JP2023144335A - オゾン発生用電極 - Google Patents

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聡 松本
Satoshi Matsumoto
弘基 石亀
Hiroki Ishigame
朋助 島
Tomosuke Shima
洋一 亀ヶ谷
Yoichi Kamegaya
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Ishifuku Metal Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】市水等の中性の水溶液中でも優れたオゾン発生効率を有し、且つ耐久性が優れたオゾン発生用電極を提供する。【解決手段】チタンまたはチタン合金よりなる電極基体と、前記電極基体上に設けられた、金属換算で、酸化スズ65モル%~95モル%および、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物5モル%~35モル%の触媒層とからなることを特徴とするオゾン発生用電極。【選択図】なし

Description

本発明は、オゾン水生成に用いられるオゾン発生用電極に関する。
水の電気分解により発生する塩素を用いた次亜塩素酸殺菌水の利用が多くの分野で行われている。しかしながら、地域によっては市水中に塩素が含まれず電解前に塩を添加させなければならないという問題がある。そこで次亜塩素酸より殺菌力が強い物質としてオゾンを用いたオゾン水が着目されている。オゾン水生成法は現在大きく分けて2つの手法がある。1つは無声放電等の放電によりオゾンを発生させ、その後水に溶解させオゾン水を得る方法である。もう1つは水を電気分解することによりその陽極での反応で発生したオゾンが電解液である水に溶解し、オゾン水を得る方法である。
前者の場合、気相中のオゾンが水に溶解しにくく、濃度調整が困難であるという問題がある。一方後者の場合、電解によりオゾン水を直接生成することができ、電解条件による濃度調整が容易である。
水を電気分解する方法に関し、非特許文献1は、白金線電極をアノードに用いた電気分解によってオゾンが発生することが開示されている。
電気化学および工業物理化学、54(10)、p890-895、1986
非特許文献1の方法は電解液として酸性の硫酸水溶液を用いている。そこで、取扱が容易な市水等の中性の水溶液中でのオゾン生成効率を高め、安定化させるための対策が、強く要望されている。
本発明の目的は、市水等の中性の水溶液中でも優れたオゾン発生効率を有し、且つ耐久性が優れるオゾン発生用電極を提供することである。
本発明者らは、チタンまたはチタン合金よりなる電極基体上に、金属換算で、酸化スズ65モル%~95モル%および、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物5モル%~35モル%の触媒層を設けることで、市水中でのオゾン発生効率が高く、耐久性が優れた電極が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち上記目的は、
チタンまたはチタン合金よりなる電極基体と、
前記電極基体上に設けられた、金属換算で、酸化スズ65モル%~95モル%および、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物5モル%~35モル%の触媒層とからなることを特徴とするオゾン発生用電極によって達成される。
本発明によれば、市水等の中性の水溶液中でも優れたオゾン発生効率を有し、耐久性が優れたオゾン発生用電極を提供することができる。
以下、本発明のオゾン生成用電極について説明する。
〈電極基体〉
本発明において使用される電極基体の材質としては、チタンまたはチタン基合金が挙げられる。チタン基合金としては、チタンを主体とする耐食性のある導電性の合金が使用され、例えば、Ti-Ta-Nb、Ti-Pd、Ti-Zr、Ti-Al等の組合わせからなる、通常電極材料として使用されているTi基合金が挙げられる。これらの電極材料は板状、有孔板状、棒状、網板状等の所望形状に加工して電極基材として用いることができる。
〈電極基体の前処理〉
上記の如き電極基体には、通常行われているように、予め前処理をするのが望ましい。そのような前処理の好適具体例としては以下に述べるものが挙げられる。先ず、前述したチタン又はチタン基合金よりなる電極基体(以下「チタン基体」ということがある)表面を常法に従い、例えばアルコール、アセトン等で洗浄し及び/又はアルカリ溶液中での電解により脱脂した後、フッ化水素濃度が1~20重量%のフッ化水素酸又はフッ化水素酸と硝酸、硫酸等の他の酸との混酸で処理することにより、チタン基体表面の酸化膜を除去するとともにチタン結晶粒界単位の粗面化を行う。該酸処理は、チタン基体の表面状態に応じて常温ないし約40℃の温度において数分間ないし十数分間行うことができる。なお、粗面化を十分行なうためにブラスト処理を併用してもよい。
〈水素化チタン化処理〉
このように酸処理されたチタン基体表面を濃硫酸と接触させて、該チタン結晶粒界内部表面を突起状に細かく粗面化するとともに該チタン基体表面に水素化チタンの薄い層を形成する。使用する濃硫酸は一般に40~80重量%、好ましくは50~60重量%の濃度のものが適当であり、この濃硫酸には必要により、処理の安定化を図る目的で少量の硫酸ナトリウム、その他の硫酸塩等を添加してもよい。該濃硫酸との接触は通常チタン基体を濃硫酸の浴中に浸漬することにより行うことができ、その際の浴温は一般に約100~約150℃、好ましくは約110~約130℃の範囲内の温度とすることができ、また浸漬時間は通常約0.5~約10分間、好ましくは約1~約3分間で十分である。この硫酸処理により、チタン結晶粒界内部表面を突起状に細かく粗面化するとともに、チタン基体の表面にごく薄い水素化チタンの被膜を形成させることができる。硫酸処理されたチタン基体は硫酸浴から取り出し、好ましくは窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で急冷してチタン基体の表面温度を約60℃以下に低下させる。この急冷には洗浄も兼ねて大量の冷水を用いるのが適当である。このようにして酸処理されたチタン基体は、適宜水洗等の処理を行なった後、乾燥させる。
(触媒層の形成)
以上の如くして前処理を施したチタン基体上に、次いで、金属換算で、酸化スズ65モル%~95モル%および、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物5モル%~35モル%の触媒層を形成する。なお、前記酸化スズと前記酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物が合計で100モル%となるように触媒層を形成する。
酸化スズの割合は、金属換算で、70モル%~90モル%が好ましい。75モル%~85モル%がより好ましい。
酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物の割合は、金属換算で(複数種の場合は合計で)、10モル%~30モル%が好ましい。15モル%~25モル%がより好ましい。
しかる後、チタン基体表面に、スズ化合物と、タンタル化合物、ニオブ化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物を含む溶液を塗布、乾燥させた後熱分解して、酸化スズと、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物からなる層を形成せしめる。
ここで使用するスズ化合物、タンタル化合物、ニオブ化合物の金属化合物は、酸化スズ、酸化タンタル、酸化ニオブに転化しうる化合物であり、酸化スズ化合物としては、四塩化スズ、テトライソプロポキシドスズ等が挙げられる。また、タンタル化合物としては、塩化タンタル、タンタルエトキシド等が挙げられる。ニオブ化合物としては、塩化ニオブ、シュウ酸ニオブ等が挙げられる。
一方、これらスズ化合物と、タンタル化合物、ニオブ化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物を溶解するための溶媒としては、低級アルコールが好適であり、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール又はこれらの混合物等が有利に用いられる。
低級アルコール溶液中におけるスズ化合物と、タンタル化合物、ニオブ化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物の合計の金属濃度は、一般に20~200g/L、好ましくは40~150g/Lの範囲内とすることができる。該金属濃度が20g/Lより低いと触媒担持効率が悪くなり、また200g/Lを越えると触媒が凝集しやすくなり、触媒活性、密着強度、担持量の不均一性等の問題が生ずる。
該溶液を塗布したチタン基体は、必要により約20~約150℃の範囲内の温度で乾燥させた後、酸素含有ガス雰囲気中、例えば空気中で焼成する。焼成は、例えば電気炉、ガス炉、赤外線炉等の適当な加熱炉中で、一般に約450~約650℃、好ましくは約500~約600℃の範囲内の温度に加熱することによって行うことができる。加熱時間は、焼成すべき基体の大きさに応じて、大体3分~30分間程度とすることができる。この焼成により、チタン基体の表面に酸化スズおよび、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物からなる金属酸化物を形成担持させることができる。
そして、1回の担持操作で充分量の酸化スズおよび、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物からなる金属酸化物を形成担持することができない場合には、以上に述べた溶液の塗布-乾燥-焼成の工程を所望の回数繰り返し行うことができる。
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
チタン基体である、JIS1種相当のチタン板素材(t0.5mm×10mm×10mm)をアセトンに浸漬させ10分間超音波洗浄して脱脂した後、20℃の8重量%弗化水素酸中で2分間処理し、次いで、120℃の60重量%硫酸水溶液中で3分間処理した。次いでチタン基体を硫酸水溶液から取りだし、窒素雰囲気中で冷水を噴霧し急冷した。次いで、四塩化スズのブタノール溶液(Sn濃度=100g/L)5.0mLとタンタルエトキシドのエタノール溶液(Ta濃度=100g/L)1.9mLを混合した塗布液を2.4μL/cm前記チタン基体表面に塗布・乾燥させた後、大気中、550℃で10分間熱分解処理を行った。この塗布・乾燥・熱分解処理を7回繰り返し、実施例1(80モル%SnOx20モル%TaOx/Pt/Ti)の電極を作製した。
[比較例1]
チタンを基体として、JIS1種相当のチタン板素材(t0.5mm×10mm× 10mm)をアセトンに浸漬させ10分間超音波洗浄して脱脂した後、20℃の8重量%弗化水素酸中で2分間処理し、次いで、120℃の60重量%硫酸水溶液中で3分間処理した。次いでチタン基体を硫酸水溶液から取りだし、窒素雰囲気中で冷水を噴霧し急冷した。更に20℃の0.3重量%弗化水素酸中に2分間浸漬した後水洗した。チタン基体の水洗後、ジニトロジアンミン白金を硫酸溶液に溶解して白金含有量5g/L、pH≒2、50℃に調整した状態の白金めっき浴中で電気めっきを行い、白金を7mg/cm担持した比較例1(Pt/Ti)の電極を作製した。
<電解条件>
作製した実施例1及び比較例1を陽極として用いて、模擬水道水(1L中に2.5mmolのMgSO、2.5mmolのNaHCO、2.5mmolのCaCl、0.25mmolのKHCOの水溶液)150ml中にて、電流密度0.02A/cmで電解する耐久試験30時間を行った。
耐久試験前(初期値)と耐久試験30時間後のオゾン生成効率を、以下の電解試験を行って求めた。電解液には上記模擬水と同じ組成の電解液を用いた。そして電流密度0.02A/cmの定電流制御にて120秒間電解をした。その後、インジゴ法を用いて得られた電解液のオゾン生成量を求め、オゾン発生効率を算出した。
実施例1及び比較例1で作製した電極の評価結果を表1に示す。
Figure 2023144335000001
表1に示されるように、実施例1では、オゾン発生効率の測定値が耐久試験前が1.7%で、耐久試験30時間後が2.3%であり、耐久試験前後で2%程度のオゾン発生効率が得られた。比較例電極1ではオゾン発生が認められなかった。
以上の結果より、チタン基体上に、金属換算で、酸化スズ65モル%~95モル%および、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物5モル%~35モル%の触媒層を備える電極は、市水等の中性の水溶液中でも優れたオゾン発生効率を有し、且つ耐久性が優れていることがわかる。

Claims (1)

  1. チタンまたはチタン合金よりなる電極基体と、
    前記電極基体上に設けられた、金属換算で、酸化スズ65モル%~95モル%および、酸化タンタル、酸化ニオブから選ばれる少なくとも一種の酸化物5モル%~35モル%の触媒層とからなることを特徴とするオゾン発生用電極。
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