JP2023147196A - 免疫賦活剤 - Google Patents

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賢知 宮坂
Masatomo Miyasaka
朱里 米田
Akari Yoneda
翔伍 竹田
Shogo Takeda
博司 下田
Hiroshi Shimoda
弘道 村井
Hiromichi Murai
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Abstract

【課題】 新規な免疫賦活剤を提供する。【解決手段】 上記課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。1.セラミド類を有効成分とする好中球遊走能強化剤。2.セラミド類は,エラスティックアミド,Cer(t18:0/26:0(2OH)[R]),GlcCer(d18:2(4E,8E)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/18:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)から選ばれるすくなくとも1種であることを特徴とする上記1.に記載の好中球遊走能強化剤。3.セラミド類を有効成分とする好中球におけるインターロイキン8遺伝子発現促進剤。【選択図】なし

Description

本発明は,免疫賦活剤に関する。本発明は,医薬品,健康食品,食品等に広く利用される。
病原体や細菌が切り傷や粘膜を介して生体内に侵入すると,あらゆる場所に分布している樹状細胞が抗原を認識・貪食し,白血球やリンパ球などに抗原提示が行われる。その後,好中球,マクロファージおよびナチュラルキラー細胞が生体内に侵入した病原体を貪食・殺傷する(自然免疫)。免疫賦活作用を評価する際には,これらの細胞を対象に試験されている。
外来異物に対する防御反応として,自然免疫及び獲得免疫がある。
自然免疫反応では,例えば,好中球,樹状細胞やマクロファージといった免疫細胞が,細菌やウイルスに由来する自然免疫活性化物質に応答してサイトカインを産生し,その後の免疫反応が起こることが知られている。自然免疫機構は,生物が共通に有する感染防御機構であり,一般には非特異的であるために,反応が素早く,また多くの感染源に対して有効に機能することが特徴である。
好中球は白血球の約5割を占め,主に生体内に侵入してきた細菌や真菌などの病原菌や異物を貪食(飲み込む)して分解し,殺菌を行うことで感染を防ぐ役割をしている。また,数も多く,抗原への遊走が最も早いことが特徴として挙げられる。
また,インターロイキン-8(IL-8)は,血管内皮細胞,気道平滑筋細胞および好中球などで産生される炎症性サイトカインであり,好中球の走化因子として知られ,免疫応答において重要な役割を持つ。
マクロファージは,好中球と比較して強い貪食能をもつ。貪食することで抗原提示能および炎症性サイトカインを放出し,他の細胞に作用し,免疫応答を強化する。その炎症性サイトカインは様々あるが,LPS刺激によってIL-6(インターロイキン6),TNF-αが放出され,これにより,樹状細胞を活性化させることが知られている。
さらに,病原体が生体内に侵入した場合,好中球,マクロファージ,ナチュラルキラー(NK)細胞,樹状細胞が病原体を殺傷・貪食する。
NK細胞はマクロファージを活性化させる作用を持つインターフェロンγ(IFN-γ)を放出することが知られている。
さらに,樹状細胞は貪食能を有するとともにIL-6を放出する。樹状細胞が成熟すると他の細胞よりも優れた抗原提示能力を有するとともにサイトカインを放出する。放出サイトカインは様々あるが,LPS刺激によって産生されるIL-6(インターロイキン6)等がある。また,成熟した樹状細胞は,ナイーブT細胞をエフェクターT細胞に活性化させる作用を有し,他の免疫細胞を活性化させる。例として,好中球の病原体への遊走能促進作用やマクロファージの貪食能を促進するなどが挙げられる。
さらに,成熟した樹状細胞は,IL-6等により,ナイーブT細胞をTh17に分化誘導し,好中球の遊走を促進する。
このような背景の下,本発明者は,スフィンゴ脂質類に好中球の遊走能向上作用,好中球におけるIL-8遺伝子発現促進作用,マクロファージにおけるIL-6遺伝子発現促進作用,TNF-α遺伝子発現促進作用を有し,これにより自然免疫を高める作用を有することを見出し,本発明を完成させた。
すなわち,本発明は自然免疫を活性化させる新規な免疫賦活剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
1.セラミド類を有効成分とする好中球遊走能強化剤。
2.セラミド類は,エラスティックアミド,Cer(t18:0/26:0(2OH)[R]),GlcCer(d18:2(4E,8E)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/18:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)から選ばれるすくなくとも1種であることを特徴とする上記1.に記載の好中球遊走能強化剤。
3.セラミド類を有効成分とする好中球におけるインターロイキン8遺伝子発現促進剤。
4.セラミド類は,エラスティックアミド,及びGlcCer(d18:2(4E,8Z)/26:0)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記3.における好中球におけるインターロイキン8遺伝子発現促進剤。
5.セラミド類を有効成分とするマクロファージにおけるインターロイキン6遺伝子発現促進剤。
6.セラミド類はエラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R]))から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記5.に記載のマクロファージにおけるインターロイキン6遺伝子発現促進剤。
7.セラミド類を有効成分とするマクロファージにおけるTNF-α遺伝子発現促進剤。
8.前記セラミド類は,エラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6に記載のマクロファージにおけるTNF-α遺伝子発現促進剤。
9.セラミド類を有効成分とする樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
10.前記セラミド類は,エラスティックアミド(Elasticamide)およびCer(t18:0/25:0)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記9.に記載の樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
11.上記セラミド類は,GlcCer (d18:2(4E,8Z)/20:0),GlcCer (t18:1(8Z)/24:0,Cer (d18:2(4E,8Z)/20:0)及びCer (t18:1(8Z)/24:0)のうちのすくなくとも1種であることを特徴とする上記9.に記載の樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
12.上記樹状細胞は,未熟樹状細胞であることを特徴とする上記11.に記載の樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
13.上記樹状細胞は,成熟樹状細胞であることを特徴とする上記11.に記載の樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
14.コメ由来のセラミド類を有効成分とする免疫賦活剤。
本発明は,セラミド類により,好中球遊走能を強化する作用を有するため,好中球の活動が活発化し,生体内に侵入してきた細菌や真菌などの病原菌や異物を貪食(飲み込む)して分解し,殺菌を行う機能を向上させることができる。これにより自然免疫力を向上することができる。
特に,セラミド類のうち,エラスティックアミド,Cer(t18:0/26:0(2OH)[R]),GlcCer(d18:2(4E,8E)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/18:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)が好中球遊走能を高めることができる。さらに自然免疫力を高めることができる。
さらに,セラミド類は,好中球におけるインターロイキン-8(IL-8)の遺伝子発現機能を高めるため,好中球の走化因子と機能を高めることができ,生体内に侵入してきた細菌や真菌などの病原菌や異物を貪食(飲み込む)して分解し,殺菌を行う機能を向上させることができる。これにより自然免疫力を向上することができる。
また,セラミド類としてエラスティックアミド,及びGlcCer(d18:2(4E,8Z)/26:0)を用いることにより,インターロイキン-8(IL-8)の遺伝子発現機能を特に高めることができるため,さらに自然免疫機能を向上させることができる。
さらに,セラミド類がマクロファージにおけるインターロイキン6遺伝子発現を促進させるため,好中球の移動を助け,樹状細胞を活性化させることができ,これにより,他の免疫細胞を活性化させ,免疫応答を強化することができる。
特に,セラミド類としてエラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])を用いることにより,インターロイキン6遺伝子発現を促進させるため,好中球の移動を助け,樹状細胞を活性化させることができ,これにより,他の細胞を活性化させ,免疫応答を強化することができる。
さらに,セラミド類がマクロファージにおけるTNF-α遺伝子発現を促進させるため,好中球の移動を助け,樹状細胞を活性化させることができ,免疫応答を強化することができる。
特に,セラミド類としてCer(t18:0/26:0(2OH)[R])を用いることにより,TNF-α遺伝子発現を促進させるため,好中球の移動を助け,樹状細胞を活性化させることができ,免疫応答を強化することができる。
HL-60細胞(好中球)におけるIL-8遺伝子発現量に与える影響を示すグラフである。 マウスマクロファージ由来細胞(Raw264.7)におけるIL-6遺伝子発現量の評価結果を示すグラフである。 マウスマクロファージ由来細胞(Raw264.7)におけるTNFα遺伝子発現量の評価結果を示すグラフである。 aMylc細胞(ヒト末梢血単核球より得られた未熟ミエロイド細胞)におけるIL-6産生能に及ぼす影響の評価結果を示すグラフである。 iMylc細胞(iPS細胞から分化誘導して得られた未熟ミエロイド細胞)におけるIL-6産生能に及ぼす影響の評価結果を示すグラフである。 コメ由来のグルコシルセラミド及びそれを酵素処理した遊離セラミドにおけるiMylc細胞(iPS細胞から分化誘導して得られた未熟ミエロイド細胞)のIL-6産生能に及ぼす影響の評価結果を示すグラフである。 コメ由来のグルコシルセラミド及びそれを酵素処理した遊離セラミドにおけるiMylc細胞を成熟化させた細胞のIL-6産生能に及ぼす影響の評価結果を示すグラフである。
本発明の免疫賦活剤はセラミド類を有効成分とすることを特徴とする。
ここで,本実施形態における「セラミド類」とは,スフィンゴイド類と脂肪酸とがアミド結合したセラミド骨格を含む化合物をいい,セラミド骨格からなる化合物(本明細書において「遊離セラミド」ということがある。)のほか,セラミド骨格中のスフィンゴイド部分が糖とグリコシド結合した糖セラミド(例えば,グルコシルセラミド,ガラクトシルセラミド等のセレブロシド)を包含する概念である。尚,これらは1種のみ用いても良いし,2種以上併用してもよい。
上記「遊離セラミド」は,特に限定されないが,特に米糠由来のものであることが好ましい。
特に,エラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])が好ましいが,これらに限定されない。
エラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])はそれぞれ下記化学式(1)~(3)で示される。遊離セラミドである。
また,上記遊離セラミドは,コメ由来のグルコシルセラミドを酵素処理して得られるものを使用しても良い。GlcCerを摂取すると,腸内の酵素であるラクターゼフロリジンヒドラ―ゼにより一部のGlcCerは加水分解され,糖が切れたCerに変換され,生体内に吸収されることが知られているからである。
さらに,酵素分解を行う具体的な方法は実施例の参考文献の方法より,行うことができる。
具体的には以下のものが挙げられる。

特に,好中球遊走能強化剤又は使用する場合は,遊離セラミドとしてエラスティックアミド,Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])を用いることが好ましい。
また,好中球におけるインターロイキン8遺伝子発現促進剤として使用する場合は,エラスティックアミドを使用することが好ましい。
さらに,マクロファージにおけるインターロイキン6遺伝子発現促進剤として使用する場合は,エラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
また,マクロファージにおけるTNF-α遺伝子発現促進剤として用いる場合は,エラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
なお,これらは1種のみ用いても良いし,2種以上併用してもよい。
上記遊離セラミドの製造方法は特に限定されないが,米糠を極性溶媒で抽出して米糠抽出物を得て,その後,上記抽出物から遊離セラミドを単離することによって得ることができる。
上記「米糠抽出物」は,米糠油を製造する工程で生成されるものであれば特に限定されない。
例えば,米糠抽出物は,米糠を有機溶媒で抽出し,その後,その抽出物を沈殿させることにより得ることができるが,この方法に限定されない。また,上記小糠抽出物は,米糠油から製造工程で生成される副産物を抽出したものを使用してもよい。
ここで,上記米糠抽出物から遊離セラミドを単離する方法は特に限定されないが,例えば,活性白土や活性炭,シリカゲル,アルミナ,珪藻土,合成吸着剤,イオン交換樹脂などを用いたクロマトグラフィーや遊離セラミド以外の成分を吸着,分解,沈殿,濾過,溶解,蒸留などにより取り除く方法により単離することができる。
ここで,遊離セラミドと遊離セラミド以外の成分,あるいは,遊離セラミドを含む画分と遊離セラミドを含まない画分(画分:複数の成分が混合された物質を分離させて,その混合物質を構成する成分に分ける事)に分けるためには,前記精製方法に用いた活性白土や活性炭,シリカゲル,アルミナ,珪藻土,合成吸着剤,イオン交換樹脂などを適宜併用することが好ましい。このとき,予め吸着剤に前記抽出物を吸着させて「まぶし」を作成しておくことが好ましい。
具体的には,前記抽出物をシリカゲルに吸着させて「まぶし」を作製し,その後,これを中圧フラッシュクロマトグラフィーで分画することによって得ることができる。
上記「糖セラミド」は,特に限定されず,例えば,グルコシルセラミド,ガラクトシルセラミド等のセレブロシドが挙げられるが,特にグルコシルセラミドが好ましい。
また,上記グルコシルセラミドとして,例えばGlcCer(d18:2(4E,8E)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/16:0),GlcCer (d18:2(4E,8Z)/18:0),GlcCer(t18:1(8Z)/20:0),GlcCer(d18:1(4E)/20:0),GlcCer(d18:2(4E,8E)/20:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0),GlcCer(t18:1(8Z)/20:0),GlcCer(d18:1(4E)/20:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/22:0),GlcCer (d18:2(4E,8Z)/24:0) ,GlcCer (d18:2(4E,8Z)/26:0),GlcCer (t18:1(8Z)/24:0)等が挙げられるがこれらに限定されない。尚,これらは1種のみ用いても良いし,2種以上併用しても良い。
上記GlcCer(d18:2(4E,8E)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/16:0),GlcCer (d18:2(4E,8Z)/18:0),GlcCer(t18:1(8Z)/20:0),GlcCer(d18:1(4E)/20:0),GlcCer(d18:2(4E,8E)/20:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0),GlcCer(t18:1(8Z)/20:0),GlcCer(d18:1(4E)/20:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/22:0),GlcCer (d18:2(4E,8Z)/24:0) ,GlcCer (d18:2(4E,8Z)/26:0),GlcCer (t18:1(8Z)/24:0)は,それぞれ,下記化学式に示される化合物である。
特に,好中球遊走能強化剤又は使用する場合は,グルコシルセラミドとしてGlcCer(d18:2(4E,8E)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/18:0) ,GlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)を用いることが好ましい。
また,好中球におけるインターロイキン8遺伝子発現促進剤として使用する場合は,GlcCer(d18:2(4E,8Z)/26:0)を使用することが好ましい。
なお,これらは1種のみ用いても良いし,2種以上併用してもよい。
上記グルコシルセラミドを得る方法は,コメ由来のスフィンゴ糖脂質から単離することによって得ることができるが,これに限定されない。
このコメ由来のスフィンゴ糖脂質として,例えば,オリザ油化株式会社製の「オリザセラミド」を用いることができるが,これに限定されない。
さらには,コメ由来のスフィンゴ脂質から単離したものを用いてもよいが,オリザ油化株式会社製の「オリザセラミド」等コメ由来の抽出物をコメ由来のスフィンゴ脂質を濃縮した混合物を用いてもよい。
具体的には,例えば,本明細書の実施例の方法にて得ることができるが,この方法に限定されない。
本発明の免疫賦活剤は,各種飲食品の素材として使用することができる。飲食品としては,例えば,菓子類(ガム,キャンディー,キャラメル,チョコレート,クッキー,スナック,ゼリー,グミ,錠菓等),麺類(そば,うどん,ラーメン等),乳製品(ミルク,アイスクリーム,ヨーグルト等),調味料(味噌,醤油等),スープ類,飲料(ジュース,コーヒー,紅茶,茶,炭酸飲料,スポーツ飲料等)をはじめとする一般食品や,健康食品(錠剤,カプセル等),栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明の剤を適宜配合するとよい。
これら飲食品には,その種類に応じて種々の成分を配合することができ,例えば,ブドウ糖,果糖,ショ糖,マルトース,ソルビトール,ステビオサイド,コーンシロップ,乳糖,クエン酸,酒石酸,リンゴ酸,コハク酸,乳酸,L-アスコルビン酸,dl-α-トコフェロール,エリソルビン酸ナトリウム,グリセリン,プロピレングリコール,グリセリン脂肪酸エステル,ポリグリセリン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステル,プロピレングリコール脂肪酸エステル,アラビアガム,カラギーナン,カゼイン,ゼラチン,ペクチン,寒天,ビタミンB類,ニコチン酸アミド,パントテン酸カルシウム,アミノ酸類,カルシウム塩類,色素,香料,保存剤の食品素材を使用することができる。
具体的な製法としては,本発明の剤を粉末セルロースとともにスプレードライまたは凍結乾燥し,これを粉末,顆粒,打錠または溶液にすることで容易に飲食品(インスタント食品等)に含有させることができる。また,前記本発明の剤を,例えば,油脂,エタノール,グリセリンあるいはこれらの混合物に溶解して液状にし,飲料に添加するか,固形食品に添加することが可能である。必要に応じてアラビアガム,デキストリン等のバインダーと混合して粉末状あるいは顆粒状にし,飲料に添加するか固形食品に添加することも可能である。
本発明の剤を飲食品に適用する場合の添加量としては,病気予防や健康維持が主な目的であるので,飲食品に対して有効成分の含量が合計1~20wt%以下であるのが好ましい。
本発明の免疫賦活剤は,薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に,本発明の剤を適宜配合して製造することができる。本発明の剤に配合しうる製剤原料としては,例えば,賦形剤(ブドウ糖,乳糖,白糖,塩化ナトリウム,デンプン,炭酸カルシウム,カオリン,結晶セルロース,カカオ脂,硬化植物油,カオリン,タルク等),結合剤(蒸留水,生理食塩水,エタノール水,単シロップ,ブドウ糖液,デンプン液,ゼラチン溶液,カルボキシメチルセルロース,リン酸カリウム,ポリビニルピロリドン等),崩壊剤(アルギン酸ナトリウム,カンテン,炭酸水素ナトリウム,炭酸カルシウム,ラウリル硫酸ナトリウム,ステアリン酸モノグリセリド,デンプン,乳糖,アラビアゴム末,ゼラチン,エタノール等),崩壊抑制剤(白糖,ステアリン,カカオ脂,水素添加油等),吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基,ラウリル硫酸ナトリウム等),吸着剤(グリセリン,デンプン,乳糖,カオリン,ベントナイト,硅酸等),滑沢剤(精製タルク,ステアリン酸塩,ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。
本発明の免疫賦活剤の投与方法は,一般的には,錠剤,丸剤,軟・硬カプセル剤,細粒剤,散剤,顆粒剤,液剤等の形態で経口投与することができるが,非経口投与であってもよい。非経口剤として投与する場合は,溶液の状態,または分散剤,懸濁剤,安定剤などを添加した状態で,局所組織内投与,皮内,皮下,筋肉内および静脈内注射などによることができる。また,坐剤などの形態としてもよい。更に,点眼薬として投与することができる。
投与量は,投与方法,病状,患者の年齢等によって変化し得るが,大人では,通常,1日当たり有効成分として0.5~5000mg,子供では通常0.5~3000mg程度投与することができる。
免疫賦活剤の配合比は,剤型によって適宜変更することが可能であるが,通常,経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.3~15.0wt%,非経口投与による場合は,0.01~10wt%程度にするとよい。なお,投与量は種々の条件で異なるので,前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし,また,範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
以下,本発明の実施例を説明する。なお,以下に示す実施例は,本発明によって得られる本発明の剤の各種作用・効果等の確認のために説明するもので,本発明の範囲は,これらの製品および製法に限定されるものではない。
実施例:セラミド類の調製
(1)グルコシルセラミドの調製
オリザセラミド(オリザ油化株式会社製)を中圧分取液体クロマトグラフィーによる粗分画を行った。分画条件は山善株式会社のユニバーサルシリカゲルカラム Premiumを用いて,ヘキサン:酢酸エチル(9:1→8:2→7:3→5:5)→酢酸エチル→クロロホルム:メタノール(9:1→8:2→7:3→5:5)→メタノールの条件で順次溶出した。次に,クロロホルム:メタノール(8:2)分画を,逆相HPLC(COSMOSIL C18 MS-II, メタノール)に供することにより,11種類のグルコシルセラミド(以下「GlcCer」とする。)を精製した。精製した各種GlcCerはNMRおよびMSスペクトルを下記の文献値1-8と比較することにより同定した。
1. Inagaki. et al., Chem. Pharm. Bull., 52(11), 1307-1311 (2004)
2. Jung J.H. et al., J. Nat. Prod., 59, 319-322 (1996)
3. Liu H. et al., Phytochemistry., 49(8), 2403-2408 (1998)
4. Ryu J. et al., Arch. Pharm. Res., 26(2), 138-142 (2003)
5. Pittaya T. et al., Chem. Pharm. Bull., 52(1), 27-32 (2004)
6. Kang S.S. et al., Chem. Pharm. Bull., 49, 321-323 (2001)
7. Luo Y. et al., Lipid, 39(9), 907-914 (2004)
8. Zhang W.K. et al., Chem. Phys. Lipids., 148, 77-83 (2007)
(2)遊離セラミドの調製
米糠のエタノール抽出物を出発原料とした。抽出物(10 g)をシリカゲル(22 g)に吸着させて「まぶし」を作製した。これを中圧フラッシュクロマトグラフィー(山善株式会社)で分画した。すなわち「まぶし」を中圧シリカゲルフラッシュカラム(ユニバーサルカラムシリカゲル,3L)に付し,以下の溶媒(1. ヘキサン:酢酸エチル,2. クロロホルム:メタノール)で順次分画を行った。検出にはELSD検出器を用いた。
クロロホルム:メタノール(90:10→80:20)で溶出(5-10分)したフラクションのうち,フラクション17,18を濃縮して粗分画を得た。これを分取HPLC(C18,大阪ソーダ, CAPCELL PAK C18,20×250 mm)でTHF:メタノール(1:9)を溶媒として繰り返し精製し,S1 (10 mg),S2(5mg),S3(5mg) を得た。それぞれのプロトンおよびカーボン-NMR-NMRスペクトルおよびマススペクトルを文献値S1(Teinkela J.E.M. et al. Fitoterapia, 112, 65-73, 2016, 2. Huang Q. et al. Chem. Pharm. Bull., 43, 1035-1038, 1995),S2,S3(Muralidhar P.et al.chem, pham.Bull.,51,1193-1195,2003),と比較することで,エラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH[R]) と決定した。
(3)酵素分解による遊離セラミドの調製
上記(1)によって得られたグルコシルセラミドのうちGlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)(化10)GlcCer(t18:1(8Z)/24:0)(化14)をGlcCerのCerと糖間のβ-グリコシド結合を加水分解するEGCase I(参考文献)を用いて処理することによりCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)及びCer(t18:1(8Z)/24:0)を調整した。
(参考文献)
Kobayashi T., et al., The Glycosylceramidase in the Murine Intestine, J. Biol. Chem., 256(15), 7768-7773 (1981).
Ishibashi Y., et al., Preparation and characterization of EGCase I, applicable to the comprehensive analysis of GSLs, using a rhodococcal expression system, Journal of Lipid Research, 53, 2242-2251 (2012).
試験例1:分化HL-60細胞(好中球)の細胞遊走能に与える影響の評価
(1)ヒト前骨髄性白血病由来細胞(HL-60細胞)の培養方法
JCRB細胞バンクより購入したヒト前骨髄性白血病由来のHL-60(JCRB 0085)細胞を培養して実験に供した。培地は,Roswell Park Memorial Institute 1640(RPMI 1640)に10 (v/v) % FBS(Fetal bovine serum)及び100 units/mL penicillin G,100 μg/mL streptomycinを添加して使用した。細胞の培養は,25 cm2 培養フラスコ中で行い,5%CO2存在下37℃にて行った。継代操作は,浮遊細胞であるため培養した細胞を遠心処理(100 g,5 min)し,実験に使用した。
(2)分化HL-60細胞(好中球)の細胞遊走能に与える影響の評価方法
白血病細胞株であるHL-60細胞をMilliusらの方法(下記文献1参照)に準じて,25 cm2フラスコ中に細胞を播種し(1.5×106 cells/flask),1.3%(v/v)DMSO含有RPMI1640培地にて1週間培養することで好中球に分化させた。尚,分化の確認はメイグリンワルド染色にて確認した。
分化HL-60の細胞懸濁液を用いて,CytoselectTM 96-well Cell Migration Assay kit記載の方法に準じて,被験物質が細胞遊走能に与える影響を測定した。細胞播種密度は,1.0×105 cells/well/100 μLで被験物質を溶解したDMSO終濃度は0.5%(v/v)とした。さらに,培地はFBS不含有のRPMI1640を使用した。その結果を下記表2に示す。
1) Arthur Millius, Orion D. Weiner, Chemotaxis in Neutrophil-Like HL-60 Cells, Methods Mol Biol, 571, 167-77 (2009).
測定結果及び実施例の効果
表2に示されるように,陽性対照であり,細胞遊走能を促す作用を持つFMLPに100 nM以上の濃度で強い活性が認められた。
遊離セラミドについては,脂肪酸炭素数が24(エラスティックアミド),26の化合物に,有意な活性が認められ,エラスティックアミドは1 μg/mLの濃度から強い活性が認められた。
グルコシルセラミドについては,スフィンゴイド塩基部に2つ二重結合をもち,脂肪酸炭素数が16~20のGlcCerに有意な活性が認められた。一方,脂肪酸炭素数22以上のグルコシルセラミドについてはいずれも遊走能に影響を与えなかった。さらに活性が認められたグルコシルセラミドの強度は,脂肪酸炭素数が16<18<20の順となり,細胞遊走能においては,グルコシルセラミドのスフィンゴイド塩基の二重結合の数および脂肪酸炭素数が重要な構造であることが確認された。
試験例2:HL-60細胞におけるIL-8(インターロイキン8)遺伝子発現量に与える影響の評価
(1)試験方法
HL-60細胞を12 well plateに播種し(1.0×105 cells/well/500 μL)および被験物質を含む培地(500 μL/well)を添加した,24時間培養後,細胞からRNAを抽出し,リアルタイムRT-PCR法に準じて遺伝子発現量を測定した。その結果を図1に示す。
(2)結果及び試験例2における実施例の効果
エラスティックアミドを添加した結果,有意なIL-8遺伝子発現量の増加作用が確認された。
グルコシルセラミドにおいては,脂肪酸炭素数が26の成分,GlcCer(d18:2(4E,8Z)/26:0)にのみ有意な遺伝子発現量の増加が認められた。
陽性対照であるLPSにおいては,有意なIL-8遺伝子発現量の増加作用が認められた。
試験例3:Raw264.7細胞において各種サイトカイン(インターロイキン6,TNF‐α)の遺伝子発現量の評価
(1)マウスマクロファージ由来細胞(Raw264.7)の培養方法
マウスマクロファージ由来のRaw264.7細胞を培養して実験に供した。培地は,Dulbecco's Modified Eagles Medium(1000 mg/L グルコース含有,D-MEM)に10 (v/v) % FBS(及び100 units/mL penicillin G,100 μg/mL streptomycinを添加して使用した。細胞の培養は,75 cm2 培養フラスコ中で行い,5%CO2存在下37℃にて行った。継代操作は,培養した細胞をPBS(-) で2回洗浄した後,フェノールレッド含有0.25 w/v% Trypsin-1 mM EDTA・4Na溶液でフラスコから剥離し,実験に使用した。
(2)Raw264.7細胞(マクロファージ)において各種サイトカインの遺伝子発現量に与える影響の評価方法
Raw264.7細胞を12 well plateに播種し(1.0×105 cells/well)48時間培養した。その後,被験物質を含む培地にて培地交換し,24時間培養した。培養後,細胞からRNAを抽出し,RT-PCR法に準じて遺伝子発現量を測定した。
その結果を図2(IL-6:インターロイキン6)及び図3(TNF-α)に示す。
(3)結果及び試験例3における実施例の効果
3種の遊離セラミドを添加した結果,図2に示されるように,いずれの成分においても濃度依存的なIL-6(インターロイキン6)遺伝子発現量の増加作用が認められた。また,図3に示されるようにTNF-αについては,いずれも増加傾向を示し,Cer[t18:0/26:0]においては,有意なTNF-α増加作用が認められた。
これにより,セラミド類,特に遊離セラミドにマクロファージにおけるIL-6遺伝子発現促進作用,及びTNF-α遺伝子発現促進作用を有することが確認され,これにより,樹状細胞を活性化させることができ,免疫応答を強化することができることが確認された。
試験例4:未熟樹状細胞におけるインターロイキン6産生能の評価
(1) 試験方法
本実験では,マイキャン・テクノロジー株式会社より購入したiMylc細胞(iPS細胞から分化誘導して得られた未熟ミエロイド細胞)またはaMylc細胞(ヒト末梢血単核球より得られた未熟ミエロイド細胞)を実験に供した。本細胞を用いて被験物質を評価する際は,10%FBS含有a-Minimum Essential Mediumを使用して,細胞懸濁液の作成および被験物質の調整を実施した。
iMylc,aMylc細胞を96 well plateに播種し(1.0×104 cells/well/100 μL),被験物質を含む培地を添加(100 μL/well)した後に,5% CO2存在下37℃にて20時間培養した。尚,DMSO終濃度は,0.5% (v/v)となるように調整した。培養後,市販のKit(Human IL-6 ELISA MAXTM Deluxe Set (Biolegend))を用いて,その定法に従い培養上清中のIL-6産生量を測定した。その結果を,図4(aMylc細胞)及び図5(iMylc細胞)に示す。
(2) 結果及び試験例4における実施例の効果
上記試験例3にてRaw264.7細胞で有意なIL-6遺伝子発現量の増加作用が認められた化合物を上記試験例4にて評価した結果,いずれの化合物もIL-6産生促進作用が認められた。特に,エラスティックアミド(Elasticamide)およびCer(t18:0/25:0)については顕著な活性が認められた。
試験例5:コメ由来のグルコシルセラミド及びそれを酵素処理した遊離セラミドにおける未熟樹状細胞及び成熟樹状細胞のインターロイキン6産生能の評価
マイキャン・テクノロジー株式会社より購入したiMylc細胞(iPS細胞から分化誘導して得られた未熟ミエロイド細胞)の未熟または成熟させた細胞を実験に供した。方法は上記試験例4と同様の方法で行い。試験サンプルとしてGlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)(化10)GlcCer(t18:1(8Z)/24:0)(化14),及び実施例の上記(3)にて調整したCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)(化15)及びCer(t18:1(8Z)/24:0)(化16)を用いた。
また,成熟化した樹状細胞は,iMylc細胞をIL-4存在下で3日間培養し,樹状細胞様に分化誘導したものを用いた。
その結果を図6(未熟)及び図7(成熟)に示す。
結果及び試験例5における実施例の効果
その結果,いずれのGlcCerおよびCerにおいて樹状細胞におけるIL-6産生能促進作用が認められた。GlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)については,他の化合物と比較して,最も強い活性が認められた。
また,これらの化合物は樹状細胞の状態(未熟または成熟)に関わらず,同様にIL-6産生能の増加作用が確認され,免疫賦活作用を有することが明らかとなった。
本発明による剤(セラミド類)の配合例を示す。尚,以下の配合例は本発明を限定するものではない。
配合例1:チューインガム
砂糖 53.45wt%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.5
セラミド類 0.05
100.0wt%
配合例2:グミ
還元水飴 40.9wt%
グラニュー糖 20.0
ブトウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 9.68
ユズ果汁 4.0
ユズフレーバー 0.6
色素 0.02
セラミド類 0.1
100.0wt%
配合例3:キャンディー
砂糖 50.36wt%
水飴 33.0
水 14.4
有機酸 2.0
香料 0.2
セラミド類 0.04
100.0wt%
配合例4:ヨーグルト(ハード・ソフト)
牛乳 41.5wt%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
セラミド類 0.04
香料 微量
水 残余
100.0wt%
配合例5:清涼飲料
果糖ブドウ糖液糖 30.0wt%
乳化剤 0.5
セラミド類 0.03
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
配合例6:錠菓
砂糖 76.4wt%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
セラミド類 0.05
精製水 3.9
100.0wt%
配合例7:ソフトカプセル
玄米胚芽油 47.9wt%
ユズ種子油 40.0
乳化剤 12.0
セラミド類 0.1
100.0wt%
配合例8:錠剤
乳糖 54.9wt%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
セラミド類 0.1
100.0wt%
以上により,本発明は,新規な成分を有効成分とする免疫賦活剤を提供することができる。

Claims (14)

  1. セラミド類を有効成分とする好中球遊走能強化剤。
  2. セラミド類は,エラスティックアミド,Cer(t18:0/26:0(2OH)[R]),GlcCer(d18:2(4E,8E)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/16:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/18:0),GlcCer(d18:2(4E,8Z)/20:0)から選ばれるすくなくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の好中球遊走能強化剤。
  3. セラミド類を有効成分とする好中球におけるインターロイキン8遺伝子発現促進剤。
  4. セラミド類は,エラスティックアミド,及びGlcCer(d18:2(4E,8Z)/26:0)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の好中球におけるインターロイキン8遺伝子発現促進剤。
  5. セラミド類を有効成分とするマクロファージにおけるインターロイキン6遺伝子発現促進剤。
  6. セラミド類はエラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載のマクロファージにおけるインターロイキン6遺伝子発現促進剤。
  7. セラミド類を有効成分とするマクロファージにおけるTNF-α遺伝子発現促進剤。
  8. 前記セラミド類は,エラスティックアミド,Cer(t18:0/25:0(2OH)[R]),Cer(t18:0/26:0(2OH)[R])から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6に記載のマクロファージにおけるTNF-α遺伝子発現促進剤。
  9. セラミド類を有効成分とする樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
  10. 上記セラミド類は,エラスティックアミド(Elasticamide)およびCer(t18:0/25:0)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項9に記載の樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
  11. 上記セラミド類は,Cer GlcCer (d18:2(4E,8Z)/20:0),GlcCer (t18:1(8Z)/24:0),Cer (d18:2(4E,8Z)/20:0)及びCer (t18:1(8Z)/24:0)のうちのすくなくとも1種であることを特徴とする請求項9に記載の樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
  12. 上記樹状細胞は,未熟樹状細胞であることを特徴とする請求項11に記載の樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
  13. 上記樹状細胞は,成熟樹状細胞であることを特徴とする請求項11に記載の樹状細胞におけるインターロイキン6産生促進剤。
  14. コメ由来のセラミド類を有効成分とする免疫賦活剤。
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