JP2023136806A - 不整地走行用の自動二輪車用タイヤ - Google Patents

不整地走行用の自動二輪車用タイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】 優れたグリップ性能を発揮し得る不整地走行用の自動二輪車用タイヤ1を提供する。【解決手段】 タイヤ1のトレッド部2は、トレッド端Teを形成する複数のショルダーブロック11と、ショルダーブロック11のタイヤ軸方向内側に隣接した複数のミドルブロック12とを含む。ショルダーブロック11のタイヤ軸方向の内側の側面SUは、内側エッジ11Bから溝底に向ってのびる第1側面SU1と、第1側面SU1の底側端から溝底に向かってのびる第2側面SU2とを含み、第2側面SU2は、第1側面SU1に対してタイヤ軸方向の内側に傾斜した面である。第1側面SU1の底側端SSを頂点とする山部面積Saの、内側エッジ11Bを含む本体面積Sbに対する比率(Sa/Sb)は5%以上である。【選択図】 図3

Description

本発明は、自動二輪車用タイヤに関する。詳細には、不整地を走行する自動二輪車に適したタイヤに関する。
不整地走行用の自動二輪車用タイヤは、舗装路面走行用のタイヤに比べて、低い内圧の下で使用される傾向がある。特に、不整地でのトライアル競技用のタイヤは、例えば、30~40kPa程度の低い内圧で使用される。
従って、不整地走行用の自動二輪車用タイヤは、路面の凹凸に応じてトレッド部が容易に変形する。これにより、ショルダーブロック及びミドルブロックのそれぞれに大きな接触圧が作用し、これらのブロックがグリップ性能の発揮に貢献する。
特許文献1は、上記の自動二輪車用のタイヤにおいて、ショルダーブロックをトレッド表面に対して外径側に突出させることにより、荷重負荷時の接触圧を高めてグリップ性能を向上させる手法を記載する。
特開2020-121640号公報
タイヤに大きなキャンバー角が付与されると、ショルダーブロックの内側エッジにおいて接触圧が高まる。前述したように、トレッド部は容易に変形する。ショルダーブロックに高荷重が作用すると、ショルダーブロックがトレッドセンター側に倒れ過ぎる恐れがある。この場合、タイヤは十分なグリップ性能を発揮できない。
大きなキャンバー角とは、ショルダーブロックの陸面が接地面に含まれる程度に、路面に対してタイヤが傾いている状態を意味する。
発明者らは、種々の実験の結果、ショルダーブロックの根元側を太くしてショルダーブロックの倒れを抑制することにより、上記の問題点を解決し得るという知見を得て、本発明を完成させるに至った。
本発明は、かかる実状に鑑み、優れたグリップ性能を発揮し得る不整地走行用の自動二輪車用タイヤを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る不整地走行用の自動二輪車用タイヤはトレッド部を有する。前記トレッド部は、溝底面から隆起する複数のブロックを備える。複数の前記ブロックは、トレッド端を形成する複数のショルダーブロックと、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向内側に隣接した複数のミドルブロックとを含む。前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の内側の側面は、前記ショルダーブロックの陸面のタイヤ軸方向の内側エッジから溝底に向って延びる第1側面と、前記第1側面の底側端から溝底に向かって延びる第2側面とを含む。前記第2側面は、前記第1側面に対してタイヤ軸方向の内側に傾斜した面である。タイヤ回転軸を含む子午線断面において、前記第1側面の底側端と、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の外側の側面の底側端とを結ぶ線分が第一基準線であり、前記ショルダーブロックと前記ミドルブロックとの間の溝底と前記第一基準線とを結び、前記溝底において前記溝底面と接する線分が第二基準線である。前記ショルダーブロックの陸面、前記第1側面、前記第一基準線及び前記外側の側面で囲まれる領域の面積を本体面積とし、前記第2側面、前記第二基準線及び前記第一基準線で囲まれる領域の面積を山部面積としたとき、前記山部面積の、前記本体面積に対する比率は5%以上である。
好ましくは、この不整地走行用の自動二輪車用タイヤでは、前記第一基準線と前記第2側面とがなす角度は、40°以上170°以下である。
好ましくは、この不整地走行用の自動二輪車用タイヤでは、タイヤ赤道面から前記第1側面の底側端までの軸方向距離の、タイヤ赤道面から前記トレッド端までの軸方向距離に対する比率が65%以上である。
好ましくは、この不整地走行用の自動二輪車用タイヤでは、前記子午線断面において、前記ショルダーブロックの内側エッジが、前記ミドルブロックの陸面のプロファイルを前記ショルダーブロックまで延長した仮想プロファイルよりもタイヤ半径方向外側に突出し、前記仮想プロファイルからの突出量が0.5mm以上である。
好ましくは、この不整地走行用の自動二輪車用タイヤでは、25℃での前記トレッド部の硬さは40以上70以下である。
本発明によれば、優れたグリップ性能を発揮し得る不整地走行用の自動二輪車用タイヤが得られる。
本発明の実施形態に係るタイヤの断面図である。 図1のタイヤのトレッド部の展開図である。 図1のタイヤのミドルブロックとショルダーブロックの拡大断面図である。 従来タイヤの走行時の断面図である。 本発明の実施形態に係るタイヤの走行時の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、不整地走行用の自動二輪車用タイヤ(以下、単に「タイヤ」ともいう。)1の一例として、トライアル競技用の後輪タイヤが例示される。タイヤ1は、例えば、30~40kPaの低い内圧が充填された状態で用いられる。
図1は、タイヤ1の正規状態でのタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図である。
図2は、図1のタイヤ1のトレッド部2の展開図である。図2のA-A線断面図が、図1に示されている。
「正規状態」とは、タイヤを正規リムに組み付け、かつ、タイヤ内圧を正規内圧に調整した無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、タイヤの各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば 「Design Rim」 、又はETRTOであれば「Measuring Rim」を意味する。
「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」 に記載の最大値、ETRTOであれば「INFLATION PRESSURE」を意味する。
図1に示すように、タイヤ1は、トレッド部2以外に、例えば、カーカス6と、ベルト層7とを有する。
カーカス6は、例えば、トレッド部2からサイドウォール部3を経て、ビード部4に埋設されたビードコア5に至るトロイド状に構成される。
ベルト層7は、例えば、カーカス6のタイヤ半径方向外側でかつトレッド部2の内方に配置され、トレッド部2を補強する。これらカーカス6及びベルト層7は、公知の構成が好適に採用され得る。
図1の一点鎖線CLはタイヤ1の赤道面である。符号Cで示される位置は、トレッド面8と赤道面との交点である。交点Cはタイヤ1の赤道(タイヤ赤道)である。
トレッド部2の2つのトレッド端Te(後述のショルダーブロック11の陸面のタイヤ軸方向の外側エッジ11Aでもある。)の間の外表面、すなわちトレッド面8は、タイヤ半径方向外側に凸で円弧状に湾曲する。
トレッド部2には、溝底面9から隆起する複数のブロック10が形成される。トレッド部2は複数のブロック10を備える。
トレッド面8は、ブロック10の陸面を含む。トレッド面8の内、陸面以外の部分が溝17である。
トレッド部2は架橋ゴムからなる。このタイヤ1のトレッド部2は単一のゴム組成物からなる。トレッド部2に設けられるブロック10は全て同じ材質の架橋ゴムからなる。このタイヤ1では、ブロック10を含む部分の材質とそれ以外の部分の材質とが異なるように、トレッド部2が構成されてもよい。
トレッド端Teは、例えば、トレッド部2に形成されたブロック10のうち、最もタイヤ軸方向外側に位置するブロック11のタイヤ軸方向の、最も外側のエッジを意味する。
図2に示すように、トレッド部2は、例えば、第1領域14、第2領域15、及び第3領域16を含む。第1領域14は、トレッド端Teからトレッド展開半幅TWhの25%の領域である。
第2領域15は、トレッド展開半幅TWhの50%の幅を有し、かつ、その中心がタイヤ赤道Cに位置する領域である。第3領域16は、第1領域14と第2領域15との間の領域である。トレッド展開半幅TWhは、トレッド部2を展開したときのタイヤ赤道Cからトレッド端Teまでの距離である。
ブロック10は、例えば、ショルダーブロック11、ミドルブロック12及びクラウンブロック13を含む。
ショルダーブロック11は、図心が第1領域14に位置する、トレッド端Teを形成するブロックである。ミドルブロック12は、図心が第3領域16に位置するブロックである。クラウンブロック13は、図心が第2領域15に位置するブロックである。本実施形態のタイヤ1では、クラウンブロック13は、例えば、タイヤ赤道C上に配置される。
図2に示されるように、このタイヤ1では、複数のショルダーブロック11が周方向に間隔をあけて配置される。周方向に並ぶ2つのショルダーブロック11の間が溝底面9である。複数のミドルブロック12が周方向に間隔をあけて配置される。周方向に並ぶ2つのミドルブロック12の間が溝底面9である。複数のクラウンブロック13が周方向に間隔をあけて配置される。周方向に並ぶ2つのクラウンブロック13の間が溝底面9である。
ミドルブロック12は、ショルダーブロック11のタイヤ軸方向内側に隣接する。ミドルブロック12は、少なくとも、ショルダーブロック11をタイヤ軸方向内側に延長した領域と重複する。このタイヤ1では、ショルダーブロック11のタイヤ周方向の端部と、ミドルブロック12のタイヤ周方向の端部とが軸方向において重複する。
本実施形態のタイヤ1では、ミドルブロック12の図心は、ショルダーブロック11の図心に対してタイヤ周方向に位置がずれている。ただし、本発明のタイヤ1は、このような形態に限定されるものではない。
図3は、ミドルブロック12とショルダーブロック11の拡大断面図である。
図3に示すように、正規状態でのタイヤ回転軸を含む子午線断面において、ショルダーブロック11の陸面のタイヤ軸方向の内側エッジ11Bは、ミドルブロック12の陸面のプロファイルをショルダーブロック11まで延長した仮想プロファイル18よりもタイヤ半径方向外側に突出する。
このタイヤ1では、内側エッジ11Bが仮想プロファイル18に含まれていてもよい。しかしショルダーブロック11を図示のように突出させることにより、路面接触時の接触圧を高めることができ、グリップ力が向上する。また、ショルダーブロック11の内側エッジ11Bが大きなグリップを提供する。この観点から、内側エッジ11Bは仮想プロファイル18よりもタイヤ半径方向外側に突出しているのが好ましい。
この場合、仮想プロファイル18からの内側エッジ11Bの突出量Pは、0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましい。
突出量Pが0.5mmより小さい場合、接触圧の上昇が小さくグリップ力を確保できないからである。また、突出量が5.0mmより大きい場合、ショルダーブロック11が突出しすぎて、荷重を更に負荷した際にミドルブロック12が路面から浮いてしまい、結果としてグリップ力が著しく低下するからである。
突出量Pは、より好ましくは2.5mm以上、更に好ましくは3.0mm以上であり、より好ましくは4.5mm以下、更に好ましくは4.0mm以下である。
図3に示すように、ショルダーブロック11のタイヤ軸方向の内側(トレッドセンター側と同義)の側面SUは、次の2つの側面SU1,SU2を含む。このうち、第2側面SU2は、第1側面SU1に対してトレッドセンター側に傾斜した面である。
第1側面SU1:内側エッジ11Bから溝底に向って延びる1つの平面
第2側面SU2:第1側面SU1の底側端から溝底に向かって延びる1つの平面
図3において符号SSは、第1側面SU1を含む直線と第2側面SU2を含む直線との交点である。この交点SSが第1側面SU1の底側端である。側面SUは、底側端SSにおいて屈曲する。符号SEは、ショルダーブロック11のタイヤ軸方向の外側の側面SGと溝底面9との交点である。交点SEは、側面SGの底側端である。直線L1は、第1側面SU1の底側端SSと、外側の側面SGの底側端SEとを結ぶ線分である。本開示においては、この線分L1が第一基準線である。
図3において符号SBは、ショルダーブロック11とミドルブロック12との間の溝底である。符号MBは、ミドルブロック12とクラウンブロック13との間の溝底である。溝底SB及び溝底MBは、溝底面9に含まれる。子午線断面において、溝底面9のプロファイルは、溝底SB及び溝底MBを通る。直線L2は、溝底SBと第一基準線L1とを結び、溝底SBにおいて溝底面9と接する線分である。本開示においては、この線分L2が第二基準線である。
本開示においては、ショルダーブロック11の陸面、第1側面SU1、第一基準線L1及び外側の側面SGで囲まれる領域の面積が本体面積Sbであり、第2側面SU2、第二基準線L2及び第一基準線L1で囲まれる領域の面積が山部面積Saである。
図4は、従来のタイヤの走行時の断面図である。
従来のタイヤでは、ショルダーブロックaの内側の側面は通常、一つの面で構成される。ショルダーブロックaの根元部分の剛性は低く、荷重がかかった際に特にショルダーブロックaの根元部分からタイヤが屈曲し始める。このため、タイヤに大きなキャンバー角が付与され、ショルダーブロックaに高荷重が作用すると、図4に示されるように、タイヤは、ショルダーブロックaがミドルブロックb側(すなわち、タイヤセンター側)へ内倒れし、ショルダーブロックaの内側エッジcが浮き上がる傾向を示す。この場合、ショルダーブロックaの陸面が接触しないことによるグリップ不足が発生する。
これに対してこのタイヤ1では、前述したように、ショルダーブロック11の内側の側面SUは第1側面SU1及び第2側面SU2を含み、第2側面SU2が、第1側面SU1に対してトレッドセンター側に傾斜した面として構成される。言い換えれば、ショルダーブロック11のセンター側の側面Sが溝底SBに向かって2段以上の面SU1,SU2で構成される。そのため、ショルダーブロック11の根元部分は、溝底SBに向かうに従って次第に太くなる形状を有する。特に、このタイヤ1では、山部面積Saの、本体面積Sbに対する比率(Sa/Sb)は5%以上である。そのため、ショルダーブロック11の根本部分の剛性が効果的に高められ、根元部分が効果的に補強される。これにより、このタイヤ1は、荷重負荷時のショルダーブロック11の根本部分での屈曲を抑制することができ、ブロックの内倒れを防ぐことができる。
図5は、本実施形態のタイヤ1の走行時の断面図である。
図5に示すように、本実施形態のタイヤ1では、2段の側面SU1,SU2により太さがタイヤセンター側へ漸増する根元部分をショルダーブロック11が有するので、タイヤ1に大きなキャンバー角が付与され、ショルダーブロック11に高荷重が作用しても、タイヤセンター側への、ショルダーブロック11の内倒れが発生しない或いは発生し難い。
このため、ショルダーブロック11とミドルブロック12の双方の陸面が確実に路面に接触し、ショルダーブロック11の内側エッジ11Bとミドルブロック12の外側エッジ12Aとで十分なグリップ力をこのタイヤ1は得ることができる。このタイヤ1は、優れたグリップ性能を発揮し得る。
前述したように、このタイヤ1では、ショルダーブロック11が適度の突出量Pを有する。内側エッジが突出していないショルダーブロックと比較して、このショルダーブロック11には高荷重が作用する。しかしこのタイヤ1では、前述したように、ショルダーブロック11の根元部分がショルダーブロック11の内倒れの発生を効果的に抑制する。このタイヤ1では、ショルダーブロック11の内側エッジ11Bが適度に突出する。そのため、このショルダーブロック11に高荷重が作用するにもかかわらず、タイヤ1に大きなキャンバー角が付与され、ショルダーブロック11に高荷重が作用しても、タイヤセンター側への、ショルダーブロック11の内倒れが発生しない或いは発生し難い。
それどころかショルダーブロック11が適度の突出量Pを有するので、タイヤ1に大きなキャンバー角を付与した場合、ショルダーブロック11が先に路面に接触し、接触圧が効果的に高まる。このタイヤ1は、荷重負荷時におけるグリップ力の飛躍的な向上を図ることができる。
前述したように、このタイヤ1では、山部面積Saの、本体面積Sbに対する比率(Sa/Sb)は5%以上である。ショルダーブロック11の内倒れの防止の観点から、この比率(Sa/Sb)は6%以上であることがより好ましい。良好なグリップ性能を維持しつつ、荷重負荷時の吸収性の低下を防ぐ観点から、この比率(Sa/Sb)は10%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましい。
図3において符号θ1は、子午線断面において第一基準線L1と第2側面SU2とがなす角度である。
このタイヤ1では、角度θ1は40°以上170°以下であることが好ましい。これにより、荷重負荷時の吸収性の低下を防ぎながら、ショルダーブロック11の内倒れが効果的に抑制される。この観点から、角度θ1はより好ましくは80°以上であり、より好ましくは120°以下であり、さらに好ましくは100°以下である。
なお、角度θ1が40°より小さい場合、ショルダーブロック11の根元部分の剛性が不足し、荷重負荷時にショルダーブロック11の内倒れが生じ、グリップ性能が低下する恐れがある。角度θ1が170°より大きい場合、ショルダーブロック11の根元部分の剛性が高まり過ぎて、荷重負荷時の吸収性が著しく低下する恐れがある。
図3において、符号θ2は、第1側面SU1をタイヤ半径方向内側に延長した第1仮想面19と第2側面SU2とのなす角度である。角度θ3は、ショルダーブロック11の踏面のタイヤ軸方向の外側エッジ11Aと内側エッジ11Bとを結ぶ第2仮想面20と第1側面SU1とのなす角度である。
このタイヤ1では、ショルダーブロック11の根本部分の剛性を最適化でき、荷重負荷時の吸収性を損なわずにグリップ性能を向上できる観点から、角度θ2は好ましくは0°より大きく、より好ましくは30°以上であり、好ましくは90°よりも小さく、より好ましくは80°以下である。
このタイヤ1では、ショルダーブロック11の根本部分の剛性を最適化でき、荷重負荷時の吸収性を損なわずにグリップ性能を向上できる観点から、角度θ3は好ましくは50°以上であり、より好ましくは55°以上であり、好ましくは120°以下であり、より好ましくは80°以下である。
図3において符号WEで示される長さはトレッド部2の軸方向半幅である。軸方向半幅WEは赤道面からトレッド端Teまでの軸方向距離である。符号WSで示される長さは、赤道面から第1側面SU1の底側端SSまでの軸方向距離である。
このタイヤ1では、軸方向距離WSの、トレッド部2の軸方向半幅WEに対する比率(WS/WE)は65%以上であることが好ましい。
これにより、底側端SSを頂点とする山として構成される、ショルダーブロック11の根元部分が適切な位置に配置される。タイヤ1に大きなキャンバー角を付与した場合に、ショルダーブロック11の内倒れの抑制に根元部分が効果的に貢献できる。このタイヤ1では、ショルダーブロック11に高い荷重が作用しても、このショルダーブロック11の内倒れが効果的に抑制される。このタイヤ1は良好なグリップ性能を発揮できる。この観点から、比率(WS/WE)はより好ましくは70%以上である。この比率(WS/WE)の上限は、ショルダーブロック11の内側エッジ11Bの位置を考慮して適宜決められるが、ショルダーブロック11の陸面が適切な大きさで構成できる観点から、この比率(WS/WE)は85%以下であるのが好ましい。
図3において符号W1で示される長さはショルダーブロック11の陸面の幅である。この幅W1は、ショルダーブロック11の外側エッジ11Aと内側エッジ11Bとを結ぶ線分の長さで表される。符号W2で示される長さはミドルブロック12の陸面の幅である。この幅W2は、ミドルブロック12の外側エッジ12Aと内側エッジ12Bとを結ぶ線分の長さで表される。
このタイヤ1では、ショルダーブロック11の陸面の幅W1は好ましくはミドルブロック12の陸面の幅W2よりも狭い。より好ましくは、幅W1の幅W2に対する比は、0.70以上0.85以下である。
このようなショルダーブロック11は、適度に変形し易く、ミドルブロック12に作用する接地圧を大きくするのに役立つ。このタイヤ1は、グリップ性能の一層の向上を図ることができる。なお、ショルダーブロック11の陸面の幅W1は、前述の、トレッド展開半幅TWhの15%以上25%以下の範囲で設定される。
このタイヤ1では、25℃でのトレッド部2の硬さHsは好ましくは40以上70以下である。
硬さHsが40よりも小さい場合、ブロック10が柔らかすぎて荷重負荷時のショルダーブロック11の内倒れを防止できないからである。一方、Hsが70より大きい場合、ショルダーブロック11の根元部分の剛性が著しく高くなり、吸収性が悪化するからである。なお、トレッド部2の硬さHsはより好ましくは40以上であり、より好ましくは55以下である。
本開示において、タイヤを構成する要素のうち、架橋ゴムからなる要素の硬さは、JIS K6253の規定に準じて、25℃の温度条件下でタイプAデュロメータを用いて測定される。このタイヤ1では、ブロック10の硬さは、タイプAデュロメータをブロック10に接触させて計測される。
図2に示すように、本実施形態のタイヤ1では、各々のショルダーブロック11の内側エッジ11Bは、タイヤ周方向に平行にのびる。
この場合、荷重負荷時にショルダーブロック11の内側エッジ11B全体が路面と接触する傾向にあり、ショルダーブロック11の陸面の接触圧が均一になってグリップ性能が向上する。また、ショルダーブロック11の内倒れをそれぞれの内側エッジ11B全体で防ぐことができるため、内倒れによるグリップ性能の低下を抑制できる。この観点から、ショルダーブロック11の内側エッジ11Bは、タイヤ周方向に平行にのびるのが好ましい。
以上、本発明の一実施形態の不整地走行用の自動二輪車用タイヤの構成及び作用を説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の態様に変更して実施され得る。
例えば、上述の実施形態では、第2側面S2が1つの平面で構成されているが、第2側面S2は、複数の平面により多段に構成されていてもよい。また、第2側面S2は、平面部分を有しない凹んだ湾曲面であってもよい。この場合、前述の角度θ1及び角度θ2は、第1側面SU1の底側端SSと溝底SBを結ぶ線分を第2側面SU2として計測される。
図1に示す基本構造をなし、かつ、図2のトレッドパターンを有するトライアル競技用の後輪タイヤが、表1の仕様に基づき試作された。カーカスにはバイアス構造のカーカスが用いられた。
比較例1として、側面Sが1段である(すなわち、比率(Sa/Sb)が0%である。)タイヤが試作された。比較例1のタイヤは、この点を除き、図1及び図2と同様の構成を備える。各テストタイヤについて、大きなキャンバー角を付与して、高荷重を作用させた際の、タイヤのグリップ性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
使用車両:排気量300cc トライアル競技専用二輪車
タイヤサイズ:120/100-R18(後輪)
リムサイズ:2.15×18(後輪)
内圧:30kPa
テスト方法は以下の通りである。
<高キャンバーかつ高荷重時のグリップ性能>
各テストタイヤを装着した車両でトライアルコースをライダーに走行させ、大きなキャンバー角を付与して、高荷重をテストタイヤに作用させた際の、グリップ性能をライダーの官能により評価した。結果は、10点を満点とする評点であり、数値が大きい程、高キャンバーかつ高荷重時のグリップ性能に優れることを示す。テストの結果は、表1の通りである。
テストの結果、実施例のタイヤは、高キャンバーかつ高荷重時において優れたグリップ性能を発揮していることが確認できた。
1 タイヤ
2 トレッド部
9 溝底面
10 ブロック
11 ショルダーブロック
11A 外側エッジ
11B 内側エッジ
12 ミドルブロック
18 仮想プロファイル
19 第1仮想面
20 第2仮想面
Te トレッド端
SU 側面
SU1 第1側面
SU2 第2側面
L1 第一基準線
L2 第二基準線

Claims (5)

  1. トレッド部を有する不整地走行用の自動二輪車用タイヤであって、
    前記トレッド部が、溝底面から隆起する複数のブロックを備え、
    複数の前記ブロックが、トレッド端を形成する複数のショルダーブロックと、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向内側に隣接した複数のミドルブロックとを含み、
    前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の内側の側面が、前記ショルダーブロックの陸面のタイヤ軸方向の内側エッジから溝底に向って延びる第1側面と、前記第1側面の底側端から溝底に向かって延びる第2側面とを含み、前記第2側面が、前記第1側面に対してタイヤ軸方向の内側に傾斜した面であり、
    タイヤ回転軸を含む子午線断面において、前記第1側面の底側端と、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の外側の側面の底側端とを結ぶ線分が第一基準線であり、前記ショルダーブロックと前記ミドルブロックとの間の溝底と前記第一基準線とを結び、前記溝底において前記溝底面と接する線分が第二基準線であり、
    前記ショルダーブロックの陸面、前記第1側面、前記第一基準線及び前記外側の側面で囲まれる領域の面積を本体面積とし、前記第2側面、前記第二基準線及び前記第一基準線で囲まれる領域の面積を山部面積としたとき、
    前記山部面積の、前記本体面積に対する比率が5%以上である、
    不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。
  2. 前記第一基準線と前記第2側面とがなす角度が、40°以上170°以下である、
    請求項1に記載の不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。
  3. タイヤ赤道面から前記第1側面の底側端までの軸方向距離の、タイヤ赤道面から前記トレッド端までの軸方向距離に対する比率が65%以上である、
    請求項1又は2に記載の不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。
  4. 前記子午線断面において、前記ショルダーブロックの内側エッジが、前記ミドルブロックの陸面のプロファイルを前記ショルダーブロックまで延長した仮想プロファイルよりもタイヤ半径方向外側に突出し、
    前記仮想プロファイルからの突出量が0.5mm以上である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。
  5. 25℃での前記トレッド部の硬さが40以上70以下である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の不整地走行用の自動二輪車用タイヤ。

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