JP2023145071A - 2液型硬化性組成物及び硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化速度及び得られる硬化物の形状安定性に優れる2液型硬化性組成物、及びその硬化物の提供。【解決手段】一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物、分散剤、有機バナジウム化合物を含む還元剤、及び、熱伝導性フィラーを含有するA液と、重合開始剤、分散剤、可塑剤、及び、熱導性フィラーを含有するB液と、を含む、2液型硬化性組成物、及びその硬化物。【選択図】なし

Description

本開示は、2液型硬化性組成物及び硬化物に関する。
近年、パソコン、携帯電話、Personal Digital Assistant;PDA等の電子機器、light emitting diode;LED、Electronic Luminescent;EL等の照明及び表示機器等の性能向上は著しく、それは演算素子や発光素子の著しい性能向上によっている。このような演算素子及び発光素子の性能向上に伴い発熱量も著しく増加し、電子機器、照明、表示機器における放熱をどのように行うかが重要な課題になっている。熱対策として、演算素子及び発光素子の発生する熱をロスすること無く放熱体に伝え、放熱体を通じて放熱するために、発熱体と放熱体との間にTIM(Thermal Interface Materials;熱伝導性材料)を設ける対策が取られている。放熱体としては、例えば、ヒートシンク等が知られ、発熱体としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、LSI(large-scale integration)等が知られている。TIMとして一般に用いられるものとして、放熱シート、熱伝導性グリース、ギャップフィラー等が知られており、初期がペースト状であり、塗布後に硬化して固体となるTIMであるギャップフィラーが注目されている。
柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性に優れるギャップフィラーとして、例えば、特許文献1には、一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物(A)と、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物(B)と、重合開始剤(C)と、分散剤(D)と、酸化亜鉛を含む、熱伝導性フィラー(E)と、を含む、硬化性組成物が記載されている。
国際公開第2020/149193号
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、硬化速度及び得られる硬化物の形状安定性に優れる2液型硬化性組成物又はその硬化物を提供することである。
本開示には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物、分散剤、有機バナジウム化合物を含む還元剤、及び、熱伝導性フィラーを含有するA液と、
重合開始剤、分散剤、可塑剤、及び、熱伝導性フィラーを含有するB液と、
を含む、
2液型硬化性組成物。
<2> 有機バナジウム化合物が、バナジルアセチルアセトネート及びバナジウムアセチルアセトネートからなる群から選択される少なくとも1種を含む、<1>に記載の2液型硬化性組成物。
<3> A液及びB液が含有する熱伝導性フィラーが、それぞれ独立に、酸化マグネシウム及び酸化亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、<1>又は<2>に記載の2液型硬化性組成物。
<4> 分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物が、下記一般式(1)で表される化合物を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載の2液型硬化性組成物。
式(1)中、Rは、炭素数1~50のアルキル基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表す。
<5> 一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物が、下記式(2)で表される化合物を含む、<1>~<5>のいずれか1つに記載の2液型硬化性組成物。
式(2)中、RB1は、炭素数1~5のアルキレン基を表し、RB2及びRB3は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、nは4以上の整数を表す。
<6>A液とB液との質量比が、2:1~1:2である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の2液型硬化性組成物。
<7> <1>~<6>のいずれか1つに記載の2液型硬化性組成物の硬化物。
本開示の一実施形態によれば、硬化速度及び得られる硬化物の形状安定性に優れる2液型硬化性組成物又はその硬化物が提供される。
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。
本開示中、数値範囲を表す「~」は、その上限及び下限としてそれぞれ記載されている数値を含む範囲を表す。また、「~」で表される数値範囲において上限値のみ単位が記載されている場合は、下限値も同じ単位であることを意味する。
本開示において、組成物中の各成分の含有率又は含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの両方を包含する概念で用いられる語であり、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルの両方を包含する概念として用いられる語である。
本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、「JIS」は、日本産業規格(Japanese Industrial Standards)の略称として用いる。
(2液型硬化性組成物)
本開示に係る2液型硬化性組成物は、一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物(以下、「化合物A」とも称する。)、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物(以下、「化合物B」とも称する。)、分散剤、有機バナジウム化合物を含む還元剤、及び、熱伝導性フィラーを含有するA液と、重合開始剤、分散剤、可塑剤、及び、熱伝導性フィラーを含有するB液と、を含む。
ギャップフィラーに適用可能な2液型硬化性組成物に対し、従来の2液型硬化性組成物に比し、硬化速度に優れ、かつ、得られた硬化物の形状安定性に優れることが求められている。本開示に係る2液型硬化性組成物は、上記の組成を有するA液及びB液により構成されることにより、従来の2液型硬化性組成物に比し、硬化速度に優れ、かつ、得られた硬化物は形状安定性に優れる。
本開示において、2液型硬化性組成物が「硬化速度に優れる」ことは、硬化時間が24時間以下であることにより判断する。本開示において「硬化時間」とは、A液及びB液を混合した時点から、硬化物のアスカーC硬度が一定値となる迄に要する時間とする。「アスカーC硬度が一定値」であるとは、ある時間の硬度と、その1時間経過後の硬度の値とが±5以内の場合を示す。
本開示において、2液型硬化性組成物により得られた硬化物が「形状安定性に優れる」ことは、硬化物のアスカーC硬度が70以下であることにより判断する。
また、2液型硬化性組成物が使用されるに際しては、製造工程管理に応じたA液及びB液の取扱い性に対する要望もある。例えば、A液及びB液の両液を同程度の量で使用できること(例えば、質量比(混合比)=1:1)についての要望がある。本開示に係る2液型硬化性組成物は、A液及びB液の両液を同程度の量で用いることができ、かつ、硬化速度及び得られる硬化物の形状安定性が、従来の2液型硬化性組成物に比しに優れる。
以下、本開示に係る2液型硬化性組成物が含有する各成分について説明する。
<A液>
本開示に係る2液型硬化性組成物はA液を含み、A液は、一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物、分散剤、有機バナジウム化合物を含む還元剤、及び、熱伝導性フィラーを含有する。
<<一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物>>
A液は、一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物(化合物A)を含有する。
化合物Aとしては、特に制限されず、例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。耐熱性及び得られる硬化物の柔軟性を両立する観点から、化合物Aとしては、直鎖又は分岐鎖のアルキル(メタ)アクリレートであることが好ましく、下記一般式(1)で表される化合物を含むことが更に好ましい。
式(1)中、Rは、炭素数1~50のアルキル基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表す。
式(1)中、Rにおけるアルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。また、アルキル基は置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロ環基等が挙げられる。
耐熱性及び柔軟性を両立する観点から、Rにおけるアルキル基の総炭素数は、2~30であることが好ましく、5~25であることがより好ましく、10~25であることが更に好ましく、総炭素数12~24であることが特に好ましい。Rにおけるアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、シクロブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、2-メチルブチル基、1,2-ジメチルプロピル基、1-エチルプロピル基、シクロペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、2-メチルペンチル基、1,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、1-エチルブチル基、シクロヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、シクロヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、2-エチルヘキシル基、シクロオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、シクロノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロデシル基、n-ウンデシル基、シクロウンデシル基、n-ドデシル基、シクロドデシル基、ノルボルニル基、ボルニル基、メンチル基、イソボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
ここで、総炭素数とは、上記アルキル基が炭素原子を含む置換基を有している場合、その置換基の炭素数を含めた炭素数の総数を意味する。
耐熱性及び柔軟性を両立する観点から、式(1)中、Rは、直鎖状若しくは分岐鎖状であり無置換の総炭素数2~30のアルキル基又は直鎖状若しくは分岐鎖状であり置換基を有する総炭素数2~30のアルキル基であることが好ましく、直鎖状若しくは分岐鎖状であり無置換の総炭素数2~25のアルキル基又は直鎖状若しくは分岐鎖状でありヒドロキシ基を有する総炭素数2~25のアルキル基であることがより好ましく、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数12~24の無置換のアルキル基であることが更に好ましい。
化合物Aとしては、例えば、ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-デシルテトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
は、水素原子又はメチル基であり、耐熱性及び柔軟性を両立する観点から、メチル基であることが好ましい。
-含有量-
化合物Aの含有量としては、A液の全質量に対して、1質量%~12質量%であることが好ましく、3質量%~10質量%であることがより好ましい。
A液は化合物Aを1種単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
化合物Aは、分子量が1,000未満のモノマーであることが好ましい。
本開示においてモノマーとは、分子量が1,000未満である重合性化合物を意味する。
<<一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物>>
A液は、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物(化合物B)を含有する。
化合物Bとしては、例えば、直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。化合物Bとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
化合物Bとしては、耐熱性及び柔軟性を両立する観点から、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ又は3つ有する化合物であることが好ましく、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ有する化合物であることがより好ましく、下記式(2)で表される化合物であることが更に好ましい。
式(2)中、RB1は、炭素数1~5のアルキレン基を表し、RB2及びRB3は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、nは4以上の整数を表す。
B1で表される炭素数1~5のアルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
柔軟性の観点から、RB1で表されるアルキレン基としては、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2~5のアルキレン基であることが好ましく、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2~4のアルキレン基であることがより好ましく、分岐鎖状の炭素数3又は4のアルキレン基であることが更に好ましい。
B2及びRB3は、メチル基であることが好ましい。
nは4~25であることが好ましく、4~10であることがより好ましく、4~8であることが更に好ましい。
柔軟性、及び、形状安定性の観点から、式(2)中、RB1は、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2~5のアルキレン基であり(より好ましくは直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2~4のアルキレン基であり、更に好ましくは分岐鎖状の炭素数3又は4のアルキレン基である)、RB2及びRB3は、メチル基であり、nは4~25(より好ましくは4~10であり、更に好ましくは3~8である)であることが好ましい。
-含有量-
化合物Bの含有量は、得られる硬化物の柔軟性、及び、形状安定性の観点から、化合物A100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、1質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
また、貯蔵安定性の観点から、化合物Bの含有量は、A液の全質量に対して、0.05質量%~3質量%であることが好ましく、0.1質量%~1質量%であることがより好ましく、0.1質量%~0.5質量%であることが更に好ましい。
A液は、化合物Bを1種単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
<<分散剤>>
A液は、分散剤を含有する。本開示に係る2液型硬化性組成物において、A液及び後述のB液のそれぞれに分散剤が含有されるので、A液及びB液との混合性(以下、単に「混合性」ともいう。)が良好であり、硬化不良の抑制に優れる。
A液及びB液に含有される分散剤は、同一の分散剤であってもよいし、それぞれ異なる分散剤であってもよいが、貯蔵安定性及び混合性の観点から、同一の分散剤であることが好ましい。
分散剤としては、特に制限はなく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤、アルコール類、カルボキシ基を有する化合物(脂肪酸等)、金属せっけん、脂肪酸オリゴマー化合物、フッ素系界面活性剤、ホウ素系界面活性剤などが挙げられる。
上記分散剤の中でも、ノニオン系界面活性剤、カルボキシ基を有する化合物、及び、金属せっけんからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
A液及びB液の少なくとも一方は、分散剤としてノニオン系界面活性剤、カルボキシ基を有する化合物、及び、金属せっけんからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エーテル、ポリグリセリンモノアルキルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物等が挙げられる。
カルボキシ基を有する化合物は、特に制限はなく、一分子中に1つのカルボキシ基と炭化水素基とを有する脂肪酸であってもよく、一分子中に2つ以上のカルボキシ基を有する化合物であってもよい。カルボキシ基を有する化合物としては、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、炭素数12~22の脂肪族炭化水素基を有する脂肪酸等が挙げられる。
炭素数12~22の脂肪族炭化水素基を有する脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸等が挙げられる。
また、カルボキシ基を有する化合物としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸等の一分子中に2つ以上のカルボキシ基を有する多価カルボン酸(すなわち、ポリカルボン酸)、ポリカルボン酸のアルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩、ポリカルボン酸ポリアミノアマイド、ポリカルボン酸ナトリウム塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アミノアルコール塩等のポリカルボン酸塩、ポリカルボン酸系共重合体などが挙げられる。
ポリカルボン酸系化合物としては、ポリカルボン酸のアルキルアミン塩又はアルキルアンモニウム塩、ポリカルボン酸ポリアミノアマイド、ポリカルボン酸ナトリウム塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アミノアルコール塩等が挙げられる。
金属せっけんとしては、例えば、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等の高級脂肪酸の金属塩などが挙げられる。
得られる硬化物の柔軟性の観点から、分散剤としては、ポリグリセリンモノアルキルエーテル化合物、カルボキシ基を有する化合物、及び、金属せっけんからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが好ましく、ポリグリセリンモノアルキルエーテル化合物、及び、炭素数12~22の脂肪族炭化水素基を有する脂肪酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことがより好ましく、ポリグリセリンモノアルキルエーテル化合物、及び、炭素数18~22の不飽和炭化水素基を有する脂肪酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが更に好ましい。
-含有量-
A液に含有される分散剤の含有量は、貯蔵安定性及び混合性の観点から、A液の全質量に対して、0.1質量%~3質量%であることが好ましく、0.2質量%~1.5質量%であることがより好ましく、0.2質量%~0.8質量%であることが更に好ましい。
A液に含有される分散剤の含有量は、柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性の変化の抑制性が良好な硬化物が得られる観点から、化合物A100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下であることが好ましく、1質量部以上15質量部以下であることがより好ましく、2質量部以上12質量部以下であることが更に好ましく、3質量部以上10質量部以下であることが特に好ましい。
A液は、分散剤を1種単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
<<有機バナジウム化合物を含む還元剤>>
A液は、還元剤を含有する。A液と後述するB液とを混合した場合、A液に含まれる還元剤により、重合開始剤(例えば、過酸化物)の分解が促進されやすくなり、重合反応が低温条件下でも進行しやすい。なお、還元剤は、硬化触媒と称される場合がある。
=有機バナジウム化合物=
還元剤は、有機バナジウム化合物を含む。有機バナジウム化合物は、重合開始剤(例えば、過酸化物)のラジカル発生促進剤として機能しうる。本開示に係る2液型硬化性組成物が含有する還元剤が有機バナジウム化合物を含むことにより、硬化速度及び得られる硬化物の形状安定性が両立できる。
有機バナジウム化合物としては、三価又は四価の有機バナジウム化合物が挙げられる。有機バナジウム化合物としては、例えば、バナジルアセチルアセトネート(別名:(バナジウム(IV)オキシアセチルアセトナート)、バナジルステアレート(別名:バナジル(IV)ステアレート)、バナジウムナフテネート(別名:バナジウム(III)ナフテネート)、バナジウムアセチルアセトネート(別名:バナジウム(III)アセチルアセトネート)、バナジウムベンゾイルアセトネート(別名:バナジウム(III)ベンゾイルアセトネート)、及びシュウ酸バナジル(別名:しゅう酸オキソバナジウム(IV))が挙げられ、硬化速度及び得られる硬化物の形状安定性をより向上させる観点から、バナジルアセチルアセトネート及びバナジウムアセチルアセトネートからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
A液は、有機バナジウム化合物を1種単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
=その他の還元剤=
A液は、本開示の効果が得られる範囲において、有機バナジウム化合物以外にその他の還元剤を含有してもよいが、硬化速度及び得られる硬化物の形状安定性の観点からは、有機バナジウム化合物のみを含有することが好ましい。その他の還元剤としては、上記重合開始剤の分解を促進可能な還元剤であれば特に制限はなく、重合開始剤と併用される公知の還元剤が挙げられる。本開示に係る2液型硬化性組成物が、有機バナジウム化合物以外の還元剤を含有する場合は、還元剤の全質量対するその他の還元剤の含有量は、30質量%以下であることが好ましい。
-含有量-
硬化速度の観点から、還元剤の含有量(2種以上の還元剤を含有する場合は合計量)は、化合物A100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上5質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上3質量部以下が更に好ましい。
硬化速度の観点から、還元剤の含有量は、A液の全質量に対して、0.01質量%~0.8質量%であることが好ましく、0.03質量%~0.4質量%であることがより好ましく、0.05質量%~0.2質量%であることが更に好ましい。
<<熱伝導性フィラー>>
A液は、熱伝導性フィラーを含有する。
A液及び後述のB液に含まれる熱伝導性フィラーは、同一の熱伝導性フィラーであってもよいし、それぞれ異なる熱伝導性フィラーであってもよいが、貯蔵安定性及び混合性の観点から、A液及び後述のB液に含まれる熱伝導性フィラーは、同一の熱伝導性フィラーであることが好ましい。
熱伝導性フィラーが同一であるとは、元素の種類及び比率が全く同じものを指す。
熱伝導性フィラーとしては、特に制限はなく、TIMに用いられる公知のフィラーを用いることができる。熱伝導性の観点からは、熱伝導性フィラーとしては、酸化亜鉛及び酸化マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが好ましく、酸化亜鉛を含むことがより好ましい。
熱伝導性フィラーとして適用される酸化亜鉛としては、特に制限されず、熱伝導性フィラーとして通常用いられる酸化亜鉛(ZnO)が挙げられる。
酸化亜鉛としては、粒子の形態であることが好ましく、得られる硬化物の柔軟性及び高伝導率を両立させる観点から、体積平均粒子径が0.05μm~100μmである粒子が好ましく、0.1μm~50μmである粒子がより好ましい。
また、高伝導率の観点から、酸化亜鉛の体積平均粒子径は30μm以上であることが好ましく、30μm~50μmであることがより好ましい。
A液が酸化亜鉛を含有する場合、組成物中に熱伝導性フィラーを高充填する観点から、体積平均粒子径が異なる酸化亜鉛を2種以上含むことが好ましい。
A液が体積平均粒子径が異なる酸化亜鉛を2種以上含む場合、組成物中に熱伝導性フィラーを高充填する観点から、最小体積粒子径に対する最大体積平均粒子径の比が、30倍~70倍であることが好ましく、40倍~60倍であることが更に好ましい。
なお、最小体積粒子径及び最大体積平均粒子径は、後述の体積平均粒子径の測定において、得られる体積分布において求められる最小体積粒子径及び最大体積平均粒子径を示す。
また、A液が酸化亜鉛を含む場合、熱伝導性フィラーを高充填する観点から、A液が含有する酸化亜鉛は、体積平均粒子径が0.05μm~100μmであり、体積平均粒子径が異なり、かつ、体積平均粒子径の差が5μm以上である2種以上の酸化亜鉛であることがより好ましい。
-含有量-
A液が含有する熱伝導性フィラーの含有量としては、熱伝導性の観点から、A液の全質量に対して、50質量%以上であることが好ましく、70質量%~98質量%であることがより好ましく、85質量%~98質量%であることが更に好ましい。
熱伝導性フィラーの含有量とは、酸化亜鉛及び酸化マグネシウム、並びに、後述する酸化亜鉛及び酸化マグネシウム以外の化合物の総含有量を意味する。
2液型硬化性組成物に含まれるA液は、熱伝導性フィラーを1種単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
熱伝導性フィラーが酸化亜鉛を含む場合、熱伝導性の観点から、酸化亜鉛の含有量としては、A液に含有される熱伝導性フィラーの総質量に対して、50質量%以上であることが好ましく、70質量%~100質量%であることがより好ましく、85質量%~100質量%であることが更に好ましい。
A液に含まれる熱伝導性フィラーの総質量とは、A液に含まれる酸化亜鉛及び酸化マグネシウム、並びに、後述する酸化亜鉛及び酸化マグネシウム以外の化合物の合計質量を意味する。
2液型硬化性組成物に含まれるA液は、酸化亜鉛を1種単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
A液が含有する熱伝導性フィラーは、酸化マグネシウムを含んでいてもよい。
熱伝導性フィラーとして用いられる酸化マグネシウムとしては、特に制限されず、熱伝導性フィラーとして通常用いられる酸化マグネシウム(MgO)が挙げられる。
2液型硬化性組成物に含まれるA液は、酸化マグネシウムを1種単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
酸化マグネシウムとしては、粒子の形態であることが好ましく、熱伝導性の変化の抑制性の観点から、体積平均粒子径が10μm以上である粒子が好ましく、20μm~100μmである粒子がより好ましく、30μm~80μmである粒子が更に好ましい。
本開示に係る2液型硬化性組成物のA液が含有する熱伝導性フィラーは、得られる硬化物の形状安定性の観点から、酸化マグネシウム及び酸化亜鉛の両方を含むことが好ましい。
熱伝導性フィラーが酸化マグネシウム及び酸化亜鉛の両方を含む場合の酸化亜鉛としては、上述の酸化亜鉛が挙げられ、好ましい態様も同様である。
A液が、熱伝導性フィラーとして酸化マグネシウム及び酸化亜鉛の両方を含有する場合、酸化亜鉛の含有量(酸化亜鉛を2種以上含有する場合には総含有量)としては、得られる硬化物の柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性の変化の抑制性が良好な硬化物が得られる観点から、A液に含まれる熱伝導性フィラーの全質量に対して、50質量%~90質量%であることが好ましく、60質量%~80質量%であることがより好ましく、65質量%~75質量%であることが更に好ましい。
A液が、熱伝導性フィラーとして酸化マグネシウム及び酸化亜鉛の両方を含む場合、得られる硬化物の柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性の変化の抑制性が良好な硬化物が得られる観点から、熱伝導性フィラーにおける酸化マグネシウムと酸化亜鉛との含有量比(酸化マグネシウム:酸化亜鉛)は、質量基準で、5:1~1:5であることが好ましく、1:1~1:4であることがより好ましく、1:1.5~1:3であることが更に好ましい。
上記体積平均粒子径は、例えば、粒度分布測定装置(例えば、(株)島津製作所製、製品名;ナノ粒子径分布測定装置SALD-7500nano)により、レーザー波長405nmで測定された測定値(体積分布)から体積平均粒子径(50%径)として算出される。
A液が体積平均粒子径が異なる酸化亜鉛を2種以上含有する場合、体積分布において求められる最大体積平均粒子径を有する酸化亜鉛の含有量が、熱伝導性フィラー中に含まれる酸化亜鉛の全質量に対して50質量%以上であることが好ましい。
酸化マグネシウム及び酸化亜鉛は、組成物中に熱伝導性フィラーを高充填する観点から、体積分布に2つ以上のピークを有することが好ましい。
なお、体積分布は、上記酸化亜鉛の体積平均粒子径と同様の方法により求められる。
本開示に係る2液型硬化性組成物に含まれるA液は、熱伝導性フィラーとして、上記酸化マグネシウム及び酸化亜鉛以外の化合物を含んでいてもよい。
酸化亜鉛以外の化合物としては、アルミナ(酸化アルミニウム)、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、カーボン等が挙げられる。
熱伝導性フィラーが酸化マグネシウム及び酸化亜鉛以外の化合物を含む場合、酸化マグネシウム及び酸化亜鉛以外の化合物の含有量としては、熱伝導性フィラーの全質量に対して、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
下限値は特に制限はないが、0質量%以上であることが好ましい。
<<レオロジーコントロール剤>>
A液は、混合性及び貯蔵安定性の観点から、レオロジーコントロール剤を更に含有することが好ましい。
ここでいうレオロジーコントロール剤とは、せん断速度変化に対して非ニュートン性を与える添加剤をさす。具体的には、レオロジーコントロール剤は、低せん断速度域のせん断粘度を高くしつつ、高せん断速度域では、せん断粘度が低くなるような流動特性を付与する添加剤である。
レオロジーコントロール剤は、無機化合物系のレオロジーコントロール剤であってもよいし、有機化合物系のレオロジーコントロール剤であってもよい。無機化合物の系レオロジーコントロール剤としては、ヒュームドシリカ、ベントナイト、雲母、カオリン等が挙げられる。
また、有機化合物系のレオロジーコントロール剤としては、ウレア変性ポリマー、ウレタン変性ポリマー、ひまし油ワックス、ポリエチレンワックス、ポリアマイドワックス、脂肪酸アマイドワックス等が挙げられる。
これらの中でも、レオロジーコントロール剤としては、無機化合物系のレオロジーコントロール剤が好ましく、ヒュームドシリカ、又は、ベントナイトがより好ましく、ベントナイトが更に好ましい。ヒュームドシリカを用いる場合、シランカップリング剤やその他の表面改質剤により表面を疎水性としたものが好ましい。また、ベントナイトを用いる場合、4級アンモニウム塩やその他の有機改質剤により有機修飾した有機化ベントナイトが好ましく用いられる。
レオロジーコントロール剤の含有量は、とくに制限はなく、適宜設定することができる。
貯蔵安定性の観点から、A液は、重合開始剤を含まないことが好ましい。重合開始剤を含まないとは、含有量が0質量%であるか又は重合開始能を示す量で含有されていないことを意味する。
貯蔵安定性の観点から、A液は、必要に応じて後述の可塑剤を含有してもよい。A液が含有する可塑剤としては、後述のB液における可塑剤と同義であり、好ましい態様も同様である。
A液が可塑剤を含む場合、可塑剤の含有量としては、A液の全質量に対して、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
下限値は特に制限はないが、0質量%以上であることが好ましい。
<B液>
本開示に係る2液型硬化性組成物はA液及びB液を含み、B液は、重合開始剤、分散剤、可塑剤、及び、熱伝導性フィラーを含有する。
<<重合開始剤>>
B液は、重合開始剤を含有する。
重合開始剤としては、光、熱又はその両方のエネルギーによりラジカル、カチオン等の重合開始種を発生する化合物であって、公知の熱重合開始剤、公知の光重合開始剤などを適宜選択して用いることができる。
重合開始剤としては、化合物A及び化合物Bとの反応性の観点から、ラジカル重合開始剤が好ましく、熱により遊離ラジカルを発生させる過酸化物がより好ましく、熱により遊離ラジカルを発生させる有機過酸化物が更に好ましい。
有機過酸化物としては、イソブチルパーオキサイド、α,α’ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ-n-プロピルパーオキシジカーボネート、ジ-s-ブチルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、1-シクロヘキシル-1-メチルエチルパーオキシネオデカノエート、ジ-2-エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ(エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t-ヘキシルパーオキシネオデカノエート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3-メチル-3-メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ヘキシルパーオキシピバレート、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、サクシニックパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイル)ヘキサン、1-シクロヘキシル-1-メチルエチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、4-メチルベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、m-トルノイルベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシイソブチレート、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)2-メチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ヘキシルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサノン、2,2-ビス(4,4-ジブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシマレイン酸、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシラウレート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(m-トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキシアセテート、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、t-ブチルパーオキシベンゾエート、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バレレート、ジ-t-ブチルパーオキシイソフタレート、α,α’ビス(t-ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、p-メンタンハイドロパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t-ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t-ヘキシルハイドロパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等が挙げられる。
これらの中でも、反応性の観点から、有機過酸化物としては、過酸化ベンゾイル、t-ブチルパーオキシ-2エチルヘキシルカーボネート1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、及び、クメンハイドロパーオキサイドからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
-含有量-
重合開始剤の含有量は、柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性の変化の抑制性が良好な硬化物が得られる観点から、化合物A100質量部に対して、0.5質量部以上50質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上30質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上15質量部以下であることが更に好ましい。
B液における重合開始剤の含有量は、貯蔵安定性の観点から、B液の全質量に対して、0.05質量%~3質量%であることが好ましく、0.1質量%~2質量%であることがより好ましく、0.2質量%~1質量%であることが更に好ましい。
B液は、重合開始剤を、1種単独で含んでいてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
<<分散剤>>
B液は、分散剤を含有する。B液に含まれる分散剤は、上述のA液に含まれる分散剤と同義であり、分散剤の含有量以外の好ましい態様も同様である。
B液に含まれる分散剤は、A液に含まれる分散剤と同一であってもよいし、異なっていてもよい。貯蔵安定性の観点から、B液に含まれる分散剤は、A液に含まれる分散剤と同一であることが好ましい。
B液における分散剤の含有量は、貯蔵安定性及び混合性の観点から、B液の全質量に対して、0.05質量%~3質量%であることが好ましく、0.1質量%~2質量%であることがより好ましく、0.1質量%~1質量%であることが更に好ましい。
<<可塑剤>>
B液は、可塑剤を含有する。可塑剤としては、特に制限はなく、例えば、可塑剤として使用される得るポリマー、不飽和炭化水素基を有する脂肪酸エステル化合物、芳香族カルボン酸エステル化合物のほか、不飽和炭化水素基を有する脂肪酸及び芳香族カルボン酸を含む油等が挙げられる。
本開示において「ポリマー」とは、重量平均分子量(Mw)が1,000以上である化合物を意味する。
本開示において「ポリマー」の概念には、いわゆるオリゴマーも包含される。
ポリマーとしては、例えば、アクリル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー、シリコーンポリマー等が挙げられるが、得られる硬化物の耐熱性及び柔軟性の観点から、アクリル系ポリマーが好ましい。
可塑剤がポリマーである場合、得られる硬化物の耐熱性及び柔軟性の観点から、ガラス転移温度が-20℃以下であるポリマーであることが好ましく、ガラス転移温度が-20℃以下であるアクリル系ポリマーであることがより好ましい。
ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、示差熱分析装置(DSC)を用いて測定した、DSC曲線の変曲点を調べることで求められる。
不飽和炭化水素基を有する脂肪酸エステル化合物としては、例えば、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等のエステル化合物が挙げられる。
芳香族カルボン酸エステル化合物としては、フタル酸、テレフタル酸、安息香酸、トリメリット酸等のエステル化合物が挙げられる。
高温安定性の観点から、可塑剤は、芳香族カルボン酸エステル化合物を含むことが好ましく、トリメリット酸エステルを含むことが好ましい。
-含有量-
可塑剤の含有量(可塑剤を2種以上含む場合は合計量)は、混合性、耐熱性及び柔軟性を両立する観点から、B液の全質量に対して、3質量%~15質量%であることが好ましく、5質量%~12質量%であることがより好ましい。
可塑剤の含有量(可塑剤を2種以上含む場合は合計量)は、混合性、耐熱性及び柔軟性を両立する観点から、化合物A100質量部に対して、30質量部~250質量部であることが好ましく、50質量部~200質量部であることがより好ましく、70質量部~170質量部であることが更に好ましい。
2液型硬化性組成物に含まれるB液は、可塑剤を、1種単独で含んでいてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
<<熱伝導性フィラー>>
B液は、熱伝導性フィラーを含有する。B液が含有する熱伝導性フィラーは、上述のA液が含有する熱伝導性フィラーと同義であり、好ましい態様も同様である。
B液が含有する熱伝導性フィラーは、A液が含有する熱伝導性フィラーと同一であってもよいし、A液が含有する熱伝導性フィラーと異なっていてもよいが、貯蔵安定性及び混合性の観点から、A液に含まれる熱伝導性フィラーと同一であることが好ましい。
熱伝導性の観点から、B液に含まれる熱伝導性フィラーの含有量としては、B液の全質量に対して、50質量%以上であることが好ましく、70質量%~98質量%であることがより好ましく、85質量%~98質量%であることが更に好ましい。
<<レオロジーコントロール剤>>
B液は、混合性及び貯蔵安定性の観点から、レオロジーコントロール剤を更に含むことが好ましい。
レオロジーコントロール剤としては、A液におけるレオロジーコントロール剤と同義であり、好ましい態様も同様である。
B液は、貯蔵安定性の観点から、上述の化合物A及び化合物Bを含まないことが好ましい。B液が化合物A及び化合物Bを含まないとは、化合物A及び化合物BのB液中の含有量が0質量%であるか、又は、重合反応を示す量で含まれていないことを意味する。
B液は、貯蔵安定性の観点から、還元剤を含まないことが好ましい。B液が還元剤を含まないとは、還元剤の含有量が0質量%であるか、又は、還元能を示す量で含まれていないことを意味する。
<2液型硬化性組成物に関するその他の事項>
<<その他の添加剤>>
本開示に係る2液型硬化性組成物は、化合物A、化合物B、重合開始剤、分散剤、熱伝導性フィラー、可塑剤、還元剤、レオロジーコントロール剤以外の成分(以下、「その他の添加剤」ともいう。)を、A液及び/又はB液に、必要に応じて含んでいてもよい。
その他の添加剤としては、腐食防止剤、防錆剤等の添加剤を適宜配合することができる。
上記添加剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせてもよい。
腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、チアジアゾール、ベンゾイミダゾール等が挙げられる。
防錆剤としては、スルホン酸金属塩系化合物、ソルビタン化合物等が挙げられる。
<A液とB液との質量比>
A液とB液との質量比は、混合性及び使用性の観点から、質量基準で4:1~1:4であることが好ましく、2:1~1:2であることがより好ましく、1:1であることが最も好ましい。
<<A液及びB液のせん断粘度>>
A液及びB液のせん断粘度としては、混合性、及び、塗布性能の観点から、それぞれ独立に、100Pa・s~400Pa・sであることが好ましく、100Pa・s~300Pa・sであることがより好ましく、100Pa・s~200Pa・sであることが更に好ましい。
上記せん断粘度は、粘弾性測定装置(例えば、製品名:MCR301、アントンパール社製)を用いて、測定温度25℃、せん断速度10s-1の条件で測定された値である。
(2液型硬化性組成物の製造方法)
本開示に係る2液型硬化性組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、以下の方法によって製造することができる。
化合物A、化合物B、分散剤、有機バナジウム化合物を含む還元剤及び熱伝導性フィラー、必要に応じて、レオロジーコントロール剤、及びその他の添加剤を、攪拌容器に投入し、攪拌、混合することで本開示に係る2液型硬化性組成物に含まれるA液が得られる。
また、重合開始剤、分散剤、可塑剤及び熱伝導性フィラー、必要に応じて、レオロジーコントロール剤及びその他の添加剤を、攪拌容器に投入し、攪拌、混合することで本開示に係る2液型硬化性組成物に含まれるB液が得られる。
なお、攪拌及び混合には、公知の撹拌機等を用いることができる。
本開示に係る2液型硬化性組成物の製造方法において、レオロジーコントロール剤及びその他の添加剤を加える場合には、レオロジーコントロール剤及びその添加剤が溶解又は分散可能な時間だけ攪拌すればよい。
また、レオロジーコントロール剤及びその他の添加剤を添加する順序は、特に制限はなく、適宜設定することができる。例えば、化合物A、化合物B、分散剤、及び、有機バナジウム化合物を含む還元剤、又は、重合開始剤、分散剤及び可塑剤と、レオロジーコントロール剤及びその他の添加剤と、を一緒に攪拌容器に加えてもよいし、「化合物A、化合物B、分散剤、及び、還元剤」、又は、「重合開始剤、分散剤及び可塑剤」を混合した後に、レオロジーコントロール剤及びその他の添加剤を加えてもよい。
(硬化物)
本開示に係る硬化物は、本開示に係る2液型硬化性組成物の硬化物である。2型硬化性組成物を硬化させる方法としては、特に制限されないが、本開示に係る2液型硬化性組成物に含まれるA液及びB液を混合すればよい。
A液及びB液の混合方法としては、特に制限はなく、公知の撹拌機等も用いることができる。
A液とB液との混合比は、混合性及び使用性の観点から、質量基準で4:1~1:4であることが好ましく、2:1~1:2であることがより好ましく、1:1であることが最も好ましい。
A液及びB液を混合する際の温度(すなわち、硬化温度)としては、特に制限はなく、室温(25℃)であってもよいし、10℃~40℃であってもよい。
また、本開示に係る2液型硬化性組成物に含まれるA液及びB液を混合した後に、活性エネルギー線の照射、加熱等を更に行ってもよい。
加熱する場合、加熱温度としては、60℃以上であることが好ましく、70℃以上であることがより好ましい。また、加熱温時間としては、1分~120分であることが好ましい。
本開示に係る硬化物の熱伝導率としては、柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性の変化の抑制性の観点から、0.5[W/(m・K)]~50[W/(m・K)]であることが好ましく、1[W/(m・K)]~20[W/(m・K)]であることが好ましい。
本開示に係る硬化物の柔らかさとしては、硬化物の周辺部品への応力緩和の観点から、アスカーC硬度が、70以下であることが好ましく、66以下であることがより好ましい。
同様に、ショアOO硬度が90以下であることが好ましく、86以下であることがより好ましい。
本開示において、アスカーC硬度はJIS K 7312:1996に準拠して、ショアOO硬度はASTM D2240に準拠して求められる。
<用途>
本開示に係る2液型硬化性組成物は、例えば、基板に形成された凹部(発熱体と放熱体との隙間)に充填されるTIMとして、好適に用いることができる。
本開示に係る2液型硬化性組成物は、柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性に優れる点から、基板に形成された凹部等の塗布面に対する追従性に優れるので、基板上に高さの異なる部品があった場合でも、効率的に熱を逃がすこができる。本開示に係る2液型硬化性組成物は、高温環境下における熱伝導性の変化の抑制性にも優れるので、基板上に高さの異なる部品があった場合でも、効率的に熱を逃がすことができる。また、基板上のミクロな材料の凹凸にも追従できるため、熱を効率的に逃がすことができ、また、温度変動に伴う塗布面に対する追従性にも優れる点から、ギャップフィラーとして好適に適用することができる。
以下、本開示に係る2液型硬化性組成物を実施例により具体的に説明する。なお、本開示に係る2液型硬化性組成物は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1~3及び比較例1~3)
各原料を表1に記載の量(質量部)で配合し、自転・公転ミキサー((株)シンキー製、製品名;あわとり練太郎ARV-310)を用いて、2,000rpm(revolutions per minute)、2分、大気圧下で混合し、2液型硬化性組成物を調製した。
実施例1~3及び比較例1~3で調製した2液型硬化性組成物を用いて、以下の評価を行った。結果は表1に記載した。
-評価-
<せん断粘度>
せん断粘度は、粘弾性測定装置(製品名:MCR301、アントンパール社製)を用いて、測定温度25℃、せん断速度10s-1の条件で測定した。
A液及びB液のせん断粘度の差が小さいほど、混合性に優れる。
<熱伝導性>
熱伝導率は、ASTM D5470に準拠して測定した。
表1に記載の混合比(質量比)でA液とB液とを混合した後、10mm×10mm×1mmに成型した2液型硬化性組成物の上下を10mm×10mmの銅板で挟み、表1に記載の硬化条件で硬化させた後、熱抵抗測定装置(ツクバリカセイキ(株)製、製品名;熱抵抗測定装置)で熱抵抗(単位;K・cm/W)を測定し、熱伝導率(単位;W/(m・K))に換算した。
<形状安定性>
-ショアOO硬度(試料厚み;6mm)-
ASTM D2240に準拠して2液型硬化性組成物の硬化物のショアOO硬度の測定を行った。
表1に記載の混合比でA液とB液とを混合した後、硬化性組成物を30mm×15mm×6mm(厚み6mm)に成型し、表1に記載の硬化条件で硬化した。硬度計(デュロメーター)(製品名;GS-754G、(株)テクロック製)を用いて、得られた硬化物についてショアOO硬度の測定を行った。
ショア硬度は、値が小さいほど外力を緩和しやすく形状を安定に保ちやすい。
-アスカーC硬度(試料厚み;6mm)-
JIS K 7312:1996に準拠して硬化性組成物の硬化物のアスカーC硬度の測定を行った。
表1に記載の混合比でA液とB液とを混合した後、硬化性組成物を30mm×15mm×6mm(厚み6mm)に成型し、表1に記載の硬化条件で硬化した。アスカーゴム硬度計C型(高分子計器株式会社製)を用いて、得られた硬化物についてアスカーC硬度を測定した。
アスカーC硬度は、値が小さいほど外力を緩和しやすく形状を安定に保ちやすい。

表1に記載された各成分の詳細は以下のとおりである。表1中の「-」は、該当する成分を含まないか又は該当する評価を行っていないことを示す。
<<化合物A>>
・ライトエステルL:ラウリルメタクリレート(式(1)で表される化合物);共栄社化学(株)製、製品名
・IDDA:イソデシルアクリレート(式(1)で表される化合物);大阪有機化学工業(株)
・ライトエステル HO-250(N);2-ヒドロキシエチルメタクリレート;共栄社化学(株)、製品名
<<化合物B>>
・NKエステル 9PG:ポリプロピレングリコールジメタクリレート(9PG)(式(2)で表される化合物);新中村化学工業(株)製、製品名
<<分散剤>
・9-オクタデセン酸(オレイン酸);日油(株)製
<<還元剤>>
・バナジルアセチルアセトネート;東京化成工業(株)
・バナジウム(III)アセチルアセトネート;富士フィルム和光純薬(株)製
・ヘキソエートコバルト:東栄化工(株)製
<<重合開始剤>>
・カヤクメンH:クメンハイドロパーオキサイド;化薬アクゾ(株)製、製品名
<<可塑剤>>
・C-880:トリメリット酸混合直鎖アルキルエステル;(株)ADEKA製、製品名
<<レオロジーコントロール剤>>
・CLAYTONE-40:BYK社製、製品名
<<熱伝導性フィラー>>
(酸化亜鉛)
・焼成亜鉛華;体積平均径D50;10μm、ハクスイテック(株)製
・酸化亜鉛1種;体積平均径D50;0.6μm、堺化学工業(株)製
(酸化マグネシウム)
・球状マグネシア DMG-60:体積平均径D50;60μm、デンカ(株)製
表1の結果に示すとおり、実施例1~実施例3の液型硬化性組成物は、比較例1~比較例3の2液型硬化性組成物に比べて、硬化速度及び得られた硬化物の形状安定性に優れることが分かる。

Claims (7)

  1. 一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物、分散剤、有機バナジウム化合物を含む還元剤、及び、熱伝導性フィラーを含有するA液と、
    重合開始剤、分散剤、可塑剤、及び、熱伝導性フィラーを含有するB液と、
    を含む、
    2液型硬化性組成物。
  2. 前記有機バナジウム化合物が、バナジルアセチルアセトネート及びバナジウムアセチルアセトネートからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の2液型硬化性組成物。
  3. 前記A液及び前記B液が含有する前記熱伝導性フィラーが、それぞれ独立に、酸化マグネシウム及び酸化亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は請求項2に記載の2液型硬化性組成物。
  4. 前記分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物が、下記一般式(1)で表される化合物を含む、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の2液型硬化性組成物。

    式(1)中、Rは、炭素数1~50のアルキル基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表す。
  5. 前記一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物が、下記式(2)で表される化合物を含む、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の2液型硬化性組成物。

    式(2)中、RB1は、炭素数1~5のアルキレン基を表し、RB2及びRB3は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、nは4以上の整数を表す。
  6. 前記A液と前記B液との質量比が、2:1~1:2である、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の2液型硬化性組成物。
  7. 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の2液型硬化性組成物の硬化物。
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