JP2022189024A - スプレードライヤ設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】120℃以下の一定温度の熱風によって粉体の生成が可能なスプレードライヤ設備を提供する。【解決手段】乾燥室10内に噴霧される原液を熱風によって瞬時に乾燥させて粉体を生成するスプレードライヤ設備1であって、乾燥室10内に供給される熱風の温度分布を均一に近づけるための第1手段(11b、16、71)と、乾燥室10内に噴霧される原液の液滴径を一定に近づけるための第2手段(32a、33)と、乾燥室10内の温度分布を一定に保つための第3手段(10a)と、少なくとも乾燥室10内において、乾燥に必要な粉体の滞留時間を確保するための第4手段(72)と、乾燥室内の圧力を一定に保つための第5手段(10b、73)と、を備え、120℃以下の一定温度の熱風によって粉体の生成を可能とした。【選択図】図1

Description

本発明は、乾燥室内に噴霧される原液を熱風によって瞬時に乾燥させて粉体を生成するスプレードライヤ設備に関する。
スプレードライヤは、原液を乾燥室内に噴霧し、連続的に熱風に接触させることで、瞬時に粉体を生成する乾燥設備である。噴霧の方式には、一般に、ノズル方式又はロータリアトマイザ方式が採用される。以下、スプレードライヤの構成について説明する。図5は、本出願人の既存技術に係るスプレードライヤ設備を示す概略図である。
図5に示すスプレードライヤ設備100は、乾燥室101及びサイクロン102を備える。このスプレードライヤ設備100は、二点捕集方式を採用しており、乾燥室101の下部と、サイクロン102の下部との二点において、生成された粉体が捕集される。乾燥室101では、流動性に優れた粉体が生成される。この粉体は、乾燥室101内を落下して、その下部に捕集される。一方、比較的に軽い粉体や微小な粉体は、ブロワーによって乾燥室101外へ吸引され、サイクロン102において捕集される。
次に、乾燥室101の構成について、図6及び図7を参照しつつ説明する。図6(a)において、乾燥室101は、上方が円筒形、下方が逆円錐形の壁部を有する。乾燥室101の天井には、エアディスパーサ110が設置されている。エアディスパーサ110の中央には、ロータリアトマイザ120が取り付けられている。一方、乾燥室101の壁面には、この壁面の形状に沿って曲折されたパイプ状のエアブルーム130が対向配置されている。
図6(b)に示すように、エアディスパーサ110は、ハウジング111及びロアパーツ112を備える。ハウジング111は、中心が円形に開口したドーナツ状の外形を有する。ハウジング111内部には、環状の風道が形成されている。この風道は、ハウジング111中心の前記開口を包囲する。ハウジング111内部の風道に供給された熱風は、風道の形状に沿って旋回し、ロアパーツ112の外周面に向かって排出される。
図7(a)に示すように、ロアパーツ112は、主として逆円錐状の壁部からなる。ロアパーツ112は、ハウジング111中心の前記開口内に懸架されている。ロアパーツ112のテーパー状の外周面は、ハウジング111からの熱風旋回流に曝される。ロアパーツ112の外周面の上部には、複数の上部ガイドベーン112aが、所定の角度で配置されている。ロアパーツ112の外周面における上部ガイドベーン112aの下側は、ガイドコーン112bによって包囲されている。ガイドコーン112bの内周面には、複数の下部ガイドベーン112cが、所定の角度で配置されている。図7(b)に、上部ガイドベーン112a及び下部ガイドベーン112cの配置状態を示す。
このようなロアパーツ112の下端開口には、ロータリアトマイザ120が懸架されている。ロータリアトマイザ120は、モータによって高速回転する円盤を備える。高速回転する円盤の中心に原液が供給されると、原液は、円盤面で加速され、円盤の周縁から高速飛散される。これにより、原液は、霧状となって乾燥室101内に噴霧される。そして、乾燥室101内に噴霧された原液は、エアディスパーサ110から乾燥室101内に供給される熱風旋回流に接触し、瞬間的に乾燥及び造粒される。
特開2011-33269号公報 特開2011-33268号公報 特開2009-149683号公報 特開2007-285619号公報
従来のスプレードライヤ設備は、製造される粉体製品の品質を一定に保つため、比較的高温の熱風によって原液を乾燥させていた。例えば、研究開発用の小型スプレードライヤ設備であれば、乾燥室101の入口(エアディスパーサ110のハウジング111の入口と同義)における熱風の温度は、140℃~200℃程度に設定される。また、粉体製品の量産に用いられる小型、中型及び大型スプレードライヤ設備であれば、乾燥室101の入口における熱風の温度は、220℃~300℃程度に設定される。
<粉体製品の品質低下の問題>
140℃以上の熱風の温度は、原液を瞬時に乾燥させるのに十分過ぎる高温である。高温に曝されて過剰に乾燥された粉体は、嵩が減少して硬くなり、品質が低い。
<省エネルギー及び脱炭素の問題>
空気を加熱して熱風を生成するための熱源として、電気、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)、灯油、重油などが用いられる。熱風の温度が高くなるほど、これら熱源の消費量が多くなる。従来は、140℃以上の過剰に高温の熱風を生成するために、熱源が無駄に消費されていた。また、200℃を超える高温の熱風を、電気ヒータによって大量かつ継続的に生成することは難しい。このため、200℃を超える高温の熱風を生成する場合は、電気以外の化石燃料が熱源に用いられる。しかし、化石燃料を熱源に用いると、大気中に大量の二酸化炭素が放出されることとなり、地球温暖化が進行してしまう。
<屋内温度の問題>
乾燥室101の入口に供給される熱風の温度が高いほど、スプレードライヤ設備から排出される熱風の温度も高くなる。スプレードライヤ設備が屋内に設置される場合は、スプレードライヤ設備から排出される熱風によって、屋内が高温に加熱されてしまう。粉体製品の製造に携わる作業者は、常に、高温下で作業しなければならなかった。例えば、粉体製品の量産に用いられる小型、中型及び大型スプレードライヤ設備では、乾燥室101の入口における熱風の温度が220℃~300℃程度であり、乾燥室101の出口における熱風の温度が100℃~120℃程度である。少なくとも、乾燥室101の出口における熱風の温度を100℃未満に下げることができれば、最終的にスプレードライヤ設備から排出される熱風の温度が許容範囲内になる。
<低温乾燥の問題>
本出願人は、既存のスプレードライヤ設備をそのまま用いて、乾燥室101の入口における熱風の温度を120℃に設定して粉体製品の製造を試みた。しかし、120℃の熱風では、乾燥室内に噴霧された原液を十分に乾燥させることができず、未乾燥の液滴が乾燥室の内壁面に付着してしまった。乾燥室の内壁面に付着した液滴は、時間の経過とともに乾燥し、硬化粉となって剥がれ落ち、粉体製品の不均一化を招いた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、120℃以下の一定温度の熱風によって粉体の生成を可能とし、これにより、粉体製品の品質を向上させることができ、省エネルギー及び脱炭素に寄与し、さらに、作業者の労働環境の改善を図ることができるスプレードライヤ設備の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明のスプレードライヤ設備は、乾燥室内に噴霧される原液を熱風によって瞬時に乾燥させて粉体を生成するスプレードライヤ設備であって、前記乾燥室内に供給される熱風の温度分布を均一に近づけるための第1手段と、前記乾燥室内に噴霧される原液の液滴径を一定に近づけるための第2手段と、前記乾燥室内の温度分布を一定に保つための第3手段と、少なくとも前記乾燥室内において、乾燥に必要な粉体の滞留時間を確保するための第4手段と、前記乾燥室内の圧力を一定に保つための第5手段と、を備え、120℃以下の一定温度の熱風によって粉体の生成を可能としたことを特徴とする。
(2)好ましくは、上記(1)のスプレードライヤ設備において、空気を送り込むための送風機と、前記送風機から送り込まれた空気を加熱して熱風を生成するためのエアヒータと、熱風を前記乾燥室内に供給するためのエアディスパーサと、前記第1手段としての少なくとも1つのミキサー、温度センサ及び第1制御部と、を備え、前記ミキサーは、少なくとも前記エアディスパーサの熱風の入口に設けられ、熱風の流路に配置された複数の撹拌羽を有し、前記撹拌羽によって撹拌された熱風の温度分布を均一に近づけ、前記温度センサは、前記ミキサーよりも下流に設けられ、前記ミキサーによって温度分布を均一化された熱風の温度を検出し、前記第1制御部は、前記温度センサの検出結果に基づいて、前記エアヒータの発熱量を制御することにより、前記乾燥室内に供給される熱風の温度を120℃以下の一定温度に保つ。
(3)好ましくは、上記(1)又は(2)のスプレードライヤ設備において、原液を貯蔵する原液タンクと、前記原液タンクに貯蔵された原液を移送するための原液ポンプと、前記原液ポンプから供給された原液を前記乾燥室内に噴霧させるためのロータリアトマイザと、前記第2手段としての脈動低減機構と、を備え、前記脈動低減機構は、前記原液ポンプに組み込まれ、又は/及び、前記原液ポンプと前記ロータリアトマイザとの間の配管に設けられ、前記原液ポンプによって移送される原液の脈動を低減させることにより、前記ロータリアトマイザに供給される原液の瞬間流量を一定に近づけ、前記ロータリアトマイザから噴霧される原液の液滴径を10μm~100μmの範囲内の一定値に近づける。
(4)好ましくは、上記(1)~(3)のいずれかのスプレードライヤ設備において、前記第3手段としての保温空気層を備え、前記保温空気層は、前記乾燥室の外壁を覆う空気層を形成し、前記乾燥室内の温度分布に生じた温度差を前記空気層に放熱又は吸熱させることによって、前記乾燥室内の温度分布を一定に保つ。
(5)好ましくは、上記(1)~(4)のいずれかのスプレードライヤ設備において、空気を送り込むための送風機と、前記第4手段としての第2制御部と、を備え、前記第2制御部は、前記送風機の送風量を制御することにより、少なくとも前記乾燥室内において、乾燥に必要な粉体の滞留時間を20秒~60秒の範囲内の一定時間を確保する。
(6)好ましくは、上記(1)~(5)のいずれかのスプレードライヤ設備において、粉体の生成に用いられた熱風を排出するための排風機と、前記第5手段としての圧力センサ及び第3制御部と、を備え、前記圧力センサは、前記乾燥室内の圧力を検出し、前記第3制御部は、前記圧力センサの検出結果に基づいて、前記排風機の排風量を制御することにより、前記乾燥室内の圧力を一定に保つ。
(7)好ましくは、上記(1)~(6)のいずれかのスプレードライヤ設備において、空気を送り込むための送風機と、前記送風機から送り込まれた空気を加熱して熱風を生成するためのエアヒータと、粉体の生成に用いられた熱風を排出するための排風機と、を備え、前記エアヒータは、電気を熱源として熱を生成する構成であり、粉体を生成するための熱風の温度が120℃~70℃の範囲内の一定温度であり、前記乾燥室の出口における熱風の温度が96℃~56℃である。
本発明のスプレードライヤ設備によれば、120℃以下の一定温度の熱風によって粉体の生成を可能とし、これにより、粉体製品の品質を向上させることができ、省エネルギー及び脱炭素に寄与し、さらに、作業者の労働環境の改善を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るスプレードライヤ設備を示す概略図である。 図2は、上記スプレードライヤ設備に設けられるミキサーを示すものであり、図2(a)は正面図、図2(b)は図2(a)のA-A線断面図である。 図3は、上記スプレードライヤ設備に設けられるロータリアトマイザを示す断面図である。 図4は、上記ロータリアトマイザに設けられた上ディストリビュータ、下ディストリビュータ及び回転ホイールを示すものであり、図4(a)は分解図、図4(b)は組立図、図4(c)は回転ホイールの平面図、図4(d)は原液の流れを示す模式図である。 図5は、従来のスプレードライヤ設備を示す概略図である。 図6は、従来のスプレードライヤ設備を構成する乾燥室を示すものあり、図6(a)は乾燥室全体の概略図、図6(b)は上記乾燥室に備えられたエアディスパーサの概略図である。 図7は、上記エアディスパーサを構成するロアパーツを示すものであり、図7(a)はロアパーツの概略図、図7(b)は上記ロアパーツの上部ガイドベーン及び下部ガイドベーンの角度を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係るスプレードライヤ設備について、図1~図4を参照しつつ説明する。
1.スプレードライヤ設備の概要
図1に示すように、本実施形態のスプレードライヤ設備1は、乾燥室10、サイクロン40及びバグフィルタ50を備える。このスプレードライヤ設備1は、二点捕集方式を採用しており、サイクロン40の下部と、バグフィルタ50の下部との二点において、生成された粉体製品が捕集される。乾燥室10内で生成された粉体は、乾燥室10の下部からサイクロン40に吸引される。サイクロン40は、吸引された粉体を遠心力で分離させ、流動性に優れた粉体を捕集する。比較的に軽い粉体や微小な粉体は、サイクロン40からバグフィルタ50に吸引され、バグフィルタ50に捕集される。
乾燥室10の天井には、エアディスパーサ11が設置されている。エアディスパーサ11の中央には、ロータリアトマイザ20が取り付けられている。エアディスパーサ11は、図6(b)に示すものと同様のハウジング及びロアパーツを備える。ハウジングは、中心が円形に開口したドーナツ状の外形を有する。ハウジングの内部には、環状の風道が形成されている。この風道は、ハウジング中心の前記開口を包囲する。ハウジング内部の風道に供給された熱風は、風道の形状に沿って旋回し、ロアパーツの外周面に向かって排出される。
ロアパーツの下端開口には、ロータリアトマイザ20が懸架されている。ロータリアトマイザ20は、モータ22によって高速回転する円盤状の回転ホイール27を備える(図3を参照)。高速回転する回転ホイール27の入口27b(図4(c)を参照)に原液が供給されると、原液は、円盤面で加速され、円盤の周縁に設けられた格子状の出口から高速飛散される。これにより、原液は、霧状となって乾燥室10内に噴霧される。そして、乾燥室10内に噴霧された原液は、エアディスパーサ11から乾燥室10内に供給される熱風旋回流に接触し、瞬間的に乾燥及び造粒される。
なお、次に述べる本発明の低温乾燥の技術は、乾燥室10の直径が960~8000mm程度、水分蒸発量1~1200kg/程度のスプレードライヤ設備1に適用することが可能である。
2.低温乾燥を実現するための手段
本実施形態のスプレードライヤ設備1は、120℃~70℃の比較的低温の熱風によって、粉体製品の大量生産を可能とするための第1~第5手段を備える。
2-1.第1手段
第1手段は、乾燥室10内に供給される熱風の温度分布を均一に近づける。熱風は、図1に示す第1フィルタ12、送風機13、エアヒータ14及び第2フィルタ15によって生成され、ダクト81を通じてエアディスパーサ11に供給される。
送風機13は、第1フィルタ12を介して、外部の空気をダクト81内に送り込む。空気中に含まれる塵埃などの不純物は、第1フィルタ12によって除去され、浄化された空気がダクト81に送り込まれる。ダクト81に送り込まれた空気は、エアヒータ14によって加熱されて所定温度の熱風となる。熱風は、第2フィルタ15によって浄化される。第2フィルタ15としては、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)を用いることが好ましい。HEPAフィルタは、定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有しており、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を有する。第2フィルタ15によって浄化された熱風は、ダクト81を通じてエアディスパーサ11の入口11に供給される。
ここで、本実施形態のスプレードライヤ設備1は、上述した第1手段として、少なくとも1つのミキサー16、温度センサ11b及び第1制御部71を備える。このような第1手段により、乾燥室10内に供給される熱風の温度分布を均一に近づけることができる。
ミキサー16は、少なくともエアディスパーサ11の熱風の入口11bに設けられる。図2(a)、(b)に示すように、ミキサー16は、金属板から作られた本体16a及び複数の撹拌羽16dを有する。本体16aは、図1に示すダクト81の出口と、エアディスパーサ11の入口11bとにそれぞれ設けられたフランジの形状に対応する円形となっている。本体16aには、ボルトを挿通するための複数の貫通孔16bが等間隔で設けられている。本体16aの中央には、ダクト81の出口と、エアディスパーサ11の入口11bとのそれぞれの内径と同じ直径の開口16cが形成されている。開口16cの円周に沿って、複数の撹拌羽16dが等間隔に設けられている。
ダクト81から供給される熱風は、図2(b)中の矢印で示す送風方向に流れ、ミキサー16を通過する。このとき、熱風が複数の撹拌羽16dによって撹拌される。これにより、ミキサー16を通過して、エアディスパーサ11の入口11bに供給される熱風の温度分布が均一に近づく。その後、熱風は、エアディスパーサ11のハウジング内部の風道の形状に沿って旋回し、ロアパーツの外周面に向かって排出される。
ここで、エアディスパーサ11の入口11bに供給される熱風の温度分布が不均一となる原因は、エアヒータ14の出口からエアディスパーサ11の入口11bまでの間のダクト81の温度分布が不均一になるからである。ダクト81の外周壁は、外部環境の温度の影響を受けるため、ダクト81の断面方向に温度分布に不均一を生じる。この結果、ダクト81を流れる熱風の断面方向に温度分布の不均一が生じる。このような熱風の温度分布の不均一は、ミキサー16の複数の撹拌羽16dによって解消される。ダクト81の長さ及び内径は、スプレードライヤ設備1の処理能力に応じて設定されるが、例えば、長さ2mm、内径100mmである。この場合、ミキサー16の開口16cの直径も100mmとなる。無駄な放熱を最小に抑えるために、ダクト81の長さは、短いほど好ましい。ダクト81を長くする場合には、その途中に別のミキサー16を追加することが好ましい。さらに、ダクト81の断面方向の温度分布を均一にするため、ダクト81の外周壁を断熱材で被覆してもよい。
図1に示すように、温度センサ11bは、エアディスパーサ11の入口11bの直後のハウジング内に設けられており、ミキサー16によって温度分布を均一化された熱風の温度を検出する。温度センサ11bによって検出された温度情報は、第1制御部71に送信される。第1制御部71は、温度センサ11bからの温度情報に基づいて、エアヒータ14の発熱量を可変制御する。これにより、エアディスパーサ11の入口11bにおける熱風の温度が120℃~70℃の範囲内の一定温度に保たれる。
ここで、第1制御部71としては、市販されている温度指示調節計を用いることができる。本実施形態では、ミキサー16によって温度分布を均一化された熱風の温度を温度センサ11bによって検出しているので、温度センサ11bから送信される温度情報の精度が高い。これにより、第1制御部71によるエアヒータ14の発熱量の制御も高精度に行われるようになる。
上述した第1手段によれば、乾燥室10内に噴霧される原液を乾燥させるための熱風の温度分布が均一化される。これにより、熱風の温度が120℃~70℃の範囲内の低温であったとしても、乾燥室10内に噴霧される原液の液滴が、一定温度の熱風に曝されて均一に乾燥される。
2-2.第2手段
第2手段は、乾燥室10内に噴霧される原液の液滴径を一定に近づける。原液は、図1に示す原液タンク31に貯蔵される。原液タンク31に貯蔵された原液は、原液ポンプ32によって移送され、配管82を通じてロータリアトマイザ20に供給される。ロータリアトマイザ20は、原液ポンプ32から供給された原液を乾燥室10内に噴霧させる。
図3に示すように、ロータリアトマイザ20は、ベースプレート21の上方に取り付けられたモータ22を備える。モータ22の回転軸は、スピンドル23に連結される。スピンドル23は、ベースプレート21の中央を垂直に貫通する。スピンドル23の下端側は、下部フランジ25の軸受に回転可能に保持される。一方、ベースプレート21の図中右側には、原液パイプ24が斜めに貫通する。原液パイプ24の上端は、原液の入口24aとなっている。原液パイプ24の下端は、原液の出口24bとなっている。原液パイプ24の出口24bは、下部フランジ25に設けられた貫通孔25aに連通する。下部フランジ25の下面には、上ディストリビュータ26Aが取り付けられる。
図4(a)、(b)に示すように、上ディストリビュータ26Aは、下ディストリビュータ26Bの中に収納される。下ディストリビュータ26Bの下方には、回転ホイール27が配置される。上ディストリビュータ26Aには、第1流路261、第2流路262及び第3流路263が形成される。一方、下ディストリビュータ26Bには、第4流路264が形成される。第1流路261及び第2流路262は、第3流路263の上端縁を包囲する円環状の凹部である。第3流路263と第4流路264とは、互いに同一の内径を有する。図4(b)、(c)に示すように、上ディストリビュータ26Aを下ディストリビュータ26Bの中に収納した状態において、第1流路261、第2流路262、第3流路263及び第4流路264は、回転ホイール27の原液入口27bに連続する1つの流路を形成する。
図3に示すように、スピンドル23の下端側は、上ディストリビュータ26A及び下ディストリビュータ26Bの中央を貫通し、回転ホイール27の取付孔27aに結合される。上ディストリビュータ26Aの第1流路261には、下部フランジ25の貫通孔25aを通じて、原液パイプ24の出口24bから原液が供給される。第1流路261に供給された原液は、図4(d)に示すように第1流路261、第2流路262、第3流路263及び第4流路264を流れ、回転ホイール27の原液入口27bに均一に供給される。回転ホイール27は、モータ22によって高速回転され、遠心力により原液の液滴を水平方向に噴霧させる。例えば、回転ホイール27の直径は50mmであり、回転数30000rpmで高速回転させる。
なお、ロータリアトマイザ20におけるベースプレート21の下側から下ディストリビュータ26Bまでの構成要素は、逆円錐台形のジャケットスカート28に覆われる。ジャケットスカート28の内部空間には、保温材が充填される。
ここで、本実施形態のスプレードライヤ設備1は、上述した第2手段として、図1に示す脈動低減機構32a、33のうちの少なくとも一方を備える。脈動低減機構32aは、原液ポンプ32に組み込まれる。一方、脈動低減機構33は、原液ポンプ32の出口と、ロータリアトマイザ20の原液パイプ24の入口24との間の配管82に設けられる。脈動低減機構32a、33は、原液ポンプ32によって移送される原液の脈動を低減させることにより、ロータリアトマイザ20に供給される原液の瞬間流量を一定に近づけ、ロータリアトマイザ20から噴霧される原液の液滴径を10μm~100μmの範囲内の一定値に近づける。
原液ポンプ32に組み込まれる脈動低減機構32aとして、例えば、原液ポンプ32を、2以上のローラを備えたチューブポンプとし、第1ローラがチューブから離れたときに生じる脈動を、第2ローラの加速動作によって打ち消す構成にする。また例えば、原液ポンプ32を、2以上のダイヤフラムを備えた多連型往復動ポンプとし、各ダイヤフラムの往復動の開始タイミングをずらす構成とする。2つのダイヤフラムを備える場合は、往復動の開始タイミングを180度ずらす。3つのダイヤフラムを備える場合は、往復動の開始タイミングを120度ずらす。ダイヤフラムの数が多い方が、原液の脈動がより低減される。
一方、配管82に設けられる脈動低減機構33として、例えば、配管82にエアチャンバ又はアキュムレータを設けてもよい。エアチャンバは、空気室の空気圧を利用して原液ポンプ32の脈動を押さえる。アキュムレータは、球状の容器内にゴム膜で隔離された窒素ガスが封入された構成となっている。封入された窒素ガスが、ゴム膜を介して膨張と収縮とを繰り返すことにより、原液の脈動を吸収する。
上述した第2手段によれば、原液ポンプ32によって移送される原液の脈動を低減され、ロータリアトマイザ20の原液パイプ24の入口24aに供給される原液の瞬間流量を一定に近づけることができる。これにより、単位時間あたりに一定量の原液が、上ディストリビュータ26Aの第1流路261に供給され、図4(d)に示す流れによって、回転ホイール27の原液入口27bに均一に供給される。この結果、ロータリアトマイザ20から噴霧される原液の液滴径が10μm~100μmの範囲内の一定値に近づく。10μm~100μmは、120℃~70℃の範囲内の低温の熱風により乾燥させることが可能な原液の液滴径の数値範囲である。
2-3.第3手段
第3手段は、乾燥室10内の温度分布を一定に保つ。実施形態のスプレードライヤ設備1は、第3手段として、図1に示す保温空気層10aを備える。保温空気層10aは、乾燥室10の外壁を覆う空気層を形成する。保温空気層10aは、乾燥室10内の温度分布に生じた温度差を空気層に放熱又は吸熱させることによって、乾燥室10内の温度分布を一定に保つ。
2-4.第4手段
第4手段は、粉体製品の品質に影響する乾燥のための設備において、乾燥に必要な粉体の滞留時間を確保する。実施形態のスプレードライヤ設備1は、第4手段として、図1に示す第2制御部72を備える。第2制御部72は、送風機13の送風量を予め設定された値に制御することにより、乾燥室10及びサイクロン40内に、粉体を20秒~60秒の範囲内の一定時間だけ滞留させる。20秒~60秒は、120℃~70℃の範囲内の低温の熱風によって、液滴径10μm~100μmの原液を十分に乾燥させるために必要な滞留時間の数値範囲である。
なお、スプレードライヤ設備1が、乾燥室10とバグフィルタ50とで構成されている場合、第2制御部72は、乾燥室10内における粉体の滞留時間が20秒~60秒となるように、送風機13の送風量を制御してもよい。また、スプレードライヤ設備1が、乾燥室10及びサイクロン40に加えて、第3の乾燥設備を備えている場合、第2制御部72は、乾燥室10、サイクロン40及び第3の乾燥設備における粉体の滞留時間が20秒~60秒となるように、送風機13の送風量を制御してもよい。
2-5.第5手段
第5手段は、乾燥室10内の圧力を一定に保つ。実施形態のスプレードライヤ設備1は、第5手段として、図1に示す圧力センサ10a及び第3制御部73を備える。
図1に示すように、バグフィルタ50の排気口は、ダクト81を介して、排風機60の入口に接続されている。排風機60は、粉体の生成に用いられた熱風を、スプレードライヤ設備1の外部に排出する。排風機60の排風量は、乾燥室10内の圧力に影響を与える。圧力センサ10aは、乾燥室10内の圧力を検出し、圧力情報を第3制御部72に送信する。第3制御部72は、圧力センサ10aの検出結果に基づいて、排風機60の排風量を可変制御する。これにより、乾燥室10内が一定圧力に保たれる。
3.作用効果
本実施形態のスプレードライヤ設備1は、上述した第1~第5手段によって、粉体製品の製造過程における下記a)~e)の状態を維持することができ、120℃~70℃の低温の熱風による粉体製品の製造が可能となる。
a)乾燥室10内に供給される熱風の温度分布を均一に近づける。
b)乾燥室10内に噴霧される原液の液滴径を一定に近づける。
c)乾燥室10内の温度分布を一定に保つ。
d)乾燥室10及びサイクロン40内における粉体の滞留時間を確保する。
e)乾燥室10内の圧力を一定に保つ。
120℃~70℃の低温の熱風によって製造された粉体製品は、高温によって過剰に乾燥されておらず、嵩が増加して軟らかくなり、品質が向上する。
空気を120℃~70℃に加熱するための熱源は、電気で十分であり、加熱に必要な消費電力を節約することができる。また、熱源に化石燃料を使用する必要がないので、大気中に二酸化炭素を排出しない。したがって、本実施形態のスプレードライヤ設備1は、省エネルギー及び脱炭素に寄与する。
120℃~70℃の低温の熱風によって、液滴径10μm~100μmの原液を乾燥させた場合、乾燥室10の出口における熱風の温度は、96℃~56℃の範囲内になる。その後、サイクロン40及びバグフィルタ50を経て、排風機60から排気される熱風の温度は、さらに低くなる。これにより、スプレードライヤ設備1から排出される熱風によって、屋内が高温に加熱されてしまうことがなく、作業者の労働環境の改善を図ることができる。
4.その他
本発明のスプレードライヤ設備は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、図1に示すスプレードライヤ設備1は、二点捕集方式の大気開放型である。しかし、本発明の低温乾燥の技術は、二点捕集方式以外の大気開放型又は循環型のスプレードライヤ設備にも適用することができる。
1 スプレードライヤ設備
10 乾燥室
10a 空気層
10b 圧力センサ
11 エアディスパーサ
11a 入口
11b 温度センサ
12 第1フィルタ
13 送風機
14 エアヒータ
15 第2フィルタ
16 ミキサー
16a 本体
16b 貫通孔
16c 開口
16d 撹拌羽
20 ロータリアトマイザ
21 ベースプレート
22 モータ
23 スピンドル
24 原液パイプ
24a 入口
24b 出口
25 下部フランジ
25a 貫通孔
26A 上ディストリビュータ
26B 下ディストリビュータ
261 第1流路
262 第2流路
263 第3流路
264 第4流路
265 収納部
27 回転ホイール
27a 取付孔
27b 原液入口
28 ジャケットスカート
31 原液タンク
32 原液ポンプ
32a 脈動低減機構
33 脈動低減機構
40 サイクロン
50 バグフィルタ
60 排風機
71 第1制御部
72 第2制御部
73 第3制御部
81 ダクト
82 配管

Claims (7)

  1. 乾燥室内に噴霧される原液を熱風によって瞬時に乾燥させて粉体を生成するスプレードライヤ設備であって、
    前記乾燥室内に供給される熱風の温度分布を均一に近づけるための第1手段と、
    前記乾燥室内に噴霧される原液の液滴径を一定に近づけるための第2手段と、
    前記乾燥室内の温度分布を一定に保つための第3手段と、
    少なくとも前記乾燥室内において、乾燥に必要な粉体の滞留時間を確保するための第4手段と、
    前記乾燥室内の圧力を一定に保つための第5手段と、を備え、
    120℃以下の一定温度の熱風によって粉体の生成を可能としたことを特徴とするスプレードライヤ設備。
  2. 空気を送り込むための送風機と、
    前記送風機から送り込まれた空気を加熱して熱風を生成するためのエアヒータと、
    熱風を前記乾燥室内に供給するためのエアディスパーサと、
    前記第1手段としての少なくとも1つのミキサー、温度センサ及び第1制御部と、を備え、
    前記ミキサーは、少なくとも前記エアディスパーサの熱風の入口に設けられ、熱風の流路に配置された複数の撹拌羽を有し、前記撹拌羽によって撹拌された熱風の温度分布を均一に近づけ、
    前記温度センサは、前記ミキサーよりも下流に設けられ、前記ミキサーによって温度分布を均一化された熱風の温度を検出し、
    前記第1制御部は、前記温度センサの検出結果に基づいて、前記エアヒータの発熱量を制御することにより、前記乾燥室内に供給される熱風の温度を120℃以下の一定温度に保つ、請求項1に記載のスプレードライヤ設備。
  3. 原液を貯蔵する原液タンクと、
    前記原液タンクに貯蔵された原液を移送するための原液ポンプと、
    前記原液ポンプから供給された原液を前記乾燥室内に噴霧させるためのロータリアトマイザと、
    前記第2手段としての脈動低減機構と、を備え、
    前記脈動低減機構は、前記原液ポンプに組み込まれ、又は/及び、前記原液ポンプと前記ロータリアトマイザとの間の配管に設けられ、前記原液ポンプによって移送される原液の脈動を低減させることにより、前記ロータリアトマイザに供給される原液の瞬間流量を一定に近づけ、前記ロータリアトマイザから噴霧される原液の液滴径を10μm~100μmの範囲内の一定値に近づける、請求項1又は2に記載のスプレードライヤ設備。
  4. 前記第3手段としての保温空気層を備え、
    前記保温空気層は、前記乾燥室の外壁を覆う空気層を形成し、前記乾燥室内の温度分布に生じた温度差を前記空気層に放熱又は吸熱させることによって、前記乾燥室内の温度分布を一定に保つ、請求項1~3のいずれか1項に記載のスプレードライヤ設備。
  5. 空気を送り込むための送風機と、
    前記第4手段としての第2制御部と、を備え、
    前記第2制御部は、前記送風機の送風量を制御することにより、少なくとも前記乾燥室内において、乾燥に必要な粉体の滞留時間を20秒~60秒の範囲内の一定時間を確保する請求項1~4のいずれか1項に記載のスプレードライヤ設備。
  6. 粉体の生成に用いられた熱風を排出するための排風機と、
    前記第5手段としての圧力センサ及び第3制御部と、を備え、
    前記圧力センサは、前記乾燥室内の圧力を検出し、
    前記第3制御部は、前記圧力センサの検出結果に基づいて、前記排風機の排風量を制御することにより、前記乾燥室内の圧力を一定に保つ、請求項1~5のいずれか1項に記載のスプレードライヤ設備。
  7. 空気を送り込むための送風機と、
    前記送風機から送り込まれた空気を加熱して熱風を生成するためのエアヒータと、
    粉体の生成に用いられた熱風を排出するための排風機と、を備え、
    前記エアヒータは、電気を熱源として熱を生成する構成であり、
    粉体を生成するための熱風の温度が120℃~70℃の範囲内の一定温度であり、
    前記乾燥室の出口における熱風の温度が96℃~56℃である、請求項1~6のいずれか1項に記載のスプレードライヤ設備。
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