JP2023144517A - 未払原価管理装置、未払原価管理方法、及び未払原価管理プログラム - Google Patents

未払原価管理装置、未払原価管理方法、及び未払原価管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】売上後発生費用が予め見込まれている案件について、未払原価の証跡・残額を管理することが可能な未払原価管理装置を提供すること。【解決手段】本実施の形態に係る未払原価管理装置は、製番、未払原価行番号、未払原価、未払原価に対する事由を含む未払原価データを登録する未払原価入力手段と、前記未払原価データと発注情報を紐付けるために、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを登録する引当手段と、登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を出力する未払原価一覧出力手段と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、未払原価管理装置、未払原価管理方法、及び未払原価管理プログラムに関する。
例えば、設備工事業において、売上後の発生原価である未払原価の残額管理および証跡の管理を簿外で管理しているケースが多く現状の状況の管理や、監査対応時の資料作成に膨大な時間を費やしていた。未払原価を管理するシステムとして、例えば、特許文献1がある。
特開2019-79233号公報
しかしながら、特許文献1では、売上後発生費用が予め見込まれている案件について、売上時に未払原価として先に計上し、未払原価について事由別に登録を行い、また、実際に発生した原価との紐づけを行うことで、未払原価の証跡・残額を管理することに関して何ら記載されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、売上後発生費用が予め見込まれている案件について、売上時に未払原価として先に計上し、未払原価について事由別に登録を行い、また、実際に発生した原価との紐づけを行うことで、未払原価の証跡・残額を管理することが可能な未払原価管理装置、未払原価管理方法、及び未払原価管理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備え、売上済の案件の未払原価を管理するための未払原価管理装置であって、前記制御部は、発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、発注金額を含む発注情報を記憶部に登録する発注入力手段と、仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、仕入金額を含む仕入情報を前記記憶部に登録する仕入入力手段と、製番、未払原価行番号、事由、未払原価を含む未払原価データを前記記憶部に登録する未払原価入力手段と、前記未払原価データと前記発注情報を紐付けるために、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを前記記憶部に登録する引当手段と、前記記憶部に登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を出力する未払原価一覧出力手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の一態様によれば、前記未払原価一覧出力手段は、指定される出力月までの前記仕入情報の仕入金額の集計を行い、出力月時点での検収金額を出力することにしてもよい。
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、前記未払原価残額についての仕訳を作成する仕訳作成手段を含むことにしてもよい。
また、本発明の一態様によれば、前記仕訳は、決算時について、借方を未払原価/貸方を未払金とし、翌期初については、借方を未払金/貸方を未払原価とすることにしてもよい。
また、本発明の一態様によれば、前記案件は、設備工事又は機械製造を含むことにしてもよい。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行される未払原価管理方法であって、前記制御部において実行される、発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、発注金額を含む発注情報を記憶部に登録する発注入力工程と、仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、仕入金額を含む仕入情報を前記記憶部に登録する仕入入力工程と、製番、未払原価行番号、事由、未払金額を含む未払原価データを前記記憶部に登録する未払原価入力工程と、前記未払原価データと前記発注情報を紐付けるための、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを前記記憶部に登録する引当工程と、前記記憶部に登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を出力する未払原価一覧出力工程と、を含むことにしてもよい。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行するための未払原価管理プログラムであって、前記制御部において実行される、発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、発注金額を含む発注情報を記憶部に登録する発注入力工程と、仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、仕入金額を含む仕入情報を前記記憶部に登録する仕入入力工程と、製番、未払原価行番号、事由、未払原価を含む未払原価データを前記記憶部に登録する未払原価入力工程と、前記未払原価データと前記発注情報を紐付けるために、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを前記記憶部に登録する引当工程と、前記記憶部に登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を出力する未払原価一覧出力工程と、を実行させるための未払原価管理プログラムであることを特徴とする。
本発明によれば、売上後発生費用が予め見込まれている案件について、売上時に未払原価として先に計上し、未払原価について事由別に登録を行い、また、実際に発生した原価との紐づけを行うことで、未払原価の証跡・残額を管理することが可能になるという効果を奏する。
図1は、本実施の形態の未払原価管理の概略を説明するための図である。 図2は、本実施の形態に係る未払原価管理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図3は、未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、仕入情報のデータ関連図である。 図4は、本実施形態に係る未払原価管理装置の全体の処理の一例を示すフロー図である。 図5は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図6は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図7は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図8は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図9は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図10は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図11は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図12は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図13は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図14は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図15は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図16は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図17は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図18は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図19は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。 図20は、本実施形態に係る未払原価管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
[1.概要]
例えば、設備工事業において、売上後発生費用が予め見込まれている場合は、売上時に未払原価として先に計上しておくケースがある。「見込」としての計上となるため、監査時に根拠及び今後の証跡の管理を求められるが、残額管理及び証跡の管理を簿外で実施しているケースが多く、管理が煩雑となっている。
本実施の形態では、未払原価について用途別に登録を行い、また実際に発生した原価との紐づけを行い、証跡・残額の管理を実現する。
図1は、本実施の形態の未払原価管理の概略を説明するための図である。図1(A)において、例えば、見込原価「1,000,000」、実際原価「800,000」、未払原価「200,000」とする。未払原価「200,000」について、例えば、○○作業「60,000」、を決算のタイミングで未払原価として計上する。
各未払原価の実際発生明細については、発注都度、引当を行い、未引当額の管理及び未払原価の残額を管理する。また、前期に計上した未払原価の「根拠」としても管理する。
実際発生明細は、例えば、○○作業「60,000」については、発注済「40,000」、発注番号「H001」、未発注「20,000」となっている。××作業「90,000」については、発注済「0」、未発注「90,000」となっている。△△作業「50,000」については、発注済「40,000」、発注番号「H002」、未発注「10,000」となっている。
図1(B)は、発生仕訳イメージの例を示す図である。例えば、2021/3/31については、未払原価:200,000/未払金:200,000とし、今期で原価として計上しておく。2021/4/1については、未払金:200,000/未払原価:200,000とし、翌期に振り戻しする。
本実施の形態の未払原価管理によれば、内容別の証跡管理をする事による、証跡の管理が可能となり、監査対応時の、未払原価の内訳(証跡)としても使用可能となる。また、引当情報の管理による、未発注案件の把握が可能となる。さらに、登録内容と自動仕訳連携することができる。
本発明の未払原価管理装置は、例えば、設備工事や機械製造等を行う業界等に広く適用可能である。
[2.構成]
図2を参照して、本実施形態に係る未払原価管理装置100の構成の一例について説明する。図2は、未払原価管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
未払原価管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、未払原価管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
未払原価管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。未払原価管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、未払原価管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、未払原価管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及び、マイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112又はマウス112として記載する場合がある。また、モニタ114に情報を表示して、ユーザが入力装置112を操作すること等を、「UIを介したユーザ操作」と記載する場合がある。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、データファイル106a等を備えている。図3は、未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、仕入情報のデータ関連図である。
データファイル106aは、製番情報、予算情報、実際原価情報、発注情報、仕入情報、未払原価データ、未払原価引当データ、未払原価一覧表、仕訳データ等の各種情報を格納するためのファイルである。
製番情報は、製番、品目(品目コード及び/又は品目名)を含んでいてもよい。予算情報は、製番、費目、予算金額を含んでいてもよい。実際原価情報は、製番、費目、実際原価を含んでいてもよい。
発注情報は、図3に示すように、発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、金額を含んでいてもよい。
仕入情報は、図3に示すように、仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、
仕入先、品目、製番、金額を含んでいてもよい。
未払原価データは、図3に示すように、製番、未払原価行番号、未払原価行番号、事由、未払原価、備考を含んでいてもよい。
未払原価引当データは、未払原価データと発注情報を紐付けるためのデータであり、図3に示すように、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号、備考を含んでいてもよい。
未払原価データと未払原価引当データは、製番と未払原価行番号で紐付けされている。
未払原価引当データ、発注情報、仕入情報は、製番と発注番号で紐付けされている。
図2に戻り、制御部102は、未払原価管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
制御部102は、記憶部106に格納されているデータファイル106a等にアクセス可能に構成されている。なお、データファイル106aは、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
制御部102は、機能概念的に、基本データ入力部102aと、売上入力部102bと、発注情報入力部102cと、仕入情報入力部102dと、未払原価入力部102eと、引当処理部102fと、未払原価一覧出力部102gと、仕訳作成部102hと、画面表示制御部102iと、を備えている。
売上入力部102bは、例えば、モニタ114に表示される不図示の入力画面上でのオペレータの操作に応じて、対象の製番(案件)の売上を計上して、売上データをデータファイル106aに格納する。
基本データ入力部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示の入力画面上でのオペレータの操作に応じて、対象の製番について、製番情報、予算情報、及び実際原価情報等を入力してデータファイル106aに登録する。
発注情報入力部102cは、例えば、モニタ114に表示される発注入力画面上でのオペレータの操作に応じて、売上計上済みの対象の製番について、発注が発生する毎に、発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、発注金額を含む発注情報を入力してデータファイル106aに登録する。
仕入情報入力部102dは、例えば、モニタ114に表示される仕入入力画面上でのオペレータの操作に応じて、売上計上済みの対象の製番について、仕入が発生する毎に、仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、仕入金額を含む
仕入情報を入力してデータファイル106aに登録する。
未払原価入力部102eは、例えば、モニタ114に表示される未払原価入力画面(メイン画面)上でのオペレータの操作等に応じて、製番、未払原価行番号、事由、未払原価を含む未払原価データを入力してデータファイル106aに登録する。
引当処理部102fは、例えば、モニタ114に表示される未払原価入力画面(未払原価-引当画面)又は受注入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、未払原価データと発注情報を紐付けるための、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを入力してデータファイル106aに登録する。
未払原価一覧出力部102gは、例えば、モニタ114に表示される未払原価一覧出力画面上でのオペレータの操作に応じて、指定される製番について、データファイル106aに登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を表示出力すると共に、データファイル106aに登録する。
未払原価一覧出力部102gは、未払原価一覧出力画面で指定される出力月までの仕入情報の仕入金額の集計を行い、出力月時点での検収金額を出力することにしてもよい。
仕訳作成部102hは、未払原価一覧の未払原価残額についての仕訳を作成して、作成した仕訳データをデータファイル106aに登録する。当該仕訳は、当期には、借方を未払原価/貸方を未払金とし、翌期には、借方を未払金/貸方を未払原価としてもよい。
画面表示制御部102iは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、受注入力画面、発注入力画面、未払原価入力画面、等)の表示及びその入力を制御する。
[3.具体例]
図2~図20を参照して、本実施の形態における未払原価管理装置100の制御部102の処理の具体例について説明する。
(3-1.全体の処理)
図4は、本実施の形態における未払原価管理装置100の制御部102の全体の処理の概略を説明するためのフローを示す図である。
図4を参照して、本実施の形態における未払原価管理装置100の制御部102の全体の処理の概略を説明する。図4において、売上入力部102bは、売上入力処理を実行する(ステップS1)。具体的には、売上入力処理では、売上入力部102bは、例えば、モニタ114に表示される不図示の入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、対象の製番の売上を計上して、売上データをデータファイル106aに格納する。
未払原価入力部102eは、未払原価入力処理を実行する(ステップS2)。具体的には、未払原価入力処理では、未払原価入力部102eは、例えば、モニタ114に表示される未払原価入力画面(メイン画面)上でのオペレータの操作等に応じて、製番、未払原価行番号、事由、未払原価を含む未払原価データを入力してデータファイル106aに登録する。製番(案件)別に未払原価の事由(内容)を登録する。
引当処理部102fは、引当処理を実行する(ステップS3)。具体的には、引当処理では、引当処理部102fは、例えば、モニタ114に表示される未払原価入力画面(未払原価-引当画面)又は受注入力画面上でのオペレータの操作等に応じて、未払原価データと発注情報を紐付けるための、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを入力してデータファイル106aに登録する。各事由の未払原価と、発注済みの発注情報と紐付け(引当)を行い、また、新規の発注情報との紐付けを行う。
未払原価一覧出力部102gは、未払原価一覧出力処理を実行する(ステップS4)。具体的には、未払原価一覧出力処理では、未払原価一覧出力部102gは、例えば、モニタ114に表示される未払原価一覧出力画面上でのオペレータの操作に応じて、指定される製番及び出力月について、データファイル106aに登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を表示出力すると共に、データファイル106aに登録する。
未払原価一覧出力部102gは、未払原価一覧出力画面で指定される出力月までの仕入情報の仕入金額の集計を行い、出力月時点での検収金額を出力することにしてもよい。未払原価一覧により、現時点の状況及び証跡の管理が可能となる。
仕訳作成部102hは、仕訳作成処理を実行する(ステップS5)。具体的には、仕訳作成処理では、仕訳作成部102hは、未払原価一覧の未払原価残額についての仕訳を作成して、作成した仕訳データをデータファイル106aに登録する。当該仕訳は、当期には、借方を未払原価/貸方を未払金とし、翌期には、借方を未払金/貸方を未払原価としてもよい。
(3-2.サンプルデータ)
図5~図20は、本実施の形態における未払原価管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。図5~図20を参照して、本実施の形態における未払原価管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。
図5~図8を参照して、前提となるデータの例及び画面の表示例を説明する。図5(A)は、製番情報のデータ例を示している。製番情報は、製番、品目コードの項目を備えている。図5(A)に示す例では、製番「PJ001」、品目コード「プラント工事」となっている。
図5(B)は、予算情報のデータ例を示している。予算情報は、製番、費目、予算金額の項目を備えている。図5(B)に示す例では、1行目は、製番「PJ001」、費目「材料費」、予算金額「10,000」、2行目は、製番「PJ001」、費目「外注費」、予算金額「2,000」、3行目は、製番「PJ001」、費目「経費」、予算金額「1,500」となっており、予算金額の合計は、「15,000」となっている。
図5(C)は、実際原価情報のデータ例を示している。実際原価情報は、製番、費目、実際原価の項目を備えている。図5(C)に示す例では、1行目は、製番「PJ001」、費目「材料費」、実際原価「8,000」、2行目は、製番「PJ001」、費目「外注費」、実際原価「1,000」、3行目は、製番「PJ001」、費目「経費」、実際金額「3,000」となっており、実際原価の合計は、「12,000」となっている。
図6(A)は、発注情報のデータ例を示している。発注情報は、発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、金額の項目を備えている。図6(A)に示す例では、1行目は、発注番号「H0001」、行番号「1」、仕入先「仕入先A」、品目「部品A」、製番「PJ001」、金額「100」、2行目は、発注番号「H0002」、行番号「1」、仕入先「仕入先B」、品目「部品B」、製番「PJ001」、金額「200」、3行目は、発注番号「H0003」、行番号「1」、仕入先「仕入先C」、品目「外注工事」、製番「PJ001」、金額「1,000」となっている。
図6(B)は、仕入情報のデータ例を示している。仕入情報は、仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、金額の項目を備えている。仕入情報は、発注に対する仕入が行われた際に登録される。ここでは、仕入がない状態を示している。
図6(C)は、未払原価データのデータ例を示す図である。未払原価データは、製番、未払原価行番号、事由、未払原価、備考の項目を備えている。図6(C)に示す例では、
1行目は、製番「PJ001」、未払原価行番号「1」、事由「○○作業」、未払原価「2,000」、2行目は、製番「PJ001」、未払原価行番号「1」、事由「××作業」、未払原価「700」、3行目は、製番「PJ001」、未払原価行番号「1」、事由「予備品」、未払原価「300」となっている。
図6(D)は、未払原価引当データのデータ例を示している。未払原価引当データは、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号、備考の項目を備えている。図6(D)に示す例では、1行目は、製番「PJ001」、未払原価行番号「1」、引当行番号「1」、発注番号「H003」、2行目は、製番「PJ001」、未払原価行番号「3」、引当行番号「1」、発注番号「H001」、3行目は、製番「PJ001」、未払原価行番号「3」、引当行番号「2」、発注番号「H002」となっている。
未払原価入力について説明する。未払原価入力画面では、該当の製番に対して、「予算-実際原価」(未払原価)の内訳の登録を行う。図7(A)は、未払原価入力画面のメイン画面の表示例を示している。メイン画面は、製番毎に、現状の未払原価の内容別の一覧を見ることができる。メイン画面及び未払原価-引当画面の項目には、製番をキーとして、データファイル106aに登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいたデータが表示され、登録済みのデータを確認することができる。
メイン画面は、製番、売上月、予算金額、実際原価を入力するためのヘッダエリアと、行、事由、(1)未払原価金額、(2)発注金額、(3)未発注金額、(4)検収金額、(5)未計上残額の項目を入力するための明細エリアと、明細エリアの合計金額が表示される合計エリアと、を備えている。
ヘッダエリアで、製番を入力すると、製番をキーとして、予算情報から予算金額の合計と、実際情報から実際金額の合計が読み出されて自動表示される。また、売上月は、売上データから読み出されて自動表示される。
明細エリアでは、(1)未払原価金額は、売上完了時点での未払金額を入力する。(2)発注金額は、現時点での発注金額を入力する。(3)未発注金額は、(1)未払原価金額-(2)発注金額が自動入力される。(4)検収金額は、(2)発注金額のうち、検収があがっている(仕入があった)額(原価発生額)を入力する。(5)未払原価残額は、現時点での未払原価の残額であり、(1)未払原価金額-(4)検収金額が自動入力される。これらの金額情報は、未払原価-引当画面の情報と同等である。
図7(A)は、未払原価-引当画面の表示例を示す図である。未払原価-引当画面では、1.事由(内容)別の未払原価に対する発注の新規登録と、2.該当の未払原価に対して、発注番号の入力(既存発注番号との紐づけ)が可能となっている。すなわち、未払原価引当データの登録が可能となっている。未払原価引当データについては、当画面にて手入力での紐づけ、または、「発注入力画面」からの自動登録が可能となっている(図13参照)。
未払原価-引当画面は、メイン画面の明細エリアの各行(事由)の未払原価に対する発注番号の引当登録を行う。メイン画面の明細エリアで行がマウスによるクリック等により選択されると、未払原価-引当画面が表示される。未払原価-引当画面の上段には、選択された行、(1)事由、(2)未払原価が表示される。(1)事由には、該当の未払原価に対する内容が表示される。(2)未払原価には、未払原価の金額が表示される。未払原価-引当画面の下段には、行、(3)伝票番号、(4)仕入先、費目、発注金額、検収金額、検収日、備考を入力するための引当明細エリアが表示される。引当明細エリアは、未払原価引当データの登録を行うためのエリアである。
(3)伝票番号は、発注番号を入力する。(4)仕入先~検収日は、(3)伝票番号(発注番号)に紐づく発注情報及び仕入情報より表示する。該当の発注金額については、発注情報より発注番号別に集約して表示する。該当の検収金額については、仕入情報より発注番号別に集約して表示する。検収日については、最新(MAX)の仕入日を表示する。分割仕入時を考慮する。
図8は、未払原価一覧のデータ例を示す図である。この例は、出力月「2022/2/1」とした場合の例を示している。未払原価一覧は、計上した未払原価に対する、引当状況等の進捗管理及び監査対応として、期末に計上する未払原価計上額に対する要因、証跡の情報として使用することができる。
未払原価一覧は、製番、売上月、売上区分、事由、発注番号、仕入先、品目、未払原価、発注金額、未発注金額、検収金額、未払原価残額の項目を備えている。
製番は、対象の製番である。売上月は、該当製番の最終売上月である。売上区分は、「過年度売上/当期売上であり、当期売上は当期末に始めて「未払原価」の計上となる。事由は、該当製番における未払原価理由(理由別出力)である。
発注番号は、紐づく発注に対する発注番号である。仕入先は、紐づく発注に対する仕入先である。品目は、紐づく発注に対する品目である。未払原価は、該当製番の事由別の売上時点での未払原価(予算-実際原価の残額)である。発注金額は、該当製番における売上後の発注金額である。未発注金額は、「未払原価-発注金額」(未使用の予算)である。検収金額は、該当発注における検収金額(仕入金額)である。
未払原価残額は、「未払原価-検収金額」(未発生の予測原価)であり、この数字が、未払原価として期末に計上する金額である。売上製番における今後発生原価が一覧で確認可能である。未払原価残額について、仕訳連携を行う(期末-翌期初のみ)。この例では、仕訳は、決算時は、未払原価:1,800/未払金:1,800、翌期初は、未払金:1,800/未払原価:1,800となる。
以降、(1)未払原価登録後、(2)発注情報引当後、(3)引当をした仕入情報の仕入後について、未払原価入力及び未払原価一覧表のサンプルデータ(シミュレーションデータ)を時系列で説明する。
(1)未払原価登録(2021年3月末 初回計上)
図9~図11を参照して、未払原価登録(2021年3月末 初回計上)を説明する。図9(A)は、発注情報のデータ例、図9(B)は、仕入情報のデータ例、図9(C)は、未払原価データのデータ例、図9(D)は、未払原価引当データのデータ例を示している。図9(A)~(D)は、上述の図6(A)~(D)と同様である。
図10は、未払原価入力画面の表示例を示しており、図10(A)はメイン画面の表示例、図10(B)~(C)は、未払原価-引当画面の表示例を示している。初回計上時は、メイン画面の明細エリアで未払原価の情報の入力(登録)を行う。また、各事由の未払原価の行に対して、未払原価-引当画面の引当明細エリアで発注情報の発注済みの情報の紐付けを行い、未払原価引当データを登録する。
図10(A)のメイン画面の例では、製番「PJ001」が指定されて、製番「PJ001」をキーとして、予算情報から予算金額の合計「15,000」と、実際原価情報から実際金額の合計「12,000」が読み出されて自動表示される。また、売上月は、売上データの売上月が自動表示される。
明細エリアでは、事由毎に、売上完了時点での未払原価、現時点での発注金額を入力する。未発注金額は、未払原価金額-発注金額が自動入力される。未払原価残額は、未払原価金額-検収金額が自動入力される。
図10(A)に示す例では、行「1」に、事由「○○作業」、未払原価金額「2,000」、発注金額「1,000」、未発注金額「1,000」、検収金額「0」、未計上残額「2,000」、行「2」に、事由「××作業」、未払原価金額「700」、発注金額「0」、未発注金額「700」、検収金額「0」、未計上残額「700」、行「3」に、事由「予備品」、未払原価金額「300」、発注金額「300」、未発注金額「0」、検収金額「0」、未計上残額「300」が入力される。不図示の登録ボタンが押下されると、図9(C)に示すような未払原価データがデータファイル106aに登録される。
図10(A)のメイン画面の明細エリアにおいて、1行目が選択されると、図10(B)に示す未払原価-引当画面が表示され、2行目が選択されると、図10(C)に示すが表示され、未払原価-引当画面の3行目が選択されると、図10(D)に示す未払原価-引当画面が表示される。引当明細エリアで、各事由について、行、伝票番号、仕入先、費目、発注金額を入力する。図10(B)に示す例では、行「1」、伝票番号「H0003」、仕入先「仕入先C」、費目「外注工事」、発注金額「1,000」が入力される。図10(D)に示す例では、行「1」に、伝票番号「H0001」、仕入先「仕入先A」、費目「部品A」、発注金額「100」、行「2」に、伝票番号「H0002」、仕入先「仕入先B」、費目「部品B」、発注金額「200」が入力される。不図示の登録ボタンが押下されると、図9(D)に示すような未払原価引当データがデータファイル106aに登録される。
図11は、未払原価一覧のデータ例を示す図である。図11では、出力月を「2021年3月とした場合の例を示している。図11に示す例では、現在の入力状況として、未払原価の計上のみで紐づく発注の仕入が計上されていないため、計上している未払原価全額が、未払原価残額となる。但し、未仕入の発注情報は紐づいているため、未発注額は引き当たっている発注金額分だけ差し引かれている。
(2)発注情報の登録(該当の製番に対して、新規発注があった場合)
図12~図15を参照して、未払原価登録(該当の製番に対して、新規発注があった場合)を説明する。図12(A)は、発注情報のデータ例を示している。図12(A)に示す例では、4行目に、発注番号「H0004」、行番号「1」、仕入先「仕入先D」、品目「部品E」、製番「PJ001」、金額「400」が追加されている。
図12(B)は、仕入情報のデータ例を示しており、上述の図9(B)と同様である。図12(C)は、未払原価データのデータ例を示しており、上述の図9(C)と同様である。
図12(D)は、未払原価引当データのデータ例を示している。図12(D)に示す例では、2行目に、製番「PJ001」、未払原価行番号「1」、引当行番号「2」、発注番号「H004」が追加されている。
図13を参照して、発注入力画面を説明する。図13(A)は、発注情報を示しており、図12(A)と同じである。図13(B)は、発注入力画面の表示例を示す図である。発注入力画面は、発注日、仕入先を入力するためのヘッダエリアと、行、費目、発注金額を入力するための明細エリアと、登録ボタンと、を備えている。
図13(B)に示す例では、ヘッダエリアにおいて、発注日「2021/4/1」、仕入先「仕入先D」、明細エリアにおいて、行「1」、品目「部品E」、発注金額「400」が入力され、登録ボタンが押下されると、図13(A)の発注情報の4行目のデータが追加される。
また、登録時に、図13(C)に示すような未払原価の明細が表示され、引当先を選択することで、未払原価引当データが更新される。図13(C)に示す例では、行「1」の未払原価区分「○○作業」がチェックされて、図12(D)に示すように、未払原価引当データが更新される。
図14は、未払原価入力画面の表示例を示しており、図14(A)はメイン画面の表示例、図14(B)は、未払原価-引当画面の表示例を示している。
図14(A)のメイン画面において、明細エリアの1行目の未払原価区分「○○作業」の発注金額「1,400」及び未発注金額「600」が自動更新される。また、明細エリアの1行目が選択されると、図10(B)に示す未払原価-引当画面が表示され、発注入力時にチェックした内容が自動反映される。
図15は、未払原価一覧のデータ例を示す図である。図15に示す例では、未払原価引当データで更新された情報が未払原価一覧情報へ反映される。また、未払原価金額が減額される。図15に示す例では、3行目が追加され、事由「○○作業」の発注金額「400」追加され、未発注金額が「600」に減額される。
(3)仕入計上後(引当されている発注情報の仕入計上後)
図16~図20を参照して、仕入計上後(引当されている発注情報の仕入計上後)を説明する。図16(A)は、発注情報のデータ例を示しており、上記図12(A)と同様である。
図16(B)は、仕入情報のデータ例を示している。図16(B)に示す例では、1行目に、仕入番号「S0001」、行番号「1」、仕入日「2021/10/1」、発注番号「H0003」、発注行番号「1」、仕入先「仕入先C」、品目「外注工事」、製番「PJ001」、仕入金額「900」、2行目に、仕入番号「S0002」、行番号「1」、仕入日「2022/02/1」、発注番号「H0003」、発注行番号「1」、仕入先「仕入先C」、品目「外注工事」、製番「PJ001」、仕入金額「100」、3行目に、仕入番号「S0003」、行番号「1」、仕入日「2022/03/1」、発注番号「H0002」、発注行番号「1」、仕入先「仕入先B」、品目「部品B」、製番「PJ001」、仕入金額「200」が追加されている。
図16(C)は、未払原価データのデータ例を示しており、上述の図12(C)と同様である。図16(D)は、未払原価引当データのデータ例を示しており、図12(D)と同様である。
図17は、未払原価入力画面の表示例を示している。未払原価引当データに紐づく発注情報に対して、仕入計上がされた場合には、自動的に当画面に対して反映される。図17(A)はメイン画面の表示例、図17(B)は、未払原価-引当画面の表示例を示している。
図17(A)のメイン画面において、明細エリアでは、1行目の検収金額が「1,000」に、未計上残額が「1,000」に、3行目の検収金額が「200」に、未計上残額が「100」に更新される。引当をした発注に対して、検収が計上される(原価発生)ことで、未払原価残額が減となる。この残額が次回決算時点で計上する未払原価となる。
明細エリアの1行目が選択されると、図17(B)に示す未払原価-引当画面が表示され、明細エリアの3行目が選択されると、図17(C)に示す未払原価-引当画面が表示される。仕入情報に基づいて検収金額と検収日が表示され、未払原価残額が減少する。複数仕入が計上されていても発注番号で合算されて表示される。
図18~図20は、未払原価一覧のデータ例を示す図である。出力時の出力月に応じて、取得される検収金額が異なる。該当月までの仕入金額の集計を行い、出力月時点での状況を表現する。
図18は、出力月「2021年10月」の場合の未払原価一覧表の例を示している。製番「PJ001」の合計は、検収金額「900(=2021/10/01の仕入情報の仕入金額「900」)、未払原価残額「2,100」となっている。
図19は、出力月「2022年2月」の場合の未払原価一覧表の例を示している。製番「PJ001」の合計は、検収金額「1000(=900+2022/02/01の仕入情報の仕入金額「100」)」、未払原価残額「2,000」となっている。
図20は、出力月「2022年3月」の場合の未払原価一覧表の例を示している。製番「PJ001」の合計は、検収金額「1200(=1000+2022/03/01の仕入情報の仕入金額「200」)」、未払原価残額「1,800」となっている。
以上説明したように、本実施の形態によれば、発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、発注金額を含む発注情報をデータファイル106aに登録する発注情報入力部102cと、仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、仕入金額を含む仕入情報をデータファイル106aに登録する仕入情報入力部102dと、製番、未払原価行番号、未払原価、未払原価に対する事由を含む未払原価データをデータファイル106aに登録する未払原価入力部102eと、未払原価データと発注情報を紐付けるために、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データをデータファイル106aに登録する引当処理部102fと、データファイル106aに登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を出力する未払原価一覧出力部102gと、を備えているので、売上後発生費用が予め見込まれている案件について、売上時に未払原価として先に計上し、未払原価について事由別に登録を行い、また、実際に発生した原価との紐づけを行うことで、未払原価の証跡・残額を管理することが可能となる。
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、未払原価管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、未払原価管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU及び当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて未払原価管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、未払原価管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語又は記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成及び読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、未払原価管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータ又はワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、未払原価管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
100 未払原価管理装置
102 制御部
102a 基本データ入力部
102b 売上入力部
102c 発注情報入力部
102d 仕入情報入力部
102e 未払原価入力部
102f 引当処理部
102g 未払原価一覧出力部
102h 仕訳作成部
102i 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a データファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク

Claims (7)

  1. 制御部を備え、売上済の案件の未払原価を管理するための未払原価管理装置であって、
    前記制御部は、
    発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、発注金額を含む発注情報を記憶部に登録する発注入力手段と、
    仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、仕入金額を含む仕入情報を前記記憶部に登録する仕入入力手段と、
    製番、未払原価行番号、事由、未払原価を含む未払原価データを前記記憶部に登録する未払原価入力手段と、
    前記未払原価データと前記発注情報を紐付けるために、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを前記記憶部に登録する引当手段と、
    前記記憶部に登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を出力する未払原価一覧出力手段と、
    を備えたことを未払原価管理装置。
  2. 前記未払原価一覧出力手段は、指定される出力月までの前記仕入情報の仕入金額の集計を行い、出力月時点での検収金額を出力することを特徴とする請求項1に記載の未払原価管理装置。
  3. 前記制御部は、更に、
    前記未払原価残額についての仕訳を作成する仕訳作成手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の未払原価管理装置。
  4. 前記仕訳は、決算時について、借方を未払原価/貸方を未払金とし、翌期初については、借方を未払金/貸方を未払原価とすることを特徴とする請求項3に記載の未払原価管理装置。
  5. 前記案件は、設備工事又は機械製造を含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の未払原価管理装置。
  6. 制御部を備えた情報処理装置で実行される未払原価管理方法であって、
    前記制御部において実行される、
    発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、発注金額を含む発注情報を記憶部に登録する発注入力工程と、
    仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、仕入金額を含む仕入情報を前記記憶部に登録する仕入入力工程と、
    製番、未払原価行番号、事由、未払原価を含む未払原価データを前記記憶部に登録する未払原価入力工程と、
    前記未払原価データと前記発注情報を紐付けるために、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを前記記憶部に登録する引当工程と、
    前記記憶部に登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を出力する未払原価一覧出力工程と、
    を含むことを特徴とする未払原価管理方法。
  7. 制御部を備えた情報処理装置が実行するための未払原価管理プログラムであって、
    前記制御部において実行される、
    発注番号、行番号、仕入先、品目、製番、発注金額を含む発注情報を記憶部に登録する発注入力工程と、
    仕入番号、行番号、仕入日、発注番号、発注行番号、仕入先、品目、製番、仕入金額を含む仕入情報を前記記憶部に登録する仕入入力工程と、
    製番、未払原価行番号、事由、未払原価を含む未払原価データを前記記憶部に登録する未払原価入力工程と、
    前記未払原価データと前記発注情報を紐付けるために、製番、未払原価行番号、引当行番号、発注番号を含む未払原価引当データを前記記憶部に登録する引当工程と、
    前記記憶部に登録されている未払原価データ、未払原価引当データ、発注情報、及び仕入情報に基づいて、製番、事由、発注番号、未払原価、発注金額、未払原価-発注金額で算出される未発注金額、該当発注における仕入金額である検収金額、未払原価-検収金額で算出される未払原価残額を含む未払原価一覧を出力する未払原価一覧出力工程と、
    を実行させるための未払原価管理プログラム。
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