JP2023147248A - 生体情報管理システム及び生体情報管理方法 - Google Patents

生体情報管理システム及び生体情報管理方法 Download PDF

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里子 木塚
Satoko Kizuka
正道 戸崎
Masamichi Tozaki
祐介 荒木
Yusuke Araki
美奈 合田
Mina Aida
直哉 竹内
Naoya Takeuchi
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Abstract

【課題】個人の生体情報に関する評価を適切に決定すること。【解決手段】実施形態に係る生体情報管理システムは、生体情報を収集して管理する生体情報管理システムであって、個人を識別する識別情報を取得する取得部と、個人の生体情報を記憶する記憶部と、過去の生体情報の分布から算出される第1特徴値と、前記識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の生体情報から算出される第2特徴値との比較により、前記対象個人の生体情報に関する評価を決定する処理部と、を有する。【選択図】図22

Description

開示の実施形態は、生体情報管理システム及び生体情報管理方法に関する。
従来、健康管理に役立てるため、生体情報、例えば大便(以下「便」ともいう)の性状や体積、大便への血液付着を自動で検出し、その検出結果を表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-146244号公報
しかしながら、上述の従来技術は、改善の余地がある。例えば、上述の従来技術では、個人の便の検出結果を表示しているが、生体情報の評価については考慮されておらず、個人の生体情報に関する評価の点においては改善の余地がある。
開示の実施形態は、個人の生体情報に関する評価を適切に決定する生体情報管理システム及び生体情報管理方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムは、生体情報を収集して管理する生体情報管理システムであって、個人を識別する識別情報を取得する取得部と、個人の生体情報を記憶する記憶部と、過去の生体情報の分布から算出される第1特徴値と、前記識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の生体情報から算出される第2特徴値との比較により、前記対象個人の生体情報に関する評価を決定する決定部と、を有することを特徴とする。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムによれば、過去の生体情報の分布から算出される第1特徴値と、識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の生体情報から算出される第2特徴値との比較により、対象個人の生体情報に関する評価を決定することで、過去の生体情報の履歴と、直近での対象個人の生体情報との比較により対象個人の生体情報を評価する。これにより、生体情報管理システムは、個人の生体情報に関する評価を適切に決定することができる。したがって、生体情報管理システムを利用する人(ユーザ)は、自身の生体情報の評価を得ることができ、その後の健康管理に活かすことができる。なお、ここでいう特徴値は、平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値などの様々な値(代表値)であってもよい。また、ここでいう過去とは、少なくとも直近よりも前の時点を含む期間に対応する。すなわち、過去の生体情報の履歴には、少なくとも直近よりも前の時点での生体情報が含まれる。なお、過去には、少なくとも直近よりも前の時点が含まれれば、直近の一部が含まれてもよいし、直近全体が含まれてもよい。例えば、過去の生体情報の履歴には、少なくとも直近よりも前の時点での生体情報が含まれれば、直近の一部の期間の生体情報が含まれてもよいし、直近全体での生体情報が含まれてもよい。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムにおいて、前記決定部は、前記第1特徴値と、前記対象個人の複数の生体情報から算出される前記第2特徴値との比較により、前記対象個人の生体情報に関する評価を決定する。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムによれば、第1特徴値と、対象個人の複数の生体情報から算出される第2特徴値との比較により、対象個人の生体情報に関する評価を決定することで、過去の生体情報の履歴と、直近での対象個人の生体情報の傾向との比較により対象個人の生体情報を評価する。このように、対象個人の特徴値である特徴値は、対象個人の複数の生体情報から算出される特徴値であるため、生体情報管理システムは、一時的な便の状態に左右されない、有効性の高い評価を行うことができる。したがって、生体情報管理システムは、個人の生体情報に関する評価を適切に決定することができる。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムにおいて、前記決定部は、前記第1特徴値と、前記対象個人の前記第2特徴値との差分の大きさに応じたスコアを、前記対象個人の生体情報に関する評価として算出する。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムによれば、第1特徴値と、前記対象個人の前記第2特徴値との差分の大きさに応じたスコアを、前記対象個人の生体情報に関する評価として算出する。すなわち、生体情報管理システムは、対象個人の生体情報を用いて、対象個人の生体情報についてのスコアリングを行う。これにより、生体情報管理システムは、スコア(点数)での評価によって定量的に対象個人の生体情報の評価を決定することができるため、個人の生体情報に関する評価を適切に決定することができる。したがって、生体情報管理システムを利用するユーザは、点数評価によって定量的に自身の生体情報の評価を得ることができ、その後の健康管理にさらに活かすことができる。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムにおいて、前記第1特徴値の算出に用いる前記過去の生体情報は、前記対象個人の過去の生体情報である。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムによれば、第1特徴値の算出に用いる前記過去の生体情報として、対象個人の過去の生体情報が用いられる。すなわち、生体情報管理システムは、対象個人の過去の生体情報を用いて算出される第1特徴値と、第2特徴値との比較により、対象個人の生体情報に関する評価を決定することで、対象個人の生体情報の分布に応じて対象個人の生体情報を評価する。これにより、生体情報管理システムは、対象個人の生体情報のみを対象として比較するため、対象個人での生体情報の傾向に応じて、個人の生体情報に関する評価を適切に決定することができる。したがって、生体情報管理システムを利用するユーザは、そのユーザ個人の生体情報に基づいた生体情報の評価を得ることができ、その後の健康管理にさらに活かすことができる。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムにおいて、前記記憶部は、前記個人の前記生体情報として、排便した時刻、大便の形、色、量、排泄にかかる時間、排泄時のにおい、前回の排泄と今回の排泄の間の時間の少なくとも1つの排便データを記憶し、前記決定部は、過去の排便データの分布から算出される前記第1特徴値と、前記識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の排便データから算出される前記第2特徴値との比較により、前記対象個人の排泄に関する評価を、前記生体情報に関する評価として決定する。
実施形態の一態様に係る生体情報管理システムによれば、過去の排便データの分布から算出される第1特徴値と、識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の排便データから算出される第2特徴値との比較により、対象個人の排泄に関する評価を決定することで、過去の排便の履歴と、直近での対象個人の排便との比較により対象個人の排泄を評価する。これにより、排泄情報管理システムは、個人の排泄に関する評価を適切に決定することができる。したがって、排泄情報管理システムを利用する人(ユーザ)は、自身の排便結果の評価を得ることができ、その後の健康管理に活かすことができる。なお、ここでいう特徴値は、平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値などの様々な値(代表値)であってもよい。また、ここでいう過去とは、少なくとも直近よりも前の時点を含む期間に対応する。すなわち、過去の排便の履歴には、少なくとも直近よりも前の時点での排便のデータが含まれる。なお、過去には、少なくとも直近よりも前の時点が含まれれば、直近の一部が含まれてもよいし、直近全体が含まれてもよい。例えば、過去の排便の履歴には、少なくとも直近よりも前の時点での排便のデータが含まれれば、直近の一部の期間の排便のデータが含まれてもよいし、直近全体での排便のデータが含まれてもよい。
実施形態の一態様に係る生体情報管理方法は、生体情報を収集して管理する生体情報管理方法であって、個人を識別する識別情報を取得し、個人の生体情報を記憶し、過去の生体情報の分布から算出される第1特徴値と、前記識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の生体情報から算出される第2特徴値との比較により、前記対象個人の生体情報に関する評価を決定することを含むことを特徴とする。
実施形態の一態様に係る生体情報管理方法によれば、過去の生体情報の分布から算出される第1特徴値と、識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の生体情報から算出される第2特徴値との比較により、対象個人の生体情報に関する評価を決定することで、過去の生体情報の履歴と、直近での対象個人の生体情報との比較により対象個人の生体情報を評価する。これにより、生体情報管理方法は、個人の生体情報に関する評価を適切に決定することができる。したがって、生体情報管理方法を利用する人(ユーザ)は、自身の生体情報の評価を得ることができ、その後の健康管理に活かすことができる。
実施形態の一態様によれば、個人の生体情報に関する評価を適切に決定することができる。
図1は、トイレルーム内の構成の一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るセンサの配置の一例を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係る生体情報管理システムの構成例を示す図である。 図4は、実施形態に係る便座装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 図5は、実施形態に係るサーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。 図6は、実施形態に係る排便情報データベースの一例を示す図である。 図7は、検知の関係を示すタイミングチャートの一例を示す図である。 図8は、排便データの一例を示す図である。 図9は、変形例に係る生体情報管理システムの構成例を示す図である。 図10は、変形例に係るセンサの配置の一例を示す斜視図である。 図11は、データの取得方法の一例を示す図である。 図12は、検知の関係を示すタイミングチャートの一例を示す図である。 図13は、便の形と数値の対応付けの一例を示す図である。 図14は、便の形の評価方法の一例を示す図である。 図15は、便の形の評価方法の一例を示す図である。 図16は、便の評価の決定に用いる得点表の一例を示す図である。 図17は、便の形の評価の決定例を示す図である。 図18は、便に関する各指標の評価方法の一例を示す図である。 図19は、便の色の評価方法の一例を示す図である。 図20は、便の評価の決定に用いる得点表の一例を示す図である。 図21は、便の色の評価の決定例を示す図である。 図22は、便の総合評価の決定例を示す図である。 図23は、便の総合評価の決定例を示す図である。 図24は、他者比較による便の形の評価方法の一例を示す図である。 図25は、他者比較による便の色の評価方法の一例を示す図である。 図26は、便の評価の表示例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する生体情報管理システム及び生体情報管理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
以下では、排便(大便)のデータを生体情報の一例として説明するが、本願でいう生体情報には、少なくとも、排便データ、排尿データ、排泄物ガスデータ、血流データ、おならデータが含まれる。すなわち、生体情報は、大便(便)に限らず、排尿、排泄物ガス、血流、おなら等の様々な情報であってもよい。
生体情報の一例である排便データには、例えば、排便した時刻、大便の形、色、量、排泄にかかる時間、におい、前回の排泄と今回の排泄の間の時間等のうち少なくとも1つが含まれる。また、生体情報の一例である排尿データには、例えば、排尿した時刻、総量、色、流量、排尿にかかる時間、前回の排尿と今回の排尿の間の時間、温度等のうち少なくとも1つが含まれる。なお、排尿データを用いた特徴値の算出については、特徴値の算出が可能であれば任意の態様が採用可能であり、以下で示す排便データの場合と同様であってもよいし、異なってもよい。
また、生体情報の一例である排泄物ガスデータには、排泄物そのものからのガス及び排便時に放出されるガスのうち少なくとも1つが含まれる。例えば、排泄物ガスデータには、排泄物自体が放出するガスに限らず、排便時に人体(使用者)から放出されるガスも含まれる。なお、排泄物ガスデータを用いた特徴値の算出については、特徴値の算出が可能であれば任意の態様が採用可能であり、以下で示す排便データの場合と同様であってもよいし、異なってもよい。また、生体情報の一例である血流データには、例えば、脈波、血流量、心拍数等のうち少なくとも1つが含まれる。なお、血流データを用いた特徴値の算出については、特徴値の算出が可能であれば任意の態様が採用可能であり、以下で示す排便データの場合と同様であってもよいし、異なってもよい。また、生体情報の一例であるおならデータは、排泄物を伴わずに肛門から出たガスのデータである。このように、おならは、排泄物を伴わずに肛門から出たガスである。なお、おならデータを用いた特徴値の算出については、特徴値の算出が可能であれば任意の態様が採用可能であり、以下で示す排便データの場合と同様であってもよいし、異なってもよい。
なお、排尿の検知については既知の手段であれば、任意の手段が採用可能である。また、血流の検知についても既知の手段であれば、任意の手段が採用可能であるが、例えば、便座に設けられ、動的光散乱法(Dynamic Light Scattering)に基づいて、皮膚内の血流状態を測定できるレーザセンサ等であってもよい。
また、生体情報管理システムは、上記の情報の内の1つ又は複数から健康に関わる指標(「状態指標」ともいう)を推定してもよい。例えば、状態指標は、ストレス状態、血行状態、フィットネスレベル、体内水分レベル、代謝レベル、血管年齢、体内時計等であってもよい。この場合、生体情報管理システムは、上記の情報の内の1つ又は複数の情報を用いて、例えばストレス状態、血行状態、フィットネスレベル、体内水分レベル、代謝レベル、血管年齢、体内時計等のうち少なくとも1つを状態指標として推定する。例えば、生体情報管理システムは、上記の生体情報の複数の種別(複数種)の情報を用いて状態指標を推定してもよい。例えば、生体情報管理システムは、排便及び排尿の2つの種別の生体情報を用いて状態指標を推定してもよい。
また、生体情報管理システムは、状態指標の分布から第1特徴値を算出し、直近の対象個人の指標から第2特徴値を算出してもよい。例えば、生体情報管理システムは、各状態指標の第1特徴値と第2特徴値との比較からスコアを算出してもよい。このように、生体情報管理システムは、センサで得られる直接的な各データだけでなく、その各データから算出されるデータまでをも対象としてもよい。
<1.実施形態>
以下に説明する各実施形態に係る生体情報管理システムでは、センサにより検知された情報に基づく使用者の排泄に関する排泄情報を管理する。以下の例では、検知部(センサ)として、カメラ302(二次元のイメージセンサ)とガスセンサユニット350とを用いる場合を一例として説明する。なお、生体情報管理システム1は、排便した時刻、大便の形、大便の色、大便の量、排泄に要する時間、排泄時のにおいに基づく所定のパラメータ、排泄行為の時間間隔のうち、少なくとも1つを検知可能であれば、カメラ302等に限らず任意のセンサを用いてもよいが、この点は後述する。
<1-1.生体情報管理システムの構成>
実施形態に係る生体情報管理システムの構成について、図1~図3を参照して説明する。図1は、トイレルーム内の構成の一例を示す斜視図である。図2は、実施形態に係るセンサの配置の一例を示す斜視図である。図3は、実施形態に係る生体情報管理システムの構成例を示す図である。
まず、図1を用いて生体情報管理システム1のうち、各実施形態で共通するトイレルームR内の構成例について説明する。以下、図1及び図2に示すトイレルームR内の構成をトイレシステムTSと総称する場合がある。図1に示すように、トイレルームRには、床面Fに、洋式大便器(以下「便器」と記載する)7が設置される。なお、以下では、床面FからトイレルームRの空間内に臨む向きを上と記載する。便座装置2は、便器7の上部に設けられる。
便器7は、例えば、陶器製である。便器7には、ボウル部8が形成される。ボウル部8は、下方に凹んだ形状であり、使用者の排泄物を受ける部位である。なお、便器7は、図示のような床置き式に限らず、トイレシステムTSを適用可能であれば、どのような形式でもよく、壁掛け式等のような形式であってもよい。便器7には、ボウル部8が臨む開口の端部の全周にわたってリム部9が設けられる。トイレルームRには、例えば、便器7付近に洗浄水を貯留する洗浄水タンクが設置されてもよいし、洗浄水タンクが設置されない、いわゆるタンクレス式でもよい。
例えば、トイレルームRに設けられた洗浄用の洗浄操作部(図示省略)が使用者により操作されると、便器7のボウル部8への洗浄水の供給による便器洗浄が実施される。洗浄操作部は操作レバーや、操作装置10に表示された便器洗浄オブジェクトに対するタッチ操作であってもよい。なお、洗浄操作部は、操作レバーなどのような使用者の手動によって便器洗浄を実施させるものに限らず、着座センサ301のような使用者を検知するセンサの人体検知によって便器洗浄を実施させるものでもよい。
便座装置2は、便器7の上部に取り付けられ、本体部3と、便蓋4と、便座5と、洗浄ノズル6とを備える。便座装置2は、排泄物を受けるボウル部8が形成された便器7の上部に載置される。便座装置2は、洗浄ノズル6が洗浄水を噴射する前にボウル部8に進出するように便器7の上部に載置される。なお、便座装置2は、便器7に対して着脱可能に取り付けられてもよいし、便器7と一体化するように取り付けられてもよい。
図1に示すように、便座5は、中央に開口50を有する環状に形成され、リム部9に沿って、便器7の開口に重なる位置に配置される。便座5は、使用者が着座する。便座5は、着座した使用者の臀部を支持する着座部として機能する。また、図1に示すように、便蓋4及び便座5は、それぞれの一端部が本体部3に軸支され、本体部3の軸支部分を中心として回動可能(開閉可能)に取り付けられる。なお、便蓋4は、便座装置2に必要に応じて取り付けられ、便座装置2は、便蓋4を有しなくてもよい。
洗浄ノズル6は、洗浄用の水を吐水するためのノズルである。洗浄ノズル6は、洗浄水を噴射可能である。洗浄ノズル6は、使用者に向けて洗浄水を噴射可能である。洗浄ノズル6は、局部洗浄用のノズルである。洗浄ノズル6は、電動モータなどの駆動源(図4中のノズルモータ61等)の駆動により、本体部3の筐体である本体カバー30に対して進退可能に構成される。また、洗浄ノズル6は、図示しない水道管などの水源に接続される。そして、洗浄ノズル6は、図1に示すように、本体部3の筐体である本体カバー30に対して進出した位置(以下「進出位置」ともいう)にあるときに、水源からの水を使用者の身体へ噴出させて局部を洗浄する。
図1では、洗浄ノズル6が進出位置にある状態を示す。なお、洗浄ノズル6は、便器7(ボウル部8等)内の洗浄用にも共用されてもよい。洗浄ノズル6は、使用者の局部を洗浄する局部洗浄モードと、便器7内に水を撒く便器洗浄モードとを切り替え可能に用いられてもよい。例えば、洗浄ノズル6は、便座装置2の制御部23(図4参照)による制御に応じて、局部洗浄モードと便器洗浄モードとを切り替え可能に用いられてもよい。
操作装置10は、トイレルームR内に設けられる。操作装置10は、使用者が操作可能な位置に設けられる。操作装置10は、使用者が便座5に着座時において、操作可能な位置に設けられる。図1に示す例において、操作装置10は、便座5に着座した使用者から見て右側方の壁面Wに配置される。なお、操作装置10は、便座5に着座した使用者が利用可能であれば、壁面に限らず、種々の態様により配置されてもよい。例えば、操作装置10は、便座装置2と一体に設けられてもよい。
ここで、図2を参照して、センサの配置の一例を説明する。図2は、センサの配置を示すために、便蓋4を除き、便座5において使用者が着座する面(着座面)の反対側の面である裏面51を図示するために、便座5を上げた状態を示す図である。
図2では、洗浄ノズル6(図1参照)が本体カバー30内に収納される位置(以下「収納位置」ともいう)にある状態を示す。図2に示すように、洗浄ノズル6が収納位置にある場合、ノズル用蓋60は閉じられており、洗浄ノズル6は、ノズル用蓋60の裏に隠されている。洗浄ノズル6による洗浄が行われる場合、ノズル用蓋60が開放するとともに、本体カバー30の開口(図2の閉鎖状態であるノズル用蓋60が塞ぐ開口)から洗浄ノズル6が突出し、洗浄ノズル6は、進出状態に移行する。
図2に示すように、生体情報管理システム1で用いられるセンサである着座センサ301及びカメラ302は、便座5の裏面51側に配置される。着座センサ301は、便座5の裏面51から着脱可能であってもよいし、便座5の裏面51に固定されていてもよい。着座センサ301は、便座装置2の構成に含まれてもよい。また、カメラ302は、便座5の裏面51から着脱可能であってもよいし、便座5の裏面51に固定されていてもよい。カメラ302は、便座装置2の構成に含まれてもよい。
なお、着座センサ301は、使用者による便座5への着座が検知可能であれば、どのような検知方式でもよく、またどのような場所に配置されてもよい。例えば、着座センサ301が赤外線方式やμ(マイクロ)波方式の測距センサであり距離で着座を検知する場合、着座センサ301は便器7側方から人の足を検知する位置や便器7に付いているタンクから人の背中を検知する位置に配置されてもよい。例えば、着座センサ301が便器7側方から人の足を検知する場合、着座センサ301は、図2に示す便器7の外周部付近に配置されてもよい。例えば、着座センサ301が便器7に付いているタンクから人の背中を検知する場合、着座センサ301は、図2に示す便器7の後部に設けられたタンクの外周部に配置されてもよい。例えば、着座センサ301が測距センサであり距離で着座を検知する場合、着座センサ301は便器7の周囲に配置されてもよい。例えば、着座センサ301が距離で着座を検知する場合、トイレルームRの天井に配置されてもよい。また例えば、着座センサ301が接点スイッチで、着座したことによる便座の沈み込みを検知する場合、着座センサ301は便座5の軸支部分に配置されてもよい。また例えば、着座センサ301が荷重センサで、便座にかかった重さで着座を検知する場合、着座センサ301は便座5の裏面で、便器7と接する面に配置されてもよい。また、カメラ302は、便器7内に排泄される便の検知が可能であれば、どのような場所に配置されてもよい。
また、図2に示すように、ガスセンサユニット350は、本体部3の開口31内に配置される。例えば、ガスセンサユニット350は、本体部3の開口31から連通する内部空間に配置される。なお、ガスセンサユニット350は、便器7内の便のにおいに基づくパラメータを検知可能であれば、どのような配置態様であってもよい。ガスセンサユニット350は、便座装置2の構成に含まれてもよい。また、ガスセンサユニット350は、便座装置2とは別に配置可能な装置であってもよい。例えば、ガスセンサユニット350は、便座装置2外に配置されてもよい。例えば、ガスセンサユニット350は、便器7に付いているタンク等に取り付けられてもよい。なお、ガスセンサユニット350は、においに基づくパラメータとして、例えば、硫化水素、メチルメルカプタン、アンモニア等のにおい成分の有無や濃度を検知する。水素、メタン、二酸化炭素等のにおいのしない成分(無臭成分)の有無や濃度を検知してもよい。また、におい成分と無臭成分の比率を検知してもよい。
図3に示すように、生体情報管理システム1は、便座装置2、操作装置10、着座センサ301、カメラ302及びガスセンサユニット350を含むトイレシステムTSと、ユーザ端末200と、サーバ装置400とを有する。生体情報管理システム1には、複数のトイレシステムTSや、複数のユーザ端末200やサーバ装置400が含まれてもよい。なお、複数のトイレシステムTSを含む場合については後述する。
便座装置2は、トイレルームR内に配置される装置である。便座装置2は、トイレシステムTSの各装置(操作装置10、着座センサ301、カメラ302及びガスセンサユニット350)やユーザ端末200やサーバ装置400との間で通信する。
便座装置2は、トイレルームR内の便器7を利用して排泄を行う使用者を特定するための情報を取得する処理(個人識別)を行う。例えば、便座装置2は、使用者が所有するユーザ端末200との通信や、操作装置10に対する使用者の操作等により、便器7を利用して排泄を行う使用者を特定するための情報を取得し、使用者の個人識別を行う。例えば、便座装置2は、使用者が所有するユーザ端末200との通信し、ユーザ端末200から使用者を特定するための使用者識別情報であるユーザID(単に「ID」ともいう)を受信する。なお、便座装置2は、トイレルームRの便器7を利用して排泄を行う使用者を特定が可能であれば、どのような方法により使用者の特定を行ってもよい。
また、便座装置2は、取得した使用者識別情報と検知した排泄(排便)に関する排泄情報(排便情報)とを対応付けて管理する。例えば、便座装置2は、取得した使用者識別情報と排泄情報(排便情報)とを対応付けてサーバ装置400へ送信する。サーバ装置400は、受信した使用者識別情報に、受信した排泄情報を対応付けて記憶部420に登録する。また、便座装置2は、便座装置2を識別するための便座識別情報(便座識別情報)に使用者識別情報及び排泄情報(排便情報)を対応付けてサーバ装置400へ送信してもよい。この場合、サーバ装置400は、受信した使用者識別情報に、受信した排泄情報と便座識別情報に対応する位置(例えば自宅や学校など)を示す情報とを対応付けて記憶部420に登録する。また、便座装置2は、便座装置2の配置位置を示す情報(位置情報)に使用者識別情報及び排泄情報(排便情報)を対応付けてサーバ装置400へ送信してもよい。この場合、サーバ装置400は、受信した使用者識別情報に、受信した排泄情報と位置情報とを対応付けて記憶部420に登録する。なお、便座装置2の構成等の詳細は後述する。便座装置2は、排泄情報(排便情報)を、使用者識別情報に対応するユーザ端末200に送り、ユーザ端末200を介して、サーバ装置400へ送信してもよい。例えば、便座装置2は、排泄情報と便座装置2の配置位置を示す情報(位置情報)とを、使用者識別情報に対応するユーザ端末200に送信する。この場合、便座装置2から位置情報と排泄情報を受信したユーザ端末200は、受信した位置情報と排泄情報に使用者識別情報を対応付けてサーバ装置400へ送信する。なお、便座識別情報に対応する位置は、後述するユーザ端末200のGPS(Global Positioning System)センサから取得してもよい。この場合、例えば、便座装置2は、排泄情報を、使用者識別情報に対応するユーザ端末200に送信する。便座装置2から排泄情報を受信したユーザ端末200は、受信した排泄情報に、使用者識別情報とGPSセンサから取得した便座識別情報に対応する位置とを対応付けてサーバ装置400へ送信する。
操作装置10は、便座装置2と所定のネットワークを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、操作装置10は、Bluetooth(登録商標)やWi‐Fi(登録商標)等の所定の無線通信機能により、便座装置2と通信可能に接続されてもよい。なお、便座装置2と操作装置10とは、情報の送受信が可能であれば、どのような接続であってもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。例えば、操作装置10は、便座装置2とネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続されてもよい。
操作装置10は、例えばタッチパネル機能により表示面(例えば表示画面11)を介して使用者からの各種操作を受け付ける。また、操作装置10は、スイッチやボタンを備え、スイッチやボタン等により各種操作を受け付けてもよい。表示画面11は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。つまり、操作装置10は、表示画面11により使用者の入力を受け付け、使用者への出力も行う。表示画面11は、各種情報を表示する表示装置である。
操作装置10は、便座装置2により実行中の制御を止めるためのユーザの操作を受け付ける。操作装置10は、便座装置2による局部洗浄の実行を開始するためのユーザの操作を受け付ける。操作装置10は、使用者による洗浄ノズル6への指示を受け付ける。操作装置10は、便座装置2に所定の音を出力させるためのユーザの操作を受け付ける。操作装置10は、便座装置2の洗浄ノズル6(図1参照)を除菌水で殺菌する殺菌処理を行うためのユーザの操作を受け付ける。操作装置10は、便座装置2による局部洗浄時の吐水の勢いを調整するためのユーザの操作を受け付ける。操作装置10は、便座装置2が出力する音の音量を調整するためのユーザの操作を受け付ける。操作装置10は、トイレの利用に関する情報を操作装置10に表示したり音声出力したりする際の言語を選択するためのユーザの操作を受け付ける。
例えば、操作装置10は、上述したユーザの操作を受け付けるオブジェクトを表示画面11に表示し、表示したオブジェクトに対するユーザの接触に応じて、各種処理を実行してもよい。例えば、操作装置10は、上述したユーザの操作を受け付けるスイッチやボタン等を有し、スイッチやボタン等に対するユーザの接触に応じて、各種処理を実行してもよい。なお、上記は一例であり、操作装置10は、各種処理を実行するユーザによる操作を受け付けてもよい。
着座センサ301は、便座装置2への人の着座を検知する機能を有する。着座センサ301は、使用者が便器7に座った(着座した)ことを検知する。着座センサ301は、便座5に対する使用者による着座を検知可能である。着座センサ301は、使用者による便座5からの離座を検知する離座検知センサとしても機能する。着座センサ301は、便座5に対する使用者の着座状態を検知する。
着座センサ301は、例えば便座5に着座した使用者の荷重によってON・OFFが切り替わるスイッチである。着座センサ301は、使用者が着座して、便座5が沈むとスイッチが入ることにより、使用者が便器7に座ったことを検知する。
なお、上記は一例であり、着座センサ301は、上記に限らず、種々の手段により便座装置2への人の着座を検知してもよい。着座センサ301は、着座検知信号を便座装置2へ送信する。
着座センサ301は、便座装置2と所定のネットワークを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、着座センサ301は、Bluetooth(登録商標)やWi‐Fi(登録商標)等の所定の無線通信機能により、便座装置2と通信可能に接続されてもよい。なお、便座装置2と着座センサ301とは、情報の送受信が可能であれば、どのような接続であってもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。例えば、着座センサ301は、便座装置2とネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続されてもよい。
カメラ302は、便器7内を撮像することにより排便を検知する検知部として機能する。カメラ302は、撮像を行うカメラであり、二次元の画像を生成する。例えば、カメラ302は、CCD(Charge Coupled Device)センサ、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが面状(二次元)に配列されたエリアセンサ(二次元のイメージセンサ)を有する。
カメラ302は、便器7の封水部(例えばボウル部8の封水が溜まる部分)を撮影する。カメラ302は、便器7の封水部を検知(撮像)可能な位置及び向きで、便座5の裏面51に配置される。例えば、カメラ302は、便座5を下げた状態(便座5に使用者が着座し排便可能な状態)において、便器7の封水部に指向性を向けて便座5に設けられる。なお、カメラ302は、便器7の封水部を検知(撮像)可能であれば、どのような配置態様であってもよい。なお、カメラ302は、便器7の封水部を撮影可能であれば、どのような場所に配置されてもよい。また、カメラ302は、静止画像を撮影してもよいし、動画像を撮影してもよい。なお、カメラ302は、人体から排泄後、封水部に着水するまでの落下中の便を撮影(検知)するように配置されてもよい。また、使用者が便座に座ることで便器内が暗くなり、十分な明るさで撮影できない場合は、光源(発光部)を設けてもよい。
カメラ302は、便座装置2と所定のネットワークを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、カメラ302は、Bluetooth(登録商標)やWi‐Fi(登録商標)等の所定の無線通信機能により、便座装置2と通信可能に接続されてもよい。なお、便座装置2とカメラ302とは、情報の送受信が可能であれば、どのような接続であってもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。例えば、カメラ302は、便座装置2とネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続されてもよい。
ガスセンサユニット350は、ファン351、においセンサ352等を有し、においを検知するセンサとして機能する。なお、ガスセンサユニット350は、ファン351、においセンサ352に限らず、例えば通信回路等、所望の処理を行うために必要な構成を有する。
ファン351は、便器7(ボウル部8)内のガスを吸引するために用いられる。ファン351は、便器7(ボウル部8)内のガスを、開口31からにおいセンサ352が配置された本体部3の内部空間へ吸引する。なお、ファン351は、便器7(ボウル部8)内のガスをにおいセンサ352に接触させることができれば、どのような構成でもよい。例えば、ポンプでもよい。
においセンサ352は、本体部3の内部空間に配置され、開口31(便器7側)からファン351により吸引されたガスを検知する。においセンサ352には、半導体ガスセンサや電気化学式センサなどが用いられる。例えば、においセンサ352は、パラメータとして、硫化水素、メチルメルカプタン、アンモニア等のにおい成分の有無や濃度を検知する。
においセンサ352は、無臭ガスを測るセンサでもよい。無臭ガス成分としては、水素、メタン、二酸化炭素等がある。においセンサ352には、無臭ガスを測るセンサとして、半導体ガスセンサ、非分散赤外線吸収法(Non Dispersive Infrared)による検知を行うNDIR式ガスセンサ等の光学式センサ等が含まれてもよい。においセンサ352は、複数あってもよい。なお、上記は一例に過ぎず、検知する成分(パラメータ)に応じて、においセンサ352には、様々な成分を検知するセンサが含まれてもよい。
ガスセンサユニット350は、便座装置2と所定のネットワークを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、ガスセンサユニット350は、Bluetooth(登録商標)やWi‐Fi(登録商標)等の所定の無線通信機能により、便座装置2と通信可能に接続されてもよい。なお、便座装置2とガスセンサユニット350とは、情報の送受信が可能であれば、どのような接続であってもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。例えば、ガスセンサユニット350は、便座装置2とネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続されてもよい。ガスセンサユニット350は、通信回路等によって実現される通信機能を有し、検知したにおいに関する情報を便座装置2に送信する。例えば、ガスセンサユニット350は、ガスの検知に応じて出力する出力値を検知したにおいに関する情報として便座装置2に送信する。
なお、排便した時刻、大便の形、大便の色、大便の量、排泄に要する時間、排泄時のにおいに基づく所定のパラメータ、排泄行為の時間間隔のうち、少なくとも1つを検知可能であれば、カメラ302及びガスセンサユニット350に限らず、様々なセンサが用いられてもよい。例えば、水位センサが用いられてもよい。この場合、水位センサは、便器7の封水部の水位の変化を検知することにより排便を検知する。また、放射温度計が用いられてもよい。この場合、放射温度計は、大便から放出される赤外線を受光し、放射温度を検知することにより排便を検知する。
また、例えば、一次元画像を撮影するラインセンサが用いられてもよいが、この点につては後述する。また、超音波センサが用いられてもよい。この場合、超音波センサは、超音波を大便に対して発信し、大便から反射した波(超音波)を受信することにより排便を検知する。なお、上記は一例に過ぎず、排便した時刻、大便の形、大便の色、大便の量、排泄に要する時間、排泄時のにおいに基づく所定のパラメータ、排泄行為の時間間隔のうち、少なくとも1つを検知可能であれば、どのようなセンサが用いられてもよい。
ユーザ端末200は、排便データ(排泄データ)等の使用者の排泄に関する各種情報(排泄情報)を表示する表示部(表示装置)として機能する。ユーザ端末200は、便座装置2から排便データを示す情報を受信し、受信した排便データを示す情報を表示する。例えば、ユーザ端末200は、排便データを、排泄の日時ごとに時系列で表示する。
例えば、ユーザ端末200は、使用者(ユーザ)によって利用されるユーザ端末(コンピュータ)である。ユーザ端末200は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)等により実現される。例えば、ユーザ端末200は、便座装置2とネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、ユーザ端末200は、Bluetooth(登録商標)やWi‐Fi(登録商標)等の所定の無線通信機能により、便座装置2と通信可能に接続されてもよい。
ユーザ端末200は、便座装置2やサーバ装置400との間で情報を送受信する。例えば、ユーザ端末200は、使用者の排泄に関する情報をサーバ装置400から受信し、受信した情報を表示する。例えば、ユーザ端末200は、使用者の排便データを示すコンテンツをサーバ装置400から受信し、受信したコンテンツを表示する。
また、ユーザ端末200の位置を検知するセンサ(位置センサ)を有してもよい。例えば、ユーザ端末200は、GPSセンサを有し、ユーザ端末200(使用者)の位置を検知してもよい。例えば、ユーザ端末200は、GPSの機能により排泄場所の情報を取得する。また、ユーザ端末200は、通信を行っている基地局の位置情報や、WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)の電波を用いて推定されたユーザ端末200(使用者)の位置情報を取得してもよい。
ユーザ端末200は、排便データを表示する。ユーザ端末200は、過去に取得された複数人の排便データと、直近の個人の排便データとを合わせて表示する。ユーザ端末200は、過去に取得された、個人の属性に合致した複数人の排便データと、直近の個人の排便データを比較する態様で表示する。ユーザ端末200は、過去の複数人の排便データと、直近の個人の排便データを代表値に処理した情報を比較する態様で表示する。例えば、ユーザ端末200は、所定の期間における個人の排便データを平均化した情報を比較する態様で表示する。また、ユーザ端末200は、複数人の排便データと、個人の排便データを合わせて、あるいは、複数人の排便データと個人の排便データとの比較結果を表示する。ユーザ端末200は、過去の複数人の排便データで、直近の個人の排便データを評価した結果を表示する。
また、ユーザ端末200は、過去に取得された個人の排便データと、直近の個人の排便データとを合わせて表示する。ユーザ端末200は、過去に取得された個人の排便データと、直近複数回の個人の排便データを代表値に処理した情報を比較する態様で表示する。例えば、ユーザ端末200は、所定の期間における個人の排便データを平均化した情報を比較する態様で表示する。また、ユーザ端末200は、個人の過去の排便データと、個人の直近の排便データを合わせて、あるいは、個人の過去の排便データと個人の直近の排便データとの比較結果を表示する。ユーザ端末200は、過去の個人の排便データで、直近の個人の排便データを評価した結果を表示する。
サーバ装置400は、便座装置2やユーザ端末200と、インターネット等の所定のネットワーク(ネットワークN)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、サーバ装置400は、情報の送受信が可能であれば、便座装置2やユーザ端末200とどのように接続されてもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。
サーバ装置400は、記憶部420に記憶された個人の排便データを複数人分収集する。サーバ装置400は、個人の排便データに、個人の属性の情報を紐付けて記憶部420に記憶し、収集したデータを、属性ごとに集計する。サーバ装置400は、個人の排便データを匿名化された状態で記憶部420に保存する。サーバ装置400は、検知部(センサ)で検知された排便データを自動で記憶部420に記憶する。
サーバ装置400の装置構成及び配置は、便座装置2やユーザ端末200と通信し、処理が実現可能であれば、任意の形態が採用可能である。例えば、サーバ装置400は、生体情報管理システム1の管理者等が携帯可能なノートパソコン等の携帯端末(デバイス)であってもよい。また、サーバ装置400は、トイレルームR内に配置されてもよい。
なお、上記は一例に過ぎず、生体情報管理システム1は、所望の処理を実現可能であれば任意の装置構成が採用可能である。例えば、操作装置10が排便データを表示する表示部として機能してもよい。また、操作装置10及びユーザ端末200の両方が表示部として機能する装置として生体情報管理システム1に含まれてもよい。また、生体情報管理システム1に含まれるカメラ302等のセンサ(検知部)は、便座装置2が有してもよい。なお、上記のシステム構成は一例に過ぎず、所望の処理が可能であれば、生体情報管理システム1はどのようなシステム構成であってもよい。
また、生体情報管理システム1には、着座センサ301やカメラ302やガスセンサユニット350以外のセンサも含まれてもよい。例えば、生体情報管理システム1には、人体検知センサが含まれてもよい。人体検知センサは、人体を検知する機能を有する。例えば、人体検知センサは、赤外線信号を用いた焦電センサ等により実現される。例えば、人体検知センサは、μ(マイクロ)波センサ等により実現されてもよい。なお、上記は一例であり、人体検知センサは、上記に限らず、種々の手段により人体を検知してもよい。例えば、人体検知センサは、トイレルームR(図1参照)内に入室した人(使用者など)を検知する。人体検知センサは、検知信号を便座装置2へ送信する。
<1-2.便座装置の機能構成>
次に、便座装置2の機能構成について図4を参照して説明する。図4は、実施形態に係る便座装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、便座装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、電磁弁71と、ノズルモータ61と、洗浄ノズル6とを備える。例えば、通信部21、記憶部22及び制御部23は便座装置2の本体部3に設けられる。なお、図4では、図1で説明した便座装置2の構成の一部(本体部3や便座5や便器7等)についての図示を省略する。
通信部21は、例えば、通信装置、通信回路等によって実現される。通信部21は、ネットワークN(図3参照)と有線または無線で接続され、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部21は、操作装置10、着座センサ301、カメラ302、ガスセンサユニット350、ユーザ端末200、サーバ装置400等との間で情報の送受信を行う。
通信部21は、制御部23の制御に応じて、サーバ装置400と通信する。通信部21は、カメラ302による検知により取得した排泄情報をサーバ装置400へ送信する。通信部21は、ガスセンサユニット350による検知により取得した排泄情報をサーバ装置400へ送信する。また、通信部21は、操作装置10から使用者の操作を示す操作情報の受信を行う。
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部22は、便性状等の判定プログラムによって使用されるデータ等を非一時的に記録するコンピュータが読み取り可能な記録媒体である。記憶部22は、検知部により検知された情報等の様々な情報を記憶する、記憶部22は、判定処理に用いる様々な情報を記憶する。
記憶部420は、便の性状等、便に関する判定処理に用いる様々な情報を記憶する。例えば、記憶部420は、便に関する判定処理に用いる閾値を記憶する。例えば、便に関する判定に用いる各種のモデル(判定モデル)を記憶する。例えば、便の形状、色、量等の判定に用いる各種の判定モデルを記憶する。記憶部22は、計測した時間に関する情報を記憶する。記憶部22は、排便に要する時間を示す情報を記憶する。なお、上記は一例に過ぎず、記憶部22は、便に関する様々な情報を記憶する。
制御部23は、例えば各種構成や処理を制御する制御装置であってもよい。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって、便座装置2内部に記憶されたプログラム(例えば、本開示に係便性状等の判定プログラム等)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図4に示すように、制御部23は、取得部231と、時計部232と、要求部233とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
取得部231は、情報を取得する。取得部231は、記憶部22から各種情報を取得する。取得部231は、検知部(センサ)から検知の情報を取得する。取得部231は、着座センサ301から着座センサ301による検知を示す情報を受信する。取得部231は、カメラ302からカメラ302による検知を示す情報を受信する。取得部231は、ガスセンサユニット350からガスセンサユニット350による検知を示す情報を受信する。取得部231は、操作装置10から使用者の操作等を示す各種情報を受信する。取得部231は、受信した各種情報を記憶部22に格納する。
時計部232は、排便に関する時間を取得する。時計部232は、排泄行為が行われた日時を取得する。時計部232は、排泄の日時を示す情報(日時情報)を取得する。時計部232は、センサにより検知された情報に基づく排泄情報を生成する。時計部232は、通信部21を介してサーバ装置400へ情報を送信する。例えば、時計部232は、便座装置2を使用する使用者の排泄情報をサーバ装置400へ送信する。時計部232は、センサにより検知された情報を基に、使用者の排便に要する時間を計測する。時計部232は、排便に要する時間を計測する。
時計部232は、時刻を検知する。時計部232は、着座センサ301により使用者が座ったことを検知した時刻を計測する。時計部232は、カメラ302が取得した大便を最初に検知した時刻を計測する。時計部232は、着座センサ301により使用者が座ったことを検知した時刻と、カメラ302が取得した大便を最初に検知した時刻との差分からなる排泄に要した時間を取得する。例えば、時計部232は、排泄に要した時間を、排便行為ごとに時系列で計測してもよい。時計部232は、カメラ302による検知により排便を経時的に計測する。
時計部232は、各種の判定処理を行う判定部として機能する。時計部232は、カメラ302により検知された情報を用いて、判定処理を行う。時計部232は、記憶部22に記憶された情報を用いて、判定処理を行う。時計部232は、カメラ302により撮影された画像中に大便が含まれるかを判定する。時計部232は、画像認識に関する技術を用いて、画像中に大便が含まれるかを判定する。
例えば、時計部232は、画像を入力として、入力された画像中に大便が含まれるか否かを示す情報(スコア)を出力するモデル(大便判定モデル)を用いて、画像中に大便が含まれるかを判定する。この場合、時計部232は、画像が入力された大便判定モデルが出力するスコアと閾値(第1閾値)とを比較し、スコアが第1閾値以上である場合、その画像中に大便が含まれると判定する。また、時計部232は、画像が入力された大便判定モデルが出力するスコアと第1閾値とを比較し、スコアが第1閾値未満である場合、その画像中に大便が含まれないと判定する。なお、上記は一例に過ぎず、時計部232は、様々な情報を適宜用いて、画像に大便が含まれるか否かを判定してもよい。
また、時計部232は、カメラ302により撮影された画像を基に大便の量を判定する。例えば、時計部232は、画像中に占める大便の面積や割合を基に大便の量を判定する。例えば、時計部232は、大便判定モデルが出力するスコアを用いて、大便の量を判定してもよい。時計部232は、画像が入力された大便判定モデルが出力するスコアが第1閾値以上、第2閾値未満である場合、大便の量を「とても少ない」と判定してもよい。第2閾値は、第1閾値よりも大きい値であるものとする。また、時計部232は、画像が入力された大便判定モデルが出力するスコアが第2閾値以上、第3閾値未満である場合、大便の量を「少ない」と判定してもよい。第3閾値は、第2閾値よりも大きい値であるものとする。
また、時計部232は、画像が入力された大便判定モデルが出力するスコアが第3閾値以上、第4閾値未満である場合、大便の量を「中」と判定してもよい。第4閾値は、第3閾値よりも大きい値であるものとする。また、時計部232は、画像が入力された大便判定モデルが出力するスコアが第4閾値以上、第5閾値未満である場合、大便の量を「多い」と判定してもよい。第5閾値は、第4閾値よりも大きい値であるものとする。また、時計部232は、画像が入力された大便判定モデルが出力するスコアが第5閾値以上である場合、大便の量を「とても多い」と判定してもよい。なお、上記の5段階の判定は一例に過ぎず、時計部232は、様々な情報を適宜用いて、大便の量を判定してもよい。
時計部232は、センサによる検知結果から便の性状を判定する。時計部232は、光学的な手法により便の性状を検知する種々の技術を適宜用いて、使用者の便の性状を判定する。時計部232は、便画像に基づいて、その便画像に対応する便の性状を判定する。例えば、時計部232は、便画像を用いて、その便画像に対応する便の形状(単に「形」ともいう)を判定する。時計部232は、便画像を用いて、その便画像に対応する便の形が、形に基づく複数段階のレベルのいずれかであるかを判定する。例えば、時計部232は、便画像を用いて、その便画像に対応する便の形が、コロコロ、カチカチ、ひび割れ、バナナ状、やわらか(半練り状)、泥状、及び水状のいずれかであるかを判定する。
時計部232は、カメラ302による検知結果から便の形状を判定する。時計部232は、光学的な手法により便の形状を検知する種々の技術を適宜用いて、使用者の便の形状を判定する。時計部232は、便の形状の分類に関する種々の技術を適宜用いて、便の形が、コロコロ、カチカチ、ひび割れ、バナナ状、やわらか、泥状、及び水状のいずれかであるかを判定する。例えば、時計部232は、便画像の長さや幅、便(塊)の個数等の様々な情報(特徴量)に基づいて便の形状を判定(判断)してもよい。
時計部232は、AI(人工知能)に関する技術を用いて便の形状を判定してもよい。例えば、時計部232は、機械学習により生成された学習モデル(形状判定モデル)を用いて、便の形状を判定してもよい。この場合、形状判定モデルは、事前に分類判断を示す教師データにより学習される。この教師データには、便画像と、その便画像に含まれる塊(便)の形状(コロコロ、カチカチ、ひび割れ、バナナ状、やわらか、泥状、及び水状のいずれか)を示すラベル(正解情報)との組合せを複数含む。例えば、形状判定モデルは、便画像を入力とし、入力された便画像に含まれる塊(便)の形状を示す情報を出力するモデルである。例えば、形状判定モデルは、便画像が入力された場合に、入力された便画像に対応するラベル(便の形状)の情報を出力するように学習される。形状判定モデルの学習は、いわゆる教師あり学習に関する種々の手法を適宜用いて行われる。この場合、形状判定モデルは記憶部22に格納され、時計部232は、記憶部22に格納された形状判定モデルを用いて、便の形状を判定してもよい。例えば、便座装置2が学習処理を行い、形状判定モデルを生成してもよい。なお、上記は一例に過ぎず、時計部232は、様々な情報を適宜用いて、便の形状を判定してもよい。また、上記のコロコロ、カチカチ、ひび割れ、バナナ状、やわらか、泥状、及び水状の7段階は形状の一例に過ぎず、時計部232は、それ以外の形状を判定してもよいし、6段階以下に判定してもよい。また、ここでは便の形を複数段階のレベルのいずれかであるかを判定する例を示したが、その限りではなく、1度の排泄行為において、複数の便の形状が含まれる場合は、複数の便形状を判定してもよい。
また、例えば、時計部232は、便画像を用いて、その便画像に対応する便の色を判定する。時計部232は、便画像を用いて、その便画像に対応する便の色が、色に基づく複数段階のレベルのいずれかであるかを判定する。例えば、時計部232は、便画像を用いて、その便画像に対応する便の色が、黄、薄い黄土、黄土、茶、こげ茶、及び濃いこげ茶のいずれかであるかを判定する。
時計部232は、カメラ302による検知結果から便の色を判定する。時計部232は、光学的な手法により便の色を検知する種々の技術を適宜用いて、使用者の便の色を判定する。時計部232は、便の色の分類に関する種々の技術を適宜用いて、便の色が、黄、薄い黄土、黄土、茶、こげ茶、及び濃いこげ茶のいずれかであるかを判定する。例えば、時計部232は、カラー画像(RGB)の輝度や明度等の様々な情報(特徴量)に基づいて便の色を判定(判断)する。
時計部232は、AI(人工知能)に関する技術を用いて便の色を判定してもよい。例えば、時計部232は、機械学習により生成された学習モデル(色判定モデル)を用いて、便の色を判定してもよい。この場合、色判定モデルは、事前に分類判断を示す教師データにより学習される。この教師データには、便画像と、その便画像に含まれる塊(便)の色(黄、薄い黄土、黄土、茶、こげ茶、及び濃いこげ茶のいずれか)を示すラベル(正解情報)との組合せを複数含む。例えば、色判定モデルは、便画像を入力とし、入力された便画像に含まれる塊(便)の色を示す情報を出力するモデルである。例えば、色判定モデルは、便画像が入力された場合に、入力された便画像に対応するラベル(便の色)の情報を出力するように学習される。色判定モデルの学習は、いわゆる教師あり学習に関する種々の手法を適宜用いて行われる。この場合、色判定モデルは記憶部22に格納され、時計部232は、記憶部22に格納された色判定モデルを用いて、便の色を判定してもよい。例えば、便座装置2が学習処理を行い、色判定モデルを生成してもよい。なお、上記は一例に過ぎず、時計部232は、様々な情報を適宜用いて、便の色を判定してもよい。また、上記の黄、薄い黄土、黄土、茶、こげ茶、及び濃いこげ茶の6段階は色の一例に過ぎず、時計部232は、それ以外の形状を判定してもよいし、5段階以下に判定してもよい。また、ここでは便の色を複数段階のいずれかであるかを判定する例を示したが、その限りではなく、1度の排泄行為において、複数の便の色が含まれる場合は、複数の便の色を判定してもよい。
時計部232は、ガスセンサユニット350により検知された情報を用いて、判定処理を行う。時計部232は、使用者による排泄時のにおいの判定を行う。時計部232は、カメラ302による検知結果で便が存在すると判定された日時においてガスセンサユニット350により検知された情報を用いて、排泄時のにおいの判定を行う。時計部232は、ガスセンサユニット350により検知されたにおいの情報を用いて、使用者の排泄物(大便)のにおいを判定する。時計部232は、ガスセンサユニット350による検知結果から便のにおいを判定する。時計部232は、においの所定のパラメータとしてガスセンサユニット350で検知したにおいのある成分の有無や濃度、においのしない(無臭ガス)成分の有無や濃度、あるいは、においのある成分の濃度とにおいのしない(無臭ガス)成分の濃度との比に基づいて、使用者の便のにおいを判定する。時計部232は、においの分類に関する種々の技術を適宜用いて、便のにおいが、においなし、臭くない、少し臭い、臭い、及びとても臭いのいずれかであるかを判定する。なお、カメラ302による検知結果で便が存在すると判定された日時以外、つまり、身体からガスだけ出る場合(おならの場合)にも、においの判定をしてもよい。
時計部232は、AI(人工知能)に関する技術を用いて便のにおいを判定してもよい。例えば、時計部232は、機械学習により生成された学習モデル(におい判定モデル)を用いて、便のにおいを判定してもよい。この場合、におい判定モデルは、事前に分類判断を示す教師データにより学習される。この教師データには、ガスセンサユニット350の出力値と、そのガスセンサユニット350の出力値に対応するにおい(においなし、臭くない、少し臭い、臭い、及びとても臭いのいずれか)を示すラベル(正解情報)との組合せを複数含む。例えば、におい判定モデルは、ガスセンサユニット350の出力値を入力とし、入力されたガスセンサユニット350の出力値に対応するガスのにおいを示す情報を出力するモデルである。例えば、におい判定モデルは、ガスセンサユニット350の出力値が入力された場合に、入力されたガスセンサユニット350の出力値に対応するラベル(ガスのにおい)の情報を出力するように学習される。におい判定モデルの学習は、いわゆる教師あり学習に関する種々の手法を適宜用いて行われる。この場合、におい判定モデルは記憶部22に格納され、時計部232は、記憶部22に格納されたにおい判定モデルを用いて、便のにおいを判定してもよい。例えば、便座装置2が学習処理を行い、におい判定モデルを生成してもよい。
なお、上記は一例に過ぎず、時計部232は、様々な情報を適宜用いて、便のにおいを判定してもよい。また、上記のにおいなし、臭くない、少し臭い、臭い、及びとても臭いの5段階はにおいの一例に過ぎず、時計部232は、においの種類(強く臭う成分)を判定してもよし、4段階以下に判定してもよい。なお、時計部232は、においについて所望の分類が可能であれば、上記に限らず、様々な処理によりにおいの判定(分類)を行ってもよい。また、上述した各種の判定処理は、サーバ装置400が行ってもよい。この場合、上述した判定処理に用いる情報や判定処理の機能はサーバ装置400が有し、便座装置2はカメラ302やガスセンサユニット350により検知した情報をサーバ装置400へ送信する。
要求部233は、検知した使用者の排泄情報の登録をサーバ装置400へ要求する。要求部233は、通信部21を介してサーバ装置400へ排泄情報を送信することにより、サーバ装置400へ排泄情報の登録を要求する。要求部233は、使用者識別情報とともに排泄情報をサーバ装置400へ排泄情報を送信することにより、サーバ装置400へその排泄情報を、使用者識別情報により特定される使用者の情報としての登録を要求する。
また、制御部23は、ノズルモータ61や電磁弁71を制御する。制御部23は、操作装置10から送信された信号に基づいて、ノズルモータ61や電磁弁71を制御する。制御部23は、操作装置10から送信された局部洗浄に関する制御指示の信号に基づいて、ノズルモータ61を制御する。制御部23は、洗浄ノズル6を進退させるためにノズルモータ61を制御する。制御部23は、電磁弁71の開閉を制御する。制御部23は、カメラ302を制御するための制御情報をカメラ302に送信する。制御部23は、ガスセンサユニット350を制御するための制御情報をガスセンサユニット350に送信する。
また、制御部23は、図1に示すような便蓋4や便座5を制御する。制御部23は、操作装置10から送信された信号に基づいて、便蓋4や便座5を制御する。制御部23は、操作装置10から送信された便蓋開閉に関する制御指示の信号に基づいて、便蓋4を制御する。制御部23は、操作装置10から送信された着座部開閉に関する制御指示の信号に基づいて、便座5を制御する。制御部23は、有線により、便蓋4や便座5に制御情報を送信する。なお、制御部23は、無線により、便蓋4や便座5に制御情報を送信してもよい。
制御部23は、着座センサ301による使用者の着座が検知されたか否かを判定する。制御部23は、着座センサ301による便座5への使用者の着座が検知されたか否かを判定する。制御部23は、上述した制御に関する演算を実行する演算部や記憶部等の各種の構成を有する。
電磁弁71は、流体の流れを電磁的方法により制御する弁(バルブ)の機能を有する。電磁弁71は、例えば給水管からの水道水の供給および停止を切り替える。電磁弁71は、制御部23からの指示に応じて開閉の制御を実行する。
ノズルモータ61は、洗浄ノズル6を進退駆動する駆動源(モータ)である。ノズルモータ61は、洗浄ノズル6を本体部3の本体カバー30に対して進退させる制御を実行する。ノズルモータ61は、制御部23からの指示に応じて洗浄ノズル6を進退させる制御を実行する。
<1-3.サーバ装置の機能構成>
次に、サーバ装置の機能構成について図5を参照して説明する。図5は、実施形態に係るサーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。具体的には、図5は、サーバ装置の一例であるサーバ装置400の構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、サーバ装置400は、通信部410と、記憶部420と、制御部430とを有する。なお、サーバ装置400は、サーバ装置400の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
通信部410は、例えば、通信回路等によって実現される。通信部410は、ネットワークN(図3参照)と有線または無線で接続され、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部410は、便座装置2やユーザ端末200等との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部410は、排便データを示す情報(コンテンツ)をユーザ端末200へ送信する。
記憶部420は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部420は、排泄情報を管理する管理プログラムや提供するコンテンツ等の情報を生成する生成プログラムによって使用されるデータ等を非一時的に記録するコンピュータが読み取り可能な記録媒体である。実施形態に係る記憶部420は、図5に示すように、排便情報データベース421を有する。記憶部420は、排便情報データベース421に示すように、個人の排便データとして、排便した時刻、大便の形、大便の色、大便の量、排泄に要する時間、排泄時のにおいに基づく所定のパラメータ、排泄行為の時間間隔のうち、少なくとも1つを記憶する。なお、記憶部420は、排便情報データベース421に限らず、様々な情報を記憶する。
実施形態に係る排便情報データベースは、使用者の排便に関する各種情報を記憶する。例えば、排便情報データベースは、使用者の排便の履歴を記憶する。図6は、実施形態に係る排便情報データベースの一例を示す図である。図6に示す排便情報データベースには、「ID」、「性別」、「年齢」、「日付」、「時刻」、「形状」、「色」、「量」、「排泄時間」、「におい」、「間隔」といった項目が含まれる。
「ID」は、使用者(ユーザ)を識別するための識別情報を示す。このように、生体情報管理システム1では、各使用者を実名ではなく、匿名化されたIDで管理する。
「性別」は、IDにより識別されるユーザの性別を示す。「年齢」は、IDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば20代、30代など、年代を示す情報あってもよい。また、排便情報データベース421では、誕生した年を管理し、サーバ装置400で「年齢」に換算してもよい。
「日付」は、排泄行為が行われた日付(日にち)を示す。「時刻」は、排泄行為が行われた時刻(時間)を示す。
「形状」は、取得された便の形状を示す。「形状」は、例えば「コロコロ」、「カチカチ」、「ひび割れ」、「バナナ状」、「やわらか」、「泥状」、「水状」等の複数の形状への分類結果が登録される。なお、上記は一例に過ぎず、「形状」は上記に限らず、様々な形状を示す情報が登録されてもよい。
「色」は、取得された便の色を示す。例えば、「色」は、「黄」、「薄い黄土」、「黄土」、「茶」、「こげ茶」、「濃いこげ茶」等の複数の色への分類結果が登録される。例えば、「黄」、「薄い黄土」、「黄土」、「茶」、「こげ茶」、「濃いこげ茶」の順で色が濃くなり、「濃いこげ茶」が最も色が濃い便となる。なお、上記は一例に過ぎず、「色」は上記に限らず、様々な色を示す情報が登録されてもよい。
「量」は、取得された便の量を示す。例えば、「量」は、「とても多い」、「多い」、「中」、「少ない」、「とても少ない」等の複数の量への分類結果が登録される。例えば、「とても多い」、「多い」、「中程度」、「少ない」、「とても少ない」の順で量が少なくなり、「とても少ない」が最も量が少ない便となる。なお、上記は一例に過ぎず、「量」は上記に限らず、様々な量を示す情報が登録されてもよい。
「排泄時間」は、排泄に要した時間を示す。例えば、「排泄時間」は、使用者が着座してから排便が行われるまでの時間を示す。
「におい」は、取得された便の量を示す。例えば、「におい」は、「においなし」、「臭くない」、「少し臭い」、「臭い」、及び「とても臭い」等の複数のにおいの強さへの分類結果が登録される。例えば、「においなし」、「臭くない」、「少し臭い」、「臭い」、及び「とても臭い」の順でにおいが強くなり、「とても臭い」が最もにおいが強いことを示す。なお、上記は一例に過ぎず、「におい」は上記に限らず、様々なにおいを示す情報が登録されてもよい。
「間隔」は、排泄の間隔(時間)を示す。例えば、「間隔」は、前回(直前)の排泄日時からの時間間隔を示す。
図6の例では、ID「AAA」で識別される使用者(以下「使用者AAA」ともいう)の属性は、性別が「女性」であり、年齢が「52歳」である。また、ID「AAA」で識別される使用者(使用者AAA)については、1月5日の7時15分に行われた排泄行為の排泄情報、及び1月7日の7時30分に行われた排泄行為の排泄情報等が登録されている状態を示す。
例えば、1月7日の7時30分に行われた排泄行為については、形はバナナ状、色はこげ茶、量は少ない、排泄時間は35秒、においは少しあり、間隔は48時間15分(2日と15分)であることを示す。例えば、間隔「48時間15分」は、前回の排泄日時「1月5日7時15分」と今回の排泄日時「1月7日7時30分」との差分を示す。サーバ装置400は、前回の排泄日時「1月5日7時15分」と今回の排泄日時「1月7日7時30分」との差分を算出することにより、間隔「48時間15分」を算出する。
例えば、1月5日の7時15分に行われた排泄行為については、形はバナナ状、色は黄土、量は多い、排泄時間は20秒、においはなし、間隔は23時間52分であることを示す。
なお、排便情報データベース421は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。上述したように、図6中の排便情報データベース421は、複数の使用者の排泄情報を記憶する。例えば、排便情報データベース421は、排泄情報として便画像を記憶してもよい。排便情報データベース421は、便画像に対応する便についての情報を、便画像に対応付けて記憶する。排便情報データベース421は、便画像に対応する便について判定された判定結果(形、色、量、におい等)を、便画像に対応付けて記憶する。排便情報データベース421は、便画像に対応する便の性状や、便画像に対応する便の量等の情報を記憶する。また、排便情報データベース421は、便画像が取得された日時、便画像に対応する便の排泄を行った使用者を識別する情報等を、便画像に対応付けて記憶してもよい。また、排便情報データベース421は、個人の属性として、居住地域や体重を記憶してもよい。排便情報データベース421は、排便データとして、排泄した場所の情報を記憶してもよい。
制御部430は、例えば、CPUやGPU等によって、サーバ装置400内部に記憶されたプログラム(例えば、本開示に係る管理プログラムや生成プログラム等)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部430は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図5に示すように、制御部430は、受付部431と、処理部432と、提供部433とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部430の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
受付部431は、情報を受け付ける。受付部431は、記憶部420に記憶させる情報を受け付ける。受付部431は、手動によりユーザが入力した情報を受け付ける。受付部431は、ユーザがユーザ端末200を操作して入力した情報を受け付ける。受付部431は、排便情報データベース421に追加して登録する排便データの入力を受け付ける。受付部431は、トイレシステムTSの便器7以外の便器での排泄の排便データの入力を受け付ける。受付部431は、使用者が手動でユーザ端末200に入力した排便データの入力をユーザ端末200から受信する。受付部431は、トイレシステムTSの便器7以外の便器での使用者の排泄の排便データの手動による入力を受け付ける。また、受付部431が受け付ける全ての情報は、使用者により手動での入力を行ってもよい。
受付部431は、情報を取得する取得部としても機能する。受付部431は、記憶部420から各種情報を取得する。受付部431は、便座装置2やユーザ端末200から各種情報を受信する。受付部431は、便座装置2から便に関する情報を受信する。受付部431は、便座装置2から排便データを受信する。受付部431は、便座装置2から使用者を識別するIDとともにその使用者の排便データを受信する。受付部431は、便座装置2から便画像(データ)を受信する。受付部431は、排泄物を受けるボウル部8が形成された便器7の上部に載置される便座装置2に設けられ、便を検知するためにカメラ302からの情報に基づく便画像を取得する。受付部431は、取得した便画像を排便情報データベース421に格納する。
処理部432は、便の評価を決定する決定部として機能する。処理部432は、過去の排便データの分布から算出される第1特徴値と、識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の排便データから算出される第2特徴値との比較により、対象個人の排泄に関する評価を決定する。また、処理部432は、第1特徴値と、対象個人の複数の排便データから算出される前記第2特徴値との比較により、対象個人の排泄に関する評価を決定する。
処理部432は、第1特徴値と、対象個人の第2特徴値との差分の大きさに応じたスコアを、対象個人の排泄に関する評価として算出する。処理部432は、対象個人の過去の排便データの分布から算出される第1特徴値と、識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の排便データから算出される第2特徴値との比較により、対象個人の排泄に関する評価を決定する。
また、処理部432は、各種の情報を登録する処理を行う。処理部432は、便座装置2から取得された排泄情報(排便データ)を登録する。処理部432は、排泄情報を記憶部420に記憶させる。例えば、処理部432は、使用者識別情報に対応付けて排泄情報を排便情報データベース421に登録する。
処理部432は、受付部431により受け付けられた情報を記憶部420に登録する。処理部432は、受付部431により受け付けられた手動による便器7以外の便器での排泄の排便データ(排便記録)を排便情報データベース421に記憶する。処理部432は、各種のセンサ(検知部)で検知された排泄情報と時計部232により取得された排泄の日時情報とを含む排便データを自動で排便情報データベース421に記憶する。処理部432は、排便データとともに便器の位置の情報を排便情報データベース421に記憶する。
提供部433は、情報を提供する。提供部433は、通信部410を介して外部の情報処理装置へ情報を送信する。例えば、提供部433は、ユーザ端末200や便座装置2へ各種情報を送信する。提供部433は、記憶部420に記憶された排便データをユーザ端末200等へ送信する。
提供部433は、各種の情報の生成処理を行う生成部として機能する。提供部433は、ユーザ端末200に表示させる排便データを示すコンテンツを生成する。提供部433は、排便データを示す画面(コンテンツ)を生成する。例えば、提供部433は、画像生成や画像処理等に関する種々の技術を適宜用いて、ユーザ端末200へ提供するコンテンツ(画像情報)を生成する。例えば、提供部433は、Java(登録商標)等の種々の技術を適宜用いて、ユーザ端末200へ提供する画面(画像情報)を生成する。なお、提供部433は、CSS(Cascading Style Sheets)やJavaScript(登録商標)やHTML(Hyper Text Markup Language)の形式に基づいて、ユーザ端末200へ提供するコンテンツ(画像情報)を生成してもよい。また、例えば、提供部433は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)やGIF(Graphics Interchange Format)やPNG(Portable Network Graphics)など様々な形式でコンテンツを生成してもよい。
提供部433は、複数人の排便データと、個人の排便データとを合わせて示す情報を生成する。提供部433は、個人の属性に合致した複数人の排便データと、個人の排便データを比較する態様で示す情報を生成する。提供部433は、個人の排便データを代表値に処理した情報を比較する態様で示す情報を生成する。提供部433は、個人の排泄に関する評価結果を示す情報を生成する。例えば、提供部433は、所定の期間における個人の排便データを平均化した情報を比較する態様で示す情報を生成する。提供部433は、生成したコンテンツをユーザ端末200等へ送信する。例えば、提供部433は、図26に示すような得点(スコア)を示すコンテンツを生成し、生成したコンテンツをユーザ端末200へ送信する。提供部433は、図15、図19、図24及び図25に示すようなグラフを含むコンテンツを生成し、生成したコンテンツをユーザ端末200へ送信してもよい。なお、コンテンツの生成の一部、あるいは全部は、サーバ装置内の提供部433で行うのではなく、ユーザ端末200で行ってもよい。
<1-4.制御フロー例>
図7を用いて、センサに基づく制御フロー例について説明する。図7は、検知の関係を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
図7中の波形LN1は、着座検知センサ(着座センサ301)による使用者の便座5への着座検知の検知結果を示す。また、図7中の波形LN2は、カメラ302により撮影された画像に基づく便の量の検知結果を示す。なお、図7中の時系列に沿って並ぶ8個の矩形は、対応する各時点において撮影された便器7内の封水部の画像(イメージ)である。
図7の例では、波形LN1に示すように、時間t1において、着座センサ301により使用者の便座5への着座が検知される。例えば、時間t1において、着座センサ301の検知結果が、便座5への着座が検知されていないことを示す「OFF」から、便座5への着座が検知されたことを示す「ON」へ変更される。
また、波形LN1に示すように、時間t4において、着座センサ301により使用者の便座5への離座が検知される。例えば、時間t4において、着座センサ301の検知結果が、便座5への着座が検知されていることを示す「ON」から、便座5への着座が検知されなくなったことを示す「OFF」へ変更される。すなわち、図7の例では、使用者は時間t4以降にトイレ(例えばトイレルームR)から退出する。なお、波形LN1で途中の落ちる箇所を示す検知MDは、使用者が便座5の座り位置調整する等により、着座センサ301がOFFになった場合(チャタリング)を示す。便座装置2は、検知MDのようなわずかな時間(例えば1~5秒程度)でONからOFF、OFFからONへと切り替わった場合、使用者は着座を継続していると判定する。
波形LN2では、検知された大便の量を「なし」、「小」、「中」、「多」の4段階で検知する例を示す。なお、図7に示す4段階は、一例に過ぎず、3段階以下であってもよいし、5段階以上であってもよい。例えば、波形LN2では、大便が検知されていないことを示す「なし」と大便が検知されたことを示す「あり」との2段階であってもよい。例えば、大便が検知されていないことを示す「なし」と、大便が検知されているが画像に変化がない状態である「排泄後」と、それ以外の「排泄中」の3段階であってもよい。
波形LN2に示すように、時間t2の直後において、カメラ302により検知された画像に1つの便が含まれており、使用者の排便が検知される。これにより、便座装置2は、便の量を「小」と検知し、時間t2に使用者による最初の排便が行われたと判定する。
また、波形LN2に示すように、時間t2~t3において、カメラ302により検知された画像に新たな便が追加され、2つの便が含まれており、使用者の排便が検知される。これにより、便座装置2は、便の量を「多」と検知し、使用者による2回目の排便が行われたと判定する。その後、便の量に変化がなくなる。これにより、便座装置2は、時間t3が使用者の最後の排便のタイミングであると判定し、時間t3で使用者による排便が終了したと判定する。
便座装置2は、使用者が座ってから最初の便が出るまでの時間を取得する。便座装置2は、時間t1と時間t2との差分から排泄に要した時間を取得する。すなわち、便座装置2は、時間t1から時間t2までの期間TM1を、使用者が排泄に要した時間として取得する。また、便座装置2は、時間t2から時間t3までの期間TM2を、排泄開始から終了までの時間として取得する。また、便座装置2は、時間t3から時間t4までの期間TM3を、排泄終了から使用者がトイレを離れるまでの時間として取得する。
<1-5.排便データ例>
ここで、使用者の排便データの一例について図8を用いて説明する。図8は、排便データの一例を示す図である。図8に示す排便データは、ユーザAAAの1回の排泄行為に関する排便データを示す。個人ID「AAA」により識別される使用者(ユーザAAA)が1月7日の7時30分に行った排泄行為については、形は硬便、色はこげ茶、量は少ない、排泄時間は35秒、においは少しあり、間隔は48時間15分であることを示す。
<2.変形例>
上述した例では、カメラ302(二次元のイメージセンサ)を用いる例を示したが、センサ(検知部)は二次元のイメージセンサに限らず、様々なセンサであってもよい。例えば、センサ(検知部)がラインセンサ(一次元のイメージセンサ)であり、検知部が、人体から排泄後、封水部に着水するまでの落下中の便を経時的に撮影した一次元画像を基に検知を行ってもよい。この点について以下説明する。なお、変形例に係る生体情報管理システム1Aにおいて、実施形態に係る生体情報管理システム1と同様の点については適宜説明を省略する。
<2-1.生体情報管理システムの構成>
変形例に係る生体情報管理システムの構成について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、変形例に係る生体情報管理システムの構成例を示す図である。図10は、変形例に係るセンサの配置の一例を示す斜視図である。
図9に示すように、生体情報管理システム1Aは、便座装置2、操作装置10、着座センサ301、光学ユニット100及びガスセンサユニット350を含むトイレシステムTSと、ユーザ端末200と、サーバ装置400とを有する。このように、生体情報管理システム1Aは、カメラ302に代えて光学ユニット100を含む点で生体情報管理システム1と相違する。
図10を参照して、センサの配置の一例を説明する。図10は、センサの配置を示すために、便蓋4を除き、便座5において使用者が着座する面(着座面)の反対側の面である裏面51を図示するために、便座5を上げた状態を示す図である。
図10に示すように、生体情報管理システム1Aで用いられるセンサである光学ユニット100は、便器7内を落下する便を検知可能な位置及び向きで、本体カバー30内に配置される。例えば、光学ユニット100は、便器7内に指向性を向けて開口32から光学的に露出する位置に設けられる。なお、光学ユニット100は、便器7内を落下する便を検知可能であれば、どのような配置態様であってもよい。光学ユニット100は、便座装置2の構成に含まれてもよい。例えば、光学ユニット100は、図2に示すカメラ302と同様に便座5の裏面51等に配置されてもよい。
光学ユニット100は、発光部120により光を大便に対して照射し、大便から反射した光を受光部130により受光することにより排便を経時的に検知する検知部として機能する。光学ユニット100の発光部120や受光部130は、本体カバー30の開口32から光学的に露出する。発光部120は、便器7内の排泄物に向けて光を照射可能であり、受光部130は、便器7内の排泄物からの反射光を受光可能となる。
光学ユニット100は、便座装置2と所定のネットワークを介して、有線または無線により通信可能に接続される。例えば、光学ユニット100は、Bluetooth(登録商標)やWi‐Fi(登録商標)等の所定の無線通信機能により、便座装置2と通信可能に接続されてもよい。なお、便座装置2と光学ユニット100とは、情報の送受信が可能であれば、どのような接続であってもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。例えば、光学ユニット100は、便座装置2とネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続されてもよい。なお、光学ユニット100の詳細は後述する。
変形例に係る便座装置2は、実施形態に係る便座装置2と同様に便画像により便の性状を判定する。便座装置2は、本体カバー30に光学ユニット100を配置するための開口32を有する。光学ユニット100を便座5等に配置する場合、便座装置2は、開口32を有しなくてもよい。
変形例に係る便座装置2は、便器7内を落下中の排便を撮影することにより、使用者が排泄した大便の画像(便画像)を取得する。変形例に係る通信部21は、実施形態に係る通信部21と同様に、使用者を識別する識別情報(ID)ととともに、その使用者の排便データをサーバ装置400へ送信する。変形例に係る記憶部22は、実施形態に係る記憶部22と同様に各種情報を記憶する。
変形例に係る制御部23は、光学ユニット100による検知を基に各種処理を行う。変形例に係る時計部232は、光学ユニット100による検知により排便を経時的に計測する。時計部232は、各種の判定処理を行う。時計部232は、光学ユニット100により検知された一次元画像から二次元画像(便画像)を生成して、生成した便画像を用いて、判定処理を行う。
例えば、時計部232は、光学ユニット100により検知された情報を基に便画像を生成する。時計部232は、複数の素子が直線状に配置されたラインセンサ(受光素子)を有する受光部130により、所定時間間隔で経時的に取得されたデータである一次元データ(線状の静止画)を時系列に複数並べて1つの二次元画像を生成する。例えば、時計部232は、光学ユニット100により検知された一次元画像を基に二次元の便画像を生成するがこの点については図11で説明する。なお、二次元の便画像を用いた処理は、実施形態に係る便座装置2での処理と同様であるため詳細な説明は省略する。
制御部23は、光学ユニット100を制御する。制御部23は、操作装置10から送信された信号に基づいて、光学ユニット100を制御する。制御部23は、発光部120の点灯や消灯を制御するための制御情報を光学ユニット100に送信する。
制御部23は、受光部130の電子シャッタの機能を制御するための制御情報を光学ユニット100に送信する。なお、受光部130の電子シャッタは、いわゆるレンズシャッタのような機械的なシャッタとは異なり、受光素子(撮像素子)を電子的に制御して露光を読み出すシャッタ方式である。すなわち、受光部130の電子シャッタは、いわゆる電子式シャッタや電子制御式シャッタである。制御部23は、有線、あるいは無線により、ノズルモータ61や電磁弁71や光学ユニット100に制御情報を送信する。なお、制御部23は、無線により、光学ユニット100に制御情報を送信してもよい。
制御部23は、光学ユニット100に発光及び受光を行わせる。制御部23は、光学ユニット100を制御して、発光部120に光を照射させ、受光部130により受光を行わせる。制御部23は、着座センサ301によって使用者による便座5への着座が検知されている期間において、光学ユニット100に発光及び受光を行わせる。
制御部23は、発光部120による光の照射を制御する。制御部23は、発光部120の発光素子への通電、及び受光素子に対する電圧の印加を制御する。制御部23は、受光素子に対して、電子シャッタを開く制御指示を送り、発光部120の発光素子に通電することで、大便からの反射光を受光可能とする受光制御を行う。制御部23は、一の受光制御の実行開始後、一の受光制御の次の受光制御を実行するまでの間隔を、制御処理が可能な範囲内で任意の時間(例えば0.2ミリ秒以上等)に制御する。なお、上記は一例に過ぎず、光学ユニット100が所望の発光及び受光が可能であれば、制御部23による制御態様はどのような態様であってもよい。また発光部120から照射される光が1波長帯である場合、発光部120からの光を受光制御に合わせて点滅させなくてもよく、連続的に照射してもよい。また、後述のようなカラー方式の受光素子を使う場合は、発光部120から照射される光が複数波長帯である場合でも、連続的に照射してもよい。
ここで、制御部23の構成の一例について説明する。制御部23は、ADConverterや演算処理装置やROM(Read Only Memory)や第1のメモリを有する。
ADConverterは、いわゆるA/Dコンバータ(アナログ-デジタル変換回路)であり、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換の機能を有する。ADConverterは、アナログ-デジタル変換回路であってもよい。例えば、ADConverterは、受光部130が受光(検知)したアナログデータをデジタルデータに変換する。ADConverterは、アナログデータのうち、所定の範囲のデータを削除したアナログデータをデジタルデータに変換してもよい。例えば、ADConverterは、予め設定された範囲(例えば中央の所定の範囲)の画素に対応するデータだけを残し、残りの範囲の画素に対応するデータを削除してもよい。なお、受光素子に排泄物検知用に画素数等が設定されたラインセンサ等の専用のセンサが用いられる場合、ADConverterは、所定の範囲のデータの削除を行うことなく、アナログデータ全体をデジタルデータに変換する。
演算処理装置は、CPUやマイコン等の種々の手段により実現され、各種の処理を実行する。例えば、演算処理装置は、ADConverterにより変換されたデジタルデータを用いた各種処理を実行する。演算処理装置は、ROMに記憶されたプログラム(例えば便の検知プログラムや便性状の判定プログラム等の検知処理に関連する各種プログラム)により各種処理を実行する。例えば、演算処理装置は、ROMに記憶されたプログラムが演算処理装置内の一時的に使用される記憶領域等を作業領域として実行されることにより実現される。
演算処理装置は、データを解析する。演算処理装置は、第1のメモリに一時的に記憶されたデータを解析する。演算処理装置は、第1のメモリへの受光部130が受光したデータの転送、第1のメモリに記憶されたデータの解析及び削除を実行する。
ROMは、例えば便の検知プログラム等の便の検知処理に関連する各種プログラムを記憶する。
第1のメモリは、各種データを一時的に格納する内部メモリ(記憶装置)である。第1のメモリは、受光部130が受光したデータを記憶する。第1のメモリは、ADConverterにより変換されたデジタルデータを格納する。例えば、第1のメモリは、SRAM(Static Random Access Memory)である。なお、第1のメモリは、SRAMに限らず、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の他のRAM(Random Access Memory)やPROM(Programmable Read Only Memory)等の高速処理が可能なROMが用いられる。
第1のメモリは、演算処理装置による制御に応じて、データを格納する。例えば、第1のメモリには、96キロバイトや512キロバイト等の記憶容量の記憶装置が用いられる。第1のメモリに一時的に記憶される受光部130が受光したデータには、受光部130により検知された生データ(アナログデータ)や、A/D変換されることによって加工されたデータ(デジタルデータ)が含まれる。
なお、上述した制御部23の構成は一例に過ぎず、所望の処理が可能な構成であれば、制御部23はどのような構成であってもよい。また、便座装置2は、第2のメモリを有する。便座装置2は、制御部23により取得されたデータを第2のメモリに格納する。
例えば、第2のメモリは、各種データを格納する外部メモリ(記憶装置)である。第2のメモリは、制御部23から取得したデジタルデータを格納する。例えば、第2のメモリは、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等が用いられる。第2のメモリは、SD(Secure Digital)カードメモリや、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の種々の記憶装置(メモリ)であってもよい。
第2のメモリは、第1のメモリに記憶されたデータを転送可能である。第2のメモリは、第1のメモリよりも記憶領域が大きい。例えば、第2のメモリには、4ギガバイト等、第1のメモリと比べて記憶容量が大きい記憶装置が用いられる。第2のメモリに記憶されたデータは、外部装置に送信されてもよい。生体情報管理システム1は、便座装置2の通信装置等により、第2のメモリに記憶されたデータを無線により、使用者が利用する端末装置等の外部装置に送信してもよい。
なお、第2のメモリは、便座装置2内や便座装置2外等のいずれに設けられてもよい。例えば、第2のメモリは、便座装置2内のMicroSDであってもよいし、便座装置2外にあり、便座装置2とWi-Fi(登録商標)等により通信する外部メモリであってもよい。この場合、演算処理装置は、第1のメモリに一時的に記憶されているデータを、第1のメモリよりも記憶領域が大きい外部メモリである第2のメモリとの通信により、第2のメモリに転送する。なお、第2のメモリと便座装置2との通信は、Wi-Fi(登録商標)に限らず、種々の通信規格、例えばZigBee(登録商標)やBluetooth(登録商標)等による通信であってもよい。
光学ユニット100は、発光部120と、受光部130とを備える。光学ユニット100は、落下中の便を検知するために複数の素子が直線状に配置された受光素子を有する検知部(検知装置)として機能する。
発光部120は、光を照射する。発光部120は、光を照射する発光素子を有する。発光部120は、使用者によって排泄される排泄物に対して光を照射する。発光部120は、使用者によって排泄される大便に対して光を照射する。発光部120は、落下中の大便に対して光を照射する。
発光部120は、光を照射する発光素子が設けられる。発光部120は、前方に光を照射する発光素子が設けられる。発光部120は、使用者によって排泄される排泄物に向けて前方に光を照射する発光素子が設けられる。例えば、発光素子は、LED(Light Emitting Diode)である。なお、発光素子は、LEDに限らず、種々の素子が用いられてもよい。
発光部120は、前方に光を照射する。発光部120は、使用者によって排泄される大便に向けて前方に光を照射する。発光部120は、複数の発光素子を備える。発光部120は、光を照射する発光素子を複数備える。発光部120は、使用者によって排泄される落下中の大便に対して光を照射する。発光部120は、異なる波長の光を照射するための複数の発光素子を備える。なお、上記は一例に過ぎず、発光部120の発光素子については、所望の発光が可能であれば、その数及び発光する波長については任意の構成が採用可能である。
受光部130は、光を受光する。受光部130は、レンズ131や光を受光する受光素子を有する。受光部130は、発光部120により照射された光に対する排泄物からの反射光を受光する。受光部130は、発光部120により照射された光に対する大便からの反射光を受光する。受光部130は、発光部120により照射された光に対する落下中の大便からの反射光を受光する。
受光部130は、光を受光する受光素子が設けられる。受光部130は、落下中の便を検知するために複数の素子が直線状に配置された受光素子を有する。例えば、受光素子は、ラインセンサである。例えば、受光素子は、CCD(Charge Coupled Device)センサ、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが一列に並べられたラインセンサである。なお、受光素子は、ラインセンサ(一次元のイメージセンサ)に限らず、エリアセンサ(二次元のイメージセンサ)等の各種のセンサが用いられてもよい。
受光部130は、受光素子の前方の光を集光するためのレンズ131を備える。受光素子の周囲には、受光素子の前方以外からの光の入射を抑制するためのカバーであるケースが設けられている。受光素子の周囲には、前方に配置されたレンズ131を通過する光以外が受光素子に入射することを抑制するためのカバーであるケースが設けられている。受光素子の周囲には、受光素子の側部方向からの光の入射を抑制するためのカバーであるケースが設けられている。
ケースは、受光素子の前方以外からの光を遮断したり、減衰したりする入射抑制カバーとして機能する。ケースは、例えば黒等の光を反射しにくい色に着色されることで、ケース自体からの反射光が受光素子に入ることを抑制する。なお、ケースには、所望の形状に形成可能であれば、樹脂等、種々の材料が用いられてもよい。受光部130は、発光部120により照射された光に対する大便からの反射光を受光する。受光部130は、発光部120により照射された光に対する落下中の大便からの反射光を受光する。受光部130は、発光部120により照射された光に対する大便からの反射光を受光する。
<2-2.便画像のデータ取得方法>
ここで、便画像(データ)の取得方法の具体的動作について図11を参照して説明する。図11は、データの取得方法の一例を示す図である。上述した点と同様の点については適宜説明を省略する。
図11に示す各要素について説明する。対象物OB1は、検知(測定)対象とする大便(排泄物)を模式的に示す。また、受光装置PDは、例えばラインセンサ等の受光素子を有する受光部130である。
また、発光装置LEは、発光素子を有する発光部120である。なお、図11では、説明を簡単にするために、発光装置LEが1つの場合を一例として説明するが、発光装置LEを複数設け、光を照射してもよい。
図11の例では、落下中の対象物OB1に対して発光装置LEからの光を照射し、受光装置PDによる受光の結果を基に便画像(二次元画像)を取得(生成)する処理を概念的に示す。発光装置LEから対象物OB1へ伸びる点線は、発光装置LEから対象物OB1への光の照射を模式的に示し、対象物OB1から受光装置PDへ伸びる点線は、受光装置PDが受光する対象物OB1からの反射光を模式的に示す。また、対象物OB1に重なる矩形枠は、対応する発光及び受光で検知される対象物OB1の範囲(一次元)を模式的に示す。
図11の例では、シーンSN1は、時間tにおいて、落下中の対象物OB1に対して発光装置LEからの光を照射し、受光装置PDによる受光の処理を概念的に示す。シーンSN1(時間t)において取得されたデータは、二次元画像EIのうち、一次元画像PI1に対応する。すなわち、シーンSN1(時間t)での発光及び受光により、便座装置2は、一次元画像PI1を取得(検知)する。
また、時間tにおいて取得されたデータは、二次元画像EIのうち、一次元画像PI2に対応する。すなわち、時間tでの発光及び受光により、便座装置2は、一次元画像PI2を取得(検知)する。時間tのデータは、時間tのデータの次に取得されたデータである。そのため、便座装置2は、一次元画像PI1に連続させて一次元画像PI2を並べて配置することにより、二次元画像EIを生成する。
また、シーンSNiは、時間tにおいて、落下中の対象物OB1に対して発光装置LEからの光を照射し、受光装置PDによる受光の処理を概念的に示す。シーンSNi(時間t)において取得されたデータは、二次元画像EIのうち、一次元画像PIiに対応する。すなわち、シーンSNi(時間t)での発光及び受光により、便座装置2は、一次元画像PIiを取得(検知)する。
また、シーンSNjは、時間tにおいて、落下中の対象物OB1に対して発光装置LEからの光を照射し、受光装置PDによる受光の処理を概念的に示す。シーンSNj(時間t)において取得されたデータは、二次元画像EIのうち、一次元画像PIjに対応する。すなわち、シーンSNj(時間t)での発光及び受光により、便座装置2は、一次元画像PIjを取得(検知)する。
便座装置2は、一次元画像(受光データ)が取得された時間の順序に沿って一次元画像を並べて配置することにより、二次元画像(便情報)を生成する。図11では、便座装置2は、一次元画像PI1、PI2…、PIi…、PIj…の順に並べて配置することにより、二次元画像EIを生成する。
なお、上述した例では、発光装置は1つである場合を一例として説明したが、複数の発光装置で発光を行う場合、便座装置2は、発光させた発光装置ごとに経時的に取得したデータ(一次元画像)を時系列で並べて便情報(二次元画像)を生成する。この点について、3つの異なる波長の光を照射する3つの発光装置(発光素子)の各々の発光及び受光を行う場合を一例として説明する。
この場合、便座装置2は、第1波長の光を照射する発光素子(「第1の発光素子」ともいう)を発光させて得た受光データ(一次元画像)を時間の順序に沿って並べて配置することにより、第1の発光素子に対応する二次元画像を生成する。例えば、便座装置2は、590nm等の第1波長を発光させて得た受光データ(一次元画像)を時系列で並べることにより、第1波長に対応する便情報(第1の二次元画像)を生成する。
また、便座装置2は、第2波長の光を照射する発光素子(「第2の発光素子」ともいう)を発光させて得た受光データ(一次元画像)を時間の順序に沿って並べて配置することにより、第2の発光素子に対応する二次元画像を生成する。例えば、便座装置2は、670nm等の第2波長を発光させて得た受光データ(一次元画像)を時系列で並べることにより、第2波長に対応する便情報(第2の二次元画像)を生成する。
また、便座装置2は、第3波長の光を照射する発光素子(「第3の発光素子」ともいう)を発光させて得た受光データ(一次元画像)を時間の順序に沿って並べて配置することにより、第3の発光素子に対応する二次元画像を生成する。例えば、便座装置2は、870nm等の第3波長を発光させて得た受光データ(一次元画像)を時系列で並べることにより、第3波長に対応する便情報(第3の二次元画像)を生成する。
このように、便座装置2は、第1の発光素子、第2の発光素子及び第3の発光素子の各々に対応する3つの波長ごとの二次元画像を生成することにより、カラー画像を取得することができる。例えば便座装置2は、上述した第1の二次元画像、第2の二次元画像及び第3の二次元画像を合成することにより、カラー画像を生成してもよい。また、受光部130のラインセンサ等の受光素子をカラー式の受光素子とし、複数色の発光素子を同時に照射し、反射光の色を受光部で検知して、カラー画像を生成してもよい。
<2-3.制御フロー例>
図12を用いて、センサに基づく制御フロー例について説明する。図12は、検知の関係を示すタイミングチャートの一例を示す図である。なお、図7と同様の点については適宜説明を省略する。
図12中の波形LN11は、着座検知センサ(着座センサ301)による使用者の便座5への着座検知の検知結果を示す。また、図12中の波形LN12は、光学ユニット100が撮影した画像による検知結果を示す。
図12の例では、波形LN11に示すように、時間t11において、着座センサ301により使用者の便座5への着座が検知される。例えば、時間t11において、着座センサ301の検知結果が、便座5への着座が検知されていないことを示す「OFF」から、便座5への着座が検知されたことを示す「ON」へ変更される。
また、波形LN11に示すように、時間t14において、着座センサ301により使用者の便座5への離座が検知される。例えば、時間t14において、着座センサ301の検知結果が、便座5への着座が検知されていることを示す「ON」から、便座5への着座が検知されなくなったことを示す「OFF」へ変更される。すなわち、図12の例では、使用者は時間t14以降にトイレ(例えばトイレルームR)から退出する。
波形LN12では、大便が検知されていないことを示す「便なし」と大便が検知されたことを示す「便あり」との2段階で光学ユニット100により撮影された画像(ラインデータ)に基づく検知結果を示す。
波形LN12に示すように、時間t12において、大便が検知されていないことを示す「便なし」から、大便が検知されたことを示す「便あり」になり、使用者の排便が検知される。これにより、便座装置2は、時間t12に使用者による最初の排便が行われたと判定する。
また、波形LN12に示すように、時間t13以降において、大便が検知されていないことを示す「便なし」の状態が継続する。これにより、便座装置2は、時間t13が使用者の最後の排便のタイミングであると判定し、時間t13で使用者による排便が終了したと判定する。図12の例では、便座装置2は、時間t12から時間t13までの間に3回の排便が行われた(3個の大便が出た)と判定する。この例では、1度の排便行為において、排便の回数が3回の場合を示したが、便座装置2は、使用者の最後の排便のタイミングを判定し、1度の排便行為において、排便が1回の場合や、複数回に渡る場合も判定することができる。
便座装置2は、使用者が座ってから最初の便が出るまでの時間を取得する。便座装置2は、時間t11と時間t12との差分から排泄に要した時間を取得する。すなわち、便座装置2は、時間t11から時間t12までの期間TM1を、使用者が排泄に要した時間として取得する。また、便座装置2は、時間t12から時間t13までの期間TM2を、排泄開始から終了までの時間として取得する。また、便座装置2は、時間t13から時間t14までの期間TM3を、排泄終了から使用者がトイレを離れるまでの時間として取得する。
<3.評価例>
ここから、図13~図25を用いて、ユーザの排泄に関する評価方法の一例を説明する。
<3-1.ユーザ個人の排便データに基づく評価例>
まず、図13~図23を参照しつつ、評価対象となるユーザ個人(「対象個人」ともいう)の排便データのみを用いて、生体情報管理システム1が対象個人の排泄に関する評価を決定する場合を一例として説明する。なお、対象個人以外のユーザの排便データを用いて対象個人の排泄に関する評価を決定してもよいが、この点については後述する。
<3-1-1.便の形の評価例>
図13~図17を用いて、便の形の評価の決定例について説明する。なお、評価対象となる指標(要素)は、便の形に限らず、便の色、量、時間、におい、排泄間隔等の任意の指標が採用可能であるが、この点についての詳細は後述する。
まず、図13を用いて、便の形の数値への変換方法の一例を説明する。図13は、便の形状(形)を数値に変換する一例を示す。図13では、ブリストルスケールに基づく7種類に分類される便の形の各々を数値に変換する場合を示すが、便の形を数値へ変換可能であれば、図13に示す7種類に限らず、任意の種類が採用可能である。
図13の例では、便の形は、コロコロ、カチカチ、ひび割れ、バナナ状、やわらか、泥状、及び水様の7種類(段階)である。例えば、便の形「コロコロ」は数値「1」、便の形「カチカチ」は数値「2」、便の形「ひび割れ」は数値「3」、便の形「バナナ状」は数値「4」、便の形「やわらか」は数値「5」、便の形「泥状」は数値「6」、及び便の形「水様」は数値「7」に変換される。なお、図13の例では、7種類の便の形を1~7の数値に等間隔に変換したが、例えば、便の形「コロコロ」は数値「0」、便の形「水様」は「8」にするなど、間隔を変えてもよい。便の形は、コロコロが、水分量が最も少なく、カチカチ、ひび割れ、バナナ状、やわらか、泥状の順に水分量が多くなり、水様が、水分量が最も多い。便の形は、水分量の順序が表せればよく、水分量の連続値でもよいし、「コロコロ」…「水様」の言語情報のままでもよい。
例えば、サーバ装置400は、上述の各形と数値とを対応付けた一覧情報を用いて、便の形を数値へ変換してもよい。例えば、サーバ装置400は、ユーザの便について判定した便の形に応じて、上記の数値に変換し、変換後の数値をその便を示す情報に対応付けて排便情報データベース421に登録する。
なお、生体情報管理システム1は、便の形を数値へ変換可能であれば、どのような方法により便の形を数値へ変換してもよい。例えば、生体情報管理システム1は、各形状を連続した数値に変換してもよい。例えば、生体情報管理システム1は、各形状を連続した値に置き換えて平均、標準偏差など統計的な分布を表す指標を算出してもよい。後述の評価ができれば、言語情報のままでもよい。
例えば、あるユーザ(「ユーザX」とする)について、上述した便の形を変換した数値を集計した場合、図14に示すグラフGR11のような分布(度数分布)が得られる。図14は、便の形の評価方法の一例を示す図である。図14は、過去の排便データでの平均(値)が「4.3」であり、標準偏差が「1.1」である場合を示す。図14中の線L11が平均「4.3」を示し、ユーザXの便の形に関する特徴値(第1特徴値)を示す。この場合、例えば平均「4.3」がユーザXのいつもの便の形状を示す。例えば、ユーザXの直近の排便データの便の形が「バナナ状」である数値「4」の場合、「4」がユーザXの直近の便の形に関する特徴値(第2特徴値)となる。第1特徴値と第2特徴値を比較して、ユーザXの直近の排便データは、過去(いつも)と同じと評価できる。
なお、図14はユーザXの場合の分布を示しており、他のユーザの場合、図14に示すグラフGR11とは異なる分布が得られる。例えば、ユーザXとは異なるユーザYの場合、平均が「5.2」であり、標準偏差が「0.9」となったりする。このように、ユーザ個人ごとに「いつもの状態」は異なる。そこで、生体情報管理システム1は、対象個人であるユーザ自身の過去の排便データと、対象個人の直近の排便データとを比較し、評価することで、過去と変わっているかどうかに応じて対象個人の排泄を評価し、決定する。また、対象個人の過去の排便データには、対象個人の直近よりも前の時点の排便データが含まれれば、対象個人の直近の排便データが含まれてもよい。このように、過去は、少なくとも直近よりも前の時点を含む期間に対応する。例えば、直近が、その時点から1週間前迄の期間である場合、過去は、1週間よりも前の時点を含む期間である。この場合、過去は、その時点から1年前迄の期間であってもよいし、その時点から1週間前迄の期間(すなわち直前に対応する期間)を除く、1年前迄の期間であってもよい。なお、上述した過去及び直近は、一例に過ぎず、過去が少なくとも直近よりも前の時点を含む期間に対応すれば、過去及び直近は、どのような期間であってもよい。
例えば、過去の排便データにおける形「バナナ状」が占める割合が「38%」であり、形「ひび割れ」及び形「やわらか」の各々が占める割合が「24%」である場合、最頻値である「バナナ状」を、過去の便の形に関する特徴値(第1特徴量)として、直近の排便データにおける形(第2特徴量)と比較する。例えば、直近の排便データが形「バナナ状」の場合は、いつもの形と同じ(とても普通)とする。また、最頻値の次に頻出する形「ひび割れ」及び形「やわらか」の場合は、普通であり、それ以外の場合は、いつもの形から外れていると評価できる。第1特徴量と第2特徴値の比較に、過去の排便データの分布も加味して、直近の排便データを評価、決定することができる。例えば、過去(いつも)との一致度合い(逸脱度合い)により、逸脱度合いが大きいと、いつもと違うという評価ができる。
ここから、図15~図17を用いて、便の形の評価(スコアの算出)の一例を説明する。図15は、便の形の評価方法の一例を示す図である。図16は、便の評価の決定に用いる得点表の一例を示す図である。図17は、便の形の評価の決定例を示す図である。以下では、評価対象となるユーザ(対象個人)がユーザAである場合を一例として説明する。
図15中のグラフGR12は、ユーザAの過去1年分の排便データに基づくユーザAの便の形の度数分布を示す。例えば、サーバ装置400は、ユーザAの過去1年分の排便データを用いてグラフGR12を生成する。図15中の線L121がユーザAの過去1年での便の形の平均(値)を示し、σは標準偏差を示す。例えば、図15では、ユーザAの過去1年での便の形の平均(値)は「4.0」、標準偏差σは「0.6」である。例えば、図15中の最も短い双方向矢印は、平均と平均+0.5σとの間を示す。図15中の2番目に短い双方向矢印は、平均と平均+σとの間を示す。図15中の3番目に短い双方向矢印は、平均と平均+2σとの間を示す。図15中の最も長い双方向矢印は、平均と平均+3σとの間を示す。
また、図15中の線L122は、ユーザAの過去1週間での便の形の平均(値)を示す。例えば、線L122は、ユーザAの直近1週間での便の形の平均を示す。サーバ装置400は、ユーザAの過去1年の排便データの分布から算出される第1特徴値である線L121が示す平均値(「第1平均値」ともいう)と、ユーザAの直近1週間の排便データから算出される第2特徴値である線L122が示す平均値(「第2平均値」ともいう)との比較により、ユーザAの便の形に関する評価を決定する。図15の場合、ユーザAの第1特徴値である平均値(第1平均値)は、「4.0」である。第1特徴値は、平均値に限らず、最頻値、中央値、最大値、最小値などの様々な代表値であってもよい。また、第2特徴値は、平均値に限らず、最頻値、中央値、最大値、最小値などの様々な代表値であってもよい。例えば、第1特徴値が中央値である場合、第2特徴値も中央値が用いられる。
サーバ装置400は、第1特徴値と第2特徴値との差分の大きさに応じたスコア(得点)を、ユーザAの便の形に関する評価として算出する。例えば、サーバ装置400は、図16に示す得点表SL12を用いて、ユーザAの便の形の得点を決定する。得点表SL12は、第1特徴値を中心として第2特徴値が位置する範囲と、その範囲に対応する得点とが対応付けられた一覧を示す。
例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-3σより外側の範囲に位置する場合、得点が「0.60」であることを示す。例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-3σ以内かつ-2σより外側の範囲に位置する場合、得点が「0.70」であることを示す。例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-2σ以内かつ-σより外側の範囲に位置する場合、得点が「0.90」であることを示す。例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-σ以内かつ-0.5σより外側の範囲に位置する場合、得点が「0.95」であることを示す。
例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-0.5σ以内から0.5σ以内までの範囲に位置する場合、得点が「1」であることを示す。例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心として0.5σより外側かつσ以内の範囲に位置する場合、得点が「0.95」であることを示す。例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心としてσより外側かつ2σ以内の範囲に位置する場合、得点が「0.90」であることを示す。例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心として2σより外側かつ3σ以内の範囲に位置する場合、得点が「0.70」であることを示す。例えば、得点表SL12は、第2特徴値が第1特徴値を中心として3σより外側の範囲に位置する場合、得点が「0.60」であることを示す。
例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値から3σを減算した値よりも小さい場合、得点表SL12を用いて、得点を「0.60」に決定する。例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値±0.5の値になる場合、得点表SL12を用いて、得点を「1」に決定する。例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値にσを加算した値よりも大きく、かつ第1特徴値に2σを加算した値以下である場合、得点表SL12を用いて、得点を「0.90」に決定する。
ここで、図17を用いて評価決定の具体的な例を示す。図17では、ユーザAの直近1週間の排便における便の各形の頻度を示す。図17では、ユーザAの直近1週間の排便における便の形は、数値「3」に対応する便の形「ひび割れ」が1回、数値「4」に対応する便の形「バナナ状」が3回は、数値「5」に対応する便の形「やわらか」が4回である場合を示す。例えば、サーバ装置400は、ユーザAの直近1週間の排便における便の各形を基に、ユーザAの直近1週間の便の形の平均(第2平均値)を、ユーザAの第2特徴値として算出する。図17では、サーバ装置400は、ユーザAの第2特徴値(第2平均値)を、「4.375(=(3+4+4+4+5+5+5+5)/8)」と算出する。
サーバ装置400は、ユーザAの第1特徴値「4.0」と、第2特徴値「4.375」を用いて、ユーザAの便の形に関する評価を決定する。サーバ装置400は、得点表SL12を用いて、ユーザAの第2特徴値「4.375」がどの範囲に位置するかを特定し、ユーザAの第2特徴値が該当する範囲に対応する得点を、ユーザAの便の形の得点に決定する。サーバ装置400は、図15中の線L122に示すように、ユーザAの第2特徴値が0.5σとσとの間に位置するため、ユーザAの便の形の得点を「0.95」に決定する。
サーバ装置400は、得点表SL12が示す得点を他の値に乗算する重み(係数)として用いてもよい。この場合、サーバ装置400は、得点表SL12を用いて、ユーザAの便の形の重みを「0.95」に決定した場合、ベースとなる得点「100」に重み「0.95」を乗算した値「95」を、ユーザAの便の形の得点(スコア)に決定する。なお、得点表SL12では、ベースとなる得点に掛け合わせるための得点表を示したが、加算するための得点表や、減算するための得点表でもよい。また、ユーザに提供する得点をそのまま表した得点表でもよい。
図15はユーザAの場合の分布を示しており、過去の排便データにおける形「バナナ状」が占める割合が「54%」であり、形「ひび割れ」が占める割合が「7%」、形「やわらか」が占める割合が「21%」と、形「バナナ状」の頻度が圧倒的に高い。例えば、ユーザAとは異なるユーザBの場合、過去の排便データにおける形「バナナ状」が占める割合が「38%」であり、形「ひび割れ」及び形「やわらか」の各々が占める割合が「24%」と、形「バナナ状」に対して、形「ひび割れ」及び形「やわらか」も高い頻度を占めたりする。この場合、ユーザBの過去1年での便の形の平均(値)は「4.0」、標準偏差σは「1.1」となる。ユーザBの第1特徴値である平均値(第1平均値)は、ユーザAと同様「4.0」となる。例えば、ユーザBの第2特徴値が、ユーザAと同様、「4.375」の場合、ユーザBの第2特徴値は、-0.5σと0.5σとの間に位置し、ユーザBの便の形の得点は「1.00」となる。同じ第1特徴量と第2特徴量の場合でも、標準偏差を評価に用いることで、形「バナナ状」の頻度が圧倒的に高いユーザAの場合は、過去との一致度合いがやや低い、得点「0.95」となり、形「バナナ状」に対して、形「ひび割れ」及び形「やわらか」の頻度も高いユーザBの場合は、過去との一致度合いが非常に高い、得点「1.00」と評価できる。標準偏差(ばらつき)を使った得点表を用いることで、過去の排便データの分布やばらつきを加味した得点(スコア)を決定できる。
<3-1-2.便の各指標の評価例>
上述した例では、便の形について評価を決定する場合を示したが、便の形に限らず、便の色、量、時間、におい、排泄間隔等の様々な指標について評価を決定してもよい。この点について図18を用いて一例を説明する。図18は、便に関する各指標の評価方法の一例を示す図である。
図18に示すように、排便した時刻については、サーバ装置400は、時刻情報でそのまま計算してもよいし、段階分けして計算してもよい。例えば、サーバ装置400は、排便した時刻については、8時台は全部8時にして、排便した時刻の評価を決定してもよい。また、大便(便)の形については、上述したように、サーバ装置400は、形状を数値に置き換えて、便の排泄を行った時間の評価を決定してもよい。
また、大便(便)の色については、サーバ装置400は、色を数値に置き換え、便の色の評価を決定してもよいが、この点についての一例は後述する。また、大便(便)の量については、上述したように、サーバ装置400は、量を数値に置き換え、便の量の評価を決定してもよい。例えば、サーバ装置400は、量(重量などの連続値)でそのまま計算してもよいし、複数の段階の指標を数値に置き換えてもよい。例えば、サーバ装置400は、とても少ないに対応する数値「1」から、とても多いに対応する数値「5」までの5段階に量を分類して、便の量の評価を決定してもよい。
また、排泄に要する時間については、サーバ装置400は、時間情報(連続値)でそのまま計算してもよいし、段階分けして代表値で計算してもよい。例えば、サーバ装置400は、排泄に要する時間については、0~10秒は5秒、10~20秒は15秒などに段階分けして、排泄に要する時間の評価を決定してもよい。
また、排泄時のにおいに基づく所定のパラメータについては、サーバ装置400は、においの強度を数値化して計算してもよい。例えば、サーバ装置400は、におわないに対応する数値「1」から、とても臭いに対応する数値「5」までの5段階ににおいを分類して、便のにおいの評価を決定してもよい。においセンサ352で取得した成分の濃度(連続値)でそのまま計算してもよい。また、排泄行為の時間間隔については、サーバ装置400は、上述した排便した時刻または排泄に要する時間と同様に評価を決定してもよい。なお、上記は一例に過ぎず、サーバ装置400は、様々な指標(要素)を対象として評価を決定してもよい。
<3-1-3.便の色の評価例>
次に、図19~図21を用いて、便の色の評価例について説明する。図19は、便の色の評価方法の一例を示す図である。図20は、便の評価の決定に用いる得点表の一例を示す図である。図21は、便の色の評価の決定例を示す図である。
なお、上述した図15~図17の例と同様の点については適宜説明を省略する。図19に示す例では、便の色が暗くなるにつれて値が大きくなるように数値に変換する場合を示す。具体的には、図19では、便の色を6種類に分類し、6種類の便の色の各々を数値に変換する場合を示すが、便の色を数値へ変換可能であれば、6種類に限らず、任意の種類が採用可能である。
図19の例では、便の色は、黄色(「黄」ともいう)、うすい黄土、黄土、茶、こげ茶、濃いこげ茶の6種類(段階)である。例えば、便の色「黄」は数値「1」、便の色「うすい黄土」は数値「2」、便の色「黄土」は数値「3」、便の色「茶」は数値「4」、便の色「こげ茶」は数値「5」、及び便の色「濃いこげ茶」は数値「6」に変換される。便の色は、黄が最も明るく、うすい黄土、黄土、茶、こげ茶の順に暗くなり、濃いこげ茶が最も暗い。便の色は、色(明るさ)の順序が表せればよく、明るさ(明度)やRGB成分の輝度のような連続値でもよいし、「黄」…「濃いこげ茶」の言語情報のままでもよい。
図19中のグラフGR13は、ユーザAの過去1年分の排便データに基づくユーザAの便の色の度数分布を示す。例えば、サーバ装置400は、ユーザAの過去1年分の排便データを用いてグラフGR13を生成する。図19中の線L131がユーザAの過去1年での便の色の平均(値)を示し、σは標準偏差を示す。例えば、図19では、ユーザAの過去1年での便の色の平均(値)は、「3.7」、標準偏差σは、「0.5」である。例えば、図19中の最も短い双方向矢印は、平均と平均-0.5σとの間を示す。図19中の2番目に短い双方向矢印は、平均と平均-σとの間を示す。図19中の3番目に短い双方向矢印は、平均と平均-2σとの間を示す。図19中の最も長い双方向矢印は、平均と平均-3σとの間を示す。
また、図19中の線L132は、ユーザAの過去1週間での便の色の平均(値)を示す。例えば、線L132は、ユーザAの直近1週間での便の色の平均を示す。サーバ装置400は、ユーザAの過去1年の排便データの分布から算出される第1特徴値である線L131が示す平均値(第1平均値)と、ユーザAの直近1週間の排便データから算出される第2特徴値である線L132が示す平均値(第2平均値)との比較により、ユーザAの便の色に関する評価を決定する。図19の場合、ユーザAの第1特徴値である平均値(第1平均値)は、「3.7」である。
サーバ装置400は、第1特徴値と第2特徴値との差分の大きさに応じたスコア(得点)を、ユーザAの便の色に関する評価として算出する。例えば、サーバ装置400は、図20に示す得点表SL13を用いて、ユーザAの便の色の得点を決定する。得点表SL13は、第1特徴値を中心として第2特徴値が位置する範囲と、その範囲に対応する得点とが対応付けられた一覧を示す。例えば、得点は、得点表SL13に示すように、理想の状態も合わせて設定されてもよい。一般的に便の色については、明るいほうがよいといわれているため、明るいほうはすべて0.05加点するように得点を設定してもよい。
例えば、得点表SL13は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-3σより外側の範囲に位置する場合、得点が「0.65」であることを示す。例えば、得点表SL13は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-3σ以内かつ-2σより外側の範囲に位置する場合、得点が「0.75」であることを示す。例えば、得点表SL13は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-2σ以内かつ-σより外側の範囲に位置する場合、得点が「0.95」であることを示す。例えば、得点表SL13は、第2特徴値が第1特徴値を中心として-σ以内かつ-0.5σより外側の範囲に位置する場合、得点が「1」であることを示す。なお、得点表SL13での-0.5σ以上での範囲は、得点表SL12と同様であるため説明を省略する。得点表SL13に示す例では、暗い色に逸脱している場合に比べて、明るい色に逸脱している場合の得点を高く設定している。一般に、腸内が酸性(よい状態)である場合、便の色が明るく、逆に腸内がアルカリ性(悪い状態)である場合、便の色が暗いと言われている。得点表SL13では、便の状態(良し悪し)を加味した、いつもの状態からの一致度合い(逸脱度合い)を得点としている。
例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値から3σを減算した値よりも小さい場合、得点表SL13を用いて、得点を「0.65」に決定する。例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値からσを減算した値以上であり、かつ第1特徴値から0.5σを減算した値よりも小さい場合、得点表SL13を用いて、得点を「1」に決定する。
ここで、図21を用いて評価決定の具体的な例を示す。図21では、ユーザAの直近1週間の排便における便の各色の頻度を示す。図21では、ユーザAの直近1週間の排便における便の色は、数値「2」に対応する便の色「うすい黄土」が1回、数値「3」に対応する便の色「黄土」が3回は、数値「4」に対応する便の色「茶」が4回である場合を示す。例えば、サーバ装置400は、ユーザAの直近1週間の排便における便の各色を基に、ユーザAの直近1週間の便の色の平均(第2平均値)を、ユーザAの第2特徴値として算出する。図21では、サーバ装置400は、ユーザAの第2特徴値(第2平均値)を、「3.375(=(2+3+3+3+4+4+4+4)/8)」と算出する。
サーバ装置400は、ユーザAの第1特徴値「3.7」と、第2特徴値「3.375」を用いて、ユーザAの便の色に関する評価を決定する。サーバ装置400は、得点表SL13を用いて、ユーザAの第2特徴値「3.375」がどの範囲に位置するかを特定し、ユーザAの第2特徴値が該当する範囲に対応する得点を、ユーザAの便の色の得点に決定する。サーバ装置400は、図19中の線L132に示すように、ユーザAの第2特徴値が-σと-0.5σとの間に位置するため、ユーザAの便の色の得点を「1」に決定する。
サーバ装置400は、得点表SL13が示す得点を他の値に乗算する重み(係数)として用いてもよい。この場合、サーバ装置400は、得点表SL13を用いて、ユーザAの便の色の重みを「1」に決定した場合、ベースとなる得点「100」に重み「1」を乗算した値「100」を、ユーザAの便の色の得点に決定する。
<3-1-4.便の総合評価例>
なお、生体情報管理システム1は、便の1つの指標のみに限らず、複数の指標を総合した評価を決定してもよい。この点について、図22及び図23を用いて説明する。図22は、便の総合評価の決定例を示す図である。図23は、便の総合評価の決定例を示す図である。図22及び図23では、形、色及び量の3つの指標を用いた総合評価を、複数指標の総合評価の一例として示す。
図22では、形、色及び量の3つの指標に重みづけを行い、重みづけを基に総合評価を決定する場合を示す。具体的には、図22では、形の得点の最大値が40点であり、色の得点の最大値が30点であり、量の得点の最大値が30点であり、合計値が最大100点となる場合を示す。
サーバ装置400は、上述した重みづけを基に各指標の得点を決定する(ステップS1)。図22では、サーバ装置400は、過去1週間の便性状から得点表に基づいて得点を算出する。例えば、サーバ装置400は、過去1週間の便の形と、便の形に対応する得点表とに基づいて、便の形の得点を算出する。図22では、サーバ装置400は、便の形に対応する得点表を用いて、ユーザAの過去1週間の便の形の平均が「0.95」であると特定し、「0.95」を係数(「第1係数」とする)として、便の形の得点(「第1部分得点」とする)を「38(=40×0.95)」と算出する。
例えば、サーバ装置400は、過去1週間の便の色と、便の色に対応する得点表とに基づいて、便の色の得点を算出する。図22では、サーバ装置400は、便の色に対応する得点表を用いて、ユーザAの過去1週間の便の色の平均が「1.00」であると特定し、「1.00」を係数(「第2係数」とする)として、便の色の得点(「第2部分得点」とする)を「30(=30×1)」と算出する。
例えば、サーバ装置400は、過去1週間の便の量と、便の量に対応する得点表とに基づいて、便の量の得点を算出する。図22では、サーバ装置400は、便の量に対応する得点表を用いて、ユーザAの過去1週間の便の量の平均が「0.90」であると特定し、「0.90」を係数(「第3係数」とする)として、便の量の得点(「第3部分得点」とする)を「27(=30×0.9)」と算出する。
サーバ装置400は、便の形の得点(第1部分得点)と、便の色の得点(第2部分得点)と、便の量の得点(第3部分得点)とを合計して、総合評価を決定する(ステップS2)。サーバ装置400は、第1部分得点「38」と、第2部分得点「30」と、第3部分得点「27」とを合計して、ユーザAの便の総合評価を「95(=38+30+27)」点に決定する。
上記は一例に過ぎず、サーバ装置400は、各部分得点を用いずに、便の総合評価を決定してもよい。例えば、サーバ装置400は、図23の算出式FC1に示すように、ベースとなる得点「100」に第1係数「0.95」、第2係数「1.0」及び第3係数「0.9」を乗算した値を、便の総合評価を決定してもよい。この場合、サーバ装置400は、ユーザAの便の総合評価を「85.5(=100×0.95×1.0×0.9)」点に決定する。
なお、図22及び図23では、便の形、色及び量の3つの指標を用いて、便の総合評価を決定する場合を示したが、生体情報管理システム1は、便の形、色及び量以外の指標を用いて、便の総合評価を決定してもよいし、4つ以上の指標を用いて、便の総合評価を決定してもよい。
<3-2.複数のユーザの排便データに基づく評価例>
なお、上述した例では、対象個人の排便データのみを用いた対象個人の排泄の評価を一例として示したが、生体情報管理システム1は、対象個人以外のユーザの排便データを用いて対象個人の排泄の評価を決定してもよい。例えば、生体情報管理システム1は、複数ユーザの過去の排便データの分布から算出される第1特徴値を用いて対象個人の排泄の評価を決定してもよい。
生体情報管理システム1は、複数のユーザの過去の排便データの分布から算出される第1特徴値と、識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の排便データから算出される第2特徴値との比較により、対象個人の排泄に関する評価を決定する。例えば、サーバ装置400の処理部432は、対象個人を含む複数のユーザの過去の排便データの分布から算出される第1特徴値と、識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の排便データから算出される第2特徴値との比較により、対象個人の排泄に関する評価を決定する。
例えば、サーバ装置400の処理部432は、複数ユーザのうち大多数(多数派)と同じ性状である程、評価を高く決定する。この場合、サーバ装置400の処理部432は、複数ユーザの過去の排便データの分布から算出される平均値等の代表値を第1特徴値として、対象個人の第2指標値が第1指標値に近い程、評価を高く決定する。このように、複数のユーザの排便データを用いる場合、サーバ装置400の処理部432は、大多数の便の性状に対する一致度合い(逸脱度合い)により、対象個人の便の評価を決定する。
なお、第1特徴値の算出に過去の排便データが用いられる複数のユーザには、対象個人も含まれなくてもよい。この場合、例えば、サーバ装置400の処理部432は、対象個人以外の複数のユーザの過去の排便データの分布から算出される第1特徴値と、識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の排便データから算出される第2特徴値との比較により、対象個人の排泄に関する評価を決定する。第2特徴値の算出に対象個人の直近の複数の排便データを用いる場合、第1特徴値の算出に用いる過去の排便データは、第2特徴値の算出に用いる、対象個人の直近(最新)の排便データよりも過去であれば、重複している期間があってもよい。
以下、複数のユーザの排便データに基づく評価例について、図24及び図25を用いて説明する。なお、以下に示す処理は、第1指標値の算出に用いる過去の排便データが、対象個人のみの排便データであるか、複数のユーザの排便データであるかの違い以外は、上述した対象個人のみの排便データを用いた場合の処理と同様であるため、同様の点については適宜説明を省略する。
<3-2-1.便の形の評価例>
まず、図24を用いて、複数のユーザの排便データを用いた便の形の評価の一例を説明する。図24は、他者比較による便の形の評価方法の一例を示す図である。なお、図24において、図15と同様の点については説明を省略する。
図24中のグラフGR14は、複数人の1週間分の排便データに基づく複数人の便の形の分布を示す。例えば、サーバ装置400は、対象個人であるユーザA以外の複数のユーザの過去1週間分の排便データを用いてグラフGR14を生成する。例えば、サーバ装置400は、排便データが取得された全ユーザの過去1週間分の排便データを用いてグラフGR14を生成してもよい。例えば、サーバ装置400は、排便データが取得された全ユーザから、選択した所定数(例えば100人等)のユーザの過去1週間分の排便データを用いてグラフGR14を生成してもよい。例えば、サーバ装置400は、排便データが取得された全ユーザから、ランダムに選択した所定数のユーザの過去1週間分の排便データを用いてグラフGR14を生成してもよい。
なお、上記は一例に過ぎず、サーバ装置400は、任意の複数のユーザの排便データを用いてグラフGR14を生成してもよい。例えば、サーバ装置400は、排便データが取得された全ユーザのうち、ユーザAに類似する複数の類似ユーザを抽出し、抽出した複数の類似ユーザの過去1週間分の排便データを用いてグラフGR14を生成してもよい。この場合、サーバ装置400は、排便データが取得された全ユーザのうち、ユーザAと年代及び性別が一致する複数の類似ユーザを抽出し、抽出した複数の類似ユーザの過去1週間分の排便データを用いてグラフGR14を生成してもよい。
また、図24中の線L142は、複数のユーザの過去1週間での便の形の平均(値)を示す。例えば、線L142は、ユーザAの直近1週間での便の形の平均を示す。サーバ装置400は、複数のユーザの過去1週間の排便データの分布から算出される第1特徴値である線L141が示す平均値(第1平均値)と、複数のユーザの過去1週間の排便データよりも新しい排便データ(少なくとも1つ)を加えた、ユーザAの直近1週間の排便データから算出される第2特徴値である線L142が示す平均値(第2平均値)との比較により、ユーザAの便の形に関する評価を決定する。
サーバ装置400は、第1特徴値と第2特徴値との差分の大きさに応じたスコア(得点)を、ユーザAの便の形に関する評価として算出する。例えば、サーバ装置400は、図16に示す得点表SL12を用いて、ユーザAの便の形の得点を決定する。なお、第1特徴量と第2特徴量の算出期間を同じ1週間として示したが、期間は同じでなくてもよい。例えば、第1特徴量は複数のユーザの過去1週間での排便データから算出し、第2特徴量はユーザAの直近1回の排便データから算出してもよい。
例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値から3σを減算した値よりも小さい場合、得点表SL12を用いて、得点を「0.60」に決定する。例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値±0.5の値になる場合、得点表SL12を用いて、得点を「1」に決定する。例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値にσを加算した値よりも大きく、かつ第1特徴値に2σを加算した値以下である場合、得点表SL12を用いて、得点を「0.90」に決定する。なお、複数のユーザの排便データを用いた場合について、評価決定の具体的な例は、図17と同様であるため、詳細な説明は省略する。
<3-2-2.便の色の評価例>
次に、図25を用いて、複数のユーザの排便データを用いた便の色の評価例について説明する。図25は、他者比較による便の色の評価方法の一例を示す図である。なお、図25において、図19と同様の点については説明を省略する。
図25中のグラフGR15は、複数人の1週間分の排便データに基づく複数人の便の色の分布を示す。例えば、サーバ装置400は、複数人の1週間分の排便データを用いてグラフGR15を生成する。図25中の線L151が複数のユーザの過去1週間での便の色の平均(値)を示し、σは標準偏差を示す。
また、図25中の線L152は、複数のユーザの過去1週間での便の色の平均(値)を示す。例えば、線L152は、ユーザAの直近1週間での便の色の平均を示す。サーバ装置400は、複数のユーザの過去1週間の排便データの分布から算出される第1特徴値である線L151が示す平均値(第1平均値)と、複数のユーザの過去1週間の排便データよりも新しい排便データ(少なくとも1つ)を加えた、ユーザAの直近1週間の排便データから算出される第2特徴値である線L152が示す平均値(第2平均値)との比較により、ユーザAの便の色に関する評価を決定する。
サーバ装置400は、第1特徴値と第2特徴値との差分の大きさに応じたスコア(得点)を、ユーザAの便の色に関する評価として算出する。例えば、サーバ装置400は、図20に示す得点表SL13を用いて、ユーザAの便の色の得点を決定する。
例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値から3σを減算した値よりも小さい場合、得点表SL13を用いて、得点を「0.65」に決定する。例えば、サーバ装置400は、第2特徴値が第1特徴値からσを減算した値以上であり、かつ第1特徴値から0.5σを減算した値よりも小さい場合、得点表SL13を用いて、得点を「1」に決定する。なお、複数のユーザの排便データを用いた場合について、評価決定の具体的な例は、図21と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、複数のユーザの排便データを用いた場合について、便の総合評価の決定例は、図22及び図23と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第1特徴値、及び第2特徴値の算出は、1回の排便行為(1回のトイレ使用)ごとに度数分布を作成して、平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値等を算出したりするだけでなく、所定時間内(例えば1日)の排便データをまとめてから、算出してもよい。直近1週間の排便データ(便の形)の平均値の算出を例に説明すると、1日に、数値「3」に対応する便の形「ひび割れ」が1回と、数値「4」に対応する便の形「バナナ状」が1回の合計2回排泄した場合、その日の排便データ(便の形)を「3.5(=(3+4)/2)」としてから、直近1週間(7日分)の平均値を算出してもよい。例えば、便の量は、所定期間(例えば1日)の排便データを合算してから、算出してもよい。
第1特徴値、及び第2特徴値は、平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値等である。また、第1特徴値と第2特徴値の比較は、差分の数値(絶対値)で評価するだけでなく、分布やばらつき(標準偏差や分散等)を加味してもよい。
便の総合評価例は、便の形、便の色等、指標ごとに計算して合算等するだけでなく、便の形、便の色等の複数の指標をまとめて、多変量解析等により、第1特徴値、及び第2特徴値を算出してもよい。第1特徴値と第2特徴値の比較の評価は、ユークリッド距離やマハラノビス距離等で算出してもよい。機械学習を用いてもよい。
<3-3.便の評価の表示例>
ここから、図26を用いて、便の評価の表示例を説明する。図26は、便の評価の表示例を示す図である。具体的には、図26は、対象個人について決定した便の評価を示すスコア(得点)に基づく情報の表示の例を示す図である。
図26の表示例では、ユーザAを情報提供先(図中の「あなた」)として、ユーザAが利用するユーザ端末200での表示を一例として説明する。図26中に示すユーザ端末200-1、200-2、200-3の各々は、ユーザAの便の評価の異なる表示態様を示すものであり、ユーザAが利用するユーザ端末200である。図26に示すように、ユーザ端末200は、直接的な表現だけでなく、評価を示す得点(スコア)を数値で表示する表示態様や、評価を概念的に示す記号(マーク)で表示する表示態様により、便の評価に関する情報を表示してもよい。
図26中のユーザ端末200-1は、評価を示す得点(スコア)を数値で表示する表示態様の一例を示す。ユーザ端末200-1は、ユーザAの便の評価を示す得点が90点である場合の表示例を示す。
例えば、サーバ装置400は、ユーザAの便の評価を示す得点が90点であることを示すコンテンツ(「第1コンテンツ」ともいう)を生成する。そして、サーバ装置400は、生成した第1コンテンツを、ユーザAが利用するユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200は、サーバ装置400から受信した第1コンテンツを表示する。
また、図26中のユーザ端末200-2は、評価を顔文字で表示する表示態様の一例を示す。ユーザ端末200-2は、ユーザAの便の評価を示す得点が90点である場合に、その評価を顔文字で表示する表示例を示す。例えば、評価を示す顔文字は、得点が高い程笑顔になるように設定されてもよい。
例えば、サーバ装置400は、ユーザAの便の評価を示す得点が90点であり、良い評価であることを笑顔のアイコンで示すコンテンツ(「第2コンテンツ」ともいう)を生成する。そして、サーバ装置400は、生成した第2コンテンツを、ユーザAが利用するユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200は、サーバ装置400から受信した第2コンテンツを表示する。
また、図26中のユーザ端末200-3は、評価を、Good(良い)であることを示す文字自体やGoodを抽象的に示す図形(アイコン)等で表示する表示態様の一例を示す。ユーザ端末200-3は、ユーザAの便の評価を示す得点が90点である場合に、その評価を示す文字自体及び評価を抽象的に示す親指を立てたアイコンで表示する表示例を示す。例えば、評価を示すアイコンは、得点が低い程下方向に向くように設定されてもよい。
例えば、サーバ装置400は、ユーザAの便の評価を示す得点が90点であり、良い評価であることを示すGoodの文字と親指を立てたアイコンとを含むコンテンツ(「第3コンテンツ」ともいう)を生成する。そして、サーバ装置400は、生成した第3コンテンツを、ユーザAが利用するユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200は、サーバ装置400から受信した第3コンテンツを表示する。
図26に示す表示は、一例に過ぎず、ユーザ端末200は、様々な表示態様で便の評価を表示してもよい。例えば、ユーザ端末200は、便の評価を文章で示すコンテンツを表示してもよい。例えば、ユーザ端末200は、「あなたのいつもの便の性状と同じ状態です」または「あなたの便の状態は良好です」等といった文字情報を含むコンテンツを表示してもよい。この場合、サーバ装置400は、文字情報を含むコンテンツを生成し、ユーザ端末200へ送信する。ユーザ端末200は、サーバ装置400から受信した文字情報を含むコンテンツを表示する。
第1特徴量の算出、第2特徴量の算出、便性能の評価の決定、及びコンテンツの生成はサーバ装置400以外で行ってもよい。例えば、第1特徴量の算出はサーバ装置で行い、第2特徴量の算出、評価の決定、及びコンテンツの生成は、ユーザ端末200で行ってもよい。対象個人の過去の排便データから第1特徴量を算出する場合は、すべての工程をユーザ端末200で行ってもよい。便座装置2で算出や評価の決定をしてもよい。
なお、上述してきた各実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
使用者の属性は、居住地域や体重でもよい。例えば、居住地域が大きく異なると、食文化が異なるため、便の性状も異なる。そのため、居住地域ごとに排便データを表示してもよい。例えば、体重が大きく異なると、食べる量が異なる。また、肥満の人とやせている人では腸内細菌叢が異なるため、便の性状も異なる。そのため、体重ごとに排便データを表示してもよい。
使用者の属性は、企業や学校等のでもよい。友人、知人等のコミュニティでもよい。例えば、一企業の社員を対象として第2特徴量を算出し、排便データを評価した場合、一企業内の社員の中で、使用者自身が自身の立ち位置を知ることができる。
使用者の属性の情報は、排便情報データベース421に使用者識別情報であるユーザIDを登録するときに、使用者情報として、属性情報を併せて登録してもよい。
第1特徴量の算出、第2特徴量の算出、便性能の評価の決定の期間を直近の1週間としたが、この限りでなく、1度の排泄や、1日、1カ月、1年やそれ以上でもよい。また、使用者がユーザ端末200を操作することで集計する所定の期間を切り替えて、表示期間を変更することも可能である。
上述してきた各実施形態及び変形例では、排便データを自動で入力する例で記したが、すべての排便記録の入力は、使用者自身が手動で行ってもよい。この場合、使用者が排泄した後に大便を目視や嗅覚で確認し、使用者自身がユーザ端末200を操作することで排便データを入力することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
R トイレルーム
1 生体情報管理システム
2 便座装置
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
231 取得部
232 時計部
233 要求部
3 本体部
30 本体カバー
31 開口
4 便蓋
5 便座
6 洗浄ノズル
60 ノズル用蓋
7 洋式大便器(便器)
71 電磁弁
8 ボウル部
9 リム部
10 操作装置
11 表示画面
200 ユーザ端末
301 着座センサ
302 カメラ
350 ガスセンサユニット
351 ファン
352 においセンサ
400 サーバ装置
410 通信部
420 記憶部
421 排便情報データベース
430 制御部
431 受付部
432 処理部(決定部)
433 提供部

Claims (6)

  1. 生体情報を収集して管理する生体情報管理システムであって、
    個人を識別する識別情報を取得する取得部と、
    個人の生体情報を記憶する記憶部と、
    過去の生体情報の分布から算出される第1特徴値と、前記識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の生体情報から算出される第2特徴値との比較により、前記対象個人の生体情報に関する評価を決定する決定部と、
    を有することを特徴とする生体情報管理システム。
  2. 前記決定部は、
    前記第1特徴値と、前記対象個人の複数の生体情報から算出される前記第2特徴値との比較により、前記対象個人の生体情報に関する評価を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の生体情報管理システム。
  3. 前記決定部は、
    前記第1特徴値と、前記対象個人の前記第2特徴値との差分の大きさに応じたスコアを、前記対象個人の生体情報に関する評価として算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体情報管理システム。
  4. 前記第1特徴値の算出に用いる前記過去の生体情報は、前記対象個人の過去の生体情報である
    ことを特徴とする請求項1に記載の生体情報管理システム。
  5. 前記記憶部は、
    前記個人の前記生体情報として、排便した時刻、大便の形、色、量、排泄にかかる時間、排泄時のにおい、前回の排泄と今回の排泄の間の時間の少なくとも1つの排便データを記憶し、
    前記決定部は、
    過去の排便データの分布から算出される前記第1特徴値と、前記識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の排便データから算出される前記第2特徴値との比較により、前記対象個人の排泄に関する評価を、前記生体情報に関する評価として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の生体情報管理システム。
  6. 生体情報を収集して管理する生体情報管理方法であって、
    個人を識別する識別情報を取得し、
    個人の生体情報を記憶し、
    過去の生体情報の分布から算出される第1特徴値と、前記識別情報によって特定される個人である対象個人の直近の生体情報から算出される第2特徴値との比較により、前記対象個人の生体情報に関する評価を決定する
    ことを含むことを特徴とする生体情報管理方法。
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