JP2007297442A - ポリウレタン発泡体 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬度が高く、応力集中に対する強度が大であり、かつスコーチが少なく、しかも吸音性が良好で、車両の床材等に好適なポリウレタン発泡体を提供する。
【解決手段】ポリマーポリオールを含むポリオール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤、触媒及び減熱剤を含有するポリウレタン原料の反応、発泡により形成されたポリウレタン発泡体とする。ポリウレタン発泡体の硬度を一層高くするには、架橋剤をポリウレタン原料に含ませる。架橋剤は分子量90〜1500、3官能アルコールからなるものとする。ポリウレタン発泡体は、密度23〜37kg/m3、25%ILD(12φ)硬度15〜25N、65%ILD(12φ)硬度43〜75N、25%CLD硬度30〜40KPaとする。
【選択図】なし
【解決手段】ポリマーポリオールを含むポリオール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤、触媒及び減熱剤を含有するポリウレタン原料の反応、発泡により形成されたポリウレタン発泡体とする。ポリウレタン発泡体の硬度を一層高くするには、架橋剤をポリウレタン原料に含ませる。架橋剤は分子量90〜1500、3官能アルコールからなるものとする。ポリウレタン発泡体は、密度23〜37kg/m3、25%ILD(12φ)硬度15〜25N、65%ILD(12φ)硬度43〜75N、25%CLD硬度30〜40KPaとする。
【選択図】なし
Description
本発明は、スコーチが少ない高硬度ポリウレタン発泡体に関する。
従来、ポリウレタン発泡体の硬度を上げる方法として、ポリウレタン原料中のポリオール成分としてポリマーポリオールを用いることが知られている。
しかし、ポリマーポリオールを用いた場合、ポリウレタン原料の反応、発泡時に発熱温度が高くなりすぎて、スコーチ(発泡体の焼け)が発生し、発泡体が黄変(黄色に変色)して良好なポリウレタン発泡体を得られない問題がある。そのため、良好なポリウレタン発泡体を得るには、ポリマーポリオールの量を少量にする必要があり、ポリウレタン発泡体の硬度を十分に増大させるのが難しかった。
また、ポリウレタン発泡体は、応力集中のある用途、例えばハイヒールのかかと等で押される車両の床材等の用途にあっては、応力集中に対して十分な強さが要求される。さらに、車両用の床材等に用いられるポリウレタン発泡体においては、車室内の静音性を高めるため吸音性の良好なものが要求される。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、硬度が高く、応力集中に対する強度が大であり、かつスコーチが少なく、しかも吸音性が良好なポリウレタン発泡体の提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料の反応、発泡により形成されたポリウレタン発泡体において、前記ポリウレタン原料に、前記ポリオール成分としてのポリマーポリオールと、減熱剤とを含むことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ポリウレタン原料に架橋剤が含まれることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、25%ILD(12Φ)が15〜25N、65%ILD(12Φ)が43〜75Nであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、密度が23〜37kg/m3、25%CLD硬度が30〜40KPaであることを特徴とする。
本発明によれば、ポリオール成分としてポリマーポリオールを用いたことによりポリウレタン発泡体の硬度及び応力集中に対する強度を増大させることができ、しかも減熱剤の存在によってポリウレタン原料の反応時における発熱を抑制することができるので、硬度及び応力集中に対する強度が十分高く、かつスコーチの少ない良好なポリウレタン発泡体を得ることができる。また、ポリウレタン発泡体は多孔質発泡体であるため、良好な吸音性を有する。
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明におけるポリウレタン発泡体は、ポリウレタン原料の反応、発泡により形成されたものである。
前記ポリウレタン原料は、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤、触媒、減熱剤及び好ましくは架橋剤を少なくとも含有する。
前記ポリオール成分としては、ポリマーポリオールが単独であるいは他のポリオールと共に用いられる。ポリマーポリオールは、特に限定されないが、例えば、ポリエーテルポリオールにアクリロニトリル及び/又はスチレンの固形分をグラフト重合し、懸濁分散させた多官能化合物を挙げることができる。
前記他のポリオールとしては、ポリウレタン発泡体用の公知のポリエーテルポリオールあるいはポリエステルポリオールを挙げることができる。エーテル系ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール、またはその多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。また、エステル系ポリオールとしては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを挙げることできる。
また、ポリウレタン発泡体の硬度を一層高めるためには、前記架橋剤をポリウレタン原料に含むのが好ましい。前記架橋剤としては、ポリウレタン発泡体用の公知のものが使用される。特に、分子量90〜1500、3官能アルコールからなる架橋剤は、硬度の増大効果及び反応性等の点から好ましいものである。3官能アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール等を挙げることができる。また、架橋剤は二種類以上使用してもよい。
前記ポリウレタン原料に架橋剤を含む場合、ポリウレタン発泡体が内部に空洞を有するパンク状態となりやすいため、前記ポリオール成分には、前記他のポリオールとして分子量2000〜5000のポリエーテルポリオールを前記ポリマーポリオールと併用するのが好ましい。なお、前記架橋剤を分子量90〜1500、3官能アルコールとして用いる場合には、架橋剤の量をポリオール成分の量に含めてポリウレタン原料の配合を組み立てるのが、配合計算上簡単である。前記ポリマーポリオールと分子量2000〜5000のポリオールと分子量90〜1500、3官能アルコールの架橋剤とからなるポリオール成分を構成した場合、ポリオール成分100重量部中、ポリマーポリオールは60〜70重量部、分子量2000〜5000のポリオールは10〜20重量部、分子量90〜1500、3官能アルコールの架橋剤は20〜30重量部とするのが好ましい。前記ポリマーポリオールと分子量2000〜5000のポリオールと分子量90〜1500、3官能アルコールの架橋剤の量をこの範囲とすることにより、ポリウレタン発泡体の硬度増大効果を大きくでき、しかもパンクの無いポリウレタン発泡体を得ることができるようになる。
ポリイソシアネート成分としては、芳香族系、脂環式、脂肪族系の何れでもよく、また、1分子中に2個のイソシアネート基を有する2官能のイソシアネートであっても、あるいは1分子中に3個以上のイソシアネート基を有する3官能以上のイソシアネートであってもよく、それらを単独であるいは複数組み合わせて使用してもよい。
例えば、2官能のイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネートなどの芳香族系のもの、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式のもの、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、リジンイソシアネートなどの脂肪族系のものを挙げることができる。
また、3官能以上のイソシアネートとしては、1−メチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、ビフェニル−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’テトライソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、ポリメリックMDI等を挙げることができる。なお、その他ウレタンプレポリマーも使用することができる。また、ポリイソシアネートは、それぞれ一種類に限られず一種類以上であってもよい。例えば、脂肪族系イソシアネートの一種類と芳香族系イソシアネートの二種類を併用してもよい。
発泡剤はポリウレタン原料を発泡させてポリウレタン発泡体とするためのものであり、水、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、炭酸ガス等が用いられる。発泡剤が水の場合、添加量はポリウレタン発泡体において目的とする密度や良好な発泡状態が得られる範囲に決定され、特にポリオール成分100重量部に対して3.5〜5重量部が好ましい。
触媒は、ポリウレタン発泡体用として公知のものを用いることができる。例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N−エチルモルホリン、テトラメチルグアニジン等のアミン触媒や、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等の錫触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができる。触媒の一般的な量は、ポリオール成分100重量部に対して0.01〜2.0重量部程度である。
減熱剤は、前記ポリウレタン原料の発泡時に発熱温度が高くなりすぎて、スコーチを生じるのを防ぐためのものである。特に前記ポリマーポリオールと共に架橋剤を用いる場合には、ポリウレタン原料の発泡時の発熱温度が一層高くなるため、前記スコーチが生じやすくなり、減熱剤により前記発熱温度の上昇を抑える必要がある。前記減熱剤としては、所定温度に達したときに水分を放出し、水の蒸発潜熱によってポリウレタン原料の発泡時の発熱温度を低下させる化合物が好ましい。前記減熱剤の具体例としては、無機水和物が好ましい。無機水和物としては、二水石膏、硫酸マグネシウム水和物、リン酸マグネシウム水和物の群から選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。減熱剤の量は、ポリオール成分100重量部に対して10〜30重量部が好ましい。10重量部未満の場合には、減熱剤による減熱効果が少なくなって、スコーチが発生しやすくなる。一方、30重量部を超えるとポリウレタン発泡体がパンクし、発泡不良のものになりやすい。
前記ポリウレタン原料には、その他の添加剤が適宜含まれる。その他の添加剤としては、整泡剤、顔料、難燃剤などを挙げることができる。整泡剤は、ポリウレタン発泡体に用いられるものであればよく、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。顔料は、求められる色に応じたものが用いられる。また、難燃剤は、ポリウレタン発泡体が難燃性の求められる用途、例えば車両の床材等の用途とされる場合にあっては、難燃性向上のために用いるのが好ましい。難燃剤としては、ポリウレタン発泡体に使用されている公知のものを使用することができ、例えば、ハロゲン系、リン酸エステル系、メラミンパウダー、無機粉体等を挙げることができる。無機粉体としては、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロサルタイト、三酸化アンチモン、ポリリン酸アンモニウム、炭酸カルシウム、活性炭等を挙げることができる。難燃剤の量は、使用する難燃剤や求められる難燃性等によって異なるが、一例としてポリオール成分100重量部に対して5〜30重量部を示す。
前記ポリウレタン原料から形成されたポリウレタン発泡体は、前記ポリマーポリオール、発泡剤、減熱剤及び架橋剤等によって、25%ILD(12φ)硬度を15〜25N、65%ILD(12φ)硬度を43〜75Nとしたものが好ましい。25%ILD(12φ)硬度は、直径12mmの押圧板を用いてJIS K 6400−2:2004 D法にしたがってポリウレタン発泡体を25%圧縮した時の硬度であり、25%局部硬度とも称される。一方、65%ILD(12φ)硬度は、直径12mmの押圧板を用いてJIS K 6400−2:2004 D法にしたがってポリウレタン発泡体を65%圧縮した時の硬度であり、65%局部硬度とも称される。25%ILD(12φ)硬度及び65%ILD(12φ)硬度を前記範囲とすることによって、ポリウレタン発泡体はハイヒールのかかと等で押圧された場合のような応力集中に対しても十分の強度を発揮することができるようになる。
さらに、前記ポリウレタン原料から形成されたポリウレタン発泡体は、前記ポリマーポリオール、発泡剤、減熱剤及び架橋剤等によって、密度を23〜37kg/m3、25%CLD硬度を30〜40KPaとしたものが好ましい。なお、密度は、JIS K 7222:2005にしたがって測定された値であり、25%CLD硬度は、JIS K 6400−2:2004 D法にしたがいポリウレタン発泡体の全面を押圧して25%圧縮した時の硬度であり、25%全圧縮硬度とも称される。密度を前記範囲とすることにより、ポリウレタン発泡体が過度に重くなるのを防ぐことができる。一方、25%CLDを前記範囲とすることにより、ポリウレタン発泡体は運動靴や革靴等または荷物等で押圧された場合(すなわち応力集中ではなく、広い範囲に押圧が加えられた場合)にも十分な強度を発揮することができるようになる。
本発明におけるポリウレタン発泡体の製造は、前記ポリウレタン原料を成形型に注入して発泡させるモールド成形や、ポリウレタン原料を常温大気圧下で反応させる公知のスラブ発泡等により行なわれる。例えば、スラブ発泡によるポリウレタン発泡体の製造においては、ポリオール成分(ポリマーポリオール及び架橋剤を含む)、発泡剤、触媒、減熱剤、適宜の添加剤を混合した後、この混合物にポリイソシアネート成分を公知のポリウレタン注入機で混合して得たポリウレタン原料を、ベルトコンベア上に吐出し、該ベルトコンベアが移動する間に、ポリウレタン原料を常温大気圧下で反応させて自然発泡させ、硬化させることでポリウレタン発泡体を連続的に製造することができる。その際、ポリウレタン原料の反応は、ワンショット法でもプレポリマー法でも、いずれの方法で反応させてもよい。スラブ発泡に用いられるポリイソシアネート成分は、注入機のチャンバー内で瞬時に混合攪拌することから、比較的低粘度のトリレンジイソシアネート(TDI)が好ましい。また、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を混合する場合には、トリレンジイソシアネート(TDI)を添加し、所望の粘度とするのが好ましい。なお、ワンショット法は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を、触媒、発泡剤、減熱剤及び適宜の添加剤等の存在下、直接反応させる反応方法である。それに対してプレポリマー法は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を事前に反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを製造し、このプレポリマーに触媒、発泡剤、減熱剤び適宜の添加剤等の存在下、ポリオール成分を反応させる方法である。
以下、本発明の実施例について、比較例とともに具体的に説明する。表1〜表4に示す各成分を同表中の配合割合にしたがって配合し、ワンショット法を用いるスラブ発泡によって反応させ、ポリウレタン発泡体を製造した。表1はポリマーポリオール及び架橋剤の量を変化させた例、表2及び表3は減熱剤の量を変化させた例、表4は発泡剤(水)の量を変化させた例である。
表1〜表4におけるポリオール1はポリエーテルポリオールにアクリロニトリルとスチレンの固形分をグラフト重合したエーテル系ポリマーポリオール(品番:エクセノール941WF、旭硝子ウレタン株式会社製)、ポリオール2はポリエーテルポリオール(品番:A12、官能基数f=3、OH価=56.1、Mw=3000、ダウ・ポリウレタン日本株式会社製)、架橋剤1はポリエーテルポリオール(品番:G700、官能基数f=3、OH価=240、旭電化株式会社製)、架橋剤2はグリセリン(官能基数f=3、OH価=1827、旭電化株式会社製)、アミン触媒はトリメチルアミノエチルエタノールアミン(品番:RX5、東ソー株式会社製)、金属触媒はオクチル酸第一錫(品番:MRH110、城北化学工業株式会社製)、整泡剤はシリコーン整泡剤(品番:F650A、信越化学工業株式会社製)、難燃剤はリン酸エステル系化合物(品番:CR504、大八化学工業株式会社製)、ポリイソシアネートはトリレンジイソシアネート(品番:T−80、日本ポリウレタン工業株式会社製)である。
このようにして得られたポリウレタン発泡体を切断して内部を目視で観察して発泡状態(パンクの有無やスコーチによる黄変の有無)を判断した。また、密度、25%ILD(12φ)硬度、65%ILD(12φ)硬度、25%CLD硬度を測定した。なお、25%ILD(12φ)硬度の測定(JIS K 6400−2:2004 D法準拠)は、ポリウレタン発泡体を30×200×200mmの試験片に裁断し、その試験片を直径12mmの押圧板を用いて速度10mm/minで25%圧縮した時の硬度を測定することにより行い、65%ILD(12φ)硬度の測定(JIS K 6400−2:2004 D法準拠)は、前記試験片をさらに65%まで圧縮した時の硬度を測定することにより行った。また、25%CLD硬度の測定(JIS K 6400−2:2004 D法準拠)は、ポリウレタン発泡体を30×200×200mmの試験片に裁断し、その試験片を速度10mm/minで全面押圧して圧縮することにより行った。発泡状態、密度、25%ILD(12φ)硬度、65%ILD(12φ)硬度、25%CLD硬度に対する結果は表1〜表4の下部に示すとおりである。
各実施例は、パンクが無く、しかもスコーチが無いあるいは殆ど無い、良好な発泡状態であった。また、各実施例は、密度が23〜37kg/m3、25%ILD(12φ)硬度が15〜25N、65%ILD(12φ)硬度が43〜75Nの範囲にあり、応力集中に対して強度が高いのがわかる。さらに、各実施例は25%CLD硬度が30〜40KPaの範囲にあり、全体の硬度が高くなっているのがわわかる。それに対して、表1に示すように、ポリマーポリオールを用いない比較例1Aは、各実施例よりも、25%ILD(12φ)硬度、65%ILD(12φ)硬度、25%CLD硬度が低いものであり、応力集中に対する強度が低く、硬度も低いものであるのがわかる。また、ポリオールにポリマーポリオールと架橋剤を含み、分子量3000のポリエーテルポリオールを含まない比較例1Bは、発泡体がパンクした。
さらに、表2の実施例2A〜2F及び表3の比較例3A〜3Fの結果から、本発明における減熱剤の量は、ポリオール成分100重量部に対して10〜30重量部が好ましいのがわかる。すなわち、減熱剤が10重量部未満の比較例3A,3B,3D,3Eや30重量部を超える比較例3C,3Fにあっては、スコーチやパンクが発生しているのがわかる。また、表4の結果から、本発明における発泡剤(水)の量は、ポリオール成分100重量部に対して3.5〜5.0重量部が好ましいのがわかる。すなわち、発泡剤(水)が3.5重量部未満の比較例4Aにあっては、高密度となり、それに対して発泡剤(水)が5重量部を超える比較例4Bにあっては、スコーチが大きくなっている。
また、表1の実施例1Aおよび実施例1Eについて、垂直入射吸音率をJIS A 1405により測定し、吸音性を判断した。図1は垂直入射吸音率の測定結果である。この測定結果から実施例1A及び1Eは良好な吸音性を有することがわかる。さらに、実施例1CについてFMVSSに基づく難燃性を測定したところ、難燃剤を15重量部含むため、FMVSSに合格した。
なお、本発明のポリウレタン発泡体は、車両の床材用に限定されず、家屋の床材や、その他の用途にも使用可能である。
Claims (4)
- ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料の反応、発泡により形成されたポリウレタン発泡体において、
前記ポリウレタン原料に、前記ポリオール成分としてのポリマーポリオールと、減熱剤とを含むことを特徴とするポリウレタン発泡体。 - 前記ポリウレタン原料に架橋剤が含まれることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
- 25%ILD(12φ)硬度が15〜25N、65%ILD(12φ)硬度が43〜75Nであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリウレタン発泡体。
- 密度が23〜37kg/m3、25%CLD硬度が30〜40KPaであることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のポリウレタン発泡体。
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