JP2023130659A - 眼鏡レンズ加工装置、及び眼鏡レンズ加工装の処理プログラム - Google Patents

眼鏡レンズ加工装置、及び眼鏡レンズ加工装の処理プログラム Download PDF

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裕紀 内門
Hiroki Uchikado
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Abstract

【課題】 検出器の検出エラーの発生を低減する。また、検出器の誤検出又は誤反応を低減する。【解決手段】 眼鏡レンズの周縁を加工具によって加工する眼鏡レンズ加工装置は、眼鏡レンズの加工のために使用される移動部材(レンズ保持軸102)の移動を検出する検出器(原点センサ125等)と、検出器を清掃する清掃手段(清掃ユニット160A等)と、清掃手段を作動させる清掃指令信号を出力する信号出力手段と、出力された清掃指令信号に基づいて清掃手段を作動する制御手段と、を備える。【選択図】 図7

Description

眼鏡レンズの周縁を加工具によって加工する眼鏡レンズ加工装置、及びその処理プログラムに関する。
眼鏡レンズの周縁を眼鏡枠形状に合うように加工具(例えば、砥石、カッター)によって加工する眼鏡レンズ加工装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の装置では、例えば、レンズ保持軸に保持された眼鏡レンズと加工具との位置関係を変えるためにレンズ保持軸を移動する移動手段が備えられている。そして、レンズ保持軸の相対的な各移動方向(例えば、レンズ保持軸に沿う方向、レンズ保持軸と加工具の回転軸との軸間距離が変動される方向、及び眼鏡レンズの回転方向)の移動を検出するための検出器(例えば、フォトセンサ)が備えられている。
特開2017―177234号公報
ところで、眼鏡レンズの加工時には加工カスが発生し、その加工カス等の付着物が検出器に付着していく。検出器への付着物の量が多くなると、誤検出又は誤反応によって検出エラーが発生する場合がある。この場合、眼鏡レンズ加工装置内の状態は、熟練者が装置のカバー等を外し、詳細に点検をしないと分からず、検出エラーに対する適切な対処が行えない。また、検出器への加工カス等の付着に起因する検出器の誤検出又は誤反応により、眼鏡レンズの加工精度が低下する可能性がある。
本開示は、上記従来技術に鑑み、検出器の検出エラーの発生を低減できる眼鏡レンズ加工装置及びその処理プログラムを提供することを技術課題とする。また、本開示は、検出器の誤検出又は誤反応を低減できる眼鏡レンズ加工装置及びその処理プログラムを提供することを技術課題とする。
(1) 本開示の第1態様に係る眼鏡レンズ加工装置は、眼鏡レンズの周縁を加工具によって加工する眼鏡レンズ加工装置であって、眼鏡レンズの加工のために使用される移動部材の移動を検出する検出器と、前記検出器を清掃する清掃手段と、前記清掃手段を作動させる清掃指令信号を出力する信号出力手段と、出力された前記清掃指令信号に基づいて前記清掃手段を作動する制御手段と、を備えることを特徴とする。
(2) 本開示の第2態様に係る眼鏡レンズ加工装置の処理プログラムは、眼鏡レンズの加工のために使用される移動部材の移動を検出する検出器と、前記検出器を清掃する清掃手段と、を備える眼鏡レンズ加工装置の制御部によって実行される眼鏡レンズ加工装置の処理プログラムであって、前記清掃手段を作動させる清掃指令信号を出力する信号出力ステップと、前記清掃指令信号の出力に基づいて前記清掃手段を作動する制御ステップと、を前記制御部に実行させることを特徴とする。
実施例に係る眼鏡レンズ加工装置1における加工機構部の構成を説明する図である。 眼鏡レンズ加工装置が備える加工室の例を示す図である。 レンズ保持軸の回転方向の移動を検出する検出器の清掃ユニットを説明するための概略図である。 X方向におけるレンズ保持軸の移動を検出する検出器の清掃ユニットを説明するための概略図である。 Y方向におけるレンズ保持軸の移動を検出する検出器の清掃ユニットを説明するための概略図である。 眼鏡レンズ加工装置1の電気的構成を説明する図である。 清掃処理のフローチャートである。
以下、典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。なお、以下の<>にて分類された項目は、独立又は関連して利用されうる。
[概要]
例えば、眼鏡レンズ加工装置(例えば、眼鏡レンズ加工装置1)は、眼鏡レンズの周縁を加工具(例えば、加工具368)によって加工する。例えば、眼鏡レンズ加工装置は、検出器(例えば、原点センサ125,145,155)を備える。例えば、検出器は、眼鏡レンズの加工のために使用される移動部材(例えば、レンズ保持軸102)の移動を検出する。例えば、眼鏡レンズ加工装置は、清掃手段(例えば、清掃ユニット160A、160B、160C)を備える。例えば、清掃手段は、検出器を清掃する。例えば、眼鏡レンズ加工装置は、信号出力手段(例えば、制御部50)を備える。例えば、信号出力手段は、清掃手段を作動させる清掃指令信号を出力する。例えば、眼鏡レンズ加工装置は、制御手段(例えば、制御部50)を備える。例えば、制御手段は、信号出力手段から出力された清掃指令信号に基づいて清掃手段を作動する。これにより、検出器に加工カス等が付着することに起因する、検出器の検出エラーの発生を低減することができる。また、検出器に加工カス等が付着することに起因する、検出器の誤検出又は誤反応を低減できる。これにより、移動部材が移動する方向における眼鏡レンズの加工精度の低下を抑えることがきる。
なお、眼鏡レンズ加工装置は、各種信号を取得する信号取得手段(例えば、制御部50)を備えていてもよい。
<移動手段>
例えば、眼鏡レンズ加工装置は、移動手段(例えば、移動ユニット120)を備えていてもよい。例えば、移動手段は、眼鏡レンズと加工具との相対的な位置関係を変えるために移動部材を移動する。例えば、移動手段は、移動部材の例であるレンズ保持軸を軸回りに回転する回転手段(例えば、レンズ回転ユニット120A)を備えていてもよい。例えば、移動手段は、レンズ保持軸の軸方向(例えば、X方向)における眼鏡レンズと加工具との位置関係を変えるための第1移動手段(例えば、第1移動ユニット120B)を備えていてもよい。例えば、移動手段は、レンズ保持軸と加工具の回転軸との軸間距離を変動させる方向(例えば、Y方向)における眼鏡レンズと加工具との位置関係を変えるための第2移動手段(例えば、第2移動ユニット120C)を備えていてもよい。
<信号出力手段>
例えば、信号出力手段は、検出器の状態情報に基づいて清掃指令信号を出力してもよい。例えば、眼鏡レンズ加工装置は、検出器に付着した付着物を検出する付着物検出手段(例えば、制御部50)を備え、検出器の状態情報の例として、付着物検出手段の検出結果を得る。そして、信号出力手段は、付着物検出手段の検出結果に基づいて清掃指令信号を出力してもよい。さらに、付着物検出手段の検出結果に基づいて検出器の清掃が必要か否かを判別する判別手段(例えば、制御部50)が設けられていてもよい。例えば、検出器に付着した付着物の検出は、検出器の電圧を確認し、その確認電圧に基づいて行われる。例えば、検出器がフォトセンサの場合、フォトセンサが持つ発光部と受光部との間の光路に遮光板(例えば、遮光板126,146,156)が挿入されていない状態で、検出器の確認電圧が所定値以下の場合に検出器の清掃が必要と判別される。この場合、検出器への付着物の量が多くなったときに清掃が実行されるので、清掃実行に伴う発光部及び受光部のセンサ面への影響が軽減される。
例えば、信号出力手段は、眼鏡レンズ加工装置の電源投入の信号に基づいて清掃指令信号を出力してもよい。これにより、眼鏡レンズ加工装置の駆動開始に当たって検出器の検出エラーの発生を低減して、装置を良好に駆動できる。
例えば、信号出力手段は、作業者による操作部(例えば、操作部55)の操作信号に基づいて清掃指令信号を出力してもよい。例えば、清掃開始のスイッチが操作部に配置され、作業者によって清掃開始のスイッチが操作されることにより、清掃指令信号が出力されてもよい。これにより、作業者は検出器の清掃が必要と認識した場合等において、適宜、検出器の清掃を実行できる。
例えば、信号出力手段は、定期的なタイミングの信号に基づいて清掃指令信号を出力してもよい。例えば、定期的なタイミングとしては、経過時間及びレンズ加工枚数の計測結果の少なくとも一方が挙げられる。例えば、最後の清掃実行時からの経過時間が所定値に達した後に、あるいは、最後の清掃実行時から眼鏡レンズの加工枚数が所定値に達した後に、清掃指令信号が出力されてもよい。これにより、自動的に定期的なタイミングで清掃が実行されるため、清掃の実行の時期を逸せずに済む。
例えば、信号出力手段は、眼鏡レンズ加工装置の所定の動作モードを開始する信号に基づいて清掃指令信号を出力してもよい。例えば、所定の動作モードとして、装置の動作不良の確認又は装置の点検等のために、装置の動作状態を確認する確認動作モードが挙げられる。例えば、確認動作モードでは、移動部材の例であるレンズ保持軸を原点位置に移動させる原点移動確認動作が行われてもよい。この場合、確認動作に先立ち、検出器の清掃が先に実行されることにより、確認動作モードにおける装置不具合の有無の確認がより正確に行える。
なお、信号出力手段が出力する清掃指令信号は、検出器の状態情報に基づく信号、眼鏡レンズ加工装置の電源投入時の信号、定期的なタイミングの信号、作業者による操作部の操作に基づいて出力される清掃開始の操作信号、及び眼鏡レンズ加工装置の所定の動作モードを開始する信号の少なくとも何れかに基づくものであればよく、単独であってもよいし、複数が組み合わされたものであってもよい。
<検出器>
例えば、検出器は原点センサを含んでいてもよい。例えば、原点センサは移動部材の移動の原点位置を検知するために使用される。例えば、検出器は原点センサに限られず、眼鏡レンズの加工のために使用される移動部材の移動を検出するものであればよい。また、例えば、検出器は、フォトセンサであってもよい。例えば、フォトセンサは発光部と受光部を持つものを使用できる。例えば、検出器は、光学式リニアエンコーダ、あるいはレーザ式ラインセンサであってもよい。例えば、検出器は、近接センサであってもよい。例えば、近接センサは、磁誘導を利用した高周波発振型、磁石を用いた磁気型、検出物体とセンサとの間の静電容量の変化を検出する静電容量型、等を使用できる。
<清掃手段>
例えば、清掃手段は、検出器に付着した付着物を清掃(除去を含む)できる構成であればよい。例えば、清掃手段は、検出器が持つ発光部と受光部との間の光路に出し入れされる遮光板(例えば、遮光板126,146,156)に設けられた清掃具(例えば、清掃具162A,162B,162C)を備えていてもよい。例えば、清掃具は、検出器のセンサ面に接触する接触部材(例えば、ブラシ、布)で構成することができる。例えば、遮光板は、移動部材に接続され、移動手段によって検出器が位置する方向に移動される。そして、検出器の清掃時には、制御手段により、移動手段が制御され、検出器の位置に清掃具が移動される。これにより、検出器の清掃(例えば、付着物の除去)が良好に行われる。
例えば、清掃手段は、検出器に向けて気体(例えば、空気)を噴射する気体噴射手段であってもよい。噴射された気体によって検出器に付着した付着物が吹き飛ばされることにより、検出器の清掃が行われる。また、例えば、清掃手段は、検出器に付着した付着物を吸引する手段(例えば、掃除機のような吸引)であってもよい。
<制御手段>
なお、例えば、制御手段は、信号出力手段を兼ねていてもよい。また、制御手段は、移動手段の制御を兼ねていてもよい。また、例えば、信号出力手段と、清掃手段を作動する制御手段と、移動手段を制御する制御手段と、が別途それぞれ設けられている構成であってもよい。もちろん、各制御手段は、複数の制御手段の組み合わせによって構成されてもよい。
<所定の動作モード>
例えば、眼鏡レンズ加工装置は、所定の動作モードの一つとして眼鏡レンズ加工装置の状態を確認する確認動作モードが実行されるように構成されていてもよい。例えば、確認動作モードには、移動部材を所定の原点位置に移動させる動作が含まれる。例えば、確認動作モードでは、移動部材の移動方向(例えば、レンズ保持軸の回転方向、X方向、Y方向)における原点検知の不具合がないか、確認される。この場合、例えば、検出器は移動部材の移動の原点位置を検出するための原点センサを含む。また、例えば、信号取得手段は、確認動作モードを開始するための動作モード開始信号を取得する。例えば、信号出力手段は、所定の動作モードである確認動作モードを開始するための動作モード開始信号に基づいて清掃指令信号を出力する。そして、例えば、制御手段は、確認動作モードの実行前に、出力された清掃指令信号に基づいて清掃手段を作動する。これにより、確認動作モードの実行前に検出器の清掃が行われるため、確認動作モードにおける装置の状態(不具合の有無、等)の確認がより正確に行われる。
<処理プログラム>
なお、本開示においては、本実施形態に記載した装置に限定されない。例えば、下記実施形態の機能を行う眼鏡レンズ形状測定プログラム(ソフトウェア)をネットワーク又は各種記憶媒体等を介して、システムあるいは装置に供給する。そして、システムあるいは装置の制御装置(例えば、CPU等)がプログラムを読み出し、実行することも可能である。
例えば、眼鏡レンズ加工装置の制御部によって実行される眼鏡レンズ加工装置の処理プログラムは、清掃手段を作動させる清掃指令信号を出力する信号出力ステップと、清掃指令信号の出力に基づいて清掃手段を作動する制御ステップと、を制御部に実行させる。これにより、検出器の検出エラーの発生を低減することができる。
[実施例]
本開示における典型的な実施例の1つについて、図面を参照して説明する。図1は、実施例に係る眼鏡レンズ加工装置1における加工機構部の構成を説明する図である。
実施例の眼鏡レンズ加工装置1は、レンズ保持部100を備える。レンズ保持部100は、被加工レンズである眼鏡レンズ(以下、レンズLE)を保持するレンズ保持軸102(レンズチャック軸)を備える。例えば、レンズ保持軸102は、レンズLEを挟み込んで保持するための2つのレンズ保持軸(レンズチャック軸)102R,102Lを備える。眼鏡レンズ加工装置1は、レンズ形状測定ユニット200を備える。眼鏡レンズ加工装置1は、第1加工具ユニット300を備える。第1加工具ユニット300は、レンズLEの周縁を加工するための加工具368を備える。眼鏡レンズ加工装置1は、第2加工具ユニット400を備える。第2加工具ユニット400は、例えば、眼鏡レンズの屈折面に穴を加工するための穴加工具440等を備える。眼鏡レンズ加工装置1は、レンズ保持軸102に保持されたレンズLEと加工具368との相対的な位置関係を変更する(調整する)ための移動手段の例である移動ユニット120を備える。移動ユニット120は、レンズ回転ユニット120A、第1移動ユニット120B、第2移動ユニット120Cを備える。
レンズ回転ユニット120Aは、一対のレンズ保持軸102を軸回りに回転させるために構成されている。第1移動ユニット120Bは、レンズ保持軸102の軸方向(これをX方向とする)におけるレンズLEと加工具368との位置関係を変えるために構成されている。第2移動ユニット120Cは、レンズ保持軸102と加工具368の回転軸361との軸間距離を変動させる方向(これをY方向とする)におけるレンズLEと加工具368との位置関係を変えるために構成されている。また、移動ユニット120は、レンズLEと第2加工具ユニット400が持つ穴加工具440等との相対的な位置関係を変えるためにも使用される。また、移動ユニット120は、レンズ形状測定ユニット200によるレンズLEの屈折面形状の測定時にも使用される。
以下、眼鏡レンズ加工装置1における各構成の具体例を詳細に説明する。レンズ保持部100は、眼鏡レンズ加工装置1の本体のベース170上に搭載されている。
<レンズ回転ユニット>
レンズ回転ユニット120Aについて説明する。レンズ保持部100のキャリッジ101の右腕101Rにレンズ保持軸102Rが、左腕101Lにレンズ保持軸102Lが、それぞれ回転可能に、且つ互いに同軸となるように保持されている。レンズ保持軸102Rが、右腕101Rに取り付けられたモータ110によってレンズ保持軸102L側に移動されると、レンズLEが2つのレンズ保持軸102R,102Lに挟み込まれて保持される。2つのレンズ保持軸102R,102Lは、右腕101Rに取り付けられたモータ120によってギヤ123を介して同期して回転される。ギヤ123は、レンズ保持軸102Rに同軸に取り付けられている。
また、キャリッジ101のレンズ保持軸102R側には、レンズ保持軸102の回転方向の移動を検出するための検出器の例である原点センサ125が、取り付け部材を介して取り付けられている。例えば、原点センサ125は、発光部と受光部とを持つフォトセンサが使用される。そして、ギヤ123に、発光部と受光部との間の光路に出し入れされる遮光板126が取り付けられている。すなわち、遮光板126はギヤ123を介してレンズ保持軸102に接続されている。遮光板126が原点センサ125の発光部と受光部との間の光路に挿入されることにより、レンズ保持軸102の回転角度の原点位置が検出される。
<第1移動ユニット>
第1移動ユニット120Bについて説明する。レンズ保持軸102及び加工具回転軸361と平行に延びるシャフト103,104に、X軸移動支基140が設けられている。X軸移動支基140は、X軸移動用モータ142の動力によって、シャフト103,104に沿ってX軸方向に移動することができる。キャリッジ101はX軸移動支基140に搭載されている。
また、ベース170上に、レンズ保持軸102のX方向の移動を検出するための検出器の例である原点センサ145が、取り付け部材を介して取り付けられている。例えば、原点センサ145は、発光部と受光部とを持つフォトセンサが使用される。そして、X軸移動支基140には、発光部と受光部との間の光路に出し入れされる遮光板146が取り付けられている。すなわち、遮光板146は、X軸移動支基140を介して、X方向に移動されるレンズ保持軸102に接続されている。遮光板146が原点センサ145の発光部と受光部との間の光路に挿入されることにより、レンズ保持軸102のX方向における原点位置が検出される。
なお、X軸移動用モータ142の回転軸にはエンコーダ143(図6参照)が設けられている。エンコーダ143によって、X方向における原点位置に対するレンズ保持軸102(すなわち、レンズLE)の位置が検知される。また、エンコーダ143は、レンズLEの前面及び後面の形状を測定するためにも使用される。
<第2移動ユニット>
第2移動ユニット120Cについて説明する。X軸移動支基140には、レンズ保持軸102と砥石回転軸361とを結ぶ方向に延びるシャフト151aが固定されている。Y軸移動用モータ152が回転すると、Y方向に延びるボールねじ151bが回転する。その結果、キャリッジ101の左腕101L及び右腕101R(すなわちレンズ保持軸102)は、シャフト156に沿ってY軸方向に移動する。
また、X軸移動支基140に、レンズ保持軸102のY方向の移動を検出するための検出器の例である原点センサ155が、取り付け部材を介して取り付けられている。例えば、原点センサ155は、発光部と受光部とを持つフォトセンサが使用される。そして、キャリッジ101の左腕101Lの端に、発光部と受光部との間の光路に出し入れされる遮光板156であって、Y方向に延びる遮光板156が取り付けられている。すなわち、遮光板156は、キャリッジ101を介してY方向に移動されるレンズ保持軸102に接続されている。遮光板156が原点センサ155の発光部と受光部との間の光路に挿入されることにより、レンズ保持軸102のY方向における原点位置が検出される。また、Y軸移動用モータ152の回転軸には、Y方向における原点位置に対するレンズ保持軸102の位置を検出するエンコーダ153が設けられている。
<清掃ユニット>
移動ユニット120が備えるレンズ回転ユニット120A、及び第1移動ユニット120B、第2移動ユニット120Cは、それぞれが持つ原点センサ(レンズ保持軸102の移動を検出する検出器)125,145及び155を清掃するための清掃ユニット160A、160B、160Cが設けられている。
図2に示すように、眼鏡レンズ加工装置1は、加工室6を備える。レンズ保持軸102に保持されたレンズLE及びレンズLEを加工するための加工具(加工具368、仕上げ加工具430、穴あけ加工具440等)は、加工室6の内部に配置される。加工室6はレンズLE及び加工具368等を取り囲むように前側側壁、左右の側壁、後側側壁、等によって構成されている。加工室6の上面は図示を略す開閉窓が配置される。加工室6は、加工時に使用される研削水及び加工時に発生した加工カスが加工室外の電装部品を含む各種部材に影響を与えないように設けられている。
しかし、加工室6は完全に密閉されているわけでないため、加工室6からの空気が加工室外に漏れる。このために、原点センサ125,145及び155にも加工カスが少なからず付着(堆積)する。また、図1に示された加工機構部はカバーで覆われるが、外気の侵入により埃等が加工機構部に付着する。原点センサ125,145及び155に加工カス等の付着物が多く堆積すると、誤検出又は誤反応してしまい、検出エラーとなる。この検出エラーを軽減するために、清掃ユニット160A、160B、160Cが設けられている。
図3は、原点センサ125(レンズ保持軸102の回転方向の移動を検出する検出器)の清掃ユニット160Aを説明するための概略図である。
清掃ユニット160Aは清掃具162Aを備える。例えば、清掃具162Aは、原点センサ125が持つ発光部125a及び受光部125bのセンサ面に接触する接触部材で構成される。例えば、接触部材はブラシが使用される。清掃具162Aは、スライド部材164の下方の先端に取り付けられている。スライド部材164は、スライド移動ユニット165によって、原点センサ125が位置する方向へ移動される。これにより、清掃具162Aが発光部125a及び受光部125bの間の光路に挿入され、発光部125a及び受光部125bのセンサ面に付着した付着物の清掃が行われる。なお、スライド移動ユニット165は、モータ及びスライド機構等の公知の技術で構成できる。
清掃ユニット160Aにより、原点センサ125の清掃が行われるため、原点センサ125の誤検出又は誤反応に伴う、回転角におけるレンズLEの加工精度への影響を低減し、レンズLEの加工精度の低下を抑えることがきる(言い換えれば、レンズLEを精度よく加工できる)。
図4は、原点センサ145(X方向におけるレンズ保持軸102の移動を検出する検出器)の清掃ユニット160Bを説明するための概略図である。
清掃ユニット160Bは清掃具162Bを備える。清掃具162Bは、遮光板146に取り付けられている。清掃具162Bを原点センサ145の位置する方向に移動する移動ユニットは、第1移動ユニット120Bが兼用される。例えば、清掃具162Bは、原点センサ145が持つ発光部145a及び受光部145bのセンサ面に接触する接触部材で構成される。例えば、接触部材はブラシが使用される。図4において、清掃具162Bは、受光部145bのセンサ面を清掃可能なように、遮光板146の裏面にも配置されている。
例えば、清掃具162Bは、レンズLEの加工時には原点センサ145に位置しない遮光板146上の範囲であって、原点センサ145に移動可能な遮光板146上の範囲に取り付けられている。そして、清掃時には、清掃具162Bが遮光板146の判定部分(発光部145a及び受光部145bの光路に挿入されたことを判定する部分)を超えて移動されることにより、発光部145a及び受光部145bのセンサ面に付着した付着物の清掃が行われる。
清掃ユニット160Bにより、原点センサ145の清掃が行われるため、原点センサ145の誤検出又は誤反応に伴う、X方向におけるレンズLEの加工精度への影響を低減し、レンズLEの加工精度の低下を抑えることがきる(言い換えれば、レンズLEを精度よく加工できる)。
清掃ユニット160Bにおいては、清掃具162Bの移動ユニットとして第1移動ユニット120Bを利用(兼用)しているので、清掃ユニット160Bの構成を複雑化させずに、簡略化できる。また、コスト的に有利となる。
図5は、原点センサ155(Y方向におけるレンズ保持軸102の移動を検出する検出器)の清掃ユニット160Cを説明するための概略図である。
清掃ユニット160Cは、清掃具162Cを備える。清掃具162Cは、清掃ユニット160Bと同様に、遮光板156に取り付けられ、原点センサ155が持つ発光部及び受光部のセンサ面に接触する接触部材(例えば、ブラシ)で構成される。清掃具162Cを原点センサ155の位置する方向に移動する移動ユニットは、第2移動ユニット120Cが兼用される。なお、清掃具162Cは、原点センサ155が持つ発光部及び受光部の両方のセンサ面を清掃可能なように、遮光板156の裏面にも配置されている。また、清掃具162Cは、清掃ユニット160Bと同様に、レンズLEの加工時には原点センサ155に位置しない遮光板156上の範囲であって、原点センサ155に移動可能な遮光板156上の範囲に取り付けられている。そして、清掃時には、清掃具162Cが遮光板156の判定部分を超えて移動されることにより、原点センサ155のセンサ面に付着した付着物の清掃が行われる。
清掃ユニット160Cにより、原点センサ155の清掃が行われるため、原点センサ155の誤検出又は誤反応に伴う、Y方向におけるレンズLEの加工精度への影響を低減し、レンズLEの加工精度の低下を抑えることがきる(言い換えれば、レンズLEを精度よく加工できる)。
この清掃ユニット160Cにおいても、清掃具162Cの移動ユニットとして第2移動ユニット120Bを利用(兼用)しているので、清掃ユニット160Cの構成を複雑化させずに、簡略化できる。
<レンズ形状測定ユニット>
レンズ形状測定ユニット200について説明する。本実施例のレンズ形状測定ユニット200は、キャリッジ101を介して第1加工具ユニット300と反対側の位置において、ベース170に固定されている。レンズ形状測定ユニット200は、レンズLEの前屈折面を測定する測定部200F、及びレンズLEの後屈折面を測定する測定部200Rを備える。測定部200Fは、レンズLEの前屈折面に接触される測定子を有する測定部200Rは、レンズLEの後屈折面に接触される測定子を有する。測定部200F,200Rの各々の測定子がレンズLEの前屈折面及び後屈折面に接触された状態で、玉型データに基づいてキャリッジ101がY軸方向に移動され、且つレンズ保持軸102が回転されることで、X方向におけるレンズLEの前屈折面及び後屈折面が測定される。レンズ形状測定ユニット200は、レンズLEの厚みを測定するレンズ厚測定部として機能する。測定部200F,200Rの構成には、例えば、特開2003-145328号公報に記載された構成等を使用できる。
<第1加工具ユニット>
第1加工具ユニット300は、加工具回転軸361を回転するためのモータ360を備える。加工具回転軸361は、レンズ保持軸102と平行な位置関係で、回転軸保持ユニット362によって回転可能に保持されている。回転軸保持ユニット362は、ベース2に取り付けられている。加工具回転軸361にレンズLEの周縁を加工するための加工具368が備えられている。例えば、加工具368は、ガラス用粗砥石362と、レンズLEにヤゲンを形成するV溝(ヤゲン溝)及び平坦加工面を持つ仕上げ用砥石364と、鏡面仕上げ用砥石365と、高カーブレンズの仕上げ用砥石366と、プラスチック用粗砥石367と、の少なくとも一つを備える。加工具368は、カッターが使用されてもよい。レンズ保持軸102によって保持されたレンズLEの周縁は、加工具368に圧接されて加工される。
<第2加工具ユニット>
第2加工具ユニット400は、仕上げ加工具430は、穴あけ加工具440、モータ421、及びモータ482等を備える。仕上げ加工具430は、回転軸を中心として軸回りに回転することで、レンズLEの周縁の仕上げ加工(例えば、溝掘り加工、面取り加工、段差形成加工等の少なくともいずれか)を行う。穴あけ加工具は、レンズLEに穴を形成する。本実施例の穴あけ加工具440は、回転軸を中心として軸回りに回転しながら軸方向に移動することで、軸方向に延びる穴をレンズLEに形成する。モータ421は、仕上げ加工具430及び穴あけ加工具440を回転させる。モータ482は、仕上げ加工具及び穴あけ加工具を旋回させる。
<電気的構成>
図6は眼鏡レンズ加工装置1の電気的構成を説明する図である。眼鏡レンズ加工装置1は制御部50を備える。制御部50は、眼鏡レンズ加工装置1の制御を司る。制御部50には、図1に示したモータ、原点センサ等の各種デバイスが、バスを介して接続されている。また、制御部50には、操作部55、表示部の例であるディスプレイ60、記憶部70、及び外部通信インターフェイス75が、バスを介して接続されている。操作部55は、作業者からの各種指示の入力を受け付ける。ディスプレイ60は、タッチパネルの機能を備え、操作部55を含むように構成されていてもよい。記憶部70には、眼鏡レンズ加工装置1の動作を制御するための制御プログラム(例えば、レンズLEの加工に関する加工制御プログラム、各原点センサを清掃するための処理プログラム等)が記憶されていてもよい。例えば、外部通信インターフェイス75からは、レンズLEの加工目標の形状となる玉型データを取得する玉型形状測定装置、等の外部装置が接続される。
なお、制御部50は、清掃ユニット160A、160B、160Cを作動させる清掃指令信号を出力する信号出力手段としての機能を有する。また、制御部50は、出力された清掃指令信号を受信する信号受信手段としての機能を有していてもよい。また、制御部50は、各種の信号を取得する信号取得手段の機能を兼ねていてもよい。
<動作>
以上のような構成を備える眼鏡レンズ加工装置1における動作を説明する。ここでは、図7を参照して、レンズ保持軸102の移動を検知する原点センサ145,155,125の清掃動作を中心に説明する。図7は、清掃処理のフローチャートである。
操作部55に配置された電源スイッチが押されると、眼鏡レンズ加工装置1の各電装要素に電力が供給される。制御部50は、装置起動の初期動作として、各モータを駆動し、レンズ保持軸102を所定の初期位置に移動する。例えば、X方向における原点センサ145が位置する側に、レンズ保持軸102と共に遮光板146が移動されると、遮光板146が原点センサ145の判定部分に来たことが原点センサ145によって検出される。制御部50は、原点センサ145によって検出された位置を原点として、モータ142の駆動を制御してレンズ保持軸102をX方向の所定の初期位置に移動する。同様に、制御部50は、Y方向における原点センサ155による遮光板156の検出に基づき、モータ152の駆動を制御してレンズ保持軸102をY方向の所定の初期位置に移動する。また、同様に、制御部50は、レンズ回転方向における原点センサ125によって検出された回転位置を原点として、モータ122の駆動を制御してレンズ保持軸102を所定の初期位置に回転する。
また、電源スイッチの電源投入信号は、検出器の例である各原点センサ(125,145及び155)の状態を確認するための指示信号として取得される。(S1)。具体的には、例えば、電源投入信号は各原点センサ(125,145及び155)の電圧確認の指示信号として取得される。制御部50は、この指示信号に基づき、各原点センサの状態を確認する(S2)。具体的には、例えば、制御部50は、各原点センサから各遮光板(126,146及び156)が外れた状態で各原点センサの電圧を確認する。例えば、原点センサから遮光板が外れた状態で、原点センサの所定電圧T0は、通常5V(ボルト)であるとする。
ここで、各原点センサ(125,145及び155)が持つ受光部及び発光部のセンサ面に、加工カス等の付着物が付着し、その付着物の量が多くなると、原点センサの電圧(受光部から出力される電圧)は低下する。そして、制御部50は、各原点センサの電圧が所定値T1(例えば、3V)以下か否かを判定することで、原点センサの清掃が必要か否かを判別する(S3)。すなわち、本実施例においては、原点センサの電圧によって原点センサ(センサ面)に付着した付着物の程度が検出され、その検出結果に基づいて原点センサの清掃が必要か否か、が判別される。
ステップS3において、例えば、各原点センサ(125,145及び155)について、電圧が所定値T1を超えているものについては、その原点センサ清掃の必要なしとされる(S4)。
ステップS3において、例えば、各原点センサ(125,145及び155)の内、電圧が所定値T1以下となったものがある場合、制御部50は、その原点センサに対する清掃指令信号を出力し(S5)、その清掃指令信号に基づいて対象となる清掃ユニット(160A、160B及び160C)を作動させ、清掃を実行する(S6)。
例えば、X方向の原点センサ145に対する清掃指令信号が出力された場合、制御部50は、清掃ユニット160Bを作動させるべく、モータ142の駆動を制御し、レンズ保持軸102と共に遮光板146を原点センサ145が位置する方向に移動することにより、清掃具162Bを原点センサ145の判定部分(遮光板が入ったことを検出する部分)を超えて移動する。これにより、原点センサ145のセンサ面に付着した付着物を除去する清掃が行われる。また、Y方向の原点センサ155に対する清掃指令信号が出力された場合、原点センサ145の場合と同様に、制御部50は、清掃ユニット160Cを作動させるべく、モータ152の駆動を制御し、遮光板156の清掃具162Cを原点センサ155の判定部分を超えて移動する。これにより、原点センサ155の清掃が行われる。
例えば、原点センサ125に対する清掃指令信号が出力された場合、制御部50は、清掃ユニット160Aを作動させるべく、スライド移動ユニット165の駆動を制御し、清掃具162Aを原点センサ125の判定部分を超えて移動する。これにより、原点センサ125の清掃が行われる。
なお、各原点センサに対する清掃具162B等の移動は、往復移動を繰り返すように行われてもよい。この場合、付着物を除去する清掃を、より確実に行える。
以上のように各原点センサ(125,145及び155)に対する清掃が自動的に実行されることにより、各原点センサに加工カス等が付着することに起因するエラー発生を抑制できる。また、各原点センサに加工カス等が付着することに起因する、各原点センサの誤検出又は誤反応を低減できる。
また、上記実施例では、検出器の例である原点センサへの付着物(例えば、加工カス等)の検出結果に基づいて清掃指令信号が出力される例を説明した。この場合、原点センサへの付着物の量が多くなったときに清掃ユニットによる清掃が実行されるため(すなわち、清掃の頻度が少ないため)、原点センサのセンサ面(発光部、受光部のセンサ面)に、清掃具(162A,162B及び162C)が接触することによるセンサ面への影響が軽減される。
なお、ステップS6の清掃の実行後、ステップS2と同様に、清掃を実行した原点センサの状態確認(原点センサへの付着物の検出)を行ってもよい。この確認の結果、原点センサの状態が適正になっていなければ、その旨を警告してもよい。例えば、ステップS2と同様に、制御部50は、再び遮光板(126,146,156)が外れた状態で、清掃を実行した原点センサの電圧を確認する。もし、清掃の実行にも拘わらず、ステップS3と同様な原点センサの電圧が所定値T1以下か否かの判定により、その電圧が所定値T1以下となっていた場合、原点センサの自動清掃の実行では原点センサの電圧低下(言い換えれば、清掃の必要性)が解消しない旨を警告する。この場合、例えば、表示部(ディスプレイ60)によって、装置の点検が必要な旨を警告してもよい。
なお、上記の例において、制御部50は、原点センサの電圧が所定値T2(例えば、2.5V)に下がったときに、遮光板(126,146及び156)が原点センサの判定部分に位置したと判定する。そして、原点センサのエラーは、遮光板が原点センサの判定部分から外れた状態で、原点センサの電圧が所定値T2以下となった場合に出力されるとする。したがって、遮光板が原点センサの判定部分から外れた状態で、原点センサの電圧が所定値T1(例えば、3V)以下であっても、所定値T2を上回っていれば、原点センサのエラーは出されない。このため、原点センサの電圧が所定値T2を上回っていれば、清掃の必要性の警告はなされるが、眼鏡レンズ加工装置1の加工動作は継続されてもよい。
レンズLEの加工動作を簡単に説明する。例えば、玉型形状測定装置によって取得された玉型データが外部通信インターフェイス75を介して眼鏡レンズ加工装置1に取り込まれ、記憶部70に記憶される。また、作業者によってディスプレイ60及び操作部55が操作され、玉型に対するレンズLEの光学中心位置を配置するためのレイアウトデータ及び加工条件が設定される。作業者は、レンズ保持軸102に未加工のレンズLEを保持させた後、加工開始スイッチを押してレンズLEの加工動作を開始させる。初めに、レンズ形状測定ユニット200が作動され、玉型に対応したレンズLEの前屈折面及び後屈折面の形状が測定される。これにより、玉型に対応したレンズLEのレンズ厚が得られる。
次に、粗加工が行われる。例えば、レンズLEの材質がプラスチックの場合、制御部50は、玉型データに基づいて粗加工軌跡を取得し、取得した粗加工軌跡に基づいてレンズLEを回転しながらレンズ保持軸102のY方向の位置を制御することにより、レンズLEの周縁を粗砥石367によって粗加工する。その後、仕上げ加工に移行する。例えば、ヤゲン加工が設定されている場合、制御部50は、玉型データに基づいてヤゲン仕上げ加工軌跡を取得し、取得したヤゲン仕上げ加工軌跡に基づいてレンズLEを回転しながらレンズ保持軸102のX方向及びY方向の位置を制御することにより、レンズLEの周縁を仕上げ用砥石364によって仕上げ加工する。
<変容例>
以上、本開示の典型的な一実施例を説明したが、本開示は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
上記の実施例では電源スイッチの電源投入信号によって各原点センサ(125,145及び155)の電圧確認の指示信号として取得されるものとしたが、各原点センサの電圧確認は随時行われてもよい。例えば、レンズLEの加工動作の開始スイッチの信号に基づいて電圧確認の指示信号が取得され、各原点センサの電圧確認動作が実行されてもよい。
また、上記実施例における各原点センサ(125,145及び155)の電圧確認は、各原点センサの状態を確認するための手段の一例であり、各原点センサの状態確認は、電圧の確認に限られず、各原点センサに付着した付着物の度合い(程度)が検出できる手段であればよい。またさらに、各原点センサに付着した付着物の検出は、各原点センサの電気的な状態確認に基づくものでなく、別途、各原点センサに付着した付着物の程度を直接的に検出するための付着物検出ユニット(例えば、各原点センサを撮像するカメラを設け、その撮像信号よって付着物を検出するユニット)が設けられていてもよい。
また、上記の実施例では、原点センサの清掃指令信号の出力は、原点センサの状態情報を示す信号(実施例では、原点センサの電圧確認情報に基づく原点センサへの付着物の検出結果)に基づくものとしたが、これに限られない。例えば、眼鏡レンズ加工装置1の電源投入の信号(例えば、電源投入スイッチの信号)に基づき、直接清掃指令信号が出力されてもよい。これにより、装置起動時の初期動作に当たって、各原点センサの検出エラーの発生を低減することができる。
また、清掃指令信号の出力は、作業者による操作部55の操作信号に基づくものであってもよい。例えば、操作部55には清掃開始スイッチが設けられており、作業者が各センスの清掃が必要と考えたとき(例えば、サービスマンによる装置の点検時、装置に何らかの故障が発生したとき、等)、清掃開始スイッチの操作信号に基づいて清掃指令信号が出力され、各原点センサの清掃が実行される。
また、清掃指令信号の出力は、定期的なタイミングで行われてもよい。例えば、制御部50により、最後の清掃実行時からの経過時間(経過日数であってもよい)が計測され、経過時間が所定値(例えば、1ヶ月経過)に達した後(例えば、眼鏡レンズ加工装置1の起動時であってもよい)に清掃指令信号が出力されてもよい。あるいは、例えば、制御部50により、レンズLEの加工枚数が計測され、レンズLEの加工枚数が所定値(例えば、1,000枚)に達した後に清掃指令信号が出力されてもよい。
なお、上記の定期的な清掃指令信号に関し、自動的に定期的な清掃指令信号が出力されるのではなく、作業者に各原点センサの清掃を促す警告(例えば、警告ランプの点灯、ディスプレイ70への警告表示、等)が制御部50によって定期的に行われてもよい。この警告が有った場合に、作業者は操作部55に配置された清掃開始スイッチを操作して清掃を実行すればよい。
また、清掃指令信号の出力は、眼鏡レンズ加工装置1の所定の動作モードを開始する信号に基づいて行われてもよい。例えば、装置の動作不良の確認又は装置の点検等のために、装置の状態を確認する確認動作モード(例えば、セルフチェックモード)の開始信号に基づき、清掃指令信号が出力されてもよい。例えば、確認動作モードとして、移動部材の例であるレンズ保持軸102を原点位置に移動させる原点移動確認動作が含まれる。例えば、この原点移動確認動作では、各原点センサ(125,145及び155)に対して各遮光板(126,146及び156)が繰り返し移動され、レンズ保持軸102の回転方向、X方向及びY方向における原点検知の不具合がないか、確認される。例えば、確認動作モードの開始信号(例えば、作業者により、操作部55に配置された確認動作モードの開始スイッチの信号)が取得されると、この確認動作に先立ち(確認動作モードに実行前に)、清掃指令信号が出力され、制御部50によって各センサの清掃が実行される。これにより、確認動作モードにおける装置不具合の有無の確認がより正確に行われる。そして、この確認動作モードにより、動作不良の内容に応じた適切な処置を行うことができる。
なお、清掃指令信号の出力における眼鏡レンズ加工装置1の所定の動作モードは、前述の確認動作モードに限られず、眼鏡レンズ加工装置1の各種の動作モードが有り得る。
また、清掃ユニット(160A、160B及び160C)は、接触部材等の清掃具(162A、162B及び162C)の利用に限られず、各原点センサ(125,145及び155)に向けて気体(例えば、空気)を噴射する気体噴射ユニットを設けることで、原点センサに付着した付着物を清掃することでもよい。また、清掃ユニットは、各原点センサに付着した付着物を吸引する機構(例えば、掃除機のような吸引)であってもよい。
1 眼鏡レンズ加工装置
50 制御部
55 操作部
102 レンズ保持軸
120 移動ユニット
120A レンズ回転ユニット
120B 第1移動ユニット
120C 第2移動ユニット
125,145,155 原点センサ
126,146,156 遮光板
160A、160B、160C 清掃ユニット

Claims (7)

  1. 眼鏡レンズの周縁を加工具によって加工する眼鏡レンズ加工装置であって、
    眼鏡レンズの加工のために使用される移動部材の移動を検出する検出器と、
    前記検出器を清掃する清掃手段と、
    前記清掃手段を作動させる清掃指令信号を出力する信号出力手段と、
    出力された前記清掃指令信号に基づいて前記清掃手段を作動する制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  2. 請求項1の眼鏡レンズ加工装置において、
    前記信号出力手段は、前記検出器の状態情報に基づく信号、眼鏡レンズ加工装置の電源投入の信号、作業者による操作部の操作信号、定期的なタイミングに基づく信号、及び眼鏡レンズ加工装置の所定の動作モードを開始する信号の少なくとも何れかに基づいて前記清掃指令信号を出力することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  3. 請求項1又は2の眼鏡レンズ加工装置において、
    前記検出器に付着した付着物を検出する付着物検出手段を備え、
    前記信号出力手段は、前記検出器の状態情報であって前記付着物検出手段の検出結果に基づいて前記清掃指令信号を出力することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  4. 請求項1~3の何れかの眼鏡レンズ加工装置において、
    前記検出器は発光部と受光部を持つフォトセンサを含み、
    前記発光部と受光部との間の光路に出し入れされる遮光板であって、前記移動部材に接続された遮光板と、
    前記移動部材と共に前記遮光板を前記検出器が位置する方向に移動する移動手段と、
    を備え、
    前記清掃手段は、前記検出器に付着した付着物を清掃する清掃具であって、前記遮光板に設けられた清掃具を備え、
    前記制御手段は、前記検出器の清掃時には前記移動手段を制御し、前記検出器の位置に前記清掃具を移動させることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  5. 請求項1~4の何れかの眼鏡レンズ加工装置において、
    眼鏡レンズ加工装置の状態を確認する確認動作モードであって、前記移動部材を所定の原点位置に移動させる動作が含まれる確認動作モードを開始するための動作モード開始信号を取得する信号取得手段を備え、
    前記信号出力手段は、所定の動作モードである前記確認動作モードを開始するための前記動作モード開始信号に基づいて前記清掃指令信号を出力し、
    前記制御手段は、前記確認動作モードの実行前に、出力された前記清掃指令信号に基づいて前記清掃手段を作動することを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  6. 請求項1~5の何れかの眼鏡レンズ加工装置において、
    眼鏡レンズと加工具との相対的な位置関係を変えるために前記移動部材を移動する移動手段を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  7. 眼鏡レンズの加工のために使用される移動部材の移動を検出する検出器と、前記検出器を清掃する清掃手段と、を備える眼鏡レンズ加工装置の制御部によって実行される眼鏡レンズ加工装置の処理プログラムであって、
    前記清掃手段を作動させる清掃指令信号を出力する信号出力ステップと、
    前記清掃指令信号の出力に基づいて前記清掃手段を作動する制御ステップと、
    を前記制御部に実行させることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置の処理プログラム。
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