JP2023151212A - 車両 - Google Patents

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JP2023151212A
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善昭 塚田
Yoshiaki Tsukada
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Abstract

Figure 2023151212000001
【課題】遠心力により動力伝達経路を切り替えて変速する変速機構を備える車両において、変速の際に運転者が違和感を覚えることを従来よりも抑制すること。
【解決手段】車両は、駆動源と、駆動源側の第1の軸の回転を変速して駆動輪側の第2の軸に伝達する変速機構と、駆動源の出力トルクを制御する制御手段と、を備える。変速機構は、遠心力により動力伝達経路を切り替えることで、第1の変速比と第1の変速比よりも小さい第2の変速比との間で変速比を切り替え可能である。制御手段は、変速機構の変速比が第1の変速比から第2の変速比に切り替わる場合に駆動源の出力トルクを増加させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両に関する。
従来、モータと駆動輪の間の動力伝達経路を断接する遠心クラッチと、この遠心クラッチからの動力を減速して駆動輪へ伝達する減速機構を有する車両が提案されている(特許文献1)。
特開2012-171548号公報
ところで、発進時等に大きな駆動力を得るために、モータ等の駆動源と駆動輪の間に変速機構を設けることが考えられる。変速機構の一例としては、遠心力を利用してモータ及び駆動輪間の動力伝達経路を切り替えて変速を行うものが挙げられる。しかし、このような変速機構においては、変速中に、すなわち動力伝達経路が切り替わる際に、駆動力が低下することがある。変速中に駆動力が低下すると、運転者が違和感を覚えることがある。
本発明は、遠心力により動力伝達経路を切り替えて変速する変速機構を備える車両において、変速の際に運転者が違和感を覚えることを従来よりも抑制する技術を提供する。
技術を提供する。
本発明によれば、
駆動源と、
前記駆動源側の第1の軸の回転を変速して駆動輪側の第2の軸に伝達する変速機構と、
前記駆動源の出力トルクを制御する制御手段と、を備え、
前記変速機構は、遠心力により動力伝達経路を切り替えることで、第1の変速比と前記第1の変速比よりも小さい第2の変速比との間で変速比を切り替え可能であり、
前記制御手段は、前記変速機構の変速比が前記第1の変速比から前記第2の変速比に切り替わる場合に前記駆動源の前記出力トルクを増加させる、
ことを特徴とする車両が提供される。
本発明によれば、遠心力により動力伝達経路を切り替えて変速する変速機構を備える車両において、変速の際に運転者が違和感を覚えることを従来よりも抑制することができる。
車両の一例としてのユニットスイング式の自動二輪車の側面図。 パワーユニットの内部構造を示す断面図。 車両のハードウェア構成を説明するためのブロック図。 処理部が実行する制御の概要を示すフローチャート。 処理部が実行する制御の具体例を示すフローチャート。 (A)及び(B)は処理部が実行する制御の具体例を示すフローチャート。 (A)は比(Nm/No)の変化の割合と出力トルクの増加量の関係を例示する図、(B)は、比(Nm/No)の変化の割合と出力トルクの減少時の変化の割合の関係を例示する図。 変速機構において変速が行われる際の出力トルクの推移を示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。
<車両の概要>
図1は、車両の一例としてのユニットスイング式の自動二輪車1(以下、単に車両1と表記する)の側面図である。車両1は、ハンドル2によって操向される前輪3と、動力源を含むパワーユニット10によって駆動される後輪4とを備えている。本実施形態の車両1は、シート8に着座した乗員が足を載せるステップフロア9を有するスクータ型の車両である。しかしながら、他の形式の鞍乗型車両や四輪の乗用車等にも本実施形態の特徴を適用可能である。また、後述するよう本実施形態の車両1はモータ30を駆動源とする電動車両であるが、内燃機関を駆動源とする車両にも本実施形態の特徴を適用可能である。車両1は、その骨格をなす車体フレーム11を含む。
車体フレーム11は、複数種の鋼材を溶接等により一体に接合して形成されている。車体フレーム11は、ヘッドパイプ12と、メインフレーム13と、ダウンフレーム14と、シートフレーム15と、サポートフレーム16と、を含む。ヘッドパイプ12は、車体フレーム11の前端部に位置する。メインフレーム13は、ヘッドパイプ12から後方かつ下方へ斜めに延びる。左右一対のダウンフレーム14は、ヘッドパイプ12の下部からメインフレーム13よりも急傾斜で後方かつ下方へ斜めに延びてその下端から後方へ向けて実質的に水平に延びた後、その後端から後方かつ上方へ斜めに延びる。左右一対のシートフレーム15は、メインフレーム13の上下中間部から後方かつ上方へ斜めに延びて左右一対のダウンフレーム14の後上端に連結されるとともにその連結部から後方かつ上方へ斜めに延びる。サポートフレーム16は、ダウンフレーム14の後部から後方かつ上方へ斜めに延びてシートフレーム15の後部に連結される。
ヘッドパイプ12には、左右一対のフロントフォーク6が回転自在に軸支される。フロントフォーク6には、上端に設けられたトップブリッジを介して、操舵用のハンドル2が取り付けられている。また、左右一対のフロントフォーク6は、前輪3を回転自在に支持している。また、車体フレーム11の外周は車体カバー5で覆われている。
パワーユニット10は、車両1の後輪4を駆動するユニットである。パワーユニット10は、スイングフレーム20と、モータ30と、変速機構40(図2参照)とを一体化したスイング式動力ユニットである。パワーユニット10の後端部には、後輪4の車軸4a(図2参照)が設けられており、モータ30の回転駆動力が変速機構40を介して車軸4aに伝達されることで、車軸4aに支持された後輪4が駆動して車両1が走行する。車軸4aは、車幅方向と平行な軸線である車軸4aの中心軸線(後輪軸線)を中心に回転する。
スイングフレーム20は、モータ30及び変速機構40を支持する。モータ30は、車両1の駆動源であり、後輪4の左側に配置されている。変速機構40は、モータ30から伝達された回転駆動力を変速して後輪4に伝達する。
スイングフレーム20は、その前側端部において、リンク機構19を介して車体フレーム11の下部後側に揺動可能に支持されている。パワーユニット10の後端とシートフレーム15との間には、パワーユニット10の揺動を減衰する左右一対のリアクッション7が掛け渡されている。
<モータ>
図2は、パワーユニット10の内部構造を示す断面図である。モータ30は、車両1の駆動源であり、駆動輪である後輪4を駆動する。モータ30は、スイングフレーム20に含まれるモータ収容部23に収容されている。本実施形態のモータ30は、インナーロータ形式のモータであり、モータ軸31と、インナーロータ32と、ステータ33と、を備えている。しかしながら、他の形式のモータも適宜用いることができる。
モータ軸31は、モータ30の回転駆動力を出力する。モータ軸31は、車幅方向を指向して、軸受34a~34cを介してモータ収容部23に回転自在に支持されている。インナーロータ32は、モータ出力軸31に連結される。ステータ33は、不図示の支持部によってモータ収容部23に固定される。また、詳しくは後述するが、モータ軸31の回転駆動力は、変速機構40を介して後輪4の車軸4aへと伝達される。なお、車軸4aは、軸受4b~4cを介してスイングフレーム20の変速機構収容部24に回転自在に支持される。
モータ30には、不図示のバッテリが接続されている。バッテリは、モータ30が後輪4を駆動するときに、モータ30に電力を供給する。なお、モータ30の制御は、例えば制御ユニット50(図3参照)により行われ得る。
<変速機構>
変速機構40は、駆動源側の軸の回転を変速して駆動輪側の軸に伝達する。本実施形態では、変速機構40は、モータ軸31の回転を変速して車軸4aに伝達する。また、変速機構40は、遠心力により動力伝達経路を切り替えることで、二つの変速比の間で変速比を切替可能な2速の変速機構である。変速機構40は、スイングフレーム20に含まれる変速機構収容部24に収容される。変速機構40は、遠心クラッチ部41と、ワンウェイクラッチ42と、遊星ギヤ部43と、を含む。
遠心クラッチ部41は、遠心力を利用して変速機構40の動力伝達経路を切り替える。遠心クラッチ部41は、クラッチインナ41aと、クラッチアウタ41bと、遠心ウエイト41cと、ギヤ41dと、ギヤ41eと、を含む。
クラッチインナ41aは、モータ軸31に相対回転不能に連結される。モータ軸31には遊星ギヤ部43のリングギヤ43aと噛み合うギヤ41dも相対回転不能に連結されているため、クラッチインナ41aはギヤ41dと同じ回転数で回転する。
クラッチアウタ41bは、モータ軸31に相対回転自在に支持される。具体的には、ニードルベアリング41fを介してモータ軸31に相対回転自在に支持される筒状体41gに、クラッチアウタ41bの内周が固定される。この筒状体41gには遊星ギヤ部43のギヤ43gと噛み合うギヤ41eも設けられている。すなわち、クラッチアウタ41bはギヤ41eと同じ回転数で回転する。
複数の遠心ウエイト41cは、クラッチインナ41aの複数箇所にそれぞれ回転可能に支持される。遠心ウエイト41cは、不図示のバネによってクラッチアウタ41bから離間する方向に付勢されており、モータ軸31の回転により遠心ウエイト41cに作用する遠心力がバネの付勢力を上回らない状態ではクラッチアウタ41bから離間している。すなわち、クラッチインナ41aからクラッチアウタ41bへと動力伝達が遮断される。一方、遠心ウエイト41cに作用する遠心力がこのバネの付勢力を上回ると、遠心ウエイト41cがクラッチアウタ41bの内周に摩擦係合することで、クラッチインナ41a及びクラッチアウタ41bが接続状態となる。
<ワンウェイクラッチ>
ワンウェイクラッチ42は、クラッチアウタ41bの一方方向への回転を許容する一方で、その逆方向への回転を規制する。ワンウェイクラッチ42の構造としては公知の技術を適用可能なため詳細な説明は省略する。一例として、ワンウェイクラッチ42は、クラッチアウタ41bの底部の外側面側に支持される複数の回り止め部材42aと、複数の回り止め部材42aと係合可能であり変速機構収容部24に固定される規制部材42bとを含む。そして、クラッチアウタ41bが一方方向へ回転する際には回り止め部材42a及び規制部材42bの係合は解除され、クラッチアウタ41bがその逆方向に回転する際には回り止め部材42a及び規制部材42bがクラッチアウタ41bの回転をロックするように係合する。
<遊星ギヤ部>
遊星ギヤ部43は、遠心クラッチ部41から伝達された回転を減速して車軸4aへと伝達する。遊星ギヤ部43は、リングギヤ43aと、遊星ギヤ43bと、遊星キャリア43cと、サンギヤ43dと、中間軸43eと、軸受43fと、ギヤ43gと、筒軸43hと、出力ギヤ43iと、ボス部材43jと、を含む。
リングギヤ43aは、中間軸43eと同軸のリング部43a1を含む。リング部43a1は、中間軸43eに相対回転自在に支持される円筒状のボス部材43jに固定されている。また、リングギヤ43aは、遊星ギヤ43bと噛み合う内側歯部43a2と、ギヤ41dと噛み合う外側歯部43a3とを含む。すなわち、リングギヤ43aは、ギヤ41dにより伝達されたモータ軸31の回転を遊星ギヤ43bへと伝達する。
複数の遊星ギヤ43bは、リングギヤ43aと遊星キャリア43cとの間において互いに離間して設けられる。遊星キャリア43cは、複数の遊星ギヤ43bを回転自在に支持する。遊星キャリア43cは、車軸4aに設けられる従動ギヤ44と噛み合う出力ギヤ43iに固定されており、出力ギヤ43iとともに中間軸43eに対して回転する。
サンギヤ43dは、複数の遊星ギヤ43bと噛み合い、中間軸43eに相対回転自在に支持されている。さらにいえば、サンギヤ43dは、二つの軸受43fにより回転自在に支持される中間軸43eに結合される筒軸43hに固定されている。この筒軸43hには遠心クラッチ部41のギヤ41eと噛み合うギヤ43gも固定されている。すなわち、サンギヤ43dはギヤ43gと同じ回転数で回転する。
中間軸43eは、二つの軸受43fを介して変速機構収容部24に回動自在に支持されている。
<動力伝達経路の切り替え>
モータ30から車軸4aへと回転が伝達される際の動力伝達経路の切り替えについて説明する。
まず、モータ軸31の回転数が比較的低速で、遠心クラッチ部41においてクラッチアウタ41bと遠心ウエイト41cとが摩擦係合していない状態について説明する。この状態では、モータ軸31のギヤ41dからリングギヤ43aへ回転が伝達されると、遊星ギヤ43bを介してサンギヤ43dへと、リングギヤ43aの回転方向へと反対方向への力が作用する。サンギヤ43dは筒軸43hを介してギヤ43gと連結されているので、ギヤ43gからギヤ41eを介してクラッチアウタ41bにモータ軸31の回転方向と反対方向への力が作用する。しかし、クラッチアウタ41bの反対方向への回転はワンウェイクラッチ42により規制されるので、クラッチアウタ41b及びサンギヤ43dは静止状態に保持される。したがって、複数の遊星ギヤ43bが、静止したサンギヤ43dの周りを遊星キャリア43cとともに回転することになり、遊星キャリア43cから出力ギヤ43i、従動ギヤ44を介して車軸4aへと回転が伝達される。このときの変速比(変速前(モータ軸31)の回転数/変速後(車軸4a)の回転数)は、次に説明する状態(クラッチアウタ41bと遠心ウエイト41cとが摩擦係合する状態)よりも大きい。以下、このときの変速比を「LOW」と表記することがある。
次に、モータ軸31の回転数が比較的高速で、遠心クラッチ部41においてクラッチアウタ41bと遠心ウエイト41cとが摩擦係合している状態について説明する。この状態では、クラッチアウタ41bは、遠心ウエイト41cと摩擦係合することによってクラッチインナ41aとともにモータ軸31の回転方向に回転することになる。すなわち、クラッチアウタ41bは、ワンウェイクラッチ42により回転が規制される方向と反対方向に回転する。すると、遊星ギヤ部43においては、サンギヤ43dがリングギヤ43aと同方向に回転することになる。結果として、遊星ギヤ部43における各ギヤの回転差がなくなり(減少して)、「LOW」のときよりも変速比が小さくなる。以下、このときの変速比を「HIGH」と表記することがある。
<ハードウェア構成>
図3は、車両1のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。制御ユニット50は、処理部51と、記憶部52と、インタフェース部53と、を備え、これらは互いに不図示のバスにより接続されている。処理部51はCPU(Central Processing Unit)に代表されるプロセッサであり、記憶部52に記憶されたプログラムを実行する。記憶部52は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク等であり、処理部51が実行するプログラムの他、各種のデータが格納される。インタフェース部53は、例えば、通信インタフェース及び/又はI/Oインタフェースであり、外部デバイス(モータ軸回数転センサ54、車軸回転数センサ55、アクセル操作量センサ56、モータ30)と処理部51との間の信号の送受信を中継する。
制御ユニット50は、例えばECU(Electronic Control Unit)であってもよい。また、ここでは一つの制御ユニット50が示されているが、複数の制御ユニット50によって実現する機能を分担してもよい。また、制御ユニット50の機能の少なくとも一部は、前述した態様の他、PLD(Programmable Logic Device)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等、公知の半導体装置により実現されてもよい。
モータ軸回転数センサ54は、モータ軸31の回転数を検知する。車軸回転数センサ55は、車軸4aの回転数を検知する。アクセル操作量センサ56は、運転者によるアクセル操作子57(アクセルグリップ)の操作量を検知する。モータ軸回転数センサ54及び車軸回転数センサ55としては公知の技術を適宜用いることができる。なお、モータ軸回転数センサ54は、レゾルバ等、モータ30に内蔵されたものであってもよいし、モータ30とは別に設けられたものでもよい。
制御ユニット50の処理部51は、通常、アクセル操作量センサ56の検知結果に基づいてモータ30の出力トルクを制御する。具体的には、アクセル操作量センサ56の検知結果に基づいてモータ30の駆動電流値を決定する。
さて、前述したように、変速機構40はクラッチアウタ41bと遠心ウエイト41cの摩擦係合の有無によって変速比を切り替えている。2段変速を採用することで、発進時等の低速領域においてより大きな駆動力を得ることができるので、駆動源としてのエンジンのエンジンストール或いはモータのロックの発生を抑制することができる。その一方で、変速比が「LOW」から「HIGH」に切り替わる過程においては、クラッチアウタ41bと遠心ウエイト41cとの間に滑りが生じるため、トルクの伝達効率が低下し、車軸4aに伝達される駆動力が低下してしまう場合がある。結果として、十分な駆動力を得られず運転者が違和感を覚えてしまう恐れがある。そこで、本実施形態では、処理部51は、変速機構40の変速比が「LOW」から「HIGH」に切り替わっていると判断した場合にはアクセル操作量に基づく出力トルクよりもモータ30の出力トルクを増加させる。
<制御例>
図4は、制御ユニット50の処理部51が実行する制御の概要を示すフローチャートである。本フローチャートは、例えば、処理部51が記憶部52に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、本フローチャートは、車両1の走行時に所定の周期で実行される。また、本フローチャートが実行されている間、処理部51は、アクセル操作子57の操作量に基づいてモータ30の出力トルクを制御しているものとする。なお、以下では、各ステップについて単にS11等と表記する。
S11において、処理部51は、変速機構40の状態を特定する。例えば、処理部51は、モータ軸回転数センサ54及び車軸回転数センサ55の検知結果に基づいて、変速比が「LOW」の状態、変速比が「HIGH」の状態、変速比が「LOW」から「HIGH」に切り替わっている状態、或いは変速比が「HIGH」から「LOW」へ切り替わっている状態のいずれであるかを特定する。
S12において、処理部51は、S11において特定した状態に基づき、変速比が「LOW」から「HIGH」に切り替わっていればS13に進み、そうでなければフローチャートを終了する。
S13において、処理部51は、モータ30の出力トルクを増加する。このように、処理部51は、変速比が「LOW」から「HIGH」に切り替わる場合に駆動源であるモータ30の出力トルクを増加させる。これにより、変速機構40の変速の際に駆動力の低下により運転者が違和感を覚えることを抑制することができる。
図5は、制御ユニット50の処理部51が実行する制御の具体例を示すフローチャートである。
S21において、処理部51は、制御状態を取得する。例えば処理部51は、モータ30の出力トルクを増加させるトルク増加制御の実行中であるか、そうでないかについての情報を取得する。
S22において、処理部51は、車軸4aの回転数(No)に対するモータ軸31の回転数(Nm)の比(Nm/No)を特定する。例えば処理部51は、モータ軸回転数センサ54及び車軸回転数センサ55の検知結果を受け付け、これらの値から比(Nm/No)を算出して特定する。
S23において、処理部51は、トルク増加制御を実行中であるかどうかを確認し、実行中であればS24に進み、そうでなければS26に進む。処理部51はS21で取得した制御状態に基づいてここでの判断を行う。
S24において、処理部51は、S22で取得した比(Nm/No)が閾値未満であるかどうかを確認し、閾値未満であればS25に進み、そうでなければフローチャートを終了する。前回以前の制御周期においてすでにトルク増加制御を実行中であり、かつ、比(Nm/No)が閾値以上である場合には、トルクの増加が必要な状況が継続していると判断できる。よって、処理部51は、今回の制御周期においてはトルク増加制御を終了することなくフローチャートを終了する。
S25において、処理部51は、実行中のトルク増加制御を終了する。ここでの閾値は、「HIGH」の変速比に基づいて設定される。例えば、「LOW」の変速比がa、「HIGH」の変速比がb(<a)の場合、閾値をc(≧b、a>c)に設定してもよい。詳しくは後述するが、このような閾値を設定することで、適切なタイミングで出力トルクの増加を終了することができ、運転者にとってより違和感のないフィーリングを実現することができる。
S26において、処理部51は、「Nm/No≠一定」であるかどうかを確認し、「Nm/No≠一定」である場合はS27に進み、「Nm/No=一定」である場合はフローチャートを終了する。なお、ここでは、所定時間における比(Nm/No)変動が所定の範囲内である場合に「Nm/No=一定」と判断し、所定の範囲を超えて変動している場合は「Nm/No≠一定」と判断してもよい。ここで、トルク増加制御の実行中でない場合に本ステップが実行されることを踏まえると、「Nm/No≠一定」となることは、変速機構40の変速比が「LOW」から「HIGH」に切り替わり始めたことに対応する。
S27において、処理部51は、トルク増加制御を開始する。処理部51はトルク増加制御が実行中でなく、かつ「Nm/No≠一定」の場合に、すなわち変速機構40の変速比が「LOW」から「HIGH」に切り替えが開始された場合にモータ30の出力トルクを増加させる。つまり、処理部51は、モータ軸回数転センサ54及び車軸回転数センサ55の検知結果に基づき特定した比(Nm/No)に基づいて、「LOW」から「HIGH」への切り替えが開始されたと判断した場合に、出力トルクを増加させる。よって、検知した各軸の回転数に基づいて適切なタイミングで出力トルクを増加させることができる。
図6(A)は、図5のS27の具体的な処理例を示すフローチャートである。
S271において、処理部51は、比(Nm/No)の変化の割合を取得する。処理部51は、前回以前の制御周期においてS22で特定した比(Nm/No)を記憶部52に記憶しておき、所定時間における比(Nm/No)の変化の割合を算出して取得する。なお、以下の説明においては、変化の割合が大きい(小さい)と表記した場合、単位時間当たりの変化量(傾き)の絶対値が大きい(小さい)ことを示すものとする。
S272において、処理部51は、出力トルクの増加量を決定する。図7(A)は、比(Nm/No)の変化の割合と出力トルクの増加量の関係を例示する図である。例えば処理部51は、比(Nm/No)の変化の割合が小さいほど出力トルクの増加量が大きくなるように、出力トルクの増加量を決定する。なお、図7(A)では比(Nm/No)に対する出力トルク増加量は線形に減少するが、減少の態様は限定されない。例えば、比(Nm/No)に対する出力トルクは、任意の曲線に従って減少してもよいし、階段状に(不連続に)減少してもよい。
S273において、処理部51は、S272で決定した増加量分の、出力トルクの増加を開始する。本制御例によれば、比(Nm/No)の変化の割合に応じた増加量分、出力トルクを増加させる。よって、走行状況に応じて出力トルクの増加量が決定されるので、よりスムーズな変速を実現することができる。例えば、車両1が上り坂を走行している場合、平坦な走行路(以下、平坦路と呼ぶ)を走行する場合と比較して比(Nm/No)の変化の割合が小さい(傾きが緩やか)になることが考えられる。このような場合には、「LOW」から「HIGH」への変速が完了しにくい場合があるので、出力トルクの増加量を大きくすることで、スムーズな変速を実現することができる。
図6(B)は、図5のS25の具体的な処理例を示すフローチャートである。
S251において、処理部51は、比(Nm/No)の変化の割合を取得する。処理部51は、ここではS271と同様の処理を行い得る。
S252において、処理部51は、トルク減少時の変化の割合を決定する。図7(B)は、比(Nm/No)の変化の割合と出力トルクの減少時の変化の割合の関係を例示する図である。例えば処理部51は、比(Nm/No)の変化の割合が大きいほどトルク減少時の変化の割合が大きくなるように、出力トルクの減少時の変化の割合を決定する。なお、図7(B)では比(Nm/No)に対するトルク減少時の変化割合は線形に増加するが、増加の態様は限定されない。例えば、比(Nm/No)に対する出力トルクは、任意の曲線に従って増加してもよいし、階段状に(不連続に)増加してもよい。
S253において、処理部51は、出力トルクの減少を開始する。本制御例によれば、比(Nm/No)の変化の割合に応じた変化の割合で、増加させた出力トルクを減少させる。よって、走行状況に応じて増加した出力トルクの減少割合が決定されるので、よりスムーズな変速を実現することができる。例えば、下り坂の走行時などでは、平坦路を走行する場合と比較して比(Nm/No)の変化の割合が大きい(傾きが急)になることが考えられる。このような場合には出力トルクの増加を早く終了することにより、変速が終了してもトルクが増加し続ける状況等を回避できるので、変速時に運転者が違和感をおぼえることを抑制することができる。
図8は、制御ユニット50が上記の制御例で示される制御を行う場合に、変速機構40において変速が行われる際の出力トルクの推移を示す図である。なお、ここでは簡単のため、車両1が停止している状態(アクセル操作量=0の状態)からの発進時に、運転者が一定のアクセル操作量でアクセル操作をした場合について例示している。また、各グラフにおいて、実線は平坦路の走行時、破線は上り坂の走行時、二点鎖線は下り坂の走行時の推移を示す。
まず、平坦路の走行時について説明する。発進後、変速機構40による変速前は、車両1は変速比「LOW」で走行する。この区間では、処理部51は、アクセル操作量に基づいて出力トルクがT1となるようにモータ30の駆動電流を制御する。この間の車軸4aの回転数(No)に対するモータ軸31の回転数(Nm)の比(Nm/No)は一定値(A1)となる。また、変速機構40による変速が始まる回転数になるまで、モータ軸31の回転数(Nm)及び車軸4aの回転数(No)は徐々に増加する。
変速機構40の変速が始まると、換言すればクラッチアウタ41bと遠心ウエイト41cとが繋がり始めると、比(Nm/No)が徐々に下がり始める。処理部51は、「Nm/No≠一定」であると判断すると、トルク増加制御を開始し(S26、S27)、モータ30の出力トルクをT2まで増加させる。このときの出力トルク増加量ΔTq(T2-T1)は、比(Nm/No)の変化の割合に応じて決定される(S272、図7(A))。ここでの変化の割合は、比(Nm/No)が下がり始める時刻t1から所定時間における比(Nm/No)の低下量から求めてもよい。
その後、処理部51は、比(Nm/No)が閾値A3を下回ったことを確認すると、トルク増加制御を終了して増加したトルクを減少させ始める(S24、S25)。このときのトルク減少時のトルク変化の割合は、比(Nm/No)の変化の割合に応じて決定される(S252、図7(B))。ここでの比(Nm/No)の変化の割合は、比(Nm/No)が閾値A3を下回った時刻t2までの所定時間における比(Nm/No)の変化量から求めてもよい。或いは、時刻t1から時刻t2までの時間と、この時間における比(Nm/No)の変化量から求めてもよい。
また、ここでの閾値A3は、「HIGH」の変速比における比(Nm/No)の値よりも大きい値に設定されるので、変速が終了する前に増加させた出力トルクの減少が開始することになる。これにより、より運転者にとって違和感のないフィーリングを実現することができる。また、ここでの閾値A3は、「HIGH」の変速比の値A2に基づく値である。例えば、閾値A3は、値A2に所定値を加算した値であってもよいし、値A2に所定の係数を乗じた値であってもよい。また例えば、閾値A3は、値A1と値A2の間であって、値A2により近い値であってもよい。なお、閾値A3=値A2であってもよい。
変速機構40による変速を終えると、処理部51は、アクセル操作量に基づいて出力トルクがT1となるようにモータ30の駆動電流を制御する。この間の車軸4aの回転数(No)に対するモータ軸31の回転数(Nm)の比(Nm/No)は一定値(A2(<A1))となる。
次に、上り坂の走行時について説明する。発進後、変速機構40による変速前は、平坦路の場合と同様、車両1は変速比「LOW」で走行する。なお、上り坂の走行時には平坦路よりもモータ軸31の回転数の上昇に時間がかかるので、平坦路よりも変速機構40の変速が始まるまでに時間を要する。
変速機構40の変速が始まると、換言すればクラッチアウタ41bと遠心ウエイト41cとが繋がり始めると、比(Nm/No)が徐々に下がり始める。処理部51は、平坦路と同様、「Nm/No≠一定」であると判断すると、トルク増加制御を開始する。
ただし、上り坂では、平坦路よりもモータ軸31の回転数が上昇しにくいので、変速しづらい状態にあるといえる。本実施形態では、比(Nm/No)の変化の割合が小さい場合には出力トルクの増加量を大きくすることによって(図7(A))、上り坂等においては平坦路よりも出力トルクを大きくして変速をよりスムーズに行うことができる。
その後、処理部51は、比(Nm/No)が閾値A3を下回ったことを確認すると、トルク増加制御を終了して増加したトルクを減少させ始める(S24、S25)。上り坂では、比(Nm/No)の変化の割合が平坦路よりも小さいので、トルク減少時のトルクの変化の割合は平坦路の場合よりも小さくなる。
次に、下り坂の走行時について説明する。発進後、変速機構40による変速前は、平坦路の場合と同様、車両1は変速比「LOW」で走行する。なお、下り坂の走行時には平坦路よりもモータ軸31の回転数の上昇に時間がかからないので、平坦路よりも短時間で変速機構40の変速が始まることになる。
変速機構40の変速が始まると、換言すればクラッチアウタ41bと遠心ウエイト41cとが繋がり始めると、比(Nm/No)が徐々に下がり始める。処理部51は、平坦路と同様、「Nm/No≠一定」であると判断すると、トルク増加制御を開始する。なお、下り坂では平坦路よりも比(Nm/No)の変化の割合が大きくなるので、出力トルクの増加量は小さくなる。
その後、処理部51は、比(Nm/No)が閾値A3を下回ったことを確認すると、トルク増加制御を終了して増加したトルクを減少させ始める(S24、S25)。下り坂では、比(Nm/No)の変化の割合が平坦路よりも大きいので、トルク減少時のトルクの変化の割合は平坦路の場合よりも大きくなる。すなわち、下り坂では平坦路よりも変速機構40の変速が早く終了するので、トルク減少時のトルクの変化の割合を大きくすることで速やかにトルク増加制御を終了する。これにより、変速時のフィーリングをより向上することができる。
以上説明したように、本実施形態の車両1によれば、変速機構40の変速比が切り替わる場合にモータ30のトルクを増加させることで、変速比の切り替えの際の駆動力の低下を抑制し、従来よりも変速の際に運転者が違和感を覚えることを抑制することができる。
また、上記実施形態では比(Nm/No)の変化の割合に応じて、出力トルクの増加量及びトルクの減少時の変化の割合を決定するが、これらは固定値であってもよいし、他の要素に基づいて決定されてもよい。例えば、車両1に搭載された加速度センサ等を用いて車両1の走行状況(平坦路を走行中か、上り坂・下り坂を走行中か等)を推定し、その推定に基づいて出力トルクの増加量又はトルクの増減時の変化の割合を決定してもよい。
また例えば、出力トルクの増加量は、アクセル操作子57の操作量に応じて変動してもよい。例えば、アクセル操作子57の操作量が小さいときは、増加前の出力トルクが小さく、変速機構40が変速しづらい状態にあると考えられる。よって、アクセル操作子57の操作量が小さい場合には出力トルクの増加量をより大きくしてもよい。
また、変速機構40の変速時の出力トルクの増加のさせ方は適宜変更可能である。例えば、変速機構40が変速を行う際に増加前の出力トルクに対して所定量(例えばΔTq)加算した値を増加後の出力トルクとしてもよいし、増加前の出力トルクに対して所定の係数を乗じた値を増加後の出力トルクとしてもよい。この場合、比(Nm/No)の変化の割合に応じて増加前の出力トルクに対して乗じる係数を変化させてもよい。
また、変速機構40において変速比が切り替わっているかどうかについては、比(Nm/No)以外の要素に基づいて判断してもよい。例えば、モータ軸31の回転数Nm又は車軸4aの回転数Noのみに基づいて変速比が切り替わっているかどうかを判断してもよい。遠心力により動力伝達経路を切り替える変速機構40においては、遠心ウエイト41cがクラッチアウタ41bとの間の摩擦係合の状態は入力側の軸(モータ軸31)の回転数に依存する。よって、処理部51は、モータ軸31の回転数が所定の範囲にある場合には変速機構40が変速中であると判断してもよい。
また、変速機構40は、モータ軸31と車軸4aとの間で変速を行うが、駆動源であるモータ30のモータ軸31と変速機構40の間、或いは変速機構40と車軸4aの間に他の軸が介在していてもよい。すなわち、変速機構40の変速比が、モータ軸31と車軸4aとの間の動力伝達経路全体の変速比と一致しなくてもよい。
また、駆動源としてエンジンを用いる場合には、エンジンスロットルバルブの開度を調整可能なアクチュエータを設けてもよい。そして、処理部51は、変速機構40の変速比が「LOW」から「HIGH」に切り替わる場合にアクチュエータを制御して、スロットルバルブの開度をアクセル操作子の操作量に基づく開度よりも大きくしてもよい。
<実施形態のまとめ>
上記実施形態は以下の車両を少なくとも開示する。
項目1.
駆動源(30)と、
前記駆動源側の第1の軸(31)の回転を変速して駆動輪側の第2の軸(4a)に伝達する変速機構(40)と、
前記駆動源の出力トルクを制御する制御手段(51)と、を備え、
前記変速機構は、遠心力により動力伝達経路を切り替えることで、第1の変速比(LOW)と前記第1の変速比よりも小さい第2の変速比(HIGH)との間で変速比を切り替え可能であり、
前記制御手段は、前記変速機構の変速比が前記第1の変速比から前記第2の変速比に切り替わる場合に前記駆動源の前記出力トルクを増加させる(S13)、
ことを特徴とする車両。
この実施形態によれば、変速機構の変速比が第1の変速比から第2の変速比に切り替わる場合に駆動源の出力トルクが増加するので、変速比の切り替えの際の駆動力の低下を抑制される。したがって、従来よりも変速の際に運転者が違和感を覚えることを抑制することができる。
項目2.項目1に記載の車両であって、
前記第1の軸の回転数(Nm)を検知する第1の検知手段(54)と、
前記第2の軸の回転数(No)を検知する第2の検知手段(55)と、をさらに備え、
前記制御手段は、前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段の検知結果に基づき特定した前記第1の軸及び前記第2の軸の回転数比(Nm/No)に基づいて、前記第1の変速比から前記第2の変速比への切り替えが開始されたと判断した場合に、前記出力トルクを増加させる(S26,S27)、
ことを特徴とする車両。
この実施形態によれば、検知した各軸の回転数に基づいて適切なタイミングで出力トルクを増加させることができる。
項目3.項目2に記載の車両であって、
前記制御手段は、前記回転数比が前記第2の変速比に基づく閾値未満になった場合に、前記出力トルクの増加を終了する(S24,S25)、
ことを特徴とする車両。
この実施形態によれば、適切なタイミングで出力トルクの増加を終了することができ、運転者にとってより違和感のないフィーリングを実現することができる。
項目4.項目2から3までのいずれか一項に記載の車両であって、
前記制御手段は、前記回転数比の変化の割合に応じた増加量分、前記出力トルクを増加させる(S272)、
ことを特徴とする車両。
この実施形態によれば、走行状況に応じて出力トルクの増加量が決定されるので、よりスムーズな変速を実現することができる。
項目5.項目2から4までのいずれか一項に記載の車両であって、
前記制御手段は、前記回転数比の変化の割合に応じた変化の割合で、増加させた前記出力トルクを減少させる(S252)、
ことを特徴とする車両。
この実施形態によれば、走行状況に応じて増加した出力トルクの減少割合が決定されるので、よりスムーズな変速を実現することができる。
項目6.項目1から5までのいずれか一項に記載の車両であって、
前記駆動源はモータ(30)である、
ことを特徴とする車両。
この実施形態によれば、電動車両においても変速機を備えることで大きな駆動力を発揮させることができる。また、発進時等の特に大きな駆動力が必要な場合にモータがロック状態となることを抑制することができる。
項目7.項目1から6までのいずれか一項に記載の車両であって、
前記駆動源の出力トルクを運転者が操作するためのアクセル操作子(57)をさらに備え、
前記制御手段は、前記変速機構の変速比が前記第1の変速比から前記第2の変速比に切り変わる間に、前記出力トルクが前記アクセル操作子の操作量に対して設定された出力トルクよりも大きくなるように、前記駆動源の前記出力トルクを制御する、
ことを特徴とする車両。
この実施形態によれば、変速比が切り替わる場合にアクセル操作子の操作量に基づく出力トルクよりも大きな出力トルクとすることができるので、運転者の操作に関わりなく変速比の切り替えの際の駆動力の低下を抑制される。したがって、従来よりも変速の際に運転者が覚える違和感を低減することができる。
項目8.項目1から7までのいずれか一項に記載の車両であって、
前記車両は鞍乗型車両である、
ことを特徴とする車両。
この実施形態によれば、鞍乗型車両において、従来よりも変速の際に運転者が覚える違和感を低減することができる。
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
1:車両、30:モータ、40:変速機構、51:処理部

Claims (8)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源側の第1の軸の回転を変速して駆動輪側の第2の軸に伝達する変速機構と、
    前記駆動源の出力トルクを制御する制御手段と、を備え、
    前記変速機構は、遠心力により動力伝達経路を切り替えることで、第1の変速比と前記第1の変速比よりも小さい第2の変速比との間で変速比を切り替え可能であり、
    前記制御手段は、前記変速機構の変速比が前記第1の変速比から前記第2の変速比に切り替わる場合に前記駆動源の前記出力トルクを増加させる、
    ことを特徴とする車両。
  2. 請求項1に記載の車両であって、
    前記第1の軸の回転数を検知する第1の検知手段と、
    前記第2の軸の回転数を検知する第2の検知手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段の検知結果に基づき特定した前記第1の軸及び前記第2の軸の回転数比に基づいて、前記第1の変速比から前記第2の変速比への切り替えが開始されたと判断した場合に、前記出力トルクを増加させる、
    ことを特徴とする車両。
  3. 請求項2に記載の車両であって、
    前記制御手段は、前記回転数比が前記第2の変速比に基づく閾値未満になった場合に、前記出力トルクの増加を終了する、
    ことを特徴とする車両。
  4. 請求項2から3までのいずれか一項に記載の車両であって、
    前記制御手段は、前記回転数比の変化の割合に応じた増加量分、前記出力トルクを増加させる、
    ことを特徴とする車両。
  5. 請求項2から4までのいずれか一項に記載の車両であって、
    前記制御手段は、前記回転数比の変化の割合に応じた変化の割合で、増加させた前記出力トルクを減少させる、
    ことを特徴とする車両。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の車両であって、
    前記駆動源はモータである、
    ことを特徴とする車両。
  7. 請求項1から6までのいずれか一項に記載の車両であって、
    前記駆動源の出力トルクを運転者が操作するためのアクセル操作子をさらに備え、
    前記制御手段は、前記変速機構の変速比が前記第1の変速比から前記第2の変速比に切り変わる間に、前記出力トルクが前記アクセル操作子の操作量に対して設定された出力トルクよりも大きくなるように、前記駆動源の前記出力トルクを制御する、
    ことを特徴とする車両。
  8. 請求項1から7までのいずれか一項に記載の車両であって、
    前記車両は鞍乗型車両である、
    ことを特徴とする車両。
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