JP2023140438A - 保持パッド及び搬送装置 - Google Patents

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一孝 桑名
Kazutaka Kuwana
俊悟 吉井
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Abstract

【課題】上面に凹凸があるワークや、厚みの小さいワークに対する保持性に優れる保持パッド及び搬送装置を提供する。【解決手段】ワーク(W)の上面を吸引保持する保持パッド(40)であって、ワークの上面を吸引保持する吸引面(44)を有する吸引板(41)と、吸引板の内部に形成し吸引面を吸引源(46)に連通する吸引路(45)と、吸引板の外周縁にリング状に末広がり形状で配置する板状のリング弾性板材(70)と、水平方向でリング弾性板材の外側に配置しリング状に水を供給するリングノズル(60)と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、ワークを保持する保持パッド、及び保持パッドを備える搬送装置に関する。
チャックテーブルの保持面に保持されたウェーハ(ワーク)を砥石で研削する研削装置は、チャックテーブルにウェーハを搬入する搬入機構と、研削されたウェーハをチャックテーブルから搬出する搬出機構とを備えている。搬入機構及び搬出機構は、ウェーハの上面を吸引保持する保持パッドを備える。また、研削装置は、一つの保持パッドで搬入と搬出とを行う搬送機構を備える場合がある。このような搬入機構、搬出機構、搬送機構の総称として、以下では搬送装置と呼ぶ。
従来の搬送装置において、ウェーハの上面に凹凸がある場合に、凹凸の箇所で空気が漏れて、保持パッドによる吸引力が弱まるという問題があった。この問題の解決として、保持パッドの吸着面側に環状(リング状)の弾性体を備えて、弾性体で囲まれた部分を吸引源に連通させることによって、吸引力のリークを抑制させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-294588号公報
特許文献1のように保持パッドの吸着面上に突出する環状の弾性体を設けた場合、研削して薄くなったウェーハ(ワーク)を吸引する際に、弾性体の箇所でウェーハを押し込んで部分的にウェーハに負荷がかかる状態になり、ウェーハが変形したり、ウェーハを破損させたりするおそれがあった。また、特許文献1では、弾性体としてOリングを用いており、ウェーハ(ワーク)の上面に凹凸がある場合、弾性体とウェーハとの間に隙間ができ、ウェーハを吸引保持できないことがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、上面に凹凸があるワークや、厚みが小さいワークに対する保持性に優れる保持パッド及び搬送装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ワークの上面を吸引保持する保持パッドであって、ワークの上面を吸引保持する吸引面を有する吸引板と、該吸引板の内部に形成し該吸引面を吸引源に連通する吸引路と、該吸引板の外周縁にリング状に末広がり形状で配置する板状のリング弾性板材と、水平方向で該リング弾性板材の外側に配置しリング状に水を供給するリングノズルと、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様は、上記の保持パッドを装着しワークを第1の位置から第2の位置に搬送する搬送装置であって、該保持パッドを該第1の位置から該第2の位置に移動させる移動機構と、制御部とを備え、該制御部は、該第1の位置のワークの上面に該吸引面を接触させ、該リング弾性板材の下端をワークの外周部分の上面に押しつけ、該リングノズルから水を供給して、該吸引面を吸引源に連通させ、該吸引面でワークを吸引保持する保持制御部と、該保持パッドを該第1の位置から該第2の位置に移動させる前に、該リングノズルから供給する水を停止させる供給水制御部と、該保持パッドを該第1の位置から該第2の位置に移動させる移動制御部と、を備える。
本発明の保持パッドによれば、吸引板の外周縁にリング状に末広がり形状で配置するリング弾性板材と、リング弾性板材の外側に配置してリング状に水を供給するリングノズルとによって、効率的に吸引力のリークを抑制することが可能で、上面に凹凸があるワークや、厚みの小さいワークに対する保持性を向上させることができる。
また、本発明の搬送装置によれば、上記の保持パッドによる効果に加えて、保持パッドを第1の位置から第2の位置に移動させる際にはリングノズルから供給する水を停止させるので、水の消費を節約できる。
本実施の形態の研削装置の一部を示す断面図である。 保持テーブル上に保持したワークを、研削装置が備える搬送装置によって搬送する前の状態を示す断面図である。 搬送装置の保持パッドが下降してワークに接触した状態を示す断面図である。 ワークを吸引保持した保持パッドを上昇させた状態を示す断面図である。 保持パッドがワークから離れている状態を示す拡大断面図である。 保持パッドがワークに接触した状態を示す拡大断面図である。 本実施の形態の研削装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る保持パッド及び搬送装置について説明する。図1から図6は、本実施の形態に係る保持パッド及び搬送装置を備えた研削装置の一部を示す断面図であり、図7は研削装置のハードウェア構成を概念的に示したブロック図である。
図1から図4、図7に示す研削装置1は、被加工物である板状のワークWを研削加工する加工装置である。研削装置1で研削加工を行う際に上方を向く面をワークWの上面とし、その反対側の面をワークWの下面とする。
研削装置1は、ワークWの下面を保持する保持テーブル2と、保持テーブル2に保持されたワークWの上面を研削する研削機構3(図1)と、ワークWの上面を吸引保持してワークWを搬送する搬送装置4(図2から図4)と、研削装置1へワークWを供給するワーク供給部5(図7)と、ワークWを洗浄するスピンナ洗浄ユニット6(図7)と、を備えている。
研削加工前のワークWを保持テーブル2まで運ぶ動作を搬入とし、研削機構3によって研削されたワークWを保持テーブル2上から運び出す動作を搬出とする。搬送は、搬入と搬出の少なくとも一方を含む概念とする。本実施の形態の搬送装置4は、保持テーブル2へのワークWの搬入と搬出の両方に用いることができる。
研削装置1では、ワーク供給部5から供給されたワークWを搬送装置4を用いて保持テーブル2上に載せ(搬入し)、研削機構3を用いてワークWの上面を研削加工し、研削加工後のワークWを搬送装置4を用いて保持テーブル2上から搬出する。このような一連の動作は、研削装置1を統括制御する制御部80(図7)によって制御される。制御部80は、各種処理を実行するプロセッサと、各種パラメータやプログラムなどを記憶する記憶部(メモリ)と、によって構成されている。以下に説明する各部の動作について、制御の主体が明記されていない場合は、制御部80から送られる制御信号によって動作が制御されているものとする。
図1は、保持テーブル2に保持されたワークWを、研削機構3によって研削する状態を示している。図2から図4は、保持テーブル2に保持されたワークWを搬送装置4によって搬送(搬出)する動作の流れを示している。保持テーブル2は水平方向に移動可能であり、研削機構3でのワークWの研削加工に対応した領域(図1)と、搬送装置4でのワークWの搬送に対応した領域(図2から図4)とに移動させることができる。
保持テーブル2は、枠体20の上面側に設けた凹部21内に、多孔質部材により形成された保持部22を有している。枠体20と保持部22は円板状の形状である。保持部22の上面側が、ワークWを吸引保持する保持面23になっている。枠体20の内部には流路24が形成されている。流路24は複数に分岐して凹部21の底面側に開口している。流路24は、開閉バルブ251、261及び271を介して、吸引源25、空気供給源26及び水供給源27に接続されている。
開閉バルブ251を開いて吸引源25を作動させると、流路24を介して保持部22側の空気が吸引されて、保持面23に作用する吸引力によってワークWを下方から吸引保持することができる。
開閉バルブ261を開いて空気供給源26を作動させると、流路24を経由して供給された空気が保持面23から噴出する。開閉バルブ271を開いて水供給源27を作動させると、流路24を経由して供給された水が保持面23から噴出する。空気供給源26と水供給源27を同時に作動させて、空気と水の混合流体を保持面23から噴出させることも可能である。
図1に示すように、研削機構3は、スピンドル30と、スピンドル30の下部にマウント31を介して装着された円板状の研削ホイール32と、研削ホイール32の下部に環状に固定された砥石33と、を備えている。
スピンドル30は、図示を省略する支持部に対して、上下方向(鉛直方向)の移動と、上下方向に延びる垂直軸を中心とした回転とが可能に支持されている。スピンドル駆動モータ34(図7)の駆動によりスピンドル30が回転され、昇降機構35(図7)によってスピンドル30が上下に移動される。ワークWの上面に砥石33を接触させてスピンドル30を回転させ、砥石33によってワークWを押圧しながらワークWを研削することができる。
図2から図4に示すように、搬送装置4には保持パッド40が装着される。図5及び図6は、保持パッド40と保持テーブル2の一部を拡大したものである。
保持パッド40は、円板状の吸引板41を有し、吸引板41の下面側に凹部42が形成されている。図5及び図6に示すように、凹部42は、内周面421と底面422によって囲まれる円筒状の内部空間を有する。凹部42は下向きに開口しており、凹部42の内部に保持部43が保持されている。保持部43の外周面が凹部42の内周面421に嵌り込んで保持される。保持部43の下面が、ワークWを吸引保持する吸引面44を構成する。
保持部43は、吸引面44に吸引力を及ぼすことが可能に構成されている。例えば、保持部43は、多孔質部材によって形成される。あるいは、保持部43は、セラミックスや樹脂などの材質からなる板材に複数の吸引口と吸引溝を形成して構成される。
吸引板41の内部には、吸引面44を吸引源46及び空気供給源47に連通させる流路45(吸引路)が形成されている。流路45は、凹部42の底面422と保持部43の上面との間の空間と、当該空間から上方へ延びる孔部とによって構成される。流路45は、開閉バルブ461を介して吸引源46に接続され、開閉バルブ471を介して空気供給源47に接続されている。
搬送装置4は、保持パッド40の移動を行わせる移動機構50を備えている。移動機構50により行わせる保持パッド40の移動は、少なくとも上下方向の移動を含む。移動機構50はさらに、上下方向に延びる垂直軸を中心とする旋回動作などを保持パッド40に行わせることが可能である。例えば、移動機構50での旋回動作によって、保持パッド40を、保持テーブル2の上方の位置と、スピンナ洗浄ユニット6の上方の位置とに移動させることができる。
移動機構50は、保持パッド40を支持するアーム51を備えている。アーム51は水平方向に延びており、アーム51の先端側には上下方向に貫通する複数の貫通穴511が形成されている。例えば、保持パッド40の中心を通る垂直軸を中心とする周方向に略等間隔で3つの貫通穴511が設けられる。各貫通穴511にはスライド軸52が貫通しており、スライド軸52の下端が吸引板41の上面に接続している。スライド軸52の上端には径が大きい頭部521を有しており、頭部521がアーム51の上面に当接する。
吸引板41の上面とアーム51の下面との間に、各スライド軸52を囲む円筒形状のコイルバネ53が配置されている。各コイルバネ53は、アーム51に対して吸引板41を下方に付勢し、スライド軸52の頭部521がアーム51の上面に押し付けられる。これにより、保持パッド40がアーム51に対して上下方向で一定の位置に保持される。また、保持パッド40が下方からの押圧力を受けると、コイルバネ53の撓み量(圧縮量)を大きくさせながら、保持パッド40がアーム51に接近する(上方へ移動する)ことが可能である。
アーム51の反対側の端部には、上下方向に延びるアーム支持部54が接続されている。アーム支持部54は、昇降駆動部によって上下方向へ移動される。昇降駆動部は、ガイド部55、ボールネジ56、モータ57、エンコーダ58を備える。
上下方向へ延びるガイド部55に対して、アーム支持部54の被ガイド部541が上下方向へ移動可能に支持される。アーム支持部54の螺合部542が、上下方向へ延びるボールネジ56に螺合している。ボールネジ56の一端に接続しているモータ57の駆動により、ボールネジ56が回転する。ボールネジ56が回転して螺合部542に力が加わると、アーム支持部54がガイド部55に沿って上下方向へ移動する。
モータ57の駆動方向と駆動量はエンコーダ58を介して検出される。エンコーダ58の検出信号は制御部80に入力される
保持パッド40の外周縁にはリングノズル60が設けられている。リングノズル60は、保持パッド40の外周側にリング状に水を供給する。図5及び図6に示すように、リングノズル60は、環状部材であるハウジング61と、ハウジング61の下面側に開口する環状の供給口62と、ハウジング61内に形成されて供給口62に連通する環状の供給路63と、を備えている。供給路63の一部は、ハウジング61の上面側に連通する連通部631となっており、連通部631が接続部64に接続している。連通部631は、周方向の特定箇所にのみ設けられており、それ以外の部分では、供給路63はハウジング61の上面側には連通していない。接続部64は、開閉バルブ66を介して水供給源65に接続される。
保持パッド40の外周縁にはさらに、板状のリング弾性板材70が設けられている。リング弾性板材70は、保持パッド40の半径方向で吸引板41とリングノズル60の間に挟まれるように配置されている。つまり、水平方向でリング弾性板材70の外側にリングノズル60が配置されている。
主に図5及び図6を参照して、リング弾性板材70及びその周辺の詳細な構造を説明する。なお、特別な言及がない限り、図5及び図6に示す断面構造が、保持パッド40の周方向の全体に連続しているものとする。
吸引板41は、凹部42の外周側を囲む円筒状の外周部411を有し、外周部411の下端には、外周側へ突出する外方突出部412が設けられている。外方突出部412の上面側は、外周側へ進むほど低くなる(下方に向く)傾斜形状のテーパ面413になっている。つまり、テーパ面413は、保持パッド40の中心を通る垂直軸を中心とする円錐台の側面のような形状である。
外周部411を含む吸引板41の外周付近の上面側には、吸引板41の上面に対して一段低くなった環状凹部414が形成されている。環状凹部414は、周方向に連続する凹部である。
リングノズル60のハウジング61は、吸引板41の外周部411の外側を囲む環状の外周部611と、外周部611の上端部から内周側に突出する内方突出部612とを有している。内方突出部612は、周方向に連続して形成されている。外周部611には、前述した供給口62と供給路63が形成されている。供給口62は外周部611の下面側に開口している。前述したように、周方向の特定箇所にのみ、連通部631と接続部64が設けられている。
内方突出部612が環状凹部414に対して上から嵌るように支持されて、吸引板41に対するハウジング61の位置が定まる。この状態で、吸引板41の外周部411とハウジング61の外周部611との間には、保持パッド40の半径方向への隙間である収容部Sがある。収容部Sは周方向に連続する環状の空間であり、収容部Sの上端側はリングノズル60の内方突出部612によって塞がれており、収容部Sの下端側は開放されている。この収容部Sの内部にリング弾性板材70が支持される。
リング弾性板材70は、弾性的な変形が可能であり、且つ非通水性を有する材質によって形成されている。具体的には、ゴムなどによってリング弾性板材70が形成される。リング弾性板材70は、収容部Sに嵌る円筒形状の本体部71と、本体部71の下端側に設けたリップ部72とを備えている。本体部71とリップ部72はいずれも周方向に連続して形成されている。
本体部71は、圧縮されながら収容部S内に保持される寸法を有しており、圧縮から復元しようとする力によって収容部Sの内面に密着する。これにより、リング弾性板材70が収容部Sから脱落せずに安定して保持される。
リップ部72は、本体部71の内周側の端部から外周側へ向けて突出しており、外周側に進むにつれて下方へ向かう形状を有している。つまり、リップ部72は、吸引板41の外周縁にリング状に末広がり形状で配置されている。そして、リップ部72は、本体部71に接続する基端側から外周側(先端側)に進むほど肉厚が小さくなっている。本体部71とリップ部72との間には、外周側に向けて幅が広くなるV字状の溝部73が形成されており、リップ部72の基端部は、溝部73の内周側の狭い領域で本体部71と接続している。
このような構造により、リップ部72は、本体部71に比べて柔軟性が高く弾性的に変形しやすくなっている。特に、リップ部72は、片持ち構造になっている先端側を上下方向に変化させるような変形を行いやすい。一方で、本体部71は、リップ部72に比べて肉厚が大きく過度に変形しにくいので、収容部Sに対して安定して嵌め込んで支持させることができる。そして、本体部71とリップ部72の間の大部分が溝部73によって隔てられているため、本体部71における支持の安定性と、リップ部72の変形のしやすさとが両立される。
リップ部72の基端部付近は、外方突出部412のテーパ面413に沿って支持されている。リップ部72は、テーパ面413の傾斜方向に沿って延びることにより、周方向の全体に亘って上下方向への位置のばらつきが少ない安定した末広がり形状になっている。
図5に示すように、リップ部72が外力によって変形されていない初期状態では、リップ部72の先端付近は、保持パッド40における吸引面44よりも下方に位置する。ここで、吸引面44に対する下方へのリップ部72の突出量は、ワークWの上面にある凹凸(例えば、研削機構3による研削痕の凹凸)の最大深さの半分程度に設定される。また、リップ部72の先端付近は、供給口62の下方に位置する。
以上の構成の研削装置1における搬送装置4でのワークWの搬送について説明する。保持テーブル2の保持面23上に保持された位置がワークWの第1の位置であり、保持テーブル2の保持面23から離れた位置がワークWの第2の位置である。
研削機構3によりワークWを研削加工する際には、開閉バルブ251が開かれて吸引源25が流路24に連通して、保持テーブル2の保持面23に吸引力が作用する。この吸引力によって、保持面23上にワークWが吸引保持される(図1参照)。つまり、ワークWが第1の位置に保持される。
研削機構3によるワークWの研削が完了したら、図2に示すように、保持テーブル2の上方に保持パッド40を位置付ける。そして、移動機構50のモータ57を駆動させてボールネジ56を回動させ、アーム51及びアーム支持部54を下方に移動させる。この移動によって、保持パッド40が保持テーブル2上のワークW(第1の位置にあるワークW)の上面に向けて下降される。
保持パッド40が下降すると、図3に示すように、保持パッド40の吸引面44がワークWの上面に接触する。吸引面44がワークWの上面に接触した段階で、モータ57の駆動を停止する。吸引面44がワークWの上面に接触するまでの保持パッド40の移動量は、エンコーダ58からの信号に基づいてモータ57の駆動量を検出及び制御することによって管理する。
また、吸引面44がワークWの上面に接触した時点(保持パッド40が下方に移動しなくなった時点)から、移動機構50によってさらにアーム51及びアーム支持部54を下方に移動させることによって、コイルバネ53を収縮させ、保持パッド40でワークWを保持テーブル2の保持面23に押し付けてもよい。図3は、このような状態を示しており、スライド軸52に沿ってアーム51が下方に移動してアーム51の下面と吸引板41の上面との間隔が小さくなり、コイルバネ53を収縮させている。
図5に示すように、保持パッド40の吸引面44がワークWの上面に接触する前の段階では、リング弾性板材70のリップ部72の先端付近が吸引面44よりも下方に位置している。図6に示すように、保持パッド40の吸引面44がワークWの上面に接触すると、リップ部72の先端付近がワークWの外周部分の上面に接触して押しつけられる。この押しつけによって、リップ部72は先端側を少し上方に押し上げる形で弾性的に変形し、リップ部72がワークWの上面に対して密着状態で接触する。
保持パッド40の吸引面44がワークWの上面に接触して保持パッド40の下降が停止されると、水供給源65を作動させると共に開閉バルブ66を開き、リングノズル60の供給路63に水を供給する。すると、図6に示すように、環状の供給口62から水Lが放出されて保持パッド40の外周部分に供給される。
また、保持パッド40の吸引面44がワークWの上面に接触して保持パッド40の下降が停止されると、吸引源46を作動させると共に開閉バルブ461を開く。これにより、流路45を通して保持部43側から空気が吸引されて、吸引面44に吸引力が作用し、ワークWの上面が保持パッド40側に吸引される。
以上に述べた、保持パッド40の吸引面44をワークWの上面に接触させて、リング弾性板材70のリップ部72をワークWの外周部分の上面に押しつける動作と、リングノズル60から水Lを供給する動作と、吸引面44を吸引源46に連通させて、吸引面44でワークWを吸引保持するという動作は、制御部80の機能ブロックである保持制御部81(図7)の制御によって行われる。
保持制御部81の制御によって保持パッド40によるワークWの保持が行われたら、開閉バルブ251が閉じられて吸引源25との連通が解除され、保持テーブル2の保持面23からワークWへの吸引力が作用しないようにする。
そして、空気供給源26を作動させると共に開閉バルブ261を開いて、保持テーブル2の保持面23からワークWの下面に向けて空気を供給する。
また、水供給源27を作動させると共に開閉バルブ271を開いて、保持テーブル2の保持面23からワークWの下面に向けて水を供給してもよい。これにより、保持面23側からの空気と水の混合流体の圧力によって、ワークWを保持した保持パッド40を押し上げ、保持面23からワークWが離れる。
保持面23からワークWの下面に向けて空気や水が噴出されると、先の研削加工時に保持部22に入り込んだ研削屑などが、空気や水と共に保持面23から噴出される。このとき、ワークWの上面側は、リング弾性板材70のリップ部72と、リングノズル60から供給される水とによって外周部分が封止されているので、保持部22から出た研削屑などがワークWの上面側に付着することを防止できる。
続いて、図4に示すように、移動機構50のモータ57を駆動させてボールネジ56を回動させ、アーム51及びアーム支持部54を上方に移動させる。この移動によって、ワークWを吸引保持した保持パッド40が上昇して、保持テーブル2の保持面23上の混合流体からワークWが離れる。
続いて、混合流体からワークWが離れたら水供給源65の作動を停止すると共に開閉バルブ66を閉じ、リングノズル60の供給路63への水の供給を終える。これにより、リングノズル60の供給口62から供給される水が停止される。このリングノズル60からの水の供給停止は、制御部80の機能ブロックである供給水制御部82(図7)の制御によって行われる。
搬送装置4は、ワークWを吸引保持した保持パッド40を保持テーブル2の上方へ移動させてから、さらに移動機構50において旋回動作を行わせて、保持パッド40をスピンナ洗浄ユニット6の領域まで移動させる。この移動は、リングノズル60からの水の供給を停止した状態で行われる。
保持パッド40がスピンナ洗浄ユニット6の領域に達したら、移動機構50のモータ57を駆動させてボールネジ56を回動させ、アーム51及びアーム支持部54を下方に移動させる。そして、保持パッド40に吸引保持されたワークWの下面を、スピンナ洗浄ユニット6のスピンナテーブル(図示略)上に支持させる。
以上の搬送装置4によるワークWの搬送が完了し、保持パッド40によるワークWの吸引保持を解除する段階になったら、吸引源46の作動を停止させるか、開閉バルブ461を閉じるかによって、吸引面44に吸引力が作用しないようにする。続いて、空気供給源47を作動させさせると共に開閉バルブ471を開いて、吸引面44からワークWの上面に向けて空気を供給する。これにより、吸引面44側からの空気の圧力によって、ワークWが保持パッド40から離れやすい状態になる。
このようにして、研削加工後のワークWを、保持テーブル2上の第1の位置から第2の位置に移動させる。第2の位置は、例えばスピンナ洗浄ユニット6である。なお、第2の位置は、スピンナ洗浄ユニット6以外であってもよい。この第1の位置から第2の位置へのワークWの移動は、制御部80の機能ブロックである移動制御部83(図7)の制御によって行われる。
以上のように、搬送装置4では、制御部80の保持制御部81、供給水制御部82、移動制御部83の制御によって、保持テーブル2上の第1の位置から、保持テーブル2から離れる第2の位置へとワークWを移動させて搬出する。なお、制御部80における保持制御部81、供給水制御部82、移動制御部83は、ワークWを搬送する際の各工程に対応する概念的な機能ブロックであり、各制御部81、82及び83が構造的に個別に存在することを意味しているのではない。各制御部81、82及び83の機能は、制御部80を構成するプロセッサやメモリなどの動作によって実現される。
以上に説明した搬送装置4によるワークWの搬送では、リング弾性板材70のリップ部72がワークWの外周部分の上面に接触することで、ワークWと吸引面44との間から空気が漏れにくくなり、保持パッド40からワークWに作用する吸引力のリークを抑制できる。特に、ワークWの上面に凹凸が有る場合でも、ワークWの外周部分で、弾性的に変形するリップ部72が凹凸に倣って変形するので、凹凸を原因とした吸引力のリークを抑制する効果が高くなる。
リング弾性板材70のリップ部72は、保持パッド40がワークWを保持する前の状態(吸引面44がワークWに接触していない状態)で、吸引面44よりも下方に突出しているので、吸引面44にワークWを吸引保持する際に、ワークWの外周部分の全体に亘ってリップ部72が確実に接触することができる。
また、吸引面44に対するリップ部72の下方への突出量は、研削などによって形成されるワークWの上面の凹凸の最大深さの半分程度に設定されている。これにより、保持パッド40がワークWを保持する際に、リング弾性板材70がワークWを押し下げる力が小さく抑えられ、ワークWに対して過大なストレスがかからないという利点がある。従って、研削によって薄くなったワークWに局所的な負荷が加わりにくく、薄いワークWでも安定して保持できる。
吸引板41の外周縁にリング弾性板材70を設けたことにより、ワークWに対して適切な力で接触するリップ部72を構成することができる。本実施の形態とは異なり、吸引面44上(吸引板41の外周縁よりも内側)に突出する形態でリーク防止用の弾性部を設けると、弾性部で強くワークWを押しつけたり、吸引面44とワークWの上面との間に隙間が生じやすくなったりして、ワークWにダメージを与えたり、ワークWの吸引保持性能が低下したりするおそれがある。
リップ部72の基端部が吸引板41の外方突出部412のテーパ面413上に支持されていることも、リップ部72がワークWを過度に押し下げることの防止に寄与している。
また、保持パッド40がワークWを保持する際に、リング弾性板材70の近傍に設けたリングノズル60から水を供給することによって、リップ部72の内側に若干量の水が浸入して、リップ部72がワークWに接触する部分に水シールが形成される。この水シールによって、保持パッド40における吸引力のリーク抑制効果がさらに向上する。
リングノズル60からの水の供給は、保持パッド40がワークWを保持する際にのみ行われ、ワークWを第1の位置から第2の位置に移動させる際には、リングノズル60からの水の供給を停止する。先に行ったリングノズル60からの水の供給でリング弾性板材70のリップ部72の周りに形成された水シールによって、吸引力のリーク抑制効果が引き続き得られるため、第1の位置から第2の位置への移動時にリングノズル60から水を継続的に供給しなくても、保持パッド40が確実にワークWを保持し続けることができる。そして、搬送時にリングノズル60からの水の供給を止めることにより、節水効果が得られる。
以上では研削したワークWを保持テーブル2から搬出する場合を説明したが、保持テーブル2にワークWを搬入する場合にも、本実施の形態の搬送装置4及び保持パッド40は有用である。
例えば、炭化ケイ素(SiC)などのインゴットに対して、レーザ照射を行って端面に平行なレーザ加工層を形成し、レーザ加工層に沿って剥離させてウェーハを形成する手法が知られている。この場合、ウェーハにはレーザ加工層に沿う剥離部分に凹凸があるため、このようなウェーハを研削装置に搬入する際に、本実施の形態の搬送装置4及び保持パッド40を用いると、既存の保持パッドに比べて優れた保持性を得ることができる。
以上に説明した搬送装置4や保持パッド40は一例であり、細部の形状や構造はこれに限定されない。例えば、本実施の形態のリング弾性板材70は、本体部71とリップ部72の間を溝部73によって区切ることにより、本体部71に厚みを持たせて安定した支持を行うと共に、リップ部72を変形しやすくさせている。これとは異なり、本体部71に相当する部分の厚みが小さい場合や、本体部71に相当する部分の厚みが段階的に異なる場合には、溝部73のような形状を設けずに、本体部の下端面からそのままリップ部が突出するような構成にすることも可能である。
本発明の保持パッド及び搬送装置は、研削装置への適用に限定されるものではなく、研削装置以外の加工装置にも適用が可能である。具体的には、被加工物であるワークを吸引保持する保持パッドと、保持パッドを移動させてワークを搬送する搬送装置であればよい。
なお、本発明の実施の形態は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
以上説明したように、本発明の保持パッド及び搬送装置は、上面に凹凸があるワークや、厚みの小さいワークに対する保持性に優れるという効果を有し、このようなワークを取り扱う場合が多い研削装置などの加工装置において特に有用である。
1 :研削装置
2 :保持テーブル
3 :研削機構
4 :搬送装置
5 :ワーク供給部
6 :スピンナ洗浄ユニット
20 :枠体
22 :保持部
23 :保持面
24 :流路
25 :吸引源
26 :空気供給源
27 :水供給源
30 :スピンドル
32 :研削ホイール
33 :砥石
34 :スピンドル駆動モータ
35 :昇降機構
40 :保持パッド
41 :吸引板
43 :保持部
44 :吸引面
45 :流路(吸引路)
46 :吸引源
47 :空気供給源
50 :移動機構
51 :アーム
54 :アーム支持部
55 :ガイド部
56 :ボールネジ
57 :モータ
60 :リングノズル
61 :ハウジング
62 :供給口
63 :供給路
65 :水供給源
66 :開閉バルブ
70 :リング弾性板材
71 :本体部
72 :リップ部
73 :溝部
80 :制御部
81 :保持制御部
82 :供給水制御部
83 :移動制御部
W :ワーク

Claims (2)

  1. ワークの上面を吸引保持する保持パッドであって、
    ワークの上面を吸引保持する吸引面を有する吸引板と、該吸引板の内部に形成し該吸引面を吸引源に連通する吸引路と、該吸引板の外周縁にリング状に末広がり形状で配置する板状のリング弾性板材と、水平方向で該リング弾性板材の外側に配置しリング状に水を供給するリングノズルと、を備える保持パッド。
  2. 請求項1記載の保持パッドを装着しワークを第1の位置から第2の位置に搬送する搬送装置であって、
    該保持パッドを該第1の位置から該第2の位置に移動させる移動機構と、制御部とを備え、
    該制御部は、該第1の位置のワークの上面に該吸引面を接触させ、該リング弾性板材の下端をワークの外周部分の上面に押しつけ、該リングノズルから水を供給して、該吸引面を吸引源に連通させ、該吸引面でワークを吸引保持する保持制御部と、
    該保持パッドを該第1の位置から該第2の位置に移動させる前に、該リングノズルから供給する水を停止させる供給水制御部と、該保持パッドを該第1の位置から該第2の位置に移動させる移動制御部と、を備える搬送装置。
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