JP2023148445A - 接合セパレータ及び燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の凸部を有しても外周側ビード部の反力を確保できる接合セパレータを提供する。【解決手段】燃料電池スタック及び接合セパレータ20において、第1、第2金属セパレータ16は、電解質膜・電極構造体に向けて突出して反応ガスの迂回を阻止する複数の凸部70aを有する。凸部70aの間に平坦部70cが形成される。平坦部70cは接合領域85を有し、第2接合ライン124の接合部は接合領域85に形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、2枚の金属セパレータを接合した接合セパレータ及び燃料電池スタックに関する。
固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜にアノード電極とカソード電極とを積層した電解質膜・電極構造体(MEA)を備える。によって挟持される。発電セルは、MEAを一対の金属セパレータ(バイポーラプレート)で挟持した構造を有する。積層された複数の発電セルは、燃料電池スタックを構成する。
燃料電池スタックにおいて、隣接する発電セルの間には、2枚の金属セパレータが隣接する。これらの金属セパレータは、溶接又は接着により一体的に接合されることで、接合セパレータとして1部品を構成する(特許文献1)。
接合セパレータは、反応ガス流路の周囲を囲むことで、反応ガスの漏洩を防ぐビード部を有する(特許文献2)。特許文献2は、MEAの電極部分の縁とビード部との隙間を通じた反応ガスの迂回を防止するために複数の凸部を設ける技術を開示する。
特開2019-071252号公報 特開2020-013742号公報
ビード部は、締結荷重を支えるため、十分な反力が求められる。ところが、複数の凸部を有する接合セパレータでは、ビード部の近傍の空きスペースが限られており、ビード部に十分な反力を与える構造を配置することが困難である。
本発明は、上記した課題を解決することを目的とする。
以下の開示の一観点は、第1金属セパレータ及び第2金属セパレータを積層して接合した接合セパレータであって、電極又は電極保持枠に向かい合う部分に形成され、反応ガスを流す反応ガス流路と、前記反応ガス流路を囲み、前記電極又は前記電極保持枠に向けて突出して前記反応ガスの漏洩を阻止するビード部と、前記反応ガス流路の流路幅方向の両端部と前記ビード部との間に形成され、前記電極又は前記電極保持枠に向けて突出して前記反応ガスの前記反応ガス流路の迂回を抑制する複数の凸部と、前記ビード部の外周側に位置し、前記ビード部に沿って延びる第1接合ラインと、前記ビード部の内周側に位置し、前記ビード部に沿って、分断して延びる第2接合ラインと、前記複数の凸部の間に形成された複数の平坦部と、を備え、前記第2接合ラインの接合部は、前記複数の平坦部に形成される、接合セパレータにある。
別の一観点は、上記観点の接合セパレータと、電解質膜・電極構造体と、を有し、前記接合セパレータと前記電解質膜・電極構造体とが交互に複数積層された、燃料電池スタックにある。
上記観点の接合セパレータ及び燃料電池スタックは、ビード部に反力を与える構造として、第2接合ラインの接合部を設ける。接合セパレータ及び燃料電池スタックは、複数の凸部の間の平坦部に第2接合ラインの接合部を形成するため、複数の凸部を有しても外周側ビード部の反力を確保できる。
図1は、実施形態に係る燃料電池スタックの分解斜視図である。 図2は、接合セパレータの要部を拡大した平面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。 図4は、図2のIV-IV線に沿った断面図である。 図5Aは、ステッチ溶接部に使用する治具の押さえ部の形状を示す平面図あり、図5Bは溶接部分の形状を示す説明図である。 図6Aは、実施形態に係る接合セパレータの作用説明図であり、図6Bは比較例に係る接合セパレータの作用説明図である。
本発明の一実施形態に係る燃料電池スタック10は、図1に示す発電セル12を複数有する。燃料電池スタック10は、複数の発電セル12が矢印A方向に積層されて形成される。燃料電池スタック10には、複数の発電セル12の積層方向に圧縮荷重が付与される。燃料電池スタック10は、例えば、燃料電池電気自動車(図示せず)に搭載される。
発電セル12は、横長の長方形状を有する。発電セル12は、電解質膜・電極構造体(以下、「MEA14」という)と、第1金属セパレータ16と、第2金属セパレータ18とを有する。MEA14は、外周部に電極保持枠としての樹脂枠24を有する。第1金属セパレータ16及び第2金属セパレータ18は、MEA14の両側に配設される。
第1金属セパレータ16及び第2金属セパレータ18は、金属薄板をプレス成形して作製される。第1金属セパレータ16及び第2金属セパレータ18の素材は、例えば、ステンレス鋼板の表面に防食用の表面処理を施した金属薄板である。第1金属セパレータ16と第2金属セパレータ18とは、後述する接合ライン120により互いに接着又は溶接により接合されて接合セパレータ20を形成する。
MEA14は、電解質膜・電極構造体(以下、「MEA22」という)と、MEA22の外周部から外方に突出した樹脂枠24(樹脂フィルム)とを備える。MEA22は、電解質膜26と、カソード電極28と、アノード電極30とを有する。カソード電極28は、電解質膜26の一方の面に配置され、アノード電極30は、電解質膜26の他方の面に配置される。電解質膜26は、例えば、固体高分子電解質膜(陽イオン交換膜)である。
図1に示すように、樹脂枠24は、MEA22の外周部に接合されるとともに該外周部を囲むように延在している。図3に示すように、樹脂枠24は、第1枠状シート40と、第2枠状シート42とを有する。第1枠状シート40は、MEA22の外周部に接合される。第2枠状シート42は、接着剤からなる接着層44により、第1枠状シート40に接合される。
第1枠状シート40の内周部は、カソード電極28とアノード電極30との間に配置される。第1枠状シート40の内周部は、電解質膜26とアノード電極30との間に挟持される。樹脂枠24は、接着層44を介して電解質膜26と接合される。
図1に示すように、各発電セル12は、長辺方向の一端縁部(矢印B1方向の端縁部)に、酸化剤ガス供給連通孔48a、冷却媒体供給連通孔50a、燃料ガス排出連通孔52bを有する。酸化剤ガス供給連通孔48a、冷却媒体供給連通孔50a、燃料ガス排出連通孔52bは、発電セル12の短辺方向(矢印C方向)に並ぶ。
酸化剤ガス供給連通孔48aには、一方の反応ガスである酸化剤ガス(例えば、酸素含有ガス)が矢印A2方向に向かって流通する。冷却媒体供給連通孔50aには、冷却媒体(例えば、純水、エチレングリコール、オイル等)が矢印A2方向に向かって流通する。燃料ガス排出連通孔52bには、他方の反応ガスである燃料ガス(例えば、水素含有ガス)が矢印A1方向に向かって流通する。
各発電セル12は、長辺方向の他端縁部(矢印B2方向の端縁部)に、燃料ガス供給連通孔52a、冷却媒体排出連通孔50b、酸化剤ガス排出連通孔48bを有する。燃料ガス供給連通孔52a、冷却媒体排出連通孔50b、及び酸化剤ガス排出連通孔48bは、矢印C方向に並ぶ。
燃料ガス供給連通孔52aには、燃料ガスが矢印A2方向に向かって流通する。冷却媒体排出連通孔50bには、冷却媒体が矢印A1方向に向かって流通する。酸化剤ガス排出連通孔48bには、酸化剤ガスが矢印A1方向に向かって流通する。
上記した連通孔(酸化剤ガス供給連通孔48a等)の配置、形状及び大きさは、本実施形態に限定されるものではなく、要求される仕様に応じて、適宜設定すればよい。
第1金属セパレータ16は、長方形状の形状を有する。第1金属セパレータ16は、MEA14に向かう表面16aに酸化剤ガス流路54を有する。酸化剤ガス流路54(反応ガス流路)は、矢印B方向に延在する。酸化剤ガス流路54は、酸化剤ガス供給連通孔48aと酸化剤ガス排出連通孔48bとに流体的に連通する。酸化剤ガス流路54は、カソード電極28に酸化剤ガスを供給する。
酸化剤ガス流路54は、矢印B方向に延在する複数の第1流路溝56を有する。これらの第1流路溝56は、複数の第1流路突起58の間に形成される。第1流路突起58及び第1流路溝56は、矢印B方向に波状に延在する。
図1に示すように、第1金属セパレータ16は、表面16aに反応ガス(酸化剤ガス)の漏出を防止するための第1ビード部60を有する。図3に示すように、第1ビード部60は、樹脂枠24の第2枠状シート42に当接する。図1に示すように、第1ビード部60は、セパレータ厚さ方向(矢印A方向)から見て、波状に延在する。
第1ビード部60は、複数の連通孔(酸化剤ガス供給連通孔48a等)を個別に囲む複数の連通孔ビード部62と、第1金属セパレータ16の外周部を囲むビード部64とを有する。図1に示す例では、第1ビード部60は、6つの連通孔に対応して6つの連通孔ビード部62を有する。
図3に示すように、第1ビード部60は、MEA14に向かって突出する。第1ビード部60の横断面形状は、矩形状又は頂部に向けて先細りの台形形状である。第1ビード部60は、頂部に樹脂材68を有する。樹脂材68は、第1ビード部60に印刷又は塗布等で固着されたゴムシールである。第1ビード部60は、矢印A方向の圧縮荷重によって弾性変形する。
図2に示すように、第1金属セパレータ16は、酸化剤ガス流路54の流路幅方向端部に、バイパス防止構造70を有する。バイパス防止構造70は、端部突起58aとビード部64との間に位置する。端部突起58aは、酸化剤ガス流路54の端部に位置する突起である。バイパス防止構造70は、酸化剤ガス供給連通孔48aから酸化剤ガス排出連通孔48bへの酸化剤ガスの迂回を防止する。
図3に示すように、バイパス防止構造70は、第1金属セパレータ16と一体的に形成される。バイパス防止構造70は、第1金属セパレータ16からMEA14に向かって突出する。バイパス防止構造70の横断面形状は、矩形状又は頂部に向けて先細りとなる台形形状である。
図2に示すように、バイパス防止構造70は、複数の凸部70aを有する。複数の凸部70aの間には、MEA14の撓みを防止するための島部70bを有してもよい。各々の凸部70aは、流路幅方向に延在する。図3に示すように、凸部70aは、カソード電極28に当接することで、酸化剤ガスのバイパスを阻止する。図2に示すように、凸部70aは、流路の延在方向(矢印B方向)に一定の間隔を空けて複数配置される。
ビード部64は、外方に湾曲する外方湾曲部64aと、内方に湾曲する内方湾曲部64bとを交互に有する波形状に形成される。凸部70aは、外方湾曲部64aの位置(矢印B方向の位置)に配置される。凸部70aと、端部突起56aと、ビード部64との間に、平坦部70cが形成される。互いに隣接する凸部70aの間に1つの平坦部70cが形成される。平坦部70cは、酸化剤ガス流路54から孤立しており、酸化剤ガスの流れが抑制された部分である。島部70bは、平坦部70cの内側に配置される。
1つの平坦部70cには、3つの島部70bが形成されている。3つの島部70bは、矢印B方向に並ぶ。各々の島部70bは、概ね流路幅方向(矢印C方向)に長手方向を有する。島部70bは、ビード部64及び、端部突起56aから離れている。島部70bは、積層方向から見て、カソード電極28と重なる位置に配置される。図4に示すように、島部70bは、第1金属セパレータ16の接合領域(基準面)からMEA14に向けて突出する。島部70bは、MEA22の外周部を支持する。
平坦部70cは、接合領域85を有する。接合領域85は、ビード部64の内方湾曲部64bの近傍に配置される。接合領域85は、島部70bが形成されていない部分である。接合領域85と重なる部分は、島部70bを構成する凸状の構造が形成されていない。本実施形態の接合領域85は、1つの平坦部70cに属する3つの島部70bの中で中央に位置する島部70bに隣接する部分に形成されている。
図4に示すように、接合領域85は、第2金属セパレータ18と面接触する。接合領域85には、ステッチ溶接部86が形成される。ステッチ溶接部86は、後述される。
図1に示すように、第2金属セパレータ18は、長方形状に形成されている。第2金属セパレータ18は、MEA14に向かう表面18aに、矢印B方向に延在する燃料ガス流路92(反応ガス流路)を有する。燃料ガス流路92は、燃料ガス供給連通孔52aと燃料ガス排出連通孔52bとに流体的に連通する。燃料ガス流路92は、アノード電極30に燃料ガスを供給する。
第2金属セパレータ18は、表面18a側に突出した複数の第2流路突起94を有する。第2流路突起94は、矢印B方向に延在する。複数の第2流路突起94は、その間に複数の第2流路溝96を形成する。燃料ガス流路92は、第2流路溝96を有し、矢印B方向に波状に延在する。
複数の第2流路突起94のうち、流路幅方向の両端に位置するものが端部突起94aである。図3に示すように、端部突起94aは、アノード電極30の外周端よりも内側に位置する。
第2金属セパレータ18は、表面18aに、燃料ガスの漏出を防止するための第2ビード部98を有する。図3に示すように、第2ビード部98は、MEA14の第1枠状シート40に当接する。図1に示すように、第2ビード部98は、セパレータ厚さ方向(矢印A方向)から見て、波状に延在する。
第2ビード部98は、複数の連通孔(酸化剤ガス供給連通孔48a等)を個別に囲む複数の連通孔ビード部100と、第2金属セパレータ18の外周部に設けられたビード部102とを有する。図3に示すように、第2ビード部98は、第1ビード部60に重なる位置に配置される。第2ビード部98は、MEA14に向かって突出する。第2ビード部98は、頂部に樹脂材106を有する。樹脂材106は、樹脂材68と同様である。
第2金属セパレータ18は、端部突起94aとビード部102との間に、バイパス防止構造108を有する。バイパス防止構造108は、端部突起94aとビード部102との間の燃料ガスのバイパスを防止する。図示を省略するが、バイパス防止構造108は、バイパス防止構造70と同様に構成される。バイパス防止構造108は、図4に示すように、接合領域85に当接する部分に、接合領域110を有する。図4に示すように、接合領域110と接合領域85とは、ステッチ溶接部86によって接合される。
図2に示すように、接合セパレータ20は、接合ライン120を有する。接合ライン120は、第1金属セパレータ16と、第2金属セパレータ18とを互いに接合する溶接部分であり、ビード部64、102に沿って延在する。接合ライン120は、ビード部64、102の外周側に配置された第1接合ライン122と、ビード部64、102の内周側に配置された第2接合ライン124とを有する。第1接合ライン122は、継ぎ目なく線状に溶接又は接着により接合された部分である。本実施形態において、第1接合ライン122は、例えば溶接された部分として構成される。第1接合ライン122は、接合セパレータ20の内部空間を閉塞することで、冷媒の流出を防止する。第2接合ライン124は、複数の接合部を有する。本実施形態において、第2接合ライン124の接合部は、間欠的に溶接されたステッチ溶接部86である。
ステッチ溶接部86は、ビード部64、102の内周側に隣接して配置される。図5Bに示すように、各々のステッチ溶接部86は、延在方向に細長い形状を有する。幅Wに対する延在方向の長さLは、例えば10倍程度と細長い形状を有する。ステッチ溶接部86は、ビード部64、102の近傍の第1金属セパレータ16及び第2金属セパレータ18の変形を阻止することで、ビード部64、102の反力を高める。十分な反力を確保する観点から、ステッチ溶接部86は、長さLは、例えば1~3mmとすることが好ましい。また、MEA14の劣化防止の観点から、ステッチ溶接部86の幅Wは、0.15mm以下であることが好ましい。
このような、ステッチ溶接部86は、図5Aに示す溶接治具99を用いて形成される。溶接治具99は、接合領域85、110に当接する当接部99aと、当接部99aの中央に形成された開口部99bとを有する。一対の溶接治具99は、当接部99aで接合領域85、110を挟み込んで押圧した状態で配置される。開口部99bにレーザビームが照射されることで、開口部99bに露出する接合領域85、110に線状の溶接パターンよりなるステッチ溶接部86が形成される。
本実施形態の燃料電池スタック10及び接合セパレータ20は以上のように構成される。燃料電池スタック10及び接合セパレータ20において、ステッチ溶接部86は以下のように作用する。
図6Aに示すように、ステッチ溶接部86は、外周側の第1接合ライン122とともに、ビード部64、102を流路幅方向から挟み込む。このうち、ステッチ溶接部86は、第1金属セパレータ16及び第2金属セパレータ18の変形を阻止する拘束点となることで、ビード部64、102の剛性を高める。
図6Bの比較例に示すように、ステッチ溶接部86が無い場合には、燃料電池スタック10の締め込み荷重が付加されると、図示のように第1金属セパレータ16と第2金属セパレータ18とが離れるように変形し、ビード部64、102が撓んで、十分な反力を発揮できない。
これに対し、図6Aに示すように、本実施形態の燃料電池スタック10及び接合セパレータ20は、バイパス防止構造70の内部に、ステッチ溶接部86を有するため、反応ガスのバイパスを防止しつつも、ビード部64、102の反力を確保できる。
また、接合ライン120の溶接部は、防食のための被覆層から露出する。第1金属セパレータ16及び第2金属セパレータ18がステンレス鋼である場合には、水分を含む反応ガスとの接触により、露出した溶接部から鉄イオンら流出するおそれがある。第1金属セパレータ16及び第2金属セパレータ18から溶出した鉄イオンは、MEA14を劣化させ、燃料電池スタック10の寿命を短くする可能性がある。特に、第1ビード部60及び第2ビード部98の内側に配置されるステッチ溶接部86については、鉄イオンの流出防止が求められる。
本実施形態では、ステッチ溶接部86は、レーザ溶接により形成され、その幅Wは、0.15mm以下に設定される。このようなステッチ溶接部86は、溶接部分の成分の偏りを防ぐことができる。そのため、ステッチ溶接部86は、成分の偏りによる部分電池反応による腐食の進行を防止でき、鉄イオンの流出を抑制できる。
また、本実施形態では、図2、図3に示すように、ステッチ溶接部86が、反応ガスの流れが少ない平坦部70cに配置されることで、ステッチ溶接部86からの鉄イオンの流出を抑制できる。さらに、ステッチ溶接部86は、図4に示すように、MEA22の外側に位置するため、鉄イオンがMEA22に回り込みにくくなっているため、発電性能の低下をより効果的に抑制できる。
本実施形態は、以下のようにまとめられる。
一観点は、第1金属セパレータ16及び第2金属セパレータ18を積層して接合した接合セパレータ20であって、電極又は電極保持枠に向かい合う部分に形成され、反応ガスを流す反応ガス流路と、前記反応ガス流路を囲み、前記電極又は前記電極保持枠に向けて突出して前記反応ガスの漏洩を阻止するビード部64、102と、前記反応ガス流路の流路幅方向の両端部と前記ビード部との間に形成され、前記電極又は前記電極保持枠に向けて突出して前記反応ガスの前記反応ガス流路の迂回を抑制する複数の凸部70aと、前記ビード部の外周側に位置し、前記ビード部に沿って延びる第1接合ライン122と、前記ビード部の内周側に位置し、前記ビード部に沿って、分断して延びる第2接合ライン124と、前記複数の凸部の間に形成された複数の平坦部70cと、を備え、前記第2接合ラインの接合部は、前記複数の平坦部に形成される、接合セパレータにある。
上記の接合セパレータは、ビード部に反力を与える構造として、第2接合ラインの接合部を設ける。そして、上記の接合セパレータは、複数の凸部の間の平坦部に第2接合ラインの接合部を形成するため、反応ガスのバイパスを防止しつつも、外周側ビード部の反力を確保できる。
上記の接合セパレータにおいて、前記第1接合ラインは、連続的に繋がって延びており、前記第1金属セパレータ及び前記第2金属セパレータの内部の流路を封止してもよい。この接合セパレータは、第1接合ラインで冷媒流路を封止できる。
上記の接合セパレータにおいて、前記反応ガス流路の延在方向の前記第1接合ラインの接合部分の長さは、前記反応ガス流路の延在方向の前記第2接合ラインの前記接合部の長さの和よりも長くてもよい。上記の接合セパレータは、バイパス防止構造により限られたスペースに第2接合ラインの接合部を配置できる。
上記の接合セパレータにおいて、前記複数の平坦部の各々に複数の島部70bが形成され、前記第2接合ラインの前記接合部は、前記島部の間に配置されてもよい。この接合セパレータは、島部を配置してMEAの撓みを防ぎつつも、ビード部の反力を確保できる。
上記の接合セパレータにおいて、前記ビード部は、内方に突出した内方湾曲部64bと、外方に突出した外方湾曲部64aとを交互に有する波形状を有し、前記第2接合ラインの前記接合部は、前記内方湾曲部に隣接して配置されてもよい。この接合セパレータは、波形状のビード部に対して、少数のステッチ溶接で反力を確保できる。
上記の接合セパレータにおいて、前記第1金属セパレータ及び前記第2金属セパレータは、ステンレス鋼よりなり、前記第2接合ラインの前記接合部は、幅0.15mm以下のステッチ溶接部86であってもよい。この接合セパレータは、溶接部の成分の偏りを防ぐことにより、鉄イオンの流出を抑制できるため、燃料電池スタックの長寿命化を可能とする。
別の一観点は、上記の接合セパレータと、電解質膜・電極構造体14と、を有し、前記接合セパレータと前記電解質膜・電極構造体とが交互に複数積層された、燃料電池スタック10にある。この燃料電池スタックは、ビード部の反力を確保できるため、反応ガスのシール性に優れる。
上記の燃料電池スタックにおいて、前記電解質膜・電極構造体は、電極と、前記電極の外周に接合された枠状の電極保持枠と、を有し、前記複数の凸部は、前記電極の外方に延在し、前記第2接合ラインの前記接合部は、前記電極よりも外方に位置してもよい。この燃料電池スタックは、接合部をステッチ溶接部とした場合において、鉄イオンの流出の可能性のあるステッチ溶接部を電解質膜の外方に配置できるため、電解質膜の劣化を抑制できる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を取り得る。
10…燃料電池スタック 16…第1金属セパレータ
18…第2金属セパレータ 20…接合セパレータ
24…樹脂枠 26…電解質膜
64、102…ビード部 70、108…バイパス防止構造
85、110…接合領域 86…ステッチ溶接部
122…第1接合ライン 124…第2接合ライン

Claims (8)

  1. 第1金属セパレータ及び第2金属セパレータを積層して接合した接合セパレータであって、
    電極又は電極保持枠に向かい合う部分に形成され、反応ガスを流す反応ガス流路と、
    前記反応ガス流路を囲み、前記電極又は前記電極保持枠に向けて突出して前記反応ガスの漏洩を阻止するビード部と、
    前記反応ガス流路の流路幅方向の両端部と前記ビード部との間に形成され、前記電極又は前記電極保持枠に向けて突出して前記反応ガスの前記反応ガス流路の迂回を抑制する複数の凸部と、
    前記ビード部の外周側に位置し、前記ビード部に沿って延びる第1接合ラインと、
    前記ビード部の内周側に位置し、前記ビード部に沿って、分断して延びる第2接合ラインと、
    前記複数の凸部の間に形成された複数の平坦部と、を備え、
    前記第2接合ラインの接合部は、前記複数の平坦部に形成される、接合セパレータ。
  2. 請求項1記載の接合セパレータであって、前記第1接合ラインは、連続的に繋がって延びており、前記第1金属セパレータ及び前記第2金属セパレータの内部の流路を封止する、接合セパレータ。
  3. 請求項1又は2記載の接合セパレータであって、前記反応ガス流路の延在方向の前記第1接合ラインの接合部分の長さは、前記反応ガス流路の延在方向の前記第2接合ラインの前記接合部の長さの和よりも長い、接合セパレータ。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の接合セパレータであって、前記複数の平坦部の各々に複数の島部が形成され、前記第2接合ラインの前記接合部は、前記複数の島部の間に配置される、接合セパレータ。
  5. 請求項4記載の接合セパレータであって、前記ビード部は、内方に突出した内方湾曲部と、外方に突出した外方湾曲部とを交互に有する波形状を有し、前記第2接合ラインの前記接合部は、前記内方湾曲部に隣接して配置される、接合セパレータ。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の接合セパレータであって、前記第1金属セパレータ及び前記第2金属セパレータは、ステンレス鋼よりなり、前記第2接合ラインの前記接合部は、幅0.15mm以下のステッチ溶接部である、接合セパレータ。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の接合セパレータと、
    電解質膜・電極構造体と、を有し、
    前記接合セパレータと前記電解質膜・電極構造体とが交互に複数積層された、燃料電池スタック。
  8. 請求項7記載の燃料電池スタックであって、前記電解質膜・電極構造体は、電極と、前記電極の外周に接合された枠状の電極保持枠と、を有し、前記複数の凸部は、前記電極の外方に延在し、前記第2接合ラインの前記接合部は、前記電極よりも外方に位置する、燃料電池スタック。
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