JP2023149553A - テープ貼付装置 - Google Patents

テープ貼付装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023149553A
JP2023149553A JP2022058186A JP2022058186A JP2023149553A JP 2023149553 A JP2023149553 A JP 2023149553A JP 2022058186 A JP2022058186 A JP 2022058186A JP 2022058186 A JP2022058186 A JP 2022058186A JP 2023149553 A JP2023149553 A JP 2023149553A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
pressing
parallel link
link mechanism
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022058186A
Other languages
English (en)
Inventor
由起 喜多
Yuki Kita
直行 熱田
Naoyuki Atsuta
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Engineering Co Ltd filed Critical Toray Engineering Co Ltd
Priority to JP2022058186A priority Critical patent/JP2023149553A/ja
Publication of JP2023149553A publication Critical patent/JP2023149553A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Adhesive Tape Dispensing Devices (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

【課題】パラレルリンク機構の動作を正確に制御し、正確な押圧姿勢でテープを押圧することができるテープ貼付装置を提供する。【解決手段】被貼付面2aに貼り付けるためのテープ1を保管するテープ保管部と、テープ保管部からテープ1を搬送するテープ搬送部と、テープ搬送部から搬送されるテープ1を押圧しながら被貼付面2aに貼り付ける貼付ヘッド20と、備えたテープ貼付装置であって、貼付ヘッド20は、押圧部30を有し、押圧部30が被貼付面2aにテープ1を押し付けて被貼付面2aとでテープ1を挟持し、押圧部30が取り付けられるエンド部40と、エンド部40を変位させ、押圧部30の押圧位置及び/又は押圧姿勢を被貼付面2aの形状に倣うように動作するパラレルリンク機構50と、を少なくとも備え、エンド部40には、押圧部30、テープ搬送部、およびテープ保管部のうち、押圧部30のみが取り付けられている。【選択図】図1

Description

本発明はテープ貼付装置、及びテープ貼付方法に関し、より詳細には、テープを被貼付面に貼り付けることにより、繊維強化プラスチック(FRP)成形品などを製造する際に用いられるテープ貼付装置、及びテープ貼付方法に関する。
予め樹脂が含浸された炭素繊維等の繊維束をテープ状に成形したもの(プリプレグテープ、UDテープなどとも呼ぶ)を被貼付面に貼付けてゆくことで、所望の形状をした繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)成形品を製造する方法が知られている。
これらの製法は、ATL(Auto Tape Layup)、ATW(Auto Tape Welding)、AFP(Auto Fiber Placement)など種々の称呼があるが、これらは厳密に区別されているものでない。本明細書に於いては、テープを押圧しながら被貼付面に貼付けていく製法を総称してATLと呼び、その装置(テープ貼付装置)をATL装置と呼ぶこととする。
従来のATL装置の一例が下記の特許文献1に開示されている。
特許文献1記載のATL装置は、多関節ロボットのアーム先端にATLヘッドが取り付けられている。前記ATLヘッドは、テープを保持搬送するフィーダー、テープ及び/又はワークの被貼付面を加熱するヒータ、及びテープを被貼付面に貼り付ける押圧ローラを含んで構成されている。
前記ワークは、例えば、熱可塑性樹脂の射出成型品であって、様々な形状(3次元形状)を有しており、設計上の形状、寸法に対して形状誤差を有していることが多い。
そのため、特許文献1に開示されたような前記多関節ロボットによる前記ATLヘッドの姿勢制御では、前記押圧ローラによる前記ワークの被貼付面への押圧が不十分な箇所が生じたりして、押圧状態にばらつきが生じることがあり、前記被貼付面に対する押圧ローラの押圧状態を一定に保つことが難しいという課題があった。
係る課題を解決するために本出願人らは、下記の特許文献2に開示されたATL装置を提案した。特許文献2記載のATL装置は、ATLヘッドが、押圧部と、パラレルリンク機構とを備えた構成となっている。
特許文献2記載のATL装置によれば、前記パラレルリンク機構の動作制御により、ワークの被貼付面にテープを押し付ける前記押圧部の押圧位置及び/又は押圧姿勢を前記被貼付面の形状に倣うように動作させることが可能となり、前記ワークが幾らかの形状誤差を有している場合であっても、前記被貼付面に対する前記押圧部の押圧状態を一定に保つことが可能となり、前記テープの貼付性能を高めることが可能となった。
特開2018-149730号公報 特開2020-147035号公報
しかし、上記特許文献2のようにパラレルリンク機構を備えたATL装置においてテープを貼り付けるにあたり、パラレルリンク機構の動作の制御が困難となって正確にテープを貼り付けにくくなるおそれがあった。具体的には、図5に示すように従来のATL装置110のATLヘッド120では、テープ1をワーク2の被貼付面2aへ押し付ける押圧部130と押圧部130へテープ1を搬送するフィーダー170がともにエンド部140に取り付けられ、パラレルリンク機構150の動作により押圧部130とフィーダー170が一緒に変位するため、パラレルリンク機構150の動作に関わらず押圧部130へのテープ1の進入角度は一定となっている。
その一方、フィーダー170は図示しないモータなどを有していることから押圧部130に比べて非常に重く、また、パラレルリンク機構150との干渉を回避するためにフィーダー170は横方向に張り出す形態とならざるを得ないため、エンド部140、押圧部130、フィーダー170で形成される構造体において重心の偏りが生じ、この構造体をパラレルリンク機構150が支持するにあたり図5に矢印で示すようなモーメントMが生じていた。
このように、パラレルリンク機構150が動作させる対象が大重量であることおよび重心に偏りを有することが、パラレルリンク機構150の制御性への悪影響となり、正確にテープを貼り付けにくくなる可能性があった。
本願発明は、上記問題点を鑑み、パラレルリンク機構の動作を正確に制御し、正確な押圧姿勢でテープを押圧することができるテープ貼付装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のテープ貼付装置は、被貼付面に貼り付けるためのテープを保管するテープ保管部と、前記テープ保管部から前記テープを搬送するテープ搬送部と、前記テープ搬送部から搬送される前記テープを押圧しながら被貼付面に貼り付ける貼付ヘッドと、備えたテープ貼付装置であって、前記貼付ヘッドは、押圧部を有し、前記押圧部が前記被貼付面に前記テープを押し付けて前記被貼付面とで前記テープを挟持し、前記押圧部が取り付けられるエンド部と、前記エンド部を変位させ、前記押圧部の押圧位置及び/又は押圧姿勢を前記被貼付面の形状に倣うように動作するパラレルリンク機構と、を少なくとも備え、前記エンド部には、前記押圧部、前記テープ搬送部、および前記テープ保管部のうち、前記押圧部のみが取り付けられていることを特徴としている。
本発明のテープ貼付装置では、エンド部には、押圧部、テープ搬送部、およびテープ保管部のうち、押圧部のみが取り付けられていることにより、エンド部が支持する物体の重量を軽減でき、正確な押圧姿勢でテープを押圧することができる。
また、パラレルリンク機構は、前記エンド部と、ベース部と、前記ベース部と前記エンド部との間に並列に設けられる複数のリンク部とを備え、前記テープ搬送部および前記テープ保管部は実質的に前記ベース部に設けられていると良い。
こうすることにより、パラレルリンク機構が動作しても押圧部とテープ搬送部およびテープ保管部との位置関係の変化を最小限にとどめることができる。
また、前記ベース部は、前記ベース部を少なくとも1軸方向に移動させる駆動機構に搭載されていると良い。
こうすることにより、ベース部に設けられているテープ搬送部およびテープ保管部ごと、押圧部を被貼付面へ近接させることができる。
本発明のテープ貼付装置により、パラレルリンク機構の動作を正確に制御し、正確な押圧姿勢でテープを押圧することができる。
本発明の一実施形態におけるテープ貼付装置を説明する図である。 図1に示す実施形態のテープ貼付装置においてテープの押圧姿勢を変化させた状態を説明する図である。 本発明の他の実施形態におけるテープ貼付装置を説明する図である。 本発明の他の実施形態におけるテープ貼付装置を説明する図である。 従来のテープ貼付装置において生じうる問題を説明する図である。
本発明の一実施形態におけるテープ貼付装置について、図1を参照して説明する。図1(a)は正面図であり、図1(b)は図1(a)におけるAA矢視図である。
ATL装置10は、本発明に係るテープ貼付装置の一例であり、ATLヘッド20は、貼付ヘッドの一例である。なお、以下の説明では、テープ1の貼付方向をY軸方向、これと水平面で直交する方向をX軸方向、X軸及びY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明する。
ATL装置10は、ワーク2の被貼付面2a上にテープ1を所定の貼付方向(Y軸方向)に貼り付けることにより、テープ1で補強された成型品を製造するための装置であり、ATLヘッド20およびフィーダー70を含んで構成されている。
テープ1は、例えば、繊維束の少なくとも一部に予め樹脂を含浸させてテープ状にしたものであり、熱可塑性の樹脂が含浸されたもの(UDテープとも呼ばれる)や、熱硬化性の樹脂が含浸されたもの(プリプレグテープとも呼ばれる)などが適用され得る。テープ1は、炭素繊維を含むものでもよいし、樹脂テープに多数の短い繊維が混ぜ込まれたものでもよい。テープ1は、ワーク2の材質などに応じて、その種類が適宜選択され得る。また、テープ1は、複数のテープが並列に配置された形態のものであってもよい。
ワーク2は、例えば、3次元形状を有する成型品であり、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂などの樹脂製の成型品であってもよいし、金属製の成型品などであってもよい。
ATLヘッド20は、ハンドリングロボット80に取り付けられており、このハンドリングロボット80によってATLヘッド20全体をワーク2に離接させる。ハンドリングロボット80は、少なくとも1軸方向に対象物を移動させる汎用産業用ロボット、例えば、ガントリ構造体(直交座標形機構ともいう)で構成してもよいし、多関節ロボット(シリアル多関節機構ともいう)で構成してもよい。ハンドリングロボット80は、ATLヘッド20を少なくともXYZ軸方向に並進運動可能な機構(3自由度)を備えているものが好ましい。ハンドリングロボット80の動作制御は、ロボット制御部80aにより実行される。
ATLヘッド20は、押圧部30と、エンド部40と、パラレルリンク機構50と、ベース部60とを含んで構成されている。
押圧部30は、後述のフィーダー70によって搬送されたテープ1をワーク2の被貼付面2aとの間に挟持、押圧しつつテープ1を被貼付面2aに貼り付けるものである。
エンド部40は、押圧部30を保持する平板であり、エンド部40のパラレルリンク機構50が取り付けられた面とは反対側の面に押圧部30が取り付けられている。
パラレルリンク機構50は、エンド部40を変位させ、押圧部30の押圧位置及び/又は押圧姿勢を被貼付面2aに倣うように動作するものである。
ベース部60は、パラレルリンク機構50のエンド部40側とは反対側を保持するものであり、ベース部60にハンドリングロボット80が取り付けられている。
押圧部30は、テープ1を押圧するローラ31を有し、さらにローラ31を回転軸31a周りに回転可能に支持するローラ支持部32を備えている。ローラ支持部32は、ローラ31の長手(回転軸31a)方向両側に配設されている。
ローラ31は、テープ1の特性、又はワーク2の材質などに応じて、樹脂製ローラ、弾性ローラ、又は金属性ローラなどで構成され得る。ローラ31のサイズ(直径、幅)は、使用するテープ1の種類やサイズ、ワーク2の種類や形状に応じて適宜選択され得る。なお、別の構成例では、ローラ31に代えて、押圧シュー等の押圧部材が用いられてもよい。
パラレルリンク機構50は、ベース部60とエンド部40との間に並列に設けられる複数のリンク部51を備えている。これら各リンク部51は、両端に自在継手52、53と、これら自在継手52、53の間に設けられるアクチュエータとしてのエアシリンダ54とを含んで構成されている。リンク部51の本数は特に限定されない。例えば、リンク部51は4本で構成されてもよいし、3本~6本で構成されてもよい。
エアシリンダ54は、例えば、シリンダ部54aと、シリンダ部54a内の圧力に応じて進退するロッド部54bと、シリンダ部54a内の圧力を検出する圧力センサ54cと、ロッド部54bの変位を検出する変位センサ54dとを備えている。
シリンダ部54aは、圧力センサ54cを介してサーボバルブ54eに接続されている。サーボバルブ54eは、シリンダ部54a内への空気の流入量や排気量を調整し、シリンダ部54aの両室の差圧を制御する。サーボバルブ54eは、コンプレッサなどの圧縮した空気を出力する空気圧供給部54fに接続されている。圧力センサ54cで検出された圧力信号と、変位センサ54dで検出された変位信号とは、それぞれATLヘッド制御部54gに出力される。
ATLヘッド制御部54gには、ワーク2の被貼付面2aの3次元座標データの他、これら3次元座標データ、圧力信号、変位信号などに基づいてATLヘッド20各部の動作を制御するプログラムなどが記憶されている。ATLヘッド制御部54gは、汎用のコンピューター装置で構成されてもよい。また、ATLヘッド制御部54gとロボット制御部80aとが1つの制御部で構成されてもよい。
パラレルリンク機構50は、複数のリンク部51の各々の長さをエアシリンダ54でそれぞれ制御することにより、エンド部40の位置(並進)及び/又は姿勢(回転)を変化させて、ローラ31の押圧位置及び/又は押圧姿勢を被貼付面2aの形状に倣うように動作させる機能を備えている。
なお、パラレルリンク機構50には、エンド部40を変位させることにより、ローラ31を少なくともロール(θy)方向、及びピッチ(θx)方向に回動可能な自由度を有するものを採用することが好ましい。また、パラレルリンク機構50の自由度は、ハンドリングロボット80の動作機能(自由度)を考慮して設定してもよい。また、ハンドリングロボット80の動作機能に関わらずに、パラレルリンク機構50が、6自由度機構、すなわち、6方向(並進3方向、回転3方向)に運動させる機構を備えてもよい。
ATLヘッド制御部54gは、各エアシリンダ54の圧力センサ54cや変位センサ54dから取り込んだ検出信号を用いて、各エアシリンダ54のサーボバルブ54eの動作(加圧動作又は減圧動作)を制御する。そして、ATLヘッド制御部54gは、サーボバルブ54eの動作制御により、各エアシリンダ54のシリンダ部54a内の圧力及び/又はロッド部54bの変位を制御して、ローラ31の押圧位置及び/又は押圧姿勢が被貼付面2aの形状に倣うようにエンド部40の変位を制御する処理を実行する。
ATLヘッド制御部54gは、エンド部40の変位制御において、望ましいコンプライアンス特性を得る観点からインピーダンス制御を行うように構成されていることが好ましい。前記インピーダンス制御では、エンド部40に慣性、粘性、剛性からなる機械的インピーダンスを仮想的に実現させるようアクチュエータ推力が制御される。例えば、前記インピーダンス制御では、目標インピーダンスである慣性、粘性、剛性のパラメータが設定される。そして、エンド部40の位置及び姿勢の目標値に対するエンド部40の変位を計測し、エンド部40の変位とエンド部40が外部へ与える力との関係が所定の関係(インピーダンス制御則)を満たすようにパラレルリンク機構50の動作を制御する。
また、ATLヘッド制御部54gは、エンド部40の変位を制御する際に、目標とするエンド部40の位置及び姿勢を実現するための各エアシリンダ54のロッド部54bの長さ(変位)を計算する。そして、これら計算値が各エアシリンダ54のロッド部54bの長さの目標値として記憶される。ATLヘッド制御部54gは、これら記憶された目標値と、貼付動作時における各エアシリンダ54の変位センサ54dの出力値とを比較して、目標値になるようにフィードバック制御が行ってもよい。なお、前記目標値には、ワーク2の形状誤差が加味された、各エアシリンダ54のロッド部54bの長さが設定されてもよい。また、目標とするエンド部40の位置及び姿勢は、ワーク2の3次元座標データに基づく動作軌跡に対し、直交する方向(法線方向)からローラ31で被貼付面2aを押圧するためのエンド部40の位置及び姿勢である。
フィーダー70は、たとえば、1組の搬送ローラ対71を有し、図示しないモータの動力により搬送ローラ対71を回転駆動させて、テープ1を搬送するように構成されている。
また、本実施形態ではテープ1はあらかじめ所定の長さに裁断された短冊状の形状を有し、搬送ローラ対71によってそのテープ1を保持しながらATLヘッド20の押圧部30に向けてテープ1を搬送する。ここで、本説明では、ATL装置10においてテープ1を保持、保管する機能を有する部材をテープ保管部、このテープ保管部から押圧部30へテープ1を搬送する機能をテープ搬送部と呼ぶが、本実施形態ではフィーダー70の搬送ローラ対71がテープ1を保持し、搬送するため、このフィーダー70がテープ保管部とテープ搬送部を兼ねている。
ここで、本実施形態では、フィーダー70はブラケット72を介してベース部60に固定されている。すなわち、押圧部30およびエンド部40がパラレルリンク機構50によって動かされる側であるのに対してフィーダー70はパラレルリンク機構50が取り付けられる側に固定されている。そのため、パラレルリンク機構50が動作してもフィーダー70は変位しない。なお、本実施形態のようにブラケット72のような仲介物を介してであってもフィーダー70がベース部60に固定されているような状態を、本説明では実質的にベース部60に設けられている、とも表現する。
次に、図1に示す実施形態のテープ貼付装置においてテープの押圧姿勢を変化させた状態を図2に示す。
ATL装置10では、上記の通りパラレルリンク機構50によってエンド部40を変位させ、押圧部30の押圧位置及び/又は押圧姿勢を被貼付面2aに倣うように動作させる。具体的には、被貼付面2aの傾きに応じて(本実施形態では図2に示すように被貼付面2aとエンド部40が平行となるように)パラレルリンク機構50がエンド部40の傾きを調節し、押圧部30の特定の位置がテープ1もしくは被貼付面2aと当接するようにすることで、正確な押圧姿勢で押圧部30にテープ1を押圧させる。
なお、この特定の位置とは、本実施形態では押圧部30のローラ31におけるエンド部40からもっとも遠い位置であり、本説明ではその位置をTool-Center-Point(TCP)と呼ぶ。このTCPにおいてローラ31がテープ1もしくは被貼付面2aと当接する状態において、パラレルリンク機構50がエンド部40をエンド部40の厚さ方向(図1(a)におけるZ軸方向)に変位させるように動作することにより、ローラ31はテープ1もしくは被貼付面2aを法線方向に押圧する。
ここで、本発明では、フィーダー70(テープ搬送部兼テープ保管部)はベース部60の方に固定されている。すなわち、押圧部30、テープ搬送部、およびテープ保管部のうち、押圧部30のみがエンド部40側に取り付けられており、パラレルリンク機構50の動作に応じて押圧部30が変位するのに対して、パラレルリンク機構50が動作してもフィーダー70は変位しない。
このようにフィーダー70がエンド部40の支持対象でないことにより、パラレルリンク機構50が動作するにしたがって押圧部30とフィーダー70の相対位置に変化が生じる一方、前述の特許文献2のような、押圧部に加えフィーダーもエンド部に取り付けられている従来のATL装置と比較して、パラレルリンク機構で動作させる対象物の重量を軽減できるとともに重心の偏りを回避できるため、応答精度、荷重精度などといったパラレルリンク機構50の制御性を向上させることができる。
なお、本発明のATL装置10でワーク2に貼り付けるテープ1はUDテープやプリプレグテープなどであり、弾性を有することが多いため、パラレルリンク機構50が動作して押圧部30とフィーダー70の相対位置に若干の変化が生じた場合でも、テープ1の先端部が押圧部30に到達してさえすれば、その後は問題無くテープ1は押圧部30へ搬送される。
ここで、パラレルリンク機構50が動作しても押圧部30へのテープ1の進入角度が略一定となるよう、押圧部30の近傍に図示しないガイド機構が設けられていても良い。ガイド機構は具体的にはテープ1を滑らせて所定方向を向かせるリジッド型や、ニップローラなどが用いられる。なお、このような動力源を有しない比較的軽量であるガイド機構は、エンド部40側に設けられていても構わない。
このようにパラレルリンク機構50の制御性が向上することにより、押圧部30が正確な押圧姿勢でテープ1を被貼付面2aへ押圧することができる。
また、本実施形態では、上記の通りフィーダー70は実質的にベース部60に設けられている。ベース部60は、パラレルリンク機構50が取り付けられている部材であり、パラレルリンク機構50が取り付けられる側の中でも最もパラレルリンク機構50、エンド部40、押圧部30の近傍にある部材である。このベース部60に設けられているフィーダー70もパラレルリンク機構50、エンド部40、押圧部30の近傍に位置するため、パラレルリンク機構50の動作により押圧部30の位置および姿勢が変化してもフィーダー70と押圧部30の相対位置の変化を最小限にすることができる。そのため、フィーダー70から押圧部30へのテープ1の搬送を安定させることができる。
次に、本発明の他の実施形態におけるテープ貼付装置を図3を用いて説明する。
本実施形態におけるATL装置10のATLヘッド20では、ベース部60がパラレルリンク支持部61とフィーダー支持部62から構成されており、パラレルリンク支持部61とフィーダー支持部62の相対位置を変化させる相対位置調節部を有している。図3に示す本実施形態では、相対位置調節部は回転軸63および回転軸63を中心に図3の矢印の通りパラレルリンク支持部61に対するフィーダー支持部62の相対角度を調節する調節機構であり、ATLヘッド制御部54gと電気的に接続されている。そして、ATLヘッド制御部54gが各エアシリンダ54の動作を制御し、押圧部30の位置および姿勢を調節するとともに、この各エアシリンダ54の動作にもとづいてATLヘッド制御部54gが相対位置調節部を制御する。これにより、フィーダー支持部62のパラレルリンク支持部61に対する相対位置を調節することによってパラレルリンク支持部61に対するフィーダー70の相対位置を調節し、押圧部30とフィーダー70の相対位置を略一定とさせるよう調節する。
このように押圧部30とフィーダー70の相対位置を一定とさせるようにパラレルリンク機構50が取り付けられる側でフィーダー70の位置を調節することにより、フィーダー70から押圧部30へのテープ1の搬送を安定させることができるとともに上記の通りパラレルリンク機構で動作させる対象物の重量を軽減できるとともに重心の偏りを回避できるため、応答精度、荷重精度などといったパラレルリンク機構50の制御性を向上させることもできる。
なお、本実施形態では相対位置調節部によるフィーダー70の位置調節方向はθx方向であるが、これだけに限られず、θy方向、XYZ軸方向など他の方向に位置調節させても良い。
次に、本発明のさらに他の実施形態におけるテープ貼付装置を図4を用いて説明する。
本実施形態では、フィーダー70は、搬送ローラ対71とは別にテープ保管部としてボビン73をさらに有し、ボビン73からテープ1を巻き出す図示しない巻出機構が設けられている。テープ1は短冊状よりはるかに長い帯状であり、ボビン73内に巻き入れられることで保管されている。
本実施形態でもテープ保管部であるボビン73およびテープ搬送部である搬送ローラ対71はそれぞれブラケットを介してベース部60に固定されており、押圧部30、テープ搬送部、およびテープ保管部のうちエンド部40側に取り付けられているのは押圧部30のみである。
本実施形態のようにテープ1が長尺であってボビン73および巻出機構が設けられる形態である場合、先の実施形態の通りテープ1が短冊状である場合よりもフィーダー70の総重量はさらに大きくなるため、エンド部40側にフィーダーを取り付ける従来の実施形態ではパラレルリンクの制御性がさらに低下する可能性があり、本発明の通りフィーダー70がベース部60側に設けられることが非常に有用である。
以上のテープ貼付装置により、パラレルリンク機構の動作を正確に制御し、正確な押圧姿勢でテープを押圧することが可能である。
ここで、本発明のテープ貼付装置は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、上記の説明では押圧部、テープ搬送部、およびテープ保管部のみ言及しているが、押圧部に搬送される前にテープのタック性を向上させるためのヒータ部が設けられていても良く、この場合、ヒータ部もエンド部にではなくベース部に実質的に設けられていると良い。
1 テープ
2 ワーク
2a 被貼付面
10 ATL装置
20 ATLヘッド
30 押圧部
31 ローラ
31a 回転軸
32 ローラ支持部
40 エンド部
50 パラレルリンク機構
51 リンク部
52 自在継手
53 自在継手
54 エアシリンダ
54a シリンダ部
54b ロッド部
54c 圧力センサ
54d 変位センサ
54e サーボバルブ
54f 空気圧供給部
54g ATLヘッド制御部
60 ベース部
61 パラレルリンク支持部
62 フィーダー支持部
63 回転軸
70 フィーダー
71 搬送ローラ対
72 ブラケット
73 ボビン
80 ハンドリングロボット
110 ATL装置
120 ATLヘッド
130 押圧部
140 エンド部
150 パラレルリンク機構
160 ベース部
170 フィーダー

Claims (3)

  1. 被貼付面に貼り付けるためのテープを保管するテープ保管部と、
    前記テープ保管部から前記テープを搬送するテープ搬送部と、
    前記テープ搬送部から搬送される前記テープを押圧しながら被貼付面に貼り付ける貼付ヘッドと、
    を備えたテープ貼付装置であって、
    前記貼付ヘッドは、
    押圧部を有し、前記押圧部が前記被貼付面に前記テープを押し付けて前記被貼付面とで前記テープを挟持し、
    前記押圧部が取り付けられるエンド部と、
    前記エンド部を変位させ、前記押圧部の押圧位置及び/又は押圧姿勢を前記被貼付面の形状に倣うように動作するパラレルリンク機構と、
    を少なくとも備え、
    前記エンド部には、前記押圧部、前記テープ搬送部、および前記テープ保管部のうち、前記押圧部のみが取り付けられていることを特徴とする、テープ貼付装置。
  2. 前記パラレルリンク機構は、前記エンド部と、ベース部と、前記ベース部と前記エンド部との間に並列に設けられる複数のリンク部とを備え、前記テープ搬送部および前記テープ保管部は実質的に前記ベース部に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のテープ貼付装置。
  3. 前記ベース部は、前記ベース部を少なくとも1軸方向に移動させる駆動機構に搭載されていることを特徴とする、請求項2に記載のテープ貼付装置。
JP2022058186A 2022-03-31 2022-03-31 テープ貼付装置 Pending JP2023149553A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022058186A JP2023149553A (ja) 2022-03-31 2022-03-31 テープ貼付装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022058186A JP2023149553A (ja) 2022-03-31 2022-03-31 テープ貼付装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023149553A true JP2023149553A (ja) 2023-10-13

Family

ID=88288889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022058186A Pending JP2023149553A (ja) 2022-03-31 2022-03-31 テープ貼付装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023149553A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7391498B2 (ja) 垂れ性のあるプライを搬送してマンドレルで成形するためエンドエフェクタ
JP7079652B2 (ja) 複数の機械を用いた複合材料の高速レイアップ
US9539768B2 (en) High-speed stack molding apparatus utilizing rotary-type mould
US9969587B2 (en) Web material unwind apparatus
US11548241B2 (en) Fiber width adjustment device, fiber width adjustment method and composite material molding method
WO2005000537A1 (ja) アシスト搬送方法及びその装置
JP2018149730A (ja) 繊維束貼付装置
US11014314B2 (en) End effector for forming prepreg plies on highly contoured surfaces
JP2019130914A (ja) 繊維束貼付方法および繊維強化プラスチック製品の製造方法
WO2020184237A1 (ja) テープ貼付装置、及びテープ貼付方法
JP2022046379A (ja) プリプレグ積層装置、プリプレグ積層方法及び複合材成形方法
US11549484B2 (en) Apparatus and method for manufacturing a rotor blade for a wind turbine, and a wind turbine
JP2023149553A (ja) テープ貼付装置
JP2023149519A (ja) テープ貼付装置
JP7163234B2 (ja) テープ貼付装置、及びテープ貼付方法
JP7398982B2 (ja) テープ貼付装置、及びテープ貼付方法
JP2023150043A (ja) 処理装置
JP2024017452A (ja) テープ貼付装置
JP2023149534A (ja) テープ貼付装置
JP2024040940A (ja) テープ貼付装置
JP2023135026A (ja) テープ貼付装置、及びテープ貼付方法
US9926160B2 (en) Robotic unwind stand
WO2022201675A1 (ja) テープ貼付装置、及びテープ貼付方法
JP2022150879A (ja) テープ貼付装置、テープ貼付方法、及びテープ貼付装置の制御方法
JP2023183213A (ja) パラレルリンク機構の機械インピーダンス推定方法