JP2023152003A - リチウムイオン二次電池用正極活物質、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用正極活物質、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池に用いた場合に、サイクル特性を高めることができるリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供する。【解決手段】リチウム金属複合酸化物粒子と、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子から選択された1種類以上の添加粒子とを含み、比表面積が0.25m2/g以上4.0m2/g以下であるリチウムイオン二次電池用正極活物質。【選択図】図2A

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用正極活物質、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法に関するものである。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度や耐久性を有する小型で軽量な二次電池の開発が強く望まれている。また、電動工具やハイブリット自動車をはじめとする電気自動車用の電池として高出力の二次電池の開発が強く望まれている。さらに、上記の要求特性に加え、繰り返し使用しても劣化しにくい、高い耐久性をもつ二次電池の要望が高まっている。
このような要求を満たす二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。リチウムイオン二次電池は、負極および正極と電解質等で構成され、負極および正極の活物質として、リチウムを脱離および挿入することが可能な材料が用いられている。リチウムイオン二次電池は、上述のように高いエネルギー密度、出力特性、耐久性を有している。
リチウムイオン二次電池については、現在研究開発が盛んに行われているところであるが、中でも、層状またはスピネル型のリチウム金属複合酸化物を正極材料に用いたリチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られるため、高いエネルギー密度を有する電池として実用化が進んでいる。
かかるリチウムイオン二次電池の正極材料として、現在、合成が比較的容易なリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)や、コバルトよりも安価なニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)、マンガンを用いたリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)、リチウムニッケルマンガン複合酸化物(LiNi0.5Mn0.5)などのリチウム金属複合酸化物が提案されている。
近年では、リチウムイオン二次電池について、更なる電池特性の向上が求められている。このため、リチウムイオン二次電池に用いた場合に、電池特性を高められるリチウムイオン二次電池用正極活物質が求められ、各種検討がなされていた。
例えば特許文献1には、正極活物質粒子と、前記正極活物質粒子の表面に複合化された金属硫化物と、を備え、前記金属硫化物の総質量は、前記正極活物質粒子の総質量に対して1.0~5.0質量%であり、前記金属硫化物は、層構造を有することを特徴とする、リチウムイオン二次電池用被覆粒子が提案されている。
特開2016-100101号公報
ところで、近年ではリチウムイオン二次電池に用いた場合に、サイクル特性を高められるリチウムイオン二次電池用正極活物質が求められている。
そこで上記従来技術が有する問題に鑑み、本発明の一側面では、リチウムイオン二次電池に用いた場合に、サイクル特性を高めることができるリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の一態様によれば、
リチウム金属複合酸化物粒子と、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子から選択された1種類以上の添加粒子とを含み、
比表面積が0.25m/g以上4.0m/g以下であるリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供する。
本発明の一態様によれば、リチウムイオン二次電池に用いた場合に、サイクル特性を高めることができるリチウムイオン二次電池用正極活物質を提供することができる。
実験例において作製したラミネート型電池の構成の説明図。 実験例4で得られた正極活物質のSEM画像。 実験例8で得られた正極活物質のSEM画像。 実験例13で得られた正極活物質のSEM画像。 実験例16で得られた正極活物質のSEM画像。 実験例22で得られた正極活物質のSEM画像。 実験例25で得られた正極活物質のSEM画像。 実験例26で得られた正極活物質のSEM画像。 図6Aの一部拡大図。 実験例28で得られた正極活物質の断面SEM画像。 実験例30で得られた正極活物質の断面SEM画像。 実験例32で得られた正極活物質のSEM画像。 図9Aの一部拡大図。 実験例34で得られた正極活物質のSEM画像。 図9Cの一部拡大図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
[リチウムイオン二次電池用正極活物質]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極活物質(以下、単に「正極活物質」とも記載する)は、リチウム金属複合酸化物粒子と、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子から選択された1種類以上の添加粒子とを含むことができる。
そして、本実施形態の正極活物質は、比表面積を0.25m/g以上4.0m/g以下とすることができる。
本実施形態の正極活物質は、上述のようにリチウム金属複合酸化物粒子と、添加粒子とを含むことができる。なお、本実施形態の正極活物質は、リチウム金属複合酸化物粒子と、添加粒子とのみから構成することもできる。ただし、この場合でも、不可避不純物を含有する場合を排除するものではない。
以下、本実施形態の正極活物質が含有するリチウム金属複合酸化物粒子と、添加粒子について説明する。
(リチウム金属複合酸化物粒子)
リチウム金属複合酸化物粒子は、リチウムと、任意の金属成分とを含有する酸化物であるリチウム金属複合酸化物の粒子である。
リチウム金属複合酸化物の具体的な組成は特に限定されず、リチウムイオンを挿入脱離することができる、すなわちリチウムイオンを吸蔵・脱離できる、各種リチウム金属複合酸化物を好適に用いることができる。リチウム金属複合酸化物としては、例えばスピネル型構造を有するリチウム金属複合酸化物や、層状構造を有するリチウム金属複合酸化物、オリビン型構造を有するリチウム金属複合酸化物等から選択された1種類以上を用いることができる。
スピネル型構造を有するリチウム金属複合酸化物は例えば、リチウム(Li)と、マンガン(Mn)と、ニッケル(Ni)と、元素M1(M1)とを、物質量の比で、Li:Mn:Ni:M1=a1:2-x1-y1:x1:y1の割合で含有することができる。ただし、上記式中のa1、x1、y1は、それぞれ0.96≦a1≦1.25、0.40≦x1≦0.60、0≦y1≦0.20満たすことが好ましい。
元素M1は、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、及び亜鉛(Zn)の群から選択される1種類以上の元素とすることができる。
スピネル型構造を有するリチウム金属複合酸化物は例えば、一般式Lia1Mn2-x1-y1Nix1M1y14+αで表すことができる。なお、上記一般式中のa1、x1、y1については既述のため、ここでは説明を省略する。また、αは、例えば-0.2≦α≦0.2であることが好ましい。
層状構造を有するリチウム金属複合酸化物は例えば、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)と、コバルト(Co)と、元素M2(M2)と、を物質量の比でLi:Ni:Co:M2=a2:1-x2-y2:x2:y2の割合で含有することができる。ただし、上記式中のa2、x2、y2は、それぞれ0.95≦a2≦1.50、0≦x2≦0.35、0≦y2≦0.35を満たすことが好ましい。また、元素M2はマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、タンタル(Ta)から選ばれる1種類以上の元素とすることができる。
層状構造のリチウム金属複合酸化物は例えば、一般式Lia2Ni1-x2-y2Cox2M2y22+βで表すことができる。なお、上記一般式中のa2、x2、y2については既述のため、ここでは説明を省略する。また、βは、例えば0≦β≦0.10であることが好ましい。
オリビン型構造を有するリチウム金属複合酸化物は例えば、リチウム(Li)と、元素M3(M3)と、リン(P)と、酸素(O)とを含むことができ、一般式LiM3PO4+γで表すことができる。元素M3としては、例えばCo、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素、またはVOとすることができる。γは、例えば-0.2≦γ≦0.2であることが好ましい。
リチウム金属複合酸化物粒子の平均粒径は特に限定されないが、例えば2μm以上20μm以下であることが好ましく、3μm以上18μm以下であることがより好ましい。
リチウム金属複合酸化物粒子の平均粒径を20μm以下とすることで、リチウム金属複合酸化物粒子の表面積を十分に大きくし、電解質との間でリチウムイオンの吸放出を十分に促進できるからである。
リチウム金属複合酸化物粒子の平均粒径を2μm以上とすることで、取扱い性を高めることができ、好ましい。
なお、リチウム金属複合酸化物粒子の平均粒径は、後述する添加粒子と同様にして評価を行うことができる。
(添加粒子)
本発明の発明者はリチウムイオン二次電池に用いた場合に、サイクル特性を高めることができるリチウムイオン二次電池用正極活物質について検討を行った。その結果、リチウム金属複合酸化物粒子と、添加粒子とを含む正極活物質とすることで、リチウムイオン二次電池に用いた場合にサイクル特性を高めることができることを見出した。
係る原因は明らかではないが、サイクル特性を高められるメカニズムを以下のように推認している。
リチウム金属複合酸化物粒子に、添加粒子を添加することで、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に添加粒子を分散、配置できる。なお、添加粒子としては、例えば酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子から選択された1種類以上を用いることができる。添加粒子である酸化アルミニウムや、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子は耐食性を有する。このため、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に、添加粒子が分散、配置されることで、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子表面との間で生じる、リチウム金属複合酸化物を劣化させる反応を抑制できると考えられる。すなわち、添加粒子が、人工的なSEI(artificial-Solid Electrolyte Interphase)として作用し、電解質とリチウム金属複合酸化物粒子表面との間で生じる上記副反応を抑制していると考えられる。
ただし、添加粒子はリチウム金属複合酸化物粒子の表面に配置されているのみであるため、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子との間でのリチウムイオンの移動をほとんど阻害しない。このため、添加粒子を添加していない場合と比較して、その他の電池特性を維持、もしくは高めつつ、サイクル特性を向上させることができる。
添加粒子としては、上述のように、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子から選択された1種類以上を用いることができる。すなわち、添加粒子は、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子のいずれかであっても良く、酸化アルミニウム粒子と、酸化チタン粒子と、酸化マグネシウム粒子と、酸化ケイ素粒子と、酸化ジルコニウム粒子とから選択された2種類以上の粒子の混合物であっても良い。
添加粒子として酸化チタン粒子を用いる場合、含有する酸化チタンの結晶相の種類は特に限定されない。また、結晶相は単相でも共相のいずれでも特に限定されない。ただし、特にサイクル特性を高める観点から、酸化チタン粒子が含有する酸化チタンの結晶相は、ルチル相、アナターゼ相、ブルッカイト相のうち、ルチル相の単相であるか、ルチル相が主相であることが好ましい。なお、ここでいう主相とは、質量比で含有割合が最も高い相のことを意味する。
添加粒子として酸化ジルコニウム粒子を用いる場合、含有する酸化ジルコニウムの結晶相の種類は特に限定されない。また、結晶相は単相でも共相のいずれでも特に限定されず、酸化ジルコニウムにカルシウムやマグネシウム、ハフニウムなどを添加し立方晶安定化ジルコニウムとしてもよい。ただし、特にサイクル特性を高める観点から、酸化ジルコニウム粒子が含有する酸化ジルコニウムの結晶相は、単斜晶、正方晶、立方晶のうち、正方晶が主相であることが好ましい。なお、ここでいう主相とは、質量比で含有割合が最も高い相のことを意味する。
本実施形態の正極活物質において、添加粒子の状態は特に限定されないが、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に分散され、リチウム金属複合酸化物粒子の表面を修飾していることが好ましい。
本実施形態の正極活物質で用いる添加粒子の平均粒径は特に限定されないが、例えば平均粒径が300nm以下であることが好ましく、10nm以上200nm以下であることがより好ましい。
用いる添加粒子の平均粒径を300nm以下とすることで、リチウム金属複合酸化物粒子に添加した際に、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に該添加粒子を均一に分散できる。この際、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子との間でのリチウムイオンの移動を阻害せず、電池特性を維持しつつ、サイクル特性を特に高めることができる。さらに、本発明の発明者らの検討によれば、本実施形態の正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池について、繰り返し充放電を行った後の、低温や、常温におけるSOC50%の正極抵抗を、添加粒子を添加していない正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池よりも抑制できる。なお、SOCは、State Of Chargeを意味しており、充電率と言い換えることもできる。
用いる添加粒子の平均粒径の下限値は特に限定されないが、例えば上述のように10nm以上とすることで、取扱い性に優れるため、好ましい。
添加粒子の平均粒径の求め方は特に限定されないが、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)もしくは透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いて観察、測定できる。具体的には例えばまず、SEM等を用いて添加粒子を観察し、画像を得る。なお、観察を行う際の倍率は特に限定されないが、5万倍以上であることが好ましい。倍率の上限についても特に限定さないが、効率的に観察を行う観点から、100万倍以下とすることが好ましく、10万倍以下とすることがより好ましい。得られた画像内から、添加粒子を任意に100個選択し、選択した各粒子の輪郭に外接する外接円を描き、係る外接円の直径を各粒子の粒径とする。そして、評価を行った100個の粒子の粒径の平均値を、該添加粒子の平均粒径とすることができる。
なお、1視野内に100個の添加粒子が含まれない場合には、複数の視野で観察を行い、複数の視野内からあわせて100個の粒子を選択できる。
用いる添加粒子の比表面積は特に限定されないが、添加粒子が酸化アルミニウム粒子の場合、例えば20m/g以上180m/g以下であることが好ましく、65m/g以上180m/g以下であることがより好ましい。酸化アルミニウム粒子の比表面積を20m/g以上とすることで、十分に微細な粒子とすることができる。このため、リチウム金属複合酸化物粒子に添加した際に、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に特に均一に分散させることができる。また、この際、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子との間でのリチウムイオンの移動を阻害せず、電池特性を維持しつつ、サイクル特性を高めることができる。
また、用いる酸化アルミニウム粒子の比表面積を180m/g以下とすることで、取扱い性に優れるため、好ましい。
添加粒子が酸化チタン粒子の場合、酸化チタン粒子の比表面積は特に限定されないが、例えば30m/g以上180m/g以下であることが好ましい。酸化チタン粒子の比表面積を30m/g以上とすることで、十分に微細な粒子とすることができる。このため、リチウム金属複合酸化物粒子に添加した際に、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に特に均一に分散させることができる。また、この際、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子との間でのリチウムイオンの移動を阻害せず、電池特性を維持しつつ、サイクル特性を高めることができる。
また、用いる酸化チタン粒子の比表面積を180m/g以下とすることで、取扱い性に優れるため、好ましい。
添加粒子が酸化マグネシウム粒子の場合、酸化マグネシウム粒子の比表面積は特に限定されないが、例えば65m/g以上180m/g以下であることが好ましい。酸化マグネシウム粒子の比表面積を65m/g以上とすることで、十分に微細な粒子とすることができる。このため、リチウム金属複合酸化物粒子に添加した際に、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に均一に分散させることができる。また、この際、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子との間でのリチウムイオンの移動を阻害せず、電池特性を維持しつつ、サイクル特性を高めることができる。
また、用いる酸化マグネシウムの比表面積を180m/g以下とすることで、取扱い性に優れるため、好ましい。
添加粒子が酸化ケイ素粒子の場合、酸化ケイ素粒子の比表面積は特に限定されないが、例えば30m/g以上250m/g以下であることが好ましい。酸化ケイ素粒子の比表面積を30m/g以上とすることで、十分に微細な粒子とすることができる。このため、リチウム金属複合酸化物粒子に添加した際に、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に均一に分散させることができる。また、この際、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子との間でのリチウムイオンの移動を阻害せず、電池特性を維持しつつ、サイクル特性を高めることができる。
また、用いる酸化ケイ素粒子の比表面積を250m/g以下とすることで、取扱い性に優れるため、好ましい。
添加粒子が酸化ジルコニウム粒子の場合、酸化ジルコニウム粒子の比表面積は特に限定されないが、例えば30m/g以上250m/g以下であることが好ましい。酸化ジルコニウム粒子の比表面積を30m/g以上とすることで、十分に微細な粒子とすることができる。このため、リチウム金属複合酸化物粒子に添加した際に、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に特に均一に分散させることができる。また、この際、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子との間でのリチウムイオンの移動を阻害せず、電池特性を維持しつつ、サイクル特性を高めることができる。
また、用いる酸化ジルコニウム粒子の比表面積を250m/g以下とすることで、取扱い性に優れるため、好ましい。
リチウム金属複合酸化物粒子に添加する添加粒子の量は特に限定されない。例えばリチウム金属複合酸化物粒子に対する、添加粒子の割合は0.025質量%以上3.0質量%以下とすることが好ましく、0.05質量%以上2.0質量%以下とすることがより好ましい。
リチウム金属複合酸化物粒子に対する、添加粒子の割合を0.025質量%以上とすることで、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に十分な量の添加粒子を配置し、サイクル特性を特に高めることができる。
ただし、添加粒子は、リチウムイオンを挿入脱離しないため、過度に添加すると、リチウムイオン二次電池に用いた際に電池容量が低下する恐れがある。このため、リチウム金属複合酸化物粒子に対する、添加粒子の割合は3.0質量%以下であることが好ましい。
本実施形態の正極活物質の比表面積は、0.25m/g以上4.0m/g以下とすることができ、0.29m/g以上3.8m/g以下であることが好ましい。
本実施形態の正極活物質の比表面積を0.25m/g以上とすることで、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に、十分な量の添加粒子が配置されていることを意味するからである。このため、電解質と、リチウム金属複合酸化物粒子表面との間で生じる、リチウム金属複合酸化物を劣化させる反応を抑制し、サイクル特性を向上できる。
一方、本実施形態の正極活物質の比表面積を4.0m/g以下とすることで、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に添加粒子が過度な量配置されることを抑制し、リチウムイオン二次電池に用いた場合に、電池容量を十分に高めることができる。
本実施形態の正極活物質は、母材となるリチウム金属複合酸化物の粒子構造に応じて所定の比表面積を有することが好ましい。
例えば母材となるリチウム金属複合酸化物が多孔質構造を有する場合、本実施形態の正極活物質の比表面積は1.0m/g以上4.0m/g以下であることが好ましく、1.2m/g以上3.8m/g以下であることがより好ましい。
また、例えば母材となるリチウム金属複合酸化物が中空構造を有する場合、本実施形態の正極活物質の比表面積は0.50m/g以上2.5m/g以下であることが好ましく、0.55m/g以上2.3m/g以下であることがより好ましい。
また、母材となるリチウム金属複合酸化物が中実構造を有する場合には、本実施形態の正極活物質の比表面積は0.25m/g以上2.0m/g以下であることが好ましく、0.29m/g以上1.8m/g以下であることがより好ましい。
なお、多孔質構造とは、空隙を含み、該空隙が粒子全体に渡って分散している粒子構造を意味する。多孔質構造の場合、リチウム金属複合酸化物の粒子の断面において測定される空隙率の平均値が15%以上となる。多孔質構造の場合、リチウム金属複合酸化物の粒子の断面において測定される空隙率の平均値の上限は特に限定されないが、例えば85%以下であることが好ましい。
中空構造とは、粒子の中心部に配置された空間からなる中空部と、中空部の外側に配置された、外殻部とを有する粒子構造を意味する。中空構造の場合、リチウム金属複合酸化物の粒子の断面において測定される空隙率の平均値が15%以上となる。中空構造の場合、リチウム金属複合酸化物の粒子の断面において測定される空隙率の平均値の上限は特に限定されないが、例えば85%以下であることが好ましい。
また、中実構造とは、粒子の内部に空隙をほとんど含んでいない粒子を意味し、粒子の断面において測定される空隙率の平均値が15%未満となる。
リチウム金属複合酸化物の粒子断面における空隙率の平均値は、以下の手順により求めることができる。
まず、計測対象となるリチウム金属複合酸化物の粒子群を樹脂に埋め込んだ後、クロスセクションポリッシャ(CP)などによって切断することで粒子群の断面を露出させ、この露出した粒子群の断面を、走査型電子顕微鏡を用いて撮像する。次いで、得られた粒子群の断面画像について、画像解析ソフトによって解析することで空隙部を黒領域、外殻部等の緻密部を白領域として識別する。そして、20個以上の粒子の断面について、個々の粒子の空隙率を以下の式(A)により算出する。
(空隙率(%))=[黒領域の面積/(黒領域の面積+白領域の面積)×100]・・・(A)
なお、空隙率を算出する粒子としては、その粒径が粒度分布などから確認できるD50粒径と実質的に等しくなる粒子を選択することが望ましい。ここで、D50粒径と実質的に等しくなる粒子とは、粒径がD50±1.0μm以内の粒子であることが好ましい。
算出した個々の粒子の空隙率の平均を算出することで、該リチウム金属複合酸化物の空隙率の平均値を求めることができる。
[リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法]
次に本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法(以下、単に「正極活物質の製造方法」とも記載する)の一構成例について説明する。
本実施形態の正極活物質の製造方法によれば、既述の正極活物質を製造することができる。このため、既に説明した事項の一部は説明を省略する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法は、リチウム金属複合酸化物粒子と、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子から選択された1種類以上の添加粒子とを混合する、混合工程を有することができる。
なお、混合工程では、得られる正極活物質の比表面積が0.25m/g以上4.0m/g以下となるように混合できる。
リチウム金属複合酸化物粒子と、添加粒子とについては、リチウムイオン二次電池用正極活物質において既に説明したため、ここでは説明を省略する。なお、添加粒子としては、平均粒径が300nm以下の粒子を用いることが好ましい。
混合工程で、リチウム金属複合酸化物粒子と、添加粒子との混合には、一般的な混合機を使用することができ、例えばシェーカーミキサーやレーディゲミキサー、ジュリアミキサー、Vブレンダー等から選択された1種類以上を用いることができる。混合工程における混合条件は特に限定されないが、リチウム金属複合酸化物粒子等の原料の粒子等の形骸が破壊されない程度で、原料となる成分が十分に混合されるように条件を選択することが好ましい。
リチウム金属複合酸化物粒子と、添加粒子との混合割合は特に限定されない。例えば既述の様に、リチウム金属複合酸化物粒子に対する、添加粒子の割合が0.025質量%以上3.0質量%以下となるように、両材料を秤量、混合することが好ましい。
ただし、混合工程では、混合工程後に得られる正極活物質の比表面積が0.25m/g以上4.0m/g以下となるように、リチウム金属複合酸化物粒子および添加粒子を選択し、またその混合割合を選択することが好ましい。
[リチウムイオン二次電池]
本実施形態のリチウムイオン二次電池(以下、「二次電池」ともいう。)は、既述の正極活物質を含む正極を有することができる。
以下、本実施形態の二次電池の一構成例について、構成要素ごとにそれぞれ説明する。本実施形態の二次電池は、例えば正極、負極及び非水系電解質を含み、一般のリチウムイオン二次電池と同様の構成要素から構成される。なお、以下で説明する実施形態は例示に過ぎず、本実施形態のリチウムイオン二次電池は、下記実施形態をはじめとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、二次電池は、その用途を特に限定するものではない。
(正極)
本実施形態の二次電池が有する正極は、既述の正極活物質を含むことができる。
以下に正極の製造方法の一例を説明する。まず、既述の正極活物質(粉末状)、導電材および結着剤(バインダー)を混合して正極合材とし、さらに必要に応じて活性炭や、粘度調整などの目的の溶剤を添加し、これを混練して正極合材ペーストを作製することができる。
正極合材中のそれぞれの材料の混合比は、リチウムイオン二次電池の性能を決定する要素となるため、用途に応じて、調整することができる。材料の混合比は、公知のリチウムイオン二次電池の正極と同様とすることができ、例えば、溶剤を除いた正極合材の固形分の全質量を100質量%とした場合、正極活物質を60質量%以上95質量%以下、導電材を1質量%以上20質量%以下、結着剤を1質量%以上20質量%以下の割合で含有することができる。
得られた正極合材ペーストを、例えば、アルミニウム箔製の集電体の表面に塗布し、乾燥して溶剤を飛散させ、シート状の正極が作製される。必要に応じ、電極密度を高めるべくロールプレス等により加圧することもできる。このようにして得られたシート状の正極は、目的とする電池に応じて適当な大きさに裁断等し、電池の作製に供することができる。
導電材としては、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛および膨張黒鉛など)や、アセチレンブラックやケッチェンブラック(登録商標)などのカーボンブラック系材料などを用いることができる。
結着剤(バインダー)としては、活物質粒子をつなぎ止める役割を果たすもので、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂およびポリアクリル酸等から選択された1種類以上を用いることができる。
必要に応じ、正極活物質、導電材等を分散させて、結着剤を溶解する溶剤を正極合材に添加することもできる。溶剤としては、具体的には、N-メチル-2-ピロリドンなどの有機溶剤を用いることができる。また、正極合材には、電気二重層容量を増加させるために、活性炭を添加することもできる。
正極の作製方法は、上述した例示のものに限られることなく、他の方法によってもよい。例えば正極合材をプレス成形した後、真空雰囲気下で乾燥することで製造することもできる。
(負極)
負極は、金属リチウム、リチウム合金等を用いることができる。また、負極は、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを用いてもよい。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛およびフェノール樹脂などの有機化合物焼成体、およびコークスなどの炭素物質の粉状体を用いることができる。この場合、負極結着剤としては、正極同様、PVDFなどの含フッ素樹脂を用いることができ、これらの活物質および結着剤を分散させる溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドンなどの有機溶剤を用いることができる。
(セパレータ)
正極と負極との間には、必要に応じてセパレータを挟み込んで配置することができる。セパレータは、正極と負極とを分離し、電解質を保持するものであり、公知のものを用いることができ、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどの薄い膜で、微小な孔を多数有する膜を用いることができる。
(非水系電解質)
非水系電解質としては、例えば非水系電解液を用いることができる。
非水系電解液としては、例えば支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものを用いることができる。また、非水系電解液として、イオン液体にリチウム塩が溶解したものを用いてもよい。なお、イオン液体とは、リチウムイオン以外のカチオンおよびアニオンから構成され、常温でも液体状の塩をいう。
有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートおよびトリフルオロプロピレンカーボネートなどの環状カーボネートや、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートおよびジプロピルカーボネートなどの鎖状カーボネート、さらにテトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフランおよびジメトキシエタンなどのエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトンなどの硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチルなどのリン化合物等から選ばれる1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いることもできる。
支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiN(CFSO、およびそれらの複合塩などを用いることができる。さらに、非水系電解液は、ラジカル捕捉剤、界面活性剤および難燃剤などを含んでいてもよい。
また、非水系電解質としては、固体電解質を用いてもよい。固体電解質は、高電圧に耐えうる性質を有する。固体電解質としては、無機固体電解質、有機固体電解質が挙げられる。
無機固体電解質としては、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質等が挙げられる。
酸化物系固体電解質としては、特に限定されず、例えば酸素(O)を含有し、かつリチウムイオン伝導性と電子絶縁性とを有するものを好適に用いることができる。酸化物系固体電解質としては、例えば、リン酸リチウム(LiPO)、LiPO、LiBO、LiNbO、LiTaO、LiSiO、LiSiO-LiPO、LiSiO-LiVO、LiO-B-P、LiO-SiO、LiO-B-ZnO、Li1+XAlTi2-X(PO(0≦X≦1)、Li1+XAlGe2-X(PO(0≦X≦1)、LiTi(PO、Li3XLa2/3-XTiO(0≦X≦2/3)、LiLaTa12、LiLaZr12、LiBaLaTa12、Li3.6Si0.60.4等から選択された1種類以上を用いることができる。
硫化物系固体電解質としては、特に限定されず、例えば硫黄(S)を含有し、かつリチウムイオン伝導性と電子絶縁性とを有するものを好適に用いることができる。硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS-P、LiS-SiS、LiI-LiS-SiS、LiI-LiS-P、LiI-LiS-B、LiPO-LiS-SiS、LiPO-LiS-SiS、LiPO-LiS-SiS、LiI-LiS-P、LiI-LiPO-P等から選択された1種類以上を用いることができる。
なお、無機固体電解質としては、上記以外のものを用いてよく、例えば、LiN、LiI、LiN-LiI-LiOH等を用いてもよい。
有機固体電解質としては、イオン伝導性を示す高分子化合物であれば、特に限定されず、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、これらの共重合体などを用いることができる。また、有機固体電解質は、支持塩(リチウム塩)を含んでいてもよい。
(二次電池の形状、構成)
以上のように説明してきた本実施形態のリチウムイオン二次電池は、円筒形や積層形など、種々の形状にすることができる。いずれの形状を採る場合であっても、本実施形態の二次電池が非水系電解質として非水系電解液を用いる場合であれば、正極および負極を、セパレータを介して積層させて電極体とし、得られた電極体に、非水系電解液を含浸させ、正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、および、負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を、集電用リードなどを用いて接続し、電池ケースに密閉した構造とすることができる。
なお、既述の様に本実施形態の二次電池は非水系電解質として非水系電解液を用いた形態に限定されるものではなく、例えば固体の非水系電解質を用いた二次電池、すなわち全固体電池とすることもできる。全固体電池とする場合、正極活物質以外の構成は必要に応じて変更することができる。
本実施形態の二次電池は、各種用途に用いることができる。本実施形態の二次電池は、高容量、高出力な二次電池とすることができるため、例えば常に高容量を要求される小型携帯電子機器(ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話端末など)の電源に好適であり、高出力が要求される電気自動車用電源にも好適である。
また、本実施形態の二次電池は、小型化、高出力化が可能であることから、搭載スペースに制約を受ける電気自動車用電源として好適である。なお、本実施形態の二次電池は、純粋に電気エネルギーで駆動する電気自動車用の電源のみならず、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃焼機関と併用するいわゆるハイブリッド車用の電源としても用いることができる。
以下に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
ここではまず、以下の実験例で得られた正極活物質、二次電池の評価方法について説明する。
(正極活物質の評価)
得られた正極活物質について以下の評価を行った。
(a)添加粒子、リチウム金属複合酸化物粒子の平均粒径
まず、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社日立ハイテクノロジース製、走査型電子顕微鏡S-4700)を用いて、以下の実験例で作製した正極活物質が含有する添加粒子を5万倍で観察し、画像を得た。得られた画像内から、添加粒子を100個選択し、選択した各粒子の輪郭に外接する外接円を描き、係る外接円の直径を各粒子の粒径とした。そして、評価を行った100個の粒子の粒径の平均値を、該正極活物質が有する添加粒子の平均粒径とした。
リチウム金属複合酸化物粒子についても同様にして平均粒径を測定した。
(b)比表面積
流動方式ガス吸着法比表面積測定装置(ユアサアイオニクス株式会社製、マルチソーブ)により正極活物質、および原料の添加粒子の比表面積を測定した。
(c)SEM観察
走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジース製、走査型電子顕微鏡S-4700)を用いて、以下の実験例4、8、13、16、22、25、26、32、34で作製した正極活物質の観察を行った。
また、実験例28、30で作製した正極活物質について、粒子の断面の観察を行った。
(電池特性の評価)
以下の実験例で作製したラミネート型電池を用いて、サイクル前後の正極抵抗、およびサイクル特性を評価した。なお、正極抵抗については、実験例1~5、8~21、24~34についてのみ評価を行った。正極抵抗を評価していない試料については、正極抵抗の測定を行っていない点以外は同様にコンディショニングを行った後、サイクル特性の評価を行った。
以下の各実験例で作製したラミネート型電池を、25℃に保持された恒温槽内で、電流密度0.3mA/cmとして、カットオフ電圧4.2Vまで充電し、10分間の休止後、カットオフ電圧2.5Vまで放電するサイクルを5サイクル繰り返すコンディショニングを行った。なお、コンディショニング後に同条件で1サイクルを行った際の2.5Vまで放電したときの容量を初期放電容量とした。
次いで、ラミネート型電池を初期放電容量の50%まで充電し、10分間の休止を挟み、1Cレートで10秒間放電し、この1Cレートによる10秒間の放電の際の電圧の変化量を測定した。
オームの法則により、電圧変化量を電流値で除して、抵抗値(DC-IR)を算出し、SOC50%、1C、10秒間、25℃での電池直流抵抗とした。このとき、以下の複数の実験例で作製したラミネート型電池は、正極活物質以外の部材は同じものを使用しているため、上記電池直流抵抗を正極活物質の抵抗を評価しているものとみなす。
また、ラミネート型電池を-10℃まで冷却後、同様にして電池直流抵抗、すなわち正極抵抗を測定した(サイクル前の正極抵抗)。
表1、表2中、正極抵抗のサイクル前の欄のうち、25℃の欄が25℃で測定した正極抵抗を、-10℃の欄が-10℃で測定した正極抵抗をそれぞれ示している。後述するサイクル後の正極抵抗についても同様に表記している。
サイクル前の正極抵抗を測定後、または初期放電容量を測定後、45℃に保持された恒温槽内で、電流密度2.0mA/cmとして、所定のカットオフ電圧まで充電し、10分間の休止後、2Cレートでカットオフ電圧2.5Vまで放電するサイクルを500サイクル繰り返した。そして、コンディショニング後の500サイクル目の放電容量の、1サイクル目の放電容量に対する割合である容量維持率を算出し、評価した。なお、上述の繰り返し充放電を行う際、実験例1~実験例9、実験例17、実験例18、実験例21~実験例25、実験例28~実験例31についてはカットオフ電圧4.3Vまで充電し、実験例10~実験例16、実験例19、実験例20、実験例26、実験例27、実験例32~実験例34についてはカットオフ電圧4.2Vまで充電した。表1においては1サイクル目の放電容量、500サイクル目の放電容量、およびサイクル容量維持率(容量維持率)を示している。
500サイクル充放電後、500サイクル充放電の前の場合と同様にして25℃と、-10℃における電池直流抵抗、すなわち正極抵抗の値を測定、算出した(サイクル後の正極抵抗)。
以下、各実験例における正極活物質等の製造条件、評価結果について説明する。実験例1~7、10、11、13~15、17~26、28、30、32、33が実施例、実験例8、9、12、16、27、29、31、34が比較例になる。
[実験例1]
(1)正極活物質の製造
平均粒径が13.0μmであるLiNi0.52Mn0.28Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子100gと、平均粒径が54nm、比表面積が104m/gである酸化アルミニウム粒子0.053gとを、シェーカーミキサー装置を用いて十分に混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。シェーカーミキサー装置としては、ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製、型式:TURBULA TypeT2Cを用いた。以下の他の実験例でも同じシェーカーミキサー装置を用いて混合工程を実施した。
本実験例で用いたリチウム金属複合酸化物の粒子について粒子断面の構造の観察、および該断面における空隙率の平均値の算出を行った。具体的にはリチウム金属複合酸化物の粒子群を樹脂に埋め込んだ後、クロスセクションポリッシャ(CP)によって切断することで粒子群の断面を露出させ、この露出した粒子群の断面を、走査型電子顕微鏡を用いて撮像した。その結果、リチウム金属複合酸化物の粒子は、ほとんど空隙を含まない、中実構造を備えることを確認できた。
得られた粒子群の断面画像について、画像解析・計測ソフトウェア(三谷商事株式会社製 WinRoof6.1.1)によって解析することで空隙部を黒領域、緻密部を白領域として識別し、20個の粒子について空隙率を求めた。
空隙率を求めた20個の粒子としては、粒径が、リチウム金属複合酸化物粒子について予めレーザー回折・散乱法により求めた粒度分布における体積積算値50%でのD50粒径と等しくなる粒子を選択した。なお、各粒子の粒径は、撮像した断面画像における粒子の外接円の直径とした。以下の他の実験例においても同様にして空隙率を求める粒子を選択した。
そして、リチウム金属複合酸化物の粒子の空隙率の平均値を算出した。その結果、本実験例で用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は空隙率の平均値が5%以下であることを確認できた。以下、他の実験例1~実験例27、実験例32~実験例34で用いた中実構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子についても、同様に空隙率が5%以下であることを確認している。
なお、混合工程後に得られた正極活物質が含有するリチウム金属複合酸化物粒子、および酸化アルミニウム粒子について、既述の評価方法により平均粒径を測定したところ、混合前と同じになっていることが確認できた。以下の他の実験例、すなわち実験例2~実験例34でも混合の前後においても、リチウム金属複合酸化物粒子の平均粒径、および添加粒子の平均粒径に変化がなく、同じになることが確認できた。
また、混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ0.29m/gであることが確認できた。
(2)二次電池の作製
以下の手順により、図1に示す構造のラミネート型電池を作製し、該電池について既述の評価を行った。
図1に示すように、ラミネート型電池10は、正極膜11と、セパレータ12と、負極膜13との積層物に電解液を含浸させたものを、ラミネート14により封止した構造を有している。なお、正極膜11には正極タブ15が、負極膜13には負極タブ16がそれぞれ接続されており、正極タブ15、負極タブ16はラミネート14の外に露出している。
得られた正極活物質20.0gと、アセチレンブラック2.35gと、ポリフッ化ビニリデン1.18gとをN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に分散させたスラリーをAl箔上に1cmあたり正極活物質が7.0mg存在するように塗布した。次いで、係るAl箔上に正極活物質を含有するスラリーを塗布したものを、120℃で30分間、大気中で乾燥し、NMPを除去した。正極活物質が塗布されたAl箔を幅66mmの短冊状に切り取り、荷重1.2tでロールプレスして正極膜を作製した。そして、正極膜を50mm×30mmの長方形に切り抜き、真空乾燥機中120℃で12時間乾燥したものをラミネート型電池10の正極膜11として用いた。
また、平均粒径20μm程度の黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンとの混合物である負極合材ペーストを銅箔に塗布した負極膜13を用意した。セパレータ12には、膜厚20μmのポリエチレン多孔膜を、電解液には、1MのLiPFを支持電解質とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の3:7混合液(宇部興産株式会社製)を用いた。
露点-60℃に管理されたドライルームで、上記正極膜11と、セパレータ12と、負極膜13との積層物に電解液を含浸させ、ラミネート14により封止して、ラミネート型電池10を作製し、既述の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[実験例2~実験例7]
酸化アルミニウム粒子の添加量を、表1に示した量とした点以外は実験例1と同様にして正極活物質、および二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
実験例4で得られた正極活物質のSEM画像を図2Aに示す。
[実験例8]
酸化アルミニウム粒子を添加せず、平均粒径が13.0μmである、層状構造を有するLiNi0.52Mn0.28Co0.20で表されるリチウム金属複合酸化物の粒子を正極活物質とした。なお、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。そして、係る正極活物質について、実験例1と同様に評価を行った。
また、上記正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
実験例8で得られた正極活物質のSEM画像を図2Bに示す。
[実験例9]
酸化アルミニウム粒子として、平均粒径が46.2μmである酸化アルミニウム粒子をジェットミルで粉砕して得られた、平均粒径が3.1μm、比表面積が0.92m/gである酸化アルミニウム粒子を用いた。そして、リチウム金属複合酸化物の粒子100gに対する、上記酸化アルミニウム粒子の添加量を0.26gとした。以上の点以外は実験例1と同様にして正極活物質、および二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例10]
平均粒径が13.0μmである、LiNi0.82Mn0.10Co0.05Al0.03で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子100gと、平均粒径が54nm、比表面積が104m/gである酸化アルミニウム粒子0.26gとを、シェーカーミキサー装置を用いて十分に混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。なお、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
また、混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ0.51m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例11]
酸化アルミニウム粒子の添加量を、表1に示した量とした点以外は実験例10と同様にして正極活物質、および二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例12]
酸化アルミニウム粒子を添加せず、平均粒径が13.0μmである、LiNi0.82Mn0.10Co0.05Al0.03で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を正極活物質とした。そして、係る正極活物質について、実験例10と同様に評価を行った。なお、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
また、上記正極活物質を用いた点以外は実験例10と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例13]
平均粒径が14.7μmである、LiNi0.85Mn0.1Co0.05で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子100gと、平均粒径が54nm、比表面積が104m/gである酸化アルミニウム粒子0.13gとを、シェーカーミキサー装置を用いて十分に混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。なお、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
また、混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ1.03m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
実験例13で得られた正極活物質のSEM画像を図3Aに示す。
[実験例14、15]
酸化アルミニウム粒子の添加量を、表1に示した量とした点以外は実験例13と同様にして正極活物質、および二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例16]
酸化アルミニウム粒子を添加せず、平均粒径が14.7μmである、LiNi0.85Mn0.1Co0.05で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を正極活物質とした。そして、係る正極活物質について、実験例13と同様に評価を行った。なお、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
また、上記正極活物質を用いた点以外は実験例13と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
実験例16の正極活物質のSEM画像を図3Bに示す。
[実験例17]
酸化アルミニウム粒子に替えて、平均粒径が84nm、比表面積が55m/gである酸化チタン粒子0.41gを用いた点以外は実験例1と同様にして、リチウム金属複合酸化物の粒子と、酸化チタン粒子とを混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。
なお、リチウム金属複合酸化物の粒子としては、実験例1と同じ平均粒径が13.0μmである、LiNi0.52Mn0.28Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を用いた。また、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
また、添加粒子である酸化チタン粒子は、含有する酸化チタンの結晶相がルチル相の単相であることを確認した。
混合工程後に得られた正極活物質が含有するリチウム金属複合酸化物粒子、および酸化チタン粒子について、既述の評価方法により平均粒径を測定したところ、混合前と同じになっていることが確認できた。以下の他の実験例でも同様のことが確認できた。
また、混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ0.45m/gであることが確認できた。
上記正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例18]
酸化チタン粒子の添加量を、表1に示した量とした点以外は実験例17と同様にして正極活物質、および二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例19]
酸化アルミニウム粒子に替えて、平均粒径が84nm、比表面積が55m/gである酸化チタン粒子0.20gを用いた点以外は実験例13と同様にして、リチウム金属複合酸化物の粒子と、酸化チタン粒子とを混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。
なお、リチウム金属複合酸化物の粒子としては、実験例13と同じ平均粒径が14.7μmである、LiNi0.85Mn0.1Co0.05で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を用いた。また、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
添加粒子である酸化チタン粒子は、含有する酸化チタンの結晶相がルチル相の単相であることを確認した。
また、混合工程後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ1.11m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例13と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例20]
酸化アルミニウム粒子に替えて、平均粒径が84nm、比表面積が55m/gである酸化チタン粒子0.20gを用いた点以外は実験例13と同様にして、リチウム金属複合酸化物の粒子と、酸化チタン粒子とを混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。
なお、リチウム金属複合酸化物の粒子としては、実験例13と同じ平均粒径が14.7μmである、LiNi0.85Mn0.1Co0.05で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を用いた。また、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
添加粒子である酸化チタン粒子は、含有する酸化チタンの結晶相がルチル相とアナターゼ相とを質量比で、ルチル相:アナターゼ相=8:2の割合で含有する共相であることを確認した。なお、ルチル相が主相となる。
また、混合工程後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ1.05m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例13と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例21]
添加粒子として、酸化アルミニウム粒子に加えて、実験例17で用いた酸化チタン粒子を用いた。酸化アルミニウム粒子は0.13g、酸化チタン粒子は0.17g、それぞれ用いた。以上の点以外は実験例1と同様にして、リチウム金属複合酸化物の粒子と、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子とを混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。
なお、リチウム金属複合酸化物の粒子としては、実験例1と同じ平均粒径が13.0μmである、LiNi0.52Mn0.28Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を用いた。なお、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
また、混合工程後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ0.40m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例22]
酸化アルミニウム粒子に替えて、平均粒径が30nm、比表面積が65m/gである酸化マグネシウム粒子0.102gを用いた点以外は実験例1と同様にして、リチウム金属複合酸化物の粒子と、酸化マグネシウム粒子とを混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。
なお、リチウム金属複合酸化物の粒子としては、実験例1と同じ平均粒径が13.0μmである、LiNi0.52Mn0.28Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を用いた。また、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
実験例1で既述のように、混合工程後に得られた正極活物質が含有するリチウム金属複合酸化物粒子、および酸化マグネシウム粒子について、既述の評価方法により平均粒径を測定したところ、混合前と同じになっていることが確認できた。
また、混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ0.62m/gであることが確認できた。
上記正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
実験例22で得られた正極活物質のSEM画像を図4に示す。
[実験例23]
酸化マグネシウム粒子の添加量を、表2に示した量とした点以外は実験例22と同様にして正極活物質、および二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
[実験例24]
酸化アルミニウム粒子に替えて、平均粒径が167nm、比表面積が207m/gである酸化ケイ素粒子0.155gを用いた点以外は実験例1と同様にして、リチウム金属複合酸化物の粒子と、酸化ケイ素粒子とを混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。
なお、リチウム金属複合酸化物の粒子としては、実験例1と同じ平均粒径が13.0μmである、LiNi0.52Mn0.28Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を用いた。また、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
実験例1で既述のように、混合工程後に得られた正極活物質が含有するリチウム金属複合酸化物粒子、および酸化ケイ素粒子について、既述の評価方法により平均粒径を測定したところ、混合前と同じになっていることが確認できた。
また、混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ0.38m/gであることが確認できた。
上記正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
[実験例25]
酸化ケイ素粒子の添加量を、表2に示した量とした点以外は実験例24と同様にして正極活物質、および二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
実験例25で得られた正極活物質のSEM画像を図5に示す。
[実験例26]
平均粒径が12.9μmである、LiNiOで表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子100gと、平均粒径が10nm、比表面積が221m/gである酸化ジルコニウム粒子0.82gとを、窒素をパージした容器に入れて、シェーカーミキサー装置を用いて十分に混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。なお、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
添加粒子である酸化ジルコニウム粒子は、含有する酸化ジルコニウムの結晶相が正方晶単相であることを確認した。
混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ1.68m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
実験例26で得られた正極活物質のSEM画像を図6A、図6Bに示す。図6Bは図6Aの一部拡大図になる。
[実験例27]
酸化ジルコニウム粒子を添加せず、平均粒径が12.9μmである、LiNiOで表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を正極活物質とした。そして、係る正極活物質について、実験例26と同様に評価を行った。
また、上記正極活物質を用いた点以外は実験例26と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
[実験例28]
平均粒径が5.2μmである、LiNi0.50Mn0.30Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子100gと、平均粒径が54nm、比表面積が104m/gである、酸化アルミニウム粒子0.32gとを、シェーカーミキサー装置を用いて十分に混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。
本実験例で用いたリチウム金属複合酸化物の粒子について粒子断面の構造の観察、および該断面における空隙率の平均値の算出を行った。具体的にはリチウム金属複合酸化物の粒子群を樹脂に埋め込んだ後、クロスセクションポリッシャ(CP)によって切断することで粒子群の断面を露出させ、この露出した粒子群の断面を、走査型電子顕微鏡を用いて撮像した。その結果、リチウム金属複合酸化物の粒子は、中心部に配置された空間からなる中空部と、中空部の外側に配置された外殻部とを有する粒子構造を備える中空構造を備えることを確認できた。
得られた粒子群の断面画像から、実験例1で既述の方法、条件でリチウム金属複合酸化物の粒子の空隙率の平均値を算出した。その結果、本実験例で用いた中空構造のリチウム金属複合酸化物の空隙率の平均値は15%以上であることを確認できた。
混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ2.05m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
実験例28で得られた正極活物質の断面のSEM画像を図7に示す。
[実験例29]
酸化アルミニウム粒子を添加せず、実験例28で用いた、中空構造を有する平均粒径が5.2μmである、LiNi0.50Mn0.30Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を正極活物質とした。そして、係る正極活物質について、実験例28と同様に評価を行った。
また、上記正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
[実験例30]
平均粒径が5.2μmである、LiNi0.50Mn0.30Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子100gと、平均粒径が54nm、比表面積が104m/gである、酸化アルミニウム粒子0.32gとを、シェーカーミキサー装置を用いて十分に混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。
本実験例で用いたリチウム金属複合酸化物の粒子について粒子断面の構造の観察、および該断面における空隙率の平均値の算出を行った。具体的にはリチウム金属複合酸化物の粒子群を樹脂に埋め込んだ後、クロスセクションポリッシャ(CP)によって切断することで粒子群の断面を露出させ、この露出した粒子群の断面を、走査型電子顕微鏡を用いて撮像した。その結果、リチウム金属複合酸化物の粒子は、粒子全体に渡って空隙が分散して存在する多孔質構造を備えることを確認できた。
得られた粒子群の断面画像から、実験例1で既述の方法、条件でリチウム金属複合酸化物の粒子の空隙率の平均値を算出した。その結果、本実験例で用いた多孔質構造のリチウム金属複合酸化物の空隙率の平均値は15%以上であることを確認できた。
混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ3.18m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
実験例30で得られた正極活物質の断面のSEM画像を図8に示す。
[実験例31]
酸化アルミニウム粒子を添加せず、実験例30で用いた、多孔質構造を有する平均粒径が5.2μmである、LiNi0.50Mn0.30Co0.20で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を正極活物質とした。そして、係る正極活物質について、実験例30と同様に評価を行った。
また、上記正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
[実験例32]
平均粒径が2.3μmである、LiNi0.88Mn0.07Co0.05で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子100gと、平均粒径が54nm、比表面積が104m/gである酸化アルミニウム粒子0.26gとを、シェーカーミキサー装置を用いて十分に混合し、本実験例の正極活物質を得た(混合工程)。なお、用いたリチウム金属複合酸化物の粒子は中実構造を有していた。
混合後に得られた正極活物質の比表面積を測定したところ1.33m/gであることが確認できた。
得られた正極活物質を用いた点以外は実験例1と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
実験例32で得られた正極活物質のSEM画像を図9A、図9Bに示す。図9Bは図9Aの一部拡大図になる。
[実験例33]
酸化アルミニウム粒子の添加量を、表2に示した量とした点以外は実験例32と同様にして正極活物質、および二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実験例34]
酸化アルミニウム粒子を添加せず、平均粒径が2.3μmである、LiNi0.88Mn0.07Co0.05で表される層状構造を有するリチウム金属複合酸化物の粒子を正極活物質とした。そして、係る正極活物質について、実験例32と同様に評価を行った。
また、上記正極活物質を用いた点以外は実験例32と同様にして二次電池を作製し、評価を行った。評価結果を表2に示す。
実験例34で得られた正極活物質のSEM画像を図9C、図9Dに示す。図9Dは図9Cの一部拡大図になる。
Figure 2023152003000002
Figure 2023152003000003
表1、表2に示した結果によれば、酸化アルミニウム粒子を添加した実験例1~実験例7では、酸化アルミニウム粒子を添加していない実験例8の場合と比較して、サイクル特性が高くなることが確認できた。同様の傾向が、他の酸化アルミニウム粒子を添加した実験例と、酸化アルミニウム粒子を添加していない実験例との間でも確認できた。具体的には、実験例10、11と実験例12との間や、実験例13~15と実験例16との間、実験例28と実験例29との間、実験例30と実験例31との間でも確認できた。また、添加粒子として酸化チタン粒子や、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、酸化ジルコニウム粒子を用いた場合についても、同様の傾向が確認された。具体的には、酸化チタン粒子を添加した実験例17、18と、酸化チタン粒子を添加していない実験例8との間や、酸化チタン粒子を添加した実験例19、20と、酸化チタン粒子を添加していない実験例16との間でも同様の傾向が確認できた。また、酸化マグネシウム粒子を添加した実験例22、23と、酸化マグネシウム粒子を添加していない実験例8との間や、酸化ケイ素粒子を添加した実験例24、25と、酸化ケイ素粒子を添加していない実験例8との間でも同様の傾向が確認できた。酸化ジルコニウム粒子を添加した実験例26と、酸化ジルコニウム粒子を添加していない実験例27との間でも同様の傾向が確認できた。
さらに、添加粒子として、酸化アルミニウム粒子、および酸化チタン粒子を添加した実験例21と、添加粒子を添加していない実験例8との間でも同様の傾向が確認された。
サイクル前では、実験例1~実験例5の二次電池の正極抵抗は、実験例8の二次電池と同等ではあるものの、サイクル後では正極抵抗の上昇を抑制し、実験例8と比較して大幅に低く維持できていることを確認できた。同様の傾向が、実験例10、11と実験例12との間や、実験例13~15と実験例16との間、実験例17、18、21と実験例8との間、実験例19、20と実験例16との間、実験例24、実験例25と実験例8との間、実験例26と実験例27との間、実験例28と実験例29との間、実験例30と実験例31との間、実験例32、33と、実験例34との間でも確認できた。
これは、実験例1~実験例5や、実験例10、実験例11、実験例13~実験例15、実験例17~実験例21、実験例24~実験例26、実験例28、実験例30、実験例32、実験例33では、リチウム金属複合酸化物粒子の表面に添加粒子が分散し、リチウム金属複合酸化物粒子と、電解質との間でリチウム金属複合酸化物を劣化させる反応を抑制できたためと考えられる。
酸化チタン粒子を添加した実験例19、実験例20のうち、実験例19においては含有する酸化チタンの結晶相がルチル相単相である酸化チタン粒子を用いた。一方、実験例20においては含有する酸化チタンの結晶相がルチル相と、アナターゼ相との共相であり、ルチル相が主相である酸化チタン粒子を用いた。両実験例の結果を比較すると、実験例19の場合の方が、サイクル特性が高くなっていることを確認できた。この結果から、添加元素として酸化チタン粒子を用いる場合、該酸化チタン粒子はルチル相を含有することが好ましく、特にルチル相が主相であることが好ましいことを確認できた。
また、図2A、図2Bに開示した、実験例4、8のSEM画像によれば、酸化アルミニウム粒子を添加した実験例4と酸化アルミニウム粒子を添加していない実験例8とを比較すると、実験例4では、リチウム金属複合酸化物の粒子表面に微細な酸化アルミニウム粒子が分散し、リチウム金属複合酸化物粒子を修飾していることを確認できた。
図3A、図3Bに開示した実験例13、16のSEM画像からも同様にリチウム金属複合酸化物の粒子表面に添加粒子が分散し、修飾していることが確認できた。また、図4に開示した実験例22のSEM画像、図5に開示した実験例25のSEM画像、図6A、図6Bに開示した実験例26のSEM画像、図9A、図9Bに開示した実験例32のSEM画像からも同様のことを確認できた。なお、図4、図5の実験例22、実験例25のSEM画像は、図2Bに示した実験例8のSEM画像と比較できる。図9A、図9Bに開示した実験例32のSEM画像は、図9C、図9Dに開示した実験例34のSEM画像と比較できる。
図7に開示した実験例28のSEM画像によれば、実験例28で得られた正極活物質が有するリチウム金属複合酸化物粒子は、中空部と、該中空部を囲むように配置された外殻部とを有する中空構造を有することを確認できる。
図8に開示した実験例30のSEM画像によれば、実験例30で得られた正極活物質が有するリチウム金属複合酸化物粒子は粒子全体に空隙部が分散した多孔質構造を有することが確認できる。
以上にリチウムイオン二次電池用正極活物質、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法を、実施形態および実施例等で説明したが、本発明は上記実施形態および実施例等に限定されない。特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。

Claims (4)

  1. リチウム金属複合酸化物粒子と、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子から選択された1種類以上の添加粒子とを含み、
    比表面積が0.25m/g以上4.0m/g以下であるリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  2. 前記添加粒子の平均粒径が300nm以下である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  3. 前記リチウム金属複合酸化物粒子に対する、前記添加粒子の割合が0.025質量%以上3.0質量%以下である請求項1または請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  4. リチウム金属複合酸化物粒子と、酸化アルミニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化ケイ素粒子、および酸化ジルコニウム粒子から選択された1種類以上の添加粒子とを混合する、混合工程を有し、
    前記混合工程では、前記混合工程後に得られるリチウムイオン二次電池用正極活物質の比表面積が0.25m/g以上4.0m/g以下となるように混合するリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
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