JP2023135126A - 高温用潤滑油組成物 - Google Patents

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径 中西
Kei Nakanishi
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Abstract

【課題】高温開放系の実機環境下でも固化及びスラッジ化し難く、且つ、蒸発残留物が少なく、食品適合性を有する安全性の高い高温用潤滑油組成物を提供する。【解決手段】ポリオールエステル系合成油、及び、アルキルナフタレン系合成油を含む基油を含有する高温用潤滑油組成物であって、ポリオールエステル系合成油が85質量%以上、95質量%未満、アルキルナフタレン系合成油が5質量%以上、15質量%未満、の割合で含有されている。【選択図】なし

Description

本発明は、高温用潤滑油組成物に関する。
ポリオールエステルを基油とした潤滑油は、固化時間が比較的長く、蒸発損失も少ないことから、熱安定性に優れている。そのため、この種の潤滑油は、連続式スチーマ、焼成オーブン、ベーキングオーブン、ヒートセッターテンタ、各種の乾燥機等の開放系チェーンで、200℃前後の高温で使用される潤滑油として商品化されている。
一方、食品機械分野の潤滑油に関しては、FSSC 22000(食品安全マネジメントシステム)、ISO 22000(食品安全マネジメントシステム)、HACCAP(食品衛生管理)の認証を受ける際に、食品工場で使用する食品以外の化学物質をNSF(認証機関)でH1認証を受けた安全性の高い潤滑油であることが求められている。H1認証を受けるうえで、潤滑油組成物は、安全性が高くH1に使用できる原料を使用しなければならず、配合量も制限されている。
それゆえ、このような原料の安全性と配合量に制約がある中で、食品機械向け潤滑油は、工業向けと比べて、耐熱性や潤滑性が低い傾向にある。しかしながら、食品機械向け装置の高性能化により、潤滑油も高性能化と長寿命化が求められ、もって、新たな基油と処方による高性能化が求められている。
そこで、特許文献1に記載のような技術が提案されている。
特開2016-180052号公報
この特許文献1に記載の発明は、ポリオールエステルを基油とする食品機械向け潤滑油の発明であるものの、高温環境下において蒸発損失やスラッジが多く、耐熱性が劣るという問題があった。
そこで本発明は、上記問題に鑑み、高温開放系の実機環境下でも固化及びスラッジ化し難く、且つ、蒸発残留物が少なく、食品適合性を有する安全性の高い高温用潤滑油組成物を提供することを目的としている。
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。
すなわち、請求項1に係る高温用潤滑油組成物は、ポリオールエステル系合成油、及び、アルキルナフタレン系合成油を含む基油を含有する高温用潤滑油組成物であって、
前記ポリオールエステル系合成油が85質量%以上、95質量%未満、
前記アルキルナフタレン系合成油が5質量%以上、15質量%未満、の割合で含有されてなることを特徴としている。
請求項2の発明は、上記請求項1に記載の高温用潤滑油組成物において、前記ポリオールエステル系合成油が、ジペンタエリスリトールと、イソノナン酸を主成分とする炭素数7~10の飽和脂肪族モノカルボン酸とのエステルが85質量%以上、トリメチロールプロパンと、ノナン酸を主成分とする炭素数8~10の飽和脂肪族モノカルボン酸とのエステルが15質量%未満の割合で含有され、40℃における動粘度が200mm/s以上であることを特徴としている。
請求項3の発明は、上記請求項1又は2に記載の高温用潤滑油組成物において、前記アルキルナフタレン系合成油が、炭素数14~18のアルキル基を1つ以上有し、40℃における動粘度が100mm/s以上であることを特徴としている。
請求項4の発明は、上記請求項1~3の何れか1項に記載の高温用潤滑油組成物において、極圧剤、防錆剤、酸化防止剤、及び消泡剤の中から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含んでなることを特徴としている。
請求項5の発明は、上記請求項1~4の何れか1項に記載の高温用潤滑油組成物において、40℃における動粘度が200mm/s以上であって、開放系で200℃以上の高温で使用されてなることを特徴としている。
本発明によれば、高温開放系の実機環境下でも固化及びスラッジ化し難く、且つ、蒸発残留物が少なく、食品適合性を有する安全性の高い高温用潤滑油組成物を提供することができる。
本発明に係る高温用潤滑油組成物は、ポリオールエステル系合成油、及び、アルキルナフタレン系合成油を含む基油を含有する高温用潤滑油組成物であって、ポリオールエステル系合成油が85質量%以上、95質量%未満、アルキルナフタレン系合成油が5質量%以上、15質量%未満、の割合で含有されているものである。これにより、高温開放系の実機環境下でも固化及びスラッジ化し難く、且つ、蒸発残留物が少なく、食品適合性を有する安全性の高い高温用潤滑油組成物を提供することができる。
より詳しく説明すると、ポリオールエステル系合成油は、ジペンタエリスリトールと、イソノナン酸を主成分とする炭素数7~10の飽和脂肪族モノカルボン酸とのエステルが85質量%以上、トリメチロールプロパンと、ノナン酸を主成分とする炭素数8~10の飽和脂肪族モノカルボン酸とのエステルが15質量%未満の割合で含有され、40℃における動粘度が200mm/s以上である。そして、アルキルナフタレン系合成油は、炭素数14~18のアルキル基を1つ以上有し、40℃における動粘度が100mm/s以上である。
また、このような高温用潤滑油組成物に対し、極圧剤、防錆剤、酸化防止剤、及び消泡剤の中から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含めることも可能である。例えば、極圧剤としては、リン酸エステル、亜リン酸エステル、チオリン酸塩等のリン酸化合物、トリクレジルホスフェート、ジアルキルジオリン酸亜鉛等が挙げられる。そして、防錆剤としては、カルシウムスルホネート、マグネシウムスルホネート、バリウムスルホネート、アルケニルコハク酸等が挙げられる。さらに、酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。またさらに、消泡剤としては、シリコーン系消泡剤、アクリレートエステル系消泡剤等が挙げられる。
一方、このような高温用潤滑油組成物は、40℃における動粘度が200mm/s以上であって、開放系で200℃以上の高温で使用することが可能である。
以下に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
<高温用潤滑油組成物(実施例1~6、及び、比較例1~9)>
ポリオールエステル系合成油1~4、アルキルナフタレン系合成基油1~3、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、リン系極圧添加剤を以下の表1に示す割合で混合し、実施例1~6、及び、比較例1~9に示す高温用潤滑油組成物を調製した。なお、表1に示す数値の単位は、質量%である。
ところで、ポリオールエステル系合成油1は、ジペンタエリストールとイソノナン酸から合成され、40℃における動粘度が363mm/sであるポリオールエステル系合成油である。
ポリオールエステル系合成油2は、ジペンタエリストールとイソノナン酸、炭素数7~10の飽和脂肪酸モノカルボン酸から合成され、40℃における動粘度が200mm /sであるポリオールエステル系合成油である。
ポリオールエステル系合成油3は、トリメチロールプロパンとノナン酸から合成され、40℃における動粘度が20.6mm /sであるポリオールエステル系合成油である。
ポリオールエステル系合成油4は、トリメチロールプロパンとオレイン酸から合成され、40℃における動粘度が48.7mm /sであるポリオールエステル系合成油である。
アルキルナフタレン合成基油1は、炭素数14~18のアルキル基を1つ以上有し、40℃における動粘度が178mm/sであるアルキルナフタレン合成基油である。
アルキルナフタレン合成基油2は、炭素数14~18のアルキル基を1つ以上有し、40℃における動粘度が28mm/sであるアルキルナフタレン合成基油である。
アルキルナフタレン合成基油3は、炭素数14~18のアルキル基を1つ以上有し、40℃における動粘度が115mm/sであるアルキルナフタレン合成基油である。
<試験項目>
実施例1~6、及び、比較例1~9に対して、以下に示す試験を実施した。
<動粘度(40℃)>
JIS K 2283に準拠して測定した。
<耐熱性試験>
実施例1~6、及び、比較例1~9における高温用潤滑油組成物の耐熱性は以下に示す方法に従って求めた。
すなわち、直径6cmの丸底シリカ・アルミナ製蒸発皿に、実施例1~6、及び、比較例1~9における高温用潤滑油組成物の各試料を1g測り取り、230℃の潤滑油熱安定度試験機(JIS K 2540)で加熱した。そして、6時間ごとに室温での流動性を観察し、固化時間を求めた。この固化時間は、蒸発皿を80°傾け、10秒以内に流動性が確認できない時間である。
また、以下の基準で室温での流動性の評価を行った。
〇:24時間以上の加熱後も流動性保持している試料。
×:24時間未満の加熱で固化した試料。
<試験結果>
上記の試験方法にて行った試験結果を表2に示す。
上記表2に示す結果から明らかなように、比較例1~4,7~8は流動性がないため、高温開放系の実機環境下で固化及びスラッジ化し易いという問題がある。さらに、比較例5,9は、蒸発量が40質量%を下回る程低い数値であることから、蒸発残留物が多くなりチェーンの動作を妨げるという問題がある。そしてさらに、比較例6は、40℃における動粘度が200mm/sを下回っていることから、食品機械のチェーンが円滑に動作しない可能性があり、もって、食品適合性を有さず安全性が低いという問題がある。
それに対し、本発明に係る高温用潤滑油組成物は、実施例1~6何れにおいても、40℃における動粘度が200mm/sを超え、さらに、蒸発量が40質量%を上回っており、そしてさらに、流動性がある。それゆえ、本発明に係る高温用潤滑油組成物は、高温開放系の実機環境下でも固化及びスラッジ化し難く、且つ、蒸発残留物が少なく、食品適合性を有する安全性の高い高温用潤滑油組成物であることが分かった。


Claims (5)

  1. ポリオールエステル系合成油、及び、アルキルナフタレン系合成油を含む基油を含有する高温用潤滑油組成物であって、
    前記ポリオールエステル系合成油が85質量%以上、95質量%未満、
    前記アルキルナフタレン系合成油が5質量%以上、15質量%未満、の割合で含有されてなる高温用潤滑油組成物。
  2. 前記ポリオールエステル系合成油が、ジペンタエリスリトールと、イソノナン酸を主成分とする炭素数7~10の飽和脂肪族モノカルボン酸とのエステルが85質量%以上、トリメチロールプロパンと、ノナン酸を主成分とする炭素数8~10の飽和脂肪族モノカルボン酸とのエステルが15質量%未満の割合で含有され、40℃における動粘度が200mm/s以上である請求項1に記載の高温用潤滑油組成物。
  3. 前記アルキルナフタレン系合成油が、炭素数14~18のアルキル基を1つ以上有し、40℃における動粘度が100mm/s以上である請求項1又は2に記載の高温用潤滑油組成物。
  4. 極圧剤、防錆剤、酸化防止剤、及び消泡剤の中から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含んでなる請求項1~3の何れか1項に記載の高温用潤滑油組成物。
  5. 40℃における動粘度が200mm/s以上であって、開放系で200℃以上の高温で使用されてなる請求項1~4の何れか1項に記載の高温用潤滑油組成物。
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