JP2023133485A - 対策情報案内装置および対策情報案内方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業エラーを改善する対策情報を案内可能な対策情報案内装置および対策情報案内方法を開示する。【解決手段】対策情報案内装置は、記憶部と、抽出部と、案内部とを備える。記憶部は、基板に所定の対基板作業を行う対基板作業機の対基板作業に使用された使用機器および対基板作業に使用された使用データのうちの少なくとも一方である評価対象と評価対象を使用した対基板作業の作業エラーを示すエラーコードとの組み合わせに対して、作業エラーを改善する対策情報を記載した対照表を記憶装置に記憶させる。抽出部は、複数種類の評価対象についてのエラー発生状況に基づいて、作業エラーの原因となった評価対象である特定対象を抽出する。案内部は、記憶装置に記憶されている対照表を参照して、エラーコードと抽出部によって抽出された特定対象との組み合わせに対する対策情報を取得して、取得した対策情報を案内する。【選択図】図8

Description

本明細書は、対策情報案内装置および対策情報案内方法に関する技術を開示する。
特許文献1に記載の演算装置は、記憶部と、制御部とを備える。記憶部は、装置動作情報と異常履歴情報とを記憶する。装置動作情報は、部品を基板に装着する際に使用する第一部品および第二部品の動作回数を、第一部品および第二部品の組合せ毎に特定する。異常履歴情報は、部品を基板に装着する際に第一部品および第二部品において異常が発生した異常回数を、第一部品および第二部品の組合せ毎に特定する。制御部は、異常発生率の高い第一部品の分散の値と、異常発生率の高い第二部品の分散の値とを比較して、値の小さい方の部品が属する種別を異常の原因となっている可能性が高いと判断する。
特開2010-238689号公報
しかしながら、特許文献1に記載の演算装置は、異常を改善する対策情報を案内することができない。
このような事情に鑑みて、本明細書は、作業エラーを改善する対策情報を案内可能な対策情報案内装置および対策情報案内方法を開示する。
本明細書は、記憶部と、抽出部と、案内部とを備える対策情報案内装置を開示する。前記記憶部は、基板に所定の対基板作業を行う対基板作業機の前記対基板作業に使用された使用機器および前記対基板作業に使用された使用データのうちの少なくとも一方である評価対象と前記評価対象を使用した前記対基板作業の作業エラーを示すエラーコードとの組み合わせに対して、前記作業エラーを改善する対策情報を記載した対照表を記憶装置に記憶させる。前記抽出部は、複数種類の前記評価対象についてのエラー発生状況に基づいて、前記作業エラーの原因となった前記評価対象である特定対象を抽出する。前記案内部は、前記記憶装置に記憶されている前記対照表を参照して、前記エラーコードと前記抽出部によって抽出された前記特定対象との組み合わせに対する前記対策情報を取得して、取得した前記対策情報を案内する。
また、本明細書は、記憶工程と、抽出工程と、案内工程とを備える対策情報案内方法を開示する。前記記憶工程は、基板に所定の対基板作業を行う対基板作業機の前記対基板作業に使用された使用機器および前記対基板作業に使用された使用データのうちの少なくとも一方である評価対象と前記評価対象を使用した前記対基板作業の作業エラーを示すエラーコードとの組み合わせに対して、前記作業エラーを改善する対策情報を記載した対照表を記憶装置に記憶させる。前記抽出工程は、複数種類の前記評価対象についてのエラー発生状況に基づいて、前記作業エラーの原因となった前記評価対象である特定対象を抽出する。前記案内工程は、前記記憶装置に記憶されている前記対照表を参照して、前記エラーコードと前記抽出工程によって抽出された前記特定対象との組み合わせに対する前記対策情報を取得して、取得した前記対策情報を案内する。
上記の対策情報案内装置によれば、対照表を参照して、作業エラーを改善する対策情報を案内することができる。対策情報案内装置について上述されていることは、対策情報案内方法についても同様に言える。
対基板作業ラインの構成例を示す構成図である。 部品装着機の構成例を示す平面図である。 使用機器および使用データの一例を示す模式図である。 エラー原因推定装置の制御ブロックの一例を示すブロック図である。 エラー原因推定装置による制御手順の一例を示すフローチャートである。 エラーコード、使用機器および使用データが関連付けられて記憶装置に記憶されている状態の一例を示す模式図である。 第一種評価対象であるフィーダと第二種評価対象である保持部材(吸着ノズル)についてのエラー発生状況の評価値の一例を示す模式図である。 案内部による案内例を示す模式図である。
1.実施形態
1-1.対基板作業ラインWL0の構成例
対基板作業ラインWL0では、基板90に所定の対基板作業を行う。対基板作業ラインWL0を構成する対基板作業機WM0の種類および数は、限定されない。図1に示すように、本実施形態の対基板作業ラインWL0は、印刷機WM1、印刷検査機WM2、部品装着機WM3、リフロー炉WM4および外観検査機WM5の複数(5つ)の対基板作業機WM0を備えており、基板90は、基板搬送装置によって、この順に搬送される。
印刷機WM1は、基板90の複数の部品91の装着位置に、はんだを印刷する。印刷検査機WM2は、印刷機WM1によって印刷されたはんだの印刷状態を検査する。図2に示すように、部品装着機WM3は、印刷機WM1によってはんだが印刷された基板90に複数の部品91を装着する。部品装着機WM3は、一つであっても良く、複数であっても良い。部品装着機WM3が複数設けられる場合は、複数の部品装着機WM3が分担して、複数の部品91を装着することができる。
リフロー炉WM4は、部品装着機WM3によって複数の部品91が装着された基板90を加熱し、はんだを溶融させて、はんだ付けを行う。外観検査機WM5は、部品装着機WM3によって装着された複数の部品91の装着状態などを検査する。このように、対基板作業ラインWL0は、複数(5つ)の対基板作業機WM0を用いて、基板90を順に搬送し、検査処理を含む生産処理を実行して基板製品900を生産することができる。なお、対基板作業ラインWL0は、例えば、機能検査機、バッファ装置、基板供給装置、基板反転装置、シールド装着装置、接着剤塗布装置、紫外線照射装置などの対基板作業機WM0を必要に応じて備えることもできる。
対基板作業ラインWL0を構成する複数(5つ)の対基板作業機WM0およびライン管理装置LC0は、通信部によって通信可能に接続されている。また、ライン管理装置LC0および管理装置HC0は、通信部によって通信可能に接続されている。通信部は、有線または無線によって、これらを通信可能に接続することができ、通信方法は、種々の方法をとり得る。
本実施形態では、複数(5つ)の対基板作業機WM0、ライン管理装置LC0および管理装置HC0によって、構内情報通信網(LAN:Local Area Network)が構成されている。よって、複数(5つ)の対基板作業機WM0は、通信部を介して、互いに通信することができる。また、複数(5つ)の対基板作業機WM0は、通信部を介して、ライン管理装置LC0と通信することができる。さらに、ライン管理装置LC0および管理装置HC0は、通信部を介して、互いに通信することができる。
ライン管理装置LC0は、対基板作業ラインWL0を構成する複数(5つ)の対基板作業機WM0の制御を行い、対基板作業ラインWL0の動作状況を監視する。ライン管理装置LC0には、複数(5つ)の対基板作業機WM0を制御する種々の制御データが記憶されている。ライン管理装置LC0は、複数(5つ)の対基板作業機WM0の各々に制御データを送信する。また、複数(5つ)の対基板作業機WM0の各々は、ライン管理装置LC0に動作状況および生産状況を送信する。
管理装置HC0は、少なくとも一つのライン管理装置LC0を管理する。例えば、ライン管理装置LC0によって取得された対基板作業機WM0の動作状況および生産状況は、必要に応じて、管理装置HC0に送信される。管理装置HC0には、記憶装置DS0が設けられている。記憶装置DS0は、対基板作業機WM0が取得した種々の取得データを保存することができる。例えば、対基板作業機WM0によって撮像された種々の画像データは、取得データに含まれる。対基板作業機WM0によって取得された稼働状況の記録(ログデータ)などは、取得データに含まれる。また、記憶装置DS0は、基板製品900の生産に関する種々の生産情報を保存することができる。
1-2.部品装着機WM3の構成例
部品装着機WM3は、基板90に複数の部品91を装着する。図2に示すように、部品装着機WM3は、基板搬送装置11、部品供給装置12、部品移載装置13、部品カメラ14、基板カメラ15および制御装置16を備えている。
基板搬送装置11は、例えば、ベルトコンベアなどによって構成され、基板90を搬送方向(X軸方向)に搬送する。基板90は、回路基板であり、電子回路、電気回路、磁気回路などが形成される。基板搬送装置11は、部品装着機WM3の機内に基板90を搬入し、機内の所定位置に基板90を位置決めする。基板搬送装置11は、部品装着機WM3による複数の部品91の装着処理が終了した後に、基板90を部品装着機WM3の機外に搬出する。
部品供給装置12は、基板90に装着される複数の部品91を供給する。部品供給装置12は、基板90の搬送方向(X軸方向)に沿って設けられる複数のフィーダ121を備えている。図3に示すように、複数のフィーダ121の各々には、リールRL0が装備される。リールRL0には、複数の部品91が収納されているキャリアテープCT0が巻回されている。フィーダ121は、キャリアテープCT0をピッチ送りさせて、フィーダ121の先端側に位置する供給位置PU0において部品91を採取可能に供給する。また、部品供給装置12は、チップ部品などと比べて比較的大型の電子部品(例えば、リード部品など)を、トレイ上に配置した状態で供給することもできる。
部品移載装置13は、ヘッド駆動装置131および移動台132を備えている。ヘッド駆動装置131は、直動機構によって移動台132を、X軸方向およびY軸方向に移動可能に構成されている。移動台132には、クランプ部材によって装着ヘッド20が着脱可能(交換可能)に設けられている。装着ヘッド20は、少なくとも一つの保持部材30を用いて、部品供給装置12によって供給される部品91を採取し保持して、基板搬送装置11によって位置決めされた基板90に部品91を装着する。保持部材30は、例えば、吸着ノズル、チャックなどを用いることができる。
部品カメラ14および基板カメラ15は、公知の撮像装置を用いることができる。部品カメラ14は、光軸が鉛直方向(Z軸方向)の上向きになるように、部品装着機WM3の基台に固定されている。部品カメラ14は、保持部材30に保持されている部品91を下方から撮像することができる。基板カメラ15は、光軸が鉛直方向(Z軸方向)の下向きになるように、部品移載装置13の移動台132に設けられている。基板カメラ15は、基板90を上方から撮像することができる。部品カメラ14および基板カメラ15は、制御装置16から送出される制御信号に基づいて撮像を行う。部品カメラ14および基板カメラ15によって撮像された撮像画像の画像データは、制御装置16に送信される。
制御装置16は、公知の演算装置および記憶装置を備えており、制御回路が構成されている。制御装置16には、部品装着機WM3に設けられる各種センサから出力される情報、画像データなどが入力される。制御装置16は、制御プログラムおよび予め設定されている所定の装着条件などに基づいて、各装置に対して制御信号を送出する。
例えば、制御装置16は、基板搬送装置11によって位置決めされた基板90を基板カメラ15に撮像させる。制御装置16は、基板カメラ15によって撮像された画像を画像処理して、基板90の位置決め状態を認識する。また、制御装置16は、部品供給装置12によって供給された部品91を保持部材30に採取させ保持させて、保持部材30に保持されている部品91を部品カメラ14に撮像させる。図3に示すように、制御装置16は、部品カメラ14によって撮像された画像を画像処理して、部品91の保持姿勢を認識する。
制御装置16は、制御プログラムなどによって予め設定される装着予定位置の上方に向かって、保持部材30を移動させる。また、制御装置16は、基板90の位置決め状態、部品91の保持姿勢などに基づいて、装着予定位置を補正して、実際に部品91を装着する装着位置を設定する。装着予定位置および装着位置は、位置(X軸座標およびY軸座標)の他に回転角度を含む。
制御装置16は、装着位置に合わせて、保持部材30の目標位置(X軸座標およびY軸座標)および回転角度を補正する。制御装置16は、補正された目標位置において補正された回転角度で保持部材30を下降させて、基板90に部品91を装着する。制御装置16は、上記のピックアンドプレースサイクルを繰り返すことによって、基板90に複数の部品91を装着する装着処理を実行する。
1-3.エラー原因推定装置70の構成例
図3に示すように、例えば、部品供給装置12のフィーダ121から部品91が供給され、フィーダ121から供給された部品91を保持部材30が採取して、基板90に部品91が装着されるまでには、種々の機器、データが使用される。特定の機器の不具合に起因して、これらの作業にエラーが生じる場合、介在する機器の数が増加するほど、作業エラーの原因となった機器を特定することが困難になる。このことは、データについても同様に言え、他の対基板作業についても同様に言える。
そこで、本実施形態の対基板作業ラインWL0には、エラー原因推定装置70が設けられている。エラー原因推定装置70は、評価対象ET0の中から作業エラーの原因となった特定対象ST0を抽出する。エラー原因推定装置70は、種々の演算装置に設けることができる。例えば、エラー原因推定装置70は、解析装置、ライン管理装置LC0、管理装置HC0、部品装着機WM3の制御装置16などに設けることができる。エラー原因推定装置70は、クラウド上に形成することもできる。図4に示すように、本実施形態のエラー原因推定装置70は、管理装置HC0に設けられている。
エラー原因推定装置70は、制御ブロックとして捉えると、記憶部71と、集計部72と、抽出部73とを備えている。エラー原因推定装置70は、第一判定部74および第二判定部75を備えることもできる。エラー原因推定装置70は、案内部76を備えることもできる。図4に示すように、本実施形態のエラー原因推定装置70は、記憶部71と、集計部72と、抽出部73と、第一判定部74と、第二判定部75と、案内部76とを備えている。
また、本実施形態のエラー原因推定装置70は、図5に示すフローチャートに従って、制御を実行する。記憶部71は、ステップS11に示す処理を行う。集計部72は、ステップS12に示す処理を行う。抽出部73、第一判定部74および第二判定部75は、ステップS13に示す処理を行う。案内部76は、ステップS14に示す処理を行う。
1-3-1.記憶部71
記憶部71は、評価対象ET0並びにエラーコードEC0を関連付けて記憶装置DS0に記憶させる(図5に示すステップS11)。評価対象ET0は、使用機器UM0および使用データUD0のうちの少なくとも一方をいう。使用機器UM0は、対基板作業機WM0の対基板作業に使用された機器をいう。使用データUD0は、対基板作業機WM0の対基板作業に使用されたデータをいう。エラーコードEC0は、評価対象ET0を使用した対基板作業の作業エラーを示すものをいう。
例えば、対基板作業機WM0には、基板90に部品91を装着する部品装着機WM3が含まれる。この場合、既述したように、対基板作業には、部品供給装置12から部品91を供給する供給作業、部品供給装置12から供給された部品91を採取する採取作業、および、部品91を基板90に装着する装着作業のうちの少なくとも一つが含まれる。また、図3に示すように、例えば、使用機器UM0には、リールRL0、フィーダ121、装着ヘッド20、保持部材30、部品カメラ14などが含まれる。リールRL0およびフィーダ121は、部品91の供給作業に関与する。装着ヘッド20、保持部材30および部品カメラ14は、部品91の採取作業および装着作業に関与する。
使用データUD0には、形状データを含む部品データ、配列データ、座標データなどが含まれる。部品データには、部品91の性状および取り扱い条件が規定されている。具体的には、部品データには、部品91の電気的特性値、その誤差、使用環境条件などの性状に加え、梱包形態および保管条件などが規定されている。また、部品データには、リールRL0の仕様、使用されるフィーダ121、保持部材30の種類、装着ヘッド20の移動速度、保持部材30の昇降速度などの取り扱い条件などが規定されている。さらに、部品データは、形状データを含む。
形状データには、部品91の外形形状が規定されている。具体的には、形状データには、例えば、部品91のサイズ(縦寸法、横寸法および高さ寸法)、サイズの許容誤差、リードの位置、外観色などが規定されている。形状データには、保持部材30に保持されている部品91を部品カメラ14によって撮像する際の撮像条件、照明条件などが規定されても良い。部品装着機WM3は、部品カメラ14によって撮像された部品91の画像データを画像処理し、形状データに規定されている外形形状と比較することにより、保持部材30に保持されている部品91の有無、種類の誤りなどを判定する。部品装着機WM3は、同様にして、保持部材30に対する部品91の位置および回転角度などの保持姿勢を取得する。
配列データには、複数のフィーダ121が配列されるパレット部材のスロット位置が規定されている。座標データには、部品91を装着する基板90の位置が規定されている。これらの使用データUD0は、図1および図4に示す記憶装置DS0に記憶されている。部品装着機WM3の制御装置16は、例えば、制御プログラムと共にこれらのデータを取得して使用することができる。部品データおよび配列データは、部品91の供給作業に関与する。部品データおよび座標データは、部品91の採取作業および装着作業に関与する。
部品91の供給作業および採取作業の作業エラーは、既述したように、部品カメラ14によって撮像された部品91の画像に基づいて判断される。同様に、部品91の装着作業の作業エラーは、基板カメラ15によって撮像された基板90の画像に基づいて判断される。いずれの場合も、部品装着機WM3は、画像から抽出された対象物の測定値が許容範囲に含まれるか否かによって、対基板作業の良否を判断することができる。また、対基板作業の良否は、他の対基板作業機WM0によって判断することもできる。例えば、外観検査機WM5は、部品装着機WM3による対基板作業の良否を判断することができる。
エラーコードEC0は、作業エラーの種類ごとに付与されている。エラーコードEC0は、対基板作業の作業エラーを識別することができれば良く、種々の形態をとり得る。図6に示すように、本実施形態のエラーコードEC0は、例えば、文字列(英数字)で表される。記憶部71は、評価対象ET0並びにエラーコードEC0を関連付けて記憶装置DS0に記憶させる。具体的には、記憶部71は、評価対象ET0を識別する識別コードと、エラーコードEC0とを関連付けて記憶装置DS0に記憶させる。
記憶部71は、作業エラーが生じたときに、評価対象ET0並びにエラーコードEC0を記憶装置DS0に逐次記憶させる。また、記憶部71は、所定回数の作業エラーが生じたときに、所定回数分の評価対象ET0並びにエラーコードEC0を記憶装置DS0に記憶させることもできる。なお、対基板作業機WM0が対基板作業を行ったが、作業エラーが生じなかった場合、記憶部71は、評価対象ET0のみを記憶装置DS0に記憶させる。
図6は、エラーコードEC0、使用機器UM0および使用データUD0が関連付けられて記憶装置DS0に記憶されている状態の一例を示している。例えば、使用機器UM1、使用機器UM2および使用データUD1を使用した対基板作業の作業エラーは、エラーコードEC0001によって示されている。このことは、エラーコードEC0170、エラーコードEC0174およびエラーコードEC0728についても同様に言える。
1-3-2.集計部72
集計部72は、記憶装置DS0に記憶されている複数種類の評価対象ET0についてのエラー発生状況の評価値EV0をエラーコードEC0ごとに集計する(図5に示すステップS12)。評価値EV0は、エラー発生状況を評価することができれば良く、限定されない。
例えば、エラー発生状況の評価値EV0は、評価対象ET0が対基板作業に使用された使用回数と、作業エラーの発生回数との組み合わせによって表すことができる。例えば、図6に示すエラーコードEC0001について、集計部72は、使用機器UM1、使用機器UM2および使用データUD1の各々について、対基板作業に使用された使用回数と、作業エラーの発生回数を集計する。集計部72は、同一のエラーコードEC0001が記憶装置DS0に記憶されていると、同様にして評価値EV0を集計する。
なお、記憶装置DS0に記憶されているエラーコードEC0の数が多いほど、作業エラーが多発していることを示している。そのため、集計部72は、記憶装置DS0に記憶されているエラーコードEC0のランキングを生成することもできる。これにより、抽出部73は、ランキングが上位のエラーコードEC0から特定対象ST0を抽出することができる。
また、例えば、図6に示すエラーコードEC0170と、エラーコードEC0174とは、最下位の桁のみが異なる。エラーコードEC0は、関連する作業エラーに順番に付与される場合が多く、類似するエラーコードEC0(例えば、最下位の桁のみが異なる場合)をグループ化すると評価値EV0の集計などが簡便になる。そこで、集計部72は、類似するエラーコードEC0をグループ化して、エラー発生状況の評価値EV0を集計すると良い。
例えば、図6に示すエラーコードEC0170と、エラーコードEC0174とがグループ化されると、新しいエラーコードEC017Xが付与される。集計部72は、エラーコードEC0170に関連付けられていた評価対象ET0と、エラーコードEC0174に関連付けられていた評価対象ET0とを合わせて、エラー発生状況の評価値EV0を集計する。
また、作業エラーを改善する対策が同一または類似するエラーコードEC0をグループ化すると、対策を実施し易い。そこで、集計部72は、作業エラーを改善する対策が同一または類似するエラーコードEC0をグループ化して、エラー発生状況の評価値EV0を集計することもできる。
さらに、類似するエラーコードEC0が付与される関連する作業エラーは、作業エラーを改善する対策が同一または類似する場合も多い。そこで、集計部72は、エラーコードEC0が類似し、かつ、作業エラーを改善する対策が同一または類似するエラーコードEC0をグループ化して、エラー発生状況の評価値EV0を集計することもできる。
1-3-3.抽出部73、第一判定部74および第二判定部75
抽出部73は、エラーコードEC0ごとに集計された複数種類の評価対象ET0の間のエラー発生状況の評価値EV0の有意差に基づいて、作業エラーの原因となった評価対象ET0である特定対象ST0を抽出する(図5に示すステップS13)。
ここで、一のエラーコードEC0に関連付けて記憶されている複数種類の評価対象ET0の中から選択された一の種類の評価対象ET0を第一種評価対象ET1とし、第一種評価対象ET1と異なる一の種類の評価対象ET0を第二種評価対象ET2とする。このとき、第一判定部74は、第一種評価対象ET1に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第二種評価対象ET2に含まれる複数の評価対象ET0についてのエラー発生状況の評価値EV0の有意差の有無を、第一種評価対象ET1に含まれる複数の評価対象ET0の各々について判定する。
第二判定部75は、第二種評価対象ET2に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第一種評価対象ET1に含まれる複数の評価対象ET0についてのエラー発生状況の評価値EV0の有意差の有無を、第二種評価対象ET2に含まれる複数の評価対象ET0の各々について判定する。この形態では、抽出部73は、第一判定部74によって判定された判定結果である第一判定結果、および、第二判定部75によって判定された判定結果である第二判定結果に基づいて、特定対象ST0を抽出することができる。
図7は、第一種評価対象ET1であるフィーダ121と第二種評価対象ET2である保持部材30(吸着ノズル)についてのエラー発生状況の評価値EV0の一例を示している。同図は、一のエラーコードEC0001についてのエラー発生状況の評価値EV0を模式的に示したものであり、他の種類のエラーコードEC0については、記載が省略されている。また、フィーダ121は、説明の便宜上、フィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3の3つが想定されている。同様に、保持部材30(吸着ノズル)は、説明の便宜上、吸着ノズルNZ1、吸着ノズルNZ2および吸着ノズルNZ3の3つが想定されている。
さらに、同図の分数表記は、エラー発生状況の評価値EV0の一例を示している。分母は、対基板作業(例えば、採取作業)に使用された使用回数を示している。分子は、作業エラー(例えば、採取エラー)の発生回数を示している。例えば、フィーダFD1と吸着ノズルNZ1の組み合わせは、100回の使用回数の中で作業エラーの発生回数が4回であったことを示している。
第一判定部74は、まず、第一種評価対象ET1に含まれる一の評価対象ET0として、フィーダFD1を基準とする。第一判定部74は、フィーダFD1を基準として、第二種評価対象ET2に含まれる吸着ノズルNZ1、吸着ノズルNZ2および吸着ノズルNZ3の3つの評価対象ET0について、エラー発生状況の評価値EV0の有意差の有無を判定する。
なお、フィーダFD1を基準とした吸着ノズルNZ1についてのエラー発生状況の評価値EV0は、100回の使用回数の中で、作業エラーの発生回数が4回であった状況として表される。フィーダFD1を基準とした吸着ノズルNZ2についてのエラー発生状況の評価値EV0は、100回の使用回数の中で、作業エラーの発生回数が1回であった状況として表される。フィーダFD1を基準とした吸着ノズルNZ3についてのエラー発生状況の評価値EV0は、100回の使用回数の中で、作業エラーの発生回数が0回であった状況として表される。
第一判定部74は、例えば、エラー発生状況の評価値EV0の有意差の有無の判定において、統計学的な検定方法、具体的には「母比率の差の検定」と呼ばれる方法を用いることができる。この検定方法では、対基板作業に使用された使用回数および作業エラーの発生回数を用いた統計処理を行い、複数の事象(エラー発生状況の評価値EV0)の間に有意差があるか否かを検定する。有意差の判定基準として、5%の生起確率が例示される。
例えば、2個のさいころを6回振って「1の目」の出た回数が、第一のさいころでは1回、第二のさいころでは2回であった二つの事象を想定する。「1の目」が出ることは、作業エラーの発生に相当する。ここで、2個のさいころは「1の目」の出る確率が1/6という同一性能を備えるという仮説を立てる。これに対して、実際の事象では、2個のさいころを6回振って「1の目」の出た回数が、1回および2回となっている。1回の「1の目」の出た回数の差は、偶発的に生起し得る範囲であり、その生起確率が判定基準の5%よりも大きい。したがって、仮説は棄却されず、2個のさいころの性能に有意差は無いと検定される。
これに対比して、2個のさいころを60回振って「1の目」の出た回数が、第一のさいころでは10回、第二のさいころでは20回であった二つの事象を想定する。この事象において、「1の目」が出る確率は、さいころを6回振った場合と同じである。しかしながら、同一の仮説において、第二のさいころで「1の目」が20回出る事象の生起確率は、判定基準の5%よりも小さい。したがって、仮説は棄却され、2個のさいころの性能に有意差(偏り)があると検定される。つまり、第二のさいころにおいて「1の目」の出る確率は(1/6)よりも大きいことが明らかになる。例えば、第二のさいころは、六面中の二つの面が「1の目」になっていると推定される。
上述の例のように、「母比率の差の検定」では、使用回数が大きくなるにしたがい検定精度が高められる。この観点から、第一判定部74は、対基板作業に使用された使用回数が所定回数以上の評価対象ET0を第一種評価対象ET1として選択すると良い。同様に、第二判定部75は、対基板作業に使用された使用回数が所定回数以上の評価対象ET0を第二種評価対象ET2として選択すると良い。
例えば、エラー発生率は、作業エラーの発生回数を、評価対象ET0が対基板作業に使用された使用回数で除算して算出される。特定対象ST0を抽出する指標としてエラー発生率を用いる場合、第一判定部74は、最低使用回数を設けて、最低使用回数以上の評価対象ET0を第一種評価対象ET1として選択すると良い。同様に、特定対象ST0を抽出する指標としてエラー発生率を用いる場合、第二判定部75は、最低使用回数を設けて、最低使用回数以上の評価対象ET0を第二種評価対象ET2として選択すると良い。
ここで、第一種評価対象ET1に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第二種評価対象ET2に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められる場合を想定する。このとき、第一判定部74は、基準とした評価対象ET0が特定対象ST0ではなく、かつ、第二種評価対象ET2に含まれるエラー発生状況の評価値EV0が不良の評価対象ET0が特定対象ST0の可能性がある旨の判定をする。説明の便宜上、この判定を判定Aとする。
また、第一種評価対象ET1に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第二種評価対象ET2に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められず且つエラー発生状況の評価値EV0が良好の場合を想定する。このとき、第一判定部74は、基準とした評価対象ET0が特定対象ST0ではなく、かつ、第二種評価対象ET2に特定対象ST0を含まない旨の判定をする。説明の便宜上、この判定を判定Bとする。
さらに、第一種評価対象ET1に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第二種評価対象ET2に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められず且つエラー発生状況の評価値EV0が不良の場合を想定する。このとき、第一判定部74は、基準とした評価対象ET0が特定対象ST0の可能性がある旨の判定をする。説明の便宜上、この判定を判定Cとする。
第二判定部75は、第一判定部74と比べて、第一種評価対象ET1と第二種評価対象ET2とを入れ替えた判定を行う。つまり、第二種評価対象ET2に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第一種評価対象ET1に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められる場合を想定する。このとき、第二判定部75は、基準とした評価対象ET0が特定対象ST0ではなく、かつ、第一種評価対象ET1に含まれるエラー発生状況の評価値EV0が不良の評価対象ET0が特定対象ST0の可能性がある旨の判定をする。説明の便宜上、この判定を判定Dとする。
また、第二種評価対象ET2に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第一種評価対象ET1に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められず且つエラー発生状況の評価値EV0が良好の場合を想定する。このとき、第二判定部75は、基準とした評価対象ET0が特定対象ST0ではなく、かつ、第一種評価対象ET1に特定対象ST0を含まない旨の判定をする。説明の便宜上、この判定を判定Eとする。
さらに、第二種評価対象ET2に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第一種評価対象ET1に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められず且つエラー発生状況の評価値EV0が不良の場合を想定する。このとき、第二判定部75は、基準とした評価対象ET0が特定対象ST0の可能性がある旨の判定をする。説明の便宜上、この判定を判定Fとする。
以上から、第一種評価対象ET1に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第二種評価対象ET2に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められ、かつ、第二種評価対象ET2に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第一種評価対象ET1に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められず且つエラー発生状況の評価値EV0が不良のときに、抽出部73は、特定対象ST0を抽出できる可能性がある。
また、第二種評価対象ET2に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第一種評価対象ET1に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められ、かつ、第一種評価対象ET1に含まれる一の評価対象ET0を基準とした第二種評価対象ET2に含まれる複数の評価対象ET0についてエラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められず且つエラー発生状況の評価値EV0が不良のときに、抽出部73は、特定対象ST0を抽出できる可能性がある。
図7に示す例では、フィーダFD1を基準とした吸着ノズルNZ2と吸着ノズルNZ3について、エラー発生状況の評価値EV0の有意差が認められない。しかしながら、フィーダFD1を基準とした吸着ノズルNZ1のエラー発生状況の評価値EV0は、吸着ノズルNZ2および吸着ノズルNZ3と比べて不良であり、エラー発生状況の評価値EV0に有意差が認められる。また、フィーダFD1を基準とした吸着ノズルNZ1、吸着ノズルNZ2および吸着ノズルNZ3について、エラー発生状況の評価値EV0に有意差が認められるので、第一判定部74は、基準としたフィーダFD1が特定対象ST0ではないと判定する(判定A)。また、第一判定部74は、エラー発生状況の評価値EV0が不良の吸着ノズルNZ1が特定対象ST0の可能性がある旨の判定(判定A)をして1番目の第一判定結果とする。
同様に、フィーダFD2を基準とした吸着ノズルNZ1、吸着ノズルNZ2および吸着ノズルNZ3について、エラー発生状況の評価値EV0に有意差が認められるので、第一判定部74は、基準としたフィーダFD2が特定対象ST0ではないと判定する(判定A)。また、第一判定部74は、エラー発生状況の評価値EV0が不良の吸着ノズルNZ1が特定対象ST0の可能性がある旨の判定(判定A)をして2番目の第一判定結果とする。
さらに、フィーダFD3を基準とした吸着ノズルNZ1、吸着ノズルNZ2および吸着ノズルNZ3について、エラー発生状況の評価値EV0に有意差が認められるので、第一判定部74は、基準としたフィーダFD3が特定対象ST0ではないと判定する(判定A)。また、第一判定部74は、エラー発生状況の評価値EV0が不良の吸着ノズルNZ1が特定対象ST0の可能性がある旨の判定(判定A)をして3番目の第一判定結果とする。
逆に、吸着ノズルNZ1を基準としたフィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3について、エラー発生状況の評価値EV0に有意差が認められない。また、吸着ノズルNZ1を基準としたフィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3のエラー発生状況の評価値EV0は、吸着ノズルNZ2および吸着ノズルNZ3と比べて不良である。よって、第二判定部75は、基準とした吸着ノズルNZ1が特定対象ST0の可能性がある旨の判定(判定F)をして1番目の第二判定結果とする。
同様に、吸着ノズルNZ2を基準としたフィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3について、エラー発生状況の評価値EV0に有意差が認められない。また、吸着ノズルNZ2を基準としたフィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3のエラー発生状況の評価値EV0は、吸着ノズルNZ1と比べて良好である。よって、第二判定部75は、基準とした吸着ノズルNZ2が特定対象ST0ではなく、かつ、第一種評価対象ET1(フィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3)に特定対象ST0を含まない旨の判定(判定E)をして2番目の第二判定結果とする。
また、吸着ノズルNZ3を基準としたフィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3について、エラー発生状況の評価値EV0に有意差が認められない。さらに、吸着ノズルNZ3を基準としたフィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3のエラー発生状況の評価値EV0は、吸着ノズルNZ1と比べて良好である。よって、第二判定部75は、基準とした吸着ノズルNZ3が特定対象ST0ではなく、かつ、第一種評価対象ET1(フィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3)に特定対象ST0を含まない旨の判定(判定E)をして3番目の第二判定結果とする。
抽出部73は、第一判定部74によって判定された判定結果である第一判定結果、および、第二判定部75によって判定された判定結果である第二判定結果に基づいて、特定対象ST0を抽出する。図7に示す例では、抽出部73は、第一判定部74によって判定された1番目の第一判定結果~3番目の第一判定結果、および、第二判定部75によって判定された1番目の第二判定結果~3番目の第二判定結果に基づいて、特定対象ST0を抽出する。
また、抽出部73は、第一判定結果および第二判定結果が矛盾しないときに、第一判定結果および第二判定結果を満足する評価対象ET0を特定対象ST0として抽出する。上記の6つの判定結果は、矛盾せず、抽出部73は、第一判定結果および第二判定結果を満足する評価対象ET0を特定対象ST0として抽出することができる。具体的には、抽出部73は、吸着ノズルNZ1を特定対象ST0として抽出する。また、抽出部73は、フィーダFD1、フィーダFD2およびフィーダFD3が特定対象ST0ではないと推定する。さらに、抽出部73は、吸着ノズルNZ2および吸着ノズルNZ3が特定対象ST0ではないと推定する。
1-3-4.案内部76
案内部76は、抽出部73によって抽出された特定対象ST0を案内する(図5に示すステップS14)。例えば、案内部76は、特定対象ST0を表示装置80に表示して、特定対象ST0を案内することができる。表示装置80は、公知の表示装置を用いることができる。表示装置80は、解析装置、管理装置HC0、ライン管理装置LC0、部品装着機WM3などに設けることができる。図1および図4に示すように、本実施形態の表示装置80は、管理装置HC0に設けられている。
図8は、案内部76による案内例を示している。同図に示す例では、案内部76は、作業エラーの原因となった特定対象ST0が吸着ノズルNZ1であることを案内する。これにより、作業者は、特定対象ST0を知得することができる。しかしながら、特定対象ST0のみが案内される場合、作業者は、作業エラーを別途確認する必要がある。そこで、案内部76は、特定対象ST0と共に、当該特定対象ST0が関連付けられているエラーコードEC0を案内すると良い。
同図に示す例では、案内部76は、特定対象ST0である吸着ノズルNZ1が関連付けられているエラーコードEC0(この例では、エラーコードEC0001)を案内する。また、案内部76は、エラーコードEC0001が、例えば、部品立ち異常(吸着ノズルNZ1が部品91の角部などを吸着して部品91が立ち上がった異常状態)を示していることを案内することもできる。さらに、案内部76は、対基板作業の種類が採取作業であることを案内することもできる。
案内部76によって特定対象ST0と共にエラーコードEC0が案内されることにより、経験豊富な作業者は、蓄積された知識に基づいて、特定対象ST0を使用した対基板作業の作業エラーを改善する対策を実施し易い。しかしながら、経験が少ない作業者は、対策を実施することが困難な場合がある。そこで、案内部76は、特定対象ST0と共に、当該特定対象ST0を使用した対基板作業の作業エラーを改善する対策情報EI0を案内すると良い。これにより、経験が少ない作業者であっても、特定対象ST0を使用した対基板作業の作業エラーを改善する対策を実施することができる。
同図に示す例では、案内部76は、作業エラーを改善する対策情報EI0として、特定対象ST0である吸着ノズルNZ1のスキップを案内する。吸着ノズルNZ1のスキップは、装着ヘッド20が複数の吸着ノズルを備えるときに、吸着ノズルNZ1を使用しないで他の吸着ノズルを使用することを示している。また、案内部76は、作業エラーを改善する対策情報EI0として、特定対象ST0である吸着ノズルNZ1の交換を案内する。
なお、予め、エラーコードEC0と評価対象ET0との組合せに対して、とり得る対策候補(対策情報EI0)を記載した対照表を記憶装置DS0に記憶させておくと良い。この場合、案内部76は、記憶装置DS0に記憶されている対照表を参照して、エラーコードEC0と特定対象ST0との組合せに対する対策候補(対策情報EI0)を取得して、対策情報EI0を案内することができる。
案内部76は、特定対象ST0およびエラーコードEC0の種類に応じて、種々の対策情報EI0を案内することができる。例えば、特定対象ST0が装着ヘッド20であり、エラーコードEC0が装着ヘッド20の内部構造に関する異常を示す場合、案内部76は、対策情報EI0として、装着ヘッド20のメンテナンスを案内することができる。また、特定対象ST0が保持部材30(吸着ノズル)であり、エラーコードEC0が部品91の表裏判定異常、装着荷重異常、吸着荷重異常などの場合、案内部76は、対策情報EI0として、形状データの修正などを案内することができる。
なお、対基板作業は、部品91の供給作業、採取作業および装着作業に限定されるものではない。例えば、対基板作業は、基板90を機内に搬入し所定位置に位置決めして、所定の対基板作業の後に基板90を機内から搬出する搬送作業などであっても良い。例えば、特定対象ST0が基板搬送装置11であり、エラーコードEC0が基板90に設けられる位置決め基準部の読み取りエラー、複数の位置決め基準部の検出エラーなどを示す場合が想定される。このとき、案内部76は、対策情報EI0として、生産プログラムに規定されている位置決め基準部に関するデータの修正などを案内することができる。
また、特定対象ST0が基板搬送装置11であり、エラーコードEC0が特定の対基板作業機WM0における基板90の搬入出に関するエラーなどを示す場合が想定される。このとき、案内部76は、対策情報EI0として、基板搬送装置11の清掃、キャリブレーションなどを案内することができる。さらに、対基板作業機WM0は、部品装着機WM3に限らず、例えば、印刷機WM1、印刷検査機WM2および外観検査機WM5などであっても良い。
2.対策情報案内方法
対策情報案内装置について既述されていることは、対策情報案内方法についても同様に言える。具体的には、対策情報案内方法は、記憶工程と、抽出工程と、案内工程とを備えている。記憶工程は、記憶部71が行う制御に相当する。抽出工程は、抽出部73が行う制御に相当する。案内工程は、案内部76が行う制御に相当する。
3.実施形態の効果の一例
対策情報案内装置によれば、対照表を参照して、作業エラーを改善する対策情報を案内することができる。対策情報案内装置について上述されていることは、対策情報案内方法についても同様に言える。
12:部品供給装置、71:記憶部、73:抽出部、
76:案内部、90:基板、91:部品、DS0:記憶装置、
UM0:使用機器、UD0:使用データ、ET0:評価対象、
EC0:エラーコード、ST0:特定対象、
EI0:対策情報、WM0:対基板作業機、WM3:部品装着機。

Claims (4)

  1. 基板に所定の対基板作業を行う対基板作業機の前記対基板作業に使用された使用機器および前記対基板作業に使用された使用データのうちの少なくとも一方である評価対象と前記評価対象を使用した前記対基板作業の作業エラーを示すエラーコードとの組み合わせに対して、前記作業エラーを改善する対策情報を記載した対照表を記憶装置に記憶させる記憶部と、
    複数種類の前記評価対象についてのエラー発生状況に基づいて、前記作業エラーの原因となった前記評価対象である特定対象を抽出する抽出部と、
    前記記憶装置に記憶されている前記対照表を参照して、前記エラーコードと前記抽出部によって抽出された前記特定対象との組み合わせに対する前記対策情報を取得して、取得した前記対策情報を案内する案内部と、
    を備える対策情報案内装置。
  2. 前記案内部は、前記特定対象と共に、当該特定対象が関連付けられている前記エラーコードを案内する請求項1に記載の対策情報案内装置。
  3. 前記対基板作業機は、前記基板に部品を装着する部品装着機であり、
    前記対基板作業は、部品供給装置から前記部品を供給する供給作業、前記部品供給装置から供給された前記部品を採取する採取作業、および、前記部品を前記基板に装着する装着作業のうちの少なくとも一つである請求項1または請求項2に記載の対策情報案内装置。
  4. 基板に所定の対基板作業を行う対基板作業機の前記対基板作業に使用された使用機器および前記対基板作業に使用された使用データのうちの少なくとも一方である評価対象と前記評価対象を使用した前記対基板作業の作業エラーを示すエラーコードとの組み合わせに対して、前記作業エラーを改善する対策情報を記載した対照表を記憶装置に記憶させる記憶工程と、
    複数種類の前記評価対象についてのエラー発生状況に基づいて、前記作業エラーの原因となった前記評価対象である特定対象を抽出する抽出工程と、
    前記記憶装置に記憶されている前記対照表を参照して、前記エラーコードと前記抽出工程によって抽出された前記特定対象との組み合わせに対する前記対策情報を取得して、取得した前記対策情報を案内する案内工程と、
    を備える対策情報案内方法。
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