JP2023145088A - 水蒸気除去装置及びこれを備えたスプレードライヤ設備 - Google Patents

水蒸気除去装置及びこれを備えたスプレードライヤ設備 Download PDF

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Abstract

【課題】生産設備の排気に含まれる大量の水蒸気を除去し、大気中に放出される水蒸気を減少させるための水蒸気除去装置を提供する。【解決手段】気液分離容器10は、排気が流れるダクトに接続される導入口11と、排気に含まれる水蒸気が凝結することによって生成された水を排出するための排水口12と、排気から水蒸気が除去された残りの気体を排出するための排気口13と、を備え、冷却水生成手段30は、水槽31に貯留された水を冷却して冷却水を生成するための冷却器32を備え、排気冷却手段50Aは、ダクト80から気液分離容器10の中に導入された排気を冷却水の温度によって冷却し、露点温度センサ60は、ダクト80を流れる排気の露点温度を検出し、制御手段70は、露点温度センサの検出結果に基づいて、冷却水生成手段30の冷却器32を制御することにより、冷却水の温度を排気の露点温度以下にする。【選択図】図1

Description

本発明は、生産設備の排気に含まれる大量の水蒸気を除去し、大気中に放出される水蒸気を減少させるための水蒸気除去装置及びこれを備えたスプレードライヤ設備に関する。
近年、地球温暖化が世界的な問題となっている。地球規模の気温上昇は、海面上昇や異常気象をまねき、生態系や環境への悪影響が懸念される。地球温暖化は、地表面から赤外線の形で放出される熱を、大気中に存在する温室効果ガスが吸収することによって生じる。温室効果ガスは、地表面から吸収した熱を下向きに放射し、地表面や下層大気を加熱する。地球温暖化を抑制するために、世界各国では、企業活動によって生じる温室効果ガス、特に二酸化炭素の排出量を規制する。
特開2020-168653号公報
しかし、大気中の二酸化炭素は、温室効果の原因物質の約2割を占めるにすぎず、大気中の水蒸気が、温室効果の原因物質の約5割を占め、地球温暖化に最も大きな影響を及ぼす。第1に、大気中の水蒸気は、凝結するときに潜熱を解放することにより、大気を暖める。第2に、大気中の水蒸気は、地表面から放射された広い波長域の赤外線を吸収することにより、大気を暖める。第3に、大気中の水蒸気が凝結して生じる雲のうち、高層の雲は、太陽光をあまり反射せず、赤外線を吸収することによる温室効果が大きい。雲は、水蒸気とは別に、温室効果の原因物質の約2割を占める。
大気の飽和水蒸気量は、気温が高いほど大きくなる。大気中の二酸化炭素が増加することによって気温が上昇すれば、大気中に含まれ得る水蒸気の量も増加し、地球温暖化を促進させることなる。したがって、地球温暖化をより効果的に抑制するためには、二酸化炭素の排出量を規制するだけでは足りず、企業活動によって生じる水蒸気の排出量をも規制する必要がある。例えば、スプレードライヤ設備などの高温下で原材料を加工する生産設備は、大量の水蒸気を大気中に排出させる。世界各国で稼働されている生産設備のそれぞれの排気から大量の水蒸気を除去することができれば、地球温暖化の抑制に大きく寄与することになる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、生産設備の排気に含まれる大量の水蒸気を除去し、大気中に放出される水蒸気を減少させるための水蒸気除去装置及びこれを備えたスプレードライヤ設備を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明の水蒸気除去装置は、生産設備の排気に含まれる大量の水蒸気を除去するための水蒸気除去装置であって、気液分離容器、冷却水生成手段、ポンプ、排気冷却手段、露点温度センサ及び制御手段を含み、前記気液分離容器は、前記排気が流れるダクトに接続される導入口と、前記排気に含まれる前記水蒸気が凝結することによって生成された水を排出するための排水口と、前記排気から前記水蒸気が除去された残りの気体を排出するための排気口と、を備え、前記冷却水生成手段は、水を貯留するための水槽と、前記水槽に貯留された水を冷却して冷却水を生成するための冷却器とを備え、前記ポンプは、前記冷却水を前記冷却水生成手段から前記排気冷却手段へ送出させ、前記排気冷却手段は、前記ダクトから前記気液分離容器の中に導入された前記排気を前記冷却水の温度によって冷却し、前記露点温度センサは、前記ダクトを流れる前記排気の露点温度を検出し、前記制御手段は、前記露点温度センサの検出結果に基づいて、前記冷却水生成手段の前記冷却器を制御することにより、前記冷却水の温度を前記排気の露点温度以下にする。
(2)好ましくは、上記(1)の水蒸気除去装置において、前記導入口が、前記気液分離容器の側壁の中央よりも下に設けられ、前記ダクトが、前記気液分離容器の中心軸から偏心するように前記導入口に接続され、前記ダクトから前記気液分離容器の中に導入された前記排気が、前記気液分離容器の内面に沿って下から上に旋回する。
(3)好ましくは、上記(2)の水蒸気除去装置において、前記気液分離容器の前記排気口の直径が、前記ダクトの直径よりも大きい。
(4)好ましくは、上記(1)~(3)のいずれかの水蒸気除去装置において、前記排気冷却手段が、前記気液分離容器の中に前記冷却水を散布するための散布ヘッドであり、前記散布ヘッドから散布された前記冷却水によって、前記ダクトから前記気液分離容器の中に導入された前記排気が冷却され、前記散布ヘッドから散布された前記冷却水、及び前記排気に含まれる前記水蒸気が凝結することによって生成された水が、前記気液分離容器の前記排水口から排出され、前記排水口から排出された水が、前記冷却水生成手段の前記水槽に貯留される。
(5)好ましくは、上記(4)の水蒸気除去装置において、前記気液分離容器の前記排水口に、前記排水口から排出された水に含まれる粉体を除去するためのフィルターが接続される。
(6)好ましくは、上記(1)~(3)のいずれかの水蒸気除去装置において、前記排気冷却手段が、前記気液分離容器の外面に装着された中空のジャケットであり、前記ジャケットの中空内に供給された前記冷却水によって、前記気液分離容器の内部が前記排気の露点温度以下に冷却され、前記ジャケットの中空内から排出された前記冷却水が、前記冷却水生成手段の前記水槽に貯留され、前記冷却器によって冷却される。
(7)上記目的を達成するために、本発明のスプレードライヤ設備は、乾燥室内に噴霧される原液を熱風によって瞬時に乾燥させて粉体を生成するスプレードライヤ設備であって、上記(1)~(6)のいずれかの水蒸気除去装置を備え、前記粉体の生成に用いられた熱風を排出するためのダクトが、前記気液分離容器の前記導入口に接続される。
本発明の水蒸気除去装置は、例えば、スプレードライヤ設備などの高温下で原材料を加工する生産設備に適用され、生産設備の排気に含まれる大量の水蒸気を除去し、大気中に放出される水蒸気を減少させることができる。本発明の水蒸気除去装置が、世界各国で稼働されている生産設備のそれぞれに適用されることになれば、地球規模で大気中に放出される水蒸気が減少され、地球温暖化の抑制に大きく寄与することになる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る水蒸気除去装置を示す概略図である。 図2は、本発明の第2実施形態に係る水蒸気除去装置を示す概略図である。 図3は、本発明の実施形態に係る水蒸気除去装置を含むスプレードライヤ設備を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係る水蒸気除去装置及びこれを備えたスプレードライヤ設備について、図面を参照しつつ説明する。
1.第1実施形態に係る水蒸気除去装置
図1は、本発明の第1実施形態に係る水蒸気除去装置1を示す。水蒸気除去装置1は、気液分離容器10、フィルター20、冷却水生成手段30、ポンプ40、排気冷却手段50A、露点温度センサ60及び制御手段70を含む。
気液分離容器10は、導入口11、排水口12及び排気口13を備える。導入口11は、気液分離容器10の側壁の中央よりも下に設けられる。導入口11には、図示しない生産設備の排気(図1中の灰色矢印を参照)が流れるダクト80が接続される。ダクト80は、気液分離容器10の中心軸から偏心するように導入口11に接続される。排水口12は、気液分離容器10の底部に設けられる。排水口12には、配水管91が接続される。配水管91は、図1中の太い実線で示される。排気口13は、気液分離容器10の天井部に設けられ、上方に向かって開口する。排気口13の直径D1は、ダクト80の直径D2よりも大きい(D1>D2)。
フィルター20は、配水管91を介して、気液分離容器10の排水口12に接続される。フィルター20は、排水口12から排出された水(図1中の黒色矢印を参照)に含まれる粉体を除去する。フィルター20によって濾過された水は、排気を冷却するための冷却水として使用される。
冷却水生成手段30は、水槽31及び冷却器32を備える。水槽31は、配水管91を介して、フィルター20に接続される。フィルター20によって濾過された水は、水槽31に貯留される。冷却器32は、水槽31に貯留された水を冷却して冷却水を生成する。冷却器32の冷却能力は、後述する制御手段70によって制御される。冷却器32は、制御手段70から出力される信号に基づいて、水槽31に貯留された水を露点温度以下の所定温度に冷却する。なお、水蒸気除去装置1が露点温度以下の環境に設置される場合は、冷却器32をOFFにして、環境下で自然冷却された水をそのまま冷却水として使用することができる。
ここで、冷却器32は、空冷式又は水冷式のいずれであってもよい。空冷式の冷却器32は、水槽31に貯留された水を冷却するためのファンを備える。ファンは、水槽31に貯留された水の熱を外気に排熱する。一方、水冷式の冷却器32は、水槽31に貯留された水を冷却するための液体冷媒を使用する。水槽31に貯留された水の熱は、液体冷媒に排熱される。
なお、冷却水生成手段30として、市販されている空冷式又は水冷式のチラー(chiller:冷却水循環装置)を利用することが可能である。市販のチラーが、専用の制御手段及びポンプを内蔵している場合、図1に示す制御手段70及びポンプ40は、水蒸気除去装置1の構成から省略してもよい。この場合、露点温度センサ60の検出結果は、チラーの制御手段に出力される。チラーの制御手段は、露点温度センサ60の検出結果に基づいて、冷却器32の冷却能力を制御する。一方、図1に示す制御手段70及びポンプ40を、チラーの制御手段及びポンプと併存させてもよい。この場合、制御手段70は、チラーの制御手段に信号を送信する。チラーの制御手段は、制御手段70から出力された信号に基づいて、冷却器32の冷却能力を制御する。
ポンプ40は、配水管91を介して、冷却水生成手段30と排気冷却手段50Aとの間に接続される。ポンプ40は、冷却水生成手段30によって生成された冷却水を排気冷却手段50Aへ送出させる。ポンプ40は、排気冷却手段50Aに到達したときの冷却水の温度が露点温度以下、少なくとも露点温度に維持される吐出能力を有する。
第1実施形態における排気冷却手段50Aは、気液分離容器10の中に冷却水を散布するための散布ヘッドである。排気冷却手段50Aは、気液分離容器10の内径よりも短い長さのパイプの側面に、複数のノズル孔を所定の間隔をおいて設けた構成となっている。排気冷却手段50Aは、気液分離容器10の上方に水平に設置される。排気冷却手段50Aのパイプの一端は、配水管91を介して、ポンプ40に接続される。ポンプ40から送出された冷却水は、排気冷却手段50Aのパイプ内に供給され、複数のノズル孔のそれぞれから気液分離容器10の中にシャワー状に散布される。
露点温度センサ60は、ダクト80の中に設置され、ダクト80を流れる排気の露点温度を検出する。すなわち、露点温度センサ60は、ダクト80内の温度、相対湿度及び圧力を測定し、これら温度、相対湿度及び圧力に基づいて、露点温度を算出する。
制御手段70の入力端子は、信号線92を介して、露点温度センサ60に電気的に接続される。また、制御手段70の出力端子は、信号線92を介して、冷却水生成手段30の冷却器32に電気的に接続される。信号線92は、図1中の細い鎖線で示される。露点温度センサ60によって検出された排気の露点温度は、制御手段70に入力される。制御手段70は、入力された露点温度に基づいて、冷却水生成手段30の冷却器32を制御するための信号を出力する。冷却器32は、制御手段70から出力される信号に基づいて、水槽31に貯留された水を露点温度以下の所定温度に冷却する。
次に、上記の構成からなる水蒸気除去装置1の動作について説明する。まず、図示しない生産設備の排気が、ダクト80を通って、導入口11から気液分離容器10の中に導入される。気液分離容器10の中では、排気冷却手段50Aが、露点温度以下の冷却水をシャワー状に散布する。気液分離容器10の中に導入された排気は、気液分離容器10の内面に沿って下から上に旋回しながら、シャワー状に散布される冷却水により冷却される。これにより、排気に含まれる水蒸気が凝結され、水が生成される。
上述したように、本実施形態の気液分離容器10では、排気口13の直径D1を、ダクト80の直径D2よりも大きくしている(D1>D2)。この構成により、気液分離容器10の中を流れる排気の風速が低下され、水蒸気が凝固することによって生成された水の飛散が低減される。
排気冷却手段50Aから散布された冷却水、及び水蒸気が凝結されることによって生成された水は、気液分離容器10の底部に設けられた排水口12から配水管91へ排出される。一方、排気から水蒸気が除去された残りの気体は、気液分離容器10の天井部に設けられた排気口13から大気中に排出される。
気液分離容器10の排水口12から配水管91に排出された水は、フィルター20によって濾過され、冷却水生成手段30の水槽31に貯留される。水槽31に貯留された水は、冷却器32によって露点温度以下の所定温度に冷却される。この冷却水は、ポンプ40によって排気冷却手段50Aに送出される。気液分離容器10の中において、排気冷却手段50Aは、露点温度以下の冷却水をシャワー状に散布する。以上の動作を繰り返すことにより、第1実施形態に係る水蒸気除去装置1は、生産設備の排気に含まれる大量の水蒸気を除去し、大気中に放出される水蒸気を減少させる。
ここで、配管91には、給水弁93及び排水弁94が接続される。給水弁93は、水蒸気除去装置1を動作させる前に開状態にされる。これにより、冷却水生成手段30の水槽31に所定量の水が貯留される。水槽31に貯留された所定量の水は、生産設備の排気を冷却するための冷却水として使用される。一方、排気に含まれる水蒸気が凝結されることにより、水蒸気除去装置1を循環する水の量が増加した場合は、排水弁94を開状態にして、余分な水を水蒸気除去装置1の外部に排水する。例えば、制御手段70は、水槽31に貯留された水の水位に基づいて、排水弁94の開閉状態を制御することができる。
2.第2実施形態に係る水蒸気除去装置
図2は、本発明の第2実施形態に係る水蒸気除去装置2を示す。水蒸気除去装置2は、気液分離容器10、冷却水生成手段30、ポンプ40、排気冷却手段50B、露点温度センサ60及び制御手段70を含む。排気冷却手段50B以外の構成は、図1に示す第1実施形態の水蒸気除去装置1と同一である。第2実施形態の水蒸気除去装置2は、図1に示すフィルター20を有しない。
図2に示すように、排気冷却手段50Bは、気液分離容器10の外面に装着された中空のジャケットである。排気冷却手段50Bの入口は、配水管91を介して、ポンプ40に接続される。また、排気冷却手段50Bの出口は、配水管91を介して、冷却水生成手段30の水槽31に接続される。
排気冷却手段50Bの中空内は、ポンプ40から送出される露点温度以下の冷却水によって満たされる。気液分離容器10の内部の熱は、気液分離容器10の外面から排気冷却手段50Bの中空内に満たされる冷却水に排熱される。これにより、気液分離容器10の内部は、露点温度以下に冷却される。冷却水は、ポンプ40によって、冷却水生成手段30と排気冷却手段50Bとの間を循環される。これにより、排気冷却手段50Bの中空内に満たされる冷却水は、常に露点温度以下の所定温度に維持される。
次に、上記の構成からなる水蒸気除去装置2の動作について説明する。上述した第1実施形態と同様に、図示しない生産設備の排気は、ダクト80を通って、導入口11から気液分離容器10の中に導入される。気液分離容器10の中に導入された排気は、気液分離容器10の内面に沿って下から上に旋回しながら、露点温度以下に冷却される。これにより、排気に含まれる水蒸気が凝結され、水が生成される。
水蒸気が凝結されることによって生成された水は、気液分離容器10の底部に設けられた排水口12から外部へ排出される。一方、排気から水蒸気が除去された残りの気体は、気液分離容器10の天井部に設けられた排気口13から大気中に排出される。以上の動作を繰り返すことにより、第2実施形態に係る水蒸気除去装置2は、生産設備の排気に含まれる大量の水蒸気を除去し、大気中に放出される水蒸気を減少させる。
3.水蒸気除去装置を備えたスプレードライヤ設備
図3は、第1実施形態に係る水蒸気除去装置1、又は第2実施形態に係る水蒸気除去装置2を備えたスプレードライヤ設備100を示す。
本実施形態のスプレードライヤ設備1は、乾燥室110、サイクロン140及びバグフィルター150を備える。このスプレードライヤ設備1は、二点捕集方式を採用しており、サイクロン140の下部と、バグフィルター150の下部との二点において、生成された粉体製品が捕集される。乾燥室110内で生成された粉体は、乾燥室110の下部からサイクロン140に吸引される。サイクロン140は、吸引された粉体を遠心力で分離させ、流動性に優れた粉体を捕集する。比較的に軽い粉体や微小な粉体は、サイクロン140からバグフィルター150に吸引され、バグフィルター150に捕集される。
乾燥室110の天井には、エアディスパーサ111が設置されている。エアディスパーサ111の中央には、ロータリアトマイザ120が取り付けられている。エアディスパーサ111は、ハウジング及びロアパーツを備える。ハウジングは、中心が円形に開口したドーナツ状の外形を有する。ハウジングの内部には、環状の風道が形成される。この風道は、ハウジング中心の前記開口を包囲する。ハウジング内部の風道に供給された熱風は、風道の形状に沿って旋回し、ロアパーツの外周面に向かって排出される。
ロアパーツの下端開口には、ロータリアトマイザ120が懸架される。ロータリアトマイザ120は、モータによって高速回転する円盤状の回転ホイールを備える。高速回転する回転ホイールの入口には、原液タンク130に貯蔵された原液が供給される。原液は、円盤面で加速され、円盤の周縁に設けられた格子状の出口から高速飛散される。これにより、原液は、霧状となって乾燥室110内に噴霧される。そして、乾燥室110内に噴霧された原液は、エアディスパーサ111から乾燥室110内に供給される熱風の旋回流に接触し、瞬間的に乾燥及び造粒される。
原液を乾燥させるための熱風は、送風機112及びエアヒータ113及によって生成され、エアディスパーサ111に供給される。熱風は、乾燥室110、サイクロン140及びバグフィルター150を通過して、送風機160から排出される。乾燥室110、サイクロン140及びバグフィルター150における粉体の滞留時間は、送風機160の送風量によって定まる。送風機160から排出される熱風には、原液の水分が蒸発することによって生成された大量の水蒸気が含まれる。
送風機160から排出される熱風は、図1又は図2に示すダクト80を通って、第1実施形態に係る水蒸気除去装置1、又は第2実施形態に係る水蒸気除去装置2の気液分離容器10の中に導入される。熱風は、気液分離容器10の中で露点温度以下に冷却される。これにより、熱風に含まれる大量の水蒸気が凝結され、水が生成される。つまり、熱風に含まれる大量の水蒸気が水に変化されて除去される。
熱風から除去された水には、サイクロン140及びバグフィルター150において回収されなかった少量の粉体が含まれる。図1に示す水蒸気除去装置1をスプレードライヤ設備100に適用した場合、気液分離容器10の排水口12から排出される水に含まれる粉体は、フィルター20によって捕集される。粉体が除去されたクリーンな水は、冷却水生成手段30の水槽31に貯留され、熱風を冷却するための冷却水として使用される。
以上のように、第1実施形態に係る水蒸気除去装置1、又は第2実施形態に係る水蒸気除去装置2を備えたスプレードライヤ設備100によれば、原液から粉体製品を製造する過程で生じた大量の水蒸気を水に変化させて回収することができ、大気中に放出される水蒸気を大幅に減少させることが可能となる。
1、2 水蒸気除去装置
10 気液分離容器
11 導入口
12 排水口
13 排気口
20 フィルター
30 冷却水生成手段
31 水槽
32 冷却器
40 ポンプ
50A 排気冷却手段(散布ヘッド)
50B 排気冷却手段(ジャケット)
60 露点温度センサ
70 制御手段
80 ダクト
91 配管
92 信号線
93 給水バルブ
94 排水バルブ
100 スプレードライヤ設備
110 乾燥室
111 エアディスパーサ
112 送風機
113 エアヒータ
120 ロータリアトマイザ
130 原液タンク
140 サイクロン
150 バグフィルター
160 排風機

Claims (7)

  1. 生産設備の排気に含まれる大量の水蒸気を除去するための水蒸気除去装置であって、
    気液分離容器、冷却水生成手段、ポンプ、排気冷却手段、露点温度センサ及び制御手段を含み、
    前記気液分離容器は、前記排気が流れるダクトに接続される導入口と、前記排気に含まれる前記水蒸気が凝結することによって生成された水を排出するための排水口と、前記排気から前記水蒸気が除去された残りの気体を排出するための排気口と、を備え、
    前記冷却水生成手段は、水を貯留するための水槽と、前記水槽に貯留された水を冷却して冷却水を生成するための冷却器とを備え、
    前記ポンプは、前記冷却水を前記冷却水生成手段から前記排気冷却手段へ送出させ、
    前記排気冷却手段は、前記ダクトから前記気液分離容器の中に導入された前記排気を前記冷却水の温度によって冷却し、
    前記露点温度センサは、前記ダクトを流れる前記排気の露点温度を検出し、
    前記制御手段は、前記露点温度センサの検出結果に基づいて、前記冷却水生成手段の前記冷却器を制御することにより、前記冷却水の温度を前記排気の露点温度以下にする、ことを特徴とする水蒸気除去装置。
  2. 前記導入口が、前記気液分離容器の側壁の中央よりも下に設けられ、
    前記ダクトが、前記気液分離容器の中心軸から偏心するように前記導入口に接続され、
    前記ダクトから前記気液分離容器の中に導入された前記排気が、前記気液分離容器の内面に沿って下から上に旋回する、請求項1に記載の水蒸気除去装置。
  3. 前記気液分離容器の前記排気口の直径が、前記ダクトの直径よりも大きい、請求項2に記載の水蒸気除去装置。
  4. 前記排気冷却手段が、前記気液分離容器の中に前記冷却水を散布するための散布ヘッドであり、
    前記散布ヘッドから散布された前記冷却水によって、前記ダクトから前記気液分離容器の中に導入された前記排気が冷却され、
    前記散布ヘッドから散布された前記冷却水、及び前記排気に含まれる前記水蒸気が凝結することによって生成された水が、前記気液分離容器の前記排水口から排出され、
    前記排水口から排出された水が、前記冷却水生成手段の前記水槽に貯留される、請求項1~3のいずれか1項に記載の水蒸気除去装置。
  5. 前記気液分離容器の前記排水口に、前記排水口から排出された水に含まれる粉体を除去するためのフィルターが接続される、請求項4に記載の水蒸気除去装置。
  6. 前記排気冷却手段が、前記気液分離容器の外面に装着された中空のジャケットであり、
    前記ジャケットの中空内に供給された前記冷却水によって、前記気液分離容器の内部が前記排気の露点温度以下に冷却され、
    前記ジャケットの中空内から排出された前記冷却水が、前記冷却水生成手段の前記水槽に貯留され、前記冷却器によって冷却される、請求項1~3のいずれか1項に記載の水蒸気除去装置。
  7. 乾燥室内に噴霧される原液を熱風によって瞬時に乾燥させて粉体を生成するスプレードライヤ設備であって、請求項1~6のいずれか1項の水蒸気除去装置を備え、前記粉体の生成に用いられた熱風を排出するためのダクトが、前記気液分離容器の前記導入口に接続される、ことを特徴とするスプレードライヤ設備。
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