JP2023148430A - X線診断装置及び医用画像処理装置 - Google Patents

X線診断装置及び医用画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】サチレーションに起因するアーチファクトが低減された医用画像を生成すること。【解決手段】 実施形態に係るX線診断装置は、第1の読み出し部と、第2の読み出し部と、取得部と、推定部と、補正部とを備える。第1の読み出し部は、X線ばく射の終了前に、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器に非破壊読み出しさせる。第2の読み出し部は、X線ばく射終了後に、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器に破壊読み出しさせる。取得部は、非破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された第1の投影データを取得し、破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された第2の投影データを取得する。推定部は、第2の投影データに基づいて、サチレーションが発生しているサチレーション領域を推定する。補正部は、第2の投影データにおけるサチレーション領域の信号を、第1の投影データにおけるサチレーション領域の信号に置き換える。【選択図】 図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置及び医用画像処理装置に関する。
X線診断装置では、X線をパルス照射して画像を読み出すためのX線検出器(FPD)が用いられる。例えば、断続的に照射されるX線パルスの間にX線検出器に蓄積された電荷信号を読み出し、読み出した電荷信号に基づいてX線画像を作成している。
このようなX線診断装置では、X線検出器が直接線を受けると、X線検出器に入射するX線の線量がX線検出器の最大入射線量を超え、サチレーションが発生することがある。サチレーションが発生すると、X線検出器から正しい信号値が読み出されない。このため、生成されるX線画像が正しい画素値とならず、生成されるX線画像にアーチファクトが発生することがある。この対策として、サチレーション領域における信号の値を推定してサチレーション補正を行う方法が知られている。このような方法では、サチレーション領域における入射線量を正確に推定し、補正することが難しい。
特開2020-54760号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、サチレーションに起因するアーチファクトが低減された医用画像を生成することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係るX線診断装置は、第1の読み出し部と、第2の読み出し部と、取得部と、推定部と、補正部とを備える。第1の読み出し部は、X線ばく射の終了前に、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器に非破壊読み出しさせる。第2の読み出し部は、X線ばく射終了後に、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器に破壊読み出しさせる。取得部は、非破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された第1の投影データを取得し、破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された第2の投影データを取得する。推定部は、第2の投影データに基づいて、サチレーションが発生しているサチレーション領域を推定する。補正部は、第2の投影データにおけるサチレーション領域の信号を、第1の投影データにおけるサチレーション領域の信号に置き換える。
図1は、実施形態に係るX線診断装置の構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係るX線診断装置による画像生成処理の処理手順を例示するフローチャートである。 図3は、実施形態に係るX線診断装置による画像生成処理により実行される信号読み出しのタイミングを説明するための図である。 図4は、実施形態に係るX線診断装置による画像生成処理によりサチレーション補正画像が生成されるまでの処理の流れを説明するための図である。 図5は、第1の変形例に係るX線診断装置による画像生成処理の処理手順を例示するフローチャートである。 図6は、第1の変形例に係るX線診断装置による画像生成処理によりサチレーション補正画像が生成されるまでの処理の流れを説明するための図である。 図7は、第4の変形例に係るX線診断装置による画像生成処理により実行される信号読み出しのタイミングを説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、X線診断装置及び医用画像処理装置の実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(実施形態)
図1は、実施形態に係るX線診断装置1の構成例を示す図である。図1に示すように、X線診断装置1は、撮影装置10、寝台装置30及びコンソール装置40を備えている。撮影装置10は、高電圧発生装置11、X線発生部12、X線検出器13、Cアーム14、及びCアーム駆動装置142を備えている。X線診断装置1は、被検体Pの体軸方向において所定幅を有するコーンビーム状のX線を照射するコーンビームCT装置(CBCT装置)である。
高電圧発生装置11は、X線管の陰極から発生する熱電子を加速するために、陽極と陰極の間に印加する高電圧を発生させてX線管へ出力する。
X線発生部12は、被検体Pに対してX線を照射するX線管、照射X線量を減衰或いは低減させる機能を有する複数のフィルタ(以下、付加フィルタと呼ぶ)、及び、X線絞りを備えている。X線発生部12は、被検体Pの体軸方向において所定幅を有するコーンビーム状のX線を照射する。
X線管は、X線を発生させる真空管である。X線管は、管球と、管球に設けられたフィラメント(陰極)と、タングステン陽極とを備える。X線管は、フィラメントより放出された熱電子を高電圧によって加速させる。X線管は、この加速電子をタングステン陽極に衝突させることでX線を発生させる。また、X線管は、被検体Pの体軸方向に沿って円錐状、角錐状の広がりを有するコーンビーム状のX線を発生する真空管である。
X線絞りは、X線管とX線検出器13の間に位置し、金属板としての鉛板で構成される。X線絞りは、開口領域外のX線を遮蔽することにより、X線管が発生したX線を、被検体Pの関心領域にのみ照射されるように絞り込むことにより、X線照射領域(X線照射野)の大きさ(以下、視野サイズと呼ぶ)を調整する。例えば、X線絞りは4枚の絞り羽根を有し、これらの絞り羽根をスライドさせることで、X線の遮蔽される領域を任意のサイズに調節することにより、視野サイズを調整する。X線絞りの絞り羽根は、操作者が入力インターフェース43から入力した関心領域に応じて、図示しない駆動装置により駆動される。
X線検出器13は、X線管から発せられ被検体Pを透過したX線を検出する。このようなX線検出器13としては、X線を直接電荷に変換するものと、光に変換した後、電荷に変換するものとが使用可能であり、ここでは前者を例に説明するが後者であっても構わない。すなわち、X線検出器13は、例えば、被検体Pを透過したX線を電荷に変換して蓄積する平面状のFPD(Flat Panel Detector)と、このFPDに蓄積された電荷を読み出すための駆動パルスを生成するゲートドライバとを備えている。FPDは微小な検出素子を列方向及びライン方向に2次元的に配列して構成される。各々の検出素子はX線を感知し、入射X線量に応じて電荷を生成する光電膜と、この光電膜に発生した電荷を蓄積する電荷蓄積コンデンサと、電荷蓄積コンデンサに蓄積された電荷を所定のタイミングで出力するTFT(薄膜トランジスタ)を備えている。蓄積された電荷はゲートドライバが供給する駆動パルスによって順次読み出される。X線検出器13は、X線検出部の一例である。X線検出器13の後段には、図示しない投影データ生成回路が設けられている。投影データ生成回路は、X線検出器13のFPDから行単位あるいは列単位でパラレルに読み出されたデジタル信号を時系列的なシリアル信号(時系列的な投影データ)に変換するパラレル・シリアル変換器を備えている。時系列的な投影データは、投影データ生成回路から出力され、コンソール装置40に供給される。
本実施形態では、X線検出器13として、破壊読み出しと非破壊読み出しの両方を実行可能な検出器が用いられる。破壊読み出し方式は、フォトダイオードなどの半導体素子により構成されたX線検出素子に蓄積された信号を、信号線を介して積分アンプに転送し、積分アンプで積分された信号に応じた出力信号を読み出す方式である。この方式は、信号の転送によって半導体素子内の信号が空になるため、破壊読み出しと呼ばれる。一方、非破壊読み出し方式は、信号を出力信号に変換するアンプが半導体素子ごとに設けられており、X線検出素子に信号を保持したまま、蓄積された信号に応じた出力信号を読み出す方式である。この方式は、読み出し後においてもX線検出素子に蓄積された信号が空にならずに保持されるため、非破壊読み出しと呼ばれる。本実施形態では、X線検出器13が既定として持っているX線照射終了後の破壊読み出し機能を通常読み出し機能と呼ぶ。
Cアーム14は、X線発生部12とX線検出器13とを保持し、回転しながらX線撮影を実行するように構成されている。Cアーム14は、X線発生部12とX線検出器13とを被検体P及び天板33を挟んで対向するように保持することで、天板33上の被検体PのX線撮影を行うことができる構成を有する。Cアーム14は、スライド可能、かつ、複数の回転軸のそれぞれを中心に回転可能に支持される。Cアーム14は、スライド及び回転に係る動作を実現するための複数の動力源が該当する適当な箇所に備えられている。これらの動力源はCアーム駆動装置142を構成する。Cアーム駆動装置142は、駆動制御機能442からの駆動信号を読み込んでCアーム14をスライド運動、回転運動、直線運動させる。Cアーム14は、支持アームの一例である。
寝台装置30は、被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを備えている。
基台31は、床面に設置され、支持フレーム34を鉛直方向(Z方向)に移動可能に支持する筐体である。
寝台駆動装置32は、寝台装置30の筐体内に収容され、被検体Pが載置された天板33を天板33の長手方向(Y方向)に移動するモータあるいはアクチュエータである。寝台駆動装置32は、駆動制御機能442からの駆動信号を読み込んで、天板33を床面に対して水平方向や垂直方向に移動させる。Cアーム14または天板33が移動することにより、被検体Pに対する撮影軸の位置関係が変化する。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長手方向に移動してもよい。
天板33は、支持フレーム34の上面に設けられ、被検体Pが載置される板である。
支持フレーム34は、基台31の上部に設けられ、天板33をその長手方向に沿ってスライド可能に支持する。
なお、寝台装置30は、天板33が支持フレーム34に対して移動可能であってもよいし、天板33と支持フレーム34とが一緒に、基台31に対して移動可能であってもよい。
コンソール装置40は、メモリ41、ディスプレイ42、入力インターフェース43及び処理回路44を備えている。なお、コンソール装置40は撮影装置10とは別体として説明するが、撮影装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。コンソール装置40は、例えば、医用画像処理装置に相当する。
なお、以下、コンソール装置40は、単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明するが、複数の機能を別々のコンソールが実行することにしても構わない。例えば、後述の画像生成機能450等の処理回路44の機能は、異なるコンソール装置に分散して搭載されても構わない。
メモリ41は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路等の記憶装置である。また、メモリ41は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体であってもよい。なお、メモリ41は、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、メモリ41の保存領域は、コンソール装置40内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。
メモリ41は、処理回路44によって実行されるプログラム、処理回路44の処理に用いられる各種データ等を記憶する。プログラムとしては、例えば、予めネットワーク又は非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からコンピュータにインストールされ、処理回路44の各機能を当該コンピュータに実現させるプログラムが用いられる。なお、本明細書において扱う各種データは、典型的にはデジタルデータである。メモリ41は、記憶部の一例である。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(X線画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。ディスプレイ42は、撮影装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。ディスプレイ42は、表示部の一例である。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際のスキャン条件や、再構成条件、Cアーム14の移動指示、関心領域(ROI)の設定、及び透視の実行等を行うための操作等を操作者から受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、処理回路44の各種処理等を行うためのマウスやキーボード、トラックボール、スイッチボタン、ジョイスティック、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。入力インターフェース43は、処理回路44に接続されており、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換し制御回路へと出力する。なお、本明細書において、入力インターフェースは、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。また、入力インターフェース43は、撮影装置10に設けられてもよく、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。入力インターフェース43は、入力部の一例である。
処理回路44は、X線診断装置1全体の動作を制御する。処理回路44は、メモリ41内のプログラムを呼び出し実行することにより、システム制御機能441、駆動制御機能442、X線制御機能443、通常読み出し機能444、非破壊読み出し機能445、投影データ取得機能446、推定機能447、正規化機能448、補正機能449、画像生成機能450及び表示制御機能451を実行するプロセッサである。
なお、図1においては、単一の処理回路44によって、システム制御機能441、駆動制御機能442、X線制御機能443、通常読み出し機能444、非破壊読み出し機能445、投影データ取得機能446、推定機能447、正規化機能448、補正機能449、画像生成機能450及び表示制御機能451が実現されるものとして説明したがこれに限らない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能を実現するものとしても構わない。また、システム制御機能441、駆動制御機能442、X線制御機能443、通常読み出し機能444、非破壊読み出し機能445、投影データ取得機能446、推定機能447、正規化機能448、補正機能449、画像生成機能450及び表示制御機能451は、それぞれシステム制御回路、駆動制御回路、X線制御回路、通常読み出し回路、非破壊読み出し回路、投影データ生成回路、推定回路、正規化回路、補正回路、画像生成回路及び表示制御回路と呼んでもよく、個別のハードウェア回路として実装してもよい。処理回路44が実行する各機能についての上記説明は、以下の各実施形態及び変形例でも同様である。
また、コンソール装置40は単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明するが、複数の機能を別々の装置が実行することにしても構わない。例えば、処理回路44の機能は、異なる装置に分散して搭載されても構わない。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit :ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD))、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、プログラムが記憶回路に保存される代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。上記「プロセッサ」の説明は、以下の各実施形態及び変形例でも同様である。
また、メモリ41、ディスプレイ42、入力インターフェース43、及び、処理回路44の投影データ取得機能446、推定機能447、正規化機能448、補正機能449、画像生成機能450及び表示制御機能451により構成される装置を、医用画像処理装置と呼んでもよい。このため、メモリ41、ディスプレイ42、入力インターフェース43、及び、処理回路44の投影データ取得機能446、推定機能447、正規化機能448、補正機能449、画像生成機能450及び表示制御機能451に関する説明は、医用画像処理装置の説明ともなっている。また、メモリ41、ディスプレイ42、入力インターフェース43、及び、処理回路44の投影データ取得機能446、推定機能447、正規化機能448、補正機能449、画像生成機能450及び表示制御機能451により構成される医用画像処理装置がX線診断装置1と通信可能な別体の装置として設けられてもよい。
処理回路44は、システム制御機能441により、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、X線診断装置1における複数の構成要素各々を制御する。例えば、処理回路44は、撮像条件に従って、撮影装置10における各種構成要素を制御する。
処理回路44は、駆動制御機能442により、例えば、入力インターフェース43から入力されたCアーム14や天板33の駆動に関する情報に基づいて、Cアーム駆動装置142及び寝台駆動装置32の制御を行う。駆動制御機能442を実現する処理回路44は、駆動制御部の一例である。
処理回路44は、X線制御機能443により、例えば、システム制御機能441からの情報を読み込んで、高電圧発生装置11における管電流、管電圧、焦点サイズ、照射時間、パルス幅等のX線条件の制御を行う。X線制御機能443を実現する処理回路44は、X線制御部の一例である。
処理回路44は、通常読み出し機能444により、X線ばく射の終了後に、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器13に通常読み出し(破壊読み出し)させる。通常読み出しは、X線ばく射の終了後に、すなわち、X線パルスとX線パルスの間に実行される。通常読み出し機能444を実現する処理回路44は、第2の読み出し部の一例である。第2の読み出し部は、通常読み出し部及び破壊読み出し部と呼ばれてもよい。
処理回路44は、非破壊読み出し機能445により、X線ばく射の終了前に、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器13に非破壊で読み出しさせる。非破壊読み出しは、X線ばく射の終了前に、すなわち、1回のX線パルスの照射中に実行される。また、非破壊読み出しは、X線検出器13の種類や性能等に応じて、サチレーションが発生しないようなタイミングで実行される。例えば、被検体Pが無い状態でもサチレーションが発生しないようなX線条件と読み出しタイミングが設定される。このようなX線条件と読み出しタイミングは、Flood収集画像の画像レベルに基づいて推定することができる。非破壊読み出し機能445を実現する処理回路44は、第1の読み出し部の一例である。第1の読み出し部は、非破壊読み出し部と呼ばれてもよい。
処理回路44は、投影データ取得機能446により、X線検出器13から読み出した検出データに基づいて生成された投影データを取得する。この際、処理回路44は、通常読み出し機能444により破壊読み出しされた検出データを用いて生成された投影データ(以下、通常読み出し画像と呼ぶ)を前述の投影データ生成回路から取得し、非破壊読み出し機能445により非破壊で読み出された検出データを用いて生成された投影データ(以下、非破壊読み出し画像と呼ぶ)を前述の投影データ生成回路から取得する。非破壊読み出し画像は、第1の投影データの一例であり、通常読み出し画像は第2の投影データの一例である。また、投影データ取得機能446を実現する処理回路44は、取得部の一例である。
処理回路44は、推定機能447により、投影データ取得機能446により生成された通常読み出し画像に基づいて、サチレーションが発生している領域(以下、サチレーション領域と呼ぶ)を推定する。サチレーションとは、X線検出器13により検出可能なX線量の上限値を超えるX線がX線検出器13に入射した場合に、X線検出器13の検出値が飽和する現象である。サチレーション領域では、上限値を超えるX線が入射している場合でも、X線量の上限値の付近の値が検出値として検出され、正しい値が検出されなくなる。サチレーション領域を推定する方法としては、例えば、通常読み出し画像のうち信号値が所定の閾値を超えている領域についてサチレーションが発生していると判断する方法が挙げられる。所定の閾値としては、例えば、X線検出器13が検出可能なX線量の上限値の近傍の値が用いられる。また、処理回路44は、推定機能447により、投影データ取得機能446により生成された通常読み出し画像に基づいて、サチレーションが発生していない領域(以下、非サチレーション領域と呼ぶ)を推定する。推定機能447を実現する処理回路44は、推定部の一例である。
処理回路44は、正規化機能448により、投影データ取得機能446により生成された通常読み出し画像と非破壊読み出し画像に対して正規化処理を実行する。正規化処理では、処理回路44は、通常読み出し画像のX線減弱率(X-ray Attenuation Rate)Aと非破壊読み出し画像のX線減弱率A´を算出し、通常読み出し画像のX線減弱率Aを含む通常正規化データと非破壊読み出し画像のX線減弱率A´を含む非破壊正規化データを生成する。X線減弱率は、被写体を透過したX線強度と、被写体が無い場合のX線強度との比を用いて算出される。算出したX線減弱率は、再構成処理における計算に使用される。
通常読み出し画像のX線減弱率Aは、式(1)を用いて計算される。式(1)に示すように、通常読み出し画像のX線減弱率Aは、通常読み出し画像のX線強度Iと、Flood画像のX線強度I0と、係数fを用いて算出される。通常読み出し画像のX線強度Iは、被写体を透過したX線強度に対応し、Flood画像のX線強度I0は、被写体が無い場合のX線強度に対応する。Flood画像とは、被写体が無い状態で撮影された画像である。Flood画像は、空気収集画像と呼ばれてもよい。
Figure 2023148430000002
係数fは、通常読み出し画像とFlood画像のX線条件のずれを抑えるための係数である。係数fは、例えば、式(2)を用いて計算される。
Figure 2023148430000003
ここで、「kVp」は管電圧であり、「mA」は管電流であり、「sec」はX線のばく射時間である。括弧内が「I」である場合、通常読み出し画像を取得する際のX線条件であることを示す。括弧内が「I0」である場合、Flood画像を取得する際のX線条件であることを示す。
Flood画像を生成するためのX線撮影時と、通常読み出し画像を生成するためのX線撮影時では、X線条件が異なることが想定される。このため、Flood画像のX線強度I0と通常読み出し画像のX線強度Iとの比に係数fをかけることにより、X線条件の違いを抑えることができる。
非破壊読み出し画像のX線減弱率A´は、式(3)を用いて計算される。式(3)に示すように、非破壊読み出し画像のX線減弱率A´は、非破壊読み出し画像のX線強度I´と、Flood画像のX線強度I0と、係数f´を用いて算出される。非破壊読み出し画像のX線強度I´は、被写体を透過したX線強度に対応し、Flood画像のX線強度I0は、被写体が無い場合のX線強度に対応する。
Figure 2023148430000004
係数f´は、非破壊読み出し画像とFlood画像とのX線条件のずれ、及び、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルを揃えるための係数である。係数f´は、例えば、式(4)を用いて計算される。通常読み出し画像の画像強度と非破壊読み出し画像の画像レベルを合わせるため、通常読み出し画像のX線減弱率を算出する際に用いる係数fに、通常読み出し画像の画像レベルと非破壊読み出し画像の画像レベルとの比を掛けた係数f´が用いられる。通常読み出し画像及び非破壊読み出し画像の画像レベルとしては、例えば、それぞれの非サチレーション領域におけるX線強度の平均値を用いることができる。
Figure 2023148430000005
例えば、非破壊読み出し画像のX線強度I´が通常読み出し画像のX線強度Iの約1/2である場合、I´≒(1/2)・Iとなる。この場合、非破壊読み出し画像の画像レベルは通常読み出し画像の画像レベルの約1/2となるため、係数f´は、式(5)のように係数fの約2倍の値になる。
Figure 2023148430000006
また、非破壊読み出し画像のX線減弱率A´は、式(6)のように、通常読み出し画像のX線減弱率Aと同じ程度の値となる。
Figure 2023148430000007
このように、非破壊読み出し画像におけるX線強度は通常読み出し画像に対して小さくなるが、非破壊読み出し画像に対する正規化処理において、非破壊読み出し画像に対する通常読み出し画像の比を係数としてかけることにより、通常正規化データに対する画像レベルが揃った非破壊正規化データを算出することができる。
なお、係数f´を用いて通常読み出し画像の画像レベルと非破壊読み出し画像の画像レベルを揃える際には、通常読み出し画像の画像レベルと非破壊読み出し画像の画像レベルとの比の代わりに、通常読み出し時のX線蓄積時間と非破壊読み出し時のX線蓄積時間との比を使用することもできる。ただし、X線蓄積時間は、システムに記憶された値であり、実際にX線が蓄積された時間に対して誤差が発生することがある。このため、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルのずれを抑えるためにX線蓄積時間の比を用いた場合、通常読み出し画像の正規化処理結果と非破壊読み出し画像の正規化処理結果との間にずれが生じる可能性がある。
一方、式(4)に示すように、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルのずれを抑えるために通常読み出し画像の画像レベルと非破壊読み出し画像の画像レベルとの比を用いた場合、実際にX線検出器13で取得された値が使用されるため、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルのずれを正確に合わせることができる。なお、読み出し時間と実際の画像レベルの間に誤差が生じない場合には、通常読み出し時のX線蓄積時間と非破壊読み出し時のX線蓄積時間との比を使用することも有効である。
処理回路44は、補正機能449により、通常読み出し画像に対してサチレーション補正を実行する。サチレーション補正では、処理回路44は、通常正規化データにおけるサチレーション領域のX線減弱率Aを、サチレーションを含まない非破壊正規化データにおけるサチレーション領域のX線減弱率A´に置き換えることにより、通常正規化データにおけるサチレーション領域と非破壊正規化データにおける非サチレーション領域を合成した補正データ(以下、サチレーション補正画像と呼ぶ)を生成する。サチレーション補正画像は、サチレーションを含まないX線減弱率により構成される。非破壊正規化データは、正規化処理において係数f´を用いることにより通常正規化データとの画像レベルが揃えられているため、サチレーション補正画像では、通常正規化データの画像レベルと非破壊正規化データの画像レベルが揃った状態となる。なお、サチレーション補正を実行した後に、サチレーション補正画像に対して散乱線補正や線質硬化などの処理を実行してもよい。本実施形態では、正規化機能448及び補正機能449を実現する処理回路44が、補正部に相当する。
処理回路44は、画像生成機能450により、補正機能449により生成されたサチレーション補正画像に対して再構成処理を行い、サチレーションが補正されたX線画像を生成する。サチレーションが補正されたX線画像は、例えば、ボリュームデータである。なお、処理回路44は、生成されたX線画像に対して各種合成処理や減算(サブトラクション)処理等を行なってもよい。画像生成機能450を実現する処理回路44は、画像生成部及び再構成処理部の一例である。
再構成処理では、式(7)を用いて、補正機能449により生成された補正画像におけるX線減弱率を用いて、X線画像上の各位置における画素値が算出される。ここで、「μ」はX線減弱係数であり、「t」はX線が透過する物質の厚みである。「AttenuationRate」は、X線減弱率である。X線診断装置1による断層画像は、X線減弱係数μの分布と呼ぶこともできる。
Figure 2023148430000008
処理回路44は、表示制御機能451により、システム制御機能441からの信号を読み込んで、メモリ41から所望のX線画像を取得してディスプレイ42に表示する。表示制御機能451を実現する処理回路44は、表示制御部の一例である。
次に、本実施形態に係るX線診断装置1の動作について説明する。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
図2は、本実施形態に係る処理回路44により実行される画像生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。画像生成処理とは、X線を被検体Pへパルス照射し、被検体Pを透過したX線を検出することにより被検体PのX線画像を生成する処理である。また、画像生成処理は、非破壊読み出し画像を用いて通常読み出し画像に対してサチレーション補正を実行し、サチレーション補正を生成する処理である。ここでは、1回のX線パルスのばく射に対してX線画像を生成する処理を例に説明する。画像生成処理は、直前のX線パルスのばく射における通常読み出しが終了した後に、X線検出器13における電荷信号の蓄積をリセットし、X線検出素子内の信号が空になった状態で開始される。
図3は、画像生成処理により実行される信号読み出しのタイミングを説明するための図である。図3の横軸は時間を示す。図3では、X線検出器13における電荷信号の蓄積をリセットした後にX線パルスを1回照射し、X線パルスのばく射終了後に、当該X線パルスにより蓄積された信号をリセットするまでの様子を示している。ここで、通常読み出しが行われる時刻(以下、通常読み出し時刻と呼ぶ)をt1とし、非破壊読み出しが行われる時刻(以下、非破壊読み出し時刻と呼ぶ)をt2とする。また、図4は、画像生成処理によりサチレーション補正画像が生成されるまでの処理の流れを説明するための図である。
(画像生成処理)
(ステップS101)
処理回路44は、システム制御機能441、駆動制御機能442及びX線制御機能443により、撮影装置10を用いたX線撮影を実行する。この際、処理回路44は、X線パルスの照射開始時刻tsにおいてX線発生部12からのX線パルスの照射を開始させる。照射されたX線は、照射終了時刻teまで継続して照射される。これにより、照射開始時刻tsから照射終了時刻teまでの時間Aの間において、X線が被検体Pに照射される。時間Aは、通常読み出し時のX線蓄積時間である。
(ステップS102)
次に、処理回路44は、非破壊読み出し機能445により、非破壊読み出し時刻t2において、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器13から非破壊で読み出す。このとき、照射開始時刻tsから非破壊読み出し時刻t2までの時間Bの間に蓄積された信号が読み出される。時間Bは、非破壊読み出し時のX線蓄積時間である。時間Bの間にX線検出素子に蓄積された信号が非破壊で読み出されるため、非破壊読み出し後においても、X線検出素子に蓄積された信号が空にならずに保持される。非破壊読み出し時刻t2は、照射開始時刻tsと照射終了時刻teとの間の時刻に設定されている。このため、X線ばく射の終了前に、すなわち、1回のX線パルスの照射中に、X線検出素子に蓄積された信号がX線検出器13から読み出される。非破壊読み出し時刻t2は、X線検出器13の種類や性能等に応じて、サチレーションが発生しないような時刻に予め設定されている。
(ステップS103)
次に、処理回路44は、通常読み出し機能444により、通常読み出し時刻t1において、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器13から通常読み出しする。このとき、照射開始時刻tsから照射終了時刻teまでの時間Aの間に蓄積された信号が読み出される。X線検出素子に蓄積された信号が破壊読み出しされるため、X線検出素子に蓄積された信号が空になる。通常読み出し時刻t1は、照射終了時刻teよりも後の時刻に設定されている。このため、X線ばく射の終了後に、すなわち、1回のX線パルスの照射後に、X線検出素子に蓄積された信号がX線検出器13から読み出される。また、通常読み出し機能444により読み出された信号には、サチレーションが発生していることがある。
(ステップS104)
次に、処理回路44は、投影データ取得機能446を実行する。投影データ取得機能446において処理回路44は、ステップS103の処理において通常読み出しで取得した検出データに基づいて生成された通常読み出し画像を投影データ生成回路から取得し、ステップS102の処理において非破壊読み出しで取得した検出データに基づいて生成された非破壊読み出し画像を投影データ生成回路から取得する。通常読み出し画像は、サチレーションを含む。一方、非破壊読み出し画像は、サチレーションを含まない。生成された通常読み出し画像及び非破壊読み出し画像は、例えば、メモリ41に記憶される。
(ステップS105)
次に、処理回路44は、推定機能447により、ステップS104の処理において取得した通常読み出し画像に基づいて、サチレーション領域と非サチレーション領域とを推定する。
(ステップS106)
次に、処理回路44は、正規化機能448により、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像のそれぞれに対して正規化処理を行い、通常正規化データと非破壊正規化データを生成する。この際、処理回路44は、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルを揃えるように正規化処理を実行する。
(ステップS107)
次に、処理回路44は、補正機能449により、通常読み出し画像に対するサチレーション補正を実行する。サチレーション補正では、処理回路44は、非破壊読み出し画像のサチレーション領域を用いて、通常読み出し画像のサチレーション領域を置き換える。言い換えると、処理回路44は、サチレーション領域における通常正規化データのX線減弱率と、非サチレーション領域における非破壊正規化データのX線減弱率を合成した補正画像を生成する。
(ステップS108)
次に、処理回路44は、画像生成機能450により、再構成処理を実行する。再構成処理において処理回路44は、ステップS107の処理において生成された補正画像に対して再構成処理を行うことにより、X線画像を生成する。X線画像は、例えば、ボリュームデータである。生成されたX線画像は、サチレーション領域の画素値に非破壊読み出し画像を用いて算出された画素値が用いられているため、サチレーションを含まない画像となる。生成されたX線画像は、例えば、メモリ41に記憶される。
(ステップS109)
処理回路44は、画像生成機能450により、X線画像に基づいて、ディスプレイ42へ表示させるための断層像データや3次元画像データなどを生成する。処理回路44は、生成された断層像データや3次元画像データなどをメモリ41に記憶させる。そして、処理回路44は、表示制御機能451を実行する。表示制御機能451において処理回路44は、断層像データや3次元画像データなどをX線画像としてディスプレイ42に表示させる。
処理回路44は、上記ステップS101からステップS109までの処理を、X線パルスを照射する毎に繰り返すことにより、サチレーション補正が施されたX線画像を随時生成し、生成したX線画像をディスプレイ42に表示する。
以下、本実施形態に係る医用画像診断装置であるX線診断装置1の効果について説明する。
本実施形態のX線診断装置1は、X線ばく射の終了前に、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器13に非破壊読み出しさせ、X線ばく射終了後に、信号をX線検出器13に破壊読み出しさせ、非破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された非破壊読み出し画像を取得し、破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された通常読み出し画像を取得し、通常読み出し画像に基づいて、サチレーションが発生しているサチレーション領域を推定し、通常読み出し画像におけるサチレーション領域の信号を、非破壊読み出し画像におけるサチレーション領域の信号に置き換えることができる。ここで、非破壊読み出し画像は第1の投影データの一例であり、通常読み出し画像は、第2の投影データの一例である。
上記構成により、本実施形態に係るX線診断装置1によれば、非破壊読み出し機能を持つX線検出器13を使用してサチレーションを起こさない非破壊読み出し画像を取得し、取得した非破壊読み出し画像を補正用画像として用いて、通常読み出し画像のサチレーション領域の補正を行うことにより、正確なサチレーション補正を行うことができる。すなわち、通常読み出し画像のサチレーション領域を検出し、その領域をサチレーションのない非破壊読み出し画像に置き換えることにより、サチレーションのないデータに対して再構成処理を実行することが可能となり、サチレーションに起因するアーチファクトがない再構成画像を生成することができる。アーチファクトがない再構成画像を生成することにより、ユーザは診断を容易に行うことができる。
また、本実施形態に係る医用画像診断装置であるX線診断装置1は、非破壊読み出し画像の画像レベルと通常読み出し画像の画像レベルが揃った状態で、通常読み出し画像の信号を置き換えることができる。
具体的には、非破壊読み出し画像のX線減弱率を変換することにより、非破壊読み出し画像の画像レベルと通常読み出し画像の画像レベルが揃えられる。例えば、式(3)、(4)に示すように、非破壊読み出し画像の画像レベルと通常読み出し画像の画像レベルとの比を含む係数f´を用いて、非破壊読み出し画像の画像レベルと通常読み出し画像の画像レベルを揃えることができる。
上記構成によれば、非破壊読み出し画像の画像レベルと通常読み出し画像の画像レベルを揃えることにより、サチレーションに起因するアーチファクトがなく、かつ、サチレーション領域と非サチレーション領域との間の画像レベルの差が抑制されたX線画像を生成することができる。
また、通常読み出し画像の画像レベルと非破壊読み出し画像の画像レベルとの比を用いることにより、実際にX線検出器13で取得された値が使用されるため、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との正規化処理結果のずれを抑えることができる。
(第1の変形例)
第1の変形例について説明する。本変形例は、実施形態の構成を以下の通りに変形したものである。実施形態と同様の構成、動作、及び効果については、説明を省略する。
上述の実施形態では、正規化機能448による非破壊読み出し画像のX線減弱率A´の算出時において、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルを合わせるための係数を用いた。そして、通常読み出し画像の正規化処理結果と非破壊読み出し画像の正規化処理結果とを用いて、サチレーション補正を実行する。一方、本変形例では、正規化処理を実行する前に、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像を用いてサチレーション補正を実行する。
処理回路44は、補正機能449により、非破壊読み出し画像のサチレーション領域を用いて、通常読み出し画像に対してサチレーション補正を実行する。サチレーション補正では、処理回路44は、まず、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルを合わせるための補正を実行することにより、通常読み出し画像の画像レベルと同じ画像レベルに補正された非破壊読み出し画像(以下、非破壊読み出し画像の補正画像と呼ぶ)を生成する。通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルを合わせるための方法としては、例えば、非破壊読み出し画像に対して、通常読み出し画像の画像レベルと非破壊読み出し画像の画像レベルとの比を掛ける補正を実行する方法が挙げられる。この場合、非破壊読み出し画像の画像レベルを変換することにより、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルが揃えられる。あるいは、通常読み出し画像の画像レベルと非破壊読み出し画像の画像レベルとの比の代わりに、通常読み出し時のX線蓄積時間と非破壊読み出し時のX線蓄積時間との比を非破壊読み出し画像に掛けてもよい。
処理回路44は、補正機能449により、非破壊読み出し画像の補正画像と通常読み出し画像を用いて、通常読み出し画像におけるサチレーション領域の信号を、サチレーションを含まない非破壊正規化データにおけるサチレーション領域の信号に置き換えることにより、通常読み出し画像におけるサチレーション領域と非破壊読み出し画像における非サチレーション領域を合成した合成画像を生成する。合成画像は、サチレーションを含まない信号により構成される。本変形例では、補正機能449を実現する処理回路44は、補正部の一例である。
処理回路44は、正規化機能448により、補正機能449により生成された合成画像に対して正規化処理を実行する。正規化処理では、処理回路44は、合成画像のX線減弱率を算出し、合成画像のX線減弱率を含む正規化データを生成する。合成画像のX線減弱率は、上述の通常読み出し画像のX線減弱率Aの計算式(1)と同様に、合成画像のX線強度とFlood画像のX線強度との比と、合成読み出し画像とFlood画像のX線条件のずれを抑えるための係数とを用いて算出される。合成読み出し画像のX線条件としては、例えば、通常読み出し時におけるX線条件を用いることができる。
処理回路44は、画像生成機能450により、正規化機能448により生成された合成画像に対して、前述の再構成処理を行い、サチレーション補正画像を生成する。
図5は、本変形例に係る処理回路44により実行される画像生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。ステップS201-S205、及びステップS209の処理は、それぞれ図2のステップS101-S105及びステップS109の処理と同様のため、説明を省略する。図6は、画像生成処理によりサチレーション補正画像が生成されるまでの処理の流れを説明するための図である。
(画像生成処理)
(ステップS206)
処理回路44は、補正機能449により、通常読み出し画像に対するサチレーション補正を実行する。サチレーション補正では、処理回路44は、まず、非破壊読み出し画像に対して、通常読み出し画像の画像レベルと非破壊読み出し画像の画像レベルとの比を掛ける補正を実行することにより、非破壊読み出し画像の補正画像を生成する。次に、処理回路44は、非破壊読み出し画像のサチレーション領域を用いて通常読み出し画像のサチレーション領域を置き換えることにより、通常読み出し画像におけるサチレーション領域と非破壊読み出し画像における非サチレーション領域を合成した合成画像を生成する。
(ステップS207)
次に、処理回路44は、正規化機能448により、ステップS206の処理において生成した合成画像に対して正規化処理を行い、正規化データを生成する。
(ステップS208)
次に、処理回路44は、画像生成機能450により、ステップS207の処理において生成された正規化データに対して再構成処理を行うことにより、X線画像を生成する。生成されたX線画像は、サチレーション領域の画素値に非破壊読み出し画像を用いて算出された画素値が用いられているため、サチレーションを含まない画像となる。生成されたX線画像は、例えば、メモリ41に記憶される。
以下、本変形例に係る医用画像診断装置であるX線診断装置1の効果について説明する。
本変形例のX線診断装置1は、非破壊読み出し画像の画像レベルを変換することにより、非破壊読み出し画像の画像レベルと通常読み出し画像の画像レベルを揃えることができる。ここで、非破壊読み出し画像は第1の投影データの一例であり、通常読み出し画像は、第2の投影データの一例である。
上述の実施形態では、非破壊読み出し画像に対する正規化処理において通常読み出し画像との画像レベルを合わせるための係数を用いた。このため、正規化処理において、通常読み出し画像及び非破壊読み出し画像のそれぞれに対して別々の式を用いて正規化処理を行う必要があった。一方、本変形例では、正規化処理が実行される前に、非破壊読み出し画像に対して通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルを合わせる補正を含むサチレーション補正を実行することで、通常読み出し画像及び非破壊読み出し画像のそれぞれに対して別々の式を用いることなく正規化処理を実行することができる。
(第2の変形例)
また、正規化処理において非破壊読み出し画像のX線減弱率A´を算出する際には、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルを揃えるため、Flood画像のX線強度I0の代わりに、被写体が無い状態で撮影され、かつ、非破壊読み出しで生成されたFlood画像のX線強度を使用してもよい。この場合、非破壊読み出しで生成されたFlood画像のX線強度を使用することにより、通常読み出し画像と非破壊読み出し画像との画像レベルのずれが抑えられるため、係数f´の代わりに、通常読み出し画像に対する正規化処理と同様の係数fを用いることができる。
(第3の変形例)
第3の変形例について説明する。本変形例は、実施形態の構成を以下の通りに変形したものである。実施形態と同様の構成、動作、及び効果については、説明を省略する。上述の実施形態では、非破壊読み出し画像に対する正規化処理において、全ての位置において同一の係数f´を使用した。非破壊読み出し時には、X線照射中に複数のX線検出素子から読み出しを順次行うため、X線検出素子によってX線蓄積時間のずれが生じることがある。このため、非破壊読み出し画像において、画素によってX線蓄積時間のずれに起因する画像レベルのムラが生じる。本変形例では、非破壊読み出し画像を複数の領域に分割し、分割した複数の領域のそれぞれに対して異なる係数を使用して、正規化処理を実行する。
処理回路44は、正規化機能448により、まず、非破壊読み出し画像を読み出しタイミングの異なる複数の領域(以下、読み出し領域と呼ぶ)に分割する。次に、処理回路44は、分割した複数の読み出し領域ごとに異なる係数f´を用いて正規化処理を実行する。例えば、上述の係数f´の算出式(4)において、非破壊読み出し画像レベルとして、読み出し領域ごとの画像レベルの平均値を使用する。そして、複数の読み出し領域ごとに、非破壊読み出し画像レベルとして異なる値を使用して正規化処理を実行する。これにより、読み出し領域ごとに、非破壊読み出し画像の画像レベルが通常読み出し画像の画像レベルに揃えられる。
本変形例では、読み出しタイミングの異なる複数の読み出し領域ごとに正規化処理を実施することにより、非破壊読み出し画像の取得時における読み出しタイミングの違いに起因する画像レベルのムラを抑制することができる。
(第4の変形例)
第4の変形例について説明する。本変形例は、実施形態の構成を以下の通りに変形したものである。実施形態と同様の構成、動作、及び効果については、説明を省略する。
本変形例では、X線検出器13として、1回のX線ばく射中に複数回の非破壊読み出しが可能な検出器を使用する。
処理回路44は、非破壊読み出し機能445により、1回のX線パルスの照射中に、予め設定された複数回の非破壊読み出しを実行する。処理回路44は、複数回の非破壊読み出しにより検出した検出データを用いて生成された非破壊読み出し画像を取得する。非破壊読み出し画像を生成する方法については後述する。
図7は、本変形例における画像生成処理により実行される信号読み出しのタイミングを説明するための図である。図7の横軸は時間を示す。図7では、X線検出器13における電荷信号の蓄積をリセットした後に1つのX線パルスを照射し、X線パルスのばく射終了後に、当該X線パルスにより蓄積された信号をリセットするまでの様子を示している。
ここでは、1回のX線パルスの照射中において、第1の読み出し時刻t2と、第2の読み出し時刻t3において、非破壊読み出しを実行する場合を例に説明する。第2の読み出し時刻t3は、第1の読み出し時刻t2よりも後の時刻である。第1の読み出し時刻t2及び第2の読み出し時刻t3は、照射開始時刻tsを基準とした時刻であり、予め設定されている。
第1の読み出し時刻t2において非破壊読み出しが実行されると、照射開始時刻tsから第1の読み出し時刻t2までの時間Bの間に蓄積された信号が読み出される。このとき、X線検出素子に蓄積された信号が非破壊で読み出されるため、非破壊読み出し後においても、X線検出素子に蓄積された信号が空にならずに保持される。
第2の読み出し時刻t3において非破壊読み出しが実行されると、照射開始時刻tsから第2の読み出し時刻t3までの時間Cの間に蓄積された信号が読み出される。このとき、X線検出素子に蓄積された信号が非破壊で読み出されるため、非破壊読み出し後においても、X線検出素子に蓄積された信号が空にならずに保持される。
また、第1の読み出し時刻t2及び第2の読み出し時刻t3は、X線パルスの照射開始時刻tsから照射終了時刻teまでの時間Aを三等分にした場合の境界時刻に設定されている。すなわち、照射開始時刻tsから第1の読み出し時刻t2までの時間Bと、第1の読み出し時刻t2から第2の読み出し時刻t3までの時間Dと、第2の読み出し時刻t3から照射終了時刻teまでの時間(A-C)は、略同じとなる。また、第1の読み出し時刻t2と第2の読み出し時刻t3との間の中心時刻は、X線ばく射の照射開始時刻tsと通常読み出し時刻t1との間の中心時刻と一致する。すなわち、第1の読み出し時刻t2と第2の読み出し時刻t3は、X線ばく射の中心時刻tmから同じ時間だけ離れた時刻となるように設定されている。なお、第1の読み出し時刻t2及び第2の読み出し時刻t3は、X線ばく射の中心時刻tmから同じ時間だけ離れた時刻となるように設定されていればよい。
処理回路44は、第2の読み出し時刻t3に読み出した検出データから第1の読み出し時刻t2に読み出した検出データを引いたデータを用いて生成された非破壊読み出し画像を取得する。非破壊読み出し画像は、第1の読み出し時刻t2から第2の読み出し時刻t3までの時間Dの間に蓄積された信号を含む投影データとなる。
上述の実施形態では、読み出しタイミングのずれや、回転収集時のX線検出器13等のぶれによって、X線パルスの照射開始から照射終了までの間に物体の位置のずれが生じる可能性がある。この場合、非破壊読み出しのタイミングによっては、非破壊読み出し画像における物体の中心位置と通常読み出し画像における物体の中心位置がずれる可能性がある。
一方、本変形例では、X線ばく射の中心時刻tmから同じ時間だけ離れたタイミングに設定された複数回の非破壊読み出しを実行し、読み出された検出データの差分を用いて生成された非破壊読み出し画像を取得することにより、X線照射時間の中心タイミングと一致するタイミングに蓄積されたX線に相当する非破壊画像を取得することができる。これにより、通常読み出し画像に対して、非破壊画像における物体の中心位置のずれが生じることが抑制される。
(第5の変形例)
第5の変形例について説明する。本変形例は、実施形態の構成を以下の通りに変形したものである。実施形態と同様の構成、動作、及び効果については、説明を省略する。
本変形例では、処理回路44は、補正機能449により、通常正規化データにおけるサチレーション領域を非破壊正規化データに置き換えたサチレーション補正画像において、サチレーション領域と非サチレーション領域との境界付近の領域(以下、境界領域と呼ぶ)のX線減弱率を、通常正規化データのX線減弱率Aと非破壊正規化データのX線減弱率A´を混合した値に置き換える。例えば、境界領域におけるX線減弱率は、通常正規化データのX線減弱率Aと非破壊正規化データのX線減弱率A´を所定の割合で合成した値に置き換えられる。例えば、当該境界の内側が非サチレーション領域であり、当該境界の外側がサチレーション領域であるような場合に、境界からわずかに内側の位置のX線減弱率を通常正規化データのX線減弱率Aをそのまま用いた値とし、境界の外側に向かうにつれて、通常正規化データのX線減弱率Aに非破壊正規化データのX線減弱率A´を混合する割合を大きくする。
上述の実施形態では、読み出しタイミングのずれや、回転収集時のX線検出器13等のぶれによって、サチレーション領域と非サチレーション領域との境界部分における信号値が不連続になる可能性がある。一方、本変形例では、通常読み出し画像のサチレーション領域を非破壊読み出し画像のサチレーション領域に置き換える際に、通常正規化データのX線減弱率Aと非破壊正規化データのX線減弱率A´を所定の割合で混合して使用する境界領域を設けることにより、境界部分が滑らかなサチレーション補正画像を生成することができる。
(第6の変形例)
なお、Cアーム14が所定の角度だけ回転するごとに上述の通常読み出しと非破壊読み出しを実行し、所定の回転角度毎に読み出された通常読み出し画像と非破壊読み出し画像を用いて、上述のサチレーション補正を実行し、X線画像を生成してもよい。この場合、例えば、所定の回転角度毎に生成された複数の非破壊読み出し画像に対して異なる係数f´を用いて正規化処理が実行され、非破壊読み出し画像と通常読み出し画像の画像レベルが揃えられる。
(他の実施形態)
なお、以上説明した実施形態等の機能は、X線診断装置1とは別体の装置に搭載されてもよい。例えば、X線診断装置1のX線検出器13から出力された検出データを取得し、取得した検出データに対して投影データ取得機能446、推定機能447、正規化機能448、補正機能449、画像生成機能450及び表示制御機能451を実行する処理回路を備える医用画像処理装置として実現されてもよい。この場合でも、上述の実施形態及び変形例等と同様の効果を得ることができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、サチレーションに起因するアーチファクトが低減された医用画像を生成することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…X線診断装置
10…撮影装置
11…高電圧発生装置
12…X線発生部
13…X線検出器
14…Cアーム
142…Cアーム駆動装置
30…寝台装置
31…基台
32…寝台駆動装置
33…天板
34…支持フレーム
40…コンソール装置
41…メモリ
42…ディスプレイ
43…入力インターフェース
44…処理回路
441…システム制御機能
442…駆動制御機能
443…X線制御機能
444…通常読み出し機能
445…非破壊読み出し機能
446…投影データ取得機能
447…推定機能
448…正規化機能
449…補正機能
450…画像生成機能
451…表示制御機能
ts…照射開始時刻
te…照射終了時刻
t1…通常読み出し時刻
t2、t3…非破壊読み出し時刻
tm…中心時刻


Claims (12)

  1. X線ばく射の終了前に、X線検出素子に蓄積された信号をX線検出器に非破壊読み出しさせる第1の読み出し部と、
    X線ばく射終了後に、前記信号を前記X線検出器に破壊読み出しさせる第2の読み出し部と、
    非破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された第1の投影データを取得し、破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された第2の投影データを取得する取得部と、
    前記第2の投影データに基づいて、サチレーションが発生しているサチレーション領域を推定する推定部と、
    前記第2の投影データにおける前記サチレーション領域の信号を、前記第1の投影データにおける前記サチレーション領域の信号に置き換える補正部と、
    を備える、X線診断装置。
  2. 前記補正部は、前記第1の投影データの画像レベルと前記第2の投影データの画像レベルを揃った状態で、前記第2の投影データの信号を置き換える、
    請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記補正部は、前記第1の投影データのX線減弱率を変換することにより、前記第1の投影データの画像レベルと前記第2の投影データの画像レベルを揃える、
    請求項2に記載のX線診断装置。
  4. 前記補正部は、被写体がない状態で非破壊読み出しを行うことにより生成された空気収集画像を用いて前記第2の投影データのX線減弱率を算出することにより、前記第1の投影データの画像レベルと前記第2の投影データの画像レベルを揃える、
    請求項2に記載のX線診断装置。
  5. 前記補正部は、前記第1の投影データの画像レベルを変換することにより、前記第1の投影データの画像レベルと前記第2の投影データの画像レベルを揃える、
    請求項2に記載のX線診断装置。
  6. 前記補正部は、前記第1の投影データの画像レベルと前記第2の投影データの画像レベルとの比を用いて、前記第1の投影データの画像レベルと前記第2の投影データの画像レベルを揃える、
    請求項2から5までのいずれか1項に記載のX線診断装置。
  7. 前記補正部は、前記第1の投影データの読み出し時におけるX線蓄積時間と、前記第2の投影データの読み出し時におけるX線蓄積時間との比を用いて、前記第1の投影データの画像レベルと前記第2の投影データの画像レベルを揃える、
    請求項2から5までのいずれか1項に記載のX線診断装置。
  8. 前記補正部は、前記サチレーション領域を読み出しタイミングが異なる複数の領域に分割し、前記複数の領域ごとに、前記第1の投影データの画像レベルと前記第2の投影データの画像レベルを揃える、
    請求項2から7までのいずれか1項に記載のX線診断装置。
  9. 前記第1の読み出し部は、第1の読み出し時刻と第1の読み出し時刻より後の第2の読み出し時刻のそれぞれにおいて前記非破壊読み出しを実行し、
    前記第1の読み出し時刻と前記第2の読み出し時刻との間の中心時刻は、前記第1の読み出し部による読み出し時刻とX線ばく射の開始時刻との間の中心時刻と一致する、
    請求項1から8までのいずれか1項に記載のX線診断装置。
  10. 前記推定部は、前記第1の投影データに基づいて、サチレーションが発生していない非サチレーション領域をさらに推定し、
    前記補正部は、前記第2の投影データにおける、前記サチレーション領域と前記非サチレーション領域との境界付近の信号を、前記第1の投影データの信号と前記第2の投影データの信号を混合した信号に置き換える、
    請求項1から9までのいずれか1項に記載のX線診断装置。
  11. X線を照射するX線管と前記X線検出器とを保持する支持アームをさらに備え、
    前記補正部は、前記支持アームの回転角ごとに、前記第2の投影データにおける前記サチレーション領域の信号を、前記第1の投影データにおける前記サチレーション領域の信号に置き換える、
    請求項1から10までのいずれか1項に記載のX線診断装置。
  12. X線ばく射の終了前にX線検出素子から非破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された第1の投影データを取得し、X線ばく射終了後にX線検出素子から破壊読み出しで読み出した信号に基づいて生成された第2の投影データを取得する取得部と、
    前記第2の投影データに基づいて、サチレーションが発生しているサチレーション領域を推定する推定部と、
    前記第2の投影データにおける前記サチレーション領域の信号を、前記第1の投影データにおける前記サチレーション領域の信号に置き換える補正部と、
    を備える、医用画像処理装置。
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