JP2023133867A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削後の被加工物を洗浄ユニットに運ぶ間における切削後の被加工物への切削屑の固着を防止する。【解決手段】フレームとシートと被加工物とを含むフレームユニットを保持する保持テーブルと、保持テーブルで保持された被加工物を切削する切削ユニットと、第1フレーム保持部及び被加工物被覆部を有し、フレームユニットを搬送するための第1搬送ユニットと、被加工物被覆部の移動経路に配置される凸状の湾曲面を有するドームであって、切削溝が形成された被加工物をシートを介して上方に突出させるためのドームと、を備え、被加工物被覆部は、被加工物を被覆可能な筐体と、筐体の空間に液体を供給する液体供給部と、超音波振動付与ユニットと、を含み、筐体内の空間に収容された液体に切削溝が形成された被加工物が浸かった状態で、超音波振動付与ユニットは、空間内の液体に超音波振動を付与する切削装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、保持テーブルで保持された被加工物を切削する切削ユニットを備える切削装置に関する。
円盤状の半導体ウェーハや矩形状のパッケージデバイス基板等の被加工物が粘着テープを介して環状のフレームで支持されたフレームユニットを形成した後、フレームユニットを保持テーブルで保持した状態で被加工物をデバイス単位に分割する切削装置が知られている。
切削装置は、スピンドルを有する切削ユニットを備え、スピンドルの先端部には、環状の切り刃を有する切削ブレードが装着されている。切削ブレードで被加工物を切削する際には、切削ブレードの冷却や加工点からの切削屑の排出を目的として、被加工物に純水等の切削液を供給しながら切削が行われる。
切削屑は、使用済の切削液により運ばれて切削後の被加工物に付着する。そこで、切削屑の付着量を低減するために、水槽内に水没させた被加工物に超音波振動を付与した状態で被加工物を切削することで、切削屑の付着量を低減する切削装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、通常、切削後の被加工物には使用済の切削液や切削屑が付着しているので、切削後の被加工物は、洗浄ユニットへ搬送され、洗浄ユニットにおいて、純水等を用いた洗浄と、乾燥と、が施される。
しかし、洗浄ユニットに先に搬入された他の被加工物の洗浄及び乾燥の終了待ちや、エラー発生による切削装置の動作再開待ち等の理由により、切削後の被加工物が洗浄ユニットへ搬送されるまでに時間を要することがある。
洗浄ユニットへの搬送に時間を要すると、被加工物に付着していた切削液が乾燥して、切削液に含まれていた切削屑が被加工物に固着することがある。切削屑が被加工物に固着すると、洗浄ユニットで被加工物を洗浄しても切削屑を除去することが困難になる。
一定量の切削屑が残留した被加工物は不良品として扱われるので、切削屑の固着は、デバイスチップやパッケージデバイスの生産性を低下させる原因となる。
特開2006-344630号公報
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、切削後の被加工物を洗浄ユニットに運ぶ間における切削後の被加工物への切削屑の固着の防止を目的とする。
本発明の一態様によれば、切削装置であって、中央に開口部を有する環状のフレームと、該開口部を塞ぐ様に該フレームの一面に貼り付けられたシートと、該開口部において該シートを介して該フレームに支持された被加工物と、を含むフレームユニットを保持する保持テーブルと、スピンドルを有し、該保持テーブルで保持された該フレームユニットの該被加工物を該スピンドルの先端部に装着された切削ブレードで切削する切削ユニットと、該フレームユニットの該フレームを保持する第1フレーム保持部と、該フレームユニットの該被加工物を被覆する被加工物被覆部と、を有し、該第1フレーム保持部で該フレームを保持し且つ該被加工物被覆部で該被加工物を被覆した状態で該フレームユニットを搬送するための第1搬送ユニットと、該被加工物被覆部の移動経路に配置される凸状の湾曲面を有するドームであって、切削溝が形成された該被加工物を該シートを介して上方に突出させるための該ドームと、を備え、該第1搬送ユニットの該被加工物被覆部は、底部に開口部を有し、該被加工物を被覆可能な筐体と、該筐体に対して固定された導管を有し、該筐体の空間に液体を供給する液体供給部と、該筐体に対して固定された超音波振動子を有し、該空間内の該液体に超音波振動を付与する超音波振動付与ユニットと、を含み、該第1フレーム保持部で該フレームを保持し、切削溝が形成された該被加工物を該ドームで支持し、且つ、該シート及び該フレームで該筐体の該底部の該開口部が閉じられた該筐体内の該空間に収容された該液体に切削溝が形成された該被加工物が浸かった状態で、該超音波振動付与ユニットは、該空間内の該液体に超音波振動を付与する切削装置が提供される。
好ましくは、切削装置は、該フレームユニットの該フレームを保持する第2フレーム保持部を有する第2搬送ユニットを更に備え、該ドームは、該第2フレーム保持部の上部に固定されており、該ドームと該筐体とが重なる様に該第1搬送ユニット及び該第2搬送ユニットが移動することで、該ドームは、該被加工物被覆部の該移動経路に配置される。
また、好ましくは、該第1フレーム保持部は、弾性材料で形成された環状の吸引保持部材を有し、該吸引保持部材は、環状開口部を含み、該環状開口部に生じる負圧で該フレームを吸引可能であり、該第2フレーム保持部は、一対の板部材と、各板部材の下面側に設けられた吸引パッドと、を有し、該吸引パッドに生じる負圧で該フレームを吸引可能である。
また、好ましくは、該第1搬送ユニットの該被加工物被覆部の該筐体は、該筐体の蓋部に設けられた貫通孔を含む。
本発明の一態様に係る切削装置では、第1フレーム保持部でフレームを保持し、切削溝が形成された被加工物をドームで支持し、且つ、シート及びフレームで筐体の底部の開口部が閉じられた筐体内の空間に収容された液体に切削溝が形成された被加工物が浸かった状態で、超音波振動付与ユニットが液体に超音波振動を付与する。それゆえ、切削後の被加工物を洗浄ユニットに運ぶ間に、切削後の被加工物に切削屑が固着することを防止できる。
切削装置の斜視図である。 下側搬送ユニットの斜視図である。 上側搬送ユニットの斜視図である。 図4(A)は上側搬送ユニットの一部断面側面図であり、図4(B)は上側搬送ユニットの下面図である。 被加工物を切削する様子を示す図である。 筐体の空間内に液体が収容された上側搬送ユニット等の一部断面側面図である。 ドームと筐体とが重なる様子を示す一部断面側面図である。 待機時における切削後の被加工物を示す一部断面側面図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、切削装置2の斜視図である。なお、図1に示すX軸方向(加工送り方向)、Y軸方向(割り出し送り方向)、及び、Z軸方向(上下方向、切り込み送り方向)は、互いに直交する。
切削装置2は、各構成要素を支持する基台4を備える。基台4は上面視で矩形状であり、基台4の1つの角部には、上面視で矩形の凹部4aが形成されている。この凹部4aには、昇降機構(不図示)によって昇降する昇降台6が設けられている。
昇降台6の上面には、複数の被加工物11を収容したカセット8が載置される。各被加工物11は、樹脂製のシート13を介して金属製で環状のフレーム15に支持されたフレームユニット17の形態で、カセット8に収容されている。
被加工物11は、例えば、円盤状の単結晶シリコン基板を有するウェーハである。しかし、被加工物11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。被加工物11は、他の半導体、セラミックス、樹脂、金属等の材料でなる基板等を有してもよい。
本実施形態の被加工物11の表面11aは、互いに直交する複数の分割予定ライン(ストリート)によって各々矩形状の複数の小領域に区画されている。各小領域には、IC(Integrated Circuit)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等のデバイスが形成されている。
しかし、デバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等に制限はない。被加工物11には、デバイスが形成されていなくてもよい。フレーム15には、その径方向の中央に円形の開口部15aが形成されている。
フレーム15は、各々略平坦な一面15b及び他面15cを有する。被加工物11及びフレーム15には、上述のシート13が貼り付けられる。本実施形態のシート13は、基材層及び粘着層(糊層)の積層構造を有する粘着テープ(ダイシングテープ)である。
基材層は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリスチレンで形成されており、粘着層は、例えば、エポキシ系、アクリル系又はゴム系の接着剤で形成されている。
シート13は、例えば、フレーム15の一面15bが露出し、且つ、フレーム15の開口部15aに被加工物11の裏面11bが露出する様に、フレーム15及び被加工物11を所定のテーブル(不図示)に配置した状態で、開口部15aを塞ぐ様に一面15b及び裏面11bに貼り付けられる。
この様にして、被加工物11、シート13及びフレーム15を有するフレームユニット17が形成される。なお、シート13は、粘着層を有さず基材層のみを有してもよい。シート13が粘着層を有しない場合、シート13は、被加工物11及びフレーム15に対して、例えば、熱圧着により貼り付けられる。
基台4には、凹部4aのY軸方向に隣接して、長辺がX軸方向に沿って配置された上面視で矩形の凹部4bが形成されている。凹部4b内には、ボールねじ式のX軸方向移動機構(加工送りユニット)10が設けられている。
X軸方向移動機構10は、X軸方向移動テーブル(不図示)を含む。X軸方向移動テーブルは、X軸方向に沿って配置された一対のガイドレール(不図示)にスライド可能に支持されている。X軸方向移動テーブルの下面側には、ナット部(不図示)が設けられている。
ナット部には、X軸方向に沿って配置されたねじ軸(不図示)がボール(不図示)を介して回転可能に連結されている。ねじ軸の一端部にはモーター等の駆動源(不図示)が連結されている。駆動源でねじ軸を回転させれば、X軸方向移動テーブルがX軸方向に沿って移動する。
X軸方向移動テーブルの上方には、テーブルカバー10aが配置されている。テーブルカバー10aのX軸方向の両側には、伸縮可能な蛇腹状カバー10bが設けられている。テーブルカバー10aの上部には、フレームユニット17を保持する円盤状のチャックテーブル(保持テーブル)12が設けられている。
チャックテーブル12は、X軸方向移動テーブル上に設けられたモーター等の駆動源(不図示)によりZ軸方向に概ね平行な回転軸の周りに回転可能である。また、チャックテーブル12は、X軸方向移動テーブルと共にX軸方向に沿って移動可能である。
チャックテーブル12は、X軸方向に沿って移動することで、搬入搬出領域A1と、切削領域A2と、に位置付けられる。搬入搬出領域A1に配置されたチャックテーブル12に対して、フレームユニット17が搬入又は搬出される。
また、搬入搬出領域A1に配置されたチャックテーブル12で被加工物11を吸引保持した後、チャックテーブル12が切削領域A2へ移動し、そこで、後述する切削ユニット84a、84bにより被加工物11に対して切削が施される。
チャックテーブル12は、金属で形成された円盤状の枠体を有する。枠体の上面側には、枠体の外径と同心円状に円盤状の凹部が形成されており、この凹部には、多孔質板セラミックスで形成された多孔質板が固定されている。
枠体には、多孔質板に負圧を伝達するための溝部、貫通孔等が形成されている。真空ポンプ等の吸引源(不図示)から多孔質板へ負圧が伝達されると、多孔質板の上面には、負圧が発生する。
枠体及び多孔質板の上面は、略面一に形成されており、フレームユニット17を吸引保持する保持面12aとして機能する。チャックテーブル12の枠体の周囲には、フレームユニット17のフレーム15の四方を挟持する4個のクランプ12bが設けられている。
搬入搬出領域A1の上方には、長手方向がY軸方向に沿って配置された一対のガイドレール14が設けられている。一対のガイドレール14は、概ね平行な状態を維持しながら互いに接近又は離隔可能である。
一対のガイドレール14は、カセット8から搬入搬出領域A1の上方へ引き出されたフレームユニット17をX軸方向において挟み込んで所定の位置に合わせる。
切削領域A2の上方には、門型の第1支持構造16が凹部4bを跨ぐように設けられている。第1支持構造16の一面(ガイドレール14側の面)には、Y軸方向に沿って下側ガイドレール18が設けられている。
下側ガイドレール18には、下側移動ブロック20がY軸方向に移動可能に連結されている。下側移動ブロック20は、ナット部(不図示)を有し、このナット部には、Y軸方向に沿って配置されたねじ軸(不図示)がボール(不図示)を介して回転可能に連結されている。
ねじ軸の一端部には、ねじ軸を回転させるためのモーター等の駆動源(不図示)が連結されている。駆動源でねじ軸を回転させれば、下側移動ブロック20がY軸方向に沿って移動する。
下側移動ブロック20には、下側搬送ユニット(第2搬送ユニット)22が連結されている。図2は、下側搬送ユニット22の斜視図である。下側搬送ユニット22は、エアシリンダ24を有する。
エアシリンダ24は、Z軸方向に沿って移動可能なロッド24aを含む。ロッド24aの下端部には、長手部がX軸方向に沿って配置された第1支持部材26aの一端部の上面側が固定されている。
本実施形態の第1支持部材26aは、エアシリンダ24によりZ軸方向に沿って移動する。しかし、第1支持部材26aは、モーター(例えば、サーボモーター)で駆動されるボールねじ式のZ軸方向移動機構によりZ軸方向に沿って移動してもよい。
第1支持部材26aの他端部におけるY軸方向の一方側及び他方側には、長手部がY軸方向に沿って配置された第2支持部材26bの基端部がそれぞれ固定されている。各第2支持部材26bの先端部には、第3支持部材(板部材)26cが固定されている。
一対の第3支持部材26cは、その長手部がX軸方向に沿って配置されている。一対の第3支持部材26cの各々の下面26c側には、フレームユニット17におけるフレーム15の他面15cをそれぞれ負圧で吸引保持する複数の吸引パッド28が設けられている。
本実施形態において、各吸引パッド28には、真空ポンプ等の吸引源(不図示)から負圧が伝達される。下側フレーム保持部30は、この負圧でフレーム15を吸引保持する。第1支持部材26a、第2支持部材26b、第3支持部材26c及び複数の吸引パッド28は、下側フレーム保持部(第2フレーム保持部)30を構成する。
なお、各吸引パッド28は、ベルヌーイパッド(ベルヌーイチャックとも称される)であってもよい。この場合、圧縮エア供給源(不図示)から供給されるエアが各吸引パッド28から放射状又は螺旋状に噴射されることで、各吸引パッド28の直下にはベルヌーイの定理に従って負圧が発生する。
下側フレーム保持部30において凹部4a側に位置する第3支持部材26cの側部には、把持機構32が設けられている。把持機構32は、カセット8及び一対のガイドレール14間でフレームユニット17を搬送する際に利用される。
下側フレーム保持部30の上部には、金属で形成された上面視で円形のベース板34aが固定されている。ベース板34aの上部には、珪藻土で形成された中実のドーム34bが固定されている。なお、ドーム34bは、珪藻土以外の材料で形成されてもよく、中空としてもよい。
ドーム34bの底面は円形であり、その径は、ベース板34aの径と略同じである。例えば、ドーム34bの底面の径は、約350mmである。ドーム34bは、底面から上方に突出する凸状の湾曲面34bを有する。例えば、ドーム34bの底面から頂部への突出量は、10mm以上50mm以下の所定値である。
但し、数値は、一例であり、被加工物11のサイズ、形状等に応じて適宜変更できる。後述する様に、ドーム34bは、切削溝11cが形成された被加工物11を、シート13を介してフレーム15の高さよりも上方に突出させる際に利用される。
図1に戻って、第1支持構造16の一面には、Y軸方向に沿って上側ガイドレール38が設けられている。上側ガイドレール38には、上側移動ブロック40がY軸方向に移動可能に連結されている。
上側移動ブロック40は、ナット部(不図示)を有し、このナット部には、Y軸方向に沿って配置されたねじ軸(不図示)がボール(不図示)を介して回転可能に連結されている。
ねじ軸の一端部には、ねじ軸を回転させるためのモーター等の駆動源(不図示)が連結されている。駆動源でねじ軸を回転させれば、上側移動ブロック40がY軸方向に沿って移動する。
上側移動ブロック40には、上側搬送ユニット(第1搬送ユニット)42が連結されている。図3は、上側搬送ユニット42の斜視図である。また、図4(A)は、上側搬送ユニット42の一部断面側面図であり、図4(B)は、上側搬送ユニット42の下面図である。
上側搬送ユニット42は、エアシリンダ44を有する。エアシリンダ44は、Z軸方向に沿って移動可能なロッド44aを含む。ロッド44aの下端部には、長手部がX軸方向に沿って配置された第4支持部材46aの中央部が固定されている。
第4支持部材46aの両端部には、長手部がY軸方向に沿って配置された第5支持部材46bがそれぞれ固定されている。一対の第5支持部材46bの下部には、接続部材48を介して、円筒形状の筐体50が固定されている。
本実施形態の筐体50は、エアシリンダ44によりZ軸方向に沿って移動する。しかし、エアシリンダ24に代えて、モーター(例えば、サーボモーター)で駆動されるボールねじ式のZ軸方向移動機構により、筐体50はZ軸方向に沿って移動してもよい。
筐体50は、接続部材48に固定された円盤状の蓋部50aを有する。蓋部50aの外周部には中空の筒部50bの頂部が連結されている。筒部50bの底部には、筒部50bの内径と略同じ径を有する円形の開口部50cが形成されている。
また、筒部50bの底部には、筒部50bの周方向沿って環状に、吸引保持部材52が設けられている。吸引保持部材52は、弾性材料で形成されており、フレーム15の他面15cを吸引保持する際に、柔軟に変形することで他面15cに密着可能である。
吸引保持部材52は、略同心状に配置された小径リング52a及び大径リング52bを含む。小径リング52a及び大径リング52bは、樹脂、ゴム、エラストマー等の弾性材料で形成されている。
小径リング52aの下端部は、その上端部よりも肉薄であり、大径リング52bの下端部も同様に、その上端部よりも肉薄である。小径リング52a及び大径リング52bの間には、環状開口部52cが形成されている。
環状開口部52cには、蓋部50a及び筒部50b内に形成された流路50dが接続しており、真空ポンプ等の吸引源54からフレキシブルチューブ56及び流路50dを介して負圧が伝達する。
環状開口部52cに生じる負圧により、フレーム15の他面15cが吸引保持される。吸引保持部材52、吸引源54、フレキシブルチューブ56等は、フレームユニット17のフレーム15を吸引保持する上側フレーム保持部(第1フレーム保持部)58を構成する。
なお、上側フレーム保持部58は、フレーム15の一面15b側をそれぞれ支持する複数の支持爪(不図示)を有してもよい。複数の支持爪は、例えば、筐体50の筒部50bの外側に設けられる。
各支持爪でフレーム15の一面15b側を支持することで、環状開口部52cに負圧を生じさせなくても、フレーム15を保持できる。それゆえ、流路50dを省略することで筐体50の構造を簡略化でき、フレキシブルチューブ56も省略できる。
但し、この場合であっても、吸引保持部材52は省略しない。吸引保持部材52は、各支持爪が筒部50bの底部に対してフレーム15を押圧するとき、フレーム15の他面15cに密着する様に柔軟に変形することで、シール材として機能する。
本実施形態において、フレーム15を吸引保持する際には、まず、吸引保持部材52が他面15cと接触する様に、フレームユニット17におけるフレーム15上に筐体50を配置する。このとき、切削後の被加工物11が、筐体50により被覆される。
次に、環状開口部52cに負圧を生じさせ、吸引保持部材52が他面15cに密着する態様でフレーム15を吸引保持する。シート13及びフレーム15で開口部50cが閉じられると、筐体50、シート13及びフレーム15で規定される筐体50内の空間50e(図6参照)には、切削後の被加工物11が収容される。
上側搬送ユニット42は、この様に、空間50e内に切削後の被加工物11を収容した状態で、フレームユニット17を搬送する。筐体50の蓋部50aには、筐体50内の空間50eに純水等の液体60a(図6参照)を供給するためのノズル60(図4(B)参照)が設けられている。
ノズル60には、フレキシブルチューブ(導管)62が連結されている。フレキシブルチューブ62は、筐体50の蓋部50aに対して固定されている。筐体50内の空間50eには、ノズル60及びフレキシブルチューブ62を介して、液体供給源64から液体60aが供給される。
液体供給源64は、例えば、液体60aが貯留されたタンクと、タンク内の液体60aの温度を所定の温度に調整する温度調整機構と、タンク内の液体60aをノズル60に供給するためのポンプ(いずれも不図示)と、を含む。しかし、液体供給源64は、この構成に限定されない。
液体供給源64は、切削装置2で使用された使用済の切削液に対して、ろ過、イオン交換等の、不純物除去処理を行う純水リサイクル装置(不図示)であってもよい。ノズル60、フレキシブルチューブ62及び液体供給源64は、筐体50の空間50eに液体60aを供給する液体供給部66として機能する。
筐体50の蓋部50aにおいて、ノズル60とは異なる位置には、蓋部50aを貫通する貫通孔68が形成されている。貫通孔68は上面視で円形であり、筐体50の空間50eに液体60aが注がれる際に気体(例えば、空気)の逃げ道として機能する。
本実施形態の貫通孔68は、1つの円形の孔であるが、気体の逃げ道として機能できれば、その形状に限定は無く、三角形でも四角形でもよく、複数の小孔で構成されてもよい。
筐体50の空間50eにおいて、ノズル60及び貫通孔68とは異なる位置には、複数の超音波振動子70が設けられている(図4(B)参照)。本実施形態の超音波振動子70は、所謂、投げ込み型であり、蓋部50aの下面に吊り下げられる態様で蓋部50aに対して固定されている。
超音波振動子70は、空間50eに収容された液体60aに浸かる様に、蓋部50aから開口部50cへ所定の長さだけ離れて配置されている。本実施形態において、蓋部50aから超音波振動子70までの距離は固定されている。
しかし、超音波振動子70にワイヤ(不図示)をつなぎ、当該ワイヤをモーター等により巻き取り且つ送り出し可能に構成することで、蓋部50aから超音波振動子70までの距離を調整可能に構成してもよい。
また、超音波振動子70は、蓋部50aの底面における中心部と外周部との間から垂下する様に配置されているが、配置位置は適宜変更可能である。超音波振動子70の数は、2つに限定されず、1つでもよく、3つ以上であってもよい。
超音波振動子70には、ケーブル72を介して、発振器74が接続されている。発振器74は、電源(不図示)から電力を得て、超音波振動子70を振動させるための高周波電気信号を生成する。
超音波振動子70は、空間50eに収容された液体60aに浸かった状態で、例えば、20kHz以上5MHz以下の所定の周波数で振動することで、液体60aに超音波振動を付与する。
超音波振動子70、ケーブル72及び発振器74は、超音波振動付与ユニット76を構成する。また、本実施形態において、筐体50、液体供給部66、超音波振動付与ユニット76は、上側搬送ユニット42における被加工物被覆部78を構成する。
再び図1に戻って、切削装置2の他の構成要素について説明する。第1支持構造16の他面側には、門型の第2支持構造80が配置されている。第2支持構造80の一面(第1支持構造16側の面)には、それぞれボールねじ式の2つのY軸Z軸移動機構(割り出し送りユニット、切り込み送りユニット)82a、82bが設けられている。
Y軸Z軸移動機構82aには、1つの切削ユニット84aが連結されており、Y軸Z軸移動機構82bにも、1つの切削ユニット84bが設けられている。切削ユニット84a、84bは、略同じ構造を有する。
Y軸Z軸移動機構82a、82bの各々は、Y軸方向駆動用のねじ軸(不図示)に連結されたモーター(ステッピングモーター)等のY軸方向駆動源(不図示)を含む。切削ユニット84a、84bの各々は、Y軸方向駆動源によりY軸方向に沿って移動する(割り出し送り)。
また、Y軸Z軸移動機構82a、82bの各々は、Z軸方向駆動用のねじ軸(不図示)に連結されたモーター(ステッピングモーター)等のZ軸方向駆動源を含む。切削ユニット84a、84bの各々は、Z軸方向駆動源によりZ軸方向に沿って移動する(切り込み送り)。
切削ユニット84aは、長手部がY軸方向に略平行に配置されたスピンドル86を有する(図5参照)。スピンドル86の一部は、スピンドルハウジングに回転可能に収容されている。スピンドル86の基端部には、モーター等の駆動源(不図示)が設けられている。
また、スピンドル86の先端部86aには、円環状の切り刃を有する切削ブレード88が装着されている。切削ユニット84bは、切削ユニット84aと同様にスピンドル86等を有するが、X‐Z平面に平行な所定の平面に対して切削ユニット84aと略鏡像対称に配置されている。
各スピンドル86の先端部86aの近傍には、被加工物11や切削ブレード88に純水等の切削液を供給するためのノズル(不図示)が設けられている。また、図1に示す様に、切削ユニット84a、84bの近傍には、チャックテーブル12で保持された被加工物11を撮像可能な顕微鏡カメラユニット90が設けられている。
Y軸方向において、凹部4bに対して昇降台6と反対側には、スピンナ洗浄ユニット92が設けられている。スピンナ洗浄ユニット92は、洗浄空間内でフレームユニット17を保持する円盤状のスピンナテーブル94を有する。
スピンナテーブル94は、シート13を介して切削後の被加工物11を負圧で吸引保持する。スピンナテーブル94の外周部には、スピンナテーブル94の周方向に沿ってそれぞれ振り子式の複数のクランプが設けられている。
スピンナテーブル94が所定値以上の回転速度で回転すると、遠心力により各クランプの爪部がフレーム15の他面15cを抑え込む。この様にして、フレーム15は、複数のクランプと、スピンナテーブル94の外周部と、の間に挟持される。
スピンナテーブル94の下部には、スピンナテーブル94を高速に回転させる駆動源(不図示)が連結されている。スピンナテーブル94の上方には、スピンナテーブル94で保持されたフレームユニット17に向けて洗浄用の流体(例えば、水とエアーとが混合された混合流体)を噴射するノズルを含むノズル付きアーム96が設けられている。
フレームユニット17を保持したスピンナテーブル94を回転させると共に、スピンナテーブル94の直上をノズルが横断する様にノズル付きアーム96を揺動させながらノズルから洗浄用の流体を噴射することで、被加工物11を洗浄できる。
切削装置2の各構成要素は、制御ユニット98により制御される。制御ユニット98は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、を含むコンピュータによって構成されている。
補助記憶装置に記憶されるソフトウェアに従い処理装置を動作させることによって、制御ユニット98の機能が実現される。次に、切削装置2で被加工物11を加工する一連の加工工程について説明する。
まず、下側搬送ユニット22が、把持機構32でフレーム15を把持し、1つのフレームユニット17を一対のガイドレール14へ引き出す。次に、一対のガイドレール14が1つのフレームユニット17をX軸方向で位置合わせする。
その後、下側搬送ユニット22が複数の吸引パッド28でフレーム15の他面15cを吸引保持すると、一対のガイドレール14が離隔し、搬入搬出領域A1に配置されたチャックテーブル12へフレームユニット17が引き渡される。
チャックテーブル12が、保持面12a及び複数のクランプ12bでフレームユニット17を吸引保持し、切削領域A2へ移動すると、被加工物11の切削工程が開始される。図5は、切削ユニット84aで被加工物11を切削する様子を示す図である。
切削工程では、まず、顕微鏡カメラユニット90で表面11a側を撮像し、表面11aに設定されている分割予定ラインがX軸方向と略平行になる様に、チャックテーブル12の向きを調整する。
次に、チャックテーブル12の位置を調整し、X‐Y平面方向において保持面12aの外に切削ユニット84aを配置すると共に、切削ブレード88を1つの分割予定ラインの延長線上に配置する。
そして、スピンドル86の回転を開始すると共に、切削ブレード88の下端の位置を、被加工物11の裏面11bと、保持面12aと、の間の高さ位置に配置する。
この状態で切削液を供給しながらチャックテーブル12をX軸方向に沿って加工送りすることにより、分割予定ラインに沿って切削溝11cが形成され、被加工物11は切削溝11cを境に切断される。
次に、形成された切削溝11cにY軸方向で隣接する分割予定ラインに沿って、同様に被加工物11を切断する。X軸方向に沿う全ての分割予定ラインに沿って被加工物11を切断した後、チャックテーブル12を略90度回転させる。
そして、同様に、X軸方向に沿う全ての分割予定ラインに沿って被加工物11を切断する。この様にして、本実施形態の被加工物11は、切削溝11cを境に複数のデバイスチップ11d(図6参照)に分割される。
なお、切削ユニット84a、84bの両方を用いて被加工物11を切削してもよい。例えば、切削ユニット84aよりも刃厚の薄い切り刃を有する切削ブレード88を切削ユニット84bに装着し、被加工物11をステップカットにより切削する。
より具体的には、切削ユニット84aで被加工物11の各分割予定ラインにハーフカット溝を形成した後、切削ユニット84bで各ハーフカット溝を更に切削し、被加工物11を切断する。なお、被加工物11は必ずしも切断されなくてもよく、各分割予定ラインに沿って所定の深さまでハーフカット溝が形成された状態で、切削工程を終了してもよい。
切削後の被加工物11には使用済の切削液や切削屑が付着しているので、切削後の被加工物11は、上側搬送ユニット42によりスピンナ洗浄ユニット92へ搬送され、スピンナ洗浄ユニット92で洗浄及び乾燥が施される。
しかし、スピンナ洗浄ユニット92に先に搬入された他の被加工物11の洗浄及び乾燥の終了待ちや、エラー発生による切削装置2の動作再開待ち等の理由により、切削後の被加工物11がスピンナ洗浄ユニット92へ搬送されるまでに時間を要することがある。
搬送に時間を要すると、切削屑が被加工物11に固着するので問題となる。そこで、本実施形態では、切削後、且つ、スピンナ洗浄ユニット92での洗浄前に、上側搬送ユニット42等を利用して切削後の被加工物11を洗浄する。
具体的には、まず、切削領域A2から搬入搬出領域A1へチャックテーブル12を移動させる。そして、上側搬送ユニット42の上側フレーム保持部58が、フレーム15を吸引保持する(保持工程)。
これにより、シート13及びフレーム15で筐体50の開口部50cが閉じられ、切削後の被加工物11は、筐体50内の空間50eに収容される。そして、ノズル60から空間50e内に液体60aを供給する(図6参照)。
供給される液体60aの量は、筐体50の容積等に応じて予め定められている。液体60aは、ドーム34bで支持された切削後の被加工物11が液体60aに浸漬され、且つ、液体60aが蓋部50aの貫通孔68から溢れ出ない様に、例えば、筐体50の容積の略半分に対応する量だけ供給される。
この様にして、切削溝11cが形成された被加工物11は、空間50e内に収容された液体60aに浸かった状態となる(浸漬工程)。図6は、筐体50の空間50e内に液体60aが収容された上側搬送ユニット42及びフレームユニット17の一部断面側面図である。
本実施形態では、切削工程や上側搬送ユニット42による保持工程及び浸漬工程の間に、ドーム34bがスピンナ洗浄ユニット92の直上への移動を完了する様に、下側搬送ユニット22を動作させる(移動工程)。この様にして、ドーム34bは、筐体50の移動経路に配置される。
そして、筐体50、フレームユニット17等がドーム34bの直上へ移動すると、次いで、上側搬送ユニット42は、筐体50等をドーム34bへ向けて降下させる(図7参照)。図7は、ドーム34bと筐体50とが重なる様に上側搬送ユニット42が移動する様子を示す一部断面側面図である。
例えば、上側搬送ユニット42は、フレームユニット17のシート13が下側搬送ユニット22の第1支持部材26aに接触するまで、筐体50を降下させる。なお、ドーム34b及び筐体50を重ねることができれば、ドーム34bを上昇させ且つ筐体50を下降させてもよく、ドーム34bのみを上昇させてもよい。
切削溝11cが形成された被加工物11がドーム34bで支持されると、シート13がドーム34bの湾曲面34bに倣う様に拡張することで、デバイスチップ11d(即ち、切削後の被加工物11)の間隔が広げられる(図8参照)。
このとき、ドーム34bが開口部50cよりも上方に突出することで、液体60aは上方へ押しやられると共に、超音波振動子70が液体60aに浸漬する。そして、超音波振動付与ユニット76を動作させることで、液体60aに超音波振動を付与する(図8参照)。
超音波振動付与ユニット76は、上側搬送ユニット42及び下側搬送ユニット22がスピンナ洗浄ユニット92の直上で待機している間、液体60aに超音波振動を付与して、切削後の被加工物11を洗浄する(待機・洗浄工程)。
図8は、上側搬送ユニット42及び下側搬送ユニット22の待機時における切削後の被加工物11を示す一部断面側面図である。なお、待機・洗浄工程では、切削後の被加工物11の乾燥を防ぐことを目的としており、洗浄により切削屑が完全に除去されなくてもよい。
待機・洗浄工程の後、下側搬送ユニット22がスピンナ洗浄ユニット92の直上から退避し、上側搬送ユニット42がスピンナテーブル94へと下降する。そして、上側フレーム保持部58でのフレームユニット17の吸引保持を解除し、筐体50を上昇させることで、フレームユニット17をスピンナテーブル94へ受け渡す。
筐体50を上昇させると、空間50e内に収容されていた液体60aは、スピンナ洗浄ユニット92の廃液チャンバ(不図示)へ流れ出る。次に、スピンナテーブル94がフレームユニット17を吸引保持し、切削後の被加工物11に対して洗浄及び乾燥を施す(洗浄・乾燥工程)。
洗浄・乾燥工程の後、下側搬送ユニット22が洗浄及び乾燥後のフレームユニット17をスピンナ洗浄ユニット92から一対のガイドレール14を経てカセット8へ搬送する。
本実施形態では、上側フレーム保持部58でフレーム15を保持し、切削溝11cが形成された被加工物11をドーム34bで支持し、且つ、筐体50内の空間50eに収容された液体60aに切削溝11cが形成された被加工物11が浸かった状態で、超音波振動付与ユニット76が液体60aに超音波振動を付与する。
それゆえ、切削後の被加工物11をスピンナ洗浄ユニット92に運ぶ間に、切削後の被加工物11に切削屑が固着することを防止できる。更に、本実施形態では、シート13を介してドーム34bで切削後の被加工物11を支持することにより、デバイスチップ11dの間隔を拡張できる。
それゆえ、切削溝11cを間に挟んで隣接するデバイスチップ11dの上端に位置する角部同士が超音波振動で衝突して破損することを防止できる。これにより、デバイスチップ11dの品質低下を防止できる。
その他、上述の実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。ドーム34bは、スピンナ洗浄ユニット92の天板として、筐体50の移動経路に設けられてもよい。
この場合、ドーム34bは、例えば、その底面を半円状に二等分された二体により構成され、当該二体は、アクチュエータ、モーター等の駆動源(不図示)により、近接離隔可能な態様で移動可能に構成される。
具体的には、切削後の被加工物11を支持する際には、二体は近接して一体のドーム34bとなる。これに対して、フレームユニット17をスピンナテーブル94との間で搬送する際には、ドーム34bは、フレームユニット17が通過可能なスペースを形成する様に二体に分離する。
また、上述の実施形態では、被加工物11を切断する切削溝11c(即ち、フルカット溝)の場合を説明したが、被加工物11の厚さ方向で被加工物11を完全には切断しない切削溝11c(即ち、ハーフカット溝)が被加工物11に形成されてもよい。
ハーフカット溝を形成した場合、待機・洗浄工程において、切削後の被加工物11へのドーム34bの押し当て及び超音波振動の付与により、ハーフカット溝からクラックを伸長させて、被加工物11を割断することもできる。
例えば、被加工物11の表面11a側にハーフカット溝を形成し、待機・洗浄工程において、ハーフカット溝の底部から裏面11b側へクラックを伸長させることで、被加工物11を割断することができる。
クラックの伸張による被加工物11の割断を行うことにより、切削溝11cのカーフ幅(例えば、約50μm)に比べて、クラックが達した面における切り代を低減できる(例えば、略0μmにできる)。
なお、クラックの伸張による被加工物11の割断を行う場合には、待機・洗浄工程において比較的低い超音波周波数を用いる方が、被加工物11に対して振動を与えやすい。例えば、20kHz以上100kHz以下の比較的低い周波数帯域を選択する。
2:切削装置、4:基台、4a,4b:凹部、6:昇降台、8:カセット
10:X軸方向移動機構、10a:テーブルカバー、10b:蛇腹状カバー
11:被加工物、11a:表面、11b:裏面
11c:切削溝、11d:デバイスチップ
12:チャックテーブル(保持テーブル)、12a:保持面、12b:クランプ
13:シート、15:フレーム、15a:開口部、15b:一面、15c:他面
14:ガイドレール
16:第1支持構造、18:下側ガイドレール、20:下側移動ブロック
17:フレームユニット
22:下側搬送ユニット(第2搬送ユニット)、24:エアシリンダ、24a:ロッド
26a:第1支持部材、26b:第2支持部材、26c:第3支持部材(板部材)
28:吸引パッド、30:下側フレーム保持部(第2フレーム保持部)、32:把持機構
34a:ベース板、34b:ドーム、34b:湾曲面
38:上側ガイドレール、40:上側移動ブロック
42:上側搬送ユニット(第1搬送ユニット)、44:エアシリンダ、44a:ロッド
46a:第4支持部材、46b:第5支持部材、48:接続部材
50:筐体、50a:蓋部、50b:筒部、50c:開口部
50d:流路、50e:空間
52:吸引保持部材、52a:小径リング、52b:大径リング、52c:環状開口部
54:吸引源、56:フレキシブルチューブ
58:上側フレーム保持部(第1フレーム保持部)
60:ノズル、60a:液体、62:フレキシブルチューブ(導管)
64:液体供給源、66:液体供給部、68:貫通孔
70:超音波振動子、72:ケーブル、74:発振器、76:超音波振動付与ユニット
78:被加工物被覆部
80:第2支持構造、82a,82b:Y軸Z軸移動機構
84a,84b:切削ユニット
86:スピンドル、86a:先端部、88:切削ブレード、90:顕微鏡カメラユニット
92:スピンナ洗浄ユニット、94:スピンナテーブル、96:ノズル付きアーム
98:制御ユニット
A1:搬入搬出領域、A2:切削領域

Claims (4)

  1. 切削装置であって、
    中央に開口部を有する環状のフレームと、該開口部を塞ぐ様に該フレームの一面に貼り付けられたシートと、該開口部において該シートを介して該フレームに支持された被加工物と、を含むフレームユニットを保持する保持テーブルと、
    スピンドルを有し、該保持テーブルで保持された該フレームユニットの該被加工物を該スピンドルの先端部に装着された切削ブレードで切削する切削ユニットと、
    該フレームユニットの該フレームを保持する第1フレーム保持部と、該フレームユニットの該被加工物を被覆する被加工物被覆部と、を有し、該第1フレーム保持部で該フレームを保持し且つ該被加工物被覆部で該被加工物を被覆した状態で該フレームユニットを搬送するための第1搬送ユニットと、
    該被加工物被覆部の移動経路に配置される凸状の湾曲面を有するドームであって、切削溝が形成された該被加工物を該シートを介して上方に突出させるための該ドームと、
    を備え、
    該第1搬送ユニットの該被加工物被覆部は、
    底部に開口部を有し、該被加工物を被覆可能な筐体と、
    該筐体に対して固定された導管を有し、該筐体の空間に液体を供給する液体供給部と、
    該筐体に対して固定された超音波振動子を有し、該空間内の該液体に超音波振動を付与する超音波振動付与ユニットと、
    を含み、
    該第1フレーム保持部で該フレームを保持し、切削溝が形成された該被加工物を該ドームで支持し、且つ、該シート及び該フレームで該筐体の該底部の該開口部が閉じられた該筐体内の該空間に収容された該液体に切削溝が形成された該被加工物が浸かった状態で、該超音波振動付与ユニットは、該空間内の該液体に超音波振動を付与することを特徴とする切削装置。
  2. 該フレームユニットの該フレームを保持する第2フレーム保持部を有する第2搬送ユニットを更に備え、
    該ドームは、該第2フレーム保持部の上部に固定されており、
    該ドームと該筐体とが重なる様に該第1搬送ユニット及び該第2搬送ユニットが移動することで、該ドームは、該被加工物被覆部の該移動経路に配置されることを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  3. 該第1フレーム保持部は、弾性材料で形成された環状の吸引保持部材を有し、該吸引保持部材は、環状開口部を含み、該環状開口部に生じる負圧で該フレームを吸引可能であり、
    該第2フレーム保持部は、一対の板部材と、各板部材の下面側に設けられた吸引パッドと、を有し、該吸引パッドに生じる負圧で該フレームを吸引可能であることを特徴とする請求項2に記載の切削装置。
  4. 該第1搬送ユニットの該被加工物被覆部の該筐体は、該筐体の蓋部に設けられた貫通孔を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の切削装置。
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