JP2023145241A - 水畜産肉代替物を含有する冷凍食品の製造方法 - Google Patents

水畜産肉代替物を含有する冷凍食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】冷凍食品において用いられる水畜産肉代替物からの離水による冷凍食品の品質低下を改善すること。【解決手段】アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、およびアルカリ剤を0.01~0.5重量%含む、未凍結のゲル化状態の水畜産肉代替物を、水畜産肉および/または冷凍食品素材に混ぜ込むことを特徴とする、水畜産肉代替物を含有する冷凍食品の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、タンパク質素材(水産物、畜産物)を含有する様々な冷凍食品中で、タンパク質素材に類似する食感によりその代替物として使用することができ、さらにそのカロリーの低さにより当該冷凍食品への健康付加価値の高いこんにゃく加工品(以下、「水畜産肉代替物」とも表記する)に関するものである。
こんにゃくは、古くから食されている伝統的な食材である。近年では、健康志向への高まりもあり、ダイエットの観点から、そのカロリーの低さ、食物繊維の豊富さに注目した様々なこんにゃく加工品が提供されている。冷凍食品の分野でも、種々の水産物、畜産物に代替するこんにゃく加工食品が研究・開発されて来た。
例えば、特許文献1には、澱粉、こんにゃく粉、セルロース、アルカリ剤および水を混合し、加熱した後に凍結することによる「エビ代替食品」の製造方法が記載されている。特許文献2には、こんにゃく粉、アミロペクチンを90重量%以上含有するデンプン、アルカリ剤および水を混合し、加熱した後凍結、解凍することによる「エビ代替食品」の製造方法が記載されている。しかし、特許文献1と2に記載のこんにゃく加工品の製造方法は、各成分を混合・加熱して得た「ゲル化混合物」を、凍結することを必須の工程とする、単体としてエビ代替食品として用いるためのこんにゃく加工品の製造に関するものであり、「ゲル化混合物」を、エビ等のタンパク質素材および/またはその他の素材と混ぜ合わせて、その後加熱、凍結して、こんにゃく加工品がタンパク質素材および/またはその他の素材と一体となって具材中に配合された冷凍食品を製造すること(以下、「製品系での利用」とも表記する)については、何らの記載もない。また、特許文献1と2は、エビ代替食品を提供するにとどまり、その他のタンパク質素材への適用については記載がない。
特許文献3には、水和膨潤した状態のコンニャク原料と、該コンニャク原料中のグルコマンナン1重量部(乾燥物基準)に対して4~40重量部(乾燥物基準)という多量の水不溶性食物繊維と、アルカリ性凝固剤とを含む混合物により調製される食品組成物が記載されている。当該食品組成物には他の食品材料として澱粉等が添加され得ることが記載されてはいるが、あくまで澱粉は必須の成分ではなく、また配合され得る澱粉のアミロース含量についての特定はない。また、特許文献3には、上記の「製品系での利用」については、何らの記載もなく、例えば、調製された食品組成物は、「乾燥物」であってもよく、冷凍食品への応用を前提としたものではない。
特許文献4には、(1)長さが30μm~300μmの不溶性食物繊維と、(2)こんにゃく精粉を含有し、(2)に対する(1)の重量比が0.3~3であり、水、塩基を加え、熱水中でゲル化後、冷凍、解凍させることにより離水させ、繊維状にすることを特徴とする低タンパク肉様食品の製造法が記載されているが、澱粉を必須の成分とはせず、また「製品系での利用」については、何らの記載もない。
上記の通り、従来知られているこんにゃく加工品は、予め凍結と解凍工程を経て調製され、それ自体を単体としてタンパク質素材の代替物として用いることを目的としており、タンパク質素材と配合された加工食品が製造される場合でも、当該こんにゃく加工品単体とタンパク質素材とが混合されて製造されるにとどまっていた。
国際公開第2017/047165号 特開2015-177754号公報 特開2010-41994号公報 特開2011-142881号公報
本発明者らは、従来の製造方法により調整されたタンパク質素材に代替するこんにゃく加工品を検討したところ、その保管中や、タンパク質素材と配合された冷凍食品の製造過程で、こんにゃく加工品からの離水が起き、冷凍食品の品質低下を招く場合があるという課題の存在が明らかとなった。
本発明者らは、この新たな課題の解決について鋭意検討の結果、澱粉、こんにゃく粉、セルロース、アルカリ剤および水を混合し、加熱して得られた「ゲル化混合物」を、予め単体として凍結することに代えて、水産物、畜産物等のタンパク質素材(以下、「水畜産肉」とも表記する)を含有する冷凍食品の製造工程と一体化させて、「ゲル化混合物」を予め水畜産肉素材と混ぜ合わせた上で、得られた混合物の加熱・調理後に、凍結して、冷凍食品を製造することによって、意外にも得られた冷凍食品において当該こんにゃく加工品が、離水の問題を生じることなく、かつ冷凍食品中の水畜産肉自体の食感等を損なうことなく、その代替品としての役割を果たし得ることを見出した。さらにこの目的達成のためには、特定のアミロース含量の澱粉を用いることが肝要であることも併せて見出し、さらに検討を進めて、本発明を完成した。具体的には、本発明は、以下の通りである。
[1]アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、およびアルカリ剤を0.01~0.5重量%含む、未凍結のゲル化状態の水畜産肉代替物を、水畜産肉および/または冷凍食品素材に混ぜ込むことを特徴とする、水畜産肉代替物を含有する冷凍食品の製造方法。
[2]水畜産肉代替物の、水畜産肉および/または冷凍食品素材への混ぜ込み後、加熱し、冷凍することをさらに含む、上記[1]に記載の冷凍食品の製造方法。
[3]水畜産肉代替物中の澱粉のアミロース含量が、12~30重量%である、上記[1]または[2]に記載の冷凍食品の製造方法。
[4]澱粉が、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、およびこれらの澱粉の加工澱粉から選択される1種または2種以上の組み合わせである、上記[1]~[3]のいずれかに記載の冷凍食品の製造方法。
[5]澱粉が、コーンスターチである、上記[1]~[3]のいずれかに記載の冷凍食品の製造方法。
[6]水畜産肉代替物中のこんにゃく粉の含量が、1~5重量%である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の冷凍食品の製造方法。
[7]水畜産肉代替物中のセルロースの含量が、0.5~2重量%である、上記[1]~[6]のいずれかに記載の冷凍食品の製造方法。
[8]水畜産肉がエビである、上記[1]~[7]のいずれかに記載の冷凍食品の製造方法。
[9]水畜産肉が牛肉、豚肉、および鶏肉から選択される1種または2種以上の組み合わせである、上記[1]~[7]のいずれかに記載の冷凍食品の製造方法。
[10]冷凍食品が、水畜産肉代替物、水畜産肉および冷凍食品素材を含むものである、上記[1]~[9]のいずれかに記載の冷凍食品の製造方法。
[11]冷凍食品が、水畜産肉を含まず、水畜産肉代替物および冷凍食品素材を含むものである、上記[1]~[9]のいずれかに記載の冷凍食品の製造方法。
[12]水畜産肉代替物および冷凍食品素材のいずれもが、動物性由来原料を含まないものである、上記[11]に記載の冷凍食品の製造方法。
[13]アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、およびアルカリ剤を0.01~0.5重量%含む、未凍結のゲル化状態の水畜産肉代替物の、水畜産肉代替物、並びに水畜産肉および/または冷凍食品素材を含有する冷凍食品の製造のための使用。
[14]水畜産肉代替物を凍結後4℃で24時間解凍した際の離水割合が、0~10%の範囲内である、上記[13]に記載の水畜産肉代替物の使用。
本発明により、得られた冷凍食品において水畜産肉代替物が、離水の問題を生じることなく、かつ、水畜産肉含有冷凍食品においては、冷凍食品中の水畜産肉自体の食感等を損なうことなく、その代替品としての役割を果たす水畜産肉代替物、並びに水畜産肉および/または冷凍食品素材を含有する冷凍食品の簡便な製造方法が提供される。
本発明の製造方法によれば、冷凍食品中の水畜産肉の一部または全部を低カロリーのこんにゃく加工品である水畜産肉代替物へと置き換えることができるので、冷凍食品の健康価値を増進することにも貢献するものである。
本発明の、水畜産肉代替物、並びに水畜産肉および/または冷凍食品素材を含有する冷凍食品の製造方法は、以下の通りである。
[1]アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、およびアルカリ剤を0.01~0.5重量%含む、未凍結のゲル化状態の水畜産肉代替物を、水畜産肉および/または冷凍食品素材に混ぜ込むことを特徴とする、水畜産肉代替物を含有する冷凍食品の製造方法。
[2]水畜産肉代替物の水畜産肉および/または冷凍食品素材への混ぜ込み後、加熱し、冷凍することをさらに含む、上記[1]に記載の冷凍食品の製造方法。
(1)水畜産肉代替物について
本発明を実施するにあたっての、「水畜産肉代替物」は、アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、およびアルカリ剤を0.01~0.5重量%、必要によりその他の成分を水中に懸濁した後、加熱して得たゲル化混合物である。
ここで、「水畜産肉代替物全重量」とは、当該代替物調製時の、アミロース含量が10~50重量%の澱粉、こんにゃく粉、セルロース、アルカリ剤、(必要によりその他成分)、および水の総重量をいう。
本発明で使用される「澱粉」は、そのアミロース含量が、10~50重量%の澱粉をいう。特に制限はないが、例えば、加工処理(物理的処理、化学的処理、酵素的処理)を施されていない未変性の澱粉(生澱粉)等を用いることができる。生澱粉としては例えば、小麦澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、サゴヤシ澱粉、緑豆澱粉、馬鈴薯澱粉、サツマイモ澱粉等を使用することができる。また、生澱粉に加工処理が施された加工澱粉等を用いてもよい。ここで「加工澱粉」とは、物理的処理、化学的処理及び酵素的処理からなる群より選択される少なくとも一つの加工処理を施された澱粉をいい、物理的処理(酸処理、アルカリ処理、漂白処理等の加水分解程度の簡単な化学的処理を含む)を施された澱粉の具体例としては、α化澱粉、湿熱処理澱粉、油脂加工澱粉、酸処理澱粉、アルカリ処理澱粉、漂白澱粉等が挙げられ、化学的処理を施された澱粉の具体例としては、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉、リン酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウム等が挙げられ、酵素的処理を施された澱粉の具体例としては、酵素処理澱粉等が挙げられる。
なお、本発明では2種以上の澱粉を混合して用いることができる。単品では、上記の10~50重量%のアミロース含量との要件を満たさない場合でも混合することによりこの要件を満たす場合には、当該澱粉も他の澱粉と混合して本発明の澱粉として用いることができる。例えば、ハイアミロースコーンスターチ(アミロース含量:70重量%)、ワキシーコーンスターチ(アミロース含量:0重量%)が挙げられる。
本発明を実施するにあたっては、アミロース含量が10~50重量%の澱粉が使用されるが、アミロース含量が12~30重量%の澱粉を用いることがより好ましく、中でもコーンスターチを用いることが好ましい。
また、本発明を実施するにあたっては、当該澱粉は、「水畜産肉代替物全重量」の1~20重量%の量で配合されるが、より好ましくは、4~12重量%の量で配合される。
本発明で使用される「こんにゃく粉」は、精製グルコマンナン、あるいはこんにゃく芋を粉状としたものいずれも含み、当分野で通常用いられるものを用いることができる。
本発明を実施するにあたっては、当該こんにゃく粉は、「水畜産肉代替物全重量」の0.5~10重量%の量で配合されるが、より好ましくは、1~5重量%の量で配合される。
本発明で使用される「セルロース」は、セルロース単体の形態でも、またはその他の成分(例えば、デキストリン、キサンタンガム、ジェランガム等)と複合化されたセルロース製剤の形態でも用いることができる。かかるセルロース製剤としては、例えば、旭化成株式会社製セオラスDX-3、セオラスファイバーDF-17、セオラスRC-N81等が挙げられる。
本発明を実施するにあたっては、当該セルロースの重量は、「水畜産肉代替物全重量」の0.1~3.5重量%の量で配合されるが、より好ましくは、0.5~2重量%の量で配合される。なお、配合されるセルロースの重量が上記の範囲に含まれるのであれば、セルロースを含有する「セルロース製剤」としては、上記の重量を超えて水畜産肉代替物に添加してもよい。
本発明で使用される「アルカリ剤」は、コンニャク粉に由来するマンナンをゲル化させるためのものであり、具体的には、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等を挙げることができ、より望ましくは水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウムであり、さらに望ましくは水酸化カルシウムである。アルカリ剤は、予め水に溶解した溶液の状態で使用してもよい。
本発明を実施するにあたっては、アルカリ剤の配合量は、アルカリ剤の種類やその他の配合物によっても異なり、当業者は適宜選択することができるが、「水畜産肉代替物全重量」の、例えば、0.01~0.5重量%の量で配合され、好ましくは0.05~0.3重量%の量で配合される。
本発明で使用される「その他の成分」には、例えば、上記のセルロース製剤中に含まれるセルロース以外の成分が含まれるが、その他、味・風味の付与を目的として、品質を損なわない範囲で食品として許容される添加剤(例えば、調味料(例えば、醤油(濃口醤油、薄口醤油)、塩(例えば、食塩)、酒、砂糖(例えば、グラニュー糖)、みりん、醸造酒、ポークエキス、鶏がらスープ、エビ抽出物、ウスターソース、オイスターソース、ケチャップ、トマトピューレ、トマトペースト、動植物の抽出濃縮物、グルタミン酸ナトリウム、うま味調味料、核酸系調味料、ペプチド系調味料、タンパク加水分解物、酵母エキス等の調味料、発酵調味料;ニンニク、ショウガ、風味油)、胡椒(例、ホワイトペッパー等)、唐がらし、マスタード、パプリカ、ナツメグ等の香辛料;油脂(キャノーラ油、パーム油、ゴマ油、ラード、バター)、香料等を含んでも良い。また、より好ましい外観を実現するための着色を目的として各種の着色料、酵素、糖類等を含んでも良い。当業者であれば、目的とする冷凍食品の種類等に応じて適宜選択して使用量を決定して配合することができる。
以上の通り配合される成分とその配合量が決定され、全体量が100%となるように水の使用量が決定される。ここで、使用される水の一部は、アルカリ剤を予め水溶液とするために用いることができる。
(2)水畜産肉代替物の調製について
本発明に係る水畜産肉代替物は、アミロース含量が10~50重量%の澱粉、こんにゃく粉、セルロース、アルカリ剤、必要によりその他の成分を上記の配合比率で混合し、水中に懸濁した後、加熱してゲルを形成する(ゲル化する)ことにより調製することができる。
限定される訳ではないが、より具体的には、例えば以下のような手順で調製することができる。
1)澱粉、こんにゃく粉、セルロース製剤、水を混合する。混合は、食品分野で周知の方法により行うことができ、手混合、機械混合(例えばフードプロセッサー、キッチンエイド)のいずれであってもよい。
2)得られた混合物に、アルカリ水溶液を加えて、均一に混合する。混合は、食品分野で周知の方法により行うことができ、手混合、機械混合(例えばフードプロセッサー、キッチンエイド)のいずれであってもよい。また、この段階で任意の形状に成形してもよい。
3)以上で得られた混合物を加熱して、ゲル化させて、本発明の水畜産肉代替物を得ることができる。ここでは、加熱手段は問わないが、湯煎、蒸し加熱によることが好ましく、例えば、全重量が500g以内であれば、98℃で10分間の蒸し加熱によりゲル化させることができる。
4)上記で得た水畜産肉代替物を、十分に放冷した後、目的とする冷凍食品に応じて、任意の形状に加工(カット・ミンチなど)し、凍結することなく、「製品系での利用」に付すことができる。
なお、調製された本発明の「水畜産肉代替物」は、冷蔵して(凍結ではない)または常温にて保存することにより、実際に冷凍食品が加工・製造される場所(製品系での利用サイト)とは異なる場所で調製した上で、製品での利用サイトまで流通させて、そこで冷凍食品を製造することもできる。従って、水畜産肉代替物の調製~冷凍食品の製造までを必ずしも一か所で実施する必要はない。
調製された本発明の「水畜産肉代替物」は、そのままであっても冷蔵下で1か月、アルカリ水に浸漬し加熱殺菌した場合は、常温・冷蔵下で6カ月保存可能である。
調製された本発明の「水畜産肉代替物」は、代替物からの離水割合が非常に低いとの特性を有し、以下で説明される「製品系での利用」にあたって、従来の代替物と比較して極めて有利である。ここで、離水割合は、未凍結または凍結状態の代替物を、24時間冷蔵(4℃)で静置し保存した際に(凍結状態の代替物は、この間に解凍されることとなる)、代替物からの離水で生じる液体の重量を、保存前の代替物の重量で除して得られる割合(%)をいう。「製品系での利用」の観点からは、凍結状態の代替物を、24時間冷蔵(4℃)で静置し保存した際の離水割合がより重要な指標となる。水畜産肉代替物を凍結後4℃で24時間解凍した際の離水割合は、0~10%の範囲内であることが好ましく、0~8%の範囲内であることがより好ましく、0~6%の範囲内であることがさらに好ましい。
(3)水畜産肉代替物の製品系での利用について
上記(2)に従って調製された本発明の「アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、およびアルカリ剤を0.01~0.5重量%含む、未凍結のゲル化状態の水畜産肉代替物」は、水畜産肉代替物、並びに水畜産肉および/または冷凍食品素材を含有する冷凍食品の製造のために使用することができる(「製品系での利用」)。
本発明の水畜産肉代替物含有冷凍食品の製造は、目的とする冷凍食品の態様に応じて、当業者であれば適宜行うことができるが、本発明の冷凍食品においては、その製造工程において、「水畜産肉代替物、並びに水畜産肉および/または冷凍食品素材を含む混合素材を調製すること」を含む。
「水畜産肉代替物」
ここで、「水畜産肉代替物」は、「(2)水畜産肉代替物の調製について」で前記した方法により調製することができる。
対象となる「水畜産肉」、「冷凍食品素材」の種類や配合量、目的とする冷凍食品の種類により適宜選択されるが、混合素材の調製時には、混合素材の総重量に対して、5重量%~70重量%の割合で水畜産肉代替物が一般に混合され、10~40重量%の割合で混合されてもよい。
「水畜産肉」
本発明の冷凍食品における「水畜産肉」は、特に限定されず、当分野で冷凍食品として広く流通され、消費者に喫食されている冷凍食品中の水畜産肉を用いることができるが、好ましいものとしては、エビ、すりみ(スケソウダラ、タラ、イトヨリダイ、ホッケ、エソ、アジ、イワシなどを公知の方法で加工し水産練り製品の原料としたもの)、牛肉、豚肉、または鶏肉が挙げられる。エビの場合は、適宜カットして、またはすりみとして、すりみの場合は、そのまま、またはさらに擂潰したすりみとして、牛肉、豚肉、または鶏肉の場合は、挽肉として、用いることができる。
水畜産肉を含有する冷凍食品は、当該水畜産肉を素材として、製造、加工、成型、加熱、冷凍して製造される食品をいい、具体的には、焼売または餃子、水餃子、揚げ餃子、小籠包、ハンバーグ、水畜産肉をベースとした団子、ロールキャベツ、ミートローフ、春巻き、エビ寄せフライ、すり身揚げ製品等が挙げられる。
「水畜産肉」は、1種または2種以上を組み合わせて使用される。当該「水畜産肉」の選択やその使用量は、目的とする水畜産肉を含有する冷凍食品に求める品質に応じて、当業者であれば適宜設定することができるが、混合素材の調製時には、混合素材の総重量に対して、5重量%~70重量%の割合で水畜産肉が一般に混合され、10~40重量%の割合で混合されてもよい。
「冷凍食品素材」
本発明の冷凍食品における「冷凍食品素材」は、冷凍食品を製造するために使用される、上記「水畜産肉、水畜産肉代替物」以外の「その他の素材」をいい、目的とする冷凍食品に応じて適宜選択される。「冷凍食品素材」は、冷凍食品に通常用いられるものであれば特に制限されないが、例えば、玉ねぎ、長ねぎ、にら、キャベツ、バレイショ、果実、きのこ類(例えば、しいたけ)、種実等の野菜類;調味料(例えば、醤油(濃口醤油、薄口醤油)、塩(例えば、食塩)、酒、砂糖(例えば、グラニュー糖)、みりん、醸造酢、ポークエキス、鶏がらスープ、エビ抽出物、ウスターソース、オイスターソース、ケチャップ、トマトピューレ、トマトペースト、動植物の抽出濃縮物、グルタミン酸ナトリウム、うま味調味料、核酸系調味料、ペプチド系調味料、タンパク加水分解物、酵母エキス等の調味料、発酵調味料;ニンニク、ショウガ、風味油)、胡椒(例、ホワイトペッパー等)、唐がらし、マスタード、パプリカ、ナツメグ等の香辛料;油脂(キャノーラ油、パーム油、ゴマ油、ラード、バター)、香料等;澱粉、片栗粉、小麦粉、コーンスターチ等の澱粉類; ローカストビーンガム、グァーガム、ジェランガム、タマリンドガム、アラビアガム、アルギン酸、キサンタンガム、こんにゃく粉、寒天、やまいもの粘質物等のガム類;パン粉、卵(例、全卵、卵黄、卵白等)等が挙げられる。
「冷凍食品素材」は、1種または2種以上を組み合わせて使用される。当該「冷凍食品素材」の選択やその使用量は、目的とする水畜産肉含有冷凍食品に求める品質に応じて、当業者であれば適宜設定することができる。例えば、野菜を主原料として使用した製品の場合は「冷凍食品素材」を多量に含む場合もあるため、「混合素材の総重量」に対して、5重量%~70重量%で混合されてもよい。
例えば、焼売が目的とする水畜産肉含有冷凍食品である場合には、長ねぎ、玉ねぎ、しいたけ、食塩、砂糖、胡椒、醤油、オイスターソース、片栗粉、生姜、卵等が「冷凍食品素材」として挙げられる。
目的とする水畜産肉含有冷凍食品が焼売以外のものである場合も、例えば、餃子または水餃子、揚げ餃子、小籠包、 ハンバーグ、水畜産肉をベースとした団子、ロールキャベツ、ミートローフ、春巻き、エビ寄せフライ、すり身揚げ製品等である場合でも、食品分野で周知のレシピに応じて、当業者であれば、「冷凍食品素材」として使用される食材とその使用量を適宜設定することができる。例えば、野菜を主原料として使用した製品の場合は「冷凍食品素材」を多量に含む場合もあるため、「混合素材の総重量に対して、5重量%~70重量%で混合されてもよい。
「混合素材」
上記に従って揃えられた、「水畜産肉代替物」、並びに「水畜産肉」および/または「冷凍食品素材」を用いて、水畜産肉代替物を、水畜産肉および/または冷凍食品素材に混ぜ込むことにより「混合素材」が調製される。ここでの、「混合素材」には、例えば、焼売の製造の場合には、中具と称され、餃子の製造の場合には、餡と称されるものが該当する。
当該「混ぜ込み」は、食品分野で周知の方法により全ての素材を混合することにより行うことができ、手混合、機械混合のいずれであってもよい。ラボレベルの製造であれば、キッチンエイドのような器具を用いることができる。
調製された混合素材は、目的とする水畜産肉代替物含有冷凍食品に応じて、食品分野で通常使用されるレシピに従って、適宜成型の後、加熱されて(例えば、焼成、炒め、揚げ、蒸し、等)、目的とする水畜産肉代替物含有加工食品が製造される。
ここで、「加熱」は、55℃~250℃の温度範囲内で行われることが好ましい。
例えば、焼売を例に取ると、上記「混合素材」は、通常のレシピに従って製造された「皮」で包み込み、円柱状等に成型した後に、水を張った蒸し器により「蒸す」ことにより、焼売を製造することができる。
以上により製造された水畜産肉代替物含有食品は、冷凍食品として保存、流通等させるため、食品分野で通常使用される方法により冷凍し、水畜産肉代替物含有冷凍食品が製造される。この場合、必要時(例えば、喫食時)には、レストラン等の事業者または一般消費者により再度加熱処理に付された後、喫食に供されることとなる。
以上、本発明の水畜産肉代替物を含有する冷凍食品の製造方法について詳述したが、製造される冷凍食品の具体的な態様としては、大別して以下の2つが挙げられる。
(1)「水畜産肉代替物」、「水畜産肉」および「冷凍食品素材」を含有する冷凍食品
この態様は、「水畜産肉」の一部を「水畜産肉代替物」で置き換えることにより、低カロリーな冷凍食品を提供するものであり、近年の喫食者の健康志向の高まりに応えるものである。
(2)「水畜産肉代替物」および「冷凍食品素材」を含有する冷凍食品
この態様は、「水畜産肉」を「水畜産肉代替物」で置き換えることにより、さらに低カロリーで健康付加価値が高い冷凍食品を提供するものであり、カロリーコントロールが必要な喫食者の要請にも応えるものである。
上記の2つの態様においては、「水畜産肉代替物」および「冷凍食品素材」としては、「動物性由来原料を含むもの」または「動物性由来原料を含まないもの」のいずれも用いることができ、冷凍食品の目的に応じて適宜選択されるが、(2)の態様において「動物性由来原料を含まない水畜産肉代替物」および「動物性由来原料を含まない冷凍食品素材」を用いることにより、いわゆるベジタリアンの喫食にも適した冷凍食品を提供することができる。
ここで「動物性由来原料」とは、動物(水畜産物)から直接得られる食品原料、および当該原料に由来する食品原料の両者が含まれる。
以上の通り、喫食者の目的に応じて、本発明は様々な態様の冷凍食品を提供することができる。
[I]水畜産肉代替物(以下、「代替物」とも表記する)の調製と評価
(代替物の一般的調製方法について)
こんにゃく粉・澱粉・セルロース製剤・水をフードプロセッサーに入れ、30秒混合した。これに、アルカリ水を加えて、20秒混合後、混合物を、98℃で10分間蒸し加熱した。当該混合物を充分に放冷してこんにゃく加工品を調製することにより、代替物を得た。
調製した代替物は、任意の形状にカットした後、1)凍結して、または凍結することなくそのまま、代替物からの離水量の評価に付すか、2)凍結することなくそのまま水畜産肉等の冷凍食品の素材に混ぜ込んで冷凍食品の製造に用いた。
ここで、代替物からの離水量の評価は、任意の形状にカットした代替物を、そのまま袋に入れて1日静置した後に(後記表5および6において「未凍結」と表記)、または凍結した後に袋に入れて1日間解凍した後に(後記表5および6において「凍結解凍」と表記)、1日後の離水量を測定した。
(調製された各種代替物について)
以上の一般的調製方法に従って、各種の代替物を調製した。各代替物の具体的な組成は後述するが、各成分の組成を以下の表1に示す配合割合(重量%)の範囲内で変化させて、各種の代替物が調製された。
セルロース製剤として用いられた「セオラスDX-3」の組成は、以下の表2に記載の通りである(割合:重量%)。
以下の表3~4に各実施例/比較例で得られた代替物の組成を示す(添加量は重量%)。調製例1~13、比較例a~bにおいては、使用される澱粉自体のアミロース含量を変化させるとともに、各成分の配合量を変化させて代替物が調製され(表3)、得られた代替物は離水性の評価に付された。さらに、調製例14~17、比較例c~dにおいては、アミロース含量の異なる2種の澱粉の混合物を用いてアミロース含量が調整された澱粉を用いて代替物が調製され(表4)、得られた代替物は離水性の評価に付された。
なお、調製された各種代替物の離水性評価の結果、好ましいと評価された代替物に関するものを調製例、好ましいと評価されなかった代替物に関するものを比較例と分類した。
(調製された代替物からの離水性の評価)
上記で調製された各種代替物からの離水性の評価結果を以下の表5および6に示す。ここで、離水割合とは、未凍結または凍結状態の代替物を24時間冷蔵(4℃)で静置し保存した際に、代替物からの離水で生じる液体の重量を、保存前の代替物の重量で除して得られる割合(%)をいう。
上記の通り、こんにゃく粉:2~4%、澱粉:4~10%、セルロース:0.68~1.36%(セルロース製剤として、2~4%)の範囲で配合量を振って得られた代替物の離水性の評価を行った結果、離水割合に関しては、こんにゃく粉3%、澱粉7重量%、セルロース1.02%(セルロース製剤として3%;使用されたセオラスDX-3は、製剤中のセルロース含量が34%である)の組成の場合が最良の結果を与えた。澱粉については、アミロース含量が48重量%よりも高い場合には、離水割合が高いことが明らかとなった。とりわけ、アミロース含量が70重量%の場合には、好ましくないことが明らかとなった。
以上の検討結果から、アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%配合して調製された代替物においては、離水割合が非常に低く、代替物として優れた品質を有することが示された。
[II]水畜産肉代替物を用いた冷凍食品の製造と評価
上記[I]で得た各種代替物を用いて、当技術分野で一般的なレシピに従って、冷凍エビ焼売および冷凍肉焼売を製造した。以下に、その概要を記す。いずれの場合も、代替物は、調製後十分な放冷後に、凍結することなく、そのまま焼売の中具として配合され、目的とする冷凍食品へと加工された。
(1)冷凍エビ焼売の製造
以下のレシピに従って、表7(割合は重量%)の通り配合された中具からなる冷凍エビ焼売を製造した。なお、対照となる代替物を含まない冷凍エビ焼売(対照例1)は、表7の代替物をエビに置き換えて以下の製造方法に従って製造した(エビの割合が30.0%となる)。
(製造方法)
1.玉ねぎはみじん切りし、エビは水洗い後に用いた。
2.すり身をフードプロセッサー入れて30分間混合した。
3.2)に塩・水・醤油・オイスターソースを加えて、2分間混合した。
4.3)をキッチンエイドに移し、エビ・代替物・玉ねぎ・片栗粉・生姜を加えて、1分間混合した。
5.4)で得た中具を25gずつ皮(市販品)に包み、98℃で10分間蒸し加熱を行った。
6.10分間放冷した後に、凍結した。
(中具の配合)
(冷凍エビ焼売の組成)
以下の表8~9に各実施例/比較例で得られた冷凍エビ焼売の組成を示す。
実施例1~12、比較例A~Dにおいては、使用される澱粉自体のアミロース含量を変化させて調製した代替物が用いられるとともに、中具混合前の代替物の状態(未凍結または凍結)を変化させて冷凍エビ焼売が製造され(表8)、得られた冷凍エビ焼売が官能評価に付された。
さらに、実施例13~14、比較例Eにおいては、アミロース含量の異なる2種の澱粉の混合物を用いて調製した代替物が用いられて冷凍エビ焼売が製造され(表9)、得られた冷凍エビ焼売が官能評価に付された。
なお、製造された各種冷凍エビ焼売の官能評価の結果、好ましいと評価された焼売に関するものを実施例、好ましいと評価されなかった焼売に関するものを比較例と分類した。
(冷凍エビ焼売の官能評価結果)
冷凍エビ焼売の官能評価は、3名の熟練したパネルにより行われた。評価項目は、エビ食感(エビらしい食感を感じられるか否か)、水っぽさ(喫食時に感じる水っぽさの程度)、総合品質(エビ食感や水っぽさを含む焼売の総合的な品位)の3点であった。
各評価は、以下の基準により行われた(表10~12)。
上記の官能評価の結果を以下の表13~14に示す。官能評価結果を示す数値は、各パネルの評価結果の平均値である。
(2)冷凍肉焼売の製造
以下のレシピに従って、表15(割合は重量%)の通り配合された中具からなる冷凍肉焼売を製造した。なお、対照となる代替物を含まない冷凍肉焼売(対照例2)は、表15の代替物を豚ひき肉に置き換えて以下の製造方法に従って製造した(豚ひき肉の割合が50.0%となる)。
(製造方法)
1.玉ねぎはみじん切りし、代替物は事前にミンチ処理を行った。
2.キッチンエイドに、豚ひき肉・塩を加えて、5分間練合した。
3.塩・砂糖・醤油を入れて、1分間混合した。
4.玉ねぎ・片栗粉を加えて、1分間混合した。
5.以上で得た中具を15gずつ皮(市販品)に包み、98℃で10分間蒸し加熱を行った。
6.10分間放冷した後に、凍結した。
(中具の配合)
(冷凍肉焼売の組成)
以下の表16に実施例15で得られた冷凍肉焼売の組成を示す。
実施例15においては、特定のアミロース含量を有する澱粉を用いて調製した代替物を用いて冷凍肉焼売が製造され(表16)、得られた冷凍肉焼売が官能評価に付された。
(冷凍肉焼売の官能評価結果)
冷凍肉焼売の官能評価は、3名の熟練したパネルにより行われた。評価項目は、肉食感(肉らしい食感を感じられるか否か)、水っぽさ(喫食時に感じる水っぽさの程度)、総合品質(肉食感や水っぽさを含む焼売の総合的な品位)の3点であった。
各評価は、エビ食感に代えて以下の基準(表17)により肉食感を評価した以外は、エビ食感の評価と同様に行われた。
上記の官能評価の結果を以下の表18に示す。
以上の冷凍エビ焼売、冷凍肉焼売での官能評価の結果からも、アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、アルカリ剤を0.01~0.5重量%配合して調製された代替物を用いた場合には、特に好ましいとされる「程よい水分」を有し、かつ優れた食感を与える冷凍食品が製造できることが示された。
本発明は、様々な冷凍食品中で、タンパク質素材に類似する食感によりその代替物として使用することができ、さらにそのカロリーの低さにより当該冷凍食品への健康付加価値の高いこんにゃく加工品(「水畜産肉代替物」)、および当該水畜産肉代替物を用いる冷凍食品の製造方法に関する。

Claims (14)

  1. アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、およびアルカリ剤を0.01~0.5重量%含む、未凍結のゲル化状態の水畜産肉代替物を、水畜産肉および/または冷凍食品素材に混ぜ込むことを特徴とする、水畜産肉代替物を含有する冷凍食品の製造方法。
  2. 水畜産肉代替物の、水畜産肉および/または冷凍食品素材への混ぜ込み後、加熱し、冷凍することをさらに含む、請求項1に記載の冷凍食品の製造方法。
  3. 水畜産肉代替物中の澱粉のアミロース含量が、12~30重量%である、請求項1または2に記載の冷凍食品の製造方法。
  4. 澱粉が、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、およびこれらの澱粉の加工澱粉から選択される1種または2種以上の組み合わせである、請求項1~3のいずれか1項に記載の冷凍食品の製造方法。
  5. 澱粉が、コーンスターチである、請求項1~3のいずれか1項に記載の冷凍食品の製造方法。
  6. 水畜産肉代替物中のこんにゃく粉の含量が、1~5重量%である、請求項1~5のいずれか1項に記載の冷凍食品の製造方法。
  7. 水畜産肉代替物中のセルロースの含量が、0.5~2重量%である、請求項1~6のいずれか1項に記載の冷凍食品の製造方法。
  8. 水畜産肉がエビである、請求項1~7のいずれか1項に記載の冷凍食品の製造方法。
  9. 水畜産肉が牛肉、豚肉、および鶏肉から選択される1種または2種以上の組み合わせである、請求項1~7のいずれか1項に記載の冷凍食品の製造方法。
  10. 冷凍食品が、水畜産肉代替物、水畜産肉および冷凍食品素材を含むものである、請求項1~9のいずれか1項に記載の冷凍食品の製造方法。
  11. 冷凍食品が、水畜産肉を含まず、水畜産肉代替物および冷凍食品素材を含むものである、請求項1~9のいずれか1項に記載の冷凍食品の製造方法。
  12. 水畜産肉代替物および冷凍食品素材のいずれもが、動物性由来原料を含まないものである、請求項11に記載の冷凍食品の製造方法。
  13. アミロース含量が10~50重量%の澱粉を水畜産肉代替物全重量に対して(以下、他の成分においても同様)1~20重量%、こんにゃく粉を0.5~10重量%、セルロースを0.1~3.5重量%、およびアルカリ剤を0.01~0.5重量%含む、未凍結のゲル化状態の水畜産肉代替物の、水畜産肉代替物、並びに水畜産肉および/または冷凍食品素材を含有する冷凍食品の製造のための使用。
  14. 水畜産肉代替物を凍結後4℃で24時間解凍した際の離水割合が、0~10%の範囲内である、請求項13に記載の水畜産肉代替物の使用。
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