JP2023138421A - 機構部品 - Google Patents

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Naoya Shiroo
厚志 小森
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Abstract

【課題】作動耐久性に優れた機構部品を提供する。【解決手段】ヘリカルギア部11と出力の為の機構部12とが一体となっている樹脂組成物からなる成形体10と、該成形体10のヘリカルギア部11と噛み合う金属製ウォームと、の組み合わせからなる機構部品であって、前記樹脂組成物が、ポリアセタールと、結晶核生成無機粒子と、を含み、前記ヘリカルギア部11は、ギアのピッチ円直径dが70mm以下で、ギアの歯厚みtが12mm以下で且つギアのモジュールが0.8mm以下であるヘリカルギアであることを特徴とする、機構部品である。【選択図】図2

Description

本開示は、機構部品に関するものである。特には、本開示は、駆動源からトルクを与えられて使用される樹脂製部品を含む機構部品に関する。
従来、樹脂製の機構部品は、例えば、車両の動力伝達部品等、様々な用途で多用されてきている。
ポリアセタールを含む樹脂組成物は、機械的強度及び剛性が高く、耐油性及び耐有機溶剤性に優れ、広い温度範囲でバランスがとれた材料である。また、ポリアセタールを含む樹脂組成物は、その加工が容易であることから、代表的なエンジニアリングプラスチックスとして、電気機器、電気機器の機構部品、自動車部品及びその他の機構部品を中心に用いられている。特に、ポリアセタールホモポリマーは、ポリアセタールコポリマーに比べて、剛性、靭性に優れ、熱変形温度が高いことが知られている。
例えば、下記特許文献1には、ポリアセタールホモポリマーを含み、ロックトルクが断続的に加えられて作動する場合でも、良好な作動耐久性を確保し、かつ低騒音性を維持した機構部品が開示されている。
特許第4884300号公報 特許第6793609号公報
ここで、例えば、ギア(歯車)等、駆動源からトルクを与えられて使用される樹脂製機構部品は、レイアウト性の向上の観点から、省スペース化が求められており、より小型化が望まれている。
一方で、ギアの径を小型化した場合は、モータ等の動力源からのトルクを維持するため、ギア歯のモジュールを小さくする必要がある。但し、従来の熱可塑性樹脂では、ギア歯のモジュールが小さくなると、ギア歯の強度や耐久性が持たず、ギア歯の折損や変形による異音の発生や、作動不良を引き起こしてしまう。
また、耐久性を維持する為、ギアの径を大きくする手段を用いると、射出成型によって成形される樹脂製ギアの場合において、成形時に流動末端まで十分な樹脂圧をかけることが難しくなり、ギア歯の寸法精度や真円度が低下し、ギア同士の噛み合いのガタや、異音の発生に繋がるという課題が生じる。
これらの樹脂製の機構部品、特に、金属製ウォームとの組み合わせで使用される樹脂製ヘリカルギアの噛み合わせ部においては、部品同士の摩擦による焼き付きや、樹脂製ギアの摩耗を防止するために、潤滑剤(主としてグリス)を塗布して使用されることが多い。
上述の、特許文献2では、金属製ウォームとの組み合わせで使用される樹脂製ヘリカルギア(ウォームホイール)の噛み合わせされた機構部品について開示されている。特許文献2では、樹脂製ヘリカルギアと出力の為の機構部を別の成形品を組み合わせて達成させており、また、それらとを組み合わせる際にエラストマー製のダンパを使用しているため、複数部品を組み合わせる工程が必要であった。
ヘリカルギアを含む樹脂成形体は金属製ウォームにより駆動させられる際に、スラスト力によりギアの回転方向に垂直な方向に樹脂成形体を変形させる力が働くため、機構部品の作動不良や、異音の発生を引き起こしてしまう。特に、部品を組み合わせる工程を短縮するために、ヘリカルギア/ウォームホイール部と出力の為の機構部(例えば、スパーギア部)とが一体となった成形体を用いると、該成形体のヘリカルギア/ウォームホイール部と噛み合う金属製ウォームと、の組み合わせからなる機構部品においては、出力の為の機構部が噛み合った状態でスラスト力が働くため、回転中心軸の根元に応力が発生し、変形が発生してしまうという課題が存在した。
そこで、本開示は、上記従来技術の問題を解決し、ヘリカルギア部と出力の為の機構部とが一体となった樹脂組成物からなる成形体であっても、作動耐久性に優れた機構部品を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本開示の一実施形態に係る機構部品の要旨構成は、以下の通りである。
[1] ヘリカルギア部と出力の為の機構部とが一体となった樹脂組成物からなる成形体と、該成形体のヘリカルギア部と噛み合う金属製ウォームと、の組み合わせからなる機構部品であって、
前記樹脂組成物が、ポリアセタールと、結晶核生成無機粒子と、を含み、
前記ヘリカルギア部は、ギアのピッチ円直径が70mm以下で、ギアの歯厚みが12mm以下で且つギアのモジュールが0.8mm以下であるヘリカルギアであることを特徴とする、機構部品。
[2] 前記樹脂組成物の曲げ弾性率が、2700~5000MPaである、[1]に記載の機構部品。
[3] 前記樹脂組成物のMFRが、0.8~5.0g/10minである、[1]又は[2]に記載の機構部品。
[4] 前記結晶核生成無機粒子は、平均粒径が0.1~10μmである、[1]~[3]のいずれか一つに記載の機構部品。
[5] 前記樹脂組成物中の前記結晶核生成無機粒子の含有量が、前記ポリアセタール100質量部に対して0.0001~1質量部である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の機構部品。
[6] 前記樹脂組成物中の前記結晶核生成無機粒子の含有量が、前記ポリアセタール100質量部に対して0.001~0.1質量部である、[5]に記載の機構部品。
[7] 前記樹脂組成物中の前記結晶核生成無機粒子の含有量が、前記ポリアセタール100質量部に対して0.002~0.05質量部である、[6]に記載の機構部品。
[8] 前記結晶核生成無機粒子が、タルク及び窒化ホウ素の少なくとも一方を含む、[1]~[7]のいずれか一つに記載の機構部品。
[9] グリスを塗布して使用される、[1]~[8]のいずれか一つに記載の機構部品。
[10] 前記成形体が、射出成形によって成形される、[1]~[9]のいずれか一つに記載の機構部品。
[11] 車両のパワーウィンドウ駆動機構、ワイパー駆動機構、サンルーフ駆動機構、又はパワーシート駆動機構に使用される、[1]~[10]のいずれか一つに記載の機構部品。
[12] 前記ヘリカルギアと前記金属製ウォームとの減速比が、50以上である、[1]~[11]のいずれか一つに記載の機構部品。
本開示によれば、作動耐久性に優れた機構部品を提供することができ、特には、ギアの径を大型化せず減速比を維持しつつ、ギア歯、成形体の変形を抑えて、耐久性を向上させ、長寿命化を達成した機構部品を提供することができる。
本実施形態に係る機構部品の一例の概略上面図である。 本実施形態に係る機構部品を構成する成形体の一例の概略側面図(A)と概略上面図(B)である。 歯車成形体の耐クリープ性試験に用いた評価装置の概略側面図(A)と概略正面図(B)である。
以下に、本実施形態に係る機構部品を、図面を参照しながら、詳細に例示説明する。
図1は、本実施形態に係る機構部品の一例の概略上面図(平面図)である。また、図2は、本実施形態に係る機構部品を構成する成形体の一例の概略図であり、図2(A)が概略側面図であり、図2(B)が概略上面図(平面図)である。
図1に示す機構部品1は、成形体10と、ウォーム20と、の組み合わせからなる。
そして、図1に示す成形体10は、図2(A)に示すように、ヘリカルギア部11と、出力の為の機構部12とを有する。ここで、図1中、ウォーム20は、成形体10のヘリカルギア部11と噛み合うように配置されており、また、ウォーム軸21に取り付けられている。
なお、図2(A)において、ヘリカルギア部11と、出力の為の機構部12とは、連結部13を介して連結されているが、ヘリカルギア部と出力の為の機構部とは、直接連結されていてもよい。
(成形体)
本実施形態の機構部品1を構成する成形体10は、例えば、駆動源からトルクを与えられて使用され、また、ポリアセタールと、結晶核生成無機粒子と、を含む樹脂組成物から構成される。樹脂組成物の詳細については、後述する。
駆動源としては、モータが挙げられる。ここで、モータの回転力がトルクである。モータの回転数は、負荷が無いときに最大となり、負荷が掛かっていくと、徐々に低下していく。本実施形態において、成形体10の使用において、駆動源がモータである場合に、作動回転数及び作動トルクは、モータの特性において効率の良い領域に設定される。また、静音性の観点から、モータの作動回転数は、15,000rpm以下であってよい。
本実施形態に係る機構部品1を構成する成形体10は、ヘリカルギア部11と、出力の為の機構部12と、を有する。成形体10のヘリカルギア部11と出力の為の機構部12は一体となっており、成形体10は樹脂組成物からなる一つの成形体である。以下、成形体10の各部について詳述する。
[成形体のヘリカルギア部の形状]
図1及び図2に示すように、成形体10のヘリカルギア部11は、ギアのピッチ円直径dが70mm以下で、ギアの歯厚みtが12mm以下で、且つギアのモジュールmが0.8mm以下のヘリカルギアをなしている。なお、本開示において、「ヘリカルギア部」と「ヘリカルギア」との用語は、相互互換的に使用される。
図1及び図2(B)中、ヘリカルギアのピッチ円は、一点鎖線で示され、また、ヘリカルギアのピッチ円直径dは、ヘリカルギアの歯数zとヘリカルギアのモジュールmの積によって求まる。
ギアのピッチ円直径d=ギアの歯数z×ギアのモジュールm
一般的に、歯車の大きさの指標としてモジュールが使用されており、モジュールが小さい歯車ほど、一般的には小径の歯車と考えられている。装置全体の小型化、軽量化を達成する観点から、本実施形態において、ヘリカルギアのモジュールmは0.8mm以下である。
また、本実施形態において、ヘリカルギアのピッチ円直径dは、装置全体の小型化、軽量化を達成する観点から、70mm以下であり、好ましくは60mm以下である。
また、図2(A)に示すように、ヘリカルギアの歯厚みtについても、同様に小型化、軽量化を達成する観点から、12mm以下である。
ギアの径を小型化した場合は、ギア歯の折損や変形が起こり易くなることが通常であるが、本実施形態の機構部品1においては、小型ギアであっても高い耐久性を実現でき、好適に利用可能である。
[成形体の出力の為の機構部]
図1及び図2に示すように、成形体10の出力の為の機構部12は、機構部品1の中心部に備えられており、回転の軸は、ヘリカルギア部(もしくはウォームホイール部)11と同一となっている。
出力の為の機構部(出力軸)12の形状は、スパーギアや、四角、六角、八角形状等の形状が好ましいが、組み合わされる出力先の部品形状に従って適宜変更が可能であり、特に限定されるものではない。
(機構部品の機構部)
本実施形態の機構部品1は、小型化、省スペース化の観点から、高い減速比を実現可能なヘリカルギアとウォームとの組み合わせである。一実施形態においては、ヘリカルギアとウォームとの減速比は、50以上であることが好ましい。
ヘリカルギアは、「はすば歯車」とも呼ばれ、歯筋が円筒の外周にツルマキ線状となっているものを指すが、本開示においては、歯筋が軸に対して単純に斜めとなったもの含む。また、本実施形態におけるヘリカルギアは、噛み合う金属製ウォームの歯筋に合わせて円弧状に歯を切ったウォームホイールのように、ヘリカルギアとウォームとの噛み合わせを向上させるための形状としてもよい。
本実施形態におけるウォーム20は、ねじ歯車の一種あり、丸棒にネジを切った形状である。一般的には、ウォームは、当該ウォームの歯筋に合わせて円弧状に歯を切ったウォームホイールと組み合わされて使用され、ウォームとウォームホイールとの組み合わせは、ウォームギアと呼ばれるが、本実施形態では、ウォームは、前述のヘリカルギアと組み合わせて用いられる。
特に、機構部品が車両(例えば、自動車)のパワーウィンドウ駆動機構に使用されるような場合には、本実施形態に係る機構部品1は、高温環境下で使用されることとなる。また、静音性を向上させるために、本実施形態に係る機構部品1は、グリスを塗布して使用されてもよい。一般に、樹脂製機構部品は、高温環境下においてグリスを塗布して使用されると、耐久性(即ち、製品寿命)に影響が生じることがあるが、本実施形態に係る機構部品1は、作動耐久性に優れ、製品寿命が長い。
本実施形態における成形体10は、ポリアセタールと、結晶核生成無機粒子と、を含む樹脂組成物からなる。該樹脂組成物に使用するポリアセタールとしては、ホモポリマーが好ましいが、特に限定されるものではない。
本実施形態における成形体10の製造方法は、特に制限されず、公知の成形方法、例えば、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、射出圧縮成形、加飾成形、他材質成形、ガスアシスト射出成形、発砲射出成形、低圧成形、超薄肉射出成形(超高速射出成形)、金型内複合成形(インサート成形、アウトサート成形)等の成形方法の何れかによって成形することができる。本実施形態における成形体10は、好ましくは射出成形によって成形される。
本実施形態におけるウォーム20は、剛性を考慮して、金属製とする。金属種は、所謂、ステンレススチールや炭素鋼が好ましいが、これらに限定されるものではない。また、ウォーム20は、切削加工、冷間転造により丸棒から加工されるのが一般的ではあるが、製造方法は、特に限定されるものではない。また、ウォーム20には、メッキ等の表面処理を行ってもよい。
(機構部品の用途)
本開示の機構部品の具体的用途は、上記の車両のパワーウィンドウ駆動機構に限定されない。本開示の機構部品は、例えば、車両の、ワイパー駆動機構、サンルーフ駆動機構(電動サンルーフ装置)、パワーシート駆動機構、電動スライドドア等の車両の別の機能実現のために使用されてよい。また、本開示の機構部品は、車両以外の部品、例えば、情報機器用機構部品、通信機器用機構部品、電気機器用機構部品、電子機器用機構部品、住居設備の機構部品、工業用機器の機構部品、医療用品、介護用品の機構部品等として使用されてもよい。
(樹脂組成物)
本実施形態の機構部品1を構成する成形体10は、ポリアセタールと、結晶核生成無機粒子と、を含む樹脂組成物からなる。
[ポリアセタール]
前記ポリアセタールとしては、ホモポリマーが好ましいが、特に限定されるものではない。
<重合>
前記ポリアセタールは、オキシメチレン基を主鎖に有する重合体であり、前記ポリアセタールホモポリマーとは、オキシメチレン基を主鎖に有し、重合体連鎖の両末端がエステル基又はエーテル基により封鎖された重合体を指す。ポリアセタール(特には、ポリアセタールホモポリマー)の製造における重合形態は、公知のスラリー重合法(例えば、特公昭47-6420号公報及び特公昭47-10059号公報)を用いて実施することができる。これにより、末端が安定化されていない粗ポリアセタールを得ることができる。
<モノマー>
モノマーとしては、例えば、ホルムアルデヒドを用いることができる。安定した分子量のポリアセタールを継続的に得るために、精製され、且つ不純物濃度が低く安定したホルムアルデヒドガスを用いる。ホルムアルデヒドの精製方法としては、公知の方法(例えば、特公平5-32374号公報及び特表2001-521916号公報)を用いることができる。本開示におけるホルムアルデヒドガスとしては、水、メタノール、蟻酸等の重合反応中の重合停止及び連鎖移動作用を有する不純物を極力含まないものを用いる。これらの不純物が過大に存在すると、予期せぬ連鎖移動反応により目的の分子量物が得られなくなる。中でも特に水については、100ppm以下であることが好ましく、50ppm以下であることが更に好ましい。
<連鎖移動剤>
連鎖移動剤としては、一般にはアルコール類、酸無水物を用いることができる。また、ブロックポリマー及び分岐ポリマーを得るために、ポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイドを用いてもよい。また、連鎖移動剤についても、不純物を極力含まないものが用いられる。中でも特に水については、2000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることが更に好ましい。これらの不純物の少ない連鎖移動剤を得る方法としては、例えば、汎用的であり水分含有量が規定量を超える連鎖移動剤を入手し、これを乾燥窒素でバブリングし、活性炭、ゼオライト等の吸着剤により不純物を除去し、精製する方法等が挙げられる。ここで用いる連鎖移動剤は、一種でもよいし、二種類以上を併用してもよい。
<重合触媒>
重合反応に使用するオニウム塩系重合触媒は、下記一般式(1)で表されるものを用いることができる。
[RM] ・・・ (1)
式(1)中、R、R、R及びRは各々独立にアルキル基を示し、Mは孤立電子対を持つ元素を示し、Xは求核性基を示す。
上記一般式(1)で表されるオニウム塩系重合触媒の中でも、第4級アンモニウム塩系化合物及び第4級ホスホニウム塩系化合物が好ましく用いられる。更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムブロミド、ジメチルジステアリルアンモニウムアセタート、テトラエチルホスホニウムヨージド、トリブチルエチルホスホニウムヨージドが用いられる。
<反応器>
重合の反応器としては、バッチ式の攪拌機付き反応槽、及び連続式のコニーダー、二軸スクリュー式連続押し出し混練機、二軸パドル型連続混合機等を用いることができる。これらの胴の外周は、反応混合物を加熱又は冷却できる構造を有することが好ましい。
<末端安定化>
粗ポリアセタールの末端をエーテル基で封鎖して安定化する方法としては、特公昭63-452号公報に記載の方法があり、アセチル基で封鎖する方法としては、米国特許第3,459,709号明細書に記載の大量の酸無水物を用い、スラリー状態で行う方法と、米国特許第3,172,736号明細書に記載の酸無水物のガスを用いて気相で行う方法があるが、本開示においては、特に規定されるものではない。
エーテル基で封鎖するのに用いるエーテル化剤としては、オルトエステル、通常は脂肪族又は芳香族酸と脂肪族、脂環式族又は芳香族アルコールとのオルトエステル(例えば、メチル又はエチルオルトホルメート、メチル又はエチルオルトアセテート及びメチル又はエチルオルトベンゾエート)、並びにオルトカーボネート(例えば、エチルオルトカーボネート)が挙げられる。エーテル化反応は、p-トルエンスルホン酸、酢酸及び臭化水素酸のような中強度有機酸、ジメチル及びジエチルスルフェートのような中強度鉱酸等のルイス酸型の触媒をエーテル化剤1質量部に対して0.001~0.02質量部導入して行うことが挙げられる。エーテル化反応の好ましい溶媒は、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及びベンゼン等の低沸点脂肪族、脂環式族及び芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム及び四塩化炭素等のハロゲン化低級脂肪族化合物等の有機溶媒が挙げられる。
一方、重合体の末端をエステル基で封鎖する場合、エステル化に用いられる有機酸無水物としては、下記一般式(2)で表される有機酸無水物が挙げられる。
COOCOR ・・・ (2)
式(2)中、R及びRは、各々独立にアルキル基を示す。R及びRは、同じであっても異なっていてよい。
上記一般式(2)で表される有機酸無水物の中でも、無水プロピオン酸、無水安息香酸、無水酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸等が好ましく、無水酢酸が特に好ましい。有機酸無水物は、1種でよいが、2種以上を用いることも可能である。
また、気相でエステル基封鎖を行う方法においては、重合体中にオニウム塩系重合触媒が残留していると、末端封鎖する際に、オニウム塩系重合触媒が重合体の分解反応を促進して安定化反応におけるポリマー収率を著しく低下すると共に、重合体を着色させるという問題が特に顕著に現れることから、特開平11-92542号公報に記載の方法によってオニウム塩系重合触媒を除去した後に末端封鎖を行うことが特に好ましい。
重合体の末端は、エーテル基及び/又はエステル基で封鎖することにより、末端水酸基の濃度が5×10-7mol/g以下に低減されることが好ましい。末端水酸基の濃度が5×10-7mol/gより多いと、熱安定性が損なわれる場合があるため、本来のポリアセタール樹脂が有する品位を低下する場合がある。より好ましくは末端水酸基の濃度は0.5×10-7mol/g以下である。
[仕上げ工程]
末端安定化を行ったポリマーパウダーは、乾燥を行った後、取扱い性を良くするために、押出機を用いてペレタイズする。ポリアセタールと結晶核生成無機粒子をヘンシェルミキサー、タンブラー、V字型ブレンダー等で混合した後、1軸又は多軸混錬押出機等を用いて溶融混錬することにより、本開示の樹脂組成物を得ることができる。この場合、減圧装置を備えた2軸押出機が好ましい。また、予め混合することなく、定量フィーダー等で結晶核生成無機粒子を一括又は分割して押出機に連続フィードすることにより樹脂組成物を得ることが可能である。また、予めポリアセタールと添加剤成分からなる高濃度マスターバッチを作製しておき、押出溶融混練時又は成形時にポリアセタールホモポリマーに添加することにより、樹脂組成物又は成形体を得ることもできる。
[MFR]
本開示の駆動源からトルクを与えられて使用される機構部品1において、樹脂組成物は、MFR(メルトフローレート)の下限が0.8g/10min以上であることが好ましく、さらには1.0g/10min以上であることがより好ましい。MFRが0.8g/10min以上であれば、安定した成形品の生産が可能となり、これにより寸法精度を維持することが容易となる。また、MFRの上限は、5.0g/10min以下であることが好ましい。MFRが5.0g/10min以下であれば、安定した成形品は得つつ、作動耐久性を維持することが容易となる。
[樹脂組成物の剛性]
成形体10に用いられる樹脂組成物の剛性としては、ISO527法で評価される曲げ弾性率が2700MPa~5000MPaの範囲内が好適である。素材の樹脂組成物の剛性が低くなると、高トルク付与時にギア歯や成形体そのものの撓みが大きくなり、伝達ロスが大きくなってしまう一方で、素材の樹脂組成物の剛性が高くなると、ギアのたたき音のようなノイズが発生し、静音性が損なわれるためである。
[結晶核生成無機粒子]
前記結晶核生成無機粒子は、例えば、タルク、シリカ、石英粉末、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、葉ロウ石、クレー、珪藻土、ウォラストナイト等の珪酸塩、金属酸化物(酸化鉄、酸化チタン、アルミナ等)、金属硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム等)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等)、その他炭化珪素、窒化硅素、窒化ホウ素、各種金属粉末等、ポリアセタール(特には、ポリアセタールホモポリマー)において通常知られている結晶核生成無機物の細分された固体であればよい。これらの結晶核生成無機粒子の中では、窒化ホウ素及び/又はタルクが好ましく、窒化ホウ素が特に好ましい。
前記結晶核生成無機粒子には、ポリアセタールとの親和性・分散性を向上させるために公知の表面処理剤を用いることができる。表面処理剤としては、例えば、アミノシラン、エポキシシラン等のシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、更には脂肪酸(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸)、脂環族カルボン酸、樹脂酸、金属石鹸を挙げることができる。表面処理剤の添加量としては、結晶核生成無機粒子の質量を基準として、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下であり、最も好ましくは実質的に添加されていないことである。
一実施形態において、前記結晶核生成無機粒子は、平均粒径が0.1~10μmであり、好ましくは0.1~5μmである。また、一実施形態において、結晶核生成無機粒子は、窒化ホウ素であって、平均粒径が0.1~10μmであり、好ましくは0.1~5μmである。平均粒径が10μm以下であれば、成形体10の作動耐久性の低下を十分に抑制できる。平均粒径は、公知の方法により測定を行う。例えば、得られた機構部品を切り出して成形体部分(樹脂部分)を分解させ、残った無機分を顕微鏡(光学顕微鏡、SEM、SEM-EDX)で観察し、任意の粒子の粒径を測定することにより、平均粒径を導出する方法等が挙げられる。
成形体10に用いる樹脂組成物中の結晶核生成無機粒子の含有量は、ポリアセタール100質量部に対して0.0001~1質量部が好ましく、0.001~0.1質量部がより好ましく、0.002~0.05質量部がより一層好ましい。結晶核生成無機粒子の含有量が、ポリアセタール100質量部に対して1質量部以下であれば、ポリアセタールの熱安定性への影響を十分に抑制できる。また、結晶核生成無機粒子の含有量が、ポリアセタール100質量部に対して0.0001質量部以上であれば、十分な長寿命化効果が得られる。結晶核生成無機粒子の含有量を定量するには、例えば、得られた成形体を塩酸等で加水分解し定量する方法や、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析により金属成分を定量する方法が挙げられる。
[その他の添加剤]
成形体10に用いる樹脂組成物は、その他の添加剤として、熱安定剤、酸化防止剤、酸捕捉剤、耐候(光)安定剤、離型剤・潤滑剤、導電剤、帯電防止剤、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、顔料等、本開示の目的を損なわない範囲において、通常のポリアセタールに添加することの可能な公知の添加剤を必要に応じて配合することができる。樹脂組成物中、その他の添加剤の含有量は、前記ポリアセタール100質量部に対して1質量部以下が好ましい。
その他の添加剤の添加の方法としては、結晶核生成無機粒子と同様、ポリアセタールとその他の添加剤とをヘンシェルミキサー、タンブラー、V字型ブレンダー等で混合した後、1軸又は多軸混錬押出機等を用いて溶融混錬することにより、樹脂組成物を得ることができる。中でも、減圧装置を備えた2軸押出機が好ましい。また、予め混合することなく、定量フィーダー等で各成分を単独あるいは数種類ずつまとめて押出機に連続フィードすることにより樹脂組成物を得ることができる。また、高濃度マスターバッチを作製しておき、押出溶融混練時又は成形時にポリアセタールで希釈することにより本開示の樹脂組成物を得ることもできる。
また、前記樹脂組成物は、機構部品の摩耗に影響しない範囲で、ガラス繊維、ガラスビーズ、カーボンファイバー、アラミド繊維等の強化フィラーを含んでもよい。
<熱安定剤と酸化防止剤>
前記樹脂組成物には、熱安定剤と酸化防止剤が含まれていてもよい。熱安定剤は、ホルムアルデヒド反応性窒素を含むものであってよい。また、酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系のものであってよい。
前記ホルムアルデヒド反応性窒素を含む熱安定剤の例としては、ナイロン4-6、ナイロン6、ナイロン6-6、ナイロン6-10、ナイロン6-12、ナイロン12等のポリアミド樹脂、及びこれらの重合体、例えば、ナイロン6/6-6/6-10、ナイロン6/6-12等を挙げることができる。また他に、アクリルアミド及びその誘導体、アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとの共重合体が挙げられ、例えば、アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとを金属アルコラートの存在下で重合して得られたポリ-β-アラニン共重合体を挙げることができる。その他に、アミド化合物、アミノ置換トリアジン化合物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドの付加物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドの縮合物、尿素、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、イミダゾール化合物、イミド化合物を挙げることができる。
前記アミド化合物の具体例としては、イソフタル酸ジアミド等の多価カルボン酸アミド、アントラニルアミドが挙げられる。
前記アミノ置換トリアジン化合物の具体例としては、2,4-ジアミノ-sym-トリアジン、2,4,6-トリアミノ-sym-トリアジン、N-ブチルメラミン、N-フェニルメラミン、N,N-ジフェニルメラミン、N,N-ジアリルメラミン、ベンゾグアナミン(2,4-ジアミノ-6-フェニル-sym-トリアジン)、アセトグアナミン(2,4-ジアミノ-6-メチル-sym-トリアジン)、2,4-ジアミノ-6-ブチル-sym-トリアジン等が挙げられる。
前記アミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの付加物の具体例としては、N-メチロールメラミン、N,N’-ジメチロールメラミン、N,N’,N’’-トリメチロールメラミンを挙げることができる。
前記アミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの縮合物の具体例としては、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物を挙げることができる。
前記尿素誘導体の例としては、N-置換尿素、尿素縮合体、エチレン尿素、ヒダントイン化合物、ウレイド化合物を挙げることができる。N-置換尿素の具体例としては、アルキル基等の置換基で置換したメチル尿素、アルキレンビス尿素、アリール置換尿素を挙げることができる。尿素縮合体の具体例としては、尿素とホルムアルデヒドの縮合体等が挙げられる。ヒダントイン化合物の具体例としては、ヒダントイン、5,5-ジメチルヒダントイン、5,5-ジフェニルヒダントイン等が挙げられる。ウレイド化合物の具体例としては、アラントイン等が挙げられる。
前記ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジド化合物を挙げることができる。ヒドラジド化合物の具体例としては、ジカルボン酸ジヒドラジドを挙げることができ、更に具体的には、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スペリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、2,6-ナフタレンジカルボジヒドラジド等が挙げることができる。
前記イミド化合物の具体例としては、スクシンイミド、グルタルイミド、フタルイミドを挙げることができる。
これらの熱安定剤は、1種類で用いてよいし、2種類以上を組み合わせて用いてよい。
前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、n-オクタデシル-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート、n-オクタデシル-3-(3’-メチル-5’-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート、n-テトラデシル-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート、1,6-ヘキサンジオール-ビス-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート]、1,4-ブタンジオール-ビス-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート]、トリエチレングリコール-ビス-[3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。好ましくは、トリエチレングリコール-ビス-[3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート]及びペンタエリスリトールテトラキス[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンである。
これらの酸化防止剤は、1種類で用いてよいし、2種類以上を組み合わせて用いてよい。
<酸捕捉剤>
前記酸捕捉剤としては、上記のアミノ置換トリアジン化合物、アミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、例えば、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物等を挙げることができる。他のギ酸捕捉剤としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩又はアルコキシドが挙げられる。例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくはバリウム等の水酸化物、上記金属の炭酸塩、リン酸塩、珪酸塩、ホウ酸塩、カルボン酸塩、更には層状複水酸化物を挙げることができる。
前記カルボン酸塩のカルボン酸としては、10~36個の炭素原子を有する飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸が好ましく、これらのカルボン酸は水酸基で置換されていてよい。飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸塩の具体的な例としては、ジミリスチン酸カルシウム、ジパルミチン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウム、(ミリスチン酸-パルミチン酸)カルシウム、(ミリスチン酸-ステアリン酸)カルシウム、(パルミチン酸-ステアリン酸)カルシウムが挙げられ、中でも、ジパルミチン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウムが好ましい。
前記層状複水酸化物としては、例えば、下記一般式(3)で表されるハイドロタルサイト類を挙げることができる。
〔(M2+1-X(M3+(OH) 〔(An-X/n・mHO〕 ・・・ (3)
式(3)中、M2+は2価金属、M3+は3価金属、An-はn価(nは1以上の整数)のアニオン表わし、Xは、0<X≦0.33の範囲にあり、mは正の数である。
一般式(3)において、M2+の例としては、Mg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+等、M3+の例としては、Al3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、In3+等、An-の例としては、OH、F、Cl、Br、NO 、CO 2-、SO 2-、Fe(CN) 3-、CHCOO、シュウ酸イオン、サリチル酸イオン等を挙げることができる。特に好ましい例としては、OH、CO 2-を挙げることができる。具体例としては、Mg0.75Al0.25(OH)(CO0.125・0.5HOで示される天然ハイドロタルサイト、Mg4.5Al(OH)13CO・3.5HO、Mg4.3Al(OH)12.6CO等で示される合成ハイドロタルサイトを挙げることができる。
これらの酸捕捉剤は、1種類で用いてよいし、2種類以上を組み合わせて用いてよい。
<耐候(光)安定剤>
前記耐候(光)安定剤としては、ベンゾトリアゾール系及び蓚酸アニリド系紫外線吸収剤、並びにヒンダードアミン系光安定剤の中から選ばれる1種若しくは2種以上が好ましい。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の例としては、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチル-フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチル-フェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2’-ヒドロキシ-3’,5’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、2-[2’-ヒドロキシ-3’,5’-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-4’-オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。好ましくは、2-[2’-ヒドロキシ-3’,5’-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチル-フェニル)ベンゾトリアゾールである。これらのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤はそれぞれ単独で用いてよいし、2種類以上を組み合わせて用いてよい。
前記蓚酸アリニド系紫外線吸収剤の例としては、2-エトキシ-2’-エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2-エトキシ-5-t-ブチル-2’-エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2-エトキシ-3’-ドデシルオキザリックアシッドビスアニリド等が挙げられる。これらの蓚酸アニリド系紫外線吸収剤はそれぞれ単独で用いてよいし、2種類以上を組み合わせて用いてよい。
前記ヒンダードアミン系光安定剤の例としては、N,N’,N’’,N’’’-テトラキス-(4,6-ビス-(ブチル-(N-メチル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ)-トリアジン-2-イル)-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5-トリアジン・N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル-1,6-ヘキサメチレンジアミンとN-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル}{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールの縮合物、デカン二酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(オクチルオキシ)-4-ピペリジニル)エステルと1,1-ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、メチル-1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-セバケート、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノールとβ,β,β’,β’-テトラメチル-3,9-[2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物等が挙げられる。好ましくはビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-セバケート、ビス-(N-メチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)セバケート、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノールとβ,β,β’,β’-テトラメチル-3,9-[2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物である。これらヒンダードアミン系光安定剤は、それぞれ単独で用いてよいし、2種以上を組み合わせて用いてよい。
<離型剤・潤滑剤>
前記離型剤・潤滑剤としては、アルコール、脂肪酸及びそれらの脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール、平均重合度が10~500であるオレフィン化合物、シリコーンが好ましく使用される。
<導電剤>
前記導電剤としては、導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブ又はナノ繊維又はナノ粒子、金属粉末又は繊維等が挙げられる。
<帯電防止剤>
前記帯電防止剤としては、脂肪族ポリエーテル(但し、末端が脂肪酸エステルとなった化合物を除く)、末端が脂肪酸エステルとなった脂肪族ポリエーテル、脂肪酸と多価アルコールから得られる遊離水酸基を有する多価アルコールの脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステルのホウ酸エステル、アミン化合物のエチレンオキサイド付加体、塩基性炭酸塩又はそのアニオン交換体を基体としてこれにポリアルキレンポリオール類或いはアルカリ金属塩溶解ポリアルキレンポリオール類を包接させた帯電防止剤等が挙げられる。
<熱可塑性樹脂>
前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーネート樹脂、未硬化のエポキシ樹脂が挙げられる。また、これらの変性物が含まれてよい。
<熱可塑性エラストマー>
前記熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーが挙げられる。
<顔料>
前記顔料としては、無機系顔料及び有機系顔料、メタリック系顔料、蛍光顔料等が挙げられる。無機系顔料とは、樹脂の着色用として一般的に使用されているものを言い、例えば、硫化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム、チタンイエロー、コバルトブルー、燃成顔料、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等を言う。また、有機系顔料とは、樹脂の着色用として一般的に使用されているものを言い、例えば、縮合ウゾ系、イノン系、フロタシアニン系、モノアゾ系、ジアゾ系、ポリアゾ系、アンスラキノン系、複素環系、ペンノン系、キナクリドン系、チオインジコ系、ベリレン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系等の顔料である。
<グリス>
本実施形態の機構部品1は、グリスを塗布して使用することが好ましい。グリスとしては、例えば、ウレア系グリス、金属石鹸系グリス、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)系グリス等が用いられる。
以下、実施例及び比較例よって、機構部品の一例である図1及び図2に示すようなヘリカルギアを有する成形体をより具体的に説明するが、本開示の内容は、実施例によって何ら限定されるものではない。
〔測定方法〕
実施例及び比較例で行った測定・評価方法を以下に示す。
<樹脂組成物のMFR>
得られた樹脂組成物のペレットサンプルを80℃で3時間乾燥した後、荷重2.16kg、シリンダー温度190℃で、樹脂組成物のMFR(ASTM D-1238-57Tに準拠)を測定した。測定結果は、表1の通りである。
<多目的試験片の成形>
樹脂組成物のペレットを射出成形機((株)日本製鋼所製J110AD)により、シリンダー温度210℃、金型温度を90℃に設定し、射出圧力70MPa、射出時間60秒、冷却15秒の射出条件で、ISO金型(ISO294-3に準拠)を用いて成形を実施し、評価用ダンベル試験片を得た。
<窒化ホウ素の平均粒径>
上記多目的試験片を凍結粉砕し、0.1N塩酸水溶液と混合し、ガラス製耐圧瓶に仕込んだ状態の物を準備した。これを滅菌器により加圧状態で130℃、6~10時間分解させた後、分解液を濾過し、その濾過残渣物を更に蟻酸及びクロロホルムで洗浄及び濾過を行い、結晶核生成無機粒子以外の添加剤を除去した。
残った結晶核生成無機粒子を減圧乾燥後、カーボンテープ上に固定し、Osコーティングを実施した。その後、SEM((株)日立ハイテク社製SU8220)を用いて、粒子像を観察及び写真撮影し、任意に選んだ100個の結晶核生成無機粒子の最大粒子径(最大長径)を測定し、その数平均を平均粒径(平均粒子径)とした。結果を表1に示す。
<窒化ホウ素の含有量>
上記多目的試験片を凍結粉砕後秤量し、0.1N塩酸水溶液と混合した後、ガラス製耐圧瓶に仕込んだ状態の物を10バッチ準備した。これらを滅菌器により加圧状態で130℃、6~10時間分解させた後、10バッチ分の分解液を濾過し、その濾過残渣物を更に蟻酸及びクロロホルムで洗浄及び濾過を行い、結晶核生成無機粒子以外の添加剤を除去した。
残った結晶核生成無機粒子を減圧乾燥後、秤量し、樹脂組成物中の結晶核生成無機粒子含有量を質量部で表した。結果を表1に示す。
<曲げ弾性率の測定>
ISO179に準拠して、上記多目的試験片の曲げ弾性率を測定した。
<試験歯車の成形>
樹脂組成物のペレットを射出成形機(ファナック(株)製ROBOSHOT α-50iB)により、シリンダー温度を210℃、金型温度を90℃に設定し、表1に示す金型を用いて成形を実施し、試験歯車を得た。
Figure 2023138421000002
<試験歯車の真円度>
上記試験歯車について、画像寸法測定器((株)キーエンス製IM-6000)により試験歯車の各歯先を測定し、最小二乗中心法(LSC)により真円度を算出した。この数値が小さい程、真円度が高いと判断できる。表3中の結果は、以下のように整理した。
○:真円度が50μm以下である
△:真円度が51μm~80μmの範囲である
×:真円度が81μm以上である
<試験歯車の耐久性>
上記試験歯車を歯車耐久試験機((株)中川製作所)に、金属製ウォームとの組み合わせ(図1)で取り付けた。噛み合い部にグリス(協同油脂(株)製エクスライトNo.2)を塗布して、手で回転させて、グリスが金属製ウォーム、樹脂製の試験歯車に馴染むようにした。次に、下記条件で試験を開始し、金属製ウォームと試験歯車が噛み合わなくなるまでの時間(耐久時間)を測定した。なお、試験歯車(ヘリカルギア)と金属製ウォームとの減速比は、84である。
耐久試験:温度23℃、湿度50%、樹脂歯車側トルク11Nm、ウォーム回転数3,000rpm
また、表3中の結果は、以下のように整理した。
○:耐久時間が100hr以上
△:耐久時間が75~99hrの間
×:耐久時間が74hr以下
<試験歯車のクリープ耐性の評価>
上記試験歯車のクリープ耐性の評価を、評価装置30(図3)で行った。図3は、試験歯車のクリープ耐性の評価に用いた装置の概略図であり、図3(A)が概略側面図であり、図3(B)が概略正面図である。
評価装置30においては、試験歯車31を、固定治具33に対し固定ボルト34で固定することができる。固定治具33は、中心に穴が開いており、回転軸シャフト35を通すことで、評価装置30に取り付けることができる。この時、金属製ウォーム32と試験歯車31のヘリカルギア部は、噛み合うように取り付けられる。固定治具33には、回転軸シャフト35を中心軸とし、トルクが付与可能となるように、錘36を取り付けることができる。トルクは、アーム37を介し付与され、錘36の位置は、アーム37上をスライドさせることで任意に調整可能である。試験時は、錘36の位置を固定することができる。アーム37及び錘36の荷重により、試験歯車31と金属製ウォーム32は噛み合った状態でトルクが掛かり続け、所謂、ロックした状態となる。
試験歯車31と金属製ウォーム32とを評価装置30に取り付け、試験歯車31に付与されるトルクが9Nmとなるように錘36の位置を調整した。
その後、速やかにギアオーブン(エスペック(株)社製PH-102M)に評価装置30を投入し、90℃に加熱した。加熱開始から72時間後にギアオーブンから取り出し、評価装置30から試験歯車を取り外した。
歯車のクリープ耐性については、評価試験前後での試験歯車31の状態を目視にて評価した。歯車のクリープ耐性が低いと、試験後のギア歯を観察した際に、変形した歯数が多く確認される。表3中の結果は、以下のように整理した。
○:変形が確認できるギア歯の数が3本以下である
△:変形が確認できるギア歯の数が4本以上である
×:変形にて72時間経過前に破壊し、試験終了
〔原料成分〕
実施例及び比較例に用いた原料成分を、下記に示す。
〔A:樹脂組成物〕
〔A-1〕
攪拌羽根を具備する重合反応器をn-へキサンで満たし、精製ホルムアルデヒドガス(水分量:110ppm)と、重合触媒(ジメチルジステアリルアンモニウムアセテート)と、分子量調節剤(無水酢酸)とを、夫々連続的にフィードし、重合反応させた。このときの重合反応温度は、58℃とした。
得られた粗ポリアセタールホモポリマーを、n-ヘキサンと無水酢酸との1対1混合溶媒で満たした反応容器に投入し、150℃で2時間攪拌を行い、粗ポリアセタールホモポリマーの不安定末端をエステル化処理した。この時のポリマー、並びに「n-ヘキサン及び無水酢酸の1対1混合溶媒」の質量比(スラリー濃度)は、「n-ヘキサン及び無水酢酸との1対1混合溶媒」100に対してポリマー20とした。
ポリアセタールホモポリマーの末端安定化処理が終了した後、反応容器から「n-ヘキサン及び無水酢酸の1対1混合溶媒」とポリアセタールホモポリマーとを取り出し、n-ヘキサン溶媒を加えてポリアセタールホモポリマーを繰り返し洗浄し、無水酢酸を洗い落とした。洗浄回数は、ポリアセタールホモポリマー中の無水酢酸濃度が10質量ppm以下になるまで繰り返した。
その後、120℃で3時間、-700mmHgの条件でポリアセタールホモポリマーを減圧乾燥し、洗浄に用いたn-へキサン溶媒を除去し、更に、120℃に設定した加熱式乾燥機を用いて5時間乾燥し、ポリアセタールホモポリマー中に含まれる水分を除去し、ポリアセタールホモポリマーのパウダー(P1)を得た。
その後、ポリアセタールホモポリマーのパウダー(P1)と窒化ホウ素(デンカ(株)製SP-2、平均粒径:4.1μm)、添加剤(熱安定化剤:ポリアミド6/66/610の3元共重合体、酸化防止剤:BASF社製イルガノックス245)をヘンシェルミキサーにて1分間混合した後、200℃に設定したベント付きスクリュー型二軸押出機(プラスチック工業(株)社製BT-30、L/D=44)にてスクリュー回転数100rpmとし、24アンペアで溶融混練して樹脂組成物のサンプルペレットを得た。原料投入からペレット採取まで、できるだけ酸素の混入を避けて操作を行った。
得られた樹脂組成物(A1)のMFRを、上述の通りASTM-D1238に準じて測定したところ、2.0g/10分であった。
〔A-2〕
MFRが5g/10分になるよう重合触媒と連鎖移動剤の量を変更した以外は、ポリアセタールホモポリマーのパウダー(P1)の作製と同様にし、ポリアセタールホモポリマーのパウダー(P2)を得た。
ポリアセタールホモポリマーのパウダー(P1)の代わりにポリアセタールホモポリマーのパウダー(P2)を用いた以外は、〔A-1〕と同様の操作を実施し、樹脂組成物(A2)を得た。
得られた樹脂組成物(A2)のMFRを、上述の通りASTM-D1238に準じて測定したところ、5.0g/10分であった。
〔A-3〕
MFRが0.7g/10分になるよう重合触媒と連鎖移動剤の量を変更した以外は、ポリアセタールホモポリマーのパウダー(P1)の作製と同様にし、ポリアセタールホモポリマーのパウダー(P3)を得た。
ポリアセタールホモポリマーのパウダー(P1)の代わりにポリアセタールホモポリマーのパウダー(P3)を用いた以外は、〔A-1〕と同様の操作を実施し、樹脂組成物(A3)を得た。
得られた樹脂組成物(A3)のMFRを、上述の通りASTM-D1238に準じて測定したところ、0.7g/10分であった。
〔A-4〕-〔A-8〕
窒化ホウ素の含有量が表2の値となるようにそれぞれ配合量を調整した以外は、〔A-1〕と同様の操作を実施し、樹脂組成物(A4)-(A8)を得た。
〔A-9〕
窒化ホウ素の種類を(株)MARUKA製AP-100S、平均粒径:0.1μmに変更した以外は、〔A-1〕と同様の操作を実施し、樹脂組成物(A9)を得た。
Figure 2023138421000003
[実施例1~8、比較例1~3]
樹脂組成物を先の製造条件に記載の方法で得た。これらを上述した評価方法に準拠して成形及び評価した。結果を表3に示す。
Figure 2023138421000004
表3に示す測定結果から明らかなように、実施例の歯車は、優れた寸法精度、耐久性、耐クリープ性を有することが分かる。
一方、ギア寸法の大きい比較例1及び2は、実施例と比較して寸法精度で劣る。
また、結晶核生成無機粒子を含まない樹脂組成物を用いた比較例3は、実施例と比較して寸法精度、耐久性、耐クリープ性に劣る。
以上のように、本開示の機構部品は、本開示の樹脂組成物を用いることで歯車が小型化しても、作動耐久性と耐クリープ性に優れている。そのため、本開示の機構部品は、ギア等に好適に用いられて、モーターギアユニットの小型化に貢献することができる。
本開示の機構部品は、上記のとおり、ギア等に用いられて、作動耐久性と耐クリープ性に優れるため、車両(自動車)、電機電子、その他工業等の分野で好適に利用することが可能である。
1 機構部品
10 成形体
11 ヘリカルギア部
12 出力の為の機構部
13 連結部
20 ウォーム
21 ウォーム軸
t ヘリカルギアの歯厚み
d ヘリカルギアのピッチ円直径
30 評価装置
31 試験歯車
32 金属製ウォーム
33 固定治具
34 固定ボルト
35 回転軸シャフト
36 錘
37 アーム

Claims (12)

  1. ヘリカルギア部と出力の為の機構部とが一体となっている樹脂組成物からなる成形体と、該成形体のヘリカルギア部と噛み合う金属製ウォームと、の組み合わせからなる機構部品であって、
    前記樹脂組成物が、ポリアセタールと、結晶核生成無機粒子と、を含み、
    前記ヘリカルギア部は、ギアのピッチ円直径が70mm以下で、ギアの歯厚みが12mm以下で且つギアのモジュールが0.8mm以下であるヘリカルギアであることを特徴とする、機構部品。
  2. 前記樹脂組成物の曲げ弾性率が、2700~5000MPaである、請求項1に記載の機構部品。
  3. 前記樹脂組成物のMFRが、0.8~5.0g/10minである、請求項1又は2に記載の機構部品。
  4. 前記結晶核生成無機粒子は、平均粒径が0.1~10μmである、請求項1又は2に記載の機構部品。
  5. 前記樹脂組成物中の前記結晶核生成無機粒子の含有量が、前記ポリアセタール100質量部に対して0.0001~1質量部である、請求項1又は2に記載の機構部品。
  6. 前記樹脂組成物中の前記結晶核生成無機粒子の含有量が、前記ポリアセタール100質量部に対して0.001~0.1質量部である、請求項5に記載の機構部品。
  7. 前記樹脂組成物中の前記結晶核生成無機粒子の含有量が、前記ポリアセタール100質量部に対して0.002~0.05質量部である、請求項6に記載の機構部品。
  8. 前記結晶核生成無機粒子が、タルク及び窒化ホウ素の少なくとも一方を含む、請求項1又は2に記載の機構部品。
  9. グリスを塗布して使用される、請求項1又は2に記載の機構部品。
  10. 前記成形体が、射出成形によって成形される、請求項1又は2に記載の機構部品。
  11. 車両のパワーウィンドウ駆動機構、ワイパー駆動機構、サンルーフ駆動機構、又はパワーシート駆動機構に使用される、請求項1又は2に記載の機構部品。
  12. 前記ヘリカルギアと前記金属製ウォームとの減速比が、50以上である、請求項1又は2に記載の機構部品。
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