JP2023137686A - 伸縮フィルム - Google Patents

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Keiichi Mori
侑平 谷川
Yuhei Tanigawa
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Abstract

【課題】エラストマー層の表面に積層された表面層を備える伸縮フィルムであって、優れた伸縮性を有する伸縮フィルムを提供することを目的とする。【解決手段】伸縮フィルム1は、熱可塑性エラストマーを含有するエラストマー層5と、エラストマー層5の表面に積層された表面層6,7とを備え、表面層6,7は、オレフィン系樹脂と無機充填剤とを含有するオレフィン系樹脂組成物からなり、ヒステリシスロスが40%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、伸縮フィルムに関する。
伸縮フィルムは、衛生用品、スポーツ用品、医療用品等の広い分野において、取扱い性、着用感(フィット感)等を改善するために使用されている。例えば、下着等の衣服、紙おむつのウエストバンド、サイドパネル、レッグギャザー、失禁用品、生理用ナプキン、包帯、外科的ドレープ、締め付け用バンド、帽子、水泳パンツ、スポーツ用サポーター、医療品サポーター、及び絆創膏等に用いられている。
ここで、伸縮性のあるエラストマーを用いた伸縮フィルムにおいては、エラストマーの特性に起因するべたつきが強く、特に、フィルムのような薄いものにおいては、取り扱いが困難になるという問題があった。
そこで、エラストマーによるべたつきを防止すべく、エラストマーの表面に、べたつきの少ない樹脂により形成された表面層を備える伸縮フィルムが提案されている。より具体的には、例えば、エラストマー層の少なくとも一方の表面に積層されたオレフィン系樹脂層を備える伸縮フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-112878号公報
ここで、一般に、フィルムの伸縮性は永久歪み(フィルムに外力を加え、外力を取り去った後においても残る歪み)で評価されるが、永久歪みによる評価だけでは、ゴムのような理想的な弾性体に近似した伸縮性を有する伸縮フィルムを得ることが困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、エラストマー層の表面に積層された表面層を備える伸縮フィルムであって、優れた伸縮性を有する伸縮フィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の伸縮フィルムは、熱可塑性エラストマーを含有するエラストマー層と、エラストマー層の少なくとも一方の面に積層された表面層とを備える伸縮フィルムであって、表面層は、オレフィン系樹脂と無機充填剤とを含有するオレフィン系樹脂組成物からなり、下記ヒステリシスロスが40%以下であることを特徴とする。
(ヒステリシスロス)
伸縮フィルムから、フィルムの一方向に100mm、一方向と直交する方向に25mmの短冊状試験片を切り取り、この試験片を試験機のつかみ具につかみ具間距離が25mmとなるように固定し、試験片の長手方向に速度254mm/分の条件で、下記式(1)で算出される歪み(伸び)が100%となるように伸長した時の応力-ひずみ曲線(S-Sカーブ)における積分面積をS1、伸長後、直ちに試験片を同速度にて、試験片の荷重(N/25mm)が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線(S-Sカーブ)における積分面積をS2とし、下記式(2)からヒステリシスロス[%]を算出する。
歪み[%]=(L1-L0)/L0×100 (1)
ヒステリシスロス[%]=S/S1×100 (2)
ただし、L0は、伸長する前のつかみ具間距離(mm)であり、L1は、伸長した後のつかみ具間距離(mm)である。また、S1は、歪みが0%から100%になるまで伸長させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積であり、S2は、歪みが100%から応力が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積であり、Sは、積分面積S1から積分面積S2を差し引いた時の応力-ひずみ曲線における積分面積(S1-S2)である。
本発明によれば、エラストマー層の表面に積層された表面層を備える伸縮フィルムであって、優れた伸縮性を有する伸縮フィルムを提供することが可能になる。
本発明の実施形態に係る伸縮フィルムを示す断面図である。 本発明の実施形態に係る伸縮フィルムを示す平面図である。 歪みが0%から100%になるまで伸長させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積S1を示す図である。 歪みが100%から応力が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積S2を示す図である。 積分面積S1から積分面積S2を差し引いた時の応力-ひずみ曲線における積分面積を示す図である。 実施例1、及び比較例2における、積分面積S1から積分面積S2を差し引いた時の応力-ひずみ曲線における積分面積Sを示す図である。
以下、本発明の伸縮フィルムについて具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において、適宜変更して適用することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る伸縮フィルムを示す断面図である。図1に示すように、本実施形態の伸縮フィルム1は、エラストマー層5と、エラストマー層5の表面に積層された表面層6,7とを備えている。
(エラストマー層)
エラストマー層5は、伸縮フィルム1に伸縮性を付与する層であり、単層であってもよく、2層以上の複層であってもよい。このエラストマー層5は、熱可塑性エラストマーを含有する。
<熱可塑性エラストマー>
「熱可塑性エラストマー」とは、使用温度においては加硫ゴムと類似の特性を有し、加工温度では特性が消滅し、容易に加工ができ、使用温度に戻すと再び元の性質を発現する重合体または重合体ブレンドを意味する。
熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等が挙げられる。なお、フィルムを低応力で優しく伸ばせるとの観点から、オレフィン系エラストマーが好ましく、フィルムが伸びにくく搬送時の寸法安定性が高いとの観点から、スチレン系エラストマーが好ましい。
例えば、本発明で使用するオレフィン系エラストマーは、炭素数3以上のオレフィンを主成分とした共重合体が挙げられる。
より具体的には、例えば、プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-エチレン-1-ブテン共重合体、1-ブテン-エチレン共重合体、1-ブテン-プロピレン共重合体、4-メチルペンテン-1-プロピレン共重合体、4-メチルペンテン-1-1-ブテン共重合体、4-メチルペンテン-1-プロピレン-1-ブテン共重合体、及びプロピレン-1-ブテン共重合体等のα-オレフィン共重合体等が挙げられる。また、結晶性ポリオレフィンのマトリクスに上述のエラストマーが分散したエラストマーを使用してもよい。これらの中でも、伸縮性がより高いことから、プロピレン-エチレン共重合体等のプロピレン系エラストマーが好ましい。
本発明で使用するスチレン系エラストマーは、例えば、スチレン-イソプレン-スチレン共重合体(SISエラストマー)、スチレン-イソプレンブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBSエラストマー)、スチレン-ブタジエンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体の水素添加物(スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPSエラストマー))、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体の水素添加物(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体(SEBSエラストマー))等が挙げられる。これらの中でも、伸縮性がより高いことから、SISエラストマー、SEBSエラストマーが好ましい。
また、熱可塑性エラストマーは、一般的に力学的性質などの基本物性を支配するハードセグメントと、ゴム的な性質である伸縮性を支配するソフトセグメントによって構成される。オレフィン系エラストマーのハードセグメントがポリプロピレンからなるものをプロピレン系エラストマーといいう。オレフィン系エラストマーのソフトセグメントとしては、EPDM、EPM、EBM、IIR、水添スチレンブタジエンゴム(HSBR)、NBR、アクリルゴム(ACM)が挙げられる。また、スチレン系エラストマーのハードセグメントとしては、ポリスチレンが挙げられ、スチレン系エラストマーのソフトセグメントとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリエチレンまたはこれらの水添物が挙げられる。
また、プロピレン系エラストマーの場合、全単位に対するプロピレン単位含有率は70質量%~95質量%が好ましく、80質量%~90質量%がより好ましい。例えば、プロピレン-エチレン共重合体の場合、全単位に対するプロピレン単位含有率は70質量%~95質量%(すなわち、エチレン単位含有率は5~30質量%)が好ましい。ハードセグメントであるプロピレン単位含有率が70質量%以上であれば、強度が向上するため、優れた成形性が得られ、95質量%以下であれば、ソフトセグメントの弾性により、優れた伸縮性が得られる。
また、プロピレン系エラストマーのMFRは0.5~10g/10minが好ましく、2.0~8.0g/10minがより好ましい。プロピレン系エラストマーのMFRが10g/10minよりも大きい場合は、溶融粘度が低すぎてフィルム成型時に厚み制御が困難になる場合がある。また、プロピレン系エラストマーのMFRが0.5g/10min未満の場合は、フィルム成型時にメルトフラクチャーが発生し、フィルムの表面がざらつく場合がある。また、プロピレン系エラストマーのMFRが2.0g/10min未満の場合は、溶融粘度が高いためフィルム成型時に高速で押出成形するとフィルムが破断する場合がある。
また、プロピレン系エラストマーの密度は0.900g/cm未満が好ましい。プロピレン系エラストマーの密度が0.900g/cm以上の場合には、フィルムの伸縮性が低下する場合がある。
また、スチレン系エラストマーの場合、スチレン系エラストマーの全単位に対するスチレン単位含有率は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。スチレン系エラストマーのスチレン単位含有率が30質量%よりも大きい場合は、スチレンは伸縮性が悪いため、後述のヒステリシスロスが大きくなり、伸縮フィルムの伸縮性が低下する場合がある。
また、熱可塑性エラストマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、スチレン-イソプレン-スチレン共重合体を単独で使用してもよく、スチレン-イソプレン-スチレン共重合体とスチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体とをブレンドして使用してもよい。また、プロピレン-エチレン共重合体とスチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体とをブレンドして使用してもよい。
<他の成分>
エラストマー層5は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上述の熱可塑性エラストマー以外の他の成分を含んでもよい。他の成分としては、オレフィン系樹脂等の熱可塑性エラストマー以外の他の樹脂、アマイド系アンチブロッキング剤(ステアリン酸アマイド等)、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、防曇剤、金属石鹸、ワックス、防カビ剤、抗菌剤、造核剤、難燃剤、滑剤等が挙げられる。なお、他の成分は、マスターバッチ化して伸縮フィルム用の材料に添加してもよい。
(表面層)
表面層6,7は、エラストマー層のべたつきを防止して、伸縮フィルム1におけるブロッキングの発生を抑制するための層である。表面層は、エラストマー層の第1の面および第2の面の少なくとも一方の面または両方の面に設けられるが、伸縮フィルム1のブロッキングの発生を十分に抑制するとの観点から、図1に示すように、エラストマー層5の第1の面および第2の面の両方に設けられることが好ましい。なお、表面層6,7は、同じ種類の表面層であってもよく、異なる種類の表面層であってもよい。
表面層6,7の各々は、オレフィン系樹脂と無機充填剤とを含有するオレフィン系樹脂組成物により形成されている。また、表面層6,7は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、上述の他の成分を含んでもよい。
<オレフィン系樹脂>
オレフィン系樹脂としては、エラストマー層5中の熱可塑性エラストマーと相溶性を有するものが好ましく、例えば、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂が好ましい。また、表面層6,7の伸縮性を向上させるとの観点から、ポリエチレン系樹脂が好ましく、表面層6,7の耐熱性を向上させるとの観点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
例えば、ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が挙げられる。このうち、エラストマー成分のべたつきを抑制するとの観点から、低密度ポリエチレン(密度:0.910~0.930g/cm)が好ましく、伸縮性を向上させるとの観点から、直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.910~0.920g/cm)が好ましい。
また、例えば、ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンにエチレンを共重合させたランダムポリプロピレン(R-PP)、上述のプロピレン-エチレン共重合体等のプロピレン系エラストマー等が挙げられる。このうち、エチレン共重合により立体規則性が落ちて結晶化度が下がるため、柔軟性を向上させ、ポリエチレン樹脂に比べて耐熱性を向上させるとの観点から、ランダムポリプロピレン(エチレン単位含有率:5質量%以下、融点:135~150℃)が好ましく、伸縮性を向上させるとの観点から、プロピレン系エラストマー(プロピレン単位含有率:70質量%~95質量%、エチレン単位含有率:5~30質量%)が好ましい。
また、オレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、伸縮性を向上させるとの観点から、ランダムポリプロピレンと直鎖状低密度ポリエチレンとをブレンドして使用してもよい。また、エラストマー成分におけるブロッキングの発生を抑制するとの観点から、プロピレン系エラストマーと低密度ポリエチレンとをブレンドして使用してもよい。
また、表面層6(または表面層7)の全体(すなわち、オレフィン系樹脂組成物の全体)に対するオレフィン系樹脂の含有量は、表面層の全体を100質量%とした場合、30質量%以上85質量%以下が好ましい。これは、30質量%未満の場合は、表面層における無機充填剤の含有量が増加するため、伸縮性が低下する場合があり、85質量%よりも大きい場合は、表面層における無機充填剤の含有量が減少するため、ブロッキングが発生する場合があるためである。
<無機充填剤>
無機充填剤は、表面層6,7の表面に滑り性を付与して、伸縮フィルム1におけるブロッキングの発生をさらに抑制するための成分である。
この無機充填剤としては、炭酸カルシウム、ゼオライト、シリカ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、クレー、マイカ、硫酸バリウム、及び水酸化マグネシウム等が挙げられる。なお、無機充填剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、表面層6(または表面層7)の全体(すなわち、オレフィン系樹脂組成物の全体)に対する無機充填剤の含有量は、表面層の全体を100質量%とした場合、15質量%以上70質量%以下が好ましい。これは、15質量%未満の場合は、表面層における無機充填剤の含有量が減少するため、ブロッキングが発生する場合があり、70質量%よりも大きい場合は、表面層における無機充填剤の含有量が増加するため、伸縮性が低下する場合があるためである。
また、無機充填剤の平均粒子径は、0.8~10μmが好ましい。無機充填剤の平均粒子径が0.8μm以上であれば、無機充填剤の二次凝集等を抑制して、樹脂への分散性が良好となり、滑り性が向上し、10μm以下であれば、肌触りがよくなる。
<伸縮フィルムの製造方法>
次に、本発明の伸縮フィルムの製造方法について、詳細に説明する。
本発明の伸縮フィルムは、上述の熱可塑性エラストマーとオレフィン系樹脂と無機充填剤とを含有する原料を、押出機を用いてフィルム状に成形することにより製造される。
より具体的には、まず、熱可塑性エラストマー、及び必要に応じて、上述の他の成分を所定の配合比率で混合し、ストランドダイを備えた同方二軸押出機等にてストランド状に押し出してカットし、エラストマー層形成用のペレットを得る。また、同様に、オレフィン系樹脂、無機充填剤、及び必要に応じて、他の成分を所定の配合比率で混合し、ストランドダイを備えた同方二軸押出機等にてストランド状に押し出してカットし、表面層形成用のペレットを得る。
次に、Tダイを備えた押出機を用い、エラストマー層形成用のペレット、及び表面層形成用のペレットを所定の温度で押出成形し、キャストフィルプロセス法によって、エラストマー層と、エラストマー層の第1の面に設けられた第1の表面層(例えば、図1の表面層6)と、エラストマー層の第2の面に設けられた第2の表面層(例えば、図1の表面層7)とを有する延伸前の原反フィルムを得る。
そして、原反フィルムに対して、一軸延伸処理を行うことにより、原反フィルムを延伸し、図1~2に示す伸縮フィルム1が製造される。なお、延伸方法は特に限定されず、例えば、ギア延伸、ロール延伸、テンター延伸等が挙げられる。
例えば、円筒状のロール本体の周面に周方向に延びる複数の凸条を有する第1の賦形ロールと、円筒状のロール本体の周面に周方向に延びる複数の凸条を有する第2の賦形ロールとが、第1の賦形ロールの凸条と第2の賦形ロールの凸条間の溝とが噛み合ように、かつ第1の賦形ロールの凸条間の溝と第2の賦形ロールの凸条とが噛み合ように所定のクリアランスを設けて対向配置された一対の賦形ロールを用いて、ギア延伸を行うことができる。
そして、第1の賦形ロールと第2の賦形ロールとを回転させながら、第1の賦形ロールと第2の賦形ロールとの間に、上述のギア延伸前の原反フィルムを通すことにより、第1の賦形ロールの凸条と第2の賦形ロールの凸条との間で延伸された領域および延伸されなかった領域を形成する。
なお、ギア延伸においては、賦形ロールの凸条の頂部の幅W、凸条の高さH、隣り合う凸条の頂部間の間隔P、第1の賦形ロールの凸条と第2の賦形ロールの凸条との噛み合い深さD等を調整することによって、延伸倍率を調整できる。また、ギア延伸における延伸倍率の計算は、その延伸原理から、三平方の定理により容易に算出できる。
また、上述の一軸延伸処理は、図2に示す伸縮フィルムの機械軸(長手)方向(以下、「MD」とも言う。)、または機械軸方向に直交する方向(以下、「TD」とも言う。)のいずれか一方の方向に行われる延伸処理のことである。なお、MD、TDの両方向に延伸処理を行う二軸延伸処理を行ってもよい。
また、一軸延伸処理における延伸温度は、通常、室温(23±2℃)である。これは、室温で延伸することによりフィルム成型時に残ってしまう残留歪みを除去することができ、永久歪みを低減させる効果があるためである。また、室温より高い温度で延伸する場合は、延伸方向に配向が進むため、永久歪みを増大させる場合がある。
また、一軸延伸処理における延伸倍率は、1.5倍以上9倍以下である。これは、延伸倍率が1.5倍未満の場合は、フィルム成型時に残ってしまう残留歪みを除去できない場合があるためである。また、9倍よりも大きい場合は、フィルムを延伸した場合に破断する場合があるためである。なお、ここでいう「延伸倍率」とは、延伸方向における、延伸前のフィルムの長さに対する延伸後のフィルムの長さの倍数のことをいう。ギア延伸の場合は、延伸前のフィルムの長さに対する、延伸された領域のフィルムの長さの倍数のことをいう。例えば、隣り合う第1の賦形ロールの凸条の頂部と第2の賦形ロールの凸条の頂部との間隔(ギア延伸前のフィルムの延伸される部分の幅)が1mm、噛み合い深さが√3mmであった場合、フィルムの延伸された部分の幅は2mmとなり、延伸倍率は2倍となる。
そして、上述の方法により製造された本実施形態の伸縮フィルムは、ヒステリシスロスが40%以下となるため、エラストマー層5の表面に表面層6,7が積層された伸縮フィルム1において、表面層6,7の伸縮性の低下を防止することが可能になり、結果として、優れた伸縮性を有する伸縮フィルム1を得ることが可能になる。なお、ヒステリシスロスは、35%以下が好ましく、25%以下がより好ましい。
また、ここでいう「ヒステリシスロス」とは、以下の方法により算出されるものをいう。
伸縮フィルムから、フィルムの一方向に100mm、一方向と直交する方向に25mmの短冊状試験片を切り取り、この試験片を試験機(例えば、島津製作所社製、オートグラフAG-5000A)のつかみ具につかみ具間距離が25mmとなるように固定する。そして、試験片の長手方向に速度254mm/分の条件で、下記式(1)で算出される歪み(伸び)が100%となるように伸長した時の応力-ひずみ曲線(S-Sカーブ)における積分面積をS1、伸長後、直ちに試験片を同速度にて、試験片の荷重(N/25mm)が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線(S-Sカーブ)における積分面積をS2とし、下記式(2)からヒステリシスロス[%]を算出する。
歪み[%]=(L1-L0)/L0×100 (1)
ヒステリシスロス[%]=S/S1×100 (2)
ただし、L0は、伸長する前のつかみ具間距離(mm)であり、L1は、伸長した後のつかみ具間距離(mm)である。また、S1は、歪みが0%から100%になるまで伸長させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積であり、S2は、歪みが100%から応力が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積であり、Sは、積分面積S1から積分面積S2を差し引いた時の応力-ひずみ曲線における積分面積(すなわち、S=S1-S2)である。
すなわち、図3に示す、歪みが0%から100%になるまで伸長させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積S1から、図4に示す、歪みが100%から応力が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積S2を差し引いた時の応力-ひずみ曲線における積分面積(すなわち、図5に示す積分面積S)を、積分面積S1で割ることにより、上記式(2)により、ヒステリシスロスを求めることができる。
また、本実施形態の伸縮フィルムは、延伸方向における永久歪みが10%以下となるため、優れた伸縮性を得ることが可能になる。なお、永久歪みは、7%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。
また、ここでいう「永久歪み」とは、以下の方法により算出されるものをいう。
伸縮フィルムから、フィルムの一方向に100mm、一方向と直交する方向に25mmの短冊状試験片を切り取り、この試験片を試験機(例えば、島津製作所社製、オートグラフAG-5000A)のつかみ具につかみ具間距離が25mmとなるように固定する。そして、試験片の長手方向に速度254mm/分の条件で、下記式(1)で算出される歪み(伸び)が100%となるように伸長した後、直ちに試験片を同速度にて収縮させる。そして、下記式(3)から永久歪み[%]を算出する。
歪み[%]=(L1-L0)/L0×100 (1)
永久歪み[%]=(L2-L0)/L0×100 (3)
ただし、L0は、伸長する前のつかみ具間距離(mm)であり、L1は、伸長した後のつかみ具間距離(mm)であり、L2は、収縮させる際に試験片の荷重(N/25mm)が0になる時のつかみ具間距離(mm)である。
また、伸縮フィルムの搬送性の観点から、MDにおける、上記式(1)で算出される歪み(伸び)が10%となるように伸長させる際の試験力(10%伸長時試験力)が0.5N以上であることが好ましく、0.8N以上であることがより好ましく、1.5N以上であることがさらに好ましい。
原反フィルムの厚みは、20~80μmが好ましく、20~60μmがより好ましく、30~50μmがさらに好ましい。原反フィルムの厚みが20μm以上であれば、伸縮性に優れる。また、原反フィルムの厚みが80μm以下であれば、伸縮フィルムを薄肉化できるため、剛性が低くなり、伸縮性に優れる。
また、原反フィルムにおけるエラストマー層5の厚みは、10~60μmが好ましく、20~40μmがより好ましい。エラストマー層5の厚みが10μm以上であれば、伸縮フィルム1の伸縮性を十分に得ることができ、フィルム成型時にロールに安定的に巻き取ることができる。また、エラストマー層5の厚みが60μm以下であれば、伸縮フィルム1の応力が高くなりすぎないため、伸縮フィルム1を伸長する際に弱い力で伸ばすことができる。
また、原反フィルムにおける表面層6,7の厚みは、0.5~7μmが好ましく、1~4μmがより好ましい。表面層6,7の厚みが0.5μm以上であれば、延伸処理後の伸縮フィルム1におけるブロッキングの発生を十分に抑制することができる。また、表面層6,7の厚みが7μm以下であれば、伸縮フィルム1の伸縮性を十分に得ることができる。なお、表面層6,7は、同じ厚みであってもよく、異なる厚みであってもよい。
また、延伸処理後の伸縮フィルム1の厚みは、室温で延伸処理した場合は原反フィルムの85~95%となる。また、ギア延伸の場合は未延伸部分が原反フィルムと同じ厚みであり、延伸された部分は原反フィルムの85~95%となる。
また、特に、伸縮フィルム全体に対する表面層6,7の厚み比が小さい伸縮フィルム1においても、伸縮性を向上させるとの観点から、原反フィルムにおける表面層7(または表面層8)とエラストマー層5との厚み比が、表面層:エラストマー層=1:4~1:30であることが好ましく、1:9~1:18であることがより好ましい。
以上の方法により、本実施形態においては、エラストマー層5の表面に表面層6,7が積層された伸縮フィルム1において、優れた伸縮性を得ることができる。
なお、伸縮フィルムは、単層であってもよく、2層以上の複層であってもよい。伸縮フィルムが複層の場合、各層の組成や厚みは同じであってもよく、異なっていてもよい。伸縮フィルムが複層である場合の厚みとは、この複層の全体の厚みのことを意味する。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、これらの実施例を本発明の趣旨に基づいて変形、変更することが可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
伸縮フィルムの作製に使用した材料を以下に示す。
(1)プロピレン系エラストマー(ExxonMobil社製、商品名:Vistamaxx(登録商標)6102FL、プロピレン-エチレン共重合体、エチレン単位含有率:16質量%、密度:0.862g/cm、MFR:3.0g/10分)
(2)LDPE:低密度ポリエチレン、密度:0.922g/cm、MFR:0.3g/10分(住友化学社製、商品名:スミカセン、F101-1)
(3)R-PP:ランダムポリプロピレン、密度:0.90g/cm、MFR:6.7g/10分(プライムポリマー社製、商品名:F227)
(4)LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン、融点:120℃、密度:0.913g/cm、MFR:2.0g/10分(東ソー社製、商品名:ニポロン-Z ZF220)
(5)無機充填剤:炭酸カルシウム(白石カルシウム社製、商品名:PO-150B-10)
(6)エチレン系エラストマー(Dow Chemical社製、商品名:Infuse9007、エチレン-オクテン共重合体)
(7)SISエラストマー1(日本ゼオン社製、商品名:Quintac3390、スチレン単位含有率:48質量%)
(8)SISエラストマー2(日本ゼオン社製、商品名:Quintac3290、スチレン単位含有率:35質量%)
(9)SISエラストマー3(日本ゼオン社製、商品名:Quintac3440、スチレン単位含有率:18質量%)
(10)SISエラストマー4(日本ゼオン社製、商品名:Quintac3620、スチレン単位含有率:14質量%)
(11)SBSエラストマー(旭化成ケミケルズ社製、商品名:タフプレンA、スチレン単位含有率:40質量%)
(12)SEBSエラストマー(旭化成ケミケルズ社製、商品名:タフテックH1221、スチレン単位含有率:14質量%)
(実施例1)
<伸縮フィルムの作製>
まず、表1に示す各材料を混合して、表1に示す組成(質量部)を有する実施例1のエラストマー層形成用の材料と表面層形成用の材料を用意した。次に、これらの各材料を、200℃の条件下において、ストランドダイを備えた同方二軸押出機(JSW社製、商品名:TEX28V-42CW-4V)にてストランド状に押し出してカットし、エラストマー層形成用ペレットと表面層形成用ペレットとを得た。
次に、Tダイを備えた押出機(ラボテック社製)を用い、エラストマー層形成用ペレットおよび表面層形成用ペレットを200℃で押出成形し、キャストフィルムプロセス法によって、エラストマー層と、エラストマー層の第1の面に設けられた第1の表面層と、エラストマー層の第2の面に設けられた第2の表面層とを有するフィルムを成形し、当該フィルムを巻取りロールで巻き取ることにより、延伸前の原反フィルムを得た。
そして、この原反フィルムに対して、室温(23℃±2℃)で、TDにギア延伸処理(延伸倍率:7.4倍)を行うことにより、伸縮フィルムを作製した。
<ヒステリシスロスの測定>
作製した伸縮フィルムから、フィルムの一方向(TD)に100mm、一方向と直交する方向(MD)に25mmの短冊状試験片を切り取り、この試験片を精密万能試験機(島津製作所社製、オートグラフAG-5000A)のつかみ具につかみ具間距離が25mmとなるように固定した。そして、試験片の長手方向に速度254mm/分の条件で、上記式(1)で算出される歪み(伸び)が100%となるように伸長した時の応力-ひずみ曲線(S-Sカーブ)における積分面積をS1、伸長後、直ちに試験片を同速度にて、試験片の荷重(N/25mm)が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線(S-Sカーブ)における積分面積をS2とし、上記式(2)からヒステリシスロス[%]を算出した。以上の結果を表1に示す。
<永久歪みの測定>
作製した伸縮フィルムから、フィルムの一方向(TD)に100mm、一方向と直交する方向(MD)に25mmの短冊状試験片を切り取り、この試験片を精密万能試験機(島津製作所社製、オートグラフAG-5000A)のつかみ具につかみ具間距離が25mmとなるように固定した。そして、試験片の長手方向に速度254mm/分の条件で、上記式(1)で算出される歪み(伸び)が100%となるように伸長した後、直ちに試験片を同速度にて収縮させた。そして、上記式(3)から、TDにおける永久歪み[%]を算出した。なお、試験は、室温(23℃±2℃)で行った。以上の結果を表1に示す。
<弾性体としての総合評価>
作製した延伸フィルムについて、弾性体としての総合評価を行った。より具体的には、上述のヒステリシスロスについて、以下の基準に従い、評価点を付けた。
ヒステリシスロスが25%以下…3点
ヒステリシスロスが25%より大きく、35%以下…2点
ヒステリシスロスが35%より大きく、40%以下…1点
ヒステリシスロスが40%より大きい…0点
また、上述の永久歪みについて、以下の基準に従い、評価点を付けた。
永久歪みが5%以下…3点
永久歪みが5%より大きく7%以下…2点
永久歪みが7%より大きく10%以下…1点
永久歪みが10%より大きい…0点
そして、ヒステリシスロスの評価点と永久歪みの評価点の合計が、5~6点を◎、2~4点を〇、0~1点を×とした。また、ヒステリシスロスの評価点と永久歪みの評価点の合計点にかかわらず、ヒステリシスロスの評価点が3点の場合を◎、0点の場合を×とした。以上の結果を表1に示す。
<10%伸長時試験力>
作製した伸縮フィルムから、フィルムの一方向(MD)に100mm、一方向と直交する方向(TD)に25mmの短冊状試験片を切り取り、この試験片を精密万能試験機(島津製作所社製、オートグラフAG-5000A)のつかみ具につかみ具間距離が25mmとなるように固定した。そして、試験片の長手方向に速度254mm/分の条件で、上記式(1)で算出される歪み(伸び)が10%となるように伸長した時の、MDにおける10%伸長時試験力[N]の結果を表1に示す。
(実施例2~12、比較例1~12)
表面層の組成(質量部)、エラストマー層の組成(質量部)、及び表面層とエラストマー層の厚み比を表1~2に示す条件に変更したこと以外は、上述の実施例1と同様にして、表1に示す厚みを有する原反フィルムを延伸処理し、伸縮フィルムを作製した。
そして、上述の実施例1と同様にして、ヒステリシスロス、及び永久歪みの測定を行った。以上の結果を表1~2に示す。
なお、実施例1、及び比較例2における、積分面積S1から積分面積S2を差し引いた時の応力-ひずみ曲線における積分面積S(すなわち、S1-S2)を図6に示す。
図6に示すように、実施例1の伸縮フィルムは、比較例2の伸縮フィルムに比し、積分面積Sが小さく、ヒステリシスロスが小さい(すなわち、伸縮性に優れている)ことが分かる。
表1に示すように、実施例1~12の伸縮フィルムにおいては、ヒステリシスロスが40%以下であるため、伸縮性に優れていることが分かる。特に、実施例7,9~10の伸縮フィルムにおいては、エラストマー層に配合されているSISエラストマーのスチレン単位含有率が20質量%以下(18質量%)であるため、伸縮性に極めて優れていることが分かる。
一方、表2に示すように、比較例1の伸縮フィルムにおいては、エラストマー層にエチレン系エラストマーが配合されているため、伸縮性に乏しい(ヒステリシスロスが40%よりも大きくなっている)ことが分かる。
また、比較例2~8の伸縮フィルムにおいては、エラストマー層に、スチレン単位含有率が30質量%よりも大きい(35質量%、または48質量%である)SISエラストマーが配合されているため、伸縮性に乏しい(ヒステリシスロスが40%よりも大きくなっている)ことが分かる。
また、比較例9~10の伸縮フィルムにおいては、エラストマー層に、スチレン単位含有率が30質量%よりも大きい(40質量%である)SBSエラストマーが配合されているため、伸縮性に乏しい(ヒステリシスロスが40%よりも大きくなっている)ことが分かる。
また、比較例11においては、原反フィルムの表面層とエラストマー層との厚み比が、表面層:エラストマー層=1:9であり、表面層とエラストマー層の組成(質量部)が同じである実施例12(原反フィルムの表面層とエラストマー層との厚み=1:18)に比し、表面層の割合が大きいため、エラストマー性の低い樹脂成分量の割合が大きくなり、伸縮性に乏しい(ヒステリシスロスが40%よりも大きくなっている)ことが分かる。
また、比較例12においては、原反フィルムの表面層とエラストマー層との厚み比が、表面層:エラストマー層=1:4であり、表面層とエラストマー層の組成(質量部)が同じである実施例7~8(原反フィルムの表面層とエラストマー層との厚み=1:18、または1:9)に比し、表面層の割合が大きいため、エラストマー性の低い樹脂成分量の割合が大きくなり、伸縮性に乏しい(ヒステリシスロスが40%よりも大きくなっている)ことが分かる。
以上説明したように、本発明は、例えば、下着等の衣服、紙おむつのウエストバンド、サイドパネル、レッグギャザー、失禁用品、生理用ナプキン、包帯、外科的ドレープ、締め付け用バンド、帽子、水泳パンツ、スポーツ用サポーター、医療品サポーター、絆創膏等に利用される伸縮フィルムに適している。
1 伸縮フィルム
5 エラストマー層
6,7 表面層

Claims (3)

  1. 熱可塑性エラストマーを含有するエラストマー層と、
    前記エラストマー層の少なくとも一方の面に積層された表面層と
    を備える伸縮フィルムであって、
    前記表面層は、オレフィン系樹脂と無機充填剤とを含有するオレフィン系樹脂組成物からなり、
    下記ヒステリシスロスが40%以下であることを特徴とする伸縮フィルム。
    (ヒステリシスロス)
    伸縮フィルムから、フィルムの一方向に100mm、一方向と直交する方向に25mmの短冊状試験片を切り取り、この試験片を試験機のつかみ具につかみ具間距離が25mmとなるように固定し、試験片の長手方向に速度254mm/分の条件で、下記式(1)で算出される歪み(伸び)が100%となるように伸長した時の応力-ひずみ曲線(S-Sカーブ)における積分面積をS1、伸長後、直ちに試験片を同速度にて、試験片の荷重(N/25mm)が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線(S-Sカーブ)における積分面積をS2とし、下記式(2)からヒステリシスロス[%]を算出する。
    歪み[%]=(L1-L0)/L0×100 (1)
    ヒステリシスロス[%]=S/S1×100 (2)
    ただし、L0は、伸長する前のつかみ具間距離(mm)であり、L1は、伸長した後のつかみ具間距離(mm)である。また、S1は、歪みが0%から100%になるまで伸長させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積であり、S2は、歪みが100%から応力が0になるまで収縮させた時の応力-ひずみ曲線における積分面積であり、Sは、積分面積S1から積分面積S2を差し引いた時の応力-ひずみ曲線における積分面積(S1-S2)である。
  2. 前記オレフィン系樹脂組成物全体に対する前記オレフィン系樹脂の含有量が30質量%以上85質量%以下であり、前記オレフィン系樹脂組成物全体に対する前記無機充填剤の含有量が15質量%以上70質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の伸縮フィルム。
  3. 前記熱可塑性エラストマーが、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の伸縮フィルム。
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