JP2024017452A - テープ貼付装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パラレルリンク機構の動作を正確に制御し、正確な押圧姿勢でテープを押圧することができるテープ貼付装置を提供する。【解決手段】貼付ヘッド20と、接着剤塗布部90と、を備えたテープ貼付装置10であって、貼付ヘッド20は、被貼付面2aにテープ1を押し付けて被貼付面2aとでテープ1を挟持する押圧部30と、押圧部30が取り付けられるエンド部40と、ベース部60と、エンド部40とベース部60との間に並列に設けられる複数のリンク部51と、を有し、エンド部40を変位させて押圧部30の押圧位置及び/又は押圧姿勢を被貼付面2aの形状に倣うように動作するパラレルリンク機構50と、を備え、接着剤塗布部90は、接着剤Sを吐出するノズル部92と、接着剤Sを貯留し、配管93を介して接着剤Sをノズル部92へ送液するディスペンサ91と、を備え、ディスペンサ91は、リンク部52から見てベース部60側に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明はテープ貼付装置、及びテープ貼付方法に関し、より詳細には、テープを被貼付面に貼り付けることにより、繊維強化プラスチック(FRP)成形品などを製造する際に用いられるテープ貼付装置、及びテープ貼付方法に関する。
予め樹脂が含浸された炭素繊維等の繊維束をテープ状に成形したもの(プリプレグテープ、UDテープなどとも呼ぶ)を被貼付面に貼付けてゆくことで、所望の形状をした繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)成形品を製造する方法が知られている。
これらの製法は、ATL(Auto Tape Layup)、ATW(Auto Tape Welding)、AFP(Auto Fiber Placement)など種々の称呼があるが、これらは厳密に区別されているものでない。本明細書に於いては、テープを押圧しながら被貼付面に貼付けていく製法を総称してATLと呼び、その装置(テープ貼付装置)をATL装置と呼ぶこととする。
特許文献1には、ATL法を実施する施工法が開示されている。この施工法では、繊維強化プラスチックシートの片面もしくは両面に感圧接着剤層を設けて、コンクリート構造物の柱や梁、車体、船舶、航空機などであるワークの補修部や補強部に、その感圧接着剤層を用いて繊維強化プラスチックシートを貼り付けた後、常温硬化、加熱硬化、光硬化などの硬化方法により繊維強化プラスチックシートを硬化せしめて強化複合材料構造体を得ている。
一方、前記ワークは、設計上の形状、寸法に対して誤差を有していることが多い。このように誤差を有するワークに対応して上記繊維強化プラスチックのようなテープを自動で貼り付けるATL装置として、本出願人らは下記の特許文献2に開示されたATL装置を提案した。特許文献2に記載のATL装置は、ATLヘッドが、押圧部と、パラレルリンク機構とを備えた構成となっている。
特許文献2に記載のATL装置によれば、前記パラレルリンク機構の動作制御により、ワークの被貼付面にテープを押し付ける前記押圧部の押圧位置及び/又は押圧姿勢を前記被貼付面の形状に倣うように動作させることが可能となり、前記ワークが幾らかの形状誤差を有している場合であっても、前記被貼付面に対する前記押圧部の押圧状態を一定に保つことが可能となり、前記テープの貼付性能を高めることが可能となった。
特開2002-47809号公報 特開2020-147035号公報
しかし、上記特許文献2のようにパラレルリンク機構を備えたATL装置においてテープを貼り付けるにあたり、パラレルリンク機構の動作の制御が困難となって正確にテープを貼り付けにくくなるおそれがあった。具体的には、図4に示すように従来のATL装置110のATLヘッド120では、テープ1をワーク2の被貼付面2aへ押し付ける押圧部130と押圧部130へテープ1を搬送するフィーダー170、およびフィーダー170から押圧部130へ搬送されるテープ1へ接着剤を塗布する接着剤塗布部190がともにエンド部140に取り付けられ、パラレルリンク機構150の動作により押圧部130とフィーダー170および接着剤塗布部190が一緒に変位するため、パラレルリンク機構150の動作に関わらず押圧部130へのテープ1の進入角度およびテープ1への接着剤の塗布位置は一定となっている。
その一方、フィーダー170は図示しないモータなどを有し、接着剤塗布部190は接着剤を貯留するとともにノズルへ接着剤を送液するディスペンサを有していることから、これらは押圧部130に比べて非常に重い。また、パラレルリンク機構150との干渉を回避するためにフィーダー170および接着剤塗布部190は横方向に張り出す形態とならざるを得ないため、エンド部140、押圧部130、フィーダー170、および接着剤塗布部190で形成される構造体において重心の偏りが生じ、この構造体をパラレルリンク機構150が支持するにあたり図4に矢印で示すようなモーメントMが生じていた。
このように、パラレルリンク機構150が動作させる対象が大重量であることおよび重心に偏りを有することが、パラレルリンク機構150の制御性への悪影響となり、正確にテープを貼り付けにくくなる可能性があった。
本願発明は、上記問題点を鑑み、パラレルリンク機構の動作を正確に制御し、正確な押圧姿勢でテープを押圧することができるテープ貼付装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のテープ貼付装置は、テープを押圧しながら被貼付面に貼り付ける貼付ヘッドと、前記テープが前記被貼付面に貼り付けられる前にテープ及び/又は前記被貼付面へ接着剤を塗布する接着剤塗布部と、を備えたテープ貼付装置であって、前記貼付ヘッドは、前記被貼付面に前記テープを押し付けて前記被貼付面とで前記テープを挟持する押圧部と、前記押圧部が取り付けられるエンド部と、ベース部と、前記エンド部と前記ベース部との間に並列に設けられる複数のリンク部と、を有し、前記エンド部を変位させて前記押圧部の押圧位置及び/又は押圧姿勢を前記被貼付面の形状に倣うように動作するパラレルリンク機構と、を備え、前記接着剤塗布部は、前記接着剤を吐出するノズル部と、前記接着剤を貯留し、配管を介して前記接着剤を前記ノズル部へ送液するディスペンサと、を備え、前記ディスペンサは、前記リンク部から見て前記ベース部側に設けられていることを特徴としている。
本発明のテープ貼付装置では、ディスペンサはベース部以上に設けられていることにより、エンド部が支持する物体の重量を軽減でき、正確な押圧姿勢でテープを押圧することができる。
また、前記ノズル部は実質的に前記エンド部に設けられていると良い。
こうすることにより、接着剤を吐出するノズル部はエンド部の変位に追従するため、テープ及び/又は被貼付面に対し正確に接着剤を塗布することができる。
また、前記ディスペンサは、実質的に前記ベース部に設けられていると良い。
こうすることにより、ディスペンサとノズル部の間の配管長を比較的短くすることができ、ノズル部からの接着剤の吐出動作を正確に行うことができる。
また、前記テープを前記押圧部に向けて搬送するテープ搬送部をさらに備え、前記テープ搬送部は前記ノズル部と一体的に設けられていると良い。
こうすることにより、テープ搬送部から搬送されるテープへ正確に接着剤を塗布することができる。
本発明のテープ貼付装置により、パラレルリンク機構の動作を正確に制御し、正確な押圧姿勢でテープを押圧することができる。
本発明の一実施形態におけるテープ貼付装置を説明する図である。 図1に示す実施形態のテープ貼付装置においてテープの押圧姿勢を変化させた状態を説明する図である。 本発明の他の実施形態におけるテープ貼付装置を説明する図である。 従来のテープ貼付装置において生じうる問題を説明する図である。
本発明の一実施形態におけるテープ貼付装置について、図1を参照して説明する。図1(a)は正面図であり、図1(b)は図1(a)におけるAA矢視図である。
ATL装置10は、本発明に係るテープ貼付装置の一例であり、ATLヘッド20は、貼付ヘッドの一例である。なお、以下の説明では、テープ1の貼付方向をY軸方向、これと水平面で直交する方向をX軸方向、X軸及びY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明する。
ATL装置10は、ワーク2の被貼付面2a上にテープ1を所定の貼付方向(Y軸方向)に貼り付けることにより、テープ1で補強された成型品を製造するための装置であり、ATLヘッド20、フィーダー70、および接着剤塗布部90を含んで構成されている。
テープ1は、例えば、繊維束の少なくとも一部に予め樹脂を含浸させてテープ状にしたものであり、熱可塑性の樹脂が含浸されたもの(UDテープとも呼ばれる)や、熱硬化性の樹脂が含浸されたもの(プリプレグテープとも呼ばれる)などが適用され得る。テープ1は、炭素繊維を含むものでもよいし、樹脂テープに多数の短い繊維が混ぜ込まれたものでもよい。テープ1は、ワーク2の材質などに応じて、その種類が適宜選択され得る。また、テープ1は、複数のテープが並列に配置された形態のものであってもよい。
ワーク2は、例えば、3次元形状を有する成型品であり、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂などの樹脂製の成型品であってもよいし、金属製の成型品などであってもよい。
ATLヘッド20は、ハンドリングロボット80に取り付けられており、このハンドリングロボット80によってATLヘッド20全体をワーク2に離接させる。ハンドリングロボット80は、少なくとも1軸方向に対象物を移動させる汎用産業用ロボット、例えば、ガントリ構造体(直交座標形機構ともいう)で構成してもよいし、多関節ロボット(シリアル多関節機構ともいう)で構成してもよい。ハンドリングロボット80は、ATLヘッド20を少なくともXYZ軸方向に並進運動可能な機構(3自由度)を備えているものが好ましい。ハンドリングロボット80の動作制御は、ロボット制御部80aにより実行される。
ATLヘッド20は、押圧部30と、エンド部40と、パラレルリンク機構50と、ベース部60とを含んで構成されている。
押圧部30は、後述のフィーダー70によって搬送されたテープ1をワーク2の被貼付面2aとの間に挟持、押圧しつつテープ1を被貼付面2aに貼り付けるものである。
エンド部40は、押圧部30を保持する平板であり、エンド部40のパラレルリンク機構50が取り付けられた面とは反対側の面に押圧部30が取り付けられている。
パラレルリンク機構50は、エンド部40を変位させ、押圧部30の押圧位置及び/又は押圧姿勢を被貼付面2aに倣うように動作するものである。
ベース部60は、パラレルリンク機構50のエンド部40側とは反対側を保持するものであり、ベース部60にハンドリングロボット80が取り付けられている。
押圧部30は、テープ1を押圧するローラ31を有し、さらにローラ31を回転軸31a周りに回転可能に支持するローラ支持部32を備えている。ローラ支持部32は、ローラ31の長手(回転軸31a)方向両側に配設されている。
ローラ31は、テープ1の特性、又はワーク2の材質などに応じて、樹脂製ローラ、弾性ローラ、又は金属性ローラなどで構成され得る。ローラ31のサイズ(直径、幅)は、使用するテープ1の種類やサイズ、ワーク2の種類や形状に応じて適宜選択され得る。なお、別の構成例では、ローラ31に代えて、押圧シュー等の押圧部材が用いられてもよい。
パラレルリンク機構50は、ベース部60とエンド部40との間に並列に設けられる複数のリンク部51を備えている。これら各リンク部51は、両端に自在継手52、53と、これら自在継手52、53の間に設けられるアクチュエータとしてのエアシリンダ54とを含んで構成されている。リンク部51の本数は特に限定されない。例えば、リンク部51は4本で構成されてもよいし、3本~6本で構成されてもよい。
エアシリンダ54は、例えば、シリンダ部54aと、シリンダ部54a内の圧力に応じて進退するロッド部54bと、シリンダ部54a内の圧力を検出する圧力センサ54cと、ロッド部54bの変位を検出する変位センサ54dとを備えている。
シリンダ部54aは、圧力センサ54cを介してサーボバルブ54eに接続されている。サーボバルブ54eは、シリンダ部54a内への空気の流入量や排気量を調整し、シリンダ部54aの両室の差圧を制御する。サーボバルブ54eは、コンプレッサなどの圧縮した空気を出力する空気圧供給部54fに接続されている。圧力センサ54cで検出された圧力信号と、変位センサ54dで検出された変位信号とは、それぞれATLヘッド制御部54gに出力される。
ATLヘッド制御部54gには、ワーク2の被貼付面2aの3次元座標データの他、これら3次元座標データ、圧力信号、変位信号などに基づいてATLヘッド20各部の動作を制御するプログラムなどが記憶されている。ATLヘッド制御部54gは、汎用のコンピューター装置で構成されてもよい。また、ATLヘッド制御部54gとロボット制御部80aとが1つの制御部で構成されてもよい。
パラレルリンク機構50は、複数のリンク部51の各々の長さをエアシリンダ54でそれぞれ制御することにより、エンド部40の位置(並進)及び/又は姿勢(回転)を変化させて、ローラ31の押圧位置及び/又は押圧姿勢を被貼付面2aの形状に倣うように動作させる機能を備えている。
なお、パラレルリンク機構50には、エンド部40を変位させることにより、ローラ31を少なくともロール(θy)方向、及びピッチ(θx)方向に回動可能な自由度を有するものを採用することが好ましい。また、パラレルリンク機構50の自由度は、ハンドリングロボット80の動作機能(自由度)を考慮して設定してもよい。また、ハンドリングロボット80の動作機能に関わらずに、パラレルリンク機構50が、6自由度機構、すなわち、6方向(並進3方向、回転3方向)に運動させる機構を備えてもよい。
ATLヘッド制御部54gは、各エアシリンダ54の圧力センサ54cや変位センサ54dから取り込んだ検出信号を用いて、各エアシリンダ54のサーボバルブ54eの動作(加圧動作又は減圧動作)を制御する。そして、ATLヘッド制御部54gは、サーボバルブ54eの動作制御により、各エアシリンダ54のシリンダ部54a内の圧力及び/又はロッド部54bの変位を制御して、ローラ31の押圧位置及び/又は押圧姿勢が被貼付面2aの形状に倣うようにエンド部40の変位を制御する処理を実行する。
ATLヘッド制御部54gは、エンド部40の変位制御において、望ましいコンプライアンス特性を得る観点からインピーダンス制御を行うように構成されていることが好ましい。前記インピーダンス制御では、エンド部40に慣性、粘性、剛性からなる機械的インピーダンスを仮想的に実現させるようアクチュエータ推力が制御される。例えば、前記インピーダンス制御では、目標インピーダンスである慣性、粘性、剛性のパラメータが設定される。そして、エンド部40の位置及び姿勢の目標値に対するエンド部40の変位を計測し、エンド部40の変位とエンド部40が外部へ与える力との関係が所定の関係(インピーダンス制御則)を満たすようにパラレルリンク機構50の動作を制御する。
また、ATLヘッド制御部54gは、エンド部40の変位を制御する際に、目標とするエンド部40の位置及び姿勢を実現するための各エアシリンダ54のロッド部54bの長さ(変位)を計算する。そして、これら計算値が各エアシリンダ54のロッド部54bの長さの目標値として記憶される。ATLヘッド制御部54gは、これら記憶された目標値と、貼付動作時における各エアシリンダ54の変位センサ54dの出力値とを比較して、目標値になるようにフィードバック制御を行ってもよい。なお、前記目標値には、ワーク2の形状誤差が加味された、各エアシリンダ54のロッド部54bの長さが設定されてもよい。また、目標とするエンド部40の位置及び姿勢は、ワーク2の3次元座標データに基づく動作軌跡に対し、直交する方向(法線方向)からローラ31で被貼付面2aを押圧するためのエンド部40の位置及び姿勢である。
フィーダー70は、たとえば、1組の搬送ローラ対71を有し、図示しないモータの動力により搬送ローラ対71を回転駆動させて、テープ1を搬送するように構成されている。
また、本実施形態ではテープ1はあらかじめ所定の長さに裁断された短冊状の形状を有し、搬送ローラ対71によってそのテープ1を保持しながらATLヘッド20の押圧部30に向けてテープ1を搬送する。ここで、本説明では、ATL装置10においてテープ1を保持、保管する機能を有する部材をテープ保管部、このテープ保管部から押圧部30へテープ1を搬送する機能をテープ搬送部と呼ぶが、本実施形態ではフィーダー70の搬送ローラ対71がテープ1を保持し、搬送するため、このフィーダー70がテープ保管部とテープ搬送部を兼ねている。
フィーダー70は、本実施形態ではブラケット72を介してエンド部40に固定されている。これにより、パラレルリンク機構50の動作によるエンド部40の変位に追従してエンド部40も変位する。そのため、パラレルリンク機構50の動作に関わらず、フィーダー70は常に所定の進入角度となるように押圧部30へテープ1を搬送することができる。
また、エンド部40とブラケット72の間に図示しない駆動機構が設けられて、エンド部40に対してブラケット72をθx方向に移動させることによってフィーダー70から押圧部30へのテープ1の進入角度が調整されるようになっていても良い。
なお、本実施形態のようにブラケット72のような仲介物を介した形態を含め、フィーダー70がエンド部40に直接的もしくは間接的に固定されているような状態を、本説明では「フィーダー部70が実質的にエンド部40に設けられている」とも表現する。
接着剤塗布部90は、本実施形態ではフィーダー70から押圧部30へ搬送されるテープ1における被貼付面2aに貼り付けられる方の面に接着剤Sを塗布する機構であり、ディスペンサ91、ノズル部92を有し、ディスペンサ91から配管93を通って接着剤Sがノズル部92へ送液され、ノズル部92から接着剤Sが吐出される。
ディスペンサ91は、接着剤Sを貯留し、この貯留した分から必要量の接着剤Sをノズル部92へ送液する機構であり、接着剤Sを貯留する容器であるタンク94と、タンク94に貯留された接着剤Sをノズル部92へ送液するための駆動源である圧送部95とを有する。本実施形態では、圧送部95はエア圧により接着剤Sを送液する。
ノズル部92は、フィーダー70と押圧部30との間の位置でテープ1の被貼付面2aに貼り付けられる方の面と対向するユニットであり、テープ1と対向する面にはテープ1の幅寸法と同等の幅寸法の開口を有している。ディスペンサ91から配管93を介してノズル部92に供給された接着剤Sは、ノズル部92の内部を通ってこの開口から吐出され、テープ1に塗布される。
また、ノズル部92は、一辺50mm以下のたとえばアルミニウムからなる略直方体の形態を有しており、タンク94や圧送部95を有するディスペンサ91よりも軽い。
ノズル部92がテープ1へ塗布する接着剤は熱硬化性接着剤であり、たとえばエポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系などがある。この中でも、たとえばエポキシ系の熱硬化性接着剤は、所定の温度までの昇温をトリガーとして発熱反応を生じ、自己の反応熱により硬化反応が促進する特性を有する。
ここで、ノズル部92は、フィーダー70が固定されている上記ブラケット72に固定されている。すなわち、フィーダー70とノズル部92は一体的に設けられている。これにより、テープ1の送り出し経路においてフィーダー70に対するノズル部92の相対位置が常に一定に維持される。そのため、フィーダー70から送り出されるテープ1とノズル部92の距離は一定に維持され、ノズル部92は正確な塗布位置、塗布量でテープ1へ接着剤Sを塗布することができる。
また、本実施形態ではフィーダー70は実質的にエンド部40に設けられていることから、ノズル部92も実質的にエンド部40に設けられていることとなり、パラレルリンク機構50の動作によるエンド部40の変位にノズル部92も追従する。
一方、ノズル部92が実質的にエンド部40に設けられているのに対し、ディスペンサ91は実質的にベース部60に設けられている。具体的には、ディスペンサ91はブラケット96を介してベース部60に固定されている。
次に、図1に示す実施形態のテープ貼付装置においてテープの押圧姿勢を変化させた状態を図2に示す。
ATL装置10では、上記の通りパラレルリンク機構50によってエンド部40を変位させ、押圧部30の押圧位置及び/又は押圧姿勢を被貼付面2aに倣うように動作させる。具体的には、被貼付面2aの傾きに応じて(本実施形態では図2に示すように被貼付面2aとエンド部40が平行となるように)パラレルリンク機構50がエンド部40の傾きを調節し、押圧部30の特定の位置がテープ1もしくは被貼付面2aと当接するようにすることで、正確な押圧姿勢で押圧部30にテープ1を押圧させる。
なお、この特定の位置とは、本実施形態では押圧部30のローラ31におけるエンド部40からもっとも遠い位置であり、本説明ではその位置をTool-Center-Point(TCP)と呼ぶ。このTCPにおいてローラ31がテープ1もしくは被貼付面2aと当接する状態において、パラレルリンク機構50がエンド部40をエンド部40の厚さ方向(図1(a)におけるZ軸方向)に変位させるように動作することにより、ローラ31はテープ1もしくは被貼付面2aを法線方向に押圧する。
ここで、本発明では、接着剤塗布部90の総重量の多くを占めるディスペンサ91はベース部60の方に固定されている。すなわち、接着剤塗布部90の構成要素のうち、接着剤Sの吐出を行うノズル部92のみがエンド部40側に実質的に設けられており、図2において鎖線で示した通りパラレルリンク機構50の動作に応じて押圧部30、フィーダー70、およびノズル部92が変位するのに対して、パラレルリンク機構50が動作してもディスペンサ91は変位しない。
このようにディスペンサ91がエンド部40の支持対象でないことにより、パラレルリンク機構50が動作するにしたがって押圧部30、フィーダー70、ノズル部92とディスペンサ91の相対位置に変化が生じる一方、前述の図4の形態のような、ディスペンサを含む接着剤塗布部190全体がエンド部140に取り付けられている従来のATL装置と比較して、パラレルリンク機構50で動作させる対象物の重量を軽減できるとともに重心の偏りを回避できるため、応答精度、荷重精度などといったパラレルリンク機構50の制御性を向上させることができる。
また、テープ1に所定の荷重をかけて押圧するにあたり、この荷重というのはパラレルリンク機構50による押付力とエンド部40およびエンド部40に取り付けられている部材(本実施形態では押圧部30、フィーダー70、ノズル部92、ブラケット72)の自重による荷重の和となる。そのため、エンド部40およびエンド部40に取り付けられている部材の重量が軽くなればなるほどテープ1を押圧するための荷重のうちパラレルリンク機構50による押付力が占める割合が多くなる。すなわち、パラレルリンク機構50による押付力の調節の自由度が向上する。この観点からも、ディスペンサ91がベース部60の方に固定されることがパラレルリンク機構50の制御性向上に寄与する。
また、本実施形態のようにディスペンサ91に対するノズル部92の相対位置が変化するとしても、配管93が可撓性を有しておれば問題無くディスペンサ91からノズル部92へ接着剤Sを送液することができる。
また、ディスペンサ91のタンク94に貯留される接着剤Sは、ノズル部92から接着剤Sが吐出されるにしたがって残量が減少する。そのため、仮に図4のようにディスペンサがエンド部140に実質的に設けられていた場合にはタンク内の接着剤の残量が変化するのにともなってパラレルリンク機構150による制御対象(この場合では、エンド部140、押圧部130、フィーダー170に加え接着剤塗布部190全体)の重心位置が少なからず変化し、制御を困難にさせるおそれがある。これに対し、本発明では図1、図2に示すようにディスペンサ91がパラレルリンク機構50による制御対象に含まれないことにより、接着剤Sの残量の変化にともなうパラレルリンク機構50による制御対象の重心位置の変化を防ぐことができる。
このようにパラレルリンク機構50の制御性が向上することにより、押圧部30が正確な押圧姿勢でテープ1を被貼付面2aへ押圧することができる。
また、本実施形態では、上記の通りディスペンサ91は実質的にベース部60に設けられている。ベース部60は、パラレルリンク機構50が取り付けられている部材であり、パラレルリンク機構50が取り付けられる側の中でも最もパラレルリンク機構50、エンド部40、そしてエンド部40に設けられているノズル部92の近傍にある部材である。そのため、ディスペンサ91がベース部60に設けられていることによってディスペンサ91とノズル部92とをつなぐ配管93の長さを比較的短くすることができる。配管93の長さが短くなれば、ディスペンサ91における送液動作を制御してからノズル部92からの吐出量が変化するまでの応答速度が速くなり、ノズル部92からの接着剤Sの吐出動作を正確に行うことができるようになるため、好ましい。
次に、本発明の他の実施形態におけるテープ貼付装置を、図3を用いて説明する。図3(a)は、本実施形態のテープ貼付装置の基本構成を示す図であり、図3(b)は、本実施形態のテープ貼付装置においてテープの押圧姿勢を変化させた状態を説明する図である。
本実施形態では、フィーダー70はブラケット72を介してベース部60に固定されている。すなわち、押圧部30およびエンド部40がパラレルリンク機構50によって動かされる側であるのに対してフィーダー70はパラレルリンク機構50が取り付けられる側に固定されている。そのため、パラレルリンク機構50が動作してもフィーダー70は変位しない。
この場合、ノズル部92は図3(b)に示すように、フィーダー70と一体的に設けられるよう、フィーダー70と一緒にブラケット72に固定される。これにより、フィーダー70から送り出されるテープ1とノズル部92の距離は一定に維持され、ノズル部92は正確な塗布位置、塗布量でテープ1へ接着剤Sを塗布することができる。
また、この場合、ディスペンサ91だけでなくノズル部92も実質的にベース部60に設けられることになり、すなわち、接着剤塗布部90全体が実質的にベース部60に設けられることになる。
このようにフィーダー70がエンド部40の支持対象でないことにより、パラレルリンク機構50が動作するにしたがって押圧部30とフィーダー70の相対位置に変化が生じる一方、図1、2で示したような押圧部30に加えフィーダー70もエンド部40に設けられているATL装置1と比較して、パラレルリンク機構50で動作させる対象物の重量をさらに軽減できるとともに重心の偏りを回避できるため、応答精度、荷重精度などといったパラレルリンク機構50の制御性を向上させることができる。
なお、本発明のATL装置10でワーク2に貼り付けるテープ1はUDテープやプリプレグテープなどであり、弾性を有することが多いため、パラレルリンク機構50が動作して押圧部30とフィーダー70の相対位置に若干の変化が生じた場合でも、テープ1の先端部が押圧部30に到達してさえすれば、その後は問題無くテープ1は押圧部30へ搬送される。
ここで、パラレルリンク機構50が動作しても押圧部30へのテープ1の進入角度が略一定となるよう、押圧部30の近傍に図示しないガイド機構が設けられていても良い。ガイド機構は具体的にはテープ1を滑らせて所定方向を向かせるリジッド型や、ニップローラなどが用いられる。なお、このような動力源を有しない比較的軽量であるガイド機構は、エンド部40側に設けられていても構わない。
以上のテープ貼付装置により、パラレルリンク機構の動作を正確に制御し、正確な押圧姿勢でテープを押圧することが可能である。
ここで、本発明のテープ貼付装置は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、上記の説明では押圧部、テープ搬送部、および接着剤塗布部のみ言及しているが、押圧部に搬送される前にテープのタック性を向上させるためのヒータ部が設けられていても良い。
また、上記の説明ではディスペンサはベース部に実質的に設けられているが、ベース部のみに限らず、リンク部から見てベース部側にディスペンサが設けられていれば、エンド部に取り付けられている部材の重量を軽減でき、本発明の効果を享受しうる。ここで、ベース部側とはエンド部の方向と反対側のことを指し、エンド部およびエンド部を保持するハンドリングロボットなどを含む。
また、上記の説明では接着剤塗布部はテープに接着剤を塗布しているが、それに限らず被貼付面に接着剤を塗布しても良い。また、テープと被貼付面に接着剤を塗布しても良い。ここで、接着剤塗布部が被貼付面に接着剤を塗布するものであれば、仮にフィーダーがベース部側に設けられている場合でも、接着剤塗布部のノズル部はエンド部側に設けられていることが好ましい。
1 テープ
2 ワーク
2a 被貼付面
10 ATL装置
20 ATLヘッド
30 押圧部
31 ローラ
31a 回転軸
32 ローラ支持部
40 エンド部
50 パラレルリンク機構
51 リンク部
52 自在継手
53 自在継手
54 エアシリンダ
54a シリンダ部
54b ロッド部
54c 圧力センサ
54d 変位センサ
54e サーボバルブ
54f 空気圧供給部
54g ATLヘッド制御部
60 ベース部
70 フィーダー
71 搬送ローラ対
72 ブラケット
80 ハンドリングロボット
90 接着剤塗布部
91 ディスペンサ
92 ノズル部
93 配管
94 タンク
95 圧送部
96 ブラケット
110 ATL装置
120 ATLヘッド
130 押圧部
140 エンド部
150 パラレルリンク機構
160 ベース部
170 フィーダー
190 接着剤塗布部

Claims (4)

  1. テープを押圧しながら被貼付面に貼り付ける貼付ヘッドと、
    前記テープが前記被貼付面に貼り付けられる前にテープ及び/又は前記被貼付面へ接着剤を塗布する接着剤塗布部と、
    を備えたテープ貼付装置であって、
    前記貼付ヘッドは、
    前記被貼付面に前記テープを押し付けて前記被貼付面とで前記テープを挟持する押圧部と、
    前記押圧部が取り付けられるエンド部と、ベース部と、前記エンド部と前記ベース部との間に並列に設けられる複数のリンク部と、を有し、前記エンド部を変位させて前記押圧部の押圧位置及び/又は押圧姿勢を前記被貼付面の形状に倣うように動作するパラレルリンク機構と、
    を備え、
    前記接着剤塗布部は、
    前記接着剤を吐出するノズル部と、
    前記接着剤を貯留し、配管を介して前記接着剤を前記ノズル部へ送液するディスペンサと、
    を備え、
    前記ディスペンサは、前記リンク部から見て前記ベース部側に設けられていることを特徴とする、テープ貼付装置。
  2. 前記ノズル部は実質的に前記エンド部に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のテープ貼付装置。
  3. 前記ディスペンサは、実質的に前記ベース部に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のテープ貼付装置。
  4. 前記テープを前記押圧部に向けて搬送するテープ搬送部をさらに備え、前記テープ搬送部は前記ノズル部と一体的に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のテープ貼付装置。
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