JP2023136071A - 電力取引システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電気自動車に搭載された蓄電池を含め、ユーザが保有する蓄電池の電力を有効活用して電力取引を行う。
【解決手段】一実施形態に係る電力取引システムは、第1の判断手段と、第2の判断手段と、取引処理手段と備える。前記第1の判断手段は、蓄電池の電力量と前記蓄電池の使用計画に基づく必要な電力量との大小関係を判断する。前記第2の判断手段は、前記蓄電池を保有するユーザが売電価格として設定した売電価格とアグリゲータが設定した買電価格との大小関係、または、前記ユーザが買電価格として設定した買電価格と前記アグリゲータが設定した売電価格との大小関係を判断する。前記取引処理手段は、前記第1の判断手段と前記第2の判断手段の結果に基づいて、前記ユーザと前記アグリゲータとの間の電力の取引処理を実施する。
【選択図】 図3
【解決手段】一実施形態に係る電力取引システムは、第1の判断手段と、第2の判断手段と、取引処理手段と備える。前記第1の判断手段は、蓄電池の電力量と前記蓄電池の使用計画に基づく必要な電力量との大小関係を判断する。前記第2の判断手段は、前記蓄電池を保有するユーザが売電価格として設定した売電価格とアグリゲータが設定した買電価格との大小関係、または、前記ユーザが買電価格として設定した買電価格と前記アグリゲータが設定した売電価格との大小関係を判断する。前記取引処理手段は、前記第1の判断手段と前記第2の判断手段の結果に基づいて、前記ユーザと前記アグリゲータとの間の電力の取引処理を実施する。
【選択図】 図3
Description
本発明の実施形態は、電力取引システム及びプログラムに関する。
近年、環境問題に対する意識の向上に伴い、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入が進んでいる。しかし、再生可能エネルギーは、天候や気温などの自然の影響を大きく受けるため、電力を安定供給できないのが現状である。このような背景から需要家側に導入される分散型のエネルギーリソースの普及が進んでいる。
上述した分散型のエネルギーリソースの普及に伴い、例えば電気自動車に搭載された蓄電池や、住宅用の据え置き型の蓄電池などに蓄積された電力を有効活用するための仕組みが求められている。
本発明が解決しようとする課題は、電気自動車に搭載された蓄電池を含め、ユーザが保有する蓄電池の電力を有効活用して電力取引を行うことのできる電力取引システム及びプログラムを提供することである。
一実施形態に係る電力取引システムは、第1の判断手段と、第2の判断手段と、取引処理手段と備える。前記第1の判断手段は、蓄電池の電力量と前記蓄電池の使用計画に基づく必要な電力量との大小関係を判断する。前記第2の判断手段は、前記蓄電池を保有するユーザが売電価格として設定した売電価格とアグリゲータが設定した買電価格との大小関係、または、前記ユーザが買電価格として設定した買電価格と前記アグリゲータが設定した売電価格との大小関係を判断する。前記取引処理手段は、前記第1の判断手段と前記第2の判断手段の結果に基づいて、前記ユーザと前記アグリゲータとの間の電力の取引処理を実施する。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
図1は一実施形態に係る電力取引システムの構成を示す図である。なお、図中の矢印付きの点線は電力の流れを示している。
本実施形態における電力取引システム10は、各エリアに構築されたマイクログリッド1,2,3…N(Nは任意の自然数)に用いられる。マイクログリッド1,2,3…Nは、電力系統側に設けられたクラウドサーバ(外部サーバ)11に通信ネットワークNT1を介して接続されている。クラウドサーバ11は、本システムの上位サーバとして存在し、マイクログリッド1,2,3…Nの電力を監視して、電力系統を安定化させる機能を備える。
マイクログリッド1,2,3…Nにおいて、電力取引システム10は、クラウドサーバ21と、ユーザ22と、アグリゲータ23とで構成される。ユーザ22は、自身が保有している蓄電池37(図2参照)を利用して電力取引を行う。実際には、ユーザ22として、複数のユーザ1,2,3…M(Mは任意の整数)が存在し、それぞれにクラウドサーバ21に接続可能な電力制御装置24を持つ。電力制御装置24は、通信ネットワークNT2を介してクラウドサーバ21と接続するための通信機能を備え、クラウドサーバ21の制御の下で、蓄電池37の充放電動作を制御する。
一方、アグリゲータ23は、ユーザ22との事前契約により、ユーザ22から電力の買い取り(買電)あるいはユーザ22に電力の提供(売電)する特定事業者である。アグリゲータ23は、電力制御装置25を持つ。電力制御装置25は、通信ネットワークNT2を介してクラウドサーバ21と接続するための通信機能を備え、クラウドサーバ21の制御の下で、アグリゲータ23側で管理している電力の充放電動作を制御する。
図2は電力取引システム10に用いられるユーザ側の電力制御装置24の構成を示すブロック図である。
電力制御装置24は、制御装置31と、記憶装置32と、通信部33と、入力装置34と、表示装置35と、充放電装置36とを備える。制御装置31は、CPUを含むハードウエアプロセッサからなり、記憶装置32に記憶されたプログラムを読み込むことにより、蓄電池37の電力を制御する。
記憶装置32は、ROM,RAM等のメモリデバイスからなり、制御装置31の処理に必要な各種データや、蓄電池37の電力を制御するための制御プログラムなどを記憶している。通信部33は、所定の通信プロトコルを有する通信デバイスからなり、クラウドサーバ11やアグリゲータ23との間の通信処理を行う。
入力装置34は、例えばキーボートやタッチパネル等の入力デバイスからなり、電力取引に必要なデータを入力する場合に用いられる。表示装置35は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスからなり、電力取引の結果などを表示する場合に用いられる。なお、入力装置34および表示装置35として、ユーザが持つ携帯端末を用いても良いし、電気自動車に搭載されたカーナビゲーションシステムを用いても良い。
充放電装置36は、有線ケーブルまたはワイヤレス通信で蓄電池37を放電あるいは充電する。蓄電池37は、電気自動車(EV:Electric Vehicle)を含む電動型の移動体に搭載されているか、あるいは、住宅、施設等を含む建物に据え置き型で設置されている。蓄電池37は、例えばリチウムイオン電池などであり、所定の容量を有し、対象機器23aの駆動源として用いられる。対象機器23aとは、例えば電気自動車等の移動体や、建物内で使われる電子機器であり、蓄電池37によって駆動可能な機器のすべてを含む。なお、対象機器23aが例えば電気自動車等の移動体であった場合には、対象機器23aの中に蓄電池37が含まれる。
なお、アグリゲータ側の電力制御装置25についても、ユーザ側の電力制御装置24と同様に制御装置、通信装置等を備え、クラウドサーバ21に接続され、アグリゲータ23が管理する電力の制御を行うように構成されている。
図3は電力取引システム10に用いられるクラウドサーバ21の構成を示すブロック図である。
クラウドサーバ21は、制御装置41と、通信装置42と、記憶装置43とを備える。制御装置41は、CPUを含むハードウエアプロセッサからなり、記憶装置43に記憶された制御プログラムを読み込むことにより、ユーザ22とアグリゲータ23との間の電力の取引処理を実行する。制御装置41には、本システムを実現するための機能部として、取得部41a、第1の判断部41b、第2の判断部41c、取引処理部41dが備えられている。
取得部41aは、ユーザ22とアグリゲータ23からそれぞれに電力の取引処理に必要な情報を取得する。具体的には、取得部41aは、ユーザ側の電力制御装置24を通じて蓄電池37の電力量P1と、蓄電池37の使用計画に必要な電力量P2と、売電価格U-S1,U-S2,U-S3と、買電価格U-B1,U-B2,U-B3と、売電優先度aまたはb、買電優先度cまたはdを取得する。
「電力量P1」は、蓄電池37の現在の残容量(SoC:State Of Charge)のことである。「電力量P2」は、蓄電池37の使用計画を達成するのに必要となる電力量、つまり、蓄電池37の使用計画に基づく必要な電力量のことであり、例えば出勤や旅行等の計画で電気自動車を使うときの走行予定距離に対応した電力量のことである。
「売電価格U-S1,U-S2,U-S3」は、ユーザ22が蓄電池37の電力を売るときの閾値とする価格であり、ユーザ22の意向に応じて、少なくとも2つ以上の価格が段階的に設定される(U-S1<U-S2<U-S3)。例えば、「売電価格U-S1,U-S2,U-S3」より大きい、あるいは「売電価格U-S1,U-S2,U-S3」以上の価格において、ユーザ22が蓄電池37の電力を売ることを示す。「買電価格U-B1,U-B2,U-B3」は、ユーザ22が電力を買うときの閾値とする価格であり、ユーザ22の意向に応じて、少なくとも2つ以上の価格が段階的に設定される(U-B1<U-B2<U-B3)。例えば、「買電価格U-B1,U-B2,U-B3」より小さい、あるいは「買電価格U-B1,U-B2,U-B3」以下の価格において、ユーザ22が電力を買うことを示す。
「売電優先度aまたはb」は、使用計画よりも売電を優先させる場合の条件として設定される優先度情報である。売電優先度a>売電優先度bである。売電優先度aは、使用計画が未達となっても売電を優先したい場合に設定される。売電優先度bは、さらに重要な使用計画が未達となっても売電を優先したい場合に設定される。
「買電優先度cまたはd」は、使用計画を達成させるために買電を優先させる場合の条件として設定される優先度情報である。買電優先度c>買電優先度dである。買電優先度cは、重要な使用計画を達成させるために買電を優先したい場合に設定される。買電優先度dは、さらに重要な使用計画を達成させるために買電を優先したい場合に設定される。
また、取得部41aは、アグリゲータ側の電力制御装置25を通じてから買電価格A-B1と、売電価格A-S1とを取得する。「買電価格A-B1」は、アグリゲータ23がユーザ22から電力を買い取るときの価格である。「売電価格A-S1」は、アグリゲータ23がユーザ22に電力を得るときの価格(小売り価格)である。
第1の判断部41bは、ユーザ22が保有する蓄電池37の電力量P1と蓄電池37の使用計画に必要な電力量P2との大小関係を判断する。第2の判断部41cは、ユーザ22が設定した売電価格U-S1,U-S2,U-S3とアグリゲータ23が設定した買電価格A-B1との大小関係、または、ユーザ22が設定した買電価格U-B1,U-B2,U-B3とアグリゲータ23が設定した売電価格A-S1との大小関係を判断する。
取引処理部41dは、第1の判断部41bと第2の判断部41cの結果に基づいて、ユーザ22とアグリゲータ23との間の電力の取引処理を実施する。「電力の取引処理」には、ユーザ22が保有する蓄電池37の電力を放電してアグリゲータ23に売電する売電処理と、アグリゲータ23から提供される電力をユーザ22が買電して蓄電池37に充電する買電処理とを含む。
通信装置42は、所定の通信プロトコルを有する通信デバイスからなり、ユーザ22とアグリゲータ23との間の通信処理、外部サーバであるクラウドサーバ11との間の通信処理を行う。
記憶装置43は、ROM,RAM等のメモリデバイスからなり、制御装置41の処理に必要な各種データや、ユーザ22とアグリゲータ23との間の電力取引に関する制御プログラムなどを記憶している。また、記憶装置43には、第1のデータベース(DB)44と第2のデータベース(DB)45が設けられている。
図4に示すように、第1のデータベース44には、取得部41aによって取得された蓄電池37の電力量P1と、使用計画に必要な電力量P2と、売電価格U-S1,U-S2,U-S3と、買電価格U-B1,U-B2,U-B3と、優先度情報(売電優先度aまたはb、買電優先度cまたはd)がユーザ毎に固有の識別情報(ユーザID)と対応付けられて記憶される。図5に示すように、第2のデータベース45には、取得部41aによって取得されたアグリゲータ23の買電価格A-B1と売電価格A-S1とが記憶される。売電価格U-S1,U-S2,U-S3と、買電価格U-B1,U-B2,U-B3とは、第2の判断部41cによる判断時までに記憶あるいは入力されていれば良く、第1の判断部41aによる判断の前であっても良いし、後であっても良い。
(ハードウェア構成)
図6はクラウドサーバ12のハードウェア構成の一例を示す図である。
クラウドサーバ12は、ハードウェアの構成要素として、CPU101、不揮発性メモリ102、主メモリ103、通信デバイス104等を備える。
図6はクラウドサーバ12のハードウェア構成の一例を示す図である。
クラウドサーバ12は、ハードウェアの構成要素として、CPU101、不揮発性メモリ102、主メモリ103、通信デバイス104等を備える。
CPU101は、図3に示した制御装置41の動作を制御するハードウエアプロセッサである。CPU101は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ102から主メモリ103にロードされる様々なプログラムを実行する。CPU101によって実行されるプログラムには、オペレーティングシステム(OS)の他に、図7および図8のフローチャートに示す処理動作を実行するためのプログラム(以下、電力取引プログラムと称す)103a等が含まれる。
図3に示した取得部41a、第1の判断部41b、第1の判断部41b、第2の判断部41c、取引処理部41dは、コンピュータであるCPU101に電力取引プログラム103aを実行させることで実現される。この電力取引プログラム103aは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納して頒布されても良いし、またはネットワークを通じて他のコンピュータにダウンロードされても良い。なお、取得部41a、第1の判断部41b、第1の判断部41b、第2の判断部41c、取引処理部41dの一部または全ては、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されても良いし、当該ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されても良い。
不揮発性メモリ102および主メモリ103は、図3に示した記憶装置43に相当する。通信デバイス104は、例えば有線または無線による外部の装置との通信を実行するように構成されたデバイスであり、図3の通信装置42に相当する。
なお、図1に示した外部サーバであるクラウドサーバ11についても同様であり、ハードウエアプロセッサ11aを備える。ハードウエアプロセッサ11aは、電力系統を安定化させるためのプログラムを有し、マイクログリッド1,2,3…Nで発生する電力を監視して、電力系統を安定化させる。
次に、蓄電池37が電気自動車に搭載されている場合を想定して、本実施形態における電力取引システム10の動作について説明する。
図2に示した電力制御装置24は、電気自動車の駐車場所(例えば住宅の敷地内あるいは充電ステーションなど)に設置される。また、電力制御装置24がワイヤレス通信で充放電可能な機能を備えていれば、例えばETC(Electronic Toll Collection System)の設置場所に設置しておくことでも良い。この場合、電気自動車がETCの設置個所を通過する毎に、電力制御装置24によって蓄電池37の現在の電力量P1を検出してクラウドサーバ21に送信すると共に、クラウドサーバ21からの指示に従って、ワイヤレスで放電あるいは充電を行うことができる。
図2に示した電力制御装置24は、電気自動車の駐車場所(例えば住宅の敷地内あるいは充電ステーションなど)に設置される。また、電力制御装置24がワイヤレス通信で充放電可能な機能を備えていれば、例えばETC(Electronic Toll Collection System)の設置場所に設置しておくことでも良い。この場合、電気自動車がETCの設置個所を通過する毎に、電力制御装置24によって蓄電池37の現在の電力量P1を検出してクラウドサーバ21に送信すると共に、クラウドサーバ21からの指示に従って、ワイヤレスで放電あるいは充電を行うことができる。
(a)初期設定
図7は電力取引システム10の初期設定時の処理動作を示すフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、クラウドサーバ21に備えられた制御装置41つまりコンピュータであるCPU101が上述した電力取引プログラム103aを読み込むことにより実現される。
図7は電力取引システム10の初期設定時の処理動作を示すフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、クラウドサーバ21に備えられた制御装置41つまりコンピュータであるCPU101が上述した電力取引プログラム103aを読み込むことにより実現される。
まず、初期設定として、クラウドサーバ21に備えられた制御装置41(CPU101)は、電力取引に必要な情報をユーザ側の電力制御装置24とアグリゲータ側の電力制御装置25から取得する。
詳しくは、制御装置41は、電力取引の対象となる蓄電池37の現在の電力量P1と、蓄電池37の使用計画に必要な電力量P2を電力制御装置24から通信ネットワークNT2を介して取得する(ステップS11-S12)。蓄電池37の電力量P1は、蓄電池37の使用状態によって変動するので、例えば時間単位で取得することが好ましい。使用計画に必要な電力量P2は、ユーザ22が所定の操作により使用計画を入力したときのタイミングで、その使用計画に必要な電力量P2を取得する。使用計画には、蓄電池37を使用する日時の情報、走行予定距離などが含まれる。使用計画に必要な電力量P2(走行予定距離に必要な電力量)の計算は、ユーザ側(電力制御装置24)で行うことでも良いし、サーバ側(制御装置41)で行うことでも良い。
なお、使用計画が設定されていない場合には、蓄電池37を搭載した電気自動車が最寄りの充電ステーションまで走行するのに要する電力量を使用計画に必要な電力量として求めるようにしても良い。蓄電池37が住宅、施設等の建物に設置されている場合には、当該建物の基本使用電力量を使用計画に必要な電力量として求めるようにしても良い。
続いて、制御装置41は、ユーザ22が所定の操作により任意に設定した売電価格と買電価格を電力制御装置24から通信ネットワークNT2を介して取得する(ステップS13-S14)。売電価格および買電価格は、ユーザ22の意向に応じて、少なくとも2つ以上の価格設定が可能である。ユーザ22が価格設定を変更した場合に、制御装置41は、その変更後の価格を取得して第1のデータベース44に反映させる。
いま、売電価格および買電価格について、下記のように3つの価格が設定されているものとする。
売電価格:U-S1<U-S2<U-S3
買電価格:U-B1<U-B2<U-B3
売電価格:U-S1<U-S2<U-S3
買電価格:U-B1<U-B2<U-B3
売電価格U-S1は、蓄電池37の電力量P1に余裕があり、使用計画に影響を与えずに、売電するときの価格であり、標準的な価格に設定されている。これに対し、売電価格U-S2は、使用計画が未達になっても、売電を優先したいときの価格であり、標準的な価格よりも高く設定されている。売電価格U-S3は、重要な使用計画が未達になっても、売電を優先したいときの価格であり、標準的な価格よりもさらに高く設定されている。ユーザ22は、使用計画よりも売電を優先したい場合に売電優先度aまたはbを設定しておく。
買電価格U-B1は、蓄電池37の電力量P1が不足している場合に、使用計画を達成させるために買電するときの価格であり、標準的な価格に設定されている。これに対し、買電価格U-B2は、重要な使用計画を達成させるために買電するときの価格であり、標準的な価格よりも高く設定されている。買電価格U-B3は、さらに重要な使用計画を達成させるために買電するときの価格であり、標準的な価格よりもさらに高く設定されている。ユーザ22は、使用計画の重要度に応じて買電優先度cまたはdを設定しておく。
このように、売電価格および買電価格について、それぞれに複数の価格が設定された場合、制御装置41は、これらの価格の条件として売電優先度aまたはb、買電優先度cまたはdを電力制御装置24から通信ネットワークNT2を介して取得する(ステップS15)。後述するように、売電優先度a,bが設定されていない場合には、売電価格U-S1で売電処理が実施される。売電優先度aが設定されている場合には、売電価格U-S2で電力取引が実施される。売電優先度bが設定されている場合には、売電価格U-S3で売電処理が実施される。買電優先度c,dが設定されていない場合には、買電価格U-B1で買電処理が実施される。買電優先度cが設定されている場合、買電価格U-B2で買電処理が実施される。買電優先度dが設定されている場合、買電価格U-B3で買電処理が実施される。
このようにして、ユーザ22の電力取引に必要な各種情報が得られると、制御装置41は、これらの情報をユーザ22に固有の識別情報(ユーザID)と対応付けて第1のデータベース44に記憶する(ステップS16)。
また、制御装置41は、アグリゲータ23の電力取引に必要な各種情報として、買電価格A-B1と売電価格A-S1を電力制御装置25から取得する(ステップS17)。買電価格A-B1と売電価格A-S1は、電力の市場価格を考慮して設定される。制御装置41は、電力制御装置25から取得した買電価格A-B1と売電価格A-S1を第2のデータベース45に記憶する(ステップS17)。なお、買電価格A-B1あるいは売電価格A-S1が変更された場合に、制御装置41は、その変更後の価格を取得して第2のデータベース45に反映させる。
(b)電力取引
図8および図9は電力取引システム10の電力取引時の処理動作を示すフローチャートである。初期設定時の処理と同様に、このフローチャートで示す処理は、クラウドサーバ21に備えられた制御装置41つまりコンピュータであるCPU101が上述した電力取引プログラム103aを読み込むことにより実現される。第1のデータベース44および第2のデータベース45に電力取引に必要な各種情報が登録された状態で、制御装置41は、以下のような電力取引に関する処理(売電処理/買電処理)を実施する。
図8および図9は電力取引システム10の電力取引時の処理動作を示すフローチャートである。初期設定時の処理と同様に、このフローチャートで示す処理は、クラウドサーバ21に備えられた制御装置41つまりコンピュータであるCPU101が上述した電力取引プログラム103aを読み込むことにより実現される。第1のデータベース44および第2のデータベース45に電力取引に必要な各種情報が登録された状態で、制御装置41は、以下のような電力取引に関する処理(売電処理/買電処理)を実施する。
すなわち、まず、制御装置41は、第1のデータベース44から蓄電池37の現在の電力量P1と使用計画に必要な電力量P2とを読み出し(ステップS21-S22)、両者の大小関係を判断する(ステップS23)。
P1>P2であった場合、つまり、蓄電池37の電力量P1が使用計画上の必要電力量P2よりも多く、売電しても使用計画に影響を与えない場合には(ステップS23のYes)、制御装置41は、第2のデータベース45からアグリゲータ23の買電価格A-B1、第1のデータベース44からユーザ22の第1の売電価格U-S1を読み出し(ステップS24-S25)、両者の大小関係を判断する(ステップS26)。
A-B1>U-S1であった場合、つまり、アグリゲータ23の買電価格A-B1がユーザ22の第1の売電価格U-S1よりも高かった場合には(ステップS26のYes)、制御装置41は、第1の売電価格U-S1で売電処理を実施する(ステップS27)。
詳しくは、制御装置41は、ユーザ側の電力制御装置24に対して放電指令を出力すると共にアグリゲータ側の電力制御装置25に対して充電指令を出力する。これにより、蓄電池37に蓄えられた電力が放電され、ユーザ22とアグリゲータ23との間に構築された電力ラインを介してアグリゲータ23に与えられる。このときの放電量は、蓄電池37の電力量P1が使用計画に必要な電力量P2を下回らない程度である。つまり、電力量P1と電力量P2との差分(P1-P2)を閾値として放電する。アグリゲータ23は、放電された電力を第1の売電価格U-S1で買い取る。なお、売電価格や買電価格を含め、ユーザ22とアグリゲータ23との間の金銭のやり取りに関しては、例えばブロックチェーン技術を用いた仮想通貨などを用いても良い。
A-B1≦U-S1であった場合、つまり、アグリゲータ23の買電価格A-B1がユーザ22の第1の売電価格U-S1以下であった場合には(ステップS26のNo)、制御装置41は、アグリゲータ23の買電価格A-B1が第1の売電価格U-S1よりも上がるまで、売電処理を保留する(ステップS28)。この場合、例えば天候等の関係で、電力不足の状態が続き、アグリゲータ23がユーザ22の電力を買い取りたい要求が高くなれば、つまり、アグリゲータ23の買電価格A-B1が現状よりも上がれば、前記ステップS27で売電処理が実施されることになる。
前記ステップS26において、P1≦P2であった場合、つまり、蓄電池37の電力量P1が使用計画上の必要電力量P2以下であった場合には(ステップS23のNo)、制御装置41は、第1のデータベース44を参照して、売電優先度aまたはbが設定されるか否かを判断する(ステップS29)。売電優先度aまたはbが設定されていた場合には(ステップS29のYes)、使用計画が未達になっても、売電処理が実施される。この場合、第1の売電価格U-S1よりも高く設定された第2の売電価格U-S2または第3の売電価格U-S3が売電処理に用いられる。
売電優先度aが設定されていた場合(ステップS30のYes)、制御装置41は、第1のデータベース44から第2の売電価格U-S2を読み出し(ステップS31)、アグリゲータ23の買電価格A-B1と比較する(ステップS32)。その結果、A-B1>U-S2であった場合、つまり、アグリゲータ23の買電価格A-B1がユーザ22の第2の売電価格U-S2よりも高かった場合には(ステップS26のYes)、制御装置41は、第2の売電価格U-S2で売電処理を実施する(ステップS33)。
詳しくは、制御装置41は、使用計画が未達になることを前提として、ユーザ側の電力制御装置24に対して放電指令を出力すると共にアグリゲータ側の電力制御装置25に対して充電指令を出力する。これにより、蓄電池37に蓄えられた電力が放電され、ユーザ22とアグリゲータ23との間に構築された電力ラインを介してアグリゲータ23に与えられる。このときの放電量は、蓄電池37の電力量P1の全てであっても良いし、一部であっても良い。例えば、現状の1/2あるいは1/3までを放電するといったように、予め放電量を設定しておくことでも良い。アグリゲータ23は、放電された電力を第2の売電価格U-S2で買い取る。
A-B1≦U-S2であった場合、つまり、アグリゲータ23の買電価格A-B1がユーザ22の第2の売電価格U-S2以下であった場合には(ステップS32のNo)、制御装置41は、アグリゲータ23の買電価格A-B1が第2の売電価格U-S2よりも上がるまで、売電処理を保留する(ステップS34)。
また、売電優先度bが設定されていた場合(ステップS30のNo)、制御装置41は、第1のデータベース44から第3の売電価格U-S3を読み出し(ステップS35)、アグリゲータ23の買電価格A-B1と比較する(ステップS36)。その結果、A-B1>U-S3であった場合、つまり、アグリゲータ23の買電価格A-B1がユーザ22の第3の売電価格U-S3よりも高かった場合には(ステップS36のYes)、制御装置41は、第3の売電価格U-S3で売電処理を実施する(ステップS37)。
詳しくは、制御装置41は、さらに重要な使用計画が未達になることを前提として、ユーザ側の電力制御装置24に対して放電指令を出力すると共にアグリゲータ側の電力制御装置25に対して充電指令を出力する。これにより、蓄電池37に蓄えられた電力が放電され、ユーザ22とアグリゲータ23との間に構築された電力ラインを介してアグリゲータ23に与えられる。前記売電優先度aのときと同様に、このときの放電量は、蓄電池37の電力量P1の全てあっても良いし、一部であっても良い。この場合、アグリゲータ23の買取り価格が高いので、前記売電優先度aのときよりも多く放電するようにしても良い。アグリゲータ23は、放電された電力を第3の売電価格U-S3で買い取る。
A-B1≦U-S3であった場合、つまり、アグリゲータ23の買電価格A-B1がユーザ22の第3の売電価格U-S3以下であった場合には(ステップS36のNo)、制御装置41は、アグリゲータ23の買電価格A-B1が第3の売電価格U-S3よりも上がるまで、売電処理を保留する(ステップS38)。
一方、前記ステップS29において、売電優先度a,bが設定されていなければ(ステップS29のNo)、以下のような買電処理が実施される。
すなわち、P1≦P2のときに(ステップS23のNo)、売電優先度a,bが設定されていなければ(ステップS29のNo)、制御装置41は、第2のデータベース45からアグリゲータ23の売電価格A-S1、第1のデータベース44からユーザ22の第1の買電価格U-B1を読み出し(ステップS41-S42)、両者の大小関係を判断する(ステップS43)。
すなわち、P1≦P2のときに(ステップS23のNo)、売電優先度a,bが設定されていなければ(ステップS29のNo)、制御装置41は、第2のデータベース45からアグリゲータ23の売電価格A-S1、第1のデータベース44からユーザ22の第1の買電価格U-B1を読み出し(ステップS41-S42)、両者の大小関係を判断する(ステップS43)。
A-S1<U-B1であった場合、つまり、アグリゲータ23の売電価格A-S1がユーザ22の第1の買電価格U-B1よりも低かった場合には(ステップS43のYes)、制御装置41は、第1の買電価格U-B1で買電処理を実施する(ステップS44)。
詳しくは、制御装置41は、ユーザ側の電力制御装置24に対して充電指令を出力すると共にアグリゲータ側の電力制御装置25に対して放電指令を出力する。これにより、アグリゲータ23から提供される電力がユーザ22とアグリゲータ23との間に構築された電力ラインを介してユーザ22に与えられる。このときの充電量(アグリゲータ23から買う電力量)は、少なくとも使用計画に必要な電力P2を満たす分である(P2-P1)。ユーザ22は、アグリゲータ23が提供された電力を第1の買電価格U-B1で購入する。
A-S1≧U-B1であった場合、つまり、アグリゲータ23の売電価格A-S1がユーザ22の第1の買電価格U-B1以上であった場合には(ステップS43のNo)、制御装置41は、第1のデータベース44を参照して、買電優先度cまたはdが設定されるか否かを判断する(ステップS45)。買電優先度c,dが設定されていなければ(ステップS45のNo)、制御装置41は、アグリゲータ23の売電価格A-S1が下がるまで、買電処理を保留する(ステップS46)。この場合、例えば日中の太陽光発電の余剰電力が上がり、アグリゲータ23がユーザ22に電力を買い取って欲しい要求が高くなれば、つまり、アグリゲータ23の売電価格A-S1が現状よりも下がれば、前記ステップS44で買電処理が実施されることになる。
前記ステップS45において、買電優先度cまたはdが設定されている場合には、使用計画を達成させるために、買電処理が実施される。この場合、第1の買電価格U-B1よりも高く設定された第2の買電価格U-B2または第3の買電価格U-B3が買電処理に用いられる。
買電優先度cが設定されていた場合(ステップS47のYes)、制御装置41は、第1のデータベース44から第2の買電価格U-B2を読み出し(ステップS48)、アグリゲータ23の売電価格A-S1と比較する(ステップS49)。その結果、A-S1<U-B2であった場合、つまり、アグリゲータ23の売電価格A-S1がユーザ22の第2の買電価格U-B2よりも低かった場合には(ステップS49のYes)、制御装置41は、第2の買電価格U-B2で買電処理を実施する(ステップS50)。
詳しくは、制御装置41は、重要な使用計画を達成させることを前提として、ユーザ側の電力制御装置24に対して充電指令を出力すると共にアグリゲータ側の電力制御装置25に対して放電指令を出力する。これにより、アグリゲータ23から提供される電力がユーザ22とアグリゲータ23との間に構築された電力ラインを介してユーザ22に与えられる。このときの充電量(アグリゲータ23から買う電力量)は、少なくとも使用計画に必要な電力P2を満たす分である(P2-P1)。この場合、使用計画の重要性に応じて、前記買電優先度c,dが設定されていないときよりも多く充電するようにしても良い。ユーザ22は、充電に必要な電力を第2の買電価格U-B2で購入する。
A-S1≧U-B2であった場合、つまり、アグリゲータ23の売電価格A-S1がユーザ22の第2の買電価格U-B2以上であった場合には(ステップS32のNo)、制御装置41は、アグリゲータ23売電価格A-S1が第2の買電価格U-B2よりも下がるまで、買電処理を保留する(ステップS51)。
また、買電優先度dが設定されていた場合(ステップS47のNo)、制御装置41は、第1のデータベース44から第3の売電価格U-B3を読み出し(ステップS52)、アグリゲータ23の売電価格A-S1と比較する(ステップS53)。その結果、A-S1<U-B3であった場合、つまり、アグリゲータ23の売電価格A-S1がユーザ22の第3の買電価格U-B3よりも低かった場合には(ステップS53のYes)、制御装置41は、第3の買電価格U-B3で買電処理を実施する(ステップS54)。
詳しくは、制御装置41は、さらに重要な使用計画を達成させることを前提として、ユーザ側の電力制御装置24に対して充電指令を出力すると共にアグリゲータ側の電力制御装置25に対して放電指令を出力する(ステップS54)。これにより、アグリゲータ23から提供される電力がユーザ22とアグリゲータ23との間に構築された電力ラインを介してユーザ22に与えられる。このときの充電量(アグリゲータ23から買う電力量)は、少なくとも使用計画に必要な電力P2を満たす分である(P2-P1)。この場合、使用計画の重要性に応じて、前記買電優先度cが設定されていないときよりも多く充電するようにしても良い。ユーザ22は、充電に必要な電力を第3の買電価格U-B3で購入する。
A-S1≧U-B3であった場合、つまり、アグリゲータ23の売電価格A-S1がユーザ22の第3の買電価格U-B3以上であった場合には(ステップS53のNo)、制御装置41は、アグリゲータ23売電価格A-S1が第3の買電価格U-B3よりも下がるまで、買電処理を保留する(ステップS55)。
このように本実施形態によれば、ユーザ22の意向に応じて、複数の売電価格を設定しておくことで、天候等により変動するアグリゲータ23の売電価格とユーザ22の売電価格が合致したときに、そのときの売電価格で蓄電池37の電力を売電することができる。買電価格についても、複数の買電価格を設定しておくことで、アグリゲータ23が設定した買電価格とユーザ22の買電価格が合致したときに、アグリゲータ23から電力をそのときの買電価格で購入することができる。
上述したような電力の取引は、ユーザ22は特に意識しなくても、本システムによって自動的に行なわれる。したがって、電力取引に関する知識は不要であり、蓄電池37に電力が余っている場合には売電による利益を得て、それを蓄電池37の維持費などに使うことできる。したがって、より多くのユーザが本システムを利用することを期待でき、電気自動車の普及と環境問題の改善に寄与できる。
なお、前記実施形態では、売電価格について、3つの価格を設定する場合を例にして説明したが、さらに多くの価格を細かく設定し、これらを売電優先度に基づいて適宜切り替えて、電力取引に用いるようにしても良い。買電価格についても同様であり、3つの価格を設定する場合を例にして説明したが、さらに多くの価格を細かく設定し、これらを買電価格優先度に基づいて適宜切り替えて、電力取引に用いるようにしても良い。
また、クラウドサーバ21側で例えば月単位毎にユーザ22の電力取引結果を集計し、図10に示すような電力取引結果画面50をユーザ22の電力制御装置24に送って、表示装置35に表示する構成としても良い。電力取引結果画面50は、売電に関する情報51と買電に関する情報52を有する。ユーザ22は、この電力取引結果画面50を通じて毎月毎の売電と買電との関係を確認することができる。一般的に、自家用車は休日で使われることが多く、平日や夜間などは駐車状態にある。したがって、特に使用計画がなく、自家用車を駐車している場合には、その間の蓄電池の電力を売電することで、利益を得ることができ、また、環境問題の改善にも寄与できる。
例えば、バス、バイク、船舶、飛行飛、ドローンなど、他の移動体であっても同様であり、これらの移動体が蓄電池を備えていれば、本システムによって、蓄電池の電力を有効活用することができる。さらに、例えば住宅や施設などの建物に据え置き型で設置された蓄電池であっても同様であり、本システムによって、蓄電池の電力を有効活用することができる。
要するに、電気自動車に搭載された蓄電池を含め、ユーザが保有する蓄電池であれば、そのすべてに本システムを適用可能であり、利用者が意識しなくとも、その蓄電池を用いて電力取引を簡単に行うことができ、余剰電力によって利益が得られると共に、脱炭素社会の実現に役立てることができる。
また、図1に示したように、本システムは、外部サーバとして、電力系統を安定化させるためのクラウドサーバ11を備えているため、複数のユーザ1,2,3…Mが本システムを利用して蓄電池の電力を頻繁にやり取りしている場合であっても、クラウドサーバ11側での電力調整によって電力系統の安定化を図ることができる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、電気自動車に搭載された蓄電池を含め、ユーザが保有する蓄電池の電力を有効活用して電力取引を行うことのできる電力取引システムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…電力取引システム、11…クラウドサーバ(外部サーバ)、21…クラウドサーバ、22…ユーザ、23…アグリゲータ、24…電力制御装置、25…電力制御装置、
31…制御装置、32…記憶装置、33…通信部、34…入力装置、35…表示装置、36…充放電装置、37…蓄電池、38…対象機器、41…制御装置、42…通信装置、43…記憶装置、44…第1のデータベース、45…第2のデータベース。
31…制御装置、32…記憶装置、33…通信部、34…入力装置、35…表示装置、36…充放電装置、37…蓄電池、38…対象機器、41…制御装置、42…通信装置、43…記憶装置、44…第1のデータベース、45…第2のデータベース。
Claims (19)
- 蓄電池の電力量と前記蓄電池の使用計画に基づく必要な電力量との大小関係を判断する第1の判断手段と、
前記蓄電池を保有するユーザが売電価格として設定した売電価格とアグリゲータが設定した買電価格との大小関係、または、前記ユーザが買電価格として設定した買電価格と前記アグリゲータが設定した売電価格との大小関係を判断する第2の判断手段と、
前記第1の判断手段と前記第2の判断手段の結果に基づいて、前記ユーザと前記アグリゲータとの間の電力の取引処理を実施する取引処理手段と
を具備した電力取引システム。 - 前記電力の取引処理は、前記蓄電池の電力を放電して前記アグリゲータに売電する売電処理と、前記アグリゲータから提供される電力を買電して前記蓄電池に充電する買電処理を含む請求項1記載の電力取引システム。
- 前記取引処理手段は、
前記蓄電池の電力量が前記使用計画に必要な電力量よりも多い場合に、
前記アグリゲータが設定した買電価格と前記ユーザが設定した第1の売電価格とを比較し、前記アグリゲータの買電価格が前記第1の売電価格よりも高い場合に前記売電処理を実施する請求項2記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記蓄電池の電力量が前記使用計画に必要な電力量よりも少ない場合に、
前記アグリゲータの買電価格が前記第1の売電価格よりも高く設定された第2の売電価格よりも高ければ、予め設定された第1の売電優先度に応じて、前記売電処理を実施する請求項3記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの買電価格が前記第2の売電価格よりもさらに高く設定された第3の売電価格よりも高ければ、予め設定された第2の売電優先度に応じて、前記売電処理を実施する請求項4記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの買電価格が前記第1の売電価格以下の場合に、前記アグリゲータの買電価格が上がるまで前記売電処理を保留し、
前記アグリゲータの買電価格が前記第1の売電価格よりも高くなったときに、前記売電処理を実施する請求項3項記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの買電価格が前記第2の売電価格以下の場合に、前記アグリゲータの買電価格が上がるまで前記売電処理を保留し、
前記アグリゲータの買電価格が前記第2の売電価格よりも高くなったときに、前記売電処理を実施する請求項4項記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの買電価格が前記第3の売電価格以下の場合に、前記アグリゲータの買電価格が上がるまで前記売電処理を保留し、
前記アグリゲータの買電価格が前記第3の売電価格よりも高くなったときに、前記売電処理を実施する請求項5項記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記蓄電池の電力量が前記使用計画に必要な電力量以下の場合に、
前記アグリゲータが設定した売電価格と前記ユーザが設定した第1の買電価格とを比較し、前記アグリゲータの売電価格が前記第1の買電価格よりも低い場合に前記買電処理を実施する請求項2記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの売電価格が前記第1の買電価格よりも高く設定された第2の買電価格よりも低ければ、予め設定された第1の買電優先度に応じて、前記買電処理を実施する請求項9記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの売電価格が前記第2の買電価格よりもさらに高く設定された第3の買電価格よりも低ければ、予め設定された第2の買電優先度に応じて、前記買電処理を実施する請求項10記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの売電価格が前記第1の買電価格以上の場合に、前記アグリゲータの買電価格が下がるまで前記買電処理を保留し、
前記アグリゲータの売電価格が前記第1の買電価格よりも低くなったときに、前記買電処理を実施する請求項9項記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの売電価格が前記第2の買電価格以上の場合に、前記アグリゲータの買電価格が下がるまで前記買電処理を保留し、
前記アグリゲータの売電価格が前記第2の買電価格よりも低くなったときに、前記買電処理を実施する請求項10項記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記アグリゲータの売電価格が前記第3の買電価格以上の場合に、前記アグリゲータの買電価格が下がるまで前記買電処理を保留し、
前記アグリゲータの売電価格が前記第3の買電価格よりも低くなったときに、前記買電処理を実施する請求項11項記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記使用計画が設定されていない場合に、前記蓄電池を搭載した移動体が最寄りの充電ステーションまで走行するのに要する電力量を前記使用計画に必要な電力量として求める請求項1記載の電力取引システム。 - 前記取引処理手段は、
前記使用計画が設定されていない場合に、前記蓄電池が設置された建物の基本使用電力量を前記使用計画に必要な電力量として求める請求項1記載の電力取引システム。 - 前記蓄電池の電力を制御する第1の電力制御装置と、前記アグリゲータが管理する電力を制御する第2の電力制御装置とに通信ネットワークを介して接続されたサーバを備え、
前記サーバは、
前記第1の電力制御装置から前記蓄電池の電力量、前記蓄電池の使用計画に必要な電力量、前記ユーザが設定した売電価格または買電価格を取得し、前記ユーザの識別情報に対応付けて第1のデータベースに記憶し、
前記第2の電力制御装置から前記アグリゲータが設定した買電価格または売電価格を取得して、第2のデータベースに記憶し、
前記第1のデータベースに記憶された前記蓄電池の電力量、前記使用計画に必要な電力量、前記ユーザの売電価格または買電価格と、前記第2のデータベースに記憶された前記アグリゲータの買電価格または売電価格とに基づいて、前記ユーザと前記アグリゲータとの間の電力の取引処理を実施する請求項1記載の電力取引システム。 - 前記サーバは、
電力系統を安定化させる機能を備えた外部サーバに通信ネットワークを介して接続される請求項17記載の電力取引システム。 - コンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータを
蓄電池の電力量と前記蓄電池の使用計画に基づく必要な電力量との大小関係を判断する第1の判断手段、
前記蓄電池を保有するユーザが売電価格として設定した売電価格とアグリゲータが設定した買電価格との大小関係、または、前記ユーザが買電価格として設定した買電価格と前記アグリゲータが設定した売電価格との大小関係を判断する第2の判断手段、
前記第1の判断手段と前記第2の判断手段の結果に基づいて、前記ユーザと前記アグリゲータとの間の電力の取引処理を実施する取引処理手段
として機能させるためのプログラム。
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JP2022041494A JP2023136071A (ja) | 2022-03-16 | 2022-03-16 | 電力取引システム及びプログラム |
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