JP2024033897A - トイレシステム - Google Patents

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Satoko Kizuka
祐介 荒木
Yusuke Araki
美奈 合田
Mina Aida
晃貴 永野
Akitaka Nagano
翔太 藤野
Shota Fujino
春奈 川崎
haruna Kawasaki
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Abstract

【課題】使用者の生体評価を適切に出力可能にすること。【解決手段】実施形態に係るトイレシステムは、使用者を特定する特定部と、前記特定部により特定された使用者である対象使用者の大便を検知する第1検知部と、前記第1検知部により検知された大便の情報から、大便の性状を推定する推定部と、前記対象使用者のトイレの使用状況を検知する第2検知部と、前記対象使用者の前記大便の性状と、前記対象使用者の前記トイレの前記使用状況とに基づいて前記対象使用者の生体評価を実行し、前記対象使用者の前記生体評価の結果を出力するように制御を行う制御部と、を備える。【選択図】図3

Description

開示の実施形態は、トイレシステムに関する。
従来から、トイレで排泄された便を検出し、便の状態を使用者に提示する技術が知られている。例えば、トイレの使用者の便が撮像された画像を分析して、使用者に便の形や硬さ具合等の便の性状を提示する技術が知られている(例えば特許文献1)。
特開2021-192024号公報
しかしながら、上述した従来技術では、使用者に便の形や硬さ具合等の便の性状の情報を提示しているに過ぎず、使用者等、情報の提示を受けた人が実生活の改善等に反映させづらい。そのため、使用者自身を評価した情報を適切に出力可能にすることが望まれている。
上記のような点を鑑みて、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることが課題となる。
開示の実施形態は、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることができるトイレシステムを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るトイレシステムは、使用者を特定する特定部と、前記特定部により特定された使用者である対象使用者の大便を検知する第1検知部と、前記第1検知部により検知された大便の情報から、大便の性状を推定する推定部と、前記対象使用者のトイレの使用状況を検知する第2検知部と、前記対象使用者の前記大便の性状と、前記対象使用者の前記トイレの前記使用状況とに基づいて前記対象使用者の生体評価を実行し、前記対象使用者の前記生体評価の結果を出力するように制御を行う制御部と、を備えることを特徴とする。
実施形態の一態様に係るトイレシステムによれば、便性状とトイレの使用状況の情報を踏まえて、生体評価を実行し、生体評価結果を、外部に出力させるように制御を行うことで、現在の体調などを客観的に把握することができ、実生活の改善につなげやすくなる。したがって、トイレシステムは、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることができる。
実施形態の一態様に係るトイレシステムにおいて、前記トイレの前記使用状況は、前記トイレの使用回数及び使用時間のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする。
実施形態の一態様に係るトイレシステムによれば、トイレの使用回数及び使用時間のうち少なくとも1つを含むトイレの前記使用状況を用いて生体評価を実行することで、現在の体調などを客観的に把握することができ、実生活の改善につなげやすくなる。したがって、トイレシステムは、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることができる。
実施形態の一態様に係るトイレシステムにおいて、前記制御部は、前記対象使用者の前記大便が硬いまたは水っぽいと評価される頻度が一定値以上であり、かつ前記対象使用者の前記トイレの使用回数が所定期間に所定回数以上であった場合、前記対象使用者の状態注意レベルが高いと評価し、前記対象使用者の前記状態注意レベルを出力するように制御を行うことを特徴とする。
実施形態の一態様に係るトイレシステムによれば、使用者の便が硬かったり、水っぽかったりするなど、普通便の状態でない状況を基に状態注意レベルを評価することで、現在の状態注意レベルをさらに詳細に客観的に把握することができ、実生活の改善につなげやすくなる。したがって、トイレシステムは、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることができる。
実施形態の一態様に係るトイレシステムにおいて、前記制御部は、前記対象使用者の前記トイレの前記使用回数に基づいて、前記対象使用者の前記状態注意レベルの信頼度を算出することを特徴とする。
実施形態の一態様に係るトイレシステムによれば、信頼度評価を行うことで、出力した体調不良レベルの信ぴょう性を見える化し、過剰に体調不良レベルの結果を受け取られてしまうことを抑制できる。したがって、トイレシステムは、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることができる。なお、本発明における「使用回数に基づいて」とは、所定期間における使用回数そのものの値だけでなく、例えば所定期間における使用回数の平均値など、使用回数に基づいて導き出される値で対象使用者の状態注意レベルの信頼度を算出するものも含まれる。
実施形態の一態様に係るトイレシステムにおいて、前記制御部は、前記対象使用者の前記大便が硬いまたは水っぽいと評価され、かつ前記対象使用者の前記トイレの使用時間が所定値以上であった場合、前記対象使用者の状態注意レベルが高いと評価し、前記対象使用者の前記状態注意レベルを出力するように制御を行うことを特徴とする。
実施形態の一態様に係るトイレシステムによれば、使用者の便が硬かったり、水っぽかったりするなど、普通便の状態でない状況を基に状態注意レベルを評価することで、現在の状態注意レベルをさらに詳細に客観的に把握することができ、実生活の改善につなげやすくなる。したがって、トイレシステムは、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることができる。
実施形態の一態様に係るトイレシステムにおいて、前記制御部は、前記対象使用者の前記トイレの前記使用回数に基づいて、前記対象使用者の前記状態注意レベルの信頼度を算出することを特徴とする。
実施形態の一態様に係るトイレシステムによれば、信頼度評価を行うことで、出力した体調不良レベルの信ぴょう性を見える化し、過剰に体調不良レベルの結果を受け取られてしまうことを抑制できる。したがって、トイレシステムは、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることができる。
実施形態の一態様に係るトイレシステムにおいて、前記制御部は、前記対象使用者の前記状態注意レベルに基づいて、前記トイレが設けられた環境に関する評価を実行することを特徴とする。
実施形態の一態様に係るトイレシステムによれば、使用者の状態注意レベルに基づいて、トイレが設けられた環境に関する評価を実行することで、使用者の状態を基に環境も評価すルことができる。例えば、トイレシステムは、職場や学校等の環境(施設)のトイレに逃げ込んでいる人等、その環境(施設)でストレスが溜まっている人等も把握して、職場や学校等の環境(施設)の管理者へ通知できる。したがって、管理者は、自身の管理対象の健康状態などをいち早く把握でき、対策検討を行うことができる。
実施形態の一態様によれば、使用者の生体評価を適切に出力可能にすることができる。
図1は、実施形態に係るトイレの利用対象の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る便器装置の概略斜視図である。 図3は、実施形態に係るトイレシステムの構成例を示す図である。 図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図5は、実施形態に係る配置情報記憶部の一例を示す図である。 図6は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図7は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図8は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図9は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図10は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図11は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図12は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図13は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図14は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。 図15は、時系列変化に基づく処理の一例を示す図である。 図16は、時系列変化に基づく処理の一例を示す図である。 図17は、時系列変化に基づく処理の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するトイレシステムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<1.実施形態>
<1-1.処理概要>
まず、実施形態に係るトイレシステム1(図3参照)により実行される処理の概要を説明する。トイレシステム1は、トイレ室2に設けられる便器装置10の使用者の生体評価を実行する。以下、生体評価の対象となる使用者を対象使用者と記載する場合がある。ここでいう生体評価とは、例えばトイレの使用者(人)の心身の状態の評価である。トイレシステム1は、対象使用者のトイレの使用状況と、対象使用者の大便(「便」ともいう)の性状(「便性状」ともいう)との少なくとも1つを用いて、対象使用者の生体評価を実行する。ここでいうトイレの使用状況は、トイレの使用時間、及びトイレの使用回数を含む。例えば、トイレの使用状況は、使用者による便器装置10の使用回数、及び使用者による便器装置10の使用時間等を含む概念である。また、ここでいう便性状は、軟便、普通便、硬便等の便の種類を示す便のタイプ、及び便の量等を含む概念である。例えば、軟便は、水っぽい便であり、硬便は硬い便であり、普通便は軟便及び硬便以外の状態の便である。なお、便のタイプ、便の量等の便性状の詳細については後述する。
例えば、トイレシステム1は、対象使用者の単位時間当たりの便器装置10の使用回数と、便器装置10の使用時間とに基づいて対象使用者の生体評価を実行する。また、例えば、トイレシステム1は、対象使用者の便の性状と、対象使用者の便器装置10の使用状況とに基づいて対象使用者の生体評価を実行する。トイレシステム1は、対象使用者の生体評価の結果を出力するように制御を行う。例えば、トイレシステム1は、対象使用者の生体評価の結果を、トイレ室2が設けられる環境(施設)の管理者が利用するコンピュータ(「管理者装置」ともいう)に送信し、管理者装置に生体評価の結果を表示させる。
<1-2.生体評価(状態注意レベル)>
以下では、トイレシステム1は、対象使用者の生体評価として、対象使用者の状態注意レベルを算出する。なお、ここでいう状態注意レベルは、体調、メンタル等の心身の状態の推定に用いられる使用者の心身の状態を示す値(指標値)である。例えば、状態注意レベルは、その値が大きい程、その使用者の体調不良の状態である可能性が高いことを示す。例えば、状態注意レベルは、その値が大きい程、その使用者の腸内環境が悪い、その使用者が下痢気味である可能性が高いことを示す。
例えば、状態注意レベルは、その値が大きい程、その使用者がメンタル不調等の状態である可能性が高いことを示す。また、例えば、状態注意レベルは、その値が大きい程、その使用者のストレス過多の状態(ストレス度が高い状態)である可能性が高いことを示す。状態注意レベルは、体調不良レベル、メンタル不調レベル、ストレスレベル等と読み替えてもよい。なお、上記は一例に過ぎず、状態注意レベルは、上記に限らず使用者の様々な心身の状態を示し得る。
<1-3.トイレ室の構成例>
ここから、トイレシステム1が実行する使用者の生体評価の処理の詳細な説明に先だって、図1を用いて、トイレ室の構成例について説明する。図1は、実施形態に係るトイレの利用対象の一例を示す図である。図1は、トイレの利用対象の物理的な配置等を概念的に示す。
図1に示すトイレ室2は、個室空間を形成するトイレブースであるトイレブースTB1~TB3と、トイレブース以外の空間である共有空間である共有空間CS1を有する。なお、トイレブースTB1、トイレブースTB2、トイレブースTB3等、トイレ室2に設けられるトイレブースを区別せずに説明する場合、「トイレブースTB」と記載する場合がある。
トイレブースTBは、パーティション(間仕切り)で区切られた空間(個室空間)である。各トイレブースTBは、便器装置10を備え、人が排泄行為を行う場所としての機能を有する。また、各トイレブースTBは、そのトイレブースTB内に入室するための開閉可能なドア(図示は省略)を備える。なお、各トイレブースTBのドアは、一般的なトイレブースTBに設けられるドアと同様であるため、詳細な説明は省略する。また、トイレブースTBは、パーティションによって、完全に区切られた空間でなくてもよく、パーティションの上部や下部に、隣接するトイレブースTBや共有空間と区切られていない部分が設けられていてもよい。
また、共有空間CS1等、トイレ室2に設けられる共有空間を区別せずに説明する場合、「共有空間CS」と記載する場合がある。共有空間CSは、トイレ室2内において複数人が同時に滞在し得る共有部である。例えば、共有空間CSは、トイレ室2への入り口、洗面化粧台部50等の洗面の設備、各トイレブースTBへの経路を有する。共有空間CSは、トイレ室2への入場、手等の洗浄、各トイレブースTBへの移動等を行うための場所としての機能を有する。なお、トイレ室2が男性用のトイレ室2として機能する場合、その共有空間CSには小便器が配置されてもよい。すなわち、共有空間CSも人が排泄行為を行う場所として機能する場合がある。
次に、図1に示すトイレ室2を参照して、トイレ室2における各装置の配置について説明する。便器装置1011は、トイレブースTB1に配置される。また、便器装置1012は、トイレブースTB2に配置される。また、便器装置1013は、トイレブースTB3に配置される。なお、便器装置1011、便器装置1012、便器装置1013等を区別せずに説明する場合、「便器装置10」と記載する場合がある。
図1では、便器装置10の数が3つである場合を一例として示すが、便器装置10の数は、任意の数が採用可能であり、便器装置10の数は、2つ以下または4つ以上であってもよい。なお、便器装置10の機能などの詳細は後述する。また、情報の収集や判定等の処理の対象として、便器装置10を説明する記載は、その便器装置10が配置されるトイレブースTBと読み替えてもよい。また、情報の収集や判定等の処理の対象として、トイレブースTBを説明する記載は、そのトイレブースTBに配置される便器装置10と読み替えてもよい。例えば、便器装置1011は、トイレブースTB1と読み替えてもよく、トイレブースTB1は、便器装置1011と読み替えてもよい。
洗面化粧台部50は、共有空間CS1に配置される。洗面化粧台部50は、複数の洗面器が設けられる。図1では、洗面化粧台部50に設けられる洗面器の数が3つである場合を一例として示すが、洗面器の数は、所望の処理が可能であれば任意の数が採用可能である。
なお、図1に示すトイレ室2は、一例に過ぎず、トイレ室2については任意の構成が採用可能である。例えば、トイレ室2は、便器装置10を有する構成であれば、どのような構成であってもよい。例えば、図1では、トイレ室2が3つの便器装置10を有する場合を一例として説明するが、トイレ室2は1つの便器装置10のみを有する住宅(個人宅)のトイレであってもよい。
<1-4.トイレ空間の配置環境>
トイレ室2の配置について簡単に説明する。トイレ室2は、そのトイレ室2が物理的に配置可能な空間であれば、どのような環境に設けられてもよい。すなわち、トイレ室2が設けられる環境は、任意の環境が採用可能である。例えば、トイレ室2は、職場や学校等の各種の環境(施設)に設けられてもよい。例えば、トイレ室2は、職場が配置されるオフィスビル、学校の校舎等の環境に設けられてもよい。トイレ室2が設けられる環境は、職場や学校等に限らず、店舗等の商業施設といった種々の施設であってもよい。また、例えば、トイレ室2が設けられる環境は、遊園地や競技場等であってもよい。例えば、トイレ室2が設けられる環境は、観光地等の地域に設けられるトイレであってもよい。例えば、トイレ室2が設けられる環境は、公園や駐車場等であってもよい。すなわち、トイレは公園や駐車場等の屋外に設けられてもよい。例えば、トイレ室2が設けられる環境は、個人宅のような住宅施設であってもよい。このように、トイレ室2が設けられる環境は、トイレ室2が配置可能な空間があれば、どのような環境であってもよい。
<1-5.便器装置の構成例>
ここから、便器装置10の構成の一例について図2を参照して説明する。図2は、実施形態に係る便器装置の概略斜視図である。
図2に示すように、便器装置10は、便器11と、本体部12と、便座13と、便蓋14とを有する。なお、図2では、便器装置10の主な構成のみに符号を付して説明するが、便器装置10は上記以外にも、各種の機能を実現するための構成を有するが、詳細な説明は省略する。例えば、便器装置10は、洗浄用の水を吐水するためのノズルを操作するための操作部を有してもよい。
便器11は、例えば、陶器製である。便器11には、ボウル部11aが形成される。ボウル部11aは、下方に凹んだ形状であり、使用者の排泄物を受ける部位(便鉢)である。なお、便器11は、図示のような床置き式に限らず、トイレシステム1を適用可能であれば、どのような形式でもよく、壁掛け式等のような形式であってもよい。
また、本体部12は、便器11の上面側に設けられる。例えば、本体部12の内部には、便座13と便蓋14との開閉作動を制御する開閉ユニット、便座13の温度を制御する便座暖房ユニット、人体局部の洗浄を行う洗浄ユニット、及び、臭気成分を低減する脱臭ユニット、が内蔵されてもよい。また、図2では、第1検知部101は、本体部12から便器11のボウル部11aを臨む位置に設けられる。なお、図2に示す第1検知部101の配置は一例に過ぎず、第1検知部101は、所望の情報を検知可能であれば、どのような位置に配置されてもよい。第2検知部102は、便器装置10に設けられてもよい。
図2に示すように、便座13は、中央に開口を有する環状に形成され、便器11の上端部(リム部)に沿って、便器11の開口に重なる位置に配置される。便座13は、使用者が着座する。便座13は、着座した使用者の臀部を支持する着座部として機能する。また、図1に示すように、便座13及び便蓋14は、それぞれの一端部が本体部12に軸支され、本体部12の軸支部分を中心として回動可能(開閉可能)に取り付けられる。このように、使用者が着座する便座13と、便器11の蓋として機能する便蓋14との各々は、本体部12に対して回動可能に軸支されている。なお、便蓋14は、便器装置10に必要に応じて取り付けられ、便器装置10は、便蓋14を有しなくてもよい。なお、上述した例は一例に過ぎず、便器装置10は、任意の装置構成が採用可能である。
<1-6.トイレシステムの構成>
次に、トイレシステム1の構成について図3を参照して説明する。図3は、実施形態に係るトイレシステムの構成例を示す図である。具体的には、図3は、トイレシステム1の構成を示す。
トイレシステム1は、使用者の生体評価の処理に用いる情報を収集し、使用者の生体評価の処理を実行する情報処理装置100を有する。図3に示すトイレシステム1は、情報処理装置100、複数の便器装置1011、1012、1013、複数の第1検知部10111、10112、10113、及び第2検知部10211、10212、10213を含む。なお、第1検知部10111、第1検知部10112、第1検知部10113等を区別せずに説明する場合、「第1検知部101」と記載する場合がある。また、第2検知部10211、第2検知部10212、第2検知部10213等を区別せずに説明する場合、「第2検知部102」と記載する場合がある。
なお、トイレシステム1には、複数の情報処理装置100、複数の洗面化粧台部50等が含まれてもよい。また、使用者の生体評価の処理に用いる情報を収集する情報処理装置と、使用者の生体評価の処理を実行する情報処理装置とは別装置であってもよい。また、トイレシステム1には、洗面化粧台部50等の各共有設備を検知対象とする検知部(共有設備検知部)が含まれてもよい。
トイレ室2は、施設等の空間に設けられ、トイレを使用する使用者が入退場する空間である。例えば、トイレ室2は、トイレブースTB、共有空間CS等を有し、トイレに関する構造物が配置される空間である。例えば、図1に示すトイレ室2は、複数の便器装置1011、1012、1013、が各々配置されるトイレブースTB1~TB3、及び洗面化粧台部50が配置される共有空間CS1を有する。このように、トイレ室2は、便器装置10が設置されたトイレブースTBを複数有する。
便器装置10は、トイレを使用する使用者が大便または小便等を排泄する際に使用されるトイレの使用対象である。上述したように、便器装置10は、使用者の排泄物を受けるボウル部11aを有する。便器装置10は、トイレ室2内に設けられるトイレブースTBに配置される。
便器装置10の第1検知部101は、便器装置10において排泄される大便の便性状を推定するために用いる情報を検知する。第1検知部101は、使用者の大便を検知する。第1検知部101は、便器装置10のボウル部11a内を撮像する撮像装置である。例えば、第1検知部101は、便器装置10の便座よりも下部に配置されボウル部11a内を撮像する。第1検知部101は、使用者が排泄した便に関する情報(画像)を検出する。なお、第1検知部101は、便器装置10のボウル部11a内を撮像し、便器装置10の使用者の排泄物を撮像可能な位置であれば、どのような位置に配置されてもよい。
例えば、第1検知部101は、受光により一次元画像を撮影するラインセンサ(一次元のイメージセンサ)であってもよいし、二次元画像を撮影するエリアセンサ(二次元のイメージセンサ)であってもよい。例えば、ラインセンサである場合、第1検知部101は、便座13と便器装置10の封水部(封水が溜まる部分)との間を撮影する方向に向けて配置される。このように、第1検知部101は、使用者が排泄後に便器装置10の封水部(封水が溜まる部分)に着水するまでの落下中の便を撮影するように配置されてもよい。
また、例えば、エリアセンサである場合、第1検知部101は、便器装置10の封水部を撮影する方向に向けて配置される。このように、第1検知部101は、便器装置10の封水部を撮影するように配置されてもよい。なお、第1検知部101は、便を検知(撮像)可能であれば、どのような配置態様であってもよい。また、第1検知部101は、静止画像を撮影してもよいし、動画像を撮影してもよい。また、使用者が便座に座ることで便器内が暗くなり、十分な明るさで撮影できない場合は、光源(発光部)を設けてもよい。また光源の波長は、可視光でも、赤外光のような不可視光でもよい。第1検知部101は、排泄物を撮像可能であれば、温度を検知して撮像する温度センサ(サーモグラフィカメラ)や、超音波を検知して撮像する超音波センサなどでもよい。
便器装置10の第1検知部101は、例えば無線通信機能を有する通信部(例えば通信回路等)を含み、情報処理装置100と無線により通信可能に接続される。例えば、第1検知部101は、撮像した画像(映像)や撮像した日時などを示す検知情報を、その便器装置10または便器装置10が配置されたトイレブースTBを識別する識別情報(ID等)とともに情報処理装置100へ送信する。なお、上記は一例に過ぎず、第1検知部101は、上述した例に限らず、便器装置10において排泄される大便の便性状を推定するために用いる情報を検知可能であれば、任意の構成が採用可能である。
便器装置10の第2検知部102は、便器装置10の使用に関する検知を行う。第2検知部102は、使用者の便器装置10の使用状況を検知する。第2検知部102は、使用者による便器装置10の使用状況を示す情報を検出する。第2検知部102は、便器装置10の使用時間に関する情報を検知する。第2検知部102は、便器装置10の使用回数に関する情報を検知する。便器装置10の第2検知部102は、便器装置10が配置されたトイレブースTBに関する検知を行う。
第2検知部102は、便器装置10が配置されたトイレブースTBへの人(使用者)の入退場を検知するセンサを有してもよい。例えば、第2検知部102は、人体検知センサ、行動検知センサ、着座検知センサ等の各種のセンサを有してもよい。第2検知部102は、トイレブースTBのドア等に設けられ、トイレブースTBのドアの開閉を検知するドアセンサを有してもよい。第2検知部102は、トイレブースTBのドア付近を撮像する画像センサを有してもよい。第2検知部102は、便器装置10への使用者の着座を検知する着座センサを有してもよい。
便器装置10の第2検知部102は、例えば無線通信機能を有する通信部(例えば通信回路等)を含み、情報処理装置100と無線により通信可能に接続される。例えば、第2検知部102は、使用者がトイレブースTBへ入室した日時、使用者がトイレブースTBから退出した日時、使用者がトイレブースTBに滞在した期間等を示す検知情報を、その便器装置10または便器装置10が配置されたトイレブースTBを識別する識別情報(ID等)とともに情報処理装置100へ送信する。なお、上記は一例に過ぎず、第2検知部102は、上述した例に限らず、便器装置10の使用時間または使用回数を計測するために用いる情報を検知可能であれば、任意の構成が採用可能である。
洗面化粧台部50は、トイレを使用する使用者が手を洗ったり、顔を洗ったり、鏡を見たりする際に使用される洗面器を有するトイレの使用対象である。洗面化粧台部50は、トイレ室2内に設けられる共有空間CSに配置される。例えば、洗面化粧台部50の各洗面器は、自動水栓の機能を有する蛇口、蛇口からの水を受ける水受け部を有する。
情報処理装置100は、トイレの使用者の生体評価に関する各種の情報処理を実行する情報処理装置(コンピュータ)である。例えば、情報処理装置100は、クラウドサーバ等であってもよい。情報処理装置100は、第1検知部101及び第2検知部102と、インターネット等の所定のネットワークNを介して、無線または有線により通信可能に接続される。なお、情報処理装置100は、情報の送受信が可能であれば、第1検知部101及び第2検知部102とどのように接続されてもよく、無線により通信可能に接続されてもよいし、有線により通信可能に接続されてもよい。
情報処理装置100は、収集した情報を用いて、トイレの使用者の生体評価を実行する。情報処理装置100は、第1検知部101及び第2検知部102から受信した情報である収集情報を用いて、トイレの使用者の生体評価を実行する。情報処理装置100は、使用者の生体評価の結果を、トイレ室2が設けられた環境の管理者が利用する管理者装置に送信する。また、情報処理装置100は、トイレ室2が設けられた環境の評価を示す情報を、管理者装置に送信する。なお、トイレシステム1には、環境の管理者が利用するPC(パソコン)、スマートフォン等の管理者装置が含まれてもよい。
情報処理装置100は、各種情報を収集する。例えば、情報処理装置100は、ゲートウェイ装置等であってもよい。情報処理装置100は、各使用対象について検知されるセンサデータ等の検知情報を収集する装置である。情報処理装置100は、他の装置から情報を収集する。情報処理装置100は、トイレ室2、便器装置10、及び洗面化粧台部50等について検知された情報である検知情報を収集する。情報処理装置100は、トイレ室2、便器装置10、及び洗面化粧台部50等の情報を検知する装置から検知情報を受信する。なお、情報処理装置100は、情報の送受信が可能であれば、トイレ室2、便器装置10、及び洗面化粧台部50等の情報を検知する装置とどのように接続されてもよく、有線により通信可能に接続されてもよい。
また、情報処理装置100は、便器装置10を利用する使用者を特定する処理(個人識別処理)を行う。例えば、情報処理装置100は、便器装置10のリモコンに対する使用者の操作、使用者が所有する携帯端末(「使用者装置」ともいう)との通信等により、便器装置10を使用する使用者を特定するための情報を取得し、便器装置10の使用者の個人識別を行う。例えば、情報処理装置100は、使用者を特定するための情報(「使用者識別情報」ともいう)を取得し、取得した使用者識別情報を用いて便器装置10の使用者の個人識別を行う。
例えば、情報処理装置100は、使用者が所有する使用者装置と通信し、使用者装置から使用者を特定するための使用者識別情報を受信する。例えば、情報処理装置100は、使用者がリモコンの操作により入力した使用者識別情報を、リモコンから受信してもよい。情報処理装置100は、使用者装置、リモコン等の使用者特定用装置と所定のネットワークを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、情報処理装置100は、便器装置10を使用する使用者を特定が可能であれば、どのような方法により使用者の特定を行ってもよい。なお、本発明の特定部における「使用者を特定」とは、使用者個人を特定する情報、例えば、個人情報(例えば、氏名、住所等)だけでなく、ユーザーIDなど個人情報と紐づかない匿名化された情報でもよい。また、使用者個人の特定ではなく、グループ単位での特定でもよい。例えば会社名であったり部署名、学校名や学年名、クラス名などであっても良い。
情報処理装置100はトイレ室2外に配置されてもよいし、トイレ室2内に配置されてもよい。例えば、情報処理装置100は、トイレ室2が設けられた施設などに配置されるサーバ装置であってもよい。なお、上記は一例に過ぎず、第1検知部101及び第2検知部102と通信して、情報を収集可能であれば、情報処理装置100の装置構成及び配置は任意の形態が採用可能である。
<1-7.情報処理装置の機能構成>
以下、情報処理装置の機能構成について図4を参照して説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
通信部110は、例えば、通信回路等によって実現される。通信部110は、所定のネットワークN(図3参照)と有線または無線で接続され、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部110は、所定のネットワークN(図3参照)と有線または無線で接続され、第1検知部101及び第2検知部102等の他の装置との間で情報の送受信を行う。
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部120は、各種の情報処理のプログラム等によって使用されるデータ等を非一時的に記録するコンピュータが読み取り可能な記録媒体である。
実施形態に係る記憶部120は、図4に示すように、配置情報記憶部121と、収集情報記憶部122とを有する。なお、記憶部120は、配置情報記憶部121及び収集情報記憶部122に限らず、処理に必要な様々な情報を記憶する。例えば、記憶部120は、各種の情報処理で用いる様々な情報(例えば閾値に関する情報)を記憶する。例えば、記憶部120は、各種の情報処理で用いる閾値を算出するための関数、算出した関数の情報を記憶する。例えば、記憶部120は、閾値として用いる第一所定値を記憶する。
実施形態に係る配置情報記憶部は、トイレシステム1の検知対象となる各種の使用対象の配置に関する各種情報を記憶する。例えば、配置情報記憶部は、トイレ室2、便器装置10及び洗面化粧台部50の配置に関する情報を記憶する。図5は、実施形態に係る配置情報記憶部の一例を示す図である。図5に示す配置情報記憶部には、「施設」、「トイレ空間」、「配置箇所」、「配置要素」といった項目が含まれる。
「施設」は、トイレ空間(トイレ室)が配置される場所を示す。なお、「施設」には、構造物に限らず、トイレ空間が配置される場所であれば様々な場所が登録可能である。「トイレ空間」は、各トイレ空間を識別するための識別情報を示す。図5では、説明の為に「トイレ空間」に「2」といった各トイレ空間に付した符号を図示するが、「トイレ空間」には、トイレ空間(トイレ室)を特定可能な情報(例えばトイレ空間ID等)が記憶される。
「配置箇所」は、各配置箇所を識別するための識別情報を示す。図5では、説明の為に「配置箇所」に「TB1」、「TB2」、「TB3」、「CS1」といったトイレ室2の各構成に付した符号を図示するが、「配置箇所」には、配置箇所を特定可能な情報(例えば配置箇所ID等)が記憶される。
「配置要素」は、対応する配置箇所に配置されるトイレの使用対象を識別するための識別情報を示す。例えば、「配置要素」は、対応する配置箇所に配置される便器装置10、及び洗面化粧台部50等のトイレの使用対象を識別するための識別情報を示す。図5では、説明の為に「配置要素」に「1011」、「1012」、「1013」、「50」等の各構成に付した符号を図示するが、「配置要素」には、各使用対象を識別可能であればどのような情報が登録されてもよい。
例えば、「配置要素」には、対応する配置箇所に配置される便器装置を特定可能な情報(例えば便器装置ID等)、小便器を識別するための識別情報(例えば小便器ID等)、または洗面器を識別するための識別情報(例えば洗面器ID等)が記憶される。
図5の例では、「2」により識別されるトイレ室2には、「TB1」により識別されるトイレブースTB1、「TB2」により識別されるトイレブースTB2、「TB3」により識別されるトイレブースTB3が配置箇所として含まれることを示す。また、トイレ室2には、「CS1」により識別される共有空間CS1が配置箇所として含まれることを示す。
「TB1」により識別される配置箇所であるトイレブースTB1には、「1011」により識別される便器装置1011が配置されることを示す。また、「TB2」により識別される配置箇所であるトイレブースTB2には、「1012」により識別される便器装置1012が配置されることを示す。また、「TB3」により識別される配置箇所であるトイレブースTB3には、「1013」により識別される便器装置1013が配置されることを示す。
なお、配置情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、配置情報記憶部121は、検知対象となる各使用対象のセンサデータ(検知情報)を検知するセンサ(検知部)を特定可能な情報(例えばセンサID等)を、そのセンサが検知する使用対象に対応付けて記憶してもよい。
各トイレの使用対象の具体的な配置位置を示す情報(例えば緯度経度情報等)を、各トイレの使用対象に対応付けて記憶してもよい。例えば、各トイレ室2の具体的な配置位置を示す情報(例えば緯度経度情報等)を、各トイレ室2に対応付けて記憶してもよい。例えば、各便器装置10の具体的な配置位置を示す情報(例えば緯度経度情報等)を、各便器装置10に対応付けて記憶してもよい。例えば、配置情報記憶部121は、洗面化粧台部50が検知する情報や洗面化粧台部50の具体的な配置位置を示す情報(例えば緯度経度情報等)を、洗面化粧台部50に対応付けて記憶してもよい。
収集情報記憶部122は、各トイレの使用対象について収集したセンサデータ等の検知情報を記憶する。収集情報記憶部122は、第1検知部101及び第2検知部102から受信した情報を記憶する。収集情報記憶部122は、第1検知部101及び第2検知部102により検知された検知情報を記憶する。例えば、収集情報記憶部122は、各トイレの使用対象の使用履歴を、各トイレの使用対象を識別する情報に対応付けて記憶する。
例えば、収集情報記憶部122は、便器装置10において撮像された画像を、その画像が撮像された日時、便器装置10を識別する情報、及び便器装置10を使用した使用者を特定するための情報に対応付けて記憶する。例えば、収集情報記憶部122は、便器装置10において撮像された画像により推定された便性状を示す情報を、その画像が撮像された日時、便器装置10を識別する情報、及び便器装置10を使用した使用者の使用者識別情報に対応付けて記憶する。
例えば、収集情報記憶部122は、各トイレの使用対象が使用された日時を、各トイレの使用対象を識別する情報に対応付けて記憶する。収集情報記憶部122は、各便器装置10が使用された日時を、各便器装置10を識別する情報に対応付けて記憶する。収集情報記憶部122は、各便器装置10が配置されたトイレブースTBが使用された日時を、各トイレブースTBを識別する情報に対応付けて記憶する。
例えば、収集情報記憶部122は、各トイレの使用対象が使用された日時、及びその使用における使用時間を、各トイレの使用対象を識別する情報に対応付けて記憶する。収集情報記憶部122は、各便器装置10が使用された日時、及びその使用における使用時間を、各便器装置10を識別する情報に対応付けて記憶する。収集情報記憶部122は、各便器装置10が配置されたトイレブースTBが使用された日時、及びその使用における使用時間を、各トイレブースTBを識別する情報に対応付けて記憶する。
なお、上記は一例に過ぎず、収集情報記憶部122は、収集された様々な情報を記憶する。
図4に戻り、説明を続ける。制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部に記憶されたプログラム(例えば、本開示に係る各種の情報処理のプログラム等)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、特定部132と、計測部133と、推定部134と、処理部135と、出力部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
取得部131は、各種情報を取得する。取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。取得部131は、他の装置から情報を受信する。取得部131は、第1検知部101が収集した情報(検知情報等)を第1検知部101から受信する。取得部131は、第2検知部102が収集した情報(検知情報等)を第2検知部102から受信する。
取得部131は、便器装置10について第1検知部101により検知された検知情報を第1検知部101から受信する。取得部131は、便器装置10が配置されたトイレブースTBについて第1検知部101により検知された検知情報を第1検知部101から受信する。取得部131は、便器装置10について第2検知部102により検知された検知情報を第2検知部102から受信する。取得部131は、便器装置10が配置されたトイレブースTBについて第2検知部102により検知された検知情報を第2検知部102から受信する。取得部131は、洗面化粧台部50等の各共有設備について共有設備検知部により検知された検知情報を共有設備検知部から受信する。
取得部131は、処理に用いる情報を記憶部120から取得する。取得部131は、各種の情報処理に用いる情報を、収集情報記憶部122から取得する。取得部131は、処理対象となる便器装置10に対応する情報を、収集情報記憶部122から取得する。
取得部131は、使用者の使用者識別情報を使用者特定用装置から取得する。例えば、取得部131は、便器装置10のリモコン、または使用者が所有する携帯端末(使用者装置)から、便器装置10を使用する使用者を特定するための情報を取得する。例えば、取得部131は、使用者が所有する使用者装置と通信し、使用者装置から使用者を特定するための使用者識別情報を受信する。取得部131は、使用者がリモコンへの操作により入力した使用者識別情報を、リモコンから受信する。取得部131は、対象使用者の便の性状を示す情報を取得する。
特定部132は、情報を特定する特定処理を実行する。特定部132は、トイレの使用者を特定する。特定部132は、便器装置10の使用者の個人識別を行う。特定部132は、便器装置10の使用者を特定する。特定部132は、取得部131により取得された使用者の使用者識別情報を用いて、便器装置10の使用者を特定する。
計測部133は、各種の計測を行う。計測部133は、記憶部120に記憶された情報を用いて、各種の計測を行う。例えば、計測部133は、収集情報記憶部122に記憶された情報を用いて、各種の計測を行う。計測部133は、便器装置10の使用時間を計測する。計測部133は、第2検知部102により検知された情報を用いて、使用者の便器装置10の利用回数を計測する。計測部133は、第2検知部102により検知された情報を用いて、使用者の便器装置10の利用時間を計測する。
計測部133は、対象使用者の便器装置10の使用時間を計測する。例えば、計測部133は、トイレブースTBへの入退室に基づいて、使用者の便器装置10の使用時間を計測する。計測部133は、第2検知部102により使用者がトイレブースTBへ入室したことを検知した時刻を計測する。計測部133は、第2検知部102により使用者がトイレブースTBから退出したことを検知した時刻を計測する。計測部133は、第2検知部102により使用者がトイレブースTBへ入室したことを検知した時刻と、第2検知部102により使用者がトイレブースTBから退出したことを検知した時刻との差分により、使用者の便器装置10の利用時間を計測する。なお、上記は一例に過ぎず、計測部133は、様々な情報を用いて、対象使用者の便器装置10の使用時間を計測してもよい。例えば、計測部133は、便器装置10への着座から離座までの時間に基づいて、使用者の便器装置10の使用時間を計測してもよい。
推定部134は、推定処理を行う。推定部134は、第1検知部101及び第2検知部102により検知された情報を用いて、推定処理を行う。推定部134は、記憶部120に記憶された情報を用いて、推定処理を行う。
推定部134は、特定部132により特定された使用者の大便の情報から、使用者の大便の性状を推定する。推定部134は、第1検知部101により検知された大便の情報から、大便の性状を推定する。推定部134は、第1検知部101により検知された情報を用いて、画像に含まれる大便の性状を推定(判定)する。推定部134は、撮像装置により撮像された画像に含まれる大便の性状を推定する。
推定部134は、第1検知部101により撮影された画像に基づいて、その画像に対応する便のタイプを推定する。推定部134は、画像を用いて、その画像に対応する便のタイプが複数種類のいずれかであるかを推定する。推定部134は、例えば光学的な手法による画像解析等の便の形状を検知する種々の技術を適宜用いて、使用者の便のタイプを推定する。例えば、推定部134は、便のタイプが便無し、軟便、普通便、硬便の4つの種類のいずれであるかを推定する。
推定部134は、AI(人工知能)に関する技術を用いて便のタイプを推定してもよい。例えば、推定部134は、機械学習により生成された学習モデル(タイプ推定モデル)を用いて、便のタイプを推定してもよい。この場合、タイプ推定モデルは、事前に分類判断を示す教師データにより学習される。この教師データには、画像と、その画像に対応する便のタイプ(便無し、軟便、普通便及び硬便のいずれか)を示すラベル(正解情報)との組合せを複数含む。例えば、タイプ推定モデルは、画像を入力とし、入力された画像に対応する便のタイプを示す情報を出力するモデルである。
例えば、タイプ推定モデルは、画像が入力された場合に、入力された画像に対応するラベル(便のタイプ)の情報を出力するように学習される。例えば、タイプ推定モデルは、画像が入力された場合に、入力された画像が、便無し、軟便、普通便、硬便の4つの種類のいずれに該当するかを示す情報を出力するように学習される。タイプ推定モデルの学習は、いわゆる教師あり学習に関する種々の手法を適宜用いて行われる。この場合、タイプ推定モデルは記憶部120に格納され、推定部134は、記憶部120に格納されたタイプ推定モデルを用いて、便のタイプを推定してもよい。例えば、情報処理装置100が学習処理を行い、タイプ推定モデルを生成してもよい。
なお、上記は一例に過ぎず、推定部134は、様々な情報を適宜用いて、便のタイプを推定してもよい。例えば、推定部134は、画像に所定のサイズ以上の塊が含まれない場合、その画像が便無しであると推定する。例えば、推定部134は、画像において、便がちぎれて(分離され)、複数の小さい塊である場合、その画像に対応する便のタイプが軟便であると推定する。例えば、推定部134は、画像において、長さが所定値未満の塊が複数ある場合、その画像に対応する便のタイプが軟便であると推定する。例えば、推定部134は、画像において、長さが所定値未満の塊が連続する場合、その画像に対応する便のタイプが軟便であると推定する。例えば、推定部134は、画像において、1つの便(塊)の表面の模様(しわ)が所定の閾値以上である場合、その画像に対応する便のタイプが硬便であると推定する。例えば、推定部134は、画像において、長さが所定値以上の塊がある場合、その画像に対応する便のタイプが軟便であると推定する。また、推定部134は、軟便及び硬便のいずれでもないと推定した場合、その便を普通便であると推定してもよい。
なお、上記は一例に過ぎず、推定部134は、便無し、軟便、普通便、硬便の4つの種類に限らず、便のタイプを4つ以上の種類に分類してもよい。例えば、推定部134は、ブリストルスケールに基づいて、便のタイプを8種類に分類してもよい。例えば、推定部134は、画像を用いて、その画像に対応する便のタイプが、ブリストルスケールに基づくタイプ0~タイプ7のいずれかであるかを推定する。例えば、タイプ0は便無しであり、タイプ1はコロコロであり、タイプ2はカチカチ(硬い)であり、タイプ3はひび割れ(やや硬い)であり、タイプ4は普通(バナナ状)であり、タイプ5はやや軟らかであり、タイプ6は泥状であり、タイプ7は液状(水様)である。
例えば、推定部134は、タイプ推定モデルを用いて、便のタイプが8種類のうちいずれであるかを推定してもよい。この場合、教師データには、画像と、その画像に対応する便のタイプ(タイプ0~タイプ7のいずれか)を示すラベル(正解情報)との組合せを複数含む。例えば、タイプ推定モデルは、画像が入力された場合に、入力された画像に含まれる便が、タイプ0~7のいずれに該当するかを示す情報を出力するように学習される。
例えば、推定部134は、画像が入力されたタイプ推定モデルがタイプ0を示す情報を出力した場合、その画像のタイプを便無しであると推定する。また、推定部134は、画像が入力されたタイプ推定モデルがタイプ1~3を示す情報を出力した場合、その画像のタイプを硬便であると推定する。推定部134は、画像が入力されたタイプ推定モデルがタイプ4を示す情報を出力した場合、その画像のタイプを普通便であると推定する。推定部134は、画像が入力されたタイプ推定モデルがタイプ5~7を示す情報を出力した場合、その画像のタイプを軟便であると推定する。
また、推定部134は、第1検知部101により撮影された画像を基に大便の量を推定する。例えば、推定部134は、画像中に占める大便の面積や割合を基に大便の量を推定する。例えば、推定部134は、便量推定モデルが出力するスコアを用いて、大便の量を推定してもよい。推定部134は、画像が入力された便量推定モデルが出力するスコアが第1閾値以上、第2閾値未満である場合、大便の量を「少(小)」であると推定してもよい。第2閾値は、第1閾値よりも大きい値であるものとする。また、推定部134は、画像が入力された便量推定モデルが出力するスコアが第2閾値以上、第3閾値未満である場合、大便の量を「中」であると推定してもよい。第3閾値は、第2閾値よりも大きい値であるものとする。また、推定部134は、画像が入力された便量推定モデルが出力するスコアが第3閾値以上である場合、大便の量を「多(大)」であると推定してもよい。また、推定部134は、画像が入力された便量推定モデルが出力するスコアが第1閾値未満である場合、大便の量を「なし」(便無し)であると推定してもよい。なお、上記の4段階の推定は一例に過ぎず、推定部134は、様々な情報を適宜用いて、大便の量を推定してもよい。また、上記は一例に過ぎず、推定部134は、タイプ、量以外にも、色等の様々な便性状を推定してもよい。
処理部135は、便器装置10の使用者の生体評価の処理(生体評価処理)を実行する。処理部135は、記憶部120に記憶された各種の情報を用いて生体評価処理を行う。例えば、処理部135は、取得部131により取得された使用状況を示す情報や便性状の情報を用いて生体評価処理を行う。
処理部135は、計測部133により計測された各種の情報を用いて生体評価処理を行う。処理部135は、計測部133により計測された使用者による便器装置10の使用時間または使用回数に基づいて、便器装置10の使用者の生体評価を実行する。処理部135は、推定部134により推定された各種の情報を用いて生体評価処理を行う。処理部135は、推定部134により推定(判定)された便器装置10の便性状に基づいて、便器装置10の使用者の生体評価を実行する。処理部135は、算出処理を行う。処理部135は、生体評価処理により状態注意レベルを算出する。処理部135は、対象使用者の状態注意レベルを出力するように制御を行う。
処理部135は、対象使用者の大便の性状と、対象使用者の便器装置10の使用状況とに基づいて対象使用者の生体評価を実行する。処理部135は、対象使用者の大便の性状と、対象使用者の便器装置10の使用回数とに基づいて対象使用者の生体評価を実行する。処理部135は、対象使用者の大便の性状と、対象使用者の便器装置10の使用時間とに基づいて対象使用者の生体評価を実行する。処理部135は、対象使用者の生体評価の結果を出力するように制御を行う。
処理部135は、対象使用者の単位時間当たりの便器装置10の使用回数と、便器装置10の使用時間とに基づいて対象使用者の生体評価を実行する。処理部135は、使用時間が所定時間以上である便器装置10の使用が単位時間あたりに所定回数以上であった場合は、対象使用者の状態注意レベルが高いと評価する。
例えば、処理部135は、対象使用者の便が普通便と異なる場合、対象使用者の状態注意レベルを高くする。例えば、処理部135は、対象使用者の便が軟便または硬便である場合、対象使用者の状態注意レベルを高くする。例えば、処理部135は、対象使用者の便器装置10の使用時間が所定値よりも長い場合、対象使用者の状態注意レベルを高くする。例えば、処理部135は、対象使用者の便器装置10の使用回数が所定値よりも多い場合、対象使用者の状態注意レベルを高くする。
処理部135は、対象使用者の大便が硬いまたは水っぽいと評価される頻度が一定値以上であり、かつ対象使用者の便器装置10の使用回数が所定期間に所定回数以上であった場合、対象使用者の状態注意レベルが高いと評価する。処理部135は、対象使用者の大便が硬いまたは水っぽいと評価され、かつ対象使用者の便器装置10の使用時間が所定値以上であった場合、対象使用者の状態注意レベルが高いと評価する。処理部135は、便の性状に基づいて、対象使用者の状態注意レベルを補正する。処理部135は、便性状が硬いまたは水っぽいと評価されている場合に、状態注意レベルを高くする補正を行う。
処理部135は、対象使用者の状態注意レベルに基づいて、便器装置10が設けられた環境に関する評価を実行する。処理部135は、便器装置10が設けられた環境において状態注意レベルが高い人の人数が多い程、その環境が悪いと評価する。処理部135は、便器装置10が設けられた環境において状態注意レベルが高い人の人数が少ない程、その環境が良いと評価する。処理部135は、便器装置10が設けられた環境において状態注意レベルが高い人の人数を基に、その環境の悪さを示す評価値(環境悪化値)を算出する。処理部135は、便器装置10が設けられた環境において状態注意レベルが高い人の人数が多い程、その環境の環境悪化値を高くする。処理部135は、便器装置10が設けられた環境において状態注意レベルが高い人の人数が少ない程、その環境の環境悪化値を低くする。
処理部135は、出力部136を制御することにより状態注意レベルの信頼度を出力させる。処理部135は、対象使用者の過去の傾向に基づいて、対象使用者の状態注意レベルの信頼度を算出する。処理部135は、対象使用者の生体評価に用いる情報量が多い程、その生体評価の信頼度を高くする。処理部135は、対象使用者の状態注意レベルの算出に用いる情報量が多い程、その状態注意レベルの信頼度を高くする。処理部135は、対象使用者の状態注意レベルの算出に用いる情報量が多い程、その状態注意レベルの信頼度を高くする。例えば、処理部135は、対象使用者の状態注意レベルに該当する情報量が多い程、信頼度を高くする。
例えば、処理部135は、対象使用者の便器装置10の過去から現在までの使用期間が長い場合、対象使用者の状態注意レベルの信頼度が高いと算出してもよい。例えば、処理部135は、対象使用者の便器装置10の使用回数(頻度)が多い場合、対象使用者の状態注意レベルの信頼度が高いと算出してもよい。すなわち、例えば、対象使用者の便器装置10の使用回数(頻度)が所定の閾値未満だった場合は、信頼度を変更せず、対象使用者の便器装置10の使用回数(頻度)が所定の閾値以上だった場合は、信頼度を高くしてもよい。また、例えば、処理部135は、対象使用者の状態注意レベルが同じ状態で長期間続いた場合は、長期間続いていない場合に比べ、その信頼度を高くしてもよい。
なお、特定部によって、同一の使用者として特定された場合は、別のトイレシステムで得られたデータ(使用回数、便性状など)も合算して判定する。すなわち、同じ建物の別のフロアのトイレや、全く別の建物のトイレでも、同一の使用者として特定された取得情報であれば、その情報も加味して、状態注意レベルの判定や信頼度の判定を行う。このことにより、例えば、欠損データが減り、使用履歴が増えるため、データの信頼性を上げることができる。
処理部135は、対象使用者の便器装置10の過去の使用回数に基づいて、対象使用者の状態注意レベルの信頼度を算出する。処理部135は、対象使用者の便器装置10の過去の使用回数が多い程、対象使用者の状態注意レベルの信頼度を高く算出する。例えば、処理部135は、対象使用者の便器装置10の使用回数が第1値以下である場合、対象使用者の状態注意レベルの信頼度を低と算出する。例えば、処理部135は、対象使用者の便器装置10の使用回数が第1値より大きく、第2値以下である場合、対象使用者の状態注意レベルの信頼度を中と算出する。例えば、第2値は、第1値よりも多い値である。例えば、処理部135は、対象使用者の便器装置10の使用回数が第2値より大きい場合、対象使用者の状態注意レベルの信頼度を高と算出する。処理部135は、信頼度が高く、状態注意レベルが高い人の数に基づく情報を、便器装置10に関する管理者に出力部136に通知させる。処理部135は、状態注意レベルが高く、かつ信頼度が所定の値以上の人の数を示す情報を、便器装置10に関する管理者に出力部136に通知させる。
出力部136は、各種情報を出力する出力処理を実行する。出力部136は、各種情報を送信する送信部として機能する。出力部136は、外部の情報処理装置へ情報を送信することにより、出力処理を実行する。出力部136は、外部の情報処理装置へ情報を送信する。例えば、出力部136は、管理者が利用するパソコン、スマートフォン等の管理者装置へ各種情報を送信する。
出力部136は、各種情報を通知する通知処理を実行する。出力部136は、外部の情報処理装置へ情報を送信することにより、通知処理を実行する。例えば、出力部136は、トイレ室2が設けられた環境を管理する管理者が利用する管理者装置に、使用者の状態注意レベルを示す情報を送信する。出力部136は、管理者装置に使用者の状態注意レベルを示す情報を送信することにより、管理者装置に使用者の状態注意レベルを示す情報を表示させる。出力部136は、管理者装置に便器装置10が設けられた環境に関する評価を示す情報を送信する。
出力部136は、処理部135により生体評価の結果を出力するように制御される。出力部136は、対象使用者の生体評価の結果を出力する。出力部136は、処理部135により対象使用者の状態注意レベルを出力するように制御される。出力部136は、対象使用者の状態注意レベルを出力する。出力部136は、信頼度が高く、状態注意レベルが高い人の数に基づく情報を、便器装置10に関する管理者に通知する。出力部136は、状態注意レベルが高く、かつ信頼度が所定の値以上の人の数を示す情報を、管理者が利用する管理者装置に送信する。
<1-8.処理例>
ここから、トイレシステム1が実行する各種処理例について説明する。例えば、トイレシステム1の情報処理装置100が以下に示す各処理を実行する。
<1-8-1.使用状況に基づく処理例>
図6~図10を参照して、トイレシステム1が実行する使用状況に基づく処理例について説明する。図6~図10は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。なお、図6~図10に示す数値や状態注意レベル等は説明のための例示に過ぎず、図6~図10に示す値に限らず、任意の値が設定可能である。
まず、図6に示す例について説明する。図6では、情報処理装置100は、対象使用者の便器装置10の使用状況と状態注意レベルとの対応関係を示すマトリクスMT11を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。例えば、情報処理装置100は、1日のトイレ使用状況が、所定期間(図6では毎時(1時間))における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が2回以上であり、その使用時間が平均で10分よりも長い場合、その対象使用者の状態注意レベルが高であると算出する。また、情報処理装置100は、所定期間(1時間)における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回以上2回未満であり、その使用時間が3分より長く、10分以内である場合、その対象使用者の状態注意レベルが中であると算出する。上記のように、情報処理装置100は、1日のトイレ使用状況をみて、その日1日の状態注意レベルを判定する。この場合、ある時刻にたまたま高頻度でトイレに行っただけでは状態注意レベルは低いが、1日を通して高頻度に行っていると状態注意レベルが高いと判定される。
次に、図7に示す例について説明する。図7では、ある所定時間における使用状況での判断について、学校の授業中を一例として説明する。なお、図6と同様の点については適宜説明を省略する。図7では、情報処理装置100は、対象使用者の便器装置10の使用状況と状態注意レベルとの対応関係を示すマトリクスMT12を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。例えば、情報処理装置100は、1日の所定期間(授業中)における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が2回以上であり、その使用時間がいずれも10分よりも長い場合、その対象使用者の状態注意レベルが高であると算出する。また、情報処理装置100は、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回以上2回未満であり、その使用時間が10分以内である場合、その対象使用者の状態注意レベルが低であると算出する。
また、上記は一例に過ぎず、トイレシステム1は、様々な情報を基に様々な判断を行ってもよい。例えば、上記は1日のトイレ使用状況で状態注意レベルを算出したが、1日未満、例えば1度のトイレ使用状況や、午前のみや午後のみのトイレ使用状況で状態注意レベルを算出してもよいし、1日以上、例えば1週間のトイレ市場状況から判断してもよい。トイレの使用時間や使用回数は、所定期間(例えば1日)の平均値でもよいし、最大値でもよい。また例えば、トイレシステム1は、異常に長くトイレを使う場合、対象使用者が不調の可能性高いであると推定してもよい。例えば、トイレシステム1は、異常に長くトイレを使う場合、対象使用者がおなかの不調等によりすっきりしないと推定してもよい。例えば、トイレシステム1は、メンタル不調や疲労等によりトイレから出たくないと推定してもよい。例えば、トイレシステム1は、トイレ使用頻度が異常に高い場合、おなかや膀胱の調子が悪いと推定してもよい。
トイレシステム1は、状態注意レベルが高である状態が1日だけなら、おなかを壊した、寝不足・疲労等も含む単なる体調不良であると判断してもよい。例えば、トイレシステム1は、状態注意レベルが同じ状態で3日以上連続した場合、その状態注意レベルの信頼度を1段階上げてもよい。例えば、トイレシステム1は、1週間のうち、状態注意レベルが同じ状態が3日以上ある場合、その状態注意レベルの信頼度を1段階上げてもよい。このような場合、トイレシステム1は、その対象使用者が長期的な不調、重大な体調不良、高ストレス状態によるメンタル不調であると推定してもよい。
また、トイレシステム1は、学校の授業中等、通常トイレを使用しない時間帯に使用頻度が高かったり、使用時間が異常に長かったりした場合は、対象使用者の体調やメンタルに何らかの不調があると推定してもよい。この場合、トイレシステム1は、対象使用者の体調が悪いと推定してもよい。また、トイレシステム1は、対象使用者が授業受けたくない、教室にいたくない等の状態であると推定してもよい。
また、トイレシステム1は、対象使用者の睡眠状態、心拍、ストレス状態等の情報を用いてもよい。例えば、トイレシステム1は、対象使用者が利用するスマートウォッチなど、他の情報と掛け合わせて、状態注意レベルを算出する。この点について図8~図10を用いて説明する。具体的には、図8及び図9は、睡眠状態との掛け合わせの例を示す。また、図10は、心拍やストレス状態との掛け合わせの例を示す。図8~図10では、情報処理装置100が対象使用者の睡眠状態、心拍、ストレス状態等の情報を基に、対象使用者の便器装置10の使用状況と状態注意レベルとの対応関係を示すマトリクスMT13~MT15を補正する場合を示す。なお、図6等で説明した内容と同様の点については適宜説明を省略する。
まず、図8に示す例について説明する。図8では、対象使用者が睡眠不足1日目である場合の例を示す。図8では、情報処理装置100は、対象使用者が睡眠不足1日目である場合、マトリクスMT11をマトリクスMT13に補正する。図8に示すマトリクスMT13のうちハッチングが付された箇所が補正された箇所を示す。
具体的には、情報処理装置100は、対象使用者が睡眠不足1日目である場合、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回以上2回未満であり、その使用時間が3分より長く、10分以内である場合の状態注意レベルを中から低に変更する。また、情報処理装置100は、対象使用者が睡眠不足1日目である場合、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回以上2回未満であり、その使用時間が10分より長い場合の状態注意レベルを高から中に変更する。
このように、図8の例では、前日が1日のみが睡眠不足の場合、睡眠不足による一時的(突発的)に体調不良であり、継続して注意が必要な状態注意レベル(体調)の悪化とは考えにくいため、情報処理装置100は、トイレ使用時間が長くても、状態注意レベルを下げる。そして、情報処理装置100は、マトリクスMT13を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。
次に、図9に示す例について説明する。図9では、対象使用者の睡眠不足が高頻度で発生している場合の例を示す。図9では、情報処理装置100は、対象使用者の睡眠不足が高頻度で発生している場合、マトリクスMT11をマトリクスMT14に補正する。図9に示すマトリクスMT14のうちハッチングが付された箇所が補正された箇所を示す。
具体的には、情報処理装置100は、対象使用者の睡眠不足が高頻度で発生している場合、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回未満であり、その使用時間が3分より長く、10分以内である場合の状態注意レベルを低から中に変更する。また、情報処理装置100は、対象使用者の睡眠不足が高頻度で発生している場合、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回以上2回未満であり、その使用時間が3分以内の場合の状態注意レベルを低から中に変更する。
このように、図9の例では、睡眠不足の状態が長く続くと、ストレスで眠れない場合が考えられるので、情報処理装置100は、状態注意レベルを上げる。例えば、情報処理装置100は、睡眠不足継続日数で状態注意レベルの上昇度合いを大きくしてもよい。そして、情報処理装置100は、マトリクスMT14を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。
次に、図10に示す例について説明する。図10では、心拍数が高いときにトイレに行くというトイレ使用と心拍数に相関がある場合の例を示す。図10では、情報処理装置100は、心拍数が高いときにトイレに行くというトイレ使用と心拍数に相関がある場合、マトリクスMT11をマトリクスMT15に補正する。図10に示すマトリクスMT15のうちハッチングが付された箇所が補正された箇所を示す。
具体的には、情報処理装置100は、心拍数が高いときにトイレに行くというトイレ使用と心拍数に相関がある場合、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回未満であり、その使用時間が10分より長い場合の状態注意レベルを中から高に変更する。また、情報処理装置100は、心拍数が高いときにトイレに行くというトイレ使用と心拍数に相関がある場合、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回以上2回未満であり、その使用時間が3分以内の場合の状態注意レベルを低から中に変更する。
このように、図10の例では、心拍数が高いときにトイレに行くというトイレ使用と心拍数に相関ある場合、情報処理装置100は、状態注意レベルを上げる。そして、情報処理装置100は、マトリクスMT15を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。例えば、心拍数が高い場合にトイレに行くことが多い場合、情報処理装置100は、対象使用者が緊張状態を強いられて、トイレに逃げ込んでいると推定してもよい。また、長期的にみて、交感神経/副交感神経のバランスが、交感神経が高い状態が継続して続いている場合、情報処理装置100は、状態注意レベルを上げてもよい。
<1-8-2.便の情報に基づく処理例>
図11~図14を参照して、トイレシステム1が実行する便の情報に基づく処理例について説明する。図11~図14は、トイレシステムによる処理の一例を示す図である。なお、図11~図14に示す数値や状態注意レベル等は説明のための例示に過ぎず、図11~図14に示す値に限らず、任意の値が設定可能である。また、図6~図10等で説明した内容と同様の点については適宜説明を省略する。
まず、図11に示す例について説明する。図11では、情報処理装置100は、対象使用者の便器装置10の使用状況及び対象使用者の便性状の組み合わせと状態注意レベルとの対応関係を示すマトリクスMT21を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。具体的には、マトリクスMT21は、対象使用者の便器装置10の使用状況のうち使用時間と、対象使用者の便性状のうち便のタイプとの組み合わせごとに状態注意レベルを対応付けたものである。ここでいう便のタイプは、上述したように便なし、硬便、普通便、軟便の4つの種類であるものとする。
例えば、情報処理装置100は、対象使用者の1回の便器装置10の使用時間が10分よりも長く、その使用における便のタイプが便なしである場合、その対象使用者の状態注意レベルが高であると算出する。また、情報処理装置100は、対象使用者の1回の便器装置10の使用時間が3分よりも長く、10分以内であり、その使用における便のタイプが普通便である場合、その対象使用者の状態注意レベルが低であると算出する。
次に、図12に示す例について説明する。図12では、情報処理装置100は、対象使用者の便器装置10の使用状況及び対象使用者の便性状の組み合わせと状態注意レベルとの対応関係を示すマトリクスMT22を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。具体的には、マトリクスMT22は、対象使用者の便器装置10の使用状況のうち使用回数(使用頻度)と、対象使用者の便性状のうち便のタイプとの組み合わせごとに状態注意レベルを対応付けたものである。
例えば、情報処理装置100は、所定期間(図12では毎時(1時間))における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が2回以上であり、その使用における便のタイプについて便なしが多い場合、その対象使用者の状態注意レベルが高であると算出する。例えば、ここでいう便のタイプが多いとは、対象使用者について所定の期間(例えば1週間)における便の履歴においてそのタイプが占める割合が所定の割合(25%、35%等)以上であることであってもよい。例えば、ここでいう便のタイプが少ないとは、対象使用者について所定の期間における便の履歴においてそのタイプが占める割合が所定の割合(15%、20%等)未満であることであってもよい。また、情報処理装置100は、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回以上2回未満であり、その使用における便のタイプについて硬便が多い場合、その対象使用者の状態注意レベルが高であると算出する。
また、上記は一例に過ぎず、トイレシステム1は、様々な情報を基に様々な判断を行ってもよい。例えば、トイレシステム1は、軟便の頻度が高い場合、対象使用者の調子が悪いと推定してもよい。また、便のタイプが硬便や普通便でも、トイレ使用時間が長い(排泄に時間を要する)場合、すっきりしていないと考えられるので、トイレシステム1は、対象使用者の体調が悪い可能性があると推定してもよい。
また、例えば、トイレシステム1は、便が出ないのにトイレ使用時間が長い場合、すっきりしていない(体調)、あるいはおなかの調子は悪くないのにトイレにこもっていたい等、対象使用者の(メンタル)不調の可能性があると推定してもよい。また、1回だけ、1日だけならたまたまの不調の可能性あるが、継続したり、高頻度だったりする場合、トイレシステム1は、対象使用者の不調の可能性が高い(体調不良レベルの信頼性が高い)と推定してもよい。
また、例えば、トイレシステム1は、軟便の頻度が高い場合、対象使用者の調子が悪いと推定してもよい。例えば、トイレシステム1は、トイレ使用頻度が異常に高い場合、膀胱の不調等、対象使用者の体調不良の可能性があると推定してもよい。また、便のタイプが硬便や普通便でも、トイレ頻度が高い場合、すっきりしていないと考えられるので、トイレシステム1は、対象使用者の体調が悪い可能性があると推定してもよい。また、トイレ使用頻度が普通で、硬便が多いケースが数日なら、トイレシステム1は、対象使用者が軽度な体調不良であると推定してもよい。また、トイレ使用頻度が普通で、硬便が多いケースが数日間続く、あるいは発生頻度が高い場合、トイレシステム1は、軽度不調の継続しており、対象使用者が重度の不調と推定してもよい。また、トイレシステム1は、発生頻度や連続性で状態注意レベルを上げてもよい。
また、トイレシステム1は、便性状のうち、便の量を用いてもよい。この点について図13及び図14を用いて説明する。具体的には、図13及び図14では、便性状のうち、便の量について、その変化を対象とする場合を一例として示す。
まず、図13に示す例について説明する。図13では、情報処理装置100は、対象使用者の便器装置10の使用時間及び対象使用者の便の量の組み合わせと状態注意レベルとの対応関係を示すマトリクスMT23を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。具体的には、マトリクスMT23は、対象使用者の便器装置10の使用時間と、対象使用者の便の量の変化との組み合わせごとに状態注意レベルを対応付けたものである。
ここでいう便の量の変化は、過去と比べて、減少(減った)、変化無し(変わらない)、増加(増えた)の3つのパターンのいずれかであるものとする。例えば、過去の便の量の平均値から所定の範囲内(例えば、平均値から10%以内)である場合、情報処理装置100は、その便の量の変化を、変化無し(変わらない)と決定(判定)する。例えば、過去の便の量の平均値から所定の範囲の下限値(例えば、平均値から-10%の値)を下回る場合、情報処理装置100は、その便の量の変化を、減少(減った)と決定する。例えば、過去の便の量の平均値から所定の範囲の上限値(例えば、平均値から+10%の値)を上回る場合、情報処理装置100は、その便の量の変化を、増加(増えた)と決定する。なお、上記は一例に過ぎず、情報処理装置100は、過去の便の量との比較を基に、便の量の変化が減少(減った)、変化無し(変わらない)、増加(増えた)の3つのパターンのいずれかであるかは決定する。
例えば、情報処理装置100は、対象使用者の1回の便器装置10の使用時間が10分よりも長く、その使用における便の量の変化が増えた場合、その対象使用者の状態注意レベルが高であると算出する。また、情報処理装置100は、対象使用者の1回の便器装置10の使用時間が3分よりも長く、10分以内であり、その使用における便の量の変化が変わらない場合、その対象使用者の状態注意レベルが低であると算出する。
次に、図14に示す例について説明する。図14では、情報処理装置100は、対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)及び対象使用者の便の量の組み合わせと状態注意レベルとの対応関係を示すマトリクスMT24を用いて、対象使用者の状態注意レベルを算出する。具体的には、マトリクスMT24は、対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)と、対象使用者の便の量の変化との組み合わせごとに状態注意レベルを対応付けたものである。
例えば、情報処理装置100は、所定期間(図14では毎時(1時間))における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が2回以上であり、その使用における便の量の変化が変わらない場合、その対象使用者の状態注意レベルが高であると算出する。また、情報処理装置100は、所定期間における対象使用者の便器装置10の使用回数(使用頻度)が1回以上2回未満であり、その使用における便の量の変化が減った場合、その対象使用者の状態注意レベルが中であると算出する。
例えば、ストレスによって、食事量が増えたり、減ったりすることがある。また、食事量が増えると便の量も増えるという関係(比例関係)があるため、過去と比べて便量が増えたり減ったりした場合、トイレシステム1は、以前よりストレスがかかっている可能性があると推定してもよい。また、その人自身のベースの食事量があるので、単純に便量が多寡では判定難しい。そこで、トイレシステム1は、過去と比べて便の量が増減したかで判断することにより、適切に状態注意レベルを算出することができる。
なお、上述した例では、便器装置10の使用状況及び便性状のうち2つの情報を対象とした2次元のマトリクスを用いて、状態注意レベルを算出する場合を示したが、情報処理装置100は、3次元以上のマトリクスにより状態注意レベルを算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、便器装置10の使用時間、便器装置10の使用回数、及び便のタイプの3つの情報を対象とした3次元のマトリクスを用いて、状態注意レベルを算出してもよい。情報処理装置100は、便器装置10の使用時間、便のタイプ、及び便の量の3つの情報を対象とした3次元のマトリクスを用いて、状態注意レベルを算出してもよい。情報処理装置100は、便器装置10の使用時間、便器装置10の使用回数、及び便の量の3つの情報を対象とした3次元のマトリクスを用いて、状態注意レベルを算出してもよい。情報処理装置100は、便器装置10の使用時間、便器装置10の使用回数、便のタイプ、及び便の量の4つの情報を対象とした4次元のマトリクスを用いて、状態注意レベルを算出してもよい。
<1-8-3.時系列変化に基づく処理例>
図15~図17を参照して、トイレシステム1が実行する状態注意レベルの時系列変化に基づく処理例について説明する。図15~図17は、時系列変化に基づく処理の一例を示す図である。例えば、トイレシステム1の情報処理装置100が以下に示す各処理を実行する。例えば、情報処理装置100は、時系列変化で状態注意レベルの信頼度を上げる。なお、上述した内容と同様の点については適宜説明を省略する。
まず、図15の例について説明する。図15中のグラフGR11は、縦軸が状態注意レベルを示し、横軸が時間経過を示す。例えば、グラフGR11中の実線が状態注意レベル(測定値)を示し、実線が通る黒丸(●)が各日付での状態注意レベルを示す。例えば、図15では6月1日の対象使用者の状態注意レベルが低であることを示す。例えば、グラフGR11中の一点鎖線が、状態注意レベルの過去5日の平均を示す。
例えば、情報処理装置100は、図15に示すグラフGR11に示すような情報を用いて、状態注意レベルの信頼度を算出してもよい。情報処理装置100は、状態注意レベルの高の発生の連続性や、頻度を見て、状態注意レベルの信頼度を算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、短期的(単発で)に状態注意レベルの高が発生する場合、状態注意レベルの信頼度が低いと算出する。情報処理装置100は、6月9日の状態注意レベルが高はあるが、単発であるため、その時点では問題は大きくないと判断してもよい。例えば、情報処理装置100は、食中毒など一時的な体調不良の可能性がある判断し、今後の経過は一応様子を見ると決定してもよい。なお、情報処理装置100は、体調不良の連続性や頻度は、グラフGR11中の一点鎖線で示すような、過去数日の平均などを使ってもよい。
まず、図16の例について説明する。図16中のグラフGR12は、縦軸が状態注意レベルを示し、横軸が時間経過を示す。例えば、グラフGR12中の実線が状態注意レベル(測定値)を示し、実線が通る黒丸(●)が各日付での状態注意レベルを示す。例えば、図16では6月1日の対象使用者の状態注意レベルが低であることを示す。例えば、グラフGR12中の一点鎖線が、状態注意レベルの過去5日の平均を示す。
例えば、情報処理装置100は、図16に示すグラフGR12に示すような情報を用いて、状態注意レベルの信頼度を算出してもよい。情報処理装置100は、状態注意レベルの高の発生の連続性や、頻度を見て、状態注意レベルの信頼度を算出してもよい。図16では、6月後半は平均でも中レベルを超えている値が所定値以上であるため、情報処理装置100は、状態注意レベルの連続性や頻度から、対象使用者が体調不良の可能性を高いと推定してもよい。また、図16では、6月前半は低いが、中旬から後半にかけてレベルが上がっているため、情報処理装置100は、時系列変化から、対象使用者の体調が悪くなっている過程(予兆)であると推定してもよい。例えば、情報処理装置100は、状態注意レベルの高が継続する場合、状態注意レベルの信頼度を高くしてもよい。
また、情報処理装置100は、集団での傾向から、職場や学校の環境の不良を推定してもよい。この点について図17を用いて説明する。以下では、推定対象となる環境を対象環境と記載する場合がある。以下では、対象環境が職場であるものとして説明する。
図17中のグラフGR13は、状態注意レベルが中または高である1週間の延べ人数を示す。グラフGR13は、縦軸が人数を示し、横軸が時間経過を示す。グラフGR13の各日付に対応する棒グラフのうち、ハッチングが付された部分が、対象環境における状態注意レベル「高」である人の人数を示し、ハッチングが付されていない部分が、対象環境における状態注意レベル「中」である人の人数を示す。例えば、図17では、4月8日に対応する期間(1週間)において、対象環境における状態注意レベル「高」である人数が1人であり、対象環境における状態注意レベル「中」である人の人数が2人であることを示す。すなわち、図17では、4月8日に対応する期間(1週間)において、対象環境における状態注意レベル「高」または「中」である人の合計は3人であることを示す。
図17では、4月22日の週から、状態注意レベル「中」が増えてきている。そのため、情報処理装置100は、対象環境の悪化の兆しが見えると推定する。この場合、情報処理装置100は、対象環境で変化したことはあるか等の確認を促すような通知を対象環境の管理者に行う。例えば、情報処理装置100は、対象環境で変化したことはあるかの確認を促す内容のメッセージを対象環境の管理者の管理者装置に送信する。
また、図17では、5月20日の週から、全体数は変わらないがレベル「高」の割合が増えている。そのため、情報処理装置100は、対象環境の悪化のレベルが上がっている兆しが見えると推定する。この場合、情報処理装置100は、対象環境で変化したことはあるか等の確認を促すような通知を対象環境の管理者に行う。
また、図17では、6月10日の週や6月17日の週は、人数も多く、レベル「高」の比率も高い。そのため、情報処理装置100は、対象環境の悪いと推定する。この場合、情報処理装置100は、対象環境が悪いことを通知し、対象環境の管理者に対象環境の改善を促す。
また、図17では、7月1日の週からレベル「高」の割合が減っており、7月22日の週から、全体の人数も減る傾向である。そのため、情報処理装置100は、対象環境の改善の効果があったと推定する。この場合、情報処理装置100は、対象環境が改善したことを、対象環境の管理者に通知してもよい。
また、上記は一例に過ぎず、トイレシステム1は、様々な情報を基に様々な判断を行ってもよい。例えば、トイレシステム1は、以下の様な情報を対象環境の管理者に提示してもよい。例えば、トイレシステム1は、1日毎、1週間毎、1か月毎など、所定期間ごとに、状態注意レベル「高」等の体調不良者の延べ人数や平均人数を通知してもよい。また、トイレシステム1は、期間ごとに、レベル中○人、レベル高□人のように提示してもいいし、変化をグラフで提示してもよい。
また、トイレシステム1は、状態注意レベル「高」等の体調不良者の人数から、所定施設の環境に問題があることを直接的、あるいは間接的に通知してもよい。例えば、トイレシステム1は、「職場の環境が悪い可能性があります。」等のように対象環境の管理者に直接的に提示してもよい。また、例えば、トイレシステム1は、「体調不良が疑われる人数が多いです。/増えています。」等のように対象環境の管理者に間接的に提示してもよい。また、トイレシステム1は、上述したように、対象環境が改善した場合、それを通知してもよい。
なお、上述した例は一例に過ぎず、トイレシステム1は、様々な情報を適宜用いて、生体評価の実行、生体評価に基づく環境の評価等の各種処理を実行してもよい。この点について、以下例を列挙する。
例えば、単位時間当たりのトイレ使用回数は、所定の時間帯における単位時間当たりのトイレ使用回数であってもよい。この場合、トイレシステム1は、例えば職場や学校等の環境において、普段使わない時間帯でのトイレ使用回数が増加している場合は、その環境が悪い可能性があると評価してもよい。
例えば、所定回数や所定時間は、固定値だけでなく、過去の履歴の統計値(平均値、中央値など)から増加したか、増加傾向か、を踏まえて設定されてもよい。この場合、トイレシステム1は、例えば過去の履歴の統計値を基に、その増加傾向を基に所定回数や所定時間を設定し、設定した所定回数や所定時間を用いて各種の処理を行ってもよい。
なお、以下に示す例は例示に過ぎず、トイレシステム1は、様々な情報を適宜用いて、生体評価の実行、生体評価に基づく環境の評価等の各種処理を実行してもよい。
状態注意レベルや信頼度は、本人に通知するものに限らず、例えばグループの管理者、例えば会社における健康管理者や管理部門であったり、学校の保健師や担任教師などに通知するものであっても良い。例えば、トイレシステム1は、管理者等の第三者に通知する場合、環境の良し悪しの全体傾向だけでなく、「Xさんに注意が必要です。」等といったその環境にいる個人に関する情報を通知してもよい。
なお、上述してきた各実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
上述してきた各実施形態及び変形例について、以下のような構成であってもよいが、以下には限られない。
(1)
使用者を特定する特定部と、
前記特定部により特定された使用者である対象使用者の大便を検知する第1検知部と、
前記第1検知部により検知された大便の情報から、大便の性状を推定する推定部と、
前記対象使用者のトイレの使用状況を検知する第2検知部と、
前記対象使用者の前記大便の性状と、前記対象使用者の前記トイレの前記使用状況とに基づいて前記対象使用者の生体評価を実行し、前記対象使用者の前記生体評価の結果を出力するように制御を行う制御部と、
を備えることを特徴とするトイレシステム。
(2)
前記トイレの前記使用状況は、前記トイレの使用回数及び使用時間のうち少なくとも1つを含む
ことを特徴とする(1)に記載のトイレシステム。
(3)
前記制御部は、
前記対象使用者の前記大便が硬いまたは水っぽいと評価される頻度が一定値以上であり、かつ前記対象使用者の前記トイレの使用回数が所定期間に所定回数以上であった場合、前記対象使用者の状態注意レベルが高いと評価し、前記対象使用者の前記状態注意レベルを出力するように制御を行う
ことを特徴とする(2)に記載のトイレシステム。
(4)
前記制御部は、
前記対象使用者の前記トイレの前記使用回数に基づいて、前記対象使用者の前記状態注意レベルの信頼度を算出する
ことを特徴とする(3)に記載のトイレシステム。
(5)
前記制御部は、
前記対象使用者の前記大便が硬いまたは水っぽいと評価され、かつ前記対象使用者の前記トイレの使用時間が所定値以上であった場合、前記対象使用者の状態注意レベルが高いと評価し、前記対象使用者の前記状態注意レベルを出力するように制御を行う
ことを特徴とする(3)または(4)に記載のトイレシステム。
(6)
前記制御部は、
前記対象使用者の前記トイレの前記使用回数に基づいて、前記対象使用者の前記状態注意レベルの信頼度を算出する
ことを特徴とする(5)に記載のトイレシステム。
(7)
前記制御部は、
前記対象使用者の前記状態注意レベルに基づいて、前記トイレが設けられた環境に関する評価を実行する
ことを特徴とする(3)~(6)のいずれか1つに記載のトイレシステム。
1 トイレシステム
2 トイレ室(トイレ空間)
10 便器装置
50 洗面化粧台部
100 情報処理装置
101 第1検知部
102 第2検知部
110 通信部
120 記憶部
121 配置情報記憶部
122 収集情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 特定部
133 計測部
134 推定部
135 処理部
136 出力部
CS 共有空間
TB トイレブース

Claims (7)

  1. 使用者を特定する特定部と、
    前記特定部により特定された使用者である対象使用者の大便を検知する第1検知部と、
    前記第1検知部により検知された大便の情報から、大便の性状を推定する推定部と、
    前記対象使用者のトイレの使用状況を検知する第2検知部と、
    前記対象使用者の前記大便の性状と、前記対象使用者の前記トイレの前記使用状況とに基づいて前記対象使用者の生体評価を実行し、前記対象使用者の前記生体評価の結果を出力するように制御を行う制御部と、
    を備えることを特徴とするトイレシステム。
  2. 前記トイレの前記使用状況は、前記トイレの使用回数及び使用時間のうち少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
  3. 前記制御部は、
    前記対象使用者の前記大便が硬いまたは水っぽいと評価される頻度が一定値以上であり、かつ前記対象使用者の前記トイレの使用回数が所定期間に所定回数以上であった場合、前記対象使用者の状態注意レベルが高いと評価し、前記対象使用者の前記状態注意レベルを出力するように制御を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載のトイレシステム。
  4. 前記制御部は、
    前記対象使用者の前記トイレの前記使用回数に基づいて、前記対象使用者の前記状態注意レベルの信頼度を算出する
    ことを特徴とする請求項3に記載のトイレシステム。
  5. 前記制御部は、
    前記対象使用者の前記大便が硬いまたは水っぽいと評価され、かつ前記対象使用者の前記トイレの使用時間が所定値以上であった場合、前記対象使用者の状態注意レベルが高いと評価し、前記対象使用者の前記状態注意レベルを出力するように制御を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載のトイレシステム。
  6. 前記制御部は、
    前記対象使用者の前記トイレの前記使用回数に基づいて、前記対象使用者の前記状態注意レベルの信頼度を算出する
    ことを特徴とする請求項5に記載のトイレシステム。
  7. 前記制御部は、
    前記対象使用者の前記状態注意レベルに基づいて、前記トイレが設けられた環境に関する評価を実行する
    ことを特徴とする請求項3~6のいずれか1項に記載のトイレシステム。
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