JP2023150031A - 表示パネルの製造方法及びセルの検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 廃棄によるロスコストの発生を抑制することができる表示パネルの製造方法を提供する。【解決手段】 本発明に係る表示パネルの製造方法は、表示パネルのセルを製造するセル製造工程と、セル製造工程で製造されたセルを検査するセル検査工程と、セル検査工程を経たセルにドライバICを実装するとともにラスター画像を表示させてカメラにより撮像し、カメラの撮像画像に基づいてセルのムラを低減させるムラ補正データを生成し、ムラ補正データをドライバICに記憶させるモジュール製造工程とを含み、セル検査工程は、セルにラスター画像を表示させてカメラにより撮像する撮像工程と、カメラの撮像画像に基づいてセルのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成工程と、シミュレーション画像をモニターに表示する表示工程とを含む。【選択図】 図1
Description
本発明は、表示パネルの製造方法と、表示パネルの製造方法に用いられるセルの検査装置に関する。
高解像度の表示パネルでは、画素サイズが小さく微細な加工が必要となり、表示輝度がディスプレイの画面内でばらつきムラが表示される問題がある。このようなムラを消すために、例えば特許文献1に記載されているように、デムラ機能を内蔵したドライバICを用いてデムラ(ムラ補正)が行われることがある。このデムラは、セルにドライバIC等が実装されてモジュールとなった後に行われ、デムラによってもムラが十分に解消しない場合、セルは実装されたドライバIC等とともに廃棄される。
すなわち、図13に示すように、表示パネルの製造方法は、セルの製造工程と、セルの検査工程と、モジュールの製造工程と、モジュールの検査工程とを含み、セル製造工程では、ガラスや樹脂やシリコン等からなる大判の基板上に複数のディスプレイデバイスを同時に形成し、その基板を切断して個片のデバイスになったセルを製造する。セル検査工程では、まず、セルにラスター画像を表示させて撮像することにより、輝点・黒点・輝線・黒線等の致命的な欠陥を検査する。この欠陥検査は、セルの欠陥部分と正常部分との間に強い輝度差があるため、欠陥の検出が容易で自動で行われることが多く、欠陥検査で不合格となったセルは、廃棄又はレーザーリペア(セルの輝点となっている画素の配線にレーザー光を照射し、点灯しないようにすることによる修復)される。欠陥検査に合格したセルは、検査者の目視によりムラの状態が検査され、ムラ検査で不合格となったセルは、廃棄される場合がある。
モジュール製造工程では、セル検査工程で合格したセルにデムラ機能を内蔵したドライバIC、偏光板、フレキシブル配線基板(外部からの映像信号の入力用のコネクタを取り付けるためのもの)等の部品を実装し、画面中央部のガンマ値が所定値となるようにガンマ調整を行った上でデムラを行う(ムラ補正データを生成してドライバICに書き込む)ことにより、モジュール(表示パネル)を製造する。完成したモジュールについては、モジュール検査工程で検査者の目視により輝点・黒点・輝線・黒線等の欠陥が検査され、この欠陥検査で不合格となったモジュールは、廃棄される。欠陥検査に合格したモジュールは、検査者の目視によりムラの状態が検査され、ムラ検査で不合格となったモジュールは廃棄され、ムラ検査に合格したモジュールは次工程に進んで出荷される。
ところで、セル検査工程においてムラ検査を行う場合には、セルがモジュールとなってドライバICでムラ補正しても一定程度のムラが残留すると思われる場合(モジュール検査工程におけるムラ検査でも不合格になると予想される場合)に不合格とするが、その基準は、パネル製造メーカーのポリシーによって厳しい場合と緩い場合がある。ただ、厳しい検査を行うと、モジュール検査工程で良品判定される製品を不良品として廃棄することにつながり、緩い検査を行うと、ドライバIC等の部品実装のコストの発生後にモジュール検査工程で廃棄することにつながるので、いずれもロスコストが生じるという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、廃棄によるロスコストの発生を抑制することができる表示パネルの製造方法と、この製造方法に用いられるセルの検査装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る表示パネルの製造方法は、表示パネルのセルを製造するセル製造工程と、前記セル製造工程で製造されたセルを検査するセル検査工程と、前記セル検査工程を経たセルにドライバICを実装するとともに第一のラスター画像を表示させて第一の撮像手段により撮像し、前記第一の撮像手段の撮像画像に基づいて前記セルのムラを低減させるムラ補正データを生成し、前記ムラ補正データを前記ドライバICに記憶させるモジュール製造工程とを含み、前記セル検査工程は、前記セルに第二のラスター画像を表示させて第二の撮像手段により撮像する撮像工程と、前記第二の撮像手段の撮像画像に基づいて前記セルのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成工程と、前記シミュレーション画像を表示手段に表示する表示工程とを含むことを特徴とする。
前記シミュレーション画像生成工程は、前記セルをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、前記セルの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、前記ガンマ値算出工程で算出された前記セグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、前記セグメントごとのムラを濃淡、色彩、数値又は記号で示すシミュレーション画像を生成してもよい。
前記シミュレーション画像生成工程は、前記セルをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、前記セルの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、前記ガンマ値算出工程で算出された前記セグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、前記セグメントごとのムラを数値化するとともに前記セグメントごとのムラを示すシミュレーション画像を生成し、前記セル検査工程は、前記セグメントごとの数値化されたムラに基づいて前記セルの合否を自動判定する自動検査工程を含んでもよい。
また、本発明に係るセルの検査装置は、表示パネルのセルに表示されたラスター画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の撮像画像に基づいて前記セルのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成手段と、前記シミュレーション画像を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
前記シミュレーション画像生成手段は、前記セルをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、前記セルの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、前記ガンマ値算出工程で算出された前記セグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、前記セグメントごとのムラを濃淡、色彩、数値又は記号で示すシミュレーション画像を生成してもよい。
前記シミュレーション画像生成手段は、前記セルをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、前記セルの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、前記ガンマ値算出工程で算出された前記セグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、前記セグメントごとのムラを数値化するとともに前記セグメントごとのムラを示すシミュレーション画像を生成し、前記セグメントごとの数値化されたムラに基づいて前記セルの合否を自動判定する自動検査手段を有してもよい。
本発明に係る表示パネルの製造方法及びセルの検査装置によれば、セル又はモジュールの廃棄によるロスコストの発生を抑制することができる。
本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
本形態に係る表示パネルの製造方法は、図1に示すように、セル製造工程(ステップ10(図中「S.10」と記載。以下同様。))と、セル検査工程(ステップ20)と、モジュール製造工程(ステップ30)と、モジュール検査工程(ステップ40)とを含み、セル検査工程では、図2に示すセル検査装置1が用いられる。セル検査装置1は、表示パネルのセルCにラスター画像を表示させる表示装置2と、セルCに表示されたラスター画像を撮像するカメラ3と、表示装置2及びカメラ3を制御するとともに、カメラ3の撮像画像に基づいてセルCのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成する制御装置4と、シミュレーション画像を表示するモニター5とを有する。
セル製造工程では、ガラスや樹脂やシリコン等からなる大判の基板上に複数のディスプレイデバイスを同時に形成し、その基板を切断して個片のデバイスになったセルCを製造する(ステップ11)。
セル検査工程では、セル検査装置1が、表示装置2によりセルCにラスター画像を表示させてカメラ3で撮像することによって、輝点・黒点・輝線・黒線等の欠陥を自動で検査する(ステップ21)。この欠陥検査で不合格となったセルCは、廃棄又はレーザーリペアされ(ステップ22)、欠陥検査に合格したセルC又はレーザーリペアされたセルCについては、表示装置2により再度ラスター画像を表示させてカメラ3で撮像する(ステップ23)。欠陥検査に合格したセルCについてのステップ23の撮像は、ステップ21の撮像結果を利用して省略してもよい。
次に、セル検査装置1は、制御装置4によりカメラ3の撮像画像に基づいてセルCのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成するとともに(ステップ24)、生成されたシミュレーション画像をモニター5に表示する(ステップ25)。モニター5に表示されたシミュレーション画像について、検査者の目視によりムラが検査され(ステップ26)、不合格となったセルCは廃棄され(ステップ27)、合格したセルCはモジュール製造工程に進む。
モジュール製造工程では、セルCにデムラ機能を内蔵したドライバIC、偏光板、フレキシブル配線基板等の部品を実装してモジュールを製造し(ステップ31)、その画面中央部のガンマ値が所定値(例えば、γ=2.2)となるようにガンマ調整した上で(ステップ32)、第一の階調(例えば、映像入力データ値d=128)及び第二の階調(例えば、映像入力データ値d=64)についてデムラを行う(ステップ33)。図3に示すように、デムラは、表示パネル(セル)にラスター画像を表示させた場合に明るいムラ又は暗いムラがあると、その撮像画像からムラ(輝度)補正用の逆相データを生成し、映像信号の入力時にムラ補正データ(逆相データ)を加減算演算して行われ、ステップ33では、そのムラ補正データを生成してドライバICに記憶させる。例えば、暗いムラの部分の輝度をムラのない部分の輝度に補正する場合について詳述すると、図4に示すように、暗いムラの部分はムラのない部分よりも低い輝度カーブで表されるから(ガンマ値がγ=2.2に調整されていれば、輝度Lは映像入力データ値dの2.2乗に比例する。)、映像入力データ値がd0のときに、ムラのない部分の輝度カーブでは輝度がLTで、暗いムラの部分の輝度カーブでは輝度がLDならば、暗いムラを消すにはLDをターゲットのLTまで持ち上げればよい。暗いムラの部分の輝度カーブで輝度がLTになる映像入力データ値は、γ=2.2であれば
d0’=d0×(LT/LD)1/2.2
であるから、暗いムラの部分については、映像入力データ値d0に加算を行い映像入力データ値d0’に変換することによって、ムラが補正される。
d0’=d0×(LT/LD)1/2.2
であるから、暗いムラの部分については、映像入力データ値d0に加算を行い映像入力データ値d0’に変換することによって、ムラが補正される。
製造されたモジュールについては、モジュール検査工程で検査者の目視により輝点・黒点・輝線・黒線等の欠陥が検査され(ステップ41)、この欠陥検査で不合格となったモジュールは、廃棄される(ステップ42)。欠陥検査に合格したモジュールは、検査者の目視によりムラの状態が検査され(ステップ43)、このムラ検査で不合格となったモジュールは廃棄され(ステップ44)、ムラ検査に合格したモジュールは良品の表示パネルとして次工程に進んで出荷される。
ところで、ステップ24において制御装置4がシミュレーション画像を生成する際に、ステップ33のデムラ後の残留ムラをシミュレーションするが、このような残留ムラは、主にガンマ値が所定値でないことに起因して生じる。一般に、表示パネル(セル)は、その画面中央部の輝度を色彩輝度計等で測定してガンマ値を調整するが、画面中央部以外の領域は、ガンマ値が調整されていないため、所定値から外れることがある(画面中央部以外の領域についてガンマ調整しないのは、ガンマ調整用のルックアップテーブルを不揮発性のメモリデバイスに保存するためのコストが嵩むとともに、調整に長時間を要するからである。)。例えば、暗いムラについて、γ>2.2であるのにγ=2.2を前提として輝度をLDからLTに持ち上げるべく映像入力データ値をd0からd0’に補正すると、図5に示すように、輝度はLN(LN>LT)まで上昇し、輝度差(LN-LT)が明るいムラとして残留する。一方、γ<2.2であるのにγ=2.2を前提として輝度をLDからLTに持ち上げるべく映像入力データ値をd0からd0’に補正すると、図6に示すように、輝度はLN(LN<LT)までしか上昇せず、輝度差成分(LN-LT)がマイナス値となり暗いムラとして残留する。
つまり、ガンマ値が所定値(γ=2.2)より大きいほど補正量が超過して暗いムラを補正する場合には明るいムラが残留し(明るいムラを補正する場合には暗いムラが残留し)、ガンマ値が所定値より小さいほど補正量が不足して暗いムラを補正する場合には暗いムラが残留する(明るいムラを補正する場合には明るいムラが残留する)から、ステップ24において、制御装置4は、画面全体のガンマ値の分布を算出してデムラ後の残留ムラをシミュレーションし、シミュレーション画像を生成する。
詳しくは、制御装置4は、表示装置2によりセルCの画面を全面的に最大階調等の高階調(例えば、映像入力データ値d=255)で点灯させ(ホワイトラスター表示又はR、G、B単色によるラスター表示)、カメラ3により撮像して画面を区分したセグメントごとに輝度を取得する。セグメントは、1ピクセル単位で設定しても、複数ピクセル単位で設定してもよく、ここでは、水平方向に2ピクセル、垂直方向に2ピクセルの2×2ピクセルを1セグメントと設定して、画面を水平方向にn区画、垂直方向にm区画に分割し、制御装置4は、図7に示すように、2×2ピクセルの平均輝度L(#max)をn×mの各セグメントについて記憶する(図7では、p行q列のセグメントの平均輝度について「L(#max)」の下に「p-q」を付して表す。)。
次に、制御装置4は、表示装置2によりセルCの画面を全面的にデムラシミュレーションを行う第一の階調(例えば、映像入力データ値d=128)で点灯させ、カメラ3により撮像して画面を区分したセグメントごとに輝度を取得し、図8に示すように、2×2ピクセルの平均輝度L(#1)をn×mの各セグメントについて記憶する(図8では、p行q列のセグメントの平均輝度について「L(#1)」の下に「p-q」を付して表す。)。また、制御装置4は、表示装置2によりセルCの画面を全面的にデムラシミュレーションを行う第二の階調(例えば、映像入力データ値d=64)で点灯させ、カメラ3により撮像して画面を区分したセグメントごとに輝度を取得し、図9に示すように、2×2ピクセルの平均輝度L(#2)をn×mの各セグメントについて記憶する(図9では、p行q列のセグメントの平均輝度について「L(#2)」の下に「p-q」を付して表す。)。
さらに、制御装置4は、n×mの各セグメントについて、第一の階調に関するガンマ値γ(#1)を算出して図10に示すように記憶し(図10では、p行q列のセグメントのガンマ値について「γ(#1)」の下に「p-q」を付して表す。)、第二の階調に関するガンマ値γ(#2)を算出して図11に示すように記憶する(図11では、p行q列のセグメントのガンマ値について「γ(#2)」の下に「p-q」を付して表す。)。高階調の映像入力データ値がd=255、第一の階調の映像入力データ値がd=128、第二の階調の映像入力データ値がd=64であれば、ガンマ値γ(#1)は
γ(#1)=log(128/255)(L(#1)/L(#max))
として算出され、ガンマ値γ(#2)は
γ(#2)=log(64/255)(L(#2)/L(#max))
として算出される。
γ(#1)=log(128/255)(L(#1)/L(#max))
として算出され、ガンマ値γ(#2)は
γ(#2)=log(64/255)(L(#2)/L(#max))
として算出される。
続いて、制御装置4は、第一の階調においてセグメントごとのガンマ値γ(#1)で補正した場合の輝度差(LN-LT)を求め、これを濃淡、色彩、数値又は記号で示して全セグメントについてのマップにしたものを第一の階調についてのシミュレーション画像とし、第二の階調においてセグメントごとのガンマ値γ(#2)で補正した場合の輝度差(LN-LT)を求め、これを濃淡、色彩、数値又は記号で示して全セグメントについてのマップにしたものを第二の階調についてのシミュレーション画像とする。例えば、ガンマ値が2.2と調整されたセルCのあるセグメントについて、γ(#1)=2.3であれば、
LN=LD×(d0’/d0)2.3
LT=LD×(d0’/d0)2.2
に
d0’=d0×(LT/LD)1/2.2
を代入すれば、LD、LT、d0が既知であることから輝度差(LN-LT)が算出される。全セグメントのガンマ値γ(#1)が図12(a)に例示するようなもので、基準となるガンマ値(2.2)に関連する基準データ(輝度差0)及びセグメントに固有のガンマ値(2.2以外のガンマ値)に関連する固有データ(プラス又はマイナスの輝度差)に基づいて、セグメントごとのムラを輝度差(LN-LT)の計算値の濃淡で示してマップにすると、同図(b)に示すようなシミュレーション画像を生成することができる。
LN=LD×(d0’/d0)2.3
LT=LD×(d0’/d0)2.2
に
d0’=d0×(LT/LD)1/2.2
を代入すれば、LD、LT、d0が既知であることから輝度差(LN-LT)が算出される。全セグメントのガンマ値γ(#1)が図12(a)に例示するようなもので、基準となるガンマ値(2.2)に関連する基準データ(輝度差0)及びセグメントに固有のガンマ値(2.2以外のガンマ値)に関連する固有データ(プラス又はマイナスの輝度差)に基づいて、セグメントごとのムラを輝度差(LN-LT)の計算値の濃淡で示してマップにすると、同図(b)に示すようなシミュレーション画像を生成することができる。
あるいは、基準となるガンマ値に関連する基準データ及びセグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、セグメントごとのムラを数値及び記号で示してマップにすると、同図(c)に示すようなシミュレーション画像を生成することができる。このシミュレーション画像では、ガンマ値が所定値で(γ(#1)=2.2)、輝度差が0のセグメントは、「±0」で表し、ガンマ値が所定値よりも大きいセグメント(γ(#1)>2.2)及びガンマ値が所定値よりも小さいセグメント(γ(#1)<2.2)は、輝度差(LN-LT)の計算値の程度に応じて「+」、「++」、「-」又は「--」で表している。
ステップ26では、このように生成されてモニター5に表示されたシミュレーション画像が検査者に目視され、将来のデムラを経ても残留するムラが見極められて合否の判定が行われる。
本実施の形態に係るセル検査装置1は、表示パネルのセルCに表示されたラスター画像を撮像するカメラ3と、カメラ3の撮像画像に基づいてセルCのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成する制御装置4と、シミュレーション画像を表示するモニター5とを有し、このセル検査装置1を用いた表示パネルの製造方法は、表示パネルのセルCを製造するセル製造工程と、セル製造工程で製造されたセルCを検査するセル検査工程と、セル検査工程を経たセルCにドライバICを実装するとともにラスター画像を表示させてカメラ3により撮像し、カメラ3の撮像画像に基づいてセルCのムラを低減させるムラ補正データを生成し、ムラ補正データをドライバICに記憶させるモジュール製造工程とを含み、セル検査工程は、セルCにラスター画像を表示させてカメラ3により撮像する撮像工程と、カメラ3の撮像画像に基づいてセルCのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成工程と、シミュレーション画像をモニター5に表示する表示工程とを含むので、セル検査工程において、ドライバICが未実装でありながらもシミュレーション画像を生成、確認することによってモジュール製造工程以降の検査を模擬することができ、セル検査工程における検査結果とモジュール製造工程以降における検査結果とのずれが防止されてセル又はモジュールの廃棄によるロスコストの発生を抑制することができる。
また、シミュレーション画像の生成工程において、セルCをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、セルCの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、ガンマ値の算出工程で算出されたセグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、セグメントごとのムラを濃淡、色彩、数値又は記号で示すシミュレーション画像を生成するので、濃淡、色彩、数値又は記号で示されるムラの状態の良否が検査者に一見してわかりやすく、検査者がムラ検査を迅速かつ正確に行うことができる。
以上、本発明を実施するための形態について例示したが、本発明の実施形態は上述したものに限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更等してもよい。
例えば、上記実施の形態では、ステップ24においてセグメントごとにムラ(輝度差)が数値化されているため、ステップ26におけるムラ検査は、検査者の目視によらず、輝度差0に対するプラス方向又はマイナス方向への乖離の大きさや標準偏差値等を用いて、制御装置4が合否を自動判定してもよい。
1 セル検査装置
2 表示装置
3 カメラ(第一の撮像手段、第二の撮像手段、撮像手段)
4 制御装置(シミュレーション画像生成手段)
5 モニター(表示手段)
C セル
2 表示装置
3 カメラ(第一の撮像手段、第二の撮像手段、撮像手段)
4 制御装置(シミュレーション画像生成手段)
5 モニター(表示手段)
C セル
Claims (6)
- 表示パネルのセルを製造するセル製造工程と、
前記セル製造工程で製造されたセルを検査するセル検査工程と、
前記セル検査工程を経たセルにドライバICを実装するとともに第一のラスター画像を表示させて第一の撮像手段により撮像し、前記第一の撮像手段の撮像画像に基づいて前記セルのムラを低減させるムラ補正データを生成し、前記ムラ補正データを前記ドライバICに記憶させるモジュール製造工程とを含む表示パネルの製造方法であって、
前記セル検査工程は、
前記セルに第二のラスター画像を表示させて第二の撮像手段により撮像する撮像工程と、
前記第二の撮像手段の撮像画像に基づいて前記セルのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成工程と、
前記シミュレーション画像を表示手段に表示する表示工程とを含むことを特徴とする表示パネルの製造方法。 - 前記シミュレーション画像生成工程は、前記セルをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、前記セルの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、前記ガンマ値算出工程で算出された前記セグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、前記セグメントごとのムラを濃淡、色彩、数値又は記号で示すシミュレーション画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。
- 前記シミュレーション画像生成工程は、前記セルをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、前記セルの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、前記ガンマ値算出工程で算出された前記セグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、前記セグメントごとのムラを数値化するとともに前記セグメントごとのムラを示すシミュレーション画像を生成し、
前記セル検査工程は、前記セグメントごとの数値化されたムラに基づいて前記セルの合否を自動判定する自動検査工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。 - 表示パネルのセルに表示されたラスター画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像画像に基づいて前記セルのムラを低減させる補正を行った場合をシミュレーションし、補正により残るムラを示すシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成手段と、
前記シミュレーション画像を表示する表示手段とを有することを特徴とするセルの検査装置。 - 前記シミュレーション画像生成手段は、前記セルをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、前記セルの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、前記ガンマ値算出工程で算出された前記セグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、前記セグメントごとのムラを濃淡、色彩、数値又は記号で示すシミュレーション画像を生成することを特徴とする請求項4に記載のセルの検査装置。
- 前記シミュレーション画像生成手段は、前記セルをセグメントに区分してセグメントごとのガンマ値を算出し、前記セルの基準となるガンマ値に関連する基準データ、及び、前記ガンマ値算出工程で算出された前記セグメントに固有のガンマ値に関連する固有データに基づいて、前記セグメントごとのムラを数値化するとともに前記セグメントごとのムラを示すシミュレーション画像を生成し、
前記セグメントごとの数値化されたムラに基づいて前記セルの合否を自動判定する自動検査手段を有することを特徴とする請求項4に記載のセルの検査装置。
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JP2022058901A JP2023150031A (ja) | 2022-03-31 | 2022-03-31 | 表示パネルの製造方法及びセルの検査装置 |
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2022
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