JP2023147540A - 配管接合装置及び配管接合方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023147540000001
【課題】繊維強化プラスチックで補強された配管部材であっても、第1及び第2配管部材の中心軸線を一致させて開口端部同士を適切に接合することができる配管接合装置及び配管接合方法を提供する。
【解決手段】本配管接合装置1Aは、第1及び第2基台2、3と、第1基台上に設けられ且つ樹脂製の第1配管部材P1を把持する第1クランプ部5と、第2基台上に設けられ且つ樹脂製の第2配管部材P2を把持する第2クランプ部6と、を備える。少なくとも一方のクランプ部は、互いに近接離反するように移動可能な一対のクランプ体17を備え、一対のクランプ体のそれぞれには、一方の配管部材の外周面を囲むように該外周面と対向する対向面21が設けられているとともに、一方の配管部材の外周面に当接する可動爪31Aを備える芯出し機構30Aが設けられている。そして、芯出し機構は、一方のクランプ部で一方の配管部材を把持するときに、クランプ体の対向面と一方の配管部材の外周面に当接する可動爪の当接部35との間の距離Lを自在に調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂製の一対の配管部材の開口端部同士を接合する配管接合装置及び配管接合方法に関する。
従来、パイプや継手などの樹脂製の一対の配管部材の開口端部同士を接合する配管接合装置が一般に知られている。このような配管接合装置としては、例えば移動軸線に沿って互いに近接離反するように移動可能な第1基台及び第2基台と、第1基台上に設けられ且つ樹脂製の第1配管部材を中心軸線が移動軸線と平行に延びるように把持する第1クランプ部と、第2基台上に設けられ且つ樹脂製の第2配管部材を中心軸線が移動軸線と平行に延びるように把持する第2クランプ部と、を備える形態が多く採用されている。この形態では、接合作業の際に、最初に、第1クランプ部で把持された第1配管部材と第2クランプ部で把持された第2配管部材との中心軸線を一致させ且つ端部同士を対向させる。その後、各基台を互いに近接させることで第1及び第2配管部材の開口端部同士を接合する。なお、第1及び第2配管部材の開口端部同士の接合は、ヒータによる各開口端部の溶融による溶着、一方の配管部材の開口端部の外周面に接着剤を塗布したりするなどの接着など、適宜の方法が採用される。
また、上述のクランプ部としては、例えば特許文献1に記載されているように、配管部材を挟んで水平方向に互いに近接離反するように移動可能な一対のクランプ体を備えるものが一般的である。このようなクランプ部では、一対のクランプ体を互いに近接させて各クランプ体に形成された略三角形状の切込み部を配管部材の外周面に当接させることで配管部材を把持する。
特開2013-216046号公報
ここで、配管プラントでは、繊維強化プラスチック(以下、「FRP」とも記載する。)で補強された配管部材を採用することがある。特にエルボ型やチーズ型などの継手の箇所では応力集中が生じ易く、接合部や屈曲部などの補強のためにFRPで補強された継手を採用することが望まれる。このFRPで補強された配管部材は、例えば配管部材の外周面にテープ状のFRPを部分的に重ねながら螺旋状に巻き付けて得られる。このテープ状のFRPは均一に巻かれておらず、FRPで補強された配管部材の外周側には、凹凸のあるFRP補強層が形成されている。
しかしながら、上述のようなクランプ部では、一対のクランプ体を互いに近接させて各クランプ体に形成された略三角形状の切込み部を配管部材の外周面に当接させることで配管部材を把持するので、FRPで補強された配管部材を把持する場合、FRP補強層の凹凸を吸収できず、配管部材を芯ずれした状態で把持してしまうことがある。そのため、上述のクランプ部を備える配管接合装置では、各クランプ部で把持される各配管部材の中心軸線を一致させることができず、芯ずれ(例えば1~2mm程度の芯ずれ)が生じてしまう。この芯ずれにより施工不良(漏れ、抜け、破損等)が生じやすくなる。
なお、上述の問題を解消するために、無垢の配管部材を接合した後に配管部材をFRPで補強することも考えられるが、作業工数が多くなる。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、樹脂製の第1配管部材及び第2配管部材のうちの少なくとも一方の配管部材として繊維強化プラスチックで補強された配管部材を採用する場合であっても、第1配管部材及び第2配管部材の中心軸線を一致させて開口端部同士を適切に接合することができる配管接合装置及びこれを用いる配管接合方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
1.移動軸線に沿って互いに近接離反するように移動可能な第1基台及び第2基台と、前記第1基台上に設けられ且つ樹脂製の第1配管部材を中心軸線が前記移動軸線と平行に延びるように把持する第1クランプ部と、前記第2基台上に設けられ且つ樹脂製の第2配管部材を中心軸線が前記移動軸線と平行に延びるように把持する第2クランプ部と、を備え、前記第1基台及び前記第2基台を互いに近接させることで、前記第1クランプ部で把持された前記第1配管部材と前記第2クランプ部で把持された前記第2配管部材との開口端部同士を接合する配管接合装置であって、
前記第1クランプ部及び前記第2クランプ部のうちの少なくとも一方のクランプ部は、前記移動軸線と直交する平面上で互いに近接離反するように移動可能な一対のクランプ体を備え、
一対の前記クランプ体のそれぞれには、一対の前記クランプ体を互いに近接させたときに、一対の前記クランプ体の間に配置される一方の配管部材の外周面を囲むように該外周面と対向する対向面が設けられているとともに、前記一方の配管部材の外周面に当接するように前記対向面から前記一方の配管部材に向かって離れた位置に配置された可動把持具を備える芯出し機構が設けられており、
前記芯出し機構は、前記第1クランプ部で把持される前記第1配管部材と前記第2クランプ部で把持される前記第2配管部材との中心軸線を一致させるために、一対の前記クランプ体を互いに近接させて前記一方のクランプ部で前記一方の配管部材を把持するときに、前記クランプ体の前記対向面と前記一方の配管部材の外周面に当接する前記可動把持具の当接部との間の距離を自在に調整することができることを特徴とする配管接合装置。
2.前記芯出し機構は、前記可動把持具と、一対の前記クランプ体を互いに近接させて前記一方のクランプ部で前記一方の配管部材を把持するときに、前記可動把持具を前記対向面に対して近接する方向及び離反する方向のうちの少なくとも一方の方向に無段階で移動させる移動機構と、前記一方の配管部材の外周面に当接した前記可動把持具の移動を規制する位置決め機構と、を備える上記1.に記載の配管接合装置。
3.前記芯出し機構は、前記可動把持具を直動させる直動機構を備える上記2.に記載の配管接合装置。
4.前記移動機構は、前記可動把持具を前記対向面から離反する方向に付勢する付勢部材である上記2.又は3.に記載の配管接合装置。
5.前記位置決め機構は、前記可動把持具に取り付けられ且つ前記可動把持具の移動方向に対して傾斜した第1傾斜面を有する第1規制部材と、前記クランプ体に前記可動把持具の移動方向に対して直交する方向に移動及び位置決め可能に設けられ且つ前記可動把持具の移動方向に対して傾斜して前記第1傾斜面と係合可能な第2傾斜面を有する第2規制部材と、を備え、前記第2規制部材の移動により前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とを係合させた状態で、前記第2規制部材を位置決めすることで前記可動把持具の移動を規制することができる上記4.に記載の配管接合装置。
6.前記芯出し機構は、前記可動把持具と、一対の前記クランプ体を互いに近接させて前記一方のクランプ部で前記一方の配管部材を把持するときに、前記可動把持具を前記対向面に対して近接する方向に無段階で移動させる移動機構と、前記一方の配管部材の外周面に当接した前記可動把持具の移動を規制する位置決め機構と、前記可動把持具を直動させる直動機構と、を備え、
前記移動機構は、前記可動把持具を前記対向面から離反する方向に付勢する付勢部材であり、
前記位置決め機構は、前記可動把持具に取り付けられ且つ前記可動把持具の移動方向に対して傾斜した第1傾斜面を有する第1規制部材と、前記クランプ体に前記可動把持具の移動方向に対して直交する方向に移動及び位置決め可能に設けられ且つ前記可動把持具の移動方向に対して傾斜して前記第1傾斜面と係合可能な第2傾斜面を有する第2規制部材と、を備え、前記第2規制部材の移動により前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とを係合させた状態で、前記第2規制部材を位置決めすることで前記可動把持具の移動を規制することができる上記1.に記載の配管接合装置。
7.前記第1配管部材及び前記第2配管部材のうちの少なくとも前記一方の配管部材は、繊維強化プラスチックで補強されたパイプ又は継手である上記1.乃至6.のいずれか一項に記載の配管接合装置。
8.前記第1配管部材と前記第2配管部材との開口端部同士をソケット式で接合する上記1.乃至7.のいずれか一項に記載の配管接合装置。
9.前記第1配管部材及び前記第2配管部材の材質は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリフッ化ビニリデンである上記1.乃至8.のいずれか一項に記載の配管接合装置。
10.前記第1配管部材及び前記第2配管部材の各開口端部を溶融するためのヒータを備える上記1.乃至9.のいずれか一項に記載の配管接合装置。
11.上記1.乃至10.のいずれか一項に記載の配管接合装置を用いて、第1配管部材と第2配管部材との開口端部同士を接合することを特徴とする配管接合方法。
本発明によれば、第1クランプ部及び第2クランプ部のうちの少なくとも一方のクランプ部は、移動軸線と直交する平面上で互いに近接離反するように移動可能な一対のクランプ体を備え、一対のクランプ体のそれぞれには、一対のクランプ体を互いに近接させたときに、一対のクランプ体の間に配置される一方の配管部材の外周面を囲むように該外周面と対向する対向面が設けられているとともに、一方の配管部材の外周面に当接するように対向面から一方の配管部材に向かって離れた位置に配置された可動把持具を備える芯出し機構が設けられている。そして、芯出し機構は、第1クランプ部で把持される第1配管部材と第2クランプ部で把持される第2配管部材との中心軸線を一致させるために、一対のクランプ体を互いに近接させて一方のクランプ部で一方の配管部材を把持するときに、クランプ体の対向面と一方の配管部材の外周面に当接する可動把持具の当接部との間の距離を自在に調整することができる。
これにより、樹脂製の第1及び第2配管部材のうちの少なくとも一方の配管部材として繊維強化プラスチックで補強された配管部材を採用する場合であっても、繊維強化プラスチックで補強された配管部材の外周面の凹凸に応じて、芯出し機構がクランプ体の対向面と配管部材に当接する可動把持具の当接部との間の距離を調整することで、配管部材の外周面の凹凸が吸収されて配管部材を芯ずれなく把持できる。よって、第1クランプ部で把持された第1配管部材と第2クランプ部で把持された第2配管部材との中心軸線を一致させて開口端部同士を適切に接合することができる。
また、前記芯出し機構が、前記可動把持具と、一対の前記クランプ体を互いに近接させて前記一方のクランプ部で前記一方の配管部材を把持するときに、前記可動把持具を前記対向面に対して近接する方向及び離反する方向のうちの少なくとも一方の方向に無段階で移動させる移動機構と、前記一方の配管部材の外周面に当接した前記可動把持具の移動を規制する位置決め機構と、を備える場合は、簡素な構造で芯出し機構を構成できる。
また、前記芯出し機構が、前記可動把持具を直動させる直動機構を備える場合は、可動把持具を円滑に直動させることができる。
また、前記移動機構が、前記可動把持具を前記対向面から離反する方向に付勢する付勢部材である場合は、可動把持具を容易に移動させることができる。
また、前記位置決め機構が、第1規制部材と第2規制部材とを備え、前記第2規制部材の移動により前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とを係合させた状態で、前記第2規制部材を位置決めすることで前記可動把持具の移動を規制することができる場合は、可動把持具の移動を容易に規制できる。
また、前記第1配管部材及び前記第2配管部材のうちの少なくとも前記一方の配管部材は、繊維強化プラスチックで補強されたパイプ又は継手である場合は、一方のクランプ部により繊維強化プラスチックで補強されたパイプ又は継手を芯ずれなく把持できる。
また、前記第1配管部材と前記第2配管部材との開口端部同士をソケット式で接合する場合は、一方の配管部材の開口端部内に他方の配管部材の開口端部を挿入することで、第1及び第2配管部材の開口端部同士が接合される。
また、前記第1配管部材及び前記第2配管部材の材質が、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリフッ化ビニリデンである場合は、比較的安価で入手しやすい材質の第1及び第2配管部材の開口端部同士が接合される。
さらに、前記第1配管部材及び前記第2配管部材の各開口端部を溶融するためのヒータ機構を備える場合は、第1及び第2配管部材の開口端部同士が融着される。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
本実施形態の配管接合装置の側面図である。 図1の要部拡大図である。 図2のIII矢視拡大図である。 図3の要部拡大図であり、位置決めネジを取り外した状態を示す。 図3の要部拡大図であり、カバー部材を断面とした状態を示す。 図3の要部拡大図であり、ベース部材を断面とした状態を示す。 本実施形態の芯出し機構を備えるクランプ体の斜視図である。 本実施形態の芯出し機構の分解斜視図である。 本実施形態の配管接合方法(準備工程)を説明するための説明図であり、(a)は第2クランプ部とヒータプレートが芯出しされた状態を示し、(b)は第1クランプ部と第2クランプ部が芯出しされた状態を示す。 本実施形態の配管接合方法(第1把持工程)を説明するための説明図であり、(a)は第2クランプ部に第1クランプ部を近接させた状態を示し、(b)は第1クランプ部でパイプを把持した状態を示す。 本実施形態の配管接合方法(配管芯出し工程)を説明するための説明図であり、(a)はパイプに継手を挿入した状態を示し、(b)は継手を基準位置に配置した状態を示す。 本実施形態の配管接合方法(第2把持工程)を説明するための説明図であり、(a)は可動爪が継手の外周面に対向した状態を示し、(b)は可動爪が継手の外周面に当接した状態を示し、(c)は可動爪で継手を仮把持した状態を示す。 本実施形態の配管接合方法(配管接合工程)を説明するための説明図であり、(a)は継手とパイプが離された状態を示し、(b)は継手とパイプの間にヒータを配置した状態を示す。 本実施形態の配管接合方法(配管接合工程)を説明するための説明図であり、(a)は継手とパイプにヒータを挿入した状態を示し、(b)は継手とパイプをヒータから取り出した状態を示し、(c)は継手とパイプを融着した状態を示す。 他の実施形態の芯出し機構を説明するための説明図であり、(a)は正面図を示し、(b)はb矢視図を示す。 図15の要部の一部を断面とした拡大図であり、(a)は可動爪がネジの軸心回りに回転可能な形態を示し、(b)は可動爪がネジの軸心に対して傾動可能な形態を示す。 更なる他の実施形態の芯出し機構を説明するための説明図である。 更なる他の実施形態の芯出し機構を説明するための説明図である。 更なる他の実施形態の芯出し機構を説明するための説明図である。 更なる他の実施形態の芯出し機構を説明するための説明図である。 他の実施形態の第2クランプ部を説明するための説明図である。 他の実施形態の配管接合装置を説明するための説明図であり、(a)はパイプに芯出し治具を挿入された状態を示し、(b)は継手とパイプに芯出し治具を挿入した状態を示す。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
以下、図面を用いて実施形態により本発明を具体的に説明する。なお、本実施形態では、樹脂製のパイプP1(本発明に係る「第1配管部材」として例示する。)と樹脂製の継手P2(本発明に係る「第2配管部材」として例示する。)の開口端部同士をソケット式で融着(接触式、非接触式も含む。)する配管接合装置1Aを例示する(図1参照)。即ち、本配管接合装置1Aは、継手P2の開口端部(接続受け口)内にパイプP1の開口端部を挿入して開口端部同士を融着するものである。また、継手P2の外周側は繊維強化プラスチック(以下「FRP」とも記載する。)で補強されいる一方、パイプP1の外周側はFRPで補強されていない。継手P2の外周側には凹凸のあるFRP補強層Rが形成されている(図2参照)。さらに、パイプP1及び継手P2の材質は、超純水用のポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)である。なお、パイプP1及び継手P2の材質としては、塩素化ポリ塩化ビニル(PVC-C)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、パーフルオロアルコキシルアルカン(PFA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などを用いてもよい。
ただし、本発明に係る「第1配管部材」及び「第2配管部材」の種類、FRP補強形態、用途などは特に限定されない。第1及び第2配管部材の種類としては、例えばパイプ(直管、曲管等)、継手(エルボ型、チーズ型、ベンド型、ソケット型等)、キャップ、フランジなどが挙げられる。これら第1及び第2配管部材の種類は、異種であってもよいし、同種であってもよい。また、第1及び第2配管部材のFRP補強形態としては、例えば一方の配管部材のみがFRPで補強されている形態、両方の配管部材がFRPで補強されている形態などが挙げられる。さらに、第1及び第2配管部材の用途としては、例えば半導体製造で用いられる超純水用、一般用、水道用、農業用水用、プラント配管、温水などの耐熱用などが挙げられる。
本実施形態に係る配管接合装置1Aは、図1に示すように、移動軸線Mに沿って互いに近接離反するように移動可能な第1基台2及び第2基台3と、第1基台2上に設けられ且つパイプP1を中心軸線O1が移動軸線Mと平行に延びるように把持する第1クランプ部5と、第2基台3上に設けられ且つ継手P2を中心軸線O2が移動軸線Mと平行に延びるように把持する第2クランプ部6と、を備えている。なお、図1~図3は、第1クランプ部5でパイプP1を把持し、パイプP1の開口端部を継手P2の開口端部内に挿入してパイプP1と継手P2を芯出しした状態を示す。
第1基台2及び第2基台3は、床面に設置される架台8上に設けられたガイドレールなどの案内装置9によって移動軸線Mに沿って互いに対して接近離反するように移動可能に設けられている。第1基台2に設けられた操作ハンドル11を手動で回転させることによって、第1基台2が案内装置9に従って移動軸線Mに沿って移動できるようになっている一方、第2基台3は架台8上に固定され動かないようになっている。しかしながら、第1基台2及び第2基台3の移動形態は特に限定されるものではなく、第1基台2が架台8上に固定されて動かないようなっていると共に第2基台3が案内装置9に従って移動軸線Mに沿って移動できるようになっていてもよく、第1基台2及び第2基台3の両方が案内装置9によって移動軸線Mに沿って移動できるようになっていてもよい。さらに、第1基台27や第2基台3の移動は、上述のような手動ではなく、例えば駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により自動で行われるようにしてもよい。
第1基台2及び第2基台3の上面にはそれぞれ同じ高さで水平方向に延びる平坦なテーブル面2a、3aが形成されている。第1基台2のテーブル面2a上に第1クランプ部5が設けられており、第2基台3のテーブル3a上に第2クランプ部6が設けれている。第1クランプ部5は、パイプP1の中心軸線O1が移動軸線Mと平行に延びるようにパイプP1を把持する。さらに、第2クランプ部6は、第2基台3に近い側のパイプP1の開口端部を挿入するべき継手P2の開口端部の中心軸線O2が第1クランプ部5で把持されるパイプP1の開口端部の中心軸線O1と一致するように継手P2を把持する。
第1クランプ部5は、移動軸線Mと直交する水平方向(即ち、幅方向)に開閉可能な一対のクランプ体13を備えている。一対のクランプ体13は、移動軸線Mの方向に間隔をあけて複数組(図1中で2組)備えられている。また、複数組の一対のクランプ体13のそれぞれは、第1基台2のテーブル面2a上に設けられた一対のクランプ取付台14のそれぞれに互いに対向するように取り付けられている。一対のクランプ取付台14は、第1基台2に設けられた操作ハンドル15の手動操作によって、図示されていないガイドレールによって案内されてテーブル面2a上で移動軸線Mと直交する水平方向に開閉する。一対のクランプ取付台14を閉じることで、パイプP1の開口端部の中心軸線O1が移動軸線Mと平行に延びるように複数組の一対のクランプ体13の間に1本のパイプP1を把持するようになっている。しかしながら、一対のクランプ取付台14の開閉形態は特に限定されるものではなく、上述のような手動ではなく、例えば駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により一対のクランプ取付台14を自動で開閉してもよい。
なお、各クランプ体13は、公知のものであり、ここでは詳しく説明しないが、例えば、中央部の同じ高さの位置に同一形状の三角形状の切込み部が設けられ、その頂点を挟んだ2辺をパイプP1の外周面に当接させることができる同一形状の板状部材とすることができる。
第2クランプ部6は、移動軸線Mと直交する水平方向(即ち、幅方向)に互いに近接離反するように移動可能な一対のクランプ体17を備えている。一対のクランプ体17のそれぞれは、第2基台3のテーブル面3a上に設けられた一対のクランプ取付台18のそれぞれに互いに対向するように取り付けられている。一対のクランプ取付台18は、第2基台3に設けられた操作ハンドル19の手動操作によって、図示されていないガイドレールによって案内されてテーブル面3a上で移動軸線Mと直交する水平方向に開閉する。一対のクランプ取付台18の開閉に伴って、一対のクランプ体17は移動軸線Mと直交する水平方向に互いに近接離反するように移動する。一対のクランプ体17を互いに近接させて、可動爪31A(本発明に係る「可動把持具」として例示する。)を継手P2の外周面に当接させることで、継手P2の開口端部の中心軸線O2が移動軸線Mと平行に延びるように可動爪31Aで継手P2を把持するようになっている。しかしながら、一対のクランプ体17の移動形態は特に限定されるものではなく、上述のような手動ではなく、駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により一対のクランプ体17を互いに近接離反するように自動で移動するようにしてもよい。
なお、本発明に係る「可動把持具」は、第1配管部材と第2配管部材との開口端部同士の接合時に配管部材が中心軸線方向に滑ることを防止する滑り止め効果を発揮できる限り、特に限定されるものではなく、例えば金属製又は樹脂製の可動爪であってもよいし、配管部材の外周面に弾性変形を伴って当接するゴム具や配管部材の外周面に吸着する吸盤具などであってもよい。
一対のクランプ体17のそれぞれには、図3及び図7に示すように、一対のクランプ体17を互いに近接させたときに、一対のクランプ体17の間に配置される継手P2の外周面を囲むように該外周面と対向する対向面21が設けられている。一対のクランプ体17には、中央部の同じ高さの位置に同一形状の等脚台形状の切込み部22が設けられている。この切込み部22の継手P2の外周面と対向する面が対向面21を形成している。この対向面21は、上下方向に延びる平面21aと、この平面21aの上端部及び下端部に連なり上下方向と傾斜する方向に延びる平面21bと、を有している。平面21aは、継手P2の外周面に対して水平方向に対向し、平面21bは、継手P2の外周面に対して上下方向と傾斜する方向に対向する。ただし、切込み部22の形状は特に限定されるものではなく、上述のような等脚台形状の他に、例えば三角形状、半円状、弓形状などを採用してもよい。当然ながら、切込み部22の形状に応じて対向面21の形状も変わる。また、一対のクランプ体17の表面側には、板状のベース部材23が取り付けられているとともに、上下方向に延びるリブプレート24が取り付けられている。このベース部材23の表面側には、ベース部材23を覆うようにカバー部材25が取り付けられている。さらに、一対のクランプ体17の下端部には、クランプ取付台18に固定される取付プレート26が取り付けられている。
一対のクランプ体17のそれぞれには、一対のクランプ体17を互いに近接させたときに、継P2手の外周面に当接するようにクランプ体17の対向面21から継手P2に向かって離れた位置に配置された1つの可動爪31Aを備える芯出し機構30Aが設けられている。この芯出し機構30Aは、一対のクランプ体17のそれぞれに複数(図3中で2つ)備えられている。さらに、芯出し機構30Aは、クランプ体17の対向面21のうちの平面21bと対応する位置に配置されている。
芯出し機構30Aは、第1クランプ部5で把持されるパイプP1と第2クランプ部6で把持される継手P2との中心軸線O1、O2を一致させるために、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、クランプ体17の対向面21と継手P2の外周面に当接する可動爪31Aの当接部35との間の継手P2の直径方向の距離L(即ち、可動爪31Aの対向面21からの出代(突出量))を自在に調整することができる(図12参照)。
芯出し機構30Aは、図4~図6に示すように、可動爪31Aと、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、可動爪31Aをクランプ体17の対向面21に対して近接する方向に無段階で移動させる移動機構32Aと、継手P2の外周面に当接した可動爪31Aの移動を規制する位置決め機構33Aと、可動爪31Aを直動させる直動機構34Aと、を備えている。
可動爪31Aは、一対のクランプ体17の間に配置される継手P2の外周の接線方向と平行な方向に長尺な板状に形成されている(図7参照)。この可動爪31Aは、クランプ体17の対向面21から継手P2に向かって突出するように対向面21から離れた位置に配置されている。また、可動爪31Aには、継手P2の外周面に当接する表面側に滑り止め用の多数の凹凸部が形成されている。また、可動爪31Aの裏面側には、可動爪31Aよりも幅広な板状に形成されたガイド部材36が取り付けられている。このガイド部材36の第1クランプ部5に近い側の端部には、パイプP1と継手P2を芯出しする際に継手P2を第2クランプ部6の基準位置に位置決めするために継手P2の開口端部の軸端面と当接するストッパ37が設けられている(図2参照)。また、ガイド部材36の裏側には、可動爪31Aの長尺方向の中央部と対応する位置にクランプ体17に向かって延びる移動シャフト38が取り付けられている(図6参照)。この移動シャフト38は、ベース部材23に形成された支持孔39内に挿入されている。さらに、移動シャフト38の先端側は、小径とされており段差部38aを有している。
移動機構32Aは、可動爪31Aをクランプ体17の対向面21から離反する方向(即ち、継手P2に向かう方向)に付勢する付勢部材40(例えば、コイルバネ、流体バネ等)である。この付勢部材40は、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、付勢部材40の付勢力に抗して可動爪31Aが継手P2の外周面に当接して付勢部材40が短縮することで、可動爪31Aを対向面21に対して近接する方向に無段階で移動させる(図12参照)。また、付勢部材40は、可動爪31Aを継手P2の中心軸線O2に向かう方向に付勢する。さらに、付勢部材40は、ベース部材23の支持孔39の底面と移動シャフト38の段差部38aとの間に配置されている。付勢部材40の最伸長状態(即ち、自然状態)では、クランプ体17の対向面21と可動爪31Aの当接部35との間の距離Lは最大値L1となる(図12(a)参照)。なお、本実施形態では、距離Lの調整範囲は10mm程度とする。この調整範囲は長くなると強度面で不利となり、短くなると距離Lを調整し難くなる。
位置決め機構33Aは、可動爪31Aに取り付けられ且つ可動爪31Aの移動方向に対して傾斜した第1傾斜面41aを有する第1規制部材41(「テーパーステム」とも称される。)と、クランプ体17に可動爪31Aの移動方向に対して直交する方向に移動及び位置決め可能に設けられ且つ可動爪31Aの移動方向に対して傾斜して第1傾斜面41aと係合可能な第2傾斜面42aを有する第2規制部材42(「テーパ―ブロック」とも称される。)と、を備えている(図5参照)。この位置決め機構33Aは、第2規制部材42の移動により第1傾斜面41aと第2傾斜面42aとを係合させた状態で、第2規制部材42を位置決めすることで可動爪31Aの移動を規制することができる。
第1規制部材41は、クランプ体17に向かって突出するようにガイド部材36の裏面側に取り付けられている。この第1規制部材41の突出端側に第1傾斜面41aが形成されている。また、第2規制部材42は、カバー部材25の裏側に形成された凹部44(ガイド部)とベース部材23の表面との間に配置されている。この凹部44は、可動爪31Aの移動方向と直交する方向に長尺状に形成されている。第2規制部材42は、凹部44内でその長尺方向に沿って移動可能に設けられている。また、カバー部材25のガイド部材36と対向する端部には、凹部44に連なり第1規制部材41が挿入される挿入孔45が形成されている。凹部44内において第1傾斜面41aと第2傾斜面42aとが係合可能とされている。また、カバー部材25の表面側には、凹部44に連なり凹部44より幅狭な長孔46が形成されている。この長孔46は、可動爪31Aの移動方向と直交する方向に長尺状に形成されている。この長孔46を介して蝶ネジ等の位置決めネジ47(図7参照)が第2規制部材42に螺合されている。この位置決めネジ47を操作して第2規制部材42を移動させることで第1傾斜面41aと第2傾斜面42aとを係合及び係合解除することができる。さらに、位置決めネジ17を第2規制部材42にねじ込むことで、位置決めネジ17の頭部と第2規制部材42との間にカバー部材25の凹部44を形成する薄肉部が挟持されて第2規制部材42が位置決めされる。
なお、位置決め機構33Aは、上述のような手動操作ではなく、駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により自動で行われるようにしてもよい。この場合、例えば駆動源の駆動により第2規制部材42を可動爪31Aの移動方向と直交する方向に移動させるとともに、駆動源の駆動停止により第2規制部材42を位置決めすることができる。
直動機構34Aは、付勢部材40を挟んで可動爪31Aの長尺方向の両側に配置されている(図6参照)。この直動機構34Aは、ベース部材23に形成された挿入孔51内に挿入されてベース部材23に取り付けられるブッシュ52(軸受筒)と、ブッシュ52内に直動可能に案内される直動シャフト53と、を備えている。この直動シャフト53の一端側は、ガイド部材36の裏面側に取り付けられている。さらに、直動機構34Aには、直動シャフト53が可動爪31A側に向かって飛び出すことを規制する規制機構(図示省略)が設けられている。なお、直動機構34Aは、上述のようなリニアブッシュの他に、例えば無給油ブッシュやリニアガイドなどを採用してもよい。さらに、付勢部材40のみで可動爪31Aを直動させ得る場合には、直動機構34Aを必ずしも必要としない。
ここで、第2クランプ部6においては、クランプ体17の対向面21と可動爪31Aの当接部35との間の距離Lが最大値L1となる状態(図12(a)参照)より、一対のクランプ体17を互いに近接させて可動爪31Aを継手P2の外周面に当接させることで、継手P2のFRP補強層Rの凹凸を吸収するように付勢部材40が短縮して芯出し機構30Aが距離Lを最大値L1より小さな値L2となるように調整する(図12(b)参照)。さらに、この状態より、一対のクランプ体17を更に互いに近接させることで芯出し機構30Aが距離Lを値L2より小さな値L3(例えば約5mm)となるように調整する(図12(c)参照)。この状態で、位置決め機構33Aにより第1傾斜面41aと第2傾斜面42aを係合させた状態で第2規制部材42を位置決めすることで、第1規制部材41とともに可動爪31Aの移動を規制し、可動爪31Aで継手P2を仮保持する。その状態より一対のクランプ体17を更に互いに近接させることで継手P2を本把持する。すなわち、第2クランプ部6は、芯出し機構30Aが距離Lを調整するとともに、位置決め機構33Aが可動爪31Aの移動を規制することによって、可動爪31Aで継手P2を仮把持(第1段階の把持)してから、可動爪31Aの移動を規制した状態で一対のクランプ体17を互いに近接させて可動爪31Aで継手P2を本把持(第2段階の把持)するようになっている。これにより、配管接合時の推力に耐え得るように継手P2を強固に把持できる。なお、可動爪31Aの移動が規制された状態では、一対のクランプ体17を互いに近接させても、第1傾斜面41a及び第2傾斜面42aの係合(クサビ係合)とともに第2傾斜部材42の底面が凹部44の底面を押圧することで、継手P2の外周面に当接した可動爪31Aの移動(後退)規制が維持される。さらに、第2クランプ部6で継手P2の把持を解除するように一対のクランプ体17を互いに離反させると、付勢部材40が伸長して芯出し機構30Aが距離Lを最大値L1となるように調整する。
なお、本芯出し機構30Aは、付勢部材40の短縮により可動爪31Aを対向面21に対して近接する方向へ移動させて距離Lが小さくなるように調整することを前提とするが、可動爪31Aの継手P2への当接力の微調整などのために、可動爪31Aが継手P2の外周面に当接した状態で一対のクランプ体17を互いに離反させることで、付勢部材40の伸長により可動爪31Aを対向面21に対して離反する方向にも移動させて距離Lが大きくなるように調整してもよい。
本実施形態に係る配管接合装置1Aは、図13に示すように、パイプP1及び継手P2の各開口端部を溶融するためのヒータ55を備えている。このヒータ55は、第1クランプ部5で把持されたパイプP1の開口端部と第2クランプ部6で把持された継手P2の開口端部との間に出没可能に設けられている。即ち、ヒータ55は、パイプP1と継手P2の各開口端部の間の加熱位置B1と、パイプP1と継手P2の各開口端部の間から退避した退避位置B2と、の間で変位可能に設けられている。
ヒータ55は、ヒータプレート56と、ヒータプレート56の一方の表面側に着脱可能に取り付けられる第1ヒータフェース57と、ヒータプレート56の他方の表面側に着脱可能に取り付けられる第2ヒータフェース58と、を備えている。この第1ヒータフェース57は、パイプP1の開口端部が挿入可能な筒状に形成されており、パイプP1の開口端部の外周面側を溶融する。さらに、第2ヒータフェース58は、継手P2の開口端部に挿入可能な筒状に形成されており、継手P2の開口端部の内周面側を溶融する。
次に、上記構成の配管接合装置1Aを用いた配管接合方法について説明する。本配管接合方法は、以下に述べる準備工程、第1把持工程、配管芯出し工程、第2把持工程及び配管接合工程を含んでいる。
準備工程では、ヒータプレート56を加熱位置B1に配置して、芯出し治具(図示省略)を使用して第2クランプ部6とヒータプレート56との芯を合わせる(図9(a)参照)。次に、ヒータプレート56を加熱位置B1から退避させて、芯出し治具(図示省略)を使用して第2クランプ部6と第1クランプ部5との芯を合わせる(図9(b)参照)。
第1把持工程では、第1クランプ部5を第2クランプ部6に近づけ(図10(a)参照)、一対のクランプ体13を閉じることでパイプP1を把持する(図10(b)参照)。
配管芯出し工程では、第1クランプ部5で把持されたパイプP1の開口端部に継手P2の開口端部を差し込む(図11(a)参照)。これにより、パイプP1と継手P2の中心軸線O1、O2が合わされる。次に、パイプP1に差し込まれた継手P2がストッパ37(図2参照)に当接するまで、第2クランプ部6から第1クランプ部5を離反させる(図11(b)参照)。これにより、継手P2が第2クランプ部6の基準位置Aに配置される。
第2把持工程では、位置決め機構33Aによる可動爪31Aの移動規制を解除し、クランプ体17の対向面21と可動爪31Aの当接部35との間の距離Lが最大値L1となる状態とする(図12(a)参照)。次に、一対のクランプ体17を互いに近づけて、全ての可動爪31Aが継手P2の外周面に当接することを確認する(図12(b)参照)。このとき、各可動爪31Aは、継手P2のFRP補強層Rの凹凸に応じて付勢部材40の短縮により継手P2の外周面から離れる方向に移動されて距離Lが最大値L1よりも小さな値L2となるように調整される。これにより、継手P2のFRP補強層Rの凹凸が吸収される。次いで、距離Lが最大値の約半分となる値L3となるまで一対のクランプ体17を更に互いに近づける(図12(c)参照)。その後、位置決め機構33Aを操作して継手P2の外周面に当接した可動爪31Aの移動を規制する。次いで、一対のクランプ体17を更に互いに近づけることで第2クランプ部6で継手P2を把持する。
配管接合工程では、継手P2とパイプP1とを切り離すように、第2クランプ部6から第1クランプ部5を離反させる(図13(a)参照)。次に、パイプP1の出代を所定長さに整える。次いで、予め昇温したヒータ55を加熱位置B1に配置する(図13(b)参照)。その後、第2クランプ部6に第1クランプ部5を近づけて、継手P2とパイプP1を各ヒータフェース57、58に挿入する(図14(a)参照)。これにより、パイプP1と継手P2の各開口端部が加熱溶融される。次に、第2クランプ部6から第1クランプ部5を離反させてヒータ55を加熱位置B1から退避させる(図14(b)参照)。次いで、第2クランプ部6に第1クランプ部5を近づけて、パイプP1と継手P2の開口端部同士を融着する(図14(c)参照)。
以上より、本実施形態に係る配管接合装置1Aによれば、第2クランプ部6は、移動軸線Mと直交する水平方向に互いに近接離反するように移動可能な一対のクランプ体17を備え、一対のクランプ体17のそれぞれには、一対のクランプ体17を互いに近接させたときに、一対のクランプ体17の間に配置される継手P2の外周面を囲むように該外周面と対向する対向面21が設けられているとともに、継手P2の外周面に当接するように対向面21から継手P2に向かって離れた位置に配置された可動爪31Aを備える芯出し機構30Aが設けられている。そして、芯出し機構30Aは、第1クランプ部5で把持されるパイプP1と第2クランプ部6で把持される継手P2との中心軸線O1、O2を一致させるために、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、クランプ体17の対向面21と継手P2の外周面に当接する可動爪31Aの当接部35との間の距離Lを自在に調整することができる。これにより、繊維強化プラスチックで補強された継手P2の外周面の凹凸に応じて、芯出し機構30Aがクランプ体17の対向面21と継手P2に当接する可動爪31Aの当接部35との間の距離Lを調整することで、継手P2の外周面の凹凸が吸収されて継手P2を芯ずれなく把持できる。よって、第1クランプ部5で把持されたパイプP1と第2クランプ部6で把持された継手P2との中心軸線O1、O2を一致させて開口端部同士を適切に融着することができる。
また、本実施形態では、芯出し機構30Aは、可動爪31Aと、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、可動爪31Aをクランプ体17の対向面21に対して近接する方向に無段階で移動させる移動機構32Aと、継手17の外周面に当接した可動爪31Aの移動を規制する位置決め機構33Aと、を備え、移動機構32Aは、可動爪17を対向面21から離反する方向に付勢する付勢部材40である。これにより、簡素な構造で芯出し機構30Aを構成できる。
また、本実施形態では、芯出し機構30Aは、可動爪31Aを直動させる直動機構34Aを備える。これにより、可動爪31Aを円滑に直動させることができる。
さらに、本実施形態では、位置決め機構33Aは、第1規制部材41と第2規制部材42とを備え、第2規制部材42の移動により第1傾斜面41aと第2傾斜面42aとを係合させた状態で、第2規制部材42を位置決めすることで可動爪31Aの移動を規制することができる。これにより、可動爪31Aの移動を容易に規制できる。
次に、他の実施形態に係る芯出し機構30Bについて図15を用いて説明する。なお、本芯出し機構30Bは、上述の芯出し機構30Aの代わりに配管接合装置1Aの第2クランプ部6に備えられるものとする。
本芯出し機構30Bは、第1クランプ部5で把持されるパイプP1と第2クランプ部6で把持される継手P2との中心軸線O1、O2を一致させるために、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、クランプ体17の対向面21と継手P2の外周面に当接する可動爪31Bの当接部35との間の距離Lを自在に調整することができる。この芯出し機構30Bは、可動爪31Bと、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、可動爪31Bをクランプ体17の対向面21に対して離反する方向(即ち、継手P2に対して近接する方向)に無段階で移動させる移動機構32Bと、継手P2の外周面に当接した可動爪31Bの移動を規制する位置決め機構33Bと、可動爪31Bを直動させる直動機構34Bと、を備えている。なお、クランプ体17にはブラケット61が取り付けられている。
可動爪31Bは、ブラケット61に形成されたネジ孔62に螺合されるネジ63の端部に設けられている。この可動爪31Bとしては、例えばネジ63の軸心回りに回転自在に支持されたものを採用できる(図16(a)参照)。具体的に、ネジ63の端部には、断面略T字状の支持部64が突設されており、支持部64により可動爪31Bに形成された断面略T字状の凹部65が支持されている。本可動爪31Bによれば、可動爪31Bが継手P2の外周面に当接した状態でネジ63をねじ込んでも可動爪31Bは連れ回りせず継手P2を傷つけることがない。さらに、可動爪31Bとしては、例えばネジ63の軸心に対して傾動自在に支持されたものを採用できる(図16(b)参照)。具体的に、ネジ63の端部には球体66が突設されており、球体66により可動爪31Bに形成された球面状の凹部67が支持されている。本可動爪31Bによれば、可動爪31Bが継手P2の外周面の凹凸に応じて傾動することで継手P2を強固に把持できる。なお、ネジ63の端部及び可動爪31Bの一方にネジ63の軸心と直交する方向に延びる支持ピンを設け、他方に支持ピンを軸支する軸支部を設け、ネジ63の軸心に対して傾動自在に支持された可動爪を採用してもよい。さらに、ネジ63の先端部を可動爪としてもよい。
移動機構32B、位置決め機構33B及び直動機構34Bのそれぞれは、ブラケット61のネジ孔62とネジ63とにより構成されている。即ち、移動機構32Bは、一対のクランプ体17を互いに近接させて可動爪31Bが継手P2の外周面と対向した状態でネジ63をねじ込むことで可動爪31Bを対向面21に対して離反する方向に移動させる。また、位置決め機構33Bは、ネジ63のねじ込みを止めることでネジ63とネジ孔62との螺合により可動爪31Bの移動を規制する。さらに、直動機構34Bは、ネジ63をねじ込むことで可動爪31Bを直動させる。
なお、ネジ63のねじ込みは、上述のような手動操作ではなく、駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により自動で行われるようにしてもよい。さらに、ネジ63は、例えばベベルギヤ、ウォームギヤなどのギヤ機構75を介して操作棒72に連結されていてもよい(図18参照)。これにより、ネジ63の操作性を高めることができる。
本芯出し機構30Bを備える第2クランプ部6によれば、一対のクランプ体17を互いに近接させて可動爪31Bを継手P2の外周面と対向させた状態とし、この状態より、クランプ体17の対向面21と可動爪31Bの当接部35との間の距離Lが大きくなるようにネジ63をねじ込んで可動爪31Bを継手P2の外周面に当接させるとともに、位置決め機構33Bが可動爪31Bの移動を規制することによって、継手P2の外周面の凹凸を吸収して可動爪31Bで継手P2を仮把持する。この状態より、一対のクランプ体17を更に互いに近接させることで可動爪31Bで継手P2を本把持する。
なお、本芯出し機構30Bは、ネジ63のねじ込みにより可動爪31Bを対向面21に対して離反する方向へ移動させて距離Lが大きくなるように調整することを前提とするが、可動爪31Bの継手P2への当接力の微調整などのために、可動爪31Bが継手P2の外周面に当接した状態でネジ63を緩めることで、可動爪31Bを対向面21に対して近接する方向にも移動させて距離Lが小さくなるように調整してもよい。
次に、更なる他の実施形態に係る芯出し機構30Cについて図17を用いて説明する。なお、本芯出し機構30Cは、上述の芯出し機構30Aの代わりに配管接合装置1Aの第2クランプ部6に備えられるものとする。
本芯出し機構30Cは、第1クランプ部5で把持されるパイプP1と第2クランプ部6で把持される継手P2との中心軸線O1、O2を一致させるために、一対のクランプ17体を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、クランプ体17の対向面21と継手P2の外周面に当接する可動爪31Cの当接部35との間の距離Lを自在に調整することができる。この芯出し機構30Cは、可動爪31Cと、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、可動爪31Cをクランプ体17の対向面21に対して離反する方向(即ち、継手P2に対して近接する方向)に無段階で移動させる移動機構32Cと、継手P2の外周面に当接した可動爪31Cの移動を規制する位置決め機構33Cと、可動爪31Cを直動させる直動機構34Cと、を備えている。なお、クランプ体17にはブラケット71が取り付けられている。
可動爪31Cは、その表面側が三角形状(あるいは湾曲凹状)に切り欠かれており、継手P2の外周面に沿う離れた位置で該外周面に当接する複数(図17中で2つ)の当接部35を有している。これにより、継手P2の複数サイズに対応しやすく、さらに継手P2の外周面により強く当接させることができる。なお、当接部35の個数は3つ以上であってもよい。
移動機構32C及び位置決め機構33Cのそれぞれは、操作棒76の先端側に形成されたネジ部73と、可動爪31Cの裏面側に形成されてネジ部73が螺合するネジ孔74と、により構成されている。この操作棒76は、可動軸31Cの移動方向に沿う軸回りに回転自在にブラケット71に支持されている。移動機構32Cは、一対のクランプ体17を近接させて可動爪31Cが継手P2の外周面と対向した状態で、ネジ部73を緩める方向へ操作棒76を回転操作することで可動爪31Cを対向面21に対して離反する方向に移動させる。さらに、位置決め機構33Cは、操作棒76の回転操作を停止することでネジ部73とネジ孔74の螺合により可動爪31Cの移動を規制する。
なお、操作棒76の回転は、上述のような手動操作ではなく、駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により自動で行われるようにしてもよい。さらに、操作棒76は、例えばベベルギヤ、ウォームギヤなどのギヤ機構75を介して他の操作棒72に連結されていてもよい(図18参照)。これにより、操作棒72の操作性を高めることができる。
直動機構34Cは、可動爪31Cの裏面側に取り付けられた直動シャフト77と、直動シャフト77が支持されるブラケット71に形成された支持孔78と、により構成されている。即ち、直動機構34Cは、直動シャフト77が支持孔78に支持されることで可動爪31Cを直動させる。なお、移動機構32Cのみで可動爪31Cを直動させ得る場合には、直動機構34Cを必ずしも必要としない。
本芯出し機構30Cを備える第2クランプ部6によれば、一対のクランプ体17を互いに近接させて可動爪31Cを継手P2の外周面と対向させた状態とし、この状態より、クランプ体17の対向面21と可動爪31Cの当接部35との間の距離Lが大きくなるようにネジ部73を緩めて可動爪31Cを継手の外周面に当接させるとともに、位置決め機構33Cが可動爪31Cの移動を規制することによって、継手P2の外周面の凹凸を吸収して可動爪31Cで継手P2を仮把持する。この状態より、一対のクランプ体17を更に互いに近接させることで可動爪31Cで継手P2を本把持する。
なお、本芯出し機構30Cは、操作棒72の回転操作によりネジ部73を緩めて可動爪31を対向面21に対して離反する方向へ移動させて距離Lが大きくなるように調整することを前提とするが、可動爪31Cの継手P2への当接力の微調整などのために、可動爪31Bが継手P2の外周面に当接した状態で操作棒72の回転操作によりネジ部73をねじ込むことで、可動爪31Cを対向面21に対して近接する方向にも移動させて距離Lが小さくなるように調整してもよい。
次に、更なる他の実施形態に係る芯出し機構30Dについて図19を用いて説明する。なお、本芯出し機構30Dは、上述の芯出し機構30Aの代わりに配管接合装置1Aの第2クランプ部6に備えられるものとする。
本芯出し機構30Dは、第1クランプ部5で把持されるパイプP1と第2クランプ部6で把持される継手P2との中心軸線O1、O2を一致させるために、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、クランプ体17の対向面21と継手P2の外周面に当接する可動爪31Dの当接部35との間の距離Lを自在に調整することができる。この芯出し機構30Dは、可動爪31Dと、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、可動爪31Dをクランプ体17の対向面21に対して近接する方向に無段階で移動させる移動機構32Dと、継手P2の外周面に当接した可動爪31Dの移動を規制する位置決め機構33Dと、可動爪31Dを直動させる直動機構34Dと、を備えている。なお、クランプ体17にはブラケット81が取り付けられている。
移動機構32Dは、可動爪31Dをクランプ体17の対向面21から離反する方向(即ち、継手P2に近接する方向)に付勢する付勢部材82(例えば、コイルバネ、流体バネ等)である。この付勢部材82は、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、付勢部材82の付勢力に抗して可動爪31Dの当接部35が継手P2の外周面に当接して付勢部材82が短縮することで、可動爪31Dを対向面21に対して近接する方向に無段階で移動させる。なお、付勢部材82は、可動爪31Dとブラケット81との間に複数(図19中で2つ)配置されている。具体的に、付勢部材82は、可動爪31Dの長尺方向の両側のそれぞれ配置されている。
位置決め機構33Dは、ブラケット81に形成されたネジ孔83と、ネジ孔83に螺合されるネジ84と、により構成されている。即ち、位置決め機構33Dは、ネジ84の先端部を可動爪31Dに当接させることで可動爪31Dの移動を規制する。
なお、ネジ84のねじ込みは、手動で行われてもよいし、駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により自動で行われるようにしてもよい。さらに、ネジ84は、例えばベベルギヤ、ウォームギヤなどのギヤ機構75を介して操作棒72に連結されていてもよい(図18参照)。これにより、ネジ84の操作性を高めることができる。
直動機構34Dは、可動爪31Dの裏面側に取り付けられた直動シャフト85と、直動シャフト85を支持するブラケット81に形成された支持孔86と、により構成されている。即ち、直動機構34Dは、直動シャフト85が支持孔86に支持されることで可動爪31Dを直動させる。
本芯出し機構30Dを備える第2クランプ部6によれば、一対のクランプ体17を互いに近接させて可動爪31Dを継手P2の外周面に当接させることで付勢部材82が短縮してクランプ体17の対向面21と可動爪31Dの当接部35との間の距離Lが小さくなるように調整されるとともに、位置決め機構33Dのネジ84をねじ込んで可動爪31Dに当接させて可動爪31Dの移動を規制することによって、継手P2の外周面の凹凸を吸収して可動爪31Dで継手P2を仮保持する。この状態より一対のクランプ体17を更に互いに近接させることで可動爪31Dで継手P2を本把持する。
次に、更なる他の実施形態に係る芯出し機構30Eについて図20を用いて説明する。なお、本芯出し機構30Eは、上述の芯出し機構30Aの代わりに配管接合装置1Aの第2クランプ部6に備えられるものとする。さらに、本芯出し機構30Eにおいて、上述の芯出し機構30Dと同じ構成の部位には同符号を付けて詳説を省略する。
本芯出し機構30Eは、第1クランプ部5で把持されるパイプP1と第2クランプ部6で把持される継手P2との中心軸線O1、O2を一致させるために、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、クランプ体17の対向面21と継手P2の外周面に当接する可動爪31Dの当接部35との間の距離Lを自在に調整することができる。この芯出し機構30Eは、可動爪31Dと、一対のクランプ体17を互いに近接させて第2クランプ部6で継手P2を把持するときに、可動爪31Dをクランプ体17の対向面21に対して近接する方向に無段階で移動させる移動機構32Dと、継手P2の外周面に当接した可動爪31Dの移動を規制する位置決め機構33Eと、可動爪31Dを直動させる直動機構34Dと、を備えている。なお、クランプ体17にはブラケット87が取り付けられている。
位置決め機構33Eは、ブラケット87に可動爪31Dの移動方向と直交する方向に回転及び位置決め可能に設けられた偏心カム88により構成されている。即ち、位置決め機構33Eは、偏心カム88を回転させて位置決めし、偏心カム88を可動爪31Dに当接させることで可動爪31Dの移動を規制する。なお、偏心カム88の回転は、手動で行われてもよいし、駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により自動で行われるようにしてもよい。
次に、他の実施形態に係る第2クランプ部90について図21を用いて説明する。本第2クランプ部90は、移動軸線Mと直交する平面上で互いに近接離反するように移動可能な一対のクランプ体91を備えている。下側のクランプ体91は第2基台3上に固定されており、上側のクランプ体91は移動軸線Mと平行な軸回りの揺動可能に設けられている。下側のクランプ体91に対して上側のクランプ体91を揺動させることで一対のクランプ体91が互いに近接離反する。なお、上側クランプ体91の揺動は、操作レバー92を操作して手動で行われてもよいし、駆動源(例えば、空圧シリンダ、油圧シリンダ、モータ等)の駆動により自動で揺動するようにしてもよい。
一対のクランプ体91のそれぞれには、一対のクランプ体91を互いに近接させたときに、一対のクランプ体91の間に配置される継手P2の外周面を囲むように該外周面と対向する対向面21が設けられているとともに、継手P2の外周面に当接するように対向面21から継手P2に向かって離れた位置に配置された可動爪31Dを備える芯出し機構30Dが複数(図中3つ)設けられている。この対向面21は、継手の外径よりも大きな円弧状に形成されている。なお、本クランプ体91に備えられる芯出し機構としては、例えば上述の芯出し機構30A~30Eから適宜選択できる。
次に、他の実施形態に係る配管接合装置1Bについて図22を用いて説明する。なお、本配管接合装置1Bにおいて、上述の配管接合装置1Aと略同じ構成の部位には同符号を付けて詳説を省略する。
本配管接合装置1Bは、樹脂製のFRP補強されたパイプP1(本発明に係る「第1配管部材」として例示する。)と樹脂製のFRP補強された継手P2(本発明に係る「第2配管部材」として例示する。)の開口端部同士をソケット式で融着するものである。なお、パイプP1の開口端部の外周面はFRP補強されていない。
本配管接合装置1Bは、移動軸線Mに沿って互いに近接離反するように移動可能な第1基台2及び第2基台3と、第1基台2上に設けられ且つパイプP1を中心軸線O1が移動軸線Mと平行に延びるように把持する第1クランプ部95と、第2基台3上に設けられ且つ継手P2を中心軸線O2が移動軸線Mと平行に延びるように把持する第2クランプ部6と、を備えている。
第1クランプ部95は、移動軸線Mと直交する水平方向(即ち、幅方向)に開閉可能な一対のクランプ体17を備えている。一対のクランプ体17は、移動軸線Mの方向に間隔をあけて複数組(図1中で2組)備えられている。複数組の一対のクランプ体17のそれぞれには、芯出し機構30Aが設けられている。
本配管接合装置1Bを用いる配管接合方法においては、配管芯出し工程の他は配管接合装置1Aを用いる配管接合方法と同じである。本配管芯出し工程は、芯出し治具96を用いて行わる。この芯出し治具96は、パイプP1の開口端部が挿入可能な筒状の第1保持部97と、第1保持部97の軸端側に連なり継手P2の開口端部内に挿入可能な第2保持部98と、を備えている。そして、第1クランプ部5で把持されたパイプP1の開口端部を第1保持部97内に挿入してから、第2保持部98を継手P2の開口端部内に挿入することで、パイプP1と継手P2が芯出しされる。この芯出し治具96によれば、開口端部の内周がテーパ状に形成された継手P2とパイプP1を適切に芯出しできる。さらに、本配管接合装置1Bによれば、FRP補強されたパイプP1を芯ずれなく把持できるとともに、FRP補強された継手P2を芯ずれなく把持できる。なお、本実施形態では、筒状の第1保持部97内にパイプP1の開口端部の外周面(外径)を挿入して第1保持部97とパイプP1との芯出しを行う形態(図22参照)を例示したが、これに限定されず、例えばパイプP1の開口端部の内周面(内径)に凸形状の第1保持部97を挿入して第1保持部97とパイプP1との芯出しを行うようにしてもよい。
尚、本考案においては、上述の実施形態に限られず、目的、用途に基づいて本考案の範囲内で種々変更した実施形態とすることができる。すなわち、上述の実施形態の配管接合装置1Aでは、継手P2の外周面に当接する1つの当接部35を有する可動爪31Aを備えるの芯出し機構30Aを例示したが、これに限定されず、例えば継手P2の外周面に沿う離れた位置で該外周面に当接する複数の当接部35を有する可動爪31Aを備える芯出し機構30Aとしてもよい。
また、上述の実施形態の配管接合装置1Aでは、可動爪31Aがその移動方向に沿う軸心に対して傾動不能である芯出し機構30Aを例示したが、これに限定されず、例えば可動爪31Aがその移動方向に沿う軸心に対して傾動可能である芯出し機構30Aとしてもよい。
また、上述の実施形態の配管接合装置1Aでは、第1規制部材41及び第2規制部材42を有する位置決め機構33Aを備える芯出し機構30Aを例示したが、これに限定されず、例えば、ブラケット81のネジ孔83とネジ84により構成される位置決め機構33Dや偏心カム88により構成される位置決め機構33Eを備える芯出し機構30Aとしてもよい。
また、上述の実施形態の配管接合装置1Aでは、4つの芯出し機構30Aを備える第2クランプ部6を例示したが、これに限定されず、例えば、3つ又は5つ以上の芯出し機構30Aを備える第2クランプ部6としてもよい。
さらに、上述の実施形態の配管接合装置1Aでは、パイプP1と継手P2の開口端部同士をソケット式で融着する形態を例示したが、これに限定されず、例えばパイプP1の開口端部の外周面への接着剤の塗布などによりパイプP1と継手P2の開口端部同士を接着する配管接合装置1Aとしてもよい。さらに、例えば一対の配管部材P1、P2の開口端部の軸方向の端面同士を突き合わせて融着する配管接合装置1Aとしてもよい。なお、パイプP1と継手P2の開口端部同士のソケット接続は、例えば日本産業規格(JIS K6741,K6777)、米国材料・試験協会規格(ASTM D1785)、ドイツ工業規格(DIN8062)などに基づいて行うことができる。
本発明は、樹脂製の第1及び第2配管部材の中心軸線を一致させて開口端部同士を接合する技術として広く利用される。
1A,1B;配管接合装置、2;第1基台、3;第2基台、5;第1クランプ部、6;第2クランプ部、17;一対のクランプ体、21;クランプ体の対向面、30A~30E;芯出し機構、31A~31D;可動爪(可動把持具)、32A~32D;移動機構、33A~33E;位置決め機構、34A~34D;直動機構、35;当接部、40;付勢部材、41;第1規制部材、41a;第1傾斜面、42;第2規制部材、42a;第2傾斜面、P1;パイプ、P2;継手、L;距離、M;移動軸線。

Claims (11)

  1. 移動軸線に沿って互いに近接離反するように移動可能な第1基台及び第2基台と、前記第1基台上に設けられ且つ樹脂製の第1配管部材を中心軸線が前記移動軸線と平行に延びるように把持する第1クランプ部と、前記第2基台上に設けられ且つ樹脂製の第2配管部材を中心軸線が前記移動軸線と平行に延びるように把持する第2クランプ部と、を備え、前記第1基台及び前記第2基台を互いに近接させることで、前記第1クランプ部で把持された前記第1配管部材と前記第2クランプ部で把持された前記第2配管部材との開口端部同士を接合する配管接合装置であって、
    前記第1クランプ部及び前記第2クランプ部のうちの少なくとも一方のクランプ部は、前記移動軸線と直交する平面上で互いに近接離反するように移動可能な一対のクランプ体を備え、
    一対の前記クランプ体のそれぞれには、一対の前記クランプ体を互いに近接させたときに、一対の前記クランプ体の間に配置される一方の配管部材の外周面を囲むように該外周面と対向する対向面が設けられているとともに、前記一方の配管部材の外周面に当接するように前記対向面から前記一方の配管部材に向かって離れた位置に配置された可動把持具を備える芯出し機構が設けられており、
    前記芯出し機構は、前記第1クランプ部で把持される前記第1配管部材と前記第2クランプ部で把持される前記第2配管部材との中心軸線を一致させるために、一対の前記クランプ体を互いに近接させて前記一方のクランプ部で前記一方の配管部材を把持するときに、前記クランプ体の前記対向面と前記一方の配管部材の外周面に当接する前記可動把持具の当接部との間の距離を自在に調整することができることを特徴とする配管接合装置。
  2. 前記芯出し機構は、前記可動把持具と、一対の前記クランプ体を互いに近接させて前記一方のクランプ部で前記一方の配管部材を把持するときに、前記可動把持具を前記対向面に対して近接する方向及び離反する方向のうちの少なくとも一方の方向に無段階で移動させる移動機構と、前記一方の配管部材の外周面に当接した前記可動把持具の移動を規制する位置決め機構と、を備える請求項1に記載の配管接合装置。
  3. 前記芯出し機構は、前記可動把持具を直動させる直動機構を備える請求項2に記載の配管接合装置。
  4. 前記移動機構は、前記可動把持具を前記対向面から離反する方向に付勢する付勢部材である請求項2又は3に記載の配管接合装置。
  5. 前記位置決め機構は、前記可動把持具に取り付けられ且つ前記可動把持具の移動方向に対して傾斜した第1傾斜面を有する第1規制部材と、前記クランプ体に前記可動把持具の移動方向に対して直交する方向に移動及び位置決め可能に設けられ且つ前記可動把持具の移動方向に対して傾斜して前記第1傾斜面と係合可能な第2傾斜面を有する第2規制部材と、を備え、前記第2規制部材の移動により前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とを係合させた状態で、前記第2規制部材を位置決めすることで前記可動把持具の移動を規制することができる請求項4に記載の配管接合装置。
  6. 前記芯出し機構は、前記可動把持具と、一対の前記クランプ体を互いに近接させて前記一方のクランプ部で前記一方の配管部材を把持するときに、前記可動把持具を前記対向面に対して近接する方向に無段階で移動させる移動機構と、前記一方の配管部材の外周面に当接した前記可動把持具の移動を規制する位置決め機構と、前記可動把持具を直動させる直動機構と、を備え、
    前記移動機構は、前記可動把持具を前記対向面から離反する方向に付勢する付勢部材であり、
    前記位置決め機構は、前記可動把持具に取り付けられ且つ前記可動把持具の移動方向に対して傾斜した第1傾斜面を有する第1規制部材と、前記クランプ体に前記可動把持具の移動方向に対して直交する方向に移動及び位置決め可能に設けられ且つ前記可動把持具の移動方向に対して傾斜して前記第1傾斜面と係合可能な第2傾斜面を有する第2規制部材と、を備え、前記第2規制部材の移動により前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とを係合させた状態で、前記第2規制部材を位置決めすることで前記可動把持具の移動を規制することができる請求項1に記載の配管接合装置。
  7. 前記第1配管部材及び前記第2配管部材のうちの少なくとも前記一方の配管部材は、繊維強化プラスチックで補強されたパイプ又は継手である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の配管接合装置。
  8. 前記第1配管部材と前記第2配管部材との開口端部同士をソケット式で接合する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の配管接合装置。
  9. 前記第1配管部材及び前記第2配管部材の材質は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリフッ化ビニリデンである請求項1乃至8のいずれか一項に記載の配管接合装置。
  10. 前記第1配管部材及び前記第2配管部材の各開口端部を溶融するためのヒータを備える請求項1乃至9のいずれか一項に記載の配管接合装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の配管接合装置を用いて、第1配管部材と第2配管部材との開口端部同士を接合することを特徴とする配管接合方法。
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