JP2023139334A - 穿刺針及び医療用デバイスセット - Google Patents

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Abstract

Figure 2023139334000001
【課題】ガイドワイヤーが挿通可能な内腔を有する内針を有する穿刺針と、ガイドワイヤーと、を備えた医療用デバイスセットを提供する。
【解決手段】医療用デバイスセット12は、穿刺針10Aとガイドワイヤー14とを備える。穿刺針10Aにおいて、内針部材18は、内針先端46が外針先端28よりも基端方向に位置する第1位置から内針先端46が外針先端28よりも先端方向に突出した第2位置まで外針部材16に対して先端方向に移動可能である。内針ハブに設けられた第1係合部と外針ハブに設けられた第2係合部とは、内針部材18が第2位置にある状態で互いに接触することにより内針部材18が外針部材16に対して基端方向に移動することを阻止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、穿刺針及び医療用デバイスセットに関する。
例えば、特許文献1には、カテーテルを心膜腔に挿入するための医療用デバイスが開示されている。この医療用デバイスは、内針部材と、内針部材が挿通可能な内腔を有する外針部材とを備える。内針部材は、外針先端よりも鈍である内針先端を有する(特許文献1の図10参照)。この医療用デバイスでは、外針先端を内針先端よりも先端方向に突出させた状態で体外から体組織に穿刺し、膜組織に到達する前で内針先端を外針先端よりも先端方向に突出させることにより、外針先端による膜組織の損傷を防止している。医療用デバイスでは、内針先端が外針先端よりも先端方向に位置した状態を保持するためのばね部材が穿刺針の内部に組み込まれている。
特許第5973882号公報
ところで、血管内にガイドワイヤーを挿入するための穿刺針では、穿刺針の鋭利な針先端によって血管後壁を傷付けることがある。また、穿刺針を介してガイドワイヤーを血管内に挿入する時にガイドワイヤーが刃面(刃先、切り刃及び顎部を含む)に接触して損傷することもある。なお、切り刃とは、刃面の外周のうち刃先から基端方向に向かって所定角度の広がりをもって延びた一対の辺をいう。上述した特許文献1に記載の医療用デバイスは、ガイドワイヤーを血管内に導入する穿刺針ではない。また、医療用デバイスでは、ばね部材を内部に組み込んでいるため構造が複雑である。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
本発明の一態様は、ガイドワイヤーが挿通可能な内腔を有する内針と前記内針の基端部に設けられた内針ハブとを有する内針部材と、前記内針が挿通可能な内腔を有する外針と、前記外針の基端部に設けられた外針ハブと、を有する外針部材と、を備えた穿刺針であって、前記外針は、血管に穿刺可能な刃面と、前記刃面の先端に位置する外針先端と、を含み、前記内針は、前記外針先端よりも鈍である内針先端を含み、前記内針部材は、前記内針先端が前記外針先端よりも基端方向に位置する第1位置から前記内針先端が前記外針先端よりも前記先端方向に突出した第2位置まで前記外針部材に対して前記先端方向に移動可能であり、前記内針ハブには、第1係合部が設けられ、前記外針ハブには、第2係合部が設けられ、前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記内針部材が前記第2位置にある状態で互いに接触することにより前記内針部材が前記外針部材に対して基端方向に移動することを阻止する、穿刺針である。
本発明の他の態様は、上述した穿刺針と、前記ガイドワイヤーと、を備えた医療用デバイスセットである。
本発明によれば、内針先端が外針先端よりも基端方向に位置した状態で穿刺針を血管内に穿刺した後(血管確保した後)で、外針先端よりも鈍である内針先端を外針先端よりも先端方向に突出させることができる。これにより、内針先端を外針先端よりも先端方向に突出させた状態で、ガイドワイヤーを内針部材の内腔を介して血管内に導入することができる。そのため、ガイドワイヤーの血管内への導入時に穿刺針が血管後壁に当たった場合であっても、内針先端を血管後壁に接触させることができるため外針先端が血管後壁に当たることを抑制できる。よって、血管後壁が外針先端によって傷付くことを抑えることができる。
また、内針先端が血管後壁に当たった場合であっても、第1係合部と第2係合部とによって内針部材の外針部材に対する基端方向への移動が阻止される。そのため、外針先端が内針先端よりも先端方向に突出することを抑えることができる。これにより、血管後壁が外針先端によって傷付くことを一層抑えることができる。
さらに、ガイドワイヤーの血管内への導入時に内針によってガイドワイヤーが刃面(外針先端、切り刃及び顎部)に触れることを防止できるため、刃面によるガイドワイヤーの損傷を抑えることができる。また、穿刺針では、内針ハブに設けられた第1係合部と外針ハブに設けられた第2係合部とが互いに接触することにより内針部材の外針部材に対する基端方向への移動を阻止している。そのため、穿刺針の内部にばね部材を組み込む必要がない。よって、穿刺針の構造を簡素化できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る医療用デバイスセットの縦断面図である。 図2Aは、図1に示す穿刺針の先端部分の拡大縦断面図である。図2Bは、図1に示す穿刺針を先端開口が向く方向から見た平面図である。 図3Aは、図2AのIII-III線に沿った横断面図である。図3Bは、図1の移動規制部の構成説明図である。 図4は、図1の穿刺針の基端部分の拡大縦断面図である。 図5は、図1の医療用デバイスセットの第1動作説明図である。 図6は、図1の医療用デバイスセットの第2動作説明図である。 図7は、図1の医療用デバイスセットの第3動作説明図である。 図8Aは、第1変形例に係る穿刺針の構成説明図である。図8Bは、第2変形例に係る穿刺針の構成説明図である。 図9Aは、第3変形例に係る穿刺針の一部省略縦断面図である。図9Bは、図9Aの動作説明図である。 図10は、第4変形例に係る穿刺針の一部省略縦断面図である。 図11は、図10に示す穿刺針を備えた医療用デバイスセットの動作説明図である。 図12は、第5変形例に係る穿刺針の一部省略縦断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る医療用デバイスセット12は、PICC、CICC等の中心静脈カテーテルを中心静脈内に挿入するために用いられる。ただし、医療用デバイスセット12は、動脈カテーテルを動脈内に挿入するために用いられる医療用デバイスであってもよい。
医療用デバイスセット12は、ガイドワイヤー14と穿刺針10Aとを備える。医療用デバイスセット12の初期状態(使用前の状態)では、ガイドワイヤー14は穿刺針10Aに挿入されない。
ガイドワイヤー14は、図示しないカテーテルを血管300内に案内するための棒状部材である。ガイドワイヤー14は、蛇行する血管300(図5参照)に沿って押し進めることができるように可撓性を有する。ガイドワイヤー14は、例えば、ニッケルチタン合金等の超弾性合金製のワイヤーの表面を親水性ポリマーで被覆することにより構成される。ただし、ガイドワイヤー14の構成は、適宜設定可能である。
穿刺針10Aは、外針部材16、内針部材18及び移動規制部20を備える。外針部材16は、内針部材18が挿通可能な内腔17を有する。外針部材16は、外針22及び外針ハブ24を含む。外針22は、一方向(矢印X方向)に延在した中空針である。換言すれば、外針22は、管状に形成されている。外針22は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料によって構成されている。ただし、外針22の構成材料は、適宜選択可能である。外針22は、その全長に亘って延在した内腔23を有する。
図2Aに示すように、外針22の先端部は、血管300(図5参照)に穿刺可能な刃面26を有する。刃面26は、外針22の軸線Ax1と当該軸線Ax1に直交する平面とに対して傾斜している。刃面26は、外針22の基端方向(矢印X2方向)に向かって外針22の径方向外方に傾斜している。刃面26には、外針22の内腔23に連通する先端開口30が形成されている。
図2A及び図2Bにおいて、刃面26は、外針先端28と、切り刃29と、顎部31とを有する。外針先端28は、刃面26の先端方向(矢印X1方向)の端に位置する刃先である。外針先端28は、鋭利に形成されている。切り刃29は、刃面26の外周のうち外針先端28から基端方向に向かって所定角度の広がりをもって延びた一対の辺である(図2B参照)。顎部31は、先端開口30を囲む外周部のうち最も矢印X2方向に位置する部分をいう。刃面26は、穿刺針10Aを血管300(図5参照)に穿刺する時(以下、単に「穿刺時」ということがある。)に上方(矢印Z2方向)を向く。
図3Aに示すように、外針22は、外針下壁部32、外針上壁部34、一対の外針側壁部36を有する。外針下壁部32は、穿刺時に外針22の軸線Ax1の下方(矢印Z1方向)に位置する。外針上壁部34は、穿刺時に外針22の軸線Ax1の上方(矢印Z2方向)に位置する。一対の外針側壁部36は、穿刺時に外針22の軸線Ax1に対して、上下方向(矢印Z方向)と外針22の軸線方向(矢印X方向)とに直交する方向(矢印Y方向)に位置する。
外針22の先端部において、外針下壁部32及び外針上壁部34の各々は、各外針側壁部36よりも肉厚に形成されている。外針22のうち先端部以外の部分(中間部及び基端部)において、外針下壁部32及び外針上壁部34の各々は、各外針側壁部36よりも肉厚であってもよいし肉薄であってもよい。また、外針22のうち先端部以外の部分において、外針22の壁部の厚さは、周方向に一定であってもよい。
図2Aにおいて、外針22の先端部において、外針下壁部32には、バックカット部38が形成されている。バックカット部38は、外針先端28から基端方向に向かって刃面26が向いている方向とは反対方向(矢印Z1方向)に傾斜した平面である。バックカット部38の大きさ及び形状は、適宜設定可能である。
図1及び図4に示すように、外針ハブ24は、外針22の基端部に設けられた中空部材である。外針ハブ24は、人手によって把持し易い形状及び大きさを有する。外針ハブ24は、硬質樹脂によって構成されている。外針ハブ24は、外針22の内腔23に連通する内腔25を有する。
図1において、内針部材18は、ガイドワイヤー14が挿通可能な内腔39を有する。内針部材18は、内針40、内針ハブ42及び弁部材44を含む。内針40は、一方向(矢印X方向)に延在した中空針である。内針40は、その全長に亘って延在した内腔41を有する。
穿刺針10Aの初期状態で、内針40は、外針22の内腔23に挿通されている。内針40は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料によって構成されている。ただし、内針40は、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリウレタン(PU)、エチレン-4フッ化エチレン共重合体(ETFE)等の樹脂材料によって構成されてもよい。内針40の構成材料は、適宜選択できる。
図2Aに示すように、内針40は、外針先端28よりも鈍である内針先端46を有する。内針先端46は、刃先を有しておらず、鋭利でない。すなわち、内針先端46は、血管等の生体組織に接触しても生体組織を損傷させることがない形状を有する。具体的に、内針先端46の外周角部には、環状の面取り部48が形成されている。面取り部48は、平坦面である。ただし、面取り部48は、凸状の湾曲面であってもよい。面取り部48の大きさは、適宜設定可能である。穿刺針10Aの初期状態において、内針先端46は、外針先端28よりも外針22の基端方向(矢印X2方向)に位置する。詳細には、内針先端46は、顎部31よりも外針22の基端方向に位置する。
図3Aに示すように、内針40は、内針下壁部50、内針上壁部52、一対の内針側壁部54を有する。内針下壁部50は、穿刺時に内針40の軸線Ax2の下方(矢印Z1方向)に位置する。内針上壁部52は、穿刺時に内針40の軸線Ax2の上方(矢印Z2方向)に位置する。一対の内針側壁部54は、穿刺時に内針40の軸線Ax2に対して、上下方向(矢印Z方向)と内針40の軸線方向(矢印X方向)とに直交する方向(矢印Y方向)に位置する。
内針40の先端部において、各内針側壁部54は、内針下壁部50及び内針上壁部52の各々よりも肉厚に形成されている。内針40のうち先端部以外の部分(中間部及び基端部)において、各内針側壁部54は、内針下壁部50及び内針上壁部52の各々よりも肉厚であってもよいし肉薄であってもよい。また、内針40のうち先端部以外の部分において、内針40の壁部の厚さは、周方向に一定であってもよい。
図1及び図4において、内針ハブ42は、内針40の基端部に設けられた中空部材である。内針ハブ42は、硬質樹脂によって構成されている。内針ハブ42は、内針40の内腔41に連通する内腔43を有する。内針ハブ42は、外針ハブ24の内腔25に挿入されている。内針ハブ42の基端部は、矢印X2方向に向かって拡径するルアーテーパー部56を有する。
弁部材44は、内針ハブ42の内腔43に配置されている。弁部材44は、血液の外部への漏れを防止する。弁部材44には、ガイドワイヤー14を貫通させるための切れ込みが設けられている。
穿刺針10Aの初期状態で、内針部材18は、内針先端46が外針先端28よりも基端方向(矢印X2方向)に位置する第1位置にある(図2A及び図5参照)。内針部材18は、第1位置から内針先端46が外針先端28よりも先端方向に突出した第2位置まで外針部材16に対して移動可能に設けられている(図6参照)。
図3B及び図4に示すように、移動規制部20は、第1係合部60と第2係合部62とを有する。第1係合部60及び第2係合部62は、内針部材18が第2位置にある状態で互いに接触することにより内針部材18が外針部材16に対して基端方向(矢印X2方向)に移動することを阻止する。具体的に、移動規制部20は、凸部64、スリット66及び2つの突起部68を有する。
凸部64は、内針ハブ42の外周面から径方向外方に突出している。凸部64は、第1係合部60である。スリット66は、外針ハブ24の壁部を厚さ方向に貫通する。スリット66は、外針ハブ24の軸線方向に沿って延在している。スリット66には、凸部64が挿入されている。
凸部64は、スリット66に挿入された状態で外針ハブ24の外周面よりも外針ハブ24の径方向外方に突出している。凸部64のうちスリット66よりも突出している部分は、手指で操作可能な操作部70として機能する。本実施形態において、凸部64は、四角柱状に形成されている。ただし、凸部64の大きさ及び形状は、適宜設定可能である。
図3Bにおいて、2つの突起部68は、第2係合部62である。2つの突起部68は、互いに向かい合うように位置している。突起部68は、スリット66を形成する溝側面から突出している。突起部68は、凸部64の突出方向(矢印Z2方向)から見て、三角形状(直角三角形状)に形成されている。突起部68は、突起部68の矢印X方向に沿った幅が当該突起部68の突出方向に向かって狭くなるように形成されている。
突起部68は、傾斜面72及びストッパ面74を含む。傾斜面72は、スリット66の内方に向かって外針ハブ24の先端方向(矢印X1方向)に傾斜している。ストッパ面74は、スリット66の幅方向(矢印Y方向)に沿って延在している。凸部64は、傾斜面72を先端方向に乗り越え可能である。凸部64は、ストッパ面74を基端方向に乗り越え不能である。つまり、移動規制部20は、内針部材18を第2位置にロックする。
次に、医療用デバイスセット12の使用方法について説明する。医療用デバイスセット12の使用前の状態において、ガイドワイヤー14は、穿刺針10Aに挿入されていない。
医療用デバイスセット12を使用する場合、まず、図5に示すように、穿刺針10Aを皮膚から血管300に穿刺することにより、刃面26を血管300内に位置させる。この時、内針先端46が外針先端28(刃面26)よりも基端方向に位置しているため、穿刺針10Aの穿刺抵抗が過度に大きくなることを抑えることができる。また、外針22の先端部にはバックカット部38が設けられているため、穿刺針10Aを血管300内に挿入し過ぎた場合であっても、外針先端28ではなくバックカット部38を血管後壁302に接触させることができる。これにより、外針先端28が血管後壁302を貫通することを抑えることができる。
外針22の刃面26を血管300内に挿入した後(血管確保後)、ユーザは、凸部64(操作部70)を先端方向にスライドさせる。これにより、内針部材18が外針部材16に対して先端方向に移動する。この時、凸部64は、突起部68の傾斜面72を乗り越える。そうすると、図6に示すように、内針部材18は、内針先端46が外針先端28よりも先端方向に突出する第2位置に移動する。
この状態では、凸部64の基端方向への移動が突起部68のストッパ面74によって規制されている。そのため、内針部材18は、第2位置から第1位置に戻ることはない。また、内針先端46は、外針先端28よりも鈍であるため、内針先端46が血管後壁302に当たった場合でも血管後壁302が損傷することを抑えることができる。
続いて、内針ハブ42のルアーテーパー部56からガイドワイヤー14を内針部材18の先端方向に挿入する。そうすると、図7に示すように、ガイドワイヤー14は、弁部材44及び内針40の内腔41を通り内針40の先端開口30から外部に導出される。この時、刃面26の外針先端28、切り刃29及び顎部31が内針40によって覆われているため、ガイドワイヤー14が外針先端28、切り刃29及び顎部31に接触して損傷することはない。これにより、ガイドワイヤー14が血管300内に挿入される。その後、穿刺針10Aは、血管300から抜去される。
本実施形態は、以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、内針先端46が外針先端28よりも基端方向に位置した状態で穿刺針10Aを血管300内に穿刺した後(血管確保した後)で、外針先端28よりも鈍である内針先端46を外針先端28よりも先端方向に突出させることができる。これにより、内針先端46を外針先端28よりも先端方向に突出させた状態で、ガイドワイヤー14を内針部材18の内腔39を介して血管300内に導入することができる。そのため、ガイドワイヤー14の血管300内への導入時に穿刺針10Aが血管後壁302に当たった場合であっても、内針先端46を血管後壁302に接触させることができるため外針先端28が血管後壁302に当たることを抑制できる。よって、血管後壁302が外針先端28によって傷付くことを抑えることができる。
また、内針先端46が血管後壁302に当たった場合であっても、第1係合部60と第2係合部62とによって内針部材18の外針部材16に対する基端方向への移動が阻止される。そのため、外針先端28が内針先端46よりも先端方向に突出することを抑えることができる。これにより、血管後壁302が外針先端28によって傷付くことを一層抑えることができる。
さらに、ガイドワイヤー14の血管300内への導入時に内針40によってガイドワイヤー14が刃面26(外針先端28、切り刃29及び顎部31)に触れることを防止できるため、刃面26によるガイドワイヤー14の損傷を抑えることができる。また、穿刺針10Aでは、内針ハブ42に設けられた第1係合部60と外針ハブ24に設けられた第2係合部62とが互いに接触することにより内針部材18の外針部材16に対する基端方向への移動を阻止している。そのため、穿刺針10Aの内部にばね部材を組み込む必要がない。よって、穿刺針10Aの構造を簡素化できる。
内針ハブ42は、外針ハブ24の内腔25に挿入されている。内針ハブ42の外周面には、当該内針ハブ42の径方向外方に突出した凸部64が設けられている。凸部64は、第1係合部60である。
このような構成によれば、第1係合部60の構成を簡素化できる。
外針ハブ24には、外針ハブ24の軸線方向に沿って延在したスリット66が形成されている。凸部64は、スリット66に挿入されている。スリット66には、第2係合部62が設けられている。
このような構成によれば、移動規制部20の構成を簡素化できる。
スリット66を形成する溝側面には、第2係合部62である突起部68が設けられている。凸部64及び突起部68は、内針部材18を外針部材16に対して先端方向に移動させる時に凸部64が突起部68を乗り越えるように形成されている。
このような構成によれば、凸部64と突起部68とによって外針部材16に対する内針部材18の基端方向への移動を規制できる。
凸部64及び突起部68は、凸部64が突起部68を基端方向に乗り越え不能なように形成されている。
このような構成によれば、第2位置にある内針部材18が第1位置に戻ることを防止できる。
凸部64は、外針ハブ24の外周面よりも外針ハブ24の径方向外方に突出している。
このような構成によれば、凸部64のうち外針ハブ24の外周面よりも突出している部分を内針部材18の操作部70として利用することができる。
外針22は、外針先端28から基端方向に向かって刃面26が向いている方向とは反対方向に傾斜したバックカット部38を有する。
このような構成によれば、穿刺時に穿刺針10Aを血管300内に挿入し過ぎた場合であっても、外針先端28ではなくバックカット部38を血管後壁302に接触させることができる。これにより、血管後壁302が外針先端28によって損傷することを抑えることができる。
外針下壁部32は、外針側壁部36よりも肉厚に形成されている。
このような構成によれば、外針下壁部32にバックカット部38を加工し易くなる。
内針40は、内針下壁部50と、内針上壁部52と、一対の内針側壁部54とを有する。内針40の先端部において、内針側壁部54は、内針下壁部50及び内針上壁部52の各々よりも肉厚に形成されている。
このような構成によれば、内針40の先端部の上下方向の曲げ剛性を向上させることができる。これにより、例えば、内針部材18を第1位置から第2位置に移動させる時に内針先端46が血管後壁302に当たった場合でも、内針40の先端部が曲がることを抑えることができる。よって、内針40の先端部が曲がって内針上壁部52が刃面26の顎部31に接触することを抑えることができる。
本実施形態において、穿刺針10Aは、上記構成に限定されない。凸部64には、当該凸部64が各突起部68を先端方向に乗り越えるための傾斜面が形成されてもよい。この場合、傾斜面72は、各突起部68に設けられなくてもよい。凸部64及び各突起部68は、凸部64が各突起部68を先端方向に乗り越え可能であり且つ凸部64が各突起部68を基端方向に乗り越え不能であれば、どのような形状及び大きさに構成されてもよい。突起部68は、1つ又は3つ以上設けられてもよい。
(第1変形例)
次に、第1変形例に係る穿刺針10Bについて説明する。本変形例に係る穿刺針10Bにおいて、上述した穿刺針10Aと同一の構成要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。後述する第2~第5変形例に係る穿刺針10C~10Fについても同様である。
図8Aに示すように、穿刺針10Bは、外針部材16、内針部材18(図1参照)及び移動規制部20aを備える。移動規制部20aは、凸部64、スリット66、2つの突起部68a(第2係合部62a)を有する。突起部68aは、凸部64の突出方向から見て、三角形状(二等辺三角形状)に形成されている。突起部68aは、突起部68aの矢印X方向に沿った幅が当該突起部68aの突出方向に向かって狭くなるように形成されている。
突起部68aは、第1傾斜面80及び第2傾斜面82を含む。第1傾斜面80は、スリット66の内方に向かって外針ハブ24の先端方向(矢印X1方向)に傾斜している。第2傾斜面82は、スリット66の内方に向かって外針ハブ24の基端方向(矢印X2方向)に傾斜している。凸部64は、第1傾斜面80を先端方向に乗り越え可能である。凸部64は、第2傾斜面82を基端方向に乗り越え可能である。つまり、ユーザが凸部64(操作部70)を基端方向にスライドさせることにより、移動規制部20aは、第2位置にある内針部材18を第1位置に戻すことができる。
本変形例において、凸部64及び各突起部68aは、凸部64が各突起部68aを外針ハブ24の基端方向に乗り越え可能なように形成されている。
このような構成によれば、例えば、内針先端46を外針先端28よりも先端方向に突出させた状態で刃面26が血管300から抜け出た場合であっても、内針部材18を第2位置から第1位置に移動させて内針先端46を外針22の内腔23に戻すことができる。これにより、穿刺針10Bの血管300の再穿刺を行うことができる。
本変形例に係る穿刺針10Bは、上記構成に限定されない。凸部64には、凸部64が先端方向に各突起部68aを乗り越え可能なように傾斜面が形成されてもよい。この場合、第1傾斜面80は、各突起部68aに設けられなくてもよい。凸部64には、凸部64が基端方向に各突起部68aを乗り越え可能なように傾斜面が形成されてもよい。この場合、第2傾斜面82は、各突起部68aに設けられなくてもよい。凸部64及び各突起部68aは、凸部64が各突起部68aを先端方向及び基端方向の両方向に乗り越え可能であれば、どのような形状及び大きさに構成されてもよい。突起部68aは、1つ又は3つ以上設けられてもよい。
(第2変形例)
次に、第2変形例に係る穿刺針10Cについて説明する。図8Bに示すように、穿刺針10Cは、外針部材16、内針部材18(図1参照)及び移動規制部20bを備える。移動規制部20bは、凸部64及びスリット66aを有する。なお、移動規制部20bは、上述した突起部68を有しない。スリット66aは、外針ハブ24に設けられている。スリット66aは、スライド溝84、先端係止溝86(第2係合部62b)及び基端係止溝88を含む。
スライド溝84は、外針ハブ24の軸線方向(矢印X方向)に沿って延在している。先端係止溝86は、スライド溝84の先端部から外針ハブ24の周方向に延出している。基端係止溝88は、スライド溝84の基端部から外針ハブ24の周方向に延出している。先端係止溝86及び基端係止溝88の各々は、凸部64が挿入可能な大きさ及び形状を有する。先端係止溝86のスライド溝84からの延出方向と基端係止溝88のスライド溝84からの延出方向とは、互いに同じである。先端係止溝86及び基端係止溝88の各々の形状及び大きさは、適宜設定可能である。
本変形例では、穿刺針10Cの初期状態において、凸部64が基端係止溝88に位置する。この状態で、凸部64は、基端係止溝88の溝壁面によって矢印X方向の移動が阻止される。
本変形例に係る穿刺針10Cを使用する場合、穿刺針10Cの血管確保後、操作部70を手指で操作して内針部材18を外針部材16に対して周方向に回転させて凸部64をスライド溝84に位置させる。この時、内針部材18は、第1位置にある(図5参照)。続いて、凸部64をスリット66aに対して矢印X1方向にスライドさせてスライド溝84の先端部に位置させる。これにより、内針部材18は、第1位置から第2位置(図6の位置)に移動する。その後、操作部70を手指で操作して凸部64を先端係止溝86に位置させる。この状態で、凸部64は、先端係止溝86の溝壁面によって矢印X方向の移動が阻止される。
本変形例において、スリット66aは、軸線方向に延在したスライド溝84と、スライド溝84の先端部から外針ハブ24の周方向に延出した先端係止溝86とを含む。
このような構成によれば、凸部64を先端係止溝86に位置させることにより内針部材18を第2位置に保持することができる。この場合、スライド溝84から先端係止溝86に凸部64をスライド移動させる時に凸部64が突起を乗り越える必要がない。そのため、凸部64が突起を乗り越える時の抵抗によって針先位置(内針先端46及び外針先端28の位置)が血管300に対してずれてしまうことを抑制できる。
スリット66aは、スライド溝84の基端部から外針ハブ24の周方向に延出した基端係止溝88を含む。
このような構成によれば、凸部64を基端係止溝88に位置させることにより内針部材18を第1位置に保持することができる。
本変形例は、上述した構成に限定されない。先端係止溝86のスライド溝84からの延出方向と基端係止溝88のスライド溝84からの延出方向とは、互いに反対方向であってもよい。
(第3変形例)
次に、第3変形例に係る穿刺針10Dについて説明する。図9Aに示すように、穿刺針10Dは、外針部材16a、内針部材18a及び移動規制部20cを備える。外針部材16aは、外針22、外針ハブ24a及び外針操作部90を有する。外針ハブ24aの内周面には、第1凹部92と第2凹部94とが形成されている。
第1凹部92及び第2凹部94は、外針ハブ24aの軸線方向に互いに離間した状態で並設されている。第2凹部94は、第1凹部92の先端方向に位置している。第1凹部92及び第2凹部94の各々は、外針ハブ24aの周方向に環状に延在している。第1凹部92と第2凹部94との間には、中間壁部96が設けられている。
中間壁部96は、外針ハブ24aの周方向に環状に延在している。中間壁部96は、外針ハブ24aの径方向内方に向かって幅狭に形成されている。換言すれば、中間壁部96は、台形状の横断面形状を有する。中間壁部96は、第1傾斜面98と第2傾斜面100とを含む。
第1傾斜面98は、第1凹部92を形成する壁面である。第1傾斜面98は、第1凹部92の底面と中間壁部96の頂面とを互いに繋ぐ。第1傾斜面98は、外針ハブ24aの径方向内方に向かって先端方向に傾斜している。第2傾斜面100は、第2凹部94を形成する壁面である。第2傾斜面100は第2凹部94の底面と中間壁部96の頂面とを互いに繋ぐ。第2傾斜面100は、外針ハブ24aの径方向内方に向かって基端方向に傾斜している。
外針操作部90は、外針ハブ24aの基端部から外針ハブ24aの径方向外方に突出している。外針操作部90は、外針ハブ24aの周方向に環状に延在している。外針操作部90は、人手によって操作し易い形状及び大きさを有する。
内針部材18aは、内針40、内針ハブ42及び内針操作部102を有する。内針操作部102は、内針ハブ42の基端部から内針ハブ42の径方向外方に突出している。内針操作部102は、内針ハブ42の周方向に環状に延在している。内針操作部102は、人手によって操作し易い形状及び大きさを有する。
移動規制部20cは、凸部104(第1係合部60a)、第1凹部92、第2凹部94及び中間壁部96(第2係合部62c)を有する。凸部104は、内針ハブ42の外周面から内針ハブ42の径方向外方に突出している。凸部104は、内針ハブ42の周方向に環状に延在している。凸部104は、四角形状の横断面形状を有する。ただし、凸部104の形状及び大きさは、適宜設定可能である。第1凹部92及び第2凹部94は、凸部104が挿入可能な大きさ及び形状を有する。
本変形例に係る穿刺針10Dでは、初期状態で、凸部104は、第1凹部92に挿入されている。穿刺針10Dを皮膚から血管300に穿刺して外針22の刃面26を血管300内に位置させた後(血管確保後)、内針操作部102を外針操作部90に向かって(先端方向)に押し込む。そうすると、凸部104が中間壁部96の第1傾斜面98を先端方向に押圧するため中間壁部96が外針ハブ24aの径方向外方に撓む。これにより、凸部104は、中間壁部96を乗り越え第2凹部94に挿入される(図9B参照)。この時、内針先端46が外針先端28よりも先端方向に突出する(図6参照)。すなわち、内針部材18aが第1位置から第2位置に移動する。
例えば、内針先端46を外針先端28よりも先端方向に突出させた状態で刃面26が血管300から抜け出た場合には、内針操作部102を外針操作部90とは反対方向(基端方向)に引き戻す。そうすると、凸部104が中間壁部96の第2傾斜面100を基端方向に押圧するため中間壁部96が外針ハブ24aの径方向外方に撓む。これにより、凸部104は、中間壁部96を乗り越え第1凹部92に挿入される。つまり、穿刺針10Dを初期状態に戻すことができる。よって、穿刺針10Dの血管300への再穿刺を行うことができる。
外針ハブ24aの内周面には、第1凹部92、第2凹部94及び中間壁部96が設けられている。第1凹部92は、凸部104が挿入可能である。第2凹部94は、第1凹部92から離間するように当該第1凹部92の先端方向に位置するとともに凸部104が挿入可能である。中間壁部96は、第1凹部92と第2凹部94との間に位置する。中間壁部96は、第2係合部62cである。凸部104及び中間壁部96は、内針部材18aを外針部材16aに対して先端方向に移動させる時に凸部104が中間壁部96を乗り越えるように形成されている。
このような構成によれば、中間壁部96によって内針部材18aの軸線方向の移動を規制することができる。
本変形例に係る穿刺針10Dは、上記構成に限定されない。凸部104には、凸部104が先端方向に中間壁部96を乗り越えるための傾斜面が形成されてもよい。この場合、第1傾斜面98は、中間壁部96に設けられなくてもよい。凸部104には、凸部104が基端方向に中間壁部96を乗り越えるための傾斜面が形成されてもよい。この場合、第2傾斜面100は、中間壁部96に設けられなくてもよい。
凸部104及び中間壁部96は、凸部104が中間壁部96を先端方向に乗り越え可能であるとともに基端方向に乗り越え不能であるように構成されてもよい。この場合、内針部材18aが第2位置から第1位置に戻ることを防止できる。凸部104及び中間壁部96の大きさ及び形状は、適宜設定可能である。
(第4変形例)
次に、第4変形例に係る穿刺針10Eについて説明する。図10に示すように、穿刺針10Eは、外針部材16、内針部材18b及び移動規制部20(図1参照)を備える。内針部材18bは、内針40a及び内針ハブ42(図1参照)を有する。内針40aの先端部は、管状部110と、管状部110の先端面から先端方向に突出した突出部112とを備える。
突出部112は、内針下壁部50の先端部を形成する。突出部112は、内針40aの周方向に円弧状に延在している。突出部112の突出端部(内針40aの最先端部)には、内針先端46が設けられている。突出部112の突出端部(内針先端46)の外周角部には、面取り部48が形成されている。
突出部112には、ガイドワイヤー14を内針40aから導出させるための導出口114が設けられている。導出口114は、矢印Z2方向を向いている。穿刺針10Eの初期状態で、導出口114は、外針上壁部34に覆われる。導出口114は、突出部112の全長に亘って延在している。
図11に示すように、導出口114は、内針部材18bが第2位置にある状態で、外針22の外部に露出する。換言すれば、管状部110の先端は、外針22の顎部31よりも先端方向に位置する。つまり、管状部110は、ガイドワイヤー14が外針22の顎部31に接触して損傷することを防止する。
本変形例において、内針40aの先端部は、管状部110と、管状部110の先端面から先端方向に突出する突出部112とを備える。突出部112には、ガイドワイヤー14を内針40aから導出させるための導出口114が設けられている。導出口114は、内針40aの径方向外方に開口するとともに穿刺時に上方を向く。なお、導出口114は、内針40aの先端方向にも開口している。
このような構成によれば、導出口114からガイドワイヤー14を血管300内に円滑に導出させることができる。
本変形例に係る穿刺針10Eは、上述した構成に限定されない。穿刺針10Eは、移動規制部20に代えて上述した移動規制部20a~20cを備えてもよい。
(第5変形例)
次に、第5変形例に係る穿刺針10Fについて説明する。図12に示すように、穿刺針10Fは、外針部材16、内針部材18c及び移動規制部20(図1参照)を備える。内針部材18cは、内針40bと内針ハブ42(図1参照)とを有する。内針40bは、内針本体120と、内針本体120の先端に設けられた内針先端部122とを含む。内針本体120は、上述した内針40と同様の材料で構成される。
内針先端部122は、可撓性を有する。内針先端部122は、柔軟な樹脂材料によって構成されている。内針先端部122には、面取り部48が形成されている。ただし、内針先端部122には、面取り部48が形成されていなくてもよい。
本変形例において、内針先端部122は、可撓性を有する。
このような構成によれば、内針先端46が血管後壁302に当たった場合でも血管後壁302が損傷することを一層抑えることができる。
本変形例に係る穿刺針10Fは、上述した構成に限定されない。穿刺針10Fは、移動規制部20に代えて上述した移動規制部20a~20cを備えてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を取り得る。
本実施形態は、以下の内容を開示している。
上記実施形態は、ガイドワイヤー(14)が挿通可能な内腔(41)を有する内針(40、40a、40b)と前記内針の基端部に設けられた内針ハブ(42)とを有する内針部材(18、18a~18c)と、前記内針が挿通可能な内腔(23)を有する外針(22)と、前記外針の基端部に設けられた外針ハブ(24、24a)と、を有する外針部材(16、16a)と、を備えた穿刺針(10A~10F)であって、前記外針は、血管(300)に穿刺可能な刃面(26)と、前記刃面の先端に位置する外針先端(28)と、を含み、前記内針は、前記外針先端よりも鈍である内針先端(46)を含み、前記内針部材は、前記内針先端が前記外針先端よりも基端方向に位置する第1位置から前記内針先端が前記外針先端よりも前記先端方向に突出した第2位置まで前記外針部材に対して前記先端方向に移動可能であり、前記内針ハブには、第1係合部(60、60a)が設けられ、前記外針ハブには、第2係合部(62、62a、62b、62c)が設けられ、前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記内針部材が前記第2位置にある状態で互いに接触することにより前記内針部材が前記外針部材に対して基端方向に移動することを阻止する、穿刺針を開示している。
上述した穿刺針において、前記内針ハブは、前記外針ハブの内腔(25)に挿入され、前記内針ハブの外周面には、当該内針ハブの径方向外方に突出した凸部(64、104)が設けられ、前記凸部は、前記第1係合部であってもよい。
上述した穿刺針において、前記外針ハブには、当該外針ハブの軸線方向に沿って延在したスリット(66、66a)が形成され、前記凸部は、前記スリットに挿入され、前記スリットには、前記第2係合部が設けられてもよい。
上述した穿刺針において、前記スリットを形成する溝側面には、前記第2係合部である突起部(68、68a)が設けられ、前記凸部及び前記突起部は、前記内針部材を前記外針部材に対して前記先端方向に移動させる時に前記凸部が前記突起部を乗り越えるように形成されてもよい。
上述した穿刺針において、前記凸部及び前記突起部は、前記凸部が前記突起部を前記基端方向に乗り越え不能なように形成されてもよい。
上述した穿刺針において、前記凸部及び前記突起部は、前記凸部が前記突起部を前記基端方向に乗り越え可能なように形成されてもよい。
上述した穿刺針において、前記スリットは、前記軸線方向に延在したスライド溝(84)と、前記スライド溝の先端部から前記外針ハブの周方向に延出した先端係止溝(86)と、を含んでもよい。
上述した穿刺針において、前記スリットは、前記スライド溝の基端部から前記外針ハブの前記周方向に延出した基端係止溝(88)を含んでもよい。
上述した穿刺針において、前記凸部は、前記外針ハブの外周面よりも前記外針ハブの径方向外方に突出してもよい。
上述した穿刺針において、前記外針ハブの内周面には、前記凸部が挿入可能な第1凹部(92)と、前記第1凹部から離間するように当該第1凹部の前記先端方向に位置するとともに前記凸部が挿入可能な第2凹部(94)と、前記第1凹部と前記第2凹部との間に位置する中間壁部(96)と、が設けられ、前記中間壁部は、前記第2係合部であり、前記凸部及び前記中間壁部は、前記内針部材を前記外針部材に対して前記先端方向に移動させる時に前記凸部が前記中間壁部を乗り越えるように形成されてもよい。
上述した穿刺針において、前記外針は、前記外針先端から前記基端方向に向かって前記刃面が向いている方向とは反対方向に傾斜したバックカット部(38)を有してもよい。
上述した穿刺針において、前記外針の先端部において、前記穿刺針の前記血管への穿刺時に前記外針の軸線(Ax1)の下方に位置する外針下壁部(32)は、前記穿刺時に前記外針の前記軸線に対して上下方向と直交する側方に位置する外針側壁部(36)よりも肉厚に形成されてもよい。
上述した穿刺針において、前記内針は、前記穿刺針の前記血管への穿刺時に前記内針の軸線(Ax2)の下方に位置する内針下壁部(50)と、前記穿刺時に前記内針の前記軸線の上方に位置する内針上壁部(52)と、前記穿刺時に前記内針の前記軸線に対して上下方向と直交する側方に位置する一対の内針側壁部(54)と、を有し、前記内針の先端部において、前記内針側壁部は、前記内針下壁部及び前記内針上壁部の各々よりも肉厚に形成されてもよい。
上述した穿刺針において、前記内針の先端部は、管状部(110)と、前記管状部の先端面から先端方向に突出する突出部(112)と、を備え、前記突出部には、前記ガイドワイヤーを前記内針から導出させるための導出口(114)が設けられ、前記導出口は、前記内針の径方向外方に向かって開口するとともに前記穿刺針の前記血管への穿刺時に上方を向いてもよい。
上述した穿刺針において、前記内針の先端部は、可撓性を有してもよい。
上記実施形態は、上述した穿刺針と、前記ガイドワイヤーと、を備えた医療用デバイスセット(12)を開示している。
10A~10F…穿刺針 12…医療用デバイスセット
14…ガイドワイヤー 16、16a…外針部材
18、18a~18c…内針部材 22…外針
24、24a…外針ハブ 28…外針先端
32…外針下壁部 34…外針上壁部
36…外針側壁部 38…バックカット部
40、40a、40b…内針 42…内針ハブ
46…内針先端 50…内針下壁部
52…内針上壁部 54…内針側壁部
60、60a…第1係合部 62、62a~62c…第2係合部
64、104…凸部 66、66a…スリット
68、68a…突起部 84…スライド溝
86…先端係止溝 88…基端係止溝
92…第1凹部 94…第2凹部
96…中間壁部 110…管状部
112…突出部 114…導出口
300…血管 Ax1、Ax2…軸線

Claims (16)

  1. ガイドワイヤーが挿通可能な内腔を有する内針と前記内針の基端部に設けられた内針ハブとを有する内針部材と、
    前記内針が挿通可能な内腔を有する外針と、前記外針の基端部に設けられた外針ハブと、を有する外針部材と、を備えた穿刺針であって、
    前記外針は、
    血管に穿刺可能な刃面と、
    前記刃面の先端に位置する外針先端と、を含み、
    前記内針は、前記外針先端よりも鈍である内針先端を含み、
    前記内針部材は、前記内針先端が前記外針先端よりも基端方向に位置する第1位置から前記内針先端が前記外針先端よりも前記先端方向に突出した第2位置まで前記外針部材に対して前記先端方向に移動可能であり、
    前記内針ハブには、第1係合部が設けられ、
    前記外針ハブには、第2係合部が設けられ、
    前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記内針部材が前記第2位置にある状態で互いに接触することにより前記内針部材が前記外針部材に対して基端方向に移動することを阻止する、穿刺針。
  2. 請求項1記載の穿刺針であって、
    前記内針ハブは、前記外針ハブの内腔に挿入され、
    前記内針ハブの外周面には、当該内針ハブの径方向外方に突出した凸部が設けられ、
    前記凸部は、前記第1係合部である、穿刺針。
  3. 請求項2記載の穿刺針であって、
    前記外針ハブには、当該外針ハブの軸線方向に沿って延在したスリットが形成され、
    前記凸部は、前記スリットに挿入され、
    前記スリットには、前記第2係合部が設けられている、穿刺針。
  4. 請求項3記載の穿刺針であって、
    前記スリットを形成する溝側面には、前記第2係合部である突起部が設けられ、
    前記凸部及び前記突起部は、前記内針部材を前記外針部材に対して前記先端方向に移動させる時に前記凸部が前記突起部を乗り越えるように形成されている、穿刺針。
  5. 請求項4記載の穿刺針であって、
    前記凸部及び前記突起部は、前記凸部が前記突起部を前記基端方向に乗り越え不能なように形成されている、穿刺針。
  6. 請求項4記載の穿刺針であって、
    前記凸部及び前記突起部は、前記凸部が前記突起部を前記基端方向に乗り越え可能なように形成されている、穿刺針。
  7. 請求項3記載の穿刺針であって、
    前記スリットは、
    前記軸線方向に延在したスライド溝と、
    前記スライド溝の先端部から前記外針ハブの周方向に延出した先端係止溝と、を含む、穿刺針。
  8. 請求項7記載の穿刺針であって、
    前記スリットは、前記スライド溝の基端部から前記外針ハブの前記周方向に延出した基端係止溝を含む、穿刺針。
  9. 請求項2~8のいずれか1項に記載の穿刺針であって、
    前記凸部は、前記外針ハブの外周面よりも前記外針ハブの径方向外方に突出している、穿刺針。
  10. 請求項2記載の穿刺針であって、
    前記外針ハブの内周面には、
    前記凸部が挿入可能な第1凹部と、
    前記第1凹部から離間するように当該第1凹部の前記先端方向に位置するとともに前記凸部が挿入可能な第2凹部と、
    前記第1凹部と前記第2凹部との間に位置する中間壁部と、が設けられ、
    前記中間壁部は、前記第2係合部であり、
    前記凸部及び前記中間壁部は、前記内針部材を前記外針部材に対して前記先端方向に移動させる時に前記凸部が前記中間壁部を乗り越えるように形成されている、穿刺針。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の穿刺針であって、
    前記外針は、前記外針先端から前記基端方向に向かって前記刃面が向いている方向とは反対方向に傾斜したバックカット部を有する、穿刺針。
  12. 請求項11記載の穿刺針であって、
    前記外針の先端部において、前記穿刺針の前記血管への穿刺時に前記外針の軸線の下方に位置する外針下壁部は、前記穿刺時に前記外針の前記軸線に対して上下方向と直交する側方に位置する外針側壁部よりも肉厚に形成されている、穿刺針。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の穿刺針であって、
    前記内針は、
    前記穿刺針の前記血管への穿刺時に前記内針の軸線の下方に位置する内針下壁部と、
    前記穿刺時に前記内針の前記軸線の上方に位置する内針上壁部と、
    前記穿刺時に前記内針の前記軸線に対して上下方向と直交する側方に位置する一対の内針側壁部と、を有し、
    前記内針の先端部において、前記内針側壁部は、前記内針下壁部及び前記内針上壁部の各々よりも肉厚に形成されている、穿刺針。
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の穿刺針であって、
    前記内針の先端部は、
    管状部と、
    前記管状部の先端面から先端方向に突出する突出部と、を備え、
    前記突出部には、前記ガイドワイヤーを前記内針から導出させるための導出口が設けられ、
    前記導出口は、前記内針の径方向外方に向かって開口するとともに前記穿刺針の前記血管への穿刺時に上方を向く、穿刺針。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の穿刺針であって、
    前記内針の先端部は、可撓性を有する、穿刺針。
  16. 請求項1~15のいずれか1項に記載の穿刺針と、
    前記ガイドワイヤーと、を備えた医療用デバイスセット。
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