JP2022079417A - 軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】吸音材として用いたときに基材厚みが薄く、幅広い周波数領域において高い吸音性能を有する軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物及び該組成物を用いた軟質ポリウレタンフォームを提供すること。【解決手段】ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを構成成分とする軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物であって、ポリオール成分(A)が、触媒(C)、整泡剤(D)、および発泡剤(E)を含み、ポリオール成分(A)、またはポリイソシアネート成分(B)の少なくとも一方に破泡剤(F)を含み、該破泡剤の含有量が軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物の総量に対して0.1~7.5質量%であることを特徴とする、軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物により解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物及び該組成物を用いた軟質ポリウレタンフォームに関する。
軟質ポリウレタンフォームは生活用品、自動車内装材料、衣料、スポーツ・レジャー用品、医療用材料、土木建築材料等、広範囲に使用されている。このような用途分野の中でも特に自動車等の輸送機、又は住宅等の建築物においては吸音材・遮音材等の防音材料の高性能化による、更なる騒音の低減が求められている。特に自動車の分野においては、車外騒音規制の規制値が適用され、今後規制が強化されていく流れの中で、エンジン透過音、タイヤからの放射音の低減が喫緊の課題であり、吸音材のニーズが高まっている。これらの要求に対し、基材の厚みを厚くすることで比較的容易に吸音性能及び振動吸収性能を高めることが可能となるが、基材が厚い場合には、輸送機又は建築物等において十分なスペースを確保できなくなるという懸念がある。従って、吸音性能を向上させると共に、基材の厚みを低減することが必要である。
この吸音性能を向上させる手段として、従来種々の取り組みがなされている。例えば、特許文献1には、ダッシュパネル用防音部材として、硬質フォームのセル径を粗大化し、1000Hz~2000Hzの吸音性を高める手法が記載されている。しかしながら、基材が硬質フォームであることから、車両等への取り付け時に形状が追従し難く、また圧縮した際に形状が復元し難いといった特性により使用箇所が限定されるという問題がある。また、基材の厚みが15mmの際の1000-2000Hzの平均吸音率が45%以上であることから、基材の薄肉化及び吸音性能が十分とは言えない。
特開2006-017983号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、吸音材として用いたときに基材厚みが薄く、幅広い周波数領域において高い吸音性能を有する軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物及び該組成物を用いた軟質ポリウレタンフォームを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下に示す実施形態を含むものである。
[1]ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを構成成分とする軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物であって、ポリオール成分(A)が、触媒(C)、整泡剤(D)、および発泡剤(E)を含み、ポリオール成分(A)、またはポリイソシアネート成分(B)の少なくとも一方に破泡剤(F)を含み、該破泡剤の含有量が軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物の総量に対して0.1~7.5質量%であることを特徴とする、軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物。
[2]前記破泡剤(F)がシリコーン系オイルであり、該シリコーン系オイルに含まれるポリシロキサン成分の数平均分子量が10000~50000であることを特徴とする、上記[1]に記載の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物。
[3]前記破泡剤(F)がポリオール成分(A)に含まれることを特徴とする、上記[1]、または[2]に記載の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物。
[4]上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物であって、前記ポリイソシアネート成分(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネートを50~85質量%の範囲で含み、該ジフェニルメタンジイソシアネートに含まれる2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネートと、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートの総量が、該ジフェニルメタンジイソシアネートの総量に対し10~50質量%であることを特徴とする、軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物。
[5]上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物を反応発泡させてなる、軟質ポリウレタンフォーム。
[6]JIS A1405-2:2007に準拠した吸音率測定方法において、1000Hz~3500Hzの周波数領域における吸音率の単純平均値が0.6以上であることを特徴とする、上記[5]に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
[7]密度が25~200kg/mであり、かつフォーム試験片のC硬度が5.0~85であり、かつ通気度が0.1~100cm/cm2/secであることを特徴とする、上記[5]、または[6]に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
[8]前記軟質ポリウレタンフォームの平均セル径が2000μm以上であり、かつ直径が5000μm以上のセルが占める面積率が20%以上であることを特徴とする、上記[5]乃至[7]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム。
[9]最薄部の厚みが5.0~50mmであることを特徴とする、上記[5]乃至[8]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム。
[10]上記[5]乃至[9]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームとフィルムとを備え、少なくとも1枚のフィルムが、音源に対してフィルム、前記軟質ポリウレタンフォームの順で配置されていることを特徴とする、発泡積層体。
[11]前記フィルムが、軟質ポリウレタンフォームとのモールド一体成形によりフォーム表面に被覆された、上記[10]に記載の発泡積層体。
[12]前記フィルムがポリウレタン樹脂フィルムであることを特徴とする、上記[10]、または[11]に記載の発泡積層体。
[13]前記ポリウレタン樹脂フィルムが水性ポリウレタン樹脂エマルジョンから得られることを特徴とする、上記[12]に記載の発泡積層体。
[14]前記水性ポリウレタン樹脂エマルジョンに用いられるポリオール成分中にカーボネート骨格を有することを特徴とする、上記[13]に記載の発泡積層体。
[15]前記カーボネート骨格を有するポリオール成分の平均官能基数が2.1以上であることを特徴とする、上記[14]に記載の発泡積層体。
[16]前記フィルムの厚みが0.1~250μm、開孔率が0~2.0%、開孔率が0%を超える場合の平均開孔径が300μm~1000μmであることを特徴とする、上記[10]乃至[12]のいずれかに記載の発泡積層体。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物を用いることにより、吸音材として用いたときに基材厚みが薄く、幅広い周波数領域において高い吸音性能を有する、軟質ポリウレタンフォームを得ることが可能となる。
本発明を更に詳細に説明する。
本発明における軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物は、以下に示すポリオール成分(A)、ポリイソシアネート成分(B)、触媒(C)、整泡剤(D)、発泡剤(E)、及び破泡剤(F)を含む。
ポリオール成分(A)は、ポリイソシアネート成分(B)と重付加してポリウレタンを形成するものであり、本発明においては、ポリエーテルポリオール、及びポリエステルポリオールからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。さらに、数平均分子量1,000~10,000が好ましく、3,000~8,000がより好ましく、4,000~8,000が最も好ましい。また、公称官能基数2以上のものがより好ましい。数平均分子量が下限未満では、得られるフォームの柔軟性が不足しやすく、上限を超えると、フォームの硬度が低下しやすい。また、公称官能基数が2未満の場合、フォームの反発弾性率が著しく低下し、フォームを圧縮した際に元の形状に復元しなくなるといった問題が発生する。なお。公称官能基数とは、ポリオールの重合反応中に副反応が生じないと仮定した場合の理論平均官能基数(分子当たりの活性水素原子の数)を示す。
ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリプロピレンエーテルポリオール、ポリエチレンポリプロピレンエーテルポリオール(以下、PPGと言う。)やポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、PTGと言う。)等が使用でき、ポリエステルポリオールとしては、例えば重縮合型ポリエステル系ポリオールであるアジピン酸とジオールとからなるポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオールのポリカプロラクトンポリオール等が使用できる。
本発明においては、フォームの耐熱性改善の観点から、ポリオール成分(A)中に、ヒマシ油及びヒマシ油変性ポリオールからなる群より選ばれる少なくとも一種のポリオールを併用することができる。このようなヒマシ油及びヒマシ油変性ポリオールからなる群より選ばれる少なくとも一種のポリオールとしては、例えば精製ヒマシ油、半精製ヒマシ油、未精製ヒマシ油、水素を付加した水素添加ヒマシ油等ヒマシ油の誘導体が挙げられる。
また、本発明においては、ポリオール成分(A)中に、軟質ポリウレタンフォームの連通化を促進する目的で、オキシエチレンとオキシプロピレンとの共重合体からなるポリオキシアルキレン鎖を有するポリエーテルポリオールを含むことが好ましい。数平均分子量としては3,000~8,000が好ましく、公称官能基数としては2~4であることが好ましい。さらに、該ポリエーテルポリオール中のオキシエチレン単位が60~90質量%であることが好ましく、60~80質量%がより好ましい。オキシエチレン単位を60~90質量%とすることで、フォームの耐久性を向上させることができる。また低温での貯蔵安定性の観点から、オキシエチレンとオキシプロピレンとからなる共重合体はランダム共重合体であることが好ましい。
該ポリエーテルポリオールの添加量は、ポリオール成分(A)に対して、0.5~5.0質量%が好ましい。下限値未満ではフォームの成形性が悪化する恐れがあり、上限値を超えるとフォームの伸び率が低下する恐れがある。
本発明のポリオール成分(A)には、硬さ調整を目的として、ポリオール中でビニル系モノマーを通常の方法で重合したポリマーポリオールを併用することができる。このようなポリマーポリオールとしては、例えば前記PPG等のポリアルキレンポリオール中、ラジカル開始剤の存在下でビニル系モノマーを重合させ、安定分散させたものが挙げられる。また、ビニル系モノマーとしては、例えばアクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデン、ヒドロキシアルキルメタアクリレート、アルキルメタアクリレートが挙げられ、中でもアクリロニトリル、スチレンが好ましい。このようなポリマーポリオールとしては、例えばAGC社製のEL-910、EL-923、三洋化成工業社製のFA-728R等が挙げられる。
本発明におけるポリイソシアネート成分(B)は、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、4,4’-MDI)、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、2,4’-MDI)、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、2,2’-MDI)、等のジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDI)、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(以下、P-MDI)をイソシアネート源として用いることが好ましい。本発明においては、上記したMDI、MDIとP-MDIとの混合物、ウレタン変性体、ウレア変性体、アロファネート変性体、ヌレート変性体、ビュウレット変性体等の各種変性体も使用し得る。
本発明にかかるポリイソシアネート成分(B)のMDI含有率は、50~85質量%の範囲が好ましい。MDI含有率が85質量%を超えると、得られるポリイソシアネート組成物の低温における貯蔵安定性や得られる軟質フォームの耐久性が低下する恐れがあり、他方、50質量%未満では架橋密度の上昇に伴い、軟質ポリウレタンフォームの伸びが低下し、十分なフォーム強度を得にくくなる恐れがある。
さらに、MDI総量に対する2,2’-MDIの含有率と2,4’-MDIの含有率との合計(以下、アイソマー含有率)は10~50質量%が好ましい。
本発明にかかるMDI総量に対する2,2’-MDI及び2,4’-MDIの含有量が10質量%未満では、得られるポリイソシアネート組成物の低温での貯蔵安定性が損なわれる恐れがあり、イソシアネート保管場所や配管、発泡成形機内の常時加温が必要となる場合がある。また軟質ポリウレタンフォームの成形安定性が損なわれ、発泡途中でのフォーム崩壊等が発生する恐れがある。他方、50質量%を超えると反応性が低下し、成形サイクルの延長、フォームの独泡率が高くなり成形後に収縮する等の問題が生じる恐れがある。
触媒(C)としては、当該分野において公知である各種ウレタン化触媒を使用でき、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、ジメチルベンジルアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’,N’’-ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス-(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、トリエチレンジアミン、1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7、1,2-ジメチルイミダゾール、ジメチルエタノールアミン、N,N-ジメチル-N-ヘキサノールアミン、さらにこれらの有機酸塩、スタナスオクトエート、ナフテン酸亜鉛等の有機金属化合物等も挙げられる。また、N,N-ジメチルエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン等の活性水素を有すアミン触媒も好ましい。
触媒の添加量は、ポリオール成分(A)に対して、0.01~10質量%が好ましい。下限値未満ではキュア不足になりやすく、上限値を超えると成形性が悪化する恐れがある。
整泡剤(D)としては、通常の界面活性剤が使用され、シリコーン系の界面活性剤が好適に使用できる。例えば、ダウ・東レ社製のSZ-1327、SZ-1325、SZ-1336、SZ-3601、モメンティブ社製のY-10366J、L-5309J、エボニック社製のB-8724LF2、B-8715LF2等が挙げられる。これら整泡剤の添加量はポリオール成分(A)に対して0.1~3.0質量%が好ましい。
発泡剤(E)としては、主として水を用いる。水はイソシアネート基との反応で高硬度のウレア基を形成すると共に炭酸ガスを発生し、これにより発泡させることができる。また、水と付加的に任意の発泡剤を使用してもよい。例えば、少量のシクロペンタンやイソペンタン等の低沸点有機化合物を併用してもよいし、ガスローディング装置を用いて原液中に空気や窒素ガスや液化二酸化炭素を混入溶解させて発泡することもできる。発泡剤の添加量は、通常ポリオール組成物に対して0.5~10質量%であるが、見掛け密度25kg/mの低密度軟質ポリウレタンフォームを得る場合、4.0~7.0質量%であることが好ましく、4.0~6.5質量%が更に好ましい。上限を超えると発泡が安定し難くなる恐れがあり、下限未満では発泡体の密度を十分に下げることができない恐れがある。
本発明における破泡剤(F)は、軟質ポリウレタンフォームのセルを粗大化させる目的で用いる。セルが粗大化することで、軟質ポリウレタンフォーム内に共鳴器型の吸音機構を発現させ、特定周波数の吸音効果を高める事が可能となる。破泡剤(F)の成分としては、例えば、シリコーン系、油脂系、脂肪酸系、脂肪酸エステル系、及びリン酸エステル系等の破泡剤、これらの破泡剤の構造の一部が変性されたもの等が挙げられる。これらは1種のみ含有されていても2種以上が含有されていてもよい。また、2種以上が含有されている場合、シリコーン系、アルコール系、エーテル系、ポリオール系、金属石けん系、ノニオン性界面活性剤系、油脂系、脂肪酸系、脂肪酸エステル系、及びリン酸エステル系のいずれの破泡剤成分の組合せであってもよい。また、この破泡剤成分は、特にシリコーン系破泡剤であることが好ましい。このシリコーン系破泡剤としては、オイル型、オイルコンパウンド型、溶液型、エマルジョン型、自己乳化型及び粉末型等のものが挙げられるがいずれも好適に使用することができる。シリコーン系破泡剤は、上記シリコーン系の整泡剤と同様にポリシロキサン構造を有するが、破泡性を発現するためにポリシロキサン鎖が比較的長く、ポリオール成分(A)又はポリイソシアネート成分(B)に対して不溶性が高いという点で異なっている。ポリシロキサン成分の数平均分子量としては10000~50000が好ましく、10000~30000がより好ましい。数平均分子量が10000未満である場合、破泡効果が得られ難い恐れがあり、数平均分子量が上限を超えると、破泡剤の分散性が低下し分離を生じる恐れがある。
シリコーン系破泡剤としては例えば、ジメチルシリコーンオイル[(CHSi-〔OSi(CH〕n-O-Si(CH]、メチルフェニルシリコーンオイル[(CHSi-〔OSi(CH〕m-〔OSi(CH)(C)〕n-O-Si(CH、(CHSi-〔OSi(CH〕m-〔OSi(C〕n-O-Si(CH等]、メチルハイドロジェンシリコーンオイル[(CHSi-〔OSi(CH〕m-〔OSi(CH)(H)〕n-O-Si(CH等]などが挙げられる。
破泡剤(F)の含有量は、軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物の総量に対して0.1~7.5質量%であることが好ましく、0.1~7.0質量%がより好ましい。含有量が0.1質量%未満である場合、セルの粗大化が不十分となり十分な吸音特性が得られない恐れがあり、含有量が7.5質量%を超える場合、発泡が安定し難くなる恐れがある。
本発明における軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物には、炭酸カルシウムや硫酸バリウム等の充填剤や、難燃剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤等の公知の各種添加剤、助剤を必要に応じて使用することができる。
本発明においては、上記した軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物から、最薄部の厚みが5.0~50mm、密度が25~200kg/mであり、かつフォーム試験片のC硬度が5.0~85であり、1000Hz~3500Hzの吸音率の単純平均値(以下平均吸音率)が0.6以上、かつ通気度が0.1~100cm/cm2/secの軟質ポリウレタンフォームを好適に得ることができる。ここで平均吸音率とは、JIS A1405-2:2007に記載の方法に基づき測定した1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hz、2500Hz、3150Hz、3500Hzにおける垂直入射吸音率の単純平均値を意味する。
次に、本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法について説明する。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール成分(A)、ポリイソシアネート成分(B)、触媒(C)、整泡剤(D)、発泡剤(E)、および破泡剤(F)の混合液を反応発泡させて製造することができる。破泡剤(F)は分散安定性確保の観点から、ポリオール成分(A)に添加することが好ましい。
本発明のポリイソシアネート組成物中の全イソシアネート基と、水を含む活性水素基含有化合物中の全活性水素基との混合発泡時におけるNCO INDEX(活性水素に対するNCOのモル比を100倍したもの)としては、70~140であることが好ましく、成形サイクルの良好な範囲として70~120がより好ましい。
NCO INDEXが70未満ではフォームの独泡性が過度に高まり、120より高い場合は未反応イソシアネートが長く残存することによる成形サイクルの延長、高分子量化の遅延によるフォーム発泡途中でのフォーム崩壊等が生じる恐れがある。
軟質ポリウレタンフォームの製造方法としては、前記ポリオール成分(A)、ポリイソシアネート成分(B)、触媒(C)、整泡剤(D)、発泡剤(E)、および破泡剤(F)の混合液の発泡原液を金型内に注入し、その後発泡硬化させる軟質ポリウレタンモールドフォーム(以下、軟質モールドフォーム)、および混合液を発泡用容器又は連続的にベルトコンベア上に供給して発泡する軟質ポリウレタンスラブフォーム(以下、軟質スラブフォーム)の製造方法等が使用できる。
軟質モールドフォームの製造において、上記発泡原液を金型内に注入する際の金型温度としては、通常30~80℃、好ましくは45~70℃である。上記発泡原液を金型内に注入する際の金型温度が30℃未満であると、反応速度低下による生産サイクルの延長につながる恐れがあり、一方、80℃より高いと、ポリオールとイソシアネートの反応に対し、水とイソシアネートとの反応が過度に促進されることにより、発泡途中においてフォームが崩壊する恐れがある。
上記発泡原液を発泡硬化させる際の硬化時間としては、一般的な軟質モールドフォームの生産サイクルを考慮すると10分以下が好ましく、7分以下がより好ましい。
軟質モールドフォームを製造する際には、通常の軟質モールドフォームの場合と同様、高圧発泡機や低圧発泡機等を用いて、上記各成分を混合することができる。
イソシアネート成分とポリオール成分とは発泡直前で混合することが好ましい。その他の成分は、原料の貯蔵安定性や反応性の経時変化に影響を与えない範囲でイソシアネート成分、またはポリオール成分と予め混合することができる。それら混合物は混合後直ちに使用しても、貯留した後、必要量を適宜使用してもよい。混合部に2成分を超える成分を同時に導入可能な発泡装置の場合、ポリオール、発泡剤、イソシアネート、触媒、整泡剤、破泡剤等を個別に混合部に導入することもできる。
また、混合方法は、発泡機のマシンヘッド混合室内で混合を行うダイナミックミキシング、送液配管内で混合を行うスタティックミキシングの何れでも良く、また両者を併用してもよい。物理発泡剤等のガス状成分と液状成分との混合はスタティックミキシングで、液体として安定に貯留可能な成分同士の混合はダイナミックミキシングで実施される場合が多い。本発明に使用される発泡装置は、混合部の溶剤洗浄が必要のない高圧発泡装置であることが好ましい。
このような混合により得られた混合液を金型(モールド)内に注入し、発泡硬化させ、その後脱型が行われる。上記脱型を円滑に行うため、金型に予め離型剤を塗布しておくことも好適である。使用する離型剤としては、成形加工分野で通常用いられる離型剤を用いればよい。
また、軟質モールドフォームの製造においては、特定の周波数の吸音効果を高める目的で、モールド一体成形によりフォーム表面にフィルムを被覆させることができる。本発明に係る吸音用フィルムは、外部からフィルムを通過しようとする音に対し、1000~2000Hzの比較的低い周波数音を振動エネルギーに変換することで吸音する。
モールド一体成形は、事前に金型の下型もしくは上型の少なくとも一方に内面形状に沿った形状にフィルムを配置した後、混合液を前記金型に注入し、発泡硬化後に脱型する方法である。フィルムは、少なくとも1枚が音源に対してフィルム、前記軟質ポリウレタンフォームの順で配置されるが、遮音率を高めるために、音源の反対側にも配置してよい。
軟質ポリウレタンフォームに積層されるフィルムは通気性のない樹脂フィルムが好適に用いられる。樹脂としては、例えばポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、EVA樹脂、PBT樹脂、シリコーンゴムや、6-ナイロン、6、6-ナイロン、11-ナイロン、12-ナイロン等のポリアミド樹脂等を挙げることができる。
フィルムの厚みは0.1~250μmが好ましい。フィルムの厚みが0.1μm未満ではモールド成形時の成形加工性が悪化する恐れがあり、250μmを超えると吸音性能が低下する恐れがある。またフィルムの密度は0.8~1.8g/cmが好ましい。フィルム密度が0.8g/cm未満では低周波数領域で十分な吸音効果が得られない恐れがあり、上限を超えると吸音材としての重量が重くなってしまう。
軟質ポリウレタンフォームの表面にフィルム層を形成させる方法として、あらかじめ金型の下型もしくは上型の少なくとも一方にインモールドコート用塗料を塗布した後にポリウレタンフォームを成形するインモールドコート成形を行うこともできる。
インモールドコート用塗料は、水系、溶剤系共に好適に使用でき、一液硬化型であっても二液硬化型であってもよい。インモールドコート塗料用の樹脂としては、例えばポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等、既知の塗料を挙げることができるが、中でも、ポリウレタン樹脂が好ましく、更には軟化温度を高くすることができるという観点からカーボネート骨格を有するポリオール成分を用いた水性ポリウレタン樹脂エマルジョンが好ましい。カーボネート骨格を有するポリオール成分は、カーボネート骨格以外のエステル基を含んでいてもよく、カーボネート骨格を有するポリオール成分を用いた水性ポリウレタン樹脂エマルジョンと、エステル基を有するポリオール成分を用いた水性ポリウレタン樹脂エマルジョンとの混合物であってもよい。前記カーボネート骨格を有するポリオール成分の平均官能基数は2.1以上が好ましい。平均官能基数が2.1未満では、得られるフィルム層の耐熱性が損なわれやすい。
脱型後の製品はそのままでも使用できるが、公知の方法で圧縮下又は、減圧下でフォームのセル膜を破壊し、以降の製品外観、寸法を安定化させることが好ましい。
脱型後の軟質モールドフォームは内部の多孔質層に音波エネルギーを効果的に入射させ、高周波数側の吸音効果を高める目的で、表面のスキン層あるいは積層フィルム部分にニードルパンチング加工、熱針加工、レーザー照射加工等の開孔処理を施して使用することができる。開孔率としては0~2.0%が好ましい。開孔率が2.0%を超えた場合には、低周波数側の吸音効果が低下する恐れがある。また、開孔率が0%を超える場合の平均開孔径は300μm~1000μmであることが好ましく、300μm~900μmがより好ましい。平均開孔径が300μm未満では穿孔時に生じたバリにより孔が閉塞する恐れがあり、1000μmを超えた場合には低周波数側の吸音効果が低下する恐れがある。
上記した軟質ポリウレタンフォームの製造方法により、厚み5.0~50mm、密度が25~200kg/mであり、かつフォーム試験片のC硬度が5~85であり、1000Hz~3500Hzの平均吸音率が0.6以上、かつ通気度が0.1~100cm/cm2/secの軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。
[粗大化セルにより高い吸音効果が得られるメカニズム]
本発明にかかる軟質ポリウレタンフォームは、破泡剤によりセルを粗大化させることで、高い吸音効果が得られる。これはセルが粗大化することで、軟質ポリウレタンフォーム内にヘルムホルツ共鳴器型の吸音機構が発現し、特定周波数の吸音効果が高まるためと考えられる。ヘルムホルツ共鳴器は、開口部を持った容器の内部にある空気がばねとしての役割を果たし、容器の内容積と開口部の面積などによって決定される特定の周波数の振動に対して共鳴するもので、上記の共鳴現象により上記容器内部に導かれた空気を激しく振動させ、摩擦損失によって騒音のエネルギーを消失させて吸音する。
本発明においては、粗大セルを容器に、粗大セル以外の比較的小さなセル、製造時に形成されるフォームスキン層に存在する孔、あるいはフィルムの開孔部を容器開口部に見立て、ヘルムホルツ共鳴器の共振周波数が1000Hz~3500Hzとなるように粗大セルサイズ(容器の内容積)を調整することで、高い吸音効果を示すと考えられる。
また、本発明においては軟質ポリウレタンフォームが用いられるが、硬質ポリウレタンフォームを用いた場合、3000Hz以上の高周波数領域において高い吸音率が得られにくい恐れがある。また、硬質ポリウレタンフォームは車両等への取り付け時に形状が追従し難く、また圧縮した際に形状が復元し難いといった特性により使用箇所が限定される。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、文中の「部」、「%」は質量基準である。
(実施例1~10、比較例1~2)
[ポリオール組成物の調製]
攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応器を窒素置換した後、ポリオール1を40g、ポリオール2を60g、架橋剤1を2.5g、架橋剤2を3.0g、触媒1を0.4g、触媒2を0.06g、整泡剤1を1.0g、破泡剤1を2.5g、水を3.0g仕込み、23℃にて0.5時間撹拌させることにより、ポリオール組成物(P-1)を得た。表1に示す通り、その他のポリオール組成物(P-2~P-6)もP-1と同様に調製した。
[イソシアネート組成物の調製]
攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応器を窒素置換した後、イソシアネート1を100g、破泡剤1を2.8g仕込み、23℃にて0.5時間撹拌させることにより、イソシアネート組成物(I-2)を得た。
[ポリカーボネートポリオールの合成]
攪拌機、温度計、加熱装置、冷却器を組んだ1L二口ガラス製反応器に、トリメチロールプロパン31.3g、1,6-ヘキサンジオール413.8g、炭酸ジエチル454.9g、およびリチウムアセチルアセトナート0.045gを混合し、常圧下、低沸点成分を除去しながら100~150℃で8時間反応させた。さらに反応温度を150℃としてフラスコ内の圧力を1kPaまで減圧し、さらに8時間反応を行うことで、数平均分子量1790g/mol、水酸基価90.7mgKOH/gのポリカーボネートポリオール(PCP-1)を得た。
[水性ポリウレタン樹脂エマルジョンの調製]
・PUD-1
撹拌機、温度計、窒素シール管、及び冷却器を装着した容量1Lの反応器に、N-980N(東ソー社製:数平均分子量2000;水酸基価56.11mgKOH/g;1,6-ヘキサンジオール系ポリカーボネートジオール)を77.6g、1,6-ヘキサンジオールを3.04g、PCP-1を26.9g、アセトンを75g、2,2-ジメチロールプロパン酸を5.29g、イソホロンジイソシアネートを31.2g仕込み、60℃に加温し、同温度で30分撹拌した後、ネオスタンU-600を0.12g加え、5時間反応させた。次いで、トリエチルアミンを3.99g仕込んでカルボキシル基を中和した後、撹拌しながら水を320g仕込み、乳化させた。乳化後、KL-245を0.18g加え、30分以内にアミン水(水30g、イソホロンジアミン1.99gを配合)を仕込み、アミン鎖延長反応を40℃にて12時間行った。FT-IRによりイソシアネート基の存在が確認されなくなったところで撹拌を停止した。その後、2Lのナスフラスコに反応溶液を移し、減圧蒸留することで、アセトン75g、水50gを除去し、水性ポリウレタン樹脂エマルジョン組成物(PUD-1)を得た。
・PUD-2
撹拌機、温度計、窒素シール管、及び冷却器を装着した容量1Lの反応器に、N-980N(東ソー社製:数平均分子量2000;水酸基価56.11mgKOH/g;1,6-ヘキサンジオール系ポリカーボネートジオール)を51.8g、1,6-ヘキサンジオールを1.99g、PCP-1を53.8g、アセトンを75g、2,2-ジメチロールプロパン酸を5.29g、イソホロンジイソシアネートを31.2g仕込み、60℃に加温し、同温度で30分撹拌した後、U-600を0.12g加え、5時間反応させた。次いで、トリエチルアミンを3.99g仕込んでカルボキシル基を中和した後、撹拌しながら水を320g仕込み、乳化させた。乳化後、KL-245を0.18g加え、30分以内にアミン水(水30g、イソホロンジアミン1.99gを配合)を仕込み、アミン鎖延長反応を40℃にて12時間行った。FT-IRによりイソシアネート基の存在が確認されなくなったところで撹拌を停止した。その後、2Lのナスフラスコに反応溶液を移し、減圧蒸留することで、アセトン75g、水50gを除去し、水性ポリウレタン樹脂エマルジョン組成物(PUD-2)を得た。
PUD-1、PUD-2を得るにあたり使用した原料は以下の通り。
・トリメチロールプロパン:Sigma-Aldrich社製
・1,6-ヘキサンジオール:BASF-JAPAN社製
・2,2-ジメチロールプロピオン酸:東京化成社製
・イソホロンジイソシアネート:エボニック社製
・アセトン:KHネオケム社製
・トリエチルアミン:キシダ化学社製
・イソホロンジアミン:東京化成社製
・ネオスタンU-600:日東化成株式会社製
・KL-245:Evonik社製
・水:市水
表1に示す原料のうち、イソシアネート組成物、およびイソシアネート組成物以外の全原料の混合物(ポリオール組成物)の液温をそれぞれ24℃~26℃に調整した。ポリオール組成物にポリイソシアネート成分を所定量加えて、ミキサー(毎分7000回転)で7秒間混合後、金型内に注入し軟質ポリウレタンフォームを発泡させた。その後、金型より取り出して、得られた軟質ポリウレタンフォームの物性を測定した。
[発泡条件]
金型温度:60~70℃
金型形状:200mm×200mm×10mm
金型材質:アルミニウム
キュア時間:5分
モールド一体成形:金型下型にフィルムを配置(実施例2、実施例3、実施例7)
:金型下型にインモールドコート塗料をスプレー塗布(実施例9、10)
Figure 2022079417000001
[使用原料]
・ポリオール1:平均官能基数=3.0、水酸基価=33(mgKOH/g)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール、AGC社製エクセノール823(商品名)
・ポリオール2:平均官能基数=3.0、水酸基価=24(mgKOH/g)のポリマーポリオール、AGC社製エクセノール923(商品名)
・ポリオール3:平均官能基数=2.7、水酸基価=160(mgKOH/g)の未精製ヒマシ油、伊藤製油社製URIC H-24(商品名)
・ポリオール4:平均官能基数=4.0、水酸基価=28(mgKOH/g)、ポリエーテルポリオール中のオキシエチレン単位が80質量%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール、東ソー社製NEF-024(商品名)
・架橋剤1:ジエタノールアミン(三井化学社製)
・架橋剤2:トリエタノールアミン(三井化学社製)
・触媒1:トリエチレンジアミンの33%ジプロピレングリコール溶液(東ソー社製、商品名:TEDA L-33)
・触媒2:ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテルの70%ジプロピレングリコール溶液(東ソー社製、商品名:TOYOCAT ET)
・整泡剤1:シリコーン系整泡剤(モメンティブ社製、商品名:L-5309J)
・整泡剤2:シリコーン系整泡剤(ダウ・東レ社製、商品名:SRX-280A)
・破泡剤1:GC-302SS(商品名)日新化学研究所社製シリコーン系破泡剤
・イソシアネート1:MDI含有率70質量%、アイソマー含有率17.7質量%のポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(東ソー社製、商品名:CEF-507)
・フィルム:フィルム厚み30μmの熱可塑性ポリウレタンエラストマーフィルム(大倉工業社製、商品名シルクロンET85)
・PUD―1、PUD-2:インモールドコート塗料
[成形性評価]
表1において、成形性「○」の評価は、ウレタンフォームが最高の高さに達した後に大きく沈んでいく崩壊や、生成したウレタンフォームが発泡直後またはキュア後に収縮する現象が生じることなく、軟質ポリウレタンフォームが成形できたことを意味し、「×」の評価は、ウレタンフォームに崩壊、収縮等の現象が生じた事を意味する。
[見掛け密度]
JIS K6400に記載の方法により求めた。
[C硬度]
JIS K7312に記載のゴム硬度計(アスカ―C型)を用いて測定した。
[通気度]
JIS K6400に記載の方法で測定した。
[吸音率]
JIS A1405-2:2007に記載の方法に基づき、ブリュエル・ケアー・ジャパン製4206型音響管を用いて500~6400Hzにおける垂直入射吸音率を測定した。吸音率の測定は直径28.8mm、厚み10mmのウレタンフォームを金型の下型成形面が音源側に向くように配置し、ウレタンフォームの背後には空気層を設けない条件で測定した。
[平均セル径]
各ポリウレタンフォーム成形体の平均セル径は、10mm厚のモールド成形体を円盤状に直径28.8mmにくり抜き、フォーム側面についてモリテックス社製レンズMTL5518C-034-01を備え付けたマイクロスコープを用いて、縦10mm、横16.3mm視野となる画像を撮影し、視野中に存在する所定数のセルについてセル径を測定し、そのセル径を単純平均して求めた。
[直径が5000μm以上のセルが占める面積率]
各ポリウレタンフォーム成形体の直径が5000μm以上のセルが占める面積率は、10mm厚のモールド成形体を円盤状に直径28.8mmにくり抜き、そのフォーム断面についてモリテックス社製レンズMTL5518C-034-01を備え付けたマイクロスコープを用いて、縦10mm、横16.3mm視野となる画像を撮影し、視野中に存在する直径が5000μm以上のセルについて面積を測定し、以下の算出式に基づき算出した。
直径が5000μm以上のセルが占める面積率=
(直径が5000μm以上のセルの面積の総和/視野面積)×100・・・(式)
表1の比較例1に示すように、破泡剤を使用しない場合には、1000~3500Hzにおける平均吸音率は極めて小さい。この場合には、実施例と比較して平均セル径が小さい。比較例2に示すように、破泡剤を使用した場合でも、規定量に対して使用量が多すぎる場合にはフォームの成形安定性が著しく低下し、フォームを成形することができない。
以上の実施例及び比較例を対比することにより、本発明においては、吸音材として用いたときに基材厚みが薄く、幅広い周波数領域において高い吸音性能を有する成形体が得られることは明確であり、本発明の構成の有意性と顕著な卓越性を理解できる。

Claims (16)

  1. ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを構成成分とする軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物であって、ポリオール成分(A)が、触媒(C)、整泡剤(D)、および発泡剤(E)を含み、ポリオール成分(A)、またはポリイソシアネート成分(B)の少なくとも一方に破泡剤(F)を含み、該破泡剤の含有量が軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物の総量に対して0.1~7.5質量%であることを特徴とする、軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物。
  2. 前記破泡剤(F)がシリコーン系オイルであり、該シリコーン系オイルに含まれるポリシロキサン成分の数平均分子量が10000~50000であることを特徴とする、請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物。
  3. 前記破泡剤(F)がポリオール成分(A)に含まれることを特徴とする、請求項1、または2に記載の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物であって、前記ポリイソシアネート成分(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネートを50~85質量%の範囲で含み、該ジフェニルメタンジイソシアネートに含まれる2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネートと、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートの総量が、該ジフェニルメタンジイソシアネートの総量に対し10~50質量%であることを特徴とする、軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム成形用組成物を反応発泡させてなる、軟質ポリウレタンフォーム。
  6. JIS A1405-2:2007に準拠した吸音率測定方法において、1000Hz~3500Hzの周波数領域における吸音率の単純平均値が0.6以上であることを特徴とする、請求項5に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
  7. 密度が25~200kg/mであり、かつフォーム試験片のC硬度が5.0~85であり、かつ通気度が0.1~100cm/cm2/secであることを特徴とする、請求項5、または6に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
  8. 前記軟質ポリウレタンフォームの平均セル径が2000μm以上であり、かつ直径が5000μm以上のセルが占める面積率が20%以上であることを特徴とする、請求項5乃至7のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム。
  9. 最薄部の厚みが5.0~50mmであることを特徴とする、請求項5乃至8のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム。
  10. 請求項5乃至9のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームとフィルムとを備え、少なくとも1枚のフィルムが、音源に対してフィルム、前記軟質ポリウレタンフォームの順で配置されていることを特徴とする、発泡積層体。
  11. 前記フィルムが、軟質ポリウレタンフォームとのモールド一体成形によりフォーム表面に被覆された、請求項10に記載の発泡積層体。
  12. 前記フィルムがポリウレタン樹脂フィルムであることを特徴とする、請求項10、または11に記載の発泡積層体。
  13. 前記ポリウレタン樹脂フィルムが水性ポリウレタン樹脂エマルジョンから得られることを特徴とする、請求項12に記載の発泡積層体。
  14. 前記水性ポリウレタン樹脂エマルジョンに用いられるポリオール成分中にカーボネート骨格を有することを特徴とする、請求項13に記載の発泡積層体。
  15. 前記カーボネート骨格を有するポリオール成分の平均官能基数が2.1以上であることを特徴とする、請求項14に記載の発泡積層体。
  16. 前記フィルムの厚みが0.1~250μm、開孔率が0~2.0%、開孔率が0%を超える場合の平均開孔径が300μm~1000μmであることを特徴とする、請求項10乃至12のいずれかに記載の発泡積層体。
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