JP2023143767A - 錠剤払出装置 - Google Patents

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直樹 小池
Naoki Koike
光弘 見谷
Mitsuhiro Mitani
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Yuyama Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】錠剤を半錠に綺麗に分割することができる錠剤払出装置、内刃の位置を容易に調整できる錠剤払出装置、楕円形の錠剤の斜め切りを防止できる錠剤払出装置を提供する。【解決手段】錠剤カセット1は、多数の錠剤を収容し、錠剤を排出する錠剤出口18aが形成された錠剤収容部15と、錠剤収容部15に回転軸の周りに回転可能に設けられ、錠剤収容部15に収容された錠剤を錠剤出口18aに案内する錠剤案内路33が形成されたロータ7とを備えている。ロータ7に、ロータ7の回転軸と同軸に回転移動可能で、かつ、ロータ7の半径方向に移動可能で、錠剤案内路33の錠剤を切断する内刃45が設けられている。内刃45は複数設けられ、内刃45の各々のロータ7の半径方向の移動は互いに独立している。内刃45は、ロータ7の回転により錠剤案内路33が錠剤出口18aに接近してくると、錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わるように、ロータ7の径方向に移動可能である。【選択図】図15

Description

本発明は多数の錠剤を収容し、錠剤を半錠に分割して払い出すことができる錠剤払出装置に関する。
処方箋に応じて必要な種類と錠数の錠剤を払い出す錠剤払出装置には、種類の異なる錠剤を種類別に収容した複数の錠剤カセットと、該錠剤カセットが装着されるモータベースとを備えている。錠剤カセットは、錠剤出口を有するカセット本体と、該カセット本体に回転可能に設けられ、錠剤案内路を有するロータと、カセット本体の錠剤出口の上方に設けられた仕切部材とから構成されている。ロータはモータベースから供給される動力により回転可能になっている。ロータの回転により錠剤案内路が錠剤出口に近づいてくると、仕切部材の上方にある錠剤と仕切部材の下方にある錠剤とが仕切部材で分離され、仕切部材の上方にある錠剤は、仕切部材により落下が阻止され、仕切部材の下方にある錠剤は、錠剤出口から排出され、モータベースの錠剤排出路を通って所定の位置に払い出される。
特許文献1には、老人や子供の患者のために、錠剤を半錠に分割して払い出すことができる錠剤カセットが提案されている。この錠剤カセットでは、仕切部材の下方に外刃が設けられ、ロータが回転して錠剤案内路の錠剤が錠剤出口に向かって移動する途中で外刃によって分割されて、錠剤出口から払い出される。
特許文献2には、ロータ本体に内刃が取り付けられ、当該内刃がロータ本体の第1回転軸に対してずれた位置に設けられた第2回転軸を中心に回転可能である錠剤カセットが提案されている。この錠剤カセットでは、錠剤出口よりロータの回転方向上流側で内刃が錠剤案内路に突出して、錠剤案内路内の錠剤が分割されて、錠剤出口より払い出される。
しかし、特許文献1の外刃及び特許文献2の内刃は、錠剤出口よりもロータの回転方向上流側から錠剤を徐々に切り込んでゆくため、刃跡が残ったり、切断面に凹凸や欠けが生じて、綺麗に切れないという問題があった。また、特許文献2の内刃は、円盤状であるため、錠剤の形状や大きさに合わせて切断位置を調整できないという問題があった。
さらに、特許文献1、特許文献2の錠剤カセットでは、錠剤が楕円形である場合、錠剤案内路の最下部に位置する楕円形の錠剤の下端がカセット本体の底板に接触し、その摩擦力により、ロータの回転方向上流側に引き込まれて傾く結果、錠剤が外刃又は内刃により斜めに切断され、同一形状の半錠に分割できないという問題があった。
特許第4527810号明細書 特開2021-7628号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、錠剤を半錠に綺麗に分割することができる錠剤払出装置、内刃の位置を容易に調整できる錠剤払出装置、楕円形の錠剤の斜め切りを防止できる錠剤払出装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、
(1)多数の錠剤を収容し、錠剤を排出する錠剤出口が形成された錠剤収容部と、
前記錠剤収容部に回転軸の周りに回転可能に設けられ、前記錠剤収容部に収容された錠剤を前記錠剤出口に案内する錠剤案内路が形成されたロータと、
を備え、
前記ロータに、前記ロータの回転軸と同軸に回転移動可能で、前記錠剤案内路の錠剤を切断する刃が設けられていることを特徴とする。
(2)前記刃は複数設けられ、前記刃の各々は互いに独立して移動して前記錠剤案内路の錠剤を切断する。
この手段では、ロータの回転軸と同軸に回転移動可能な刃が錠剤案内路の錠剤を切断するので、錠剤の切断面に、刃跡が残ったり、凹凸や欠けが生じることはなく、綺麗に切断される。
(3)前記刃は、前記ロータの回転により前記錠剤案内路が前記錠剤出口に接近してくると、錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わるように移動して前記錠剤案内路の錠剤を切断する。
この手段では、刃は、錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わるため、切断力が切断方向に十分に伝達され、切れ残りが無くなる。
(4)前記刃は、前記錠剤案内路の錠剤を前記ロータの半径方向内側から切断する内刃であり、
前記ロータの回転軸の回りに非回転にカム部材が設けられ、
前記カム部材に前記内刃を前記ロータの径方向に移動させるカムが形成されている。
(5)前記カムは、
前記ロータの前記回転軸から所定の第1半径距離だけ離れた円弧状の第1カム部と、
前記回転軸から前記第1半径距離より大きい所定の第2半径距離だけ離れた円弧状の第2カム部と、
前記ロータの回転方向上流側で前記第1カム部と前記第2カム部に連続する第1遷移部と、
前記第1遷移部より前記ロータの回転方向下流側で前記第1カム部と前記第2カム部に連続する第2遷移部とを有する。
(6)前記内刃は、前記ロータに支軸を中心に回動可能に設けられた可動部材に取り付けられ、前記可動部材に前記カムに追従するカムフォロアとなるローラが設けられている。
(7)前記刃は、前記ロータの半径方向の位置を調整可能に設けられている。
(8)前記内刃は、前記ロータの軸方向の位置を調整可能に設けられている。
(9)前記ロータに、前記錠剤案内路の錠剤を前記ロータの半径方向外側から切断する外刃が設けられている。
(10)前記外刃は、前記内刃と対向して設けられている。
(11)前記外刃は、前記ロータの周方向の特定の位置において、他の位置に位置している場合よりも、前記ロータの半径方向の内側に位置している。
(12)前記外刃は、前記ロータの回転軸の回りに非回転に設けられた押付けローラにより押し付けられて、前記ロータの径方向に移動する。
(13)前記錠剤案内路の前記ロータ回転方向上流側の側壁は、前記刃より下方の部分が、下方に向かって前記ロータ回転方向下流側に傾斜した傾斜面で形成されている。
(14)前記錠剤案内路の前記ロータ回転方向下流側の側壁は、前記刃より下方の部分が、下方に向かって前記ロータ回転方向下流側に傾斜した傾斜面で形成されている。
(15)前記刃より上の部分及び前記刃より下の部分に前記錠剤案内路と連通する錠剤案内孔が形成されている。
請求項1から2の発明によれば、ロータの回転軸と同軸に回転移動可能な刃が錠剤出口に接近する錠剤案内路の錠剤を切断するので、錠剤の切断面に、刃跡が残ったり、凹凸や欠けが生じることはなく、綺麗に切断される。また、特許文献1のような従来の外刃と、特許文献2のような従来の円環状の内刃とを必須とすることなく、錠剤を分割して払い出すことができる錠剤払出装置を提供できる。
請求項3から6の発明によれば、刃は、錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わるため、切断力が切断方向に十分に伝達され、切れ残りが無くなる。
請求項7,8の発明によれば、刃はロータの半径方向の位置又は軸方向に調整可能に設けられているので、刃の位置を容易に調整することができる。
請求項9から12の発明によれば、錠剤は、内刃と外刃により、錠剤案内路の内側と外側から半径方向に切断されるので、安定した状態で切断されて、正確に半錠に分割される。
請求項13,14の発明によれば、傾斜面により楕円形の錠剤の傾きが阻止されるので、錠剤の斜め切りが防止される。
請求項15の発明によれば、刃の上方の錠剤案内孔と、刃の下方の錠剤案内路孔とで錠剤が支持された状態で、刃により錠剤が切断され、また錠剤はカセット本体の円筒部に接触しないので、摩擦により偏ったり、傾いたりすることがなく、安定した状態で保持されて、刃で正確に切断されるという効果を有している。
本発明の第1実施形態に係る錠剤カセット及びモータベースの上方から見た斜視図。 図1の錠剤カセットの下方から見た斜視図。 図1の錠剤カセットの分解斜視図。 基部と駆動軸部を示す斜視図。 カセット本体の分解斜視図。 仕切・切断ブロックの斜視図。 仕切部材の位置を示す断面図。 外刃の位置を示す平面図。 ロータの斜視図。 ロータの分解斜視図。 ロータ第1部材とカム板の下方から見た斜視図。 カム板のカム溝を示す平面図及び裏面図。 可動部材の拡大斜視図(a)及び分解斜視図(b)。 可動部材の配置を示す平面図。 錠剤カセットの縦断面図。 内刃と外刃の動作を示す平面図。 図14に続く内刃と外刃の動作を示す平面図。 図16に続く内刃と外刃の動作を示す平面図。 本発明の第2実施形態に係る錠剤カセットの基部、駆動軸部及び仕切るブロックの分解斜視図。 本発明の第2実施形態に係る錠剤カセットのカセット本体の分解斜視図。 本発明の第2実施形態に係る錠剤カセットのロータの斜視図。 図20Aのロータの分解斜視図。 ロータ第1A部材、カム板及びロータ第1B部材の下方から見た斜視図。 錠剤案内孔内の錠剤を示す断面図。 カム板の平面図及び底面図。 外刃の形状および配置を示す平面図。 内刃と外刃の配置を示す平面図。 錠剤カセットの縦断面図。 内刃と外刃の動作を示す平面図。 図27に続く内刃と外刃の動作を示す平面図。 従来の錠剤案内路における楕円形の錠剤の傾き状態を示すロータの部分正面図。 本発明の第3実施形態に係る錠剤カセットのロータの錠剤案内路の形状を示す正面図。
次に、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
<第1実施形態>
図1、図2は、本発明に係る錠剤払出装置の第1実施形態である錠剤カセット1を示す。錠剤カセット1は、モータベース2に装着され、多数の錠剤を収容し、該錠剤を1錠ずつ半錠に分割して排出する装置である。錠剤カセット1は、モータベース2とともに、錠剤分包機に多数個装着してそれぞれに異なる錠剤を収納し、処方に応じて必要な錠剤を排出するのに使用される。
モータベース2には、錠剤カセット1を案内するガイドレール2aと、錠剤カセット1のロータギア14に噛み合うモータギア2bと、錠剤カセット1の錠剤出口18aから排出される錠剤を図示しない錠剤落下案内路に誘導する錠剤排出路2cとが形成されている。錠剤排出路2cの傾斜底面には、エンボス加工された導電性素材の底板2dが貼り付けられている。底板2dは、静電気除去板2eを介してアース接続部2fに電気的に接続されている。錠剤排出路2cの底板2dはエンボス加工により表面に凹凸が形成されているので、錠剤の接触面積が小さくなって錠剤が滑り落ちる時の摩擦抵抗が小さくなり、錠剤が錠剤排出路2cを通過する時間が短くなる。また、底板2dのアース接続により、錠剤と底板2dの接触によって発生する静電気が逃がされるので、静電気により錠剤が錠剤排出路2cに貼りついて錠剤が落下しなくなるという問題を解決することができる。
図3に示すように、錠剤カセット1は、基部3と、ロータ駆動部3aと、カセット本体4と、蓋体5と、仕切・切断ブロック6と、ロータ7とを備えている。
図4に示すように、基部3は、外枠8と、該外枠8の内側に設けられた内枠9とを備えている。内枠9には、ロータ駆動部3aが取り付けられた台板10が設けられている。
ロータ駆動部3aは、台板10に取り付けられた駆動軸固定板11と、該駆動軸固定板11を貫通し、上端に係合凸部12aを有する駆動軸12と、該駆動軸12を駆動軸固定板11に回転可能に支持する軸受13と、駆動軸12の下端に取り付けられたロータギア14とを備えている。駆動軸固定板11には後述するカム板31が取り付けられている。また、駆動軸固定板11には、後述するカム板31のカム溝43の内周側面と同形状の外周面を有する圧接カム11aが形成されている。駆動軸12の係合凸部12aは、後述するロータ7の係合凹部38(図10参照)に係合している。ロータギア14は、モータベース2のモータギア2bに噛合して、当該モータギア2bの回転力を駆動軸12に伝達するようになっている。
図5に示すように、カセット本体4は、上端が開口して内部に多数の錠剤が収容された矩形の錠剤収容部15と、該錠剤収容部15の下端に連続して設けられた円筒部16と、該円筒部16の下端に連続して設けられた底部17とで形成されている。円筒部16の一部には、切り欠き16aが設けられ、該切り欠き16aには後述する仕切・切断ブロック6が係合するようになっている。底部17にも、切り欠き16aと連続する切り欠き17aが設けられ、該切り欠き17aには、錠剤出口18aが形成された排出板18が係合するようになっている。さらに、底部17と排出板18の間に跨るように、係合孔19a、19bが形成され、該係合孔19a、19bが形成する1つの係合孔19に図4に示す駆動軸固定板11が係合している。円筒部16の内面には、後述する錠剤ポケット34の錠剤が摺動することによる痕跡が残らないように、超高分子量ポリエチレンからなる層16bが装着されている。
図3に戻ると、蓋体5は、カセット本体4の上端にヒンジ5aにより着脱可能に取り付けられ、カセット本体4の開口を開閉可能になっている。
図6に示すように、仕切・切断ブロック6は、上側ブロック片20と、中間ブロック片21と、下側ブロック片22と、上側ブロック片20と中間ブロック片21の間に設けられた複数の第1スペーサ23及び仕切部材24と、中間ブロック片21と下側ブロック片22の間に設けられた第2スペーサ25及び外刃26とを備え、これらは互いに積み重ねられている。仕切・切断ブロック6の上側ブロック片20の内面6aは、カセット本体4の円筒部16の内周面と一致している。第1スペーサ23のうち1つのスペーサ23には、外刃26の上下で、外刃26により切断される錠剤をロータ半径方向内方に押圧する押さえばね23aを有している。押さえばね23aは、第2スペーサ25のいずれかに設けてもよい、
図7に示すように、仕切部材24は、基部24aと円弧状の櫛部24bとを有し、該櫛部24bが上側ブロック片20の内面6aから突出するように設けられている。
図8に示すように、外刃26は、基部26aと、円弧状の刃部26bとを有し、該刃部26bが上側ブロック片20の内面6aから突出するように設けられている。刃部26bは、ロータ回転方向上流側の端縁A1と、ロータ回転方向下流側の端縁A2を有する。刃部26bの刃先は、上流側端縁A1より下流側の始端B1と、下流側端縁A2より上流側にある終端B2とを有する。刃部26のロータ回転方向下流側には、内側エッジ26cが端縁A2まで延伸している。
仕切・切断ブロック6は、内面6aがカセット本体4の円筒部16に切り欠き16aを介して円筒部16の内部を臨むとともに、図14に示すように、仕切部材24の櫛部24bがロータ7の上側周溝32に進入し、外刃26の刃部26bがロータ7の下側周溝39に、ロータ回転方向に沿って漸次進入するように、台板10に固定されている。
ここで、図8に示すように、カセット本体4の正面中心を正面位置P1、カセット本体4の側面中心を側面位置P2、錠剤出口18aのロータ回転方向上流側の縁を上流側出口位置P3、カセット本体4の背面中心を背面位置P4、錠剤出口18aのロータ回転方向下流側の縁を下流側出口位置P5とする。本実施形態では、ロータ7を上方から見た場合、駆動軸12の軸芯を中心にしてロータ回転方向に、正面位置P1は0度、側面位置P2は90度、上流側出口位置P3は160度、背面位置P4は180度、下流側出口位置P5は200度に、それぞれ設定されているが、これらは一例であり、限定されるものではない。
仕切部材24において、櫛部24bは、側面位置P2から、下流側出口位置P5のロータ回転方向下流側に少し離れた位置まで設けられている。
また外刃26において、ロータ回転方向上流側にある端縁A1は、側面位置P2にあり、刃部26bのロータ回転方向上流側の始端B1は、側面位置P2よりロータ回転方向下流側にあり、刃部26bのロータ回転方向下流側の終端B2は、上流側出口位置P3よりロータ回転方向上流側にあり、ロータ回転方向下流側にある端縁A2は、上流側出口位置P3と下流側出口位置P5の間にある。
図9Aは、ロータ7の外観を示す。ロータ7は、図9Bに示すように、ロータ第1部材27と、ロータ第2部材28と、略円錐状のキャップ29とを備えている。また、ロータ7の内部には、ロータ7とともに回転する可動部材30を備えるとともに、図10に示すように、ロータ7と非回転にカム板31が収容されている。
ロータ第1部材27は、上側胴部27aと、該上側胴部27aより大径の下側胴部27bと、上側胴部27aの内部に形成された支持部27cとを備えている。上側胴部27aと下側胴部27bの間には、内周端から外周端に向かって低くなるように傾斜する傾斜面27dが形成されている。下側胴部27bには、周方向に全周にわたって上側周溝32が形成されている。下側胴部27bには、周4等配位置に、上端から下端まで切り欠かれることにより、鉛直方向に延びる溝状の錠剤案内路33が形成されている。
上側胴部27aの外面は、図14に示すように、カセット本体4の円筒部16の内面から錠剤Tの厚みより大きい寸法だけ離れている。上側胴部27aの外面と、カセット本体4の内面と、傾斜面27dとで囲まれる空間は、錠剤収容部15の錠剤Tを受け入れる環状空間の錠剤ポケット34を形成している。上側胴部27aの上端は、内側に向かって上方に傾斜する傾斜面35となっている。
図10に示すように、下側胴部27bの下面の内周部には、周4等配位置に可動部材30の基部44が収容される可動部材収容部36が形成され、中央部には、カム板31を収容するカム板収容部37が形成されている。
支持部27cの下面には、駆動軸12の係合凸部12aが係合する係合凹部38が形成されている。
ロータ第2部材28は、ロータ第1部材27の下面に取り付けられる円環状で、上面には、段部28aと、可動部材30の基部44が収容される凹部28bが形成されている。ロータ第2部材28がロータ第1部材27の下面に取り付けられたとき、ロータ第2部材28の段部28aがロータ第1部材27の下面に当接して、ロータ第1部材27の下面とロータ第2部材28の上面との間に、図9Aに示すように、下側周溝39が形成されるようになっている。ロータ第2部材28の外面には、ロータ第1部材27の錠剤案内路33と同じ位置に、鉛直方向に延びる溝状の錠剤案内路40が形成されている。
キャップ29は、ロータ7の胴部27の上側胴部27aの内側に挿入されている。キャップ29の上面は上側胴部27aの上端の傾斜面35と連続する傾斜面41となっている。キャップ28の傾斜面41とロータ7の上側胴部27aの上端の傾斜面35には、ロータ7の回転に伴って錠剤収容部15に収容した錠剤を攪拌する放射状の段部42が形成されている。
カム板31は、円環状の板で、下面には、図10に示すように、環状のカム溝43が形成されている。カム板31は、下側胴部27bの内側に配置されているが、図4に示すように、駆動軸固定板11の上に載置されて固定されている。このため、カム板31は、ロータ7とともに回転しない。
カム板31のカム溝43は、図11に示すように、ロータ回転方向に、上流側出口位置P3から背面位置P4及び正面位置P1を経て側面位置P2のロータ回転方向上流側に少し離れた位置までの間にある半径(ロータ7の回転中心からカム溝43の溝中心までの半径)R1の第1カム溝43aと、側面位置P2と上流側出口位置P3の間にある半径R2の第2カム溝43bと、第1カム溝43aからほぼ接線方向に延びる第1遷移溝43cと、第1遷移溝43cから第2カム溝43bまで円弧状に延びる第2遷移溝43dと、第2カム溝43bから第1カム溝43aまでS字状に延びる第3遷移溝43eとを有している。第2カム溝43bは、第1カム溝43aより、角度範囲が小さく、第1カム溝43aが約270度であるのに対し、約3度である。第1カム溝43aの半径R1と、第2カム溝43bの半径R2とは、R1<R2の関係を有している。
図12に示すように、可動部材30は、基部44と、内刃45と、複数のスペーサ46と、内刃押さえ47とを有している。
可動部材30の基部44は、略矩形の板形状を有し、一端にはロータ7の軸芯に平行に延びる柱状の支軸48を有している。基部44の他端内方側には、支軸48と平行に延びる柱状のローラ軸49aの上端部及び下端部に取り付けられた上下2つのローラ49を有している。上下2つのローラ49は、内刃45の上側と下側に位置している。このため、ローラ軸49aは錠剤の切断時に内刃45に作用する荷重を上下2つのローラ49により両持ち状態で受けるように構成されている。基部44の他端外方側には、底面に内刃45とスペーサ46を収容する凹部50が形成されている。
内刃45は、矩形形状を有し、一端に刃部45a、他端に長孔45bと切欠き45cが形成されている。
複数のスペーサ46は、それぞれ厚さが異なり、丸孔46aと、切欠き46bが形成されている。
内刃押さえ47は、2つの固定ねじ47aにより、内刃45を基部44の凹部50にスペーサ46を介して固定するものである。
図12は、最大径の錠剤に合わせて、内刃45が一番高い位置に調整された状態を示している。複数のスペーサ46のいずれか1個又は複数個を内刃45の上側に置き換えることで、使用する錠剤の大きさに合わせて内刃45の高さを調整することができる。また、内刃45の長孔45b及び切欠き45cを利用して基部44からの突出量を変えることで、使用する錠剤の厚さに合わせて内刃45の刃先の位置を変えることができる。
図13に示すように、可動部材30は、基部44を、ロータ第2部材28の可動部材凹部28bと、ロータ第1部材27の可動部材収容凹部36で囲まれる空間に収容し、支軸48の下端をロータ第2部材28に支持し、上端をロータ第1部材27に支持することにより、支軸48の回りに回動可能に支持されている。また、上側のローラ49は、カム板31のカム溝43に収容され、下側のローラ49は、図4に示す駆動軸固定板11の圧接カム11aに当接して、それぞれカムフォロアとなる。内刃45は、ロータ第1部材27とロータ第2部材28の間で、且つ、錠剤案内路33,40の底に対向するように位置し、基部44の回動に伴って錠剤案内路33,40の底からロータ7の半径方向に移動可能になっている。
次に、錠剤カセット1の動作について説明する。
錠剤払出指令によりモータベース2のモータギア2bが回転すると、ロータギア14を介して駆動軸12が回転し、ロータ7が上方から見て時計回り(下方から見て反時計回り)に回転する。錠剤収容部15に収容された多数の錠剤Tは、ロータ7の回転に伴って攪拌され、図14に示すように、ロータ7の上側胴部27aとカセット本体4の円筒部16との間の環状の錠剤ポケット34に進入して整列する。
錠剤ポケット34内の錠剤Tとカセット本体4の間の摩擦により、錠剤Tがロータ7の回転方向に移動する速度がロータ7の回転速度よりも遅くなり、ロータ7から見た場合、、錠剤ポケット34内の錠剤Tはロータ7の回転方向の上流側に移動する。これにより、錠剤ポケット34の錠剤Tは、ロータ7の錠剤案内路33,40とカセット本体4の円筒部16の間に進入する。
錠剤案内路33,40に最初に進入した錠剤T1は、カセット本体4の底部17まで落ちる。次に、錠剤案内路33,40に進入した錠剤T2は、錠剤T1の上に積み重なる。このようにして、錠剤案内路33,40には、複数の錠剤が収容される。
錠剤案内路33,40にある複数の錠剤は、仕切部材24により上下に仕切られ、下側の錠剤T1は可動部材30の内刃45と外刃26によって上下2つに切断されて錠剤出口18aから排出される。
以下、錠剤の分割動作について、詳述する。
ロータ7が回転すると、ロータ7に支軸48によって支持された可動部材30もロータ7の回転軸と同軸に回転移動する。図15(a)に示すように、ロータ7の時計回りの回転により錠剤案内路40が、上流側出口位置P3付近から正面位置P1を通過し、側面位置P2付近まで移動している間は、可動部材30の上側のローラ49が第1カム溝43aに係合して移動しているので、可動部材30は支軸48の周りに回動しない。このため、内刃45は錠剤案内路33,40からロータの径方向内方に後退している。以下の説明においては、側面位置P2付近に移動してきたロータの錠剤案内路33,40に対応する可動部材30及び外刃26に着目する(可動部材30の支軸48を図中ハッチングで示す)。
図15(a)に示す状態から、ロータ7の回転により、可動部材30の上側のローラ49が第1遷移溝43cに移動すると、可動部材30は支軸48を中心に時計回りに回動し、内刃45の刃先が錠剤案内路33,40に進入し、錠剤を内側から切り込んでゆく。第1遷移溝43cは第1カム溝43aからほぼ接線方向に延びているので、可動部材30の上側のローラ49が第1遷移溝43cを移動している間は、可動部材30は急速に回動する。また、第2遷移溝43dは第1遷移溝43cから円弧状に延びているので、可動部材30の上側のローラ49が第1遷移溝3cから第2遷移溝43dに移動すると、可動部材30は次第に緩やかに移動する。このため、可動部材30の内刃45は錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わる。ここで、可動部材30は、上側のローラ49がカム溝43の内側側面に押圧され、下側のローラ49が圧接カム11aに押圧されるので、可動部材30の内刃45は剛性が高く安定した状態で錠剤を切り込むことができる。一方、ロータ7の回転により、錠剤案内路33,40が外刃26の始端B1を越えると、外刃26の刃先が錠剤案内路33,40に進入し、錠剤を外側から緩やかに切り込んでゆく。
図15(b)に示すように、ロータ7の回転により、可動部材30の上側のローラ49が第2カム溝43bに移動すると、内刃45と外刃26が接近し、錠剤は2つに切断され、上下に半錠に分割される。内刃45はロータ7の半径方向に移動して、錠剤案内路33,40の錠剤を切断するので、錠剤の切断面に、刃跡が残ったり、凹凸や欠けが生じることはなく、綺麗に切断される。また、内刃45は、錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わるため、切断力が切断方向に十分に伝達され、切れ残りが無くなる。さらに、錠剤は、内刃45と外刃26により、錠剤案内路33,40の内側と外側から半径方向に切断されるので、安定した状態で切断されて、正確に半錠に分割される。
図15(b)に示す状態から、ロータ7の回転により、可動部材30の上側のローラ49が第3遷移溝43eに移動すると、可動部材30は、急激に錠剤案内路33,40から内側に後退し、分割された錠剤から離れる。ここで、可動部材30の上側のローラ49はカム溝43の外側側面に押圧され、下側のローラ49は押圧するものがないが、可動部材30は切断された錠剤から離れる方向に移動するので、上側のローラ49だけが押圧されても、スムーズに後退することができる。また、下側のローラ49が上側のローラ49のようにカム溝に係合していない理由は、下側のローラ49が係合するカム溝を設けると、そのカム溝は上向きとなり、ゴミや異物が溜まってローラ軸49aが動きにくくなるからである。一方、外刃26は、錠剤案内路33,40に進入したまま、刃先の終端B2を超えた位置にある内側エッジ26cがさらに錠剤案内路33,40の奥まで進入して、上下の半錠を完全に分離する。したがって、内刃45の刃先と外刃26の刃先により不完全に切断されたとしても、外刃26の縁部によって押し切られる。
図16(a)に示すように、ロータ7がさらに回転し、錠剤案内路33,40が上流側出口位置P3を過ぎると、外刃26の下方に位置する下側の半錠は、錠剤出口18aから排出される。
また、図16(b)に示すように、ロータ7がさらに回転して、錠剤案内路33,40が背面位置P4にきても、外刃26の上方に位置する上側の半錠は、外刃26の内側エッジ26cに支持されたままとなる。
図17に示すように、ロータ7がさらに回転し、錠剤案内路33,40が下流側出口位置P5に近づき、錠剤案内路33,40の上流側側面が外刃26の下流側縁部A2を超えると、外刃26の上方に位置する上側の半錠は、錠剤出口18aから排出される。
以上の動作がロータ7の回転に伴って繰り返されることで、錠剤案内路33,40から錠剤Tが1錠ずつ切断されて半錠T1,T2となって排出される。
<第2実施形態>
図18以降の図面は、本発明に係る錠剤払出装置の第2実施形態である錠剤カセット1Aを示す。第2実施形態の錠剤カセット1Aは、図20Aに示すように、外刃53がロータ7に設けられている点で、外刃26がカセット本体4の仕切・切断ブロック6に設けられている第1実施形態の錠剤カセット1とは大きく異なるので、以下においては、外刃53に関連した構成のみを説明し、同一の構成については説明を省略する。
図18に示すように、基部3の内枠9には、基部3の背面から見て右側の腕部に、後述するロータ7の外刃53を内刃45に向かって押し付ける押付けローラ51が設けられている。押付けローラ51は内枠9から突出するローラ軸51aに取り付けられている。駆動軸固定板11に取り付けられるカム板31については後に説明する。
仕切ブロック6aは、仕切部材24が設けられているが、第1実施形態の仕切・切断ブロック6のような外刃26は設けられていない。仕切部材24は、上側ブロック片20と下側ブロック片22の間に挟まれている。下側ブロック片22には、押付けローラ51のローラ軸51aの上端を支持する突起22aが形成されている。
図19に示すように、カセット本体4の円筒部16は、第1実施形態の円筒部16のような底部17はなく、下端が開口している。このため、第2実施形態のカセット本体4は、底部を介して基部3の内枠9に固定することはできない。そこで、カセット本体4は、錠剤収容部15の底外面に取り受けられた前連結ブロック52aと後連結ブロック52bにより基部3の内枠9に取り付けられる。錠剤出口18aが形成された排出板18は、カセット本体4の円筒部16と同じ外径を有する環状に形成されて、内枠9の台板10に取り付けられている。円筒部16の下端と、排出板18の上面との間は、外刃53が周方向に通過するように隙間が設けられている。
図20Aは、ロータ7の外観を示す。ロータ7は、図20Bに示すように、ロータ第1A部材27Aと、ロータ第1B部材27Bと、ロータ第2部材28と、略円錐状のキャップ29とを備えている。また、ロータ7の内部には、ロータ7と非回転にカム板31が収容され、さらに、ロータとともに回転する可動部材30と、外刃53と、マグネット54とを備えている。
ロータ第1A部材27Aは、第1実施形態のロータ第1部材27と同様であるが、第1実施形態のような上側周溝32は形成されていない。また、下側胴部27bの下面には、図21に示すように、周4等配位置に係合穴55が形成されている。
ロータ第1B部材27Bは、ロータ第1A部材27Aよりも外径が大きい環状の板形状を有する。ロータ第1B部材27Bには、外周側にロータ第1A部材27Aの錠剤案内路33と連続する矩形の錠剤案内孔56が貫通して形成され、上面の内周側にロータ第1A部材27Aの係合穴55に係合する係合突起57が形成されている。ロータ第1B部材27Bの下面には、図21に示すように、内周側の周4等配位置に可動部材収容部36が形成され、隣接する可動部材収容部36の間に、マグネット54を収容するマグネット収容凹部58が形成されている。
ロータ第1A部材27Aとロータ第1B部材27Bとは、ロータ第1A部材27Aの係合穴55と、ロータ第1B部材27Bの係合突起57が係合することで一体に組み付けられて、第1実施形態と同様に、ロータ第1部材27を構成する。図20Aに示すように、ロータ第1A部材27Aの下面とロータ第1B部材27Bの上面との間に、仕切部材24が進入する上側周溝32が形成されている(図26参照)。このように、別部材のロータ第1A部材27Aとロータ第1B部材27Bを組付けることで上側周溝32を形成することで、溝を形成するよりも製造が容易であるほか、錠剤がカセット本体4の円筒部16の内面に接触しないという利点がある。
また、ロータ第1A部材27Aとロータ第1B部材27Bを組み付けたとき、ロータ第1A部材27Aの錠剤案内路33とロータ第1B部材27Bの錠剤案内孔56とがロータ7の軸方向に一致する。
ロータ第2部材28は、第1実施形態のロータ第2部材28と同様であるが、第1実施形態のロータ第2部材28のような錠剤案内路40ではなく、矩形の錠剤案内孔59が形成されている。錠剤案内孔59は、ロータ第2B部材27Bの矩形案内孔56と同形で、ロータ7の軸方向に一致するように同じ位置に形成されている。ロータ第2部材28の上面には、ロータ第1B部材27Bのマグネット収容凹部58と対応する位置に、マグネット54を収容するマグネット収容部60が形成されている。
第1ロータ1B部材27Bの錠剤案内孔56と、ロータ第2部材28の錠剤案内孔59は、図22に示すように、ロータ7の回転中に錠剤をカセット本体4の内周面から離れた位置に保持する。これにより、錠剤はカセット本体4の円筒部16に接触しないので、摩擦により偏ったり、傾いたりすることがなく、安定した状態で保持されるので、内刃45及び外刃53で正確に切断される。
キャップ29は、第1実施形態のキャップと同様であるので、対応する部分には同一符号を付して説明を省略する。
カム板31は、カム溝43の形状を除いて、第1実施形態のカム板31と実質的に同一である。図23に示すように、カム板31のカム溝43は、第1実施形態のカム板31のカム溝43と同様に、半径R1の第1カム溝43aと、半径R2の第2カム溝43bと、第1遷移溝43cと、第2遷移溝43dと、第3遷移溝43eとを有しているが、それぞれの位置又は範囲が異なっている。すなわち、第1カム溝43aは、背面位置P4から正面位置P1を経て側面位置のP2のロータ回転方向上流側に少し離れた位置まで延びている。第2カム溝43bは、側面位置P2と上流側出口位置P3の間にあって、第1実施形態の第2カム溝43bよりは範囲が広く、約40度である。
可動部材30は、その支軸48に対するローラ49と内刃45の向きが異なる以外は、第1実施形態の可動部材と同一であるので、対応する部分には同一符号を付して説明を省略する。
図24に示すように、外刃53は、基部61と、基部61から一端側に延びる刃部62と、基部61から他端側に延びるレバー部63とを有している。
基部61は、支軸64が貫通しており、支軸64の上端はロータ第1B部材27Bの下面に支持され、支軸64の下端はロータ第2部材28の上面に支持されている。これにより、刃部62は支軸64に対してロータ回転方向下流側に位置し、レバー部63は支軸64に対してロータ回転方向上流側に位置している。刃部62の刃先は、内側に錠剤案内孔59を挟んで可動部材30の内刃45と対向している。レバー部63は、先端にマグネット54と吸着する吸着端63aが形成されている。刃部62の外側縁とレバー部63の外側縁は、カムエッジ65となっている。
カムエッジ65の形状を、図24(a)に示すように、レバー部63の吸着端63aがマグネット54に吸着した状態で説明する。ここで、ロータ7の軸芯を中心とし、押付けローラ51の外周面と外接する仮想円Cの半径をRcとする。カムエッジ65は、刃部62の先端からロータ7の半径方向外側に向かって斜め方向に仮想円Cの外側までほぼ直線状に延びる第1カムエッジ65aと、仮想円Cより外側に位置する円弧状で仮想円Cの半径Rcと一致する半径の第2カムエッジ65bと、ロータ7の軸芯を中心とする円弧状で仮想円Cの半径Rと一致する半径の第3カムエッジ65cと、第1カムエッジ65aと第2カムエッジ65bを接続する第1遷移エッジ65dと、第2カムエッジ65bと第3カムエッジ65cを接続する第2遷移エッジ65eとを有している。図24(b)に示すように、レバー部63の吸着端63aがマグネット54から離反し、刃部62の刃先が錠剤案内孔59の中心に位置する状態では、第2カムエッジ65bの曲率中心は、ロータ7の軸芯と一致する。
マグネット54は、ロータ第1B部材27Bのマグネット収容凹部58と、ロータ第2部材28のマグネット収容凹部60の間に収容されている。マグネット54は、外刃53のレバー部63の吸着端63aを吸着して、外刃53の刃部62を内刃45から離間するようになっている。
図25を図13とともに参照すると、第2実施形態の可動部材30と、第1実施形態の可動部材30とは、ローラ49の中心と内刃45の中心結ぶ線に対して線対称の形状を有している。すなわち、第1実施形態の可動部材30は、ローラ49の中心と内刃45の中心結ぶ線に対して支軸48がロータ回転方向下流側に位置しているのに対し、第2実施形態の可動部材30は、ローラ49の中心と内刃45の中心結ぶ線に対して支軸48がロータ回転方向上流側に位置している。換言すれば、第1実施形態の可動部材30は、支軸48に対してローラ49と内刃45がロータ回転方向上流側に位置しているのに対し、第2実施形態の可動部材30は、支軸48に対してローラ49と内刃45がロータ回転方向下流側に位置している。
以下、第2実施形態における錠剤の分割動作について、詳述する。
図27(a)に示すように、ロータ7の時計回りの回転により錠剤案内孔59が、背面位置P4付近から正面位置P1と通過し、側面位置P2付近まで移動している間は、可動部材30のローラ49が第1カム溝43aに係合して移動しているので、可動部材30は支軸48の周りに回動しない。このため、内刃45は錠剤案内孔59からロータ7の径方向内方に後退している。また、外刃53のカムエッジ65は、押付けローラ51と接触しないので、外刃53はマグネット54に吸着したままとなる、このため、外刃53の刃部62は錠剤案内孔59からロータ7の径方向外方に後退している。以下の説明においては、図27(a)において正面位置P1を通過したロータの錠剤案内孔59と、この錠剤案内孔59に対応する可動部材30と外刃53に着目する。
図27(a)に示す状態から、ロータ7の回転により、可動部材30のローラ49が第1遷移溝43cに移動すると、可動部材30は支軸48を中心に反時計回りに回動し、内刃45の刃先が錠剤案内孔59に進入し、錠剤を内側から切り込んでゆく。第1遷移溝43cは第1カム溝43aからほぼ接線方向に延びているので、可動部材30のローラ49が第1遷移溝43cを移動している間は、可動部材30は急速に回動する。また、第2遷移溝43dは第1遷移溝43cから円弧状に延びているので、可動部材30のローラ49が第1遷移溝43cから第2遷移溝43dに移動すると、可動部材30は次第に緩やかに移動する。このため、可動部材30の内刃45は錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わる。
一方、ロータ7の回転により、外刃53の刃部62が押付けローラ51に接近し、図27(b)に示すように、第1カムエッジ65aが押付けローラ51に接触すると、ロータ7の回転に伴って第1カムエッジ65aが押付けローラ51に押し付けられて、外刃53が支軸64を中心に時計回りに回動し、刃部62の刃先が錠剤案内孔56,59に進入し、錠剤を外側から緩やかに切り込んでゆく。
図28(a)に示すように、ロータ7の回転により、可動部材30のローラ49が第2カム溝43bに移動すると、内刃45の刃先が内側から錠剤案内孔59の中央まで進入する。一方、外刃53の第2カムエッジ65bが押付けローラ51に押圧されて、外刃53の刃部62が外側から錠剤案内孔59の中央まで進入する。これにより、内刃45と外刃53が接近し、錠剤は2つに切断され、上下に半錠に分割される。内刃45及び外刃53の刃部62は、錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わるため、錠剤の切断面に、刃跡が残ったり、凹凸や欠けが生じることはなく、綺麗に切断される。また、錠剤は、内刃45と外刃53の刃部62により、錠剤案内孔59の内側と外側から半径方向に切断されるので、安定した状態で切断されるので、正確に半錠に分割される。
図28(a)に示す状態から、ロータ7の回転により、可動部材30のローラ49が第3遷移溝43eに移動すると、図28(b)に示すように、可動部材30は、急激に錠剤案内孔59から内側に後退し、分割された錠剤から離れる。一方、外刃53は、第3カムエッジ65cが押付けローラ51に押し付けられて、外刃53が支軸64を中心に反時計回りに回動し、刃部62が急激に錠剤案内孔59から外側に後退し、分割された錠剤から離れるとともに、レバー部63の吸着端63aがマグネット54に吸着する。
外刃53と内刃45が錠剤案内孔59から離れることで、分割された上下の半錠は錠剤出口18aから排出される。
以上の動作がロータ7の回転に伴って繰り返されることで、錠剤案内孔59から錠剤Tが1錠ずつ切断されて半錠T1,T2となって排出される。
<第3実施形態>
図29は、第1実施形態の錠剤カセット1により楕円形の錠剤を分割する場合の錠剤の状態を示す。錠剤案内路33の最下部に位置する楕円形の錠剤は、下端がカセット本体4の底部17に接触し、その摩擦力により、ロータ7の回転方向上流側に引き込まれて傾く結果、錠剤が外刃26又は内刃45により斜めに切断され、同一形状の半錠に分割できない。
そこで、このような斜め切りを防止することを目的として、図30に示すように、錠剤案内路33のロータ回転方向上流側で、かつ、内刃26又は外刃45より下方の側壁33aは、下方に向かってロータ回転方向下流側に傾斜した傾斜面で形成する。これにより、錠剤の下端がカセット本体4の底部17との摩擦によってロータ7の回転方向上流側に引き込まれようとしても、傾斜した側壁33aにより阻止されるので、錠剤は傾くことなく、外刃26又は内刃45により切断され、分割される。
錠剤案内路33のロータ回転方向下流側で、かつ、内刃又は外刃より下方の側壁33bは、下方に向かってロータ回転方向下流側に傾斜した傾斜面で形成する。これにより、錠剤案内路33の幅が減少しないので、錠剤の詰まりを防止することができる。このロータ回転方向下流側の傾斜した側壁33bは、ロータ回転方向上流側の傾斜した側壁33aと平行にすることが好ましいが、錠剤案内路33の幅が広くなる方向に傾斜させてもよい。また、側壁33bは、鉛直部分と、当該鉛直部分の下側に設けられた傾斜部とで形成してもよい。この場合、錠剤を内刃又は外刃で切断するときに、錠剤が回転方向下流側の側壁に当たっても、錠剤は鉛直部分で支えられるので、傾くことがない。
なお、錠剤案内路33のロータ回転方向上流側で、かつ、外刃より上方の側壁は、傾斜せずにロータ7の軸方向に延びている。
本発明は、前記実施形態に限るものではなく、発明の要旨を変更することなく、変形や修正が可能である。
1,1A 錠剤カセット
4 カセット本体
7 ロータ
15 錠剤収容部
18a 錠剤出口
26 外刃
30 可動部材
31 カム板(カム部材)
33,40 錠剤案内路
33a 側壁
33b 側壁
43 カム溝
43a 第1カム溝
43b 第2カム溝
43c 第3カム溝
43d 第1遷移溝
43e 第2遷移溝
45 内刃
48 支軸
49 ローラ
51 押付けローラ
53 外刃
56,59 錠剤案内孔
65 カムエッジ

Claims (15)

  1. 多数の錠剤を収容し、錠剤を排出する錠剤出口が形成された錠剤収容部と、
    前記錠剤収容部に回転軸の周りに回転可能に設けられ、前記錠剤収容部に収容された錠剤を前記錠剤出口に案内する錠剤案内路が形成されたロータと、
    を備え、
    前記ロータに、前記ロータの回転軸と同軸に回転移動可能で、前記錠剤案内路の錠剤を切断する刃が設けられていることを特徴とする錠剤払出装置。
  2. 前記刃は複数設けられ、前記刃の各々は互いに独立して移動して前記錠剤案内路の錠剤を切断することを特徴とする請求項1に記載の薬剤払出装置。
  3. 前記刃は、前記ロータの回転により前記錠剤案内路が前記錠剤出口に接近してくると、錠剤を急激に切り込み、緩やかに切り終わるように移動して前記錠剤案内路の錠剤を切断することを特徴とする請求項1に記載の錠剤払出装置。
  4. 前記刃は、前記錠剤案内路の錠剤を前記ロータの半径方向内側から切断する内刃であり、
    前記ロータの回転軸の回りに非回転にカム部材が設けられ、
    前記カム部材に前記内刃を前記ロータの径方向に移動させるカムが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の錠剤払出装置。
  5. 前記カムは、
    前記ロータの前記回転軸から所定の第1半径距離だけ離れた円弧状の第1カム部と、
    前記回転軸から前記第1半径距離より大きい所定の第2半径距離だけ離れた円弧状の第2カム部と、
    前記ロータの回転方向上流側で前記第1カム部と前記第2カム部に連続する第1遷移部と、
    前記第1遷移部より前記ロータの回転方向下流側で前記第1カム部と前記第2カム部に連続する第2遷移部とを有することを特徴とする請求項4に記載の錠剤払出装置。
  6. 前記内刃は、前記ロータに支軸を中心に回動可能に設けられた可動部材に取り付けられ、前記可動部材に前記カムに追従するカムフォロアとなるローラが設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の錠剤払出装置。
  7. 前記刃は、前記ロータの半径方向の位置を調整可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の錠剤払出装置。
  8. 前記内刃は、前記ロータの軸方向の位置を調整可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の錠剤払出装置。
  9. 前記ロータに、前記錠剤案内路の錠剤を前記ロータの半径方向外側から切断する外刃が設けられていることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の錠剤払出装置。
  10. 前記外刃は、前記内刃と対向して設けられていることを特徴とする請求項9に記載の錠剤払出装置。
  11. 前記外刃は、前記ロータの周方向の特定の位置において、他の位置に位置している場合よりも、前記ロータの半径方向の内側に位置していることを特徴とする請求項9に記載の錠剤払出装置。
  12. 前記外刃は、前記ロータの回転軸の回りに非回転に設けられた押付けローラにより押し付けられて、前記ロータの半径方向に移動することを特徴とする請求項9に記載の錠剤払出装置。
  13. 前記錠剤案内路の前記ロータ回転方向上流側の側壁は、前記刃より下方の部分が、下方に向かって前記ロータ回転方向下流側に傾斜した傾斜面で形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の錠剤払出装置。
  14. 前記錠剤案内路の前記ロータ回転方向下流側の側壁は、前記刃より下方の部分が、下方に向かって前記ロータ回転方向下流側に傾斜した傾斜面で形成されていることを特徴とする請求項13に記載の錠剤払出装置。
  15. 前記刃より上の部分及び前記刃より下の部分に前記錠剤案内路と連通する錠剤案内孔が形成されていることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の錠剤払出装置。
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