JP2023136660A - モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御器内における制御対象のパラメータ等に誤差がある場合でも、軸ねじり振動を抑制しつつ良好な速度・位置制御を可能にしたモータ制御装置及びモータ制御方法を提供する。【解決手段】二慣性系とみなせる制御対象200を制御する制御器100Aが、モータ速度vmをモータ速度指令vm*に一致させるようにトルク(トルク指令)Tを生成するPI制御部102と、速度指令v*に基づいてFFトルクTffを演算するFFトルク生成部104と、FFトルクTffをモータに与えた時の理想的なねじりトルク目標値Ttоr*を演算するねじりトルク目標値生成部105と、ねじりトルク目標値Ttоr*と制御対象200からのねじりトルク実際値Ttоrとの偏差にFBゲインGを乗算し、その結果とFFトルクTffとをPI制御部102の出力に加算してトルクTを演算する加減算手段123を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、モータと機械負荷とが結合された、二慣性系とみなせる制御対象に対し、モータの速度または位置がそれぞれの指令に一致するようにモータのトルクを制御するモータ制御装置及びモータ制御方法に関し、詳しくは、制御対象におけるねじり振動等を抑制して所望の目標値応答を得るための技術に関する。
この種の従来技術として、例えば図9に示すモータ制御装置が知られている。
図9において、100Xは制御器であり、モータ速度vmがモータ速度指令vm *に一致するように制御する速度制御部としてのI-P(積分-比例)制御部101を備えている。このI-P制御部101の出力と、制御対象200から出力されるねじりトルク実際値TtorにゲインGを乗算して得た値との加減算により、モータのトルク(トルク指令)Tが生成される。
なお、図10はI-P制御部101の構成例であり、kviは積分ゲイン、kvpは比例ゲインである。
以下では、I-P制御部101または後述のPI(比例・積分)制御部102における積分ゲインkvi,比例ゲインkvpを速度制御部のフィードバック(FB)ゲイン、前記ねじりトルクに対するゲインGをねじりトルクのFBゲインとも言うこととする。
図9において、100Xは制御器であり、モータ速度vmがモータ速度指令vm *に一致するように制御する速度制御部としてのI-P(積分-比例)制御部101を備えている。このI-P制御部101の出力と、制御対象200から出力されるねじりトルク実際値TtorにゲインGを乗算して得た値との加減算により、モータのトルク(トルク指令)Tが生成される。
なお、図10はI-P制御部101の構成例であり、kviは積分ゲイン、kvpは比例ゲインである。
以下では、I-P制御部101または後述のPI(比例・積分)制御部102における積分ゲインkvi,比例ゲインkvpを速度制御部のフィードバック(FB)ゲイン、前記ねじりトルクに対するゲインGをねじりトルクのFBゲインとも言うこととする。
制御対象200は、回転型のモータ201、軸202及び機械負荷203(vlは負荷速度)からなり、それぞれに対応する伝達関数1/J1s,K/s,1/J2sにおいて、J1はモータ201の慣性、J2は機械負荷203の慣性(全慣性J=J1+J2)、Kは軸202の弾性定数、sはラプラス演算子である。
上記のようにI-P制御部やPI制御部等を備えた速度制御系にねじりトルクをフィードバックする従来技術は、非特許文献1にも開示されている。
上記のようにI-P制御部やPI制御部等を備えた速度制御系にねじりトルクをフィードバックする従来技術は、非特許文献1にも開示されている。
他の従来技術として、例えば特許文献1,2に記載された制御方法が知られている。
図11は、特許文献1の図11に相当するモータ制御装置である。このモータ制御装置において、制御器100Yは、速度制御部としてのPI(比例・積分)制御部102と、第1の速度指令v*にフィルタ演算を施して二慣性系の理想的なモータ速度指令vm *を生成する速度指令生成部103と、速度指令v*にフィルタ演算を施してフィードフォワード(以下、FFともいう)トルクTffを生成するFF回路としてのFFトルク生成部104と、を備えている。
図11は、特許文献1の図11に相当するモータ制御装置である。このモータ制御装置において、制御器100Yは、速度制御部としてのPI(比例・積分)制御部102と、第1の速度指令v*にフィルタ演算を施して二慣性系の理想的なモータ速度指令vm *を生成する速度指令生成部103と、速度指令v*にフィルタ演算を施してフィードフォワード(以下、FFともいう)トルクTffを生成するFF回路としてのFFトルク生成部104と、を備えている。
上述した各生成部103,104におけるFFB,FFFはフィルタの伝達関数であり、これらは目標値応答フィルタF0、制御対象200の共振周波数ωμ及び反共振周波数ωzに基づいて、FFB=F0{1+(s/ωz)2},FFF=F0{1+(s/ωμ)2}により設定される。ここで、共振周波数ωμ=√(K/Jμ);Jμ=J1J2/Jであり、反共振周波数ωz=√(K/J2)であり、目標値応答フィルタF0は、例えば制御対象200の共振周波数ωμに基づいて与えられる。
なお、図12は、PI制御部102の構成例である。
なお、図12は、PI制御部102の構成例である。
上述した特許文献1や特許文献2に係るモータ制御装置は、FF回路(FFトルク生成部104)及び速度制御部(PI制御部102)の動作により、軸ねじり振動の抑制と理想的な目標値応答を課題としている。
堀洋一,「共振比制御と真鍋多項式による2慣性系の制御」,電気学会論文集D,114巻10号,p.1038~1045,平成6年
図9に記載した従来技術では、速度制御部のFBゲインと共にねじりトルクに対するFBゲインGを適切に調整すれば、軸ねじり振動を抑制しつつモータ201を駆動することができるが、FBゲインは制御対象200のパラメータに左右され、これによって速度・位置の目標値応答が決まってしまい、目標値応答を任意に設定することができない。
また、図11に記載した従来技術では、PI制御部102に設定される各種のパラメータが正確であれば、良好な特性を保てる範囲で任意の目標値応答に基づいてねじり振動を抑制することができるが、上記パラメータの設定値と真値との間に誤差があると振動抑制効果が低下する。特に、経時的な使用により弾性定数Kが変化する制御対象200や、ロボットアームのように姿勢によって慣性が変化する制御対象200に対しては、良好な制御を行うことが困難であった。
また、図11に記載した従来技術では、PI制御部102に設定される各種のパラメータが正確であれば、良好な特性を保てる範囲で任意の目標値応答に基づいてねじり振動を抑制することができるが、上記パラメータの設定値と真値との間に誤差があると振動抑制効果が低下する。特に、経時的な使用により弾性定数Kが変化する制御対象200や、ロボットアームのように姿勢によって慣性が変化する制御対象200に対しては、良好な制御を行うことが困難であった。
そこで、本発明の解決課題は、制御器内に設定した各種のパラメータと実際値との間に誤差がある場合でも、制御対象の振動を抑制しつつ良好な速度制御や位置制御を行うようにしたモータ制御装置及びモータ制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係るモータ制御装置は、モータと機械負荷とが結合された、二慣性系とみなせる制御対象の速度を制御するためのモータ制御装置において、
第1の速度指令に基づくモータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行う速度制御部と、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成するフィードフォワードトルク生成部と、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成するねじりトルク目標値生成部と、
を備え、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算した結果と前記フィードフォワードトルクとを前記速度制御部の出力に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成するものである。
第1の速度指令に基づくモータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行う速度制御部と、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成するフィードフォワードトルク生成部と、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成するねじりトルク目標値生成部と、
を備え、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算した結果と前記フィードフォワードトルクとを前記速度制御部の出力に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成するものである。
請求項2に係るモータ制御装置は、モータと機械負荷とが結合された、二慣性系とみなせる制御対象の位置を制御するためのモータ制御装置において、
第1の位置指令に基づくモータ位置指令とモータ位置との偏差をなくすようにモータ速度指令を生成する位置制御部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成するフィードフォワードトルク生成部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワード速度を生成するフィードフォワード速度生成部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成するねじりトルク目標値生成部と、
前記フィードフォワード速度が加算された前記モータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行う速度制御部と、
を備え、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記速度制御部の出力に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成するものである。
第1の位置指令に基づくモータ位置指令とモータ位置との偏差をなくすようにモータ速度指令を生成する位置制御部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成するフィードフォワードトルク生成部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワード速度を生成するフィードフォワード速度生成部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成するねじりトルク目標値生成部と、
前記フィードフォワード速度が加算された前記モータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行う速度制御部と、
を備え、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記速度制御部の出力に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成するものである。
請求項3に係るモータ制御装置は、請求項1に記載したモータ制御装置において、
前記フィードフォワードトルク、前記ねじりトルク目標値、及び前記モータ速度指令を、目標値応答フィルタを含むフィルタ演算によって生成するものである。
前記フィードフォワードトルク、前記ねじりトルク目標値、及び前記モータ速度指令を、目標値応答フィルタを含むフィルタ演算によって生成するものである。
請求項4に係るモータ制御装置は、請求項2に記載したモータ制御装置において、
前記フィードフォワードトルク、前記ねじりトルク目標値、前記フィードフォワード速度、及び前記モータ位置指令を、目標値応答フィルタを含むフィルタ演算によって生成するものである。
前記フィードフォワードトルク、前記ねじりトルク目標値、前記フィードフォワード速度、及び前記モータ位置指令を、目標値応答フィルタを含むフィルタ演算によって生成するものである。
請求項5に係るモータ制御装置は、請求項1~4の何れか1項に記載したモータ制御装置において、
前記ねじりトルク相当値が、前記制御対象から検出したねじりトルク実際値であることを特徴とする。
前記ねじりトルク相当値が、前記制御対象から検出したねじりトルク実際値であることを特徴とする。
請求項6に係るモータ制御装置は、請求項1~4の何れか1項に記載したモータ制御装置において、
前記ねじりトルク相当値が、前記モータの速度または位置と前記トルク指令とを用いて推定したねじりトルク推定値であることを特徴とする。
前記ねじりトルク相当値が、前記モータの速度または位置と前記トルク指令とを用いて推定したねじりトルク推定値であることを特徴とする。
請求項7に係るモータ制御装置は、請求項6に記載したモータ制御装置において、
前記ねじりトルク目標値生成部が、前記ねじりトルク推定値の推定遅れと等価なフィルタを有することを特徴とする。
前記ねじりトルク目標値生成部が、前記ねじりトルク推定値の推定遅れと等価なフィルタを有することを特徴とする。
請求項8に係るモータ制御装置は、請求項1~4の何れか1項に記載したモータ制御装置において、
前記制御対象のパラメータ及び係数図法に基づいて、前記ねじりトルクフィードバックゲイン及び前記速度制御部におけるフィードバックゲインを演算して設定する機能を有することを特徴とする。
前記制御対象のパラメータ及び係数図法に基づいて、前記ねじりトルクフィードバックゲイン及び前記速度制御部におけるフィードバックゲインを演算して設定する機能を有することを特徴とする。
請求項9に係るモータ制御方法は、モータと機械負荷とが結合された、二慣性系と見なせる制御対象における前記モータの速度制御方法であって、
第1の速度指令に基づくモータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行ってトルク指令を生成し、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成し、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成し、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記トルク指令に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成するものである。
第1の速度指令に基づくモータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行ってトルク指令を生成し、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成し、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成し、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記トルク指令に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成するものである。
請求項10に係るモータ制御方法は、モータと機械負荷とが結合された、二慣性系と見なせる制御対象における前記モータの位置制御方法であって、
第1の位置指令に基づくモータ位置指令とモータ位置との偏差をなくすようにモータ速度指令を生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワード速度を生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成し、
前記フィードフォワード速度が加算された前記モータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行ってトルク指令を生成し、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記トルク指令に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成するものである。
第1の位置指令に基づくモータ位置指令とモータ位置との偏差をなくすようにモータ速度指令を生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワード速度を生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成し、
前記フィードフォワード速度が加算された前記モータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行ってトルク指令を生成し、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記トルク指令に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成するものである。
本発明によれば、制御器に設定される弾性定数や速度制御部のFBゲイン等の各種パラメータが誤差を有する場合でも、制御対象の振動を抑制しつつ良好な速度制御または位置制御を行うことができる。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ制御装置のブロック図である。
図1において、200は前述したようにモータ201、軸202及び機械負荷203からなる制御対象であり、204,205は加減算手段である。この制御対象200から検出されたねじりトルク実際値Ttorは、制御器100Aに入力されている。
図1において、200は前述したようにモータ201、軸202及び機械負荷203からなる制御対象であり、204,205は加減算手段である。この制御対象200から検出されたねじりトルク実際値Ttorは、制御器100Aに入力されている。
制御器100Aは、CPUやメモリ等を備えた演算処理装置と所定のプログラムとによって実現される。このことは、後述する第2~第4実施形態の制御器100B,100C,100Dについても同様である。
制御器100Aにおいて、外部から入力される第1の速度指令v*は、図11と同様にフィルタFFBによる演算を行う速度指令生成部103により理想的なモータ速度指令vm *に変換され、このモータ速度指令vm *が加減算手段121に入力されてモータ速度vmとの偏差が演算される。速度制御部としてのPI制御部102は、上記偏差をなくすように比例・積分演算を行い、その出力が加減算手段123に入力される。
PI制御部102の構成は、例えば前記図12と同様である。
制御器100Aにおいて、外部から入力される第1の速度指令v*は、図11と同様にフィルタFFBによる演算を行う速度指令生成部103により理想的なモータ速度指令vm *に変換され、このモータ速度指令vm *が加減算手段121に入力されてモータ速度vmとの偏差が演算される。速度制御部としてのPI制御部102は、上記偏差をなくすように比例・積分演算を行い、その出力が加減算手段123に入力される。
PI制御部102の構成は、例えば前記図12と同様である。
また、図11と同様に、第1の速度指令v*が入力されるFFトルク生成部104のフィルタ演算により、FFトルクTffが生成されて加減算手段123に入力される。
更に、本実施形態では、第1の速度指令v*がねじりトルク目標値生成部105に入力されてフィルタFK(s)による演算が行われ、FFトルクTffを印加する際の目標となる理想的なねじりトルク目標値Ttor *が生成されて加減算手段122に入力される。加減算手段122では、ねじりトルク目標値Ttor *と制御対象200から検出したねじりトルク実際値Ttorとの偏差が算出され、この偏差にFBゲインGを乗算した値が加減算手段123に入力される。
上記FBゲインGは、PI制御部102におけるFBゲイン(比例ゲインkvp、積分ゲインkvi)と共に、軸ねじり振動が迅速に減衰するような値に設定される。これらのFBゲイン(G,kvp,kvi)の求め方については、後述する。
更に、本実施形態では、第1の速度指令v*がねじりトルク目標値生成部105に入力されてフィルタFK(s)による演算が行われ、FFトルクTffを印加する際の目標となる理想的なねじりトルク目標値Ttor *が生成されて加減算手段122に入力される。加減算手段122では、ねじりトルク目標値Ttor *と制御対象200から検出したねじりトルク実際値Ttorとの偏差が算出され、この偏差にFBゲインGを乗算した値が加減算手段123に入力される。
上記FBゲインGは、PI制御部102におけるFBゲイン(比例ゲインkvp、積分ゲインkvi)と共に、軸ねじり振動が迅速に減衰するような値に設定される。これらのFBゲイン(G,kvp,kvi)の求め方については、後述する。
加減算手段123では、ねじりトルク目標値Ttor
*とねじりトルク実際値Ttorとの偏差にFBゲインGを乗算した値と、PI制御部102の出力と、FFトルクTffと、を加算し、その加算結果をモータ201のトルク(トルク指令)Tとして制御対象200に与える。
上記のように、本実施形態では、FFトルクTffを印加した場合の理想的なねじりトルク目標値Ttor
*とねじりトルク実際値Ttorとの偏差をG倍した値をトルクTにフィードバックしてモータ201を制御する。これにより、理想的にFF制御を行っている際には、Ttor=Ttor
*となって両者の偏差に比例するねじりトルクのFB出力がゼロになり、ねじりトルクのFB制御を行わない図11の制御系と同様に、FFトルクTffによるFF制御とねじりトルクのFB制御とが互いに干渉しないように制御することができる。
また、制御器100Aにおいて弾性定数K等の設定値が真値から多少ずれており、その結果、制御対象200の共振周波数ωμや反共振周波数ωzに設定誤差が生じたとしても、ねじりトルク目標値Ttor *とねじりトルク実際値Ttorとの偏差をトルクTに反映させるようにねじりトルクのFB制御系が働いて軸ねじり振動を抑制できるため、パラメータの設定誤差による影響を低減することができる。
また、制御器100Aにおいて弾性定数K等の設定値が真値から多少ずれており、その結果、制御対象200の共振周波数ωμや反共振周波数ωzに設定誤差が生じたとしても、ねじりトルク目標値Ttor *とねじりトルク実際値Ttorとの偏差をトルクTに反映させるようにねじりトルクのFB制御系が働いて軸ねじり振動を抑制できるため、パラメータの設定誤差による影響を低減することができる。
次に、図2は本発明の第2実施形態に係るモータ制御装置のブロック図である。
この実施形態は、図1の速度指令生成部103、FFトルク生成部104、及びねじりトルク目標値生成部105におけるフィルタを具体化したものである。
この実施形態は、図1の速度指令生成部103、FFトルク生成部104、及びねじりトルク目標値生成部105におけるフィルタを具体化したものである。
図2に示す制御器100B内の速度指令生成部113では、図1の速度指令生成部103におけるフィルタFFBを、図11と同様に、目標値応答フィルタF0と制御対象200の反共振周波数ωzとに基づいて、FFB=F0{1+(s/ωz)2}と設定する。なお、前述したように、目標値応答フィルタF0は、例えば制御対象200の共振周波数ωμに基づいて与えられる。
図2のFFトルク生成部114では、図1のFFトルク生成部104におけるフィルタFFFを、図11と同様にFFF=F0{1+(s/ωμ)2}と設定する。
ここで、共振周波数ωμ=√(K/Jμ)、反共振周波数ωz=√(K/J2)であり、Jμ=(J1J2)/Jである。
図2のFFトルク生成部114では、図1のFFトルク生成部104におけるフィルタFFFを、図11と同様にFFF=F0{1+(s/ωμ)2}と設定する。
ここで、共振周波数ωμ=√(K/Jμ)、反共振周波数ωz=√(K/J2)であり、Jμ=(J1J2)/Jである。
更に、図2のねじりトルク目標値生成部115では、図1のねじりトルク目標値生成部105におけるフィルタFK(s)をFK(s)=J2sF0と設定して、ねじりトルク目標値Ttor
*=J2sF0v*を生成する。
上記のようにしてねじりトルク目標値Ttor *を生成できる理由は、以下の通りである。
上記のようにしてねじりトルク目標値Ttor *を生成できる理由は、以下の通りである。
モータ201を理想的に制御できている場合、vm
*=vm,Ttor
*=Ttorであるから、トルクTはFFトルクTffに等しくなり、Tffは速度指令v*が入力されるFFトルク生成部114の出力であるため、数式3が得られる。
[数3]
T=Tff=JsF0{1+(s/ωμ)2}v*=(J1+J2)sF0{1+(s/ωμ)2}v*
この数式3を数式2に代入すると、数式4が得られる。
[数4]
Ttor=J2sF0v*
従って、ねじりトルク目標値生成部115におけるフィルタをJ2sF0とし、その時の出力Ttorをねじりトルク目標値Ttor *とすれば良いことになる。
[数3]
T=Tff=JsF0{1+(s/ωμ)2}v*=(J1+J2)sF0{1+(s/ωμ)2}v*
この数式3を数式2に代入すると、数式4が得られる。
[数4]
Ttor=J2sF0v*
従って、ねじりトルク目標値生成部115におけるフィルタをJ2sF0とし、その時の出力Ttorをねじりトルク目標値Ttor *とすれば良いことになる。
次に、PI制御部102におけるFBゲイン(比例ゲインkvp、積分ゲインkvi)、及び、ねじりトルクのFBゲインGの設定方法について説明する。
これらのFBゲインについては、前述した非特許文献1における「6.真鍋多項式による速度制御器の設計」に開示されている方法(いわゆる真鍋の係数図法)を用いて設定することができる。
これらのFBゲインについては、前述した非特許文献1における「6.真鍋多項式による速度制御器の設計」に開示されている方法(いわゆる真鍋の係数図法)を用いて設定することができる。
真鍋の係数図法によれば、図2に示すような二慣性系を対象として速度制御を行う場合、PI制御部102を含む速度制御系の特性方程式(閉ループ伝達関数の分母)を数式5のように表現した場合、数式6を満たすように各係数a0~anを決定すると、良好な特性を得ることができる。
この数式11から、数式12が得られる。
ここで、数式13に示すようにq,Xを定義し、これらのq,Xを用いて数式12の左辺を変形すると、数式14が得られる。
数式14の[ ]内を特性多項式とすると、数式5に準じて数式15を得る。
数式15を前述した数式5に当てはめると、
a4=q, a3=kvp, a2=X, a1=kvpωz 2, a0=kvpkviωz 2
である。従って、これらの関係を数式6に代入することにより数式16を得る。
この数式16から、数式17を得ることができる。すなわち、PI制御部102における比例ゲインkvp、積分ゲインkviを決定することができる。
a4=q, a3=kvp, a2=X, a1=kvpωz 2, a0=kvpkviωz 2
である。従って、これらの関係を数式6に代入することにより数式16を得る。
以上のようにして、PI制御部102におけるFBゲイン(比例ゲインkvp、積分ゲインkvi)及びねじりトルクのFBゲインGが決定される。
上述したように、PI制御部102等の速度制御部におけるFBゲイン及びねじりトルクのFBゲインGを演算してこれらを自動的に設定する機能を備えたモータ制御装置が、請求項8に係る発明に相当する。
上述したように、PI制御部102等の速度制御部におけるFBゲイン及びねじりトルクのFBゲインGを演算してこれらを自動的に設定する機能を備えたモータ制御装置が、請求項8に係る発明に相当する。
次に、本発明の第3実施形態について図3を参照しつつ説明する。
図3(a)は第3実施形態に係るモータ制御装置のブロック図である。この実施形態の制御器100Cでは、制御対象200のねじりトルク実際値Ttorの代わりにねじりトルク推定部106によりねじりトルク推定値Ttor^を演算し、このねじりトルク推定値Ttor^を加減算手段122に入力してねじりトルク目標値Ttor *との偏差を求める。
図3(a)は第3実施形態に係るモータ制御装置のブロック図である。この実施形態の制御器100Cでは、制御対象200のねじりトルク実際値Ttorの代わりにねじりトルク推定部106によりねじりトルク推定値Ttor^を演算し、このねじりトルク推定値Ttor^を加減算手段122に入力してねじりトルク目標値Ttor *との偏差を求める。
ねじりトルク推定部106では、図3(b)に示すように、トルクT及びモータ速度vmに基づいてねじりトルク推定値Ttor^を演算する。図3(b)におけるF1はねじりトルク推定時に生じる遅れと等価なフィルタであり、制御器100C内のねじりトルク目標値生成部115aには上記フィルタF1が追加されている。
本実施形態の基本的な動作は、ねじりトルク実際値Ttorの代わりにねじりトルク推定値Ttor^を用いる点を除いて第2実施形態と同一であるため、重複を避けるために説明を省略する。
本実施形態の基本的な動作は、ねじりトルク実際値Ttorの代わりにねじりトルク推定値Ttor^を用いる点を除いて第2実施形態と同一であるため、重複を避けるために説明を省略する。
次いで、本発明の第4実施形態について図4を参照しつつ説明する。
前述した第1~第3実施形態は、本発明をモータの速度制御に適用した例であるが、第4実施形態は、本発明をモータの位置制御に適用した場合のものである。
前述した第1~第3実施形態は、本発明をモータの速度制御に適用した例であるが、第4実施形態は、本発明をモータの位置制御に適用した場合のものである。
図4の制御器100Dにおいて、第1の位置指令θ*は位置指令生成部133により理想的なモータ位置指令θm
*に変換され、加減算手段124によりモータ位置θmとの偏差が演算される。モータ位置指令θm
*とモータ位置θmとの偏差は定数kp倍されてモータ速度指令に変換されたうえで加減算手段121に入力され、モータ速度vm及び後述のFF速度vffと加減算されてその結果がPI制御部102に入力されている。ここで、モータ速度vmは、制御対象200Aから出力されたモータ位置θmを微分手段125により微分して得る。
また、第1の位置指令θ*はFFトルク生成部134に入力されてFFトルクTffが演算され、かつ、ねじりトルク目標値生成部135に入力されてねじりトルク目標値Ttor
*が演算されると共に、FF速度生成部136に入力されてFF速度vffが演算される。
ねじりトルク目標値Ttor *と制御対象200Aから検出したねじりトルク実際値Ttorとの偏差が加減算手段122により演算され、上記偏差をゲインG倍した値が、FFトルクTff及びPI制御部102の出力と共に加減算手段123に入力される。この加減算手段123の出力がトルクTとして制御対象200Aに与えられている。
なお、制御対象200Aにおいて、202Aは軸、206,207は積分手段を示す。
ねじりトルク目標値Ttor *と制御対象200Aから検出したねじりトルク実際値Ttorとの偏差が加減算手段122により演算され、上記偏差をゲインG倍した値が、FFトルクTff及びPI制御部102の出力と共に加減算手段123に入力される。この加減算手段123の出力がトルクTとして制御対象200Aに与えられている。
なお、制御対象200Aにおいて、202Aは軸、206,207は積分手段を示す。
本実施形態の基本的な動作は、モータの位置制御を目的とする点を除けば第2実施形態と同一であるため、重複を避けるために説明を省略する。なお、本実施形態における位置制御には、回転型モータの回転位置の制御だけでなく、弾性変形する部分を含む機械負荷の位置をリニアモータにより直線的に移動させる際の位置制御も含む。
図4では、制御器100Dにねじりトルク実際値Ttorを入力してねじりトルク目標値Ttor *との偏差を求めているが、図3に示した第3実施形態と同様に、トルクTとモータ位置θmまたはモータ速度vmとに基づいてねじりトルク推定値Ttor^を求め、このねじりトルク推定値Ttor^とねじりトルク目標値Ttor *との偏差を求めても良い。その場合、ねじりトルクの推定時に生じる遅れと等価なフィルタF1を、ねじりトルク目標値生成部135に追加すれば良い。
図4では、制御器100Dにねじりトルク実際値Ttorを入力してねじりトルク目標値Ttor *との偏差を求めているが、図3に示した第3実施形態と同様に、トルクTとモータ位置θmまたはモータ速度vmとに基づいてねじりトルク推定値Ttor^を求め、このねじりトルク推定値Ttor^とねじりトルク目標値Ttor *との偏差を求めても良い。その場合、ねじりトルクの推定時に生じる遅れと等価なフィルタF1を、ねじりトルク目標値生成部135に追加すれば良い。
次に、本発明の効果を確認するために行ったシミュレーションについて、図5~図8を参照しつつ説明する。
図9の構成によるモータ制御装置を従来例1、図11の構成によるモータ制御装置を従来例2とし、図2に示した第2実施形態によるモータ制御装置を本発明として、以下の条件のもとでモータを駆動した場合のモータ速度vm及び負荷速度vlの時間変化をシミュレートした。
・制御対象200:
J1=5×10-4[kgm2],J2=1×10-4[kgm2],K=5.0[Nm/rad],
(この場合、ωz=223.6[rad/s],ωμ=244.9[rad/s])
・PI制御(従来例2,本発明)及びI-P制御(従来例1)のFBゲイン:
kvp=527.0[rad/s],kvi=63.3[rad/s]
・FF制御時(従来例2,本発明)の目標値応答フィルタF0:
F0={ωf/(s+ωf)}3 ;ωf=1.8ωμ(=440.9[rad/s])
(なお、後述するように、図7ではωf=1.0ωμとし、図8ではωf=2.0ωμとした。)
・ねじりトルクのFBゲインG(従来例1,本発明):G=10.0
なお、図9におけるモータ速度指令vm *、図2及び図11における第1の速度指令v*は、大きさ1のステップ関数とした。
図9の構成によるモータ制御装置を従来例1、図11の構成によるモータ制御装置を従来例2とし、図2に示した第2実施形態によるモータ制御装置を本発明として、以下の条件のもとでモータを駆動した場合のモータ速度vm及び負荷速度vlの時間変化をシミュレートした。
・制御対象200:
J1=5×10-4[kgm2],J2=1×10-4[kgm2],K=5.0[Nm/rad],
(この場合、ωz=223.6[rad/s],ωμ=244.9[rad/s])
・PI制御(従来例2,本発明)及びI-P制御(従来例1)のFBゲイン:
kvp=527.0[rad/s],kvi=63.3[rad/s]
・FF制御時(従来例2,本発明)の目標値応答フィルタF0:
F0={ωf/(s+ωf)}3 ;ωf=1.8ωμ(=440.9[rad/s])
(なお、後述するように、図7ではωf=1.0ωμとし、図8ではωf=2.0ωμとした。)
・ねじりトルクのFBゲインG(従来例1,本発明):G=10.0
なお、図9におけるモータ速度指令vm *、図2及び図11における第1の速度指令v*は、大きさ1のステップ関数とした。
まず、図5(a),(b)は従来例1、従来例2を対象として、制御対象200の弾性定数Kについて制御器内の設定値と実際値との誤差がない場合と、Kの実際値が設定値の110[%]である場合と、Kの実際値が設定値の90[%]である場合とについて、モータ速度vm(実線)及び負荷速度vl(破線)の時間変化を示したものである。
図5(a)の従来例1では、Kの誤差が±10[%]ある時でも、誤差なしの場合と同様に負荷速度vlがモータ速度vmとほぼ一致しており、軸ねじり振動が抑制されていることがわかる。しかし、従来例1にはFF制御系がなく、FBゲインと独立して立ち上がり速さを制御することができないため、vm,vlが所定値に達するまでに要する時間が比較的長くなっている。
また、図5(b)の従来例2では、Kの誤差なしの場合及び±10[%]ある場合の何れも、立ち上がり速さが従来例1より改善されている反面、Kの誤差がある場合には負荷速度vlが大きく振動しており、軸ねじり振動の抑制が困難になっている。
図5(a)の従来例1では、Kの誤差が±10[%]ある時でも、誤差なしの場合と同様に負荷速度vlがモータ速度vmとほぼ一致しており、軸ねじり振動が抑制されていることがわかる。しかし、従来例1にはFF制御系がなく、FBゲインと独立して立ち上がり速さを制御することができないため、vm,vlが所定値に達するまでに要する時間が比較的長くなっている。
また、図5(b)の従来例2では、Kの誤差なしの場合及び±10[%]ある場合の何れも、立ち上がり速さが従来例1より改善されている反面、Kの誤差がある場合には負荷速度vlが大きく振動しており、軸ねじり振動の抑制が困難になっている。
これに対し、図6は、図2に示した本発明の第2実施形態によるモータ制御装置を対象として、前記同様の条件でモータを駆動した時のモータ速度vm(実線)及び負荷速度vl(破線)を示している。
図6によれば、図5(b)の従来例2と同様に、FF制御によってFBゲインと独立して立ち上がり速さを改善することができ、Kに誤差がある場合でも軸ねじり振動の抑制が可能になっている。
図6によれば、図5(b)の従来例2と同様に、FF制御によってFBゲインと独立して立ち上がり速さを改善することができ、Kに誤差がある場合でも軸ねじり振動の抑制が可能になっている。
また、図7及び図8は、従来例2及び本発明の第2実施形態を対象として、ωf=1.0ωμ(図7)、ωf=2.0ωμ(図8)に設定した例であり、これ以外は前記同様の条件のもとでモータを駆動した場合のモータ速度vm(実線)及び負荷速度vl(破線)をそれぞれ示している。
図7(b)、図8(b)に示す本発明と図7(a)、図8(a)に示す従来例2とを比較すると、本発明では、Kに±10[%]の誤差がある場合でも負荷速度vlがモータ速度vmとほぼ一致しており、軸ねじり振動が抑制されていることが分かる。また、図6とほぼ同様の立ち上がり速さが得られている。
図7(b)、図8(b)に示す本発明と図7(a)、図8(a)に示す従来例2とを比較すると、本発明では、Kに±10[%]の誤差がある場合でも負荷速度vlがモータ速度vmとほぼ一致しており、軸ねじり振動が抑制されていることが分かる。また、図6とほぼ同様の立ち上がり速さが得られている。
なお、本発明は、回転型モータや、弾性変形する部分を含む機械負荷を駆動するリニアモータの速度制御または位置制御に適用することができる。
また、弾性変形する部分を含む機械負荷をリニアモータにより駆動する場合には、上記弾性変形する部分に生じる弾性力を各実施形態における「ねじりトルク」と見なして適用すれば良い。
また、弾性変形する部分を含む機械負荷をリニアモータにより駆動する場合には、上記弾性変形する部分に生じる弾性力を各実施形態における「ねじりトルク」と見なして適用すれば良い。
100A,100B,100C,100D:制御器
102:PI制御部
103,113:速度指令生成部
104,114:FFトルク生成部
105,115,115a:ねじりトルク目標値生成部
106:ねじりトルク推定部
121,122,123,124:加減算手段
125:微分手段
133:位置指令生成部
134:FFトルク生成部
135:ねじりトルク目標値生成部
136:FF速度生成部
137:積分手段
200,200A:制御対象
201:モータ
202,202A:軸
203:機械負荷
204,205:加減算手段
206,207:積分手段
102:PI制御部
103,113:速度指令生成部
104,114:FFトルク生成部
105,115,115a:ねじりトルク目標値生成部
106:ねじりトルク推定部
121,122,123,124:加減算手段
125:微分手段
133:位置指令生成部
134:FFトルク生成部
135:ねじりトルク目標値生成部
136:FF速度生成部
137:積分手段
200,200A:制御対象
201:モータ
202,202A:軸
203:機械負荷
204,205:加減算手段
206,207:積分手段
Claims (10)
- モータと機械負荷とが結合された、二慣性系とみなせる制御対象の速度を制御するためのモータ制御装置において、
第1の速度指令に基づくモータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行う速度制御部と、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成するフィードフォワードトルク生成部と、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成するねじりトルク目標値生成部と、
を備え、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算した結果と前記フィードフォワードトルクとを前記速度制御部の出力に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成することを特徴とするモータ制御装置。 - モータと機械負荷とが結合された、二慣性系とみなせる制御対象の位置を制御するためのモータ制御装置において、
第1の位置指令に基づくモータ位置指令とモータ位置との偏差をなくすようにモータ速度指令を生成する位置制御部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成するフィードフォワードトルク生成部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワード速度を生成するフィードフォワード速度生成部と、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成するねじりトルク目標値生成部と、
前記フィードフォワード速度が加算された前記モータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行う速度制御部と、
を備え、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記速度制御部の出力に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成することを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1に記載したモータ制御装置において、
前記フィードフォワードトルク、前記ねじりトルク目標値、及び前記モータ速度指令を、目標値応答フィルタを含むフィルタ演算によって生成することを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項2に記載したモータ制御装置において、
前記フィードフォワードトルク、前記ねじりトルク目標値、前記フィードフォワード速度、及び前記モータ位置指令を、目標値応答フィルタを含むフィルタ演算によって生成することを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1~4の何れか1項に記載したモータ制御装置において、
前記ねじりトルク相当値が、前記制御対象から検出したねじりトルク実際値であることを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1~4の何れか1項に記載したモータ制御装置において、
前記ねじりトルク相当値が、前記モータの速度または位置と前記トルク指令とを用いて推定したねじりトルク推定値であることを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項6に記載したモータ制御装置において、
前記ねじりトルク目標値生成部が、前記ねじりトルク推定値の推定遅れと等価なフィルタを有することを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1~4の何れか1項に記載したモータ制御装置において、
前記制御対象のパラメータ及び係数図法に基づいて、前記ねじりトルクフィードバックゲイン及び前記速度制御部におけるフィードバックゲインを演算して設定する機能を有することを特徴とするモータ制御装置。 - モータと機械負荷とが結合された、二慣性系と見なせる制御対象における前記モータの速度制御方法であって、
第1の速度指令に基づくモータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行ってトルク指令を生成し、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成し、
前記第1の速度指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成し、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記トルク指令に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成することを特徴とするモータ制御方法。 - モータと機械負荷とが結合された、二慣性系と見なせる制御対象における前記モータの位置制御方法であって、
第1の位置指令に基づくモータ位置指令とモータ位置との偏差をなくすようにモータ速度指令を生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワードトルクを生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算によりフィードフォワード速度を生成し、
前記第1の位置指令を入力としたフィルタ演算により、前記フィードフォワードトルクに応じて発生する理想的なねじりトルク目標値を生成し、
前記フィードフォワード速度が加算された前記モータ速度指令とモータ速度との偏差をなくすように制御演算を行ってトルク指令を生成し、
前記ねじりトルク目標値と前記制御対象から得たねじりトルク相当値との偏差にねじりトルクフィードバックゲインを乗算し、その乗算結果と前記フィードフォワードトルクとを前記トルク指令に加算して前記制御対象に対するトルク指令を生成することを特徴とするモータ制御方法。
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