カッターホルダー92のカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(θ方向)へ360°回転可能である。ホルダーヘッド98は、カッターホルダー中心軸線O2を中心に時計回り方向及び反時計回り方向へ回転する。ホルダーヘッド98が回転することで、折割カッターホルダー92に対して折割カッターホイール93(カッターホルダー中心軸線O2に対して偏芯するカッターホイール軸線O3を有する折割カッターホイール93)がカッターホイール軸線O3の周り方向へ360°回転可能である。折割カッターホイール93は、カッターホルダー中心軸線O2を中心に時計回り方向及び反時計回り方向へ回転する。
折割カッターホイール93は、そのカッターホイール軸線O3がカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯しているから、第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)がガラス板11a,11bの上面12を所定の方向へ走行(移動)したときに、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向くキャスター効果を発揮する。
ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)は、ホルダー本体97の直上に設置され、折割カッターホルダー92(ホルダー本体97)の連結部103に連結されている。ホルダー昇降機構94は、固定部材によってブラケット104に固定されている。ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)には、エアシリンダーが使用されている。ホルダー昇降機構94(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具84a,84bの折割カッターホルダー92(折割カッターホイール93)を上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。ホルダー昇降機構94(エアシリンダー)は、ガラス板11a,11bの縁部56bに対する折割加工時にカッターホイール93をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、カッターホイール93に端切圧(下方への押圧力)を加える(付与する)。ホルダー昇降機構の上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。
第1押圧部材95aは、ゴム弾性を有するゴム又は合成樹脂から作られている。第1押圧部材95aは、第2押圧部材95bの外側近傍に位置して第2押圧部材95bの周り方向へ延在している。第1押圧部材95aは、ガラス板11a,1bの上面12に当接する所定面積の第1押圧面105aを有する。第1押圧面105aは、第2押圧部材95bを取り囲む半円環状に成形されている。
第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)は、第1押圧部材95aの幅方向側方に位置し、固定部材によってブラケット104に固定されている。第1押圧部材昇降機構96aには、エアシリンダーが使用されている。第1押圧部材昇降機構96a(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具84a,84bの第1押圧部材95aを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。
第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部56bに対する折割加工時に第1押圧部材95aをガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、第1押圧部材95aに下方への押圧力を加える(付与する)。第1押圧部材95aの上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。一方のブラケット104は、X軸第1アクチュエーターフレーム89a及びY軸第1アクチュエーターフレーム89cに摺動可能に取り付けらている。
第2押圧部材95bは、ゴム弾性を有するゴム又は合成樹脂から作られている。第2押圧部材95bは、折割カッターホイール93の外側近傍に位置して折割カッターホイール93の周り方向へ延在している。第2押圧部材95bは、ガラス板11a,1bの上面12に当接する所定面積の第2押圧面105bを有する。第2押圧面105bは、折割カッターホイール93を取り囲む円環状に成形されている。第2押圧部材95bの中央には、上下方向へ貫通する貫通孔106が穿孔(形成)されている。
第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)は、第2押圧部材95bの幅方向側方に位置し、固定部材によってブラケット104に固定されている。第2押圧部材昇降機構96bには、エアシリンダーが使用されている。第2押圧部材昇降機構96b(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具84a,84bの第2押圧部材95bを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部56bに対する折割加工時に第2押圧部材95bをガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、第2押圧部材95bに下方への押圧力を加える(付与する)。第2押圧部材95bの上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。他方のブラケット104は、X軸第2アクチュエーターフレーム89b及びY軸第2アクチュエーターフレーム89dに摺動可能に取り付けられている。
ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)の発停を制御する制御部、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)の発停を制御する制御部、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。ホルダー昇降機構94の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、ホルダー昇降機構94(エアシリンダー)を利用して折割カッターホルダー92(折割カッターホイール93)を昇降させる。第1押圧部材昇降機構96aの制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、第1押圧部材昇降機構96a(エアシリンダー)を利用して第1押圧部材95aを昇降させる。第2押圧部材昇降機構96bの制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、第2押圧部材昇降機構96b(エアシリンダー)を利用して第2押圧部材95bを昇降させる。
第6サーボモータ85(X軸サーボモータ)は、X軸第1アクチュエーターフレーム89aに設置され、その軸がX軸第1アクチュエーター86aに連結されている。X軸第1アクチュエーター86aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第6サーボモータ85の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第1アクチュエーター86aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第1折割装置75aの第1折割治具84aがX軸第1アクチュエーターフレーム89aに沿って前後方向前方に向かって移動し、第6サーボモータ85の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第1アクチュエーター86aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第1折割装置75aの第1折割治具84aがX軸第1アクチュエーターフレーム89aに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第7サーボモータ87(Y軸サーボモータ)は、Y軸第1アクチュエーターフレーム89cに設置され、その軸がY軸第1アクチュエーター88aに連結されている。Y軸第1アクチュエーター88aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第7サーボモータ87の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第1アクチュエーター88aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第1折割装置75aの第1折割治具84aがY軸第1アクチュエーターフレーム89cに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第7サーボモータ87の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第1アクチュエーター88aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第1折割装置75aの第1折割治具84aがY軸第1アクチュエーターフレーム89cに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。
第6及び第7サーボモータ85,87の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第6サーボモータ85の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第6サーボモータ85を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第6サーボモータ85の駆動を停止させる。第7サーボモータ87の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第7サーボモータ87を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第7サーボモータ87の駆動を停止させる。
第8サーボモータ90(X軸サーボモータ)は、X軸第2アクチュエーターフレーム89bに設置され、その軸がX軸第2アクチュエーター86bに連結されている。X軸第2アクチュエーター86bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第8サーボモータ90の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第2アクチュエーター86bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第2折割装置75bの第2折割治具84bがX軸第2アクチュエーターフレーム89bに沿って前後方向前方に向かって移動し、第8サーボモータ90の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第2アクチュエーター86bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第2折割装置75bの第2折割治具84bがX軸第2アクチュエーターフレーム89bに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第9サーボモータ91(Y軸サーボモータ)は、Y軸第2アクチュエーターフレーム89dに設置され、その軸がY軸第2アクチュエーター88bに連結されている。Y軸第2アクチュエーター88bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第9サーボモータ91の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第2アクチュエーター88bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第2折割装置75bの第2折割治具84bが第2アクチュエーターフレーム89dに沿ってを幅方向の一方に向かって移動し、第9サーボモータ91の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第2アクチュエーター88bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット104とともに第2折割装置75bの第2折割治具84bが第2アクチュエーターフレーム89dに沿って幅方向の他方に向かって移動する。
第8及び第9サーボモータ90,91の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第8サーボモータ90の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第8サーボモータ90を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第8サーボモータ90の駆動を停止させる。第9サーボモータ91の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第9サーボモータ91を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第9サーボモータ91の駆動を停止させる。
図22は、支持装置76を露出させた折割加工テーブル74の上面図であり、図23は、正面から支持装置76を見た折割加工テーブル74の正面図である。支持装置76は、幅方向へ離間する2台の第1支持装置76a及び第2支持装置76bから形成されている。第1及び第2支持装置76a,76bは、ガイドフレーム107に連結されている。
第1支持装置76aは、第1支持部材108a及び第2支持部材108bと、第2支持部材108bを上下方向へ昇降させる第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)と、第10サーボモータ110(X軸サーボモータ)及びX軸第3アクチュエーター111aと、第11サーボモータ112(Y軸サーボモータ)及びY軸第3アクチュエーター113aと、X軸第3アクチュエーターフレーム114a及びY軸第3アクチュエーターフレーム114cとを有する。
第2支持装置76bは、第1支持部材108a及び第2支持部材108bと、第2支持部材108bを上下方向へ昇降させる第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)と、第12サーボモータ115(X軸サーボモータ)及びX軸第4アクチュエーター111bと、第13サーボモータ116(Y軸サーボモータ)及びY軸第4アクチュエーター113bと、X軸第4アクチュエーターフレーム114b及びY軸第4アクチュエーターフレーム114dとを有する。
第1支持部材108aは、第2支持部材108bの径方向内方に位置し、ガラス板11a,11bの下面13を支持する所定面積の第1支持面117aを有する。第1支持面117aは、平坦な真円状に成形されている。第2支持部材108bは、第1支持部材108aの径方向外方に位置し、ガラス板11a,11bの下面13を支持する所定面積の第2支持面117bを有する。第2支持面117bは、第1支持部材108a(第1支持面117a)を取り囲む平坦な円環状に成形されている。
第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)は、第2支持部材108bの直下に位置し、固定部材によってガイドフレーム107に固定されている。第2支持部材昇降機構109には、エアシリンダーが使用されている。第2支持部材昇降機構109(エアシリンダー)は、第1及び第2支持装置76a,76bの第2支持部材108bを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部56bに対する折割加工時に第2支持部材96bをガラス板11a,11bの下面13から下降させ、ガラス板11a,11bの下面13と第2支持面117bとの間に間隙(第1支持面117aと第2支持面117bとの間に段差)を作る。第2支持部材108bの下降寸法は、事前に設定されている。
第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第2支持部材昇降機構109の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、第2支持部材昇降機構109(エアシリンダー)を利用して第2支持部材108bを昇降させる。
第10サーボモータ110(X軸サーボモータ)は、X軸第3アクチュエーターフレーム114aに設置され、その軸がX軸第3アクチュエーター111aに連結されている。X軸第3アクチュエーター111aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第10サーボモータ110の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第3アクチュエーター111aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第1支持装置76aがX軸第3アクチュエーターフレーム114aに沿って前後方向前方に向かって移動し、第10サーボモータ110の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第3アクチュエーター111aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第1支持装置76aがX軸第3アクチュエーターフレーム114aに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第11サーボモータ112(Y軸サーボモータ)は、Y軸第3アクチュエーターフレーム114cに設置され、その軸がY軸第3アクチュエーター113aに連結されている。Y軸第3アクチュエーター113aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第11サーボモータ112の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第3アクチュエーター113aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第1支持装置76aがY軸第3アクチュエーターフレーム114cに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第11サーボモータ111の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第3アクチュエーター113aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第1支持装置76aがY軸第3アクチュエーターフレーム114cに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。尚、第1支持装置76aは、第1折割装置75a(第1折割治具84a)と同期(シンクロ)して前後方向及び幅方向(水平方向)へ移動する。
第10及び第11サーボモータ110,112の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第10サーボモータ110の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第10サーボモータ110を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第10サーボモータ110の駆動を停止させる。第11サーボモータ112の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第11サーボモータ112を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第11サーボモータ112の駆動を停止させる。
第12サーボモータ115(X軸サーボモータ)は、X軸第4アクチュエーターフレーム114bに設置され、その軸がX軸第4アクチュエーター111bに連結されている。X軸第4アクチュエーター111bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第12サーボモータ115の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第4アクチュエーター111bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第2支持装置76bがX軸第4アクチュエーターフレーム114bに沿って前後方向前方に向かって移動し、第12サーボモータ115の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第4アクチュエーター111bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第2支持装置76bがX軸第4アクチュエーターフレーム114bに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第13サーボモータ116(Y軸サーボモータ)は、Y軸第4アクチュエーターフレーム114dに設置され、その軸がY軸第4アクチュエーター113bに連結されている。Y軸第4アクチュエーター113bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第13サーボモータ116の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第4アクチュエーター113bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第2支持装置76bがY軸第4アクチュエーターフレーム114dに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第13サーボモータ116の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第4アクチュエーター113bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム107とともに第2支持装置76bがY軸第4アクチュエーターフレーム114dに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。尚、第2支持装置76bは、第2折割装置75b(第2折割治具84b)と同期(シンクロ)して前後方向及び幅方向(水平方向)へ移動する。
第12及び第13サーボモータ115,116の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第12サーボモータ115の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第12サーボモータ115を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第12サーボモータ115の駆動を停止させる。第13サーボモータ116の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第13サーボモータ116を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第13サーボモータ116の駆動を停止させる。
図24は、研削加工エリア22に設置された一例として示す研削装置119の正面図であり、図25は、研削装置119の側面図である。図26は、研削装置119の上面図である。研削加工エリア22は、搬入エリア19において位置決めされ、切込加工エリア20において切込加工が行われるとともに折割加工エリア21において折割加工が行われた後のガラス板11a,11bを載置する研削加工テーブル118(研削加工台)と、研削加工テーブル118に載置されたガラス板11a,11bの本体部56aの縁(周縁)を研削する研削装置119とを備えている。
研削加工テーブル118は、システム台25の床面に固定された幅方向へ長いベースレーン57bの上に設置されている(図7参照)。研削加工テーブル118は、ガラス板11a,11bを吸着保持する複数の吸着パッド120と、それら吸着パッド120を負圧にして吸着パッド120に吸着力を付与するバキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)とを備えている。バキューム機構の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
研削加工テーブル118は、第2移動機構58bを利用し、位置決めされたガラス板11a,11bを載置した状態で幅方向へ移動する。第2移動機構58bは、走行ガイドレール59bと、送りネジ60b(ボールネジ)と、第14サーボモータ121と、ガイドシュー62bと、スライドブロック63b(ハウジングナット)とから形成されている。それら走行ガイドレール59bは、ベースレーン57bの上面に設置されて幅方向へ延びている。送りネジ60b(ボールネジ)は、ベースレーン57bの上面であって走行ガイドレール59bの側方に設置されて幅方向へ延びている。第14サーボモータ121は、ベースレーン57bに設置され、研削加工テーブル118を幅方向へ往復動させる。第14サーボモータ121の軸には、送りネジ60bの他方の端部が連結されている。
第14サーボモータ121の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第14サーボモータ121の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第14サーボモータ121を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第14サーボモータ121の駆動を停止させる。
送りネジ60bは、ベースレーン57bに固定された軸受け(図示せず)に回転可能に支持されている。ガイドシュー62bは、研削加工テーブル118の下面に取り付けられて幅方向へ延びている。ガイドシュー62bは、走行ガイドレール59bに摺動可能に嵌合している。スライドブロック63b(ハウジングナット)は、研削加工テーブル118の下面であってガイドシュー62bの間に取り付けられている。スライドブロック63bは、送りネジ60bに回転可能に螺着されている。
第14サーボモータ121の軸が時計回り方向へ回転すると、送りネジ60bが時計回り方向へ回転し、送りネジ60bの時計回り方向への回転によってスライドブロック63bが研削加工エリア22の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって送りネジ60bを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック63bの移動によって研削加工テーブル118が研削加工エリア22の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって幅方向へ移動する。第14サーボモータ121の軸が反時計回り方向へ回転すると、送りネジ60bが反時計回り方向へ回転し、送りネジ60bの反時計回り方向への回転によってスライドブロック63bが研削加工エリア22の一方の側縁部48aから他方の側縁部48bに向かって送りネジ60bを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック63bの移動によって研削加工テーブル118が研削加工エリア22の一方の側縁部48aから他方の側縁部48bに向かって幅方向へ移動する。
尚、第14サーボモータ121は、切込加工エリア20の第4サーボモータ61と同期して駆動し、切込加工テーブル54の切込加工エリア20の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aへの移動に同期(シンクロ)して研削加工テーブル118が研削加工エリア22の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって移動し、又は、切込加工テーブル54の切込加工エリア20の一方の側縁部48aから他方の側縁部48bへの移動に同期(シンクロ)して研削加工テーブル118が研削加工エリア22の一方の側縁部48aから他方の側縁部48bに向かって移動する。第14サーボモータ121の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第14サーボモータ121を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第14サーボモータ121の駆動を停止させる。
研削装置119は、研削治具122と、第15サーボモータ123(研削Z軸サーボモータ)と、第16サーボモータ124(昇降サーボモータ)と、第17サーボモータ125(切込サーボモータ)と、研削ホイール昇降ネジ126と、研削ホイール切込ネジ127とを備えている。研削治具122は、研削ホイール128と、研削ホルダー129と、カバー130と、スピンドルモータ131とから形成されている。研削ホイール128は、所定の直径を有する円盤状に成形され、その外周面によってガラス板11a,1bの本体部56aの縁(周縁)を研削する。
研削ホルダー129は、研削ホイール128の直上に位置して研削ホイール128を回転可能に支持する。カバー130は、研削ホイール128の直下に位置して研削ホイール128全体を包被する。カバー130は、研削治具122に着脱可能に取り付けられている。カバー130には、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(周縁)を挿入するスリット132が形成されている。スピンドルモータ131は、研削ホイール128(研削ホルダー129)の直上に位置し、モータハウジング133に設置・収容されている。スピンドルモータ131は、その軸が研削ホイール128の中心に連結されている。スピンドルモータ131の軸の回転によって研削ホイール128が回転する。
モータハウジング133は、ブラケット134を介して走行フレーム32に固定されている。スピンドルモータ131の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。スピンドルモータ131の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度でスピンドルモータ131を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、スピンドルモータ131の駆動を停止させる。
第15サーボモータ123(研削Z軸サーボモータ)は、研削治具122の後方近傍に位置し、ブラケット134を介して走行フレーム32に連結・固定されている。第15サーボモータ123は、その軸がモータハウジング133の支持軸に連結されている。第15サーボモータ123は、研削ホイール128の外周面がガラス板11a,11bの本体部56aの縁(周縁)に平行に当接するように、研削ホイール128の軸方向の姿勢(軸まわりの角度)を微調整する。
第16サーボモータ124(昇降サーボモータ)は、モータハウジング133(スピンドルモータ131)の幅方向外方近傍に位置し、モータハウジング133に連結・固定されている。第16サーボモータ124は、その軸が研削ホイール昇降ネジ126に連結され、研削ホイール昇降ネジ126を回転させる。第16サーボモータ124は、ガラス板11a,11bの厚み寸法に応じて研削ホイール128(モータハウジング133)を上下動させ、研削ホイール128の高さがガラス板11a,11bの本体部56aの縁の高さに一致して研削ホイール128の外周面がガラス板11a,11bの本体部56aの縁に当接するように、研削ホイール128の高さを微調整する。
尚、ガラス板11a,11bの加工を開始する初期設定において、研削ホイール128の取付基準面から溝の中心までの距離がコントローラに入力される。コントローラは、入力された距離に基づいて第16サーボモータ124の軸の回転数を算出し、算出した回転数を第16サーボモータ124の制御部に送信する。第16サーボモータ124の制御部は、コントローラから受信した回転数で第16サーボモータ124の軸を回転させる。第16サーボモータ124の軸が時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール昇降ネジ126が時計回り方向へ回転しつつネジ126が下降し、それによって研削ホイール128(モータハウジング133)が下降する。第16サーボモータ124の軸が反時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール昇降ネジ126が反時計回り方向へ回転しつつネジ126が上昇し、それによって研削ホイール128(モータハウジング133)が上昇する。加工するガラス板11a,11bの厚み寸法が同一である限り、研削ホイール128の高さの微調整を一度設定すれば、それ以降の調整は行われない。
第17サーボモータ125(切込サーボモータ)は、第16サーボモータ124(昇降サーボモータ)の直下であってモータハウジング133(スピンドルモータ131)の幅方向外方近傍に位置し、モータハウジング133に連結・固定されている。第17サーボモータ125は、その軸が研削ホイール切込ネジ127に連結され、研削ホイール切込ネジ127を回転させる。第17サーボモータ125は、研削ホイール128の外周面直径に応じて研削ホイール128(モータハウジング133)を幅方向へ移動させ、研削ホイール128の外周面がガラス板11a,11bの本体部56aの縁(周縁)に当接するように、研削ホイール128の切込深さを微調整する。
第15~第17サーボモータ123~125の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第15サーボモータ123の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第15サーボモータ123を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第15サーボモータ123の駆動を停止させる。第16サーボモータ124の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第16サーボモータ124を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第16サーボモータ124の駆動を停止させる。第17サーボモータ125の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第17サーボモータ125を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第17サーボモータ125の駆動を停止させる。
尚、ガラス板11a,11bの加工を開始する初期設定において、研削ホイール128の径(直径)がコントローラに入力される。コントローラは、入力された研削ホイール128の径(直径)に基づいて第17サーボモータ125の軸の回転数を算出し、算出した回転数を第17サーボモータ125の制御部に送信する。第17サーボモータ125の制御部は、コントローラから受信した回転数で第17サーボモータ125の軸を回転させる。第17サーボモータ125の軸が時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール切込ネジ127が時計回り方向へ回転しつつネジ127が前後方向後方へ移動し、それによって研削ホイール128(モータハウジング133)が前後方向後方へ移動する。第17サーボモータ125の軸が反時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール切込ネジ127が反時計回り方向へ回転しつつネジ127が前後方向前方へ移動し、それによって研削ホイール128(モータハウジング133)が前後方向前方へ移動する。研削ホイール128の径(直径)が同一である限り、研削ホイール128の前後方向の位置の微調整を一度設定すれば、それ以降の調整は行われない。
搬出エリア23には、搬出コンベア135が設置されている。搬出エリア23は、システム台25の床面から上方へ延びる脚部によって支持されている。搬出コンベア135は、前後方向(X方向)へ延びる複数の無限軌道であり、幅方向(Y方向)へ所定間隔離間して並んでいる。それら搬出コンベア135の発停や搬送距離を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。それら搬出コンベア135は、ガラス板11a,11bを搬出エリア135の後端部(搬入口)から前端部(搬出口)に向かって前後方向後方から前方へ搬送する。
以下、ガラス板11a,11bの加工(切込加工、折割加工、研削加工)の一例を説明する。加工開始時では、ガラス板第1ホルダー40aが搬入エリア19の上方に待機し、ガラス板第2ホルダー40bが切込加工エリア20の上方に待機しているとともに、ガラス板第3ホルダー40cが折割加工エリア21の上方に待機し、ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22の上方に待機している。
コントローラに接続されたモニターやディスプレイ、タッチパネル(出力装置)には、各種複数のガラス板画像が出力(表示)される。出力装置に出力(表示)された各種複数のガラス板画像から加工対象の特定のガラス板11a,11bをクリック(タップ)(選択)する。特定のガラス板11a,11bを選択すると、コントローラは、そのガラス板11a,11bに施す加工に対するNC制御プログラムを選択する。コントローラは、研削ホイール128の取付基準面から溝の中心までの距離の入力エリア、ガラス板11a,11bの前後方向の寸法入力エリア、研削ホイール128の径(直径)入力エリアを出力装置に出力(表示)する。
研削ホイール128の取付基準面から溝の中心までの距離の入力エリアに距離を入力し、研削ホイール128の径(直径)入力エリアに径を入力した後、出力装置に出力(表示)された入力ボタンをクリック(タップ)する。距離、径が入力されると、コントローラは、第16サーボモータ124を駆動して研削ホイール128(モータハウジング133)を上下動させ、研削ホイール128の高さを微調整するとともに、第17サーボモータ125を駆動して研削ホイール128(モータハウジング133)を幅方向へ移動させ、研削ホイール128の前後方向の位置を微調整する。それら微調整が終了した後、コントローラは、加工開始ボタンを出力装置に出力(表示)する。加工開始ボタンをクリック(タップ)すると、ガラス板11a,11bの加工が開始される。
選択された加工対象(加工前)のガラス板11a,11bが搬入エリア19に搬入される。尚、搬入エリア19では、第1位置決め手段(第1位置決め工程)と第2位置決め手段(第2位置決め工程)とが実施される。加工対象のガラス板11a,11bは、自動供給装置(図示せず)によって搬入エリア19の搬入コンベア43に自動的に供給される。自動供給装置には上面12及び下面13の面積が同一(大きさが同一)の加工対象の複数枚のガラス板11a,11bが上下方向へ積重ねられ、ガラス板11a,11bが1枚毎に自動供給装置から搬入コンベア43へ供給される。
搬入エリア19におけるガラス板11a,11bの位置決め手順の一例は、以下のとおりである。コントローラは、搬入コンベア43の制御部に搬送信号(ON信号)を送信し、前進信号(ON信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43を駆動させる。搬入エリア19に搬入されたガラス板11a,11bは、その下面13が搬入コンベア43に当接した状態で搬入コンベア43の上に載置される。ガラス板11a,11bは、その第1側縁14(一方の側縁14)(側縁14が湾曲する(カーブを描く)場合を含む)が搬入エリア19の一方の側縁部48aに並行し、その他方の側縁15が搬入エリア19の他方の側縁部48bに並行する。
搬入コンベア43の上に載置されたガラス板11a,11bは、搬入コンベア43によって搬入エリア19の後方から前方へ向かって前後方向前方へ次第に移動する。ガラス板11a,11bが搬入エリア19の後方から前方へ向かって移動し、ガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接すると、ストッパー44に設置された接触センサーがガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー44への当接を検出し、接触(当接)信号をコントローラに送信する。
接触信号を受信したコントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43の駆動を停止させる。次に、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア43の前後方向後方への第2移動寸法を搬入コンベア43の制御部に送信するとともに、搬入コンベア43の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。
第2移動寸法及び後退信号(ON信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43を駆動させ、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させる。搬入コンベア43がガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させると、ガラス板11a,11bの幅方向の一方の側縁の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)が搬入エリア19における位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置する(第2位置決め手段(第2位置決め工程))。
ガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させた後、コントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43の駆動を停止させる。次に、コントローラは、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構46の制御部は、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)を上昇させる。ローラー昇降機構46の上昇によってそれらローラー45が上昇し、ローラー45の周縁部の一部がそれら搬入コンベア43の上方へ露出し、上昇したそれらローラー45がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態でそれらローラー45がガラス板11a,11bを搬入コンベア43の上方へ持ち上げる。
ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の上昇が完了した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための移動機構47の幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)から算出した第3サーボモータ51の回転数を第3サーボモータ51の制御部に送信するとともに、第3サーボモータ51の制御部に正回転信号(ON信号)を送信する。第3サーボモータ51の回転数及び正回転信号(ON信号)を受信した制御部は、第3サーボモータ51を駆動させ、第3サーボモータ51の軸を所定の回転数だけ時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ51の軸の時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム52とともに当接部材53がその移動開始点から幅方向の一方へ次第に移動する。幅方向の一方へ移動する当接部材53がガラス板11a,11bの第2側縁15(他方の側縁)に当接し、当接部材53がガラス板11a,11bを幅方向の他方から一方へ移動させるようにガラス板11a,11bの第2側部15を幅方向へ押圧する。当接部材53に押圧されたガラス板11a,11bがローラ45上を幅方向の他方から一方へ向かって幅方向へ移動し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置する(第1位置決め手段(第1位置決め工程))。
当接部材53の幅方向の一方への移動が終了し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置すると、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51の駆動を停止させる。第3サーボモータ51の駆動が停止した後、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に逆回転信号(ON信号)を送信する。逆回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51を駆動させ、第3サーボモータ51の軸を所定の回転数だけ反時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ51の軸の反時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム52とともに当接部材53が幅方向の他方へ次第に移動し、当接部材53が移動開始点に戻る。当接部材53が移動開始点に戻った後、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51の駆動を停止させ、下降信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構46の制御部は、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)を下降させる。それらローラー昇降機構46が下降すると、第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされたガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア43に当接する。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接した後、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を搬入エリア19における位置決め第2基準L2に位置させ、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によってガラス板11a,11bの幅方向の一方の側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を位置決め第2基準L2に位置させた後、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってローラー45とともにガラス板11a,11bを上昇させ、上昇したガラス板11a,11bの第2側縁15を移動機構47によって幅方向へ押圧移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置させるから、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの中心線L2)の位置に、後に加工する上下面12,13の面積が異なるガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの中心線L2)を正確に位置(一致)させることができ、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁の位置に、後に加工する上面12及び下面12の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁を正確に位置(一致)させることができる。
搬入エリア19におけるガラス板11a,11bの位置決め手順の他の一例は、以下のとおりである。コントローラは、搬入コンベア43の制御部に前進信号(ON信号)を送信し、前進信号(ON信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43を駆動させる。搬入エリア19に搬入されたガラス板11a,11bは、その下面13が搬入コンベア43に当接した状態で搬入コンベア43の上に載置される。搬入コンベア43の上に載置されたガラス板11a,11bは、搬入コンベア43によって搬入エリア19の後方(スタート位置)から前方へ向かって前後方向前方へ次第に移動する。ガラス板11a,11bが搬入エリア19の後方から前方へ向かって移動し、ガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接すると、ストッパー44に設置された接触センサーがガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー44への当接を検出し、接触信号をコントローラに送信する。
接触信号を受信したコントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア48の駆動を停止させる。次に、コントローラは、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構46の制御部は、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)を上昇させる。ローラー昇降機構46の上昇によってそれらローラー45が上昇し、ローラー45の周縁部の一部がそれら搬入コンベア43の上方へ露出し、上昇したそれらローラー45がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態でそれらローラー45がガラス板11a,11bを搬入コンベア43の上方へ持ち上げる。
ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の上昇が完了した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための移動機構47の幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)から算出した第3サーボモータ51の回転数を第3サーボモータ51の制御部に送信するとともに、第3サーボモータ51の制御部に正回転信号(ON信号)を送信する。回転数及び正回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51を駆動させ、第3サーボモータ51の軸を所定の回転数だけ時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ51の軸の時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム52とともに当接部材53がその移動開始点から幅方向の一方(搬入エリア19の側部48a)へ次第に移動する。幅方向の一方へ移動する当接部材53がガラス板11a,11bの第2側縁15に当接し、当接部材53がガラス板11a,11bを幅方向の他方から一方へ移動させるようにガラス板11a,11bの第2側縁15を幅方向へ押圧する。当接部材53に押圧されたガラス板11a,11bがローラ45上を幅方向の他方から一方へ向かって幅方向へ移動し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置する(第1位置決め手段(第1位置決め工程))。
当接部材53の幅方向の一方への移動が終了し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14が搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置すると、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51の駆動を停止させる。第3サーボモータ51の駆動が停止した後、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に逆回転信号(ON信号)を送信する。逆回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51を駆動させ、第3サーボモータ51の軸を所定の回転数だけ反時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ51の軸の反時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム52とともに当接部材53が幅方向の他方(搬入エリア19の側部48b)へ次第に移動し、当接部材53が移動開始点に戻る。当接部材53が移動開始点に戻った後、コントローラは、第3サーボモータ51の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ51の制御部は、第3サーボモータ51の駆動を停止させ、下降信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構46の制御部は、それらローラー昇降機構46(エアシリンダー)を下降させる。それらローラー昇降機構46が下降すると、ガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア43に当接する。
ガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア43に当接した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O1を搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア43の前後方向後方への第2移動寸法を搬入コンベア43の制御部に送信するとともに、搬入コンベア43の制御部に搬送信号(ON信号)を送信する。
第2移動寸法及び搬送信号(ON信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43を駆動させ、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させる。搬入コンベア43がガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させると、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)が搬入エリア19における位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置する(第2位置決め手段(第2位置決め工手))。ガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させた後、コントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア43の制御部は、それら搬入コンベア43の駆動を停止させる。ガラス板11a,11bは、第1位置決め手段(第1位置決め工手)及び第2位置決め手段(第2位置決め工手)によって位置決めされる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接した後、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってローラー45とともにガラス板11a,11bを上昇させ、上昇したガラス板11a,11bの第2側縁15を移動機構47によって幅方向へ押圧移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置させ、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によってガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を位置決め第1基準L1に位置させた後、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)によってローラー45とともにガラス板11a,11bを下降させ、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー44に当接した後、搬入コンベア43によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を搬入エリア19における位置決め第2基準L2に位置させるから、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁の位置に、後に加工する上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁を正確に位置(一致)させることができ、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの中心線L2)の位置に、後に加工する上下面12,13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの中心線L2)を正確に(位置)一致させることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)では、上下面12,13の面積が大きい大サイズのガラス板11aと、大サイズのガラス板11aよりも上下面12,13の面積が小さい小サイズのガラス板11bとを第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めした場合、図3に示すように、大サイズのガラス板11aの前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)と小サイズのガラス板11bの前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)とが搬入エリア19の位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置し、大サイズのガラス板11aの前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1と小サイズのガラス板11bの前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1とが搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置している。
第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされた大サイズのガラス板11aと小サイズのガラス板11bとは、それらガラス板11a,11bの第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11a,11bでは、第1側縁14)が位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)において一致し、それらガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)が位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)において一致している。
第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によってガラス板11a,11bの位置決めが完了した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aの昇降機構(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信した昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、昇降機構によって吸着パッド42をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させる。ガラス板第1ホルダー40aの吸着パッド42がガラス板11a,11bの上面12に当接した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのバキューム機構の制御部に吸引信号(ON信号)を送信する。吸引信号(ON信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を起動させる。
バキューム機構を起動によって、搬入エリア19に位置するガラス板11a,11bが吸着パッド42に吸引される。バキューム機構を起動した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、パッド昇降機構によって吸着パッド42を上昇させる。搬入エリア19における第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされたガラス板11a,11bは、吸着パッド42に吸着された状態で吸着パッド42とともに上昇する。
吸着パッド42(ガラス板11a,11b)が上昇した後、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に前進信号(ON信号)を送信する。前進信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第1ホルダー40a(吸着パッド42に吸着されたガラス板11a,11b)が搬入エリア19から切込加工エリア20に移動する(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))。尚、スライドブロックの移動により、ガラス板第1ホルダー40aとともにガラス板第2~第4ホルダー40b~40dが前後方向前方へ移動する。
ガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20に移動した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信したパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、パッド昇降機構によって吸着パッド42(ガラス板11a,11b)を切込加工エリア20の切込加工テーブル54の上に下降させる。ガラス板第1ホルダー40aの吸着パッド42に吸着されたガラス板11a,11bが切込加工テーブル54に当接した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのバキューム機構の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構の起動を停止させる。バキューム機構が停止することで、ガラス板11a,11bに対する吸着パッド41の吸着が解除され、位置決めされたガラス板11a,11bが切込加工テーブル54に載置される。尚、ガラス板11a,11bが切込加工テーブル54に載置されると、切込加工テーブル54に設置された吸着パッド(図示せず)にガラス板11a,11bの下面13が吸着保持される。
次に、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信し、上昇信号によってガラス板第1ホルダー40a(パッド昇降機構)が切込加工テーブル55の上方へ上昇する。ガラス板第1ホルダー40aが上昇した後、コントローラから第2サーボモータ39の制御部に後退信号(ON信号)が送信され、第2サーボモータ39の軸の回転によってガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20から搬入エリア19に移動し、ガラス板第1ホルダー40aが搬入エリア19の上方で待機する。尚、ガラス板第1ホルダー40aとともにガラス板第2~第4ホルダー40b~40dも前後方向後方へ移動し、ガラス板第2ホルダー40bが切込加工エリア20の上方で待機し、ガラス板第3ホルダー40cが折割加工エリア21の上方で待機するとともに、ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22の上方で待機する。
切込加工後のガラス板11a,11bのガラス板第2ホルダー40bによる切込加工エリア20から折割加工エリア21への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))、折割加工後のガラス板11a,11bのガラス板第3ホルダー40cによる折割加工エリア21から研削加工エリア21への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))、研削加工後のガラス板11a,11bのガラス板第4ホルダー40dによる研削加工エリア22から搬出エリア23への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))は、ガラス板第1ホルダー40aによるガラス板11a,11bの搬入エリア19から切込加工エリア20へのそれと同一であるから、ガラス板第2~第4ホルダー40b~40dによる搬送手順の説明は省略する。
ガラス板11a,11bが切込加工テーブル54に載置された後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を駆動させる。第1サーボモータ34の軸の回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによって第1走行フレーム32とともに切込装置55が切込加工エリア20において前後方向後方へ移動し、切込装置55がガラス板11a,11bの第1角部18a(前側縁16)の幅方向外方(切込加工開始位置)に位置する。
尚、切込加工では、図示はしていないが、折割加工エリア21から切込加工エリア20に移動した(戻った)ガラス板第2ホルダー40bがパッド昇降機構(エアシリンダー)によって切込加工エリア20の切込加工テーブル54の上に下降し、ガラス板第2ホルダー40bの吸着パッド41が切込加工テーブル54に載置されたガラス板11a,11bの上面12に当接し、バキューム機構が起動して吸着パッド41がガラス板11a,11bを吸着しつつ、ガラス板第2ホルダー40bの吸着パッド41がガラス板11a,11bを下方へ押圧する。切込加工中、ガラス板11a,11bがガラス板第2ホルダー40bの吸着パッド41によって押圧下に支持される。
切込装置55がガラス板11a,11bの第1角部18aの幅方向外方(切込加工開始位置)に位置した後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、第4サーボモータ61の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を停止させ、駆動信号(ON信号)を受信した第4サーボモータ61の制御部は、第4サーボモータ61を駆動させる。第4サーボモータ61の軸の回転によってスライドブロック63aが切込加工エリア20の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって送りネジ60aを幅方向へ移動し、それによって切込加工テーブル54が切込加工エリア20の他方の側縁部48bの側から一方の側縁部48aの側に向かって幅方向へ移動し、切込装置55の切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置する。
切込装置55の切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置した後、コントローラは、切込装置55のエアシリンダー65及び第5サーボモータ66の制御部に駆動信号(ON信号)及びNC制御信号を送信し、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)及びNC制御信号を送信するとともに、第4サーボモータ61の制御部にNC制御信号を送信する。駆動信号(ON信号)やNC制御信号を受信した切込装置55のエアシリンダー65の制御部、第5サーボモータ66の制御部、第1サーボモータ34の制御部、第4サーボモータ61の制御部は、エアシリンダー65及び第5サーボモータ66、第1サーボモータ34、第4サーボモータ61を駆動し、ガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)に対してNC制御による輪郭制御運動を実施し、切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において前後方向後方へ移動させ、第4サーボモータ61の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ61を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において幅方向へ往復動させる。切込装置55の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第1角部18aから第2角部18bに向かって移動する。
切込装置55の切込カッターホイール67によってガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第2角部18bに位置した後、切込加工テーブル54が切込加工エリア20の一方の側縁部48aの側から他方の側縁部48bの側に向かって幅方向へ移動し、切込加工テーブル54の幅方向への移動に伴って切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第4サーボモータ61の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ61を駆動させて切込加工テーブル54を切込加工エリア20において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において前後方向へ往復動させる。切込装置55の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第2角部18bから第3角部18cに向かって移動する。
切込装置55の切込カッターホイール67によってガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第3角部18cに位置した後、切込装置55が前後方向前方へ移動し、切込装置55の前後方向前方への移動に伴って切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第2側縁15近傍(第2側縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において前後方向前方へ移動させ、第4サーボモータ61の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ61を駆動させて切込加工テーブル54を切込加工エリア20において幅方向へ往復動させる。切込装置55の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの第2側縁15近傍(第2側縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第3角部18cから第4角部18dに向かって移動する。
切込装置55の切込カッターホイール67によってガラス板11a,11bの第2側縁近傍(第2側縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの第4角部18dに位置した後、切込加工テーブル54が切込加工エリア20の他方の側縁部48bの側から一方の側縁部48aの側に向かって幅方向へ移動し、切込加工テーブル54の幅方向への移動に伴って切込カッターホイール67がガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第4サーボモータ61の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ61を駆動させて切込加工テーブル54を切込加工エリア20において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置55を切込加工エリア20において前後方向へ往復動させる。切込装置55の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第4角部18dから第1角部18aに向かって移動する。切込装置55の切込カッターホイール67によってガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)の切込加工が終了すると、切込装置55がガラス板11a,11bの第1角部18a(前端縁16)の幅方向外方(切込加工開始位置)に移動し、待機する。
切込加工エリア19では、例えば、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、第1側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))に、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、第1側縁14)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))に、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置(一致)させ、上面12及び下面の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する面積が異なるガラス板11bの切込加工を行う場合、大サイズのガラス板11aの側縁14に到達するまでの切込装置55の移動距離(切込加工テーブル54の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの側縁14に到達するまでの切込装置55の移動距離(切込加工テーブル54の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、切込装置55が大サイズのガラス板11aの最外側縁(第1側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離と小サイズのガラス板11bの最外側縁(第1側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離とが等しくなる。小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置55の移動距離が短くなるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラスの幅方向外方へ戻るまでの切込装置55の移動距離が短くなり、切込装置55が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)が短縮するとともに、切込装置55が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮する。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))と、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))とを一致させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準(仮想位置決め第2基準線))と、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))とを一致させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する小サイズのガラス板11b(面積が異なるガラス板11b)の切込加工が行われるから、上面12及び下面13の面積が大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置60の移動距離(切込加工テーブル59の幅方向への移動距離)と上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置60の移動距離(切込加工テーブル59の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、切込装置60が大サイズのガラス板11aの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離(切込加工テーブル59の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離(切込加工テーブル59の幅方向への移動距離)とが等しくなり、従来技術のガラス板加工システムと比較し、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置60の移動距離を短くすることができるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの切込装置60の移動距離を短くすることができ、切込装置60が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)を短縮することができるとともに、切込装置60が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮することができる。
図27は、折割加工における端切線形成手順の一例を示す図であり、図28は、折割カッターホイール93の転動方向変更の一例を示す図である。図29は、折割カッターホイール93の転動方向変更の他の一例を示す図であり、図30は、折割カッターホイール93の転動方向変更の他の一例を示す図である。図31は、折割加工における折割手順の一例を示す図である。
ガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)に対して切込加工(外形切出線K1)が終了した後、ガラス板第2ホルダー40bによって切込加工後のガラス板11a,11bが切込加工エリア20から折割加工エリア21へ搬送される。折割加工エリア21では、切込加工後のガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部56bに端切線K2が入れられるとともに、外形切出線K1と端切線がK2とに囲繞されたガラス板11a,11bの縁部56bが折割られる。
尚、折割加工では、図示はしていないが、研削加工エリア22から折割加工エリア21に移動した(戻った)ガラス板第3ホルダー40cがパッド昇降機構(エアシリンダー)によって折割加工エリア210の折割加工テーブル74の上に下降し、ガラス板第3ホルダー40cの吸着パッド41が折割加工テーブル74に載置されたガラス板11a,11bの上面12に当接し、バキューム機構が起動して吸着パッド41がガラス板11a,11bを吸着しつつ、ガラス板第3ホルダー40cの吸着パッド41がガラス板11a,11bを下方へ押圧する。折割加工中、ガラス板11a,11bがガラス板第3ホルダー40cの吸着パッド41によって押圧下に支持される。
切込加工後のガラス板11a,11bが折割加工テーブル74に載置された後、コントローラは、第1折割装置75a及び第2折割装置75bのホルダー昇降機構94(第1昇降機構)、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)、第6サーボモータ85(X軸サーボモータ)、第7サーボモータ87(Y軸サーボモータ)、第8サーボモータ90(X軸サーボモータ)、第9サーボモータ91(Y軸サーボモータ)の各制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。駆動信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構94の制御部や第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96bの制御部、第6~第9サーボモータ85,87,90,91の制御部は、ホルダー昇降機構94、第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b、第6~第9サーボモータ85,87,90,91を駆動する。尚、あらかじめ設定された走行軌跡(折割軌跡)に沿って第1及び第2折割装置75a,75bがガラス板11a,11bの上面12を走行(移動)するように、コントローラからホルダー昇降機構94や第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b、第6~第9サーボモータ85,87,90,91に指令(信号)が送信される。
ホルダー昇降機構94、第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b、第6~第9サーボモータ85,87,90,91が駆動した第1折割装置75aは、その第1折割治具84a(折割治具)がX軸第1アクチュエーター86a及びY軸第1アクチュエーター88aによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、第1折割治具84aがガラス板11a,11bの第1角部18aの幅方向外方の第1(初回)の端切線形成エリアにおける折割開始位置に位置する。
ホルダー昇降機構94、第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b、第6~第9サーボモータ85,87,90,91が駆動した第2折割装置75bは、その第2折割治具84b(折割治具)がX軸第2アクチュエーター86b及びY軸第2アクチュエーター88bによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、第2折割治具84bがガラス板11a,11bの第4角部18dの幅方向外方の第1(初回)の端切線形成エリアにおける折割開始位置に位置する。
第1折割装置75aの第1折割治具84aがガラス板11a,11bの第1角部18aの折割開始位置(幅方向外方)に位置した後、図27に矢印で示すように、X軸第1アクチュエーター86a及びY軸第1アクチュエーター88aによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bのうちの外形切出線K1の近傍(直近)の転動方向変更位置に移動する。第1折割治具84aが外形切出線K1の近傍の転動方向変更位置に移動した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に向かって下降する(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))。
第2折割装置75bの第2折割治具84bがガラス板11a,11bの第4角部18dの折割開始位置(幅方向外方)に位置した後、図27に矢印で示すように、X軸第2アクチュエーター86b及びY軸第2アクチュエーター88bによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bのうちの外形切出線K1の近傍(直近)の転動方向変更エリアに移動する。第2折割治具84bが外形切出線K1の近傍の転動方向変更エリアに移動した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に向かって下降する(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))。尚、転動方向変更エリアが外形切出線K1の近傍ではなく、ガラス板11a,11bの周縁近傍であってもよい。
折割カッターホルダー92が下降すると、折割カッターホイール93が第2押圧部材95bの中央に形成された貫通孔106から下方へ露出する。折割カッターホイール93が貫通孔106の下方へ露出すると、折割カッターホイール93が転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの上面12に所定の押圧力で当接する。このとき折割カッターホイール93の転動方向が決まっておらず、折割カッターホイール93の周縁102が四方のいずれかに向かい、折割カッターホイール93の転動方向がガラス板11a,11bの縁部56bにおける仮想端切線の延びる方向に一致していない。
コントローラは、折割カッターホイール93が所定の方向へ走行(移動)するように第6及び第7サーボモータ85,87の制御部に走行信号を送信する。走行信号を受信した第6及び第7サーボモータ85,87の制御部は、第7サーボモータ85,87を駆動する。第6及び第7サーボモータ85,87の駆動によってX軸第1アクチュエーター86a及びY軸第1アクチュエーター88aが作動し、折割カッターホイール93が所定の方向へわずかに走行(移動)することで、折割カッターホイール93にキャスター効果が発現し、折割カッターホイール93がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)(時計回り方向又は反時計回り方向)へ回転し、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1折割治具84a(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向く(転動方向変更手段(転動方向変更工程))。
コントローラは、折割カッターホイール93が所定の方向へ走行(移動)するように第8及び第9サーボモータ90,91の制御部に走行信号を送信する。走行信号を受信した第8及び第9サーボモータ90,91の制御部は、第8及び第9サーボモータ90,91を駆動する。第8及び第9サーボモータ90,91の駆動によってX軸第2アクチュエーター86b及びY軸第2アクチュエーター88bが作動し、折割カッターホイール93が所定の方向へわずかに走行(移動)することで、折割カッターホイール93にキャスター効果が発現し、折割カッターホイール93がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)(時計回り方向又は反時計回り方向)へ回転し、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第2折割治具84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向く(転動方向変更手段(転動方向変更工程))。尚、折割カッターホイール93(第1及び第2折割治具84a,84b)の所定の方向への走行寸法(移動寸法)は、0.8~4mmである。
折割カッターホイール93の転動方向変更の一例は、図28に示すように、仮想端切線の側方における転動方向変更始点99aから転動方向変更終点99bに向かって第1折割治具84a(折割治具)と第2折割治具84b(折割治具)とが円形状(半円形状)に走行(移動)し、折割カッターホイール93の周縁102が180°旋回して円軌跡(半円軌跡)を画き、カッターホイール93の周縁102が仮想端切線の始点(転動方向変更終点99b)に位置したときに、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84bの走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向かう。
折割カッターホイール93の転動方向変更の他の一例は、図29,30に示すように、仮想端切線の始点(転動方向変更始点99a)から仮想端切線の始点(転動方向変更終点99b)に向かって第1折割治具84a(折割治具)と第2折割治具84b(折割治具)とが円形状(真円状)に走行(移動)し、折割カッターホイール93の周縁102が360°旋回して円軌跡(真円)を画き、カッターホイール93の周縁102が仮想端切線の始点(転動方向変更終点99b)に位置したときに、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84bの走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向かう。図29では、仮想端切線の始点(転動方向変更始点99a及び転動方向変更終点99b)が第1折割治具84aと第2折割治具84bとが画く円軌跡(真円)の接点に位置し、端切線K2が円軌跡(真円)の接線方向へ延びている。図30では、仮想端切線の始点(転動方向変更始点99a及び転動方向変更終点99b)が第1折割治具84aと第2折割治具84bとが画く円軌跡(真円)の上に位置し、端切線K2が円軌跡(真円)の径方向へ延びている。
ガラス板加工システム10(折割加工方法)は、第1及び第2折割治具84a,84bを転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に平行してガラス板11a,11bの上面12を所定の方向へ向かってわずかに走行させる(円軌跡を画く)ことで、折割カッターホイール93がキャスター効果を発揮し、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1折割治具84a(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に変更されるとともに、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第2折割治具84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に変更される。
転動方向変更手段(転動方向変更工程)によって折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を第1及び第2折割治具84a,84bの走行方向(仮想端切線の延びる方向)へ変更した後(折割カッターホイール93の転動方向が第1及び第2折割治具84a,84bの走行方向と同一になった後)、第1折割治具84aがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール93が第1折割治具84aの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部56bの第1(初回)のの端切線形成エリアに端切線K2(スクライブ)を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。端切線形成手段(端切線形成工程)では、第1支持装置76aが第1折割装置75aと同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部56bの下面13を支持した状態で、第1折割治具84aの折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2を形成する。
更に、第2折割治具84bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール93が第2折割治具84bの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部56bの第1(初回)の端切線形成エリア(所定のエリア)に端切線K2(スクライブ)を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。端切線形成手段(端切線形成工程)では、第2支持装置76bが第2折割装置75bと同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部56bの下面13を支持した状態で、第2折割治具84bの折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2を形成する。
尚、第1及び第2折割装置75a,75bと第1及び第2支持装置76a,76bとは同一の速度で走行(移動)する。端切線形成手段(端切線形成工程)では、ガラス板11a,11bの縁から第1及び第2折割治具84a,84bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2(スクライブ)を形成してもよい。折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bがガラス板11a,11bの縁部56bの下面13を支持することで縁部56bの弾性変形を防ぐことができ、ガラス板11a,11bの縁部56bを水平に保持した状態で、ガラス板11a,11bの縁部56bに端切線k2を確実に形成することができる。
ガラス板11a,11bの縁部56bの第1(初回)の端切線形成エリアに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの縁から上昇する(ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程))。ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程)によって折割カッターホルダー92を上昇させた後、X軸第1及び第2アクチュエーター86a,86b及びY軸第1及び第2アクチュエーター88a,88bの作動によって第1及び第2折割装置75a,75b(第1及び第2折割治具84a,84b)を第1(初回)の押圧エリアに移動させる(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。
折割装置移動手段(折割装置移動工程)によって第1及び第2折割装置75a,75bを第1(初回)の押圧エリアに移動させた後、図31に示すように、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1及び第2折割装置75a,75bの第1押圧部材95aが上下方向へ下降し、第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込む(ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程))。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)では、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1及び第2折割装置75a,75bの第1押圧部材95aが下降したときに、第1押圧部材95aの半円環状に成形された第1押圧面105aが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの上面12と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの上面12とに当接する。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)では、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第1及び第2支持部材108a,108bが上昇したときに、第2支持部材108bの円環状に成形された第2支持面117bが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの下面13と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの下面13とを支持し、第1支持部材108aの真円状に成形された第1支持面117aが外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの下面13を支持するとともに、第1支持面117aの外周縁近傍が外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの下面13を支持する。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)によって第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第2支持部材108bが第1(初回)の押圧エリアにおいて上下方向へ下降する(第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程))。第2支持部材108bが下降すると、ガラス板11a,11bの下面13と第2支持面117bとの間に間隙(第1支持面117aと第2支持面117bとの間に段差)が形成される。尚、第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1支持部材108aの第1支持面117aとによるガラス板11a,11bの本体部56aの挟み込みが維持される。
第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程)によって第2支持部材108bが下降した後、第1押圧部材95aの第1押圧面105a及び第1支持部材108aの第1支持面117aによるガラス板11a,11bの本体部56aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)によって第2押圧部材95bが上下方向へ下降し、第2押圧部材95bの円環状に成形された第2押圧面105bが外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56b上面12に当接し、第2押圧部材95bの第2押圧面105bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bを下方へ押圧する。第2押圧面105bが縁部56bを下方へ押圧することで、縁部56bが折割られる(縁部折割手段(縁部折割工程))。縁部折割手段(縁部折割工程)では、ガラス板11a,11bの本体部56aと縁部56bとが切り離される。折割られた(切り離された)ガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)は、ベルトコンベア76の上に残存する。
第1(初回)の押圧エリアにおいて縁部折割手段(縁部折割工程)によって縁部56bを折割った後、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第2支持部材108bが上下方向へ上昇し、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1押圧部材95aが上下方向へ上昇するとともに、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)によって第2押圧部材95bが上下方向へ上昇する。
第1及び第2押圧部材95a,95b及び第2支持部材108bが上昇した後、第1及び第2折割装置75a,75bをガラス板11a,11bの縁部56bの第2(次回)の端切線形成エリアに移動させる(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。第1折割治具84aがガラス板11a,11bの幅方向外方における第2(次回)の端切線形成エリアの折割開始位置に位置し、第2折割治具84bがガラス板11a,11bの幅方向外方における第2(次回)の端切線形成エリアの折割開始位置に位置する。尚、第1及び第2折割装置75a,75bと同期(シンクロ)して第1及び第2支持装置76a,76bが第2(次回)の端切線形成エリアにおける転動方向変更エリアに移動する。
第1及び第2折割装置75a,75bが第2(次回)の端切線形成エリアにおける転動方向変更エリアに移動した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に向かって下降し(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))、折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの上面12に所定の押圧力で当接する。
ホルダー下降手段(ホルダー下降工程)によって折割カッターホルダー92が第2(次回)の転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に下降(当接)した後、既述のように、第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)が円形状に走行(移動)をして円軌跡を画き、折割カッターホイール93にキャスター効果が発現して折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向き(転動方向変更手段(転動方向変更工程))、折割カッターホイール93の周縁102の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)の走行方向(仮想端切線の延びる方向)に変更される。
折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を第1及び第2折割治具83a,83bの走行方向(仮想端切線の延びる方向)へ変更した後(折割カッターホイール92の転動方向が第1及び第2折割治具83a,83bの走行方向と同一になった後)、第1及び第2折割治具83a,83bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール92が第1及び第2折割治具83a,83bの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部56の第2(次回)の端切線形成エリア(所定のエリア)に端切線K2を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。
ガラス板11a,11bの縁部56bの第2(次回)の端切線形成エリアに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)によって折割カッターホルダー92がガラス板11a,11bの縁部56bの縁から上昇する(ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程))。折割カッターホルダー92が上昇した後、第1及び第2折割装置75a,75b(第1及び第2折割治具84a,84b)が第2(次回)の押圧エリアに移動する(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。
第1及び第2折割装置75a,75bが第2(次回)の押圧エリアに移動した後、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1及び第2折割装置75a,75bの第1押圧部材95aが上下方向へ下降し、第2(次回)の押圧エリアにおいて第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込む(ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程))。
第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構(第4昇降機構)109によって第2支持部材108bが第2(次回)の押圧エリアにおいて上下方向に下降する(第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程))。
第2支持部材108bが下降した後、第1押圧部材95aの第1押圧面105a及び第1支持部材108aの第1支持面117aによるガラス板11a,11bの本体部56aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)によって第2押圧部材95bが上下方向へ下降し、第2(次回)の押圧エリアにおいて第2押圧部材95bの第2押圧面105bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bを下方へ押圧する。第2押圧面105bが縁部56bを下方へ押圧することで、縁部56bが折割られる(縁部折割手段(縁部折割工程))。折割られた(切り離された)ガラス板11a,11bの縁部56b(周縁部)は、ベルトコンベア76の上に残存する。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)、第1及び第2押圧部材昇降機構96a,96b(第2及び第3昇降機構)によって折割カッターホイールと第1及び第2押圧部材が上昇した後、第1及び第2折割装置75a,75bがガラス板11a,11bの上面の側において前後方向(水平方向)や幅方向(水平方向)へ移動し(折割装置移動手段(折割装置移動工程))、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第2支持部材108bが上昇した後、第1及び第2支持装置76a,76bがガラス板11a,11bの下面13の側において第1及び第2折割装置75a,75bと同期(シンクロ)して前後方向(水平方向)や幅方向(水平方向)へ移動し(支持装置移動手段(支持装置移動工程))、折割装置移動手段(折割装置移動工程)及び支持装置移動手段(支持装置移動工程)によって第1及び第2折割装置75a,75bと第1及び第2支持装置76a,76bとが同期して移動した後、第1折割装置75aと第1支持装置76aとが連携するとともに、第2折割装置75bと第2支持装置76bとが連携して端切線形成手段(端切線形成工程)とガラス板挟持手段(ガラス板挟持工程)と縁部折割手段(縁部折割工程)とを実施する。
既述の手順を繰り返し、端切線K2が形成されたガラス板11a,11bのすべての縁部56が折割られる。尚、図27に示すガラス板11a,11bには、第1折割治具83aによって第1~第3の端切線K2が形成され、第2折割治具83bによって第1~第3の端切線K2が形成されているが、端切線K2の数に特に限定はなく、ガラス板11a,11bの大きさ(面積)や厚み寸法、外形切出線K1によって作られるガラス板11a,11bの本体の形状によって端切線K2の数が決定される。
折割加工が終了し、折割加工後のガラス板11a,11bがガラス板第3ホルダー40cによって上方へ持ち上げられた後、コントローラは、コンベア駆動モータ77の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。駆動信号(ON信号)を受信したコンベア駆動モータ77の制御部は、ベルトコンベア76を駆動させる。ベルトコンベア76は、幅方向の一方から他方へ向かって移動する。ベルトコンベア76の幅方向の移動によってベルトコンベア76に残存するガラス板11a,11bの折割られた縁部56b(周縁部)が幅方向の一方から他方へ向かって次第に移動し、縁部56bがベルトコンベア76から落下してダストボックス(図示せず)に収容される(廃棄される)。
ガラス板11a,11bの折割加工が終了した後、ガラス板第3ホルダー40cによって折割加工後のガラス板11a,11bの本体部56aが折割加工エリア21から研削加工エリア22へ搬送され、ガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工テーブル118に載置される。ガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工テーブル118に載置された後、コントローラは、研削加工テーブル118のバキューム機構の制御部に駆動信号を送信するとともに、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。駆動信号を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を駆動させる。バキューム機構の駆動によってガラス板11a,11bの本体部56aが吸着パッド120(研削加工テーブル118)に吸着保持される。
後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を駆動させる。第1サーボモータ34の軸の回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによって第1走行フレーム32とともに研削装置119が研削加工エリア22において前後方向後方へ移動し、研削装置119がガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18a(前側縁)の幅方向外方(研削加工開始位置)に位置する。尚、研削装置119は、切込装置55と同期してガラス板11a,11bの本体部56aの周縁(側縁、前後端縁)を移動する。
研削装置119がガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18aの幅方向外方(研削加工開始位置)に位置した後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、第14サーボモータ121の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を停止させ、駆動信号(ON信号)を受信した第14サーボモータ121の制御部は、第14サーボモータ121を駆動させる。第14サーボモータ121の軸の回転によってスライドブロック63bが研削加工エリア22の他方の側縁部48bから一方の側縁部48aに向かって送りネジ60bを幅方向へ移動し、それによって研削加工テーブル118が研削加工エリア22の他方の側縁部48bの側から一方の側縁部48aの側に向かって幅方向へ移動し、研削装置119の研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18aに位置する。ガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18aは、研削治具122のカバー130のスリット132に進入する。
研削装置119の研削ホイール128がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置した後、コントローラは、研削装置119の第15~第17サーボモータ123~125の制御部及びスピンドルモータ131の制御部に駆動信号(ON信号)及びNC制御信号を送信し、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)及びNC制御信号を送信するとともに、第14サーボモータ121の制御部にNC制御信号を送信する。駆動信号(ON信号)やNC制御信号を受信した第15~第17サーボモータ123~125の制御部及びスピンドルモータ131の制御部、第1サーボモータ34の制御部、第14サーボモータ121の制御部は、第15~第17サーボモータ123~125、スピンドルモータ131、第1サーボモータ34、第14サーボモータ121を駆動し、ガラス板11a,11bの本体部56aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)に対してNC制御による輪郭制御運動を実施し、研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置119を研削加工エリア22において前後方向後方へ移動させ、第14サーボモータ121の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ121を駆動させて研削装置119を研削加工エリア22において幅方向へ往復動させる。研削装置119の研削ホイール128は、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部56aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの第1角部18aから第2角部18bに向かって移動する。
研削装置119の研削ホイール128によってガラス板11a,11bの本体部56aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第2角部18bに位置した後、研削加工テーブル118が研削加工エリア22の一方の側縁部48aの側から他方の側縁部48bの側に向かって幅方向へ移動し、研削加工テーブル118の幅方向への移動に伴って研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの後端縁近傍(後端縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第14サーボモータ121の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ121を駆動させて研削加工テーブル118を研削加工エリア22において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置119を研削加工エリア22において前後方向へ往復動させる。研削装置119の研削ホイール128は、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部56aの後端縁近傍(後端縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部56aの第2角部18bから第3角部18cに向かって移動する。
研削装置119の研削ホイール128によってガラス板11a,11bの本体部56aの後端縁近傍(後端縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第3角部18cに位置した後、研削装置119が前後方向前方へ移動し、研削装置119の前後方向前方への移動に伴って研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第2側縁近傍(第2側縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置119を研削加工エリア22において前後方向前方へ移動させ、第14サーボモータ121の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ121を駆動させて研削加工テーブル118を研削加工エリア22において幅方向へ往復動させる。研削装置119の研削ホイール128は、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部56aの第2側縁近傍(第2側縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部56aの第3角部18cから第4角部18dに向かって移動する。
研削装置119の研削ホイール128によってガラス板11a,11bの本体部56aの第2側縁近傍(第2側縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの第4角部18dに位置した後、研削加工テーブル118が研削加工エリア22の他方の側縁部48bの側から一方の側縁部48aの側に向かって幅方向へ移動し、研削加工テーブル118の幅方向への移動に伴って研削ホイール128がガラス板11a,11bの本体部56aの前端縁近傍(前端縁部)研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第14サーボモータ121の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ121を駆動させて研削加工テーブル118を研削加工エリア22において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置118を研削加工エリア22において前後方向へ往復動させる。研削装置118の研削ホイール128は、ガラス板11a,11bの本体部56aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部56aの前端縁近傍(前端縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部56aの第4角部18dから第1角部18aに向かって移動する。研削装置119の研削ホイール128によってガラス板11a,11bの本体部56aの前端縁近傍(前端縁部)の研削加工が終了すると、研削装置119がガラス板11a,11bの本体部56aの第1角部18a(前端縁)の幅方向外方(研削加工開始位置)に移動し、待機する。
研削加工エリア22では、例えば、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))に、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、一方の側縁14)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))に、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する面積が異なるガラス板11bの研削加工を行う場合、大サイズのガラス板11aの側縁14に到達するまでの研削装置119の移動距離(研削加工テーブル118の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの側縁14に到達するまでの研削装置119の移動距離(研削加工テーブル118の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、研削装置119が大サイズのガラス板11aの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離と小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離とが等しくなる。
小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの研削装置119の移動距離が短くなるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラスの幅方向外方へ戻るまでの研削装置119の移動距離が短くなり、研削装置119が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)が短縮するとともに、研削装置119が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮する。
ガラス板11a,11bの本体部56aの研削加工が終了した後、ガラス板第4ホルダー40dによって研削加工後のガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工エリア22から搬出エリア23へ搬送される。搬出エリア23では、切込加工、折割加工、研削加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが搬出コンベア135によって搬出エリア23の後端部から前端部に向かって前方へ移動し、各加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが搬出エリア23から搬出される。
尚、各加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが搬出エリア23の搬出コンベア135に位置すると、研削加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工エリア22の研削加工テーブル118に位置し、折割加工が終了したガラス板11a,11bの本体部56aが折割加工エリア21の折割加工テーブル74に位置するとともに、切込加工が終了したガラス板11a,11bが切込加工エリア20の切込加工テーブル59に位置し、第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めが行われた加工前のガラス板11a,11bが搬入エリア19の搬入コンベア43に位置する。このように、折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)では、複数のガラス板が搬入エリア19から搬出エリア23に向かって順に搬送され、複数のガラス板11a,11bの加工が連続して行われる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)によって上下方向へ下降した折割カッターホイール93がガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2を形成し、ガラス板11a,11bの縁部56bに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構94(第1昇降機構)によって折割カッターホイール93が上下方向へ上昇し、第1押圧部材昇降機構96a(第2昇降機構)によって第1押圧部材95aが上下方向へ下降し、外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの上面12と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの上面12とに当接する第1押圧部材95aの半環状の第1押圧面105aと第1及び第2支持部材108a,108bの第1及び第2支持面117a,117bとによってガラス板の本体部及び縁部を挟み込み、第1押圧部材105aと第1及び第2支持部材108a,108bとが本体部56a及び縁部56bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構109(第4昇降機構)によって第2支持部材108bが上下方向に下降し、第1押圧部材95aの第1押圧面105a及び第1支持部材108aの第1支持面117aによる本体部56aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構96b(第3昇降機構)によって第2押圧部材95bが上下方向へ下降し、第2押圧部材95bの第2押圧面105bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bを下方へ押圧し、縁部56bを折割るから、第1押圧部材95aの第1押圧面105a及び第1支持部材108aの第1支持面117aによってガラス板11a,11bの本体部56aを挟み込み、真円状に成形された所定面積の第1支持面117aが外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの下面13を支持するとともに、第1支持面117aの外周縁近傍が外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの下面13を支持し、第1押圧部材95aと第1支持部材108aとによってガラス板11a,11bの本体部56bが強固に固定されることで、第2押圧部材95bの第2押圧面105bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部56bを下方へ押圧して第2押圧部材95bの押圧力が縁部56bに作用したとしても、外形切出線K1近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bの弾性変形を防ぐことができ、本体部56a及び縁部56bが上方へ向かって湾曲することなく第2押圧部材95bの押圧力によって外形切出線K1及び端切線K2においてガラス板11a,11bの縁部56bが折割れ、ガラス板11a,11bの縁部56bをスムースかつ確実に折割ることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1押圧部材95aの第1押圧面105aが第2押圧部材95bを取り囲む半円環状に成形されているから、第2押圧部材95bが外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bに位置したときに、第1押圧部材95aの第1押圧面105aの一部が必ず外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの上面12に位置し、第1押圧部材95aの半環状の第1押圧面105aと第1支持部材108aとによってガラス板11a,11bの本体部56aを確実に挟み込むことができ、第1押圧部材95aの第1押圧面105aと第1支持部材108aとによってガラス板11a,11bの本体部56aを強固に固定することができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1支持部材108aの周り方向へ延在する第2支持部材108bの円環状に成形された第2支持面117bが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bの下面13と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aの下面13とを支持することで、第1押圧部材95aがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bとを下方へ押圧したときに、第2支持部材108bの第2支持面117bによって支持された外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部56bと外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部56aとの下方への湾曲を防ぐことができ、第1押圧部材95aと第1及び第2支持部材108a,108bとがガラス板11a,11bの本体部56a及び縁部56bを挟み込むときの本体部56a及び縁部56bの不用意な割れや破損を防ぐことができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、折割カッターホイール93のカッターホイール軸線O3が折割カッターホルダー92(ホルダー本体97)のカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイール93がキャスター効果を有するから、第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)が端切線K2の始点近傍から円形状に走行(移動)して円軌跡を画くだけで(折割治具が端切線K2の始点近傍から所定の方向へわずかに走行(移動)するだけで)、折割カッターホイール93がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)へ回転し、折割カッターホイール93の周縁102の転動(回転)方向が第1及び第2折割治具84a,84b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)へ向き、折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を迅速かつ容易に変えることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)がガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に平行して端切線K2の始点近傍から円軌跡を画くことで(上面12において端切線K2の始点近傍から所定の方向へわずかに走行することで)、ガラス板11a,11bの縁部56bの上面12に当接する折割カッターホイール93がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)へ回転し、折割カッターホイール93の周縁102の転動方向が第1及び第2折割治具83a,83b(折割カッターホルダー92)の走行(移動)方向と同一になるから、折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)の走行方向(ガラス板11a,11bの縁部56bにおける仮想端切線の延びる方向)に一致させることができ、ガラス板11a,11bの縁部56bにおける端切線K2形成の一連の動きのうちの初動において折割カッターホイール93の周縁102の転動(回転)方向と第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)の走行方向とを同一にすることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、加工対象のガラス板11a,11bの縁部56bにおける各端切線形成エリアにおいて、折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)の走行方向(ガラス板11a,11bの縁部56bの仮想端切線の延びる方向)に一致させつつ、それら端切線形成エリアに端切線K2を入れることができ、短時間に複数の端切線K2をガラス板11a,11bの縁部56bの端切線形成エリアに効率よく形成することができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、折割カッターホルダー92のカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)へ(回転中心周りに)折割カッターホイール93自体を回転運動させ、折割カッターホイール93自体を回転運動させる回転制御軸を折割カッターホルダー92のカッターホルダー中心軸線O2とし、折割カッターホイール93の転動方向(折割治具84a,84bの移動方向)に回転制御軸の角度を合わせることによって偏芯による誤差を最小限にすることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、前記特許文献1に開示のガラス板加工システムに設置されたθ軸サーボモータやその回転力を折割カッターホルダーに伝達する伝達部材(プーリやベルト等)を設置する必要はなく、ガラス板加工システム10の小型化や省エネ化、低コスト化を図ることができる。更に、折割加工においてθ軸サーボモータを回転させて折割カッターホイール93の周縁102の転動方向をガラス板11a,11bの縁部56bの仮想端切線の延びる方向(第1及び第2折割治具84a,84b(折割治具)の走行方向)と同一にする必要はなく、端切線K2の形成の度毎にθ軸サーボモータを用いて折割カッターホイール93の周縁102の転動方向を変える必要がないから、ガラス板加工システム10における折割加工の短時間化及び効率化を図ることができる。
10 ガラス板加工システム
10a 折割システム
11a 大サイズのガラス板
11b 小サイズのガラス板
12 上面
13 下面
14 第1側縁(一方の側縁
15 第2側縁(他方の側縁
16 前端縁
17 後端縁
18a~18d 第1~第4角部
19 搬入エリア
20 切込加工エリア
21 折割加工エリア
22 研削加工エリア
23 搬出エリア
24 搬送機構
25 システム台
26a,26b 第1及び第2ピラー
27 固定フレーム
28 第1移動ユニット(第1移動手段)
29 第2移動ユニット(第2移動手段)
30 第1ガイドフレーム
31 第1ガイドレール
32 第1走行フレーム
33 第1ガイドシュー
34 第1サーボモータ
35 第2ガイドフレーム
36 第2ガイドレール
37 第2走行フレーム
38 ガイドシュー
39 第2サーボモータ
40a~40d ガラス板第1~第4ホルダー
41 パッド設置プレート
42 吸着パッド
43 搬入コンベア
44 ストッパー
45 ローラー
45a ローラー
46 ローラー昇降機構
47 移動機構
48a 一方の側縁部
48b 他方の側縁部
49 軸
50 ロッド
51 第3サーボモータ
52 移動アーム
53 当接部材
54 切込加工テーブル
55 切込装置
56a 本体部
56b 縁部(周縁部)
57a,57b ベースレーン
58a 第1移動機構
58b 第2移動機構
59a,59b 走行ガイドレール
60a,60b 送りネジ
61 第4サーボモータ
62a,62b ガイドシュー
63a,63b スライドブロック(ハウジングナット)
64 切込治具
65 エアシリンダー
66 第5サーボモータ
67 切込カッターホイール
68 切込カッターホルダー
69 カッター昇降軸
70 カッター昇降ガイド
71 支持軸
72 ブラケット
73 タイミングベルト
74 折割加工テーブル
75 折割装置
75a 第1折割装置
75b 第2折割装置
76 支持装置
76a 第1支持装置
76b 第2支持装置
77 ベルトコンベア
78 コンベア駆動モータ
79 ベルト
80 プーリ
81 キャリアローラ
82 コンベアフレーム
83 懸垂フレーム
84a 第1折割治具
84b 第2折割治具
85 第6サーボモータ(X軸サーボモータ)
86a X軸第1アクチュエーター
86b X軸第2アクチュエーター
87 第7サーボモータ(Y軸サーボモータ)
88a Y軸第1アクチュエーター
88b Y軸第2アクチュエーター
89a X軸第1アクチュエーターフレーム
89b X軸第2アクチュエーターフレーム
89c Y軸第1アクチュエーターフレーム
89d Y軸第2アクチュエーターフレーム
90 第8サーボモータ(X軸サーボモータ)
91 第9サーボモータ(Y軸サーボモータ)
92 折割カッターホルダー
93 折割カッターホイール
94 ホルダー昇降機構(第1昇降機構)
95a 第1押圧部材
95b 第2押圧部材
96a 第1押圧部材昇降機構(第2昇降機構)
96b 第2押圧部材昇降機構(第3昇降機構)
97 ホルダー本体
98 ホルダーヘッド
99a 転動方向変更始点
99b 転動方向変更終点
100 ベアリング
101 転動軸
102 周縁
103 連結部
104 ブラケット
105a 第1押圧面
105b 第2押圧面
106 貫通孔
107 ガイドフレーム
108a 第1支持部材
108b 第2支持部材
109 第2支持部材昇降機構(第4昇降機構)
110 第10サーボモータ(X軸サーボモータ)
111a X軸第3アクチュエーター
111b X軸第4アクチュエーター
112 第11サーボモータ(Y軸サーボモータ)
113a Y軸第3アクチュエーター
113b Y軸第4アクチュエーター
114a X軸第3アクチュエーターフレーム
114b X軸第4アクチュエーターフレーム
114c Y軸第3アクチュエーターフレーム
114d Y軸第4アクチュエーターフレーム
115 第12サーボモータ(X軸サーボモータ)
116 第13サーボモータ(Y軸サーボモータ)
117a 第1支持面
117b 第2支持面
118 研削加工テーブル
119 研削装置
120 吸着パッド
121 第14サーボモータ
122 研削治具
123 第15サーボモータ
124 第16サーボモータ
125 第17サーボモータ
126 研削ホイール昇降ネジ
127 研削ホイール切込ネジ
128 研削ホイール
129 研削ホルダー
130 カバー
131 スピンドルモータ
132 スリット
133 モータハウジング
134 ブラケット
135 搬出コンベア
140 折割装置
141 折割治具
142 第1昇降機構(エアーシリンダー)
143 押圧ローラー
144 第2昇降機構(エアーシリンダー)
145 折割カッターホイール
146 折割カッターホルダー
147 θ軸サーボモータ
K1 外形切出線(切込線)
K2 端切線
L1 位置決め第1基準(仮想位置決め第1基準線)
L2 位置決め第2基準(仮想位置決め第2基準線)(中心線)
O1 側縁の前後方向中心
O2 カッターホルダー中心軸線
O3 カッターホイール軸線
S 離間寸法(偏芯寸法)

Claims (20)

  1. 加工対象のガラス板の縁部を折割る折割システムにおいて、
    前記折割システムが、前記ガラス板の上面の側に位置して該ガラス板の縁部を折割る折割装置と、前記ガラス板の下面の側に位置して該ガラス板を支持する支持装置とを備え、
    前記折割装置が、前記ガラス板の縁部に形成された外形切出線の外側に端切線を形成する折割カッターホイールと、前記外形切出線の内側に延びるガラス板の本体部を下方へ押圧する第1押圧部材と、前記外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧する第2押圧部材と、前記折割カッターホイールを上下方向へ昇降させる第1昇降機構と、前記第1押圧部材を上下方向へ昇降させる第2昇降機構と、前記第2押圧部材を上下方向へ昇降させる第3昇降機構とを有し、前記支持装置が、前記ガラス板の本体部を支持する第1支持部材と、前記ガラス板の縁部を支持する第2支持部材と、前記第2支持部材を上下方向へ昇降させる第4昇降機構とを有し、
    前記折割システムは、前記第1昇降機構によって上下方向へ下降した前記折割カッターホイールが前記ガラス板の縁部に端切線を形成した後、前記第1昇降機構によって前記折割カッターホイールが上下方向へ上昇するカッターホイール上昇手段と、前記第2昇降機構によって前記第1押圧部材が上下方向へ下降して該第1押圧部材と前記第1及び第2支持部材とが前記ガラス板の本体部及び縁部を挟み込むガラス板挟持手段と、前記ガラス板挟持手段によって前記第1押圧部材と前記第1及び第2支持部材とが前記本体部及び前記縁部を挟み込んだ後、前記第4昇降機構によって前記第2支持部材が上下方向に下降する第2支持部材下降手段と、前記第1押圧部材及び前記第1支持部材による前記本体部の挟み込みを維持しつつ、前記第3昇降機構によって前記第2押圧部材が上下方向へ下降して前記外形切出線の外側に延びる前記ガラス板の縁部を下方へ押圧し、前記縁部を折割る縁部折割手段とを有することを特徴とする折割システム。
  2. 前記第2押圧部材が、前記折割カッターホイールの外側近傍に位置して該折割カッターホイールの周り方向へ延在し、前記第1押圧部材が、前記第2押圧部材の外側近傍に位置して該第2押圧部材の周り方向へ延在し、前記ガラス板挟持手段では、前記第2昇降機構によって前記第1押圧部材が下降したときに、前記第1押圧部材が前記外形切出線を跨いで該外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の上面と該外形切出線の内側近傍に延びる該ガラス板の本体部の上面とに当接し、前記縁部折割手段では、前記第3昇降機構によって前記第2押圧部材が下降したときに、前記第2押圧部材が前記外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の上面に当接する請求項1に記載の折割システム。
  3. 前記第1押圧部材が、前記ガラス板の上面に当接する所定面積の第1押圧面を有し、前記第2押圧部材が、前記ガラス板の上面に当接する所定面積の第2押圧面を有し、前記第2押圧部材の第2押圧面が、前記折割カッターホイールを取り囲む円環状に成形され、前記第1押圧部材の第1押圧面が、前記第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形され、前記ガラス板挟持手段では、前記第2昇降機構によって前記第1押圧部材が下降したときに、前記半円環状に成形された第1押圧面が前記外形切出線を跨いで該外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の上面と該外形切出線の内側近傍に延びる該ガラス板の本体部の上面とに当接し、前記縁部折割手段では、前記第3昇降機構によって前記第2押圧部材が下降したときに、前記円環状に成形された第2押圧面が前記外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の上面に当接する請求項2に記載の折割システム。
  4. 前記第2支持部材が、前記第1支持部材の外側近傍に位置して該第1支持部材の周り方向へ延在し、前記ガラス板挟持手段では、前記第4昇降機構によって前記第2支持部材が上昇したときに、前記第2支持部材が前記外形切出線を跨いで該外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の下面と該外形切出線の内側近傍に延びる該ガラス板の本体部の下面とを支持する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の折割システム。
  5. 前記第2支持部材が、前記ガラス板の下面を支持する所定面積の第2支持面を有し、前記第2支持部材の第2支持面が、前記第1支持部材を取り囲む円環状に成形され、前記ガラス板挟持手段では、前記第4昇降機構によって前記第2支持部材が上昇したときに、前記円環状に成形された第2支持面が前記外形切出線を跨いで該外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の下面と該外形切出線の内側近傍に延びる該ガラス板の本体部の下面とを支持する請求項4に記載の折割システム。
  6. 前記第1支持部材が、前記ガラス板の下面を支持する所定面積の第1支持面を有し、前記第1支持部材の第1支持面が、真円状に成形され、前記ガラス板挟持手段では、前記真円状に成形された第1支持面が前記外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、前記第1支持面の外周縁近傍が前記外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持する請求項5に記載の折割システム。
  7. 前記折割システムは、前記第1~第3昇降機構によって前記折割カッターホイールと前記第1及び第2押圧部材とが上昇した後、前記折割装置が前記ガラス板の上面の側において水平方向へ移動する折割装置移動手段と、前記支持装置が前記ガラス板の下面の側において前記折割装置と同期して水平方向へ移動する支持装置移動手段とを含み、前記折割装置移動手段及び前記支持装置移動手段によって前記折割装置と前記支持装置とが同期して移動した後、該折割装置と該支持装置とが連携して前記ガラス板挟持手段と前記縁部折割手段とを実施する請求項1ないし請求項6に記載の折割システム。
  8. 前記折割システムは、前記折割装置と前記支持装置とが同期して移動しつつ、前記第1及び第2支持部材が前記ガラス板の外形切出線の外側に延びる縁部の下面を支持した状態で、前記折割カッターホイールが前記ガラス板の縁部に端切線を形成する端切線形成手段を含む請求項7に記載の折割システム。
  9. 前記折割装置が、前記折割カッターホイールの上方に位置して該折割カッターホイールを保持する折割カッターホルダーを含み、前記折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が、前記折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、前記折割カッターホイールが、前記折割カッターホルダーに対して前記カッターホイール軸線の周り方向へ360°回転可能であり、前記折割システムは、前記折割装置を前記ガラス板の縁部の上面に平行して該上面を所定の方向へわずかに走行させ、前記ガラス板の縁部の上面に当接する前記折割カッターホイールを前記カッターホイール軸線の周り方向へ回転させ、該折割カッターホイールの転動方向を前記折割装置の走行方向と同一にする転動方向変更手段を含む請求項1ないし請求項8いずれかに記載の折割システム。
  10. 前記端切線形成手段では、前記転動方向変更手段によって前記折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させて前記折割カッターホイールの転動方向を該折割装置の走行方向と同一にした後、前記折割装置が所定の方向へ走行することで該折割カッターホイールが該折割装置の走行方向に沿って前記ガラス板の縁部に端切線を形成する請求項9に記載の折割システム。
  11. 加工対象のガラス板の縁部を折割る折割加工方法において、
    前記折割加工方法が、前記ガラス板の上面の側に位置して該ガラス板の縁部を折割る折割装置と、前記ガラス板の下面の側に位置して該ガラス板を支持する支持装置とを利用し、
    前記折割装置が、前記ガラス板の縁部に形成された外形切出線の外側に端切線を形成する折割カッターホイールと、前記外形切出線の内側に延びるガラス板の本体部を下方へ押圧する第1押圧部材と、前記外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を下方へ押圧する第2押圧部材と、前記折割カッターホイールを上下方向へ昇降させる第1昇降機構と、前記第1押圧部材を上下方向へ昇降させる第2昇降機構と、前記第2押圧部材を上下方向へ昇降させる第3昇降機構とを有し、前記支持装置が、前記ガラス板の本体部を支持する第1支持部材と、前記ガラス板の縁部を支持する第2支持部材と、前記第2支持部材を上下方向へ昇降させる第4昇降機構とを有し、
    前記折割加工方法は、前記第1昇降機構によって上下方向へ下降した前記折割カッターホイールが前記ガラス板の縁部に端切線を形成した後、前記第1昇降機構によって前記折割カッターホイールが上下方向へ上昇するカッターホイール上昇工程と、前記第2昇降機構によって前記第1押圧部材が上下方向へ下降して該第1押圧部材と前記第1及び第2支持部材とが前記ガラス板の本体部及び縁部を挟み込むガラス板挟持工程と、前記ガラス板挟持工程によって前記第1押圧部材と前記第1及び第2支持部材とが前記本体部及び前記縁部を挟み込んだ後、前記第4昇降機構によって前記第2支持部材が上下方向に下降する第2支持部材下降工程と、前記第1押圧部材及び前記第1支持部材による前記本体部の挟み込みを維持しつつ、前記第3昇降機構によって前記第2押圧部材が上下方向へ下降して前記外形切出線の外側に延びる前記ガラス板の縁部を下方へ押圧し、前記縁部を折割る縁部折割工程とを有することを特徴とする折割加工方法。
  12. 前記第2押圧部材が、前記折割カッターホイールの外側近傍に位置して該折割カッターホイールの周り方向へ延在し、前記第1押圧部材が、前記第2押圧部材の外側近傍に位置して該第2押圧部材の周り方向へ延在し、前記ガラス板挟持手段では、前記第2昇降機構によって前記第1押圧部材が下降したときに、前記第1押圧部材が前記外形切出線を跨いで該外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の上面と該外形切出線の内側近傍に延びる該ガラス板の本体部の上面とに当接し、前記縁部折割工程では、前記第3昇降機構によって前記第2押圧部材が下降したときに、前記第2押圧部材が前記外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の上面に当接する請求項11に記載の折割加工方法。
  13. 前記第1押圧部材が、前記ガラス板の上面に当接する所定面積の第1押圧面を有し、前記第2押圧部材が、前記ガラス板の上面に当接する所定面積の第2押圧面を有し、前記第2押圧部材の第2押圧面が、前記折割カッターホイールを取り囲む円環状に成形され、前記第1押圧部材の第1押圧面が、前記第2押圧部材を取り囲む半円環状に成形され、前記ガラス板挟持工程では、前記第2昇降機構によって前記第1押圧部材が下降したときに、前記半円環状に成形された第1押圧面が前記外形切出線を跨いで該外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の上面と該外形切出線の内側近傍に延びる該ガラス板の本体部の上面とに当接し、前記縁部折割工程では、前記第3昇降機構によって前記第2押圧部材が下降したときに、前記円環状に成形された第2押圧面が前記外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の上面に当接する請求項12に記載の折割加工方法。
  14. 前記第2支持部材が、前記第1支持部材の外側近傍に位置して該第1支持部材の周り方向へ延在し、前記ガラス板挟持工程では、前記第4昇降機構によって前記第2支持部材が上昇したときに、前記第2支持部材が前記外形切出線を跨いで該外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の下面と該外形切出線の内側近傍に延びる該ガラス板の本体部の下面とを支持する請求項11ないし請求項13いずれかに記載の折割加工方法。
  15. 前記第2支持部材が、前記ガラス板の下面を支持する所定面積の第2支持面を有し、前記第2支持部材の第2支持面が、前記第1支持部材を取り囲む円環状に成形され、前記ガラス板挟持工程では、前記第4昇降機構によって前記第2支持部材が上昇したときに、前記円環状に成形された第2支持面が前記外形切出線を跨いで該外形切出線の外側近傍に延びる前記ガラス板の縁部の下面と該外形切出線の内側近傍に延びる該ガラス板の本体部の下面とを支持する請求項14に記載の折割加工方法。
  16. 前記第1支持部材が、前記ガラス板の下面を支持する所定面積の第1支持面を有し、前記第1支持部材の第1支持面が、真円状に成形され、前記ガラス板挟持工程では、前記真円状に成形された第1支持面が前記外形切出線の内側近傍に延びるガラス板の本体部の下面を支持するとともに、前記第1支持面の外周縁近傍が前記外形切出線の外側近傍に延びるガラス板の縁部の下面を支持する請求項15に記載の折割加工方法。
  17. 前記折割加工方法は、前記第1~第3昇降機構によって前記折割カッターホイールと前記第1及び第2押圧部材とが上昇した後、前記折割装置が前記ガラス板の上面の側において水平方向へ移動する折割装置移動工程と、前記支持装置が前記ガラス板の下面の側において前記折割装置と同期して水平方向へ移動する支持装置移動工程とを含み、前記折割装置移動工程及び前記支持装置移動工程によって前記折割装置と前記支持装置とが同期して移動した後、該折割装置と該支持装置とが連携して前記ガラス板挟持工程と前記縁部折割工程とを実施する請求項1ないし請求項6に記載の折割システム。
  18. 前記折割加工方法は、前記折割装置と前記支持装置とが同期して移動しつつ、前記第1及び第2支持部材が前記ガラス板の外形切出線の外側に延びる縁部の下面を支持した状態で、前記折割カッターホイールが前記ガラス板の縁部に端切線を形成する端切線形成工程を含む請求項17に記載の折割加工方法。
  19. 前記折割装置が、前記折割カッターホイールの上方に位置して該折割カッターホイールを保持する折割カッターホルダーを含み、前記折割カッターホイールの上下方向へ延びるカッターホイール軸線が、前記折割カッターホルダーの上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線に対して径方向外方へ偏芯し、前記折割カッターホイールが、前記折割カッターホルダーに対して前記カッターホイール軸線の周り方向へ360°回転可能であり、前記折割加工方法は、前記折割装置を前記ガラス板の縁部の上面に平行して該上面を所定の方向へわずかに走行させ、前記ガラス板の縁部の上面に当接する前記折割カッターホイールを前記カッターホイール軸線の周り方向へ回転させ、該折割カッターホイールの転動方向を前記折割装置の走行方向と同一にする転動方向変更工程を含む請求項11ないし請求項18いずれかに記載の折割加工方法。
  20. 前記端切線形成工程では、前記転動方向変更工程によって前記折割装置を所定の方向へ向かってわずかに走行させて前記折割カッターホイールの転動方向を該折割装置の走行方向と同一にした後、前記折割装置が所定の方向へ走行することで該折割カッターホイールが該折割装置の走行方向に沿って前記ガラス板の縁部に端切線を形成する請求項19に記載の折割加工方法。
JP2022064199A 2022-04-08 2022-04-08 折割システム及び折割加工方法 Pending JP2023154691A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022064199A JP2023154691A (ja) 2022-04-08 2022-04-08 折割システム及び折割加工方法
PCT/JP2022/020919 WO2023195189A1 (ja) 2022-04-08 2022-05-20 折割システム及び折割加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022064199A JP2023154691A (ja) 2022-04-08 2022-04-08 折割システム及び折割加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023154691A true JP2023154691A (ja) 2023-10-20

Family

ID=88242616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022064199A Pending JP2023154691A (ja) 2022-04-08 2022-04-08 折割システム及び折割加工方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2023154691A (ja)
WO (1) WO2023195189A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117486477B (zh) * 2024-01-03 2024-04-05 安徽凤阳玻璃股份有限公司 一种平板玻璃切割加工系统

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2379490A1 (fr) * 1977-02-08 1978-09-01 Saint Gobain Dispositif pour detacher sur une feuille de verre les marges exterieures a un contour ferme donne
DE2945682C2 (de) * 1979-11-13 1982-06-24 Vereinigte Glaswerke Gmbh, 5100 Aachen Verfahren und Vorrichtung zum Abbrechen des Randstreifens einer nach einem vorgegebenen Umriß innerhalb eines Glasscheibenrohlings eingeritzten Glasscheibe
JP5376282B2 (ja) * 2008-03-25 2013-12-25 日本電気硝子株式会社 ガラス板折割方法及びガラス板折割装置
CN103347828B (zh) * 2011-02-09 2016-06-01 旭硝子株式会社 玻璃板的切断方法及玻璃板的切断装置
JPWO2017002656A1 (ja) * 2015-07-02 2018-05-17 セントラル硝子株式会社 ガラス板の切断方法、ガラス板の切断装置、及び切断ガラス板の製造方法
JP2017109910A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 三星ダイヤモンド工業株式会社 分断装置
JP2017177452A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 三星ダイヤモンド工業株式会社 端材除去装置及び端材除去方法
JP2020040877A (ja) 2019-12-03 2020-03-19 坂東機工株式会社 ガラス板加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023195189A1 (ja) 2023-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5434014B2 (ja) ガラス板の加工方法及びガラス板加工装置
JP6195036B2 (ja) ガラス板加工装置
TWI691465B (zh) 玻璃板加工裝置
JP2020040877A (ja) ガラス板加工装置
WO2023195189A1 (ja) 折割システム及び折割加工方法
JP6195008B2 (ja) ガラス板加工装置
JP2010163310A5 (ja)
WO2023119728A1 (ja) 折割治具及び折割加工方法
JP4957181B2 (ja) ガラス板の加工装置
WO2023195232A1 (ja) 折割システム及び折割加工方法
EP3666739B1 (en) Glass plate splitting machine
WO2023119685A1 (ja) 折割治具及び折割加工方法
WO2023238452A1 (ja) 研削加工システム
WO2023042406A1 (ja) ガラス板加工システム
JP5776830B2 (ja) ガラス板の加工方法及びガラス板加工装置
JPWO2015136946A1 (ja) ガラス板の加工方法及び加工装置
JPS63144944A (ja) 板材のバリ取り方法及び装置
JP2017222571A (ja) ガラス板加工装置
JP5720723B2 (ja) ガラス板加工装置
JP2019194151A (ja) ガラス板の折割機械
JPH04265244A (ja) ガラス板加工機械
JP2014040371A (ja) ガラス板の加工方法及びガラス板加工装置
JP2013151420A (ja) ガラス板の加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220519