JP2023131801A - 熱交換器及びそれを備えた換気装置、熱交換器の製造方法 - Google Patents

熱交換器及びそれを備えた換気装置、熱交換器の製造方法 Download PDF

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Kento Kagohara
佳秀 辻
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Ryota Sasagawa
寛二 赤井
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Abstract

【課題】フィンの表面に吸着層が担持された熱交換器について、吸着層のフィンからの剥離を抑制する。【解決手段】熱交換器20は、伝熱管27と、伝熱管27に取り付けられた板状のフィン26と、フィン26の板面26a及び端面26bに設けられ、水分の吸着と脱離を行う吸着材を含む吸着層28と、吸着層28の一部の第1表面28a及び第2表面28bに設けられた保護層29と、を備える。【選択図】図6

Description

本開示は、熱交換器及びそれを備えた換気装置、熱交換器の製造方法に関する。
従来、熱交換器を構成するフィンの表面(板面及び端面)に、水分の吸着及び脱離が可能な吸着材を含む吸着層が担持された熱交換器、及びその熱交換器を備えた換気装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。前記熱交換器では、フィンに触れる空気を吸着材で調湿することができる。このため、前記熱交換器を備えた換気装置によれば、室内を換気すると共に、室内の湿度を調整することができる。
特開2004-294048号公報
前記吸着材には、水分の吸着及び脱離に伴って体積変化が生じる種類のものがある。このような吸着材を採用した場合、フィンの表面に担持された吸着層には、体積変化に伴う応力が発生する。従来の前記熱交換器では、体積変化が比較的大きい吸着材を採用した場合、特にフィンの端面に担持された吸着層に応力が集中し、長期間の使用に伴って、フィンの端面の吸着層が剥離する場合があった。
本開示は、フィンの表面に吸着層が担持された熱交換器について、吸着層のフィンからの剥離を抑制することを目的とする。
(1)本開示の熱交換器は、伝熱管と、前記伝熱管に取り付けられた板状のフィンと、前記フィンの板面及び端面に設けられ、水分の吸着と脱離を行う吸着材を含む吸着層と、前記吸着層の一部の表面に設けられた保護層と、を備える。
本開示の熱交換器によれば、吸着層の一部の表面に保護層を設けることにより、保護層を設けた部分では、吸着材の水分の吸着及び脱離を抑制することができ、保護層を設けた部分の吸着層の体積変化を抑制することができる。これにより、保護層を設けた部分について、吸着層の剥離を抑制することができ、熱交換器の寿命を延ばすことができる。
(2)本開示の熱交換器は、前記保護層は、水分の吸着と脱離に伴う体積変化が前記吸着層と比較して小さいと好ましい。
この場合、体積変化が小さい保護層を、吸着層の表面に設けることにより、吸着層の体積変化を抑制することができる。これにより、保護層を設けた部分の吸着層の剥離を抑制することができる。
(3)本開示の熱交換器は、前記保護層が、前記端面に設けられた前記吸着層の表面に形成されると好ましい。
この場合、フィンの端面に設けられた吸着層の表面に保護層を設けることによって、フィンの端面に設けられた吸着層の体積変化を抑制することができる。これにより、剥離が生じやすいフィンの端面付近の吸着層に応力集中が生じるのを抑制することができる。
(4)本開示の熱交換器は、前記板面に直交する断面において、対向する2つの前記板面の端点を通る仮想線を基準として、前記保護層が、前記仮想線より前記フィンの外方に位置する前記吸着層の表面に形成されると好ましい。
この場合、板面よりフィンの外側に位置する吸着層の表面に保護層を設けることによって、保護層の形成範囲を抑えて、吸着層の体積変化を効率よく抑制することができる。
(5)本開示の熱交換器は、前記仮想線より前記フィンの内方に位置する前記吸着層の表面まで前記保護層が延長されると好ましい。
この場合、フィンの端面に設けた保護層をフィンの内方側へ延長することによって、フィンの端面に設けられた吸着層の体積変化を確実に抑制することができる。
(6)本開示の熱交換器は、前記板面が、前記熱交換器を通過する空気の流れ方向に対して並行に配置され、前記保護層が、前記空気の流れ方向の上流側に位置する前記端面の前記吸着層の表面に形成されると好ましい。
この場合、吸着層の剥離が生じやすいのは風上側に位置するフィンの端面である。このため、風上側に位置するフィンの端面に保護層を設けることによって、吸着層の剥離を効果的に抑制することができる。
(7)本開示の熱交換器は、前記熱交換器が、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路の一部を構成すると共に、凝縮器又は蒸発器として機能し、前記吸着層が、前記熱交換器が蒸発器として機能する場合、当該熱交換器を流れる空気の水分を吸着し、前記熱交換器が凝縮器として機能する場合、当該熱交換器を流れる空気に水分を放出する冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路の一部を構成すると共に、凝縮器又は蒸発器として機能し、前記吸着材が、前記熱交換器が蒸発器として機能する場合、当該熱交換器を流れる空気の水分を吸着し、前記熱交換器が凝縮器として機能する場合、当該熱交換器を流れる空気に水分を放出すると好ましい。
この場合、調湿機能を有し、凝縮器又は蒸発器として機能する熱交換器の寿命をより延ばすことができる。
(8)本開示の換気装置は、前記熱交換器である第1熱交換器及び第2熱交換器と、前記第1熱交換器を介して、室外の空気を室内に供給する給気ファンと、前記第2熱交換器を介して、前記室内の空気を前記室外に排出する排気ファンと、を備える。
この場合、調湿機能を有する熱交換器を備えた換気装置の寿命をより延ばすことができる。
(9)本開示の熱交換器の製造方法は、伝熱管と、前記伝熱管に取り付けられた板状のフィンと、前記フィンの板面及び端面に設けられ、水分の吸着と脱離を行う吸着材を含む吸着層と、前記端面の前記吸着層の表面に設けられた保護層と、を備える熱交換器の製造方法であって、カルボキシル基を含む第1バインダと、カルボジイミドを含む第1架橋剤と、を含む第1材料を、前記フィンの板面及び端面に塗布して、前記吸着層を形成し、カルボキシル基を含む第2バインダと、カルボジイミドを含む第2架橋剤と、を含む第2材料を、前記吸着層の表面に塗布して、前記保護層を形成する。
本開示の熱交換器の製造方法によれば、吸着層及び保護層のいずれにもカルボキシル基を含むバインダを用いると共に、吸着層及び保護層のいずれにもカルボジイミドを含む架橋剤を用いることによって、吸着層と保護層との間で架橋反応を生じさせることができる。これにより、吸着層と保護層との接続をより強固にすることができ、フィンの端面に設けられた吸着層の剥離を抑制することができる。
本開示の熱交換器を備えた換気装置の概略的な構成図。 換気装置の冷媒回路を示す概略的な配管系統図。 本開示の熱交換器を示す概略的な斜視図。 図1におけるA-A線矢視方向から見た換気装置の内部の説明図である。 図1におけるB-B線矢視方向から見た換気装置の内部の説明図である。 熱交換器のフィンに担持された吸着層及び保護層を示す概略的な構成図。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の熱交換器及びそれを備えた換気装置の実施形態を詳細に説明する。
[換気装置の全体構成について]
図1は、本開示の熱交換器を備えた換気装置の概略的な構成図である。図1に示す換気装置10は、本開示の換気装置の一実施形態であり、本開示の熱交換器の一実施形態である熱交換器20を備える。換気装置10は、室内の換気を行うと共に、室内の空気の除湿及び加湿を行うことが可能な装置であり、調湿装置とも称される。
図2は、換気装置の冷媒回路を示す概略的な配管系統図である。図3は、本開示の熱交換器を示す概略的な斜視図である。図4は、図1におけるA-A線矢視方向から見た換気装置の内部の説明図である。図5は、図1におけるB-B線矢視方向から見た換気装置の内部の説明図である。図1~図5に示すように、換気装置10は、中空箱状のケーシング11を備えている。換気装置10は、ケーシング11内に、図2に示す冷媒回路19が収容されている。
図2に示すように、冷媒回路19は、2個の熱交換器20と、圧縮機23と、四路切換弁24と、電動膨張弁25と、を含んでいる。なお、以下の説明では、一方の熱交換器20を第1熱交換器21と称し、他方の熱交換器20を第2熱交換器22と称する。冷媒回路19は、圧縮機23と、四路切換弁24と、第1熱交換器21と、電動膨張弁25と、第2熱交換器22と、が順に接続されて閉回路に構成されている。換気装置10では、冷媒回路19に冷媒が充填され、冷媒回路19に冷媒を循環させることによって、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを実行するように構成されている。
圧縮機23は、いわゆる全密閉型であり、インバータによって回転数が制御される容量可変型の圧縮機とされている。圧縮機23は、その吐出側が四路切換弁24の第1のポートに接続され、その吸入側が四路切換弁24の第2のポートに接続されている。第1熱交換器21の一端は、四路切換弁24の第3のポートに接続されている。第1熱交換器21の他端は、電動膨張弁25に接続されている。第2熱交換器22の一端は、四路切換弁24の第4のポートに接続されている。第2熱交換器22の他端は、電動膨張弁25に接続されている。
図3に示すように、第1熱交換器21及び第2熱交換器22は、いずれも、伝熱管と多数のフィンとを備えた、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ式熱交換器により構成されている。第1熱交換器21及び第2熱交換器22は、長方形板状に形成された複数のフィン26と、フィン26を貫通する伝熱管27とを備えている。フィン26は、例えばアルミニウム製であり、伝熱管27は、例えば銅製である。
各フィン26及び伝熱管27の表面には、吸着剤を含む吸着層28が担持されている。なお、本説明でいうフィン26の「表面」には、板面26a及び端面26bが含まれる(図6参照)。フィン26及び伝熱管27の外表面の吸着層28は、例えば、吸着材を含むスラリー状の材料(後で説明する第1材料Z1)が貯留された槽にフィン26及び伝熱管27の組立体を浸漬することにより(所謂ディップ成形により)形成される。
吸着層28に含まれる吸着剤としては、親水性又は吸水性を有する有機高分子ポリマー系材料、カルボン酸基又はスルホン酸基を有するイオン交換樹脂系材料、感温性高分子等の機能性高分子材料などが挙げられる。
なお、本実施形態では、熱交換器20(第1熱交換器21及び第2熱交換器22)が、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である場合を例示しているが、本開示の熱交換器の形式はこれに限らず、他の形式の熱交換器(例えば、コルゲートフィン式の熱交換器等)であってもよい。また、本実施形態では、フィン26及び伝熱管27の外表面の吸着層28をディップ成形により形成した場合を例示しているが、本開示の熱交換器における吸着層の形成方法はこれに限らず、その他の方法で形成してもよい。
四路切換弁24は、第1のポートと第3のポートとが連通すると同時に第2のポートと第4のポートが連通する第1状態(図2(a)参照)と、第1のポートと第4のポートとが連通すると同時に第2のポートと第3のポートとが連通する第2状態(図2(b)参照)とに切り換え可能に構成されている。冷媒回路19は、四路切換弁24のポートの連通状態を切り換えることにより、冷媒循環方向を反転させ、第1状態では、第1熱交換器21が凝縮器として機能し、第2熱交換器22が蒸発器として機能する第1の冷凍サイクル動作を行うことができ、第2状態では、第1熱交換器21が蒸発器として機能し、第2熱交換器22が凝縮器として機能する第2の冷凍サイクル動作を行うことができる。
(ケーシングの内部構造について)
本説明では、図1に示すケーシング11の下端をケーシング11の正面と称し、上端をケーシング11の背面と称し、左端をケーシング11の左側面と称し、右端をケーシング11の右側面と称する。本説明では、図4及び図5に示すケーシング11の上端をケーシング11の上面と称し、下端をケーシング11の下面と称する。
ケーシング11は、平面視矩形の箱形に形成されている。ケーシング11の左側面板12には、室外の空気(外気OA)を取り入れる第1吸込口12aと、室内の空気(還気RA)を取り入れる第2吸込口12bとが形成されている。一方、ケーシング11の右側面板13には、排気EAを室外へ排出する第1吹出口13aと、調湿された空気である給気SAを室内に供給する第2吹出口13bとが形成されている。
図4及び図5に示すように、ケーシング11の内部には、仕切板14が設けられ、空気室11aと機器室11bとが形成されている。仕切板14は、ケーシング11の高さ方向(垂直方向)に沿って設けられ、ケーシング11の上面板15から下面板16に亘って設けられている。図1に示すように、仕切板14は、ケーシング11の正面板17から背面板18に亘って設けられている。
機器室11bには、冷媒回路19における熱交換器20を除く圧縮機23などが配置される共に、給気ファン31と排気ファン32とが収納されている。そして、給気ファン31は、第1吹出口13aに接続され、排気ファン32は、第2吹出口13bに接続されている。
図1、図4及び図5に示すように、ケーシング11の空気室11aには、第1端面板41、第2端面板42、及び区画板43が設けられている。第1端面板41、第2端面板42、及び区画板43は、ケーシング11の高さ方向(垂直方向)に沿って、上面板15から下面板16に亘って設けられている。
図1に示すように、第1端面板41及び第2端面板42は、左側面板12から仕切板14に亘って設けられている。区画板43は、第1端面板41と第2端面板42とに亘って設けられている。
図1、図4及び図5に示すように、ケーシング11の内部には、第1端面板41、第2端面板42、区画板43、及び仕切板14によって区画された第1熱交換室46と、第1端面板41、第2端面板42、区画板43、及び左側面板12によって区画された第2熱交換室47とが形成されている。換気装置10では、第1熱交換室46に第1熱交換器21が配置され、第2熱交換室47に第2熱交換器22が配置される。
空気室11aでは、第1端面板41と背面板18との間に水平板44が設けられ、第1流入路44a及び第1流出路44bが形成される。空気室11aでは、第2端面板42と正面板17との間に水平板45を設けられ、第2流入路45a及び第2流出路45bが形成される。水平板44,45は、ケーシング11の内部空間を上下に仕切っている。
換気装置10では、第1流入路44aが、第1吸込口12aに連通し、第1流出路44bが、給気ファン31に連通して第1吹出口13aに連通している。換気装置10では、第2流入路45aが、第2吸込口12bに連通し、第2流出路45bが、排気ファン32に連通して第2吹出口13bに連通している。
図4に示すように、第1端面板41には、4つの開口41a~41d(以下、それぞれを第1開口41a、第2開口41b、第3開口41c、第4開口41dと称する)が形成される。各開口41a~41dには、第1ダンパ51、第2ダンパ52、第3ダンパ53及び第4ダンパ54が設けられる。4つの開口41a~41dは、第1開口41aと第3開口41cとが第1熱交換室46に開口し、第2開口41bと第4開口41dとが第2熱交換室47に開口する。
第1開口41aは、第1流入路44aと第1熱交換室46とを連通させ、第3開口41cは、第1流出路44bと第1熱交換室46とを連通させている。また、第2開口41bは、第1流入路44aと第2熱交換室47とを連通させ、第4開口41dは、第1流出路44bと第2熱交換室47とを連通させている。
図5に示すように、第2端面板42には、4つの開口42a~42d(以下、それぞれを第5開口42a、第6開口42b、第7開口42c、第8開口42dと称する)が形成される。各開口42a~42dには、第5ダンパ55、第6ダンパ56、第7ダンパ57及び第8ダンパ58が設けられる。4つの開口42a~42dは、第5開口42aと第7開口42cとが第1熱交換室46に開口し、第6開口42bと第8開口42dとが第2熱交換室47に開口する。
第5開口42aは、第2流入路45aと第1熱交換室46とを連通させ、第7開口42cは、第2流出路45bと第1熱交換室46とを連通させる。また、第6開口42bは、第2流入路45aと第2熱交換室47とを連通させ、第8開口42dは、第2流出路45bと第2熱交換室47とを連通させる。
各ダンパ51~58は、各開口41a~41d及び各開口42a~42dを開閉する開閉手段を構成している。
換気装置10では、図2に示した冷媒循環方向の切換動作(第1及び第2の冷凍サイクル動作)が、所定時間毎(例えば、3分毎)に交互に繰り返して実行される。これによって換気装置10は、除湿運転と加湿運転とを行うことできる。
換気装置10は、除湿運転を行う場合、冷媒が蒸発する熱交換器20(第1熱交換器21又は第2熱交換器22)を流れる空気の水分を吸着剤(後で説明する吸着層28)で吸着し、冷媒が凝縮する熱交換器20(第2熱交換器22又は第1熱交換器21)を流れる空気に水分を放出させて吸着剤を再生し、吸着剤で除湿された空気を室内に供給するように、冷媒回路19の冷媒の循環方向及び各ダンパ51~58による空気の流通経路を切り換える。
換気装置10は、加湿運転を行う場合、冷媒が蒸発する熱交換器20(第1熱交換器21又は第2熱交換器22)を流れる空気の水分を吸着剤(後で説明する吸着層28)で吸着し、冷媒が凝縮する熱交換器20(第2熱交換器22又は第1熱交換器21)を流れる空気に水分を放出させて吸着剤を再生し、吸着剤で加湿された空気を室内に供給するように、冷媒回路19の冷媒の循環方向及び各ダンパ51~58による空気の流通経路を切り換える。
(除湿運転の説明)
まず、除湿運転について説明する。第1の冷凍サイクル動作は、図2(a)に示されるように、圧縮機23から吐出された冷媒が、第1熱交換器21で放熱して凝縮し、その後に電動膨張弁25へ送られて減圧される。減圧された冷媒は、第2熱交換器22で吸熱して蒸発し、その後に圧縮機23に吸入されて圧縮され、再び吐出される。したがって、第1の冷凍サイクル動作では、第1熱交換器21が凝縮器として機能し、第2熱交換器22が蒸発器として機能する。
除湿運転では、第1の冷凍サイクル動作の実行中において、第1吸込口12aから取り入れられた外気OAを第2熱交換器22に通過させ、熱交換後の給気SAを第2吹出口13bから排出する。除湿運転では、第1の冷凍サイクル動作の実行中において、第2吸込口12bから取り入れた還気RAを第1熱交換器21に通過させ、熱交換後の排気EAを第1吹出口13aから排出する。凝縮器として機能する第1熱交換器21においては、吸着剤に吸着されていた水分が冷媒の熱によって脱離し、還気RAに取り込まれる。これにより、第1熱交換器21の吸着剤が再生されるとともに、還気RAが加湿され、加湿後の排気EAが第1吹出口13aから室外に排出される。蒸発器として機能する第2熱交換器22においては、冷媒の吸熱によって外気OAに含まれる水分が吸着剤に吸着(回収)され、外気OAが除湿される。除湿後の外気OAは、給気SAとして第2吹出口13bから室内に供給される。
第2の冷凍サイクル動作は、図2(b)に示されるように、圧縮機23から吐出された冷媒が、第2熱交換器22で放熱して凝縮し、その後に電動膨張弁25へ送られて減圧される。減圧された冷媒は、第1熱交換器21で吸熱して蒸発し、その後に圧縮機23へ吸入されて圧縮され、再び吐出される。したがって、第2の冷凍サイクル動作では、第1熱交換器21が蒸発器として機能し、第2熱交換器22が凝縮器として機能する。
除湿運転では、第2の冷凍サイクル動作の実行中において、第1吸込口12aから取り入れられた外気OAを第1熱交換器21に通過させ、熱交換後の給気SAを第2吹出口13bから排出する。除湿運転では、第2の冷凍サイクル動作の実行中において、第2吸込口12bから取り入れた還気RAを第2熱交換器22に通過させ、熱交換後の排気EAを第1吹出口13aから排出する。凝縮器として機能する第2熱交換器22においては、吸着剤に吸着されていた水分が冷媒の熱によって脱離し、還気RAに取り込まれる。これにより、第2熱交換器22の吸着剤が再生されるとともに、還気RAが加湿され、加湿後の排気EAは第1吹出口13aから室外に排出される。蒸発器として機能する第1熱交換器21においては、冷媒の吸熱によって外気OAに含まれる水分が吸着剤に吸着(回収)され、外気OAが除湿される。除湿後の外気OAは、給気SAとして第2吹出口13bから室内に供給される。
(加湿運転の説明)
次に、加湿運転について説明する。図2(a)に示される第1冷凍サイクル動作の実行中は、第1熱交換器21が凝縮器として機能し、第2熱交換器22が蒸発器として機能する。加湿運転では、第1の冷凍サイクル動作の実行中において、第1吸込口12aから取り入れた外気OAを第1熱交換器21に通過させ、熱交換後の給気SAを第2吹出口13bから排出する。加湿運転では、第1の冷凍サイクル動作の実行中において、第2吸込口12bから取り入れた還気RAを第2熱交換器22に通過させ、熱交換後の排気EAを第1吹出口13aから排出する。凝縮器として機能する第1熱交換器21においては、吸着剤に吸着されていた水分が冷媒の熱によって脱離し、外気OAに取り込まれる。これにより、吸着剤が再生されるとともに外気OAが加湿され、加湿後の給気SAが第2吹出口13bから室内に供給される。また、蒸発器として機能する第2熱交換器22においては、冷媒の吸熱によって還気RAに含まれる水分が吸着剤に吸着(回収)され、還気RAが除湿される。除湿後の還気RAは、排気EAとして第1吹出口13aから室外へ排出される。
図2(b)に示される第2の冷凍サイクル動作では、第1熱交換器21が蒸発器として機能し、第2熱交換器22が凝縮器として機能する。加湿運転では、第2の冷凍サイクル動作の実行中において、第1吸込口12aから取り入れた外気OAを第2熱交換器22に通過させ、熱交換後の給気SAを第2吹出口13bから排出する。加湿運転では、第2の冷凍サイクル動作の実行中において、第2吸込口12bから取り入れた還気RAを第1熱交換器21に通過させ、熱交換後の排気EAを第1吹出口13aから排出する。凝縮器として機能する第2熱交換器22においては、吸着剤に吸着されていた水分が冷媒の熱によって脱離し、外気OAに取り込まれる。これにより、吸着剤が再生されるとともに外気OAが加湿され、加湿後の給気SAが第2吹出口13bから室内に供給される。また、蒸発器として機能する第1熱交換器21においては、冷媒の吸熱によって還気RAに含まれる水分が吸着剤に吸着(回収)され、還気RAが除湿される。除湿後の還気RAは、排気EAとして第1吹出口13aから室外へ排出される。
以上に説明した通り、本開示の換気装置10は、第1熱交換器21及び第2熱交換器22と、第1熱交換器21を介して、室外の空気を室内に供給する給気ファン31と、第2熱交換器22を介して、室内の空気を室外に排出する排気ファン32と、を備えている。換気装置10では、第1熱交換器21及び第2熱交換器22が、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路19の一部を構成する。換気装置10において、第1熱交換器21及び第2熱交換器22は、一方が凝縮器として機能し、かつ、他方が蒸発器として機能する。例えば、換気装置10では、第1熱交換器21が蒸発器として機能し、第2熱交換器22が凝縮器として機能する場合、第1熱交換器21の吸着層28が、第1熱交換器21を流れる空気の水分を吸着し、第2熱交換器22の吸着層28が、第2熱交換器22を流れる空気に水分を放出する。
このように、換気装置10は、吸着層28を有する第1熱交換器21及び第2熱交換器22を備えることで、調湿機能を有している。換気装置10では、保護層29を設けることによって、吸着層28を有する第1熱交換器21及び第2熱交換器22の寿命をより延ばすことができる。これにより、調湿機能を有する第1熱交換器21及び第2熱交換器22を備えた換気装置10の寿命をより延ばすことができる。
(吸着層及び保護層について)
図6は、熱交換器のフィンに担持された吸着層及び保護層を示す概略的な構成図である。図6には、フィン26を板面26aに垂直な面で切断した場合の断面のうち、端面26bを含む一部を示している。なお、図6に示すフィン26では、板面26aと空気の流れ方向Xとが平行であり、端面26bと空気の流れ方向Xとが直交する。図6に示すように、フィン26には、端面26bに吸着層28が担持されると共に、吸着層28の表面に保護層29が設けられている。
吸着層28は、フィン26の表面である板面26a及び端面26bに設けられている。本開示の熱交換器20では、フィン26の板厚は、100~130μm程度であり、吸着層28の板面26aに対する厚さは25~75μm程度であり、端面26bに対する厚さは25~75μm程度である。
吸着層28には、親水性又は吸水性を有する有機高分子ポリマー系材料、カルボン酸基又はスルホン酸基を有するイオン交換樹脂系材料、感温性高分子等の機能性高分子材料である吸着材Aが含まれる。吸着材Aは、水分の吸着及び脱離を行うことができる材料である。吸着材Aは、水分を吸着した場合に体積が膨張し、水分が脱離された場合に体積が収縮する。つまり吸着材Aは、水分の吸着及び脱離に伴って体積変化が生じる。なお、本開示の熱交換器20で使用する吸着材Aは、最大限水分を脱離した状態の体積を基準として、最大限水分を吸着した状態の体積が約2倍程度となると好ましい。
保護層29は、吸着層28の一部の表面に設けられている。本開示の熱交換器20では、保護層29の端面26b側の厚さD1は、10~180μm程度であり、保護層29の板面26a側の厚さD2は、0~180μm程度である。つまり、熱交換器20では、板面26aに対面する位置の保護層29は省略してもよい。
保護層29には、樹脂Jが含まれる。樹脂Jは、水分を吸着した場合に体積が膨張し、水分が脱離された場合に体積が収縮する。つまり樹脂Jは、水分の吸着及び脱離に伴って体積変化が生じる。熱交換器20では、樹脂Jとして、吸着材Aに比べて吸水性及び浸透性が劣る(水分を通しにくい)材料を採用することが好ましい。なお、本開示の熱交換器20で使用する樹脂Jは、最大限水分を脱離した状態の体積と、最大限水分を吸着した状態の体積との間の体積変化率が2%以下であると好ましい。
熱交換器20では、吸着材Aが吸着できる水分の量が、樹脂Jが吸着できる水分の量に比べて大きい。仮に、吸着材A及び樹脂Jが同じ量の水分を吸着した場合、吸着材Aの膨張量が樹脂Jの膨張量に比べて大きく、同じ量の水分が脱離した場合、吸着材Aの収縮量が樹脂Jの収縮量に比べて大きい。熱交換器20では、このような性質を有する吸着材A及び樹脂Jを用いて、吸着層28及び保護層29を形成する。熱交換器20では、吸着層28に比べて体積変化が小さい保護層29を、吸着層28の表面に設けることによって、吸着層28の体積変化を抑制することができる。これにより、保護層29を設けた部分の吸着層28の剥離を抑制することができる。
図6に示すように、本開示の熱交換器20では、保護層29を、少なくとも端面26bに設けられた吸着層28の表面(後で説明する第1表面28a)に形成すると好ましい。この場合、端面26bに設けられた吸着層28への水分の浸透を抑制することができ、これにより、端面26bに設けられた吸着層28の体積変化を抑制することができる。本開示の熱交換器20では、このような構成により、剥離が生じやすいフィン26の端面26b付近の吸着層28に応力集中が生じるのを抑制することができる。
図6に示すように、本説明では、板面26aに直交する断面において、対向する2つの板面26aの端点P,Qを通る仮想線Yを規定し、仮想線Yよりフィン26の外方に位置する吸着層28の表面を第1表面28aと称し、仮想線Yよりフィン26の内方に位置する吸着層28の表面を第2表面28bと称する。熱交換器20では、端面26bよりフィン26の外側に位置する吸着層28の第1表面28aに保護層29を設けている。なお、本開示の熱交換器20では、吸着層28の第1表面28aのみに、保護層29を形成してもよい。この場合、保護層29の形成範囲を抑えることができると共に、より小さい範囲に設けた保護層29によって、吸着層28の体積変化を効率よく抑制することができる。
熱交換器20では、保護層29が、仮想線Yよりフィン26の内方に位置する吸着層28の第2表面28bまで延長されるとより好ましい。この場合、保護層29の仮想線Yからの延長長さLは、0~1800μm程度とすると好ましい。この場合、端面26bに設けた吸着層28への水分の浸入をより確実に抑制することができ、端面26bに設けた吸着層28の体積変化を確実に抑制することができる。さらにこの場合、吸着層28に対する保護層29の接触面積が増大され、吸着層28に対する保護層29の接続強度を高めることが可能となる。なお、本開示の熱交換器20では、第2表面28bにおける保護層29を省略してもよい。
図3に示すように、本開示の熱交換器20では、フィン26の板面26aを、熱交換器20を通過する空気の流れ方向Xに対して並行に配置している。本説明では、熱交換器20の、空気の流れ方向Xの上流側の面を正面20a、空気の流れ方向Xの下流側の面を背面20b、空気の流れ方向Xに平行な上側の面を上面20c、空気の流れ方向Xに平行な下側の面を下面20dと称する。熱交換器20では、正面20a、背面20b、上面20c、及び下面20dにおいて、フィン26の端面26bが露出する。なお、本開示の熱交換器20は、上面20c及び下面20dが、空気の流通を阻害する部材や断熱部材等で覆われていて、上面20c及び下面20dへの空気の流通が封止されていてもよい。
熱交換器20では、風上側(正面20a側)に位置するフィン26の端面26bにおいて吸着層28の剥離が生じやすい。このため、熱交換器20では、保護層29が、風上側に位置するフィン26の端面26bに少なくとも設けられる。これにより、フィン26の端面26bに設けた吸着層28の剥離を効果的に抑制することができる。
熱交換器20では、保護層29が、風下側に位置するフィン26の端面26bにさらに設けられるとより好ましい。これにより、フィン26の端面26bに設けた吸着層28の剥離をより確実に抑制することができる。なお、熱交換器20では、上面20c側及び下面20d側に位置する端面26bにおいては、保護層29を省略すると好ましい。この場合、保護層29の形成範囲を減らすことによって、保護層29を有する熱交換器20のコスト増大を抑制することが可能となる。
(吸着層及び保護層の形成方法について)
本開示の第1熱交換器21及び第2熱交換器22では、フィン26の表面(板面26a及び端面26b)に、吸着材を含む第1材料Z1を塗布して、フィン26の板面26a及び端面26bに吸着層28を形成する。吸着層28の形成に用いる第1材料Z1は、吸着層28を構成する材料である前記吸着材Aの他、第1バインダB1、第1架橋剤C1、及びその他増粘剤、添加剤等が混合されたスラリー状の材料である。本開示の熱交換器20では、第1材料Z1に含まれる第1バインダB1が、カルボキシル基を含む材料であり、かつ、第1材料Z1に含まれる第1架橋剤C1が、カルボジイミドを含む材料である。
本開示の第1熱交換器21及び第2熱交換器22では、吸着層28の第1表面28a及び第2表面28bに、第2材料Z2を塗布して、吸着層28の第1表面28a及び第2表面28bに、保護層29を形成する。保護層29の形成に用いる第2材料Z2は、保護層29を構成する材料である樹脂Jの他、第2バインダB2、第2架橋剤C2、その他増粘剤等が混合されたスラリー状の材料である。本開示の熱交換器20では、第2材料Z2に含まれる第2バインダB2が、カルボキシル基を含む材料であり、かつ、第2材料Z2に含まれる第2架橋剤C2が、カルボジイミドを含む材料である。
本開示の熱交換器20では、吸着層28の形成に用いる第1材料Z1、及び保護層29の形成に用いる第2材料Z2が、カルボキシル基を含むバインダ(第1バインダB1及び第2バインダB2)と、カルボジイミドを含む架橋剤(第1架橋剤C1及び第2架橋剤C2)を、いずれも含んでいる。このため、熱交換器20では、第1材料Z1を塗布した部位(吸着層28)に第2材料Z2を塗布した際に、第1材料Z1と第2材料Z2との間で架橋反応を生じさせることができる。具体的には、前記架橋反応では、カルボキシル基及びカルボジイミドの結合によって、N-アシルウレア結合が生成される。熱交換器20では、このような製造方法で吸着層28及び保護層29を形成することによって、吸着層28と保護層29との接続をより強固にすることができる。このため、本開示の熱交換器20では、吸着層28の表面に設けた保護層29が剥離することなく長期に亘って吸着層28を保護し続けることができ、これにより、フィン26の端面26bに設けられた吸着層28の剥離を抑制することができる。
[実施形態の作用効果]
(1)上記実施形態の熱交換器20は、伝熱管27と、伝熱管27に取り付けられた板状のフィン26と、フィン26の板面26a及び端面26bに設けられ、水分の吸着と脱離を行う吸着材を含む吸着層28と、吸着層28の一部の表面に設けられた保護層29と、を備える。
このような構成の熱交換器20によれば、吸着層28の一部の表面に保護層29を設けることにより、保護層29を設けた部分では、吸着材の水分の吸着及び脱離を抑制することができ、保護層29を設けた部分の吸着層28の体積変化を抑制することができる。これにより、保護層29を設けた部分について、吸着層28の剥離を抑制することができ、熱交換器20の寿命を延ばすことができる。
(2)上記実施形態の熱交換器20において、保護層29は、水分の吸着と脱離に伴う体積変化が吸着層28と比較して小さい。
この場合、体積変化が小さい保護層29を、吸着層28の表面に設けることにより、吸着層28の体積変化を抑制することができる。これにより、保護層29を設けた部分の吸着層28の剥離を抑制することができる。
(3)上記実施形態の熱交換器20では、保護層29が、端面26bに設けられた吸着層28の表面に形成される。
この場合、フィン26の端面26bに設けられた吸着層28の表面に保護層29を設けることによって、フィン26の端面26bに設けられた吸着層28の体積変化を抑制することができる。これにより、剥離が生じやすいフィン26の端面26b付近の吸着層28に応力集中が生じるのを抑制することができる。
(4)上記実施形態の熱交換器20では、板面26aに直交する断面において、対向する2つの板面26aの端点P,Qを通る仮想線Yを基準として、保護層29が、仮想線Yよりフィン26の外方に位置する吸着層28の第1表面28aに形成される。
この場合、端面26bよりフィン26の外側に位置する吸着層28の第1表面28aに保護層29を設けることによって、保護層29の形成範囲を抑えて、吸着層28の体積変化を効率よく抑制することができる。
(5)上記実施形態の熱交換器20では、仮想線Yよりフィン26の内方に位置する吸着層28の第2表面28bまで保護層29が延長される。
この場合、フィン26の端面26bに設けた保護層29をフィン26の内方側へ延長することによって、フィン26の端面26bに設けられた吸着層28の体積変化を確実に抑制することができる。
(6)上記実施形態の熱交換器20では、板面26aが、熱交換器20を通過する空気の流れ方向Xに対して並行に配置され、保護層29が、空気の流れ方向Xの上流側に位置する端面26bの吸着層28の表面に形成される。
吸着層28の剥離が生じやすいのは風上側に位置するフィン26の端面26bである。このため、風上側に位置するフィン26の端面26bに保護層29を設けることによって、吸着層28の剥離を効果的に抑制することができる。
(7)上記実施形態の熱交換器20では、第1熱交換器21及び第2熱交換器22が、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路19の一部を構成すると共に、凝縮器又は蒸発器として機能し、吸着層28が、熱交換器20が蒸発器として機能する場合、当該熱交換器20を流れる空気の水分を吸着し、熱交換器20が凝縮器として機能する場合、当該熱交換器20を流れる空気に水分を放出する。
この場合、調湿機能を有し、凝縮器又は蒸発器として機能する熱交換器20の寿命をより延ばすことができる。
(8)上記実施形態の換気装置10は、第1熱交換器21及び第2熱交換器22と、第1熱交換器21を介して、室外の空気を室内に供給する給気ファン31と、第2熱交換器22を介して、室内の空気を室外に排出する排気ファン32と、を備える。
この場合、調湿機能を有する第1熱交換器21及び第2熱交換器22を備えた換気装置10の寿命をより延ばすことができる。
(9)上記実施形態の熱交換器の製造方法は、伝熱管27と、伝熱管27に取り付けられた板状のフィン26と、フィン26の板面26a及び端面26bに設けられ、水分の吸着と脱離を行う吸着材を含む吸着層28と、端面26bの吸着層28の第1表面28a及び第2表面28bに設けられた保護層29と、を備える熱交換器20の製造方法である。上記実施形態の熱交換器の製造方法では、吸着層28を構成する吸着材Aと、カルボキシル基を含む第1バインダB1と、カルボジイミドを含む第1架橋剤C1と、を含む第1材料Z1を、フィン26の板面26a及び端面26bに塗布して、吸着層28を形成し、保護層29を構成する樹脂Jと、カルボキシル基を含む第2バインダB2と、カルボジイミドを含む第2架橋剤C2と、を含む第2材料Z2を、吸着層28の第1表面28a及び第2表面28bに塗布して、保護層29を形成する。
本開示の熱交換器の製造方法によれば、吸着層28及び保護層29のいずれにもカルボキシル基を含む各バインダB1、B2を用いると共に、吸着層28及び保護層29のいずれにもカルボジイミドを含む各架橋剤C1、C2を用いることによって、吸着層28と保護層29との間で架橋反応を生じさせることができる。これにより、吸着層28と保護層29との接続をより強固にすることができ、フィン26の端面26bに設けられた吸着層28の剥離を抑制することができる。
なお、本開示は、以上の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 :換気装置
19 :冷媒回路
20 :熱交換器
21 :第1熱交換器(熱交換器)
22 :第2熱交換器(熱交換器)
26 :フィン
26a :板面
26b :端面
27 :伝熱管
28 :吸着層
28a :第1表面(表面)
28b :第2表面(表面)
29 :保護層
31 :給気ファン
32 :排気ファン
P、Q :(板面の)端点
X :空気の流れ方向
Y :仮想線
Z1 :第1材料
Z2 :第2材料
A :吸着材
B1 :第1バインダ
B2 :第2バインダ
C1 :第1架橋剤
C2 :第2架橋剤
J :樹脂

Claims (9)

  1. 伝熱管(27)と、
    前記伝熱管(27)に取り付けられた板状のフィン(26)と、
    前記フィン(26)の板面(26a)及び端面(26b)に設けられ、水分の吸着と脱離を行う吸着材(A)を含む吸着層(28)と、
    前記吸着層(28)の一部の表面に設けられた保護層(29)と、を備える熱交換器(20)。
  2. 前記保護層(29)は、水分の吸着と脱離に伴う体積変化が前記吸着層(28)と比較して小さい、請求項1記載の熱交換器(20)。
  3. 前記保護層(29)が、
    前記端面(26b)に設けられた前記吸着層(28)の表面に形成される、請求項1又は請求項2に記載の熱交換器(20)。
  4. 前記板面(26a)に直交する断面において、対向する2つの前記板面(26a)の端点(P,Q)を通る仮想線(Y)を基準として、
    前記保護層(29)が、前記仮想線(Y)より前記フィン(26)の外方に位置する前記吸着層(28)の表面(28a)に形成される、請求項3に記載の熱交換器(20)。
  5. 前記仮想線(Y)より前記フィン(26)の内方に位置する前記吸着層(28)の表面(28b)まで前記保護層(29)が延長される、請求項4に記載の熱交換器(20)。
  6. 前記板面(26a)が、前記熱交換器(20)を通過する空気の流れ方向(X)に対して並行に配置され、
    前記保護層(29)が、前記空気の流れ方向(X)の上流側に位置する前記端面(26b)の前記吸着層(28)の表面に形成される、請求項3~5のいずれか1項に記載の熱交換器(20)。
  7. 前記熱交換器(20)が、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(19)の一部を構成すると共に、凝縮器又は蒸発器として機能し、
    前記吸着層(28)が、
    前記熱交換器(20)が蒸発器として機能する場合、当該熱交換器(20)を流れる空気の水分を吸着し、前記熱交換器(20)が凝縮器として機能する場合、当該熱交換器(20)を流れる空気に水分を放出する、請求項1~6のいずれか1項に記載の熱交換器(20)。
  8. 請求項7に記載の前記熱交換器(20)である第1熱交換器(21)及び第2熱交換器(22)と、
    前記第1熱交換器(21)を介して、室外の空気を室内に供給する給気ファン(31)と、
    前記第2熱交換器(22)を介して、前記室内の空気を前記室外に排出する排気ファン(32)と、を備える換気装置(10)。
  9. 伝熱管(27)と、
    前記伝熱管(27)に取り付けられた板状のフィン(26)と、
    前記フィン(26)の板面(26a)及び端面(26b)に設けられ、水分の吸着と脱離を行う吸着材(A)を含む吸着層(28)と、
    前記端面(26b)の前記吸着層(28)の表面に設けられた保護層(29)と、を備える熱交換器(20)の製造方法であって、
    前記吸着層(28)を構成する吸着材(A)と、カルボキシル基を含む第1バインダ(B1)と、カルボジイミドを含む第1架橋剤(C1)と、を含む第1材料(Z1)を、前記フィン(26)の板面(26a)及び端面(26b)に塗布して、前記吸着層(28)を形成し、
    前記保護層(29)を構成する樹脂(J)と、カルボキシル基を含む第2バインダ(B2)と、カルボジイミドを含む第2架橋剤(C2)と、を含む第2材料(Z2)を、前記吸着層(28)の表面に塗布して、前記保護層(29)を形成する、熱交換器(20)の製造方法。
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