JP2023131297A - 多気筒エンジンの側部構造 - Google Patents

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Masayuki Furuya
健治 ▲高▼見
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Abstract

【課題】車両前突時においても多気筒エンジンに取り付けられた燃料ポンプの破損を抑制することができる多気筒エンジンの側部構造を提供する。【解決手段】車両1のエンジンルームには、多気筒エンジン10が縦置きで搭載されている。多気筒エンジン10の左側側面には、吸気マニホールド11、EGRクーラ12、および高圧燃料ポンプ20が取り付けられている。EGRクーラ12は、吸気マニホールド11に還流させる排気ガスを冷却する。EGRクーラ12は、吸気マニホールド11に対して前後方向に間隔を空けた状態で前方に配設されている。そして、高圧燃料ポンプ20は、吸気マニホールド11の後部の下方に配設されている。EGRクーラ12は、多気筒エンジン10との取付け部から左側に向けて突出するように配されている。EGRクーラ12は、正面視において、吸気マニホールド11に対して重複するように配設されている。【選択図】図2

Description

本発明は、多気筒エンジンの側部構造に関し、特に縦置きの姿勢でエンジンルームに搭載された多気筒エンジンの側部構造に関する。
車両のエンジンルームに搭載される多気筒エンジンには、種々の付属機器が取り付けられる。例えば、気筒列方向が車両前後方向に沿うように縦置きの姿勢で搭載された多気筒エンジンには、当該多気筒エンジンの側方に、例えば、EGR装置や燃料ポンプなどが取り付けられる。
EGR装置は、シリンダヘッドの排気ポートなどから排気ガスの一部を吸気マニホールドに還流させる装置である。特許文献1には、EGRバルブがシリンダヘッドの上面よりも上に配置されてなるEGR装置が開示されている。特許文献1のEGR装置では、EGRバルブが吸気ユニットのエアクリーナよりも低い位置に配置されている。
特許文献1では、車両前突時などにおいて、例えばボンネットフードが下向きに凹んだ場合にもエアクリーナが緩衝することにより、エアクリーナよりも下方に配置されたEGRバルブの破損が抑制されるとされている。
特開2019-157802号公報
ところで、車両前突時には、電柱やガードレールなどの構造物がエンジンルームにめり込んだり、衝突時の衝撃力を受けてエンジンルーム内の補機などの固定部が破断して後方に移動したりすることが想定される。このような場合に、多気筒エンジンの側面に取り付けられている燃料ポンプの破損を抑制することが車両の安全確保の観点から重要となる。
しかしながら、上記特許文献1に開示の技術をはじめとする従来技術では、車両前突時における燃料ポンプの破損を抑制するための方策が十分とは言えない。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、車両前突時においてもエンジンに取り付けられた燃料ポンプの破損を抑制することができる多気筒エンジンの側部構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る多気筒エンジンの側部構造は、気筒列方向が車両の前後方向に沿うように縦置きの姿勢で前記車両のエンジンルームに搭載された多気筒エンジンの側部構造であって、前記多気筒エンジンにおける前記車両の左右の内の一方側の側面である一側面に取り付けられた吸気マニホールドと、前記多気筒エンジンから排出される排気ガスを前記吸気マニホールドに還流させる通路に設けられ、当該通路を流通する前記排気ガスを冷却し、且つ、前記吸気マニホールドに対して間隔を空けつつ前後方向に対向するように当該吸気マニホールドの前方に配置されたEGRクーラと、前記多気筒エンジンの前記一側面における前記EGRクーラよりも後方の部分に取り付けられた燃料ポンプと、を備え、前記EGRクーラは、前記多気筒エンジンの前部に取り付けられる取付け部を有し、且つ、当該取付け部から前記一方側に向けて突出するように配されているとともに、当該EGRクーラと前記吸気マニホールドとを車両前方から正面視する場合に、前記吸気マニホールドに対して重複する部分を有するように配されている。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、吸気マニホールドの前方に配されたEGRクーラが、正面視で吸気マニホールドと重複する部分を有するので、車両前突時において、EGRクーラに衝突荷重が作用した場合にEGRクーラにおける上記一方側への突出の端部(突出端部)が後方へと移動するように回動して吸気マニホールドを介して多気筒エンジンに対して他方側の側方(吸気マニホールドが接続された側とは反対側)に向けて荷重が加えられる。このため、上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、車両前突時の衝突荷重により多気筒エンジンのマウントが破断することで多気筒エンジンが上記他方側の側方に向けて移動する。これより、多気筒エンジンに取り付けられた燃料ポンプについても、多気筒エンジンとともに上記他方側の側方に移動するので、前方からエンジンルーム内に侵入した構造物や、エンジンルーム内での固定が外れたりした補機などがエンジンルームの後方に向けて相対的に移動してきた場合にも、燃料ポンプに干渉するのを抑制することができる。
従って、上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、車両前突時においても多気筒エンジンに取り付けられた燃料ポンプの破損を抑制することができる。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造において、前記EGRクーラは、前記一方側への突出の端部の近傍部分でブラケットを介して前記吸気マニホールドに結合されており、前記ブラケットは、板材が曲折加工されることで形成されている、としてもよい。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、ブラケットを用いてEGRクーラの上記突出端部に近い近傍部分と吸気マニホールドとが接合されている。このため、定常時においては、EGRクーラを多気筒エンジンと吸気マニホールドとに取り付けられているので、EGRクーラを確実に位置固定することができる。
また、上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、板材を曲折加工してブラケットが構成されているので、車両前突時にEGRクーラにおける上記突出端部に対して後方に向けた衝突荷重が加わった際にブラケットが容易に変形してEGRクーラから吸気マニホールドへ荷重が伝達される。よって、上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、車両前突時にEGRクーラからの荷重により多気筒エンジンを上記他方の側方側へと移動させることができる。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造において、前記ブラケットは、前記一方側からの側面視において、複数の曲折部を有するクランク形状を有し、前記EGRクーラと前記ブラケットとの結合部分は、前記吸気マニホールドと前記ブラケットとの結合部分に対して前記車両の上下方向にズレを有し配されている、としてもよい。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、EGRクーラとブラケットとの結合部分と、吸気マニホールドとブラケットとの結合部分と、が上下方向にズレを有しているので、車両前突時にEGRクーラの上記突出端部やその近傍部分に後方に向けた衝突荷重が加わった際に容易にブラケットが変形することとなる。よって、上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、車両前突時にEGRクーラの回動をもって多気筒エンジンを上記他方の側方側へと移動させるのにブラケットが阻害せず、燃料ポンプの破損を抑制するのに優位である。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造において、前記吸気マニホールドは、前記車両前方からの正面視で前記EGRクーラと重複する部分に、前記EGRクーラよりも剛性が高い高剛性部を有する、としてもよい。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、吸気マニホールドにおける上記重複部分に高剛性部を有するので、車両前突時に衝突荷重を受けたEGRクーラが上記のように回動して上記突出端部またはその近傍の部分が吸気マニホールドに衝突した場合にも、吸気マニホールドに対してEGRクーラの衝突部分がめり込んでしまうのを抑制することができる。よって、上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、車両前突時にEGRクーラの回動をもって多気筒エンジンを上記他方の側方側へと確実に移動させることができ、燃料ポンプの破損を抑制するのに優位である。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造において、前記吸気マニホールドの前記高剛性部は、複数条のリブを有する、としてもよい。
上記態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、複数条のリブをもって高剛性部が構成されているので、大幅なコストアップや重量増加を抑えながらEGRクーラよりも剛性が高い高剛性部を実現することができる。
上記の各態様に係る多気筒エンジンの側部構造では、車両前突時においても多気筒エンジンに取り付けられた燃料ポンプの破損を抑制することができる。
実施形態に係る多気筒エンジンの左側側部の構造を示す斜視図である。 多気筒エンジンを左側側方から見た側面図である。 多気筒エンジンの一部と、吸気マニホールドおよびEGRクーラとを上側から見た平面図である。 吸気マニホールドの一部とEGRクーラとを前側から見た正面図である。 吸気マニホールド、EGRクーラ、およびブラケットを斜め下方から見た斜視図である。 EGRクーラに前方から荷重が加わった場合のEGRクーラの姿勢変化を示す斜視図である。 (a)はブラケットが変形する前の状態を示す模式図であり、(b)はブラケットが変形した後の状態を示す模式図である。 EGRクーラの姿勢変化に伴うEGRパイプの変形を示す側面図である。 EGRクーラの姿勢変化と高圧燃料ポンプの右方への移動との関係を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一例であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
1.多気筒エンジン10の側部構造の概要
本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造について、図1および図2を用いて概要を説明する。
図1および図2に示すように、車両1のエンジンルームには、多気筒エンジン10が搭載されている。多気筒エンジン10は、エンジンルーム内において、その気筒軸方向が車両1の前後方向に沿う縦置きの姿勢で搭載されている。多気筒エンジン10は、下部にマウントブラケット19を有する。多気筒エンジン10は、マウントブラケット19と車両1の車体との間にエンジンマウントを介して固定されることにより(矢印A)、エンジンルーム内に搭載されている。
多気筒エンジン10の左方(車両1の左右方向の一方側)には、吸気マニホールド11と、EGRクーラ12と、B-ISG(Belt-Driven Integrated Starter-Generator)13と、A/Cコンプレッサ14と、スターターモータ18と、高圧燃料ポンプ20と、が配設されている。吸気マニホールド11は、多気筒エンジン10のシリンダヘッド10aに取り付けられており、エアクリーナを介して取り込まれた新気と、還流されてくる排気ガスとをミキシングして吸気ポートへと導入する。
EGRクーラ12は、多気筒エンジン10のシリンダヘッド10aに取り付けられており、吸気マニホールド11に対して車両1の前方側部分に配設されている。後述するが、EGRクーラ12と吸気マニホールド11とは、車両1の前後方向において間隔を空けて互いに対向するように配置されている。EGRクーラ12は、多気筒エンジン10から排出される排気ガスの一部を吸気マニホールド11へと還流させる通路(EGR通路)に設けられており、排気ガスを冷却する。EGRクーラ12には、EGRパイプ(EGR通路の一部)16が接続されている。EGRパイプ16は、アルミニウム合金などの金属材料で形成されており、吸気マニホールド11上に取り付けられたEGRバルブ15に接続されている。
EGRバルブ15は、吸気マニホールド11に還流される排気ガスの流量を調整するバルブである。そして、EGRバルブ15からは、吸気マニホールド11内に形成された通路を通り排気ガスが吸気マニホールド11に導入される。
吸気マニホールド11には、スロットルバルブ17が接合されており、エアクリーナを介して取り込まれた新気がスロットルバルブ17を通り導入されるようになっている。
B-ISG13は、吸気マニホールド11およびEGRクーラ12の下方において、多気筒エンジン10の左側面に沿って後方に延びるように配設されている。B-ISG13は、ベルト駆動方式のISGであって、モータ機能を兼ね備えるオルタネータ(つまり、発電装置)である。
A/Cコンプレッサ14は、B-ISG13の下方において、多気筒エンジン10の左側面に沿って後方に延びるように配設されている。A/Cコンプレッサ14は、車室内を冷却するエアーコンディショナの冷媒循環路中に配設され、エバポレータで気化された冷媒を圧縮して液化する。
図2に示すように、高圧燃料ポンプ20は、吸気マニホールド11の下方であって、B-ISG13に対して車両1の前後方向の後方に配設されている。高圧燃料ポンプ20は、燃料タンクから供給される燃料を加圧して多気筒エンジン10の各気筒に装着されたインジェクターに供給する。
図2のB部分で拡大して示すように、高圧燃料ポンプ20は、吸気マニホールド11との間、および車両1の前後方向における前方側がカバー21により覆われている。カバー21は、高圧燃料ポンプ20に対して上方および前方で間隔を空けた状態で配されている。高圧燃料ポンプ20は、カバー21が取り付けられることで、吸気マニホールド11との直接の干渉や、前方から後方に進んでくる物体などからの保護が図られている。
なお、図2に示すように、高圧燃料ポンプ20は、B-ISG13に対して前後方向に間隔を空けるとともに、B-ISG13と上下方向に重複する位置に配されている。
2.吸気マニホールド11およびEGRクーラ12の配置形態
多気筒エンジン10の左側方に配設されている吸気マニホールド11およびEGRクーラ12の配置形態について、図3および図4を用いて説明する。
図3に示すように、吸気マニホールド11は、複数のランナを有するとともに、ランナが多気筒エンジン10のシリンダヘッド10aに形成された吸気ポートに接続されるように、多気筒エンジン10のシリンダヘッド10aに取り付けられている。なお、本明細書では、吸気マニホールド11におけるシリンダヘッド10aへの取付け部を「エンジン側取付け部11a」と記載する。
図3および図4に示すように、吸気マニホールド11は、エンジン側取付け部11aから車両1の左方および下方に向けて延びるように配されている。図3に示すように、EGRバルブ15は、吸気マニホールド11における左方への突出端に近い部分の上面に取り付けられている。
EGRクーラ12は、略直方体形状の外観を有し、吸気マニホールド11の前端に対して間隔G1を空けた状態で前方に配されている。そして、EGRクーラ12は、長手方向の一端側の部分で多気筒エンジン10のシリンダヘッド10aに取り付けられている。なお、本明細書では、EGRクーラ12におけるシリンダヘッド10aへの取付け部を「エンジン側取付け部12a」と記載する。
EGRクーラ12における長手方向の他端部(突出端部)には、EGRパイプ16を接続するためのフランジ部12cが形成されている。フランジ部12cでEGRクーラ12に接続されたEGRパイプ16は、湾曲しながら後方へと延び、EGRバルブ15に接続されている。EGRパイプ16の形状については、後述する。
吸気マニホールド11とEGRクーラ12とは、ブラケット22で相互に結合されている。ブラケット22は、金属などからなる板材がクランク形状に曲折加工されてなる。そして、ブラケット22は、EGRクーラ12に対して、当該EGRクーラ12におけるフランジ部12cよりも少しエンジン側取付け部12aの側の部分(ブラケット結合部12b)に結合されている。また、ブラケット22は、吸気マニホールド11に対して、当該マニホールド11におけるEGRクーラ12のブラケット結合部12bの後方に位置する部分(ブラケット結合部11b)に接合されている。
EGRクーラ12は、エンジン側取付け部12aとブラケット結合部12bとの2点で固定されている。そして、吸気マニホールド11とEGRクーラ12とは、多気筒エンジン10のシリンダヘッド10aへの取り付け位置(エンジン側取付け部11aとエンジン側取付け部12a)が車両1の前後方向のズレを有しているとともに、ブラケット22を間に介してブラケット結合部11b,12b同士が結合されていることによって、車両1の前後方向において互いに間隔G1を空けて配設されている。
図3に示すように、吸気マニホールド11は、車両1の左右方向(車幅方向)におけるエンジン側取付け部11aとブラケット結合部11bとの間の領域に複数条のリブ11cが設けられている。複数条のリブ11cは、上方および前方(EGRクーラ12に対向する側)に向けて突出するように設けられている。吸気マニホールド11におけるエンジン側取付け部11aとブラケット結合部11bとの間の領域は、複数条のリブ11cの形成を以ってEGRクーラ12よりも剛性が高い高剛性部とされている。
また、図4に示すように、吸気マニホールド11およびEGRクーラ12を車両1の前方側から正面視する場合に、EGRクーラ12は、ブラケット接合部12bを含む全体が吸気マニホールド11に対して重複するように配設されている。なお、図4に示すように、EGRクーラ12は、車両1の上下方向においても、全体が吸気マニホールド11に対して重複するように配設されている。
3.ブラケット22の形状
吸気マニホールド11とEGRクーラ12との結合に用いられているブラケット22の形状について、図5を用いて説明する。
図5の矢印Cで指し示す部分に示すように、ブラケット22は、EGRクーラ12のブラケット結合部12bに結合されるEGRクーラ結合片部22aと、吸気マニホールド11のブラケット結合部11bに結合されるマニホールド結合片部22bと、EGRクーラ結合片部22aとマニホールド結合片部22bとの間に配された中間片部22cと、を有する。EGRクーラ結合片部22aと中間片部22cとは曲折されてなる曲折部22dにより連続し、中間片部22cとマニホールド結合片部22bとは同じく曲折されてなる曲折部22eにより連続している。ブラケット22は、全体として2箇所の曲折部22d,22eを有するクランク形状を有する。
ブラケット22におけるEGRクーラ結合片部22aの前側主面から、マニホールド結合片部22bの後側主面までの寸法は、EGRクーラ12のブラケット結合部12bと吸気マニホールド11のブラケット結合部11bとの間に設けようとする間隔G1に基づき設定されている。
また、ブラケット22では、車両1の上下方向において、EGRクーラ結合片部22aとマニホールド結合片部22bとが寸法G2だけズレを有する。
4.車両前突時におけるEGRクーラ12の姿勢変化
車両前突時においては、外部から構造物がエンジンルームに侵入したり、エンジンルーム内におけるメンバや種々の補機の固定部が破損したりした場合に、これら構造物や機器が多気筒エンジン10の左方を後方に向けて相対的に移動することが生じる。このような車両前突時におけるEGRクーラ12の姿勢変化について、図6から図8を用いて説明する。
図6に示すように、車両前突時において、エンジンルーム内を前方から後方に向けて構造物等が相対的に移動してきた場合には、多気筒エンジン10の左方であって吸気マニホールド11の前方に配設されたEGRクーラ12に矢印F1で示すような衝突荷重が加わる。このような衝突荷重が加わった場合には、図7(a)に示すように、EGRクーラ12のブラケット結合部12bからブラケット22のEGRクーラ結合片部22aに矢印F4で示すような荷重が作用する。そして、EGRクーラ結合片部22aに作用する荷重が所定の荷重に達した時点で、図7(b)に示すように、ブラケット22の曲折部22d,22eや中間片部22cなどが変形してEGRクーラ12のブラケット結合部12bが矢印Eで示すように後退する。ブラケット22の変形によりEGRクーラ12のブラケット結合部12bが後退すると、図6に示すように、EGRクーラ12は、エンジン側取付け部12aを支点として回動する(矢印D)。
なお、図6に示すようなEGRクーラ12の回動に際しては、図8に示すように、EGRパイプ16の変形も伴う。具体的に、図8に示すように、EGRクーラ12とEGRバルブ15との間を接続するEGRパイプ16は、EGRクーラ接続部16aとEGRバルブ接続部16bとの間に中間部16cと2つの湾曲部16d,16eとを有する。そして、EGRクーラ12が矢印F6のような衝突荷重を受けて矢印H1のように回動する場合に、EGRパイプ16は、中間部16cや湾曲部16d,16eが変形して、EGRクーラ12の移動に伴って矢印H2のように変形する(矢印H3)。これにより、車両前突時において、EGRクーラ12の回動がEGRパイプ16によって阻害されることはない。
EGRクーラ12の回動には、図7(b)に示すように、ブラケット22のEGRクーラ結合片部22aを間に挟んでEGRクーラ12の後面部12dと吸気マニホールド11の前端部とが押し当てられた状態となる(矢印E)。なお、本明細書では、ブラケット22の変形時において、吸気マニホールド11におけるEGRクーラ結合片部22aが当接する部分を「押圧受部11d」と記載する。
図6、図7(b)、および図8に示すように、ブラケット22の変形によりEGRクーラ結合片部22aを挟んでEGRクーラ12のブラケット結合部12bが押し当てられた押圧受部11dには、矢印F2,F5,F7で示すような荷重が加わる。そして、EGRクーラ12の回動によってEGRクーラ12から吸気マニホールド11に加わる荷重F2,F5,F7は、図6に示すように、車両1の右側に向けた成分を含む。このため、吸気マニホールド11から多気筒エンジン10に対して右方に向けた荷重が加わる(矢印F3)。
5.車両前突時における高圧燃料ポンプ20の破損抑制メカニズム
上述のように、本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、車両前突時にEGRクーラ12を回動させて多気筒エンジン10に右方に向けた荷重を加えることとしている。そして、これにより車両前突時における高圧燃料ポンプ20の破損抑制を図ることとしている。そのメカニズムについて、図9を用いて説明する。
図9に示すように、車両前突して車両1のエンジンルーム内に構造物500が侵入した場合を想定する。そして、構造物500は、多気筒エンジン10の左方を後方に向けて相対的に移動し(矢印I1)、EGRクーラ12に衝突する。EGRクーラ12は、上述のように、構造物500からの衝突荷重を受けて回動し、変形したブラケット22(図9では、図示を省略。)を挟んで吸気マニホールド11に押し付けられる。
吸気マニホールド11は、EGRクーラ12からの押圧力の内、右方に向く成分(矢印F6)により右方に向けて移動しようとする。そして、衝撃荷重が所定の大きさに達した場合には、多気筒エンジン10を車体に固定しているエンジンマウントやマウントブラケット19等が破断して、多気筒エンジン10が右方に移動可能な状態となる。このため、多気筒エンジン10は、吸気マニホールド11からの押圧力成分F6を受けて右方に移動する(矢印I3)。
上記のように、多気筒エンジン10が右方に移動するのに伴って、高圧燃料ポンプ20も矢印I4で示すように右方に移動する。これより、仮に構造物が矢印I5で示すようにエンジンルームの後方へと相対的に移動してきたとしても、当該構造物500が高圧燃料ポンプ20に干渉するのが抑制される。よって、本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、車両前突時においても高圧燃料ポンプ20の破損を抑制することができる。
6.効果
本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、吸気マニホールド11の前方に配されたEGRクーラ12が、車両1の前方からの正面視で吸気マニホールド11と重複するように配されているので、車両前突時において、EGRクーラ12に衝突荷重が作用した場合にEGRクーラ12における突出端部(フランジ部12c)が後方へと移動するように回動して吸気マニホールド11を介して多気筒エンジン10に対して右方に向けて荷重が加えられる。このため、多気筒エンジン10の側部構造では、車両前突時の衝突荷重により多気筒エンジン10のエンジンマウントやマウントブラケット19等が破断することで多気筒エンジン10が右方に向けて移動する。これより、多気筒エンジン10に取り付けられた高圧燃料ポンプ20についても、多気筒エンジン10とともに右方に移動するので、前方からエンジンルーム内に侵入した構造物500や、エンジンルーム内での固定が外れたりした補機(例えば、B-ISG13やA/Cコンプレッサ14など)などがエンジンルームの後方に向けて相対的に移動してきた場合にも、高圧燃料ポンプ20に干渉するのを抑制することができる。
また、本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、ブラケット22を用いてEGRクーラ12のブラケット結合部12bと吸気マニホールド11のブラケット結合部11bとが結合されている。このため、定常時(車両1が衝突していない状態)においては、EGRクーラ12が多気筒エンジン10と吸気マニホールド11との両方に取り付けられることで、EGRクーラを確実に位置固定することができる。
また、本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、板材を曲折加工してブラケット22が構成されているので、車両前突時にEGRクーラ12のフランジ部12cに後方に向けた衝突荷重が加わった際にブラケット22が容易に変形してEGRクーラ12から吸気マニホールド11へ荷重が伝達される。よって、多気筒エンジン10の側部構造では、車両前突時にEGRクーラ12からの荷重により多気筒エンジン10を右方へと移動させることができる。
また、本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、EGRクーラ12とブラケット22との結合部分(ブラケット22のEGRクーラ結合片部22a)と、吸気マニホールド11とブラケット22との結合部分(ブラケット22のマニホールド結合片部22b)と、が上下方向にズレG2を有しているので、車両前突時にEGRクーラ12のフランジ部12cやその近傍部分に後方に向けた衝突荷重が加わった際に容易にブラケット22が変形することとなる。よって、多気筒エンジン10の側部構造では、車両前突時にEGRクーラ12の回動をもって多気筒エンジン10を右方へと移動させるのにブラケット22が阻害せず、高圧燃料ポンプ20の破損を抑制するのに優位である。
また、本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、吸気マニホールド11におけるEGRクーラ12の後方の部分(正面視でEGRクーラ12が重複する部分)に複数条のリブ11cを有する高剛性部を設けることによって当該部分おける剛性をEGRクーラ12よりも高くしている。このため、車両前突時に衝突荷重を受けたEGRクーラ12が回動してブラケット接合部12bがブラケット22を間に挟んで吸気マニホールド11に衝突した場合にも、吸気マニホールド11に対してEGRクーラ12の衝突部分がめり込んでしまう(没入してしまう)のを抑制することができる。よって、多気筒エンジン10の側部構造では、車両前突時にEGRクーラ12の回動をもって多気筒エンジン10を右方へと移動させることができ、高圧燃料ポンプ22の破損を抑制するのに優位である。
また、本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、複数条のリブ11cを形成することにより吸気マニホールド11に高剛性部を構成しているので、大幅なコストアップを抑えながら剛性の向上を図ることができる。
以上のように、本実施形態に係る多気筒エンジン10の側部構造では、車両前突時においても多気筒エンジン10の左側面に取り付けられた高圧燃料ポンプ22の破損を抑制することができる。
[変形例]
上記実施形態では、多気筒エンジン10の左方に吸気マニホールド11とEGRクーラ12と高圧燃料ポンプ20とを配設することとしたが、本発明では、多気筒エンジンの右方に吸気マニホールドとEGRクーラと燃料ポンプを配設することも可能である。
また、上記では、多気筒エンジン10の気筒数については特に言及しなかったが、2気筒以上のエンジンについて上記実施形態と同じ構成を採用することで上記同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、多気筒エンジン10として直噴エンジンを想定して、燃料ポンプとして高圧燃料ポンプ20を備える構成を一例としたが、本発明は、直噴エンジンではない多気筒エンジンを採用し、高圧燃料ポンプではない燃料ポンプを採用することも可能である。
上記実施形態では、車両1の前方からの正面視で、EGRクーラ12が吸気マニホールド11に対して全体が重複するような配置としたが、本発明では、正面視でEGRクーラにおける少なくとも一部が吸気マニホールドに対して重複するようにすれば上記同様の効果を得ることが可能である。
上記実施形態では、EGRクーラ12と吸気マニホールド11との間を接合するブラケット22について、2つの曲折部22d,22eを有する全体としてクランク形状のブラケットを一例として採用したが、本発明では、クランク形状以外でも複数の曲折部を有するブラケットを採用することも可能である。
同様に、上記実施形態では、EGRクーラ12とEGRバルブ15とを接続するEGRパイプ16の形状について、2つの湾曲部16d,16eを有するパイプを一例として採用したが、本発明では、EGRパイプが必ずしも湾曲部や曲折部を有さなくても、EGRクーラの回動を阻害しないように変形する構成であればよい。
上記実施形態では、EGRクーラ12および吸気マニホールド11が多気筒エンジン10のシリンダヘッド10aに取り付けられてなる構成を一例として採用したが、本発明は、これに限らず、シリンダブロックに対して固定されてなる構成を採用することも可能である。
図9を用いた上記説明では、外部からエンジンルームに侵入した構造体500がエンジンルームの後方に向けて進む状況を一例としたが、本発明では、車両前突により破損等した車体骨格部材がエンジンルームの後方に向けて進むような状況においても、上記同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、EGRクーラ12の下方にB-ISG13が配設され、B-ISG13の下方にA/Cコンプレッサ14が配設されてなるレイアウトを一例として採用したが、本発明では、B-ISGやA/Cコンプレッサの配置場所については、これに限定を受けるものではない。また、上記実施形態では、所謂、マイルドハイブリッドシステムを備える車両1を一例としたために、B-ISG13を備える構成としたが、本発明では、マイルドハイブリッドシステムを備えず、単なるオルタネータを採用することも可能である。
また、本発明では、ハイブリッドシステムを備える場合において、オルタネータやB-ISGなどの発電装置を備えない構成を採用することも可能である。
上記実施形態では、高圧燃料ポンプ20の前方および上方を覆うようにカバー21を取り付けてなる構成を一例として採用したが、本発明では、燃料ポンプを覆うカバーは必須の構成ではない。
1 車両
10 多気筒エンジン
11 吸気マニホールド
11d 押圧受部
12 EGRクーラ
12a エンジン側取付け部
12b ブラケット接合部
16 EGRパイプ
19 マウントブラケット
20 高圧燃料ポンプ
22 ブラケット
22d,22e 曲折部

Claims (5)

  1. 気筒列方向が車両の前後方向に沿うように縦置きの姿勢で前記車両のエンジンルームに搭載された多気筒エンジンの側部構造であって、
    前記多気筒エンジンにおける前記車両の左右の内の一方側の側面である一側面に取り付けられた吸気マニホールドと、
    前記多気筒エンジンから排出される排気ガスを前記吸気マニホールドに還流させる通路に設けられ、当該通路を流通する前記排気ガスを冷却し、且つ、前記吸気マニホールドに対して間隔を空けつつ前後方向に対向するように当該吸気マニホールドの前方に配置されたEGRクーラと、
    前記多気筒エンジンの前記一側面における前記EGRクーラよりも後方の部分に取り付けられた燃料ポンプと、
    を備え、
    前記EGRクーラは、前記多気筒エンジンの前部に取り付けられる取付け部を有し、且つ、当該取付け部から前記一方側に向けて突出するように配されているとともに、当該EGRクーラと前記吸気マニホールドとを車両前方から正面視する場合に、前記吸気マニホールドに対して重複する部分を有するように配されている、
    多気筒エンジンの側部構造。
  2. 請求項1に記載の多気筒エンジンの側部構造において、
    前記EGRクーラは、前記一方側への突出の端部の近傍部分でブラケットを介して前記吸気マニホールドに結合されており、
    前記ブラケットは、板材が曲折加工されることで形成されている、
    多気筒エンジンの側部構造。
  3. 請求項2に記載の多気筒エンジンの側部構造において、
    前記ブラケットは、前記一方側からの側面視において、複数の曲折部を有するクランク形状を有し、
    前記EGRクーラと前記ブラケットとの結合部分は、前記吸気マニホールドと前記ブラケットとの結合部分に対して前記車両の上下方向にズレを有し配されている、
    多気筒エンジンの側部構造。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の多気筒エンジンの側部構造において、
    前記吸気マニホールドは、前記車両前方からの正面視で前記EGRクーラと重複する部分に、前記EGRクーラよりも剛性が高い高剛性部を有する、
    多気筒エンジンの側部構造。
  5. 請求項4に記載の多気筒エンジンの側部構造において、
    前記吸気マニホールドの前記高剛性部は、複数条のリブを有する、
    多気筒エンジンの側部構造。
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