JP2023139883A - 磁気センサおよび回転機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型な磁気センサを提供する。【解決手段】磁気センサは、ホール素子と、ベースおよびカバーを有するハウジングと、前記ホール素子に対して電気的に接続された配線と、を備える。前記ハウジングは、前記ホール素子を収容している。前記ホール素子と前記ベースと前記配線の一部とが一体成形されている。【選択図】図4A
Description
本発明は、磁気センサおよび回転機器に関する。
従来、回転体の角度位置を検出する回転位置センサにおいて、ホール素子を用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記回転位置センサには、当該回転位置センサの小型化に関して改善の余地がある。
本発明は、小型な磁気センサを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る磁気センサは、ホール素子と、ベースおよびカバーを有するハウジングと、前記ホール素子に対して電気的に接続された配線と、を備え、前記ハウジングは、前記ホール素子を収容しており、前記ホール素子と前記ベースと前記配線の一部とが一体成形されている。
一つの態様によれば、磁気センサを小型化することができる。
以下に、磁気センサおよび回転機器の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る回転機器100において、筐体2の第2部分2Bを取り外した状態の平面図である。図2は、第1実施形態に係る回転機器100の側面図である。各図面において、説明を容易にするため、筐体2の短手方向をX軸方向とし、X軸方向と直交する筐体2の長手方向をY軸方向とし、X軸方向およびY軸方向と直交する筐体2の厚さ方向をZ軸方向とする。
図1は、第1実施形態に係る回転機器100において、筐体2の第2部分2Bを取り外した状態の平面図である。図2は、第1実施形態に係る回転機器100の側面図である。各図面において、説明を容易にするため、筐体2の短手方向をX軸方向とし、X軸方向と直交する筐体2の長手方向をY軸方向とし、X軸方向およびY軸方向と直交する筐体2の厚さ方向をZ軸方向とする。
本実施形態に係る回転機器100は、例えば、車両用の空調システムなどに用いられるアクチュエータとして好適に用いることができ、風量等を制御するためのルーバーの回動動作を制御することができる。
回転機器100は、図1に示すように、磁気センサ1と、筐体2と、モータ3と、複数のギヤを有する駆動伝達機構4と、不図示の制御部と、を備える。
磁気センサ1についての詳細な説明は後述し、先ず、筐体2、モータ3、駆動伝達機構4および制御部について順番に説明する。筐体22は、内側に、モータ3および駆動伝達機構4を構成する複数のギヤを収容する。筐体22は、図2に示すように、第1部分2Aと、第2部分2Bとで構成される。このような筐体22は、例えば、合成樹脂材料で形成されている。なお、筐体22は、金属材料で形成してもよい。
図1に示すモータ3は、例えば、DCモータである。なお、モータ3は、ブラシレスモータまたはステッピングモータでもよい。モータ3は、不図示のフレームと、不図示のアマチュアと、フレームの内面に固定された不図示のマグネットと、不図示の整流子と、不図示のブラシと、を備える。モータ3には、例えばX軸方向に延在する軸芯3xに沿うシャフトが設けられる。そして、シャフトには、軸芯3xに沿ってウォーム32が設けられる。
駆動伝達機構4は、後述する複数のギヤで構成される。つまり、回転機器100は、磁気センサ1と、筐体2と、モータ3と、ギヤと、を備える。各ギヤは、例えば、樹脂材料で形成された射出成型品である。そして、駆動伝達機構4は、モータ3のシャフトの駆動力を、複数のギヤによって、トルク、回転数、および、回転方向を変換して出力ギヤ4Eの出力軸4Jへ伝達する。
複数のギヤは、例えば第1ギヤ(ギヤ)41と、第2ギヤ42と、第3ギヤ43と、第4ギヤ44と、不図示の伝達ギヤと、出力ギヤ4Eとを含む。
第1ギヤ41は、例えば、ウォーム32に固定される。第2ギヤ42は、例えば、ウォーム32に形成された第1ギヤ41に噛み合うハスバギヤである。
第3ギヤ43は、ハスバギヤである第2ギヤ42と同軸に形成されている。第4ギヤ44は、第3ギヤ43に噛み合う。
第4ギヤ44は、第3ギヤ43の回転によって、第3ギヤ43の回転方向とは反対方向に回転する。そして、出力ギヤ4Eの出力軸4Jは、不図示の伝達ギヤを介して、第4ギヤ44の回転によって回転する。
不図示の制御部は、回転機器100の各部を統括的に制御する。本実施形態に係る制御部は、例えば筐体2の外部に設けられた他の装置の基板に設けられる。そして、上記構成を有する回転機器100は、制御部によってモータ3を駆動すると、シャフトが軸芯3xを中心に回転する。
シャフトの回転によって、ウォーム32に形成された第1ギヤ41は、軸芯3xを中心に回転する。ハスバギヤである第2ギヤ42は、ウォーム32および第1ギヤ41の回転に伴って回転する。第3ギヤ43は、第2ギヤ42の回転方向と同一方向に、第2ギヤ42と共に回転する。第4ギヤ44は、第3ギヤ43の回転によって、第3ギヤ43の回転方向とは反対方向に回転する。そして、出力ギヤ4Eの出力軸4Jは、不図示の伝達ギヤを介して、第4ギヤ44の回転によって回転する。
出力ギヤ4Eの出力軸4Jの回転角度は、磁気センサ1によって検出する。磁気センサ1による検出信号は、後述するフレキシブルプリント回路基板(フレキシブル基板:Flexible Printed Circuit)13(以下、フレキシブル基板13と呼称する)の配線132を介して制御部に伝達される。本実施形態に係る配線132は、例えばX軸方向に延在する。
次に磁気センサ1について説明する。図3Aは、第1実施形態に係る磁気センサ1をベース121側から視た斜視図である。図3Bは、第1実施形態に係る磁気センサ1をカバー122側から視た斜視図である。図3Cは、第1実施形態に係る磁気センサ1において、ハウジング12の分解斜視図である。図4Aは、第1実施形態に係る磁気センサ1において、カバー122を取り外した状態におけるベース121の内側を示す斜視図である。図4Bは、図4Aの矢視B-Bにおける断面図である。図5Aは、第1実施形態に係る磁気センサ1において、カバー122を取り付けた状態におけるベース121の内側を示す図面である。図5Bは、第1実施形態に係る磁気センサ1において、カバー122を取り付けた状態における断面図である。なお、図5Aにおいて、ベース121の内側に充填する樹脂15を省略してあり、かつ、カバー122の内側に配置するマグネットケースMCを省略してある。
磁気センサ1は、予め設定された初期位置に対する現在の出力軸4Jの回転角度を検出するものである。磁気センサ1は、図3~図5に示すように、ホール素子を内蔵するホールIC11と、ハウジング12と、フレキシブル基板13と、を有する。
ホールIC11は、出力軸4Jの回転に伴う磁界の変化に基づいて出力軸4Jの上述した回転角度を検知するホール素子を内蔵する電子部品である。ホールIC11は、複数の端子11aを有する(図4A参照)。
ハウジング12は、例えば樹脂で形成され、ホールIC11を内側に収容する収容空間12sを備え、ベース121とカバー122とを有する。
ベース121は、底部を有し、筒状に形成された本体(以下、ベース本体部と呼称する)121aと、ベース本体部121aの外周面から突出する取付部(以下、ベース取付部と呼称する)121bと、を有する。ベース本体部121aは、例えば軸芯12x(図5B参照)を中心とする円筒状に形成されている。
ベース本体部121aは、筒状に形成された筒部121a1と、筒部121a1のZ軸方向の他方に位置する底部121a2と、筒部121a1のZ軸方向の一方に位置する第1開口121a3(図4A参照)と、を有する。さらに、ベース本体部121aは、図5Aに示すように、Z軸方向において、筒部121a1と底部121a2との間に形成され、フレキシブル基板13の配線132が挿通される第2開口121a4を有する。
筒部121a1は、図3Cに示すように、例えば周方向において等間隔に形成された凹部121a5を有する。凹部121a5は、Z軸方向へ延在するように筒部121a1に形成されている。筒部121a1における当該凹部121a5が形成された部分は、当該凹部121a5によって径方向に弾性変形可能である。
筒部121a1のZ軸方向における第1開口121a3が形成された先端側には、径方向の内側へ向けて突出する係合部(以下、爪部と呼称する)121a6が形成されている。
ベース取付部121bは、例えばY軸方向において軸芯12xに対して互いに離隔するようにベース本体部121aに一対設けられる。また、ベース取付部121bは、当該ベース取付部121bをZ軸方向に貫通する孔(以下、ベース取付部貫通孔と呼称する)121bhを有する。ベース取付部貫通孔121bhには、不図示のホルダのピンが挿通されることで、磁気センサ1が回転機器100の筐体2に取り付けられる。
カバー122は、図5に示すように、ベース本体部121aの内側に収容可能である。カバー122は、筒状に形成された本体(以下、カバー本体部と呼称する)122aと、カバー122がベース121に取り付けられた状態において、第1開口121a3を閉塞する天部122bと、を有する。カバー本体部122aは、例えば軸芯12x(図5B参照)を中心とする円筒状に形成されている。天部122bには、出力軸4Jに係合する孔部(以下、係合孔部と呼称する)122b1が形成されている。
カバー122の内側には、マグネットケースMCが配置される。マグネットケースMCは、出力軸4Jに固定される。また、マグネットケースMCの内側には、例えば、環状のマグネットMGが配置される。
フレキシブル基板13は、図3Cに示すように、ベースフィルム131と、導体で形成された配線132と、カバーフィルム133と、を有する。これらベースフィルム131、配線132、カバーフィルム133は積み重ねられ、フレキシブル基板13の各層を形成している。
ベースフィルム131は、例えば、ポリイミド等の絶縁性を有する合成樹脂によって、可撓性を有するシート状に形成されている。ベースフィルム131は、フレキシブル基板13のベース(基礎)となる層である。シート状に形成されたベースフィルム131の表面、及び、裏面は、例えば、Z軸方向に直交する。
配線132は、例えば、銅、銅合金等の導電性を有する金属などの材料によって形成されている。フレキシブル基板13には、所定のパターン132aを有する配線132が設けられる。このような配線132は、絶縁性を有する第1接着剤の層を介して、ベースフィルム131の表面に積層される。
フレキシブル基板13には、図4Aに示すように、複数の配線132が形成されている。配線132の一方の端部は、ホールIC11の端子11aに対して電気的に接続される。そして、配線132の一方の端部がベース121の内側にあり、配線132の一部分が第2開口121a4を通じてベース121の外部へと通過して引き出されている。そして、配線132の他方の端部は、回転機器100の筐体2の外部に設けられた基板に対して電気的に接続される。
カバーフィルム133は、例えば、ポリプロピレン等の絶縁性を有する合成樹脂によって形成され、ベースフィルム131の配線132側の面、及び、配線132のカバーフィルム133側の面を覆う。つまり、カバーフィルム133は、配線132を保護する機能を有する。カバーフィルム133は、絶縁性を有する第2接着剤の層を介して、配線132の表面に積層される。
本実施形態に係るフレキシブル基板13のベースフィルム131は、図3Cに示すように、互いに離れる方向へ向けて突出する一対の取付部(以下、フレキシブル基板取付部と呼称する)134を有する。そして、フレキシブル基板取付部134には、Z軸方向において、ベースフィルム131を貫通する孔部(以下、フィルム貫通孔と呼称する)134hが形成されている。
次に、本実施形態に係る磁気センサ1の製造方法について説明する。先ず、作業者は、例えば、半田によってフレキシブル基板13にホールIC11を実装する。より具体的に説明すると、フレキシブル基板13の配線132の一方の端部と、ホールIC11の端子11aとを半田を介して電気的に接続し、図4Aに示すように、フレキシブル基板13のZ軸方向の一方に位置する表面にホールIC11を実装する。
次に、作業者は、不図示の金型の内側に設けられた金型ピン14に、フィルム貫通孔134hを挿通させて、金型の内側に、ホールIC11を実装したフレキシブル基板13を配置する。
その後、作業者は、金型の内側に溶融した樹脂を注入し、固化した樹脂によってベース121を形成することで、ベース121と、ホールIC11と、フレキシブル基板13の一部とが一体化される。つまり、本実施形態において、ベース121は、ホールIC11およびフレキシブル基板13を一体としてインサートモールド成形によって形成されている。
この状態では、図4Bに示すように、ベース121の内側にホールIC11が配置される。つまり、ハウジング12の内側にホールIC11が配置される。また、ベース121の内側に、フレキシブル基板13の配線132の一方の端部と、ホールIC11の端子11aとが電気的に接続される接続箇所が配置される。換言すると、ハウジング12の内側に、フレキシブル基板13の一部が収容されている。より具体的に説明すると、ハウジング12の内側に、フレキシブル基板13の配線132の一方の端部と、ホールIC11の端子11aとが電気的に接続される接続箇所が配置される。
本実施形態に係る磁気センサ1は、先ず、不図示の金型の内部に樹脂を充填してホールICとフレキシブル基板13とを一体化するベース121を形成した後、不図示の金型の内部に別の樹脂を充填して樹脂15を形成する。つまり、異なる2つの樹脂でベース121および樹脂15を形成する。そして、樹脂15は、ベース121の内側においてホールICを覆って封止する。
次に、作業者は、図3Cに示すように、ベース121のZ軸方向の一方側にカバー122を配置する。その後、作業者は、カバー122をベース121に接近させ、カバー122のZ軸方向の他方の端部122cを、ベース121の爪部121a6に接触させる。
その後、作業者がさらにカバー122をベース121に接近するように、Z軸方向の他方側へ移動させる。カバー122の接近により爪部121a6がカバー122の内側から外側へと移動することによって、ベース本体部121aにおける凹部121a5を有する部分が、径方向において外側(つまり、Z軸方向から視た場合において、樹脂15から離れる方向)へ弾性変形する。
その後、さらに作業者がカバー122をZ軸方向の他方側へ移動させ、爪部121a6がカバー本体部122aを乗り越えると、爪部121a6は、弾性復帰して、径方向においてカバー122の内側へ移動し、ベース121にカバー122が取り付けられ、磁気センサ1が組み立てられる。つまり、本実施形態に係る磁気センサ1において、弾性変形可能なベース121の一部分を利用して、ベース121の弾性変形可能な一部分にカバー122の一部分が係合している。換言すれば、本実施形成に係る磁気センサ1において、ベース121とカバー122とはスナップフィットで固定される。
最後に、作業者は、不図示のホルダに設けられたピンを、図4Aに示すベース取付部貫通孔121bhに挿通させ、かつ、筐体2の第1部分2Aに設けられた不図示の筐体のピンをフィルム貫通孔134hに挿通させて、回転機器100の筐体2に、磁気センサ1を取り付ける。
上記のような構成を有する磁気センサ1は、マグネットケースMCの内側にマグネットMGが配置されるため、Z軸方向から視た場合には出力軸4Jの回転に伴ってホールIC11の上をマグネットMGの異なる磁極(S極、N極)が通過する。そのため、出力軸4Jの回転に伴って、ホールIC11に内蔵されるホール素子に対する磁界が変化する。そして、ホール素子は、磁界の変化に対応する電圧を発生し、電圧を計測することによって出力軸4Jの回転角度を検出することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る磁気センサ1は、以下の構成を有する。ホール素子とベース121とフレキシブル基板13の一部とが一体成形されている。そのため、磁気センサ1は、ホール素子を内蔵するホールIC11とベース121とフレキシブル基板13とを相互に固定する部品を必要としない。その結果、本実施形態によって、小型な磁気センサ1を提供することができる。
本実施形態に係る磁気センサ1は、以下の構成を有する。フレキシブル基板13の一部は、ハウジング12の内側に収容されている。そのため、磁気センサ1は、ハウジング12に収容したフレキシブル基板13の一部が異物に接触することを防止することができる。そして、磁気センサ1は、ハウジング12の内側に、フレキシブル基板13の配線132の一方の端部と、ホールIC11の端子11aとが電気的に接続される接続箇所を収容する。そのため、磁気センサ1は、上述した接続箇所に異物が接触することを防止することができる。
本実施形態に係る磁気センサ1は、ベース121とカバー122とはスナップフィットで固定されるので、簡単な構成で製造でき、磁気センサ1を小型化することができる。
なお、上述した実施形態では、ベース121とホールIC11とフレキシブル基板13の一部とを一体的に形成した後に、樹脂15を形成する場合について説明した。しかし、本実施形態はこれに限られない。例えば、本実施形態は、ベース121とホールIC11とフレキシブル基板13の一部とともに、樹脂15も一体的に形成する場合であってもよい。また、ベース121を形成する樹脂、および、ホールIC11を覆う樹脂15は、同一でもよいし、異なってもよい。樹脂15は、ホールIC11を覆って封止する樹脂(封止樹脂)であっても構わない。
(第1実施形態の第1変形例)
次に、第1実施形態の第1変形例の磁気センサ1Aについて説明する。図6Aは、第1実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Aをベース121側から視た斜視図である。図6Bは、第1実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Aをカバー122側から視た斜視図である。図7Aは、第1実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Aにおいて、カバー122を取り付けた状態におけるベース121の内側を示す図面である。図7Bは、第1実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Aにおいて、カバー122を取り付けた状態における断面図である。なお、図7Aにおいて、ベース121の内側に充填する樹脂15を省略してあり、かつ、カバー122の内側に配置するマグネットケースMCを省略してある。また、第1変形例に係る磁気センサ1Aの構成において、第1実施形態に係る磁気センサ1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第1実施形態の第1変形例の磁気センサ1Aについて説明する。図6Aは、第1実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Aをベース121側から視た斜視図である。図6Bは、第1実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Aをカバー122側から視た斜視図である。図7Aは、第1実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Aにおいて、カバー122を取り付けた状態におけるベース121の内側を示す図面である。図7Bは、第1実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Aにおいて、カバー122を取り付けた状態における断面図である。なお、図7Aにおいて、ベース121の内側に充填する樹脂15を省略してあり、かつ、カバー122の内側に配置するマグネットケースMCを省略してある。また、第1変形例に係る磁気センサ1Aの構成において、第1実施形態に係る磁気センサ1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第1変形例の磁気センサ1Aは、フレキシブル基板13を備えず、複数の配線16を有する。配線16は、導電性の金属部材と、導電性の金属部材を被覆する被覆部と、を有する。被覆部材は、絶縁性の樹脂で形成されている。
配線16の一方の端部16aは、ホールIC11の端子11aに対して電気的に接続される。そして、配線16は、配線16の一方の端部16aがベース121の内側に位置し、第2開口121a4に対して配線16が挿通され、配線16の他方の端部は、回転機器100の外部に設けられた基板に対して電気的に接続される。
また、第1変形例に係る磁気センサ1Aは、ベース121の内側に、配線16の一方の端部と、ホールIC11の端子11aとが電気的に接続される接続箇所が配置される。換言すると、ハウジング12の内側に、配線16の一部が収容されている。より具体的に説明すると、ハウジング12の内側に、配線16の一方の端部と、ホールIC11の端子11aとが電気的に接続される接続箇所が配置される。
以上に説明したように、本変形例に係る磁気センサ1Aにおいて、ホール素子を内蔵するホールIC11とベース121と配線16の一部とが一体成形されている。そのため、小型な磁気センサ1Aを提供することができる。
本変形例に係る磁気センサ1Aにおいて、配線16の一部は、ハウジング12の内側に収容されている。そのため、磁気センサ1Aは、ハウジング12の内側に収容した配線16の一部が異物に接触することを防止することができる。そして、磁気センサ1Aは、ハウジング12の内側に、配線16一方の端部と、ホールIC11の端子11aとが電気的に接続される接続箇所を収容する。その結果、磁気センサ1Aにおいて、上述した接続箇所に異物が接触することを防止することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る回転機器100Bについて図8を用いて説明する。図8は、第2実施形態に係る回転機器100Bにおいて、筐体2の第2部分2Bを取り外した状態の平面図である。なお、第2実施形態に係る回転機器100Bの構成において、第1実施形態に係る回転機器100と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第2実施形態に係る回転機器100Bについて図8を用いて説明する。図8は、第2実施形態に係る回転機器100Bにおいて、筐体2の第2部分2Bを取り外した状態の平面図である。なお、第2実施形態に係る回転機器100Bの構成において、第1実施形態に係る回転機器100と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係る回転機器100Bは、第1実施形態に係る回転機器100と同様に、磁気センサ1Bと、筐体2と、モータ3と、複数のギヤを有する駆動伝達機構4と、不図示の制御部と、を備える。その上、第2実施形態に係る回転機器100Bは、基板6と、ホルダ7とを備える。
本実施形態に係る基板6は、回転機器100Bの内側に設けられる。基板6には、上述した制御部が設けられる。
ホルダ7は、図11Aに示すように、本体(以下、ホルダ本体部と呼称する)71と、第1の貫通孔(以下、第1ホルダ貫通孔と呼称する)7h1と、第2の貫通孔(以下、第2ホルダ貫通孔と呼称する)7h2と、ピン(以下、ホルダピンと呼称する)7dと、を有する。本実施形態に係るホルダ本体部71は、薄い板状に形成されている。つまり、Z軸方向におけるホルダ本体部71は薄い。また、ホルダ本体部71は、例えばX軸方向およびY軸方向に対して傾斜するように延在する。
第1ホルダ貫通孔7h1は、例えば、ホルダ本体部71の長手方向において、ホルダ本体部71の中央に形成されている。そして、第1ホルダ貫通孔7h1には、後述するように、出力ギヤ4Eの出力軸4Jが挿通される(図11B参照)。
第2ホルダ貫通孔7h2は、例えば、ホルダ本体部71の長手方向において、ホルダ本体部71の両端部に形成されている。そして、第2ホルダ貫通孔7h2には、後述するように、筐体2における第1部分2Aに形成された筐体ピン2dが挿通される。そして、第2ホルダ貫通孔7h2に筐体ピン2dが係合することで、筐体2の第1部分2Aにホルダ7が固定される(図11C参照)。
ホルダピン7dは、Z軸方向から視た場合、第1ホルダ貫通孔7h1の周囲に配置される。そして、ホルダピン7dが、ベース取付部貫通孔121bhに挿通されて係合することで、磁気センサ1Bがホルダ7に固定される。
また、第2実施形態におけるフレキシブル基板13の配線132は、X軸方向およびY軸方向に対して傾斜するように延在する。
次に、第2実施形態に係る磁気センサ1Bについて図9および図10を用いて説明する。図9Aは、第2実施形態に係る磁気センサ1Bをベース121B側から視た斜視図である。図9Bは、第2実施形態に係る磁気センサ1Bをカバー122側から視た斜視図である。図9Cは、第2実施形態に係る磁気センサ1Bにおいて、ハウジング12の分解斜視図である。図10Aは、第2実施形態に係る磁気センサ1Bにおいて、カバー122を取り付けた状態におけるベース121Bの内側を示す図面である。図10Bは、第2実施形態に係る磁気センサ1Bにおいて、カバー122を取り付けた状態における断面図である。なお、図10Aにおいて、ベース121Bの内側に充填する樹脂15を省略してあり、かつ、カバー122の内側に配置するマグネットケースMCを省略してある。また、第2実施形態に係る磁気センサ1Bの構成において、第1実施形態に係る磁気センサ1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係る磁気センサ1Bにおけるハウジング12Bのベース121Bは、図9Cに示すように、第1部分(以下、ベース第1部分と呼称する)1211と、第2部分(以下、ベース第2部分と呼称する)1212と、取付部1213と、を備える。ホールIC11はホール素子を内蔵する。ベース第1部分1211は、ホールIC11とフレキシブル基板13の一部とベース121Bの一部分が一体的に形成された部分である。ベース第2部分1212は、ベース第1部分1211に対してカバー122側に位置する。取付部1213は、ピン(以下、取付ピンと呼称する)1213aを挿通可能な複数の孔部(以下、取付孔と呼称する)1213bで構成されている。また、取付部1213があることで、ベース第1部分1211にベース第2部分1212を取り付けることができ、さらにベース121Bに対してカバー122の角度を変更可能になっている。
ベース第1部分1211は、ベース本体部121aにおける底部121a2と、第2開口121a4とを有する。そして、本実施形態に係る磁気センサ1Bにおいて、ベース121のうちベース第1部分1211とホールIC11とフレキシブル基板13の一部とが、インサートモールド成形によって一体成形されて一体になっている。
ベース第2部分1212は、ベース本体部121aにおける筒部121a1と、ベース取付部121bと、凹部121a5と、を有する。つまり、本実施形態におけるベース121は、ベース第1部分1211とベース第2部分1212とが異なる2つの構成部品として形成されている。
本実施形態に係る取付孔1213bは、軸芯12xに対して筒部121a1の外周面に複数(8つ)設けられている。このため、ベース第1部分1211に対してベース第2部分1212は、所定の角度(例えば45度)ずつ角度を変更して取り付け可能である。
次に、第2実施形態に係る回転機器100Bにおいて、筐体2に磁気センサ1Bを取り付ける工程について図11を用いて説明する。図11Aは、第2実施形態に係る回転機器100Bにおいて、磁気センサ1Bを筐体2に取り付ける工程を順番に示す斜視図である。図11Bは、第2実施形態に係る回転機器100Bにおいて、磁気センサ1Bを筐体2に取り付ける工程を順番に示す斜視図である。図11Cは、第2実施形態に係る回転機器100Bにおいて、磁気センサ1Bを筐体2に取り付ける工程を順番に示す斜視図である。
作業員は、先ず、図11Aに示すように、筐体2の第1部分2AにおけるZ軸方向の一方にホルダ7を配置する。そして、作業員は、第1部分2Aに対してホルダ7をZ軸方向の一方に移動させ、出力ギヤ4Eの出力軸4Jを第1ホルダ貫通孔7h1に挿通させるとともに、第1部分2Aの筐体ピン2dを第2ホルダ貫通孔7h2に挿通させて、図11Bに示すように、筐体2の第1部分2Aにホルダ7を取り付ける。
次に、作業者は、ホルダ7におけるZ軸方向の一方に磁気センサ1Bを配置する。そして、作業員は、ホルダ7に対して磁気センサ1BをZ軸方向の一方に移動させて、ホルダピン7dにベース取付部貫通孔121bhを挿通させ、図11Cに示すように、ホルダ7を介して磁気センサ1Bを筐体2の第1部分2Aに取り付ける。最後に、作業者は、筐体2の第2部分2Bに設けられた不図示の筐体ピンをフィルム貫通孔134hに挿通させ、かつ、第1部分2Aを第2部分2Bに組み付けて筐体2を組み立てる。
以上に説明したように、本実施形態に係る磁気センサ1Bは、以下の構成を有する。磁気センサ1Bにおけるベース121Bは、ホール素子を内蔵するホールIC11とフレキシブル基板13の一部とが一体的に形成されたベース第1部分1211と、当該ベース第1部分1211に対してカバー122側に位置するベース第2部分1212と、取付ピン1213aおよび当該取付ピン1213aを挿通可能な複数の取付孔1213bで構成され、ベース121Bに対するカバー122の角度を変更して取り付け可能な取付部1213と、を有する。そのため、本実施形態に係る磁気センサ1Bは、筐体2に対して配線132の引き出し方向を容易に変更することができる。その結果、磁気センサ1Bにおける基板6の位置の設計変更に対応して配線132の引き出し方向を容易に変更することができる。
また、本実施形態に係る磁気センサ1Bは、ベース121Bを形成する際、フレキシブル基板13を固定するフィルム貫通孔134hを、磁気センサ1Bを筐体2に固定する際に使用することができる。その結果、フィルム貫通孔134hを、ベース121Bの形成の際と、磁気センサ1Bを筐体2に固定する際とに兼用することができる。
[第2実施形態の第1変形例]
次に、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Cについて図12および図13を用いて説明する。図12Aは、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Cをベース121B側から視た斜視図である。図12Bは、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Cをカバー122側から視た斜視図である。図13Aは、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1において、カバー122を取り付けた状態におけるベース121Bの内側を示す図面である。図13Bは、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Cにおいて、カバー122を取り付けた状態における断面図である。なお、図13Aにおいて、ベース121Bの内側に充填する樹脂15を省略してあり、かつ、カバー122の内側に配置するマグネットケースMCを省略してある。また、第1変形例に係る磁気センサ1Cの構成において、第2実施形態に係る磁気センサ1Bと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Cについて図12および図13を用いて説明する。図12Aは、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Cをベース121B側から視た斜視図である。図12Bは、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Cをカバー122側から視た斜視図である。図13Aは、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1において、カバー122を取り付けた状態におけるベース121Bの内側を示す図面である。図13Bは、第2実施形態の第1変形例に係る磁気センサ1Cにおいて、カバー122を取り付けた状態における断面図である。なお、図13Aにおいて、ベース121Bの内側に充填する樹脂15を省略してあり、かつ、カバー122の内側に配置するマグネットケースMCを省略してある。また、第1変形例に係る磁気センサ1Cの構成において、第2実施形態に係る磁気センサ1Bと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第1変形例の磁気センサ1Cは、複数の配線16を有する。配線16は、導電性の金属
部材(導線)と、金属歩合を被覆する被覆部とを有する。被覆部は、絶縁性の材料で形成される。そして、配線16の一方の端部は、ホールIC11の端子11aに対して電気的に接続される。
部材(導線)と、金属歩合を被覆する被覆部とを有する。被覆部は、絶縁性の材料で形成される。そして、配線16の一方の端部は、ホールIC11の端子11aに対して電気的に接続される。
そして、配線16は、配線16の一方の端部がベース121Bの内側に位置し、第2開口121a4に対して配線16が挿通され、配線16の他方の端部は、回転機器100Bの内側に設けられた基板6に対して電気的に接続される。
また、第1変形例に係る磁気センサ1Cは、ベース121Bの内側に、配線16の一方の端部と、ホールIC11の端子11aとが電気的に接続される接続箇所が配置される。換言すると、ハウジング12の内側に、配線16の一部が収容がされる。より具体的に説明すると、ハウジング12の内側に、配線16の一方の端部と、ホールIC11の端子11aとが電気的に接続される接続箇所が配置される。
以上に説明したように、本変形例に係る磁気センサ1Cにおいて、ハウジング12Cのベース121Bは、第1部分(ベース第1部分)1211と、第2部分(ベース第2部分)1212と、取付部1213と、を備える。ホールIC11は、ホール素子を内蔵する。ベース第1部分1211は、ホールIC11と、配線16の一部とが一体的に形成されている。ベース第2部分1212は、ベース第1部分1211に対してカバー122側に位置する。取付部1213は、ピン(取付ピン)1213aおよびピン(取付ピン)1213aを挿通可能な複数の取付孔1213bで構成されている。また、取付部1213があることで、ベース第1部分1211にベース第2部分1212を取り付けることができ、さらにベース121Bに対してカバー122の角度を変更可能になっている。そのため、本変形例に係る磁気センサ1Cは、筐体2に対して配線16の引き出し方向を変更することができる。その結果、磁気センサ1Cにおける基板6の位置の変更に対応して配線16の引き出し方向を容易に変更することができる。
なお、上述した実施形態および変形例において、駆動伝達機構4を構成するギヤの数は、出力ギヤ4Eの出力軸4Jにおけるトクル等に応じて適宜、変更することができる。
また、上記実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上述した各実施形態または変形例の構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
1、1A、1B、1C 磁気センサ, 11 ホールIC(ホール素子), 121、121B ベース, 1211 ベース第1部分(第1部分), 1212 ベース第2部分(第2部分), 1213 取付部, 1213a 取付ピン, 1213b 取付孔, 122 カバー, 16 配線, 2 筐体, 3 モータ, 41 第1ギヤ(ギヤ), 42 第2ギヤ(ギヤ), 43 第3ギヤ(ギヤ), 44 第4ギヤ(ギヤ), 4E 出力ギヤ(ギヤ), 100、100B 回転機器
Claims (7)
- ホール素子と、
ベースおよびカバーを有するハウジングと、
前記ホール素子に対して電気的に接続された配線と、
を備え、
前記ハウジングは、前記ホール素子を収容しており、
前記ホール素子と前記ベースと前記配線の一部とが一体成形されている、
磁気センサ。 - 前記配線を有するフレキシブル基板を備え、
前記ホール素子と前記ベースと前記フレキシブル基板の一部とが一体成形されている、
請求項1に記載の磁気センサ。 - 前記フレキシブル基板の一部は、前記ハウジングに収容されている、
請求項2に記載の磁気センサ。 - 弾性変形可能な前記ベースの一部分に前記カバーの一部分が係合している、
請求項1~3のいずれか一項に記載の磁気センサ。 - 前記ベースは、
前記ホール素子と前記配線の一部と一体成形されている第1部分と、
当該第1部分に対して前記カバー側にある第2部分と、
取付部と、を備え、
前記取付部は、複数の孔部と、当該孔部に挿通されたピンと、を備え、
周方向において、前記ベースに対する前記カバーの角度は、変更可能である、
請求項1に記載の磁気センサ。 - 前記ベースは、
前記ホール素子と前記フレキシブル基板の一部と一体成形されている第1部分と、
当該第1部分に対して前記カバー側にある第2部分と、
取付部と、を備え、
前記取付部は、複数の孔部と、当該孔部に挿通されたピンと、を備え、
周方向において、前記ベースに対する前記カバーの角度は、変更可能である、
請求項2に記載の磁気センサ。 - 請求項1~6のいずれか一項に記載の磁気センサと、
前記磁気センサを収容する筐体と、
モータと、
ギヤと、
を備える回転機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022045636A JP2023139883A (ja) | 2022-03-22 | 2022-03-22 | 磁気センサおよび回転機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022045636A JP2023139883A (ja) | 2022-03-22 | 2022-03-22 | 磁気センサおよび回転機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023139883A true JP2023139883A (ja) | 2023-10-04 |
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ID=88204577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022045636A Pending JP2023139883A (ja) | 2022-03-22 | 2022-03-22 | 磁気センサおよび回転機器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023139883A (ja) |
-
2022
- 2022-03-22 JP JP2022045636A patent/JP2023139883A/ja active Pending
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