JP2023132805A - 軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物及び軟質ポリウレタンフォーム - Google Patents

軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物及び軟質ポリウレタンフォーム Download PDF

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Abstract

【課題】厚さが10mm程度と薄い場合であっても、吸音性に優れ、特に1250Hz以下の低周波領域においても十分な吸音性を発揮する軟質ポリウレタンフォームを得ることの可能な、軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物を提供すること。【解決手段】ポリイソシアネート、ポリオール及び発泡剤を含有する軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物であって、前記ポリオールは、塩素濃度が13.0%を超え23.0%未満の塩素化ポリオールを含有しており、前記ポリオールの総量を基準とした塩素濃度が3.0%以上15.0%以下である、組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物及び軟質ポリウレタンフォームに関する。
軟質ポリウレタンフォームは生活用品、自動車内装材料、衣料、スポーツ用品、医療用材料、土木建築材料等、広範囲に使用されている。このような用途分野の中でも特に自動車等の輸送機、又は住宅等の建築物においては吸音材・遮音材等の防音材料の高性能化による、更なる騒音の低減が求められている。
特に自動車の分野においては、車外騒音規制の規制値が適用され、今後規制が強化されていく流れの中で、エンジン透過音、タイヤからの放射音の低減が喫緊の課題であり、吸音材のニーズが高まっている。これらの要求に対し、基材の厚みを厚くすることで比較的容易に吸音性能及び振動吸収性能を高めることが可能となるが、基材が厚い場合には、輸送機又は建築物等において十分なスペースを確保できなくなるという懸念がある。したがって、吸音性能を向上させると共に、基材の厚みを10mm程度に低減することが必要である。
この吸音性能を向上させる手段として、従来種々の取り組みがなされている。例えば、特許文献1には、特定の流れ抵抗、ヤング率及び損失係数を有する吸音材が開示されている。
特開2009-040071号公報
特許文献1によれば、各吸音特性を調べるに際して、吸音材として、厚み10mm、面積0.95mのものを用いているが、吸音性にはまだ改善の余地があり、特に、図5に示されるように、1250Hz以下の低周波領域において吸音率が0.2に達しておらず、吸音性能が十分であるとは言い難い。
そこで、本発明の目的は、厚さが10mm程度と薄い場合であっても、吸音性に優れ、特に1250Hz以下の低周波領域においても十分な吸音性を発揮する軟質ポリウレタンフォームを得ることの可能な、軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物、及びこの組成物の反応物である軟質ポリウレタンフォームを提供することにある。
本発明は、ポリイソシアネート、ポリオール及び発泡剤を含有する軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物であって、上記ポリオールは、塩素化ポリオールを含有しており、上記ポリオールの総量を基準とした、上記塩素化ポリオール由来の塩素濃度が3.0%以上15.0%以下である組成物を提供する。
この組成物は、厚さが10mm程度と薄い場合であっても、吸音性に優れており、500Hz~1250Hzの範囲の低周波領域においても十分な吸音性を発揮する。
上記組成物は、触媒及び整泡剤の少なくとも1種を更に含有していてもよい。触媒を含有させることにより、ポリイソシアネート、ポリオール及び発泡剤の反応が容易となり、整泡剤を含有させることにより、組成物の含有成分の相溶性が向上して表面張力が低下し、生じる気泡が安定化する。このような効果が得られることで、1250Hz以下の低周波領域における吸音性が優れるようになる。
一実施態様として、塩素化ポリオールとして、塩素化ポリエステルポリオール及び塩素化ポリカーボネートポリオールの少なくとも一種を含有させることが可能である。これらの塩素化ポリオールは、軟質ポリウレタンフォーム自体の硬度等の物理特性を改善し、また1250Hz以下の低周波領域における吸音性向上にも貢献する。
上記組成物は、第一液及び第二液から構成される二液型とすることが可能であり、この場合、第一液は上記ポリイソシアネートを含有し、第二液は上記ポリオール及び上記発泡剤を含有する。二液型にすることで実際の使用まで反応が生じないようにすることができるため、保管に有利となる。なお、軟質ポリウレタンフォームを製造する際には、第一液と第二液を混合すればよい。
ポリイソシアネートとしては、モノメリックMDIとポリメリックMDIから構成されるMDI系ポリイソシアネートを含有していてもよい。この場合、モノメリックMDIとポリメリックMDIの総量に対する、モノメリックMDIの含有率が50~85質量%であり、モノメリックMDIは、4,4’-MDIと、4,4’-MDIのアイソマーである2,2’-MDI及び2,4’-MDIから構成され、アイソマーの総量の含有率がモノメリックMDIを基準として10~50質量%とすることができる。なお、MDIは、ジフェニルメタンジイソシアネートを意味する。
MDI含有率を85質量%以下にすることで、ポリイソシアネート成分の低温における貯蔵安定性や得られる軟質ポリウレタンフォームの耐久性を向上でき、50質量%以上にすることで軟質ポリウレタンフォームの伸びを大きくして、フォーム強度を向上させることができる。MDI総量に対するアイソマーの含有量を10質量%以上にすることで、ポリイソシアネートの低温での貯蔵安定性を高めることができ、保管が容易となり、発泡成形機内の常時加温を避けることも可能になる。更に、軟質ポリウレタンフォームの成形安定性が向上し、発泡途中でのフォーム崩壊が生じ難くなる。アイソマーの含有量を50質量%以下にすることで、十分な反応性が得られ、成形サイクルが改善し、成型後の収縮の問題も生じ難くなる。
上記組成物の反応物は軟質ポリウレタンフォームとして使用でき、この軟質ポリウレタンフォームは、温度20℃、湿度50%RH、1気圧で測定される、厚さ10mmにおける、JIS A1405-2:2007に準拠した、500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz及び1250Hzの吸音率の平均値が0.35以上という、優れた低周波数領域での吸音特性を発揮する。以下、吸音率については、上記温度、湿度、圧力及び厚さの条件で測定されるものとする。
軟質ポリウレタンフォームにおいては、密度が25~200kg/m、C硬度が0.1~20ポイント、通気度が0.1~30cm/cm/secにすることができる。このような特性を有することで、輸送機又は建築物等において十分なスペースを確保できない部位についても、実用に適した吸音特性を得ることができる。
本発明によれば、厚さが10mm程度と薄い場合であっても、吸音性に優れ、特に1250Hz以下の低周波領域においても十分な吸音性を発揮する軟質ポリウレタンフォームを得ることの可能な、軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物が提供される。また、この組成物の反応物である軟質ポリウレタンフォームが提供される。
実施形態に係る組成物は、軟質ポリウレタンフォーム形成用である。ここで、軟質ポリウレタンフォームとは、オープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能なフォームをいう[例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publisher社(ドイツ)、第161~233頁、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、第150~221頁参照]。
軟質ポリウレタンフォームの物性としては、その製造に使用されるポリオール、イソシアネート等の化学構造や、発泡剤の配合量、イソシアネートインデックス等の化学的要因、セル構造等により異なるため、特に規定することは困難ではあるが、一般的には、密度(見掛け密度として測定可能である。以下同様。)が10~100kg/m(JIS K 6401)、圧縮強度(ILD25%)が2~80kgf(20~800N)(JIS K 6401)、伸び率が80~500%(JIS K 6301)の範囲である[例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publisher社(ドイツ)、第184~191頁及び第212~218頁、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、第160~166及び第186~191頁参照]。
また、半硬質ポリウレタンフォームとは、そのフォーム密度及び圧縮強度は軟質ポリウレタンフォームより高いものの、軟質ポリウレタンフォームと同様にオープンセル構造を有し、高い通気性を示す可逆変形可能なフォームであり、その製造に使用されるポリオール、イソシアネート等の原料も軟質ポリウレタンフォームと同様であるため、一般的には軟質ポリウレタンフォームに分類されることが多い[例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publisher社(ドイツ)、第223~233頁、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、第211~221頁参照]。半硬質ポリウレタンフォームの物性は、特に限定されるものではないが、一般的に密度が40~800kg/m、25%圧縮強度が0.1~2kgf/cm(9.8~200kPa)、伸び率が40~200%の範囲である。
これに対し硬質ポリウレタンフォームは、高度に架橋されたクロースドセル構造を有し、可逆変形不可能なフォームであり、軟質及び半硬質ポリウレタンフォームとは全く異なる性質を有する[例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publisher社(ドイツ)、第234~313頁、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987年初版)日刊工業新聞社、第224~283頁参照]。硬質フォームの性質は特に限定されるものではないが、一般的には、密度が20~100kg/m、圧縮強度が0.5~10kgf/cm(50~1000kPa)の範囲である。
本発明における軟質ポリウレタンフォームとは、上述した特性を有する軟質ポリウレタンフォームのみならず、上述した特性の半硬質ポリウレタンフォームをも含むものとする。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物に含まれるポリイソシアネートは、少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であればよい。このような化合物としては、芳香族イソシアネート化合物、脂肪族イソシアネート化合物、脂環族イソシアネート化合物、及びこれらのポリイソシアネート誘導体等が挙げられる。
芳香族イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(2,4-又は2,6-トリレンジイソシアネ-ト若しくはその混合物)(TDI)、フェニレンジイソシアネート(m-,p-フェニレンジイソシアネート若しくはその混合物、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’-、2,4’又は2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート若しくはその混合物)(MDI)、4,4’-トルイジンイソシアネート(TODI)、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(1,3-又は1,4-キシリレンジイソシアネート若しくはその混合物)(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(1,3-又は1,4-テトラメチルキシリレンジイソシアネート若しくはその混合物)(TMXDI)、ω,ω’-ジイソシアネート-1,4-ジエチルベンゼン、ナフタレンジイソシアネート(1,5-、1,4-又は1,8-ナフタレンジイソシアネート若しくはその混合物)(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ニトロジフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3’-ジメトキシジフェニル-4,4’-ジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族イソシアネート化合物としては、トリメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネ-ト、1,2-ブチレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアネートメチルカプエート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
単環式脂環族イソシアネート化合物としては、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,3-シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,4-シクロヘキサンジイソシアネ-ト、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート)、3-イソシアネートメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート(4,4’-、2,4’-又は2,2’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート若しくはこれらの混合物)(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシネートメチル)シクロヘキサン(1,3-又は1,4-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン若しくはその混合物)(水添XDI)、ダイマー酸ジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4-ジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート(水添TDI)、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート(水加TMXDI)等が挙げられる。
架橋環式脂環族イソシアネート化合物としては、ノルボルネンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートメチル、ビシクロヘプタントリイソシアネート、シイソシアナートメチルビシクロヘプタン、ジ(ジイソシアナートメチル)トリシクロデカン等が挙げられる。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物においては、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)を好適に用いることができる。MDIとしては、4,4’-MDIと、4,4’-MDIのアイソマーである2,2’-MDI及び2,4’-MDIの少なくとも1種から構成されるモノメリックMDI(M-MDI)を使用することもできるが、M-MDIと、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、すなわちポリメリックMDI(P-MDI)との混合物であるMDI系ポリイソシアネートであってもよい。
なお、M-MDI、M-MDIとP-MDIとの混合物の他、これらの、ウレタン変性体、ウレア変性体、アロファネート変性体、ヌレート変性体、ビュウレット変性体等の各種変性体も使用し得る。
MDI系ポリイソシアネートにおけるM-MDIの含有率は、50~85質量%の範囲が好ましく、60~85質量%、70~85質量%、75~85質量%であってもよい。M-MDI含有率が85質量%を超えると、ポリイソシアネート成分の低温における貯蔵安定性や得られる軟質ポリウレタンフォームの耐久性が低下する恐れがあり、他方、50質量%未満では架橋密度の上昇に伴い、軟質ポリウレタンフォームの伸びが低下し、十分なフォーム強度を得にくくなる恐れがある。
さらに、M-MDI総量に対する2,2’-MDIの含有率と2,4’-MDIの含有率との合計(以下、「アイソマー含有率」という場合がある。)は10~50質量%が好ましく、10~45質量%、10~40質量%であってもよい。
M-MDI総量に対する、2,2’-MDI及び2,4’-MDIの含有量が10質量%未満では、ポリイソシアネート成分の低温での貯蔵安定性が損なわれる恐れがあり、イソシアネート保管場所や配管、発泡成形機内の常時加温が必要となる場合がある。また軟質ポリウレタンフォームの成形安定性が損なわれ、発泡途中でのフォーム崩壊等が発生する恐れがある。他方、50質量%を超えると反応性が低下し、成形サイクルの延長、フォームの独泡率が高くなり成型後に収縮する等の問題が生じる恐れがある。
上述したMDI系ポリイソシアネートとしては、M-MDI含有率85質量%、P-MDI含有率15質量%、M-MDIにおける4,4’-MDIのアイソマー(2,4’-MDI及び2,2’-MDI)含有率が38質量%のMDI系ポリイソシアネート(東ソー社製、商品名:CEF-550)や、M-MDI含有率76質量%、P-MDI含有率24質量%、M-MDIにおける4,4’-MDIのアイソマー(2,4’-MDI及び2,2’-MDI)含有率が38質量%のポリイソシアネート(東ソー社製、商品名:CEF-549)が挙げられる。
なお、ポリイソシアネート又はその誘導体は単独で用いてもよいし、2種以上で用いてもよい。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物は、ポリオールを含有しており、ポリオールは塩素化ポリオールを含有している。すなわちポリオールは、塩素化ポリオールのみからなるか、塩素化ポリオール及び塩素化ポリオール以外のポリオール(非塩素化ポリオール)の組み合わせとなる。但し、ポリオールの総量(塩素化ポリオール及び非塩素化ポリオールの総量)を基準とした、塩素化ポリオール由来の塩素濃度が3.0%以上15.0%以下(以下、「塩素要件」という場合がある。)である必要がある。ポリオールの総量ではなく、塩素化ポリオールのみから算出される塩素濃度は、13.0%を超え23.0%未満であってもよい。
なお、塩素濃度を算出する場合、ポリオールが複数の塩素化ポリオールを含む場合は、加重平均とする。塩素濃度については、使用した原料の情報(例えば、塩素を含有させるために使用した化合物の種類や量の情報)、又は公知のポリマーの塩素量の検出方法に基づいて算出する。例えば、エピクロロヒドリンで塩素を導入させる場合は、以下の計算式に従って算出することができる。
塩素濃度(%)=(塩素化ポリオールの分子量-開始剤の分子量)×(塩素原子量÷エピクロロヒドリンのモル質量)÷塩素化ポリオールの分子量×100
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物において、ポリオールとして塩素化ポリオールを用いること、更には、塩素濃度として上記塩素要件を満たすことにより、1250Hz以下の低周波領域においても十分な吸音性を発揮するという予期せぬ効果が奏される。
上記塩素要件は、3.0~14.0%、3.5~13.5%、又は3.5~13.0%であってもよい。また、塩素化ポリオールのみから算出される塩素濃度は、14.0~22.0%、15.0~21.0%、16.0~20.0%、又は18・0~20.0%であってもよい。塩素濃度をこのような範囲にすることで、1250Hz以下の低周波領域における吸音性が更に優れるようになる。
ポリオール総量を基準とした、塩素化ポリオールの含有比率は、10~100質量%、10~80質量%、又は20~70質量%とすることができ、ポリイソシアネート(総量)に対するポリオール(総量)の含有比率は、後述するイソシアネートインデックスに該当するように調整することができる。なお、ポリオールについては、塩素要件を満たす必要がある。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物で使用される非塩素化ポリオールとしては、イソシアネート基との反応基として活性水素基を含有する化合物であればよい。ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、シリコーンポリオール、ヒマシ油系ポリオール、フッ素系ポリオール、2種類以上のポリオールのエステル交換物、及びポリイソシアネートとウレタン化反応した水酸基末端プレポリマー等が好適に用いられ、これらは1種類又は2種類以上の混合物として使用することもできる。
ポリエステルポリオールとしては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4-シクロヘキシルジカルボン酸、α-ハイドロムコン酸、β-ハイドロムコン酸、α-ブチル-α-エチルグルタル酸、α,β-ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸またはこれらの無水物等の1種類以上と、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子量500以下の低分子ポリオール類の1種類以上との縮重合反応から得られるものを挙げることができる。また、ε-カプロラクトン、アルキル置換ε-カプロラクトン、δ-バレロラクトン、アルキル置換δ-バレロラクトン等の環状エステル(いわゆるラクトン)モノマーの開環重合から得られるラクトン系ポリエステルポリオール等を挙げることができる。更に、低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールに代えて得られるポリエステル-アミドポリオールを使用することもできる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールA、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類、またはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等の低分子ポリアミン類等のような活性水素基を2個以上、好ましくは2~3個有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のようなアルキレンオキサイド類を付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオール、或いはメチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマーを開環重合することで得られるポリエーテルポリオールを挙げることができる。
ポリカーボネートポリオールとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオールの1種類以上と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジアントリルカーボネート、ジフェナントリルカーボネート、ジインダニルカーボネート、テトラヒドロナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート類との脱アルコール反応や脱フェノール反応から得られるものを挙げることができる。
また、ポリカーボネートポリオールとポリエステルポリオールと低分子ポリオールとのエステル交換反応により得られたポリオールも好適に用いることができる。
ポリオレフィンポリオールとしては、水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレン等を挙げることができる。
アクリルポリオールとしては、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル(以下、「(メタ)アクリル酸エステル」という。)と、反応点となりうる少なくとも分子内に1個以上の水酸基を有するアクリル酸ヒドロキシ化合物及び/又はメタクリル酸ヒドロキシ化合物(以下、「(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物」という。)と、重合開始剤とを熱エネルギーや紫外線または電子線などの光エネルギー等を使用し、アクリルモノマーを共重合したものを挙げることができる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、炭素数1~20のアルキルエステルを挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の脂環属アルコールとのエステル;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル等を挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルは単独または2種類以上組み合わせて使用してもよい。
(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物としては、ポリイソシアネートとの反応点となりうる少なくとも分子内に1個以上の水酸基を有する化合物が挙げられ、具体的には、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のアクリル酸ヒドロキシ化合物等が挙げられる。また、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等のメタクリル酸ヒドロキシ化合物が挙げられる。これら(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物は、単独または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
シリコーンポリオールとしては、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を重合したビニル基含有シリコーン化合物、及び分子中に少なくとも1個の末端水酸基を有する、α,ω-ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、α,ω-ジヒドロキシポリジフェニルシロキサン等のポリシロキサンを挙げることができる。
ヒマシ油系ポリオールとしては、ヒマシ油脂肪酸とポリオールとの反応により得られる線状又は分岐状ポリエステルポリオール等が挙げられる。また、脱水ヒマシ油、一部分を脱水した部分脱水ヒマシ油、水素を付加させた水添ヒマシ油も使用することができる。
フッ素系ポリオールとしては、例えば必須成分として含フッ素モノマーとヒドロキシ基を有するモノマーとの共重合反応により得られる線状または分岐状のポリオールを挙げることができる。ここで、含フッ素モノマーとしては、フルオロオレフィンであることが好ましく、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリクロロフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロメチルトリフルオロエチレンが挙げられる。また、ヒドロキシル基を有するモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルクロトン酸ビニル等のヒドロキシル基含有カルボン酸ビニル又はアリルエステル等のヒドロキシル基を有するモノマーが挙げられる。
また、ポリオールは、1分子中の活性水素基数(平均官能基数)が1.9~6.0であることが好ましい。平均官能基数は2.0~5.0又は2.0~4.0であってもよい。ポリオールの数平均分子量は、250~50,000であることが好ましい。ポリオールの数平均分子量は500~40,000、8000~30,000、1,000~20,000、又は1,000~10,000であってもよい。
塩素化ポリオールとしては、上述した非塩素化ポリオールの塩素化物がいずれも採用可能である。塩素化の方法としては、エピクロロヒドリンの付加などの公知の方法が適用できる。
塩素化ポリオールとしては、塩素化ポリエーテル、塩素化ポリエステルポリオール及び塩素化ポリカーボネートポリオールの少なくとも1種が挙げられ、塩素化ポリエステルポリオール及び塩素化ポリカーボネートポリオールを組み合わせることもできる。
塩素化ポリエーテルポリオールとしては、以下の一般式(10)で表される化合物が挙げられる。R10はn官能の有機基、R11は2官能の有機基であり、R11が複数存在する場合、R11はそれぞれ同種であっても異種の組み合わせであってもよい。なお、R10及びR11の少なくとも1つ(R11が複数存在する場合は少なくともその中の1つ)は、塩素原子を有している。nは1~12の数であり、1~6、2~6又は2~4であってもよく、2であってもよい。pは1~100の数であり、1~80又は1~50であってもよい。R10及びR11としては炭化水素基(塩素を有する場合は塩素化炭化水素基)が挙げられ、R10の炭素数としては1~12又は1~6、R11の炭素数としては1~6又は1~4とすることができる。
Figure 2023132805000001
一般式(10)で表される化合物において、R10が2官能であるとき(nが2であるとき)は、以下の一般式(11)で表される化合物となる。pは上記と同義であり、複数存在するR11はそれぞれ同種であっても異種の組み合わせであってもよく、R10及び/又は複数存在するR11の少なくとも1つは、塩素原子を有している。
Figure 2023132805000002
塩素化ポリエステルポリオールとしては、以下の一般式(20)で表される化合物が挙げられる。R20及びR21は2官能の有機基であり、R20及びR21が複数存在する場合、R20及びR21はそれぞれ同種であっても異種の組み合わせであってもよい。なお、R20及びR21の少なくとも1つ(R20及びR21が複数存在する場合は少なくともその中の1つ)は、塩素原子を有している。qは1~100の数であり、1~80又は1~50であってもよい。R20及びR21としては炭化水素基(塩素を有する場合は塩素化炭化水素基)が挙げられ、R20及びR21の炭素数としては、それぞれ独立に1~30、1~20又は1~12とすることができる。
Figure 2023132805000003
塩素化カーボネートポリオールとしては、以下の一般式(30)で表される化合物が挙げられる。R30は2官能の有機基であり、複数存在するR30はそれぞれ同種であっても異種の組み合わせであってもよい。なお、複数存在するR30の少なくとも1つは、塩素原子を有している。rは1~100の数であり、1~80又は1~50であってもよい。R30としては炭化水素基(塩素を有する場合は塩素化炭化水素基)が挙げられ、R30の炭素数としては、1~30、1~20又は1~12とすることができる。
Figure 2023132805000004
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物は上述したポリイソシアネートの他、発泡剤を含んでいる。発泡剤としては、物理的発泡剤及び/又は化学的発泡剤等を使用できる。物理的発泡剤としては、クロロフルオロカーボン類、ハイドロクロロフルオロオレフィン類、ハイドロクロロフルオロカーボン類、ハイドロフルオロオレフィン類、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、塩化メチレン等の低沸点のハロゲン系ハイドロカーボン類、ペンタン、シクロペンタン等のハイドロカーボン類、空気、窒素、二酸化炭素等の気体又は低温液体等が挙げられる。化学発泡剤としては、水、有機酸、硼酸等の無機酸類、アルカリ炭酸塩類、環状カーボネート類、ジアルキルカーボネートが挙げられ、また、ポリウレタン原料と反応または熱等により分解してガスを発生させるもの等が挙げられる。発泡剤の含有量は、ポリオール100質量部に対して、1~10質量部、又は1~8質量部とすることができる。
オゾン破壊係数(ODP)が小さく、温暖化係数(GWP)が小さいことから、HCFO-1233zd、そのトランス異性体、HCFO-1233xf、ジクロローフッ化プロペン等のハイドロクロロフルオロオレフィン類、HCFC-141b等のハイドロクロロフルオロカーボン類等、ODPがゼロ、小さいGWPを持つため、HFO-1234zf、E-HFO-1234ze、Z-HFO-1234ze、HFO-1234yf、E-HFO-1255ye、Z-HFO-125ye、E-HFO-1336mzz、Z-HFO-1336mzz、HFO-1438mzz等のハイドロフルオロオレフィン類、HFC-134a,HFC-245、HFC-236、HFC-356、HFC-365mfc、HFC-227ea等のハイドロフルオロカーボン類、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン等のハイドロカーボン類等、又は水が好ましい。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物は、触媒を含んでいてもよい。触媒としては、三級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられる。触媒の含有量は、ポリオール100質量部に対して、0.01~10質量部、又は0.05~5質量部とすることができる。
三級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N-メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン等が挙げられる。市販品を用いることができ、例えば、トリエチレンジアミン(TEDA-L33)、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル(TOYOCAT-ET)等が好適に用いられる。
有機金属系化合物としては、錫系化合物、及び非錫系化合物が挙げられる。錫系化合物としては、例えば、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレートジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキシド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキシド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、ジオクチル錫ジラウリレート(別名:DOTDL)、2-エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライド等のチタン系、オレイン酸鉛、2-エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛等の鉛系、2-エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネート等の鉄系、安息香酸コバルト、2-エチルヘキサン酸コバルト等のコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2-エチルヘキサン酸亜鉛等の亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウム等が挙げられる。
上記触媒の中では、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、ジオクチル錫ジラウレート(別名:DOTDL)、2-エチルヘキサン酸錫等が、反応性及び衛生性の点で好ましい。上記触媒は、単独でも使用できるが2種以上を併用することもできる。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物は整泡剤を含有してもよい。整泡剤を用いることで、ポリウレタンフォームの気泡サイズを制御できる。一般には、直鎖状、枝分かれ、ペンダント構造を有するポリエーテル/シロキサン型の有機シリコーン系界面活性剤が使用され、例えば、ポリジメチロールシロキサン-ポリアルキレンオキシドブロックコポリマー、ビニルシラン-ポリアルキルポリオール重合体などを用いることができる。整泡剤の添加量としては、気泡構造やサイズが安定化しやすいため、ポリオール100質量部に対して、0.1~5質量部、又は0.1~3質量部とすることができる。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物には、炭酸カルシウムや硫酸バリウムのような充填剤、難燃剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤等の各種添加剤、助剤、ポリアミン等の架橋剤等を必要に応じて添加してもよい。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物において、イソシアネートインデックス(活性水素に対するNCOのモル比を100倍したもの)は、70~140であることが好ましく、成形サイクルの良好な範囲として70~120がより好ましい。
イソシアネートインデックスが70未満ではフォームの独泡性が過度に高まり、120より高い場合は未反応イソシアネートが長く残存することによる成形サイクルの延長、高分子量化の遅延によるフォーム発泡途中でのフォーム崩壊等が生じる恐れがある。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物の調製方法としては、取扱い性、ポリウレタン生産効率に優れたものとなることから、好ましくはポリイソシアネートを除いた残りの各成分からなる混合物(ポリオールプレミックス)を調製し、その後ポリイソシアネートと混合する方法が挙げられる。なお、ポリイソシアネートを第一液とし、ポリオールプレミックスを第二液として、二液型軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物としてもよい。なお、発泡剤、触媒、整泡剤は、第二液に予め混合させておいてもよい。
軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物を反応させることで、軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。すなわち、軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物(以下、「発泡原液」ということがある。適宜、触媒、整泡剤等が含まれる。)の成分を十分に混合し、反応及び発泡させればよい。
具体的には、発泡原液を金型内に注入し、その後発泡硬化させて軟質ポリウレタンモールドフォーム(以下、「軟質モールドフォーム」という場合がある。)とする方法、混合液を発泡用容器又は連続的にベルトコンベア上に供給して発泡させ軟質ポリウレタンスラブフォーム(以下、「軟質スラブフォーム」という場合がある。)とする方法が採用できる。
軟質モールドフォームの製造において、発泡原液を金型内に注入する際の金型温度としては、通常30~80℃、好ましくは45~70℃である。発泡原液を金型内に注入する際の金型温度が30℃未満であると、反応速度低下による生産サイクルの延長につながる恐れがあり、一方、80℃より高いと、ポリオールとイソシアネートの反応に対し、水とイソシアネートとの反応が過度に促進されることにより、発泡途中においてフォームが崩壊する恐れがある。
発泡原液を発泡硬化させる際の硬化時間としては、一般的な軟質モールドフォームの生産サイクルを考慮すると10分以下が好ましく、7分以下がより好ましい。
軟質モールドフォームを製造する際には、通常の軟質モールドフォームの場合と同様、高圧発泡機や低圧発泡機等を用いて、上記各成分を混合することができる。
ポリイソシアネートとポリオールとは発泡直前で混合することが好ましい。その他の成分は、原料の貯蔵安定性や反応性の経時変化に影響を与えない範囲でポリイソシアネート、またはポリオールと予め混合することができる。それら混合物は混合後直ちに使用しても、貯留した後、必要量を適宜使用してもよい。混合部に2成分を超える成分を同時に導入可能な発泡装置の場合、ポリオール、発泡剤、ポリイソシアネート、触媒、整泡剤、破泡剤等を個別に混合部に導入することもできる。
また、混合方法は、発泡機のマシンヘッド混合室内で混合を行うダイナミックミキシング、送液配管内で混合を行うスタティックミキシングの何れでもよく、また両者を併用してもよい。物理発泡剤等のガス状成分と液状成分との混合はスタティックミキシングで、液体として安定に貯留可能な成分同士の混合はダイナミックミキシングで実施される場合が多い。発泡装置は、混合部の溶剤洗浄が必要のない高圧発泡装置であることが好ましい。
このような混合により得られた混合液を金型(モールド)内に注入し、発泡硬化させ、その後脱型が行われる。脱型を円滑に行うため、金型に予め離型剤を塗布しておくことも好適である。使用する離型剤としては、成形加工分野で通常用いられる離型剤を用いればよい。
また、軟質モールドフォームの製造においては、特定の周波数の吸音効果を高める目的で、モールド一体成形によりフォーム表面にフィルムを被覆させることができる。吸音用フィルムは、外部からフィルムを通過しようとする音に対し、1000~2000Hzの比較的低い周波数音を振動エネルギーに変換することで吸音する。
モールド一体成形は、事前に金型の下型もしくは上型の少なくとも一方に内面形状に沿った形状にフィルムを配置した後、混合液を前記金型に注入し、発泡硬化後に脱型する方法である。フィルムは、少なくとも1枚が音源に対してフィルム、軟質ポリウレタンフォームの順で配置されるが、遮音率を高めるために、音源の反対側にも配置してよい。
軟質ポリウレタンフォームに積層されるフィルムは通気性のない樹脂フィルムが好適に用いられる。樹脂としては、例えばポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、EVA樹脂、PBT樹脂、シリコーンゴムや、6-ナイロン、6、6-ナイロン、11-ナイロン、12-ナイロン等のポリアミド樹脂等を挙げることができる。
フィルムの厚みは0.1~250μmが好ましい。フィルムの厚みが0.1μm未満ではモールド成形時の成形加工性が悪化する恐れがあり、250μmを超えると吸音性能が低下する恐れがある。またフィルムの密度は0.8~1.8g/cmが好ましい。フィルム密度が0.8g/cm未満では低周波数領域で十分な吸音効果が得られない恐れがあり、上限を超えると吸音材としての重量が重くなってしまう。
軟質ポリウレタンフォームの表面にフィルム層を形成させる方法として、あらかじめ金型の下型又は上型の少なくとも一方にインモールドコート用塗料を塗布した後にポリウレタンフォームを成形するインモールドコート成形を行うこともできる。
インモールドコート用塗料は、水系、溶剤系共に好適に使用でき、一液硬化型であっても二液硬化型であってもよい。インモールドコート塗料用の樹脂としては、例えばポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等、既知の塗料を挙げることができるが、中でも、ポリウレタン樹脂が好ましく、更には軟化温度を高くすることができるという観点からカーボネート骨格を有するポリオール成分を用いた水性ポリウレタン樹脂エマルジョンが好ましい。カーボネート骨格を有するポリオール成分は、カーボネート骨格以外のエステル基を含んでいてもよく、カーボネート骨格を有するポリオール成分を用いた水性ポリウレタン樹脂エマルジョンと、エステル基を有するポリオール成分を用いた水性ポリウレタン樹脂エマルジョンとの混合物であってもよい。カーボネート骨格を有するポリオール成分の平均官能基数は2.1以上が好ましい。平均官能基数が2.1未満では、得られるフィルム層の耐熱性が損なわれやすい。
脱型後の製品はそのままでも使用できるが、公知の方法で圧縮下又は、減圧下でフォームのセル膜を破壊し、以降の製品外観、寸法を安定化させてもよい。
脱型後の軟質モールドフォームは内部の多孔質層に音波エネルギーを効果的に入射させ、高周波数側の吸音効果を高める目的で、表面のスキン層あるいは積層フィルム部分にニードルパンチング加工、熱針加工、レーザー照射加工等の開孔処理を施して使用することができる。開孔率としては0~2.0%が好ましい。開孔率が2.0%を超えた場合には、低周波数側の吸音効果が低下する恐れがある。また、開孔率が0%を超える場合の平均開孔径は300μm~1000μmであることが好ましく、300μm~900μmがより好ましい。平均開孔径が300μm未満では穿孔時に生じたバリにより孔が閉塞する恐れがあり、1000μmを超えた場合には低周波数側の吸音効果が低下する恐れがある。
上記した軟質ポリウレタンフォームの製造方法により、厚み5.0~50mm、密度(見掛け密度として算出される。)が25~200kg/m、フォーム試験片のC硬度が0.1~20ポイント、通気度が0.1~30cm/cm/sec、JIS A1405-2:2007に準拠した、500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz及び1250Hzの吸音率の平均値が0.35以上の軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。吸音率の平均値が0.35以上であれば、実用上十分な吸音効果が発揮される。
軟質ポリウレタンフォームに関し、JIS K-6400:2004に準拠した見掛け密度は、25~200kg/mであることが好ましく、50~180kg/m、80~175kg/m、又は110~150kg/mであってもよい。JIS K7312に記載のゴム硬度計(アスカ―C型)を用いて測定するC硬度は、0.1~20ポイントであることが好ましく、0.5~15ポイント、0.8~12ポイント、又は1~10ポイントであってもよい。
また、軟質ポリウレタンフォームに関し、JIS K6400-7:2012に準拠した通気度は、0.1~30cm/cm/secであることが好ましく、0.1~10cm/cm/sec、0.1~5cm/cm/sec、0.1~2cm/cm/secであってもよい。JIS A1405-2:2007に準拠した、500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz及び1250Hzの吸音率の平均値は、0.35~1.00、0.35~0.80、0.35~0.70、0.35~0.60、又は0.35~0.5であってもよい。
以下、実施例により本発明について説明するが、本発明は下記例に制限されない。
[塩素化ポリオールの合成]
塩素化ポリオール1:
分子量1000の脂肪族ポリエステルポリオール(クラレ社製、商品名:クラレポリオールP-1010、アジピン酸型)に、テトラノルマルブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬工業社製)と、トリイソプロポキシアルミニウムを混合して脱水・脱溶媒を十分に行い、エピクロロヒドリン(富士フイルム和光純薬工業社製)を付加することで、分子量が2,000の2官能、塩素化ポリオール1を調製した。塩素化ポリオール1の塩素濃度は19%であった。なお、塩素濃度は以下の計算式に従って算出した。
塩素濃度(%)=(塩素化ポリオールの分子量-開始剤の分子量)×(塩素原子量÷エピクロロヒドリンのモル質量)÷塩素化ポリオールの分子量×100
塩素化ポリオール2:
分子量1000のポリカーボネートポリオール(クラレ社製、商品名:クラレポリオールC-1090)に、テトラノルマルブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬工業社製)と、トリイソプロポキシアルミニウムを混合して脱水・脱溶媒を十分に行い、エピクロロヒドリン(富士フイルム和光純薬工業社製)を付加することで、分子量が2,000の2官能、塩素化ポリオール2を調製した。塩素化ポリオール2の塩素濃度は19%であった。なお、塩素濃度の測定は、塩素化ポリオール1の場合と同様にして行った。
塩素化ポリオール3:
分子量1000のポリカーボネートポリオール(クラレ社製、商品名:クラレポリオールC-1090)に、テトラノルマルブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬工業社製)と、トリイソプロポキシアルミニウムを混合して脱水・脱溶媒を十分に行い、エピクロロヒドリン(富士フイルム和光純薬工業社製)を付加することで、分子量が1,450の2官能、塩素化ポリオール3を調製した。塩素化ポリオール3の塩素濃度は13%であった。なお、塩素濃度の測定は、塩素化ポリオール1の場合と同様にして行った。
塩素化ポリオール4:
分子量1000のポリカーボネートポリオール(クラレ社製、商品名:クラレポリオールC-1090)に、テトラノルマルブチルアンモニウムブロミド(富士フイルム和光純薬工業社製)と、トリイソプロポキシアルミニウムを混合して脱水・脱溶媒を十分に行い、エピクロロヒドリン(富士フイルム和光純薬工業社製)を付加することで、分子量が2,500の2官能、塩素化ポリオール4を調製した。塩素化ポリオール4の塩素濃度は23%であった。なお、塩素濃度の測定は、塩素化ポリオール1の場合と同様にして行った。
[ポリオール組成物]
表1の「第二液」に記載の成分をポリプロピレンカップ(1L)に量り取り、小型の高速撹拌機(プライミクス社製PRIMIX)を用いて毎分1400回転で20分間、室温25℃で混合し、ポリオール組成物P-1~P-10を得た。
[発泡成形]
ポリオール組成物P-1~P-10に、イソシアネートインデックスが表1に際の数値になるようにイソシアネート1を加え、小型の高速撹拌機(プライミクス社製PRIMIX)を用いて毎分7000回転で7秒間混合し、発泡原液を調製した。発泡原液の調製直後に金型内に注入し軟質ポリウレタンフォームを発泡させた。その後、金型より取り出して、得られた軟質ポリウレタンフォームの物性を測定した。
[発泡条件]
金型温度:60~70℃
金型形状:200mm×200mm×10mm
金型材質:アルミニウム
キュア時間:5分
なお、表1の「イソシアネートインデックス」とは、イソシアネート1中の全イソシアネート基と、水を含む活性水素基含有化合物(塩素化ポリオール1~4、ポリオール1~3)中の全活性水素基との混合発泡時におけるモル比(NCO/活性水素)を意味する。

Figure 2023132805000005


表1における使用原料は以下の通りである。
イソシアネート1:
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)含有率76質量%、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI、P-MDI)含有率24質量%、MDIのアイソマー(2,4’-MDI及び2,2’-MDI)含有率38質量%のポリイソシアネート、東ソー社製「CEF-549」
ポリオール1:
平均官能基数=2、数平均分子量=1000のポリオキシプロピレングリコール、三洋化成工業社製「サンニックス PP-1000」
ポリオール2:
平均官能基数=2.7、水酸基価=160(mgKOH/g)、のヒマシ油系ポリオール、伊藤製油株式会社製「URIC H24」
ポリオール3:
平均官能基数=4.0、水酸基価=28(mgKOH/g)、オキシエチレン単位が80質量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール、東ソー社製「NEF-024」
触媒1:
アミン触媒、東ソー社製「TEDA-L33」
触媒2:
アミン触媒、東ソー社製「TOYOCAT-ET」
整泡剤1:
シリコーン系整泡剤、MOMENTIVE社製「Y10366J」
実施例1~5、比較例1~5について、以下の評価方法に基づいて評価し、結果を表2に示した。
[評価方法]
密度:
JIS K-6400:2004に準拠して測定したフォーム全体の見かけ密度(単位:kg/m)として得た。直方体の軟質ポリウレタンフォーム(縦200mm×横200mm×厚み10mm)の重さ(W)を測定し、次いで、該直方体の縦、横、厚みから体積(V)を求め、密度(ρ)を算出した。
C硬度:
JIS K7312に記載のゴム硬度計(アスカ―C型)を用いて測定した。
通気度:
JIS K6400に記載の方法で測定した。
吸音率:
JIS A1405-2:2007に記載の方法に基づき、ブリュエル・ケアー・ジャパン製4206型音響管を用いて500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz及び1250Hzにおける垂直入射吸音率を測定した。吸音率の測定は直径28.8mm、厚さ10mmのウレタンフォームを金型の下型成形面が音源側に向くように配置し、ウレタンフォームの背後には空気層を設けない条件で測定した。また、温度20℃、湿度50%RH、1気圧で測定を行った。
成形性:
成形性「○」の評価は、ウレタンフォームが最高の高さに達した後に大きく沈んでいく崩壊や、生成したウレタンフォームが発泡直後またはキュア後に収縮する現象が生じることなく、軟質ポリウレタンフォームが成形できたことを意味し、「×」の評価は、ウレタンフォームに崩壊、収縮等の現象が生じたこと、又は混合不良が生じたことを意味する。
複素弾性率:
上記発泡成形で得た軟質ポリウレタンフォームを、幅10mm、長さ10mm、厚さ10mmに切り出した。動的粘弾性測定装置UBM社製Rheogel E-4000を用いて、測定温度-100℃~100℃、昇温速度2℃/min、周波数100Hz、圧縮モード条件にて測定を行い、25℃での複素弾性率(=(貯蔵弾性率+損失弾性率1/2を求めた。

Figure 2023132805000006

Claims (8)

  1. ポリイソシアネート、ポリオール及び発泡剤を含有する軟質ポリウレタンフォーム形成用組成物であって、
    前記ポリオールは、塩素化ポリオールを含有しており、前記ポリオールの総量を基準とした、前記塩素化ポリオール由来の塩素濃度が3.0%以上15.0%以下である、組成物。
  2. 触媒及び整泡剤の少なくとも1種を更に含有する請求項1に記載の組成物。
  3. 前記塩素化ポリオールとして、塩素化ポリエステルポリオール及び塩素化ポリカーボネートポリオールの少なくとも一種を含有する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 第一液及び第二液から構成される二液型である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物であって、
    前記第一液は前記ポリイソシアネートを含有し、前記第二液は前記ポリオール及び前記発泡剤を含有する、組成物。
  5. 前記ポリイソシアネートは、モノメリックMDIとポリメリックMDIから構成されるMDI系ポリイソシアネートを含有しており、
    前記モノメリックMDIと前記ポリメリックMDIの総量に対する、前記モノメリックMDIの含有率が50~85質量%であり、
    前記モノメリックMDIは、4,4’-MDIと、4,4’-MDIのアイソマーである2,2’-MDI及び2,4’-MDIから構成され、前記アイソマーの総量の含有率が前記モノメリックMDIを基準として10~50質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物の反応物からなる軟質ポリウレタンフォーム。
  7. 温度20℃、湿度50%RH、1気圧で測定される、厚さ10mmにおける、JIS A1405-2:2007に準拠した、500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz及び1250Hzの吸音率の平均値が0.35以上である、請求項6に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
  8. 密度が25~200kg/m、C硬度が0.1~20ポイント、通気度が0.1~30cm/cm/secである請求項6又は7に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
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