JP2023135990A - 誘導機 - Google Patents

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Kota Shiotani
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Abstract

【課題】ロータの冷却について改善した回転電機を提供することである。【解決手段】誘導機は、中心軸に沿って延びるシャフトを有するロータと、前記シャフトを前記ロータよりも軸方向一方側で軸支する第1軸受と、前記シャフトを前記ロータよりも軸方向他方側で軸支する第2軸受と、前記ロータの径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータと、を備え、ロータコアは、軸方向他方側端から軸方向一方側端に貫通し冷媒液が流れる第2貫通孔を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、誘導機に関する。
従来、誘導電動機のエンドリングを冷却する技術が知られている。特許文献1では、回転軸を軸方向に貫通するオイル流路を設けるとともに回転軸の軸方向両端にエンドリングに向けてオイルを吐出するオイル吐出口を設けることで、エンドリングを冷却する構造を開示している。
特開2013-192339号公報
誘導機の場合、連続使用した際のロータの発熱量が、永久磁石型ロータよりも大きい。このため、例えば永久磁石モータでは使用可能なロータ周辺部品が、誘導機では熱影響をより受け、部品耐熱や寿命を満足できない。また誘導機ロータ自身の発熱により、誘導機の連続使用時間が制限されてしまう。このため、誘導機においては、ロータの冷却が重要になってくる。
しかしながら、特許文献1では、オイルは回転軸のオイル流路を流れてエンドリングを冷却するのみであって、ロータのエンドリング以外の部分の冷却については開示がない。このため、ロータを十分に冷却することが出来ず、ロータの冷却について改善の余地があった。
本発明は、ロータの冷却について改善した誘導機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る誘導機は、中心軸に沿って延びるシャフトを有するロータと、前記シャフトを前記ロータよりも軸方向一方側で軸支する第1軸受と、前記シャフトを前記ロータよりも軸方向他方側で軸支する第2軸受と、前記ロータの径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータと、を備え、前記ロータは、ロータコアと、前記ロータコアよりも軸方向一方側に位置する第1エンドリングと、前記ロータコアよりも軸方向他方側に位置する第2エンドリングと、を有し、前記シャフトは、軸方向他方側端から軸方向一方側に延び冷媒液が流れる第1流路を有し、前記シャフトは、前記第2エンドリングの軸方向位置で、前記第1流路から径方向外側に貫通する第1貫通孔を有し、前記ロータコアは、軸方向他方側端から軸方向一方側端に貫通する第2貫通孔を有する。
上記の一態様の誘導機において、前記第2エンドリングは、前記第1貫通孔の径方向外側端からの冷媒液を前記第2貫通孔の軸方向他方側端に誘導する第1誘導部を有する。
上記の一態様の誘導機において、前記第1誘導部は、径方向内側の面から径方向外側に凹み軸方向に延びる第1溝部であって、前記第1溝部は、軸方向他方側で閉じ、軸方向一方側で前記第2貫通孔の軸方向他方側端に向けて開く。
上記の一態様の誘導機において、前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアよりも軸方向一方側に位置する第1コイルエンドと、前記ステータコアよりも軸方向他方側に位置する第2コイルエンドと、を有し、前記第2エンドリングは、前記第1貫通孔の径方向外側端からの冷媒液を前記第2コイルエンドに誘導する第2誘導部を有し、前記第1エンドリングは、前記第2貫通孔の軸方向一方側端からの冷媒液を前記第1コイルエンドに誘導する第3誘導部を有する。
上記の一態様の誘導機において、前記第2誘導部は、軸方向他方側の面から軸方向一方側に凹み径方向に延びる第2溝部であって、前記第2溝部は、径方向内側で前記前記第1貫通孔の径方向外側端に向けて開き、径方向外側で前記第2コイルエンドに向けて開き、前記第3誘導部は、軸方向一方側の面から軸方向他方側に凹み径方向に延びる第3溝部であって、前記第3溝部は、径方向内側で前記第2貫通孔の軸方向一方側端に向けて開き、径方向外側で前記第1コイルエンドに向けて開く。
上記の一態様の誘導機において、前記シャフトは、前記第2軸受の軸方向位置で、前記第1流路から径方向外側に貫通する第2貫通孔を有する。
上記の一態様の誘導機において、前記第2貫通孔は、軸方向他方側の孔壁の径方向外側端よりも軸方向一方側の孔壁の径方向外側端の方が径方向外側に位置する。
本発明の一態様によれば、ロータの冷却について改善した誘導機を提供することが出来る。
本発明の第1実施形態に係るモータの斜視図である。 図1のモータ100を、中心軸Jを通りX軸と直交する面で切断し、+X側から見た側断面図である。 図1のモータ100を、中心軸Jを通りY軸と直交する面で切断し、-Y側から見た側断面図である。 図1のモータ100を、-Z側から見た側面図である。 図1のモータ100を、Z軸と直交し貫通孔112の位置の面で切断し、-Z側から見た側断面図である。 図1のモータ100を、Z軸と直交し貫通孔113の位置の面で切断し、-Z側から見た側断面図である。 図1のモータ100を、Z軸と直交しロータコア121の軸方向中央位置の面で切断し、-Z側から見た側断面図である。 図1のモータ100を、+Z側から見た側面図である。 エンドリング140の斜視図である。 エンドリング140を図9と異なる向きで示す斜視図である。 エンドリング130の斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る回転電機について説明する。なお、以下の図面においては、各構成をわかり易くするために、実際の構造と各構造における縮尺及び数等を異ならせる場合がある。
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。Y軸方向は、中心軸Jに対する径方向のうち図2の上下方向とする。X軸方向は、Z軸方向及びY軸方向の両方と直交する方向とする。X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のいずれにおいても、図中に示す矢印が指す側を+側、反対側を-側とする。
また、以下の説明においては、Z軸方向の正の側(+Z側)を「一方側」と呼び、Z軸方向の負の側(-Z側)を「他方側」と呼ぶ。なお、一方側及び他方側とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。径方向において中心軸Jに近づく側を「径方向内側」と呼び、中心軸Jから遠ざかる側を「径方向外側」と呼ぶ。
なお、本明細書において、「軸方向に延びる」とは、厳密に軸方向(Z軸方向)に延びる場合に加えて、軸方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また、本明細書において、「径方向に延びる」とは、厳密に径方向、すなわち、軸方向(Z軸方向)に対して垂直な方向に延びる場合に加えて、径方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また「平行」とは、厳密に平行な場合に加えて、互いに成す角が45°未満の範囲で傾いた場合も含む。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るモータの斜視図である。図1のモータ100は、誘導機の一例である。モータ100は、中心軸Jに沿って延びるシャフト110を有するロータ120と、ロータ120の径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータ160と、ステータ160を収容するモータケースと、を有する。
図2は、図1のモータ100を、中心軸Jを通りX軸と直交する面で切断し、+X側から見た側断面図である。シャフト110は、中心軸Jを回転軸にして回転可能である。シャフト110は、ロータ120よりも軸方向一方側で軸受151によって軸支され、ロータ120よりも軸方向他方側で軸受152によって軸支される。
ロータ120は、ロータコア121と、ロータコア121よりも軸方向一方側に位置するエンドリング130と、ロータコア121よりも軸方向他方側に位置するエンドリング140と、エンドリング130とエンドリング140との間に接続されたロータバー(不図示)と、を有する。
ステータ160は、ステータコア161と、ステータコア161に巻き回されたステータコイル164と、を有する。ステータコイル164は、ステータコア161の軸方向一方側でステータコア161から露出するコイルエンド162を有する。ステータコイル164は、ステータコア161の軸方向他方側でステータコア161から露出するコイルエンド163を有する。
シャフト110は、オイルが流れる流路111を有する。オイルは、冷媒液の一例である。流路111は、シャフト110の軸方向他方側端から軸方向一方側に延びる。流路111は、シャフト110と同軸である。シャフト110は、軸方向他方側端に流路111の開口を有し、オイルは、この開口からモータ100内に流入する。オイルは、流路111を軸方向一方側に流れる。流路111は、ロータコア121の軸方向他方側端よりも軸方向一方側に延びる。流路111は、シャフト110の軸方向一方側端に貫通しない。
シャフト110は、軸受152の軸方向位置で、流路111から径方向外側に貫通する貫通孔112を有する。流路111を流れるオイルは、貫通孔112を介して軸受152に達して軸受152を冷却する。シャフト110は、エンドリング140の軸方向位置で、流路111から径方向外側に貫通する貫通孔113を有する。流路111を流れるオイルは、貫通孔113の径方向外側端からシャフト110外へと流出し、径方向外側に位置するエンドリング140に達する。
エンドリング140は、溝部142を有する。ロータコア121は、軸方向他方側端から軸方向一方側端に貫通する貫通孔122を有する。溝部142は、貫通孔113の径方向外側端からのオイルを、貫通孔122の軸方向他方側端に誘導する第1誘導部の一例である。第1誘導部は、溝部142とは異なる既知の如何なる形状でオイルを貫通孔122に誘導するものであってもよい。貫通孔113の径方向外側端からエンドリング140に達したオイルは、溝部142に誘導されて、貫通孔122の軸方向他方側端から貫通孔122内に流入する。
貫通孔122は、軸方向他方側の孔径よりも軸方向一方側の孔径の方が大きい。貫通孔122は、軸方向他方側の孔壁の径方向外側端よりも軸方向一方側の孔壁の径方向外側端の方が径方向外側に位置する。このため、貫通孔122内のオイルは、ロータ120の回転により生じる遠心力を受け、軸方向一方側に流れる。
エンドリング130は、溝部131を有する。溝部131は、貫通孔122の軸方向一方側端からのオイルを、コイルエンド162に誘導する第3誘導部の一例である。第3誘導部は、溝部131とは異なる既知の如何なる形状でオイルをコイルエンド162に誘導するものであってもよい。
図3は、図1のモータ100を、中心軸Jを通りY軸と直交する面で切断し、-Y側から見た側断面図である。エンドリング140は、溝部141を有する。溝部141は、貫通孔113の径方向外側端からのオイルを、コイルエンド163に誘導する第2誘導部の一例である。第2誘導部は、溝部141とは異なる既知の如何なる形状でオイルをコイルエンド163に誘導するものであってもよい。
図4は、図1のモータ100を、-Z側から見た側面図である。エンドリング140は、周方向に複数の溝部141を有する。本実施形態では、エンドリング140は、周方向に180°間隔で2個の溝部141を有する。溝部141の数は1以上であればよい。
エンドリング140は、周方向に複数の溝部142を有する。本実施形態では、エンドリング140は、周方向に180°間隔で2個の溝部142を有する。溝部142の数は1以上であればよい。溝部142の周方向位置は、溝部141の周方向位置と一致しない。溝部142の周方向位置は、貫通孔122の周方向位置と一致する。
図5は、図1のモータ100を、Z軸と直交し貫通孔112の位置の面で切断し、-Z側から見た側断面図である。シャフト110は、周方向に複数の貫通孔112を有する。本実施形態では、シャフト110は、周方向に90°間隔で4個の貫通孔112を有する。貫通孔112の数は1以上であればよい。
図6は、図1のモータ100を、Z軸と直交し貫通孔113の位置の面で切断し、-Z側から見た側断面図である。シャフト110は、周方向に複数の貫通孔113を有する。本実施形態では、シャフト110は、周方向に90°間隔で4個の貫通孔113を有する。貫通孔113の数は1以上であればよい。
図7は、図1のモータ100を、Z軸と直交しロータコア121の軸方向中央位置の面で切断し、-Z側から見た側断面図である。ロータコア121は、周方向に複数の貫通孔122を有する。本実施形態では、ロータコア121は、周方向に180°間隔で2個の貫通孔122を有する。貫通孔122の数は1以上であればよい。
図8は、図1のモータ100を、+Z側から見た側面図である。エンドリング130は、周方向に複数の溝部131を有する。本実施形態では、エンドリング140は、周方向に180°間隔で2個の溝部131を有する。溝部131の数は1以上であればよい。溝部131の周方向位置は、貫通孔122の周方向位置と一致する。
図9は、エンドリング140の斜視図である。図3及び図9を参照してわかるように、溝部141は、エンドリング140の軸方向他方側の面から軸方向一方側に凹み径方向に延びる。溝部141は、径方向内側で貫通孔113の径方向外側端に向けて開き、径方向外側でコイルエンド163に向けて開く。
図10は、エンドリング140を図9と異なる向きで示す斜視図である。図2及び図9を参照してわかるように、溝部142は、エンドリング140の径方向内側の面から径方向外側に凹み軸方向に延びる。溝部142は、軸方向他方側で閉じ、軸方向一方側で貫通孔122の軸方向他方側端に向けて開く。
図11は、エンドリング130の斜視図である。
図2及び図11を参照してわかるように、溝部131は、エンドリング130の軸方向一方側の面から軸方向他方側に凹み径方向に延びる。溝部131は、径方向内側で貫通孔122の軸方向一方側端に向けて開き、径方向外側でコイルエンド162に向けて開く。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。加えて、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
100…モータ、110…シャフト、111…流路、112…貫通孔、113…貫通孔、120…ロータ、122…貫通孔、130…エンドリング、140…エンドリング、160…ステータ、162…コイルエンド、163…コイルエンド

Claims (7)

  1. 中心軸に沿って延びるシャフトを有するロータと、
    前記シャフトを前記ロータよりも軸方向一方側で軸支する第1軸受と、
    前記シャフトを前記ロータよりも軸方向他方側で軸支する第2軸受と、
    前記ロータの径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータと、
    を備え、
    前記ロータは、ロータコアと、前記ロータコアよりも軸方向一方側に位置する第1エンドリングと、前記ロータコアよりも軸方向他方側に位置する第2エンドリングと、を有し、
    前記シャフトは、軸方向他方側端から軸方向一方側に延び冷媒液が流れる第1流路を有し、
    前記シャフトは、前記第2エンドリングの軸方向位置で、前記第1流路から径方向外側に貫通する第1貫通孔を有し、
    前記ロータコアは、軸方向他方側端から軸方向一方側端に貫通する第2貫通孔を有する、
    誘導機。
  2. 前記第2エンドリングは、前記第1貫通孔の径方向外側端からの冷媒液を前記第2貫通孔の軸方向他方側端に誘導する第1誘導部を有する、
    請求項1に記載の誘導機。
  3. 前記第1誘導部は、径方向内側の面から径方向外側に凹み軸方向に延びる第1溝部であって、
    前記第1溝部は、軸方向他方側で閉じ、軸方向一方側で前記第2貫通孔の軸方向他方側端に向けて開く、
    請求項2に記載の誘導機。
  4. 前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアよりも軸方向一方側に位置する第1コイルエンドと、前記ステータコアよりも軸方向他方側に位置する第2コイルエンドと、を有し、
    前記第2エンドリングは、前記第1貫通孔の径方向外側端からの冷媒液を前記第2コイルエンドに誘導する第2誘導部を有し、
    前記第1エンドリングは、前記第2貫通孔の軸方向一方側端からの冷媒液を前記第1コイルエンドに誘導する第3誘導部を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の誘導機。
  5. 前記第2誘導部は、軸方向他方側の面から軸方向一方側に凹み径方向に延びる第2溝部であって、
    前記第2溝部は、径方向内側で前記前記第1貫通孔の径方向外側端に向けて開き、径方向外側で前記第2コイルエンドに向けて開き、
    前記第3誘導部は、軸方向一方側の面から軸方向他方側に凹み径方向に延びる第3溝部であって、
    前記第3溝部は、径方向内側で前記第2貫通孔の軸方向一方側端に向けて開き、径方向外側で前記第1コイルエンドに向けて開く、
    請求項4に記載の誘導機。
  6. 前記シャフトは、前記第2軸受の軸方向位置で、前記第1流路から径方向外側に貫通する第2貫通孔を有する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の誘導機。
  7. 前記第2貫通孔は、軸方向他方側の孔壁の径方向外側端よりも軸方向一方側の孔壁の径方向外側端の方が径方向外側に位置する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の誘導機。

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